JP7169251B2 - 情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラム Download PDF

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Description

本発明の実施形態は、情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラムに関する。
鉄道会社等にとって、ダイヤの遅延は、売り上げ減少や、罰金支払いなどのコスト増をもたらす深刻な問題である。したがって、遅延ロバスト性を有するダイヤを作成することが望ましい。
登録特許第4727459号公報 登録特許第6062790号公報
本発明の実施形態は、遅延ロバスト性を有するダイヤを作成する情報処理装置、情報処理方法及びコンピュータプログラムを提供する。
本実施形態に係る情報処理装置は、車両が停車位置から出発する時刻、車両が停車位置に到着する時刻又は車両が停車位置を通過する時刻含む第1~第n車両スジの第1ダイヤに基づき、前記時刻の調整量を算出するダイヤ処理部と、算出した前記調整量と、前記第1ダイヤに基づいて、第2ダイヤを作成する出力ダイヤ作成部と、を備える。
本実施形態に係る情報処理装置であるダイヤ作成装置のブロック図。 ダイヤの概要を説明するための図。 ダイヤを入力するインタフェース画面(入力画面)の一例を示す図。 ダイヤの一例を表形式で示した図。 ダイヤの一例をグラフ形式で表した図。 ダイヤの他の例をグラフ形式で示す図。 ダイヤの他の例を表形式で示した図。 イベント間インターバル情報の例を表す図。 前ノードとの間のアークにイベント間インターバル情報を付加した例を示す図。 図9の表をグラフ形式で表した図。 本数条件とその設定画面の一例を示す図。 本数条件を満たす複数のスジの例を模式的に示す図。 バランス条件とその設定画面の一例を示す図。 列車(各駅停車)のA駅の発ノードとC駅の発ノードに、それぞれバランス条件を適用して複数のスジを生成する例を示す図。 速達性評価条件情報とその設定画面の一例を示す図。 遅延評価対象情報及びその設定画面の一例を示す図。 各駅間の走行時間の遅延時間の平均値、及び各駅の停車時間の遅延時間の平均値の例を示す図。 イベント間遅延分布として幾何分布の例を示す図。 ダイヤを変換したネットワークの例を示す図。 図19のノード群から作成したブロックの例を示す図。 前詰めダイヤの最初の部分の例を示す図。 全てのノードの最速時刻を決定した前詰めダイヤの例を示す図。 余裕時間を計算する例を示す図。 密度条件処理部の処理の一例を示すフローチャート。 ノードの2次遅延時間の算出を説明するための図。 出力ダイヤを得るプロセスを表すデータを示す図。 出力ダイヤのグラフの一例を示す図。 他の出力ダイヤのグラフの一例を示す図。 最適化処理のためのパラメータの入力インタフェース画面の一例を示す図。 図1のダイヤ作成装置による処理の一例を示すフローチャート。 本実施形態に係るダイヤ作成装置(情報処理装置)のハードウェア構成を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
図1は、本実施形態に係る情報処理装置であるダイヤ作成装置100のブロック図である。ダイヤ作成装置100は、ダイヤ情報入力部110、列車密度条件入力部120,速達性評価条件入力部130、遅延評価条件入力部140、ダイヤ処理部500、出力ダイヤ作成部390、表示部(出力GUI)400、及び各種記憶部を備える。ダイヤ処理部500は、ネットワーク作成部520、ブロック作成部521、前詰めダイヤ作成部522、密度条件処理部523、評価指標作成部524、及び最適化部525を備える。各種記憶部は、記憶部111、記憶部112、記憶部113、記憶部114、記憶部115、記憶部116及び記憶部117を備える。
ダイヤ作成装置100は、列車又はバス等の車両(以下では列車を想定)の運行スケジュールを定めたダイヤ(第1ダイヤ)における各イベントの時刻の調整量を、各列車の車両スジの配置間隔に関する制約条件、及びダイヤに要求される各種性能を評価するための指標(評価指標)に基づき算出し、算出した調整量とダイヤに基づき、出力ダイヤ(第2ダイヤ)を作成する。
ここでダイヤとは、複数の車両(列車、バスなど)に関して、少なくとも1つのイベントの系列を表したものである。イベントは、停車位置(場所)と、停車位置から出発する時刻、停車位置に到着する時刻又は停車位置を通過する時刻とを含む。すなわち、イベントは当該停車位置と当該時刻とを対応づけたデータである。停車位置は、例えば駅、停留所、留置場所、車庫、信号場などである。以下では、車両として主として列車を想定するが、バスなど他の車両の場合も、適宜交通機関の違いに応じた必要な読み替えを行うことで、同様に実施できる。例えば駅を停留所と読み替えるなどである。
車両スジは、同一車両について、1つ又は複数の停車位置を含む運行経路の各停車位置について、停車位置を出発する時刻、停車位置に到着する時刻、及び停車位置を通過する時刻の少なくとも1つを含むデータである。より詳細には、車両スジは、同一車両について、1つ又は複数の停車位置を含む運行経路について、各停車位置に関するイベントの系列のことである。本明細書において車両スジのことを単にスジと記載する場合もある。
本実施形態における車両スジの配置間隔に関する制約条件の例としては、イベント間の時間制約の条件や、所定の期間に含まれる車両スジの本数の条件(密度条件)がある。車両スジの本数を確保することは、列車の輸送力を確保することに相当する。
また、本実施形態におけるダイヤに要求される各種性能の例として、乗客ができるだけ早く目的地につけること(速達性)、スジ間の間隔が平準化されていること、遅延の影響を受けにくいこと(遅延ロバスト性)などがある。各種性能を評価するための評価指標を作成する方法については後述する。
本実施形態は、このような制約条件及び各種性能に関する評価指標に基づき、遅延ロバスト性を有するダイヤを作成することを実現する。本実施形態は、さらに好ましくは、乗客ができるだけ早く目的地につけること(速達性)、車両スジ間の間隔が平準化されていることの少なくとも一方を満たすダイヤを作成する。
以下、ダイヤ作成装置100を説明するに先立ち、ダイヤにおけるイベント間の時間制約について簡単に説明する。
一般にダイヤの作成では、駅間の走行時間の最小値や、駅での停車時間の最小値に対して、列車の遅延を想定したマージン時間(余裕時間)を加算して、イベントの時刻(出発時刻や到着時刻等)を定めることが多い。また、ある列車の車両スジ(自スジ)と、これに先行する他の列車の車両スジ(先行スジ)の間には、時間間隔に関する制約(時隔制約)があることが多く、先行スジの遅延時間が所定の値を超えると、この影響が自スジの列車に波及する。すなわち遅延には、自スジ上の遅延と、先行スジからの影響に起因する遅延の二種類がある。より詳細には、自スジにおける先行イベントに起因する遅延(自スジ起因遅延)と、先行スジにおける先行イベントから起因する遅延(他スジ起因遅延)とがある。これらの自スジ上の遅延と先行スジからの遅延との2種類の影響が、自スジの列車に波及する。
図2(A)に、ある列車のスジ11のグラフと、他の列車のスジ12のグラフとがネットワーク形式で示される。図中の丸はノードであり、ノードはイベントを表す。スジ11はA駅を出発するイベント11a、B駅に到着するイベント11b-1、B駅を出発するイベント11b-2、C駅に到着するイベント11c-1、C駅を出発するイベント11c-2、D駅に到着するイベント11dを含む(イベントに対応するノードを同じ参照符号で示している)。各イベントにはダイヤの時刻が設定されている。紙面に沿って右方向が時間方向である。スジ12はスジ11と同じ経路を運行する他の列車のスジ(スジ11の後続スジ)である。スジ12はA駅を出発するイベント12a、B駅に到着するイベント12b-1、B駅を出発するイベント12b-2、C駅に到着するイベント12c-1、C駅を出発するイベント12c-2、D駅に到着するイベント12dを含む。各駅では上り(A駅からD駅方向)、下り(D駅からA駅の方向)のそれぞれにおいて番線が1つのみ存在するとする。この場合において、他の列車のC駅の着イベント(イベント12c-1)を考える。イベント12c-1の遅延は、スジ12における1つ前のイベント12b-2の遅延(自スジ起因遅延)と、先行スジ(スジ1)の駅Cのイベント11c-2の遅延(他スジ起因遅延)の影響を受ける。イベント11c-2以外の同駅Cのイベント(イベント11c-1等)の影響を受ける場合もある。自スジ起因遅延の具体例として、前駅Bからの走行時間の遅延や前駅Bからの出発時刻(発時刻)の遅延等があり得る。また、他スジ起因遅延の具体例として、先行スジ1の駅Cでの出発遅延等があり得る。イベント間には、最小限空けなければならない時間間隔である最小必要時間と、マージン時間(余裕時間)とがある。例えば、イベント11a及びイベント12a間は、最小必要時間以上空ける必要がある。ダイヤ上のイベント11a及びイベント12a間の時間は、一例として、最小必要時間にマージン時間を加算した時間である。列車のA駅の出発から他の列車のA駅の出発までの時間が最小必要時間を超えても、最小必要時間にマージンを加算した時間以下であれば、イベント11a及びイベント12a間に遅延はない。すなわちイベント11a及びイベント12a間の遅延時間(最小必要時間を超えた時間)がマージン時間以下であれば、当該イベント間に遅延はない。
図2(A)では、着イベント(イベント12c-1)に着目したが、発イベントの場合も同様である。図2(B)において、C駅の発イベント(イベント12c-2)を考える。イベント12c-2の遅延は、スジ12における1つ前のイベント12c-1の遅延(自スジ起因遅延)と、先行スジであるスジ11のイベント(C駅の発イベント11c-2)の遅延(他スジ起因遅延)の影響を受ける。自スジ起因遅延の具体例として、C駅の到着の遅延やC駅の停車時間の遅延(乗降時間が長くなったなど)があり得る。イベント間には、最小限空けなければならない時間間隔(最小必要時間)と余裕時間(マージン時間)とがある。例えば、イベント12c-2及びイベント12c-1間は、最小必要時間(最小必要乗降時間)以上空ける必要がある。ダイヤ上のイベント12c-2及びイベント12c-1間の時間は、一例として、最小必要時間にマージン時間を加算した時間である。C駅の到着から出発までの時間が最小必要時間を超えても、最小必要時間にマージンを加算した時間以下であれば、イベント12c-2及びイベント12c-1間に遅延はない。すなわち当該2つのイベント間の遅延時間(最小必要時間を超えた時間)がマージン時間以下であれば、当該イベント間に遅延はない。ここではイベント間に空ける必要のある時間として最小必要時間を用いたが、通常空けることが期待される時間など、最小必要時間以外の時間を用いてもよい。このことは以下に詳述する本実施形態でも同様に適用される。
以下、図1のダイヤ作成装置100について詳細に説明する。
[ダイヤ情報入力部110、ダイヤ210、イベント間インターバル情報211]
図1のダイヤ情報入力部110は、ダイヤ210を取得し、取得したダイヤ210を記憶部111に格納する。ダイヤ情報入力部110は、一例として、ダイヤ作成装置100のオペレータが操作するキーボード、マウス、タッチパネル等の入力手段である。この場合、ダイヤを入力するためのインタフェース画面を提示する機能を、ダイヤ作成装置100は備える。インタフェース画面は、表示部400に表示される。
表示部400は、データ又は情報を表示するLCD(液晶ディスプレイ)、CRT(ブラウン管)、又はPDP(プラズマディスプレイ)などの表示装置である。
ダイヤ情報入力部110は、ダイヤ210を外部の装置又は記憶媒体から取得する取得手段でもよい。この場合、外部の装置は、一例として、ダイヤ作成装置100と有線又は無線の通信ネットワークを介して接続された外部サーバである。また、記憶媒体は、一例として、ダイヤ作成装置100の内部に配置された記憶媒体又は外部接続された記憶媒体である。記憶媒体の例は、メモリ装置、ハードディスク、SSD、光学ディスクなどを含む。ダイヤの取得のトリガーは、ダイヤ作成装置100のオペレータの指示でもよいし、その他の条件(例えば所定の時刻になったなど)でもよい。
図3は、ダイヤ210を入力するインタフェース画面(入力画面)の一例を示す図である。オペレータはこの画面からダイヤを入力することができる。
図3では、ある列車のスジ情報を入力する画面の例が示されている。入力画面は時刻表メニューM1とマージン時間メニューM2とを含む。図3では、時刻表メニューM1の画面が表示されている。
この列車はA駅からC駅まで運行される。A駅を出発し、B駅に停車し、C駅に停車する。この列車は、A駅、B駅、C駅に停車するため、通停項目(停車するか通過するかを表す)は「停車」に設定されている。また、A駅の出発時刻(以下、発時刻)と、B駅の到着時刻(以下、着時刻)及び発時刻と、C駅の着時刻が設定されている。また、A駅からB駅までの運転時間(A駅の発時刻からB駅の着時刻までの時間)と、B駅での停車時間(B駅の着時刻から発時刻までの時間)が設定されている。列車は各駅で1番線に停車することが設定されている。A駅に8:00に出発、B駅に8:10に到着、B駅から8:12に出発、C駅に8:32に到着、などがそれぞれ1つのイベントに相当し、これらのイベントの列がスジである。
列車番号項目で列車の番号(ここでは000001)を設定できる。種別項目では、この列車が、ローカル(各駅停車)か急行かを設定できるようになっている。ローカルか急行かに応じて、各駅の通停項目の値(停車あるいは通過)が自動的に入力されてもよい。また、定期/不定期項目では、この列車の運行が定期か不定期かを設定できる。一例として、定期の場合、このスジ情報が、平日に適用され、不定期の場合、休日に適用される。
図4は、ダイヤ情報入力部110から入力されるダイヤ210の一部を表形式で示す。
図4の表は、A駅からC駅まで移動する互いに異なる車両(列車)の3つのスジ情報を含む。これらの車両は一例として第1~第n車両に対応する。3つのスジは、第1~第n車両スジに対応する。ダイヤは、スジIDと、時刻と、駅と、イベントの種類との列を有する。種類は、出発(arrival)・到着(departure)・通過(pass)等を表すイベントの種類である。図示の表は、ダイヤは、8:00発のスジ1、8:20発のスジ2、8:30発のスジ3に関する情報を含む。スジ1は、図3で例示したスジに対応している。スジ1とスジ3の場合、車両は全ての駅に停車するため、通過イベントは存在しない。一方、スジ2では車両がB駅を通過するので、B駅に対して通過イベントが設定されている。
図5は、図4のダイヤに含まれるスジ1~3をグラフ(ネットワーク)により表している。横軸は時間、縦軸は距離に対応する。横軸の時間は相対時間であり、「0」は本例では8:00に対応する。各グラフ(ネットワーク)はイベントに対応するノードと、ノード間を接続するアークとを含む。アークは、イベント間の遅延の伝播可能性を表す。具体的に、スジ1のグラフは、スジ1に含まれる時刻の早い順のイベント(それぞれイベント1、2、3、4)に対応するノードe1、e2、e3、e4と、これらのノードを接続するアークと、を含む。同様に、スジ2のグラフは、スジ2に含まれる時刻の早い順のイベント(それぞれイベント5、6、7)のノードe5、e6、e7と、これらのノードを接続するアークと、を含む。スジ3のグラフは、スジ3に含まれる時刻の早い順のイベント(それぞれイベント8、9、10、11)のノードe8、e9、e10、e11と、これらのノードを接続するアークと、を含む。
図6は、ダイヤ情報入力部110から入力されるダイヤ210の他の例のグラフ(ネットワーク)を示す。図7は、図6と同じ内容のダイヤ210をノード毎の属性として表形式で表したものである。ダイヤ情報入力部110から入力されるダイヤ210の形式は、図7の表又は図6のグラフ(ネットワーク)のいずれの形式でもよい。一方を入力して他方に変換してもよい。本実施形態では表形式のダイヤ210を入力し、後述するネットワーク作成部520で、表形式のダイヤ210をネットワークに変換することを想定する。
図6において、5:00発の列車1(スジIDが1の列車)は、駅A、B、C、D、Eの全ての駅に停車する各駅停車を表す。5:06発の列車2(スジIDが2の列車)はB駅とD駅を通過する急行列車を表す。列車1は全ての駅に停車するので、列車1のスジ(スジ1)のノードは発ノード・着ノードのいずれかである。列車2のスジ(スジ2)は、通過駅に関しては、通過ノードで表され、それ以外駅については発ノード・着ノードである。なおC駅で、列車1は列車2と待ち合わせており、D駅以降は列車2が列車1よりも先に通過・到着する。破線のアークは、異なる列車のスジ間のアーク、実線のアークは自列車のスジにおけるアークを表す。異なる列車のスジ間のアークの例として、同一番線を利用する複数の列車間のアーク、折り返しがある場合の連続する複数の列車間に関するアークなどがある。
図7のダイヤは、ノードID(各ノードのID)、スジID(列車のID)、時刻(時刻表上の時刻。図示の例は時分で表している)、駅、ノード(イベント)の種類、Pnode1(1個目の前ノードのノードID。1個目の前ノードが存在しなければ0)、Pnode2(2個目の前ノードのノードID。2個目の前ノードが存在しなければ0)を含む。なお、Pnode1、Pnode2の順序は任意でよく、Pnode1、Pnode2を入れ替えてもよい。図4の例と異なる点として、ノードID、Pnode1、Pnode2が追加されている。Pnode1、Pnode2はユーザが直接入力してもよいし、他の入力された情報から演算により算出してもよい。前ノード(Pnode)の数は3個以上の場合もあるが、その場合は必要個数の情報を含めればよい。
図6又は図7の情報は、既存のダイヤがもっている情報から抽出してもよいし、ユーザが図3に示したような入力画面を用いてこれらの情報を入力してもよい。ここでは、各列車について片道の運行をスジとして表したが、何往復分かの運行をスジとして表してもよい。
以上では、ダイヤの例として、図4及び図5の例と、図6及び図7の例を示したが、以下の説明では、主として図6及び図7の形式のグラフ情報をベースに説明を行う。
図1のダイヤ情報入力部110は、ダイヤ210の他、イベント間インターバル情報211を取得し、取得したイベント間インターバル情報211を記憶部111に格納する。イベント間インターバル情報211の取得方法の具体例は、ダイヤ210の場合と同様である。イベント間インターバル情報211のことを単純にインターバル情報と呼んでもよい。以下、イベント間インターバル情報211の詳細について説明する。
イベント間インターバル情報211は、アーク(ノード間)に定義される最小時間を表す。
図8は、図6及び図7の例に対応するイベント間インターバル情報211の例を表している。イベント間インターバル情報211には、自スジの中のイベント間の時間間隔の制約(時隔制約)として、各駅の最小停車時間と、各駅間(区間)の最小走行時間を定めている。最小走行時間は、種別(各駅停車、急行など)ごとに定められている。最小停車時間も種別ごとに定められていてもよい。
また、先行スジと自スジ間の時隔制約として、先行スジの着時刻と自スジの発時刻の間に最小限空けなければならない時間(最小インターバル時間)が定められている。最小インターバル時間は、先行スジ及び自スジにおける同一駅のイベント間に対して定められている。但し、先行スジ及び自スジにおける異なる駅のイベント間に最小インターバル時間が定められていてもよい。
図9は、図7の全てのノードについて、前ノード(Pnode1、Pnode2)との間のアークにイベント間インターバル情報211を付加した表の例を示す。図10は、図9の表をグラフで表したものである。これは、図6のグラフの全てのノードについて、当該ノードとその前ノード間のアークに、イベント間インターバル情報211を付加したものに相当する。
なお、複数の番線がある場合に、同一番線と異なる番線の着着時隔、発発時隔を区別して扱ってもよい。また、折り返しがある場合には折り返しに関する時隔の制約を与えてもよい。追い越し又は通過などの場合に、着着時隔や発発時隔等と異なる時隔値を使ってもよい。車両の種類や走行する時間帯(ラッシュ時かそうでないかなど)によって異なる時隔値を使ってもよい。
なお、イベント間インターバル情報211を入力する代わりに、例えば各駅間などに与えられた余裕時間に関する情報を入力してもかまわない。この場合、本ダイヤ作成装置において、ダイヤ上の時刻差と余裕時間との差分を計算することにより、イベント間インターバル情報211を得ることができる。またイベント間インターバル情報211は、駅間の距離や、車両ごとの最高速度や加速性能などの情報から計算してもよい。
ここでは、イベント間インターバル情報211はアーク(ノード間)に定義される最小時間を表すとして定義したが、アークの時間(ノード間の時間間隔)に関する値であれば、最小時間に限定されるものではない。例えば、イベント間に通常空けておくことが望まれる時間などでもよい。
[列車密度条件入力部120、本数条件情報220、バランス条件情報221]
図1の列車密度条件入力部120は、本数条件情報220及びバランス条件情報221を取得し、取得したこれらの情報を記憶部112に格納する。列車密度条件入力部120の具体的な実装例は、ダイヤ情報入力部110の場合と同様である。
本数条件情報220は、特定のイベント(特定の駅及び特定のイベント種類)を対象に、1時間ごとの列車の本数の要求値を本数条件として表したものである。特定の駅を対象駅、特定のイベント種類を対象イベント種類と記載する。対象駅及び対象イベント種類の組を対象ノードと記載する。本数条件は、第1の期間に第1の停車位置を出発する時刻、第1の停車位置に到着する時刻又は第1の停車位置を通過する時刻が含まれる車両スジの本数の条件である。
図11は、本数条件とその設定画面の一例を示す。対象種別(各駅停車、急行)と方向(上り、下り)ごとに、対象ノード(対象駅及び対象イベント種類)に対して、1時間ごとの本数を設定している。画面左側で対象種別として各駅停車、急行の両方(すなわち全列車)を指定している。また方向として上りを指定している。画面右側の対象ノードの設定では、左側で対象種別に設定された全ての列車に関して、本数を数えるべき駅を指定する。図の例では、各駅停車及び急行の列車について、C駅を5時台(5:00-6:00)の間に3本、6時台(6:00-7;00)の間に3本、7時台(7:00~8:00)の間に3本・・・、23時台(23:00-24:00)の間に3本出発することが設定されている。なお、5:00-6:00等の表記は5時台等を表す簡易表記であり、厳密には6:00丁度は含まないことに注意する。以下同じである。対象イベント種別はここでは出発であるが、到着又は通過など、他のイベント種別でもよい。5時台、6時台等の各時間帯は、スジの本数を設定する第1の期間に対応する。C駅は、本数条件が設定される対象駅である第1の停車位置に対応する。
図11の例では、本数条件の設定を、各駅停車と急行の両方(全列車)に共通に行っているが、例えば急行列車と、各駅停車の列車とのそれぞれについて別々に本数条件の設定を行ってもよい。また急行列車又は各駅停車の列車の一方にのみ、本数条件を設定してもよい。また、本数条件の設定を、一部の列車(例えば複数の急行列車のうちの一部の急行列車など)にのみ行ってもよい。
以下、本数条件を満たす複数のスジの例を具体的に示す。図12は、図11で示した本数条件を満たす複数のスジの例を模式的に示す。全列車を本数条件の設定の対象とし、いずれの列車もC駅の発ノードを対象ノードとしている。各スジEは各駅停車の列車のスジ、各スジRは急行列車のスジを表す。この場合、塗りつぶした丸で示したノードが対象ノードであり、5:00台、6:00台、7:00台等に、それぞれ3,3,5個の対象ノードが入っており、本数条件が満たされていることが分かる。
なお、ここまでの説明はダイヤが予め与えられることを前提としたが、ここで定める本数条件を元に、図6又は図7のダイヤ又はグラフ情報を本装置100が自動生成してもよい。この場合は、種別毎に各駅の発・着・通過の情報を予め与えておき、ここで定める本数条件と組み組合せて、ダイヤ又はグラフ(ノードとアーク)を作成する。この際、駅間の時間間隔に関しては、図8のような最小時間間隔を用いて定めてもよいし、標準的な時間間隔を別に定めて採用してもよい。また列車の追い抜き駅や追い抜きのタイミングを別途定めてもよい。このようにダイヤ又はグラフ情報を自動生成することにより、本実施形態は、予め与えられたダイヤを修正して上述した制約条件や各種性能を満たすダイヤを作成する他、ダイヤを最初から制約条件や各種性能を満たすダイヤを作成することも可能である。
バランス条件情報221は、スジ間の時間間隔の制約に関する条件(バランス条件)を定めた情報である。上述の本数条件により、所定の時間当たりに設定する本数を定めることができるが、バランス条件を定めることで、スジの間隔をできるだけ均等にすることができる。間隔を調整する対象ノードは、一例として、本数条件を設定した対象ノード(対象駅及び対象イベント種別)である。但し、本数条件を設定したノードとは別のノードを、バランス条件を適用するノードとして定めてもよい。
図13は、バランス条件とその設定画面の一例を示す。バランス条件の設定の対象は、種別ごと、又は全列車共通など、任意に定義できる。図の例では、種別(各駅停車、急行)ごとに設定している。この場合、各駅停車の列車のスジ間で間隔を均等にし、急行の列車のスジ間で間隔を均等にすることを意味する。バランス制約の与え方としては、全列車共通を設定した場合は、全列車の間隔を均等にすることを意味する。その他、一部の種別の間隔のみを均等にする場合、一部の時間帯のみを均等にする場合、それらの組合せ、など様々なバリエーションが可能である。なお上述のようにバランス条件を、本数条件で定めた対象ノードは別のノードに対して設定されてもよい。例えば本数条件ではC駅の発イベントを対象としつつ、バランス条件はC駅の発イベントだけではなく、A駅の発イベントを対象としてもよい。
図14は、列車(各駅停車)のA駅の発ノードとC駅の発ノードに対して、それぞれバランス条件が満たされる複数のスジの例を示す。この場合、A駅の発ノードの隣り合う間隔A1、A2、A3、A4、A5、A6と、C駅の発ノードの隣り合う間隔C1、C2、C3、C4、C5、C6がそれぞれなるべく等しくなるよう、複数のスジ間の間隔が調整されている。
速達性評価条件入力部130は、速達性評価条件情報230を取得し、取得した情報を記憶部113に格納する。速達性評価条件入力部130の具体的な実装例は、ダイヤ情報入力部110と同様である。
速達性評価条件情報230は、各列車の走行時間(速達性)を評価する対象となる区間を定めている。区間の走行時間が短いほど、速達性が高い。区間は、一例として、区間の開始点(評価開始点)及び終了点(評価終了点)により特定される。評価開始点は評価開始ノードで表し、評価終了点は、評価終了ノードで表すことができる。評価開始ノードは例えば評価開始駅の発ノード、評価終了ノードは、例えば評価終了駅の到着ノードである。
図15は、速達性評価条件とその設定画面の一例を示す。種別(各駅停車、急行)ごとに、評価開始駅(評価開始ノード)と評価終了駅(評価終了ノード)を設定している。これ以外の設定方法として、列車ごとに、評価開始駅と評価終了駅を設定する方法でもよい。
遅延評価条件入力部140は、遅延評価用の情報として、遅延評価対象情報240及び遅延時間分布情報241を取得し、これらの取得した情報を記憶部114に格納する。遅延評価条件入力部140の具体的な実装例は、ダイヤ情報入力部110と同様である。
遅延評価対象情報240は、各列車の遅延を評価する対象となるノード(遅延評価ノード)を表す。評価遅延ノードは、評価対象駅と、評価対象のイベント種類(出発、到着、通過など)との組により表される。
図16は、遅延評価対象情報240及びその設定画面の一例を示す。ここでは、種別(各駅停車、急行)及び方向(上り、下り)ごとに、評価対象駅をチェックボックスで与えている。評価対象のイベント種類は、出発であることが事前に指定されている。但し、イベント種類は、到着又は通過などでもよく、イベント種類を指定するチェックボックスを設けてもよい。図の例では、始発駅であるA駅、中間駅であるC駅、終着駅であるE駅を評価対象駅に指定されている。したがって、A駅、C駅、E駅の発ノードが評価対象ノードとして指定されている。
遅延時間分布情報241は、イベント間の遅延時間の分布であるイベント間遅延分布、又はイベント間遅延分布を作成するために必要な情報である。そのような情報の例として、確率分布のパラメータがある。平均値、分散値、中間値といった統計量をパラメータとしてもつ確率分布に対するパラメータを、遅延時間分布情報としてもよい。イベント間遅延分布は、一例として、幾何分布又は負の二項分布がある。イベント間遅延分布の具体例として、駅間の走行時間の遅延分布、駅の停車時間の遅延分布などがある。走行時間は前の駅の発時刻(発イベントの時刻)から、次の駅の着時刻又は通過時刻(着イベントの時刻又は通過ベントの時刻)までの時間に対応する。停車時間は、駅の着時刻(着イベントの時刻)から同駅の発時刻(発イベントの時刻)までの時間に対応する。
イベント間遅延分布の一例として、幾何分布を用いた確率分布の例を示す。式(1)は幾何分布の確率関数(離散分布)を表し、D(k)は遅延時間がkである確率を表す。kは確率変数である。pは幾何分布である。幾何分布は、遅延時間の平均値がxであるとき、p=1/(x+1)と定めることができる。
Figure 0007169251000001
幾何分布では、パラメータはp1個だけである。従って、1個の統計値をパラメータに与えるだけで、分布を決定することができる。
図17に、各種別(各駅停車(各停)、急行など)に、各駅間の走行時間の遅延時間の平均値の例と、各駅の停車時間の遅延時間の平均値の例が示されている。幾何分布を用いる場合、このような平均値をパラメータとして用いて分布を定めることができる。列車の種別に応じて、異なる遅延時間分布情報を用いてもよい。また、時間帯(ラッシュ時かそうでないかなど)に応じて、異なる遅延時間分布情報を用いてもよい。なお、遅延を考慮しない場合は、イベント間の遅延時間を全て0とすればよい。
図18にイベント間遅延分布の例として幾何分布を用いた確率分布の例を示す。横軸がk(遅延時間)であり、縦軸がD(k)(遅延時間がkである確率)である。この例では最初に確率関数が非負になる値はk=0であるが、分布を左右にシフトして、kが負又は正の部分で最初に確率関数が非負になるようにしてもよい。
遅延時間分布情報241の他の例として、遅延時間の実績に基づくヒストグラムを用いてもよい。この場合のヒストグラムは、運行実績を直接用いてもよいし、何らかの近似分布から発生したサンプルであってもよい。
[ダイヤ処理部500]
ダイヤ処理部500は、記憶部111~114に記憶された情報に基づき、イベント間の時間制約や、列車の輸送力を確保すること(密度条件)を満たしつつ、乗客ができるだけ早く目的地につけること(速達性)、平準化されていること(バランス条件)、遅延の影響を受けにくさ(遅延ロバスト性)などの各種性能を満たすダイヤを高速に作成する。
[ダイヤ処理部500のネットワーク作成部520]
ネットワーク作成部520は、記憶部111からダイヤ210を読み出し、読み出したダイヤ210をネットワークに変換する。ダイヤ210が最初からネットワークを有する場合は、この変換は不要である。
図19は、ダイヤ210を変換したネットワークの例を示す。以下では、このネットワークを前提として説明を行う。
ネットワーク作成部520は、各ノードの前ノード(Pnode1、Pnode2)(図7参照)を特定し、特定した前ノードの情報をダイヤ210に追加する。ダイヤ210に最初から前ノードの情報が付加されている場合は、前ノードを特定する作業は不要である。
[ブロック作成部521]
ブロック作成部521は、ダイヤ210に含まれるノード群をブロック化することにより、それぞれ1つ以上のノードを含む複数のブロックを作成する。ブロックとは、あるノードの時刻を一定時間ずらした場合に、同じ時間だけ時刻をずらさなければならないノードを全てまとめたノード集合のことである。複数のブロックは、ダイヤ210に含まれる時刻をブロックしたものと考えることもできる。
ノードは全て自由に動かせる場合もあるが、束縛したい場合もある。例えば、横軸を時刻、縦軸を距離とした座標系にスジを表した場合に、走行中のアークの傾きが変えられない場合(速度が変えられない場合)、アークの両端のノード間の時間差は固定になる。例えば、ある列車のある区間(A駅からB駅とする)中のA駅の発ノードjからB駅の着ノードjまでの時間差は固定となる。この場合、発ノードjの時刻を1分遅らせると、着ノードjの時刻も1分遅らせることとなる。したがって、このような相対的に動けないノード群は組にし、ブロックと呼ぶ。
例えば、停車せずに走行する区間の開始の停車位置のイベント(開始ノード)及び区間の終了の停車位置のイベント(終了ノード)と、開始イベント及び終了イベント間に存在するすべてのイベント(ノード)を1つのブロックにまとめる。あるいは、停車せずに走行する区間の開始の停車位置を出発する時刻と、区間の終了の停車位置に到着する時刻と、当該時刻間に存在する全ての時刻とを1つのブロックにまとめる。
このとき、全てのノードはいずれかのブロックに排他的に含まれるため、ノード集合Vは、集合b0,b1,...,bBに分割される。なお以下ではb(j)により、ノードjが属するブロックを表すこととする。
図20は、図19のノード群から作成したブロックの例を示す。図19のノード群は、ブロックb0,b1,...,b25に分割される。例えばノード1とノード2間の移動速度は固定であると仮定すると、ノード1とノード2間の相対位置は調整できないため、ノード1とノード2を同じブロックに分類する。一方、ノード3は、ノード2に対してその位置を余裕時間の範囲内で移動させることができる(すなわちノード2との相対位置を調整できる)ため、ノード3をノード2と同じブロックには分類しない。
[前詰めダイヤ作成部522]
前詰めダイヤ作成部522は、ブロック作成部521で作成したブロックの束縛関係を前提とした条件下で、最速のダイヤを作成する。このダイヤを、前詰めダイヤ300と呼ぶ。ブロックの束縛関係とは、ブロック内のノードの相対位置を変えないことである。最速のダイヤとは、最後のノードの時刻が最も早いダイヤである。前詰めダイヤ作成部522は、前詰めダイヤ300を記憶部115に格納する。
図21は、前詰めダイヤの最初の部分(前詰めダイヤの列車1と列車2の部分)の例を示す。これは、図20のブロック群と、図8のようなイベント間インターバル情報211とに基づき作成されている。
図21の各アークに沿った数字は、図8のイベント間インターバル情報211に示した、各アークに対する最小インターバル時間である。また各ノードに付記した太字の数字は、前詰めダイヤ作成部522によって作成された時刻を表す。ここでは、ノード1の時刻を0としたときのノード1の時刻に対する相対時間(分)で、他のノードの時刻を表している。
以下、図21に基づき、前詰めダイヤの具体的な作成方法を説明する。
まず、最初のノード1の時刻は0とする。
次にノード2に関しては、ノード1,2間のアークのイベント間インターバル情報211が6であることから、ノード2の時刻は6となる。
同様にしてノード3の時刻7、ノード4の時刻15などが計算できる。
次に、ブロックb5(図20参照)に属するノード10,11,12については、直前のノードとの関係で、制約が一番厳しいノード12を最初に決定する。この場合、ノード4から最低1のインターバル時間をノード12に対して空ける必要があるため、ノード12の時刻は16となる。このノードを基準とすると、ブロックb5内の相対位置関係は変えられないことから、ノード11の時刻は、10(=「ノード12の時刻」-「ノード11,12間の最小インターバル時間」=16-6)と計算できる。同様に、ノード10の時刻は、6(=10-4)と計算できる。なお、ここでは最小インターバル時間を用いて、ブロック内の各ノードの時刻を定めたが、それ以外の時間を用いてもよい。
以降、同様の手続きにより、時間的に手前にあるブロックに属するノードから順に時刻を定めていくことで、全てのノードの時刻を決定できる。これにより前詰めダイヤが作成される。
図22は、全てのノードの時刻を決定した前詰めダイヤの例を示す。ここではブロックの表記や、最小インターバル時間の表記は省略している。なお、種別(各駅停車、急行)ごとに駅間の最小走行時間の値が示されている。例えば駅Aと駅B間に記載された(6,4)は、各駅停車の最小走行時間は6分、急行の最小走行時間は4分であることを意味する。
以下では、この前詰めダイヤの各ノードjの時刻をt とする。この前詰めダイヤでは、アークが定められたノードi,j間において、時刻の差分t -t は、必ず、このアークに定められた最小インターバル時間以上となる。したがって、この前詰めダイヤにおけるノードi,jの間の余裕時間(M i,jとする)は、必ず非負である。余裕時間M i,jは、(ノードjの時刻-ノードiの時刻)-最小インターバル時間で計算される。“-”は減算を表す。
図23(A)は、図20に示すブロック化後のダイヤのアークに対する余裕時間を計算する例を示す。ノード4とノード12の間の時刻の差分は1(=16-15)となっており、これはノード4とノード12の間の最小インターバル時間である1(図8参照)に等しい。この場合、余裕時間M 4,12は0(=1-1)である。また、ノード1とノード10の間の時刻の差分は6(=6-0)となっており、これはノード1とノード10の間の最小インターバル時間である2(図8参照)よりも大きい。この場合、余裕時間M 1,10は4(=6-2)である。
ここで、各ブロックb(集合Bの要素である)に対し、変数x(>=0)を定義する。変数xは、前詰めダイヤに対し何分時刻を調整するか、すなわち時刻の調整量を表す。前詰めダイヤに対して変数xだけ各ブロックをシフトさせた新たなダイヤを作成した場合、各ブロックにおけるノードjの時刻tjは、以下のように計算される。
tj=t +xb(j) (2)
ここでb(j)はノードjが属するブロックのIDを示す。t は、前詰めダイヤにおけるノードjの時刻である。xb(j)は、前詰めダイヤにおけるノードjが属するブロックをシフトさせる時間(ブロックに対する時刻の調整量。この調整量はブロック内の各ノードに共通に適用される)を表す。
また新たに作成されたダイヤにおけるノードi,j間のアークの余裕時間(Mij)は、以下の式で表される
ij=M ij+xb(j)-xb(i) (3)
図23(B)は、図23(A)の状態において、x=0(ブロック0を移動させない),x=1(ブロック1を1分、正の時間方向にシフトさせる),x=2(ブロック2を2分、正の時間方向にシフトさせる)の場合に、各ブロックをシフトさせた結果得られる新たなダイヤの例を示す。
図23(B)において各ノードの時刻は、以下のように計算される。
t1=t +x=0+0=0 (4-1)
t2=t +x=6+0=6 (4-2)
t3=t +x=7+1=8 (4-3)
t4=t +x=15+1=16 (4-4)
t10=t 10+x=6+2=8 (4-5)
t11=t 11+x=10+2=12 (4-6)
t12=t 12+x=16+2=18 (4-7)
となる。
また、アークの余裕時間は、以下のように計算される。
1,10=M 1,10+x-x=2+2-0=4 (5-1)
3,11=M 3,11+x-x=1+2-1=2 (5-2)
4,12=M 4,12+x-x=0+2-1=1 (5-3)
[密度条件処理部523]
密度条件処理部523は、本数条件が設定された各ノード(図11の例ではC駅の発イベントを有するノード)について、当該各ノードを配置可能な時刻範囲(上限時刻及び下限時刻)を導出する。
図24は、密度条件処理部523の処理の一例を示すフローチャートである。本フローチャートの説明において、本数条件が設定されたノードをカウント対象ノードと呼ぶ。
まずステップS11では、カウント対象ノードを時刻順にソートし、ノード配列aに格納する。a[k]は、ノード配列のk番目のノードを表す。なお、カウント対象ノードは、記憶部111に格納されているダイヤ210から特定してもよいし、ネットワーク作成部520で作成されたネットワークから特定してもよいし、前詰めダイヤ作成部522で作成された前詰めダイヤ300から特定してもよい。
次に、本数条件が設定された時間帯(時刻スロット(t))ごとに(ステップS12)、その時刻スロット(t)に割り当てるノードを本数N(t)分だけ時刻の早いノードから優先的にノード配列から選択する(ステップS13)。そして、選択したN(t)個のノードjに対して、時刻スロット(t)の開始時刻start(t)を下限時刻Ljに設定し,時刻スロット(t)の終了時刻を表すend(t)を上限時刻Ujに設定する処理を行う(S14)。
具体例を示す。前述した図19の例において、カウント対象ノードを各駅停車の中間駅(C駅)とする場合、そのノード配列は、[13,5,21,38,30,54、46,・・・]となる。
1時間あたりの列車本数が5時台(=時刻スロット(5))、6時台(=時刻スロット(6))、7時台(=時刻スロット(7))の順に、[3,3,5,・・・]と定められているとする(図11参照)。start(5)=5:00、end(5)=5:59、start(6)=6:00、end(6)=6:59、start(7)=7:00、end(7)=7:59、・・・である。このとき、ノード配列の最初の3つ(13,5,21)を5時台に割り当て、次の3つ(38,30,54)を6時台に割り当て・・・となる。この結果、ノード配列の各ノードの下限時刻Lj及び上限時刻Ujは、以下のようになる。ノード46以降も同様にして計算される。
L13,L5,L21=5:00,U13,U5,U21=5:59
L38,L30,L54=6:00,U38,U30,U54=6:59
このように、各ノードjの時刻の下限Ljと上限Ujの組で、本数条件を表現することができる。なお、本数条件が設定されていないノードについては、Lj=-∞,Uj=∞などと設定しておくことにする。
[評価指標作成部524]
評価指標作成部524は、平準化条件(バランス条件)、速達性、及び遅延ロバスト性のそれぞれに関する評価指標を作成する。後述する最適化処理では、これらの評価指標の重み付きの和を評価指標(総合指標)とする。
上述した記載において、ブロックbをシフト(遅延)させる時間を表す変数としてx(>=0)を定義したが、各ノードjのシフト時間の期待値を表す変数として、μを定義する。アークの遅延を1次遅延と呼び、アークの遅延によって引き起こされるノードの遅延を2次遅延と呼ぶ。各ノードjの遅延時間の期待値は、2次遅延時間の期待値である。
後述するように、各アークに対し、異なる1次遅延時間を与えるS個の複数シナリオ(s=1,2,...,S)による遅延シミュレーションを行うことを考える。ノードjのシナリオsでの2次遅延の大きさy とする。この場合、ノードjの遅延時間の期待値μは、各シナリオsの2次遅延時間y の平均値となるので、以下のように表される。
Figure 0007169251000002
|S|=1の場合は、1回だけ遅延シミュレーションを行う場合に相当する。
以下、これらの変数x及び変数μを用いて、評価指標の式を作成する。
<平準化の評価指標(バランス条件の評価指標)>
最初に、ダイヤの平準化の評価指標(バランス条件を満たすための評価指標)について述べる。
ダイヤのバランス条件は、図14で述べたように、あるノードの前ノードの時刻との時間差と、当該ノードの後の時刻との時間差との差分(Dとする)に基づいて表される。したがって、ある駅(図14の例では駅C及び駅A)を発する全ての発ノードに関して、以下の式(7)を計算し、これらを最小化すればよい。
D=[次のノードの発時刻-現ノードの発時刻]-[現ノードの発時刻-前のノードの発時刻](7)
ここで、次ノードをn(j)、前ノードをp(j)で表すと、現ノード、次ノード及び前ノードの発時刻は、以下のように表される。
現ノードの発時刻=t +xb(j) (7)
次ノードの発時刻=t n(j)+xb(n(j)) (8)
前ノードの発時刻=t p(j)+xb(p(j)) (9)
このことから、この平準化の評価指標の最小化は、以下の式で表される。zは、上記差分Dの絶対値の上限値を表す変数である。
Figure 0007169251000003
このように各ノード(イベント)の時刻の調整量を表す変数xb(j)に基づき、評価対象となる駅(第2の停車位置)に関するイベント(第2イベント)の間隔の平準化に関する評価指標(第1評価指標)を作成する。また、この評価指標の最小化を定式化する。第2イベントは、上記の例では駅A、Cの発ノードに対応する。第1評価指標は、第2イベントと第2イベントの前のイベントとの時刻の差と、第2イベントと第2イベントの次のイベントとの時刻の差と、の差分Dの絶対値の総和を表す。
換言すれば、第1評価指標は、第2の停車位置を出発する時刻、第2の停車位置に到着する時刻又は第2の停車位置を通過する時刻の間隔の平準化に関する指標である。この場合、第1評価指標は、時刻差Aと時刻差Bとの差分の絶対値の総和を表す。時刻差Aは、第2の停車位置を出発する時刻、第2の停車位置に到着する時刻又は第2の停車位置を通過する時刻と、第2の停車位置の前の停車位置を出発する時刻、当該前の停車位置に到着する時刻又は当該前の停車位置を通過する時刻との差である。時刻差Bは、第2の停車位置を出発する時刻、第2の停車位置に到着する時刻又は第2の停車位置を通過する時刻と、第2の停車位置の次の停車位置を出発する時刻、次の停車位置に到着する時刻又は次の停車位置を通過する時刻との差である。
<速達性の評価指標>
次に、ダイヤの速達性の評価指標は、下記のように、各スジの所要時間の和として表される。
Figure 0007169251000004
式(11)の最小化を考える。この値は変数xと変数μにより、以下の式で表すことができる。V,Vは、それぞれ、スジの最初のノード集合および最後のノード集合を表すものとする。前述したようにxb(j)は、ノードjが属するブロックをシフトさせる(遅らせる)時間を表す。
Figure 0007169251000005
このように少なくとも1つの各スジの評価区間における走行時間の総和に関する評価指標(第2評価指標)を作成する。また、この評価指標の最小化を定式化する。上記の例では評価区間は始発駅と終着駅であるが、評価区間は、評価開始駅と評価終了駅として任意に設定できる(図15参照)。
<遅延ロバスト性の評価指標>
最後に、ダイヤの遅延ロバスト性とは、遅延の影響を受けにくさを表すものである。例えば、遅延ロバスト性の評価指標は、以下の式で表すことができる。対象ノード(評価ノード)は遅延を評価する対象となるノード(図16参照)である。例えば評価対象となる駅の発ノード(発イベント)である。
Figure 0007169251000006
式(13)の値の最小化を考える。この最小化の値はμを用いて表すことができる。つまり、評価ノードの集合をVとして、以下のように表すことができる。
Figure 0007169251000007
それ以外にも、遅延時間の分散も考慮し、一定時間以上の遅延の確率などを評価指標としてもよい。
このように複数のイベント間の遅延時間の分布情報に基づき、評価対象となる駅(第3停車駅)のイベント(第3イベント)の遅延時間に関する評価指標(第3評価指標)を作成する。また、第3評価指標の最小化を定式化する。第3評価指標は一例として、第3イベントの遅延時間の平均値の総和を表す(式13参照)。
換言すれば、第3評価指標は、第3の停車位置を出発する時刻、第3の停車位置に到着する時刻、又は第3の停車位置を通過する時刻に対する遅延時間を評価するための指標である。この場合、第3評価指標は、第3の停車位置を出発する時刻、第3の停車位置に到着する時刻、又は第3の停車位置を通過する時刻に対する遅延時間の平均値の総和を表す。
[最適化部525]
最適化部525、評価指標作成部524で作成された評価指標の重み付け和により定義される目的関数(評価関数)と、複数の車両スジの配置間隔に関する制約条件を含む1つ以上の制約条件を作成し、制約条件を満たすように、目的関数を最小化することで、変数(xb(j)、μ等)の最適解もしくは準最適解を求める。最適化部525は、求めた変数の値(調整量)を記憶部116に格納する。
最適化部525が作成する目的関数の一例を式(15)に示す。式(16)~式(21)は制約条件の一例である。
Figure 0007169251000008
ここで変数は以下の通り定義され、全て非負の連続変数である。ただし、添え字b、s、jはそれぞれ集合B,S,V上で定義される。
・y :ノードjのシナリオsでの2次遅延の時間の大きさ。
・μ:ノードjの2次遅延の平均値。
・x:ブロックbを前詰めダイヤからシフトさせる時間の大きさ(>=0)。この時間をシフト値又は調整量と呼ぶ。なおノードjはブロックb(j)に属するので、ノードjを遅らせる時間はxb(j)により与えられる。
・z:前述した差分Dの絶対値の上限値。すなわち、ノードjの前ノードの時刻との時間差と、ノードjの後ノードの時刻の時間差との差分の上限値(前後のノードのバランスの崩れ度合い)
・Mi,j:アーク(i,j)に対するマージン時間。
次に定数は以下の通り定義される。
・V={1,2,...,V}はノードの集合。Vは始発駅ノードの集合、Vは終着駅ノードの集合、Vは遅延を評価するノード(評価ノード)の集合、Vは平準化したいノード(バランス条件の対象となるノード)の集合。
・A:アークの集合。prev(j)は、ノードjの時刻より前の時刻を持つノードの集合。
・B:変数xの添え字集合。変数xをシフト変数(バッファ変数)xと呼ぶこともある。
・S={1,2,...,S}はシナリオの集合。
・d i,j:シナリオsにおけるノードi,j間のアークに対する1次遅延時間。
・L:ノードjの下限時刻,U:ノードjの上限時刻。
・b(j):ノードjが所属するブロックのID
・p(j):ノードjと同一駅のノードで、手前のスジの発(or通過)ノードのID。
・n(j):ノードjと同一駅のノードで、次のスジの発(or通過)ノードのID。
・a(j):ノードjの最速時刻(前詰めダイヤにおけるノードjの時刻)。
・M i,j:前詰めダイヤにおけるアーク(i,j)に対するマージン時間。
・λ1,λ2,λ3:各評価指標の重みであり、予め与えておく。
以下では、各アーク(i,j)の遅延時間が、S個の複数シナリオ(s=1,2,...,S)ごとに異なる値d i,jとして与えられる場合について述べる。ここでd i,jはイベント間遅延分布(たとえば図18の幾何分布など)に従って発生させ、この結果得られる2次遅延時間の分布を考える。つまり複数回のシナリオsを考えて、その2次遅延の平均をμとする。式(16)は、各ノードjの平均遅延時間μが、各シナリオsの2次遅延時間y の平均により与えられることを表す。またノードi,j間のアークに与えられる余裕時間(マージン時間)は、前に述べたとおり式(17)により与えられる。
次に式(18)~式(19)は、シナリオsのシミュレーションにおいて、各ノードの2次遅延時間を得る処理に相当する。なおシナリオsにおけるノードi,j間のアークに対する1次遅延時間はd i,jとする。このとき、各ノードjの2次遅延時間は、ノードjにつながる直前のノードi(prev(j)の要素である)の2次遅延時間と、ノードi,j間で発生する1次遅延時間di,jおよび余裕時間Mi,jを用いて、以下のように表される。
Figure 0007169251000009
この式(22)を最初のノードから順に適用することで、結果的に全てのノードの2次遅延時間y を得ることができる。以上を一次不等式で表したのが、式(18)~式(19)である。
図25は、ノードjの2次遅延時間の算出を説明するための図である。あるノードjが自列車の前ノードiと、先行列車の前ノードiとの2つのノードの遅延の影響を受ける場合、自列車の前ノードiからの遅延時間は、yi1+di1-Mi1と表される(余裕時間Mi1を超えた分が遅延時間になる)。また、ノードjの先行列車の前ノードi2からの遅延時間は、yi2+di2,j-Mi2,jと表される(余裕時間Mi2,jを超えた分が遅延時間になる)。遅延は大きい値が伝播するので、これらのうちの最大値を選択(式(22)内の内側のmax関数)すればよい。さらに通常、ダイヤにおいては所定の時刻よりも早く出発することは許されないため、この選択した値と0の内、大きな値を選択し(式(22)内の外側のmax関数)、選択した値を、yと考えればよい。
次に式(20)は、各ブロックの上限時刻及び下限時刻を制約として与えるものであり、この式におけるL,Uは、本数条件に基づき算出した各ノードの時刻の上下限値を表す値である。式(20)は本数条件に基づく制約条件であり、複数のスジの配置間隔に関する制約条件の一例である。
最後に式(21)は、上で述べた平準化のため(バランス条件を満たすため)の不等式である。
以上の式(15)~式(21)によって表される数理計画モデルは、線形計画となっており、例えば、Gurobi Optimizer,CPLEXなどの数理計画ソルバーを用いることにより解くことができる。また、GA(GeneticAlgorithm),SA(SimulatedAnnealing)などのメタヒューリスティック手法を用いて解いてもよい。結果として、xb(j),μ,zに関する最適解もしくは準最適解を求めることができる。求めたx(xb(1),xb(2),xb(3),・・・)は、前詰めダイヤに対する各ノードjのシフト値を表す。
最適化部525は、求めた変数x(xb(1),xb(2),xb(3),・・・)をシフト情報として記憶部116に格納する。変数xに加えて、変数μ(μ1,μ2,μ,・・・)を記憶部116に格納してもよい。また変数z(z,z,z,・・・)の値を記憶部116に格納してもよい。
[出力ダイヤ作成部390]
出力ダイヤ作成部390は、記憶部116に格納されている各ノードのシフト値(調整量)xb(j)と、記憶部115に格納されている前詰めダイヤ300とに基づき、出力ダイヤ510を作成する。前詰めダイヤ300における各ノードjの時刻に、各ノードのシフト値xb(j)を加算することで、出力ダイヤ510が得られる。これは、前詰めダイヤ300における各ノードを、各ノードのシフト値xb(j)だけ時間軸に沿って移動させる(遅らせる)ことに相当する。なお、同じブロックに属するノードのシフト値は同じである。前述した図20の例では、ノード1のシフト値xb(1)=ノード2のシフト値xb(2)であり、これは、ブロックb0(ブロックID=0のブロック)のシフト値に相当する。
図26は、出力ダイヤ510を得るプロセスを表すデータである。このデータは、ノードID、スジID、時刻、駅、最速時刻、ブロックID、シフト値、シフト後時刻(調整後時刻)を含む。最速時刻は、前詰めダイヤにおけるノードの時刻である。ブロックIDは、各ノードが属するブロックのIDである。シフト値は、当該ノードが属するブロックのシフト値である。シフト後時刻は、最速時刻にシフト値を加算した時刻である。
図27は、図26のデータを、横軸を時刻、縦軸を駅として、各列車のスジをプロットしたグラフである。各ノードの位置として、シフト後時刻を用いてグラフを描いている。このグラフは、出力ダイヤ510に対応する。図26のデータからダイヤとして必要な情報(例えばノードID、スジID、時刻、駅、種類、シフト後時刻など)を抽出したものを出力ダイヤ510としてもよい。出力ダイヤ510では、バランス条件、速達性、遅延ロバスト性、本数条件等が満たされている。以下、別の具体例を用いて、バランス条件、速達性、遅延ロバスト性、本数条件等が満たされている出力ダイヤについて説明する。
図28は、図26とは別の例に係るダイヤに対して作成した出力ダイヤ510を表すグラフである。列車(スジ)1~12は、A駅を出発駅とし、E駅を終着駅としている。実線で示すスジが各駅停車の列車のスジ、破線で示すスジが急行列車のスジを表している。
この例では、本数条件(1時間あたりの列車本数)として、C駅の発ノードを対象に、5:00~6:00では3本、6:00~7:00では3本、7:00~8:00では3本・・・を指定している。図示の出力ダイヤ510において、5:00~6:00では各駅停車の列車が2本、急行列車が1本の計本が、含まれている。6:00~7:00では各駅停車の列車が1本、急行列車が2本の計3本が含まれている。7:00~8:00では、各駅停車の列車が3本、急行列車が2本、含まれている。よって、本数条件は満たされている。
またこの例では、バランス条件がC駅の発ノードと、A駅の発ノードとを対象に、種別(各駅停車、急行)別に、設定されている。A駅の発ノードを見ると、各駅停車の列車間は概ね均等の間隔であり、急行列車間の間隔も概ね均等である。また、C駅の発ノードを見ると、各駅停車の列車間は概ね均等の間隔であり、急行列車間の間隔も概ね均等である。よって、バランス条件は満たされている。なお、各駅停車と急行列車との間に対してバランス条件は設定されていないため、例えば各駅停車の列車のC駅の発ノードと、急行列車のC駅の発ノードとが近接していても問題ない。
またこの例では、遅延が起こりにくい(余裕時間を超えないもしくは超えにくい)ように各ノードの時刻が最適化されており、遅延路バスト性も満たされている。例えば黒丸を付けた箇所で、もし急行列車9がダイヤの時刻よりD駅の通過が遅れても、各駅停車の列車8は、D駅の発車を余裕時間内で行うことができ、遅延は起こらない、もしくは起こりにくい。
またこの例では、各列車が始発から終着駅までの区間をできるだけ速く到達するように各列車の計画(最適化)されており、速達性も満たされている。
出力ダイヤ510の形式は、図27又は図28の例に限定されない。例えば、注目すべき駅(例えば終着駅や分岐駅など)の一部の列車・駅に対して出力ダイヤ510を出力するような手法を採ってもよいし、またユーザが設定した一部の列車・駅に対して出力ダイヤ510を出力するような手法を採ってもよい。出力ダイヤ510を、ノード毎の属性からなる表形式で表してもよいし、表形式と同等のデータであってもよい。また、遅延ロバスト性、速達性及びバランス条件などの指標に関して、ダイヤ全体の代表値や、列車毎の値などを表示してもよい。
以上のような処理により、最終的に制約条件又は各種性能を満たす出力ダイヤ510が得られる。表示部400は、出力ダイヤ510を表示する。また表示部400は、変数x(xb(1),xb(2),xb(3),・・・)を表示してもよい。また表示部400は、変数μ(μ1,μ2,μ,・・・)を表示してもよい。また表示部400は、変数z(z,z,z,・・・)を表示してもよい。
また表示部400は、当該イベントの遅延分布または期待遅延時間,X分以上遅れる確率,遅れ時間の期待値・分散、遅れ時間のXパーセンタイル値などの統計値を表示してもよい。
これらは、各シナリオにおける遅延時間y を遅延時間のヒストグラムとみなすことで、計算できる。式(15)の各項で表されるバランス条件、速達性、遅延ロバスト性の値を出力してもよい。これらは単位が(分)となっており、ユーザの直感的に理解できる値となっている。
また追加的な入力情報が得られている場合に、得られた出力ダイヤと組み合わせることで、下記のような出力情報を得てもよい。
・ある列車・駅(複数であってもよい)において、Y分遅れた場合にC円のペナルティコストが発生する場合の、遅延によるペナルティコストの期待値。この期待値は、各シナリオにおける遅延時間y を遅延時間のヒストグラムとみなすことで、計算できる。
・乗客のOD(乗降駅の統計値)を用いる場合の、遅延による影響人数の期待値。この期待値は、上記同様y を用いて計算できる。
また出力ダイヤの全体を示すのではなく、一部だけを示すようにして、その一部について、上記の指標を計算して表示するような出力であってもよい。一部の取り出し方としては、特定の区間、特定の時間帯、特定の列車(群)もしくは、その組合せなどが考えられる。
図29は、本数条件、平準化条件(バランス条件)、速達性、及び遅延ロバスト性に関するパラメータを入力し、最適化を実行する画面の例を示している。
図29のプルダウンリスト2~7は平準化(バランス条件)および本数条件の対象ノードである基準ノードVの設定と、時間帯の設定とを行うためのプルダウンリストである。プルダウンを用いた設定は、ユーザが入力手段を用いて行う。
プルダウンリスト2では平準化及び本数条件の基準駅を選択する。
プルダウンリスト3では列車種別の選択を行う。登録済みのリスト化された列車種別名の中から種別を選択することができる。デフォルト値は、一例として、全ての種別を表す“すべて”である。
プルダウンリスト4では平準化する時間帯の幅を選択する。例えば、“3時間”, “2時間”,“1時間”,“30分”などを選択できる。デフォルト値は、一例として”1時間”である。
プルダウンリスト5では、プルダウンリスト4で選択した時間帯のオフセット間隔を選択する。オフセット間隔は、上記時間帯の開始時刻を所定の開始時刻(例えば5:00)からどれだけずらすかを表す。デフォルト値は、一例として0分である。プルダウンリスト4で選択した時間帯が30分の場合は”0分”,”10分”,”15分”,”20分”などの値を選択できる。選択した時間帯が1時間の場合は”0分”,”15分”,”30分”,”45分”などの値を選択できる。
プルダウンリスト6では、プルダウンリスト2で選択した基準駅に対して、平準化及び本数条件の対象となるタイミングを選択する。例えば、“出発時”,”到着時”のいずれを選択できる。デフォルト値は、一例として、“出発時”である。
プルダウンリスト7は、平準化の対象又は本数条件の本数のカウントの対象として基準駅の通過を含めるか否かを設定する。一例として、“通過を考慮しない”、“通過を考慮する”を選択できる。デフォルト値は、一例として“通過を考慮しない”である。
次にプルダウンリスト8、9、10は、各評価指標(λ1,λ2,λ3)の設定用のプルダウンリストである。前述したように、λ,λ,λは、平準化(バランス条件)、速達性及び遅延ロバスト性のそれぞれの評価指標に関する重みである。
例えば、“標準”(たとえば1.0),“重視する”(例えば10.0),“重視しない”(例えば0.1)を選択できる。デフォルト値は、一例として、“標準”である。なおλ,λ,λについては、ここで設定した値に対し、総ノード数、総スジ数、又は評価対象ノード数などで割った値を用いてもよい。プルダウンリスト8、9、10により、ユーザがより重視する評価指標を設定できるため、ユーザが効率的に試行錯誤を行い、求める方向性のダイヤを得ることができる。
次に項目11~19は本数条件の設定用の項目である。
項目13は、プルダウンリスト4、5で設定した各時間帯を表す。各時間帯に対する2方向(たとえば上りと下り)の本数を、項目11、12、14~18で設定可能となっている。
項目11、12は方向名であり、例えば上り又は下りなどの名称を表す。図では項目11が「上り」方向、項目12が「下り」方向を表しているが、逆にしてもよい。
項目15、18は、「上り」及び「下り」の各方向に対する設定本数(時間帯別本数)を示す。項目15、18には、デフォルトでは、元ダイヤにおける各時間帯に対する本数(つまり当該時間帯に含まれる基準ノードの個数)が表示されている(図では本数の記載が省略されており、空白になっている)。
項目14及び項目16は、「上り」の方向に対し、前後の時間帯に本数を移動するためボタンである。項目17及び項目19は、「下り」の方向に対し、前後の時間帯に本数を移動するためボタンである。項目14、16、17、19はそれぞれボタンとして、押下可能である。
例えば、項目14は、ボタン押下により、項目15の「上り」の時間帯別本数を1減らし、1つ上の行の「上り」の時間帯別本数を1増やす機能である。また項目16は、ボタン押下により、項目15の「上り」の時間帯別本数を1減らし、1つ下の行の「上り」の時間帯別本数を1増やす機能である。項目17は、ボタン押下により、項目18の「下り」の時間帯別本数を1減らし、1つ上の行の「下り」の時間帯別本数を1増やす機能である。また項目19は、ボタン押下により、項目18の「下り」の時間帯別本数を1減らし、1つ下の行の「下り」の時間帯別本数を1増やす機能である。なお、先頭の行には、項目14及び項目17は表示されず、また項目15の「上り」の時間帯別本数が0の時は、項目14を押下できない。また項目16は、最終行には表示されず、また「上り」の時間帯別本数が0の時は、項目16を押下できない。
以上の項目11~19は、本数設定の合計が、元のダイヤの総本数と異なってしまい、解が得られなくなることを防ぐための入力インタフェースである。この入力インタフェースにより、効率的に入力作業を行うことができる効果がある。
最後に、以上を入力した上で、ユーザがボタン1を押下することで、ダイヤ処理部500による処理が実行される。
図29は、図1のダイヤ作成装置による処理の一例を示すフローチャートである。ネットワーク作成部520が、記憶部111内のダイヤ(第1ダイヤ)210とイベント間インターバル情報211に基づき、ダイヤのネットワークを作成する(S21)。
ブロック作成部521が、ダイヤのネットワークに基づき、相対位置を変更できないイベント(ノード)群を1つのブロックにまとめることにより、複数のブロックを作成する(S22)。例えばアークでの速度が一定の場合は、アークの両端のノードの相対位置は変更できないため、これらのノードを1つのブロックに含める。アーク間の速度が変更可能な場合は、個々のノードをそれぞれブロック(1つのノードを含むブロック)とすればよい。
前詰めダイヤ作成部522が、時間的に手前にあるブロックに属するノードの時刻から順に最早の時刻を定めていくことで、全てのノードの時刻を暫定的に決定した前詰めダイヤを作成する(S23)。
密度条件処理部523が、記憶部112内の本数条件情報220に基づき、各スジの評価対象のノード(評価対象となる駅及びイベントの組)について、時間帯ごとに指定数のノードが含まれるように、当該ノードの下限時刻及び上限時刻の制約条件を作成する(S24)。
評価指標作成部524が、記憶部112内のバランス条件情報221に基づき、各ブロックのシフト量(各ブロックに含まれるノードの時刻の調整量)を表す変数を含む、平準化に関する評価指標(第1評価指標)を作成する(S25)。また、評価指標作成部524が、記憶部113内の速達性評価条件情報230に基づき、上記変数を含む、速達性に関する評価指標(第2評価指標)を作成する(同S25)。また、評価指標作成部524が、記憶部114内の遅延評価対象情報240及び遅延時間分布情報241に基づき、上記変数を含む、遅延ロバスト性に関する評価指標(第3評価指標)を作成する(同S25)。
最適化部525が、評価指標作成部524で作成された評価指標の和をとることにより目的関数(評価関数)を作成する(S26)。最適化部525は、目的関数を、ステップS24で作成された制約条件及びその他の制約条件の元、最適化又は準最適化(例えば最小化又は閾値以下など)することにより、変数の値(調整量又はシフト値)を算出する(同S26)。
出力ダイヤ作成部390は、算出された変数の値と、前詰めダイヤ300とに基づき、出力ダイヤ510を作成する(S27)。具体的には、算出された変数の値を、前詰めダイヤ300における各ノード(イベント)の時刻に加算することにより、出力ダイヤ510を作成する。作成された出力ダイヤ510は記憶部117に格納される。表示部400は、記憶部117に格納されている出力ダイヤ510を表示する。
以上、本実施形態によれば、平準化、速達性及び遅延ロバスト性に関する評価指標に基づく目的関数を、本数条件等に基づく制約条件の元、最小化することにより、本数条件、平準化、速達性及び遅延ロバスト性の各種要求を満たしたダイヤを高速に作成することができる。
(変形例1)
上述した実施形態では前詰めダイヤを作成したが、前詰めダイヤを作成せずに、密度条件処理部523以降の処理を行ってもよい。この場合も、各ブロックの移動量として正の値のみならず、負の値もとるように変数xを定義することで、本実施形態と同様の処理が可能である。この際、上述した実施形態では、前詰めダイヤを作成する際に各ブロックを最小インターバル時間の制約を満たすように配置したため、上記の最適化処理では考慮する必要はなかった。つまり、前詰めダイヤを生成する時点で、最小インターバル時間の制約を満たす処理をしていた。前詰めダイヤを作成しない場合は、最適化処理における制約条件の一部として、イベント間の時間間隔を、イベント間インターバル情報によって示される時間以上にするとの条件を追加すればよい。このように最小インターバル時間の制約を満たすようにする処理は前詰めダイヤの生成時点で行っても、最適化処理の時点で行ってもよい。
(変形例2)
元のダイヤの一部を固定する制約条件を追加して、最適化処理を行ってもよい。例えば、A駅の発時刻だけは、元のダイヤと同じ時刻又は特定の時刻を使いたいという場合がある。このような場合は、予め定めたイベントであるA駅の発イベント(第4イベント)の時刻を固定する制約条件を追加する。上の定式化においてU=L=tjとすればよい。ここでtjはノードjに対して設定したい時刻である。また元ダイヤの時刻をできるだけ守りたい場合は、上の定式化においてU=t -A,L=t +Aなどとして、かつAをできるだけ小さくするような数理モデル化を実施すればよい。
(変形例3)
上述した複数の評価指標の一部を用いなくてもよい。例えば、速達性条件を評価指標として用いなくてもよい。この場合、λ=0とすればよい。構成として、速達性評価条件入力部130、速達性評価条件情報230及び記憶部113は不要である。また、遅延ロバスト性を評価指標として用いなくてもよい。この場合、λ=0とすればよい。構成として、遅延評価条件入力部140、遅延評価対象情報240、遅延時間分布情報241及び記憶部114は不要である。
(変形例4)
最適化処理で制約条件を満たす解が得られない場合に、その旨と、その理由をユーザに提示してもよい。例えば、本数条件情報220において、1時間あたりの本数が多すぎると、スジ間(異なるスジのノード間)に所定のインターバル時間を取れなくなり、バランス条件を満たす解が得られない場合がある。そのような場合は、その旨と、その理由を表す情報を表示部400に出力してもよい。
(変形例5)
評価関数をユーザによって変更可能にしてもよい。例えば、式(15)のバランス条件、速達性及び遅延ロバスト性のそれぞれの評価指標に関する重みλ,λ,λを画面から(例えばスライドバーなどで)ユーザが自由に入力できるようにしてもよい。例えばバランス条件をより重視したいユーザは相対的に大きな値をλに設定する。このようにして、ユーザが評価関数を自由に調整できる。
(ハードウェア構成)
図31に、本実施形態に係るダイヤ作成装置(情報処理装置)101のハードウェア構成を示す。本実施形態に係る情報処理装置101は、コンピュータ装置150により構成される。コンピュータ装置150は、CPU151と、入力インタフェース152と、表示装置153と、通信装置154と、主記憶装置155と、外部記憶装置156とを備え、これらはバス157により相互に接続されている。
CPU(中央演算装置)151は、主記憶装置155上で、情報処理装置101の上述の各機能構成を実現するコンピュータプログラムを実行する。CPU151が、コンピュータプログラムを実行することにより、各機能構成は実現される。
入力インタフェース152は、キーボード、マウス、及びタッチパネルなどの入力装置からの操作信号を、情報処理装置101に入力するための回路である。ダイヤ情報入力部110、列車密度条件入力部120、速達性評価条件入力部130及び遅延評価条件入力部140の入力機能を担う部分は、入力インタフェース152上に構築されることができる。
表示装置153は、情報処理装置101から出力されるデータ又は情報を表示する。表示装置153は、例えば、LCD(液晶ディスプレイ)、CRT(ブラウン管)、及びPDP(プラズマディスプレイ)であるが、これに限られない。コンピュータ装置150から出力されたデータ又は情報は、この表示装置153により表示することができる。表示部400は、表示装置153上に構築されることができる。
通信装置154は、情報処理装置101が外部装置と無線又は有線で通信するための回路である。通信装置154を介して外部装置から情報を入力することができる。外部装置から入力した情報を、DBに格納することができる。ダイヤ情報入力部110、列車密度条件入力部120、速達性評価条件入力部130及び遅延評価条件入力部140の通信機能を担う部分は、通信装置154上に構築されることができる。
主記憶装置155は、本実施形態の処理を実現するプログラム、及びプログラムの実行に必要なデータ、及びプログラムの実行により生成されたデータなどを記憶する。プログラムは、主記憶装置155上で展開され、実行される。主記憶装置155は、例えば、RAM、DRAM、SRAMであるが、これに限られない。各実施形態における各種DB及び記憶部は、主記憶装置155上に構築されてもよい。
外部記憶装置156は、上記プログラム及びプログラムの実行に必要なデータ、及びプログラムの実行により生成されたデータなどを記憶する。これらのプログラムやデータは、本実施形態の処理の際に主記憶装置155に読み出される。外部記憶装置156は、例えば、ハードディスク、光ディスク、フラッシュメモリ、及び磁気テープであるが、これに限られない。各実施形態における各種DB及び記憶部は、外部記憶装置156上に構築されてもよい。
なお、上述のプログラムは、コンピュータ装置150に予めインストールされていてもよいし、CD-ROMなどの記憶媒体に記憶されていてもよい。また、当該プログラムは、インターネット上にアップロードされていてもよい。
なお、コンピュータ装置150は、プロセッサ151、入力インタフェース152、表示装置153、通信装置154、及び主記憶装置155を、それぞれ1つ又は複数備えてもよいし、プリンタやスキャナなどの周辺機器を接続されていてもよい。
また、情報処理装置101は、単一のコンピュータ装置150により構成されてもよいし、相互に接続された複数のコンピュータ装置150からなるシステムとして構成されてもよい。
なお、本発明は上記各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜組み合わせることによって種々の発明を形成できる。また例えば、各実施形態に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除した構成も考えられる。さらに、異なる実施形態に記載した構成要素を適宜組み合わせてもよい。
100:ダイヤ作成装置
111~117:記憶部
110:ダイヤ情報入力部
120:列車密度条件入力部
130:速達性評価条件入力部
140:遅延評価条件入力部
150:コンピュータ装置
151:プロセッサ(CPU)
152:入力インタフェース
153:表示装置
154:通信装置
155:主記憶装置
156:外部記憶装置
157:バス
390:出力ダイヤ作成部
400:表示部
500:ダイヤ処理部
520:ネットワーク作成部
521:ブロック作成部
522:前詰めダイヤ作成部
523:密度条件処理部
524:評価指標作成部
525:最適化部

Claims (15)

  1. 車両が停車位置から出発する時刻、車両が停車位置に到着する時刻及び車両が停車位置を通過する時刻のうちの少なくとも1つを含む第1~第n車両スジの第1ダイヤに基づき、
    前記第1~第n車両スジにおける各前記停車位置に対する前記時刻の調整量を表す複数の変数を設定し、
    前記複数の変数に基づき、少なくとも1つの評価対象となる第1の停車位置を出発する時刻、第1の停車位置に到着する時刻又は第1の停車位置を通過する時刻の間隔の平準化に関する第1の評価指標を作成する第1処理、
    前記複数の変数に基づき、前記第1~第n車両スジのうち少なくとも1つの車両スジの評価区間における走行時間の総和に関する第2の評価指標を作成する第2処理、
    前記複数の変数と、前記停車位置間の遅延時間の分布情報に基づき、少なくとも1つの評価対象となる第2の停車位置を出発する時刻、第2の停車位置に到着する時刻、又は第2の前記停車位置を通過する時刻に対する遅延時間に関する第3の評価指標を作成する第3処理、
    のうち少なくとも2つの処理を行うことにより複数の前記評価指標を作成し、
    複数の前記評価指標を重み付けし、重み付けした評価指標の総和を表す目的関数を生成し、前記目的関数に基づき、前記変数の値を算出する、
    ダイヤ処理部と、
    算出した前記変数の値を、前記変数に対応する前記停車位置の前記時刻に加算することにより、前記停車位置に対する前記時刻が調整された第2ダイヤを作成する出力ダイヤ作成部と
    を備えた情報処理装置。
  2. 前記第1~第n車両スジは、車両が停車位置に対する出発・到着又は通過を示すイベントと、前記イベントの時刻とを含み、
    前記情報処理装置は、
    前記車両スジごとに、前記イベントをノードとし、隣接するイベント間をアークで接続したネットワークを作成するネットワーク作成部と、
    前記車両スジごとに、前記時刻の間隔が固定であることが定められた複数のイベントについて当該複数のイベントに対応する複数のノードを1つのブロックとし、他のイベントとの間で時刻の間隔が固定されていないイベントについては当該イベントに対応するノードを1つ含むブロックを生成するブロック化部と、
    前記ブロックに含まれる複数のノードの時刻の間隔を維持し、最も早い時刻のノードを含むブロックから順番にブロックを選択し、選択したブロックと前記選択したブロックの直前のブロックとの間で、イベント間に要求される最小の時間間隔を表すイベント間インターバル情報が示す値が最も小さいノード間の時間間隔を、前記イベント間インターバル情報が示す値になるように前記選択したブロック内の前記ノードの時刻を変更することにより、前詰めダイヤを作成する前詰めダイヤ作成部と、
    をさらに備え、
    前記ダイヤ処理部は、前記前詰めダイヤにおける前記ブロックに対して、各ブロック内のノードに対して共通に適用される前記変数を設定し、前記変数は、前記変数が適用されるノードの時刻の調整量を表し、
    前記第1処理は、前記変数に基づき、前記第1の停車位置に関する前記イベントの時刻の間隔の平準化に関する前記第1の評価指標を作成する処理であり、
    前記第3処理は、前記変数と、第2の停車位置に関する前記イベント間の遅延時間の分布情報とに基づき、前記第2の停車位置に関する前記イベントに対する遅延時間に関する第3の評価指標を作成する処理であり
    前記出力ダイヤ作成部は、前記ダイヤ処理部により算出された前記変数の値を、前記変数に対応する前記ブロック内の前記ノードの時刻に加算し、加算された時刻を、前記ブロック内のノードに対応するイベントの時刻とすることにより前記第2ダイヤを生成する
    請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記第1の評価指標、前記第2の評価指標及び前記第3の評価指標の重みに関する情報をユーザが入力するための画面を提示する表示部と、を備え、
    前記ダイヤ処理部は、前記第1の評価指標、前記第2の評価指標及び前記第3の評価指標を前記ユーザにより入力された情報に基づき重み付けする、
    請求項1又は2に記載の情報処理装置。
  4. 前記表示部は、前記第1の評価指標、前記第2の評価指標及び前記第3の評価指標をそれぞれ重要視するレベルをユーザにより選択可能に提示し、
    前記ダイヤ処理部は、前記第1の評価指標、前記第2の評価指標及び前記第3の評価指標ごとに、前記ユーザにより選択されたレベルに応じた重みを用いる
    請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記第1評価指標は、
    1つの車両スジにおいて第2の前記停車位置を出発する時刻、第2の前記停車位置に到着する時刻又は第2の停車位置を通過する時刻と、前記1つの車両スジと異なる他の車両スジにおいて前記1つの車両スジより前に第2の前記停車位置出発する時刻、第2の前記停車位置に到着する時刻又は第2の前記停車位置を通過する時刻と、の差と、
    前記1つの車両スジにおいて第2の前記停車位置を出発する時刻、第2の前記停車位置に到着する時刻又は第2の停車位置を通過する時刻と、前記1つの車両スジと異なる他の車両スジにおいて前記1つの車両スジより後に第2の前記停車位置出発する時刻、第2の前記停車位置に到着する時刻又は第2の前記停車位置を通過する時刻との差と、
    の差分の絶対値の総和を表す
    請求項1~4のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  6. 前記第3評価指標は、第3の前記停車位置を出発する時刻、第3の前記停車位置に到着する時刻、又は第3の前記停車位置を通過する時刻に対する遅延時間の平均値の総和を表す
    請求項1~5のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  7. 前記ダイヤ処理部は、前記第1~第n車両スジの配置間隔に関する制約条件に基づき、前記時刻の調整量を算出する
    請求項1~6のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  8. 前記制約条件は、第1の期間に第1の前記停車位置を出発する時刻、第1の前記停車位置に到着する時刻又は第1の前記停車位置を通過する時刻が含まれる車両スジの本数の条件を含む
    請求項に記載の情報処理装置。
  9. 前記制約条件は、前記第1~第n車両の車両種別ごとに、前記本数及び第1の前記停車位置の少なくとも一方の条件を含む
    請求項に記載の情報処理装置。
  10. 前記制約条件は、前記第1ダイヤにおける前記時刻のうち予め指定された時刻を固定するとの条件を含む
    請求項7~9のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  11. 前記制約条件は、前記停車位置間の時間間隔が、インターバル情報によって定められた時間間隔以上になるとの条件を含む
    請求項7~10のいずれか一項に記載の情報処理装置。
  12. 前記ダイヤ処理部は、停車せずに走行する区間の開始の停車位置を出発する時刻と、前記区間の終了の停車位置に到着する時刻と、前記時刻間に存在する全ての時刻とを1つのブロックにまとめる
    請求項に記載の情報処理装置。
  13. 前記第1~第n車両スジは、複数の前記停車位置について、前記イベントと前記イベントの時刻とを含む
    請求項に記載の情報処理装置。
  14. 車両が停車位置から出発する時刻、車両が停車位置に到着する時刻及び車両が停車位置を通過する時刻のうちの少なくとも1つを含む第1~第n車両スジの第1ダイヤに基づき、前記第1~第n車両スジにおける各前記停車位置に対する前記時刻の調整量を表す複数の変数を設定し、
    前記複数の変数に基づき、少なくとも1つの評価対象となる第1の停車位置を出発する時刻、第1の停車位置に到着する時刻又は第1の停車位置を通過する時刻の間隔の平準化に関する第1の評価指標を作成する第1処理、
    前記複数の変数に基づき、前記第1~第n車両スジのうち少なくとも1つの車両スジの評価区間における走行時間の総和に関する第2の評価指標を作成する第2処理、
    前記複数の変数と、前記停車位置間の遅延時間の分布情報に基づき、少なくとも1つの評価対象となる第2の停車位置を出発する時刻、第2の停車位置に到着する時刻、又は第2の前記停車位置を通過する時刻に対する遅延時間に関する第3の評価指標を作成する第3処理、
    のうち少なくとも2つの処理を行うことにより複数の前記評価指標を作成し、
    複数の前記評価指標を重み付けし、重み付けした評価指標の総和を表す目的関数を生成し、前記目的関数に基づき、前記変数の値を算出し、
    算出した前記変数の値を、前記変数に対応する前記停車位置の前記時刻に加算することにより、前記停車位置に対する前記時刻が調整された第2ダイヤを作成する
    情報処理方法。
  15. 車両が停車位置から出発する時刻、車両が停車位置に到着する時刻及び車両が停車位置を通過する時刻のうちの少なくとも1つを含む第1~第n車両スジの第1ダイヤに基づき、前記第1~第n車両スジにおける各前記停車位置に対する前記時刻の調整量を表す複数の変数を設定するステップと、
    前記複数の変数に基づき、少なくとも1つの評価対象となる第1の停車位置を出発する時刻、第1の停車位置に到着する時刻又は第1の停車位置を通過する時刻の間隔の平準化に関する第1の評価指標を作成する第1処理、
    前記複数の変数に基づき、前記第1~第n車両スジのうち少なくとも1つの車両スジの評価区間における走行時間の総和に関する第2の評価指標を作成する第2処理、
    前記複数の変数と、前記停車位置間の遅延時間の分布情報に基づき、少なくとも1つの評価対象となる第2の停車位置を出発する時刻、第2の停車位置に到着する時刻、又は第2の前記停車位置を通過する時刻に対する遅延時間に関する第3の評価指標を作成する第3処理、
    のうち少なくとも2つの処理を行うことにより複数の前記評価指標を作成するステップと、
    複数の前記評価指標を重み付けし、重み付けした評価指標の総和を表す目的関数を生成し、前記目的関数に基づき、前記変数の値を算出するステップと、
    算出した前記変数の値を、前記変数に対応する前記停車位置の前記時刻に加算することにより、前記停車位置に対する前記時刻が調整された第2ダイヤを作成するステップと
    をコンピュータに実行させるためのコンピュータプログラム。
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