JP7169239B2 - 船舶の扉 - Google Patents

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本発明は、船舶の扉に関する。
従来、船舶の扉として、特許文献1に記載されたものが知られている。この船舶の扉は、は、壁部の開口部を開閉する扉本体と、扉本体の幅方向における一方の縁部において、扉本体と壁部とを回動可能に連結するヒンジ部と、扉本体の幅方向における他方の縁部において、扉本体を壁部に対して固定するロック機構と、を有する。この船舶の扉は、海賊対策など、室外からの侵入を防ぐために、外部から扉を開けにくい構造となっている。
特開2008-155669号公報
ここで、上述のような船舶の扉は、ヒンジ部と反対側にはロック機構が設けられているため、外部からロック機構を破壊して侵入することは困難な構造となっている。また、扉本体の強度も非常に高く、扉本体自体を破壊する事も困難であった。しかし、このような船舶の扉は、ヒンジ部のピンを外されてしまった場合、ヒンジ部側の縁部から容易に開けられる可能性がある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、室外からの侵入を更に抑制できる船舶の扉を提供することを目的とする。
本発明に係る船舶の扉は、船舶の壁部と、壁部の開口部を開閉する扉本体と、扉本体の幅方向における一方の第1の縁部において、扉本体と壁部とを回動可能に連結するヒンジ部と、扉本体の幅方向における他方の第2の縁部において、扉本体を壁部に対して固定する第1のロック機構と、扉本体の第1の縁部において、扉本体を壁部に対して固定する第2のロック機構と、を備える。
船舶の扉は、壁部の開口部を開閉する扉本体と、扉本体の幅方向における一方の第1の縁部において、扉本体と壁部とを回動可能に連結するヒンジ部と、を備える。このような船舶の扉は、ヒンジ部とは反対側の扉本体の第2の縁部において、扉本体を壁部に対して固定する第1のロック機構を備えている。当該第1のロック機構は、扉本体がヒンジ部の反対側の第2の縁部から開けられることを防止することができる。これに加え、船舶の扉は、ヒンジ部が設けられる側の扉本体の第1の縁部において、扉本体を壁部に対して固定する第2のロック機構を備えている。このような構成によれば、ヒンジ部のピンが外されたとしても、第2のロック機構が、ヒンジ部側の縁部で扉本体を壁部に対して固定しているため、扉本体が開口部から取り外されることを防止することができる。以上より、室外からの侵入を難しい扉を提供することができる。
船舶の扉において、第2のロック機構は、扉本体の室外側と室内側との間で延びる締結部によって固定されており、締結部は、室外側から取り外し可能であってよい。この場合、救済時などに、(例えば特殊な工具を用いることで)締結部を室外側から取り外すことによって、第2のロック機構の扉本体に対する固定を解除することができる。従って、救済時に扉本体を室外側から開けることができる。
船舶の扉において、ヒンジ部は、第1の縁部の延在方向において複数箇所に設けられ、複数の第2のロック機構が、複数のヒンジ部のそれぞれに対応する位置に設けられてよい。このように、複数のヒンジ部のそれぞれに対応する位置に複数の第2のロック機構が設けられることで、ヒンジ部のピンが外されても、ヒンジ部の近くの位置で第2のロック機構が扉本体を固定することができる。従って、扉本体が開口部から取り外されることを防止することができる。
本発明によれば、室外からの侵入を更に抑制できる船舶の扉を提供することができる。
本発明の実施形態に係る船舶を示す概略側面図である。 図1に示す船舶の概略平面図である。 船舶の船首側を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る扉を室外側から見た正面図である。 図5(a)は、図4のVa-Va線に沿った断面図であり、図5(b)は、図4のVb-Vb線に沿った断面図である。 第2のロック機構を上方から見た平面図である。 図7(a)は、図6のVII-VII線に沿った断面図であり、図7(b)は、図7(a)の矢印Aから見た図である。 図7(a)の矢印Bから見た図である。
以下、本発明による船舶の扉の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の実施形態に係る扉が適用される船舶を示す概略側面図である。
図1及び図2に示すように、この船舶100にあっては、船体内の船尾側(図1及び図2の左側)に機関室1が設けられ、この機関室1より船首側(図1及び図2の右側)に第1の隔壁4を隔ててポンプ室2が設けられ、このポンプ室2より船首側に第2の隔壁5を隔てて荷油槽3が複数設けられる。また、船舶100における荷油槽3側には第1のバラストタンク6が複数設けられ、機関室1より船尾側には第2のバラストタンク7が設けられる。これら機関室1、ポンプ室2、荷油槽3の天井面は上甲板10で構成され、床面側は、図1及び図2に示すように、船体の外殻を形成する船底外板11と、この船底外板11の船体内側に設けられた内底板12とによって2重船底構造とされている。また、第1の隔壁4及び第2の隔壁5は、船幅方向(図2の上下方向)に延びると共に、船底外板11から上甲板10まで延びるように設けられている。
機関室1の上方には、居住区や操舵室を含む船舶上部構造物20が設けられる。船舶上部構造物20は、上甲板10の上に設けられている。荷油槽3には、船舶100によって運搬される原油、精製油等の荷油が貯留される。荷油槽3は、船体内側を、例えば船幅方向に2つに分割すると共に船長方向に7つに分割することで合計14の区画に分けられている。第1のバラストタンク6は、荷油槽3側に設けられ、バラスト水が収容されるタンクである。第2のバラストタンク7は、船尾側に設けられ、バラスト水が収容されるタンクである。
図3を参照して、船舶上部構造物20の構成について更に詳細に説明する。図3は、船舶上部構造物の斜視図である。船舶上部構造物20は、主に、居住区21と、操舵室22と、ケーシング23と、煙突24と、を備える。居住区21は、上甲板10(図1参照)の上に設けられる。居住区21は、船舶の作業員等が居住する区画である。居住区21は、船幅方向及び船長方向に広がり、上方へ向かって所定の高さを有している。操舵室22は、作業員が船舶100の操舵を行う区画である。操舵室22は、居住区21の上部に設けられている。ケーシング23は、機関室1から上方へ延びる一部の機器が収容される区画である。ケーシング23は、居住区21の船尾側に配置される。煙突24は、機関室1のメインエンジン等からの排気を排出する。煙突24は、ケーシング23の上部に設けられる。図3は、船舶上部構造物20の構造の一例を示しているに過ぎず、船舶上部構造物20の構造は適宜変更されてよい。
船舶100の居住区の壁部60には、扉50が設けられている。図3に示す例では、扉50は、居住区の一階部分に設けられている。扉50は、扉本体51を開閉可能であり、乗員が居住区の内部と外部の間での出入りを行う箇所である。扉50は、居住区の一階部分の船首側の壁部60に設けられているが、扉50が設けられる位置は特に限定されない。なお、以降の説明においては、居住区の内部側を「室内側」と称し、居住区の外部側を「室外側」と称する場合がある。
次に、図4及び図5を参照して、本発明の実施形態に係る扉50の構成について説明する。図4は、本発明の実施形態に係る扉50を室外側から見た正面図である。図5(a)は、図4のVa-Va線に沿った断面図である。図5(b)は、図4のVb-Vb線に沿った断面図である。なお、図4及び図5では、扉本体51が横方向に延びる方向を「幅方向D1」と称し、幅方向D1及び上下方向と直交する方向を「厚み方向D2」と称する場合がある。
図4に示すように、扉50は、壁部60と、扉本体51と、ヒンジ部52A,52Bと、レバー部53A,53B,53C,53D,53E,53Fと、ラッチ部54と、第1のロック機構56と、第2のロック機構57A,57Bと、を備える。
壁部60は、上述の居住区を構成する構築物の外壁を構成する。壁部60は、室外側の空間と室外側の空間とを連通させる開口部61を有する。開口部61は、上下方向に長手方向を有する長方形の形状を有する。開口部61は、幅方向D1に互いに離間して上下方向に延びる縁部61a,61bを有する。ここでは、図4における紙面左側に縁部61aが配置され、紙面右側に縁部61bが配置される。また、開口部61は、上下方向に互いに離間して幅方向D1に延びる縁部61c,61dを有する。ここでは、上側に縁部61cが配置され、下側に縁部61dが配置される。壁部60は、開口部61を形成するフレーム62と、フレーム62を支持する壁本体部63と、を有する。
フレーム62は、開口部61の縁部61a,61bを区画するように、幅方向D1に互いに離間した状態で上下方向に延びる辺部64A,64Bを有する。また、フレーム62は、開口部61の縁部61c,61dを区画するように、上下方向に互いに離間した状態で幅方向D1に延びる辺部64C,64Dと、を備える。
フレーム62は、壁本体部63の長方形状の貫通孔の四方の縁部と重なるように、壁本体部63に設けられる。なお、壁本体部63の貫通孔の四方の縁部は、開口部61の縁部61a,61b,61c,61dに対して外周側の位置で平行をなすように形成される。フレーム62の各辺部64A,64B,64C,64Dは、壁本体部63の四方の縁部から内周側及び外周側へ広がるように所定の幅を有する長尺な板状部材によって構成される。辺部64A,64B,64C,64D同士が連結される角部では、各板状部材間に隙間が形成されないように部材同士が一体的に連結されている。フレーム62は、壁本体部63の室外側の主面に設けられる。
図5に示すように、辺部64A,64Bの内周側の一部は、壁本体部63の縁部よりも内周側へ張り出している。また、辺部64A,64Bの内周側の端部には、室外側へ突出する突出部64a,64aが形成されている。この突出部64a,64aの先端部は、後述の扉本体51のシール部を押圧することでシール性を確保する部分となる。なお、辺部64C,64Dも同趣旨の突出部64a,64aを有する。
図4に示すように、扉本体51は、壁部60の開口部61を開閉する板状部材である。扉本体51は、開口部61を閉じた状態では、室外側から開口部61の全域を覆うように配置される。扉本体51は、上下方向に長手方向を有する長方形の形状を有する。扉本体51は、開口部61の縁部61a,61bよりも外周側において当該縁部61a,61bと平行をなすように上下方向に延びる縁部51a(第1の縁部)及び縁部51b(第2の縁部)を有する。扉本体51は、開口部61の縁部61c,61dよりも外周側において当該縁部61c,61dと平行をなすように幅方向D1に延びる縁部51c,51dを有する。
図5に示すように、扉本体51の縁部51a,51bに対応する位置には、室内側へ屈曲する屈曲部66が形成されている。また、屈曲部66から内周側へ離間した位置に、室内側へ突出する突出部67が形成されている。屈曲部66と突出部67との間には、シール部材68が配置されている。屈曲部66と突出部67との間には、壁部60の突出部64aが入り込む。突出部64aは、シール部材68を押圧することで、扉本体51の気密性を確保している。
図4に示すように、ヒンジ部52A,52Bは、扉本体51の幅方向D1における一方の縁部51aにおいて、扉本体51と壁部60とを回動可能に連結する。ヒンジ部52A,52Bは、接続部材71と、接続部材72と、軸部材73と、を備える。図5(a)に示すように、接続部材71は、壁部60の壁本体部63の主面から室外方向へ延びる板状の部材である。接続部材72は、扉本体51の縁部51aから幅方向D1における外周側へ延びる板状の部材である。接続部材71の先端部と接続部材72の先端部とは、互いに重なり合う。軸部材73は、接続部材71の先端部と接続部材72の先端部とが重なり合った箇所に形成された貫通孔に挿入される。軸部材73は、割ピンによって構成される。接続部材72は、軸部材73を中心として回動可能である。これにより、扉本体51は、軸部材73を中心として回動することで、開口部61の開閉を行う。
レバー部53A,53B,53C,53D,53E,53Fは、扉50の気密性を高めるために扉本体51を壁部60に押し付けるための機構である。レバー部53A,53Bは、扉本体51の縁部51cに対して設けられる。レバー部53C,53Dは、扉本体51の縁部51a,51bに対して設けられる。レバー部53E,53Fは、扉本体51の縁部51dに対して設けられる。レバー部53A,53Eは、縁部51a付近に配置され、レバー部53B,53Fは、縁部51b付近に配置される。各レバー部53A,53B,53C,53D,53E,53Fは、セット時には扉本体51の対応する縁部と垂直となるように延び、解除時には対応する縁部と水平となるように延びる。レバー部53A,53B,53E,53Fは、解除時には、扉本体51の幅方向D1における中央位置側へ延びる。レバー部53C,53Dは、解除時には上方へ延びる。
図5(b)に示すように、レバー部53Fは、室外用取手75と、室内用取手76と、押圧部77と、を備える。室外用取手75は、扉本体51に対して室外側に設けられる取手である。室内用取手76は、扉本体51に対して室内側に設けられる取手である。室外用取手75及び室内用取手76は、扉本体51から厚み方向D2に延びる軸部75a,76aと、軸部75a,76aからの先端から屈曲して扉本体51の主面に沿って延びるハンドル部75b,76bと、を備える。ハンドル部75b,76bは、同じ方向へ延びている。レバー部53Fのセット時には、厚み方向D2から見て、ハンドル部75b,76bが縁部51bに対して垂直をなす位置に配置される。そして、レバー部53の解除時には、厚み方向D2から見て、ハンドル部75b,76bが縁部51bに対して平行をなす位置に配置される。押圧部77は、軸部76aの先端から屈曲して扉本体51の主面に沿って延びる部分である。押圧部77は、軸部76aからハンドル部76bとは反対側へ延びる。レバー部53Fのセット時には、押圧部77は、開口部61の縁部61b側へ延びる。そして、押圧部77は、フレーム62の室内側の主面から突出する突出部78の先端面を押圧する。レバー部53の解除時には、押圧部77は、軸部76a回りに回動することで、突出部78の先端面から回動方向へ離間する。
図4に示すように、ラッチ部54は、南京錠などをかけることで、扉本体51を壁部60に対して固定する部分である。ラッチ部54は、扉本体51の縁部51bから延びる片部54aと、フレーム62から室外側へ突出部する片部54bと、を備える。片部54aは、片部54bを挿させるためのスリット部を有している。片部54bは、スリット部に挿通された状態にて、南京錠をかけることができる。これにより、南京錠と片部54aが干渉し、扉本体51が開かなくなる。
第1のロック機構56は、扉本体51の幅方向D1におけるヒンジ部52A,52Bとは反対側の縁部51bにおいて、扉本体51を壁部60に対して固定する機構である。第1のロック機構56は、扉本体51の縁部51bから幅方向D1の内周側に離間した位置に設けられる。第1のロック機構56は、上下方向において、扉本体51の下側の領域に設けられており、レバー部53D,53F間において、当該レバー部53D,53Fと干渉しない位置に設けられる。
第2のロック機構57A,57Bは、扉本体51のヒンジ部52A,52B側の縁部51aにおいて、扉本体51を壁部60に対して固定する機構である。第2のロック機構57A,57Bは、扉本体51の縁部51aから幅方向D1の内周側に離間した位置に設けられる。第2のロック機構57Aはヒンジ部52Aに対応する位置に設けられ、第2のロック機構57Bはヒンジ部52Bに対応した位置に設けられる。ここで、「ヒンジ部に対応する位置」とは、複数のヒンジ部があるうちの一つのヒンジ部に近接した位置のことであり、少なくとも、他のヒンジ部よりも近い位置である。
具体的に、第2のロック機構57Aは、上下方向において、扉本体51の上側の領域に設けられており、レバー部53A,53C間において、当該レバー部53A,53Cと干渉しない位置に設けられる。第2のロック機構57Aは、ヒンジ部52Aに対して下側で隣合う位置に設けられる。第2のロック機構57Bは、上下方向において、扉本体51の下側の領域に設けられており、レバー部53C,53E間において、当該レバー部53C,53Fと干渉しない位置に設けられる。第2のロック機構57Bは、ヒンジ部52Bに対して上側で隣合う位置に設けられる。
次に、図6~図8を参照して、第2のロック機構57Aの構造について説明する。なお、第2のロック機構57Bは第2のロック機構57Aと同趣旨の構成を有するため、説明を省略する。また、第1のロック機構56は、第2のロック機構57Aと左右対称である以外は同趣旨の構成を有するため、説明を省略する。図6は、第2のロック機構57Aを上方から見た平面図である。図7(a)は、図6のVII-VII線に沿った断面図である。図7(b)は、図7(a)の矢印Aから見た図である。図8は、図7(a)の矢印Bから見た図である。
第2のロック機構57Aは、金具80と、ドアボルト90と、締結部95と、を備えている。金具80及びドアボルト90は、扉本体51に対して室内側に配置される。締結部95は、扉本体51の室外側と室内側との間で延びている。図8に示すように、金具80は、支持片81A,81Bと、連結片82と、仕切片83と、を備える。
支持片81A,81Bは、ドアボルト90を支持する部材である。支持片81A,81Bは、扉本体51の主面から厚み方向D2における室内側へ延びる板部材である。支持片81A,81Bは、幅方向D1に厚みを有しており、当該幅方向D1に互いに離間している。幅方向D1の外周側の支持片81Aは、扉本体51の突出部67と隣接するように配置される。扉本体51が閉じた状態で、支持片81A,81Bは、少なくともフレーム62よりも室内側へ延びている。支持片81A,81Bの室内側の端部には、ドアボルト90を挿通させることで当該ドアボルト90を支持する貫通孔が形成されている。支持片81A,81Bの扉本体51側の端部は、当該扉本体51の主面と略接触するように配置される。
連結片82は、支持片81Aと支持片81Bとを連結する部材である。連結片82は、扉本体51から室内側へ離間した位置にて、支持片81Aと支持片81Bとの間で幅方向D1に延びる。連結片82は、扉本体51と対向するように、厚み方向D2に厚みを有している。
仕切片83は、ロック時におけるドアボルト90のピン92の位置と、解除時におけるドアボルト90のピン92の位置と、を仕切る部材である。仕切片83は、連結片82から室外側へ延びる本体部83aと、本体部83aの先端にて上方へ屈曲する屈曲部83bと、を有する。本体部83aは、上下方向に厚みを有する板状の部分であり、少なくともドアボルト90よりも室外側まで延びる。屈曲部83bは、厚み方向D2に厚みを有する板状の部分であり、少なくともドアボルト90よりも上方まで延びている。仕切片83は、幅方向D1において支持片81Aから離間して隙間SP1を形成すると共に、支持片81Bから離間して隙間SP2を形成する。隙間SP1は、ロック時にドアボルト90のピン92を配置する空間である。隙間SP2は、解除時にドアボルト90のピン92を配置する空間である。
ドアボルト90は、フレーム62と引っ掛かることによって、扉本体51を壁部60に固定する部材である。ドアボルト90は、軸部91と、ピン92と、を備える。軸部91は、支持片81A,81Bに移動可能に支持された状態にて、幅方向D1に延びる棒状の部材である。ピン92は、軸部91の外周面から垂直に延びる部分である。ピン92が隙間SP1に配置されているロック時においては、軸部91は、壁部60の開口部61の縁部61aよりも幅方向D1における外周側まで延びる。これにより、軸部91がフレーム62と引っ掛かるような位置関係になる。ピン92が隙間SP2に配置されている解除時においては(図6において仮想線で示す状態)、軸部91の先端は、壁部60の開口部61の縁部61aよりも幅方向D1における内周側に配置される。
締結部95は、金具80を扉本体51に締結するための機構である。締結部95は、ボルト96と、ナット97と、を有する。ボルト96の頭部96aは、金具80の連結片82に固定される。ボルト96の軸部96bは、金具80の連結片82から扉本体51へ向かって延び、当該扉本体51を貫通して室外側まで延びる。
ナット97は、扉本体51の室外側において、軸部96bに螺合されている。これにより、金具80が扉本体51に対して固定される。ナット97は、扉本体51に固定された筒部98で囲まれている。ナット97は室外側に露出しているため、締結部95は、室外側から取り外し可能である。ナット97を取り外すと、金具80は、扉本体51から取り外される。ここで、図7(b)に示すように、ナット97は、一般的な六角形のナットではなく、特殊形状を有するナットで構成されている。具体的には、ナット97は、奇数の正多角形、ここでは正五角形の形状を有する。このような特殊なナット97は、一般的な工具で取り外すことはできず、特殊な工具が必要となる。また、ナット97は、奇数の正多角形であり、対向する辺部が平行になっていないため、ペンチで挟むこともできない。
次に、本実施形態に係る船舶100の扉50の作用・効果について説明する。
まず、比較例として、第2のロック機構57A,57Bを有していない扉について説明する。この場合、扉本体51は、ヒンジ部52A,52Bとは反対側の縁部51bにおいて、第1のロック機構56だけで壁部60に固定される。このような船舶の扉は、海賊などの侵入者によってヒンジ部52A,52Bの軸部材73を室外から外されてしまった場合、ヒンジ部52A,52Bが設けられた縁部51a側から容易に開けられる可能性がある。
これに対し、本実施形態に係る船舶100の扉50は、壁部60の開口部61を開閉する扉本体51と、扉本体51の幅方向D1における一方の縁部51aにおいて、扉本体51と壁部60とを回動可能に連結するヒンジ部52A,52Bと、を備える。このような船舶100の扉50は、ヒンジ部52A,52Bとは反対側の扉本体51の縁部51bにおいて、扉本体51を壁部60に対して固定する第1のロック機構56を備えている。当該第1のロック機構56は、扉本体51がヒンジ部52A,52Bの反対側の縁部51bから開けられることを防止することができる。これに加え、船舶100の扉50は、ヒンジ部52A,52Bが設けられる側の扉本体51の縁部51aにおいて、扉本体51を壁部60に対して固定する第2のロック機構57A,57Bを備えている。このような構成によれば、ヒンジ部52A,52Bの軸部材73が外されたとしても、第2のロック機構57A,57Bが、ヒンジ部52A,52B側の縁部51aで扉本体51を壁部60に対して固定しているため、扉本体51が開口部61から取り外されることを防止することができる。以上より、室外からの侵入を更に抑制できる扉50を提供することができる。
船舶100の扉50において、第2のロック機構57A,57Bは、扉本体51の室外側と室内側との間で延びる締結部95によって固定されており、締結部95は、室外側から取り外し可能であってよい。この場合、救済時などに、ナット97を緩めることができる特殊な工具を用いて、締結部95を室外側から取り外すことによって、第2のロック機構57A,57Bの扉本体51に対する固定を解除することができる。従って、救済時に扉本体51を室外側から開けることができる。
船舶100の扉50において、ヒンジ部52A,52Bは、縁部51aの延在方向において複数箇所に設けられ、複数の第2のロック機構57A,57Bが、複数のヒンジ部52A,52Bのそれぞれに対応する位置に設けられている。このように、複数のヒンジ部52A,52Bのそれぞれに対応する位置に複数の第2のロック機構57A,57Bが設けられることで、ヒンジ部52A,52Bの軸部材73が外されても、ヒンジ部52A,52Bの近くの位置で第2のロック機構57A,57Bが扉本体51を固定することができる。従って、扉本体51が開口部61から取り外されることを防止することができる。
本発明は、上述の実施形態に限定されない。
上述の実施形態では、扉は、一つの第1のロック機構と、二つの第2のロック機構と、を有していた。しかし、各ロック機構の数量は特に限定されない。例えば、扉は、二つ以上の第1のロック機構を有していてよい。また、扉は、一つだけ第2のロック機構を有してもよく、三つ以上の第2のロック機構を有していてもよい。また、ヒンジ部の数も特に限定されず、三つ以上のヒンジ部が設けられてよい。このように多数のヒンジ部が設けられる場合、全てのヒンジ部に対応する位置に第2のロック機構を設けなくともよい。例えば、最も上側のヒンジ部と最も下側のヒンジ部に対応する位置に、それぞれ第2のロック機構を設けてもよい。
第1のロック機構及び第2のロック機構の詳細な構造は特に上述の実施形態のものに限定されるものではなく、扉本体を壁部に固定することができる限り、公知のロック機構を適宜採用してもよい。
また、扉本体に設けられる要素のうち、扉のヒンジ部、第1のロック機構、及び第2のロック機構以外の要素は、適宜配置を変更されてよく、適宜省略されてよい。
なお、本発明に係る扉が適用される対象となる船舶の種類は、上述のようなタンカーに限らず、油だけではなく鉱石や石炭等の固形貨物(バルク)を積める兼用船であってもよく、その他、客船などの他の用途に係る船舶であってもよい。また、扉が設けられる箇所も図3に示すような船舶上部構造物に限られず、侵入者の侵入を防ぐ必要のある箇所であれば、どこに設けられてもよい。
50…扉、51…扉本体、51a…縁部(第1の縁部)、51b…縁部(第2の縁部)、52A,52B…ヒンジ部、56…第1のロック機構、57A,57B…第2のロック機構、60…壁部、95…締結部、100…船舶。

Claims (3)

  1. 船舶の壁部と、
    前記壁部の開口部を開閉する扉本体と、
    前記扉本体の幅方向における一方の第1の縁部において、前記扉本体と前記壁部とを回動可能に連結するヒンジ部と、
    前記扉本体の前記幅方向における他方の第2の縁部において、前記扉本体を前記壁部に対して固定する第1のロック機構と、
    前記扉本体の前記第1の縁部において、前記扉本体を前記壁部に対して固定する第2のロック機構と、を備え
    前記第2のロック機構は、室内からロック状態と解除状態の切替が可能である、船舶の扉。
  2. 前記第2のロック機構は、扉本体の室外側と室内側との間で延びる締結部によって固定されており、
    前記締結部は、前記室外側から取り外し可能である、請求項1に記載の船舶の扉。
  3. 前記ヒンジ部は、前記第1の縁部の延在方向において複数箇所に設けられ、
    複数の前記第2のロック機構が、複数の前記ヒンジ部のそれぞれに対応する位置に設けられる、請求項1または2に記載の船舶の扉。
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