JP7168939B2 - 木材抽出液の製法及び木材抽出液 - Google Patents

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Description

本発明は、木材抽出液の製法及び木材抽出液に関する。
我が国には再生可能なエネルギーとして豊富な森林資源がある。この自然の恵みは多面的な機能がある。従って、自然の個々の技術的利用の立場においても、広い範囲で全体の
関連に資するものでなければならない。
この前提で、本発明者は、森林が蓄積する化学エネルギーの技術的利用を考えた。物質的力の拡大は、自然科学の原理的な関連で進めた。材料は廃棄物系バイオマスであるオガクズのリグニン(木材成分の30%を占める)に注目した。リグニンは、難溶性であり、反応性を高めるためには、可溶化する必要がある。従来、リグニン可溶化液の製法としては、リグニンを水及びアルコール溶媒中、固体酸触媒存在下で分解反応させる方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012-102297号公報
しかし、特許文献1記載の木材抽出液の製法は、得られた木材抽出液を、バイオ化学品製造又はバイオプラスチック製造等に用いるための前処理であって、リグニンの反応性が低く、リグニンの特性を十分に発揮させることができないことが判明してきた。例えば、植物成長促進剤として用いた場合、植物によっては、ほとんど効果が得られず、特に、効果を得られる植物の種類が少ないという問題がある。
そこで、本発明は、効率良く反応させることができる(反応性が高い)リグニンを含む木材抽出液の製法を提供することを目的とする。また、応用範囲が広いリグニンを含む木材抽出液を提供することを目的とする。
本発明に係る木材抽出液の製法は、オガクズと、pH4.0 ~12の範囲の異なる複数のpH値のオルトリン酸とを、各pH値のオルトリン酸ごとに、攪拌して、上記オガクズに含有されるリグニンを、上記オルトリン酸によって可溶化し、Pestalotiopsis属が産生した酵素を添加し、Pestalotiopsis属が産生した酸化酵素によって導電性を高め複数の木材抽出液構成液を作成し、その後、該複数の木材抽出液構成液を混合して、pHが7.0 ~8.0 、brixが1.5 ~3.0 、酸化容量と還元容量の組成比のEhボルトが 100mV以下の木材抽出液を得る方法である。
また、本発明に係る木材抽出液は、オガクズが含有するリグニンをオルトリン酸によって可溶化しかつPestalotiopsis属が産生した酸化酵素によって導電性を高めたリグニンを有し、pHが7.0 ~8.0 、brixが1.5 ~3.0 、酸化容量と還元容量の組成比のEhボルトが 100mV以下である。
本発明の木材抽出液の製法によれば、反応性が高い(導電性に富んだ)木材抽出液を製造することができる。また、本発明の木材抽出液によれば、様々な製品(例えば、植物成長促進剤)に応用することができる。
本発明に係る木材抽出液の製法についての一実施形態を示す工程説明図である。 試験区及び対照区のタマネギを示す。 試験区の黒豆を示す。 対照区の黒豆を示す。 試験区の黒豆の根部を示す。 対照区の黒豆の根部を示す。 トウモロコシを示す。 トウモロコシを示す。 トウモロコシの根を示す。 キュウリの根を示す。 トマトの根を示す。 すみれを示す。
以下、図示の実施の形態に基づいて本発明を詳説する。
図1は、本発明の実施の一形態を示す。植物の粉砕乾燥物であるオガクズとリン酸溶媒とを攪拌して、オガクズに含有されるリグニンを、リン酸溶媒によって可溶化し、かつ、Pestalotiopsis属(例えば、Pestalotiopsis sp.AN-7)由来の産生酵素によって還元電位を高めて導電性を高める。オガクズとしては、例えば、杉材のオガクズが、挙げられる。リン酸溶媒は、例えば、オルトリン酸(H3 PO4 )である。
具体的には、オガクズと、pH4.0 ~12の範囲の異なる複数のpH値のリン酸溶媒とを、各pH値のリン酸溶媒ごとに、攪拌して、オガクズに含有されるリグニンを、リン酸溶媒によって可溶化し、複数の木材抽出初期溶液を作成する。なお、図1に於て、「pHの低い」「pHの高い」とは、“複数の”処理工程に使用されるリン酸溶液を比較して、一方が他方よりも、低いか高いかを示し、pH値そのものの値を意味しない。
その後、木材抽出初期溶液の各々について、以下の処理を行う。100℃~130℃で30分~3時間加熱する。冷却後、Pestalotiopsis属由来の産生酵素を、オガクズ10gに対して 0.1g~ 0.5gの割合で加え、20℃~50℃で3日~25日静置し、リグニンを導電化する。さらに、100℃~130℃で10分~1時間加熱し、放冷し、濾紙にて濾過して固液分離を行う。濾過液を、「リグニン溶液構成液」という。
その後、複数の木材抽出液構成液を混合して、「木材抽出液」(植物成長促進剤)とする。
「木材抽出液」のpHが7.0 ~8.0 、brixが1.5 ~3.0 、mVが 100mV以下になるように設定する。
本発明の木材抽出液は、上述の製法によって作製される。オガクズが含有するリグニンをリン酸溶媒(オルトリン酸)によって可溶化し、かつ、(Pestalotiopsis属が産生した)酸化酵素によって導電化したリグニンを有する。
本発明の木材抽出液の製法は、自然の物質循環の秩序に倣って自然の物質力、とりわけリグニンの物質的特性と自然の生体触媒(酵素)を利用して環境に優しい可溶性リグニンを創りだす方法である。本発明の木材抽出液の製法では、リグニンは芳香族化合物で高分子量のものである。分子概念で「共役二重結合」が知られている。共役系が最も発達した化合物である。炭素原子は隣の炭素原子と二重結合を作っている。その一つは「σ結合」というエネルギー的に安定した結合になっている。もう一つの「π結合」は比較的弱い結合で構成され、動きやすい性質をもっている。この性質が注目するリグニンの物質力(静電効果)である。
リグニンをリン酸溶媒で可溶性に導き、Pestalotiopsis属の産生酵素でキャリアの数を増やし導電率を高めた。このリグニンの物質的機能は、応用範囲が広い。例えば、「植物の環境領域」に適合するので、植物の発育反応(生長、開花、結実など)を高めることができる。植物は進化の過程で、無機的環境に全面的に依存する関係を作り上げた。植物は太陽の光エネルギーを利用して作り出した水素と大気から吸収した炭酸ガスで炭水化物を合成する。一方、土壌から吸収した無機養分でタンパク質を合成する。これが外的環境に依存する本質的な部分である。本発明では、この外的環境の土壌の吸収機構に、リグニンの物質力を適合させた。
酵素触媒について説明する。リグニンの物質的性質の観測から経験領域の技術的方法の典型である自然力の酵素(Pestalotiopsis属の産生酵素)を用いた。利用する出発物質のリグニンが天然資源であること、そして環境低負荷型であることが実用化を目指す技術的思考の重要な要素になる。自然が作り出す有機化合物を同じく自然が提供する有機化合物の酵素触媒で自然の秩序にしたがって処理することを基本にした。
リグニンは非常に安定な物質である。土壌微生物も分解できるものは非常に少ない。僅かにキノコの仲間がこれを食べている。この腐りにくさが針葉樹の寿命を長くする一因となっている。このように樹木特有の振る舞いへの対応は一年生植物に比較して、物理、化学的な諸概念の適応を変化させる何かが必要になる。基本は状態の時間軸の記述である。これに適した酵素として、Pestalotiopsis属由来の酸化酵素(ラッカーゼ)を選択した。
生物進化の初期、酸素のない環境では、有機物質の嫌気的分解が行われていた。生物(本源は酵素)が有機物を酸化してエネルギーをとりだす酸化反応はすべて脱水素反応である。加水分解酵素と酸化還元酵素は同じ領域で、後者は呼吸、発酵の過程である。Pestalotiopsis属の産生酵素は両方の性質を兼ねているので、リグニンの素材特性を扱うのに都合がよい。
リグニンの物質力は「力の場」の相対概念として記述される、その物性値は、電荷で電気の実体である。Pestalotiopsis属の自然力の技術的利用で、杉材の廃棄系バイオマスのオガクズから取り出したリグニン部分は電気的な力が保存されている。いくつかの簡単な観測によって関連への前進の確認がとれた。得られた木材抽出物質(木材抽出液)は、物質力の本質的部分を内包した褐色透明の溶液状態である。遮光密閉容器の室温保存で長期間安定である。二次沈澱の発生もなく溶媒和がうまく機能し、安定な溶液になっている。
取り扱うリグニン系は多成分系で、系の平衡組成が対象となる。もちろん状態量は変化し、酸化容量と還元容量の組成比をEhボルト(還元ボルト)で管理し、Eh< 100mVを管理指標とした。
杉材のリグニン含量は約30%である。残りはセルロース50%、ヘミセルロース17%、熱水抽出物(微量)になる。この組成の物質を有機物の分極率でみると圧倒的にリグニンが大きい。多糖類の分極は小さい、酸化体の無機物も存在するが量が少ない、木材抽出液の還元容量はリグニンで決まる。
木材中のリグニンは不定形の分子性物質として近傍の糖類(セルラーゼ、ヘミセルラーゼなど)と分子間力を介して存在し全体として固体状態で分極もなく中性である。この分子性物質が酸化酵素(ラッカーゼ)の物質力で開放され、溶媒による溶解過程をへて解離が進めば成分のイオンが可動性になりリグニンの特性が生ずる。
溶媒について説明する。一般に、酵素反応に影響する要因で注目されるのは溶媒の種類である。自然科学の分野の化学反応で何かを目指すとき、この溶媒の問題に遭遇する。特に高分子リグニンは安定性に優れているので、一般的な反応の場での物質的変化はおそい。一年生植物が土壌微生物の攻撃で最後に残るのはリグニンである。分子は炭素の二重結合と単結合で共役構造(共鳴)を形成しているので非常に安定している。一年後でも完全に炭素に帰らず腐植となり二重結合は残る。
このリグニンの実用化のためには関連する経験的な事実から出発する、溶媒、微生物酵素、そしてその利用方法について、解決されうるような多くの問題提起がなされる。そして実践と観測結果の吟味に多くの時間をかける。この過程を経て多くの経験へ導く。このような意識的な努力が目標とするリグニンの溶解状態を作り出した。
高分子量リグニンの溶解過程の始めの状態は水和によるエントロピー的な寄与が重要であるとの認識から、溶媒としてオルトリン酸(H3 PO4 )が好ましい。オルトリン酸は解離が進みイオンとなって溶ける。非常に水和度が高く、共役塩基が安定するので幅広いpHに対応できる。
オルトリン酸の溶媒分子と高分子量リグニンの間には著しい分子量の違いはあるが、オルトリン酸はオキソ酸の一種で、-OHからH+ が電離したあとの陰イオンが安定しているので電子が非局在化し共鳴構造をとる。一方、高分子量リグニンは、共役によるπ電子の動き易さがある。そのため低分子の溶媒分子も高分子量の溶質分子も分極に依存する分散力が働き溶解過程は水和力が働きエントロピー的駆動で溶解に有利に働いている。巨視的な理解としては、それぞれの分子の高い誘電率に依存する静電効果と考えられる。微視的にはオルトリン酸の水和力が強く発現しているためと考えている。
上述のように、溶質の高分子量リグニンが水中で解離が進みイオンが安定するのは、水で代表されるプロトン性イオン化溶媒、オキソ酸で代表されるオルトリン酸の水中での陰イオンの安定性、酸化酵素がもたらすリグニンのπ電子機能の安定化を上げることができる。
多様な有機分子に普遍的に存在する化学結合の実体は、原子の幾何学的配列とその運動で決まる。リグニンは共役系の構造を持ち、これは有機化学で共鳴を意味する。この有機物質に同じ有機物質(触媒)が介在する有機化学反応は本質的に電子の授受であり、反応機構は電子の移動になる。Pestalotiopsis属由来の産生酵素は複合系でセルラーゼ系酵素も含まれる。酸化酵素の酸化反応は脱水素反応で始まり、ラジカル反応、不均化反応などさまざまな形態の反応が起こる。複合酵素がもたらす有機物の破片が、酸化酵素がもぎとった水素の受け皿となる発酵の変形もみられる。それぞれの状態の化学的な相互作用が考えられる。
上述のリグニンは、溶媒、触媒の関連する物質力の作用を受けた一群の形象である。この系は全体性で、溶媒和、触媒作用で構造性を高めている。全体の要素でリグニンの原理的可能性が考慮される。本質的な部分は活性(導電性)が付与されたリグニンである。
なぜPestalotiopsis属由来の酵素でリグニンを処理すると導電性が良くなるのかについて説明する。もともと芳香環は電子密度が高い、これが触媒作用で高分子リグニンが部分的開裂で電子軌道の状態が変化し、いままで結合に参加していたσ電子が電子雲(π電子)に加わり自由電子が増える。本来電子は広がろうとする性質があり、共役系の分子が長いとそちらに自由電子が広がる。キャリアの数が増えると導電率が高まる。
木材抽出液の応用について説明する。本発明の木材抽出液の応用は、植物の「作物栄養の基礎」と「木材抽出液」の関係であって、例えば、植物成長促進剤である。生物は運動の原理が付与され、生命を維持するために、つねに養水分を吸収しなければならない。栄養素を無機に特化した植物は、炭素、酸素、水素以外の元素は根茎をはりめぐらした土壌から吸収している。この根圏領域の必須元素の吸収力に働きかけ、根の吸収効率を高める関わり合いである。
植物の養水分の吸収機構は基本的には能動輸送である。通常、植物細胞は外壁で保護されている。この細胞は全透性の膜でたいていの分子は通れる。その内側の細胞膜は半透膜で水は通すが溶質(溶けている糖など大きいもの)は通さない。吸収された水は、水の高い誘電率の凝集作用と植物組織の凝集作用と蒸散作用で道管又は仮道管を経て地上部に送られる。
細胞膜は導電性の細胞質で覆われその機能は純生物的と考えられている。細胞汁液の溶質濃度は高く、一方、外液は低い、半透膜を介してこの濃度差は、拡散作用に逆らって吸収する必要がある。この仕事のエネルギーは細胞内の呼吸で出来たエネルギー物質ATPが使用される。
植物根の吸収の内部の性質は、上述のような生理的な活力で吸収することが報告されている。リグニンの役割は土壌に吸着されている陽イオンを根の表面に運ぶことである。根の広がりで土の粒子の水分に溶けている養分は吸収できるが、根系の発達具合、植物の種類による形態の違いなどで届かないところは吸収できない。このような差をリグニンの静電効果が働いて補っている。粘土質の土壌は陰電気を帯びている。この粘土に吸着されたK+ ,Ca2+,Ma2+,Na+ 等の陽イオン(電荷)にリグニンの静電効果が働いて根の表面に運ばれる。
本発明は、自然の物質循環の秩序に倣って自然の物質力、とりわけリグニンの物質的特性と自然の生体触媒(酵素)を利用して環境に優しい可溶性リグニン(木材抽出液)を創りだす方法である。
リグニンの利用領域が植物の台所である土壌である場合、そこを住み家とする植物、微生物、小動物などの生き物に対しての適応性が求められる。土の肥沃度は粘土と腐植に依存し、この構造体が無機養分の保持能力や排水性、保水性の機能を担っている。腐植土に芳香環の二重結合が確認されている。リグニンが土壌の肥沃の維持に深くかかわっている事ができる。このような観点からリグニンの本質的な部分は残しながら酵素で優しく解放した可溶性リグニン(木材抽出液)を物質循環の継続的な過程に投入する。
リグニンは共役構造が最も発達した高分子量の有機化合物である。二重結合が一定の割合で存在し、比較的自由に動けるπ電子を持っている。そのため電気を通し易い半導体のような性質がある。リグニンの芳香環という亀の甲の形をしたグラファイト(炭素)構造が壊れなければこの静電気的性質は残る。本発明では、芳香環の二重結合の骨格構造は開裂しないので、静電気的性質が残る。
この発明に使用した酵素は、Pestalotiopsis sp.AN-7を用いて、深部培養法で製造したものである。温和な反応条件、反応系の制御、省エネなど多くの利点があり、価格も経済性を備えている。Pestalotiopsis属が産生する酵素はリグニン可溶化とセルロース分解の両方の作用を行う。リグニン分解はフェノールの一電子酸化を触媒する。芳香環の二重結合の骨格構造は開裂しない。この基本構造が崩れると電気的性質に不都合をきたすことになる。
木材のリグニンは細胞内で作られ細胞壁に沈着する。このプロトリグニンは近傍のセルロースやヘミセルロースと化学的に結合し一定の耐久性を備えている。この環境からリグニンを開放するには酸化酵素(ラッカーゼ)に加えセルロース系に特異性をもった酵素の存在が好都合である。
酵素分類から、リグニンに関与する酸化還元酵素は、酸化還元反応を触媒する。セルラーゼ系の酵素は加水分解酵素で、エステル、グリコシド、エーテル結合など加水分解する。木材の主要成分はセルロース、ヘミセルロース、リグニンで、これだけで全体の大部分を占める。この両酵素のそれぞれの基質特異性で可溶性リグニンの可溶化が可能となる。
養分の輸送は、植物の根系の広がりの良し悪しや、養分が根から離れているとき、その差をうめて養分吸収を助ける役目である。木材抽出液を数百倍に希釈し、植物の株元に灌水容量で散布するとリグニンの静電気力がその不都合を解消する。
もう少し微視的にリグニンがもたらす場の静電気効果について触れる。土壌学では、根圏は根の表面から5mm以内であると決めている。また、根を取りまく土壌の粘土の大きさは2μm以下と定めている。この限られた狭隘な空間で、物質間の物理化学的な相互作用が行われる。ここでは根の表層と粘土粒子が接する界面で植物の養分である陽イオン(Ca2+,Mg2+,K+ など)の交換吸収が行われる。この交換に働く力は静電気力である。
この粘土は負に帯電しているので、陽イオンを引き付ける力がある。同じように根の表面も負に帯電している。従って、根と粘土が接触すると根による養分の交換吸収が行われる。このとき、根に帯電している負の力が強いので、陽イオンは粘土から根のほうに移動する。
可溶性リグニンは動きやすい性質の電子をもっている。この動きやすい電子は電気の流れを担うことができる。このような物質を導電率が大きいという。この性質のリグニンを根と粘土の隙間に入れると電気の力で養分の荷電粒子を動かし輸送を助ける。上述のように、本発明の木材抽出液は、土壌環境に適している。
木材抽出液は水で数百倍に希釈して、灌水要領で根元に与える。液肥と一緒に混ぜて散布してもよい。投与回数、間隔などは、植物の種類、栽培方法などにより適宜の方法になる。混合による凝集、沈澱は生じない。土壌には植物が育つに必要な栄養分が存在する事が前提となる。あくまでも肥料の有効度を高めるのが目的である。
以下、実施例を示し、本発明を具体的に説明する。
抽出溶媒はオルトリン酸(H3 PO4 )溶液を用いた。抽出時のpH操作は広範囲のpH領域で行った。pH領域はpH4.0 から12とした。50mMのオルトリン酸溶液pH4.0 、pH5.0 、pH6.0 、pH7.0 、pH8.0 、pH9.0 、pH10.0、pH11.0、pH12.0の各々 200mlに対して、粉砕乾燥物である杉材のオガクズ10gずつを加えて攪拌し、複数の木材抽出初期溶液を作成する。
木材の主要成分はセルロース、ヘミセルロース、リグニンである。例えば、国産の杉材のリグニン組成は31.4%である。杉材のリグニン含有量は、針葉樹の中では高い。生産量も多く、他に比べ軟質で扱いやすいので、この杉材の廃棄系バイオマスのオガクズのリグニンを用いた。
その後、木材抽出初期溶液の各々について、以下の処理を行った。 121℃で1時間加熱した。冷却後、Pestalotiopsis sp.AN-7より産生された酵素を、 0.2g加え、30℃で1週間静置し、酸化酵素反応を行った。さらに、 121℃で30分加熱し、放冷した。定性濾紙No.2にて固液分離を行い、それぞれの反応後の濾過液を、全量混合した。これを「木材抽出液」(植物成長促進剤)とした。この「木材抽出液」を、水で 100倍(実施例3は 500倍)に希釈して、次の各実施例の植物に与えた。
実施例1
農園で、実際的な栽培試験を行った。2019年11月初旬、土壌に元肥(苦土石灰、鶏糞)を入れた。同年11月中旬、 300本の植え付けを行った。木材抽出液の施用は、2019年12月4日と2020年1月4日の2回行った。
タマネギの地上部は、冬の寒いあいだ殆ど生育はみられない。春先、温かくなると少しずつ伸びてくる。一方、地下部の根茎は春に備えて発達する。木材抽出液の生育効果がなんとなく感じられるのは春の終わり頃になる。寒い時期の根の成長の程度で収穫が決まる。
図2は、上列が、試験区(木材抽出液を施用したもの)のタマネギを示し、下列が、対照区(水を施用したもの)のタマネギを示す。収穫量(収穫したタマネギの重量)を計量し、数値差をだした。具体的には、試験区と対照区のタマネギを、各々10個ずつ無作為に抜き取って、各タマネギの重量を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 0007168939000001
実際的な農作物の収穫量は多くの要素の極致である。一方、研究者の自然に対する姿勢は限られた要素の分析である。今回、この研究効果を実際的な環境で総合的に評価した。表1に示すように、収穫量で5割強の増収であった。この大柄な自然現象の結果は統計的な要素も含まれるが、得られた数値は事実の近似を示している。
実施例2
6月中旬、黒豆の直播きと苗植えをする。花芽時期(8月頃~)に灌水と木材抽出液投与を行う。
図3は、試験区の黒豆を示す。図4は、対照区の黒豆を示す。試験区と対照区の黒豆それぞれについて、さや1本の重量を測定した。測定結果を表2に示す。試験区は、対照区より約5割の増収であった。
Figure 0007168939000002
図5は、試験区の黒豆の根部を示す。図6は、対照区の黒豆の根部を示す。試験区は、対照区より根部が発達していることが分かる。
表3は収穫した黒豆の遊離アミノ酸結果を示す。試験区は、対照区よりも遊離アミノ酸量が増加していた。
Figure 0007168939000003
実施例3
トウモロコシ(ミルフィーユ)を、圃場で約3ケ月(5月~7月)栽培した。施用サンプルは、 500倍希釈の木材抽出液を、2週間に1回、合計4回投与した。収穫は7月末に行った。
500倍希釈の木材抽出液の可溶性固形分は数ppm 濃度である。日本の河川のカリウム、マグネシウムの濃度である。木材抽出液の成分の殆どは高分子量の有機系のもので肥料としての吸収形態にはなっていない。
図5及び図6は、収穫したトウモロコシを示す。図7は、トウモロコシの根を示す。図5~図7に於て、1は、灌漑用水を投与した対照区を示す。2は、溶媒抽出して酵素処理した木材抽出液を投与した試験区(試験区1)を示す。3は、溶媒抽出した(酵素処理を行わない)木材抽出液を投与した試験区(試験区2)を示す。
苗半作の収穫量を数値で比較した。具体的には、試験区と対照区のトウモロコシを、各々3本ずつ無作為に抜き取って、各トウモロコシの重量を測定した。測定結果を表4に示す。試験区1、試験区2は、重量が、対照区より大きい。
Figure 0007168939000004
土耕では、根を目指しての養分の移動はない。この根系の不都合をリグニンが補う。二つの異なる物質間の電位勾配が荷電粒子(可動態の無機肥料)の移動を仲介する。
根圏の叢根的な広がりも試験区1、試験区2、対照区の順で施用効果がみられた。実の収量も同様の差があった。また、リグニンの施用間隔は少し空けるほうが良い。水耕のように養分がいつもあると根の分化や広がりが不十分になり根系全体に影響し、少しの風で倒れるなど不都合を生ずる。根圏微生物との共生関係も重要である。植物の8割以上が養水分のやり取りをしているといわれている。根系が丈夫でないと緑は育たない。
実施例4、実施例5
農園で、キュウリとトマトの栽培試験を行った。植え付け用のキュウリとトマトの苗を各12株用意して、試験区、対照区に各3株ずつ使用した。6月初めに植え、8月中旬まで栽培する。 100倍希釈の木材抽出液を月に3回株元に灌水要領で施用する。対照区は灌漑用水を施用した。
収穫後、根系の発達の際を調べた。図8は、キュウリの根の写真をトレースした図を示す。図9は、トマトの根を示す。根系の形態は植物の種類等で違いは出るが、形態は両方とも深根性である。この根系の広がり発達の程度はキュウリ、トマト両方とも試験区が勝っていた。根系の広がり発達の程度は植物の生育や収量にも影響を及ぼす。生育が進むにつれて根系が発達し養水分の吸収に影響する。土壌から吸収した無機は、植物のタンパク質など体を作る成分に利用される。生育量をふやすには根茎を広げ肥料を多く取り入れる必要がある。有効態の肥料環境作りが重要である。
実施例6
「よく咲くスミレ」(商標登録第 5073495号)の栽培試験を行った。黄色の花をつけた寄せ植えの6号ポリ鉢2個を使用して、鉢植えで育てた。試験区と対照区に分け、試験区には木材抽出液を施用し、対象区には水を施用した。12月8日に最初の木材抽出液 100倍希釈液を施用した。3日後に2回目の投与を行った。与える量は鉢の底から流れ出る程度を目安とした。灌水は2回行った。
図10は、スミレが、花盛りの頃を示す。土の栄養成分調整がうまく行っているので生育反応はすぐに出た。試験区を対照区と比較すると、次のような効果が見られた。
1)葉身の生育が良い。緑も濃い。窒素の同化が順調に進んでいる。
2)肝心の花の黄色が鮮やかである。
3)花芽が多い。花芽が多いのは、分ケツ(枝分かれ)との関係がある。
4)全体的に広がりボリュウム感がでた。
以上の各実施例に示したように、本発明の木材抽出液を与えることにより、植物の生育が進み根系も発達した。このことは根の養分吸収力が増大したことを示している。花卉は花芽の形成が盛んになり、花色も濃く長持ちする。野菜類の一年生植物も花と同様、有用な変化がみられた。
いくつかの植物を通し可溶性リグニン(木材抽出液)の物質的事象をみたが、少なくとも原理的には未来が予測できる共通の要素を含むと考えられる。リグニンを分子の概念で見ると芳香環を持った安定な物質で、一年生植物が秋には枯れて土にかえり長い年月をへて腐植となる。腐植の一部は真菌類の餌となりさらに細かく砕かれていく。本質的な二重結合の部分がすべて物質の基本単位の炭素に戻るには更に反応の過程が必要になる。
このように高分子量のリグニンを自然の反応の場で見ると一次近似の穏やかな変化である。自然界のリグニンは植物群落の景観と巨木をささえ、伐採後は建築構造物の美観と耐久性で空間形成の役割を果たす。土に戻ると土壌を住み家とする生物体の養水分供給機能の役割を果たし、無機的環境に生物的機能を付与している。
土壌学の定義に、肥沃な土壌は腐植(芳香族化合物を含む)と粘土からなるとある。リグニンと粘土が土壌の団粒構造を形成し、保水性、排水性に富んだ生産力の高い土壌を形成する。これは有機物質と無機物質の相互作用であるが、物質的実態は電荷で、これに力が加わり事物が変化する。
このリグニンの物質的特性に注目し、酵素反応を利用した新しい技術的利用法を開発した。その方法はリグニンの基本構造を崩さない可溶化である。自然の既知の法則と新しい微生物(酵素)の力で、力学の準静的過程を適合させ実現した。この可溶性リグニンの物質的特性は、実施例で見たように、植物の発育現象で観測された。
計画の具体化は、自然が利用するアナロジーを構想した。リグニンに対する自然の諸力の秩序立てを概念導入の基本とした。生物圏の物質循環、植物群落の安定性は、何かを知りたいとき或る種の様式を教える。
リグニンのような高分子量の溶解過程は溶媒分子との差が大きい。したがって溶媒和の役割の吟味を行った。「可溶性リグニン」の溶解状態の安定性はリグニン分子の分極率が大きく貢献していると考えている。それは酸化酵素(ラッカーゼ)を介して安定状態が強く発現していることから推察できる。
溶媒和で溶解状態のリグニンは、酸化酵素(ラッカーゼ)の触媒反応の準静的過程をへて安定した熱平衡状態を示す。
なお、本発明の木材抽出液の製法によって得られた木材抽出液を、植物成長促進剤以外の用途に用いるも良い。例えば、化粧品、紫外線吸収剤に用いるも良い。
以上のように、本発明は、オガクズとリン酸溶媒とを攪拌して、該オガクズに含有されるリグニンを、上記リン酸溶媒によって可溶化するので、廃棄物系バイオマスであるオガクズを、有効利用することができる。特に、オガクズは、総表面積が大きいので、リン酸溶媒が浸透しやすく、効率良くリグニンを溶出させることができる。
また、上記リン酸溶媒によって可溶化したリグニンを、酸化酵素によって導電性を高めたので、反応性が高い(導電性を高めた)木材抽出液を製造することができる。
また、上記リン酸溶媒が、オルトリン酸であるので、高分子量リグニンの溶解過程の始めの状態に対して、水和によってエントロピー的に寄与する点で、好ましい。また、取扱いが容易である。
また、上記酸化酵素が、Pestalotiopsis属が産生した酸化酵素であるので、効率良くリグニンを導電化することができる。また、Pestalotiopsis属は、反応条件が温和で、反応系の制御が容易であり、省エネになるなど多くの利点があり、価格も経済性を備えている。
また、オガクズと、pH4.0 ~12の範囲の異なる複数のpH値のリン酸溶媒とを、各pH値のリン酸溶媒ごとに、攪拌して、上記オガクズに含有されるリグニンを、上記リン酸溶媒によって可溶化し、かつ、酸化酵素によってリグニンの導電性を高め、複数の木材抽出液構成液を作成し、その後、該複数の木材抽出液構成液を混合するので、様々な酵素がはたらきやすくなる。そして、例えば、様々な植物の成長を促進する植物成長促進剤を得ることができる。
また、オガクズが含有するリグニンをリン酸溶媒によって可溶化したので、廃棄物系バイオマスであるオガクズを、有効利用することができる。特に、オガクズは、総表面積が大きいので、リン酸溶媒が浸透しやすく、効率良くリグニンを溶出させることができる。
また、オガクズが含有するリグニンをリン酸溶媒によって可溶化しかつ酸化酵素によって導電化したリグニンを有するので、反応性が高い。そして、応用範囲が広い。
また、上記リン酸溶媒が、オルトリン酸であるので、容易に製造することができる。
また、上記酸化酵素が、Pestalotiopsis属が産生した酸化酵素であるので、効率良く導電性を高められており、反応性が高く、応用範囲が広い木材抽出液である。

Claims (2)

  1. オガクズと、pH4.0 ~12の範囲の異なる複数のpH値のオルトリン酸とを、各pH値のオルトリン酸ごとに、攪拌して、上記オガクズに含有されるリグニンを、上記オルトリン酸によって可溶化し、Pestalotiopsis属が産生した酵素を添加し、Pestalotiopsis属が産生した酸化酵素によって導電性を高め、複数の木材抽出液構成液を作成し、その後、該複数の木材抽出液構成液を混合して、pHが7.0 ~8.0 、brixが1.5 ~3.0 、酸化容量と還元容量の組成比のEhボルトが 100mV以下の木材抽出液を得ることを特徴とする木材抽出液の製法。
  2. オガクズが含有するリグニンをオルトリン酸によって可溶化しかつPestalotiopsis属が産生した酸化酵素によって導電性を高めたリグニンを有し、
    pHが7.0 ~8.0 、brixが1.5 ~3.0 、酸化容量と還元容量の組成比のEhボルトが 100mV以下であることを特徴とする木材抽出液。
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