JP7167571B2 - 金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置 - Google Patents

金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7167571B2
JP7167571B2 JP2018171516A JP2018171516A JP7167571B2 JP 7167571 B2 JP7167571 B2 JP 7167571B2 JP 2018171516 A JP2018171516 A JP 2018171516A JP 2018171516 A JP2018171516 A JP 2018171516A JP 7167571 B2 JP7167571 B2 JP 7167571B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas
vacuum
molten metal
pipe
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018171516A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020041205A (ja
Inventor
未久歩 滝澤
肇 皆木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin Corp
Original Assignee
Aisin Seiki Co Ltd
Aisin Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin Seiki Co Ltd, Aisin Corp filed Critical Aisin Seiki Co Ltd
Priority to JP2018171516A priority Critical patent/JP7167571B2/ja
Publication of JP2020041205A publication Critical patent/JP2020041205A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7167571B2 publication Critical patent/JP7167571B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Manufacture Of Alloys Or Alloy Compounds (AREA)

Description

本発明は、金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置に関する。
特許文献1には、アルミニウムなどの金属複合材料の製造装置が記載されている。この金属複合材料の製造装置は、セラミックス粒子(無機微粒子の一例)を吐出する粒子供給部と、セラミックス粒子をキャリアガスと共に噴射(射出の一例)するノズルなどを有する粒子噴射機構と、セラミックス粒子が混入する金属(たとえば、アルミニウム)溶湯を貯留する溶湯貯留部と、を備えた金属複合材料の製造装置が記載されている。溶湯貯留部は、金属溶湯を貯留する坩堝などを収容する溶湯部ケースを有する。ノズルからキャリアガスと共にセラミックス粒子を噴射することで金属溶湯にセラミックス粒子が刺さり込むように混入し、金属溶湯内にセラミックス粒子を分散させることができる。溶湯貯留部には排気流路が形成されており、当該排気流路には、溶湯部ケースの内部空間の圧力(内圧)を減圧可能な排気用ポンプが接続されている。溶湯部ケースの内部空間の圧力を減圧した状態でセラミックス粒子を金属溶湯に噴射することで噴射されるセラミックス粒子の速度の高速化を実現する。当該高速化により、キャリアガスと共に噴射されたセラミックス粒子のみを選択的に金属溶湯に混入させることで分散性を向上させることができる。
国際公開第2016/152350号
特許文献1に記載された金属複合材料の製造装置においては、依然として、無機微粒子の分散性向上の余地があった。たとえば、無機微粒子の射出開始時にノズルから噴射したセラミックス粒子の分散が十分でないために、金属溶湯内でのセラミックス粒子を十分に分散できない問題があった。また、キャリアガスが無機微粒子と共に金属溶湯内に混入した場合に、無機微粒子とキャリアガスとを含む粘性の高い欠陥層が金属溶湯の表面に形成されて、その後供給される無機微粒子の金属溶湯への侵入を阻害するため、無機微粒子を金属溶湯へ分散させることができなくなる問題があった。当該分散が適切に行えなければ、金属複合材料の機械的強度を十分に高めることができない。そのため、金属溶湯に対する無機微粒子の分散性を向上させて金属複合材料の機械的強度を十分に高めることができる金属複合材料製造方法などの提供が望まれる。
本発明はかかる実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、金属複合材料の機械的強度を十分に高めることができる金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明に係る金属複合材料製造方法の特徴構成は、金属溶湯が貯留された貯留槽の内圧を第一真空度に到達するまで減圧する減圧工程と、無機微粒子をキャリアガスで加速し、前記貯留槽に貯留された前記金属溶湯に向けて射出ノズルから射出して前記無機微粒子を前記金属溶湯に投入する投入工程と、を備え、前記投入工程は、前記貯留槽の内圧が、前記第一真空度以上であって、前記第一真空度より高い第二真空度以下である期間内において実行可能であり、前記投入工程は、前記射出ノズルに接続された搬送管を通流する前記キャリアガスにより前記無機微粒子を前記射出ノズルに搬送する粒子搬送工程を含み、前記粒子搬送工程は、前記無機微粒子を前記搬送管へ供給する粒子供給工程と、前記キャリアガスを前記搬送管へ供給するガス供給工程と、前記ガス供給工程を実行開始してから前記粒子供給工程を実行開始するプレパージ工程と、を含む点にある。
上記構成によれば、減圧工程の実行により、貯留槽の内圧は最大で第一真空度まで減圧される。あらかじめ減圧工程を実行して貯留槽の内圧を所定値(例えば、第一真空度よりも真空度が低い第二真空度以下)以下にしてから投入工程を実行することで、投入工程を実行する際のノズルと貯留槽の内圧との圧力差が拡大する。また、投入工程の実行中にノズルから射出された無機微粒子(以下では単に粒子と記載する場合がある)に対する気体の抵抗を減少させることができる。そのため、ノズルから射出される粒子の速度を高速化することができる。これにより、金属溶湯に対する粒子の分散性が向上する。
投入工程を実行する際、貯留槽の内圧を所定範囲内(たとえば、第一真空度から第二真空度までの範囲内)としておけば、射出される粒子の速度が所定速度範囲内で安定するため、金属溶湯に対する粒子の分散性が安定する。また、貯留槽の内圧を所定値以下にしてから投入工程を実行することで、キャリアガスが無機微粒子と共に金属溶湯内に混入するおそれを低減することができる。これにより、無機微粒子とキャリアガスとを含む粘性の高い欠陥層が金属溶湯の表面に形成されることを回避して、金属溶湯に対する粒子の分散性低下を回避することができる。その結果、金属複合材料の機械的強度を高めることができる。
上記構成によれば、投入工程は、粒子供給工程、ガス供給工程、およびプレパージ工程を含む粒子搬送工程を含む。投入工程の開始時である粒子供給工程の開始時には、プレパージ工程が実行される。プレパージ工程は、ガス供給工程を実行開始してからキャリアガスの通流を開始してから粒子供給工程を実行開始する。すなわち、キャリアガスの通流速度や噴射ノズルからのキャリアガスの噴射速度が所定値以上の速度に到達した後に粒子供給工程を実行開始することができる。これにより投入工程においては、粒子供給工程を開始したその時から粒子を所定の射出速度に加速可能である。これにより、金属溶湯に対する粒子の分散性と当該分散性の安定性とが向上する。その結果、金属複合材料の機械的強度を十分に高めることができる。
本発明に係る金属複合材料製造方法の更なる特徴構成は、前記投入工程は、前記減圧工程と交互、もしくは、前記減圧工程と同時に実行可能であり、前記投入工程は、前記投入工程の実行に伴い前記貯留槽の内圧が前記第一真空度から昇圧して前記第二真空度に到達すると終了され、前記金属溶湯に所定量の前記無機微粒子を投入完了するまで、前記投入工程は繰り返し実行される点にある。
上記構成投入工程は、減圧工程と交互、もしくは、減圧工程と同時に行可能である。また、投入工程は、第二真空度に到達すると終了される。つまり、投入工程を、貯留槽の内圧が第一真空度から第二真空度までの範囲内において実行することができる。
上記構成によれば、投入工程は金属溶湯に所定量の無機微粒子を投入完了するまで繰り返し実行される。そのため、投入工程の実行に伴い貯留槽の内圧が第一真空度から昇圧して第二真空度に到達して投入工程がいったん終了した場合にも、所定量の無機微粒子を投入完了していなければ投入工程を再度実行可能である。
すなわち上記構成によれば例えば、減圧工程の実行により貯留槽の内圧が第二真空度を超えて低下すると、貯留槽の内圧がさらに第一真空度に到達した直後までに投入工程を実行開始することができる。投入工程の実行により貯留槽の内圧が第二真空度を超えて上昇した場合は投入工程を一旦終了することができる。投入工程を一旦終了した後に、減圧工程の実行により再び貯留槽の内圧が十分に低下(例えば、第二真空度を超えて低下)すると、投入工程を再開可能である。投入工程は、貯留槽の内圧の増減に応じて繰り返し実行開始もしくは終了可能である。投入工程の繰り返しは、所定量の無機微粒子が貯留槽に投入完了するまで実行可能である。
なお、投入工程の実行中には、減圧工程を実行し続けてもよいし、貯留槽の内圧が十分低下した場合(たとえば第一真空度に到達した場合)には減圧工程の実行を中断してもよい。
本発明に係る金属複合材料製造方法の更なる特徴構成は、前記粒子搬送工程は、前記粒子供給工程を終了した後に前記ガス供給工程を終了する直前までに実行されるポストパージ工程を含む点にある。
上記構成によれば、粒子供給工程を終了した後に粒子供給工程の再実行を予定して、粒子供給工程を実行せずにガス供給工程を所定期間実行することができる。
上記目的を達成するための本発明に係る金属複合材料製造装置の特徴構成は、制御部と、金属溶を貯留する貯留槽を有する溶湯貯留部と、無機微粒子をキャリアガスで加速し、前記貯留槽に貯留された前記金属溶湯に向けて射出して前記貯留槽に供給する射出ノズルを有する射出部と、前記射出ノズルに接続された搬送管を有し、当該搬送管を通流する前記キャリアガスにより前記無機微粒子を前記射出ノズルに搬送する粒子搬送部と、前記無機微粒子を前記搬送管へ供給する粒子供給部と、前記キャリアガスを前記搬送管へ供給するガス供給部と、を備え、前記溶湯貯留部は、前記貯留槽を減圧状態で収容可能な収容容器と、前記収容容器を減圧する減圧ユニットとを備え、前記制御部は、前記減圧ユニットによって前記貯留槽の内圧が減圧されて、第一真空度以上であって前記第一真空度より高い第二真空度以下である期間内において、前記ガス供給部に前記キャリアガスの供給を開始させた後に前記粒子供給部に前記無機微粒子の供給を開始させる点にある。
上記構成によれば、上述の金属複合材料製造方法を実行可能である。したがって、当該金属複合材料製造方法の作用効果と同様に、金属溶湯に対する粒子の分散性と当該分散性の安定性の向上を実現可能である。
本発明に係る金属複合材料製造装置の更なる特徴構成は、前記粒子搬送部は、前記無機微粒子を前記搬送管に供給する混合機を有し前記混合機は、前記無機微粒子を受け入れる第一管部と、前記第一管部と交差し、前記第一管部及び前記搬送管に接続される第二管部と、前記キャリアガスを前記ガス供給部から受け入れるガスノズルと、を有し、前記ガスノズルは、開口が形成された先端部を有し、前記開口の中心軸が前記第二管部の管軸方向に沿うように、前記第二管部に前記先端部が侵入された状態で設けられ、前記第二管部に供給された前記無機微粒子に向けて前記キャリアガスを噴射する点にある。
上記構成によれば、搬送管内における粒子(粒子群)とキャリアガスとの衝突により、
搬送管内において粒子をあらかじめ分散(プレ分散)することができる。これにより、射出ノズルから噴射された粒子の分散性が向上する。その結果、金属複合材料の機械的強度を十分に高めることができる。
金属溶湯に対する無機微粒子の分散性を向上させて、金属複合材料の機械的強度を十分に高めることができる。
本実施形態に係る金属複合材料製造装置の全体構成図 粒子供給部の構造の説明図 混合機の構造の説明図 溶湯貯留部における収容容器および貯留槽の構造の説明図 射出ノズルの構造を説明する断面図 粒子の射出速度を計測する場合の射出ノズルと粒子計測器との配置を説明する図 評価用射出装置の全体構成図 各工程における金属複合材料製造装置の動作状態を説明する図 本実施形態に係る金属複合材料製造方法における各工程の流れと収容容器の内圧の変化を説明する図
図1から図9に基づいて、本発明の実施形態に係る金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置について説明する。
〔装置の概略構成〕
図1に示すように、本実施形態に係る金属複合材料製造装置100は、溶解したアルミニウムなどの金属溶湯(以下では溶湯Mと記載する)に、二酸化ケイ素などの無機微粒子(以下では粒子Pと記載する)を分散させて金属複合材料(以下では合金と称する)を製造する装置である。粒子Pの平均粒子径(例えば、水系分散液中で分散してレーザー回折法で計測した体積平均径)が10μmから50μmである。以下では、粒子Pが、体積平均径が10μmから50μmの二酸化ケイ素の球形微粒子である場合を例示して説明する。
図1に示すように、金属複合材料製造装置100は、溶湯Mを所定の減圧下で貯留する貯留槽20を有する溶湯貯留部2と、粒子Pを搬送するキャリアガスであるガスGで加速し、貯留槽20に貯留された溶湯Mに向けて射出して貯留槽20に供給するノズルである射出ノズル30を有する射出部3と、射出ノズル30に接続された搬送管40を有し、搬送管40を通流するガスGにより粒子Pを射出ノズル30に搬送する粒子搬送部4と、粒子Pを搬送管40へ供給する粒子供給部5と、ガスGを搬送管40へ供給するガス供給部6と、各部に動作指令を行う制御部Cと、を有する。ガスGは、第二ボンベ69などを有するガス供給部6から供給される。
以下では特別な説明を付記しない限り、金属複合材料製造装置100の各部は、制御部Cの動作指令に基づいて動作する場合を説明するものとし、当該各部の動作や当該動作による各種の工程の実行にかかる制御部Cの動作指令の有無については記載を省略する。
金属複合材料製造装置100は、溶湯Mもしくはその原料が貯留された貯留槽20(収容容器23)の内部の圧力を第一真空度V1(たとえば、絶対圧で5kPa、図9参照)に到達するまで減圧する減圧工程と、粒子PをガスGで加速し、貯留槽20に貯留された溶湯Mに向けて射出ノズル30から射出して粒子Pを溶湯Mに投入する工程を含む投入工程とを実行可能である。粒子Pは、射出ノズル30に接続された搬送管40を通流するガスGの流れに随伴して射出ノズル30まで搬送される(粒子搬送工程)。粒子Pは、射出ノズル30から噴射するガスGの流れに随伴して射出ノズル30から貯留槽20の溶湯Mに向けて射出される。これにより、粒子Pは、刺さり込むようにして溶湯Mに侵入して分散される。以下では収容容器23などの内部の圧力を単に内圧と記載する。
〔装置等の詳細説明〕
〔ガス供給部〕
図1に示すように、ガス供給部6は、窒素ガスをガスGとして圧縮状態で貯留する第一ボンベ68および第二ボンベ69と、第一ボンベ68および第二ボンベ69からガスGを粒子供給部5へ搬送する第一ガス管66および第二ガス管67とを有する。第一ガス管66および第二ガス管67には、その管内部を通流するガスGの流量を調整する第一調整弁66aおよび第二調整弁67aを有する。
〔粒子供給部〕
図2に示すように、粒子供給部5は、外部からの気体の流入を防止した状態で粒子Pの粒子群(いわゆる粉体、以下では当該粉体を包括して粒子Pと記載する)を貯留する供給タンク51と、供給タンク51から粒子Pを切り出して搬送管40へ供給する粉体供給機53と、粉体供給機53と搬送管40と第二ガス管67とを接続する混合機8(粒子供給管の一例)とを有する。
供給タンク51は、供給タンク本体51aに蓋51bなどを備えて外気がタンク内部に侵入しないようにされた貯留容器(たとえば、ホッパ)である。供給タンク51の下部には粉体供給機53の供給口53cが外部に対して密閉された状態で連通接続されており、供給タンク51に貯留された粒子Pは、たとえば自由落下により粉体供給機53に供給される。
供給タンク51には第一ガス管66が接続されており、ガスGが供給されている。これにより、供給タンク51内への外気の侵入を防止される。また、粉体供給機53から供給タンク51へのガスGの逆流が防止される。
第一ガス管66から供給タンク51に供給されるガスGの供給条件は、たとえば第一調整弁66a(図1参照)の下流側のガスGの圧力が0.22MPaとなるように設定される。この際の第一調整弁66aを通過するガスGの流量は、例えば10L/minとなるように設定される。供給タンク51に供給されたガスGは、粒子Pと共に粉体供給機53に流れる。
粉体供給機53は、長手方向における両端が開放された筒状の内部空間を有する胴部53aの当該内部空間内に、例えばモータ54などで駆動されるスクリュー53bを有し、当該スクリュー53bの回転により、供給タンク51から供給された粒子Pを下流側へ一定速度で移送(定量供給)する装置である。粉体供給機53の胴部53aの下流側出口は、粒子搬送部4の混合機8に連通接続されており、粉体供給機53から混合機8には外気の侵入を防止した状態で粒子Pが定量供給される。
〔粒子搬送部〕
図1に示すように、粒子搬送部4は、射出部3の射出ノズル30に連通接続された搬送管40と、搬送管40に設けられた開閉弁40aと、粉体供給機53(図2参照)から供給される粒子Pを分散して搬送管40に供給する混合機8と、を有する。
図3に示すように、混合機8は、粉体供給機53から供給される粒子Pを受け入れる第一管部81と、第二ガス管67からガスGの供給を受け入れるガスノズル85と、粒子搬送部4の搬送管40に連通接続されている第二管部82とを有する。第一管部81と第二管部82とは直交して連通接続されている。
ガスノズル85は、第一管部81の管軸方向と直角に交差し、第二管部82の管の管軸方向に沿う方向で、第二管部82の管内部に、ガスノズル85のノズルの開口を有する先端85aを侵入させた状態で設けられている。先端85aの開口の中心軸は、第二管部82の管の管軸と一致している。本実施形態では、先端85aは、第一管部81の管断面と、第一管部81の長手方向において重複する状態で設けられている。
混合機8において、このようにガスノズル85、第一管部81、および第二管部82を配置することで、第一管部81から供給される粒子PおよびガスGを、ガスノズル85から供給されるガスGで吸引するインジェクタ、ないしエジェクタの効果を得られるため、粒子Pを第二管部82内に誘引しながら分散させることができる。以下では、混合機8を通過した後のガスGと粒子Pとの固気混相流を混合気Fと記載する場合がある。
図1に示すように、搬送管40は、射出ノズル30に混合気Fを搬送する配管である。開閉弁40aは、搬送管40における混合気Fの通流を可能ないし不能にする弁装置である。開閉弁40aは、例えばフルボアタイプのボールバルブを用いることができる。投入工程の実行中、開閉弁40aは、混合気Fの通流を可能とすべく開(全開)に設定される。
〔溶湯貯留部〕
図1に示すように、溶湯貯留部2は、溶湯Mを貯留する貯留槽20と、貯留槽20を加熱する電気式ヒータなどの加熱器21と、少なくとも貯留槽20を減圧状態で収容可能な収容容器23と、貯留槽20に貯留された溶湯Mを撹拌する撹拌機24と、真空容器である収容容器23の内部と外部とを接続ないし遮断可能な弁体を有するリリーフ弁ユニット25と、収容容器23を減圧する真空ポンプ27や減圧管28などを有する減圧ユニット26とを備えている。
減圧ユニット26は、真空ポンプ27と、収容容器23の内部空間と真空ポンプ27とを連通接続する減圧管28とを有する。真空ポンプ27は、減圧管28を介して収容容器23の容器内部の気体を吸引して外部へ排気する。真空ポンプ27の吸引により、収容容器23の内圧は減圧される。
減圧管28は、収容容器23の内部から気体を吸引するための管である。減圧管28には、収容容器23に近い側に、ガス冷却装置28aが設けられ、減圧管28を通流する排気ガスEを冷却している。減圧管28には、ガス冷却装置28aと真空ポンプ27との間にフィルタなどの固気分離装置28bが設けられ、排気ガスEに混入した粒子Pなどを除去する除塵処理が行われる。真空ポンプ27は、ガス冷却装置28aおよび固気分離装置28bにより冷却および除塵処理された排気ガスEを吸引する。
減圧管28には、固気分離装置28bと真空ポンプ27との間に開閉弁29が設けられている。真空ポンプ27で吸引して収容容器23の内圧の減圧する際は、開閉弁29を開いておく。真空ポンプ27を動作させた状態で収容容器23の内圧の減圧を停止もしくは終了する場合は開閉弁29を閉じておく。
図4に示すように、貯留槽20は、有底筒状のるつぼなどの容器である。貯留槽20は、アルミニウムなどの金属原料を投入された状態で、加熱器21により加熱されることで当該金属原料を溶融させて溶湯Mとして貯留する。
撹拌機24は、例えばモータなどにより回転駆動されるプロペラ24aを有する撹拌装置である。撹拌機24は、プロペラ24aが溶湯Mに浸漬された状態で回転駆動することで溶湯Mを撹拌する。
収容容器23は、内部の減圧状態を維持可能な容器(いわゆる、真空容器)である。収容容器23は、貯留槽20と、加熱器21と、射出ノズル30と、撹拌機24の一部とを収容している。収容容器23は、収容容器23の内部空間が減圧されていない場合に開閉自在の蓋部23aを有する。蓋部23aには撹拌機24と、射出ノズル30に連通接続されている搬送管40と、減圧管28と、リリーフ弁ユニット25とが固定されている。収容容器23には、さらにラインスパイプ(図示せず)を接続し、窒素ガス以外のガス(例えば、アルゴンガス)を容器内部に導入可能としてもよい。
収容容器23は、減圧管28を介して真空ポンプ27により内部を減圧される。収容容器23は、リリーフ弁ユニット25の弁体を開くと内部と外部とが連通する。収容容器23の内圧が減圧された状態でリリーフ弁ユニット25の弁体を開くと収容容器23の内部に外気が侵入する。これにより収容容器23の内圧は外部の圧力と等しくなる。なお、収容容器23の減圧状態を維持する場合はリリーフ弁ユニット25の弁体は閉じておく。以下では、リリーフ弁ユニット25の弁体を開閉する場合を、単にリリーフ弁ユニット25を開く、などと記載する。
〔射出部〕
図4に示すように、射出部3は、粒子Pを溶湯Mに射出供給する供給機である。射出部3は、粒子Pを溶湯Mに向けて射出する射出ノズル30を有する。射出ノズル30には搬送管40から混合気Fが供給される。射出部3は、射出ノズル30や、射出ノズル30に供給される混合気Fを加熱する加熱装置(図示せず)を有してもよい。
射出ノズル30は、混合気Fを溶湯Mに向けて噴射するノズル装置である。混合気Fの噴射により、粒子Pが溶湯Mに向けて射出される。射出ノズル30は、一端が搬送管40に接続されており、溶湯Mに向かう他端側に射出口Hを有する。射出ノズル30は、射出口Hの開口方向が溶湯Mの液面Sに直角に交差するように設置されている。射出ノズル30の射出口Hは、溶湯Mの液面からの高さが30mmとなる位置に配置する。射出ノズル30は、貯留槽20の内側において搬送管40に固定されている。射出ノズル30は、たとえばアルミナやジルコニアなどのセラミックス材料などの耐熱性を有する耐摩耗材で形成されている。
射出ノズル30は、図5に示すように、いわゆるラバールノズルとして構成されている。射出ノズル30のノズル本体31の内部には、搬送管40の側から射出口Hに向けて混合気Fを通流させて噴射するノズル機構として、直胴の管状の第一直胴部32、射出口Hに向かう側にすり鉢形状に窄む縮径部33、直胴の管状の第二直動部34、および外部に向けてすり鉢形状に拡径する拡径部35を有する。第二直動部34の内径は第一直胴部32の内径よりも小さい。
このように射出ノズル30を形成することで、搬送管40から供給された混合気Fは、縮径部33および第二直動部34を通過する際に、ガスGを徐々に膨張させながら加速する。また、混合気Fの当該加速に伴う剪断力で粒子Pの分散が進行する。さらに、混合気Fが拡径部35を通過する際に、ガスGが貯留槽20の槽内に向けて一気に膨張する。このガスGが膨張するエネルギーは、拡径部35によるラバールノズルの効果により、混合気Fが射出口Hに向けて加速する運動エネルギーに効率よく変換される。
射出口Hから噴射された直後の混合気Fは、さらにガスGの膨張により粒子Pを加速する。また、射出口Hから噴射された直後の粒子Pは、ガスGの噴射による剪断力を受けてさらに分散する。加速された粒子Pは、溶湯Mに突き刺さるように溶湯M内に侵入する。これにより、粒子Pの溶湯Mに対する分散が進行する。
金属複合材料製造装置100の使用方法を説明する。図8、図9に示すように、金属複合材料製造装置100は、減圧工程と投入工程とを実行する。投入工程は、減圧工程の実行により貯留槽20の内圧が第二真空度V2(例えば、絶対圧で60kPa)を超えて減圧された直後から第一真空度V1に到達した直後の間の期間内、すなわち、減圧工程の実行中、かつ、貯留槽20の内圧が第二真空度V2以下、第一真空度V1以上である期間内の任意のタイミングで実行開始され、また、貯留槽20の内圧が第二真空度V2よりも低い時に実行可能である。本実施形態では、貯留槽20の内圧が第二真空度V2以下、第一真空度V1以上である期間内に投入工程が実行される。以下では、貯留槽20の内圧が第二真空度V2以下、第一真空度V1以上である期間を投入可能期間と記載する。投入工程は真空度の高い第一真空度V1に近いタイミングで開始するのが好ましく、第一真空度に到達した直後に開始するのがより好ましい。
投入工程には、粒子搬送工程が含まれている。粒子搬送工程は、粒子供給工程とガス供給工程とプレパージ工程と、ポストパージ工程と、を含む。
ガス供給工程は、第二ガス管67から混合機8を介してガスGを搬送管40へ供給する工程である。ガス供給工程にはプレパージ工程とポストパージ工程とを含む。ガス供給工程は、投入工程の全期間において実行される。
粒子供給工程は、主として粒子Pを粒子供給部5により搬送管40へ供給する工程である。本実施形態における粒子供給工程では、さらにガスGが第一ガス管66から供給タンク51に供給される。
粒子供給工程が実行される場合、かならずガス供給工程が同時に実行される。粒子供給工程とガス供給工程の同時実行により、搬送管40に供給される粒子Pに向けてガスGを噴射する分散工程が併せて実行される。また、投入工程において粒子Pが射出されるのは、ガス供給工程と粒子供給工程とが同時に実行されている期間である。以下では、ガス供給工程と粒子供給工程とが同時に実行されている期間を、射出工程と称する。すなわち、分散工程と射出工程とは同時に実行される。
プレパージ工程は、ガス供給工程を実行開始した後、粒子供給工程を実行開始する直前まで間の工程である。換言すると、粒子供給工程の実行開始を予定して、粒子供給工程を実行せずにガス供給工程だけを所定期間(たとえば、30秒)実行している工程である。
ポストパージ工程は、粒子供給工程を終了した後、ガス供給工程を終了する直前までの間の工程である。換言すると、粒子供給工程を終了した後に粒子供給工程の再実行を予定して、粒子供給工程を実行せずにガス供給工程を所定期間、もしくは貯留槽20の内圧が第二真空度V2に到達するまで実行している工程である。
投入工程について包括的に説明する。金属複合材料製造装置100は、減圧工程の実行により投入可能期間になると、プレパージ工程、射出工程、ポストパージ工程の順に投入工程の各工程を実行する。
投入工程は、原則投入可能期間でなくなるまで実行してから終了する。投入工程は、溶湯Mに所定量の粒子Pを投入完了すると、たとえ投入可能期間内であっても終了する。投入工程は、ポストパージ工程を実行した後に終了する。本実施形態では、投入工程は、減圧工程と交互に、もしくは、減圧工程と同時に実行可能である。投入工程は、溶湯Mに所定量の粒子Pを投入完了するまで繰り返し実行される。本実施形態では、溶湯Mに所定量の粒子Pを投入完了するまで、投入工程と減圧工程とを交互に繰り返し実行する。
投入工程の実行中は、ガスGが貯留槽20の槽内に供給されるため貯留槽20の内圧は上昇(昇圧)する。投入工程における射出工程の実行中に貯留槽20の内圧が上昇して第一真空度と第二真空度V2との間の第三真空度V3(例えば、絶対圧で55kPa、図8参照)に到達すると、到達した直後に射出工程からポストパージ工程に移行する。ポストパージ工程は、貯留槽20の内圧が第三真空度V3からさらに上昇して第二真空度V2に到達した直後若しくは所定期間経過後に終了する。
〔粒子Pの射出速度の評価〕
〔実施例1〕
本実施例では、プレバージ工程を実行してから射出工程を実行した場合における、射出工程における粒子Pの射出速度を評価した結果を説明する。本実施例では、評価を簡便に行うために、金属複合材料製造装置100の一部を後述するように変更して粒子Pの射出速度を評価している。
図6には、射出ノズル30から射出される粒子Pの射出速度を、粒子計測器9で計測する場合の態様の一例を図示している。射出ノズル30の上流側(射出ノズル30からみて搬送管40に接続されている側)の構成は上述の金属複合材料製造装置100と同じ構成とし、射出ノズル30を貯留槽20から取り出し、外気雰囲気下において射出ノズル30の下流側に粒子計測器9を配置するという変更を行っている。射出ノズル30から射出した粒子Pは、粒子計測器9の下流側に配置した局所集塵機や除塵配管などの集塵装置95で集塵する。
粒子計測器9は、粒子の画像を測定して粒子の移動量や粒子径を計測する粒度分布測定装置(株式会社日本レーザー製、VisiSize VY)である。粒子計測器9は、レーザー光90を発振して射出された粒子Pに照射する光源91と、粒子Pに照射したレーザー光90を受光して粒子Pの粒子画像を取得する撮像機92とを有する。レーザー光90は、射出ノズル30から射出ノズル30の射出方向に距離d(距離の一例として30mm)離れた位置で粒子Pに照射する。
粒子計測器9は、噴射するガスGにと共に流れる粒子Pの粒子画像に基づいて粒子径や粒子Pの移動速度(射出速度)を取得可能である。粒子計測器9が粒子Pの射出速度を取得する場合、粒子Pの粒子画像の単位時間当たりの移動量から速度を求める。
粒子計測器9による粒子Pの射出速度の計測は、プレバージ工程を実行した後に射出工程を実行し、当該実行中における粒子Pの射出速度を取得する。なお、プレバージ工程は、20秒間実行する。プレバージ工程における第二ガス管67のガスGの通流量は25L/minに設定されている。射出工程における第二ガス管67のガスGの通流量は15L/minに設定されている。射出工程における第一ガス管66のガスGの通流量は10L/minに設定されている。粒子供給部5から供給される粒子Pの供給速度は20g/minに設定されている。
本実施例における粒子Pの射出速度の算術平均は、射出工程の開始直後から約80m/sで一定であった。本実施例における粒子Pの射出速度のバラつきは、75m/sから100m/sという狭い速度範囲内での小さなバラつきに収まっていた。
〔比較例1〕
本比較例では、プレバージ工程を実行せずに射出工程を実行した場合における、射出工程における粒子Pの射出速度を評価した結果を説明する。その他は実施例1と同じである。
本比較例における粒子Pの射出速度の算術平均は、射出工程の開始直後からおよそ30秒経過するまでの間に、約40m/sから上昇して約80m/sまで上昇する変化が認められた。その後の粒子Pの射出速度の算術平均は、約80m/sで一定であった。本実施例における粒子Pの射出速度のバラつきは、射出工程の開始直後から5秒間の間に特に大きく、40m/sから100m/sのという広い速度範囲での大きなバラつきが認められた。射出工程の開始からおよそ20秒経過した後の粒子Pの射出速度のバラつきは、75m/sから100m/sの狭い速度範囲内での小さなバラつきに収まった。
このように、プレバージ工程を実行することで、射出工程における粒子Pの射出速度が一定になる。また、射出工程の開始直後から粒子Pを加速して射出可能である。
〔参考例〕
本参考例では、貯留槽20の内圧の真空度と粒子Pの射出速度の関係を評価した結果を説明する。本参考例では、評価を簡便に行うために、金属複合材料製造装置100を模した評価用射出装置200を用いて粒子Pの射出速度を評価している。
図7には、評価用射出装置200を図示している。評価用射出装置200において、金属複合材料製造装置100と同じ目的の装置や構造等については同じ名称および符号で説明する。粒子Pの射出速度は、実施例1で説明した粒子計測器9で計測する。粒子計測器9における計測条件は、この参考例で記載するもの以外は実施例1と同じである。
評価用射出装置200は、金属複合材料製造装置100における溶湯貯留部2および貯留槽20の代わりに、真空容器である評価容器2aを有する。評価容器2aには減圧管28が接続されている。評価用射出装置200の減圧管28には開閉弁28cが設けられている。射出ノズル30は、評価容器2aの容器内部に混合気Fを噴射するように評価容器2aに取り付けられている。
評価用射出装置200は、金属複合材料製造装置100における粒子供給部5の代わりに、簡易分散機5aを有する。そして、簡易分散機5aに粒子Pを所定量充填して第二ガス管67から簡易分散機5aにガスGを供給し、充填されている粒子Pを搬送管40へ供給するように構成されている。
評価容器2aは、光源91が発振するレーザー光90を容器外部から容器内部へ入射して粒子Pに照射し、再び容器外部にレーザー光90を出射させて撮像機92で受光可能とする透明ガラス窓などの導光部2bを一対で有する。レーザー光90は一方の導光部2bから入射されて他方の導光部2bから出射される。
簡易分散機5aは粒子Pを少量貯留可能な容器である。簡易分散機5aには、第二ガス管67および搬送管40が接続されている。また、第一ガス管66に代えて、供給管5bが接続されている。
供給管5bは、簡易分散機5aに粒子Pを供給および充填するための供給口である。供給管5bには、開閉弁5cが設けられている。
簡易分散機5aには、所定量(たとえば0.1g)の粒子Pが供給管5bから充填される。簡易分散機5aに粒子Pが充填された後、開閉弁5cは閉じられる。
開閉弁28cを開いて評価容器2aを所定の真空度(たとえば、絶対圧で約0kPa、50kPa、および100kPaの三点の真空度)に減圧した後、開閉弁40a、第二調整弁67aの順に開いて射出ノズル30から混合気Fを噴射(粒子Pを射出)して粒子計測器9で粒子Pの射出速度を計測する。粒子Pの射出速度は、粒子Pを100個以上計測して平均値を用いる。なお、第二ボンベ69からはガスGを25L/minの供給速度で供給する。
評価容器2aの真空度が絶対圧で約0kPa、50kPa、100kPaの三点に設定された場合の粒子Pの射出速度はこの順に57m/s、75m/s、96m/sであった。真空度が高いほど、粒子Pの射出速度が大きくなることが確認された。
〔合金の品質評価〕
〔実施例2〕
本実施例では、図1に示す金属複合材料製造装置100を用い、かつ、プレバージ工程を実行してから射出工程を実行してアルミニウム主体の金属複合材料(いわゆるアルミニウム合金、以下ではAL合金と記載する)を製造した場合における、AL合金の品質を評価した結果を説明する。
溶湯Mとする原料の金属として、第一のアルミニウム合金(ADS12)を25kg、第二のアルミニウム合金(A6063)を25kg、合計50kg用いる。以下では、第一のアルミニウム合金と第二のアルミニウム合金と単に原料合金と記載する。原料合金は、蓋部23aを開いて貯留槽20に投入する。第一のアルミニウム合金と第二のアルミニウム合金を合計した場合の合金の処方量比は、合金の全重量を100とした場合、ケイ素が6.3、マグネシウムが0.6、残部がアルミニウムおよびその他の成分である。
噴射して溶湯Mに投入する粒子P(東海ミネラル株式会社製の二酸化ケイ素の球形微粒子、体積平均径が10μmから50μm)は8.4kg用いる。粒子Pは、あらかじめ恒温槽などにより摂氏200℃で15時間、加熱乾燥しておく。粒子Pは、乾燥終了後に供給タンク51に投入する。
本実施形態ではさらに、アルミニウムを10重量パーセント含有するマグネシウム主体の合金(以下、Mg合金と記載する)を1.75kg用いる。Mg合金は、溶湯Mに直接投入する。Mg合金は、AL合金の製造中に、適宜溶湯Mに添加する。
原料合金を貯留槽20に投入後、蓋部23aを閉じる。蓋部23aを閉じた後、加熱器21などにより原料合金を溶解して溶湯Mにする。原料合金を溶解した後、撹拌機24で溶湯Mの撹拌を開始する。原料合金の溶湯Mの溶解温度は、摂氏720℃である。溶解過程では、原料合金中に含まれていた介在物(不純物)が気化する。原料合金を溶湯Mとした後、ラインスパイプからアルゴンガスを導入し、気化した介在物を収容容器23から除外する。導入されたアルゴンガスは、蓋部23aと収容容器23との隙間から収容容器23の外部に漏出する。
〔減圧工程〕
原料合金が溶解して溶湯Mとなった後、図8、図9に示すように、収容容器23の内部を真空ポンプ27で減圧する。この際、リリーフ弁ユニット25は閉じておく。収容容器23の内圧は、第一真空度V1まで減圧される。当該減圧の過程で、蓋部23aは収容容器23に密着し、蓋部23aが収容容器23を密閉する。収容容器23の内圧が第一真空度V1(図8参照)まで減圧されると、真空ポンプ27の動作状態を維持したまま開閉弁29を閉じる。なお、第一真空度V1は、本実施例では絶対圧で5kPaである。なお、図8においてラインLは収容容器23の内圧の変化を示している。
〔投入工程〕
収容容器23の内圧が第一真空度V1(図8参照)に到達した直後に減圧工程を終了し、引き続き投入工程を実行開始する。
〔ガス供給工程、分散工程、および粒子供給工程〕
投入工程ではガス供給工程が実行される。収容容器23の内圧が第一真空度V1(図8参照)に到達した直後に、第二ガス管67から混合機8を介して、ガスGを搬送管40へ供給開始する(プレパージ工程)。これにより、搬送管40を通流するガスGの通流速度や射出ノズル30から噴射するガスGの噴出速度が、分散工程の実行中と同程度まで加速される。第二ガス管67からのガスGの供給量は、25L/minに設定する。
第二ガス管67からのガスGの供給開始後30秒経過してから、第一ガス管66からのガスGの供給と、混合機8からの粒子Pの供給とを開始する(粒子供給工程、分散工程)。混合機8からの粒子Pの供給速度の目標値は、20g/minに設定する。ただし、粉体としての粒子Pは定量供給性が低いため、供給速度には自然とバラつきが生じやすい。本実施例では、粒子Pの供給速度の実効値は、粒子Pの供給速度の目標値の上下2割の変動を許容している。第二ガス管67からのガスGの供給量は、15L/minに設定する。第一ガス管66からのガスGの供給量は、10L/minに設定する。ガス供給工程と粒子供給工程とが同時に実行されることで、射出ノズル30から混合気Fが噴射して粒子Pが溶湯Mに向けて射出される(射出工程)。
ガス供給工程の実行により、収容容器23の内圧は上昇する。ガス供給工程の実行に伴って収容容器23の内圧が上昇して第三真空度V3(図8参照)に到達した直後に、第一ガス管66からのガスGの供給と、混合機8からの粒子Pの供給とを終了する。なお、第三真空度V3は、本実施例では絶対圧で60kPaである。当該終了の際に、第二ガス管67からのガスGの供給量は、25L/minに設定する(ポストパージ工程)。これにより、射出工程終了後に搬送管40に残留している粒子Pが射出ノズル30から射出される。ポストパージ工程は、30秒間経過するまで実行する。ポストパージ工程は、ポストパージ工程を開始後30秒間経過していなくても、収容容器23の内圧が上昇して第二真空度V2に到達した直後に終了する。
〔工程の繰り返しについて〕
ポストパージ工程の終了後、減圧工程を再開し、以後ポストパージまでの工程を繰り返し実行する。以下では減圧工程の開始時からポストパージ工程の終了時までの工程を包括して「小工程」と記載する。
〔Mg合金の投入〕
なお、Mg合金は、ポストパージ工程の終了後、次の小工程における減圧工程を再開する前に、リリーフ弁ユニット25を開いて収容容器23の内圧を大気圧と等しくしてから蓋部23aを開き、溶湯Mに直接投入する。本実施例では、あらかじめ準備したMg合金を重量比で二分割して溶湯Mに投入して、二回目の小工程におけるポストパージ工程の終了後と三回目の小工程における減圧工程を再開する前、および、四回目の小工程におけるポストパージ工程の終了後と五回目の小工程における減圧工程を再開する前にMg合金を溶湯Mに投入した。
〔製造の完了〕
小工程の繰り返しの過程で、供給タンク51の粒子Pが空になれば(粒子Pの投入量が8.4kgに到達すれば)、ポストパージ工程を実行した後に金属複合材料製造装置100による製造を完了する。本実施例では、5回目の小工程における射出工程の途中で供給タンク51の粒子Pが空になったため、ポストパージ工程を実行した後に金属複合材料製造装置100によるAL合金の溶湯の製造を完了した。
〔インゴット〕
金属複合材料製造装置100で製造完了したAL合金の溶湯は、所定の金型などに流し込み、冷却固化してAL合金のインゴットに加工する。以下では、AL合金のインゴットを単にインゴットと記載する。
〔品質評価〕
AL合金の評価は、インゴットの金属組織中の欠陥率により評価する。欠陥率は、インゴットの断面を金属顕微鏡で撮像して金属組織の画像を取得し、当該金属組織の画像を画像解析して求める。画像解析は、市販の画像解析ソフト(三谷商事株式会社製のwinRoof)で行った。なお、金属組織の画像は、合計18.18平方mmの範囲を撮像する。本実施形態では、1.91mm×2.38mmの矩形の画像を4カ所撮像している。欠陥率は、撮像された金属組織中における単位面積当たりに発見された空隙の面積の比率(空隙率)として求める。
本実施例で製造したAL合金の欠陥率は0.13%であった。
〔比較例2〕
本比較例では金属複合材料製造装置100を用いてAL合金を製造するが、プレバージ工程とポストパージ工程との二つの工程が実行される実施例2の場合と異なり、プレバージ工程とポストパージ工程との二つの工程の実行を省略して投入工程を実行してAL合金を製造した場合における、当該AL合金の品質を評価した結果を説明する。本比較例は、プレバージ工程とポストパージ工程との実行を省略した以外は実施例2と同じである。すなわち、減圧工程の実行完了直後に投入工程における射出工程を実行開始し、投入工程(小工程)はポストパージ工程を行わずに射出工程の実行完了と同時に終了する。
本比較例で製造したAL合金の欠陥率は0.65%であった。
このように、プレバージ工程およびポストパージ工程を実行する実施例2で製造したAL合金は、プレバージ工程もポストパージ工程も実行しない比較例2で製造したAL合金に比べて有意に欠陥率が小さい。つまり、実施例2で製造したAL合金は、比較例2で製造したAL合金に比べて、極めて機械的強度が得られることが想定される。このように、実施例2で製造したAL合金は欠陥率が小さく極めて高品質である。
〔実施例3〕
本実施例では金属複合材料製造装置100を用いてAL合金を製造するが、プレバージ工程とポストパージ工程との二つの工程が実行される実施例2の場合と異なり、ポストパージ工程の実行を省略して投入工程を実行してAL合金を製造した場合における、当該AL合金の品質を評価した結果を説明する。本実施例は、ポストパージ工程の実行を省略した以外は実施例2と同じである。すなわち、投入工程(小工程)はポストパージ工程を行わずに射出工程の実行完了と同時に終了する。
本実施例で製造したAL合金の欠陥率は0.28%であった。
このように、プレバージ工程を実行する実施例3で製造したAL合金は、プレバージ工程を比較例2で製造したAL合金に比べて有意に欠陥率が小さい。つまり、実施例3で製造したAL合金は、比較例2で製造したAL合金に比べて、極めて機械的強度が得られることが想定される。このように、実施例3で製造したAL合金は欠陥率が小さく極めて高品質である。
なお、プレパージ工程とポストパージ工程とを実行する実施例2で製造したAL合金は、プレパージ工程は実行するがポストパージ工程は実行しない実施例3で製造したAL合金に比べてやや高い品質である。これらの結果から、プレパージ工程、もしくはポストパージ工程の実行により欠陥率が減少し、製造されるAL合金の品質が向上すると結論付けられる。
以上のようにして、本願にかかる金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置は、金属溶湯に対する無機微粒子の分散性を向上させて、金属複合材料の機械的強度を十分に高めることができる。
〔別実施形態〕
(1)上記実施例2および実施例3では、収容容器23の内圧が第一真空度V1に到達した直後に減圧工程を終了し、引き続き投入工程を実行開始する場合を例示した。しかしながら、第一真空度V1に到達した後でも開閉弁29を閉じずに、減圧工程と投入工程とを期間を重複して実行することもできる。たとえば、投入工程の実行中も継続して減圧工程を実行してもよい。この場合、射出ノズル30から収容容器23の容器内部に噴射されるガスGの供給量と、真空ポンプ27で吸引して排気する気体の量を同じにするとよい。
(2)上記実施例2および実施例3では、ガス供給工程の実行に伴って収容容器23の内圧が上昇して第三真空度V3に到達した直後にポストパージ工程が実行される場合を説明した。しかしながら、収容容器23の内圧が第三真空度V3に到達していなくても、所定期間の間ガス供給工程における射出工程を実行したらポストパージ工程の実行を開始するようにすることもできる。
(3)上記実施例2および実施例3では、小工程を繰り返し実行する場合を説明した。しかしながら小工程は一工程で終了してもよい。たとえば、投入工程の実行中も継続して減圧工程を実行し、射出ノズル30から収容容器23の容器内部に噴射されるガスGの供給量と、真空ポンプ27で吸引して排気する気体の量を同じにすれば、収容容器23の内圧が第三真空度V3や第二真空度V2に到達することなく投入工程を長期間継続し、小工程を一工程実行するのみでAL合金の製造を完了可能である。
(4)上記実施形態では、粒子Pが二酸化ケイ素の無機微粒子である場合を例示したが、粒子Pは、二酸化ケイ素に限られない。他の粒子Pとしては、二酸化ケイ素以外の酸化ケイ素や、酸化アルミニウム、窒化アルミニウム、炭化ケイ素、炭化チタンなどのその他の無機微粒子でもよい。また、混合酸化物や複合酸化物などの混合物の微粒子であってもよい。
(5)上記実施形態では、溶湯Mとてアルミニウムの溶湯を例示したが、溶湯Mはアルミニウムによるものである場合に限られない。他の溶湯Mとしては、鉛、錫、亜鉛、インジウムなどの卑金属や、金、銀、などの貴金属でであってもよく、また、これら金属の混合部ないし合金の溶湯であってもかまわない。
(6)上記実施形態では、ガスGとして窒素を例示したが、ガスGは、窒素に限られない。他のガスGとして、ヘリウムガス、アルゴンガス等の不活性ガスを用いてもよい。
(7)上記実施形態では、投入工程は、投入可能期間でなくなるまで実行してから終了する場合を説明した。しかしながら、投入工程は、あらかじめ定めた所定時間実行してから終了してもよい。
(8)上記実施形態では、投入工程は、ポストパージ工程を実行した後に終了する場合を説明した。しかしながら、投入工程は、ポストパージ工程を実行せずに終了してもよい。
(9)上記実施形態では、ポストパージ工程は、貯留槽20の内圧が第三真空度V3からさらに上昇して第二真空度V2に到達した直後に終了する場合を説明した。しかしながら、ポストパージ工程は、所定期間実行した後に終了してもよい。
(10)上記第二実施例および第三実施例では、真空ポンプ27の動作状態を維持したまま開閉弁29を閉じる場合を説明した。しかしながら、開閉弁29を閉じている場合には、真空ポンプ27を停止してもよい。真空ポンプ27を停止する前に開閉弁29を閉じることで、収容容器23の内圧が減圧された状態で真空ポンプ27を停止しても、外気が減圧管28を逆流して収容容器23の容器内に侵入しない。
なお、上記実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置に適用できる。
2 :溶湯貯留部
3 :射出部
4 :粒子搬送部
5 :粒子供給部
5b :供給管
6 :ガス供給部
8 :混合機(粒子供給管)
20 :貯留槽
30 :射出ノズル
40 :搬送管
51 :供給タンク
53 :粉体供給機
85 :ガスノズル
100 :金属複合材料製造装置
C :制御部
E :排気ガス(キャリアガス)
F :混合気
G :ガス(キャリアガス)
M :溶湯
P :粒子
V1 :第一真空度
V2 :第二真空度

Claims (5)

  1. 金属溶湯が貯留された貯留槽の内圧を第一真空度に到達するまで減圧する減圧工程と、
    無機微粒子をキャリアガスで加速し、前記貯留槽に貯留された前記金属溶湯に向けて射出ノズルから射出して前記無機微粒子を前記金属溶湯に投入する投入工程と、を備え、
    前記投入工程は、前記貯留槽の内圧が、前記第一真空度以上であって、前記第一真空度より高い第二真空度以下である期間内において実行可能であり、
    前記投入工程は、前記射出ノズルに接続された搬送管を通流する前記キャリアガスにより前記無機微粒子を前記射出ノズルに搬送する粒子搬送工程を含み、
    前記粒子搬送工程は、前記無機微粒子を前記搬送管へ供給する粒子供給工程と、前記キャリアガスを前記搬送管へ供給するガス供給工程と、前記ガス供給工程を実行開始してから前記粒子供給工程を実行開始するプレパージ工程と、を含む金属複合材料製造方法。
  2. 前記投入工程は、前記減圧工程と交互、もしくは、前記減圧工程と同時に実行可能であり、
    前記投入工程は、前記投入工程の実行に伴い前記貯留槽の内圧が前記第一真空度から昇圧して前記第二真空度に到達すると終了され、
    前記金属溶湯に所定量の前記無機微粒子を投入完了するまで、前記投入工程は繰り返し実行される請求項1に記載の金属複合材料製造方法。
  3. 前記粒子搬送工程は、前記粒子供給工程を終了した後に前記ガス供給工程を終了する直前までに実行されるポストパージ工程を含む請求項1または2に記載の金属複合材料製造方法。
  4. 制御部と、
    金属溶湯を貯留する貯留槽を有する溶湯貯留部と、
    無機微粒子をキャリアガスで加速し、前記貯留槽に貯留された前記金属溶湯に向けて射出して前記貯留槽に供給する射出ノズルを有する射出部と、
    前記射出ノズルに接続された搬送管を有し、当該搬送管を通流する前記キャリアガスにより前記無機微粒子を前記射出ノズルに搬送する粒子搬送部と、
    前記無機微粒子を前記搬送管へ供給する粒子供給部と、
    前記キャリアガスを前記搬送管へ供給するガス供給部と、を備え、
    前記溶湯貯留部は、前記貯留槽を減圧状態で収容可能な収容容器と、前記収容容器を減圧する減圧ユニットとを備え、
    前記制御部は、前記減圧ユニットによって前記貯留槽の内圧が減圧されて、第一真空度以上であって前記第一真空度より高い第二真空度以下である期間内において、前記ガス供給部に前記キャリアガスの供給を開始させた後に前記粒子供給部に前記無機微粒子の供給を開始させる金属複合材料製造装置。
  5. 前記粒子搬送部は、前記無機微粒子を前記搬送管に供給する混合機を有し
    前記混合機は、前記無機微粒子を受け入れる第一管部と、前記第一管部と交差し、前記第一管部及び前記搬送管に接続される第二管部と、前記キャリアガスを前記ガス供給部から受け入れるガスノズルと、を有し、
    前記ガスノズルは、開口が形成された先端部を有し、前記開口の中心軸が前記第二管部の管軸方向に沿うように、前記第二管部に前記先端部が侵入された状態で設けられ、前記第二管部に供給された前記無機微粒子に向けて前記キャリアガスを噴射する請求項4に記載の金属複合材料製造装置。
JP2018171516A 2018-09-13 2018-09-13 金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置 Active JP7167571B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018171516A JP7167571B2 (ja) 2018-09-13 2018-09-13 金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018171516A JP7167571B2 (ja) 2018-09-13 2018-09-13 金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020041205A JP2020041205A (ja) 2020-03-19
JP7167571B2 true JP7167571B2 (ja) 2022-11-09

Family

ID=69797630

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018171516A Active JP7167571B2 (ja) 2018-09-13 2018-09-13 金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7167571B2 (ja)

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016152350A1 (ja) 2015-03-25 2016-09-29 アイシン精機株式会社 金属複合材料の製造装置

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5721032Y2 (ja) * 1978-06-10 1982-05-07
JPS5823301B2 (ja) * 1980-10-14 1983-05-14 川崎製鉄株式会社 粉体供給方法およびその装置
JPS58104839A (ja) * 1981-12-16 1983-06-22 Sumitomo Cement Co Ltd 粉体連続定量供給装置の定量供給機構
JP2748007B2 (ja) * 1988-12-23 1998-05-06 株式会社オティックス 粒子分散強化複合材の製造方法及び装置
US6491423B1 (en) * 1998-03-11 2002-12-10 Mc21, Incorporated Apparatus for mixing particles into a liquid medium

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016152350A1 (ja) 2015-03-25 2016-09-29 アイシン精機株式会社 金属複合材料の製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2020041205A (ja) 2020-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6491423B1 (en) Apparatus for mixing particles into a liquid medium
JP2007056332A (ja) 金属粉末及び金属粉末を製造する方法及び金属粉末から自動車用部品を製造する方法ならびに自動車用部品
AU2004216300B2 (en) Method and apparatus for producing fine particles
WO2009023682A1 (en) Method and apparatus for manufacturing porous articles
US4961461A (en) Method and apparatus for continuous casting of composites
FR2471827A1 (fr) Dispositif pour la production de granules metalliques uniformes
US20120090432A1 (en) Wettable injectors for degassing of molten metal
JP7167571B2 (ja) 金属複合材料製造方法および金属複合材料製造装置
JP2011104600A (ja) 半凝固スラリーの製造方法および半凝固スラリーの製造装置
US9597729B2 (en) Metal pouring method for the die casting process
JP6683720B2 (ja) 管状ソノトロードの利用方法
RU2720333C2 (ru) Способ изготовления вспененного песка и производственное оборудование для изготовления вспененного песка
WO2016152350A1 (ja) 金属複合材料の製造装置
US9322084B2 (en) Methods for industrial-scale production of metal matrix nanocomposites
JP5806727B2 (ja) 精密鋳造方法並びに精密鋳造用の溶湯製造装置
TW200927945A (en) Rotary lance
JP5409089B2 (ja) 金属粉末の製造方法、それにより製造された金属粉末、および金属粉末製造装置
EP3020493A1 (en) Nanoparticle production method, production device and automatic production device
WO2019049175A1 (en) APPARATUS FOR PRODUCING FOAM OF MATERIAL FROM MATERIAL AND ASSOCIATED METHODS
RU2608253C2 (ru) Процесс непрерывного литья металла
JPH0369966B2 (ja)
RU2395368C2 (ru) Способ изготовления изделий методом порошковой металлургии
KR101263187B1 (ko) 화합물 분말의 용탕 표면 반응 장치 및 이를 이용한 표면 반응 방법
US4626410A (en) Method of making composite material of matrix metal and fine metallic particles dispersed therein
Wang et al. Reoxidation on the Surface of Molten Low‐Carbon Aluminum‐Killed Steel

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210806

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220708

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220719

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220907

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221010

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7167571

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150