JP7166739B1 - 防水台秤用の表示器 - Google Patents

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Abstract

【課題】生産性が良く、防水台秤に備えられる表示器を提供する。【解決手段】前方が開口して背面に膨らむ収容部と、収容部の開口部に周設されるフランジ部とを有するリア筐体と、中央に中央開口部が設けられており、リア筐体の前方に配置されてリア筐体に組付けられるフロント筐体と、フロント筐体とリア筐体の間で配置される環状シール材であるガスケットと、フロント筐体の前方に配置されるフロントシャーシとを備え、フロントシャーシの背面の側縁部には複数のボスが設けられてナットが圧嵌されており、フロント筐体、およびリア筐体のフランジ部には、複数のボスに対応した挿通孔がそれぞれ設けられており、前記リア筐体の背面から、固定部材がリア筐体およびリア筐体の前記挿通孔を挿通して前記インサートナットに締結され、フロント筐体およびリア筐体が、前記ガスケットを挟持して前記フロントシャーシに共締めされるように構成した。ステンレス鋼で構成される筐体の加工工数が減少し、生産性が向上する。【選択図】図4

Description

本願発明は、防水台秤に備えられる防水用の表示器の構造に関する。
台秤は、体重測定や物流センターなど、様々なシーンで幅広く使用されている。計量結果が見やすいように、表示器は台秤本体とは別体に設けられている台秤がある(例えば特許文献1)。水場で使用されるような防水台秤では、台秤本体のみならず、表示器にも防水加工が施されている。防水用の表示器の筐体には、耐食性能が高いステンレス鋼が用いられる。
従来の防水構造の表示器の態様を、図8を用いて説明する。図8に示すように、従来の表示器901は、表面シート910、フロント筐体930、シャーシ920、ガスケット940、リア筐体950を備える。
フロント筐体930は、背面が開口した箱体であり、背面開口部に内フランジ939が周設され、内フランジ939には複数のネジ孔931が形成されている。フロント筐体930の内部には、図示しない制御部やメモリが装着された基板、スイッチ類や配線などの筐体内部に配置される精密機器や部品(以下、内部構造物と称する)がシャーシ920に固定されて収容される。
リア筐体950は、フロント筐体930の開口部に取付けられる蓋体で、側縁部にネジ孔931に対応した挿通孔951が形成されている。
ガスケット940はフロント筐体930とリア筐体950に挟持されるシール材であり、内フランジに対応して形成された環状矩形体で、ネジ孔931に対応した挿通孔941が設けられている。
シャーシ920は樹脂成形品であり、内部構造物を支持し、フロント筐体930の内部に配置される。シャーシ920には複数のボス921が設けられており、フロント筐体930の表面には、ボス921に対応した貫通孔938が形成されている。
表示器901を組立ての際には、まず内部構造物を支持したシャーシ920をフロント筐体930の内側に配置し、タッピングネジ990をフロント筐体930の表面から貫通孔938に挿通させてボス921に締結させる。次に、挿通孔981を形成した両面テープ980でガスケット940を内フランジに位置決めして貼付け、仮止めする。ついでフロント筐体930の背面に、ガスケット940の上からリア筐体950で被せ、ボルト960を、リア筐体950の背面から挿通孔951、941、981を挿通させてネジ孔931にネジ止めする。これにより、フロント筐体930とリア筐体950がガスケット940を挟持して固定される。
特開2012-98164号
しかし、上記の表示器901は防水用の表示器であり、フロント筐体930およびリア筐体950は硬いステンレス鋼で構成されているため、加工が難しい。フロント筐体930はステンレス鋼板を折り曲げて溶接することで箱体に形成される。さらにフロント筐体930に貫通孔938およびネジ孔931を形成するのに、硬いステンレス鋼板に多数のパンチ加工、タップ加工を施すため、加工に手間がかかった。加えて、タッピングネジ990の頭部がフロント筐体930の表面から突出しないための凹部や内フランジ939を折り曲げて面一にするなど、加工工程が多く、高い加工精度も要求され、生産性が悪かった。
本発明は、このような事情を鑑みてなされたものであり、生産性が良く、防水台秤に備えられる表示器を提供する。
上記問題を解決するため、本開示のある態様における防水台秤に備えられる表示器は、前方が開口して背面に膨らむ収容部と、前記収容部の開口部に周設されるフランジ部とを有するリア筐体と、中央に中央開口部が設けられており、前記リア筐体の前方に配置されて前記リア筐体に組付けられるフロント筐体と、前記フロント筐体と前記リア筐体の間で配置される環状シール材であるガスケットと、前記フロント筐体の前方に配置されるフロントシャーシとを備え、前記フロントシャーシの背面の側縁部には、複数のボスが設けられ、複数の前記ボスの内孔にはインサートナットが圧嵌されており、前記フロント筐体、および前記リア筐体の前記フランジ部には、前記複数のボスに対応した挿通孔がそれぞれ設けられており、前記リア筐体の背面から、固定部材が前記リア筐体および前記リア筐体の前記挿通孔を挿通して前記インサートナットに締結され、前記フロント筐体および前記リア筐体が、前記ガスケットを挟持して前記フロントシャーシに共締めされているように構成した。
この態様によれば、フロントシャーシにフロント筐体およびリア筐体が締結されるため、硬いステンレス鋼材で構成される筐体にネジ加工を施す必要がない。リア筐体に収容部と外フランジを設けてフロント筐体で蓋をする構成で、筐体を形成するために溶接する必要もなく、加工工数が削減され生産性が向上する。
また、ある態様では、前記フロントシャーシの背面には、前記側縁部から所定の距離だけ離れた内側に、背面に突出して設けられる立壁が周設されており、前記フロント筐体の前記中央開口部には背面に突出して周設される内周壁が設けられており、前記フロントシャーシが前記フロント筐体の前方に配置されると、前記立壁が前記フロント筐体の前記中央開口部に入り込み、前記立壁の内周部が前記収容部の前方に配置され、前記フロント筐体の前記内周壁と前記フロントシャーシの前記立壁により、シール材が充填されるシール溝が形成されるように構成した。
立壁を形成してフロント筐体と協働してシール材を充填するためのシール溝が形成され、シャーシと筐体のシール性が確保される。またフロント筐体の中央に大きな開口部を設けることで、フロントシャーシに固定された器機がフロント筐体開口部から、リア筐体の収容部に収容されると共に、ステンレス鋼材に覆われない筐体開口部から、電波を遮蔽されずに無線通信を行うことができる。
以上の説明から明らかなように、生産性が良く、防水台秤に備えられる表示器を提供できる。
本開示の構成の好適な実施形態に係る表示部を備えた台秤の正面斜視図を示す。 同台秤の背面斜視図を示す。 表示器の正面斜視図を示す。 表示器の背面斜視図を示す。 表示器の分解斜視図を示す。 図4のA-A線に沿った端面図である。 フロント筐体とフロントシャーシを示す。図7(A)が両者を組合せる前の状態を示す。図7(B)が両者を組合わせた後の状態を示す。 従来の表示器の分解背面斜視図である。
以下、本開示の構成の具体的な実施形態を、図面を参照しながら説明する。実施形態は、発明を限定するものではなく例示であって、実施形態に記述されるすべての特徴やその組合せは、必ずしも発明の本質的なものであるとは限らない。
(実施形態)
本開示の構成に係る好ましい実施形態を図面に従って説明する。図1は実施形態に係る表示器1を備える台秤SCの正面斜視図である。図2は台秤SCの背面斜視図である。
図1および図2に示すように、台秤SCは立設する表示器1を有する防水台秤である。台秤SCは、荷重測定部である台秤本体2と、台秤本体2の側面から上方に伸びる支柱6と、支柱6の上端部に支持され、計量結果を表示する表示器1から主として構成される。
台秤本体2は、台秤本体2の上面に載置された計量対象物の荷重を計測する計量機構を有する。計量機構には、例えばロードセルなどの従来公知の構成が用いられ、その種類は問わない。
支柱6は角柱パイプで構成され、下方が水平に構成され、途中で上方へ略90度に湾曲した形状で、上端部で表示器1を支持し、下端部で台秤本体2の下方側面に固定されている。
表示器1は、表示画面1cと操作スイッチ1dを備え、秤量結果や状態などを表示すると共に、設定や条件を入力する操作部となっている。表示器1の内部には、様々な演算処理などを行う制御部を含む内部構造物が収容されている。
支柱6の上端部には、表示器1を支持する、先端が二股に分かれたY字状の表示器支持部6aが設けられている。表示器1が表示器支持部6aの両先端部で挟持され、ボルト状の軸体4,4が表示器1の左右側方に中心軸を一致させて締結されている。これにより、表示器1が支柱6の上端で上下方向に揺動可能に軸支され、使用者は自分が操作しやすい角度に表示器1を傾けて使用することができる。
表示器1の背面に設けられた第1ケーブルC1は、電源ケーブルとして表示器1に電力を供給する。表示器1はプリンタやパーソナルコンピュータなどの外部装置と、無線および有線にてデータ通信が可能に構成されており、内部には無線でデータ送受信を可能とする無線通信モジュールが搭載されている。第1ケーブルC1のコネクタはUSBコネクタとなっており、第1ケーブルC1は外部装置との有線通信時の通信ケーブルも兼ねている。
さらに表示器1の背面には第2ケーブルC2も接続されている。第2ケーブルC2は、中空の支柱6内を挿通して台秤本体2に接続される。台秤本体2は第2ケーブルC2を介して電力を供給され、台秤本体2で取得された計量データは第2ケーブルC2を介して表示器1(制御部)へ出力される。出力された計量データは制御部で演算処置にて荷重値に変換され、表示画面に表示される。
(表示器の構造)
表示器1の構造について、図面を用いて詳しく説明する。図3は、表示器1の正面斜視図である。図4は表示器1の背面斜視図である。
図3および図4に示すように、表示器1は、前後方向に薄い扁平な略直方体の前方部1aと、前方部1aの外形よりも一回り小さく構成される略直方体形状の後方部1bを、中心を一致させて前後方向に合わせた外形となっている。
後方部1bの背面には一対の取付部8が溶接されている。取付部8,8には貫通孔が形成されて、そこに軸体4,4が螺合可能なナットが、軸心を水平に一致させて溶接されている。軸体4,4が表示器支持部6aを挿通して、取付部8,8に螺合することで、表示器1は水平軸に対して揺動可能に支持される。
後方部1bには、防水用のケーブルブッシュ9,9が設けられている。一方の端部が表示器1の内部で基板などに接続された第1ケーブルC1および第2ケーブルC2(図4では図示せず)が、ケーブルブッシュ9,9から表示器1の外部に引き出される。
次に、表示器1の構成について図5を用いて説明する。図5は表示器1の主構成要素の分解背面斜視図である。
図5に示すように、表示器1は、表面シート10、フロントシャーシ20、フロント筐体30、ガスケット40、リア筐体50、リアシャーシ80を備え、表面側からこの順番で配置されて組付けられている。
フロント筐体30およびリア筐体50は、表示器1の筐体であり、ステンレス鋼材で構成される板金加工品で、肉厚が略一定に構成される。
フロントシャーシ20およびリアシャーシ80は、樹脂部材で構成される射出成形品であり、内部構造物を支持する。
リア筐体50は、外形が直方体形状で、前面が開口して背面に膨らむ容器状の収容部59、および収容部59の前面開口部に所定の幅で周設されるフランジ部53から主として構成されている。リア筐体50は、表示器1のメイン筐体であり、表示器1の略外形を決定し、収容部59の内側に内部構造物が配置される。
収容部59の背面には、リアシャーシ80が係合する矩形の係合孔57および、ケーブルブッシュ9が係合してケーブルが取出される丸孔58が設けられている。
フランジ部53には、筐体固定用の固定部材60が挿通するための挿通孔51が、一定の間隔をあけて複数個(本実施形態においては10個)設けられている。さらにフランジ部53の下辺の右隅近傍には、挿通孔51とは異なる、小径のアース用挿通孔52が設けられている。アース用挿通孔52にはアース線を係止するためのアース用ボルト70が挿通する。
リア筐体50は、一枚の矩形状のステンレス鋼板をプレス加工することで形成され、収容部59とフランジ部53が一体的に連続して形成されており、さらに外周側縁部と内周側縁部が僅かに前方に曲げられ前方に立ち上がった形状となっている。このため、フランジ部53の外周側縁部には前方に向かって突出する側壁54が周設されており、係合孔57の内周側縁には前方に向かって突出する係合壁56が周設されている。
フロント筐体30は、リア筐体50の蓋体であり、リア筐体50の正面に配置されて、リア筐体50に取付けられる。フロント筐体30はフランジ部53と概ね同じ外形となっており、正面視矩形で、中央に大きく矩形の中央開口部36が形成され、略一定の板厚および一定の幅で構成された板枠形状となっている。
フロント筐体30は、一枚の矩形状のステンレス鋼板をプレス加工することで形成され、外周側縁部と内周側縁部が前方に向かって曲げられ、前方に向かって立ち上がった形状となっている。このため、フロント筐体30の外周側縁部には前方に向かって突出する外周壁34が、内周側縁部には前方に向かって突出する内周壁37が、それぞれ周設されている。フロント筐体30には、リア筐体50の挿通孔51に対応する複数の挿通孔31が設けられており、下辺の右隅近傍には、アース用ボルト70が締結可能なセルスペーサ32が圧嵌されている。
ガスケット40は、樹脂製弾性部材で構成され、フロント筐体30とリア筐体50の間に配置され、両者に挟持されて内部への水の進入を防ぐ環状シール材である。ガスケット40は正面視矩形状で、中央に大きな矩形の開口部46が形成されており、略一定の板厚および一定の幅で構成された板枠形状となっている。
ガスケット40には、フロント筐体30の挿通孔31、およびリア筐体の挿通孔51に連通する複数の挿通孔41が設けられている。また、ガスケット40の下辺の右隅近傍には、セルスペーサ32が挿通するアース用挿通孔42が設けられている。
フロントシャーシ20は、前述の通り、内部構造物を支持し、フロント筐体30の前方に配置され、フロント筐体30、ガスケット40、およびリア筐体がフロントシャーシ20に組み付けられる。
フロントシャーシ20は、略矩形平板状の外形を有し、表面側は平面に構成され、背面側に内部構造物を固定するためのボスや支持部が、背面へ突出して形成されている。
フロントシャーシ20の背面には、側縁部から略一定の距離だけ離れた内側に、背面に向かって突出する立壁25が形成されている。立壁25は背面視矩形状で切れ目なく設けられている。フロントシャーシ20において、立壁25の外側を外周部23、立壁25の内側を内周部27と称する。
外周部23は、フロントシャーシ20の側縁部を構成し、背面に複数のボス21が設けられている。ボス21の内孔には固定部材60が螺合可能なインサートナット90が圧嵌されている。外周部23にフロント筐体30、ガスケット40、リア筐体50が締結され、それぞれの挿通孔31、41、51は、全てボス21に対応して設けられている。隣り合うボス21同士の間には、僅かに窪む矩形凹部22が形成されている。
内周部27の上方中央領域には、横長の窓として、表示部用開口部26が形成されている。表示器1が組付けられた状態で、表示部用開口部26の背面には、基板に装着された液晶パネル(図示せず)が配置される。また、内周部27には、内部構造物の一つである押圧スイッチが嵌められる孔や基板を支持するボスや凹部なども設けられている。
表面シート10は、メーカーロゴなどの意匠や、スイッチ類の機能案内のアイコンや文字などが描写されたシートであり、防水加工が施されてフロントシャーシ20の表面に貼付けられる。
表面シート10の中央には、背面側を透かして見ることができる透明領域である矩形の透明部18が設けられている。透明部18は、表示部用開口部26に対応して設けられており、内部構造物の一つとして内部に配置された液晶パネル(不図示)に表示された情報が、透明部18および表示部用開口部26越しに、視認される。表面シート10は、シールを兼ねた接着剤でフロントシャーシ20の表面に強力に貼付けられており、隙間や表示部用開口部26から水が浸入することはない。
リアシャーシ80は、内部構造物の一部を支持して、リア筐体50の矩形の係合孔57に係合する。
リアシャーシ80は、リアシャーシ80の外周部を構成して係合孔57に係合する矩形枠状の係合部83と、係合部83の前方に突出して形成され、内部構造物を支持する支持部87から成る。内部構造物に接続される第2ケーブルC2が挿通するため、リアシャーシ80の中央部は大きく開口している。
係合部83の背面の四隅には、孔84が形成されており、第2インサートナット91が圧入されている。第2インサートナット91は、リアシャーシ80の開口部を閉塞する蓋89をネジ92でネジ止めするために設けられている(図4参照)。また、係合部83の背面側縁部には、係合壁88が周設されている。係合壁88には、蓋89をシールする環状シール材61が周嵌して係合する。
(表示器の組付状態)
表示器1の組付状態を、図6を用いて説明する。図6は図4のA-A線に沿った断面図である。A-A線は、中央から上方で固定部材60を通過し、中央から下方では固定部材60を通過していない。図6においては、A-A線屈曲部中央の水平境界を二点鎖線で示し、内部構造物は点線で示した。
図6に示すように、フロント筐体30とリア筐体50とで、前後からガスケット40を挟持して、フロントシャーシ20の背面に配置される。フロントシャーシ20のボス21が、フロント筐体30の挿通孔31、ガスケット40の挿通孔41が挿通している。ボス21の内孔に圧嵌されたインサートナット90の内孔とリア筐体50の挿通孔51とが連通し、リア筐体50の背面から、固定部材60がインサートナット90に螺合している。即ち、フロント筐体30、ガスケット40およびリア筐体50が、固定部材60で共締めされてフロントシャーシ20に固定されている。固定部材60は、ステンレス鋼材で構成されるワッシャ付きボルトである。
フロントシャーシ20の背面に突出する立壁25の外形は、フロント筐体30の内周壁37の外形よりも一回り小さく構成されている。このため、フロントシャーシ20は、外周部23の背面でフロント筐体30の前面に当接すると共に、立壁25を含む内周部27がフロント筐体30の中央開口部36に入り込み、リア筐体50の収容部59の前面に配置されている。このため、内周部27に設けられた支持部やボスに支持された内部構造物は収容部59の内側に収められている。
フロント筐体30の外周壁34の内側に、リア筐体50の側壁54が入り込んで組合わされ、フロント筐体30とリア筐体50の間にガスケット40が配置されている。ガスケット40がフロント筐体30とリア筐体50に挟持されて両者の隙間を埋め、シール材としてフロント筐体30とリア筐体50の隙間から水が浸入するのを防いでいる。
フロント筐体30の内周壁37は、内側に配置されるフロントシャーシ20の立壁25と共にシール溝Gr1を形成している。シール溝Gr1は矩形に周設されており、その内側にはシール材M(シリコーン)が充填されている。シール材Mにより、フロントシャーシ20およびフロント筐体30の隙間からの水の侵入が防止されている。
同様に、図6に示すように、リアシャーシ80はリア筐体50の背面に配置され、係合部83でリア筐体50の係合孔57に係合し、係合部83から前方に突出する支持部87が係合孔57から収容部59の内側に入り込んで、支持部87に支持される内部構造物が収容部59の内側に配置される。
リアシャーシ80の係合部83の前面が、収容部59の背面に当接して、係合孔57の外形よりも小さく構成される支持部87が係合孔57に入り込み、係合孔57の開口部に設けられた係合壁56と支持部87の外周側面とでシール溝Gr2を形成している。矩形状に周設されるシール溝Gr2には、シール材M(シリコーン)が充填されている。シール材Mにより、リアシャーシ80およびリア筐体50の隙間からの水の侵入が防止されている。
また、図6に示すように、係合部83の背面に周設された係合壁88には、弾性部材で構成される環状シール材61が係合している。環状シール材61の背面には、リアシャーシ80の開口部を塞ぐステンレス鋼板の蓋89が配置されている。環状シール材61および蓋89は、ネジ92でリアシャーシ80にネジ止めされている(図4参照)。リアシャーシ80の開口部は、環状シール材61にシールされて蓋89で閉塞されており、リアシャーシ80の開口部からの水の浸入も防止されている。
フロントシャーシ20の表面には、フロントシャーシ20のほぼ表面全面を覆うようにして、表面シート10が貼付けられている。表面シート10には、例えば、表示画面1cとなる透明部18が透明に構成されることや、内部構造物として設けられた押圧スイッチの配置に合わせた円形のアイコンなど、収容部59に収容される内部構造物の配置に合わせて意匠が施されている。
(表示器の組立工程)
表示器1の組立工程を、図5、図6および図7を用いて説明する。図7は、フロントシャーシ20とフロント筐体30を示す。図7(A)が両者を組合せる前の状態を示す。図7(B)が両者を組合わせた後の状態を示す。
図7(A)に示すように、組立前の下準備として、フロントシャーシ20のボス21の内孔にインサートナット90を圧嵌しておく。
最初に、フロントシャーシ20の背面の矩形凹部22に両面テープTを貼付け、フロントシャーシ20の背面からフロント筐体30を被せ、ボス21に挿通孔31を挿通させ、フロント筐体30を貼付けて仮止めする。フロントシャーシ20の外周部23の背面にフロント筐体30の前面が当接すると、フロントシャーシ20の立壁25がフロント筐体30の中央開口部36の内側に配置され、シール溝Gr1が形成される。形成されたシール溝Gr1にはシール材Mが充填される。このように、まずフロントシャーシ20とフロント筐体30とが組付けられ、シールされる。
同様に、リアシャーシ80とリア筐体50とが組付けられる。リアシャーシ80の係合部83の前方の四辺には、僅かに凹んだ矩形凹部82が形成されており(図6参照)、ここに両面テープを貼付ける。リア筐体50の係合孔57に、背面側からリアシャーシ80を差し込み、リアシャーシ80の係合部83の前面を収容部59の背面に当接させ、収容部59の背面に、リアシャーシ80を貼付けて仮止めする。係合孔57の周側縁部から前方に突出する係合壁56と、支持部87の外側面によりシール溝Gr2が形成される。形成されたシール溝Gr2にシール材Mが充填される。これにより、リアシャーシ80とリア筐体50とが組付けられ、シールされる。
次に、リアシャーシ80が組付けられたリア筐体50と、フロントシャーシ20が組付けられたフロント筐体30とがガスケット40を挟んで組合せられ、固定部材60がインサートナット90に締結される。これにより、フロント筐体30とリア筐体50とが共締めされて組付けられ、ガスケット40でシールされる。
フロント筐体30とリア筐体50が組合せられると、収容部59内で、フロントシャーシ20の背面の一部がリアシャーシ80の前面に当接するため、両者を連結させる。詳しくは、図5の二点鎖線より下方の図に示されるように、フロントシャーシ20の背面に足高に設けられた取付ボス29に、リアシャーシ80の支持部87の先端面が当接し、支持部87の先端面に形成された貫通孔86と取付ボス29の内孔が連通する。ここにタッピングネジTPをねじ込んで締結することで、リアシャーシ80とフロントシャーシ20とが連結され、リアシャーシ80、フロントシャーシ20、およびこれらに支持される内部構造物の配置が安定する。
その後、リアシャーシ80の開口部を塞いで蓋89がネジ92でネジ止めされて、リアシャーシ80の開口部が環状シール材61にシールされて閉塞される。
フロント筐体30とリア筐体50とが組合わされる際には、フロント筐体30の背面に突出するセルスペーサ32にガスケット40のアース用挿通孔42とリア筐体50のアース用挿通孔52が挿通する。組付けられたリア筐体50の背面から、アース用ボルト70を、アース用挿通孔52、42を挿通させてセルスペーサ32に螺合させる。
図示しない内部構造物には、基板に取付けられるアース用の金属片が含まれており、金属片の少なくとも一部は、収容部59に接触するように構成されている。使用者が、使用状況に応じてアース線をアース用ボルト70に接続することで、表示器1および台秤本体2の静電気をアース線から逃がすことができる。漏れた電気に触れて使用者が感電してしまうこと、および発生した静電気で計量データに悪影響を与えることを防止する。
最後に、フロントシャーシ20の表面に表面シート10が貼付けられる。フロントシャーシ20の表面には、表面シート10の配置を案内する僅かな突起や凹みが設けられており、これらに案内されて、表面シート10はフロントシャーシ20に貼付けられる。
(作用効果)
上記のように構成される表示器1の作用効果について説明する。
防水表示器の筐体に使用されるステンレス鋼材は、非常に硬く、加工が難しい。従来は、ステンレス鋼板を折り曲げて溶接して筐体を形成し、さらにネジ孔および貫通孔を形成し、内フランジも形成するなど、加工工程が多く、生産性が悪かった。
これに対し、表示器1においては、リア筐体50に外フランジであるフランジ部53が形成され、フロントシャーシ20にフロント筐体30と共に固定される構成となっている。内部構造物が収容される収容部59に、内フランジではなく、外フランジであるフランジ部53が設けられるため、溶接が不要となっている。従来の筐体は一枚のステンレス鋼板を、切断、屈曲、および溶接することで形成されるが、リア筐体50およびフロント筐体30は、一枚の矩形のステンレス鋼板をプレス加工することで形成できる。硬く加工性の悪いステンレス鋼材への加工工程が削減され、生産性が向上する。
またフロントシャーシ20をフロント筐体30の前方に配置し、フロントシャーシ20にはボス21を設けてのボス孔にインサートナットを圧嵌し、フロント筐体30とリア筐体50をフロントシャーシ20に共締めする構成のため、硬いステンレス鋼材で構成されるフロント筐体30およびリア筐体50にタップ加工を施す必要がない。シャーシを筐体にネジ止めする必要がない。固定部材60がインサートナット90に締結されることで、フロントシャーシ20、フロント筐体30、およびリア筐体50がまとめて固定されるため、シャーシを筐体にネジ止めする必要がなく、固定部材および固定部材の螺合工程が削減され、生産性が向上する。
表示器1には、漏電の防止、計量への影響などからアースを設ける必要があるが、ステンレス鋼板のフロント筐体30にセルスペーサ32を圧入して、アース用ボルト70を締結させることで、容易に筐体同士を接触させて外部に露出するアース端部を設けることができる。
フロントシャーシ20とフロント筐体30との間に形成されるシール溝に、シール材を充填させる構成で、フロントシャーシ20とフロント筐体30との防水性も確保される。
フロントシャーシ20が前面配置されることから、フロント筐体30を枠形状にして、中央開口部36を大きく設けることができる。従来のステンレス鋼材で構成される筐体を有する表示器は、筐体開口部が小さく、内部構造物として無線通信モジュールを配置しても、ステンレス鋼材の筐体に電波が遮蔽されて信頼性の高い無線通信が行えないため、外部機器と無線通信ができなかった。これに対して表示器1においては、フロント筐体30に中央開口部36を大きく設け、収容部59の前面には中央開口部36が配置される構成としている。収容部59の前方に配置されるフロントシャーシ20は樹脂製品であるため、あまり電波は遮蔽されない。このため、収容部59内に配置される図示しない無線通信モジュールは、無線で外部装置と問題なくデータ通信を行うことができる。
また、従来の構成では、シャーシは筐体の内側に固定されているため、オプション部品を取付ける場合には、フロント筐体とリア筐体を締結しているネジを緩めて、内部に取付ける必要があった。表示器1においては、リアシャーシ80をリア筐体50の背面から取付けているため、筐体を外すことなく、リアシャーシ80にオプション部品を取付けることができる。即ち、オプション部品を追加する場合には、蓋89を締結するネジ92を外すことで、収容部59の内側にアクセスすることができ、オプション部品をリアシャーシ80の支持部87に取付けて配置した後に、再び蓋89をネジ92でネジ止めすることで、リアシャーシ80の開口部を閉塞できる。筐体を外すことなくオプション部品を追加でき、開口部もシールされる構成となっている。
以上、本発明の好ましい実施形態や変形例について述べたが、上記の実施形態は本発明の一例であり、これらを当業者の知識に基づいて組合わせることが可能であり、そのような形態も本発明の範囲に含まれる。
1 :表示器
20 :フロントシャーシ
25 :立壁
27 :内周部
30 :フロント筐体
31 :挿通孔
36 :中央開口部
37 :内周壁
40 :ガスケット
41 :挿通孔
50 :リア筐体
51 :挿通孔
53 :フランジ部
59 :収容部
60 :固定部材
90 :インサートナット
Gr1 :シール溝
Gr2 :シール溝
M :シール材
SC :台秤

Claims (2)

  1. 前方が開口して背面に膨らむ収容部と、前記収容部の開口部に周設されるフランジ部とを有するリア筐体と、
    中央に中央開口部が設けられており、前記リア筐体の前方に配置されて前記リア筐体に組付けられるフロント筐体と、
    前記フロント筐体と前記リア筐体の間で配置される環状シール材であるガスケットと、
    前記フロント筐体の前方に配置されるフロントシャーシと、
    を備え、
    前記フロントシャーシの背面の側縁部には、複数のボスが設けられ、複数の前記ボスの内孔にはインサートナットが圧嵌されており、
    前記フロント筐体、および前記リア筐体の前記フランジ部には、前記複数のボスに対応した挿通孔がそれぞれ設けられており、前記リア筐体の背面から、固定部材が、前記フロント筐体の前記挿通孔、および前記リア筐体の前記挿通孔を挿通して前記インサートナットに締結され、前記フロント筐体および前記リア筐体が、前記ガスケットを挟持して前記フロントシャーシに共締めされている、
    ことを特徴とする防水台秤用の表示器。
  2. 前記フロントシャーシの背面には、前記側縁部から所定の距離だけ離れた内側に、背面に突出して設けられる立壁が周設されており、
    前記フロント筐体の前記中央開口部には背面に突出して周設される内周壁が設けられており、
    前記フロントシャーシが前記フロント筐体の前方に配置されると、前記立壁が前記フロント筐体の前記中央開口部に入り込み、前記立壁の内周部が前記収容部の前方に配置され、
    前記フロント筐体の前記内周壁と前記フロントシャーシの前記立壁により、シール材が充填されるシール溝が形成される、
    ことを特徴とする請求項1に記載の防水台秤用の表示器。
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