JP7166493B2 - 前方監視装置および前方監視方法 - Google Patents

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Description

本開示は、列車の進行方向を監視する前方監視装置および前方監視方法に関する。
従来、列車が、進行方向の線路上を監視し、障害物を検出することが行われている。一般的に、障害物の検出のため列車で使用される監視装置は、列車の進行方向の全域を同じ精度で監視することはできず、検出結果の解像度などは距離に応じて変化してしまう。そのため、列車は、進行方向のどの範囲を目標にして監視するのかを設定する。特許文献1には、前方監視装置が、列車の制動距離に応じて、列車の前方に監視領域を設定する技術が開示されている。特許文献1に記載の前方監視装置は、列車の制動距離に応じて監視領域を設定することで、不必要に監視範囲を広げることなく遠方の障害物を検出しつつ、機器サイズの大型化および高コスト化を回避している。
特開2019-181996号公報
特許文献1に記載の前方監視装置は、路線情報、列車速度、ブレーキ性能などを考慮して制動距離を計算しているが、撮像装置で得られた画像から監視領域内に障害物があることを判定、すなわち障害物を検出して、実際にブレーキ指令を出力するまでの処理時間を考慮していない。列車はこの処理時間の間も走行している。そのため、実際に画像を取得してから列車を停止させるまでの制動距離に対して、特許文献1に記載の前方監視装置で計算される制動距離は精度が低い、という問題があった。特許文献1に記載の前方監視装置は、計算で得られる制動距離の精度が低いため、本来所望している監視領域での障害物の検出精度も低くなってしまう。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、所望の監視範囲での障害物の検出精度を向上可能な前方監視装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示は、列車に搭載される前方監視装置である。前方監視装置は、列車が走行する線路の位置情報および線形を示す地図情報、および列車に搭載されるブレーキ装置の性能を示すブレーキ性能情報を記憶する記憶部と、列車の列車位置情報および列車速度情報を取得する列車情報取得部と、列車の進行方向において線路上を監視する監視部と、監視部の監視結果に基づいて、線路上の障害物の有無を判定する障害物判定部と、地図情報、ブレーキ性能情報、列車位置情報、列車速度情報、および監視部が監視を行ってから障害物判定部が障害物の有無を判定するまでの処理時間を用いて、列車の制動距離を計算する制動距離計算部と、制動距離に基づいて監視距離を決定し、監視部の監視範囲を設定する監視距離決定部と、を備えることを特徴とする。
本開示によれば、前方監視装置は、所望の監視範囲での障害物の検出精度を向上できる、という効果を奏する。
実施の形態1に係る前方監視装置の構成例を示す図 実施の形態1に係る前方監視装置が計算する制動距離のイメージを示す第1の図 実施の形態1に係る前方監視装置が計算する制動距離のイメージを示す第2の図 実施の形態1に係る前方監視装置の動作を示すフローチャート 実施の形態1に係る前方監視装置が備える処理回路をプロセッサおよびメモリで構成する場合の例を示す図 実施の形態1に係る前方監視装置が備える処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図 実施の形態2に係る前方監視装置の構成例を示す図 実施の形態2に係る前方監視装置の動作の例を示す図 実施の形態2に係る前方監視装置の動作を示すフローチャート 実施の形態3に係る前方監視装置の構成例を示す図 実施の形態3に係る前方監視装置の動作の例を示す図 実施の形態3に係る前方監視装置の動作を示すフローチャート
以下に、本開示の実施の形態に係る前方監視装置および前方監視方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1に係る前方監視装置12の構成例を示す図である。前方監視装置12は、列車10に搭載される。列車10は、線路20を走行する際、前方監視装置12を用いて進行方向の線路20上に障害物があるか否かを監視する。列車10は、列車制御装置11と、前方監視装置12と、出力装置13と、を備える。前方監視装置12は、列車制御装置11および出力装置13に接続される。前方監視装置12は、記憶部121と、列車情報取得部122と、制動距離計算部123と、監視距離決定部124と、監視部125と、障害物判定部126と、を備える。
列車制御装置11は、地上に設置された図示しない地上子、列車10に搭載された図示しない車上子および速度発電機などを用いて、列車10の位置および速度を検出する。列車制御装置11は、検出した列車10の位置を示す列車位置情報、および検出した列車10の速度を示す列車速度情報を前方監視装置12に出力する。列車制御装置11における列車10の位置検出方法は、従来同様の一般的なものである。
記憶部121は、列車10が走行する線路20の位置情報および勾配、カーブの有無などの線形を示す地図情報を記憶している。地図情報は、起点となる位置からのキロ程で表す方法、緯度および経度で表す方法、3次元計測された点群による座標で表す方法などがあり、これらを組み合わせて用いてもよい。また、記憶部121は、列車10に搭載される図示しないブレーキ装置の性能を示すブレーキ性能情報を記憶している。ブレーキ性能情報は、例えば、列車10のブレーキ装置がブレーキ指令を取得してから実際にブレーキをかける、すなわち減速または停止させる制御をするまでの時間を示す情報、ブレーキ出力時に列車が減速する勢いをあらわす加速度等である。
列車情報取得部122は、列車制御装置11から列車10の位置を示す列車位置情報、および列車10の速度を示す列車速度情報を取得する。列車情報取得部122は、取得した列車10の列車位置情報および列車速度情報を制動距離計算部123に出力する。
制動距離計算部123は、記憶部121から地図情報およびブレーキ性能情報を取得する。また、制動距離計算部123は、列車情報取得部122から列車10の列車位置情報および列車速度情報を取得する。制動距離計算部123は、地図情報、ブレーキ性能情報、列車位置情報、列車速度情報、前方監視装置12が障害物の有無を判定するまでの処理時間、およびブレーキがかかるまでの反応時間を用いて、列車10の制動距離を計算する。処理時間は、具体的には、前方監視装置12において、監視部125が監視を行ってから障害物判定部126が障害物の有無を判定するまでの時間として規定された時間である。反応時間は、具体的には、列車10において、運転士が、出力装置13から障害物が検出されたことを示す情報が出力されてから実際にブレーキをかけるまでの時間、すなわち列車10の運転士がブレーキ装置にブレーキ指令を出力するまでの時間として規定された時間である。ここでは、列車10に搭載されるブレーキ装置が自動ブレーキ装置ではない場合を想定している。ここで、自動ブレーキ装置とは、前方監視装置12の出力結果に応じて、自動的にブレーキを出力する機能を備えたブレーキ装置である。処理時間および反応時間については、例えば、前方監視装置12の製造者が設計値、実測値などから予め制動距離計算部123に記憶させておいてもよいし、列車10を運行する鉄道事業者が実測値から予め制動距離計算部123に記憶させておいてもよい。なお、処理時間および反応時間については、記憶部121が記憶し、制動距離計算部123が記憶部121から読み出すようにしてもよい。制動距離計算部123は、計算により求めた制動距離を監視距離決定部124に出力する。
監視距離決定部124は、制動距離計算部123から取得した制動距離に基づいて、監視距離を決定する。監視距離は、列車10から、列車10の進行方向における線路20上の距離である。本実施の形態において、監視距離決定部124は、制動距離計算部123で計算された制動距離を監視距離とする。監視距離決定部124は、監視距離に基づいて、監視部125が監視を行う監視範囲を設定する。監視範囲は、例えば、線路20上で監視距離からの前後方向の規定された距離、および列車10の進行方向に対する監視距離からの左右方向の規定された距離で示される範囲である。監視距離決定部124は、設定した監視範囲を監視部125に出力する。
監視部125は、列車10の進行方向において線路20上を監視する。具体的には、監視部125は、監視距離決定部124で設定され、監視距離決定部124から取得した監視範囲において障害物の監視を行う。監視部125は、監視範囲の障害物を検出可能な機器であり、例えば、2つ以上のカメラを備えたステレオカメラ、LIDAR(Light Detection And Ranging)、RADAR(Radio Detection And Ranging)などである。監視部125は、2つ以上の機器を備える構成であってもよい。なお、監視部125の具体的な構成は、これらに限定されない。監視部125は、監視範囲を監視して得られたデータから距離画像を生成し、生成した距離画像を障害物判定部126に出力する。距離画像は、監視部125が列車10の周囲を監視した監視結果であり、2次元画像および距離情報を含んだ3次元画像の片方または両方を含む。監視部125は、列車10の先頭車両に搭載される。列車10が複数の車両で構成される場合、進行方向に応じて先頭車両が変更になるため、監視部125は両端の車両に搭載される。例えば、列車10が1号車から10号車で構成される10両編成の場合、進行方向に応じて1号車または10号車が先頭車両となる。この場合、監視部125は、列車10の1号車および10号車に設置される。前方監視装置12は、列車10の進行方向の先頭車両に設置された監視部125を使用する。
障害物判定部126は、監視部125の監視結果に基づいて、線路20上の障害物の有無を判定する。具体的には、障害物判定部126は、監視部125から取得した距離画像に基づいて、列車10の進行方向における障害物の有無を判定する。障害物判定部126は、距離画像に障害物が含まれると判定した場合、障害物が検出されたことを示す情報である障害物情報を生成し、生成した障害物情報を出力装置13に出力する。障害物情報は、単に障害物が検出されたことを示すのみの情報であってもよいし、障害物が検出された位置、画像などの情報を含めてもよい。
出力装置13は、障害物判定部126から障害物情報を取得した場合、列車10の運転士などに対して障害物が検出されたことを示す情報を出力する。出力装置13は、列車10の運転士などに対して、モニタなどを介して障害物が検出されたことを表示してもよいし、スピーカーなどを介して障害物が検出されたことを音声で出力してもよい。また、出力装置13は、列車10に搭載されるブレーキ装置が自動ブレーキ装置の場合、自動ブレーキ装置に対してブレーキ指令を出力する。
つづいて、前方監視装置12の動作について説明する。図2は、実施の形態1に係る前方監視装置12が計算する制動距離Aのイメージを示す第1の図である。図2は、線路20を走行中の列車10の速度の推移を示している。図2において、vは列車10が制動距離Aを計算したときの速度である。また、図2において、列車10の進行方向は図2の左から右の方向とする。図2に示すように、制動距離Aは、空走距離B、減速時走行距離C、および余裕距離Dを加算したものである。
空走距離Bは、第1の空走距離Δt・v、第2の空走距離Δt・v、および第3の空走距離Δt・vから構成される。第1の空走距離Δt・vは、前方監視装置12において監視部125が監視を行ってから障害物判定部126が障害物の有無を判定するまでの時間Δtである処理時間の間に列車10が走行する距離である。第2の空走距離Δt・vは、前方監視装置12において列車10の運転士が、出力装置13から障害物が検出されたことを示す情報が出力されてから実際にブレーキをかけるまでの時間Δtである反応時間の間に列車10が走行する距離である。第3の空走距離Δt・vは、列車10のブレーキ装置がブレーキ指令を取得してから実際にブレーキをかける制御をするまでの時間Δt、すなわちブレーキ性能情報で示される時間Δtの間に列車10が走行する距離である。
減速時走行距離Cは、列車10がブレーキによって減速を開始してから実際に停止するまでの時間の間に列車10が走行する距離である。減速時走行距離Cは、例えば、ブレーキ時の減速度、空気抵抗、勾配の影響などから算出する。これらは厳密に計算してもいいし、安全側に余裕を加えて計算してもよい。余裕距離Dは、監視部125の計測誤差、空転滑走などを考慮した分の距離である。余裕距離Dは、固定値であってもよいし、列車10の速度に応じて変化する可変値であってもよい。制動距離計算部123は、余裕距離Dの情報を予め保持しておいてもよいし、可変値の場合は列車10の速度vから計算によって求めてもよい。
前方監視装置12において、制動距離計算部123は、図2に示すように、空走距離B、減速時走行距離C、および余裕距離Dを加算して制動距離Aを求めることによって、制動距離Aを計算する際の精度を向上させることができる。なお、制動距離計算部123は、列車10が備えるブレーキ装置が自動ブレーキ装置であり、出力装置13から自動ブレーキ装置にブレーキ指令が出力される場合、時間Δtである反応時間は0とみなすことができるため、第2の空走距離Δt・vを0としてもよい。すなわち、制動距離計算部123は、ブレーキがかかるまでの反応時間を用いずに、制動距離Aを計算してもよい。列車10が備えるブレーキ装置が自動ブレーキ装置の場合の制動距離Aは、第1の空走距離Δt・v、第3の空走距離Δt・v、減速時走行距離C、および余裕距離Dを加算したものである。列車10が備えるブレーキ装置が自動ブレーキ装置の場合、制動距離計算部123は、地図情報、ブレーキ性能情報、列車位置情報、列車速度情報、および前方監視装置12が障害物の有無を判定するまでの処理時間を用いて、列車10の制動距離Aを計算する。
なお、列車10の速度vについては、図2に示すような等速状態ではなく、図3に示すような加速状態を想定してもよい。図3は、実施の形態1に係る前方監視装置12が計算する制動距離Aのイメージを示す第2の図である。図3は、空走距離Bの区間で列車10の速度が速度vから速度vまで上がっていること以外は、図2と同様である。なお、図3において、第1の空走距離Δt・(v+v)/2、第2の空走距離Δt・(v+v)/2および第3の空走距離Δt・(v+v)/2で示される。ここでは、列車加速度がaで一定とし、v=v+aΔt、v=v+aΔt、v=v+aΔtで表される。前方監視装置12は、実際の走行状態にかかわらず加速状態を想定することで、より安全を確保した制動距離を算出可能となる。ここでは加速度aを一定としたが、前方監視装置12は、列車速度、勾配、空気抵抗などの影響を加味してもよい。また、前方監視装置12は、制動距離計算開始時点の走行状態を加味して計算してもよい。
前方監視装置12の動作を、フローチャートを用いて説明する。図4は、実施の形態1に係る前方監視装置12の動作を示すフローチャートである。前方監視装置12において、制動距離計算部123は、記憶部121から地図情報およびブレーキ性能情報を取得し、列車情報取得部122から列車10の列車位置情報および列車速度情報を取得する。制動距離計算部123は、地図情報、ブレーキ性能情報、列車位置情報、列車速度情報、前方監視装置12が障害物の有無を判定するまでの処理時間、およびブレーキがかかるまでの反応時間を用いて、列車10の制動距離Aを計算する(ステップS11)。制動距離計算部123は、計算により求めた制動距離Aを監視距離決定部124に出力する。
監視距離決定部124は、制動距離計算部123から取得した制動距離Aに基づいて、監視距離を決定する(ステップS12)。監視距離決定部124は、監視距離に基づいて、監視部125の監視範囲を設定する(ステップS13)。監視距離決定部124は、設定した監視範囲を監視部125に出力する。
監視部125は、監視距離決定部124から取得した監視範囲で障害物の監視を行う(ステップS14)。監視部125は、監視して得られたデータから距離画像を生成し、監視結果として、生成した距離画像を障害物判定部126に出力する。
障害物判定部126は、監視部125から距離画像を取得し、障害物を検出したか否かを判定する(ステップS15)。障害物を検出した場合(ステップS15:Yes)、障害物判定部126は、障害物情報を出力装置13に出力する(ステップS16)。前方監視装置12は、ステップS11に戻って上記動作を繰り返し実施する。障害物を検出しなかった場合(ステップS15:No)、前方監視装置12は、ステップS11に戻って上記動作を繰り返し実施する。
なお、前方監視装置12では、障害物判定部126における障害物の判定において、鳥など、すぐに移動してしまう可能性のある動物などについては、不要なブレーキ操作を回避するため、障害物であることを判定するまでに時間をかけたい場合も想定される。時間をかけたい場合とは、例えば、障害物判定部126が、監視部125からの複数回の監視によって得られた複数の距離画像を用いて判定の精度を向上させたい場合である。不要なブレーキ操作があった場合、列車10の乗客の乗り心地が悪化する可能性がある。また、不要なブレーキ操作があった場合、次駅への到着が遅延する可能性がある。一方で、前方監視装置12は、実際に障害物であった場合にブレーキ操作が遅れる事態を回避したい。ブレーキ操作が遅れた場合、列車10が障害物に接触する可能性がある。そのため、障害物判定部126は、監視部125の監視結果に障害物の候補となる物体を検出し、複数回の監視結果に基づいて障害物の有無を判定する必要があると判断した場合、ブレーキ装置に対して、その後実際にブレーキを出力する必要が生じたときのブレーキ指令から実際のブレーキを出力するまでの時間Δtを短縮するために初込め圧をかける制御を行う、または力行を禁止する、もしくは弱ブレーキ制御を行うように、出力装置13に対して障害物情報を出力してもよい。これにより、前方監視装置12は、不要なブレーキ操作を回避しつつ、実際に障害物であった場合にブレーキ操作が遅れる事態を回避することができる。すなわち、前方監視装置12は、列車10の乗客の乗り心地が悪化すること、及び、次駅到着が遅延する事態を回避しつつ、列車10が障害物に接触する事態を回避することができる。
つづいて、前方監視装置12のハードウェア構成について説明する。前方監視装置12において、記憶部121はメモリである。監視部125はステレオカメラ、LIDARなどのセンサである。列車情報取得部122、制動距離計算部123、監視距離決定部124、および障害物判定部126は、処理回路により実現される。処理回路は、メモリに格納されるプログラムを実行するプロセッサおよびメモリであってもよいし、専用のハードウェアであってもよい。
図5は、実施の形態1に係る前方監視装置12が備える処理回路をプロセッサおよびメモリで構成する場合の例を示す図である。処理回路がプロセッサ91およびメモリ92で構成される場合、前方監視装置12の処理回路の各機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアはプログラムとして記述され、メモリ92に格納される。処理回路では、メモリ92に記憶されたプログラムをプロセッサ91が読み出して実行することにより、各機能を実現する。すなわち、処理回路は、前方監視装置12の処理が結果的に実行されることになるプログラムを格納するためのメモリ92を備える。また、これらのプログラムは、前方監視装置12の手順および方法をコンピュータに実行させるものであるともいえる。
ここで、プロセッサ91は、CPU(Central Processing Unit)、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、マイクロコンピュータ、またはDSP(Digital Signal Processor)などであってもよい。また、メモリ92には、例えば、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(登録商標)(Electrically EPROM)などの、不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、またはDVD(Digital Versatile Disc)などが該当する。
図6は、実施の形態1に係る前方監視装置12が備える処理回路を専用のハードウェアで構成する場合の例を示す図である。処理回路が専用のハードウェアで構成される場合、図6に示す処理回路93は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、またはこれらを組み合わせたものが該当する。前方監視装置12の各機能を機能別に処理回路93で実現してもよいし、各機能をまとめて処理回路93で実現してもよい。
なお、前方監視装置12の各機能について、一部を専用のハードウェアで実現し、一部をソフトウェアまたはファームウェアで実現するようにしてもよい。このように、処理回路は、専用のハードウェア、ソフトウェア、ファームウェア、またはこれらの組み合わせによって、上述の各機能を実現することができる。
以上説明したように、本実施の形態によれば、前方監視装置12において、制動距離計算部123は、記憶部121から地図情報およびブレーキ性能情報を取得し、列車情報取得部122から列車10の列車位置情報および列車速度情報を取得する。制動距離計算部123は、地図情報、ブレーキ性能情報、列車位置情報、列車速度情報、前方監視装置12が障害物の有無を判定するまでの処理時間、およびブレーキがかかるまでの反応時間を用いて、列車10の制動距離Aを計算する。監視距離決定部124は、制動距離計算部123で計算された制動距離Aに基づいて監視距離を決定し、監視部125の監視範囲を設定することとした。制動距離計算部123は、空走距離Bを考慮することによって、制動距離Aを計算する際の精度を向上させることができる。これにより、前方監視装置12は、制動距離Aの周辺、すなわち所望の監視範囲での障害物の検出精度を向上させることができる。また、前方監視装置12は、制動距離Aに基づく監視範囲よりも遠方を監視しないことによって、無駄な監視を回避し、監視の際の演算量を低減することができる。
実施の形態2.
実施の形態2では、前方監視装置は、さらに、列車の停止限界点の情報を用いて、監視距離を決定する。
図7は、実施の形態2に係る前方監視装置12aの構成例を示す図である。前方監視装置12aは、列車10aに搭載される。列車10aは、線路20を走行する際、前方監視装置12aを用いて進行方向の線路20上に障害物があるか否かを監視する。列車10aは、列車制御装置11と、前方監視装置12aと、出力装置13と、車上通信部14と、車上保安装置15と、を備える。前方監視装置12aは、列車制御装置11、出力装置13、および車上保安装置15に接続される。また、列車10aは、地上通信部22を介して、地上保安装置21と接続する。
地上保安装置21は、列車10aおよび図示しない他の列車から各列車の位置情報を収集して、列車10aおよび他の列車の間隔を管理する。地上保安装置21は、各列車の位置情報などに基づいて、各列車の停止限界点を計算する。地上保安装置21は、計算により求めた停止限界点を、地上通信部22を介して各列車に送信する。地上通信部22は、地上保安装置21から取得した停止限界点を、無線通信によって、各列車に送信する。列車10aにおいて、車上通信部14は、地上通信部22を介して地上保安装置21から停止限界点を受信する。車上通信部14は、受信した停止限界点を車上保安装置15に出力する。車上保安装置15は、車上通信部14から取得した停止限界点を、前方監視装置12aの列車情報取得部122aに出力する。
ここで、列車10aおよび地上保安装置21がCBTC(Communications Based Train Control)のシステムを構成している場合、地上保安装置21は、無線通信装置である地上通信部22から停止限界点を送信する。列車10aでは、無線通信装置である車上通信部14が、停止限界点を受信する。また、列車10aおよび地上保安装置21がATC(Automatic Train Control)のシステムを構成している場合、地上保安装置21は、線路20を介して地上通信部22から停止限界点を送信する。列車10aでは、受電器である車上通信部14が、線路20から停止限界点を受信する。また、列車10aおよび地上保安装置21がATS-P(Pattern制御式 Automatic Train Stop)のシステムを構成している場合、地上保安装置21は、地上子である地上通信部22から停止限界点を送信する。列車10aでは、車上子である車上通信部14が、停止限界点を受信する。
前方監視装置12aの構成について説明する。前方監視装置12aは、図1に示す実施の形態1の前方監視装置12に対して、列車情報取得部122および監視距離決定部124を、列車情報取得部122aおよび監視距離決定部124aに置き換えたものである。
列車情報取得部122aは、実施の形態1の列車情報取得部122の機能に加えて、列車10aに搭載される車上保安装置15から停止限界点を取得する機能を有する。列車情報取得部122aは、車上保安装置15から取得した停止限界点を、監視距離決定部124aに出力する。
監視距離決定部124aは、制動距離計算部123から取得した制動距離A、および列車情報取得部122aから取得した停止限界点に基づいて、監視距離を決定する。例えば、監視距離決定部124aは、制動距離Aで示される位置が停止限界点で示される位置より列車10aに近い場合、制動距離Aを監視距離とする。監視距離決定部124aは、停止限界点で示される位置が制動距離Aで示される位置より列車10aに近い場合、列車10aから停止限界点で示される位置までの距離を監視距離とする。
つづいて、前方監視装置12aの動作について説明する。図8は、実施の形態2に係る前方監視装置12aの動作の例を示す図である。図8において、Xは停止限界点を示している。前方監視装置12aが実施の形態1の図2に示すように空走距離Bを考慮して制動距離Aを計算した場合、列車10aから見て停止限界点Xよりも制動距離Aで示される位置の方が遠方になることも想定される。しかしながら、列車10aは、地上保安装置21が列車10aおよび他の列車30の位置関係から計算した停止限界点Xまでに停止する必要がある。この場合、制動距離Aにおいて、停止限界点Xより遠方の部分は実際には列車10aは走行しない。そのため、監視距離決定部124aは、前述のように、停止限界点Xが制動距離Aで示される位置より列車10aに近い場合、停止限界点Xまでの距離を監視距離とする。
前方監視装置12aの動作を、フローチャートを用いて説明する。図9は、実施の形態2に係る前方監視装置12aの動作を示すフローチャートである。前方監視装置12aにおいて、列車情報取得部122aは、車上保安装置15から停止限界点Xを取得する(ステップS21)。列車情報取得部122aは、取得した停止限界点Xを監視距離決定部124aに出力する。
制動距離計算部123は、記憶部121から地図情報およびブレーキ性能情報を取得し、列車情報取得部122aから列車10aの列車位置情報および列車速度情報を取得する。制動距離計算部123は、地図情報、ブレーキ性能情報、列車位置情報、列車速度情報、前方監視装置12aが障害物の有無を判定するまでの処理時間、およびブレーキがかかるまでの反応時間を用いて、列車10aの制動距離Aを計算する(ステップS22)。制動距離計算部123は、計算により求めた制動距離Aを監視距離決定部124aに出力する。
監視距離決定部124aは、制動距離計算部123から制動距離Aを取得し、列車情報取得部122aから停止限界点Xを取得する。監視距離決定部124aは、制動距離A、および停止限界点Xに基づいて、監視部125の監視距離を決定する(ステップS23)。監視距離決定部124aは、監視距離に基づいて、監視部125の監視範囲を設定する(ステップS24)。監視距離決定部124aは、設定した監視範囲を監視部125に出力する。
監視部125は、監視距離決定部124aから取得した監視範囲で障害物の監視を行う(ステップS25)。監視部125は、監視して得られたデータから距離画像を生成し、生成した距離画像を障害物判定部126に出力する。
障害物判定部126は、監視部125から距離画像を取得し、障害物を検出したか否かを判定する(ステップS26)。障害物を検出した場合(ステップS26:Yes)、障害物判定部126は、障害物情報を出力装置13に出力する(ステップS27)。前方監視装置12aは、ステップS21に戻って上記動作を繰り返し実施する。障害物を検出しなかった場合(ステップS26:No)、前方監視装置12aは、ステップS21に戻って上記動作を繰り返し実施する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、前方監視装置12aにおいて、監視距離決定部124aは、制動距離Aおよび停止限界点Xに基づいて監視距離を決定し、監視範囲を設定することとした。これにより、前方監視装置12aは、実施の形態1と比較して、制動距離Aの周辺、すなわち所望の監視範囲での障害物の検出精度をさらに向上させることができる。また、前方監視装置12aは、実施の形態1と比較して、制動距離Aおよび停止限界点Xに基づく監視範囲よりも遠方を監視しないことによって、無駄な監視を回避し、監視の際の演算量をさらに低減することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、前方監視装置は、さらに、列車の駅停止位置、または駅などの停止位置までの残走距離の情報を用いて、監視距離を決定する。
図10は、実施の形態3に係る前方監視装置12bの構成例を示す図である。前方監視装置12bは、列車10bに搭載される。列車10bは、線路20を走行する際、前方監視装置12bを用いて進行方向の線路20上に障害物があるか否かを監視する。列車10bは、列車制御装置11と、前方監視装置12bと、出力装置13と、車上子16と、ATO(Automatic Train Operation)装置17と、を備える。前方監視装置12bは、列車制御装置11、出力装置13、およびATO装置17に接続される。また、列車10bは、地上子23と接続する。
地上子23は、列車10bに対して、駅停止位置、または駅などの停止位置までの残走距離を無線通信によって送信する。駅停止位置は、列車10bが駅に到着した際に停止する位置である。残走距離は、列車10bが駅などに停止する場合の停止位置までの残りの距離である。車上子16は、地上子23から無線通信によって、駅停止位置または残走距離を受信する。車上子16は、受信した駅停止位置または残走距離をATO装置17に出力する。自動列車運転装置であるATO装置17は、車上子16から取得した駅停止位置または残走距離を、前方監視装置12bの列車情報取得部122bに出力する。
前方監視装置12bの構成について説明する。前方監視装置12bは、図1に示す実施の形態1の前方監視装置12に対して、列車情報取得部122および監視距離決定部124を、列車情報取得部122bおよび監視距離決定部124bに置き換えたものである。
列車情報取得部122bは、実施の形態1の列車情報取得部122の機能に加えて、列車10bに搭載されるATO装置17から駅停止位置または残走距離を取得する機能を有する。なお、駅停止位置については記憶部121が記憶しておき、列車情報取得部122bは、記憶部121から駅停止位置を読み出して取得してもよい。列車情報取得部122bは、ATO装置17から取得した駅停止位置または残走距離を、監視距離決定部124bに出力する。
監視距離決定部124bは、制動距離計算部123から取得した制動距離A、および列車情報取得部122bから取得した駅停止位置または残走距離に基づいて、監視距離を決定する。例えば、監視距離決定部124bは、制動距離Aで示される位置が駅停止位置または残走距離で示される位置より列車10bに近い場合、制動距離Aを監視距離とする。監視距離決定部124bは、駅停止位置または残走距離で示される位置が制動距離Aで示される位置より列車10bに近い場合、列車10bから駅停止位置または残走距離で示される位置までの距離を監視距離とする。
つづいて、前方監視装置12bの動作について説明する。図11は、実施の形態3に係る前方監視装置12bの動作の例を示す図である。図11において、Yは駅停止位置を示し、Zは残走距離を示している。前方監視装置12bが実施の形態1の図2に示すように空走距離Bを考慮して制動距離Aを計算した場合、列車10bから見て駅停止位置Yまたは残走距離Zで示される位置よりも制動距離Aで示される位置の方が遠方になることも想定される。しかしながら、列車10bは、駅停止位置Yまたは残走距離Zで示される位置までに停止する必要がある。この場合、制動距離Aにおいて、駅停止位置Yまたは残走距離Zで示される位置より遠方の部分は実際には列車10bは走行しない。そのため、監視距離決定部124bは、前述のように、駅停止位置Yまたは残走距離Zで示される位置が制動距離Aで示される位置より列車10bに近い場合、駅停止位置Yまたは残走距離Zで示される位置までの距離を監視距離とする。
前方監視装置12bの動作を、フローチャートを用いて説明する。図12は、実施の形態3に係る前方監視装置12bの動作を示すフローチャートである。前方監視装置12bにおいて、列車情報取得部122bは、ATO装置17から駅停止位置Yまたは残走距離Zを取得する(ステップS31)。列車情報取得部122bは、取得した駅停止位置Yまたは残走距離Zを監視距離決定部124bに出力する。
制動距離計算部123は、記憶部121から地図情報およびブレーキ性能情報を取得し、列車情報取得部122bから列車10bの列車位置情報および列車速度情報を取得する。制動距離計算部123は、地図情報、ブレーキ性能情報、列車位置情報、列車速度情報、前方監視装置12bが障害物の有無を判定するまでの処理時間、およびブレーキがかかるまでの反応時間を用いて、列車10bの制動距離Aを計算する(ステップS32)。制動距離計算部123は、計算により求めた制動距離Aを監視距離決定部124bに出力する。
監視距離決定部124bは、制動距離計算部123から制動距離Aを取得し、列車情報取得部122bから駅停止位置Yまたは残走距離Zを取得する。監視距離決定部124bは、制動距離A、および駅停止位置Yまたは残走距離Zに基づいて、監視部125の監視距離を決定する(ステップS33)。監視距離決定部124bは、監視距離に基づいて、監視部125の監視範囲を設定する(ステップS34)。監視距離決定部124bは、設定した監視範囲を監視部125に出力する。
監視部125は、監視距離決定部124bから取得した監視範囲で障害物の監視を行う(ステップS35)。監視部125は、監視して得られたデータから距離画像を生成し、生成した距離画像を障害物判定部126に出力する。
障害物判定部126は、監視部125から距離画像を取得し、障害物を検出したか否かを判定する(ステップS36)。障害物を検出した場合(ステップS36:Yes)、障害物判定部126は、障害物情報を出力装置13に出力する(ステップS37)。前方監視装置12bは、ステップS31に戻って上記動作を繰り返し実施する。障害物を検出しなかった場合(ステップS36:No)、前方監視装置12bは、ステップS31に戻って上記動作を繰り返し実施する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、前方監視装置12bにおいて、監視距離決定部124bは、制動距離A、および駅停止位置Yまたは残走距離Zに基づいて監視距離を決定し、監視範囲を設定することとした。これにより、前方監視装置12bは、実施の形態1と比較して、制動距離Aの周辺、すなわち所望の監視範囲での障害物の検出精度をさらに向上させることができる。また、前方監視装置12bは、実施の形態1と比較して、制動距離A、および駅停止位置Yまたは残走距離Zに基づく監視範囲よりも遠方を監視しないことによって、無駄な監視を回避し、監視の際の演算量をさらに低減することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、実施の形態同士を組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
10,10a,10b 列車、11 列車制御装置、12,12a,12b 前方監視装置、13 出力装置、14 車上通信部、15 車上保安装置、16 車上子、17 ATO装置、20 線路、21 地上保安装置、22 地上通信部、23 地上子、30 他の列車、121 記憶部、122,122a,122b 列車情報取得部、123 制動距離計算部、124,124a,124b 監視距離決定部、125 監視部、126 障害物判定部、A 制動距離、B 空走距離、C 減速時走行距離、D 余裕距離、X 停止限界点、Y 駅停止位置、Z 残走距離。

Claims (18)

  1. 列車に搭載される前方監視装置であって、
    前記列車が走行する線路の位置情報および線形を示す地図情報、および前記列車に搭載されるブレーキ装置の性能を示すブレーキ性能情報を記憶する記憶部と、
    前記列車の列車位置情報および列車速度情報を取得する列車情報取得部と、
    前記列車の進行方向において前記線路上を監視する監視部と、
    前記監視部の監視結果に基づいて、前記線路上の障害物の有無を判定する障害物判定部と、
    前記地図情報、前記ブレーキ性能情報、前記列車位置情報、前記列車速度情報、および前記監視部が監視を行ってから前記障害物判定部が障害物の有無を判定するまでの処理時間を用いて、前記列車の制動距離を計算する制動距離計算部と、
    前記制動距離に基づいて監視距離を決定し、前記監視部の監視範囲を設定する監視距離決定部と、
    を備えることを特徴とする前方監視装置。
  2. 前記列車情報取得部は、前記列車に搭載される車上保安装置から前記列車の停止限界点を取得し、
    前記監視距離決定部は、前記制動距離および前記停止限界点に基づいて、監視距離を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の前方監視装置。
  3. 前記監視距離決定部は、前記停止限界点で示される位置が前記制動距離で示される位置より前記列車に近い場合、前記列車から前記停止限界点で示される位置までの距離を前記監視距離とする、
    ことを特徴とする請求項2に記載の前方監視装置。
  4. 前記列車情報取得部は、前記列車に搭載される自動列車運転装置から前記列車の駅停止位置または駅停止位置までの距離を示す残走距離の情報を取得し、
    前記監視距離決定部は、前記制動距離、および前記駅停止位置または前記残走距離に基づいて、前記監視部の監視距離を決定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の前方監視装置。
  5. 前記監視距離決定部は、前記駅停止位置または前記残走距離で示される位置が前記制動距離で示される位置より前記列車に近い場合、前記列車から前記駅停止位置または前記残走距離で示される位置までの距離を前記監視距離とする、
    ことを特徴とする請求項4に記載の前方監視装置。
  6. 前記ブレーキ装置が自動ブレーキ装置ではない場合、
    前記制動距離計算部は、さらに、前記列車の運転士が前記ブレーキ装置にブレーキ指令を出力するまでの規定された反応時間の情報を用いて、前記制動距離を計算する、
    ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の前方監視装置。
  7. 前記監視部は、前記監視距離決定部で設定された前記監視範囲において監視を行う、
    ことを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の前方監視装置。
  8. 前記障害物判定部は、前記監視結果に前記障害物の候補となる物体を検出し、複数回の監視結果に基づいて前記障害物の有無を判定する必要があると判断した場合、前記ブレーキ装置に対して初込め圧をかける制御を行う、または力行を禁止する制御を行う、
    ことを特徴とする請求項1から7のいずれか1つに記載の前方監視装置。
  9. 前記列車速度情報で示される前記列車の速度は、前記制動距離計算部が前記列車の制動距離を計算する時点で等速状態または加速状態である、
    ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1つに記載の前方監視装置。
  10. 列車に搭載される前方監視装置における前方監視方法であって、
    列車情報取得部が、前記列車の列車位置情報および列車速度情報を取得する列車情報取得ステップと、
    監視部が、前記列車の進行方向において線路上を監視する監視ステップと、
    障害物判定部が、前記監視部の監視結果に基づいて、前記線路上の障害物の有無を判定する障害物判定ステップと、
    制動距離計算部が、前記列車が走行する前記線路の位置情報および線形を示す地図情報、前記列車に搭載されるブレーキ装置の性能を示すブレーキ性能情報、前記列車位置情報、前記列車速度情報、および前記監視部が監視を行ってから前記障害物判定部が障害物の有無を判定するまでの処理時間を用いて、前記列車の制動距離を計算する制動距離計算ステップと、
    監視距離決定部が、前記制動距離に基づいて監視距離を決定し、前記監視部の監視範囲を設定する監視距離決定ステップと、
    を含むことを特徴とする前方監視方法。
  11. 前記列車情報取得ステップにおいて、前記列車情報取得部は、前記列車に搭載される車上保安装置から前記列車の停止限界点を取得し、
    前記監視距離決定ステップにおいて、前記監視距離決定部は、前記制動距離および前記停止限界点に基づいて、監視距離を決定する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の前方監視方法。
  12. 前記監視距離決定ステップにおいて、前記監視距離決定部は、前記停止限界点で示される位置が前記制動距離で示される位置より前記列車に近い場合、前記列車から前記停止限界点で示される位置までの距離を前記監視距離とする、
    ことを特徴とする請求項11に記載の前方監視方法。
  13. 前記列車情報取得ステップにおいて、前記列車情報取得部は、前記列車に搭載される自動列車運転装置から前記列車の駅停止位置または駅停止位置までの距離を示す残走距離の情報を取得し、
    前記監視距離決定ステップにおいて、前記監視距離決定部は、前記制動距離、および前記駅停止位置または前記残走距離に基づいて、前記監視部の監視距離を決定する、
    ことを特徴とする請求項10に記載の前方監視方法。
  14. 前記監視距離決定ステップにおいて、前記監視距離決定部は、前記駅停止位置または前記残走距離で示される位置が前記制動距離で示される位置より前記列車に近い場合、前記列車から前記駅停止位置または前記残走距離で示される位置までの距離を前記監視距離とする、
    ことを特徴とする請求項13に記載の前方監視方法。
  15. 前記ブレーキ装置が自動ブレーキ装置ではない場合、
    前記制動距離計算ステップにおいて、前記制動距離計算部は、さらに、前記列車の運転士が前記ブレーキ装置にブレーキ指令を出力するまでの規定された反応時間の情報を用いて、前記制動距離を計算する、
    ことを特徴とする請求項10から14のいずれか1つに記載の前方監視方法。
  16. 前記監視ステップにおいて、前記監視部は、前記監視距離決定部で設定された前記監視範囲において監視を行う、
    ことを特徴とする請求項10から15のいずれか1つに記載の前方監視方法。
  17. 前記障害物判定ステップにおいて、前記障害物判定部は、前記監視結果に前記障害物の候補となる物体を検出し、複数回の監視結果に基づいて前記障害物の有無を判定する必要があると判断した場合、前記ブレーキ装置に対して初込め圧をかける制御を行う、または力行を禁止する制御を行う、
    ことを特徴とする請求項10から16のいずれか1つに記載の前方監視方法。
  18. 前記列車速度情報で示される前記列車の速度は、前記制動距離計算ステップにおいて、前記制動距離計算部が前記列車の制動距離を計算する時点で等速状態または加速状態である、
    ことを特徴とする請求項10から17のいずれか1つに記載の前方監視方法。
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