JP7164067B1 - 目標呼吸波形の生成方法、呼吸誘導方法、および呼吸誘導装置 - Google Patents

目標呼吸波形の生成方法、呼吸誘導方法、および呼吸誘導装置 Download PDF

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Abstract

被験者の呼吸を誘導することにより、被験者をリラックスさせる方法であって、短時間で被験者をリラックスさせることのできる呼吸誘導方法を提供する。被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形であって極大値および極小値を連続して有している第1波形を取得するステップと、前記第1波形が極大値となる位置の時間差を複数箇所分連続して測定し、該時間差の相対標準偏差が15%以下となるまで被験者に深呼吸を促すステップと、目標となる呼吸の深度の時間的な変動波形であって吸気から呼気への転換点を示す極大値および呼気から吸気への転換点を示す極小値を連続して有している目標呼吸波形を生成するステップと、を有しており、前記目標呼吸波形を生成するステップにおいて、前記第1波形が極大値となる位置の時間をT1、T2、・・・、Ti、・・・、Tn、前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt1、t2、・・・、ti、・・・、tn、nを3以上の自然数としたとき、前記第1波形が極大値となる位置の時間Tiと前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tiとの時間差(Ti-ti)を複数箇所分連続して算出し、該時間差が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成する目標呼吸波形の生成方法。

Description

本発明は、被験者の呼吸を誘導し、被験者をリラックス状態にさせるための呼吸誘導方法および呼吸誘導装置、並びに該呼吸誘導方法で用いる目標呼吸波形の生成方法に関するものである。
心臓の拍動リズム(心拍数)は一定ではなく、不整に揺らいでおり、この揺らぎは心拍変動と呼ばれる。心拍変動は、自律神経系の二つの神経系である交感神経と副交感神経の相互作用によってコントロールされており、交感神経は心拍数を上げる方向に作用し、副交感神経は心拍数を下げる方向に作用することが知られている。そのため交感神経と副交感神経のバランスがとれれば、心拍変動が大きくなり、リラックスした状態となる。リラックスした状態を維持できれば、感情が安定し、思考が鮮明となり、認知機能が向上し、仕事の効率も上昇すると考えられる。しかし交感神経と副交感神経のバランスは、例えばストレスを受けることにより容易に崩れ、心拍変動は不規則となる。
そこで呼吸をある一定のリズムに整え、心拍変動と呼吸の連動をモニタで観察しながら、比較的大きな心拍変動を維持するように訓練する方法が非特許文献1に記載されており、呼吸と心拍の位相が一致しているときに、被験者はリラックス感を受けることも記載されている。
バイオフィードバック研究、2013年、40巻、第2号
非特許文献1には、呼吸による刺激をリズミカルに与えると持続的な心拍変動が現れること、こうした持続的な心拍変動を与える呼吸の共鳴周波数があり、共鳴周波数は個人によって異なり、4.5回/分~7回/分の範囲にあることが記載されている。そして非特許文献1には、6回/分のペース呼吸を2分間行い、コンピュータ画面に表示される心拍変動や呼吸の変動が安定したところでそれらのデータを測定し、休憩し、次に6.5回/分、5.5回/分等の呼吸周波数について各々2分間の測定を繰り返す試験によって、個人の共鳴周波数を決定する方法が開示されている。しかし非特許文献1に開示されている方法では自身の共鳴周波数の決定に時間がかかり、被験者は却ってストレスを感じることがあった。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、被験者の呼吸を誘導することにより、被験者をリラックスさせる方法であって、短時間で被験者をリラックスさせることのできる呼吸誘導方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、前記呼吸誘導方法に用いる目標呼吸波形の生成方法を提供することにある。また、本発明の他の目的は、短時間で被験者をリラックスさせることのできる呼吸誘導装置を提供することにある。
本発明は、以下の通りである。
[1] 被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形であって極大値および極小値を連続して有している第1波形を取得するステップと、前記第1波形が極大値となる位置の時間差を複数箇所分連続して測定し、該時間差の相対標準偏差が15%以下となるまで被験者に深呼吸を促すステップと、目標となる呼吸の深度の時間的な変動波形であって吸気から呼気への転換点を示す極大値および呼気から吸気への転換点を示す極小値を連続して有している目標呼吸波形を生成するステップと、を有しており、前記目標呼吸波形を生成するステップにおいて、前記第1波形が極大値となる位置の時間をT、T、・・・、T、・・・、T、前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、t、・・・、t、・・・、t、nを3以上の自然数としたとき、前記第1波形が極大値となる位置の時間Tと前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tとの時間差(T-t)を複数箇所分連続して算出し、該時間差が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成することを特徴とする目標呼吸波形の生成方法。
[2] 前記目標呼吸波形は、極小値から極大値へ向かう時間に対し、極大値から極小値へ向かう時間が1~1.5倍である[1]に記載の生成方法。
[3] 前記目標呼吸波形は、経過時間に対して角速度が変動するsin波である[1]に記載の生成方法。
[4] 生成した目標呼吸波形の位相を時間軸に沿って4秒以内の範囲で移動させるステップを更に有する[1]~[3]のいずれかに記載の生成方法。
[5] [1]~[4]のいずれかに記載の目標呼吸波形の生成方法で得られた目標呼吸波形に沿った呼吸をするように前記被験者に対して呼吸を促すステップを有することを特徴とする呼吸誘導方法。
[6] 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して視覚を通じて促すもの、聴覚を通じて促すもの、触覚を通じて促すもののうち、少なくとも1つ以上を用いる[5]に記載の呼吸誘導方法。
[7] 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して視覚を通じて実行されるものであり、画面に前記目標呼吸波形を表示し、且つ前記被験者の呼吸の深度を計測して時間的な計測呼吸波形を生成し、得られた計測呼吸波形を前記目標呼吸波形に重ねて表示する[6]に記載の呼吸誘導方法。
[8] 前記目標呼吸波形が極大値となる位置と、前記計測呼吸波形が極大値となる位置との差に基づいて、前記被験者の呼吸深度の一致度を評価し、評価結果を前記被験者に示す[7]に記載の呼吸誘導方法。
[9] 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して視覚を通じて実行されるものであり、画面に前記目標呼吸波形を表示し、目標呼吸波形の進行方向に向かって時間の経過に従って目標呼吸波形の色を変化させることにより、前記被験者に呼吸を促す[6]~[8]のいずれかに記載の呼吸誘導方法。
[10] 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して視覚を通じて実行されるものであり、画面に目標となる呼吸の深度を第1図形で示し、該第1図形を収縮または拡張させることにより、前記被験者に呼吸を促す[6]に記載の呼吸誘導方法。
[11] 前記被験者の呼吸の深度を計測し、得られた呼吸の深度を示す第2図形を、前記第1図形に重ねて示す[10]に記載の呼吸誘導方法。
[12] 前記第1図形の収縮度合いと前記第2図形の収縮度合いとの差に基づいて一致度を評価し、評価結果を前記被験者に示す[11]に記載の呼吸誘導方法。
[13] 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して聴覚または触覚を通じて実行されるものであり、前記目標呼吸波形の極大値となる250~350ミリ秒前で前記被験者に呼気を促し、前記目標呼吸波形の極小値となる250~350ミリ秒前で前記被験者に吸気を促す[6]に記載の呼吸誘導方法。
[14] 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して聴覚を通じて実行されるものであり、目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程で音を2~6回発生し、極大から極小に向かう過程で音を2~6回発生させることにより、前記被験者に呼吸を促す[6]または[13]に記載の呼吸誘導方法。
[15] 前記音を等間隔で発生させる[14]に記載の呼吸誘導方法。
[16] 前記音を発生回数毎に変化させる[14]または[15]に記載の呼吸誘導方法。
[17] 前記極小から極大に向かう過程と、前記極大から極小に向かう過程で、前記音を変化させる[14]~[16]のいずれかに記載の呼吸誘導方法。
[18] 前記音の変化が、音程、音色、音量、または長さの少なくとも1つである[16]または[17]に記載の呼吸誘導方法。
[19] 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して触覚を通じて実行されるものであり、目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程で被験者に2~6回刺激を与え、極大から極小に向かう過程で被験者に2~6回刺激を与えることにより、前記被験者に呼吸を促す[6]または[13]に記載の呼吸誘導方法。
[20] 前記刺激を等間隔で与える[19]に記載の呼吸誘導方法。
[21] 前記刺激を与える回数毎に前記刺激を変化させる[19]または[20]に記載の呼吸誘導方法。
[22] 前記極小から極大に向かう過程と、前記極大から極小に向かう過程で、前記刺激を変化させる[19]~[21]のいずれかに記載の呼吸誘導方法。
[23] 前記被験者に与える前記刺激が電気信号であり、前記刺激の変化が、電気信号の強さ、間隔、または長さの少なくとも1つである[21]または[22]に記載の呼吸誘導方法。
[24] 被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形であって極大値および極小値を連続して有している第1波形を取得する取得部と、前記第1波形が極大値となる位置の時間差を複数箇所分連続して測定し、該時間差の相対標準偏差が15%以下となるまで被験者に深呼吸を促す深呼吸促進部と、目標となる呼吸の深度の時間的な変動波形であって吸気から呼気への転換点を示す極大値および呼気から吸気への転換点を示す極小値を連続して有している目標呼吸波形を生成する生成部と、を有しており、前記生成部では、前記第1波形が極大値となる位置の時間をT、T、・・・、T、・・・、T、前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、t、・・・、t、・・・、t、nを3以上の自然数とし、前記第1波形が極大値となる位置の時間Tと前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tとの時間差(T-t)を複数箇所分連続して算出し、該時間差が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成することを特徴とする呼吸誘導装置。
本発明では、被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形を被験者から取得し、得られた変動波形に基づいて目標呼吸波形を生成している。そして、生成した目標呼吸波形に沿った呼吸を被験者に促す呼吸誘導方法により、被験者をリラックス状態に誘導するまでの時間を短縮できる。その結果、被験者はストレスを感じることなく、短時間でリラックス状態となる。また、本発明によれば、短時間で被験者をリラックスさせることのできる呼吸誘導装置を提供できる。
図1は、第1波形が極大値となる位置と、隣り合う極大値の位置との時間の差(時間差)を測定する手順を説明するための模式図である。 図2は、時間Tと時間tとの差(T-t)を説明するための模式図であり、図2の(a)は、目標呼吸波形が極大値となる位置が、第1波形が極大値となる位置よりも時間的に手前の場合を示し、図2の(b)は、目標呼吸波形が極大値となる位置が、第1波形が極大値となる位置よりも時間的に後の場合を示す。 図3は、目標呼吸波形の線の種類を変化させて被験者に呼吸を促す場合の一例を示す模式図である。 図4は、第1図形と第2図形を重ねて示した状態の一例を説明するための模式図である。 図5は、被験者に対して聴覚を通じて呼吸を促す場合の一例を説明するための模式図である。
本発明に係る目標呼吸波形の生成方法は、被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形であって極大値および極小値を連続して有している第1波形を取得するステップ(以下、第1波形取得ステップということがある)と、前記第1波形が極大値となる位置の時間差を複数箇所分連続して測定し、該時間差の相対標準偏差が15%以下となるまで被験者に深呼吸を促すステップ(以下、安定化ステップということがある)と、目標となる呼吸の深度の時間的な変動波形であって吸気から呼気への転換点を示す極大値および呼気から吸気への転換点を示す極小値を連続して有している目標呼吸波形を生成するステップ(以下、目標呼吸波形生成ステップということがある)と、を有している。そして本発明の目標呼吸波形の生成方法は、前記目標呼吸波形を生成するステップにおいて、前記第1波形が極大値となる位置の時間をT、T、・・・、T、・・・、T、前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、t、・・・、t、・・・、t、nを3以上の自然数としたとき、前記第1波形が極大値となる位置の時間Tと前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tとの時間差(T-t)を複数箇所分連続して算出し、該時間差が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成するところに特徴を有している。
以下、順を追って説明する。
(第1波形取得ステップ)
第1波形取得ステップでは、被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形(以下、心拍変動波形ということがある。)を取得する。心拍変動波形は、極大値および極小値を連続して有しており、極大値は被験者の所定時間当たりの心拍数が増加から減少へ転じる点を示し、極小値は被験者の所定時間当たりの心拍数が減少から増加へ転じる点を示している。心拍変動波形は、例えば、拍動1回ごとのRRI(R-R Interval)を用いて60/RRI(秒)から算出でき、他の方法を用いて算出してもよい。心拍変動波形を本発明では第1波形と呼ぶこととする。
被験者から第1波形を取得する方法は特に限定されず、公知の心拍計を用いることができる。
(安定化ステップ)
安定化ステップでは、前記第1波形が極大値となる位置のうち、隣り合う位置における時間の差(時間差)を複数箇所分連続して測定し、該時間差の相対標準偏差が15%以下となるまで被験者に深呼吸を促す。被験者に深呼吸を促し、上記時間差の相対標準偏差を15%以下とすることにより、被験者の所定時間当たりの心拍数を安定させることができる。上記時間差の相対標準偏差は、10%以下とすることがより好ましく、更に好ましくは8%以下である。
時間差を測定する回数は特に限定されず、例えば、2回以上が好ましく、より好ましくは3回以上であり、上限は5回以下が好ましく、より好ましくは4回以下である。
第1波形が極大値となる位置と、隣り合う極大値の位置との時間の差(時間差)を測定する手順について図面を用いて説明する。図1において、横軸は時間、縦軸は呼吸の深度を表しており、実線で示す曲線1は、被験者から取得した第1波形を示している。第1波形が極大値となる位置の時間をTとし、当該極大値に隣り合う極大値の位置における時間をTi+1としたとき、第1波形が極大値となる位置における時間Tと時間Ti+1との差(Ti+1-T)を時間差とする。
(目標呼吸波形生成ステップ)
目標呼吸波形生成ステップでは、被験者の目標となる呼吸の深度の時間的な変動波形(目標呼吸波形)を生成する。目標呼吸波形は、極大値および極小値を連続して有しており、極大値は吸気(吸う)から呼気(吐く)への転換点を示し、極小値は呼気(吐く)から吸気(吸う)への転換点を示している。
目標呼吸波形を生成するステップにおいては、前記第1波形が極大値となる位置の時間をT、T、・・・、T、・・・、Tとし、前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、t、・・・、t、・・・、tとし、nを3以上の自然数としたとき、前記第1波形が極大値となる位置の時間Tと前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tとの時間差(T-t)を複数箇所分連続して算出し、該時間差が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成する。
時間差を測定する回数は特に限定されず、例えば、2回以上が好ましく、より好ましくは3回以上であり、上限は5回以下が好ましく、より好ましくは4回以下である。
時間Tと時間tとの差(T-t)を測定する手順について図面を用いて説明する。図2の(a)、図2の(b)において、横軸は時間、縦軸は呼吸の深度を表しており、実線で示す曲線1は被験者から取得した第1波形を示しており、第1波形が極大値となる位置における時間をT、隣り合う極大値となる位置における時間をTi+1とする。一方、点線で示す曲線2は目標呼吸波形を示しており、目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、隣り合う極大値となる位置における時間をti+1とする。第1波形が極大値となる位置の時間Tと、目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tの差が時間差(T-t)となる。
第1波形が極大値となる位置と前記目標呼吸波形が極大値となる位置は、図2の(a)に示すように、前記目標呼吸波形が極大値となる位置が、前記第1波形が極大値となる位置よりも時間的に手前でもよいし、図2の(b)に示すように、前記目標呼吸波形が極大値となる位置が、前記第1波形が極大値となる位置よりも時間的に後でもよい。
本発明に係る目標呼吸波形の生成方法では、上記時間差(T-t)が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成する。
本発明では、第1波形が極小値となる位置の時間や、目標呼吸波形が極小値となる位置の時間ではなく、第1波形が極大値となる位置の時間と、目標呼吸波形が極大値となる位置の時間に着目している。各波形の最大値となる位置の時間の差に基づいて被験者に対して呼吸を誘導することにより、被験者の心拍変動波形と、被験者の実際の呼吸の深度の時間的な変動波形の位相を確実に一致させることができる。
目標呼吸波形生成ステップで生成する前記目標呼吸波形は、極小値から極大値へ向かう時間よりも、極大値から極小値へ向かう時間の方が短くなるように生成してもよいが(即ち、極小値から極大値へ向かう時間に対し、極大値から極小値へ向かう時間が1倍未満の目標呼吸波形を生成してもよいが)、極小値から極大値へ向かう時間と極大値から極小値へ向かう時間は同じであるか、極小値から極大値へ向かう時間よりも極大値から極小値へ向かう時間の方が長い目標呼吸波形を生成することが好ましい。例えば、極小値から極大値へ向かう時間に対し、極大値から極小値へ向かう時間が1~1.5倍である目標呼吸波形を生成することがより好ましい。これにより、被験者の心拍変動波形と、被験者の実際の呼吸の深度の時間的な変動波形の位相を確実に一致させることができる。
目標呼吸波形生成ステップで生成する前記目標呼吸波形は、経過時間に対して角速度が変動するsin波であることが好ましい。
本発明に係る目標呼吸波形の生成方法では、上記のステップで生成した目標呼吸波形をそのまま用いてもよいが、生成した目標呼吸波形の位相を時間軸に沿って4秒以内(より好ましくは2秒以内、更に好ましくは1秒以内)の範囲で移動させるステップを更に有することが好ましい。これにより、被験者の心拍変動波形と、被験者の実際の呼吸の深度の時間的な変動波形の位相を確実に一致させることができる。
目標呼吸波形の位相を時間軸に沿って移動させる方向は、時間を遅らせる方向でもよいし、時間を早める方向でもよい。
本発明には、上記の目標呼吸波形の生成方法で得られた目標呼吸波形に沿った呼吸をするように前記被験者に対して呼吸を促すステップ(以下、呼吸誘導ステップということがある)を有する呼吸誘導方法も含まれる。即ち、目標呼吸波形に沿った呼吸をするように被験者に呼吸を促すことにより、第1波形が極大値となる位置と、被験者の実際の呼吸の深度を計測して生成する時間的な変動波形(以下、計測呼吸波形ということがある。)が極大値となる位置を一致させることができ、被験者をリラックスさせることができる。また、本発明の呼吸誘導方法によれば、被験者から所定時間当たりの心拍数の時間的な変動波形を取得するだけで被験者に誘導する呼吸のリズムを設定できるため、上記非特許文献1のような個人の共鳴周波数を求めるステップが不要となり、被験者は短時間でリラックスできる。
被験者に対して呼吸を促すステップにおいて、被験者に対して呼吸を促す方法は、例えば、視覚を通じて促すもの、聴覚を通じて促すもの、触覚を通じて促すものが挙げられ、これらのうち、少なくとも1つ以上を用いることが好ましい。視覚を通じて促すとは、スマートフォンなどの画面に少なくとも呼気を開始するタイミングおよび吸気を開始するタイミングを表示することにより、被験者に呼気を開始するタイミングおよび吸気を開始するタイミングを認識させ、呼吸を促すことを意味する。聴覚を通じて促すとは、音を用いて少なくとも呼気を開始するタイミングおよび吸気を開始するタイミングを被験者に認識させ、呼吸を促すことを意味する。触覚を通じて促すとは、被験者に物理的な刺激を与えることによって少なくとも呼気を開始するタイミングおよび吸気を開始するタイミングを被験者に認識させ、呼吸を促すことを意味する。
被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して視覚を通じて実行する場合は、例えば、画面に前記目標呼吸波形を表示し、且つ前記被験者の実際の呼吸の深度を計測して時間的な計測呼吸波形を生成し、得られた計測呼吸波形を前記目標呼吸波形に重ねて表示することが好ましい。計測呼吸波形を目標呼吸波形に重ねて表示することにより、被験者は自身の実際の呼吸の深度と目標となる呼吸の深度とのズレを認識しやすくなる。
計測呼吸波形を生成する場合は、前記目標呼吸波形が極大値となる位置と、前記計測呼吸波形が極大値となる位置との差に基づいて、前記被験者の呼吸深度の一致度を評価し、評価結果を前記被験者に示すことが好ましい。被験者に評価結果を示すことにより、被験者が実際の呼吸の深度と目標となる呼吸の深度とのズレを認識しやすくなる。また、被験者が、自身の一致度の高さを認識することができれば、被験者は満足感を得ることができる。呼吸深度の一致度は、例えば、前記目標呼吸波形が極大値となる位置と、前記計測呼吸波形が極大値となる位置との差が4秒以内である場合に、一致していると評価することが好ましい。前記計測呼吸波形が極大値となる位置との差は、2秒以内であることがより好ましく、更に好ましくは1秒以内である。
被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して視覚を通じて実行する場合は、画面に前記目標呼吸波形のみを表示してもよいが、例えば、画面に前記目標呼吸波形を表示し、目標呼吸波形の進行方向に向かって時間の経過に従って目標呼吸波形の色、線の種類、線の太さを変化させることにより、前記被験者に呼吸を促すことが好ましい。
目標呼吸波形の色、線の種類、線の太さを変化させることにより、被験者は吸気から呼気へ転換するタイミングや呼気から吸気へ転換するタイミングを認識しやすくなる。前記目標呼吸波形の色は、色相、彩度、および明度のうち少なくとも1つを変化させればよい。
目標呼吸波形の線の種類を変化させて被験者に呼吸を促す場合の一例を図3に示す。図3において、点線11は、目標呼吸波形生成ステップで得られた目標呼吸波形を示しており、図3の左側から右側へ、目標呼吸波形を点線11から実線11aに順次変化させることによって、時間の経過を示すことができる。
被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して視覚を通じて実行する場合は、例えば、画面に目標となる呼吸の深度を第1図形で示し、該第1図形を収縮または拡張させることにより、前記被験者に呼吸を促すことも好ましい態様である。画面に第1図形を示し、該第1図形を収縮または拡張させることにより、被験者は呼吸の深度を直感的に認識でき、吸気と呼気のタイミングを容易に認識できる。
第1図形の形状は特に限定されず、例えば、円形、楕円形、矩形、多角形、ハート形、スペード形、クローバー形、ダイヤ形、またはこれらの組み合わせであってもよい。また、第1図形は、平面図形に限定されず、立体的に示した図形であってもよい。
画面としては、スマートフォン、タブレット端末、ノート型パソコンなどの携帯端末の画面や、テレビの画面、パーソナルコンピューターの画面、液晶ディスプレイなどが挙げられる。
画面に目標となる呼吸の深度を第1図形で示す場合は、前記被験者の実際の呼吸の深度を計測し、得られた実際の呼吸の深度を示す第2図形を、前記第1図形に重ねて示すことが好ましい。第2図形の形状は、前記第1図形の形状として例示したものが挙げられる。第2図形の形状は、第1図形の形状と異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。同じであることにより、被験者は目標となる呼吸の深度と、被験者の実際の呼吸の深度との差を認識しやすくなる。
第1図形と第2図形を重ねて示した状態の一例を図4に示す。図4において、実線12は第1図形を示しており、図4に矢印で示す半径方向に収縮または拡張させることにより、被験者に視覚を通じて目標とさせる呼吸の深度を示すことができる。
呼吸の深度は、例えば、上記図3に示した目標呼吸波形が示す呼吸の深度の最大値を、第1図形が半径方向に最も拡張した状態として表示し、上記図3に示した目標呼吸波形が示す呼吸の深度の最小値を、第1図形が半径方向に最も収縮した状態として表示することができる。例えば、図4に示した実線12を、目標呼吸波形が示す呼吸の深度の最大値とし、実線12aを、目標呼吸波形が示す呼吸の深度の最小値として表示してもよい。一方、点線13は、第2図形を示しており、第2図形は、矢印で示す半径方向に収縮または拡張し、収縮または拡張の幅が、被験者の実際の呼吸の深度を示している。図4に示すように、画面に、目標呼吸波形が示す呼吸の深度の最大値を実線12で示し、目標呼吸波形が示す呼吸の深度の最小値を実線12aで示す場合は、被験者は、点線13の収縮幅が、実線12および実線12aの幅に収まるように呼吸を繰り返せばよい。
第2図形を第1図形に重ねて示す場合は、前記第1図形の収縮度合いと、前記第2図形の収縮度合いとの差に基づいて、第1図形と第2図形の大きさが一致している時間の一致度を評価し、評価結果を前記被験者に示すことが好ましい。被験者に評価結果を示すことにより、被験者が実際の呼吸の深度と目標となる呼吸の深度とのズレを認識しやすくなる。また、被験者が、自身の一致度の高さを認識することができれば、被験者は満足感を得ることができる。
刺激に対する被験者の反応速度は、通常、視覚を通じて受けた刺激に対する反応速度よりも聴覚および触覚を通じて受けた刺激に対する反応速度の方が遅い。従って、被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して聴覚または触覚を通じて実行する場合は、反応の遅れを加味して被験者に対して呼吸を促すことが好ましい。即ち、被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して聴覚または触覚を通じて実行する場合は、被験者に対して目標呼吸波形に沿った呼吸をするように促してもよいが、例えば、前記目標呼吸波形の極大値となる250~350ミリ秒前で前記被験者に呼気を促し、前記目標呼吸波形の極小値となる250~350ミリ秒前で前記被験者に吸気を促すことが好ましい。目標呼吸波形が極大値となる位置は、吸気から呼気への転換点であるため、目標呼吸波形が極大値となる位置の時間よりも所定時間手前で被験者に呼気を促すことにより、被験者の呼吸深度が目標呼吸波形に一致しやすくなる。一方、目標呼吸波形が極小値となる位置は、呼気から吸気への転換点であるため、目標呼吸波形が極小値となる位置の時間よりも所定時間手前で被験者に吸気を促すことにより、被験者の呼吸深度が目標呼吸波形に一致しやすくなる。被験者に呼気を促すタイミングは、目標呼吸波形の極大値となる位置の時間より280~330ミリ秒前とすることがより好ましく、更に好ましくは290~310ミリ秒前である。被験者に吸気を促すタイミングは、目標呼吸波形の極小値となる位置の時間より280~330ミリ秒前とすることがより好ましく、更に好ましくは290~310ミリ秒前である。
被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して聴覚または触覚を通じて実行する場合において、目標呼吸波形の極大から極小に向かう過程で被験者に複数回にわたって呼気を促す際は、被験者に最初の吸気を促すタイミングを、目標呼吸波形が極大値となる位置の時間よりも所定時間手前とすることが好ましく、目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程で被験者に複数回にわたって吸気を促す際は、被験者に最初の呼気を促すタイミングを、目標呼吸波形が極小値となる位置の時間よりも所定時間手前とすることが好ましい。
被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して聴覚を通じて実行する場合は、被験者に呼気を開始させるタイミングと、被験者に吸気を開始させるタイミングにおいて音を鳴らすことにより、呼気を開始するタイミングと吸気を開始するタイミングを被験者に認識させることができる。
音は、被験者に呼気を開始させるタイミングと、被験者に吸気を開始させるタイミングで、それぞれ鳴らせばよく、更に、目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程で音を複数回発生し、極大から極小に向かう過程で音を複数回発生させることが好ましい。極小から極大、または極大から極小に向かう過程で音を複数回発生させることにより、前記被験者は、音に合わせて息を吸ったり、吐いたりできる。極小から極大、または極大から極小に向かう過程で発生させる音の回数は特に限定されないが、例えば、2~6回が好ましい。極小から極大に向かう過程で発生させる音の回数と、極大から極小に向かう過程で発生させる音の回数は同じであってもよいし、異なっていてもよく、同じであることが好ましい。音の発生回数を同じにすることにより、被験者は安心感を抱き、リラックスしやすくなる。
被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して聴覚を通じて実行する場合について、図面を用いて具体的に説明する。図5は、目標呼吸波形生成ステップで得られた目標呼吸波形に基づいて、音を鳴らすタイミングを説明するための模式図である。横軸は、時間を示しており、縦軸は、呼吸の深度を示している。曲線11は、目標呼吸波形生成ステップで得られた目標呼吸波形を示しており、目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、t、・・・で示している。なお、図5では、目標呼吸波形が極小値となる位置の時間をu、u、・・・で示している。目標呼吸波形上に示した黒丸(●)は、音を鳴らすタイミングの一例を示している。
図5に示すように、音は、目標呼吸波形が極小値となる位置の時間u(図5中、黒丸a0で示す)と、目標呼吸波形が極大値となる位置の時間t(図5中、黒丸b0で示す)で、それぞれ鳴らせばよい。図5に示した黒丸a0は、被験者に吸気を開始させるタイミングを示しており、図5に示した黒丸b0は、被験者に呼気を開始させるタイミングを示している。
図5では、極小から極大に向かう過程で、音を4回(図5では、黒丸a1~黒丸a4で示す)鳴らしており、これにより、被験者に吸気を促すことができる。また、図5では、極大から極小に向かう過程で、音を4回(図5では、黒丸b1~黒丸b4で示す)鳴らしており、これにより、被験者に呼気を促すことができる。
図5において、音a4として、吸気を促す音の代わりに、呼気を促す音を鳴らすことが好ましく、呼気を促す音a4を鳴らすタイミングは、目標呼吸波形の極大値となる位置の時間tより250~350ミリ秒前で鳴らすことが好ましい。図5において、音b4として、呼気を促す音の代わりに、吸気を促す音を鳴らすことが好ましく、吸気を促す音b4を鳴らすタイミングは、目標呼吸波形の極小値となる位置の時間uより250~350ミリ秒前で鳴らすことが好ましい。呼気を促す音a4を鳴らすタイミングは、目標呼吸波形の極大値となる位置の時間tより280~330ミリ秒前で鳴らすことがより好ましく、更に好ましくは290~310ミリ秒前である。吸気を促す音b4を鳴らすタイミングは、目標呼吸波形の極小値となる位置の時間uより280~330ミリ秒前で鳴らすことがより好ましく、更に好ましくは290~310ミリ秒前である。
目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程と、極大から極小に向かう過程で、それぞれ音を複数回発生させる場合は、音を非等間隔で発生させてもよいし、音を等間隔で発生させてもよいが、等間隔で発生させることが好ましい。等間隔で発生させることにより、被験者は安心感を抱き、リラックスしやすくなる。
被験者に呼気を開始させるタイミングと、被験者に吸気を開始させるタイミングで発生させる音は、同じでもよいが、変化させることが好ましい。一方、目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程と、極大から極小に向かう過程で、それぞれ音を発生させる場合は、前記極小から極大に向かう過程と、前記極大から極小に向かう過程で、同じ種類の音を発生させてもよいし、音を変化させてもよいが、音を変化させることが好ましい。音を変化させることにより、被験者は息を吐けばよいのか、息を吸えばよいのかを認識しやすくなる。
目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程と、極大から極小に向かう過程で、それぞれ音を複数回発生させる場合は、毎回同じ種類の音を発生させてもよいし、発生回数毎に音を変化させてもよいが、発生回数毎に音を変化させることが好ましい。音を変化させることで、被験者は息を吸っている区間の終了時点や息を吐いている区間の終了時点を認識しやすくなる。
音の変化は、例えば、音程、音色、音量、または長さのうち少なくとも1つであることが好ましい。
被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して触覚を通じて実行する場合は、被験者に呼気を開始させるタイミングと、被験者に吸気を開始させるタイミングにおいて刺激を与えることにより、呼気を開始するタイミングと吸気を開始するタイミングを被験者に認識させることができる。刺激は、被験者に呼気を開始させるタイミングと、被験者に吸気を開始させるタイミングで、それぞれ1回ずつ与えればよく、更に、目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程で複数回刺激を与え、極大から極小に向かう過程で複数回刺激を与えることが好ましい。極小から極大、または極大から極小に向かう過程で複数回刺激を与えることにより、前記被験者は、刺激に合わせて息を吸ったり、吐いたりできる。
極小から極大、または極大から極小に向かう過程で被験者に与える刺激の回数は特に限定されないが、例えば、2~6回が好ましい。極小から極大に向かう過程で被験者に与える刺激の回数と、極大から極小に向かう過程で被験者に与える刺激の回数は同じであってもよいし、異なっていてもよいが、同じであることが好ましい。被験者に与える刺激の回数を同じにすることにより、被験者は安心感を抱きやすく、リラックスしやすくなる。
被験者に対して呼吸を促すステップを、被験者に対して触覚を通じて実行する場合について、目標呼吸波形生成ステップで得られた目標呼吸波形に基づいて、被験者に刺激を与えるタイミングは、上記図5と同様に設定すればよい。即ち、図5において、目標呼吸波形上に示した黒丸(●)の位置で、被験者に対して刺激を与えればよい。被験者に刺激を与える場合においても刺激を示す黒丸a4のタイミングは、目標呼吸波形の極大値となる位置の時間tより250~350ミリ秒前とすることが好ましく、刺激を示すb4のタイミングは、目標呼吸波形の極小値となる位置の時間uより250~350ミリ秒前とすることが好ましい。
目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程と、極大から極小に向かう過程で、被験者にそれぞれ複数回の刺激を与える場合は、刺激を非等間隔で与えてもよいし、刺激を等間隔で与えてもよいが、刺激を等間隔で与えることが好ましい。刺激を等間隔で与えることにより、被験者は安心感を抱きやすく、リラックスしやすくなる。
目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程と、極大から極小に向かう過程で、被験者にそれぞれ刺激を与える場合は、前記極小から極大に向かう過程と、前記極大から極小に向かう過程で、同じ種類の刺激を与えてもよいし、刺激を変化させてもよいが、刺激を変化させることが好ましい。与える刺激を変化させることにより、被験者は息を吐けばよいのか、息を吸えばよいのかを認識しやすくなる。
目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程と、極大から極小に向かう過程で、被験者にそれぞれ刺激を複数回与える場合は、同じ種類の刺激を毎回与えてもよいし、刺激を与える回数毎に刺激を変化させてもよく、刺激を与える回数毎に刺激を変化させることが好ましい。刺激を変化させることで、被験者は息を吸っている区間の終了時点や息を吐いている区間の終了時点を認識しやすくなる。
被験者に与える刺激の種類は特に限定されず、例えば、電気信号、圧力などが挙げられる。
被験者に与える刺激が電気信号の場合は、前記刺激の変化が、電気信号の強さ、間隔、または長さのうち少なくとも1つであることが好ましい。
本発明に係る呼吸誘導方法を用いて被験者の呼吸を誘導することにより、被験者を短時間でリラックスさせることができるため、本発明に係る呼吸誘導方法は、例えば、被検者の緊張感を短時間で解したい際に好適に用いることができる。被検者の緊張感を短時間で解したい状況とは、例えば、人前でのプレゼンテーション前、面接前、お客様対応前、研修前、受験前(試験前)、入眠前、創作活動前、鑑賞前、発表会前、演奏会前、フィジカルトレーニング前、競技前、競技中、リハビリテーション前、嗜好品の摂取抑制中(例えば、禁煙、酒類摂取抑制、甘味類摂取抑制など)、ギャンブル抑制前の精神統一中、ギャンブル抑制中などが挙げられる。競技としては、例えば、運動競技が挙げられ、具体的には、ゴルフ、野球、サッカー、射撃系、テニス、ヨガ、禅、武道、eスポーツなどが挙げられる。本発明に係る呼吸誘導方法は、人間関係により受けたストレスの解消や、メンタルセルフケア、瞑想、ヘルスツーリズムなどに好適に用いることができる。
本発明には、被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形であって極大値および極小値を連続して有している第1波形を取得する取得部と、前記第1波形が極大値となる位置の時間差を複数箇所分連続して測定し、該時間差の相対標準偏差が15%以下となるまで被験者に深呼吸を促す深呼吸促進部と、目標となる呼吸の深度の時間的な変動波形であって吸気から呼気への転換点を示す極大値および呼気から吸気への転換点を示す極小値を連続して有している目標呼吸波形を生成する生成部と、を有する呼吸誘導装置も含まれ、前記生成部では、前記第1波形が極大値となる位置の時間をT、T、・・・、T、・・・、T、前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、t、・・・、t、・・・、t、nを3以上の自然数とし、前記第1波形が極大値となる位置の時間Tと前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tとの時間差(T-t)を複数箇所分連続して算出し、該時間差が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成する呼吸誘導装置が含まれる。
取得部としては、公知の心拍計を用いればよい。
生成部としては、前記取得部で被験者から取得した第1波形を記憶する記憶部(例えば、メモリなど)と、記憶部で記憶した第1波形に基づいて目標呼吸波形を演算する演算部(例えば、中央演算処理装置(CPU)など)を少なくとも備えていればよい。
深呼吸促進部としては、被験者に対して呼吸を、視覚を通じて促す機器であるか、聴覚を通じて促す機器であるか、触覚を通じて促す機器であり、これらのうち少なくとも一つを備えていればよい。
被験者に対して呼吸を、視覚を通じて促す機器としては少なくとも表示画面を備えていればよく、聴覚を通じて促す機器としては少なくともスピーカーを備えていればよく、触覚を通じて促す機器としては少なくとも電気信号発生器や、コンプレッサーなどの加圧減圧器などを備えていればよい。
本発明に係る呼吸誘導装置を用いれば、被験者を短時間でリラックスさせることができるため、本発明に係る呼吸誘導装置は、例えば、被検者の緊張感を短時間で解したい際に好適に用いることができる。被検者の緊張感を短時間で解したい状況は、上記で説明した通りである。また、本発明に係る呼吸誘導装置は、人間関係により受けたストレスの解消や、メンタルセルフケア、瞑想、ヘルスツーリズムなどに好適に用いることができる。
本願は、2021年5月7日に出願された日本国特許出願第2021-79331号に基づく優先権の利益を主張するものである。前記日本国特許出願第2021-79331号の明細書の全内容が、本願に参考のため援用される。
1 第1波形
2 目標呼吸波形
11、11a 目標呼吸波形
12 第1図形
12a 目標呼吸波形が示す呼吸の深度の最小値
13 第2図形

Claims (24)

  1. コンピュータが備える取得部が、被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形であって極大値および極小値を連続して有している第1波形を取得するステップと、
    コンピュータが備える深呼吸促進部が、前記第1波形が極大値となる位置の時間差を複数箇所分連続して測定し、該時間差の相対標準偏差が15%以下となるまで被験者に深呼吸を促すステップと、
    コンピュータが備える生成部が、目標となる呼吸の深度の時間的な変動波形であって吸気から呼気への転換点を示す極大値および呼気から吸気への転換点を示す極小値を連続して有している目標呼吸波形を生成するステップと、
    を有しており、
    前記目標呼吸波形を生成するステップにおいて、前記第1波形が極大値となる位置の時間をT、T、・・・、T、・・・、T、前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、t、・・・、t、・・・、t、nを3以上の自然数としたとき、前記第1波形が極大値となる位置の時間Tと前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tとの時間差(T-t)を複数箇所分連続して算出し、該時間差が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成することを特徴とする目標呼吸波形の生成方法。
  2. 前記目標呼吸波形は、極小値から極大値へ向かう時間に対し、極大値から極小値へ向かう時間が1~1.5倍である請求項1に記載の生成方法。
  3. 前記目標呼吸波形は、経過時間に対して角速度が変動するsin波である請求項1に記載の生成方法。
  4. 前記目標呼吸波形を生成するステップは、生成した目標呼吸波形の位相を時間軸に沿って4秒以内の範囲で移動させるステップを更に有する請求項1~3のいずれかに記載の生成方法。
  5. 請求項1~4のいずれかに記載の目標呼吸波形の生成方法で得られた目標呼吸波形に沿った呼吸をするように、コンピュータが備える呼吸促進部が、前記被験者に対して呼吸を促すステップを有することを特徴とする呼吸誘導方法。
  6. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して視覚を通じて促すもの、聴覚を通じて促すもの、触覚を通じて促すもののうち、少なくとも1つ以上を用いる請求項5に記載の呼吸誘導方法。
  7. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して視覚を通じて実行されるものであり、画面に前記目標呼吸波形を表示し、且つ前記被験者の呼吸の深度を計測して時間的な計測呼吸波形を生成し、得られた計測呼吸波形を前記目標呼吸波形に重ねて表示する請求項6に記載の呼吸誘導方法。
  8. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、前記目標呼吸波形が極大値となる位置と、前記計測呼吸波形が極大値となる位置との差に基づいて、前記被験者の呼吸深度の一致度を評価し、評価結果を前記被験者に示す請求項7に記載の呼吸誘導方法。
  9. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して視覚を通じて実行されるものであり、画面に前記目標呼吸波形を表示し、目標呼吸波形の進行方向に向かって時間の経過に従って目標呼吸波形の色を変化させることにより、前記被験者に呼吸を促す請求項6~8のいずれかに記載の呼吸誘導方法。
  10. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して視覚を通じて実行されるものであり、画面に目標となる呼吸の深度を第1図形で示し、該第1図形を収縮または拡張させることにより、前記被験者に呼吸を促す請求項6に記載の呼吸誘導方法。
  11. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、前記被験者の呼吸の深度を計測し、得られた呼吸の深度を示す第2図形を、前記第1図形に重ねて示す請求項10に記載の呼吸誘導方法。
  12. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、前記第1図形の収縮度合いと前記第2図形の収縮度合いとの差に基づいて一致度を評価し、評価結果を前記被験者に示す請求項11に記載の呼吸誘導方法。
  13. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して聴覚または触覚を通じて実行されるものであり、前記目標呼吸波形の極大値となる250~350ミリ秒前で前記被験者に呼気を促し、前記目標呼吸波形の極小値となる250~350ミリ秒前で前記被験者に吸気を促す請求項6に記載の呼吸誘導方法。
  14. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して聴覚を通じて実行されるものであり、目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程で音を2~6回発生し、極大から極小に向かう過程で音を2~6回発生させることにより、前記被験者に呼吸を促す請求項6または13に記載の呼吸誘導方法。
  15. 前記音を等間隔で発生させる請求項14に記載の呼吸誘導方法。
  16. 前記音を発生回数毎に変化させる請求項14または15に記載の呼吸誘導方法。
  17. 前記極小から極大に向かう過程と、前記極大から極小に向かう過程で、前記音を変化させる請求項14~16のいずれかに記載の呼吸誘導方法。
  18. 前記音の変化が、音程、音色、音量、または長さの少なくとも1つである請求項16または17に記載の呼吸誘導方法。
  19. 前記被験者に対して呼吸を促すステップは、被験者に対して触覚を通じて実行されるものであり、目標呼吸波形の極小から極大に向かう過程で被験者に2~6回刺激を与え、極大から極小に向かう過程で被験者に2~6回刺激を与えることにより、前記被験者に呼吸を促す請求項6または13に記載の呼吸誘導方法。
  20. 前記刺激を等間隔で与える請求項19に記載の呼吸誘導方法。
  21. 前記刺激を与える回数毎に前記刺激を変化させる請求項19または20に記載の呼吸誘導方法。
  22. 前記極小から極大に向かう過程と、前記極大から極小に向かう過程で、前記刺激を変化させる請求項19~21のいずれかに記載の呼吸誘導方法。
  23. 前記被験者に与える前記刺激が電気信号であり、前記刺激の変化が、電気信号の強さ、間隔、または長さの少なくとも1つである請求項21または22に記載の呼吸誘導方法。
  24. 被験者の心拍間隔を測定し、測定経過時間に対する単位時間あたりの心拍数を示す変動波形であって極大値および極小値を連続して有している第1波形を取得する取得部と、
    前記第1波形が極大値となる位置の時間差を複数箇所分連続して測定し、該時間差の相対標準偏差が15%以下となるまで被験者に深呼吸を促す深呼吸促進部と、
    目標となる呼吸の深度の時間的な変動波形であって吸気から呼気への転換点を示す極大値および呼気から吸気への転換点を示す極小値を連続して有している目標呼吸波形を生成する生成部と、
    を有しており、
    前記生成部では、前記第1波形が極大値となる位置の時間をT、T、・・・、T、・・・、T、前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間をt、t、・・・、t、・・・、t、nを3以上の自然数とし、前記第1波形が極大値となる位置の時間Tと前記目標呼吸波形が極大値となる位置の時間tとの時間差(T-t)を複数箇所分連続して算出し、該時間差が最小である周期を有する目標呼吸波形を生成することを特徴とする呼吸誘導装置。
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