JP7162337B2 - 位相シフトデジタルホログラフィ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、位相シフトデジタルホログラフィ装置に関し、より具体的には、単一カメラを用いて計測対象の振幅分布と位相分布の情報を得ることができる位相シフトデジタルホログラフィ装置に関する。
デジタルホログラフィ(Digital Holography: 以下DHとも呼ぶ)では、撮像素子を用いて物体光と参照光によって生成された干渉縞画像(以下ホログラムと呼ぶ)を撮影し、計算機上でホログラムに演算処理を行うことで計測対象の振幅分布と位相分布の情報を得る。振幅分布から計測対象の強度情報、位相分布から計測対象の形状・変位分布が得られる。しかし、ホログラムには再生像の画質劣化を引き起こす不要成分である0次回折光と共役像(-1次回折光)が含まれる。これら不要な成分を除去する手法として、位相シフトデジタルホログラフィ装置が提案されている(特許文献1、非特許文献1)。
位相シフトDHでは、位相シフトされた複数の参照光と物体光によって生成される複数のホログラムを記録し、位相シフト計算により不要な像成分を除去し、所望の像のみを再生する。光学系の一例を図1に示す。参照光側にミラー付きピエゾ素子から構成される微動ミラーなどの位相シフト装置を導入し、制御部により位相シフト装置を駆動し、ナノメートルオーダーの精度で参照光の光路長を光軸に沿って移動させることにより、複数の位相シフトされたホログラムを記録する。記録されたホログラムから演算処理部で演算することにより物体光の位相分布と物体光の振幅分布を算出し、表示部で表示する。
しかしながら、図1に例示される従来の位相シフトDHでは、記録環境やピエゾ素子の動作不安定から、位相シフトを正確に制御することは困難である。この問題を解決するために、2台のカメラを用いて位相シフトのずれ量を検出できる位相シフトデジタルホログラフィが(以下、デュアルカメラ位相シフト校正DHと呼ぶ)が提案されている(非特許文献2)。
図2に示すデュアルカメラ位相シフト校正DHは、ビームスプリッタBS2、BS4、ミラーM2、及びBS1を介したレーザー光と、BS2、BS3、微動ミラー、BS3、M1、及びBS1を介した位相シフトされた参照光の干渉縞画像をカメラ2で記録する。一方、カメラ1はBS2、BS4、計測対象、BS4、及びBS2を介した計測対象からの反射光と、BS2、BS3、微動ミラー、BS3、及びBS2を介した位相シフトされた参照光のホログラムを記録する。二つの平面波(あるいは近似平面波)が干渉すると規則性の縞模様が発生するため、カメラ2が記録した規則性の縞模様に画像処理を適用することで、ピエゾ素子など位相シフト装置の動作精度の低さに起因する位相ずれ量を検出する。そして、カメラ1で記録したホログラムを検出された位相ずれ量を補正することで再生像の画質を改善し、計測精度を向上することができる。この技術により、電子デバイスのナノメートルオーダーの熱変形分布計測を実現している(非特許文献3)。
しかしながら、図2に示すデュアルカメラ位相シフト校正DHでは、用いるカメラを厳密に同期動作させる高度な仕様が要求される。更に2つの画像データを記録するため、データ量がかさばる問題もある。
特開平10-268740号
Yamaguchi Ichirou and Tong Zhang, "Phase shifting digital holography" Optics letters 22, 16, 1268-1270 (1997) P. Xia, Q. Wang, S. Ri, H. Tsuda, "Calibrated phase shifting digital holography based on dual camera system", Optics Letters, 42-23, 4954-4957 (2017) P. Xia, S. Ri, Q. Wang, H. Tsuda, "Nanometer order thermal deformation measurement by a calibrated phase shifting digital holography system", Optics Express, 26-10, 12594-12604 (2018)
本発明の目的は、単一カメラを利用した、高速処理が可能で、経済的で、操作が簡単な、かつ位相ずれ量の検出が可能な位相シフトデジタルホログラフィ装置(以下、位相シフトDH装置と呼ぶ)を提供することである。
本発明の一実施形態の位相シフトDH装置は、光源からの光を計測対象と位相シフト部(微動ミラー)に導き、かつ計測対象からの物体光と位相シフト部からの参照光をカメラに導くための第1ビームスプリッタ(BS1)と、光源とBS1との間にあって、光源からの光を校正光生成部(ビーム幅調整装置)とBS1とに導くための第2ビームスプリッタ(BS2)と、BS1とカメラとの間にあって、BS1からの物体光と参照光、及び校正光生成部からの校正光をカメラに導くための第3ビームスプリッタ(BS3)と、を備える。
本発明の一実施形態の位相シフトDH装置によって計測対象の振幅分布と位相分布を計測する方法は、(a)カメラによって、計測対象からの物体光と参照光との干渉によるホログラムと、参照光と校正光との干渉による規則性干渉縞とを取得するステップと、(b)演算処理部によって、規則性干渉縞から位相ずれ量を算出するステップと、(c)演算処理部によって、位相のずれ量を用いてホログラムを補正して、計測対象の振幅分布と位相分布を算出するステップと、(d)表示部に計測対象の振幅分布と位相分布を表示するステップと、を含む。
本発明の位相シフトDH装置によれば、一台のカメラ撮影から記録環境や位相シフト部の動作精度の低さに起因する参照光の位相ずれ量を検出でき、物体像の再生用のホログラムを位相ずれ量を用いて補正することで再生像の画質を改善し、計測精度を向上させることができる。また、単一のカメラを用いるため、制御が簡単であり、記録が高速で、各種の位相シフト部を用いる位相シフトDHに適用することができる。
従来の位相シフトDH装置の構成を示す模式図である。 デュアルカメラ位相シフト校正DH装置の構成を示す模式図である。 本発明の記録原理を説明するための模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の校正光の導波路の構成を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の校正光の調整前の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の校正光の調整後の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の校正光の調整後の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の校正光の調整前の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の校正光の調整後の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の校正光の調整前の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置の校正光の調整後の状態を示す模式図である。 本発明の一実施形態の位相シフトDH装置による計測制御フローを示す図である。 本発明の他の一実施形態の位相シフトDH装置の構成を示す模式図である。 本発明の他の一実施形態の位相シフトDH装置の構成を示す模式図である。 本発明の他の一実施形態の位相シフトDH装置で記録した干渉縞画像を示す図である。 本発明の他の一実施形態の位相シフトDH装置で得られた位相シフトずれ量の補正ありと従来の補正なしの再生像を示す図である。
図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。最初に図3を参照しながら本発明の位相シフトDH装置における記録原理について説明する。本発明では、空間分割記録を利用して、単一カメラを用い、1回の撮影で規則性の干渉縞と物体情報を含むホログラムを同時に撮影し記録する(以下、単に記録する、または取得すると記す)。本発明では単一カメラで参照光、物体光(測定物体の反射光、あるいは透過光)、校正光の3種類の光成分を記録する。
図3(a)に示すように、参照光と物体光はイメージセンサの受光面の全面に照射され、校正光をイメージセンサの一部のエリアに照射する。参照光と物体光が干渉することで、ホログラムが生成される。また参照光と校正光が干渉することで、規則性の干渉縞が生成される。物体光の強度を弱めに、校正光の強度を強めに調整することで、得られる画像では図3(b)に示すように、校正光が照射された領域には校正光と参照光の干渉縞が発生する。
規則性の干渉縞の記録エリアは図3(b)に示した場所に限らず、校正光はイメージセンサ受光面の任意のエリアに照射することが可能である。図3(c)は記録した画像データの別例である。像を再生する際、校正光が照射されない領域が物体像の再生エリアになる。参照光の光路長をシフトすると、ホログラム(物体像の再生エリア)と規則性の干渉縞は同じ位相シフト量を受ける。規則性の縞模様に画像処理を適用することで、記録環境やピエゾ素子などの位相シフト装置の動作精度の低さに起因する参照光の位相ずれ量を検出し、物体像の再生用ホログラムをその位相ずれ量を用いて補正することで再生像の画質を改善し、計測精度を向上することができる。
図4は、本発明の一実施形態のマイケルソン干渉計を構成した位相シフトDH装置のブロック図である。本装置は、光源、対物レンズ(OB)、レンズ(L)、校正光生成部(ビーム幅調整装置)、ビームスプリッタ(BS)1、2、3、ミラー(M)、位相シフト部(微動ミラー)、カメラ、制御部、演算処理部及び表示部を含む。校正光生成部(ビーム幅調整装置)は、例えばスリット、長方形マスク、円形マスクなどを含むことができる。位相シフト部(微動ミラー)は、例えばミラー付きピエゾ素子を含むことができる。カメラはCMOSイメージセンサなどのイメージセンサを内蔵するカメラを含むことができる。演算処理部及び表示部は、例えば表示画面を備えるパーソナルコンピューター(PC)を含むことができる。
光源からの出射光は以下の三つの経路を通ってカメラに入射される。
(1)対物レンズ(OB)、レンズ(L)、BS2、ミラー(M)、ビーム幅調整装置、及びBS3を介して校正光としてカメラに入射される。
(2)BS1を介して計測対象に光が照射され、計測対象からの反射光がBS1及びBS3を介して物体光としてカメラに入射される。
(3)対物レンズ(OB)、レンズ(L)、BS2、及びBS1を介して微動ミラーに照射され、微動ミラーからの反射光はBS1及びBS3を介して参照光としてカメラに入射される。
ビーム幅調整装置により、校正光の幅を調整し、ミラー(M)とBS3の角度を調整することにより、図3(b)、(c)に例示されるような配置での画像データを記録することができる。また、本装置は、微動ミラーを移動させることで、参照光の位相をシフトする。図5(a)は校正光の構成を抜き出した図である。更に、図5(b)に示すように、ビーム幅調整装置を利用せず、ミラー(M)とBS3の角度を調整することにより、校正光をイメージセンサの一部のエリアに照射させることで、図3(b)、(c)のような画像データを取得することも可能である。
ここで、校正光のイメージセンサへの入射位置の調整方法を説明する。図6と図7に示すように、ビーム幅調整装置をy方向とz方向に移動することにより、イメージセンサへの校正光の位置が移動する。またビーム幅調整装置の開口幅を調整することで校正光のイメージセンサへの入射面積を調整することができる。このようにビーム幅調整装置の開口幅と位置を調整することにより、ミラーとBS3を動かすことなく、図3(b)、(c)のような画像データを記録することが可能である。
図6と図8を参照して、BS3をxy面で回転させることにより、イメージセンサへ入射する校正光はx方向に移動し、図3(b)のような画像データを記録することが可能である。更に、BS3をxz面とyz面で回転させることにより、図3(c)のような画像データを記録することが可能である。
図9と図10を参照して、ミラー(M)の角度を回転させることで、校正光のイメージセンサへの入射位置を制御できる。また上記したビーム幅調整装置の位置と開口幅、ミラー(M)とBS3の角度を組み合わせて調整することでも、図3(b)、(c)のような画像データを記録できる。
図11と図12を参照して、ビーム幅調整装置を利用することなく、校正光のイメージセンサへの入射位置を調整することができる。すなわち、図12に示すように、BS3をxy面で回転させることにより、校正光をイメージセンサの一部に照射させ、図3(b)のような画像データを記録することが可能である。またBS3をxz面とyz面で回転させることで、図3(c)のような画像データを記録することが可能である。
図13は、本発明の一実施形態の位相シフトDH装置による計測制御フローを示す図である。制御部によって、位相シフト装置である微動ミラーを移動させることによって、カメラは複数の位相シフトした干渉縞画像データ(計測対象からの物体光と参照光との干渉によるホログラムと、参照光と校正光との干渉による規則性干渉縞)を取得する(ステップS1)。取得した画像データは演算処理部に読み込まれて演算処理される。記録した画像データの一部は規則性の縞模様である。はじめに校正光と参照光の干渉縞である規則性の干渉縞模様にモアレ法など画像処理を適用し、記録環境や位相シフト装置の動作精度の低さに起因する位相ずれ量を算出する(ステップS2)。次に、算出された位相ずれ量を用いて物体像計算用のホログラムを補正し、計測対象の振幅分布と位相分布のデータを算出する(ステップS3)。最後、振幅分布と位相分布を表示部で表示する(ステップS4)。
図13のステップS2とS3の算出(計算)例について以下に説明する。最初に、モアレ法を利用して、ステップS2の算出方法を説明する。まず規則性の干渉縞模様を記録した画像データ(例えば図16)から抽出する。抽出した画像の輝度分布f(x,y)は下記の式(1)で表される。
Figure 0007162337000001
ここで、 Pはs性の縞模様画像上の格子のピッチ間隔であり、AとBはそれぞれ格子の輝度振幅と背景輝度である。Φg0は初期位相であり、Φ(x,y)は元格子の任意の位置での位相である。
次に、格子ピッチPと近い整数のピッチ間隔Tでダウンサンプリング(間引き処理)及び輝度補間することにより、複数枚の位相がシフトした空間周波数が低いモアレ縞画像f (x,y;k)を得る。kはダウンサンプリングしたモアレ縞の番号である。その輝度分布は下記の式(2)で表される。
Figure 0007162337000002
ここで、AとBはそれぞれモアレ縞の輝度振幅と背景輝度であり、Φ(x,y)はモアレ縞の位相分布である。
具体的には、まず抽出した縞模様画像に対してサンプリングの開始点を変えながら一定の間引き間隔でのダウンサンプリングと輝度補間処理により、複数枚の位相がシフトされたモアレ縞画像を得る。これら位相がシフトされたモアレ縞を利用して、下記の式(3)によりモアレ縞の位相分布を求める。
Figure 0007162337000003
この手法を利用して、隣接の2枚縞模様画像からモアレ縞の位相分布を求めることができ、モアレ縞の位相差から位相シフト量を算出できる。位相シフトのずれ量は下記の式(4)によって表される。
Figure 0007162337000004
ここで、ΔΦはモアレ法による算出した隣接する干渉縞画像の位相差であり、Φは設定する位相シフト量である。そのため、モアレ法を利用して、位相シフトDHにおける記録環境やピエゾ素子の動作不安定に起因する参照光の位相ずれ量を検出することが可能である。
次に、ステップS3の算出方法を説明する。撮像面での物体参照光の複素振幅は下記の式(5)で表される。
Figure 0007162337000005
式(5)において、Φは撮像面の物体光の位相データに相当し、Aは撮像面の物体光の振幅データに相当する。撮像面での参照光の複素振幅は下記の式(6)で表される。
Figure 0007162337000006
式(6)において、Φは撮像面の参照光の位相データに相当し、Aは撮像面の参照光の振幅データに相当する。
物体光と参照光は撮像面で干渉し、ホログラムが生成され、カメラで記録されたホログラムデータは下記の式(7)で表される。
Figure 0007162337000007
式(7)において、*は共役を意味し、|U|+|Uは0次回折光、UU は所望の像成分、Uが共役像成分である。位相シフトDHでは参照光の位相をシフトし、複数の位相シフトされた干渉縞画像を記録する必要がある。
ここでは4段階位相シフトDHを一例として、位相シフトの補正ついて説明する。4段階位相シフトDHは、位相シフト量がπ/2異なる4枚の干渉縞画像を記録する。まず、参照光の位相Φを0に設定し、1枚の干渉縞画像を記録する。次に、参照光の位相Φはミラー付きピエゾ素子を移動させてπ/2ずつ位相をシフトし、参照光の位相がπ/2、π、3π/2ずれた干渉縞画像を記録する。ピエゾ素子の移動によりπ/2毎に正確に位相シフトしていると仮定した場合、4段階位相シフト計算式によって撮像面の物体光の位相データと振幅データが得られる。最後にフレネル演算を行い、物体面の物体光の位相データと振幅データを算出し、位相分布と振幅分布を表示部で表示する。
しかしながら、設定した位相を正確にシフトできない場合もある。その場合は、2枚目からの参照光の位相シフト量はπ/2ではなく、π/2+Δδ、π+Δδ、3π/2+Δδとなる。Δδ、Δδ、Δδは上記した式(4)により求めることができる。撮像面での物体光の位相データと振幅データはそれぞれ下記の式(8)、(9)によって表される。
Figure 0007162337000008
Figure 0007162337000009
式(8)、(9)において、a1~a4、M、Nは下記で与えられる。
Figure 0007162337000010
ここで、
Figure 0007162337000011
は、参照光の位相を0、π/2+Δδ、π+Δδ、3π/2+Δδにシフトした干渉縞画像データである。
本発明において、縞模様から設定した位相シフト量とのずれ量Δδ、Δδ、Δδを算出し、a1~a4が得られる。4枚の位相シフトされた干渉縞画像データとa1~a4を式(8)、(9)に代入して、撮像面での物体光の位相データと振幅データを算出できる。フレネル演算を行うことにより、物体面の物体光の位相データと振幅データを算出し、位相分布と振幅分布を表示部で表示する。なお、本発明は上述した4段階位相シフトDHに限らず、すべての位相シフト手段/方法を用いる位相シフトDHに適用できる。
次に、本発明の他の一実施形態の位相シフトDH装置について説明する。図14は、本発明の他の一実施形態に係るマッハ・ツェンダー干渉計を構成したDH装置のブロック図である。本装置は、光源、対物レンズ(OB)1、2、レンズ(L)1、2、ビームスプリッタ(BS)1、2、3、ミラー(M)1、2、3、4、カメラ、ビーム幅調整装置、微動ミラー、制御部、演算処理部及び表示部を含む。
光源からの出射光は、以下の三つの経路を通ってカメラに入射される。
(1)BS2、M1、M2、ビーム幅調整装置、BS3、BS4を介して、校正光としてカメラに入射される。
(2)M4を介して計測対象に照射され、計測対象からの反射光はBS3、BS4を介して物体光としてカメラに入射される。
(3)微動ミラーからの反射光はOB2、L2、M3、BS4を介して、参照光としてカメラに入射される。
微動ミラーを移動させることにより、参照光の位相をシフトし、複数の位相シフトされた干渉縞画像をカメラで記録する。図13のフローに示す流れ(ステップS2~S4)で、計測対象の位相データと振幅データを算出し、位相分布と振幅分布を表示部で表示する。
図15は、本発明の他の一実施形態に係る位相シフトDH装置を用いて物体の透過光を計測する際のブロック図である。また、ビーム幅調整装置を利用しなくても、図5(b)に示したようにミラーM2とBS3の角度を調整することにより、校正光をイメージセンサの一部のエリアに照射させることで、図3(b)、(c)のような画像データを記録することも可能である。
図15に示す本発明の他の一実施形態に係る位相シフトDH装置を用いた実施例について説明する。計測対象は、ガラス製の透過型テストチャートである。光源に波長532nmのレーザー光源を用いた。画素数2448×2048、画素サイズ3.45μmの撮像素子、ミラー付きピエゾ素子を用いた微動ミラーを備えている。微動ミラーを移動させることにより、位相シフトされた4枚の干渉縞画像を記録して、それぞれ従来技術と本発明を用いて像を再生し、両者を比較した。
図16はカメラで記録した干渉縞画像の一例である。図17に位相シフトずれ量の補正ありと補正なしの再生像、すなわち物体画像の振幅分布(輝度分布)の一例を示す。従来の補正なし(a)の場合は上側の再生像の拡大写真から観察されるように不要な縞成分が残っていることから、計測精度が悪いことが分かる。一方、本発明の補正あり(b)の場合は不要な縞成分は観察されていない。つまり本発明を適用することで一台のカメラ撮影から記録環境やピエゾ素子など位相シフト装置の動作精度の低さに起因する参照光の位相ずれ量を検出でき、その位相ずれ量を補正した高精度な計測(再生像の取得)が可能になる。
本発明の実施形態について、図を参照しながら説明をした。しかし、本発明はこれらの実施形態に限られるものではない。さらに、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々なる改良、修正、変形を加えた態様で実施できるものである。
本発明の位相シフトDH装置は、製品の工業検査、材料の形状、熱や力学的変形の計測装置として幅広く利用されることが期待される。
OB 対物レンズ
L レンズ
BS ビームスプリッタ
M ミラー

Claims (9)

  1. 単一のカメラと、
    前記単一のカメラに対して計測対象についての物体光と校正光と参照光とを導く第1のビームスプリッタと、
    光源からの光を前記計測対象に対して導き、前記物体光を前記第1のビームスプリッタに導く第1の光学系と、
    前記光源からの光から前記校正光を生成する第2の光学系と、
    前記光源からの光に対して位相シフトを与えることで前記参照光を生成する第3の光学系と、
    前記単一のカメラで撮影された、前記参照光と前記校正光との干渉による規則性の干渉縞から位相ずれ量を算出し、前記位相のずれ量を用いて、前記単一のカメラで撮影された、前記物体光と前記参照光との干渉によるホログラムの位相ずれ量を補正することで、前記計測対象の振幅分布及び位相分布を算出する手段と、
    を有し、
    前記校正光の強度は、前記物体光の強度よりも大きい
    位相シフトデジタルホログラフィ装置。
  2. 前記第3の光学系は、位相シフト部を含み、
    前記第1の光学系は、前記光源からの光を前記計測対象と前記位相シフト部に導き、且つ前記物体光と前記位相シフト部からの前記参照光とを前記第1のビームスプリッタに導くための第2のビームスプリッタを含み、
    前記第2の光学系は、校正光生成部と、前記光源と前記第2のビームスプリッタとの間にあって前記光源からの光を前記構成光生成部と前記第2のビームスプリッタとに導くための第3のビームスプリッタとを含む、
    請求項1記載の位相シフトデジタルホログラフィ装置。
  3. 前記校正光生成部は、ミラー、またはミラー及びビーム幅調整部のいずれか一方を含む、請求項2記載の位相シフトデジタルホログラフィ装置。
  4. 前記位相シフト部はミラー付きピエゾ素子を含み、前記ビーム幅調整部はスリットを含む、請求項3記載の位相シフトデジタルホログラフィ装置。
  5. 前記第1の光学系は、
    前記光源からの光を前記計測対象と前記第3の光学系に対して導く第2のビームスプリッタと、
    前記計測対象の反射光又は透過光である前記物理光を、前記第1のビームスプリッタに導く第3のビームスプリッタと
    を含み、
    前記第2の光学系は、
    校正光生成部と、
    前記校正光生成部に対して前記光源からの光を導くための第4のビームスプリッタと、
    を含み、前記校正光生成部からの前記校正光は、前記第3のビームスプリッタに導かれ、
    前記第3の光学系は、
    位相シフト部と、
    前記第2のビームスプリッタからの光を前記位相シフト部に導き、且つ前記位相シフト部からの前記参照光を前記第1のビームスプリッタに導く第5のビームスプリッタと
    を含む請求項1記載の位相シフトデジタルホログラフィ装置。
  6. 単一のカメラによって、計測対象からの物体光と参照光との干渉によるホログラムと、参照光と校正光との干渉による規則性干渉縞とを取得するステップと、
    記規則性干渉縞から位相ずれ量を算出するステップと、
    前記位相ずれ量を用いて前記ホログラムの位相ずれ量を補正して、前記計測対象の振幅分布と位相分布を算出するステップと、
    を含み、
    前記校正光の強度は、前記物体光の強度よりも大きい
    方法。
  7. 前記得するステップは、
    前記単一のカメラが内蔵するイメージセンサの受光面での前記物体光及び前記参照光の受光と、当該イメージセンサの受光面の一部の領域での前記参照光及び前記校正光の受光とを同時に行うステップ
    を含む、請求項に記載の方法。
  8. 前記参照光は、光源からの光に所定の位相シフトを与えた光として生成される、請求項6又は7記載の方法。
  9. 前記校正光は、光源からの光の分岐光として得られる、請求項6乃至8のいずれか1項に記載の方法。
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