JP7161980B2 - 高分子アクチュエータ用組成物、高分子アクチュエータ部材の製造方法および高分子アクチュエータ - Google Patents

高分子アクチュエータ用組成物、高分子アクチュエータ部材の製造方法および高分子アクチュエータ Download PDF

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Description

本発明は、電場を印加することによって変形可能な部材を製造するための高分子アクチュエータ用組成物およびこの組成物を硬化してなる部材を用いた高分子アクチュエータに関する。
電気エネルギーを機械エネルギーに変換可能な電歪型アクチュエータ材料は、マイクロロボット等の幅広い分野で必要とされている。高分子材料を利用したソフトアクチュエータは電磁モーター等の駆動装置に代わって、環境やヒトに優しい装置として、人工筋肉への応用も含めて期待されている。高分子アクチュエータは、駆動原理からフッ素系高分子電解質等のイオン伝導性高分子;ポリピロール、ポリチオフェン、ポリアニリンに代表される導電性高分子;カーボンナノチューブ;並びに誘電エラストマーを使用したアクチュエータ等がある。イオン伝導性高分子および導電性高分子等を用いた高分子アクチュエータは、数Vの低電圧で駆動し、フレキシブルで小型化に適しているが、基本的に電解液中または膨潤あるいは膨潤状態で動作する湿式システムである。
これに対し、誘電エラストマーを用いたアクチェータは、電圧駆動型で空気中での駆動が可能であり、エネルギー効率が高いなどの特徴があるが、変位が小さく駆動に要する電圧が高い等の欠点を有していた。シリコーンエラストマーを用いた高分子アクチュエータとしては、アクリルフィルムやシリコーンフィルムを延伸させ、表裏に電極を設けた駆動素子の研究報告がある(例えば、非特許文献1参照)。これは、電圧負荷下で電極間に静電引力(マックスウェル応力)を生じて電場方向に圧縮変形し、電場と直交方向に伸長変形するメカニズムであるが、駆動に要する電圧が高電圧になるという欠点を有していた。低電圧の駆動例としては、イオン液体とポリジメチルシロキサン(PDMS)との複合化により、電場印加によってアノード側とカソード側にイオンが分極し、イオンの寸法や電荷密度の非対称性が誘起する非対称歪みを要因として屈曲変形すると報告されている(例えば、非特許文献2参照)。
誘電エラストマーの駆動メカニズムを空間電荷分布により評価した研究材料は少なく、例えば、NBR、アクリルエラストマーの空間電荷とシリコーンエラストマーの空間電荷分布を比較する事により、アクチュエータに適しているエラストマー材料は比較的低い電場下で誘電破壊を引き起こす材料であり、空間電荷の不均一な分布によって引き起こされることが報告されている(非特許文献3参照)。
人工筋肉アクチュエータとして期待されている誘電性高分子材料にはポリ塩化ビニルやポリメタクリル酸メチルなどがある。中でも可塑剤を含有させたポリ塩化ビニルゲルは、生体筋肉に類似し、電気刺激によりクリープ変形もしくは屈曲変形や電極端での折畳み変形を生じる。しかし、一般的にこれらの誘電性高分子を用いたゲルアクチュエータの駆動には数百Vの高電圧の印加が必要であったところ、誘電性高分子としてのポリ塩化ビニルと、可塑剤と、ホスホニウム系カチオンおよびアンモニウム系カチオンから選ばれるイオン液体とを所定の割合で混合したゲルが、低電場で駆動でき、空気中で安定に作動することが報告されている(例えば、特許文献1参照)。
Hiari,T.,et al.,Chapter12,Dielectric Gels, in Soft Actuators - Materials, Modeling, Applications, and Future Perspectives,pp.169-182,Springer (2014). Hirai,T.,et al.,Chapter 1,Electric Functions of Textile Polymers,in Handbook of Smart Textiles,pp.3-29,Springer(2015) 井上幸彦、厳虎、奥崎秀典、イオン液体/ポリジメチルシロキサンの電気化学的特性とアクチュエータ挙動、高分子論文集、Vol.68,No.3、122-126(2011) Tanaka,T.and Masuya,K.,Peculiar Space Charge Characteristics in Some Elastomers,Proceedings of 2008 International Symposium on Electrical Insulating Materials, September7-11,(2008)
特許第5392669号公報
このような状況下において、本発明は、簡便に成形でき、生産効率も高い高分子アクチュエータを作製するための新規な組成物、およびその組成物を成形してなる高分子アクチュエータを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者らは鋭意検討を行った結果、化学架橋の代表的、且つ、電気的に安定した材料であるシリコーンエラストマーに、極性基を有する変性シリコーンオイルを導入することにより、直流電場下で当該材料を硬化してなる部材が変位することを確認し本発明を完成した。
すなわち、本発明は以下の実施形態を含む。
(1)非変性シリコーンエラストマーと、極性基を有する変性シリコーンオイルと、を含有することを特徴とする高分子アクチュエータ用組成物。
(2)非変性シリコーンエラストマーが、付加硬化型ジメチルポリシロキサンを含む(1)に記載の組成物。
(3)変性シリコーンオイルが、ポリシロキサン鎖と、該ポリシロキサン鎖の末端または側鎖に結合する、フロロアルキル基、カルボキシル基および/またはアミノ基を有する変性シリコーンオイルである(1)に記載の組成物。
(4)変性シリコーンオイルが、高分子アクチュエータ用組成物の総量に対し、5~60質量%含まれる(1)~(3)のいずれか一項に記載の高分子アクチュエータ用組成物。
(5)(1)~(4)のいずれか一項に記載の高分子アクチュエータ用組成物を所望の形状に成形する工程と、成形された組成物を硬化する工程と、を含む高分子アクチュエータ部材の製造方法。
(6)(1)~(4)のいずれか一項に記載の高分子アクチュエータ用組成物の硬化部材と、この部材の少なくとも一部表面と接触し、部材を挟んで離間して配置された少なくとも2つの電極と、を備え、電極間に電圧を印加することにより部材が変形可能に構成されている高分子アクチュエータ。
(7)高分子アクチュエータ用組成物が、付加硬化型ジメチルポリシロキサンと、硬化剤と、極性基を有する変性シリコーンオイルと、を含む(6)に記載の高分子アクチュエータ。
本発明によれば、簡便に成形でき、生産効率も高い高分子アクチュエータを作製するための新規な組成物、およびその組成物を成形してなる高分子アクチュエータを提供することができる。
図1は、本発明の一実施形態における高分子アクチュエータの作動原理を示す。 図2は、実施例で作製した駆動素子を用いた変位測定用実験装置の概略を示す。 図3は、実施例で作製した試料の空間電荷分布評価に用いたPEA装置の概略を示す。 図4は、実施例で作製した試料について、フロロアルキル変性シリコーンオイル濃度と変位量との関係を示す。 図5は、実施例で作製した試料について、フロロアルキル変性シリコーンオイル43%導入時(#593Sおよび#593A)の負荷電圧と変位量との関係を示す。 図6は、種々の濃度のフロロアルキル変性シリコーンオイルを添加して作製した試料について、-3KV/mm下の空間電荷分布を示す。 図7は、図6で測定した試料の陽極付近の電極/試料界面の空間電荷分布状態を示す。 図8は、実施例で作製した試料のフロロアルキル変性シリコーンオイル濃度と、ヘテロ電荷蓄積ピーク値及び変位量との関係を示す。 図9は、41.2%のフロロアルキル変性シリコーンオイルを添加した試料の負荷電圧に対する変位量とその空間電荷分布のヘテロ電荷蓄積のピーク値との関係を示す。 図10は、種々の濃度でカルボキシル基変性シリコーンオイルを添加した試料の空間電荷分布を示す。 図11は、実施例で作製した試料のカルボキシル変性シリコーンオイル濃度と、ヘテロ電荷蓄積ピーク値及び変位量との関係を示す。 図12は、モノアミン変性シリコーンオイルを添加して作製した試料のバイアス-3KV/mm下の空間電荷分布を示す。 図13は、モノアミン変性シリコーンオイルを添加して作製した試料のバイアス+3KV/mm下の空間電荷分布を示す。
最初に本発明の一実施形態における高分子アクチュエータの動作原理を、図1を参照して説明し、続いて、この高分子アクチュエータを構成する部材を製造するための組成物および当該部材を用いて構成される高分子アクチュエータについて説明する。なお、以下に説明する動作原理は、本発明者らの推定メカニズムであって、本発明は何らこのメカニズムに拘束されるものではない。
図1は、本発明の一実施形態における高分子アクチュエータの作動原理を示す。図1に示す高分子アクチュエータ1は、アクチュエータ部材10とその表面11、12に配設された電極(図示せず)から構成されている。アクチュエータ部材10は、電圧を印加すると陰極方向に変位(屈曲)する。図1中における陽極/部材界面11付近の空間電荷の分布状態は、模式図に示すように、陽極と部材との界面11に正の電荷が蓄積し、その近傍の部材内部13に負のヘテロ電荷が蓄積している。この界面近傍部材内部13に蓄積された負電荷の反発により陽極側部材表面が伸びて陰極側に変位したものと考えられる。本明細書において、「ヘテロ電荷」とは、電極の近傍に存在する当該電極と逆極性の電荷のことをいう。ヘテロ電荷の原因としては、電界を与えたとき、双極子をもつ分子の配向分極や不純物イオンが移動することが考えられる。いかなる理論にも拘束されないが、アクチュエータ部材10は、電場下で双極子が配向し、結合の回転等が誘導され、高分子のコンフォメーションの変化が誘起され、高分子間の距離が変化し変形すると推測される。
<高分子アクチュエータ用組成物>
本発明の一実施形態に係る高分子アクチュエータ用組成物は、非変性シリコーンエラストマーと、極性基を有する変性シリコーンオイルとを含有する。以下、ベースポリマーである非変性シリコーンエラストマー、および空間電荷の非対称性をもたらす変性シリコーンオイルについて詳細に説明する。
(非変性シリコーンエラストマー)
本実施形態で用いる非変性シリコーンエラストマーは、シロキサン結合からなる直鎖状ポリマーであって、ポリシロキサンの側鎖および末端をアルキル基(ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、デシル基、ラウリル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基、ベヘニル基等)、アルケニル基(オレイル基、リノール基、リノレイル基等)、アリール基(フェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基等)等の炭化水素基としたシリコーンエラストマーである。この非変性シリコーンエラストマーとしては、ポリシロキサンの側鎖および末端がすべてメチル基であるジメチルシリコーンオイル、ポリシロキサンの側鎖の一部がフェニル基であるメチルフェニルシリコーンオイル、ポリシロキサンの側鎖の一部が水素原子であるメチルハイドロジェンシリコーンオイル等が挙げられる。
本明細書において、「シリコーンエラストマー」とは、「オルガノポリシロキサンエラストマー」という表現と同義であり、粘弾性を有し、変形可能なオルガノポリシロキサンを意味する。その弾性率は、この物質が変形に耐え、伸縮性及び収縮性を制限するようである。この材料は、伸縮した後にその元の形状に戻ることが可能である。更に詳細には、架橋オルガノポリシロキサンエラストマーである。
したがって、非変性シリコーンエラストマーは、特に白金触媒の存在下における、ケイ素に結合される少なくとも1個の水素を含むジオルガノポリシロキサンおよびケイ素に結合されるエチレン性不飽和基を含むジオルガノポリシロキサンの架橋付加反応によって、または、特に有機スズの存在下における、ヒドロキシル末端基を含むジオルガノポリシロキサンと、ケイ素に結合される少なくとも1個の水素を含むジオルガノポリシロキサンとの間の脱水素架橋縮合反応によって、または、ヒドロキシル末端基を含むジオルガノポリシロキサンおよび加水分解性オルガノポリシランの架橋縮合反応によって、または、特にオルガノペルオキシド触媒の存在下における、オルガノポリシロキサンの熱架橋によって、または、ガンマ線、紫外線若しくは電子ビーム等の高エネルギー放射線によるオルガノポリシロキサンの架橋によって得ることができる。これらの中でも特に、付加硬化型が好ましい。以下、本実施形態にて好適に使用可能な付加硬化型のオルガノポリシロキサン組成物について詳細に説明する。
付加硬化型のオルガノポリシロキサンは、オルガノポリシロキサンを主成分(ベースポリマー)とするものであり、使用されるオルガノポリシロキサンとしては、下記平均組成式(1)で示されるものが好ましい。
SiO(4-a)/2 (1)
ここで、Rは、同一または異種の置換または非置換の好ましくは炭素数1~12、特に1~10の1価炭化水素基であり、例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、2-エチルブチル基、オクチル基等のアルキル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基等のシクロアルキル基、ビニル基、ヘキセニル基、アリル基等のアルケニル基、等が挙げられ、メチル基、ビニル基が好ましく、特にメチル基が好ましい。中でも、Rの80モル%以上、特に90モル%以上がメチル基であることが好ましい。aは1.90~2.05である。
この場合、オルガノポリシロキサンとしては、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基、好ましくはビニル基を有するオルガノポリシロキサンが用いられる。アルケニル基は、分子鎖末端でも分子鎖中に有していてもよい。
架橋剤としては、1分子中にSiH基を少なくとも2個、特に3個以上有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが挙げられる。このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、公知のものを使用することができ、例えば下記平均組成式(2)
R’SiO(4-b-c)/4 (2)
(式中、R’は、上記Rと同様の炭素数1~12、特に1~10の置換もしくは非置換の1価炭化水素基を示すが、脂肪族不飽和結合を有さないものが好ましい。bは0≦b<3、特に0.7≦b≦2.1、cは0<c≦3、特に0.002≦c≦1、b+cは0<b+c≦3、特に0.8≦b+c≦3の正数である。)で示されるものが挙げられる。その使用量は、主成分のオルガノポリシロキサンのアルケニル基1モル当たりSiH基が0.3~10モル、特に0.5~5モルとすることが好ましい。
付加反応触媒としては公知のものでよく、第VIII族の金属またはその化合物、特には白金化合物が好適に用いられる。この白金化合物としては、塩化白金酸、白金とオレフィン等との錯体等を挙げることができる。付加反応触媒の添加量は、ベースポリマーのオルガノポリシロキサンに対して、第VIII族の金属として、0.1~2000ppm、特に1~500ppmである。
本発明の特に好ましい実施形態において、非変性シリコーンエラストマーは、白金触媒の存在下における、ジメチルビニルシロキシ末端基を含むジメチルポリシロキサンおよびトリメチルシロキシ末端基を含むメチルハイドロジェンポリシロキサンの反応により得ることができる。
(変性シリコーンオイル)
本実施形態で用いる変性シリコーンオイルは、その化学構造中に極性基を有し、非変性シリコーンエラストマーと相溶性を有するものである。
この変性シリコーンオイルには、例えば、常温(15~25℃)で液状のもので、ポリジメチルシロキサン骨格を有する化合物を極性基で変性したシリコーンオイルを利用することができる。
ポリジメチルシロキサンを変性する極性基としては、-CHCHCF基(フロロアルキル変性)、O(EO)n-基(ポリエーテル変性)、-OH基(ヒドロキシル変性)、-NH基(アミノ変性)、-CHOH基(カルビノール変性)、-COOH基(カルボキシル変性)等が挙げられる。これらの極性基を有する変性シリコーンオイルは、側鎖変性共重合タイプでも、直鎖変性共重合タイプでもよく、極性基で変性する部分は側鎖、片末端、両末端のいずれでもよい。
これらのうち、変性シリコーンオイルは、-COOH基によりカルボキシル変性した変性シリコーンオイル、-CHCHCF基によりフロロアルキル変性した変性シリコーンオイル、および-NH基によりアミノ変性した変性シリコーンオイルが好ましい。
例えば、カルボキシル変性シリコーンオイルは、ランダムポリマーでもブロックポリマーでも良い。好ましくは側鎖型で、より好ましくは25℃における粘度が1000~8000mm/s、官能基当量が2000~6000g/molの化合物である。その添加量は、高分子アクチュエータ組成物全量基準で5~60質量%であるが、好ましくは10~40質量%、より好ましくは20~30質量%である。添加量が5質量%未満ではアクチェータとしての変位向上の効果がなく、60質量%を超えると酸価が上がりすぎてアクチュエータ部材の安定性が低下する。市販されているカルボキシル変性シリコーンオイルとしては、信越化学工業株式会社製のX-22-3701E(側鎖型、25℃動粘度:2000mm/s、官能基当量:4000g/mol)X-22-162C(両末端型、25℃動粘度:220mm/s、官能基当量:2300g/mol)などが挙げられる。
アミノ変性シリコーンとしては、シリコーンオイルの状態で25℃における動粘度が100~20000mm/sであるものが好ましく、500~10000mm/sであるのが好ましい。動粘度がこの範囲にあると、アミノ変性シリコーンオイルの製造性及び取扱性が容易になる。動粘度は、オストワルド型粘度計で測定することができる。 また、シリコーンオイルのアミノ当量は、100~10000g/molが好ましく、1200~4000g/molがより好ましい。アミノ当量は、アミノ変性シリコーンの重量平均分子量を当該アミノ変性シリコーンに含まれる窒素原子数で割ることにより求めることができる。窒素原子数は元素分析により求めることができる。
市場で入手可能なアミノ変性シリコーンオイルの具体例としては、東レ・ダウコーニング株式会社の製品:SS-3551(動粘度1000mm/s(25℃)、アミノ当量1600g/mol)、FZ-3705(動粘度250mm/s(25℃)、アミノ当量4000g/mol)、FZ-319(動粘度2000mm2/s(25℃)、アミノ当量4000g/mol)など、および信越化学工業株式会社の製品:KF857、KF858、KF859、KF862、KF8001、KF880、及び、KF-864(動粘度1700mm/s(25℃)、アミノ当量3800g/mol)などが挙げられる。
<高分子アクチュエータ部材およびそれを用いた高分子アクチュエータ>
本発明の他の実施形態に係る高分子アクチュエータ部材は、上記組成物を所望の形状に成形し、この成形された組成物を硬化することにより製造することができる。成形方法は、成形型を用いる方法や、厚さの小さいものではスペーサーを有する離型処理したフィルム間に高分子アクチュエータ用組成物を挟んで所望の厚さに間隙を制御したニップロールを通す方法を用いることができる。上記組成物の硬化条件としては、温度70~200℃、好ましくは80~160℃で15分~24時間が望ましい。上記組成物の硬化温度が70℃以上では高分子アクチュエータ部材の硬化性が高く、200℃以下では副生成物の生成を低減することができる。また、上記組成物の硬化時間が15分以上では高分子アクチュエータ部材の硬化性が十分であり、24時間以下では高分子アクチュエータ部材の劣化を低減することができる。
このようにして得られた高分子アクチュエータ部材の形状は、薄膜、フィルム、シートであってよく、厚さは0.01~1.2mm、好ましくは0.05~1.0mmであることが望ましい。上記部材の厚さが0.01mm以上では部材内の欠陥に起因する絶縁破壊が起こりにくく、1.2mm以下では印加される電界強度が高くなり、アクチュエータが駆動しやすくなるからである。
上記部材の両面に、電極を形成することにより、高分子アクチュエータを作製することができる。上記電極の材質としては、例えば、金、白金、アルミニウム、銀、銅などの金属、カーボン、カーボンナノチューブまたは、それらを樹脂に分散した導電性樹脂や導電性エラストマーも用いることができる。電極を形成する方法としては、例えば、プラズマCVD法、イオンスパッタ被覆法、真空蒸着法、スクリーン印刷などを使用することができる。
本発明の高分子アクチュエータは、前述のような産業用や介護用のロボット、医療機器などアクチュエータとしての用途に用いられるだけでなく、その変形から電圧変化を検知するセンサとしても用いることができる。
次に実施例を挙げ、本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例に制約されるものではない。
[試料作製]
1.材料
(1)主材料
付加反応型シリコーンエラストマー(DV-PDMS/PMHS)として、信越化学工業株式会社製KE106/CAT-RGおよび東レ・ダウコーニング株式会社製SILPOT184/CAT184を用いた。以下、これらを総称してPDMSと称する。
(2)変性シリコーンオイル
極性基を有する変性シリコーンオイルとして、信越化学工業株式会社製の以下の変性シリコーンオイルを用いた。
Figure 0007161980000001
2.混合攪拌
上記主材料と各変性シリコーンオイルとを所定重量で調製し、シンキー自転公転ミキサー大気圧タイプ:ARE-310を用いて、2000rpm×2分の条件により混合攪拌した。
3.成膜
上記混合材料を4面式フィルムアプリケーター(オールグッド製)にて、ガラス板上に125μmPETフィルムをセットし、PETの艶面上に150~250μmになるよう成膜し、150℃×30分の硬化条件により硬化合成した。尚、キャスト面(PET艶面)を、空間電荷分布測定および誘電率測定においては下部電極側に接触させた。また、変位測定時にはマイナス側(図1の部材表面12)をPET艶面とした。
[駆動実験(変位測定)]
1.駆動実験用サンプル
上記硬化合成した幅5mm、長さ20mmのサンプル部材表裏に幅4mm、厚さ0.1μm金箔(Au箔:カタニ産業株式会社製、一号色109mm裁切)を貼り、駆動用素子を作製した。
2.駆動実験用高電圧電源装置
仕様:出力電圧30~800V(矩形波出力)
出力電流:5mA
間欠出力機能:0.2~15Hz
3.変位測定
図2は、上記で作製した駆動素子を用いた変位測定実験用ケルビンクリップセットの状態を示す。駆動用サンプル部材30の両側に貼り付けた金箔31からなる駆動素子を、銅箔32を介してケルビンクリップ33で挟み(片持ち梁状態でクリップからサンプル先端迄12mm設定)DC電源34を用いて電圧を印加し、0.2Hz(ON/OFF)負荷条件下の変位量を顕微鏡500倍率で上部から観察し、マイクロルーラ(ケニス株式会社MR-2:50μ)を隣接させた。また、変位測定は動画を撮影し、ディスクトップ上でピクセル定規により変位量を測定した。
[空間電荷分布評価]
ファイブラボ株式会社製のパルス静電応力(PEA:Pulsed Electroacoustic)法による空間電荷測定装置により測定した。図3に本測定評価に用いたPEA装置の概略を示す。PEA法では試料42を接地電極43と電圧印加電極41との間に挟み込み、電極間にバイアス直流電圧を印加し、さらに高電圧パルスを重畳することにより絶縁体中の蓄積電荷がマクスウエル応力により圧縮される。そのときに試料内部の電界が大きくなり、弾性波が発生し試料内部を伝達し、その信号45を圧電素子44が受け、電圧信号に変換し、オシロスコープで観測する原理である。測定はAuto機能を使用し、パルス条件200V×400Hz下でバイアスをプラスからマイナスに変化させ、3分間の測定値を用いた。
[誘電率の評価]
Solartron社製インピーダンスアナライザーSI1260、1296により測定した。なお、測定に使用した電極はφ20mmを用いた。また、誘電率は周波数に依存するが、高周波領域の値は本測定が駆動アクチュエータを目標としているため低周波領域0.1Hzの誘電率を採用した。
[合成配合表(実施例)と変位量結果]
Figure 0007161980000002
Figure 0007161980000003
なお、表2-1および表2-2の配合表に示した各成分の数値は重量(g)であり、試料番号#591Sと#591A中のFL-100-1000CS濃度は、20.3質量%であり、#592Sと#592A中のFL-100-1000CS濃度は、30.4質量%であり、#593Sと#593A中のFL-100-1000CS濃度は、40.5質量%である。また、試料番号#504S、#541Sおよび#542S中のX-22-3701E濃度は、それぞれ20質量%、30質量%および40質量%である。試料番号#514S-C200中のKF864の濃度は、5質量%である。
[結果と考察]
1.フロロアルキル変性シリコーンオイル
電気陰性度の高いF原子は双極子モーメントも大きくなる事が予想される。フロロアルキル変性シリコーンオイルはPDMSとの親和性が高く、極性分子の影響を検討する上では適した材料と考えられる。
図4にフロロアルキル変性シリコーンオイルとPDMS合成材料の変位量について、フロロアルキル変性シリコーンオイル濃度と変位量との関係を示す。変位量は濃度の増加と共にマイナス方向への変位の増加が認められ、誘電率も増加した。
図5にフロロアルキル変性シリコーンオイル40.5%導入時(#593S及び#593A)の変位量の負荷電圧依存性を示す。負荷電圧の増加と共に変位量は増加し、3KV/mm下ではBlankに比較して28倍の280μmを観測した。また、東レ製SILPOT184の方が信越化学製KE106に比較して大きく変位したが、実験に用いた触媒である白金系錯体、反応禁止剤、シリカ等の材料による差であると推測される。
図6に、-3KV/mm下の空間電荷分布のフロロアルキル変性シリコーンオイル濃度依存性を示す。また、図7には陽極付近の電極/試料界面の空間電荷分布状態を示す。陽極電極/試料界面付近の電極の試料界面にはホモ電荷蓄積が認められ、電極近傍の試料内部には逆電荷であるヘテロ電荷蓄積(図7の破線部分)が認められた。また、陰極/試料界面はホモ電荷蓄積が観測された。
図8に、ヘテロ電荷蓄積ピーク値及び変位量の負荷電圧依存性の関係を示す。ピーク値は負荷電圧の増加と共に、不安定ながら増加傾向にあり、変位量は20wt%を超える付近から急激に増加した。
図9は、フロロアルキル変性シリコーンオイル濃度依存性に関して、変位量とその空間電荷分布のヘテロ電荷蓄積のピーク値との関係を示す。フロロアルキル変性シリコーンオイルの濃度の増加と共に変位量とピーク値は増加する事が明確であり、試料内のヘテロ電荷蓄積量と変位量は完全に相関があることが認められた。
2.カルボキシル基変性シリコーンオイル
図10に、側鎖カルボキシル基変性シリコーンオイルを添加して作製した試料の空間電荷分布を示す。陽極電極/試料界面はホモ電荷蓄積が認められ、界面付近の試料内部にはヘテロ電荷蓄積が観測され、変位はマイナス方行に変位した。また、陰極/試料界面はホモ電荷蓄積が観測された。
図11に、変位量とカルボキシル基変性シリコーンオイル濃度との関係を示す。濃度の増加と共に変位量は増加した。官能基である-COOH基を保有した分子が電場下で分極し、電荷の偏りが発生し変位したものと考えられる。
3.モノアミン基変性シリコーンオイル
図12に、バイアス-3KV/mm下の側鎖モノアミン変性シリコーンオイルを添加して作製した試料の空間電荷分布を示す。また、図13に、バイアス+3KV/mm下の空間電荷分布を示す。陽極電極/試料界面はホモ電荷蓄積が認められ、界面付近の試料内部にはヘテロ電荷蓄積が観測され、他の変性シリコーンオイルと同様にマイナス方向の変位が認められた。モノアミンの極性は+であるため、陰極/試料界面付近には、逆電荷が観測されることが予想されたが、これに反してホモ電荷蓄積が認められた。
1 高分子アクチュエータ
10 アクチュエータ部材
11 陽極/部材界面
12 キャスト面(PET艶面)
13 界面近傍部材内部
20 陰極
21 陽極
23 極性分子
30 駆動用サンプル部材
31 金箔
32 銅箔
33 ベーク板
34 DC電源
41 電圧印加電極
42 試料
43 接地電極
44 圧電素子
45 信号

Claims (7)

  1. 非変性シリコーンエラストマーと、極性基を有する変性シリコーンオイルと、を含有することを特徴とする高分子アクチュエータ用組成物(ただし、誘電性無機微粒子を含有する場合を除く)
  2. 前記非変性シリコーンエラストマーが、付加硬化型ジメチルポリシロキサンを含む請求項1に記載の高分子アクチュエータ用組成物。
  3. 前記変性シリコーンオイルが、ポリシロキサン鎖と、該ポリシロキサン鎖の末端または側鎖に結合するフロロアルキル基、カルボキシル基および/またはアミノ基を有する変性シリコーンオイルである請求項1に記載の高分子アクチュエータ用組成物。
  4. 前記変性シリコーンオイルが、組成物の総量に対し、5~60質量%含まれる請求項1~3のいずれか一項に記載の高分子アクチュエータ用組成物。
  5. 請求項1~4のいずれか一項に記載の高分子アクチュエータ用組成物を所望の形状に成形する工程と、
    前記成形された組成物を硬化する工程と、
    を含む高分子アクチュエータ部材の製造方法。
  6. 請求項1~4のいずれか一項に記載の高分子アクチュエータ用組成物の硬化部材と、
    前記部材の少なくとも一部表面と接触し、前記部材を挟んで離間して配置された少なくとも2つの電極と、
    を備え、前記電極間に電圧を印加することにより前記部材が変形可能に構成されている高分子アクチュエータ。
  7. 前記高分子アクチュエータ用組成物が、付加硬化型ジメチルポリシロキサンと、硬化剤と、極性基を有する変性シリコーンオイルと、を含む請求項6に記載の高分子アクチュエータ。
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