JP7156990B2 - 樹脂充填端子を備える電池 - Google Patents

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Description

本発明は、筐体の表面に窪んで設けられた凹部に端子が載置され、樹脂が充填されて構成される樹脂充填端子を備える電池に関するものである。
従来、この種の電池としては、例えば、特許文献1に開示された蓄電池がある。
この蓄電池は、蓋の上面部に封口剤充填用凹部が設けられており、この凹部に封口剤が充填されて端子が設けられる。凹部内部の後部には、端子の垂直板部の下部背面を支承する背面支承用突起が設けられている。また、該突起の斜め前方左右には、凹部の左右の両壁面から突出して端子の一対の係合用突起の前面を支承する一対の前面支承用突起が、配設されている。一対の前面支承用突起は、端子の水平板部の両側縁に圧接される長手のものに形成され、一対の挟持用突起を兼ねる。端子は、凹部の底面にその水平板部が載置されるとき、一対の挟持用突起間に挿入されることで、所定の中心線上に位置決めされる。この際、端子の垂直板部の背面中央部は背面支承用突起に当接され、同時に垂直板部の下部両側における左右一対の係合用突起の前面が、それぞれ対向する左右一対の前面支承用突起の背面に当接される。
実公平8-8519号公報
上記従来の特許文献1に開示された電池では、凹部に封口剤が充填される際、垂直板部の下部両側における左右一対の係合用突起の背後における凹部の両角や、一対の挟持用突起の対向する各側面が端子の水平板部から上方に立ち上がって形成される段差、背面支承用突起の立ち上がり部分の両脇などの箇所には、封口剤が行き渡らず、空間ができてしまうことがある。このような空間が封口剤が充填された凹部内に形成されると、その空間に溜まる空気が気泡となって封口剤の表面に浮き上がり、封口剤表面に気泡の状態で盛り上がって固まって残留したり、封口剤表面にクレーター状の凹凸が形成される。このため、凹部に樹脂が封口剤として充填されて端子が設けられる、上記従来のような樹脂充填端子を備える電池では、封口剤表面に盛り上がって固まって残留する気泡や、封口剤表面に気泡が割れて形成されるクレーター状の凹凸によって製品の外観が損なわれる。
このような残留気泡やクレーター状の凹凸の形成を防ぐため、従来、電池の製造時、樹脂が硬化する前に加熱等によって樹脂の粘度を低下させ、凹部内に形成される空間に樹脂を行き渡らせる気泡除去作業が必要とされた。また、樹脂が硬化した後には、盛り上がって固化した気泡はヤスリやカッター等で切削して、樹脂表面をクレーター状の凹凸に加工し、その後、クレーター状の凹凸が形成された樹脂表面にさらに樹脂を被せて、樹脂表面を平らにする樹脂表面平坦化作業が必要とされた。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、
筐体の表面に窪んで設けられた凹部の底面に載置される基端部および基端部から起立する起立片を有する端子と、起立片の一部を露出させて端子が収容された凹部に充填される樹脂とから構成される樹脂充填端子を備える電池において、
凹部が、底面の四隅に形成された基端部の厚さと同じ高さの二対のリブと、基端部が底面に載置されたときに基端部の周囲を囲む各側面に各リブの側面と共に各内側面が当接する、基端部の厚さと同じ高さの底部と、底部の各内側面の上縁から凹部の開口端に向かって当該開口端の開口面積を広げる向きに傾斜する、端子の周囲を凹部内で囲む各側壁とから形成されている
ことを特徴とする。
本構成によれば、凹部内で端子の周囲を囲む各側壁が、底部の各内側面の上縁から凹部の開口端に向かって開口端の面積を広げる向きに傾斜しているため、樹脂が凹部に充填されて形成される気泡は、各側壁の傾斜によって樹脂表面に速やかに導かれて速やかに消滅する。したがって、樹脂が硬化する際には樹脂表面が平らになっており、硬化後、樹脂表面に従来のような残留気泡や凹凸が形成されなくなる。また、端子の基端部が凹部の底面に載置されたとき、基端部の各側面と凹部の底部の各内側面および各リブの側面とが当接してそれらの当接箇所に隙間が形成されず、しかも、底部および各リブの高さと基端部の厚さとが同じに形成されて基端部の周囲に従来のような段差が形成されない。したがって、樹脂が凹部に充填される際、凹部内に空間が形成され難くなり、樹脂表面に凹凸が形成される原因となる気泡の形成が抑制される。このため、凹部に充填される樹脂は、従来の気泡除去作業や樹脂表面平坦化作業を行うことなく、表面が平坦に形成されるようになり、製品の外観を良好に保つことが可能になる。
また、本発明は、起立片が、一方の一対のリブの対向する側面に両側面が挟まれて当接する位置における基端部の一側面に立ち上がり部が突出して形成され、
基端部が、起立片が形成された側面と反対側の側面の両端に、他方の一対のリブの各側面に切り欠き面が当接する切欠き部が形成されていることを特徴とする。
本構成によれば、起立片の立ち上がり部が一方の一対のリブの対向する側面間に挟まれ、各切欠き部が他方の一対のリブの間に挟まれて、端子が凹部の底面に載置されることで、端子が凹部の所定位置に固定保持される。この際、一方の一対のリブの対向する側面に起立片の立ち上がり部の両側面が挟まれて当接し、他方の一対のリブの各側面に切欠き部の各切り欠き面が当接する。このため、端子を凹部の所定位置に固定保持するため、凹部の底面の四隅にリブを形成しても、一方の一対のリブの対向する側面と起立片の立ち上がり部の両側面との間、および、他方の一対のリブの各側面と切欠き部の各切り欠き面との間に、樹脂に気泡を生じさせる原因となる空間は形成されない。
また、本発明は、起立片が、立ち上がり部の幅方向における中央に、起立片の前面から背面へ貫通して形成され、対向する内側面と、各内側面の上縁間にわたって形成される内頂面とを備える開口部が形成され、
凹部が、開口部の対向する内側面に両側面が当接し、開口部の内頂面に頂面が当接し、開口部に露出する基端部の側面に一側面が当接する、開口部の内頂面の高さと同じ高さの背面中央リブを、起立片が形成される基端部の側面に対向する底部の内側面に接して備えることを特徴とする。
本構成によれば、端子が凹部の底面に載置される際、起立片の立ち上がり部に形成された開口部が凹部の底面に形成された背面中央リブに嵌合することで、端子の凹部における位置決め精度を高めることができるとともに、背面中央リブが開口部を完全に封鎖するため、樹脂に気泡を生じさせる原因となる空間が形成されるのを確実に防止することができる。
また、本発明は、凹部が、起立片の背面に面する第1の側壁が底面に垂直な方向に対して50°以上、第1の側壁に端子を挟んで対向する第2の側壁が底面に垂直な方向に対して20°以上、第1の側壁および第2の側壁に交差して互いに対向する第3および第4の各側壁が底面に垂直な方向に対して6°以上傾斜していることを特徴とする。
本構成によれば、凹部内で端子の周囲を囲む各側壁は、凹部の開口端に向かって開口端の面積を広げる向きの傾斜角度が最適化される。このため、樹脂が凹部に充填されて凹部内に形成される気泡は、最も効率的に、各側壁の傾斜によって樹脂表面に速やかに導かれる。
本発明によれば、従来の気泡除去作業や樹脂表面平坦化作業を行うことなく、凹部に充填される樹脂の表面が平坦に形成されて、製品の外観を良好に保つことが可能な樹脂充填端子を備える電池を提供することができる。
本発明の一実施の形態による鉛蓄電池の平面図である (a)は、一実施の形態による鉛蓄電池における樹脂充填前の端子部分の一部拡大平面図、(b)は一部拡大正面図、(c)は一部拡大側面図である。 一実施の形態による鉛蓄電池を構成する端子が凹部の底部に嵌められる際の状態を模式的に表わす斜視図である。 一実施の形態による鉛蓄電池を構成する端子が凹部の底部に嵌められた状態を模式的に表わす斜視図である。 (a)は、一実施の形態による鉛蓄電池と比較される第1比較例の鉛蓄電池における樹脂充填前の端子部分の一部拡大平面図、(b)は一部拡大正面図、(c)は一部拡大側面図である。 (a)は、一実施の形態による鉛蓄電池と比較される第2比較例の鉛蓄電池における樹脂充填前の端子部分の一部拡大平面図、(b)は一部拡大正面図、(c)は一部拡大側面図である。 一実施の形態の変形例による鉛蓄電池を構成する端子が凹部の底部に嵌められる際の状態を模式的に表わす斜視図である。 一実施の形態の変形例による鉛蓄電池を構成する端子が凹部の底部に嵌められた状態を模式的に表わす斜視図である。
次に、本発明の一実施の形態による樹脂充填端子を備える電池を鉛蓄電池に適用した場合について、説明する。
図1は、この一実施の形態による鉛蓄電池1の平面図である。鉛蓄電池1は、UPS(無停電電源装置)等に用いられる小型の制御弁式鉛蓄電池であり、直方体形状をした電槽本体の上面開口部が電槽蓋2に覆われて構成されている。電槽本体および電槽蓋2は鉛蓄電池1の筐体を構成している。電槽本体の内部は複数のセル室に区画され、各セル室には電解液が注液されると共に、極板群が挿入されている。極板群は複数の正極板と複数の負極板とを備え、これら正極板と負極板とがセパレータを介して交互に積層して形成されている。正極板および負極板は、それぞれ同極性の極板の耳部どうしがストラップにより直列に連結されている。各ストラップには、それぞれ正極柱および負極柱が設けられ、各極柱が電槽蓋2に設けられる正極および負極の各端子3,3に接続されている。各端子3,3は、筐体を構成する電槽蓋2の上面の表面に窪んで設けられた凹部4,4に樹脂5,5が充填されて、設けられている。
また、電槽蓋2の上面中央には覆い蓋6が被せられている。覆い蓋6の下方における電槽蓋2の上面には、各セル室に対応して設けられた注液口を兼ねる排気口が設けられており、これら排気口にはそれぞれ極板群から発生したガスを外部に排出する排気弁が取り付けられている。
図2(a)は、上記の鉛蓄電池1における樹脂充填前の端子3の部分の一部拡大平面図、同図(b)は一部拡大正面図、同図(c)は一部拡大側面図である。同図には各部の寸法がmmの単位で示されている。図3は、端子3が凹部4の底部4bに嵌められる際における端子3および凹部4の底部4bを模式的に表わす斜視図、図4は、端子3が凹部4の底部4bに嵌められた状態を模式的に表わす斜視図である。これら各図において、同一または相当する部分には同一符号を付して説明する。
端子3は、凹部4の底面に載置される平面視略凸状をした基端部3aと、基端部3aから幅が狭く垂直に起立する起立片3bと、起立片3bに対して所定角度傾斜した引出片3cとを有する。基端部3aの中央には貫通孔3dが形成され、基端部3aの起立片3bが形成された側面と反対側の側面の両端、つまり、基端部3aの先端における両端には、一対の切欠き部3e,3eが形成されている。端子3は、金属板が曲げ加工されて、貫通孔3dの中心を通る中心線Cに対して左右対称に形成されている。起立片3bは、この曲げ加工により、基端部3aの背面側の一側面に立ち上がり部が突出して形成されている。
端子装着用の凹部4の底面には、電槽蓋2を貫通して電槽蓋2の下方から極柱7が突出しており、貫通孔3dにはこの極柱7が挿入される。また、凹部4の底面の四隅には、基端部3aの厚さtと同じ高さhの二対のリブ4a1,4a1、4a2,4a2が形成されている。端子3が凹部4に取り付けられる際、起立片3bの立ち上がり部は、凹部4の背面側に形成された一方の一対のリブ4a1,4a1に嵌合する。一対の切欠き部3e,3eは、凹部4の前面側に形成された他方の一対のリブ4a2,4a2に嵌合する。これら起立片3bとリブ4a1,4a1との嵌合、および、切欠き部3e,3eとリブ4a2,4a2との嵌合により、端子3の凹部4に対する位置が所定の位置に定められて、端子3が所定位置に固定保持される。端子3は、この所定位置で極柱7に溶接されることで、極柱7に電気的に接続されると共に、極柱7に機械的に固定される。そして、凹部4に樹脂5が充填されて、端子3が電槽蓋2に設けられる。この際、起立片3bの一部および引出片3cが、凹部4に充填される樹脂5から露出させられる。引出片3cにはソケット等が接続され、このソケットが先端に設けられたリード線等を介して、鉛蓄電池1から電気機器等へ電力が供給される。
凹部4は、二対のリブ4a1,4a1、4a2,4a2と底部4bと各側壁4c1,4c2,4c3,4c4とから形成されている。上記のリブ4a1,4a1は、側壁4c3と側壁4c1が交差する底部4bの角、および、側壁4c4と側壁4c1が交差する底部4bの角の底面に、突出して形成されており、起立片3bの立ち上がり部は、リブ4a1,4a1の対向する側面に両側面が挟まれて当接する。また、リブ4a2,4a2は、側壁4c3と側壁4c2が交差する底部4bの角、および、側壁4c4と側壁4c2が交差する底部4bの角の底面に、突出して形成されており、各側面が切欠き部3e,3eの各切り欠き面に当接する。底部4bは、略直方体状をしており、端子3の基端部3aが底面に載置されたとき、基端部3aの各側面に各内側面がリブ4a1,4a1、4a2,4a2の各側面と共に当接する。この底部4bの高さhは、基端部3aの厚さtと同じ寸法に設定されている。また、各側壁4c1,4c2,4c3,4c4は、端子3の周囲を凹部4内で囲んでおり、底部4bの各内側面の上縁4b1から凹部4の開口端に向かって、この開口端の開口面積を広げる向きに、底面に垂直な方向に対して90°より小さく傾斜している。凹部4は、端子3の起立片3bの背面に面する第1の側壁4c1が底面に垂直な方向に対して50°以上、第1の側壁4c1に端子3を挟んで対向する第2の側壁4c2が底面に垂直な方向に対して20°以上、第1の側壁4c1および第2の側壁4c2に交差して互いに対向する第3および第4の各側壁4c3,4c4が底面に垂直な方向に対して6°以上傾斜している。本実施形態では、第1の側壁4c1が51°、第2の側壁4c2が20°、第3および第4の各側壁4c3,4c4が6°傾斜している。
このような本実施形態による鉛蓄電池1によれば、凹部4内で端子3の周囲を囲む各側壁4c1,4c2,4c3,4c4が、底部4bの各内側面の上縁4b1から凹部4の開口端に向かって開口端の面積を広げる向きに傾斜しているため、樹脂5が凹部4に充填されて形成される気泡は、各側壁4c1,4c2,4c3,4c4の傾斜によって樹脂表面に速やかに導かれて速やかに消滅する。例えば、端子3の起立片3bの背面周りに形成される空間に空気が溜まって気泡が形成されても、その気泡は、側壁4c1の傾斜に沿って速やかに樹脂表面に導かれて速やかに消滅する。したがって、樹脂5が硬化する際には樹脂表面が平らになっており、硬化後、樹脂表面に従来のような残留気泡や凹凸が形成されなくなる。
また、端子3の基端部3aが凹部4の底面に載置されたとき、基端部3aの各側面と凹部4の底部4bの各内側面および各リブ4a1,4a1、4a2,4a2の側面とが当接してそれらの当接箇所に隙間が形成されず、しかも、底部4bおよび各リブ4a1,4a1、4a2,4a2の高さhと基端部3aの厚さtとが同じに形成されて、基端部3aの周囲に従来のような段差が形成されない。したがって、樹脂5が凹部4に充填される際、凹部4内に空間が形成され難くなり、樹脂表面に凹凸が形成される原因となる気泡の形成が抑制される。
このため、本実施形態による鉛蓄電池1によれば、凹部4に充填される樹脂5は、従来の気泡除去作業や樹脂表面平坦化作業を行うことなく、表面が平坦に形成されるようになり、鉛蓄電池1の製品の外観を良好に保つことが可能になる。
また、本実施形態による鉛蓄電池1においては、起立片3bの立ち上がり部が一方の一対のリブ4a1,4a1の対向する側面間に挟まれ、各切欠き部3eが他方の一対のリブ4a2,4a2の各側面間に挟まれて、端子3が凹部4の底面に載置されることで、端子3が凹部4の所定位置に固定保持される。この際、一方の一対のリブ4a1,4a1の対向する側面に起立片3bの立ち上がり部の両側面が挟まれて当接し、他方の一対のリブ4a2,4a2の各側面に切欠き部3eの各切り欠き面が当接する。したがって、端子3を凹部4の所定位置に固定保持するため、基端部3aに形成された起立片3bと凹部4に形成されたリブ4a1,4a1とを嵌め合わせると共に、切り欠き部3e,3eと凹部4に形成されたリブ4a2,4a2とを嵌め合わせるように構成しても、本実施形態による鉛蓄電池1によれば、リブ4a1,4a1、4a2,4a2が、凹部4の底部4bの四隅に基端部3aの厚さtと同じ高さhに突出して、基端部3aの側面および起立片3bの立ち上がり部の側面との間に隙間無く形成される。このため、本実施形態による鉛蓄電池1によれば、凹部4にリブ4a1,4a1、4a2,4a2を形成しても、樹脂5が凹部4に充填される際、一方の一対のリブ4a1,4a1の対向する側面と起立片3bの立ち上がり部の両側面との間、および、他方の一対のリブ4a2,4a2の各側面と切欠き部3eの各切り欠き面との間に、樹脂に気泡を生じさせる原因となる空間は形成され難くなり、樹脂表面に残留気泡や凹凸が形成される原因となる気泡の形成が抑制されて、製品の外観を良好に保つことが可能になる。
また、本実施形態による鉛蓄電池1では、第1の側壁4c1が50°以上、第2の側壁4c2が20°以上、第3および第4の各側壁4c3,4c4が6°以上の傾斜に設定されているため、凹部4内で端子3の周囲を囲む各側壁4c1,4c2,4c3,4c4は、凹部4の開口端に向かって開口端の面積を広げる向きの傾斜角度が最適化されている。このため、樹脂5が凹部4に充填されて凹部4内に形成される気泡は、最も効率的に、各側壁4c1,4c2,4c3,4c4の傾斜によって樹脂表面に速やかに導かれ、製品の外観を効率的に良好に保つことが可能になる。
このような本実施形態による鉛蓄電池1の作用効果を確認するため、比較実験を行った。この比較実験は、図2に示される本実施形態による鉛蓄電池1における凹部4、図5に示される第1比較例による鉛蓄電池における凹部4A、および、図6に示される第2比較例による鉛蓄電池における凹部4Bにそれぞれ上述した同じ端子3を配置し、同じ条件で各凹部4,4A,4Bに樹脂5を充填することで、行った。なお、図5および図6において図2と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。また、この比較実験では、樹脂5に2液混合式のエポキシ樹脂(接着剤)を流し込み、形成される気泡の状態を観察した。
図5(a)は第1比較例による鉛蓄電池における樹脂充填前の端子部分の一部拡大平面図、同図(b)は一部拡大正面図、同図(c)は一部拡大側面図である。同図にも各部の寸法がmmの単位で示されている。同図に示す第1比較例の凹部4Aには、端子3の基端部3aの四隅に、端子3の位置決めのためのリブ4dが形成されている。リブ4dの高さhaは、基端部3aの厚さtのおおよそ2倍である。凹部4Aにおいて端子3の周囲を囲む凹部4Aの各側壁は垂直に立っており、傾斜は付けられていない。基端部3aの後端両側部が各リブ4d,4dに緩嵌されて、各切欠き部3e,3eが基端部3aの先端両側部に設けられた各リブ4d,4dと嵌合することで、端子3は所定の位置に固定保持されている。
第1比較例による鉛蓄電池の凹部4Aに樹脂5を充填した場合、樹脂5の硬化後、樹脂表面にクレーター状の凹凸が観察された。樹脂表面におけるこの凹凸の形成は、次のように考えられる。つまり、第1比較例においては、4箇所の各リブ4dと凹部4Aの4箇所の各隅との間s1に樹脂5が充填され難い空間がそれぞれ形成され、形成された各空間に溜まる空気によって気泡が生成される。また、生成された気泡は、本実施形態のように樹脂表面に速やかに導かれず、ゆっくりと上昇するので、樹脂5の硬化後、樹脂表面にクレーター状の凹凸を形成するものと、考えられる。
図6(a)は第2比較例による鉛蓄電池における樹脂充填前の端子部分の一部拡大平面図、同図(b)は一部拡大正面図、同図(c)は一部拡大側面図である。同図にも各部の寸法がmmの単位で示されている。同図に示す第2比較例の凹部4Bでは、第1比較例のようにリブ4dと凹部4Aの隅との間s1に空間が形成されないよう、リブ4eが凹部4Bの隅まで延びて形成され、各リブ4eと凹部4Bの各隅との間に空間が形成されないように、構成されている。また、各リブ4eの高さhbは、リブ4dと同様、基端部3aの厚さtのおおよそ2倍である。また、凹部4Bにおいても端子3の周囲を囲む凹部4Bの各側壁は垂直に立っており、傾斜は付けられていない。
第2比較例による鉛蓄電池の凹部4Bに樹脂5を充填した場合、凹部4Bの隅における気泡の発生は抑制されるが、凹部4Bの各側壁に沿って気泡が発生し、樹脂5の硬化後、やはり樹脂表面にクレーター状の凹凸が観察された。樹脂表面におけるこの凹凸の形成は、次のように考えられる。つまり、第2比較例においては、凹部4Bの底面からのリブ4eの高さhbと基端部3aの高さとの違いにより、リブ4eの側部における基端部3aの上面上方に段差s2が形成され、これら段差s2に沿って樹脂5が充填され難い空間が形成されて、気泡が生成される。また、基端部3aの各側面と凹部4Bの各側壁との間に形成される隙間s3にも、樹脂5が充填され難い空間が形成されて、気泡が生成される。また、生成された気泡は、本実施形態のように樹脂表面に速やかに導かれず、ゆっくりと上昇するので、樹脂5の硬化後、樹脂表面にクレーター状の凹凸を形成するものと、考えられる。
これに対して、本実施形態による鉛蓄電池1では、第1比較例および第2比較例のように気泡の発生が見られず、樹脂5の硬化後、樹脂表面には残留気泡やクレーター状の凹凸は観察されなかった。これは次のように考えられる。つまり、本実施形態による鉛蓄電池1では、第1比較例のように、リブ4dと凹部4Aの隅との間s1に空間が形成されないよう、リブ4a1,4a1、4a2,4a2が底部4bの四隅に形成されている。また、第2比較例のように、リブ4eと基端部3aとの高さの違いによる段差s2が形成されないよう、リブ4a1,4a1、4a2,4a2の高さと基端部3aとの高さが等しく設定されている。しかも、基端部3aおよび起立片3bの立ち上がり部の各側面と凹部4Bの各側壁およびリブ4a1,4a1、4a2,4a2の各側面との間に隙間s3が形成されないよう、基端部3aおよび起立片3bの立ち上がり部の各側面が凹部4の内側面およびリブ4a1,4a1、4a2,4a2の各側面と当接するように、形成されている。さらに、各側壁4c1,4c2,4c3,4c4が、底部4bの各内側面の上縁4b1から凹部4の開口端に向かって開口端の面積を広げる向きに傾斜している。
このため、本実施形態による鉛蓄電池1によれば、上述したように、凹部4に気泡が形成されても、その気泡は、各側壁4c1,4c2,4c3,4c4の傾斜に沿って速やかに樹脂表面に導かれて速やかに消滅する。また、樹脂5が凹部4に充填される際、凹部4内に空間が形成され難くなり、樹脂表面に凹凸が形成される原因となる気泡の形成が抑制される。この結果、本実施形態による鉛蓄電池1によれば、従来の気泡除去作業や樹脂表面平坦化作業を行うことなく、鉛蓄電池1の製品の外観を良好に保つことが可能になっている。
なお、上記実施形態では、端子3が基端部3aおよび起立片3bに加えて引出片3cを備えたクランク型の形状をしている場合について、説明した。しかし、端子3は、引出片3cを備えないL字型の形状等をしていてもよい。
また、上記実施形態において、図7および図8に示すように、起立片3bの前面から背面へ貫通する開口部3fを起立片3bの立ち上がり部に形成するように構成してもよい。図7は、本実施形態の変形例による鉛蓄電池1を構成する端子3Aが凹部4Cの底部4bに嵌められる際における端子3Aおよび凹部4Cの底部4bを模式的に表わす斜視図、図8は、端子3Aが凹部4Cの底部4bに嵌められた状態を模式的に表わす斜視図である。これら図7および図8において、図3および図4と同一または相当する部分には同一符号を付してその説明は省略する。
本構成では、開口部3fは、起立片3bの立ち上がり部の幅方向における中央に、対向する内側面3f1,3f1と、各内側面3f1,3f1の上縁間にわたって形成される内頂面3f2とを備えて形成され、凹部4Cは、起立片3bが形成される基端部3aの側面に対向する底部3bの内側面に接する背面中央リブ4a3を備える。この背面中央リブ4a3は、基端部3aの厚さtよりも高く、開口部3fの内頂面3f2の高さと同じ高さhcを有し、開口部3fの対向する内側面3f1,3f1に両側面が当接し、開口部3fの内頂面3f2に頂面が当接し、開口部3fに露出する基端部3aの側面に一側面が当接する。本構成によれば、端子3Aが凹部4Cの底面に載置される際、起立片3bの立ち上がり部に形成された開口部3fが凹部4Cの底面に形成された背面中央リブ4a3に嵌合することで、端子3Aの凹部4Cにおける位置決め精度を高めることができるとともに、背面中央リブ4a3が開口部3fを完全に封鎖するため、樹脂に気泡を生じさせる原因となる空間が形成されるのを確実に防止することができる。
上記実施形態および変形例では本発明による電池を鉛蓄電池に適用した場合について説明したが、本発明による電池は鉛蓄電池に限られることはない。例えば、樹脂が充填される端子を備えるニッケル・カドミウム蓄電池や、アルカリ蓄電池、マグネシウム電池等にも同様に本発明を適用することができる。そして、その場合においても、上記の実施形態と同様な作用効果が奏される。
1…鉛蓄電池、2…電槽蓋、3,3A…端子、3a…基端部、3b…起立片、3c…引出片、3d…貫通穴、3e…切欠き部、3f…開口部、3f1…内側面、3f2…内頂面、4…凹部、4a1,4a1、4a2,4a2…リブ、4a3…背面中央リブ、4b…底部、4b1…上縁、4c1,4c2,4c3,4c4…側壁、5…樹脂、6…覆い蓋、7…極柱

Claims (4)

  1. 筐体の表面に窪んで設けられた凹部の底面に載置される基端部および前記基端部から起立する起立片を有する端子と、前記起立片の一部を露出させて前記端子が収容された前記凹部に充填される樹脂とから構成される樹脂充填端子を備える電池において、
    前記凹部は、前記底面の四隅に形成された前記基端部の厚さと同じ高さの二対のリブと、前記基端部が前記底面に載置されたときに前記基端部の周囲を囲む各側面に各前記リブの側面と共に各内側面が当接する、前記基端部の厚さと同じ高さの底部と、前記底部の各内側面の上縁から前記凹部の開口端に向かって当該開口端の開口面積を広げる向きに傾斜する、前記端子の周囲を前記凹部内で囲む各側壁とから形成されている
    ことを特徴とする樹脂充填端子を備える電池。
  2. 前記起立片は、一方の一対の前記リブの対向する側面に両側面が挟まれて当接する位置における前記基端部の一側面に立ち上がり部が突出して形成され、
    前記基端部は、前記起立片が形成された側面と反対側の側面の両端に、他方の一対の前記リブの各側面に切り欠き面が当接する切欠き部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の樹脂充填端子を備える電池。
  3. 前記起立片は、前記立ち上がり部の幅方向における中央に、前記起立片の前面から背面へ貫通して形成され、対向する内側面と、各前記内側面の上縁間にわたって形成される内頂面とを備える開口部が形成され、
    前記凹部は、前記開口部の対向する内側面に両側面が当接し、前記開口部の内頂面に頂面が当接し、前記開口部に露出する前記基端部の側面に一側面が当接する、前記開口部の内頂面の高さと同じ高さの背面中央リブを、前記起立片が形成される前記基端部の側面に対向する前記底部の内側面に接して備えることを特徴とする請求項2に記載の樹脂充填端子を備える電池。
  4. 前記凹部は、前記起立片の背面に面する第1の前記側壁が前記底面に垂直な方向に対して50°以上、第1の前記側壁に前記端子を挟んで対向する第2の前記側壁が前記底面に垂直な方向に対して20°以上、第1の前記側壁および第2の前記側壁に交差して互いに対向する第3および第4の各前記側壁が前記底面に垂直な方向に対して6°以上傾斜していることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の樹脂充填端子を備える電池。
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