JP7156967B2 - 走行支援システム - Google Patents
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Description
このような管内検査装置は、複数の自走装置を配管内で自走させることで、検査具が装着されたケーブルを配管内に挿入する。ケーブルに設けられた検査具で、配管の内周面のスケール付着状況や腐食状況等を検査する。
この発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、多様な配管径や曲げ半径に対応可能な走行支援システムを提供することを目的とする。
この発明の第一態様によれば、走行支援システムは、配管内に挿入されて前記配管の内周面に沿って回転駆動される複数の車輪と、前記車輪を前記配管の内周面に向けて押圧する押圧力を発生させる押圧力発生部と、前記押圧力発生部を変位させることで前記押圧力を増減させる押圧力可変機構と、を有した自走台車の制御を行う制御装置を有している。制御装置は、走行環境情報取得部と、押圧力発生部位置算出部と、制御指令出力部と、を備える。走行環境情報取得部は、前記自走台車の走行環境の情報を取得する。押圧力発生部位置算出部は、前記走行環境情報取得部によって取得された走行環境の情報に基づいて、前記自走台車の走行環境に適した前記押圧力発生部の位置を算出する。制御指令出力部は、前記押圧力発生部の位置が前記押圧力発生部位置算出部で算出された位置となるように前記押圧力可変機構に向けて制御指令を出力する。
このようにすることで、自走台車の位置に応じて押圧力発生部により発生させる押圧力を変化させることができる。したがって、自走台車の位置に応じて変化する自走台車の走行環境に適した押圧力を押圧力発生部で発生させることができる。
このようにすることで、配管の曲がり部の曲率半径と、配管の内径とのうち少なくとも一方に応じて押圧力発生部により発生させる押圧力を変化させることができる。したがって、配管の曲がり部の曲率半径と、配管の内径とのうち少なくとも一方に適した押圧力を押圧力発生部によって発生させることができる。
(第一実施形態)
図1は、この実施形態における管内移動装置が配管内に挿入された状態を示す側面図である。図2は、上記管内移動装置が配管内に挿入された状態を示す平面図である。図3は、上記管内移動装置の最前部の自走台車を示す斜視図である。
図1、図2に示すように、この実施形態の管内移動装置1Aは、配管100内に挿入され、鋼材等の磁性材料(言い換えれば、強磁性体)からなる配管100の内周面100fのスケール付着状況や腐食状況等の検査を行う。管内移動装置1Aは、配管100内で、配管100の管軸の延びる方向(以下、単に進退方向Daと称する)に進退する。管内移動装置1Aは、自走台車3と、ケーブル2と、カメラ(検査具)4と、を主に備えている。
図4に示すように、磁石33(前部磁石33F、後部磁石33R)は、それぞれ、車体幅方向Dwに間隔をあけて二個で一組となって設けられている。前部磁石33F、後部磁石33Rのそれぞれは、車輪32に対して車体幅方向Dwの内側に配置されている。前部磁石33F、後部磁石33Rのそれぞれは、その中心軸が配管100の内周面100fに直交するよう、車体31の車体上下方向Dvに対して傾斜して設けられている。前部磁石33F、後部磁石33Rは、それぞれ、車体上下方向Dv(配管100の径方向)において、配管100の内周面100fとの間に間隔をあけて対向している。これらの磁石33の磁力により、車体31の底面31bが配管100の内周面100fに接近する方向へ吸引力が作用する。これにより、各車輪32が内周面100fに密着し、車輪32と内周面100fとの間の摩擦力が増大する。このようにして、押圧力発生部5Aとしての磁石33(前部磁石33F、後部磁石33R)は、車輪32を配管100の内周面100fに向けて押圧する押圧力を発生させる。
図5、図6に示すように、最前部の自走台車3Aが配管100の曲がり部100wに侵入したときに、ガイド部材50の先端ガイド部52が、曲がり部100wの湾曲方向外側の内周面100fに接触するのが好ましい。そのため、二つのガイド部材50は、このような条件を満たすよう、ガイド部材50の長さ、二つのガイド部材50の間隔を設定してもよい。
また、図5から図7に示すように、配管100の曲がり部100wにおいて、ガイド部材50の先端が配管100の内周面100fに当たると、ガイド部材50には、配管100の内周面100f側からガイド部材50の先端を配管100の内側に押圧する反力F(図6、図7参照)が作用する。この反力Fがガイド部材50を介して自走台車3の前端部31pに伝わる。
この図8に示すように、管内移動装置1Aは、押圧力可変機構6を備えている。さらに、管内移動装置1Aは、走行支援システムSSにケーブル2を介して接続されている。
図3、図9に示すように、一対の前部磁石33F、一対の後部磁石33Rのそれぞれは、配管100の内周面100fに対し、配管100の径方向に接離可能となっている。一対の前部磁石33F、後部磁石33Rのそれぞれは、図8に示すように、自走台車3の車体31内に設けられたアクチュエーター等の磁石駆動部61により、配管100の径方向に沿って進退駆動される。
図6、図10に示すように、ガイド部材50は、自走台車3の車体31の前端部31pから、進退方向Da(配管100への挿入方向)の前方への突出寸法が調整可能となっている。このため、ガイド部材50は、進退方向Daに進退可能に設けられている。ガイド部材50は、図8に示すように、車体31内に設けられたアクチュエーター等のガイド部材駆動部62により、進退方向Daに進退駆動される。
走行支援システムSSは、配管100の曲がり部100wの曲率半径、及び配管100の内径の少なくとも一方に基づいて、押圧力可変機構6における押圧力の調整を制御する。言い換えれば、走行支援システムSSは、車輪32の浮き上がりを抑制するための制御を行う。この実施形態で例示する走行支援システムSSは、パーソナルコンピュータ(PC)などの汎用のコンピューターからなる。
OSプログラム記憶部111は、OS(Operating System)プログラムを予め記憶する記憶領域である。
図12に示すように、支援情報記憶部112には、支援情報として、配管情報と、押圧力発生部5Aの押圧力調整情報(位置情報)と、が記憶されている。配管情報は、図13に例示するような配管100の例において、配管100の管軸方向における位置(配管100の入口からの距離)と、各位置における配管100の曲率半径と、配管100の内径と、が互いに関連付けられたものである。なお、図12において、曲率半径∞は、配管100が直線状に延びている部分を示している。
図14に示すように、走行支援システムSSの制御装置80では、所定の周期で(具体的には、微少な所定時間毎に)、位置検出工程S1、押圧力調整条件取得工程S2と、押圧力調整工程S3とを、順次実行する。
この実施形態では、実際の配管100の形状、レイアウトに応じたシミュレーションをコンピューター装置で実行し、最適条件を設定する。
この図15に示すように、シミュレーションを行うコンピューター装置(図示無し)では、まず、配管100の設計データに基づき、配管形状データを取得する(ステップS11)。配管形状データとしては、例えば図13に例示したようなレイアウトの配管100において、配管100の入口からの距離毎の配管100の曲率半径及び内径、配管100の全長等がある。
その結果、全区間でシミュレーションが成功していなければ、コンピューター装置は、ステップS12に戻り、ステップS16で変化させた設定値を用い、管内移動装置1Aを配管100内に挿入させて移動させるシミュレーションを再度実行する。このとき、既にシミュレーションが成功した区間においては、ステップS15で支援情報記憶部112に記憶された設定値を用いる。つまり、シミュレーションが成功しなかった区間においてのみ、ステップS16で変化させた設定値を用い、シミュレーションを行う。
これにより、支援情報記憶部112には、図12に示したような、配管情報と、最適な押圧力調整情報(磁石33の突出寸法と、ガイド部材50の突出寸法)が、関連付けて格納される。
次に、この発明に係る管内移動装置の第二実施形態について説明する。以下に説明する第二実施形態においては、第一実施形態と同一部分に同一符号を付して説明するとともに、重複説明を省略する。
図16、図17に示すように、この実施形態における管内移動装置1Bは、ケーブル2と、複数の自走台車3と、磁石33と、押圧力発生部5Bと、を備える。
また、配管100の曲がり部100wにおいて、弾性ガード部9が配管100の内周面100fに当たると、弾性ガード部9が弾性変形して、配管100の内周面100f側から弾性ガード部9を配管100の内側に押圧する反力Fが作用する。この反力Fが弾性ガード部9を介して自走台車3の前端部31pに伝わる。これにより、自走台車3Aの車体31は、曲がり部100wを湾曲方向内側に押圧される。これにより、自走台車3の前部車輪32Fが配管100の内周面100fから浮かび上がることが抑えられる。
図18に示すように、上記管内移動装置1Bは、押圧力可変機構6Bを備えている。さらに、管内移動装置1Bは、走行支援システムSS(図11参照)にケーブル2を介して接続されている。
図16、図19に示すように、弾性ガード部9の中間部9bは、車体上下方向Dvの上方(配管100の径方向で車輪32が設けられた側とは反対側)への突出寸法が調整可能となっている。この弾性ガード部9は、二つの端部9aの少なくとも一方側から車体上下方向Dvの上方に繰り出されることで、その全長が可変とされている。弾性ガード部9は、車体31内に設けられたアクチュエーター等の弾性バー駆動部67により、全長が調整可能とされている。
このため、第一実施形態と同様に、走行支援システムSSの支援情報記憶部112には、配管情報と、押圧力調整情報、とが記憶されている。配管情報は、配管100の管軸方向における位置(配管100の入口から距離)と、各位置における配管100の曲率半径と、配管100の内径と、が互いに関連付けられている。
押圧力調整情報は、配管100の曲率半径や配管100の内径に応じて最適に設定された磁石33の突出寸法(位置)と、弾性ガード部9の突出寸法(位置)とが、配管100の管軸方向における位置(配管100の入口から距離)に関連付けられている。
なお、この発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲において、上述した実施形態に種々の変更を加えたものを含む。すなわち、実施形態で挙げた具体的な形状や構成等は一例にすぎず、適宜変更が可能である。
また、管内移動装置1A、1B、1Cを構成する自走台車3の数は、2つに限らない。管内移動装置1A、1B、1Cの、配管100に対する挿入長さが大きくなるにしたがって、自走台車3の数を増やせばよい。また、配管100に対する挿入長さが小さい場合には、自走台車3の数は、1つでもよい。
さらに、位置検出手段81として、車輪32の回転量を検出する回転量センサーと、ケーブル2の送り量を計測する測定装置とを併用することで、自走台車3の走行距離を、より正確に取得するようにしてもよい。
2 ケーブル
3 自走台車
3A 最前部の自走台車
4 カメラ
5A、5B、5C 押圧力発生部
6、6B 押圧力可変機構
9 弾性ガード部
9a 両端部
9b 中間部
31 車体
31b 底面
31c 中心
31f 前面
31k 凸部
31p 前端部
31q 後端部
31r 後面
31s 側面
31t 上面
32 車輪
32F 前部車輪
32R 後部車輪
33 磁石
33F 前部磁石
33R 後部磁石
34 支持台
50 ガイド部材
51 ガイド部材本体
52 先端ガイド部
52f 湾曲面
61 磁石駆動部
62 ガイド部材駆動部
67 弾性バー駆動部
80、80B 制御装置
81 位置検知手段
82、82B データベース
85 モーター
86 走行環境情報取得部
87 押圧力発生部位置算出部
88 制御指令出力部
89 台車位置検出部
100 配管
100f 内周面
100w 曲がり部
100x 入口
101 表示装置
102 操作装置
104 メモリ
105 再生装置
106 補助記憶装置
108 通信インターフェース
110 演算プログラム記憶部
111 OSプログラム記憶部
112 支援情報記憶部
Da 進退方向
Dv 車体上下方向
Dw 車体幅方向
F 反力
Nt ネットワーク
Claims (3)
- 配管内に挿入されて前記配管の内周面に沿って回転駆動される複数の車輪と、前記車輪を前記配管の内周面に向けて押圧する押圧力を発生させる押圧力発生部と、前記押圧力発生部を変位させることで前記押圧力を増減させる押圧力可変機構と、を有した自走台車の制御を行う制御装置を有した走行支援システムであって、
前記制御装置は、
前記自走台車の走行環境の情報を取得する走行環境情報取得部と、
前記走行環境情報取得部によって取得された走行環境の情報に基づいて、前記自走台車の走行環境に適した前記押圧力発生部の位置を算出する押圧力発生部位置算出部と、
前記押圧力発生部の位置が前記押圧力発生部位置算出部で算出された位置となるように前記押圧力可変機構に向けて制御指令を出力する制御指令出力部と、
を備える走行支援システム。 - 前記走行環境情報取得部は、
前記自走台車の位置を検出する台車位置検出部を備え、
前記押圧力発生部位置算出部は、
前記台車位置検出部によって検出された前記自走台車の位置情報に基づいて、前記自走台車の走行環境に適した前記押圧力発生部の位置を算出する
請求項1に記載の走行支援システム。 - 前記走行環境情報取得部は、 前記自走台車の位置する前記配管の曲がり部の曲率半径と、前記配管の内径とのうち少なくとも一方の情報を取得し、
前記押圧力発生部位置算出部は、
前記走行環境情報取得部によって取得した前記曲率半径と前記内径とのうち少なくとも一方の情報に基づいて、前記押圧力発生部の位置を算出する
請求項1又は2に記載の走行支援システム。
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