JP7154532B2 - 通信制御装置、通信制御装置を備えた基地局、通信制御装置を備えた端末装置、コンピュータに実行させるためのプログラムおよびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

通信制御装置、通信制御装置を備えた基地局、通信制御装置を備えた端末装置、コンピュータに実行させるためのプログラムおよびプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体 Download PDF

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Description

この発明は、通信制御装置、通信制御装置を備えた基地局、通信制御装置を備えた端末装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびデータ構造に関する。
第5世代移動通信システムにおける様々な通信性能に対する要求を満足するために、更なる周波数資源が必要になっている。その中で、時間や場所において利用のない周波数を共用する技術が注目を集めている(非特許文献1)。周波数を共用するためには、既存の無線システム(1次利用者)に干渉を与えないように、1次利用者の利用状況を逐次把握する必要がある。これに対して、移動機をセンサ端末として1次利用者の利用状況(電力分布)を推定するシステムが提案されている(非特許文献2)。
しかし、推定された電力分布が1次利用者の電力であるのか2次利用者の電力であるのかを判定することが困難である。
そこで、この発明の実施の形態によれば、1次利用者と周波数を共用する際に無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現を判定可能な通信制御装置を提供する。
また、この発明の実施の形態によれば、1次利用者と周波数を共用する際に無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現を判定可能な通信制御装置を備える基地局を提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、1次利用者と周波数を共用する際に無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現を判定可能な通信制御装置を備える端末装置を提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、1次利用者と周波数を共用する際に無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現の判定をコンピュータに実行させるためのプログラムを提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、1次利用者と周波数を共用する際に無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現の判定をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体を提供する。
更に、この発明の実施の形態によれば、1次利用者と周波数を共用する際に無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現の判定をコンピュータに実行させるためのデータ構造を提供する。
(構成1)
この発明の実施の形態によれば、通信制御装置は、演算手段と、判定手段とを備える。演算手段は、1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理の履歴情報に基づいて、1次利用者が出現したか否かを判定するための指標を演算する。判定手段は、演算された指標がしきい値よりも小さいとき1次利用者が出現したと判定し、演算された指標がしきい値以上であるとき1次利用者が出現しなかったと判定する。
構成1によれば、1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理の履歴情報に基づいて演算された指標が、しきい値よりも小さいとき1次利用者が出現したと判定される。この判定は、1次利用者が出現していないとき、2次利用者が一定の確率で無線通信に成功するという知見に基づいている。従って、無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
(構成2)
構成1において、演算手段は、端末装置が共用周波数で無線通信に成功する通信確率を指標として演算する。
構成2によれば、端末装置における無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
(構成3)
構成1において、演算手段は、一定期間において共用周波数で通信可能な端末装置の台数を指標として演算する。
構成3によれば、周波数を共用する端末装置の台数に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
(構成4)
構成3において、通信制御装置は、発生手段を更に備える。発生手段は、指数分布に従って、共用周波数を有する電波の継続時間を発生させる。そして、演算手段は、継続時間を一定時間として用いて、共用周波数で通信可能な端末装置の台数を指標として演算する。
構成4によれば、指標を演算するときの一定期間をほぼ同じにできるので、指標に基づいて1次利用者の出現の有無を正確に判定できる。
(構成5)
構成1から構成4のいずれかにおいて、通信制御装置は、通知手段を更に備える。通知手段は、判定手段によって1次利用者が出現したと判定されたとき、1次利用者の無線通信と2次利用者の無線通信との干渉を回避するように決定された2次利用者の通信条件を端末装置の通信手段へ通知する。
構成5によれば、1次利用者が出現した場合でも、端末装置は、1次利用者に干渉を与えないように無線通信を行うことができる。
(構成6)
構成1から構成4のいずれかにおいて、通信制御装置は、通知手段を更に備える。通知手段は、判定手段によって1次利用者が出現しなかったと判定されたとき、端末装置と無線通信を行う基地局から送信された電波の到達範囲内になるように決定された2次利用者の通信条件を端末装置の通信手段へ通知する。
構成6によれば、2次利用者(基地局および端末装置)は、基地局から送信された電波の到達範囲内で無線通信を行うので、1次利用者に干渉を与えるのを正確に回避できる。
(構成7)
また、この発明の実施の形態によれば、基地局は、構成1から構成6のいずれかに記載の通信制御装置を備える。
構成7によれば、基地局の電波の到達範囲内に存在する端末装置における検出処理(1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理)の履歴情報に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
(構成8)
更に、この発明の実施の形態によれば、端末装置は、構成1から構成6のいずれかに記載の通信制御装置を備える。
構成8によれば、各端末装置が1次利用者の出現の有無を判定するので、各端末装置は、その判定結果を迅速に取得できる。
(構成9)
更に、この発明の実施の形態によれば、プログラムは、演算手段が、1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理の履歴情報に基づいて、1次利用者が出現したか否かを判定するための指標を演算する第1のステップと、判定手段が、演算された指標がしきい値よりも小さいとき1次利用者が出現したと判定し、演算された指標がしきい値以上であるとき1次利用者が出現しなかったと判定する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラムである。
構成9によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理の履歴情報に基づいて演算された指標が、しきい値よりも小さいとき1次利用者が出現したと判定される。この判定は、1次利用者が出現していないとき、2次利用者が一定の確率で無線通信に成功するという知見に基づいている。従って、無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
(構成10)
構成9において、演算手段は、第1のステップにおいて、端末装置が共用周波数で無線通信に成功する通信確率を指標として演算する。
構成10によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、端末装置における無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
(構成11)
構成9において、演算手段は、第1のステップにおいて、一定期間において共用周波数で通信可能な端末装置の台数を指標として演算する。
構成11によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、周波数を共用する端末装置の台数に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
(構成12)
構成11において、プログラムは、発生手段が、指数分布に従って、共用周波数を有する電波の継続時間を発生させる第3のステップを更にコンピュータに実行させ、演算手段は、第1のステップにおいて、継続時間を一定時間として用いて、共用周波数で通信可能な端末装置の台数を指標として演算する。
構成12によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、指標を演算するときの一定期間をほぼ同じにできるので、指標に基づいて1次利用者の出現の有無を正確に判定できる。
(構成13)
構成9から構成12のいずれかにおいて、プログラムは、通知手段が、判定手段によって1次利用者が出現したと判定されたとき、1次利用者の無線通信と2次利用者の無線通信との干渉を回避するように決定された2次利用者の通信条件を端末装置の通信手段へ通知する第4のステップを更にコンピュータに実行させる。
構成13によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、1次利用者が出現した場合でも、端末装置は、1次利用者に干渉を与えないように無線通信を行うことができる。
(構成14)
構成9から構成12のいずれかにおいて、プログラムは、通知手段が、判定手段によって1次利用者が出現しなかったと判定されたとき、端末装置と無線通信を行う基地局から送信された電波の到達範囲内になるように決定された2次利用者の通信条件を端末装置の通信手段へ通知する第4のステップを更にコンピュータに実行させる。
構成14によれば、プログラムをコンピュータに実行させることによって、2次利用者(基地局および端末装置)は、基地局から送信された電波の到達範囲内で無線通信を行うので、1次利用者に干渉を与えるのを正確に回避できる。
(構成15)
更に、この発明の実施の形態によれば、記録媒体は、構成9から構成14のいずれかに記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体である。
(構成16)
更に、この発明の実施の形態によれば、データ構造は、1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理の履歴情報と、履歴情報に対応付けられた時刻間隔とを含むデータ構造であって、履歴情報および時刻間隔は、演算手段が、1次利用者が出現したか否かを判定するための指標を演算するのに用いられ、演算手段によって演算された前記指標は、判定手段が、指標がしきい値以上であるとき1次利用者が出現しなかったと判定し、指標がしきい値よりも小さいとき1次利用者が出現したと判定するのに用いられるデータ構造である。
構成16によれば、データ構造を用いることによって、1次利用者の出現の有無を無線通信の実情に基づいて判定できる。
(構成17)
構成16において、履歴情報は、1つの端末装置における検出処理の履歴情報を示す第1の履歴情報からなり、時刻間隔は、1つの端末装置における検出処理の時刻間隔を示す第1の時刻間隔からなる。第1の履歴情報および第1の時刻間隔は、演算手段が、1つの端末装置の通信確率を前記指標として演算するのに用いられる。演算手段によって演算された通信確率は、判定手段が、通信確率がしきい値以上であるとき1次利用者が出現しなかったと判定し、通信確率がしきい値よりも小さいとき1次利用者が出現したと判定するのに用いられる。
構成17によれば、各端末装置における検出処理の履歴情報に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
(構成18)
構成16において、履歴情報は、複数の端末装置における検出処理の複数の履歴情報を示す複数の第2の履歴情報からなり、時刻間隔は、複数の第2の履歴情報に対応付けられた同じ一定期間からなる。複数の第2の履歴情報および一定期間は、演算手段が、一定期間において通信可能な端末装置の台数を演算するのに用いられる。演算手段によって演算された台数は、判定手段が、台数がしきい値以上であるとき1次利用者が出現しなかったと判定し、台数がしきい値よりも小さいとき1次利用者が出現したと判定するのに用いられる。
構成18によれば、端末装置の台数に基づいて1次利用者の出現の有無を判定できる。
無線通信の実情に基づいて1次利用者の出現を判定できる。
この発明の実施の形態1による無線通信システムの概略図である。 図1に示す基地局内に配置される通信制御装置の概略図である。 図1に示す端末装置の概略図である。 LBTの履歴情報の例を示す図である。 LBTの履歴情報の概念図である。 複数の端末装置における複数のLBTの履歴情報の概念図である。 受信電力と波源からの距離との関係を示す図である。 1次利用者の電波の到達範囲の推定結果を示す表の概念図である。 2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲の推定結果を示す表の概略図である。 端末送信許可領域を決定する方法を説明するための図である。 伝搬特性を示す図である。 端末送信許可領域を決定する方法を説明するための別の図である。 端末送信許可領域を決定する別の方法を説明するための図である。 端末送信許可領域を決定する更に別の方法を説明するための図である。 1次利用者の電波の到達範囲と2次利用者の電波の到達範囲との関係を示す図である。 1次利用者の電波の到達範囲と2次利用者の電波の到達範囲との別の関係を示す図である。 端末装置の通信許可内容と符号との対応関係を示す図である。 端末装置の通信条件を示す図である。 図2に示す通信制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図19のステップS5の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図20のステップS52の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図20のステップS53の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図21のステップS523の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図19のステップS8の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図24のステップS52Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 図24のステップS53Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。

図25のステップS523Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1における端末装置の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態1による別の通信制御装置の概略図である。 素波の概念図である。 周波数fの分布を示す概念図である。 図29に示す信号発生手段の動作を説明するためのフローチャートである。 図29に示す通信制御装置の動作を説明するためのフローチャートである。 実施の形態2による無線通信システムの概略図である。 図34に示す端末装置の概略図である。 図35に示す端末装置の動作を説明するためのフローチャートである。 図29に示す通信制御装置を備える端末装置の動作を説明するためのフローチャートである。 この発明の実施の形態によるデータ構造を示す概略図である。 この発明の実施の形態による別のデータ構造を示す概略図である。 この発明の実施の形態による更に別のデータ構造を示す概略図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
[実施の形態1]
図1は、この発明の実施の形態1による無線通信システムの概略図である。図1を参照して、この発明の実施の形態による無線通信システム10は、基地局1と、複数の端末装置2とを備える。
基地局1および複数の端末装置2は、無線通信空間に配置される。図1において、波源Sは、既に周波数帯域が割り当てられている1次利用者であり、例えば、レーダおよび放送局等からなる。基地局1および複数の端末装置2は、2次利用者である。端末装置2は、例えば、スマートフォン等の携帯端末である。
基地局1は、複数の端末装置2の各々におけるLBT(Listen Before Talk)の履歴情報と、LBTを行ったときの時刻を示す時間情報と、位置情報と、周波数帯域と、送信電力と、受信電力とを含む端末情報を各端末装置2から受信する。
基地局1は、GPS(Global Positioning System)によって自己の位置を検出する。また、基地局1は、電波を送信したときの送信電力Ptおよび送信アンテナ利得gを検出する。更に、基地局1は、電波を受信したときの受信電力Rを検出する。そして、基地局1は、複数の端末情報に基づいて、後述する方法によって、1次利用者の出現の有無を判定する。
基地局1は、1次利用者の出現の有無の判定結果に応じて、1次利用者の無線通信と2次利用者の無線通信との干渉を回避するように2次利用者の無線通信の通信条件を調停し、その調停した無線通信の通信条件を複数の端末装置2へ送信する。
複数の端末装置2の各々は、定期的に、GPSによって自己の位置を示す位置情報[x,y](iは、正の整数)を検出する。
また、複数の端末装置2の各々は、無線通信を行うとき、1次利用者と共用する共用周波数fcomを有する電波の有無を検出するためにLBTを行い、LBTの履歴情報LBT_logを検出するとともにLBTを行ったときの時刻tを検出する。そして、複数の端末装置2の各々は、LBTの結果、共用周波数fcomを有する電波を検出しなかったとき、電波を送信するとともに電波を送信したときの送信電力Ptを検出する。また、複数の端末装置2の各々は、電波を受信したとき、電波を受信したときの受信電力RSSIを検出する。
LBTは、次の内容からなる。
(1)共用周波数fcomを有する電波を送信しようとする端末装置2は、共用周波数fcomで電波を送信している他の端末装置2の有無を判定し、共用周波数fcomで電波を送信している他の端末装置2が存在しなければ、一定時間、共用周波数fcomで無線通信を行う。
(2)共用周波数fcomを有する電波を送信しようとする端末装置2は、共用周波数fcomで電波を送信している他の端末装置2が存在すれば、不定時間経過後に、再度、LBTを行う。
(3)上記の(1)と(2)とを繰り返し行う。
そして、この発明の実施の形態においては、1次利用者は、LBTを行わずに電波を送信し、2次利用者(基地局1および端末装置2)は、LBTを行い、共用周波数fcomを有する電波を検出しないとき無線通信を行う。
更に、複数の端末装置2の各々は、1次利用者と共用する周波数帯域BWを検出する。
位置情報[x,y]のxは、経度を表し、yは、緯度を表す。時刻tは、YYYY/MM/DD/h/m/sによって表される。
複数の端末装置2の各々は、自己の識別情報ID、位置情報[x,y]、受信電力RSSI、送信電力Pt、周波数帯域BW、LBTの履歴情報LBT_logおよび時刻tを含む端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/BW/LBT_log/t]を生成し、その生成した端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/BW/LBT_log/t]を基地局1へ送信する。
複数の端末装置2の各々は、基地局1から通信条件CMCDを受信し、その受信した通信条件CMCDに基づいて、無線通信を停止し、または無線通信を行う。
図2は、図1に示す基地局1内に配置される通信制御装置の概略図である。基地局1は、図2に示す通信制御装置11を含む。図2を参照して、通信制御装置11は、受信手段111と、記憶手段112と、演算手段113と、判定手段114と、推定手段115と、決定手段116と、送信手段117とを含む。
受信手段111は、タイマーを内蔵している。受信手段111は、基地局1のホストシステムから端末情報INFO_i、基地局1の識別情報ID、送信電力Pt、送信アンテナ利得g、受信電力Rおよび位置情報(x,y)を受信し、これらを受信したときの時刻tを検出する。
そして、受信手段111は、その受信した端末情報INFO_iを記憶手段112に格納する。また、受信手段111は、基地局1の識別情報ID、送信電力Pt、送信アンテナ利得g、受信電力R、位置情報(x,y)および時刻tを相互に対応付けた基地局情報INFO_b=[ID/[x,y]/Pt/g/R/t]を記憶手段112に格納する。
なお、基地局1が、他の基地局との連携によって1次利用者に関する情報(1次利用者の位置および1次利用者の電波の到達範囲(=半径))を他の基地局から受信している場合、受信手段111は、1次利用者に関する情報を基地局1のホストシステムから受信し、その受信した1次利用者に関する情報を記憶手段112に記憶する。
記憶手段112は、受信手段111から受けた端末情報INFO_iおよび基地局情報INFO_bを記憶する。また、記憶手段112は、受信手段111から受けた1次利用者に関する情報を記憶する。
演算手段113は、記憶手段112に記憶された複数の端末情報INFO_iに含まれる複数のLBTの履歴情報LBT_logに基づいて、後述する方法によって、1次利用者が出現したか否かを判定するための指標IDXを演算し、その演算した指標IDXを判定手段114へ出力する。
判定手段114は、しきい値IDX_thを予め保持する。判定手段114は、指標IDXを演算手段113から受ける。そして、判定手段114は、指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さいか否かを判定する。判定手段114は、指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さいとき、1次利用者が出現したと判定し、指標IDXがしきい値IDX_th以上であるとき、1次利用者が出現しなかったと判定する。
判定手段114は、1次利用者が出現したと判定したとき、1次利用者が出現したことを示す通知NTF1を生成し、その生成した通知NTF1を推定手段115へ出力する。
一方、判定手段114は、1次利用者が出現しなかったと判定したとき、1次利用者が出現しなかったことを示す通知NTF2を生成し、その生成したNTF2を推定手段115へ出力する。
推定手段115は、通知NTF1を判定手段114から受けると、記憶手段112に記憶された端末情報INFO_iおよび基地局情報INFO_bに基づいて、後述する方法によって、1次利用者から送信された電波の到達範囲COVG1、基地局1から送信された電波の到達範囲COVG2および1次利用者の位置を示す位置情報(x,y)を推定する。そして、推定手段115は、その推定した電波の到達範囲COVG1,COVG2を決定手段116へ出力し、位置情報(x,y)を記憶手段112に格納する。
また、推定手段115は、通知NTF2を判定手段114から受けると、記憶手段112に記憶された端末情報INFO_iおよび基地局情報INFO_bに基づいて、後述する方法によって、基地局1から送信された電波の到達範囲COVG2を推定する。そして、推定手段115は、その推定した電波の到達範囲COVG2を決定手段116へ出力する。
決定手段116は、電波の到達範囲COVG1,COVG2(または電波の到達範囲COVG2)を推定手段115から受ける。そして、決定手段116は、電波の到達範囲COVG1,COVG2を判定手段115から受けたとき、電波の到達範囲COVG1,COVG2、記憶手段112に記憶された端末情報INFO_iおよび位置情報(x,y),(x,y)に基づいて、後述する方法によって、端末送信許可領域TALWRGを決定する。
また、決定手段116は、電波の到達範囲COVG2を推定手段115から受けたとき、電波の到達範囲COVG2および記憶手段112に記憶された端末情報INFO_iに基づいて、後述する方法によって、端末送信許可領域TALWRGを決定する。
この端末送信許可領域TALWRGは、端末装置2から送信される電波の到達範囲が基地局1の位置を含むとともに電波の到達範囲COVG1外または電波の到達範囲COVG2内になる領域であり、かつ、端末装置2が1次利用者および2次利用者(基地局1および複数の端末装置2)が共用する共用周波数fcomで電波を送信することを許可された領域である。
決定手段116は、端末送信許可領域TALWRGを決定すると、その決定した端末送信許可領域TALWRGに基づいて複数の端末装置2の通信条件を生成して送信手段117へ出力する。
また、決定手段116は、1次利用者に関する情報が記憶手段112に記憶されているとき、1次利用者に関する情報に基づいて、後述する方法によって、2次利用者(基地局1および端末装置2)が電波を送受信できる領域REG_TR、または端末装置2が電波を送信できる領域REG_Tを決定する。そして、決定手段116は、領域REG_TRまたは領域REG_Tを決定したとき、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TRに基づいて複数の端末装置2の通信条件を生成し、または端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_Tに基づいて複数の端末装置2の通信条件を生成する。決定手段116は、その生成した複数の端末装置2の通信条件を送信手段117へ出力する。
送信手段117は、複数の端末装置2の通信条件を決定手段116から受けると、その受けた通信条件を複数の端末装置2へ送信する。
図3は、図1に示す端末装置2の概略図である。図3を参照して、端末装置2は、アンテナ21と、受信手段22と、記憶手段23と、GPS受信機24と、制御手段25と、送信手段26とを備える。
受信手段22は、1次利用者と共用する周波数帯域BWを検出する。受信手段22は、送信開始信号を送信手段26から受けると、LBTに従って、周波数帯域BWに含まれる共用周波数fcomを有する電波を受信し、その受信した電波の受信電力RSSIを検出する。また、受信手段22は、タイマーを内蔵しており、受信電力RSSIを検出したときの時刻tを検出する。そして、受信手段22は、時刻t、受信電力RSSIおよび周波数帯域BWを相互に対応付けて記憶手段23に格納する。
受信手段22は、アンテナ21を介して通信条件を受信すると、その受信した通信条件を記憶手段23に記憶する。
記憶手段23は、時刻t、受信電力RSSIおよび周波数帯域BWを受信手段22から受け、その受けた時刻t、受信電力RSSIおよび周波数帯域BWを相互に対応付けて記憶する。また、記憶手段23は、通信条件を受信手段22から受け、その受けた通信条件を記憶する。
GPS受信機24は、GPS信号を受信し、その受信したGPS信号に基づいて、経度および緯度を検出する。そして、GPS受信機24は、その検出した経度および緯度を位置情報(x,y)として時刻t、受信電力RSSIおよび周波数帯域BWに対応付けて記憶手段23に格納する。
制御手段25は、端末装置2の識別情報IDを保持している。また、制御手段25は、共用周波数fcomを有する電波を基地局1または他の端末装置2が送信したか否かを判定するためのしきい値RSSI_thを保持している。そして、制御手段25は、記憶手段23に記憶された受信電力RSSIを読み出し、その読み出した受信電力RSSIがしきい値RSSI_com_th以下であるとき、基地局1または他の端末装置2が共用周波数fcomを有する電波を送信しなかったと判定し、受信電力RSSIがしきい値RSSI_com_th以下でないとき、基地局1または他の端末装置2が共用周波数fcomを有する電波を送信したと判定する。
制御手段25は、基地局1または他の端末装置2が共用周波数fcomを有する電波を送信しなかったと判定したとき、“0”からなるLBTの履歴情報LBT_logを生成し、基地局1または他の端末装置2が共用周波数fcomを有する電波を送信したと判定したとき、“1”からなるLBTの履歴情報LBT_logを生成する。そして、制御手段25は、“0”または“1”からなるLBTの履歴情報LBT_logを、時刻t、位置情報(x,y)、受信電力RSSIおよび周波数帯域BWに対応付けて記憶手段23に記憶する。
制御手段25は、端末装置2が電波を送信するときの送信電力Ptを決定し、その決定した送信電力Ptを送信手段26へ出力する。そして、制御手段25は、送信電力Ptを送信手段26へ出力すると、送信電力Ptを時刻t、位置情報(x,y)、LBTの履歴情報LBT_log、受信電力RSSIおよび周波数帯域BWに対応付けて記憶手段23に格納する。
制御手段25は、タイマーを内蔵しており、タイマーを参照して一定期間が経過したことを検知すると、時刻t、位置情報(x,y)、送信電力Pt、LBTの履歴情報LBT_log、受信電力RSSIおよび周波数帯域BWを記憶手段23から読み出す。そして、制御手段25は、時刻t、位置情報(x,y)、送信電力Pt、LBTの履歴情報LBT_log、受信電力RSSIおよび周波数帯域BWと、識別情報IDとを含む端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/LBT_log/BW/t]を生成する。そうすると、制御手段25は、その生成した端末情報INFO_iを送信手段26へ出力する。
また、制御手段25は、アプリケーションから送信信号を受けると、通信条件を記憶手段23から読み出し、その読み出した通信条件に含まれる通信許可内容に従って端末装置2の無線通信を制御する。
送信手段26は、送信電力Ptおよび送信信号を制御手段25から受ける。送信手段26は、送信信号を制御手段25から受けると、送信信号を送信電力Ptでアンテナ21を介して基地局1(または他の端末装置)へ送信する。
また、送信手段26は、端末情報INFO_iを制御手段25から受けると、その受けた端末情報INFO_iを送信電力Ptでアンテナ21を介して基地局1へ送信する。
1次利用者の出現の有無を判定する方法について説明する。図4は、LBTの履歴情報の例を示す図である。図4の(a)は、通常の周波数共用時におけるLBTの履歴情報LBT_logを示し、図4の(b)は、1次利用者の出現時におけるLBTの履歴情報LBT_logを示す。
図4を参照して、通常の周波数共用時においては、端末装置2_Aは、時刻t=0,4において無線通信が成功し、時刻t=1,2,3において無線通信が失敗している。また、端末装置2_Bは、時刻t=0,3において無線通信が失敗し、時刻t=1,2,4において無線通信が成功している(図4の(a)参照)。
その結果、端末装置2_A,2_Bは、LBTを行った結果、共用周波数fcomを有する電波を検出したタイミングで無線通信に失敗しているが、一定の確率で無線通信に成功している。
従って、1次利用者が出現していないとき、端末装置2_A,2_Bは、一定の確率で無線通信に成功する。
一方、1次利用者が出現した場合、端末装置2_Aは、時刻t=0,1,2,3,4の全てにおいて無線通信に失敗している。1次利用者は、LBTを行わないので、端末装置2Aは、何度、LBTを行っても他の利用者が共用周波数fcomで電波を送信している結果が得られ、無線通信に失敗する。一方、端末装置2_Bは、時刻t=0,3において無線通信が失敗し、時刻t=1,2,4において無線通信が成功している(図4の(b)参照)。
その結果、1次利用者の通信範囲内に存在する端末装置2_Aは、LBTを行った結果、常に1次利用者の無線通信と衝突するため、常に無線通信を行えない。一方、1次利用者の通信範囲外に存在する端末装置2_Bは、LBTを行った結果、1次利用者の無線通信と衝突しないため、一定の確率で無線通信に成功する。
そこで、この発明の実施の形態においては、演算手段113は、次の方法によって、指標IDXを演算する。
図5は、LBTの履歴情報LBT_logの概念図である。図5を参照して、LBTの履歴情報LBT_logは、端末装置2-1におけるLBTの履歴情報である。LBTの履歴情報LBT_logの“1”,“1”,“0”,・・・,“1”は、それぞれ、時刻t1-1,t2-1,t3-1,・・・,tT_1に対応付けられている。時刻t1-1,t2-1,t3-1,・・・,tT_1の各々は、端末装置2-1が共用周波数fcomを有する電波の送信を試行したことを表す。従って、時刻t1-1,t2-1,t3-1,・・・,tT_1の個数T(Tは正の整数)は、共用周波数fcomを有する電波の送信の試行回数を表す。
LBTの履歴情報LBT_logを構成する符号“0”は、共用周波数fcomを有する電波を検出しなかったこと、即ち、無線通信に成功したことを表す。また、LBTの履歴情報LBT_logを構成する符号“1”は、共用周波数fcomを有する電波を検出したこと、即ち、無線通信に失敗したことを表す。
演算手段113は、記憶手段112に記憶された端末情報INFO_1から時刻t1-1,t2-1,t3-1,・・・,tT_1と、LBTの履歴情報LBT_log=“1”,“1”,“0”,・・・,“1”とを読み出す。そして、演算手段113は、時刻t1-1,t2-1,t3-1,・・・,tT_1の個数Tをカウントするとともに、LBTの履歴情報LBT_logを構成する“0”の個数Nをカウントする。そうすると、演算手段113は、N/Tを演算することによって指標IDXを演算する。N/Tは、端末装置2-1が無線通信に成功した通信確率を表すので、指標IDXに相当する。
図6は、複数の端末装置2における複数のLBTの履歴情報LBT_logの概念図である。図6を参照して、複数の端末装置2-1~2-Mは、それぞれ、LBTの履歴情報LBT_log~LBT_logを有する。そして、複数のLBTの履歴情報LBT_log~LBT_logが検出された時間帯は、同じ時間帯t~tであるので、図6においては、同じ時間帯における一定期間をt~tで表す。
演算手段113は、記憶手段112に記憶された複数の端末情報INFO_1~INFO_Mを読み出し、その読み出した複数の端末情報INFO_1~INFO_Mに基づいて、一定期間(同じ時間帯における一定期間からなる)において共用周波数fcomで無線通信を行うことが可能な端末装置2の台数m(mは正の整数)をカウントすることによって指標IDXを演算する。即ち、演算手段113は、図6に示す複数のLBTの履歴情報LBT_log~LBT_logのうち、一定期間(t~t)に少なくとも1個の“0”を含むLBTの履歴情報LBT_logの個数mをカウントすることによって指標IDXを演算する。
例えば、台数mが20である場合を想定する。LBTに従って無線通信を行う場合、1次利用者が出現していなければ、20台の端末装置2の全てが一定期間(t~t)内に無線通信を行うことができる。
一方、1次利用者が出現すれば、一定期間(t~t)に無線通信を行うことができる端末装置2の台数は、20台よりも減少する。20台の端末装置2のうちの一部は、1次利用者の出現によって(即ち、1次利用者の通信範囲内に存在することによって)、LBTに従って無線通信を行えなくなるからである。
その結果、1次利用者が出現していない場合において、一定期間(t~tの期間と同じ時間長を有する一定期間であり、t~tの期間と同じ時間帯である必要はない。)に無線通信可能な端末装置2の台数をm_thとする。そうすると、端末装置2の台数mが台数m_thよりも小さければ、1次利用者が出現したことを表し、端末装置2の台数mが台数m_th以上であれば、1次利用者が出現しなかったことを表す。従って、演算手段113がカウントした端末装置2の台数mは、指標IDXに相当する。
判定手段114は、指標IDXが通信確率(=N/T)からなる場合、一定期間(t1_1~t1_Tの期間と同じ時間長を有する一定期間であり、t1_1~t1_Tの期間と同じ時間帯である必要はない。)に無線通信に成功する通信確率をしきい値IDX_th1として有する。
また、判定手段114は、指標IDXが端末装置2の台数mからなる場合、上述した端末装置2の台数m_thをしきい値IDX_th2として有する。
そして、判定手段114は、指標IDX(=通信確率(=N/T))がしきい値IDX_th1よりも小さいとき、1次利用者が出現したと判定し、指標IDX(=通信確率(=N/T))がしきい値IDX_th1以上であるとき、1次利用者が出現しなかったと判定する。
また、判定手段114は、指標IDX(=端末装置2の台数m)がしきい値IDX_th2よりも小さいとき、1次利用者が出現したと判定し、指標IDX(=端末装置2の台数m)がしきい値IDX_th2以上であるとき、1次利用者が出現しなかったと判定する。
通信制御装置11における1次利用者の電波の到達範囲COVG1および基地局1の電波の到達範囲COVG2を推定する方法について説明する。推定手段115は、通知NTF1を判定手段114から受けると、複数の端末情報INFO_iを記憶手段112から読み出し、その読み出した複数の端末情報INFO_iに含まれる複数の位置情報[x,y]および複数の受信電力RSSIに基づいて波源位置を推定する。
波源位置の推定方法について説明する。推定手段115は、次式によって、複数の端末装置2の重心[x,y]を算出する。
Figure 0007154532000001
式(1)において、wは、i番目の端末装置(複数の端末装置2のいずれか)のウェイトを表し、i番目の端末装置における受信電力RSSIからなる。
そして、推定手段115は、式(1)によって演算した重心(x,y)を波源位置として推定する。即ち、推定手段115は、受信電力RSSIによって重み付けされた複数の端末装置2の重心[x,y]を波源位置(1次利用者Sの位置)として推定する。
図7は、受信電力と波源からの距離との関係を示す図である。図7において、縦軸は、受信電力を表し、横軸は、波源Sからの距離を表す。
図7を参照して、受信電力RSSIは、波源Sからの距離に反比例して減衰する。その結果、受信電力RSSIは、波源Sに近づくほど大きくなるので、波源Sの近傍の方が受信電力RSSIによる重み付けの効果が大きい。従って、重心[x,y]を波源位置とする推定法によって推定された推定値は、波源近傍に近づく。
推定手段115は、波源位置[x,y]を推定すると、その推定した波源位置[x,y]を用いて1次利用者の電波の到達範囲COVG1を推定する。より具体的には、推定手段115は、1次利用者から送信された電波の受信電力がある値(設定値)以下となる最大半径を1次利用者の電波の到達範囲COVG1として推定する。設定値は、許容干渉電力および干渉マージン等を考慮して設定される。推定手段115は、記憶手段112に記憶された複数の端末情報INFO_iに含まれる複数の受信電力RSSIのうち、設定値以下となる受信電力RSSI_lowを検出し、その検出した受信電力RSSI_lowを有する端末装置(複数の端末装置2のうちの少なくとも1つ)の位置と、波源位置[x,y]との距離を演算し、その演算した距離の最大値を1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1として推定する。
また、推定手段115は、1次利用者の送信電力が既知である場合、電波の伝搬モデルを用いて1次利用者の電波の到達範囲COVG1を推定する。例えば、推定手段115は、電波の伝搬モデルとして自由空間伝搬モデルを用いる場合、次式に基づいて距離dprimaryを演算し、その演算した距離dprimaryを1次利用者の電波の到達範囲COVG1として推定する。
Figure 0007154532000002
式(2)において、Pは、1次利用者の送信電力であり、Pは、端末装置(複数の端末装置2のいずれか)の受信電力RSSIであり、λは、電波の波長である。なお、式(2)は、等方性アンテナを用いたときの関係式である。
推定手段115は、複数の端末情報INFO_iに含まれる複数の受信電力RSSIと1次利用者の送信電力と波長とをそれぞれ式(2)のP,P,λに代入し、複数の距離dprimaryを演算し、その演算した複数の距離dprimaryのうちの最大の距離を1次利用者の電波の到達範囲COVG1として推定する。
図8は、1次利用者の電波の到達範囲COVG1の推定結果を示す表の概念図である。図8を参照して、表TBL-1は、1次利用者IDと、時刻と、帯域幅と、経度と、緯度と、半径とを含む。1次利用者ID、時刻、帯域幅、経度、緯度および半径は、相互に対応付けられる。
推定手段115は、1次利用者の電波の到達範囲COVG1の推定に用いた端末装置(複数の端末装置2のいずれか)の端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/LBT_log/BW/t]を記憶手段112から読み出し、その読み出した端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/LBT_log/BW/t]から時刻tおよび帯域幅BWを検出し、その検出した時刻tおよび帯域幅BWをそれぞれ表TBL-1の時刻および帯域幅に格納する。
また、推定手段115は、1次利用者IDを表TBL-1の1次利用者IDに格納し、推定した波源位置[x,y]を表TBL-1の経度および緯度に格納し、推定した1次利用者の電波の到達範囲COVG1(複数の距離dprimaryのうちの最大の距離)を表TBL-1の半径に格納する。
推定手段115は、全ての1次利用者について上記の処理を行い、表TBL-1を作成し、その作成した表TBL-1を記憶手段112に格納する。なお、1次利用者IDは、推定手段115が独自に付与したIDである。即ち、推定手段115は、異なる位置[x,y]を推定するごとに、独自に1次利用者IDを付与する。
推定手段115は、基地局情報INFO_b=[ID/[x,y]/Pt/g/R/t]を記憶手段112から読み出し、その読み出した基地局情報INFO_b=[ID/[x,y]/Pt/g/R/t]から送信電力Pt、送信アンテナ利得gおよび位置情報[x,y](=経度、緯度)を検出する。また、推定手段115は、端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/LBT_log/BW/t]を記憶手段112から読み出し、その読み出した端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/LBT_log/BW/t]から受信電力RSSIを検出する。
そして、推定手段115は、送信電力Pt、送信アンテナ利得gおよび受信電力RSSI(=R)を次式に代入して、基地局1から送信された電波の受信電力RSSIが設定値になる距離rを演算する。
Figure 0007154532000003
式(3)において、Ptは、基地局1の送信電力を表し、gは、基地局1の送信アンテナ利得を表し、rは、基地局1からの距離を表し、λは、電波の波長を表す。
そして、推定手段115は、その演算した距離rを2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2を表す半径とする。
図9は、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2の推定結果を示す表の概略図である。図9を参照して、表TBL-2は、基地局情報と端末装置情報とを含む。基地局情報および端末装置情報は、相互に対応付けられる。
基地局情報は、識別情報と、半径と、経度と、緯度とを含む。半径、経度および緯度は、相互に対応付けられる。
端末装置情報は、識別情報と、帯域幅と、送信電力と、経度と、緯度とを含む。識別情報、帯域幅、送信電力、経度および緯度は、相互に対応付けられる。
推定手段115は、基地局情報INFO_b=[ID/[x,y]/Pt/g/R/t]を記憶手段112から読み出し、その読み出した基地局情報INFO_b=[ID/[x,y]/Pt/g/R/t]から識別情報IDおよび位置情報[x,y]を検出する。そして、推定手段115は、識別情報IDを基地局情報の識別情報に格納し、位置情報[x,y]のx,yを基地局情報のそれぞれ経度および緯度に格納する。また、推定手段115は、記憶手段112から電波の到達範囲COVG2を読み出し、その読み出した電波の到達範囲COVG2を基地局情報の半径に格納する。
更に、推定手段115は、端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/LBT_log/BW/t]を記憶手段112から読み出し、その読み出した端末情報INFO_i=[ID/[x,y]/RSSI/Pt/LBT_log/BW/t]から識別情報ID、帯域幅BW、送信電力Ptおよび位置情報[x,y]を検出する。そして、推定手段115は、識別情報ID、帯域幅BWおよび送信電力Ptをそれぞれ端末装置情報の識別情報、帯域幅および送信電力に格納し、位置情報[x,y]のx,yをそれぞれ端末装置情報の経度および緯度に格納する。
表TBL-2においては、識別情報ID=11,12,・・・を有する複数の端末装置2が識別情報ID=2を有する基地局に対応付けられており、識別情報ID=21,22,・・・を有する複数の端末装置2が識別情報ID=3を有する基地局に対応付けられている。そして、識別情報ID=2を有する基地局に対応付けられた複数の端末装置2(識別情報ID=11,12,・・・を有する複数の端末装置)は、識別情報ID=2を有する基地局の電波の到達範囲COVG2内に存在する端末装置であり、識別情報ID=3を有する基地局に対応付けられた複数の端末装置2(識別情報ID=21,22,・・・を有する複数の端末装置)は、識別情報ID=3を有する基地局の電波の到達範囲COVG2内に存在する端末装置である。
このように、表TBL-2においては、少なくとも1つの端末装置2が1つの基地局に対応付けられる。
なお、表TBL-2が複数の基地局情報を含むのは、基地局1が他の基地局から端末情報INFO_iを受信する場合であり、基地局1が他の基地局から端末情報INFO_iを受信しない場合、表TBL-2は、1つの基地局情報を含む。
推定手段115は、上述した方法によって表TBL-2を作成し、その作成した表TBL-2を記憶手段112に格納する。
端末送信許可領域TALWRGを決定する方法について説明する。図10は、端末送信許可領域TALWRGを決定する方法を説明するための図である。
図10を参照して、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1および2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2は、例えば、円形形状を有する。そして、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1は、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2と離れている。即ち、電波の到達範囲COVG1の半径RCOVG1と2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2の半径RCOVG2との和RCOVG1+RCOVG2は、1次利用者Sの位置と2次利用者(基地局1)の位置との距離dS-bよりも小さい。
このような状況においては、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2内に存在する端末装置2(2a),2(2b)は、1次利用者Sから送信された電波を受信できないので、2次利用者の基地局1は、1次利用者Sに関する情報を取得できない。即ち、2次利用者の基地局1は、1次利用者Sの出現を検出できない。
そこで、通信制御装置11の決定手段116は、電波の到達範囲COVG2内に存在する端末装置2(2a),2(2b)が送信した電波の到達範囲が電波の到達範囲COVG2内になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する。
より具体的には、決定手段116は、次の方法によって端末送信許可領域TALWRGを決定する。図11は、伝搬特性を示す図である。図11において、縦軸は、伝搬損失を表し、横軸は、電波の送信元からの距離を表す。
決定手段116は、基地局1の送信電力Ptおよび位置情報[x,y]と、端末装置2の受信電力RSSIおよび位置情報[x,y]とを記憶手段112から読み出す。
そして、決定手段116は、Pt-RSSI=LLOSを演算することによって伝搬損失LLOSを求める。その後、決定手段116は、その求めた伝搬損失LLOSに適合する伝搬モデルを決定する。より具体的には、決定手段116は、基地局1の送信電力Ptおよび位置情報[x,y]と、複数の端末装置2の複数の受信電力RSSIおよび複数の位置情報[x,y]とに基づいて、複数の伝搬損失LLOSと、基地局1と複数の端末装置2との複数の距離とを求め、複数の伝搬損失LLOSと複数の距離とを伝搬損失と距離との関係としてプロットする。そして、決定手段116は、そのプロットした点(図11の白丸参照)にフィッティングする伝搬特性k1(伝搬損失と距離との関係を示す特性)を求める。そうすると、決定手段116は、伝搬特性k1に対応する伝搬モデルを伝搬損失LLOSに適合する伝搬モデルとして決定する。
ここでは、決定手段116は、伝搬損失LLOSに適合する伝搬モデルとして、例えば、送信元からの距離が1000m以内のShort Rangeの伝搬モデルを決定するものとする。
Short Rangeの伝搬モデルにおいて、伝搬損失LLOSは、次式によって表される。
Figure 0007154532000004
式(4)において、fは、周波数であり、dは、送信元からの距離[m]である。
その後、決定手段116は、1次利用者Sと共用する共用周波数fcomを式(4)の周波数fに代入して伝搬特性k2を求める。
引き続いて、決定手段116は、端末装置2の送信電力Ptと、電波の到達範囲COVG2を決定したときの受信電力RSSIとの差Pt-RSSIを伝搬損失LLOSとして求め、その求めた伝搬損失LLOSに対応する距離dARV_j(jは、1~Jの整数であり、Jは、送信電力の総数である)を伝搬特性k2に基づいて求める。この距離dARV_jは、端末装置2から送信された電波の到達距離である。
端末装置2の送信電力Ptとして、14[dBm]、17[dBm]、20[dBm]および23[dBm]のいずれかを用いることによって、4個の距離dARV_1~dARV_4がそれぞれ14[dBm]、17[dBm]、20[dBm]および23[dBm]の送信電力Ptに対応して求められる。
図12は、端末送信許可領域TALWRGを決定する方法を説明するための別の図である。図12を参照して、決定手段116は、位置情報[x,y],[x,y]に基づいて基地局1と端末装置2との距離db-t={(x-x+(y-y}1/2を求め、基地局1から端末装置2への方向において、端末装置2からの距離が距離dARV_jである点Pを求める。図12に示す円CIRは、端末装置2の位置(位置情報[x,y]によって表される位置)を中心とし、距離dARV_jを半径とする円であり、端末装置2から送信された電波の到達範囲を表す。
そして、決定手段116は、db-t≦dARV_jが成立するか否かを判定する。db-t≦dARV_jが成立しないとき、決定手段116は、距離dARV_jを破棄する。一方、db-t≦dARV_jが成立するとき、決定手段116は、db-t+dARV_j≦(電波の到達範囲COVG2の半径RCOVG2)が成立するか否かを更に判定する。
b-t+dARV_j≦(電波の到達範囲COVG2の半径RCOVG2)が成立するとき、決定手段116は、端末装置2の位置(位置情報[x,y]によって表される位置)を端末送信許可領域TALWRGを決定するための位置として距離dARV_jを保持する。一方、db-t+dARV_j≦(電波の到達範囲COVG2の半径RCOVG2)が成立しないとき、決定手段116は、端末装置2の位置(位置情報[x,y]によって表される位置)を端末送信許可領域TALWRGを決定するための位置ではないとして距離dARV_jを破棄する。
なお、db-t≦dARV_jであることが条件になるのは、db-t≦dARV_jが満たされないと、端末装置2から送信された電波が基地局1に到達しないからである。
決定手段116は、上記の処理を送信電力Ptの全てについて実行し、db-t≦dARV_jおよびdb-t+dARV_j≦(電波の到達範囲COVG2の半径RCOVG2)の両方が成立する距離dARV_j’(j’は、1≦j’≦Jを満たす整数)を保持する。そして、決定手段116は、その保持した距離dARV_j’のうちの最大の距離dARV_j’_maxを求める。
端末装置2の総数をI(Iは、整数)個とした場合、決定手段116は、電波の到達範囲COVG2内に存在するI個の端末装置2_1~2_Iの全てについて最大の距離dARV_j’_max_2_1~ARV_j’_max_2_Iを求め、その求めた最大の距離dARV_j’_max_2_1~ARV_j’_max_2_Iのうちの最大値dARV_j’_MAXを求める。
そうすると、決定手段116は、基地局1の位置を中心とし、その求めた最大値dARV_j’_MAXを有する端末装置2と基地局1との距離を半径とする円によって囲まれた領域を端末送信許可領域TALWRGとして決定する(図10参照)。
このように、1次利用者Sの出現を検出できないとき、決定手段116は、電波の到達範囲COVG2内に存在する端末装置2(2a),2(2b)によって送信された電波の到達範囲が電波の到達範囲COVG2内になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する。
そして、端末送信許可領域TALWRG内に存在する端末装置2(2b)は、共用周波数fcomで基地局1と電波を送受信することができる。
一方、電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRG外に存在する端末装置2(2a)は、共用周波数fcomで基地局1からの電波を受信できるが、原則として、共用周波数fcomで基地局1へ電波を送信できない。端末装置2(2a)が共用周波数fcomで電波を送信すると、基地局1が認識できない1次利用者Sと干渉する恐れがあるからである。
従って、端末送信許可領域TALWRGを決定することは、端末装置2が共用周波数fcomで基地局1と電波を送受信できる領域(=端末送信許可領域TALWRG)と、端末装置2が共用周波数fcomで基地局1からの電波を受信できるが基地局1へ電波を送信できない領域(電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRG外の領域)とを決定することに相当する。
図13は、端末送信許可領域TALWRGを決定する別の方法を説明するための図である。図13を参照して、基地局1は、他の基地局との連携によって1次利用者Sの出現を認識している。即ち、基地局1は、1次利用者Sの位置(位置情報[x,y]によって表される位置)および電波の到達範囲COVG1(=半径)を認識している。そして、領域REG1は、端末装置2から送信された電波の到達範囲である。また、電波の到達範囲COVG1を規定する円は、電波の到達範囲COVG2を規定する円と交差しておらず、接してもいないので、1次利用者Sと2次利用者(基地局1)とは、干渉していない。
このような状況においては、決定手段116は、端末装置2から送信された電波の到達範囲が1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1外になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する。
決定手段116は、図10から図12において説明した方法によって、距離dARV_jを求める。そして、決定手段116は、1次利用者Sと基地局1との距離dS-bを求める。
その後、決定手段116は、図10~図12において説明したようにdb-t≦dARV_jが成立するか否かを判定する。
b-t≦dARV_jが成立しないとき、決定手段116は、距離dARVを破棄する。一方、db-t≦dARV_jが成立するとき、決定手段116は、dS-b-RCOVG1>db-t+dARV_j>RCOVG2が成立するか否かを更に判定する。
1次利用者Sと基地局1とを結ぶ直線上において、半径RCOVG1は、1次利用者Sの位置と電波の到達範囲COVG1を規定する円との距離を表し、db-t+dARV_jは、基地局1の位置と端末装置2から送信された電波の到達範囲REG1を規定する円との距離を表す。その結果、距離dS-bから半径RCOVG1を減算した減算結果(=dS-b-RCOVG1)がdb-t+dARV_jよりも大きければ(即ち、dS-b-RCOVG1>db-t+dARV_jが成立すれば)、電波の到達範囲COVG1を規定する円は、電波の到達範囲REG1を規定する円と接することも交差することもない。また、1次利用者Sと2次利用者(基地局1)とが干渉しないとき、dS-b-RCOVG1>RCOVG2が成立する。その結果、端末装置2から送信された電波の到達範囲REG1は、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1外になる。従って、決定手段116は、dS-b-RCOVG1>db-t+dARV_j>RCOVG2が成立するか否かを判定する。
S-b-RCOVG1>db-t+dARV_j>RCOVG2が成立するとき、決定手段116は、端末装置2の位置(位置情報[x,y]によって表される位置)を端末送信許可領域TALWRGを決定するための位置として距離dARV_jを保持する。一方、dS-b-RCOVG1>db-t+dARV_j>RCOVG2が成立しないとき、決定手段116は、端末装置2の位置(位置情報[x,y]によって表される位置)を端末送信許可領域TALWRGを決定するための位置ではないとして距離dARV_jを破棄する。
決定手段116は、上記の処理を送信電力Ptの全てについて実行し、db-t≦dARV_jおよびdS-b-RCOVG1>db-t+dARV_j>RCOVG2の両方が成立する距離dARV_j’を保持する。そして、決定手段116は、その保持した距離dARV_j’のうちの最大の距離dARV_j’_maxを求める。
その後、決定手段116は、電波の到達範囲COVG2内に存在するI個の端末装置2_1~2_Iの全てについて最大の距離dARV_j’_max_2_1~ARV_j’_max_2_Iを求め、その求めた最大の距離dARV_j’_max_2_1~ARV_j’_max_2_Iのうちの最大値dARV_j’_MAXを求める。
そうすると、決定手段116は、基地局1の位置を中心とし、その求めた最大値dARV_j’_MAXを有する端末装置2と基地局1との距離を半径とする円によって囲まれた領域を端末送信許可領域TALWRGとして決定する(図13参照)。
このように、1次利用者Sの出現を認識できるとき、決定手段116は、端末装置2から送信された電波の到達範囲が1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1外になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する。
端末送信許可領域TALWRG内においては、端末装置2は、共用周波数で基地局1と電波を送受信できる。
一方、電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRG外の領域(図13の斜線部分)に存在する端末装置2は、共用周波数fcomで基地局1からの電波を受信できるが、原則として、共用周波数fcomで基地局1へ電波を送信できない。端末装置2が共用周波数fcomで電波を送信すると、1次利用者Sと干渉する恐れがあるからである。
従って、図13に示す方法によって端末送信許可領域TALWRGを決定することは、端末装置2が基地局1と共用周波数fcomで電波を送受信できる領域(=端末送信許可領域TALWRG)と、端末装置2が共用周波数fcomで基地局1からの電波を受信できるが基地局1へ電波を送信できない領域(電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRG外の領域)とを決定することに相当する。
なお、電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRG外の領域(図13の斜線部分)に存在する端末装置2は、共用周波数fcom以外の周波数で電波を基地局1へ送信してもよく、基地局1の方向に指向性を有する電波を共用周波数fcomで基地局1へ送信してもよい。
図14は、端末送信許可領域TALWRGを決定する更に別の方法を説明するための図である。図14を参照して、基地局1は、通信制御装置11における1次利用者が出現したか否かの判定結果によって1次利用者が出現したことを認識し、かつ、他の基地局との連携によって1次利用者Sの位置(位置情報[x,y]によって表される位置)および電波の到達範囲COVG1を認識している。そして、電波の到達範囲COVG2の一部は、電波の到達範囲COVG1の一部と重複し、1次利用者Sと2次利用者(基地局1)とが干渉している。
このような状況においては、決定手段116は、端末装置2から送信された電波の到達範囲が1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1外になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する。
より具体的には、決定手段116は、図10から図12において説明した方法によって、距離dARV_jを求める。そして、決定手段116は、1次利用者Sと基地局1との距離dS-bを求める。
そして、端末装置2から送信された電波の到達範囲が電波の到達範囲COVG1外になるには、上述したように、dS-b-RCOVG1>db-t+dARV_jが成立する必要がある。また、1次利用者Sと2次利用者(基地局1)とが干渉する場合には、dS-b-RCOVG1≦RCOVG2が成立する。
従って、決定手段116は、db-t+dARV_j<dS-b-RCOVG1≦RCOVG2、およびdb-t≦dARV_jの両方が成立するか否かを判定する。
決定手段116は、db-t+dARV_j<dS-b-RCOVG1≦RCOVG2、およびdb-t≦dARV_jの両方が成立すると判定したとき、端末装置2の位置(位置情報[x,y]によって表される位置)を端末送信許可領域TALWRGを決定するための位置として距離dARV_jを保持する。
一方、決定手段116は、db-t+dARV_j<dS-b-RCOVG1≦RCOVG2、およびdb-t≦dARV_jのうちの少なくとも一方が成立しないと判定したとき、端末装置2の位置(位置情報[x,y]によって表される位置)を端末送信許可領域TALWRGを決定するための位置ではないとして距離dARV_jを破棄する。
決定手段116は、この処理を送信電力Pt(14[dBm]、17[dBm]、20[dBm]および23[dBm])の全てについて実行し、db-t+dARV_j<dS-b-RCOVG1≦RCOVG2、およびdb-t≦dARV_jの両方が成立する最大の距離dARV_j’_maxを求める。
その後、決定手段116は、電波の到達範囲COVG2内に存在するI個の端末装置2について最大の距離dARV_j’_max_2_1~ARV_j’_max_2_Iを求め、その求めた最大の距離dARV_j’_max_2_1~ARV_j’_max_2_Iのうちの最大値dARV_j’_MAXを求める。
そうすると、決定手段116は、基地局1の位置を中心とし、その求めた最大値dARV_j’_MAXを有する端末装置2と基地局1との距離を半径とする円によって囲まれた領域を端末送信許可領域TALWRGとして決定する(図14参照)。
このように、1次利用者Sの出現を認識でき、1次利用者Sと2次利用者(基地局1)が干渉するとき、決定手段116は、端末装置2から送信された電波の到達範囲が1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1外になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する。
端末送信許可領域TALWRG内においては、端末装置2は、共用周波数fcomで基地局1および/または他の端末装置2へ電波を送信することができるが(図14の(a),(b)参照)、原則として、共用周波数fcomで基地局1からの電波を受信できない。基地局1からの電波が端末送信許可領域TALWRG外へ到達する可能性があり、1次利用者Sと干渉するからである。
一方、電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRG外に存在する端末装置2は、原則として、共用周波数fcomで基地局1および他の端末装置2と電波を送受信できない。1次利用者Sと干渉する恐れがあるからである。
従って、図14に示す方法によって端末送信許可領域TALWRGを決定することは、端末装置2が共用周波数fcomで基地局1および/または他の端末装置2と電波を送受信できる領域(=端末送信許可領域TALWRG)と、端末装置2が共用周波数fcomで基地局1および他の端末装置2と電波を送受信できない領域(電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRG外の領域)とを決定することに相当する。
図15は、1次利用者の電波の到達範囲COVG1と2次利用者の電波の到達範囲COVG2との関係を示す図である。図15においては、1次利用者の出現を検出していないが、基地局1が他の基地局との連携によって1次利用者を認識している場合について説明する。この場合、基地局1は、1次利用者の位置および電波の到達範囲COVG1(=半径)を認識している。
図15の(a)を参照して、円CIR1は、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1の半径dCOVG1と2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2の半径dCOVG2との和(dCOVG1+dCOVG2)を半径とする円である。また、円CIR2は、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2の半径dCOVG2と同じ半径を有する円である。そして、円CIR1は、点Aにおいて、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2と接する。
1次利用者Sの位置と2次利用者(基地局1)の位置との距離dS-bが2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2の半径dCOVG2の2倍と1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1の半径dCOVG1との和(dCOVG1+2dCOVG2)に等しいとき、即ち、dS-b=dCOVG1+2dCOVG2が成立するとき、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2上の点Aから端末装置2が電波を送信した場合、その電波は、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1を規定する線上の点Bに到達する。その結果、dS-b>dCOVG1+2dCOVG2が成立するとき、A点から送信された電波は、点Bに到達しない(即ち、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1に到達しない)。
従って、dS-b>dCOVG1+2dCOVG2が成立するとき、端末装置2が2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2内のいずれの位置から電波を送信しても、その電波は、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1に到達しないので、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2の全域を端末送信許可領域TALWRGと決定しても、1次利用者Sの無線通信と2次利用者(基地局1)の無線通信とが干渉することはない。
図15の(b)を参照して、図15の(a)に示す場合よりも、1次利用者Sが2次利用者(基地局1)に近づいた場合について説明する。2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2内において、1次利用者Sの出現を検出できない場合を想定すれば、電波の到達範囲COVG1は、電波の到達範囲COVG2と交差することも接することもないので、dS-b-dCOVG1>dCOVG2が成立する。
円CIR2の中心O1に位置する端末装置2が電波を送信した場合、その電波は、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1を規定する線上の点Cに到達する。この場合、2次利用者(基地局1)の位置と円CIR2の中心O1との距離をΔdとすると、点Cと、電波の到達範囲COVG2を規定する線上の点Dとの距離も、Δdとなる。その結果、dS-b-dCOVG1=dCOVG2+Δdが成立する。
そして、電波の到達範囲COVG1を規定する線上へ電波が到達するように電波を送信する端末装置2の位置は、円CIR1の一部の円弧からなる曲線Line1に沿って配置される。即ち、端末装置2が曲線Line1上の位置で電波を送信した場合、その電波は、電波の到達範囲COVG1を規定する線上へ到達する。即ち、1次利用者Sの無線通信と2次利用者(端末装置2)の無線通信とが干渉する。
従って、2次利用者(端末装置2)が1次利用者Sに干渉を与えないように電波を送信できる位置は、電波の到達範囲COVG2内において、曲線Line1よりも右側の領域、即ち、曲線Line1よりも1次利用者Sから遠ざかる領域である。
そこで、端末送信許可領域TALWRG外のうち、電波の到達範囲COVR2内において曲線Line1よりも1次利用者Sから遠ざかる領域(図15の(c)の斜線領域)を基地局1および端末装置2が電波を送受信可能な領域REG_TRとして決定する(図15の(c)参照)。その結果、端末送信許可領域TALWRG内に存在する端末装置2(2b)は、基地局1と電波を送受信でき、領域REG_TR内に存在する端末装置2(2c)も、基地局1と電波を送受信できる。従って、端末装置2は、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TRの両方において基地局1と電波を送受信できる。
なお、この発明の実施の形態においては、認識している1次利用者の個数は、1個に限るものとする。実際の電波環境においては、1個の基地局1の周囲に複数の1次利用者Sが存在する場合は、稀であるからである。
従って、1次利用者Sの出現を検出できない場合において、認識している1次利用者の個数が1個である場合、領域REG_TRは、必ず、決定される。
図16は、1次利用者の電波の到達範囲COVG1と2次利用者の電波の到達範囲COVG2との別の関係を示す図である。図16においては、1次利用者の出現を検出している場合について説明する。
図16の(a)を参照して、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1は、点Bにおいて2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2に接している。この場合、1次利用者Sの位置と2次利用者(基地局1)の位置との距離dS-bは、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1の半径dCOVG1と2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2の半径dCOVG2との和(dCOVG1+dCOVG2)に等しい。即ち、dS-b=dCOVG1+dCOVG2が成立する。また、上述した円CIR1の円周は、基地局1の位置を通過する。
図16の(b)を参照して、図16の(a)に示す場合よりも、1次利用者Sが2次利用者(基地局1)に近づいた場合について説明する。即ち、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1は、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2と交差する。
この場合、2次利用者(基地局1)の位置と円CIR1の円周上の点Eとの距離をΔdとすると、点Cと、電波の到達範囲COVG2を規定する線上の点Dとの距離も、Δdとなる。その結果、dS-b=dCOVG1+dCOVG2-Δdが成立する。
そして、電波の到達範囲COVG1を規定する線上へ電波が到達するように電波を送信する端末装置2の位置は、円CIR1の一部の円弧からなる曲線Line2に沿って配置される。即ち、端末装置2が曲線Line2上の位置で電波を送信した場合、その電波は、電波の到達範囲COVG1を規定する線上へ到達する。即ち、1次利用者Sの無線通信と2次利用者(端末装置2)の無線通信とが干渉する。
従って、2次利用者(端末装置2)が1次利用者Sに干渉を与えないように電波を送信できる位置は、電波の到達範囲COVG2内において、曲線Line2よりも1次利用者Sから遠ざかる領域である。
そこで、端末送信許可領域TALWRG外のうち、電波の到達範囲COVR2内において曲線Line2よりも1次利用者Sから遠ざかる領域(図16の(c)の斜線領域)を端末装置2が電波を送信可能な領域REG_Tとして決定する(図16の(c)参照)。その結果、端末送信許可領域TALWRG内に存在する端末装置2(2b)は、基地局1へ電波を送信でき、領域REG_T内に存在する端末装置2(2d)も、基地局1へ電波を送信できる。従って、端末装置2は、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_Tの両方において基地局1へ電波を送信できる。
なお、領域REG_Tは、1次利用者を認識している場合、必ず、決定されるものではない。1次利用者Sと基地局1との距離dS-bが1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1の半径dCOVG1以下である場合、基地局1は、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1を規定する線上に存在するか、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1内に存在する。その場合、領域REG_T内に存在する端末装置2(2d)が電波を基地局1へ送信すると、1次利用者Sと干渉する。従って、距離dS-bが1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1の半径dCOVG1以下である場合、領域REG_Tを決定することができない。
一方、距離dS-bが1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1の半径dCOVG1よりも大きい場合、領域REG_T内に存在する端末装置2(2d)が電波を基地局1へ送信しても、1次利用者と干渉しない。従って、距離dS-bが1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1の半径dCOVG1よりも大きい場合、領域REG_Tを決定することができる。
上述したように、1次利用者の出現を検出できる場合および1次利用者の出現を検出できない場合において、1次利用者の位置および電波の到達範囲(=半径)を認識しているとき、端末装置1が無線通信を行うことができる領域を端末送信許可領域TALWRGよりも広くすることができる。
図17は、端末装置2の通信許可内容と符号との対応関係を示す図である。なお、図17に示す通信許可内容は、共用周波数fcomを用いるときの通信許可内容である。
図17を参照して、表TBL-3は、符号と通信許可内容とを含む。符号および通信許可内容は、相互に対応付けられる。“00”の符号は、「基地局と電波を送受信」の通信許可内容に対応付けられ、“01”の符号は、「基地局からの電波を受信」の通信許可内容に対応付けられ、“10”の符号は、「基地局へ電波を送信」の通信許可内容に対応付けられ、“11”の符号は、「他の端末装置と電波を送受信」の通信許可内容に対応付けられる。なお、端末装置2の記憶手段23は、表TBL-3を記憶している。
図18は、端末装置2の通信条件を示す図である。図18を参照して、通信条件CMCDは、識別情報IDと、1次利用者の出現の有無と、停止信号と、通信許可内容と、送信電力とを含む。識別情報ID、1次利用者の出現の有無、停止信号、通信許可内容および送信電力は、相互に対応付けられる。識別情報IDは、端末装置2の識別情報を表す。1次利用者の出現の有無は、1次利用者が出現したとき、“1”で表され、1次利用者が出現しなかったとき、“0”で表される。停止信号は、電波の送信を停止するとき、“1”で表され、電波の送信を停止しないとき、“0”で表される。通信許可内容は、1次利用者の出現の有無が“1”からなり、かつ、停止信号が“1”からなるとき、何も格納されない。また、通信許可内容は、1次利用者の出現の有無が“0”,“1”のいずれからなっていても、停止信号が“0”からなるとき、“00”,“01”,“10”および“11”のいずれかからなる。送信電力は、停止信号が“1”からなるとき、または端末装置2が受信のみ可能である場合(通信許可内容が“01”からなる場合)、何も格納されない。また、送信電力は、停止信号が“0”からなるとき、上述した距離dARV_j’_MAXが得られるときの送信電力が格納される。即ち、決定手段116は、端末送信許可領域TALWRGの決定に用いた端末装置2の送信電力を端末送信許可領域TALWRGにおける端末装置2の送信電力として決定し、通信条件CMCDの送信電力に格納する。
図18においては、識別情報ID=1を有する端末装置は、1次利用者の出現の有無が“1”からなり、停止信号が“1”からなり、電波の送信を停止されている。識別情報ID=2の端末装置は、1次利用者の出現の有無が“1”からなり、停止信号が“0”からなり、通信許可内容が“10”からなり、送信電力が17[dBm]からなる。その結果、識別情報ID=2の端末装置は、17[dBm]の送信電力で基地局1へ電波を送信することが許可されている。識別情報ID=3の端末装置は、1次利用者の出現の有無が“0”からなり、停止信号が“0”からなり、通信許可内容が“00”からなり、送信電力が23[dBm]からなる。その結果、識別情報ID=3の端末装置は、23[dBm]の送信電力で基地局1と電波を送受信することが許可されている。識別情報ID=4の端末装置は、1次利用者の出現の有無が“0”からなり、停止信号が“0”からなり、通信許可内容が“01”からなり、送信電力が設定されていない。その結果、識別情報ID=4の端末装置は、基地局1からの電波を受信することが許可されている。識別情報ID=5の端末装置は、1次利用者の出現の有無が“0”からなり、停止信号が“0”からなり、通信許可内容が“11”からなり、送信電力が20[dBm]である。その結果、識別情報ID=5の端末装置は、他の端末装置と電波を送受信することが許可されている。
通信制御装置11の決定手段116は、図10(図15の(b)の場合を含む)に示す端末送信許可領域TALWRGを決定すると、その決定した端末送信許可領域TALWRG内に存在する端末装置2(2b)に対しては、“00”からなる通信許可内容を付与し、領域REG_TR内に存在する端末装置2(2c)に対しては、“00”からなる通信許可内容を付与し、電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TR以外に存在する端末装置2(2a)に対しては、“01”からなる通信許可内容を付与する。
更に、決定手段116は、図13に示す端末送信許可領域TALWRGを決定すると、その決定した端末送信許可領域TALWRG内に存在する端末装置2に対しては、“00”からなる通信許可内容を付与し、電波の到達範囲COVG2内のうち、端末送信許可領域TALWRG外の領域(図13の斜線の領域)に存在する端末装置2に対しては、“01” からなる通信許可内容を付与する。
更に、決定手段116は、図14(図16の(b)の場合を含む)に示す端末送信許可領域TALWRGを決定すると、その決定した端末送信許可領域TALWRG内に存在する端末装置2(2b)に対しては、“10”からなる通信許可内容を付与し、または端末送信許可領域TALWRG内に存在する2つの端末装置2(2a),2(2b)に対しては、“11”からなる通信許可内容を付与する。また、決定手段116は、図16の(b)に示す領域REG_T内に存在する端末装置2(2d)に対しては、“10”からなる通信許可内容を付与する。
更に、決定手段116は、図10(または図15の(b))、図13および図14(または図16の(b))に示す端末送信許可領域TALWRGを決定した場合、全ての送信電力に対して、db-t≦dARV_jが成立しないと判定された端末装置2に対しては、“1”からなる停止信号を付与する。
このように、決定手段116は、端末送信許可領域TALWRGに基づいて、複数の端末装置2の通信条件CMCDを生成する。
図19は、図2に示す通信制御装置11の動作を説明するためのフローチャートである。図19を参照して、通信制御装置11は、動作が開始されると、複数の端末装置2の複数の端末情報INFO_iを収集する(ステップS1)。
そして、通信制御装置11の演算手段113は、上述した方法によって、端末情報INFO_iに含まれるLBTの履歴情報LBT_logに基づいて、1次利用者が出現したか否かを判定するための指標IDXを演算する(ステップS2)。この場合、演算手段113は、上述した通信確率N/T、または一定期間において共用周波数fcomで通信可能な端末装置2の台数mを指標IDXとして演算する。
その後、判定手段114は、指標IDXを演算手段113から受け、その受けた指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さいか否かを判定する(ステップS3)。この場合、判定手段114は、指標IDXが通信確率N/Tからなるとき、通信確率N/Tがしきい値IDX_th1よりも小さいか否かを判定することによって指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さいか否かを判定する。そして、判定手段114は、通信確率N/Tがしきい値IDX_th1よりも小さいとき、指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さいと判定し、通信確率N/Tがしきい値IDX_th1以上であるとき、指標IDXがしきい値IDX_th以上であると判定する。
また、判定手段114は、指標IDXが一定期間において共用周波数fcomで通信可能な端末装置2の台数mからなるとき、端末装置2の台数mがしきい値IDX_th2よりも小さいか否かを判定することによって指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さいか否かを判定する。そして、判定手段114は、端末装置2の台数mがしきい値IDX_th2よりも小さいとき、指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さいと判定し、端末装置2の台数mがしきい値IDX_th2以上であるとき、指標IDXがしきい値IDX_th以上であると判定する。
ステップS3において、指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さいと判定されたとき、判定手段114は、1次利用者が出現したと判定し(ステップS4)、通知NTF1を生成して推定手段115へ出力する。
その後、1次利用者の無線通信と2次利用者の無線通信との干渉を回避するように調停処理1が実行される(ステップS5)。そして、送信手段117は、調停処理1の結果を端末装置2へ送信する(ステップS6)。
一方、ステップS3において、指標IDXがしきい値IDX_thよりも小さくないと判定されたとき、判定手段114は、1次利用者が出現しなかったと判定し(ステップS7)、通知NTF2を生成して推定手段115へ出力する。
その後、1次利用者の無線通信と2次利用者の無線通信との干渉を回避するように調停処理2が実行される(ステップS8)。そして、送信手段117は、調停処理2の結果を端末装置2へ送信する(ステップS9)。
そして、ステップS6またはステップS9の後、通信制御装置11の動作が終了する。
図20は、図19のステップS5の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図20を参照して、図19のステップS4の後、推定手段115は、判定手段114からの通知NTF1に応じて、上述した方法によって、1次利用者Sの電波の到達範囲COVG1と2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2とを推定する(ステップS51)。
そして、決定手段116は、推定手段115から受けた電波の到達範囲COVG1,COVG2に基づいて、1次利用者Sと干渉しないように通信許可領域1を決定する(ステップS52)。
そうすると、決定手段116は、その決定した通信許可領域1に基づいて各端末装置2の通信条件CMCDを作成する(ステップS53)。その後、通信制御装置11の動作は、図19のステップS6へ移行する。
図21は、図20のステップS52の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図21を参照して、図20のステップS51の後、決定手段116は、上述した方法によって、基地局1と端末装置2との間の電波の伝搬特性1(図11に示す伝搬特性k1)を取得する(ステップS521)。
そして、決定手段116は、電波の伝搬特性1の周波数を共用周波数に変更した電波の伝搬特性2を取得する(ステップS522)。
そうすると、決定手段116は、上述した方法によって、端末装置2からの電波の到達距離dARV_j’_MAXが1次利用者の電波の到達範囲COVG1外になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する(ステップS523)。
その後、決定手段116は、dCOVG1<dS-b≦dCOVG1+dCOVG2が成立するか否かを判定する(ステップS524)。
ステップS524において、dCOVG1<dS-b≦dCOVG1+dCOVG2が成立すると判定されたとき、決定手段116は、上述した方法によって、電波の到達範囲COVG1,COVG2に基づいて領域REG_Tを決定する(ステップS525)。
一方、ステップS524において、dCOVG1<dS-b≦dCOVG1+dCOVG2が成立しないと判定されたとき、またはステップS525の後、通信制御装置11の動作は、図20のステップS53へ移行する。
このように、決定手段116は、基地局1と端末装置2との通信環境に適合した電波の伝搬モデルにおける伝搬特性1を取得し、その取得した電波の伝搬特性1に基づいて共用周波数fcomにおける電波の伝搬特性2を取得する(ステップS521,S522参照)。そして、決定手段116は、電波の伝搬特性2に基づいて求めた電波の到達距離dARV_j’_MAXが1次利用者の電波の到達範囲COVG1外になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する(ステップS523参照)。また、決定手段116は、dCOVG1<dS-b≦dCOVG1+dCOVG2が成立する場合、領域REG_Tを決定する(ステップS525参照)。従って、基地局1と端末装置2との通信環境に適合して端末送信許可領域TALWRGおよび/または領域REG_Tを決定できる。つまり、端末送信許可領域TALWRGおよび/または領域REG_Tを正確に決定できる。
また、dCOVG1<dS-b≦dCOVG1+dCOVG2が成立する場合、端末装置2が基地局1へ電波を送信できる範囲を端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_Tの両方に広げることができる。
なお、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_Tは、図20のS52,S53における「通信許可領域1」を構成する。
図22は、図20のステップS53の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図22を参照して、図20のステップS52の後、決定手段116は、領域REG_Tを決定したか否かを判定する(ステップS531)。
ステップS531において、領域REG_Tを決定していないと判定されたとき、決定手段116は、端末送信許可領域TALWRG内において、端末装置2が電波を送信するための通信条件を設定する(ステップS532)。
一方、ステップS531において、領域REG_Tを決定した判定されたとき、決定手段116は、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_T内において、端末装置2が電波を送信するための通信条件を設定する(ステップS533)。
そして、ステップS532またはステップS533の後、通信制御装置11の動作は、図19のステップS6へ移行する。
図23は、図21のステップS523の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図23を参照して、図21のステップS522の後、決定手段116は、i=1を設定し(ステップS5231)、端末装置iの位置情報[x,y]および送信電力Ptを記憶手段112から読み出す。また、決定手段116は、基地局1の位置情報[x,y]を記憶手段112から読み出す。
そして、決定手段116は、上述した方法によって、全ての送信電力Ptについて、端末装置2_iから送信された電波の到達距離dARV_j(jは、1~Jを満たす整数であり、Jは、送信電力Ptの総数である。)を取得する(ステップS5232)。即ち、決定手段116は、電波の伝搬特性2を用いて電波の到達距離dARV_jを取得する。
その後、決定手段116は、位置情報[x,y],[x,y]に基づいて、基地局1と端末装置2_iとの距離db-tを演算する(ステップS5233)。
引き続いて、決定手段116は、j=1を設定し(ステップS5234)、dARV_j≧db-tであるか否か(即ち、端末装置2からの電波が基地局1に到達するか否か)を判定する(ステップS5235)。
ステップS5235において、dARV_j≧db-tでないと判定されたとき、決定手段16は、電波の到達距離dARV_jを破棄し(ステップS5236)、j=Jであるか否かを判定する(ステップS5237)。
ステップS5237において、j=Jであると判定されたとき、決定手段116は、端末装置2_iの送信を停止し(ステップS5238)、停止信号STOP_2_iを生成する。その後、一連の動作は、ステップS5247へ移行する。
一方、ステップS5237において、j=Jでないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS5246へ移行する。
一方、ステップS5235において、dARV_j≧db-tであると判定されたとき、決定手段116は、1次利用者との干渉が有るか否かを判定する(ステップS5239)。より具体的には、決定手段116は、1次利用者Sと基地局1との距離dS-bが、電波の到達範囲COVG1の半径RCOVG1と電波の到達範囲COVG2の半径RCOVG2との和よりも大きいとき、1次利用者との干渉が無いと判定し、距離dS-bが、電波の到達範囲COVG1の半径RCOVG1と電波の到達範囲COVG2の半径RCOVG2との和以下であるとき、1次利用者との干渉が有ると判定する。
ステップS5239において、1次利用者との干渉が無いと判定されたとき、決定手段116は、(dS-b-RCOVG1)>(db-t+dARV_j)>RCOVG2が成立するか否かを判定する(ステップS5240)。
ステップS5240において、(dS-b-RCOVG1)>(db-t+dARV_j)>RCOVG2bが成立しないと判定されたとき、決定手段116は、距離dARV_jを破棄する(ステップS5241)。
一方、ステップS5240において、(dS-b-RCOVG1)>(db-t+dARV_j)>RCOVG2が成立すると判定されたとき、決定手段116は、距離dARV_jを保持する(ステップS5242)。
一方、ステップS5239において、1次利用者との干渉が有ると判定されたとき、決定手段116は、(db-t+dARV_j)<(dS-b-RCOVG1)<RCOVG2が成立するか否かを判定する(ステップS5243)。
ステップS5243において、(db-t+dARV_j)<(dS-b-RCOVG1)<RCOVG2が成立しないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS5241へ移行する。
一方、ステップS5243において、(db-t+dARV_j)<(dS-b-RCOVG1)<RCOVG2が成立すると判定されたとき、決定手段116は、距離dARV_jを保持する(ステップS5244)。
そして、ステップS5241、ステップS5242およびステップS5244のいずれかの後、一連の動作は、ステップS5245へ移行する。
その後、ステップS5237またはステップS5245において、j=Jであると判定されるまで、ステップS5235~S5237,S5239~S5246が繰り返し実行される。
そして、ステップS5237またはステップS5245において、j=Jであると判定されると、ステップS5247において、i=Iであると判定されるまで、ステップS5232~S5248が繰り返し実行される。
その後、ステップS5247において、i=Iであると判定されると、決定手段116は、保持した距離dARV_jのうちの最大の距離dARV_j’_max(j’は、1≦j’≦Jを満たす整数)を検出する処理をI個の端末装置2_1~2_Iの全てについて実行し、I個の端末装置2_1~2_Iに対するI個の距離dARV_j’_max_2_1~dARV_j’_max_2_Iのうちの最大値dARV_j’_MAXを検出する(ステップS5249)。
その後、決定手段116は、基地局1の位置を中心とし、最大値dARV_j’_MAXを有する端末装置2と基地局1との距離を半径とする円によって囲まれた端末送信許可領域TALWRGを決定する(ステップS5250)。そして、一連の動作は、図20のステップS53へ移行する。
なお、ステップS5237においてj=Jであると判定されたとき、端末装置2_iの送信を停止する(ステップS5238参照)のは、端末装置2_iの全ての送信電力Ptについて端末装置2_iからの電波が基地局1へ到達しないと判定されたからである。
図24は、図19のステップS8の詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図24を参照して、図19のステップS7の後、推定手段115は、判定手段114からの通知NTF2に応じて、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2を推定し(ステップS51A)、その推定した2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2を決定手段116へ出力する。
決定手段116は、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2を推定手段115から受け、その受けた2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2に基づいて、2次利用者(基地局1および端末装置2)が1次利用者Sに干渉を与えないように通信許可領域2を決定する(ステップS52A)。
その後、決定手段116は、通信許可領域2に基づいて、各端末装置の通信条件を作成する(ステップS53A)。そして、一連の動作は、図19のステップS9へ移行する。
図25は、図24のステップS52Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図25に示すフローチャートは、図21に示すフローチャートのステップS523をステップS523Aに変え、ステップS524,S525をステップS526~S530に変えたものであり、その他は、図21に示すフローチャートと同じである。
図25を参照して、図24のステップS51Aの後、上述したステップS521,S522が順次実行される。そして、ステップS522の後、決定手段116は、端末装置2からの電波の到達範囲が2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2内になるように通信許可領域を決定する(ステップS523A)。
その後、決定手段116は、1次利用者を認識しているか否かを判定する(ステップS526)。より具体的には、決定手段116は、1次利用者に関する情報(1次利用者の位置および電波の到達範囲COVG1(=半径))が記憶手段112に記憶されていれば、1次利用者を認識していると判定し、1次利用者に関する情報(1次利用者の位置および電波の到達範囲COVG1(=半径))が記憶手段112に記憶されていなければ、1次利用者を認識していないと判定する。
ステップS526において、1次利用者を認識していると判定されたとき、決定手段116は、dCOVG2<dS-b-dCOVG1≦2dCOVG2が成立するか否かを更に判定する(ステップS527)。
ステップS527において、dCOVG2<dS-b-dCOVG1≦2dCOVG2が成立すると判定されたとき、決定手段116は、上述した方法によって、電波の到達範囲COVG1,COVG2に基づいて領域REG_TRを決定する(ステップS528)。
一方、ステップS527において、dCOVG2<dS-b-dCOVG1≦2dCOVG2が成立しないと判定されたとき、決定手段116は、dS-b>2dCOVG2が成立するか否かを更に判定する(ステップS529)。
ステップS529において、dS-b>2dCOVG2が成立すると判定されたとき、決定手段116は、電波の到達範囲COVG2の全域を電波の送受信が可能な領域として決定する(ステップS530)。
そして、ステップS526において、1次利用者を認識していないと判定されたとき、またはステップS528の後、またはステップS529において、dS-b>2dCOVG2が成立しないと判定されたとき、一連の動作は、図24のステップS53Aへ移行する。
このように、決定手段116は、基地局1と端末装置2との通信環境に適合した電波の伝搬モデルにおける伝搬特性1を取得し、その取得した電波の伝搬特性1に基づいて共用周波数fcomにおける電波の伝搬特性2を取得する(ステップS521,S522参照)。そして、決定手段116は、電波の伝搬特性2に基づいて求めた電波の到達距離dARV_j’_MAXが2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2内になるように端末送信許可領域TALWRGを決定する(ステップS523A参照)。また、決定手段116は、1次利用者を認識しており、かつ、dCOVG2<dS-b-dCOVG1≦2dCOVG2が成立する場合、領域REG_TRを決定し(ステップS528参照)、1次利用者を認識しており、かつ、dS-b>2dCOVG2が成立する場合、2次利用者(基地局1)の電波の到達範囲COVG2の全域を電波の送受信が可能な領域として決定する(ステップS530参照)。
従って、基地局1と端末装置2との通信環境に適合して端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TRを決定できる。つまり、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TRを正確に決定できる。
また、1次利用者を認識している場合、2次利用者(基地局1および端末装置2)が電波を送受信できる領域を端末送信許可領域TALWRGから端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TRの両方へ、または電波の到達範囲COVG2の全域へ広げることができる。
なお、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TRは、図24のステップS52A,S53Aにおける「通信許可領域2」を構成する。
図26は、図24のステップS53Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。
図26を参照して、図24のステップS52Aの後、決定手段116は、電波の到達範囲COVG2の全域を電波の送受信が可能な領域として決定したか否かを判定する(ステップS534)。
ステップS534において、電波の到達範囲COVG2の全域を電波の送受信が可能な領域として決定したと判定されたとき、決定手段116は、電波の到達範囲COVG2内で電波を送受信するための通信条件を設定する(ステップS535)。
一方、ステップS534において、電波の到達範囲COVG2の全域を電波の送受信が可能な領域として決定しなかったと判定されたとき、決定手段116は、領域REG_TRを決定したか否かを更に判定する(ステップS536)。
ステップS536において、領域REG_TRを決定したと判定されたとき、決定手段116は、端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TRの両方において、電波を送受信するための通信条件を設定する(ステップS537)。
一方、ステップS536において、領域REG_TRを決定しなかったと判定されたとき、決定手段116は、端末送信許可領域TALWRGにおいて、電波を送受信するための通信条件を設定する(ステップS538)。
そして、ステップS535、またはステップS537、またはステップS538の後、一連の動作は、図19のステップS9へ移行する。
図27は、図25のステップS523Aの詳細な動作を説明するためのフローチャートである。図27に示すフローチャートは、図23に示すフローチャートのステップS5239~S5244をステップS5251~S5253に変えたものであり、その他は、図23に示すフローチャートと同じである。
図27を参照して、図25のS522Aの後、上述したステップS5231~S5238が順次実行される。
そして、ステップS5235において、dARVjがdb-t以上であると判定されたとき、決定手段116は、db-t+dARV_j≦RCOVG2であるか否か(即ち、端末装置2_iからの電波の到達範囲が基地局1の電波の到達範囲RCOVG2内であるか否か)を更に判定する(ステップS5251)。
ステップS5251において、db-t+dARV_j≦RCOVG2でないと判定されたとき、決定手段116は、電波の到達距離dARV_jを破棄する(ステップS5252)。
一方、ステップS5251において、db-t+dARV_j≦RCOVG2であると判定されたとき、決定手段116は、電波の到達距離dARV_jを保持する(ステップS5253)。
そして、ステップS5252またはステップS5253の後、上述したステップS5245~S5248が順次実行され、ステップS5247において、i=Iであると判定されると、上述したステップS5249,S5250が順次実行される。その後、一連の動作は、図25のステップS526へ移行する。
なお、この発明の実施の形態においては、図19に示すステップS8,ステップS9(図24から図27に示すフローチャートを含む)は、実行されなくてもよい。即ち、1次利用者が出現しなかったと判定されたとき(ステップS7参照)、通信制御装置11の動作が終了してもよい。1次利用者が出現しなかった場合、調停処理2が実行されなくても、基地局1および端末装置2は、LBTに従って一定の通信確率で無線通信を継続することができるからである。
なお、図27のステップS5237においてj=Jであると判定されたとき、端末装置2_iの送信を停止する(ステップS5238参照)のは、図23において説明したとおりである。
図28は、実施の形態1における端末装置2の動作を説明するためのフローチャートである。図28を参照して、端末装置2の動作が開始されると、端末装置2の受信手段22は、基地局1(通信制御装置11)からアンテナ21を介して通信条件CMCDを受信し(ステップS11)、その受信した通信条件CMCDを記憶手段23に格納する。
制御手段25は、記憶手段23に記憶された通信条件CMCDを読み出し、その読み出した通信条件CMCDを参照して、自己が搭載された端末装置2に対して停止信号STOPが設定されているか否かを判定する(ステップS12)。
ステップS12において、停止信号STOPが設定されていると判定されたとき、制御手段25は、電波の送信を停止する(ステップS13)。
一方、ステップS12において、停止信号STOPが設定されていないと判定されたとき、制御手段25は、通信条件CMCDの通信許可内容に従って、共用周波数で基地局1および/または他の端末装置2と電波を送信および/または受信する(ステップS14)。
そして、ステップS13またはステップS14の後、端末装置2の動作は終了する。
このように、端末装置2は、通信制御装置11から通信条件CMCDを受信する。この通信条件CMCDは、端末送信許可領域TALWRG、または端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_T、または端末送信許可領域TALWRGおよび領域REG_TR、または電波の到達範囲COVG2に基づいて決定されたものである(図22および図26のフローチャート参照)。そして、端末装置2は、その受信した通信条件CMCDの通信許可内容に従って電波を送信および/または受信する。この通信許可内容は、1次利用者に干渉を与えないように端末装置2の通信内容を“00”,“01”,“10”,“11”および“電波の送信を停止”のいずれかに制限している(図17および図18参照)。従って、端末装置2は、1次利用者Sとの干渉を回避して電波を送信および/または受信できる。
図29は、実施の形態1による別の通信制御装置の概略図である。実施の形態1においては、基地局1は、図29に示す通信制御装置11Aを備えていてもよい。
図29を参照して、通信制御装置11Aは、通信制御装置11に信号発生手段118を追加したものであり、その他は、通信制御装置11と同じである。
信号発生手段118は、後述する方法によって、2次利用者(基地局1および端末装置2)の信号yScond(t)を発生し、その発生した信号yScond(t)の継続時間Tを演算手段113へ出力する。
演算手段113は、信号yScond(t)の継続時間Tを信号発生手段118から受け、その受けた信号yScond(t)の継続時間Tに基づいて、上述した通信確率N/Tまたは端末装置2の台数mを指標IDXとして演算する。
信号発生手段118における信号yScond(t)の発生方法について説明する。
図30は、素波の概念図である。図30を参照して、素波wv_1~wv_n(nは、正の整数)は、周波数f、継続時間Tおよび信号強度(=電力)Pによって規定される。
素波wv_1は、周波数f、継続時間|t-t|および信号強度Pを有する。素波wv_2は、周波数f、継続時間|t-t|および信号強度Pを有する。以下、同様にして、素波wv_nは、周波数f、継続時間|tn2-tn1|および信号強度Pを有する。
周波数帯域幅bw(周波数帯域幅bwは、周波数帯域BWにおける周波数帯域幅)内において、周波数fの電波の利用が開始されることを素波の発生とする。電波の利用の開始をトラフィックモデルで考え、一般的なモデルとしてポアソン過程を適用する。
そして、次式に示すように、ポアソン過程によって周波数分解能Δbwで周波数fを発生する。
Figure 0007154532000005
式(5)において、kは、平均素波数である。また、式(5)におけるk/bwは、発生させる周波数fを正規化するためのものである。そして、式(5)における周波数fは、周波数分解能Δbwの関数である。
また、式(5)に従って周波数fを発生することは、トラフィックモデルに従って周波数fを発生することに相当する。
トラフィックモデルによれば、ポアソン過程に従って分布した複数の車両が道路を走行する。このようなトラフィックモデルを適用して式(5)によって周波数分解能Δbwで周波数fを発生する。従って、トラフィックモデルを適用して周波数fを発生させた場合、周波数fは、ポアソン過程に従って分布することになる。そして、トラフィックモデルを適用して周波数fを発生させるという考え方は、新規であり、無線通信の分野における当業者が考えなかったことである。
図31は、周波数fの分布を示す概念図である。図31を参照して、式(5)に従って周波数fを発生すると、周波数帯域幅bwを有する周波数帯域において、周波数分解能Δbwに相当する帯域幅を有する周波数f~fが存在する。
そして、周波数f~fは、ポアソン過程に従って分布する。周波数fの帯域幅が周波数分解能Δbwよりも小さいとき、周波数fを有する素波は発生されない。隣接する周波数fn-1を有する素波と周波数的に区別できないからである。
一方、周波数fの帯域幅が周波数分解能Δbw以上かつ2Δbwよりも小さいとき、周波数fを有する素波は発生される。
このように、発生する素波wv_nの周波数fがポアソン過程に従って分布することを特徴とする。
周波数fの素波が発生し、電波の送信が中断されるまでを素波の継続モデルで定義する。一般的な発呼の継続時間は、指数分布で説明されるので、素波の継続時間を指数分布で規定する。
即ち、継続時間Tは、次式によって表される。
Figure 0007154532000006
式(6)において、Δtは、時間分解能であり、tは、素波の平均存在時間である。そして、式(6)において、継続時間Tは、時間分解能Δtの関数である。
素波の信号強度(電力)は、測定システムのダイナミックレンジまたは測定場所と2次利用者(基地局1および端末装置2)の位置関係により決まるため、信号強度は、任意に設定される。即ち、信号強度Pは、最小値と最大値との間の任意の値からなる。
従って、信号発生手段118は、周波数fをポアソン過程に従って発生させ、継続時間Tを指数分布に従って決定し、信号強度Pを最小値と最大値との間の任意の値に設定する。そして、信号発生手段118は、周波数fにおいて、電波の利用が開始される時間から継続時間Tが経過するまでの間、信号強度Pを有する素波wv_nを発生する。
図32は、図29に示す信号発生手段118の動作を説明するためのフローチャートである。図32を参照して、一連の動作が開始されると、信号発生手段118は、周波数帯域幅bwを周波数分解能Δbwで除算し、発生させる平均素波数kを決定する(ステップS21)。
そして、信号発生手段118は、ポアソン過程に従って(即ち、式(5)に従って)周波数分解能Δbwで周波数fを発生する(ステップS22)。
その後、信号発生手段118は、指数分布に従って(即ち、式(6)に従って)継続時間Tを発生する(ステップS23)。
引き続いて、信号発生手段118は、信号強度Pを最小値と最大値との間の任意の値に設定する(ステップS24)。
そして、周波数fの電波の利用が開始されると、信号発生手段118は、周波数fにおいて、継続時間Tおよび信号強度Pを有する素波wv_nを発生する(ステップS25)。この場合、信号発生手段118は、周波数fの電波の利用が開始されると、周波数fにおいて継続時間Tおよび信号強度Pを有する素波wv_1を発生し、周波数fの電波の利用が開始されると、周波数fにおいて継続時間Tおよび信号強度Pを有する素波wv_2を発生し、以下、同様にして、周波数fの電波の利用が開始されると、周波数fにおいて継続時間Tおよび信号強度Pを有する素波wv_nを発生する。
そうすると、信号発生手段18は、その発生した素波数が平均素波数kに等しいか否かを判定する(ステップS26)。
ステップS26において、素波数が平均素波数kに等しくないと判定されたとき、一連の動作は、ステップS22へ移行する。その後、ステップS26において、素波数が平均素波数kに等しいと判定されるまで、ステップS22~ステップS26が繰り返し実行される。
そして、ステップS26において、素波数が平均素波数kに等しいと判定されると、一連の動作が終了する。
なお、信号発生手段118は、ステップS26からステップS22へ移行するごとに、周波数分解能Δbwを変更してステップS22~ステップS26を順次実行する。
信号発生手段118は、図32に示すフローチャートに従って発生したk個の素波wv_1~wv_kのk個の継続時間T~Tを演算手段113へ出力する。
演算手段113は、k個の継続時間T~Tを信号発生手段118から受ける。そして、演算手段113は、k個の継続時間T~Tのうち、時間t~tによって規定される一定期間に最も近い継続時間Topt(T~Tのいずれか)を選択し、その選択した継続時間Toptにおいて通信確率N/Tまたは端末装置2の台数mを指標IDXとして演算する。
図33は、図29に示す通信制御装置11Aの動作を説明するためのフローチャートである。図33に示すフローチャートは、図19に示すフローチャートのステップS2をステップS2A,S2B,S2Cに変えたものであり、その他は、図19に示すフローチャートと同じである。
図33を参照して、通信制御装置11Aの動作が開始されると、上述したステップS1が実行される。そして、ステップS1の後、信号発生手段118は、図32に示すフローチャートに従ってk個の素波wv_1~wv_kを発生する(ステップS2A)。
そして、信号発生手段118は、k個の素波wv_1~wv_kのk個の継続時間T~Tを演算手段113へ出力する。演算手段113は、信号発生手段118から受けたk個の継続時間T~Tのうち、時間t~tによって規定される一定期間に最も近い継続時間Toptを選択する。即ち、演算手段113は、k個の継続時間T~Tから継続時間Toptを選択する(ステップS2B)。
その後、演算手段113は、継続時間Toptにおける端末情報INFO_iに含まれるLBTの履歴情報LBT_logに基づいて、1次利用者が出現したか否かを判定するための指標IDXを演算する(ステップS2C)。
そして、ステップS2Cの後、上述したステップS3~ステップS9が順次実行され、通信制御装置11Aの動作が終了する。
このように、トラフィックモデルに従って発生させた素波の継続時間Topt(T~Tのいずれか)を用いて指標IDXを演算することによって、複数の端末装置2の各々についてLBTの履歴情報LBT_logに基づいて指標IDXを演算するときの一定期間(時間t~tの時間長さ)をほぼ同じにできるので、指標IDXに基づいて1次利用者の出現の有無を正確に判定できる。
即ち、一定期間(時間t~tの時間長さ)が複数の端末装置2間で異なるときは、複数の端末装置2間で指標IDXが異なることになるが、一定期間(時間t~tの時間長さ)が複数の端末装置2間でほぼ同じであるとき、複数の端末装置2間で一定期間(時間t~tの時間長さ)のバラツキを抑制して指標IDXを演算できるので、指標IDXに基づいて1次利用者の出現の有無を正確に判定できる。
[実施の形態2]
図34は、実施の形態2による無線通信システムの概略図である。図34を参照して、実施の形態2による無線通信システム10Aは、図1に示す無線通信システム10の基地局1および複数の端末装置2をそれぞれ基地局1Aおよび複数の端末装置2Aに変えたものであり、その他は、無線通信システム10と同じである。
基地局1Aおよび複数の端末装置2Aは、無線通信空間に配置される。基地局1Aおよび複数の端末装置2Aは、2次利用者である。端末装置2Aは、例えば、スマートフォン等の携帯端末である。
基地局1Aは、図1に示す基地局1から通信制御装置11を削除したものである。基地局1Aは、端末情報INFO_iを複数の端末装置2Aから受信する。基地局1Aは、上述した基地局情報INFO_b=[ID/[x,y]/Pt/g/R/t]を生成し、その生成した基地局情報INFO_b=[ID/[x,y]/Pt/g/R/t]と、複数の端末装置2Aから受信した複数の端末情報INFO_1~INFO_Iとを複数の端末装置2Aへ送信する。
複数の端末装置2Aの各々は、上述した通信制御装置11を備える。複数の端末装置2Aの各々は、上述した端末情報INFO_iを生成し、その生成した端末情報INFO_iを基地局1Aへ送信する。
複数の端末装置2Aの各々は、基地局情報INFO_bおよび複数の端末情報INFO_1~INFO_Iを基地局1Aから受信し、その受信した基地局情報INFO_bおよび複数の端末情報INFO_1~INFO_Iに基づいて、上述した方法によって、1次利用者が出現したか否かを判定する。
そして、複数の端末装置2Aの各々は、1次利用者が出現したと判定したとき、無線通信を停止し、または1次利用者との干渉を回避するように調停処理を行う。複数の端末装置2Aの各々は、調停処理を行ったとき、1次利用者との干渉を回避する通信条件で無線通信を行う。
一方、複数の端末装置2Aの各々は、1次利用者が出現しなかったと判定したとき、調停処理を行わずに無線通信を継続するか、調停処理を行った後に無線通信を行う。
図35は、図34に示す端末装置2Aの概略図である。図35を参照して、端末装置2Aは、図3に示す端末装置2の受信手段22を受信手段22Aに変え、制御手段25を制御手段25Aに変え、通信制御装置11を追加したものであり、その他は、端末装置2と同じである。
受信手段22Aは、アンテナ21を介して基地局情報INFO_bおよび複数の端末情報INFO_1~INFO_Iを受信し、その受信した基地局情報INFO_bおよび複数の端末情報INFO_1~INFO_Iを記憶手段23に記憶する。
通信制御装置11は、記憶手段23から基地局情報INFO_bおよび複数の端末情報INFO_1~INFO_Iを読み出し、その読み出した基地局情報INFO_bおよび複数の端末情報INFO_1~INFO_Iに基づいて、上述した方法によって、1次利用者が出現したか否かを判定する。そして、通信制御装置11は、その判定結果に基づいて通信条件CMCDを生成し、その生成した通信条件CMCDを制御手段25Aへ出力する。
制御手段25Aは、通信条件CMCDを通信制御装置11から受け、その受けた通信条件CMCDに基づいて送信手段26を制御する。より具体的には、制御手段25Aは、停止信号STOPが通信条件CMCDに含まれている場合、無線通信を停止するように送信手段26を制御し、停止信号STOPが通信条件CMCDに含まれていない場合、通信条件CMCDの通信許可内容に基づいて無線通信を行うように送信手段26を制御する。
制御手段25Aは、その他、制御手段25と同じ機能を果たす。
図36は、図35に示す端末装置2Aの動作を説明するためのフローチャートである。図36に示すフローチャートは、図28に示すフローチャートのステップS11をステップS11A,S11Bに変えたものであり、その他は、図28に示すフローチャートと同じである。
図36を参照して、端末装置2Aの動作が開始されると、端末装置2Aは、基地局情報INFO_bおよび複数の端末情報INFO_iを基地局1から受信する(ステップS11A)。
そして、端末装置2Aの通信制御装置11は、図19に示すフローチャート(図20から図27に示すフローチャートを含む)を実行する。
その後、上述したステップS12~ステップS14が順次実行される。そして、ステップS13またはステップS14の後、端末装置2Aの動作が終了する。
複数の端末装置2Aの各々は、図36に示すフローチャートに従って動作を実行する。従って、複数の端末装置2Aの各々は、1次利用者が出現したか否かを判定することができ、その判定結果に応じて、無線通信を停止し、または通信許可内容に従って無線通信を継続できる。
実施の形態2においては、複数の端末装置2Aの各々は、通信制御装置11に代えて通信制御装置11A(図29参照)を備えていてもよい。
図37は、図29に示す通信制御装置11Aを備える端末装置2Aの動作を説明するためのフローチャートである。図37に示すフローチャートは、図36に示すフローチャートのステップS11BをステップS11Cに変えたものであり、その他は、図36に示すフローチャートと同じである。
図37を参照して、端末装置2Aの動作が開始されると、上述したステップS11Aが実行され、その後、端末装置2Aの通信制御装置11Aは、図33に示すフローチャート(図20から図27に示すフローチャートおよび図32に示すフローチャートを含む)を実行する。そして、上述したステップS12~ステップS14が順次実行され、ステップS13またはステップS14の後、端末装置2Aの動作が終了する。
複数の端末装置2Aの各々が図37に示すフローチャートに従って動作を実行することによって、複数の端末装置2Aの各々についてLBTの履歴情報LBT_logに基づいて指標IDXを演算するときの一定期間(時間t~tの時間長さ)をほぼ同じにできるので、指標IDXに基づいて1次利用者の出現の有無を正確に判定できるとい効果を更に享受できる。
実施の形態2におけるその他の説明は、実施の形態1における説明と同じである。
この発明の実施の形態においては、通信制御装置11,11Aの動作は、ソフトウェアによって実行されてもよい。この場合、通信制御装置11,11Aの各々は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)を備える。
ROMは、図19に示すフローチャート(図20から図27に示すフローチャートを含む)からなるプログラムProg_A、または図33に示すフローチャート(図20から図27に示すフローチャートおよび図32に示すフローチャートを含む)からなるプログラムProg_Bを格納する。そして、CPUは、プログラムProg_AまたはプログラムProg_BをROMから読み出し、その読み出したプログラムProg_AまたはプログラムProg_Bを実行して1次利用者が出現したか否かを判定し、その判定結果に応じた通信条件を生成する。RAMは、半径RCOVG1,RCOVG2、距離dS-b,db-t,dARV_j,dARV_j’,dARV_j’_max,dARV_j’_MAXおよび受信電力RSSI等を一時的に記憶する。
また、プログラムProg_AまたはプログラムProg_Bは、CD,DVD等の記録媒体に記録されて流通してもよい。この場合、CPUは、装着された記録媒体からプログラムProg_AまたはプログラムProg_Bを読み出し、その読み出したプログラムProg_AまたはプログラムProg_Bを実行して1次利用者が出現したか否かを判定し、その判定結果に応じた通信条件を生成する。従って、プログラムProg_AまたはプログラムProg_Bを記録したCD,DVD等の記録媒体は、コンピュータ(CPU)が読み取り可能な記録媒体である。
また、この発明の実施の形態においては、端末装置2,2Aの動作は、ソフトウェアによって実行されてもよい。この場合、端末装置2,2Aは、CPU、ROMおよびRAMを備える。
ROMは、図36に示すフローチャート(図19から図27に示すフローチャートを含む))からなるプログラムProg_C、または図37に示すフローチャート(図33に示すフローチャート(図20から図27に示すフローチャートおよび図32に示すフローチャートを含む)を含む)からなるプログラムProg_Dを格納する。そして、CPUは、プログラムProg_CまたはプログラムProg_DをROMから読み出して実行して1次利用者が出現したか否かを判定し、その判定結果に応じた無線通信を停止または継続する。
また、プログラムProg_CまたはプログラムProg_Dは、CD,DVD等の記録媒体に記録されて流通してもよい。この場合、CPUは、装着された記録媒体からプログラムProg_CまたはプログラムProg_Dを読み出して実行して実行して1次利用者が出現したか否かを判定し、その判定結果に応じた無線通信を停止または継続する。従って、プログラムProg_CまたはプログラムProg_Dを記録したCD,DVD等の記録媒体は、コンピュータ(CPU)が読み取り可能な記録媒体である。
図38は、この発明の実施の形態によるデータ構造を示す概略図である。図38を参照して、この発明の実施の形態によるデータ構造D-STR1は、端末装置IDと、時刻間隔と、LBTの履歴情報とを含む。端末装置ID、時刻間隔およびLBTの履歴情報は、相互に対応付けられる。
時刻間隔は、t1_1~tT(1)_1;t1_2~tT(2)_2;t1_3~tT(3)_3;・・・;t1_I~tT(I)_Iからなり、LBTの履歴情報は、LBT_log,LBT_log,LBT_log,・・・,LBT_logからなる。
ここで、t1_1~tT(1)_1;t1_2~tT(2)_2;t1_3~tT(3)_3;・・・;t1_I~tT(I)_IにおけるtT(1)_1~tT(I)_Iの下付き文字T(1)~T(I)は、それぞれ、端末装置2_1~2_IにおけるLBTの履歴情報LBT_log~LBT_logの最終の検出時刻を表すための添え字である。そして、時刻間隔t1_1~tT(1)_1;t1_2~tT(2)_2;t1_3~tT(3)_3;・・・;t1_I~tT(I)_Iは、相互に同じであっても異なっていてもよい。
LBT_log,LBT_log,LBT_log,・・・,LBT_logの各々は、時刻間隔t1_i~tT(i)_i(iは、1≦i≦Iを満たす整数)に対応してT(i)個の符号からなり、T(i)個の符号の各々は、“0”または“1”からなる。
通信制御装置11(または通信制御装置11A)の決定手段116は、端末情報INFO_iに基づいてデータ構造D-STR1を作成し、その作成したデータ構造D-STR1を記憶手段112に記憶する。
データ構造D-STR1において、1つの端末装置2_i(i=1~I)における時刻間隔t1_i~tT(i)_iおよびLBTの履歴情報LBT_logは、演算手段113が端末装置2_iの通信確率N/Tを演算するのに用いられる。即ち、1つの端末装置2_iにおける時刻間隔t1_i~tT(i)_iおよびLBTの履歴情報LBT_logは、演算手段113が1つの端末装置2_iにおける指標IDX_iを演算するのに用いられる。
そして、演算手段113によって演算された指標IDX_iは、判定手段114が、指標IDX_iがしきい値IDX_th1以上であるとき、1次利用者が出現しなかったと判定し、指標IDX_iがしきい値IDX_th1よりも小さいとき、1次利用者が出現したと判定するのに用いられる。
従って、通信確率N/Tを用いて1次利用者が出現したか否かを判定する場合、指標IDX_iは、1つの端末装置2_iごとに演算される。その結果、演算手段113は、データ構造D-STR1に基づいてI個の指標IDX_1~IDX_Iを演算し、判定手段114は、I個の指標IDX_1~IDX_Iのうちの少なくとも1つがしきい値IDX_th1よりも小さいとき、1次利用者が出現したと判定する。
図39は、この発明の実施の形態による別のデータ構造を示す概略図である。図39を参照して、データ構造D-STR2は、データ構造D-STR1における時刻間隔をI個の端末装置2_1~2_Iにおいて全て同じ時刻間隔t~tに設定した構成からなる。即ち、データ構造D-STR1における時刻間隔t1_1~tT(1)_1;t1_2~tT(2)_2;t1_3~tT(3)_3;・・・;t1_I~tT(I)_Iを同じ時刻間隔t~tに設定した構成からなる。
通信制御装置11(または通信制御装置11A)の決定手段116は、端末情報INFO_iに基づいてデータ構造D-STR2を作成し、その作成したデータ構造D-STR2を記憶手段112に記憶する。
データ構造D-STR2において、I個のLBTの履歴情報LBT_log~LBT_logは、演算手段113が同じ一定期間(時刻間隔t~tにおける時間長さ)において通信可能な端末装置2の台数mを演算するのに用いられる。即ち、I個のLBTの履歴情報LBT_log~LBT_logは、指標IDXを演算するのに用いられる。
そして、演算手段113によって演算された指標IDXは、判定手段114が、指標IDXがしきい値IDX_th2以上であるとき、1次利用者が出現しなかったと判定し、指標IDXがしきい値IDX_th2よりも小さいとき、1次利用者が出現したと判定するのに用いられる。
図40は、この発明の実施の形態による更に別のデータ構造を示す概略図である。図40を参照して、データ構造D-STR3は、基地局IDと、基地局の位置情報と、基地局の送信アンテナ利得と、基地局の送信電力と、端末装置IDと、端末装置の位置情報と、端末装置の受信電力と、端末装置の送信電力とを含む。
基地局ID、基地局の位置情報、基地局の送信アンテナ利得、基地局の送信電力、端末装置ID、端末装置の位置情報、端末装置の受信電力および端末装置の送信電力は、相互に対応付けられる。
基地局IDは、IDからなり、基地局の位置情報は、[x,y]からなり、基地局の送信アンテナ利得は、gからなり、基地局の送信電力は、Ptからなる。
端末装置IDは、ID2_1~ID2_Iからなり、端末装置の位置情報は、[x,y],[x,y],[x,y],・・・,[x,y]からなる。
端末装置の受信電力は、RSSI~RSSIからなり、端末装置の送信電力は、Pt~Ptからなる。そして、Pt~Ptの各々は、少なくとも1つの送信電力からなる。
通信制御装置11(または通信制御装置11A)の決定手段116は、端末情報INFO_iおよび基地局情報INFO_bに基づいてデータ構造D-STR3を作成し、その作成したデータ構造D-STR3を記憶手段112に記憶する。
データ構造D-STR3において、端末装置の位置情報[x,y]および端末装置の受信電力RSSIは、推定手段115が式(1)に従って1次利用者Sの位置(位置情報[x,y]によって示される位置)を推定するのに用いられる。そして、端末装置の受信電力RSSIのうちの設定値以下の受信電力RSSIi_lowと、位置情報[x,y]とは、推定手段115が1次利用者の電波の到達範囲COVG1(=半径RCOVG1)を推定するのに用いられる。
また、基地局の送信電力Pt、基地局の送信アンテナ利得gおよび端末装置の受信電力RSSIは、推定手段113が基地局1(2次利用者)の電波の到達範囲COVG2(=半径RCOVG2)を推定するのに用いられる。そして、端末装置の送信電力Pt、および電波の到達範囲COVG2を推定するのに用いられた受信電力RSSIは、決定手段116が式(4)を用いて、端末装置2から送信された電波の到達距離dARV_jを求めるのに用いられる。
更に、端末装置の位置情報[x,y]および基地局の位置情報[x,y]は、決定手段116が基地局1と端末装置2との距離db-tを求めるのに用いられる。更に、位置情報[x,y]、および基地局の位置情報[x,y]は、決定手段116が1次利用者と、基地局1(2次利用者)との距離dS-bを求めるのに用いられる。
そして、電波の到達範囲COVG1,COVG2、電波の到達距離dARV_j、および距離dS-b,db-tは、決定手段116が端末送信許可領域TALWRGを決定するのに用いられ、端末送信許可領域TALWRGは、決定手段116が1次利用者Sと干渉しない端末装置2の通信条件を生成するのに用いられる。
なお、この発明の実施の形態によるデータ構造は、1次利用者に関する情報(1次利用者の位置および電波の到達範囲COVG1(=半径))をデータ構造D-STR1またはデータ構造D-STR2に含め、データ構造D-STR1とデータ構造D-STR3とを組み合わせデータ構造であってもよく、データ構造D-STR2とデータ構造D-STR3とを組み合わせデータ構造であってもよい。このようなデータ構造を用いることによって、1次利用者の出現の有無を判定できるととともに、上述した調停処理1,2の実行によって、領域REG_T、領域REG_TR、および端末送信許可領域TALWRGの全域を2次利用者が無線通信可能な領域として決定することができる。
また、この発明の実施の形態においては、LBTに従って共用周波数fcomを有する電波の有無を検出したときの履歴情報LBT_logは、「1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理の履歴情報」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、通信制御装置11,11Aにおいて、通信条件CMCDを端末装置2,2Aへ送信する送信手段117は、「通知手段」を構成する。
更に、この発明の実施の形態においては、端末装置2の受信手段22、制御手段25および送信手段26は、端末装置の「通信手段」を構成し、端末装置2Aの受信手段22A、制御手段25Aおよび送信手段26は、端末装置の「通信手段」を構成する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施の形態の説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
この発明は、通信制御装置、通信制御装置を備えた基地局、通信制御装置を備えた端末装置、コンピュータに実行させるためのプログラム、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体およびデータ構造に適用される。
1,1A 基地局、2,2A 端末装置、10,10A 無線通信システム、11,11A 通信制御装置、21 アンテナ、22,22A,111 受信手段、23,112 記憶手段、24 GPS受信機、25,25A 制御手段、26,117 送信手段、115 推定手段、116 決定手段、118 信号発生手段。

Claims (15)

  1. 1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理の履歴情報に基づいて、前記履歴情報を構成する符号であって端末装置が前記共用周波数で無線通信に成功したことを表わす符号を用いて、前記1次利用者が出現したか否かを判定するための指標を演算する演算手段と、
    前記演算された指標がしきい値よりも小さいとき前記1次利用者が出現したと判定し、前記演算された指標がしきい値以上であるとき前記1次利用者が出現しなかったと判定する判定手段とを備える通信制御装置。
  2. 前記演算手段は、端末装置が前記共用周波数で無線通信に成功する通信確率を前記指標として演算する、請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 前記演算手段は、一定期間において前記共用周波数で通信可能な端末装置の台数を前記指標として演算する、請求項1に記載の通信制御装置。
  4. 指数分布に従って、前記共用周波数を有する電波の継続時間を発生させる発生手段を更に備え、
    前記演算手段は、前記継続時間を前記一定期間として用いて、前記共用周波数で通信可能な端末装置の台数を前記指標として演算する、請求項3に記載の通信制御装置。
  5. 前記判定手段によって前記1次利用者が出現したと判定されたとき、前記1次利用者の無線通信と2次利用者の無線通信との干渉を回避するように決定された前記2次利用者の通信条件を端末装置の通信手段へ通知する通知手段を更に備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  6. 前記判定手段によって前記1次利用者が出現しなかったと判定されたとき、前記端末装置と無線通信を行う基地局から送信された電波の到達範囲内になるように決定された前記2次利用者の通信条件を端末装置の通信手段へ通知する通知手段を更に備える、請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の通信制御装置。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の通信制御装置を備える基地局。
  8. 請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の通信制御装置を備える端末装置。
  9. 演算手段が、1次利用者と共用する共用周波数を有する電波の有無を検出する検出処理の履歴情報に基づいて、前記履歴情報を構成する符号であって端末装置が前記共用周波数で無線通信に成功したことを表わす符号を用いて、前記1次利用者が出現したか否かを判定するための指標を演算する第1のステップと、
    判定手段が、前記演算された指標がしきい値よりも小さいとき前記1次利用者が出現したと判定し、前記演算された指標がしきい値以上であるとき前記1次利用者が出現しなかったと判定する第2のステップとをコンピュータに実行させるためのプログラム。
  10. 前記演算手段は、前記第1のステップにおいて、端末装置が前記共用周波数で無線通信に成功する通信確率を前記指標として演算する、請求項9に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  11. 前記演算手段は、前記第1のステップにおいて、一定期間において前記共用周波数で通信可能な端末装置の台数を前記指標として演算する、請求項9に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  12. 発生手段が、指数分布に従って、前記共用周波数を有する電波の継続時間を発生させる第3のステップを更にコンピュータに実行させ、
    前記演算手段は、前記第1のステップにおいて、前記継続時間を前記一定期間として用いて、前記共用周波数で通信可能な端末装置の台数を前記指標として演算する、請求項11に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  13. 通知手段が、前記判定手段によって前記1次利用者が出現したと判定されたとき、前記1次利用者の無線通信と2次利用者の無線通信との干渉を回避するように決定された前記2次利用者の通信条件を端末装置の通信手段へ通知する第4のステップを更にコンピュータに実行させる、請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  14. 通知手段が、前記判定手段によって前記1次利用者が出現しなかったと判定されたとき、前記端末装置と無線通信を行う基地局から送信された電波の到達範囲内になるように決定された前記2次利用者の通信条件を端末装置の通信手段へ通知する第4のステップを更にコンピュータに実行させる、請求項9から請求項12のいずれか1項に記載のコンピュータに実行させるためのプログラム。
  15. 請求項9から請求項14のいずれか1項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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