JP7152708B2 - 静電容量型センサ - Google Patents

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Description

本発明は静電容量型センサに関し、測定対象物に接触させて測定する静電容量型センサに関する。
測定対象物に接触させて測定する静電容量型センサは、図1に示すように、基材101上に電極対102が形成され、電極対102に測定対象物が直接接しないように電極対102を覆う絶縁層103が形成された構成を備えている。この静電容量型センサでは、電極対102の間に形成される電界部分105に、図1(a)に示すように測定対象物106がない状態と図1(b)に示すように測定対象物106がある状態との2つの状態において、電極対102における静電容量値を測定している。かかる状態における静電容量値を測定することによって、測定対象物の比誘電率を算出することができる。すなわち、測定対象物がない状態では既知である空気の比誘電率(ε=1)の時の静電容量値を測定することになるが、測定対象物がある状態となったときの静電容量値を測定することにより、これらの比や差分をとることで測定対象物の比誘電率を算出することができる。このようにして算出された測定対象物の比誘電率に基づき測定対象物の物性等を知ることができる。
このような静電容量型センサの応用例としては、肌水分量を測定する肌水分量測定装置などが知られている(特許文献1)。この肌水分量測定装置は、筒の先端にセンサが形成されており、このセンサ部分を肌に押し当てて測定を行う。センサ部分は、図1に示す静電容量型センサと同様の構成を備えている。すなわち、基材101である基板上に形成された電極対102が絶縁層103であるガラスで覆われた構成を備えている。このガラスの部分を肌に押し当てることによって測定を行う。こうしたタイプの肌センサは、この他にもさまざまな構成のものが知られている(特許文献2、3、4)。
特開2003-169788号公報 特開平05-052798号公報 特開2005-052212号公報 特開2014-014423号公報
上述した肌センサなどに使用される従来の静電容量型センサでは、絶縁層を測定対象物に繰り返し押し当てて使用されるため、耐久性の観点から、絶縁層はガラスなどの硬くて丈夫な素材が用いられていた。しかしながら、硬くて丈夫な素材は、加工性が悪いため、図2に示すように、電極対102を一様に覆うように絶縁層103が形成されることとなる。この場合、静電容量値の測定領域となる部分はAで示す絶縁層の表面側の領域のみになり、本来であれば電界が形成されるはずの隣接する電極同士の間の領域(Bで示す領域)は絶縁層で埋まってしまい、測定領域として機能しなかった。
本発明者らは、例えば肌のような非剛性の測定対象物であるとき、絶縁膜の構成を工夫すれば、従来は絶縁膜で覆われていた領域を測定領域として機能させることにより、センサの測定領域を拡大することができ、結果として、測定精度および測定感度を飛躍的に向上させることができることを見出し、本発明に至った。
本発明の課題は、従来よりもセンサの測定領域を拡大することにより、測定精度および測定感度の向上を実現することができる静電容量型センサを提供することにある。
上記の課題を解決するために、一実施形態に記載された発明は、基材の主面に形成された電極対と該電極対を覆う絶縁膜とを備え、該電極対に所定の電圧を印加することにより形成される電界領域を測定領域として、非剛性の測定対象物を前記測定領域に挿入して前記絶縁膜に押し当てて前記電極対における静電容量を測定する静電容量型センサであって、前記電極対は基材の主面において対となる電極同士が所定間隔を有するようにパターニングされ、前記絶縁膜は基材の主面において前記電極対を覆うように前記パターニングの形状に沿って形成され、前記電極対に所定の電圧を印加することによって形成される電界は、前記電極対を覆う絶縁膜の前記基材の主面と反対側の領域のみならず、隣接する電極対を覆う絶縁膜が対向する領域にも形成されることを特徴とする静電容量型センサである。
従来の静電容量型センサの構成を説明する図であり、(a)は測定対象物がないとき、(b)は測定対象物があるときをそれぞれ示している。 従来の静電容量型センサにおける測定領域を説明する図である。 本実施形態の静電容量型センサを組み込んだセンサ装置の構成例を示す図である。 本実施形態の静電容量型センサ10の一例の概略構成を示す斜視図である。 図4のV-V’断面図である。 本実施形態の静電容量型センサにおける測定領域を説明する図である。 肌センサとして構成する場合の測定領域の状態の一例を示す図である。 タッチセンサとして構成する場合の測定領域の状態の一例を示す図である。 液体容量監視センサとして構成する場合の測定領域の状態の一例を示す図である。 実施例の静電容量型センサと比較例である従来の静電容量型センサとのそれぞれにおける検出応答量ΔCの測定結果を示す図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
本実施形態の静電容量型センサは、基材の主面に形成された電極対と該電極対を覆う絶縁膜とを備え、該電極対に所定の電圧を印加することにより形成される電界領域を測定領域として、非剛性の測定対象物を前記測定領域に挿入して前記絶縁膜に押し当てて前記電極対における静電容量を測定する静電容量型センサである。この静電容量型センサにおいて、前記電極対は基材の主面において対となる電極同士が所定間隔を有するようにパターニングされ、前記絶縁膜は基材の主面において前記電極対を覆うように前記パターニングの形状に沿って形成され、前記電極対に所定の電圧を印加することによって形成される電界は、前記電極対を覆う絶縁膜の前記基材の主面と反対側の領域のみならず、隣接する電極対を覆う絶縁膜が対向する領域にも形成される。
この構成により、電極対に所定の電圧を印加することによって形成される電界は、電極対を覆う絶縁膜の基材の主面と反対側の領域のみならず、隣接する電極対を覆う絶縁膜が対向する領域にも形成されるので、非剛性の測定対象物を絶縁膜に押し当てた際に、この領域にも非剛性の測定対象物が配置されることとなり、測定領域が拡大され、センサ応答性を向上させることができる。
図3は本実施形態の静電容量型センサを組み込んだセンサ装置の概略構成例を示す図である。センサ装置1は、図3に示すように、電極対が設けられた静電容量型センサ10と、静電容量型センサ10に対して所定の周波数で所定の振幅の交流電圧を印加する高周波電源20と、静電容量型センサ10における静電容量値を測定する例えばLCRメータなどの測定部30と、測定部30で測定した静電容量値に基づいて測定対象物の比誘電率および比誘電率に基づく物性等を算出する算出部40とを備えて構成される。なお、センサ装置1において測定対象物の静電容量値のみを測定する場合は、算出部40は設けなくてもかまわない。
本実施形態の静電容量型センサ10を組み込んだセンサ装置1は、高周波電源20において所定の電圧が印加された状態で静電容量型センサ10を測定対象物に押し当てて測定を行う。測定対象物は非剛性材料、すなわち柔軟性のある材料を用いることができる。柔軟性のある材料とは、静電容量型センサ10が押し当てられたときにある程度の変形をおこす材料である。測定対象物を配置する前の静電容量値と押し当てた時の静電容量値とを測定することにより、測定対象物の物性等を算出することができる。
図4は本実施形態の静電容量型センサ10の一例の概略構成を示す斜視図であり、図5は図4のV-V断面図である。ここで本実施形態の静電容量型センサ10の構成についてさらに詳細に説明する。図5に示すように、静電容量型センサ10は、基材11上に、第1の電極12aおよび第2の電極12bからなる電極対12(以下、第1の電極12aと第2の電極12bとを互いに区別しない場合は、「電極12」または「電極対12」ともいう)と、この電極対12を形成する第1の電極12aおよび第2の電極12bをそれぞれ覆う絶縁膜13a、13bとを備えて構成されている。
基材11は、静電容量型センサ10の土台となる部分であり、絶縁性の材料、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリイミドなどで構成された薄膜フィルムを用いることができる。
電極12a、12bは、高周波電源20により電圧が印加されることによって電界を形成する電極対であり、形成された電界部分を測定領域として測定対象物がある時とない時の静電容量値が測定部30で測定される。電極対12a、12bは例えば、銅、銀、金、アルミニウム、ニッケル、錫、カーボンなどの導電材料で構成され、スクリーン印刷法などの印刷法、あるいは蒸着法やスパッタリング法など、種々の方法を用いて所定のパターンに形成することができる。この例では、図4に示すように、電極対12a、12bが所定の距離だけ離間して櫛歯型となるパターンに形成されている。電極対12a、12bのパターン形状は、櫛歯型に限らず、円形櫛歯型、空間充填曲線など、その他、電極対12a、12bの対向する表面積をできるだけ大きくしつつ等方性のある形状に形成することができる。
また、電極対12a、12bを、高密度に配置すると、電極近傍に電界領域が集中するため、電極近傍は極めて強く、遠方は極めて弱い電界が形成され、電極に近接した部位の感度が比較的高くなると考えられる。一方で、低密度に配置すると、電極周囲に広く電界領域が分布するため、高密度配置に比べて、近傍は強くなく、遠方も弱くない電界が形成されると考えられる。したがって、必ずしも高密度(狭ピッチ)が好ましいとは限らず、好ましい電界領域、すなわち検出領域はセンサ用途によって変わる。
絶縁膜13a、13bは、電極対12a、12bと測定対象物とを絶縁し、電極対12a、12bの表面を保護するための保護膜である。絶縁膜は、厚すぎると、電極対と測定対象物の距離が離れ、電極対が形成する電界領域に測定対象物が入らなくなる恐れがあるので、絶縁が確保できる範囲で絶縁膜は薄い方が好ましい。絶縁膜13a、13bは、測定対象物に押し当てられたときに、電極対12a、12bと導通しないように、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、二液硬化性樹脂、紫外線硬化性樹脂、シリコンゴムを含む樹脂や、酸化物ペースト、窒化物ペースト、ガラス粉末ペーストなどを含む易加工性の絶縁材料で構成され、スクリーン印刷法などの印刷法、あるいはディスペンス法やスプレー法やスピンコート法など、種々の方法を用いて、基材11に対して電極対12a、12bを覆うように形成することができる。すなわち絶縁膜13a、13bは、電極対12a、12bを被覆しつつ、基材11上の電極対12a、12bのない領域が断面凹形状となるように形成される。したがって、絶縁膜13a、13bのパターン形状は、電極対12a、12bのパターン形状を被覆したものとなる。
絶縁膜13a、13bのパターン形状は電極対12a、12bのパターン形状を被覆したものとなるので、基材11上には電極対12a、12bのない断面凹形状の領域が形成されて、従来は絶縁膜が充填されていた領域にも電界が形成されることになる。さらに、絶縁膜13a、13bに、非剛性の測定対象物が押し当てられると、図6に示すように測定対象物106は変形して断面凹形状の部分にも侵入することができる。すなわち、測定する静電容量値に影響する電界領域105が拡大されるとともに、拡大された電界領域105も測定対象物106で満たされるので、測定対象物106を含む電界領域105が拡大されることとなる。したがって、測定領域が拡大し、測定精度および測定感度が飛躍的に向上するといえる。
本実施形態の静電容量型センサ10を組み込んだセンサ装置1における測定について説明する。まず、静電容量型センサ10の測定領域に測定対象物がない状態で、高周波電源20により静電容量型センサ10に対して所定の周波数で所定の振幅の交流電圧を印加して、測定部30により静電容量型センサ10の電極対における静電容量値を測定する。このとき測定される静電容量値は空気の比誘電率(εaとする)に対する静電容量値(Caとする)である。次に静電容量型センサ10の絶縁膜13a、13bに対して測定対象物を押し当てた状態で高周波電源20により静電容量型センサ10に対して所定の周波数で所定の振幅の交流電圧を印加して、測定部30により静電容量型センサ10の電極対における静電容量値を測定する。このとき測定される静電容量値は測定対象物の比誘電率(εxとする)に対する静電容量値(Cxとする)である。
これらの静電容量値Ca、Cxが測定されると、算出部40は、測定対象物の静電容量値Cxの、空気の静電容量値Caに対する差分(ΔC=Cx-Ca)または比(δ=(Cx/Ca))をとることによって測定対象物の物性等を算出することができる。
本実施形態のセンサ装置においては、この算出部40における算出手法は、測定対象物によってさまざまである。例えば、センサ装置1が肌の水分量を測定する肌センサとして構成される場合は、算出した肌水分率xに基づき肌の水分量を知ることができる。
なお、本実施形態の静電容量型センサなどのように空気と測定対象物の静電容量値の差分または比とる手法で測定対象物の物性xを算出する場合、厳密には、環境温度、環境湿度、測定対象物の硬さなどの条件にも影響を受けるが、測定領域が拡大の影響の方が大きく、これらの条件による影響はほとんど無視できるといってよい。
本実施形態のセンサ装置は、肌水分量を測定する肌センサ以外にも、タッチセンサ、パック内の液体容量の監視センサなどとして構成することができる。これら本実施形態のセンサ装置を具体的なセンサとして構成した例について算出部40における処理について説明する。
(肌センサ)
図7は本実施形態のセンサ装置を肌センサとして構成する場合の測定領域の状態の一例を示す図である。図7に示すように、肌センサの場合、測定対象物106は肌T1となる。肌センサの場合は、センサ装置の測定領域に測定対象物がない状態すなわち、空気が測定領域に存在するときの静電容量値Ca(=εa×S/d)と、十分乾燥した肌が測定領域に存在するときの静電容量値C1(=ε1×S/d)と、十分湿潤した肌が測定領域に存在するときの静電容量値C2(=ε2×S/d)とを予め測定しておく必要がある。ここでSは静電容量を構成する電極面積に相当し、dは電極間距離に相当する。
センサ装置が肌センサである場合は算出部40における算出手法は2つある。
1つ目の手法としては、肌T1の静電容量値Cxの空気の静電容量値Caに対する比δを求めることによって、肌の水分量を算出することができる。この場合は、未知の水分量の肌が測定対象物として測定領域に存在する場合の静電容量値Cxは、空気の静電容量値Caと、十分乾燥した肌が測定領域に存在するときの静電容量値C1と、十分湿潤した肌が測定領域に存在するときの静電容量値C2とを用いて、
Cx/Ca={(C2-C1)/Ca}x+C1/Ca・・・(式1)で与えられる。ここでxは肌水分量の目安となる肌水分率を示しており、x=0で十分乾燥状態、x=1で十分湿潤状態の肌であることを示している。
したがって、測定対象物の静電容量値Cxを測定し、上記(式1)に代入することにより、肌の水分率xを算出することができるので、すなわち肌水分量を算出することができる。
別の手法としては、肌T1の静電容量値Cxの空気の静電容量値Caに対する差分ΔCを求めることによって、肌の水分量を算出することができる。この場合は、未知の水分量の肌が測定対象物として測定領域に存在する場合の静電容量値Cxは、空気の静電容量値Caと、十分乾燥した肌が測定領域に存在するときの静電容量値C1と、十分湿潤した肌が測定領域に存在するときの静電容量値C2とを用いて、
Cx-Ca=(C2-C1)x+C1-Ca・・・(式2)で与えられる。
したがって、測定対象物の静電容量値Cxを測定し、上記(式2)に代入することにより、肌の水分率xを算出することができるので、すなわち肌水分量を算出することができる。
(タッチセンサ)
図8は本実施形態のセンサ装置をタッチセンサとして構成する場合の測定領域の状態の一例を示す図である。タッチセンサの場合、通常の測定対象物106は手であるが、図8に示すように、測定対象物106が手袋T3を着用した手T2となることもある。
タッチセンサの場合、静電容量型センサ10の検出領域内に、手袋T3を着用した手T2が進入した場合(検出状態)の静電容量値を予め求めておき、検出状態において測定した静電容量値を閾値としてこの静電容量値を超えたか否かでタッチを検出する。
タッチセンサとして構成する場合は、検出状態とする前に、測定領域に空気が存在するときの静電容量値を測定して、センサの校正(閾値の修正)を行なうことによってタッチの検出精度を向上することができる。
タッチセンサとして本実施形態の静電容量型センサ10を用いる場合は、手袋T3をした状態でのタッチの検出感度が上昇する。例えば、手袋は絶縁材料であるので、従来の平坦な絶縁層の構成では、手袋T3の厚みが邪魔をして、検出領域に導体である手T2が侵入する量が少なくなってしまうので、タッチの不検出または弱信号となってしまうが、本実施形態の静電容量型センサ10の構成、すなわち断面凹形状の絶縁層の構成では、断面凹形状の部位に手袋T3が押し込まれ、検出が可能あるいは強信号となる。
(液体容量監視センサ)
図9は本実施形態のセンサ装置を液体容量監視センサとして構成する場合の測定領域の状態の一例を示す図である。図9に示すように、液体容量監視センサの場合、測定対象物106は液体の容器となるパックT4とパック内の液体T5となる。液体容量監視センサの場合は、センサ装置の測定領域に測定対象物がない状態すなわち、空気が測定領域に存在するときの静電容量値Ca(=εa×S/d)と、空パック(空状態)が測定領域に存在するときの静電容量値C1(=ε1×S/d)と、満液状態のパックが測定領域に存在するときの静電容量値C2(=ε2×S/d)とを予め測定しておく必要がある。ここでSは静電容量を構成する電極面積に相当し、dは電極間距離に相当する。
センサ装置が液体容量監視センサである場合は算出部40における算出手法は2つある。
1つ目の手法としては、パックT4と液体T5との合成された静電容量値Cxの空気の静電容量値Caに対する比δを求めることによって、パック内の液体量、すなわちパック内の水位を算出することができる。この場合は、未知の水位のパックが測定対象物として測定領域に存在する場合の静電容量値Cxは、空気の静電容量値Caと、空状態であるときの静電容量値C1と、満液状態ときの静電容量値C2とを用いて、
Cx/Ca={(C2-C1)/Ca}x+C1/Ca・・・(式3)で与えられる。ここでxはパック内の水位率を示しており、x=0で空状態、x=1で満液状態の水位であることを示している。
したがって、測定対象物の静電容量値Cxを測定し、上記(式3)に代入することにより、パック内の水位率xを算出することができるので、すなわちパックの液体容量を算出することができる。
別の手法としては、パックT4と液体T5との合成された静電容量値Cxの空気の静電容量値Caに対する差分ΔCを求めることによって、パックの水位、すなわち液体容量を算出することができる。この場合は、未知の水位のパックが測定対象物として測定領域に存在する場合の静電容量値Cxは、空気の静電容量値Caと、空状態のパックの静電容量値C1と、満液状態のパックの静電容量値C2とを用いて、
Cx-Ca=(C2-C1)x+C1-Ca・・・(式4)で与えられる。
したがって、測定対象物の静電容量値Cxを測定し、上記(式4)に代入することにより、パック内の水位率xを求めることができるので、すなわちパックの液体容量を算出することができる。
本実施例では、上記実施形態で説明した静電容量型センサの効果を例証するために従来の構成の静電容量型センサと比較して検出応答量ΔC(測定対象物の静電容量値Cxと空気の静電容量値Caの差分)を測定した。本実施例では、測定対象物は皮膚とした。
本実施例で用いた静電容量型センサ10は図4および図5に示すような構成を備え、静電容量型センサ10における電極対12a、12bは、Line/Space=200μm/200μm、櫛歯の数が12ペア(図4、5では3ペア)であり電極長が8.6mmとなるように導電性ペーストにより形成した。静電容量型センサ10における絶縁膜13a、13bは、Line/Space=240μm/160μmとなるように絶縁性のある紫外線硬化性樹脂により形成した。
比較例として、従来の構成、すなわち絶縁膜を基材の電極対形成面に均一塗布して、基材上に断面凹部が形成されないようにした以外は上記の静電容量型センサ10と同様の構成を有する静電容量型センサを用いて検出応答量ΔCを測定した。
測定条件は、静電容量型センサに対して、測定周波数10kHz、印加電圧振幅1Vの交流電圧を印加し、Keysight社製LCRメータE4980ALにより3回測定をおこなった。
図10は、実施例の静電容量型センサと比較例である従来の静電容量型センサとのそれぞれにおける検出応答量ΔCの測定結果を示す図である。図10から明らかなように、本実施例の静電容量型センサを用いた場合の検出応答量ΔCは、比較例の約10倍となることが判る。すなわち、測定感度が飛躍的に向上しているといえる。
このように、本実施例の静電容量型センサによれば、従来の静電容量型センサよりもセンサの測定領域を拡大することができ、その結果、測定精度および測定感度の飛躍的な向上を実現することができるといえる。
1 センサ装置
10 静電容量型センサ
11 基材
12a、12b 電極
13a、13b 絶縁膜
20 高周波電源
30 測定部
40 算出部
101 基材
102 電極対
103 絶縁層
105 電界部分
106 測定対象物

Claims (4)

  1. 基材の主面に形成された電極対と該電極対を覆う絶縁膜とを備え、該電極対の間には空間が設けられており、前記電極対の間に所定の電圧を印加することにより形成される電界領域を測定領域として、非剛性の測定対象物を前記測定領域に挿入して前記絶縁膜に押し当て、前記測定対象物が前記電極対の間に設けられた空間に侵入するように前記測定対象物を変形させて前記電極対における静電容量を測定する静電容量型センサであって、
    前記電極対は基材の主面において対となる電極同士が所定間隔を有するようにパターニングされ、前記絶縁膜は基材の主面において前記電極対を覆い、前記電極対の間に前記基材の主面を覆わない領域を有するように前記パターニングの形状に沿って形成され、
    前記電極対に所定の電圧を印加することによって形成される電界は、前記電極対を覆う絶縁膜の前記基材の主面と反対側の領域のみならず、隣接する電極対を覆う絶縁膜が対向する領域にも形成されることを特徴とする静電容量型センサ。
  2. 前記絶縁膜は、易加工性の絶縁材料により形成されていることを特徴とする請求項1に記載の静電容量型センサ。
  3. 請求項1または2に記載の静電容量型センサと、
    前記静電容量型センサの電極対に交流電圧を印加する高周波電源と、
    前記交流電圧を印加された前記静電容量型センサの電極対における静電容量を測定する測定部とを備えたことを特徴とするセンサ装置。
  4. 前記測定した静電容量値に基づき、肌の水分量を検出することを特徴とする、請求項3に記載のセンサ装置。
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