JP7152476B2 - 無線経路制御方法、無線通信システム、無線ノード、及び、無線経路制御プログラム - Google Patents

無線経路制御方法、無線通信システム、無線ノード、及び、無線経路制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、無線経路制御方法、無線通信システム、無線ノード、及び、無線経路制御プログラムに関する。
既存のセルラー通信システムでは、ユーザ装置向けの無線アクセス回線を提供する基地局と、バックボーンネットワーク(コアネットワークと称されることもある)と、を有線のバックホール(BH)ネットワークによって接続する形態が多い。
一方で、新世代のモバイル通信を実現する1つの形態として、半径が数十メートルの無線通信エリアを提供する複数の無線ノード(例えば、基地局又はアクセスポイント)の間を、無線マルチホップによって接続するシステム又はネットワークが検討されている。
例えば、モバイル通信のインフラストラクチャの1つであるBHネットワークを無線マルチホップによって無線化することで、有線ケーブルの敷設を不要にでき、モバイル通信システムの導入に要する敷設コストを削減できる。
特開2005-143046号公報 国際公開第2011/105371号
BHネットワークのインフラストラクチャは、基地局のような固定に敷設された無線ノードを用いて構成されることが多い。そのため、BHネットワークのインフラストラクチャに、移動可能な無線ノード(例えば、端末装置)が含まれる場合、経路制御が不適切になることがある。例えば、BHネットワークにおける経路制御によって端末装置が信号の中継処理を担う無線ノードに位置付けられた場合、中継処理に伴って端末装置の消費電力が増大する。
本発明の目的の1つは、バックホールネットワークのインフラストラクチャに移動可能な無線ノードが含まれる場合に、適切な経路制御を実現することにある。
一態様に係る無線経路制御方法は、バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの第1無線ノードから、ツリー経路における親ノードの選択に用いられる制御信号を送信し、前記複数の無線ノードのうち前記第1無線ノードとは異なる複数の第2無線ノードのそれぞれは、異なる経路から受信された複数の前記制御信号のそれぞれが伝搬した経路の電波伝搬品質を示す指標に基づいて、前記複数の制御信号それぞれの送信元ノードのうちの1つを親ノードに選択し、前記複数の第2無線ノードのうちの固定の無線ノードは、受信した前記制御信号を他の第2無線ノードへ送信し、前記複数の第2無線ノードのうちの移動可能な無線ノードは、受信した前記制御信号を終端する。
また、一態様に係る無線通信システムは、バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの第1無線ノードであって、ツリー経路における親ノードの選択に用いられる制御信号を送信する第1無線ノードと、前記複数の無線ノードのうちの前記第1無線ノードとは異なる複数の第2無線ノードであって、異なる経路から受信された複数の前記制御信号のそれぞれが伝搬した経路の電波伝搬品質を示す指標に基づいて、前記複数の制御信号それぞれの送信元ノードのうちの1つを親ノードに決定する複数の第2無線ノードと、を備え、前記複数の第2無線ノードのうちの固定の無線ノードは、受信した前記制御信号を他の第2無線ノードへ送信し、前記複数の第2無線ノードのうちの移動可能な無線ノードは、受信した前記制御信号を終端する。
また、一態様に係る無線ノードは、バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの第1無線ノードとは異なる複数の第2無線ノードの1つであって、前記第2無線ノードが移動可能であるか否かを示す情報を記憶部に設定する設定部と、前記第1無線ノードが送信した、ツリー経路における親ノードの選択に用いられる制御信号を受信する受信部と、異なる経路から受信された複数の前記制御信号のそれぞれが伝搬した経路の電波伝搬品質を示す指標に基づいて、前記複数の制御信号それぞれの送信元ノードのうちの1つを親ノードに決定する決定部と、前記情報が移動可能であることを示さない場合に、受信した前記制御信号の送信を行い、前記情報が移動可能であることを示す場合に、受信した前記制御信号を終端する送信部と、を備える。
また、一態様に係る無線経路制御プログラムは、バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの第1無線ノードとは異なる複数の第2無線ノードの1つが備えるプロセッサに、前記第2無線ノードが移動可能であるか否かを示す情報を記憶部に設定し、前記第1無線ノードが送信した、ツリー経路における親ノードの選択に用いられる制御信号を受信し、異なる経路から受信された複数の前記制御信号のそれぞれが伝搬した経路の電波伝搬品質を示す指標に基づいて、前記複数の制御信号それぞれの送信元ノードのうちの1つを親ノードに決定し、前記情報が移動可能であることを示さない場合に、受信した前記制御信号の送信を行い、前記情報が移動可能であることを示す場合に、受信した前記制御信号を終端する、処理を実行させる。
バックホールネットワークのインフラストラクチャに移動可能な無線ノードが含まれる場合に、適切な経路制御を実現できる。
一実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係るノード間の接続形態の一例を、個々のノードのプロトコル・スタックと併せて示す図である。 一実施形態に係るノードのハードウェア構成例を示すブロック図である。 一実施形態に係るノードの機能的な構成例を示すブロック図である。 図4に例示した制御部の機能的な構成例を示すブロック図である。 図1に例示したバックホール(BH)ネットワークを構成するノードのそれぞれによるツリー経路制御によって構築されるツリー経路の一例を示す図である。 図6に例示したツリー経路を成すスレーブノード(SN)のうちの1つがVモード(vehicular mode)に設定された場合のツリー経路制御の一例を示す図である。 図7においてVSNが移動した場合のツリー経路制御の一例を示す図である。 図7においてVSNが移動した場合のツリー経路制御の一例を示す図である。 一実施形態に係るツリー経路制御を含むコアノード(CN)の動作例を示すフローチャートである。 一実施形態に係るツリー経路制御を含むSNの動作例を示すフローチャートである。 一実施形態に係る、Vモードに設定されたSN(VSN)の動作例を示すフローチャートである。
以下、図面を適宜参照して、実施の形態について説明する。本明細書の全体を通じて同一要素には、特に断らない限り、同一符号を付す。添付の図面と共に以下に記載される事項は、例示的な実施の形態を説明するためのものであり、唯一の実施の形態を示すためのものではない。例えば、実施の形態において動作の順序が示された場合、動作の順序は、全体的な動作として矛盾が生じない範囲で、適宜に変更されてもよい。
複数の実施形態及び/又は変形例を例示した場合、或る実施形態及び/又は変形例における一部の構成、機能及び/又は動作は、矛盾の生じない範囲で、他の実施形態及び/又は変形例に含まれてもよいし、他の実施形態及び/又は変形例の対応する構成、機能及び/又は動作に置き換えられてもよい。
また、実施の形態において、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、説明が不必要に冗長になること、及び/又は、技術的な事項又は概念が曖昧になることを回避して当業者の理解を容易にするために、公知又は周知の技術的な事項の詳細説明を省略する場合がある。また、実質的に同一の構成、機能及び/又は動作についての重複説明を省略する場合がある。
添付図面および以下の説明は、実施の形態の理解を助けるために提供されるものであって、これらによって特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。また、以下の説明で使われる用語は、当業者の理解を助けるために他の用語に適宜に読み替えられてもよい。
<システム構成例>
図1は、一実施形態に係る無線通信システムの構成例を示すブロック図である。図1に示す無線通信システム1は、例示的に、複数のノード3を備える。図1には、非限定的な一例として、ノード番号#0~#14を付して示す15台のノード3が例示されている。ノード3の数は、2以上かつ14未満でもよいし16以上でもよい。
個々のノード3は、無線通信が可能な無線機器の一例である。そのため、ノード3のそれぞれは、「無線ノード3」と称されてもよい。無線通信には、IEEE802.11b/g/a/n/ac/ad/ayといった無線LAN(Local Area Network)関連規格に準拠した(あるいは、ベースとした)通信プロトコルが適用されてよい。
個々のノード3は、無線通信が可能なエリアを形成する。「無線通信が可能なエリア」は、「無線通信エリア」、「無線エリア」、「通信エリア」、「サービスエリア」、「カバレッジエリア」、又は、「カバーエリア」等と称されてもよい。無線LAN関連規格に準拠した、あるいはベースとしたノード3が形成する無線通信エリアは、セルラー通信での呼称である「セル」に対応すると捉えてもよい。例えば、個々のノード3が形成する無線通信エリアは、「スモールセル」に分類される「フェムトセル」に相当すると捉えてもよい。
ノード3のそれぞれは、他のノード3のサービスエリアに位置する場合に、当該他のノード3と無線通信することが可能である。複数のノード3は、例えば、バックボーンネットワーク5と端末装置7との間の通信を無線によって中継する無線バックホール(BH)ネットワーク9を形成する。「無線BHネットワーク」は、「無線」を省略して「BHネットワーク」と称されてもよい。
「BHネットワーク」は、「中継ネットワーク」と称されてもよい。BHネットワーク9のエンティティである個々のノード3は、「中継ノード」と称されてもよい。
バックボーンネットワーク5は、例示的に、インターネット等の大規模な通信ネットワークである。「バックボーンネットワーク」は、「コアネットワーク」、又は、「グローバルネットワーク」に読み替えられてもよい。
BHネットワーク9において無線信号が伝送される経路又は区間は、「無線BH通信路」、「無線BH伝送路」、「無線BH回線」、「無線BH接続」、又は、「無線BHチャネル」と相互に読み替えられてもよい。これらの用語において、「無線」は省略されてもよく、また、「BH」は「中継(Relay)」に読み替えられてもよい。
これに対し、例えば、端末装置7とBHネットワーク9との間において無線信号が伝送される区間は、「無線アクセス回線」、又は、「無線アクセスチャネル」と称されてよい。これらの用語において、「無線」は省略されてもよい。
なお、以下の説明において、「信号」という用語は、「フレーム」又は「パケット」といった、信号が時間的に区切られた単位の用語に読み替えられてもよい。
無線BH回線及び無線アクセス回線には、互いに異なる周波数(チャネル)が割り当てられてよい。非限定的な一例として、BH回線には、5GHz帯(例えば、5.15~5.85GHz)の周波数(チャネル)が割り当てられてよい。
アクセス回線には、2.4GHz帯(例えば、2.412~2.472GHz)の周波数(チャネル)が割り当てられてよい。BH回線に割り当てられる周波数とは異なる周波数であれば、アクセス回線に5GHz帯の周波数が割り当てられてもよい。
5GHz帯には、例えば、5.2GHz帯(W52:5150~5250MHz)、5.3GHz帯(W53:5250~5350MHz)、及び、5.6GHz帯(W56:5470~5725MHz)のうちの少なくとも1つが含まれてよい。
W52において利用可能なチャネル数は、36ch、40ch、44ch及び48chの4チャネルである。W53において利用可能なチャネル数は、52ch、56ch、60ch及び64chの4チャネルである。W56において利用可能なチャネル数は、100ch、104ch、108ch、112ch、116ch、120ch、124ch、128ch、132ch、136ch及び140chの11チャネルである。
したがって、例えば、アクセス回線に、W52、W53及びW56のうちの1つ又は2つの周波数帯を割り当てる場合、BH回線には、W52、W53及びW56のうち、アクセス回線に割り当てられない残りの1つ又は2つの周波数帯が割り当てられてよい。
複数のノード3のうちの一部のノード3は、バックボーンネットワーク5に有線接続されてよい。図1には、2つのノード#0及びノード#8が、バックボーンネットワーク5に有線接続された態様が例示されている。有線接続には、例えば、LANケーブル、又は光ファイバケーブルが適用されてよい。
バックボーンネットワーク5に有線接続されたノード#0及びノード#8は、「コアノード(CN)」と称されてよい。BHネットワーク9を形成する複数のノード3のうち、CN#0及び#8以外の個々のノード3は、「スレーブノード(SN)」と称されてよい。例えば図1において、ノード#1~#7及び#9~#14は、いずれもSNである。CN3は、「第1無線ノード」の一例であり、SN3のそれぞれは、「第2無線ノード」の一例である。
なお、図1において、個々のノード3に付した#0~#14は、個々のノード3の識別に用いられる情報(以下「ノード識別情報」と略称することがある)の一例である。ノード識別情報は、同じBHネットワーク9において個々のノード3を一意に識別可能な情報であればよく、例えば、ノード番号、機器の識別子、又は、アドレス情報等であってよい。アドレス情報の非限定的な一例は、MAC(Media Access Control)アドレスである。
BHネットワーク9は、1つのCN3(#0又は#8)をルート(根)ノードとした1つ以上のツリー構造(「ツリートポロジ」と称されてもよい)を有してよい。例えば図1に示すように、BHネットワーク9において、CN#0をルートノードとした第1のツリートポロジと、CN#8をルートノードとした第2のツリートポロジと、が構築されてよい。
別言すると、BHネットワーク9において、CN3毎に「ツリートポロジ」が構築されてよい。BHネットワーク9において構築される1つ以上の「ツリートポロジ」は、「ツリークラスタ」又は「ツリーサブクラスタ」等と称されてもよい。なお、BHネットワーク9において、CN3の数は、2つに限られず、1つでもよいし、3つ以上でもよい。
ツリートポロジにおいて、子ノードを有さないSN3は「葉(リーフ)ノード」と称されてよく、子ノードを有するSN3は「内部ノード」と称されてよい。例えば図1において、SN#2、#3、#6、#7、#10、#11、#13、及び、#14は、いずれも「リーフノード」に相当する。また、SN#1、#4、#5、#9、及び、#12は、いずれも「内部ノード」に相当する。
無線BH回線には、コアノード3からリーフノード3へ向かう方向の「下り回線」と、リーフノード3からコアノード3へ向かう方向の「上り回線」と、が含まれてよい。「下り回線」及び「上り回線」は、それぞれ、セルラー通信における呼称に倣って「ダウンリンク(DL)」及び「アップリンク(UL)」と称されてもよい。
「下り回線」における信号(下り信号)の流れは、「ダウンストリーム」と称されてよく、「上り回線」における信号(上り信号)の流れは、「アップストリーム」と称されてよい。「下り信号」及び「上り信号」のそれぞれには、制御信号及びデータ信号が含まれてよい。「制御信号」には、「データ信号」には該当しない信号が含まれてよい。
なお、「子ノード」は、「下り回線」に着目した場合の、或るノードの下流に接続されたノード(下流ノード)に相当すると捉えてもよい。下り回線に着目した場合の、或るノードの上流に接続されたノードは、「親ノード」又は「上流ノード」と称されてもよい。「上り回線」に着目した場合、「子ノード」(下流ノード)と「親ノード」(上流ノード)との関係は、逆転する。
また、「下り回線」に着目した場合、「コアノード」は、「始点ノード」又は「起点ノード」と称されてもよく、「リーフノード」は、「終点ノード」あるいは「エッジノード」と称されてもよい。「内部ノード」は、「中間ノード」又は「中継ノード」と称されてもよい。
BHネットワーク9におけるツリー構造の経路(ツリートポロジ)は、例えば、CN3から特定のSN3に至る経路のメトリック(以下「経路メトリック」と略称することがある)に基づいて構築されてよい。経路メトリックには、CN3から特定のSN3に至る無線区間の電波伝搬の品質又は性能を示す指標(以下「伝搬品質指標」と称する)が用いられてよい。
伝搬品質指標の非限定的な一例としては、無線信号の受信電力又は受信強度(例えば、RSSI;Received Signal Strength Indicator)、電波伝搬損失、及び、伝搬遅延等が挙げられる。「電波伝搬損失」は、「パスロス」に読み替えられてもよい。
伝搬品質指標には、以上の指標候補の中から選択された1つ又は2つ以上の組み合わせが用いられてよい。なお、本実施形態において、伝搬品質指標には、ホップ数といった経路の距離に関する指標は用いられなくてよい。
例えば、CN3を起点に信号(例えば、制御信号)を送信することで、制御信号の送信ノード3と受信ノード3との間の無線区間毎に、当該無線区間の電波伝搬損失を受信ノード3において求めることができる。
そして、受信ノード3のそれぞれが、求めた電波伝搬損失の情報を、制御信号に含めて送信することで、制御信号が伝搬した無線区間の累積的な電波伝搬損失の情報(別言すると、累積値)を、ノード3間で伝達できる。
個々のノード3は、例えば、制御信号の送信元である上流ノード候補毎に、累積的な電波伝搬損失に基づいて経路メトリックを計算し、上流ノード候補の中から、経路メトリックが例えば最小を示すノード3を1つ選ぶ。これにより、電波伝搬損失が最小となるツリー構造の経路が構築される。
ツリー構造の経路(以下「ツリー経路」と称することがある)は、CN3を起点に制御信号を定期又は不定期に送信することで、ダイナミックに、あるいは、アダプティブに更新することができる。
以下、このようなツリー経路の構築及び更新に関わる処理又は制御を、便宜的に、「ツリー経路制御」、あるいは「ダイナミックツリー経路制御」又は「アダプティブツリー経路制御」と称することがある。
また、本実施形態の無線BH回線において、下り信号(例えば、データ信号)は、CN3からツリー経路の下流へ向けて周期的間欠的に(別言すると、意図的な送信待機時間を待って)送信されてよい。このような周期的間欠的な送信を「IPT」(Interminent Periodic Transmittion)と称することがある。
IPTでは、前掲の特許文献1に記載されるように、CN3が下流へ向けて送信する下り信号の送信周期(別言すると、送信間隔又は送信頻度)を周波数リユース間隔に応じて変化させる。周波数リユース間隔とは、同じ経路においてノード間干渉の発生が抑制されて同じ周波数を繰り返し再利用できる区間の長さ(距離)を表す。
周波数リユース間隔に応じた送信周期をCN3に設定することで、例えば、複雑な輻輳制御を必要とせずに、無線BH回線におけるスループットの向上、別言すると、中継伝送効率の向上を図ることが可能となる。また、BHネットワーク9における周波数リソースの利用効率を向上できる。
例えば、ノード間干渉の発生が抑制される周波数リユース間隔をCN3に設定することにより、ツリートポロジにおいて単一の周波数を用いても、リーフノードにおいて観測されるスループットを、ホップ数に依存せずに、或る一定値以上に保つことができる。
上り回線については、例えば、SN3が、下り回線の周波数リユース間隔に応じた送信周期に連動した送信周期に従って上流へ向けて上り信号を送信することで、CN3において観測されるスループットの向上を図ることができる。
したがって、例えば、無線BH回線の下り回線と上り回線とに、同じ周波数(チャネル)を割り当ててTDMA又はTDDを実現することも容易である。なお、「TDMA」は、時分割多元アクセス(Time Division Multiple Access)の略称であり、「TDD」は、時分割複信(Time Division Duplex)の略称である。
そのため、無線BH回線の下り回線と上り回線とに、異なる周波数の無線IFを個別的に用いる必要がなく、共通の無線IFを用いることが許容される。共通の無線IFを用いることで、ノード3のコンパクト化及び/又は低コスト化を図ることができる。
ただし、無線BH回線の下り回線と上り回線とには、異なる周波数が割り当てられてもよい。無線BH回線の下り回線と上り回線とに異なる周波数を割り当てることで、例えばTDMA又はTDDを実現するIPT制御の簡易化を図ることができる。下り回線と上り回線とに異なる周波数を割り当てる場合であっても、BHネットワーク9における周波数リソースの消費は、下り回線と上り回線との2チャネル分で足りる。
なお、BH回線の下り回線及び/又は上り回線の一部には、有線回線が含まれてもよい。BH回線の下り回線及び/又は上り回線の一部に有線回線が含まれる場合、有線区間の経路メトリックは、無線区間の伝搬損失よりも小さい所定値(例えば、最小値)によって計算されてよい。
端末装置7は、いずれかのSN3のサービスエリアに位置する場合に、BHネットワーク9を形成する複数のSN3のいずれかに無線アクセス回線によって接続することで、BH回線経由でバックボーンネットワーク5と通信する。なお、端末装置7は、SN3の何れか(図1では、一例として、SN#14)に、有線回線(有線IF)によって接続されてもよい。非限定的な一例として、端末装置7は、携帯電話やスマートフォン、タブレット端末等の移動可能な端末であってよい。
無線アクセス回線には、例示的に、CDMA(Code Division Multiple Access)、FDMA(Frequency Division Multiple Access)、TDMA(Time Division Multiple Access)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、及び、SC-FDMA(Single Carrier Frequency Division Multiple Access)等のうちのいずれかが適用されてもよい。OFDMAは、例えば、IEEE802.11、IEEE802.16、LTE(Long Term Evolution)、LTE-Advanced等の無線技術によって具現されてよい。
無線BH回線及び/又は無線アクセス回線における下り回線及び/又は上り回線の全部又は一部には、複数のアンテナ素子を有するアンテナアレイによるMIMO(Multiple Input Multiple Output)技術が適用されてもよい。
例えば、CN3-SN3間、SN3-SN3間、及び、SN3-端末装置7間のいずれか1つ以上の区間の下り回線及び/又は上り回線において、アンテナアレイを用いたビームフォーミングが行われてもよい。
なお、以下において、信号の「伝送」という用語は、信号の「中継」、「転送」、「伝搬」、「伝達」、「ルーティング」、又は、「フォワーディング」といった他の用語に相互に読み替えられてもよい。信号の「中継」は、信号の「ブリッジ」に読み替えられてもよい。
また、信号の「送信」という用語には、信号の「フラッディング」、「ブロードキャスト」、「マルチキャスト」、又は、「ユニキャスト」等の意味が含まれてよい。回線の「接続」という用語は、有線及び/又は無線の通信リンクが「確立」又は「リンクアップ」した状態を意味する、と捉えてもよい。
「装置」という用語は、「回路」、「デバイス」、「ユニット」、又は、「モジュール」といった用語に相互に読み替えられてもよい。「インタフェース(IF)」という用語は、「アダプタ」、「ボード」、「カード」、又は、「モジュール」、「チップ」といった用語に相互に読み替えられてもよい。
「端末装置」という用語は、移動局、移動端末、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、又は、クライアントといった用語に相互に読み替えられてもよい。
ノード3及び/又は端末装置7は、IoT(Internet of Things)機器であってもよい。IoTによって、様々な「物」に無線通信機能が搭載され得る。無線通信機能を搭載した様々な「物」は、無線アクセス回線及び/又は無線BH回線を介してバックボーンネットワーク5に接続して通信を行なうことができる。
例えば、IoT機器には、無線通信機能を具備したセンサデバイスやメータ(測定器)等が含まれてよい。センサデバイス及び/又はメータを搭載した監視カメラ及び/又は火災報知器のような、センシング機能及び/又はモニタ機能を有する機器がノード3及び/又は端末装置7に該当してもよい。したがって、BHネットワーク9は、例えば、センサネットワーク及び/又は監視ネットワークに該当してもよい。なお、IoT機器による無線通信は、MTC(Machine Type Communications)と称されることがある。そのため、IoT機器は、「MTCデバイス」と称されることがある。
<ノード3のプロトコル・スタックの一例>
図2に、ノード3間の接続形態の一例を、個々のノード3のプロトコル・スタックと併せて示す。図2には、バックボーンネットワーク5に有線回線によって接続されたCN3と、CN3に対して、無線BH回線によってマルチホップ接続された2つのSN3と、が示されている。
なお、図2のCN3は、例えば図1のCN#0に対応し、図2の2つのSN3は、それぞれ、図1のSN#1及びSN#5に対応すると捉えてよい。また、SN#5には、無線アクセス回線によって端末装置7が接続され得る。
図2に示すように、ノード3のそれぞれは、例えば、物理(PHY)レイヤ(レイヤ1:L1)、MACレイヤ(レイヤ2:L2)、中継レイヤ、及び、レイヤ3(L3)以上の上位レイヤから構成されたプロトコル・スタックを有する。上位レイヤには、例えば、TCP/IPレイヤ、及び/又は、アプリケーションレイヤが含まれてよい。「TCP/IP」は、「Transmission Control Protocol/Internet Protocol」の略記である。
「中継レイヤ」は、プロトコル・スタックにおいて、レイヤ2とレイヤ3との中間レイヤに位置するため、便宜的に「レイヤ2.5(L2.5)」と表記されてもよい。中継レイヤの処理に、既述の「アダプティブツリー経路制御」に関する処理、及び/又は、「IPT」に関する処理(又は制御)が含まれてよい。
「中継レイヤ」をレイヤ2とレイヤ3との中間レイヤに位置付けることで、既存のMACレイヤの処理を改変しなくてもよいため、「中継レイヤ」処理の実装が容易である。中継レイヤ処理は、ソフトウェア、ミドルウェア、ファームウェア、及び、ハードウェアの中から選択された1つ以上によって具現されてもよい。
ノード3の物理レイヤは、例えば、1つの有線接続(有線ポート)と、2つの無線接続(無線ポート)と、を提供し、図2には、便宜的に、これら3つのポートが3つの「PHY」ポートとして表されている。2つの無線ポートのうちの一方はBH回線用であり、2つの無線ポートのうちの他方はアクセス回線用である。「ポート」は、「インタフェース(IF)」に読み替えられてもよい。
なお、図2においては、物理レイヤの3つのPHYポートとの対応関係が視覚的に理解し易いように、便宜的に、MACレイヤを3つに分割して示している。ただし、MACレイヤの処理は、各PHYポートに共通でよい。
図2において、下り信号の流れに着目した場合、バックボーンネットワーク5からCN#0において受信された下り信号は、CN#0の有線ポート(L1)、MACレイヤ(L2)、及び、中継レイヤ(L2.5)を経由して、BH回線用の無線ポートから下流のBH回線へ送信される。
CN#0がBH回線へ送信した下り信号は、次ホップであるSN#1におけるBH回線用の無線ポートにて受信され、SN#1のMACレイヤ及び中継レイヤを経由して、BH回線用の無線ポートから下流のBH回線へ送信される。
SN#1が下流のBH回線へ送信した下り信号は、次ホップであるSN#5におけるBH回線用の無線ポートにて受信され、SN#5のMACレイヤを経由して、アクセス回線用の無線ポートから端末装置7へ送信される。BH回線からアクセス回線へ送信される下り信号は、中継レイヤを経由しなくてもよい。
上り信号については、上述した下り信号の経路とは逆の経路を辿って、端末装置7からSN#5、SN#1、及び、CN#0を経由してバックボーンネットワーク5へ送信される。
<ノード3の構成例>
(ノード3のハードウェア構成例)
次に、図3を参照して、ノード3のハードウェア構成例について説明する。なお、図3に例示した構成例は、CN3及びSN3に共通でよい。図3に示すように、ノード3は、例えば、プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、入出力(I/O)装置34、無線IF35及び36、有線IF37、有線IF39、並びに、バス38を備えてよい。
なお、図3に例示したハードウェア構成例において、ハードウェアの増減が適宜に行なわれてもよい。例えば、任意のハードウェアブロックの追加や削除、分割、任意の組み合わせでの統合、バス38の追加又は削除等が、適宜に行なわれてよい。
無線IF35、無線IF36、及び、有線IF37(又は、有線IF39)は、それぞれ、図2のプロトコル・スタックにおいて例示した2つの無線ポート(PHYポート)、及び、1つの有線ポートに対応すると捉えてよい。
プロセッサ31、メモリ32、ストレージ33、入出力装置34、無線IF35及び36、並びに、有線IF37及び39は、例えば、バス38に接続されて相互に通信することが可能である。バス38の数は、1つでもよいし複数でもよい。
プロセッサ31は、ノード3に複数備えられてもよい。また、ノード3における処理は、1つのプロセッサ31によって実行されてもよいし、複数のプロセッサ31によって実行されてもよい。1つ又は複数のプロセッサ31において、複数の処理が、同時に、並列に、又は、逐次に実行されてもよいし、その他の手法によって実行されてもよい。なお、プロセッサ31は、シングルコアプロセッサでもよいし、マルチコアプロセッサでもよい。プロセッサ31は、1つ以上のチップを用いて実装されてよい。
ノード3が有する1つ又は複数の機能は、例示的に、プロセッサ31及びメモリ32等のハードウェアに、所定のソフトウェアを読み込ませることで実現される。なお、「ソフトウェア」は、「プログラム」、「アプリケーション」、「エンジン」、又は「ソフトウェアモジュール」といった他の用語に相互に読み替えられてもよい。
例えば、プロセッサ31は、メモリ32及びストレージ33の一方又は双方に記憶されたデータの読み出し及び書き込みの一方又は双方を制御することで、プログラムを読み込んで実行する。なお、プログラムは、例えば、無線IF35、無線IF36、及び、有線IF37の少なくとも1つによる電気通信回線を介した通信によって、ノード3に提供されてもよい。
プログラムは、ノード3における処理の全部又は一部をコンピュータに実行させるプログラムであってよい。プログラムに含まれるプログラムコードの実行に応じて、ノード3の1つ以上の機能が実現される。プログラムコードの全部又は一部は、メモリ32又はストレージ33に記憶されてもよいし、オペレーティングシステム(OS)の一部として記述されてもよい。
例えば、プログラムは、図4及び図5により後述する機能ブロックを具現するプログラムコードを含んでよく、また、図10~図12により後述するフローチャートのいずれか1つ以上を実行するプログラムコードを含んでもよい。そのようなプログラムコードを含むプログラムは、便宜的に、「無線経路制御プログラム」と称されてよい。
プロセッサ31は、処理部の一例であり、例えば、OSを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ31は、周辺装置とのインタフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)を用いて構成されてもよい。
また、プロセッサ31は、例えば、プログラム及びデータの一方又は双方を、ストレージ33からメモリ32に読み出して各種の処理を実行する。
メモリ32は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体の一例であり、例えば、ROM、EPROM、EEPROM、RAM、SSDなどの少なくとも1つを用いて構成されてよい。なお、「ROM」は、「Read Only Memory」の略称であり、「EPROM」は、「Erasable Programmable ROM」の略称である。「EEPROM」は、「Electrically Erasable Programmable ROM」の略称であり、「RAM」は、「Random Access Memory」の略称であり、「SSD」は、「Solid State Drive」の略称である。
メモリ32は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ、ワークメモリ、又は、主記憶装置と呼ばれてもよい。
ストレージ33は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体の一例であり、CD-ROM(Compact Disc ROM)などの光ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリ(例えば、カード、スティック、キードライブ)、フレキシブルディスク、磁気ストリップ等の少なくとも1つを用いて構成されてもよい。ストレージ33は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。上述の記録媒体は、例えば、メモリ32及びストレージ33の一方又は双方を含むデータベース、サーバその他の適切な媒体であってもよい。
入出力(I/O)装置34は、ノード3の外部から信号の入力を受け付ける入力デバイス、及び、ノード3から外部へ信号を出力する出力デバイスの一例である。入力デバイスには、例示的に、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、及び、センサの1つ以上が含まれてよい。出力デバイスには、例示的に、ディスプレイ、スピーカ、及び、LED(Light Emitting Diode)のような発光デバイスの1つ以上が含まれてよい。
ボタンには、例えば、電源ボタン及び/又はリセットボタンが含まれてよい。電源ボタンは、例えば、ノード3の起動及びシャットダウンのために操作される。リセット(又はリルート)ボタンは、例えば、ツリー経路の意図的なリセット、及び/又は、再構築(又は、リルート)を指示するために操作される。
なお、入出力装置34は、入力と出力とで個別の構成でもよい。また、入出力装置34は、例えば、タッチパネル式のディスプレイのように、入力と出力とが一体の構成であってもよい。
無線IF35は、例示的に、端末装置7との間のアクセス回線における無線信号の送受信を行う。無線IF35には、例えば、1つ以上のアンテナ350、図示を省略した、ベースバンド(BB)信号処理回路、MAC処理回路、アップコンバータ、ダウンコンバータ、及び、増幅器が含まれてよい。
無線IF35のBB信号処理回路には、例示的に、送信信号を符号化及び変調するための符号化回路及び変調回路、並びに、受信信号を復調及び復号するための復調回路及び復号回路が含まれてよい。
無線IF36は、例示的に、他のSN3との間のBH回線における無線信号の送受信を行う。無線IF36には、無線IF35と同様に、1つ以上のアンテナ360、図示を省略した、BB信号処理回路、MAC処理回路、アップコンバータ、ダウンコンバータ、及び、増幅器が含まれてよい。
無線IF36のBB信号処理回路には、例示的に、送信信号を符号化及び変調するための符号化回路及び変調回路、並びに、受信信号を復調及び復号するための復調回路及び復号回路が含まれてよい。
なお、無線IF35のアンテナ350及び無線IF36のアンテナ360を、それぞれ、「アクセス回線アンテナ350」及び「BH回線アンテナ360」と称することがある。アクセス回線アンテナ350及びBH回線アンテナ360の一方又は双方は、無指向性のオムニアンテナであってもよいし、指向性を制御可能なアンテナアレイであってもよい。複数の指向性アンテナを有するアンテナアレイによって、ビームフォーミングが実施されてもよい。
複数の指向性アンテナは、例えば、それぞれ異なる方向に向けて配置されていてもよい。例えば、6本の指向性アンテナが、60度ずつずらして配置されてもよい。BHネットワーク9において後述のツリー経路を構築する際に、ノード3において、通信相手の他のノード3と通信が可能なアンテナが複数存在した場合、通信品質(一例として、利得又は電力)が最良を示すアンテナによって他のノード3との無線接続を確立し、無線接続確立後のツリー経路の通信においても、当該アンテナの使用を継続することとしてもよい。ただし、無線接続の確立に使用するアンテナと、無線接続の確立後のツリー経路の通信に使用するアンテナと、は、異なってもよい。
有線IF37は、例示的に、バックボーンネットワーク5、及び/又は、上流ノード3との間で有線による信号の送受信を行う。また、有線IF39は、例示的に、端末装置7、及び/又は、下流ノード3との間で有線による信号の送受信を行う。有線IF37及び39には、例えば、イーサネット(登録商標)規格に準拠したネットワークインタフェースが用いられてよい。なお、有線IF37は、少なくともCN3に備えられていればよく、SN3には備えられなくてもよい(別言すると、SN3にとってはオプションであってもよい)。ただし、BH回線の一部が有線接続される場合、有線IF37及び39が当該有線接続に用いられてよい。
ノード3は、マイクロプロセッサ、DSP、ASIC、PLD、FPGAなどのハードウェアを含んで構成されてもよい。例えば、プロセッサ31は、これらのハードウェアの少なくとも1つを含んで実装されてよい。当該ハードウェアにより、図4及び図5にて後述する各機能ブロックの一部又は全てが実現されてよい。
なお、「DSP」は、「Digital Signal Processor」の略称であり、「ASIC」は、「Application Specific Integrated Circuit」の略称である。「PLD」は、「Programmable Logic Device」の略称であり、「FPGA」は、「Field Programmable Gate Array」の略称である。
(ノード3の機能構成例)
次に、図4及び図5を参照して、ノード3の機能的な構成例について説明する。図4は、一実施形態に係るノード3の機能的な構成例を示すブロック図であり、図5は、図4に例示した制御部の機能的な構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、ノード3は、機能的な構成に着目した場合、無線アクセス回線用の無線通信部301、無線BH回線用の無線通信部302、有線通信部303、制御部304、及び、記憶部305を備えてよい。
無線アクセス回線用の無線通信部301は、図3に例示した無線IF35及びアクセス回線アンテナ350を含む機能ブロックである。無線BH回線用の無線通信部302は、図3に例示した無線IF36及びBH回線アンテナ360を含む機能ブロックである。
有線通信部303は、図3に例示した有線IF37及び39を含む機能ブロックである。また、記憶部305は、図3に例示した、メモリ32及びストレージ33の一方又は双方を含む機能ブロックである。
無線通信部301は、例えば、端末装置7宛の制御信号及び/又はデータ信号を送信する送信部と、端末装置7が送信した制御信号及び/又はデータ信号を受信する受信部と、を備えてよい。
無線通信部302は、例えば、他のノード3へ制御信号及び/又はデータ信号を送信する送信部と、他のノード3から制御信号及び/又はデータ信号を受信する受信部と、を備えてよい。
有線通信部303は、例えば、バックボーンネットワーク5へ制御信号及び/又はデータ信号を送信する送信部と、バックボーンネットワーク5から制御信号及び/又はデータ信号を受信する受信部と、を備えてよい。
制御部304は、ノード3の動作を統括的に制御する。例えば、制御部304は、無線通信部301、無線通信部302、及び、有線通信部303のいずれか1つ以上に制御信号を与えることによって、無線アクセス回線、無線BH回線、及び、有線回線のいずれか1つ以上を介した通信を制御する。
制御部304は、例えば図3に示したプロセッサ31が記憶部305に記憶されたプログラムを読み取り、読み取ったプログラムを実行することによって具現される。
記憶部305は、例えば、上述したノード識別情報、及び、後述の経路メトリックを記憶する。後述のように、経路構築パケットに送信元ノード3の送信電力値が含められない場合には、送信元ノード3の送信電力値が記憶部305に記憶されてよい。
(制御部304の構成例)
図5に示すように、制御部304は、例示的に、スキャン処理部341と、ノード管理部342と、ツリー経路制御部343と、モード設定部344と、を備えてよい。
スキャン処理部341は、例えば、ノード3の起動に応じて当該ノード3の周辺(近傍)に位置する他のノード3の存在をスキャンして発見する。スキャンは、パッシブスキャンでもよいしアクティブスキャンでもよい。パッシブスキャンを例にすると、スキャン処理部341において、ビーコン信号が生成され、無線通信部302を通じて周辺エリアに送信される。
なお、ビーコン信号を受信可能な位置に存在するノード3を、「周辺ノード3」又は「近傍(neighboring)ノード3」と称する。
ビーコン信号には、例示的に、SSID(Service Set Identifier)又はBSSID(Basic SSID)、ビーコン信号の送信周期、及び、使用可能なチャネル(周波数)をそれぞれ明示的又は暗示的に示す情報が含まれてよい。これらの情報は、便宜的に、「BSS(Basic Service Set)関連情報と称されてよい。
なお、アクティブスキャンの場合には、プローブリクエスト信号が、スキャン処理部341において生成されて、無線通信部302を通じて周辺エリアに送信されてよい。プローブリクエスト信号は、例えば、周辺ノード3にビーコン信号の送信を促すために用いられる。パッシブスキャンにおいてビーコン信号が一定時間内に受信されない場合に、アクティブスキャンが実行されてもよい。
ノード管理部342は、例えば、周辺ノード3の情報(例えば、ノード識別情報及びBSS関連情報)を、記憶部305に記憶する。
ツリー経路制御部343は、周辺ノード3へ経路制御パケットを送信及び/又は受信することによって、ツリー経路の構築及び更新を制御する。
モード設定部344は、例えば、ノード3が移動可能である場合に、「モバイルモード」にて動作するか否かを示す情報(便宜的に「モード設定情報」と称してよい)を、ツリー経路制御部343に対して設定する。
なお、「モバイルモード」は、「Vehicular Mode」と称されてもよく、以下、略して「Vモード」と表記することがある。なお、「非Vモード」は、「静止モード」又は「固定モード」に読み替えられてもよい。
「Vモード」に設定されないSN3には、「非Vモード」を示すモード設定情報が明示的に設定されたSN3に限らず、暗示的に「非Vモード」に設定されたSN3が含まれてもよい。例えば、「Vモード」を示すモード設定情報が設定されないSN3は、暗示的に「非Vモード」に設定されたSN3であると扱われてよい。
例えば、SN3においてVモードが特別なモードであり、「非Vモード」がデフォルト(又はノーマル)モードである場合、「Vモード」を示すモード設定情報が設定されなければ、SN3は、「ノーマルモード」に設定されていると認識してよい。
モード設定情報は、例えば、入出力装置34、無線IF35、及び、無線IF36のいずれか1つ以上を通じて、ノード3に与えられてよい。ノード3に与えられたモード設定情報は、例えば、記憶部305に記憶される。モード設定情報が記憶部305に記憶されたことをもって、モード設定情報を参照するツリー経路制御部343に対してモード設定がなされた、と捉えてもよい。
モード設定情報は、静的な情報として、予め記憶部305に記憶されていてもよい。静的なモード設定情報が記憶部305に記憶される場合、別言すると、モード変更が不要なノード3の場合、当該ノード3のモード設定部344は、その機能が無効化(又は、ディゼーブル)されてもよいし、ノード3に備えられなくてもよい。
例えば、有線回線によってバックボーンネットワーク5に接続されるCN3については、固定設置でよいため、CN3のモード設定部344は、その機能が無効化(又は、ディゼーブル)されてもよいし、CN3に備えられなくてもよい。
SN3についても、例えば、固定設置されて移動の必要が無いことが予め分かっている場合には、当該SN3のモード設定部344は、その機能が無効化(又は、ディゼーブル)されてもよいし、当該SN3に備えられなくてもよい。移動が想定されるSN3については、書き換え可能なモード設定情報が記憶部305に記憶されてよい。
「Vモード」に設定されるSN3は、BHネットワーク9を成す複数のSN3のうちの一部でよい。例えば、BHネットワーク9において、「Vモード」に設定されたSN3と、「ノーマルモード」のSN3と、が混在してもよい。
以下、「Vモード」に設定されたSN3を、「VSN3」と略記し、「Vモード」に設定されないSN3を「非VSN3」又は「ノーマルSN3」と表記することがある。VSN3は、ツリー経路において、「内部ノード」には該当しないように、別言すると、子ノードを有さない「リーフノード」に該当するように、ツリー経路制御を行う。
例えば、VSN3のツリー経路制御部343は、CN3が送信した制御信号を、上流ノード3を介して、又は介さずに受信した場合、受信した制御信号を終端し、制御信号の更なる送信は(意図的に)行わない。
これにより、VSN3は、経路メトリックに基づくツリー経路制御において、CN3又は他のSN3の子ノードになることはあっても、他のSN3の親ノードにはならない。別言すると、VSN3は、ツリー経路の内部ノード(別言すると、中継ノード又は中間ノード)にはならない。
したがって、BHネットワーク9において、例えば、CN3から複数回にわたって制御信号を送信することで、VSN3が内部ノードから外れてリーフノードに該当するように、ツリー経路が構築又は更新される。
また、VSN3は、ツリー経路のリーフノードとなるため、内部ノードのような中継処理を不要にできる。したがって、VSN3の低消費電力化に寄与する。例えば、VSN3には、後述するように、端末装置7が適用されてよいため、端末装置7の低消費電力化が可能である。したがって、容量に限りのある端末装置7のバッテリー消費を低減できる。
なお、VSN3(VSN3として動作する端末装置7を含む。以下において、同じ)は、後述するように、例えば、ツリー経路を成すSN3の何れかが送信したビーコン信号を受信することにより、ツリー経路に参加(ジョイン)できる。
ツリー経路への参加後、VSN3は、CN3が送信した1つ以上の制御信号を受信することにより、より適切な経路のエンティティとなるように、経路メトリックに基づいて親ノードを決定(選択)して更新する。
なお、VSN3は、受信した制御信号(親ノードの選択に用いられる制御信号)の送信を行わない代わりに、当該VSN3が親ノードの選択候補ではないことを示す情報を含む制御信号を送信(ブロードキャスト)してもよい。当該情報を含む制御信号を受信したSN3は、VSN3を親ノードに選択しない。これにより、VSN3が受信した制御信号の送信を行わない場合と同様に、VSN3がリーフノードに該当するように、ツリー経路が構築又は更新される。
(ツリー経路制御部343の構成例)
図5に例示したように、ツリー経路制御部343には、例えば、経路制御パケット生成部3431、経路メトリック計算部3432、及び、ツリー経路更新部3433が備えられてよい。
経路制御パケット生成部3431は、経路制御パケットを生成する。経路制御パケットは、BHネットワーク9において、CN3において生成されて各ノード3に伝搬させる制御信号の一例である。例えば、CN3は、周辺ノード3へ制御信号をフラッディングする。
SN3(ただし、VSN3を除く)は、制御信号を受信すると、当該制御信号を周辺ノード3へフラッディングする。このように、CN3から送信された制御信号は、BHネットワーク9において、順次、あるいは連鎖的に、伝搬又は伝達される。
このとき、VSN3を除くSN3は、制御信号に、他の周辺ノード3に伝達する情報を付加してよい。制御信号に付加される情報の非限定的な一例は、経路メトリック計算部3432によって計算された経路メトリックである。
VSN3の場合は、制御信号を受信しても、当該制御信号の更なるフラッディングは行わなずに終端する。
経路制御パケットには、例示的に、経路構築パケットと、リセットパケットと、が含まれてよい。これらのパケットの種別は、例えば、パケットヘッダのタイプ値によって識別されてよい。
経路構築パケットは、例えば、ツリー経路を構築又は更新する際に送信されるパケットである。経路構築パケットには、当該経路構築パケットが経由したノード3のそれぞれにおいて計算された経路メトリックが累積的に含められてよい。例えば、ノード3は、コアノードから自ノードの直前のノードまでの経路メトリックを経路構築パケットに含めて送信してもよい。
経路構築パケットを受信したSN3は、累積的な経路メトリックを基に、複数の周辺ノード3のうち親ノードとなるノード3を決定する。
リセットパケットは、例えば、CN3がSN3に対して、ツリー経路のクリアを要求する際に送信されるパケットである。リセットパケットを受信したSN3は、ツリー経路に登録している周辺ノード3の情報をクリアする。
経路メトリック計算部3432は、例えば、受信した経路構築パケットの送信元である周辺ノード3との間の無線区間における伝搬品質指標を計算し、受信した経路構築パケットに含められている経路メトリックに、計算結果を加えることで新経路メトリックを求める。
ノード3間の無線区間の伝搬品質指標には、例示的に、RSSI(Received Signal Strength Indicator)が用いられてよい。例えば、ノード3間のRSSIを一定時間間隔で均一サンプリングした値の系列をRn(nは1以上の整数)と表し、下記の式(1)によって、RSSIの逐次平均(系列)An[dB]を求める。なお、式(1)は、あくまでも例示であって、他の数式を用いてRSSIの逐次平均が求められてもよい。
Figure 0007152476000001
式(1)によって表される逐次平均Anは、「n」の値が大きくなるにつれて当該確率過程の平均値に収束する。「n」が、例えば、リセットパケットの送信(又は受信)後の経路構築パケットの送信回数(又は受信回数)を表すと捉えれば、回数nの増加に応じて、ノード3間のRSSIの逐次平均Anは一定値に収束する。したがって、経路構築パケットの送信によって構築されるツリー経路は、漸近的に安定した経路に収束する。
また、経路メトリック計算部3432は、式(1)によって計算したRSSIの逐次平均Anを用いて、例えば、経路構築パケットの送信元ノード3との間の無線区間における電波伝搬損失(パスロス)[dB]を下記の式(2)によって計算してよい。
Figure 0007152476000002
なお、式(2)において、「TXPower」は、経路構築パケットの送信元ノード3の送信電力を表す。送信元ノード3の送信電力値は、個々のノード3において既知の値として例えば記憶部305に予め記憶されていてもよいし、送信元ノード3において経路構築パケットに含められてもよい。
そして、経路メトリック計算部3432は、式(2)によって計算したパスロスを、受信した経路構築パケットに含まれる累積的な経路メトリックに加算することで、新たな経路メトリックを求める。
したがって、経路メトリックは、CN3と1つ以上のSN3との間の無線区間のパスロスの和を表す。経路構築パケットの受信毎に計算された経路メトリックは、例えば、記憶部305に記憶される。記憶部305に記憶された経路メトリックは、リセットパケットの受信によって例えば最大値に初期化されてよい。
ツリー経路更新部3433は、例えば、経路メトリック計算部3432によって計算された新経路メトリックが旧経路メトリックよりも小さい場合に、新経路メトリックに対応する上流ノードを親ノードに選択(更新)する。
ここで、構築されるツリー経路は、ツリー構造であるため、個々のSN3に対する上流ノード3は必ず1つである。したがって、ツリー経路更新部3433は、例えば、複数の周辺ノード3のうちの何れか1つを親ノードに決定することで、ツリー経路を構築又は更新できる。
例えば、ツリー経路更新部3433は、異なる経路から受信された複数の経路構築パケットのそれぞれが伝搬した経路の経路メトリックに基づいて、上流方向から受信した制御信号それぞれの送信元ノード(親ノード候補)のうちの1つを親ノードに決定する。したがって、ツリー経路更新部3433は、親ノードを決定する決定部の一例である。
また、SN3のそれぞれにおいて、親ノードの決定(更新)は、経路構築パケットの受信毎に計算された経路メトリックの変化に応じて行われる。そのため、CN3による経路構築パケットの単位時間あたりの送信回数を変化させることで、ツリー経路の更新頻度を変更できる。
例えば、BHネットワーク9の電波伝搬環境が変化し易い環境であるほど、CN3による経路構築パケットの単位時間あたりの送信回数を増やすことで、BHネットワーク9の電波伝搬環境変化に対する追従性能を向上できる。
ここで、BHネットワーク9の電波伝搬環境変化には、VSN3の移動によってVSN3と、その親ノードであるSN3(又はCN3)と、の間の無線区間の電波伝搬環境変化が含まれる。したがって、上述したように電波伝搬環境変化に対する追従性能を向上できることは、VSN3の移動に対する追従性能向上に寄与する。
なお、下流ノード3である子ノードについては、例えば、下り経路が構築された後に、下流ノード3から受信される肯定応答(ACK)信号によって把握することができる。例えば、下流ノード3は、経路構築パケットを受信することによって経路メトリックを更新した場合、ACK信号を経路構築パケットの送信元である親ノード3へ送信(ユニキャスト)する。ユニキャストするACK信号には、例えば、当該ACK信号の送信元である下流ノード3において記憶、管理されている、リンクアップ状態の無線リンクの情報が含められてよい。親ノード3は、下流ノード3からACK信号を受信することによって、子ノードとして登録する周辺ノード3を決定できる。
<動作例>
以下、上述した無線通信システム1の動作例について説明する。
図6は、BHネットワーク9を構成するノード3(例えば8つのノード#0~#7)のそれぞれによるツリー経路制御によって構築されるツリー経路の一例を示す図である。
図7は、図6に例示したツリー経路を成すSN#1~#7のうちの1つ(例えば、SN#4)がVSNに設定された場合のツリー経路制御の一例を示す図である。図8は、図7においてVSN#4が移動した場合のツリー経路制御の一例を示す図である。
図7の(A)に例示したように、SN#4がVSNに設定された場合、BHネットワーク9において、CN#0を起点に、VSN#4ではないSN#1~#3及びSN#5~#7のそれぞれが経路構築パケットをフラッディングする。
図7の(A)において、VSN#4は、SN#1及びSN#5のサービスエリア内に位置していると仮定する。この場合、VSN#4は、SN#1及びSN#5のそれぞれがフラッディングした経路構築パケットを受信する。
経路構築パケットの受信に応じて、VSN#4は、例えば、CN#0からSN#1を経由してVSN#4に至る第1経路と、CN#0からSN#5を経由してVSN#4に至る第2経路と、の各経路メトリックを計算する。
そして、VSN#4は、計算した各経路メトリックと、計算前に記憶(管理)していた第1経路の旧経路メトリックと、の中で、経路メトリックが他よりも小さい経路に対応する上流ノードを親ノードに選択し、記憶(管理)している親ノードの情報を更新する。なお、「親ノードの情報」を以下において「親ノード情報」と略称することがある。
例えば、計算した第1経路の経路メトリックが最小であった場合、VSN#4は、第1経路の上流ノードであるSN#1を親ノードに選択する。このケースは、新たな経路構築パケットが受信されても、VSN#4の親ノードが変更されないケースの一例である。計算された新経路メトリックによっては、VSN#4の親ノードに変更が生じるケースもある。
ここで、VSN#4は、上述のように経路構築パケットの受信に応じて経路メトリックを計算するが、「Vモード」に設定されているため、受信した経路構築パケットは終端し、新経路メトリックを経路構築パケットによってフラッディングすることは行わない。
そのため、例えば図7の(A)において、VSN#4の子ノードであるSN#6に、新経路メトリックは伝達されない。SN#6は、例えば、SN#5から受信できた経路構築パケットに含まれている経路メトリックを基に、新経路メトリックを計算する。
計算した新経路メトリックが、それまでに記憶(管理)している経路メトリックよりも小さい場合、例えば図7の(B)に示すように、SN#6は、SN#5を新たな親ノードに選択して、管理する親ノード情報をSN#4からSN#6に変更(更新)する。
このように、BHネットワーク9において、何れか1つ以上のSN3がVSN3に設定された場合、当該VSN3が内部ノードには該当しないように、別言すると、子ノードを有さないリーフノードに該当するように、ツリー経路が自律適応的に更新される。
次に、図7の(B)に例示したようなツリー経路の更新後、例えば図8の(A)に示すように、VSN#4がSN#1及びSN#5のサービスエリアから外れてSN#6のサービスエリアに移動したケースを想定する。
このケースでは、VSN#4は、SN#1及びSN#5から経路構築パケットを受信せず、SN#6から経路構築パケットを受信できる。したがって、VSN#4は、図8の(A)において、CN#0からSN#1及びSN#5を経由してSN#6に到達した経路構築パケットをSN#6から受信する。
VSN#4は、SN#6からの経路構築パケットの受信に応じて、新経路メトリックを計算し、新経路メトリックに基づいて親ノード3の選択を行う。例えば図8の(B)に示すように、VSN#4は、SN#6を新たな親ノードに選択し、それまでに管理している親ノード情報をSN#4からSN#6に更新する。
このように、BHネットワークにおいて、「Vモード」に設定されたVSN3が移動した場合、経路構築パケットに基づいた経路メトリックの計算によって、VSN3の移動にに追従してツリー経路が自律適応的に更新される。
ここで、VSN3は、端末装置7に該当すると捉えることもできる。別言すると、BHネットワーク9のインフラストラクチャであるSN3に、端末装置7を利用することもできる。例えば、端末装置7は、BHネットワーク9を構成するSN3の何れか1つを親ノードに有するVSN3として動作してよい。以下、「VSN」として動作する「端末装置」を、便宜的に、「端末装置(VSN)」と表記する。
例えば図8に示したVSN#4の移動は、図9に例示するように、端末装置(VSN)#4の移動と捉えることができる。図8にて説明したように、端末装置(VSN)#4の移動に追従して新たなツリー経路が構築(更新)されるため、図9において、端末装置(VSN)#4は、ソースSN#1からターゲットSN#6へHO(ハンドオーバ又はハンドオフ)できる。BHネットワーク9におけるBH回線には、同じ周波数が割り当てられてよいため、端末装置(VSN)#4は、ソースSN#1からターゲットSN#6へソフトHOできる。
ここで、端末装置(VSN)#4は、親ノードであるSN#1又はSN#6と、無線BH回線によって接続してよいため、端末装置(VSN)#4には、無線アクセス回線用の周波数が個別的に割り当てられなくてもよい。例えば、無線アクセス回線と無線BH回線とに同じ周波数が割り当てることが許容される。
そのため、端末装置(VSN)3においては、例えば図3に例示した無線IF35及び36(図4に例示した無線通信部301及び302)を、アクセス回線とBH回線との区別なく、共用化することが許容される。あるいは、無線IF35及び36(無線通信部301及び302)の一方を削減することが許容される。したがって、端末装置(VSN)3の小型化、低コスト化、及び/又は、低消費電力化に寄与する。
別言すると、図9に例示したシステム形態は、端末装置(VSN)3がBH回線のインフラストラクチャの一部として動作することで、BH回線のインフラストラクチャと端末装置との境界を無くした形態と云える。また、図9に例示したシステム形態は、無線アクセス回線と無線BH回線とが融合した形態であるとも云える。
セルラー通信において、マクロセルよりも狭小化された多数のスモールセルがマクロセル内に重畳して配置される時代において、上述のように端末装置をBH回線のインフラストラクチャに使用できることは、ポストセルラー通信の形態として有望である。
次に、以下では、CN3及びSN3のそれぞれに着目した動作例について、図10~図12を用いて説明する。なお、SN3には、VSN3及び端末装置(VSN)3の一方又は双方が含まれてよい。
(CNの動作例)
図10は、一実施形態に係るツリー経路制御を含むCN3の動作例を示すフローチャートである。図10のフローチャートは、CN3の制御部304(例えば、ノード管理部342とツリー経路制御部343との連携)によって実行されると捉えてよい。
図10に示すように、CN3は、例えば、特定のイベントが検出されたか否かを監視する(S11;NO)。「特定のイベント」には、例えば、CN3が起動されたこと、リセットボタンが操作されたこと、及び、特定のタイミングが到来したこと、が含まれてよい。「特定のタイミング」の一例は、例えば、経路制御パケットを定期又は不定期に送信するために設定された送信タイミングである。
定期的に経路制御パケットを送信する場合の送信周期は一定でもよいし、本実施形態において構築されるツリー経路は、漸近的に安定することから、図10のフローチャートが実行される回数に応じて変更されてもよい。また、例えば週末や、一日のうちの夜間と昼間などの時間帯に応じてツリー経路が更新されるように、所定の時刻が「特定のタイミング」に設定されてもよい。
特定のイベントが検出された場合(S11;YES)、CN3は、経路制御パケットを生成し、例えば無線通信部302を通じて、経路制御パケットを送信(フラッディング)する(S12)。
例えば、CN3の起動が検出された場合、及び、経路構築パケットの送信タイミングが検出された場合には、経路構築パケットが周辺SN3に送信される。リセットボタンの操作が検出された場合、及び、リセットパケットの送信タイミングが検出された場合には、リセットパケットが周辺SN3に送信される。
経路制御パケットの送信後、CN3は、例えば、周辺ノード3の何れか1つ以上から経路制御パケットが無線通信部302を通じて受信されるか否かを監視する(S13)。経路制御パケットが受信されるか否かを監視することは、経路制御パケットの受信を待機すること、と読み替えられてもよい。
周辺ノード3の何れか1つ以上から経路制御パケットが受信された場合(S13;YES)、CN3は、例えば、ノード管理部342によって、子ノードの管理を行う(S14)。
例えば、CN3の周辺ノード3から新たに経路制御パケットが受信された場合、CN3は、受信した経路制御パケットの送信元ノードのノード識別情報を、子ノードの情報として記憶部305に記憶して登録する。
受信した経路制御パケットが、記憶部305に登録済みのノード識別情報を送信元とするパケットである場合、CN3は、受信した経路制御パケットが、登録済みの送信元とは異なるSN3を経由したパケットであるか否かを確認する。
例えば、SN3のそれぞれが後述するように経路メトリックを経路制御パケットに含める際に、それぞれのノード識別情報を併せて含めることで、CN3は、受信した経路制御パケットが経由した経路の異同を識別できる。
受信した経路制御パケットが登録済みの子ノードとは異なるSN3を経由したパケットである場合、CN3は、記憶部305に登録済みの子ノードの情報を削除してよい。
受信した経路制御パケットが登録済みの子ノードとは異なるSN3を経由したパケットではない場合、CN3は、記憶部305に登録済みの子ノードの情報を維持する。
その後、CN3は、一定時間(例えば、経路制御パケットの送信間隔)が経過(タイムアウト)したか否かを監視する(S15)。なお、処理S14において、経路制御パケットが受信されない場合(NO)、CN3は、処理S14をスキップして、S15に処理を移行する。
タイムアウトが検出されない場合(S15;NO)、CN3は、処理をS13に移行する。
一方、タイムアウトが検出された場合(S15;YES)、CN3は、例えば、更に一定時間(例えば、ツリー経路制御に与えられた時間)が経過(タイムアウト)したか否かを監視する(S16)。
タイムアウトが検出されない場合(S16;NO)、CN3の制御部304は、処理をS11に移行する。
一方、タイムアウトが検出された場合(S16;YES)、CN3の制御部304は、ツリー経路制御を終了する。
以上のように、CN3は、与えられたツリー経路制御の時間において、経路制御パケットの送信と、子ノードの管理と、を繰り返し行うことで、CN3を頂点とするツリー経路において、CN3の子ノードとして管理するSN3をアダプティブに更新してゆく。
(SNの動作例)
次に、図11を参照して、SN3の動作例について説明する。図11のフローチャートは、SN3の制御部304(例えば、ノード管理部342とツリー経路制御部343との連携)によって実行されると捉えてよい。なお、SN3には、VSN3及び端末装置(VSN)3の一方又は双方が含まれてよい。
SN3は、例えば無線通信部302において経路制御パケットが受信されるか否かを監視する(S21;NO)。
経路制御パケットの受信が検出された場合(S21;YES)、SN3は、経路制御パケットの種別を確認する。例えば、SN3は、受信した経路制御パケットが、リセットパケットであるか経路構築パケットであるかを確認する(S22及びS24)。
受信した経路制御パケットが、リセットパケットの場合(S22;YES)、SN3は、初期化処理を行う(S23)。初期化処理には、例えば、以下の処理が含まれてよい。
・記憶部305に登録済みの周辺ノード情報の削除
・記憶部305における経路メトリックの初期値(例えば、最大値)への初期化
初期化処理の後、制御部304は、例えば、受信したリセットパケットを周辺SN3へ送信(フラッディング)する(S23a)。なお、リセットパケットには、識別子(ID)が含められてよい。ノード3のそれぞれは、受信したリセットパケットに含まれるIDを記憶しておいてよい。
ノード3のそれぞれは、受信したリセットパケットのIDが、記憶したIDと一致する場合、別言すると、過去に送信(転送)したリセットパケットであることを示す場合、当該リセットパケットの更なる送信は行わない。これにより、リセットパケットがBHネットワーク9においてループすることを防止できる。
一方、受信した経路制御パケットがリセットパケットでない場合(S22;NO)、SN3は、当該経路制御パケットが経路構築パケットであるか否かを確認する(S24)。
受信した経路制御パケットが経路構築パケットである場合(S24;YES)、SN3は、経路構築パケットを受信した無線区間の伝搬品質指標(例えば、電波伝搬損失)を計算する(S25)。
計算した電波伝搬損失を基に、制御部304は、経路メトリックを計算する(S26)。例えば、SN3は、計算した電波伝搬損失と、受信した経路構築パケットに含められている伝搬品質指標と、を加算することによって、累積的な電波伝搬損失を新経路メトリックとして計算する。
そして、SN3は、新経路メトリックと、新経路メトリックが計算される前に記憶していた旧経路メトリックと、を比較して、経路メトリックの更新要否を判断する(S27)。
例えば、SN3は、旧経路メトリックよりも新経路メトリックの方が小さい場合に、旧経路メトリックを新経路メトリックに更新すると判断する(S27;YES)。当該判断に応じて、SN3は、周辺ノード情報において新経路メトリックに対応する上流ノード3を親ノードに選択して更新する(S28)。
親ノードの更新後、SN3は、「Vモード」に設定されているか否かを確認する(S29)。「Vモード」に設定されていない場合(S29;NO)、SN3は、例えば、新経路メトリックを含む経路構築パケットを、周辺SN3へ送信する(S30)。
一方、「Vモード」に設定されている場合(S29;YES)、SN(VSN)3は、処理S30をスキップして(別言すると、終端して)、新経路メトリックを含む経路構築パケットの送信を行わない。
その後、制御部304は、一定時間(例えば、ツリー経路制御に与えられた時間)が経過(タイムアウト)したか否かを監視する(S31)。
タイムアウトが検出されない場合(S31;NO)、SN3は、処理を経路制御パケットの受信監視処理(S21)に移行する。一方、タイムアウトが検出された場合(S31;YES)、SN3は、ツリー経路制御を終了してよい。
なお、受信した経路制御パケットがリセットパケット及び経路構築パケットのいずれでもない場合(S22及びS24;NO)、SN3は、処理を経路制御パケットの受信監視処理(S21)に移行してよい。
また、計算した新経路メトリックが旧経路メトリック以上であり、親ノードの更新が不要と判断した場合(S27;NO)も、SN3は、処理を経路制御パケットの受信監視処理(S21)に移行してよい。
以上のように、SN3は、経路構築パケットの受信毎に、経路メトリックに基づいてツリー経路において選択(又は管理)する親ノードをアダプティブに更新してゆく。したがって、BHネットワーク9を構成する無線区間(別言すると、無線BH回線)の電波伝搬環境の変化に追従して、より適切なツリー経路が構築及び更新される。
また、VSN3は、経路構築パケットを受信した場合、当該経路構築パケットを終端し、更なる経路構築パケットの送信は行わないため、ツリー経路の中継ノードからは外れる。したがって、VSN3は、ノーマルモードのSN3とは異なり、パケット(経路制御パケット及びデータパケットの双方が含まれてよい)の中継処理を行わなくてよい。よって、VSN3の低消費電力化が可能である。
(端末装置のツリー経路への参加)
次に、端末装置7がツリー経路に参加してVSN3として動作する手順の一例について、図12のフローチャートを用いて説明する。
端末装置7は、例えば、起動に応じてビーコン信号が受信されるか否かを監視する(S41;NO)。ビーコン信号の受信を監視することは、ビーコン信号の受信を待機すること、と読み替えられてもよい。
ビーコン信号が受信された場合、端末装置7は、に含まれる周辺ノード情報を、例えば記憶部305に記憶して管理し、また、受信したビーコン信号の送信元SN3とアソシエーション手続(association procedure)を行う(S42)。
アソシエーション手続によって、端末装置7は、ビーコン信号の送信元SN3が属するツリー経路に参加する。なお、端末装置7は、アクティブスキャンのプローブリクエスト信号を周辺ノード3に送信することによって、処理S41において、ビーコン信号の受信を待機してもよい。
端末装置7は、ツリー経路への参加後、図11に例示したフローチャートに従って動作する(S43)。例えば、図11において説明したとおり、端末装置7は、VSN3と同じく、経路構築パケットの受信毎に、経路メトリックに基づいてツリー経路において選択(又は管理)する親ノードをアダプティブに更新してゆく。
なお、端末装置7が、ツリー経路の参加後に、選択する親ノードを更新する処理は、経路構築パケットの受信に限らず、ビーコン信号の受信によって行われてもよい。ビーコン信号は、経路構築パケットよりも高い頻度で送信されてよい。この場合、端末装置7による親ノードの選択、更新の機会(別言すると、頻度)を増加できる。
なお、端末装置7においては、図11の処理S29において「Vモード」が設定されている(YES)と判定されるため、新経路メトリックを含む経路構築パケットの送信は行われない(スキップされる)。端末装置7の「Vモード」の設定は、例えば、周辺ノード3からのビーコン信号の受信によって行われてもよいし、処理S42におけるアソシエーション手続において行われてもよい。
以上のように、VSN3として動作する端末装置7は、BHネットワーク9を構成する複数のSN3のうち、ビーコン信号を受信できたSN3とアソシエーション手続を行うため、BHネットワーク9へのクイックな参加が可能になる。
そして、端末装置7は、経路構築パケットの受信によって、経路メトリックに基づいて親ノードを決定した後、受信した経路構築パケットを終端し、受信した経路構築パケットの更なる送信は行わない。これにより、CN3が経路構築パケットを送信する毎に、端末装置7は中継ノードに該当しないようにツリー経路が適応的に更新されてゆく。
したがって、端末装置7は、パケットの中継処理を行わなくていため、端末装置7の消費電力を低減できる。よって、容量に限りのある端末装置7のバッテリー消費を低減できる。
1 無線通信システム
3 無線ノード
5 バックボーンネットワーク
7 端末装置
9 バックホール(BH)ネットワーク
31 プロセッサ
32 メモリ
33 ストレージ
34 入出力(I/O)装置
35,36 無線インタフェース(IF)
37,39 有線インタフェース(IF)
38 バス
301,302 無線通信部
303 有線通信部
304 制御部
305 記憶部
341 スキャン処理部
342 ノード管理部
343 ツリー経路制御部
344 モード設定部
350,360 アンテナ
3431 経路制御パケット生成部
3432 経路メトリック計算部
3433 ツリー経路更新部

Claims (7)

  1. バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの第1無線ノードから、ツリー経路における親ノードの選択に用いられる制御信号を送信し、
    前記複数の無線ノードのうち前記第1無線ノードとは異なる複数の第2無線ノードのそれぞれは、異なる経路から受信された複数の前記制御信号のそれぞれが伝搬した経路の電波伝搬品質を示す指標に基づいて、前記複数の制御信号それぞれの送信元ノードのうちの1つを親ノードに選択し、
    前記複数の第2無線ノードのうちの第1状態の無線ノードは、受信した前記制御信号を他の第2無線ノードへ送信し、
    前記複数の第2無線ノードのうちの第2状態の無線ノードは、受信した前記制御信号を終端
    親ノードを選択した前記第1状態の無線ノード及び前記第2状態の無線ノードは、前記ツリー経路を構成し、
    前記第1状態の無線ノード及び前記第2状態の無線ノードは、共通の周波数を用いて無線通信を行い、
    前記第2状態の無線ノードは、前記共通の周波数において、前記第1状態の無線ノードのうちの第3無線ノードから、前記第1状態の無線ノードのうちの第4無線ノードへハンドオーバする、
    無線経路制御方法。
  2. 前記第1無線ノードは、前記制御信号を複数回にわたって送信し、
    前記複数の第2無線ノードのうち、前記第1状態の無線ノード及び前記第2状態の無線ノードのそれぞれは、前記複数回にわたって送信された制御信号の受信毎に計算した前記指標の変化に応じて、前記親ノードの選択を更新する、
    請求項1に記載の無線経路制御方法。
  3. 前記第2状態の無線ノードは、ユーザ装置である、
    請求項1又は2に記載の無線経路制御方法。
  4. 前記ユーザ装置は、
    前記第1無線ノード、又は、前記第2無線ノードの何れかが送信したビーコン信号を受信した場合に、前記ビーコン信号の送信元ノードとアソシエーション手続を行うことによって、前記バックホールネットワークに参加する、
    請求項3に記載の無線経路制御方法。
  5. バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの第1無線ノードであって、ツリー経路における親ノードの選択に用いられる制御信号を送信する第1無線ノードと、
    前記複数の無線ノードのうちの前記第1無線ノードとは異なる複数の第2無線ノードであって、異なる経路から受信された複数の前記制御信号のそれぞれが伝搬した経路の電波伝搬品質を示す指標に基づいて、前記複数の制御信号それぞれの送信元ノードのうちの1つを親ノードに決定する複数の第2無線ノードと、を備え、
    前記複数の第2無線ノードのうちの第1状態の無線ノードは、受信した前記制御信号を他の第2無線ノードへ送信し、
    前記複数の第2無線ノードのうちの第2状態の無線ノードは、受信した前記制御信号を終端
    親ノードを選択した前記第1状態の無線ノード及び前記第2状態の無線ノードは、前記ツリー経路を構成し、
    前記第1状態の無線ノード及び前記第2状態の無線ノードは、共通の周波数を用いて無線通信を行い、
    前記第2状態の無線ノードは、前記共通の周波数において、前記第1状態の無線ノードのうちの第3無線ノードから、前記第1状態の無線ノードのうちの第4無線ノードへハンドオーバする、
    無線通信システム。
  6. バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの第1無線ノードとは異なる複数の第2無線ノードの1つであって、
    前記第2無線ノードが特定の状態であるか否かを示す情報を記憶部に設定する設定部と、
    前記第1無線ノードが送信した、ツリー経路における親ノードの選択に用いられる制御信号を受信する受信部と、
    異なる経路から受信された複数の前記制御信号のそれぞれが伝搬した経路の電波伝搬品質を示す指標に基づいて、前記複数の制御信号それぞれの送信元ノードのうちの1つを親ノードに決定する決定部と、
    前記情報が特定の状態であることを示さない場合に、受信した前記制御信号の送信を行い、前記情報が特定の状態であることを示す場合に、受信した前記制御信号を終端する送信部と、
    を備え
    親ノードを選択した場合、前記第2無線ノードは前記ツリー経路を構成し、
    前記受信部及び前記送信部は、他の第2無線ノードと共通の周波数を用いて無線通信を行い、
    前記受信部及び前記送信部は、前記記憶部に前記特定の状態であることが設定された場合、前記共通の周波数において、前記他の第2無線ノードのうちの特定の状態であることを示さない第3無線ノードから、前記他の第2無線ノードのうちの特定の状態であることを示さない第4無線ノードへハンドオーバする、
    無線ノード。
  7. バックホールネットワークを構成する複数の無線ノードのうちの第1無線ノードとは異なる複数の第2無線ノードの1つが備えるプロセッサに、
    前記第2無線ノードが特定の状態であるか否かを示す情報を記憶部に設定し、
    前記第1無線ノードが送信した、ツリー経路における親ノードの選択に用いられる制御信号を受信し、
    異なる経路から受信された複数の前記制御信号のそれぞれが伝搬した経路の電波伝搬品質を示す指標に基づいて、前記複数の制御信号それぞれの送信元ノードのうちの1つを親ノードに決定し、
    前記情報が特定の状態であることを示さない場合に、受信した前記制御信号の送信を行い、前記情報が特定の状態であることを示す場合に、受信した前記制御信号を終端
    親ノードを選択した場合、前記第2無線ノードは前記ツリー経路を構成し、
    他の第2無線ノードと共通の周波数を用いて無線通信を行い、
    前記記憶部に前記特定の状態であることが設定された場合、前記共通の周波数において、前記他の第2無線ノードのうちの特定の状態であることを示さない第3の無線ノードから、前記他の第2無線ノードのうちの特定の状態であることを示さない第4無線ノードへハンドオーバする、
    処理を実行させる、無線経路制御プログラム。
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