JP7148921B2 - 新規乳酸菌、及びそれを用いた醤油の製造方法 - Google Patents
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Description
(I)新規乳酸菌
(I-1)下記(a)~(d)の特性を有する、テトラジェノコッカス・ハロフィラスに属する乳酸菌:
(a)ヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子をもたない、
(b)エリスリトール、D-キシロース、及びメチル-α-D-マンノピラノシドを資化し、D-リボースを資化しない、
(c)アルギニンを分解しない、
(d)アスパラギンを分解しアラニンを生成する。
(I-2)さらに下記(e)および(f)の特性を有する、(I-1)記載の乳酸菌:
(e)凝集性、
(f)ジアセチル生産性。
(I-3)醤油もろみから採取された乳酸菌であって、テトラジェノコッカス・ハロフィラスに属する「MS0204」(受託番号NITE P-02727)、またはその継代株。
(I-4)醤油乳酸菌である(I-1)~(I-3)のいずれかに記載する乳酸菌。
(II-1)(I-1)~(I-4)のいずれかに記載する乳酸菌を用いた発酵食品。
(II-2)前記発酵食品が醤油または味噌である(II-1)記載の発酵食品。
(II-3)前記醤油が生揚げ醤油である(II-2)記載の発酵食品。
(III-1)醤油の製造工程において醤油乳酸菌として(I-1)~(I-4)のいずれかに記載する乳酸菌を用いることを特徴とする、醤油の製造方法。
(IV-1)醤油の製造工程において醤油乳酸菌として(I-1)~(I-4)のいずれかに記載する乳酸菌を用いることを特徴とする、醤油製造におけるヒスタミン生成の抑制方法。
本発明の乳酸菌は、醤油もろみから、常法に従って10%塩化ナトリウムを添加しpH7に調整したMRS寒天平板培地を用いて分離されたテトラジェノコッカス・ハロフィラスに属する乳酸菌であって、少なくとも下記(a)~(d)の特性を有することを特徴とする。また当該乳酸菌は、さらに下記(e)および(f)の特性を備えることもできる。
(a)ヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子をもたない、
(b)エリスリトール、D-キシロース、及びメチル-α-D-マンノピラノシドを資化し、D-リボースを資化しない、
(c)アルギニンを分解しない、
(d)アスパラギン酸を分解しアラニンを生成する、
(e)凝集性、
(f)ジアセチル生産性。
(a)ヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子をもたない
本発明の乳酸菌におけるヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子(HDC遺伝子)の有無の確認は、テトラジェノコッカス・ハロフィラスのHDC遺伝子であるhdcA(GenBank:Accession No.: AB076394.1)に特異的なプライマーを作成してPCRを行い、電気泳動に供して、hdcAに起因する増幅産物の生成の有無を確認することで実施することができる。その詳細は、実験例1(2)の記載に従って行うことができる。本発明の乳酸菌は、HDC遺伝子を持たないことを特徴とする。このため、本発明の乳酸菌は、ヒスチジンを基質としてヒスタミンを生成することはできない。
本発明の乳酸菌の糖類資化性の評価及び確認は、細菌の炭水化物代謝を試験する市販の検査キット(例えば、API50CH[シスメックス・ビオメリュー株式会社]等)を用いて行うことができる。本発明の乳酸菌に含まれる「MS0204」を例として、本発明の乳酸菌の糖類資化性を評価した結果を実験例2の表4に示す。表4に示すように、エリスリトール、D-キシロース、及びメチル-α-D-マンノピラノシドを資化する点、並びにD-リボースを資化しない点が、テトラジェノコッカス・ハロフィラスに属する既存の乳酸菌と相違し、本発明の乳酸菌に固有性が認められた。このため、本発明の乳酸菌は、エリスリトール、D-キシロース、及びメチル-α-D-マンノピラノシドを資化する点、並びにD-リボースを資化しないことを特徴とし、少なくともこれらの点で新しい特性を有する新規な乳酸菌であると認められる。
本発明の乳酸菌におけるアルギニン代謝能の有無の確認は、L-アルギニンを添加した培地を用いた資化性試験で実施することができる。その詳細は、実験例3(1)の記載に従って行うことができる。本発明の乳酸菌は、アルギニン代謝能(アルギニン資化性)を有さない。つまり培地(例えば醤油もろみ)中のアルギニンを基質としてオルニチンを生成しないことを特徴とする。
本発明の乳酸菌におけるアスパラギン酸代謝能の有無の確認は、L-アスパラギン酸を添加した培地を用いた資化性試験で実施することができる。その詳細は、実験例3(2)の記載に従って行うことができる。本発明の乳酸菌は、アスパラギン酸代謝能(アスパラギン酸資化性)を有する。つまり培地(例えば醤油もろみ)中のアスパラギン酸を基質としてアラニンを生成することを特徴とする。アスパラギン酸は酸味成分であるのに対して、アラニンは甘味成分である。このため、本発明の乳酸菌は、マイルドな味を有する醤油を製造する醤油乳酸菌として有用である。
本発明の乳酸菌の凝集性有無の確認は、乳酸菌を培養した培養物についてろ紙透過率を求めることで実施される。その詳細は、実験例4の記載に従って行うことができる。本発明の乳酸菌は、ろ過透過率が30%以下、好ましくは20%以下と小さく、高い凝集性を有している(凝集性乳酸菌)。このことから、本発明の乳酸菌は、清澄度の高い生揚醤油、つまり品質の高い醤油が製造できる醤油乳酸菌として有用である。
本発明の乳酸菌のジアセチル生産性の有無の確認は、乳酸菌を培養した培養物についてジアセチル生成の有無(培地中のジアセチル濃度)を求めることで実施される。その詳細は、実験例5の記載に従って行うことができる。本発明の乳酸菌は、ジアセチルを生産する能力を有している(凝集性乳酸菌)。このことから、本発明の乳酸菌は、ジアセチルの風味(バター風味、チーズ風味)に起因して風味のある醤油を製造する醤油乳酸菌として有用である。
本発明が対象とする食品は、前述する本発明の乳酸菌を用いた発酵食品である。後述する実験例1に示すように、本発明の乳酸菌は18%の食塩濃度の環境下で生育する特性を有するので(耐塩性)、好ましくは食塩を含有する発酵食品である。ここで食塩含有発酵食品は、食塩を含有する発酵食品であればよく、例えば食塩濃度が3~25%の範囲を挙げることができるが、好ましく食塩濃度が3~25%の範囲にある発酵食品である。かかる範囲で食塩を含有する発酵食品としては、醤油、味噌、漬け物を挙げることができる。好ましくは醤油及び味噌、特に好ましくは醤油である。
本発明の醤油は、醤油乳酸菌(種菌)として前述した本発明の乳酸菌を用いる以外は従来の慣用方法に従って製造することができる。例えば、仕込み時に醤油麹、塩水と共に本発明の乳酸菌を添加して、発酵及び熟成を行う方法が挙げられる。本醸造方式、混合醸造方式、及び混合方式の別を問わないが、本発明の乳酸菌固有の糖資化性及びアミノ酸資化性を活かした味や香りを有する点で本醸造方式を採用することが好ましい。なお、本発明の醤油乳酸菌を用いて醤油を製造する場合、醤油乳酸菌は予め前培養しておくことが好ましい。例えば、凍結保存している醤油乳酸菌を使用前に液体培地で培養しそれをスターターとして用いることが好ましい。この場合の液体培地には、生揚げ醤油25%、塩化ナトリウム7.5%、グルコース2%の組成からなる培地をpH7に調製したものなどが含まれる。
本発明の味噌は、味噌を製造するための原料混合物(味噌仕込)に、前述する本発明の乳酸菌を用いて発酵させる工程を有する方法で製造することができる。この味噌仕込の食塩濃度は、味噌の種類や嗜好によっても異なるが、通常10~15重量/重量%の範囲である。これを25~30℃程度で1~12ヶ月間保持して発酵熟成させる。発酵途中、1~2回味噌を掘り起こして味噌を均一化することが好ましい(切り返し)。発酵熟成が完了した味噌は、掘り起こし、必要に応じて品質調整のため、2種以上をブレンドし、そのまま粒味噌として製品化するか、またはチョッパーで漉して漉味噌として製品化する。
本発明の漬け物は、漬け物原料(例えばぬか漬けの場合、米ぬか、野菜及び調味料の混合物)に、前述する本発明の乳酸菌を用いて発酵させる工程を有する方法で製造することができる。この漬け物原料の食塩濃度は、漬け物の種類や嗜好によっても異なるが、通常3~10重量/重量%の範囲である。これを10~30℃程度で5~30日間保持して発酵させて、漬け物とする。
前述するように、醤油の製造工程において醤油乳酸菌として本発明の乳酸菌を用いることで醤油製造におけるヒスタミン生成を抑制することができる。このため、本発明は、醤油の製造工程において、醤油乳酸菌として本発明の乳酸菌を用いることで醤油製造で生じ得るヒスタミン生成を抑制する方法を提供する。当該方法は、醤油乳酸菌(種菌)として本発明の乳酸菌を用いる以外は、慣用の醤油製造方法に従って処理することで実施することができる。
宮崎県内の醤油製造場から入手した醤油もろみのうちヒスタミンが生成されない醤油もろみからヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子(HDC遺伝子)を有しない乳酸菌を見出し、当該乳酸菌を分離し、同定した。
醤油もろみのうちヒスタミンが生成されない醤油もろみを10%の塩化ナトリウムを含む乳酸菌培養用の滅菌処理済み平板培地(MRS培地、pH7)(表2参照)に塗沫した。
ヒスタミンを生成するテトラジェノコッカス・ハロフィラスに属する乳酸菌(醤油乳酸菌)はプラスミドにピルボイル型HDC遺伝子(hdcA)を有していることが知られている。このことから、醤油乳酸菌のhdcA(GenBank:Accession No.: AB076394.1)に特異的なプライマーを作成して(2745f:5’-TTGAACACACTTGGGGTTGA-3’ [配列番号3],3566r:5’-AATTGAGCCACCTGGAATTG-3’ [配列番号4])、上記(1)で分離した乳酸菌について、定法に従ってPCRを行い、生成した増幅物を電気泳動に供した。比較試験として、(1)で分離した乳酸菌以外に、6種類の既存の醤油乳酸菌(NBRC12171、NBRC100498、NBRC109726、NBRC109727、3737、NBRC100499)についても同様にしてPCRを行い、生成した増幅物を電気泳動に供した。結果を図1に示す。図1中、レーン4に示す結果が、(1)で分離した乳酸菌の結果である。これからわかるように、当該分離菌の結果からはPCR増幅物は検出できず、このことから(1)で分離した乳酸菌はHDC遺伝子を持たないことが確認された。つまり、当該乳酸菌は醤油もろみ中に存在するヒスチジンをヒスタミンに変換することはできない(ヒスタミン生成能力なし)。
実施例1においてHDC遺伝子の有無を確認した醤油乳酸菌を対象として、糖類に対する資化性を測定した。具体的には、10%の塩化ナトリウムを含む平板培地(MRS培地、pH7)で培養した各種の醤油乳酸菌を、細菌の炭水化物代謝を試験する検査キットであるAPI50CH(シスメックス・ビオメリュー株式会社製)に供し、そのマニュアルに従って、各糖基質に対する反応性(陽性(+)、陰性(-)、判定不能(±))を評価した。結果を表4に示す。
実施例2において糖類資化性を測定した醤油乳酸菌(本発明の醤油乳酸菌[MS0204]、既存醤油乳酸菌[NBRC12172、NBRC100498、NBRC109726、NBRC109727、及び3737])を対象として、アミノ酸(アルギニン、アスパラギン酸)の代謝能を測定した。
醤油乳酸菌のアルギニン代謝能は、L-アルギニンを添加した培地を用いた資化性試験により確認することができる。具体的には、まず、0.3%L-アルギニン及び10%塩化ナトリウムを含有するMRS培地(pH7.5)に、各醤油乳酸菌の培養液を接種し、30℃で7日間静置培養した。次いで、得られた培養物をアミノ酸分析に供し、培養物中のアルギニン及びオルニチン濃度を求めて、その量から各醤油乳酸菌のアルギニン資化性、つまりアルギニン代謝能を確認した。
醤油乳酸菌のアスパラギン酸代謝能は、L-アスパラギン酸を添加した培地を用いた資化性試験により確認することができる。具体的には、まず、0.3%L-アスパラギン酸及び10%塩化ナトリウムを含有するMRS培地(pH7.5)に、各醤油乳酸菌の培養液を接種し、30℃で7日間静置培養した。次いで、得られた培養物をアミノ酸分析に供し、培養物中のアスパラギン酸及びアラニン濃度を求めて、その量から各醤油乳酸菌のアスパラギン酸資化性、つまりアスパラギン酸代謝能を確認した。
本発明の醤油乳酸菌(MS0204]について凝集性を測定した。凝集性の評価は、凝集性試験「植木達朗,井沢圭史,大場和徳,野田義治:醤油の研究と技術, 26, 197 - 207 (2000)」に従って、醤油乳酸菌培養液のろ紙透過率を求めることで実施することができる。具体的には、まず、乳酸菌を16.5%の塩化ナトリウムを含むMRS培地(pH7)にて30℃で4日間培養した培養液10mLを、ろ紙(No.2, ADVANTEC)を用いてろ過し、ろ過前後の培養液の濁度(660 nmにおける吸光度:OD660)を分光光度計( UV2100。(株)島津製作所)で測定する。ろ過前の培養液の濁度(OD660)に対するろ過後の培養液の濁度(OD660)の百分率を「ろ紙透過率」として算出し、ろ紙透過率が30%以下である醤油乳酸菌を「凝集性あり」と判断する。
本発明の醤油乳酸菌(MS0204)について、ジアセチル生産性の有無を評価した。具体的には、塩化ナトリウムを10%添加したMRS液体培地に0.3%クエン酸一水和物を添加してpH7に調整した培地(クエン酸添加培地)、及びクエン酸一水和物を添加しないでpH7に調整した培地(クエン酸無添加培地)のそれぞれを使用して、本発明の醤油乳酸菌(MS0204)を30℃で7日間培養して、発酵後の培養物のジアセチル濃度を測定することで、醤油乳酸菌のジアセチル生産性の有無を確認した。
装置: GCMS-QP2010 Plus, AOC-5000 Auto Injector (株) 島津製作所(SPME)
SPMEファイバー : 60 μm Polyethylene Glycol
試料: 3 mL / 5 mLバイアル
SPME条件 : バイアル温度 40℃, 抽出時間 30分間 (アジテーション ON), ヘッドスペース法
(GC条件)
注入口温度: 230℃
カラム: DB-WAX 30 m, Diam. 0.25 mm, Film 0.25μm
オーブン: 40℃(10分) -4℃/min -230℃(5分)
インターフェース温度: 230℃
(MS条件)
イオン化モード: EI
イオン源温度: 200℃
測定モード: 選択イオン検出法(SIM) m/z = 86。
(1)生揚げ醤油の製造
前述した本発明の醤油乳酸菌(MS0204)を用いて醤油を製造した。具体的には、質量比1:1の大豆及び小麦を定法により製麹して得た醤油麹1215gに23.2%の塩水2065mLを添加混合してもろみ出来高:3000mL(3630g)とし、4L容量の果実酒ビン(5号)に仕込んだ。当該仕込と同時に、これに醤油乳酸菌を生菌が106CFU/mLとなるように、容量比1/500(前記3000mLに対して6mL)の割合で添加した。仕込み後、1ヵ月間は15℃の暗所で管理し、1ヵ月目以降は30℃の暗所で90日間発酵させて醤油もろみを製造した。なお、仕込み時、並びに30℃での培養(発酵)開始から5日、15日、30日、45日、60日、及び90日後に、醤油もろみに雑菌が混入しないように注意しながら液汁を採取し、pH及び遊離アミノ酸濃度を測定した。
仕込み時、培養から5日、15日、30日、45日、60日、及び90日目の醤油もろみのpHを図6に示す。図6には、本発明の醤油乳酸菌による醤油もろみのpH変化に加えて、市販の醤油乳酸菌(比較例)、及び醤油乳酸菌無添加系(コントロール)による醤油もろみのpH変化も併せて示す。この結果からわかるように、市販の醤油乳酸菌と同様、本発明の醤油乳酸菌によれば、乳酸発酵から30日以降45日にかけて速やかに醤油もろみのpHが低下し、これにより酵母が発酵しやすい環境(アルコール発酵環境)が整うことが確認された。
仕込み時、培養から5日、15日、30日、45日、60日、及び90日目の醤油もろみ中のアルギニン及びオルニチンの濃度(mg/100mL)を図7に、アスパラギン酸及びアラニンの濃度(mg/100mL)を図8に示す。図7及び8には、本発明の醤油乳酸菌による醤油もろみ中のアミノ酸濃度の変化に加えて、市販の醤油乳酸菌(比較例:アルギニン分解/アスパラギン非分解株)、及び醤油乳酸菌無添加系(コントロール)による醤油もろみのpH変化も併せて示す。なお、醤油もろみ中の各遊離アミノ酸の濃度は、採取した醤油もろみの液汁を0.02mol/L塩酸で200倍に希釈し、0.45μmのメンブランフィルターでろ過後、高速アミノ酸分析計(L-8900,(株)日立製作所)に供してニンヒドリン発色法により測定した。
上記(1)において、本発明の醤油乳酸菌を用いて製造した生揚げ醤油(本発明醤油)、及び市販の醤油乳酸菌を用いて製造した生揚げ醤油(基準醤油)について、その味と香りを、醤油の官能評価経験者12名をパネリストとして評価してもらった。具体的には基準醤油の味と香りと総合評価を基準(評点3)として、それとの比較で本発明醤油の味と香りと総合を、5段階(1:評価低い ~5:評価高い)で評価した(評点法)。
12名のパネリストの評点の平均値を表5に示す。
前記実験例5(1)において、発酵後の醤油もろみ中に含まれているヒスタミン量を測定した。具体的には、90日間培養して発酵させた後の醤油もろみから濾過によって採取した液汁を水で1000倍希釈して、0.45μmメンブランフィルターでろ過後、表4に記載する条件に設定した液体クロマトグラフ質量分析計(LCMSMS)(API3200,(株)エービー・サイエックス)に供して、ヒスタミンを分析した。なお、ヒスタミン量の分析は、本発明の乳酸菌を用いて製造した醤油(醤油もろみの液汁)、及び醤油乳酸菌無添加系(コントロール)による醤油の各々について実施した。
Claims (5)
- テトラジェノコッカス・ハロフィラス(Tetragenococcus halophilus)に属する乳酸菌であって、
寄託菌「MS0204」(受託番号NITE P-02727)、又は
下記(a)~(f)の特性を有する前記乳酸菌の原株若しくは継代株:
(a)ヒスチジン脱炭酸酵素遺伝子をもたない、
(b)エリスリトール、D-キシロース、及びメチル-α-D-マンノピラノシドを資化し、D-リボースを資化しない、
(c)アルギニンを分解しない、
(d)アスパラギン酸を分解してアラニンを生成する、
(e)凝集性、
(f)ジアセチル生産性。 - 醤油乳酸菌である請求項1に記載する乳酸菌。
- 請求項1又は2に記載する乳酸菌を用いた発酵食品の製造方法。
- 醤油の製造工程において醤油乳酸菌として請求項1又は2に記載する乳酸菌を用いることを特徴とする、醤油の製造方法。
- 醤油の製造工程において醤油乳酸菌として請求項1又は2に記載する乳酸菌を用いることを特徴とする、醤油製造におけるヒスタミン生成の抑制方法。
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