JP7142968B2 - フルウェーブフォームインバージョン方法、装置及び電子設備 - Google Patents

フルウェーブフォームインバージョン方法、装置及び電子設備 Download PDF

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Description

本発明は、探査地球物理学の技術分野に属し、殊に、フルウェーブフォームインバージョン方法、装置及び電子設備に関する。
FWI(Full Waveform Inversion、フルウェーブフォームインバージョン)は、高分解能で地下地質構造をマッピングできるインバージョン方法であり、監視データと合成データとの残差の目的関数を極小にすることができる最適モデルを構築することを目的とし、通常、ローカル又はグローバル最適化により実現される。計算の面から考えると、グローバル最適化に大きい計算量が必要となるため、グローバル最適化よりローカル最適化の方法が好ましい。
実際の応用では、ローカル収束アルゴリズムを従来のFWI方法に適用することが困難である。つまり、従来のFWI方法に用いられる目的関数が高非線形性及び不適切性(ill-posedness)の特徴を有することで、FWIが常に複数のローカル極小値を持っているので、ローカル収束アルゴリズムが、複数のローカル極小値に制限される。また、次元数による大規模の計算が必要となってしまうので、従来のFWI方法は、非線形逆問題に適せず、計算量も多いので、インバージョンで得た地下地質構造図が理想ではなくなる。
本発明は、上記の事情を鑑みて、上記の問題を改善するため、機械学習モデルの重み係数で物理パラメータをパラメータ化することにより、フルウェーブフォームインバージョン問題を機械学習モデルネットワークパラメータの再構成問題に変換し、計算効率を向上させ、複雑な地下地質構造を高精度でインバージョンできる有益効果を有するフルウェーブフォームインバージョン方法、装置及び電子設備を提供することを目的とする。
第1局面として、本発明の実施例に係るフルウェーブフォームインバージョン方法は、サーバに適用し、
地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得するステップと、
上記の初期物理パラメータをパラメータ化処理して、パラメータ化された物理パラメータを得るステップと、
物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルが物理パラメータに基づいて、機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力するステップと、
フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築するステップと、を含む。
第1局面において、本発明の実施例に係る第1局面の実施可能な第一形態として、上記のフルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築するステップは
フルウェーブフォームインバージョン結果に対して波動場フォワードモデリングを行って、フルウェーブフォームインバージョン結果のフォワードモデリングデータを得るステップと、
フルウェーブフォームインバージョン結果のフォワードモデリングデータに基づいて、勾配及び物理パラメータを更新して、地下地質構造の速度図を再構築するステップと、を含む。
第1局面の実施可能な第一形態において、本発明の実施例に係る第1局面の実施可能な第2形態として、フルウェーブフォームインバージョン結果が特徴インバージョン結果であり、上記の前記フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて、前記地下地質構造の速度図を再構築するステップは、
特徴インバージョン結果に対して波動場フォワードモデリングを行って、特徴インバージョン結果のフォワードモデリングデータを得るステップと、
特徴インバージョン結果のフォワードモデリングデータに基づいて、地下地質構造の特徴図を再構築するステップと、を含む。
第1局面において、本発明の実施例に係る第1局面の実施可能な第3形態として、上記の初期物理パラメータをパラメータ化処理して、物理パラメータを得るステップは、
下式で初期物理パラメータをパラメータ化処理して、物理パラメータを得ることを含み、
m(w)=m=G(w)
ただし、mが初期物理パラメータであり、G(w)がパラメータ化多項式であり、wが重み係数であり、m(w)が物理パラメータである。
第1局面において、本発明の実施例に係る第1局面の実施可能な第4形態として、上記の機械学習モデルが深層ニューラルネットワークに基づいてトレーニングして得たモデルであり、
該方法は、
地下地質構造における複数の地下媒質の速度パラメータを含む初期トレーニング物理パラメータセットを取得するステップと、
初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングし、機械学習モデルを得るステップと、を含む。
第1局面の実施可能な第4形態において、本発明の実施例に係る第1局面の実施可能な第5形態として、上記の初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングし、機械学習モデルを得るステップは、
初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力して、初期トレーニング物理パラメータセットのフルウェーブフォームインバージョン結果を得るステップと、
初期トレーニング物理パラメータセットのフルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて深層ニューラルネットワークの目的関数の関数値を計算するステップと、
目的関数の関数値を用いて深層ニューラルネットワークのパラメータを調整して、機械学習モデルを得るステップと、を含む。
第2局面として、本発明の実施例によるフルウェーブフォームインバージョン装置は、サーバに適用し、
地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得する取得モジュールと、
初期物理パラメータをパラメータ化処理して、パラメータ化された物理パラメータを得るパラメータ化モジュールと、
物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルが物理パラメータに基づいて、機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力する入出力モジュールと、
フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築する再構築モジュールと、を有する。
第2方面において、本発明の実施例に係る第2方面の実施可能な第一形態として、上記の機械学習モデルが深層ニューラルネットワークに基づいてトレーニングして得たモデルであり、該装置は、地下地質構造における複数の地下媒質の速度パラメータを含む初期トレーニング物理パラメータセットを取得し、初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングし、機械学習モデルを得る。
第3局面として、本発明の実施例による電子設備は、プロセッサと、プロセッサが実行可能なコンピュータ実行可能なコマンドを記憶しているメモリとを有し、プロセッサがコンピュータ実行可能なコマンドを実行して第1局面のフルウェーブフォームインバージョン方法を実現させる。
第4局面として、本発明の実施例によるコンピュータ読取可能な記憶媒質は、コンピュータ実行可能なコマンドが記憶され、コンピュータ実行可能なコマンドがプロセッサにアクセス及び実行されるとき、コンピュータ実行可能なコマンドにより、プロセッサが第1局面のフルウェーブフォームインバージョン方法を実現させる。
本発明の実施例は、下記の有益な効果を有する。
本発明の実施例に係るフルウェーブフォームインバージョン方法、装置及び電子設備は、地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得し、初期物理パラメータをパラメータ化処理して、物理パラメータを得、物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルが物理パラメータに基づいて、機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力し、フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築する。本出願は、機械学習モデルの重み係数で地下地質構造の初期物理パラメータをパラメータ化することにより、フルウェーブフォームインバージョン問題を機械学習モデルネットワークパラメータの再構成問題に変換し、従来のフルウェーブフォームインバージョンが非線形逆問題を解決できないとともに計算量が莫大である問題を解決し、計算効率を向上させ、複雑な地下地質構造を高精度でインバージョンできる有益効果を有する。
本発明の他の特徴及び利点について、この後の部分で説明し、また、その一部が、明細書の説明又は本発明を実施することにより明白になる。本発明の目的及び他の利点は、明細書及び図面に特に示した構造により実現、獲得できる。
本発明の上記の目的、特徴及び利点をより明瞭にするため、以下、好ましい実施例及び図面を参照しながら、詳細に説明する。
本発明の具体的な実施形態又は従来技術における技術案をより明瞭に説明するため、以下、具体的な実施形態又は従来技術の説明に必要な図面を簡単に説明する。説明する図面は、本発明の一部の実施形態を示すものにすぎず、当業者は、発明能力を用いなくても、これらの図面に基づいて他の図面を得ることが可能である。
本発明の実施例に係る一形態のフルウェーブフォームインバージョン方法のフローチャートである。 本発明の実施例に係るもう一形態のフルウェーブフォームインバージョン方法のフローチャートである。 本発明の実施例に係る一形態の機械学習モデルのトレーニング方法のフローチャートである。 本発明の実施例に係る一形態の機械学習モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る一形態のMarmoussi2モデルの実モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る一形態のMarmoussi2モデルの平滑化モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る一形態のMarmoussi2モデルの出力モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る一形態のMarmoussi2モデルによる3.0kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係る一形態のMarmoussi2モデルによる5.0kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係る一形態のMarmoussi2モデルによる6.0kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係る一形態のMarmoussi2モデルの再構築モデルの図である。 本発明の実施例に係る一形態の鉱物モデルの実モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る一形態の鉱物モデルの平滑化モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る一形態の鉱物モデルの再構築モデルの模式図である。 本発明の実施例に係るもう一形態の鉱物モデルの再構築モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る一形態の鉱物モデルによる1.2kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係る一形態の鉱物モデルによる2.8kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係る一形態の鉱物モデルによる3.8kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係るもう一形態の鉱物モデルの平滑化モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る一形態の鉱物モデルによる地震記録の模式図である。 本発明の実施例に係るもう一形態の鉱物モデルによる地震記録の模式図である。 本発明の実施例に係るもう一形態の鉱物モデルの再構築モデルの模式図である。 本発明の実施例に係るもう一形態の鉱物モデルの再構築モデルの模式図である。 本発明の実施例に係る計算性能の比較図である。 本発明の実施例に係るもう一形態の鉱物モデルによる1.2kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係るもう一形態の鉱物モデルによる2.8kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係るもう一形態の鉱物モデルによる3.8kmの箇所における垂直断面図である。 本発明の実施例に係るフルウェーブフォームインバージョン装置の模式図である。 本発明の実施例に係る電子設備の模式図である。
本発明の実施例の目的、技術案及び利点をより明瞭にするため、以下、図面を参照しな
がら、本発明の技術案を明瞭且つ完全に説明し、説明される実施例が本発明の一部の実施例にすぎず、すべての実施例ではない。本発明の実施例をもとに、当業者が発明能力を用いることなく得たすべての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
FWIは、高分解能の地震インバージョン方法であり、監視データと合成データとの残差の目的関数を極小にすることができる最適モデルを構築することを目的とし、通常、ローカル又はグローバル最適化により実現される。計算の面から考えると、グローバルポリシーに大きい計算量が必要となるため、グローバル最適化方法よりローカル最適化方法が好ましい。過去の数十年、FWI問題を解決するために、多くのローカル最適化方法が利用され、例えば、最急降下法及びその加速法、非線形共役勾配法、準ニュートン法及び切り捨てニュートン法(Truncated Newton method)等が挙げられる。
しかしながら、ローカル収束アルゴリズムを従来のFWI方法に適用することが困難である。つまり、従来のFWI方法に用いられる目的関数が高非線形性及び不適切性の特徴を有することで、FWIが常に複数のローカル極小値を持っているので、ローカル収束アルゴリズムが複数のローカル極小値に阻害され、次元数による大規模の計算が必要となってしまう。よって、自乗可積分の目的関数は、実際の地震波動場とシミュレーションで得られた地震波動場との位相整合能力に限界を有するので、従来のFWI方法は、ローカル収束アルゴリズムを利用するとき低周波数の情報又は良好な初期モデルが必要となる。上記の複数の極小値の問題を解決するために、正則化法、ワッサースタイン計量に基づく方法、波動場再構築インバージョン(wave field reconstruction inversion)、適応波形インバージョン(adaptive waveform inversion)及び拡張モデリング方法(extended modeling method)等を含む多種の念入りに考案した方法が次々と提案された。FWIの大規模な計算に対して、直接解法と反複解法を含む高速並行順問題の解法を用いて波動場モデルを解析することが考えられ、波動場のシミュレーションの回数を減らすように、目的関数の勾配を推定するための効果的な方法を開発することも考えられる。
現在、DNN(Deep Neural Networks、深層ニューラルネットワーク)は、機能が優れて広く応用された技術となっている。2006年にDNNが機械学習分野で復興したから、現代の計算能力の継続的な向上及びバックプロパゲーションのプロセスの効率的な実現に伴い、DNNは、すでにコンピュータビジョンや音声認識等の多分野に応用されている。実際に、DNNの成功が普遍性定理によると言える。現在、DNN及び他のデータ科学技術による逆問題の解決が注目を集めている。地球物理学では、DNNは、すでに故障検出、低周波再構成及び速度モデル構築に応用されている。しかしながら、実際の応用では、大量の高品質のラベル付きトレーニングデータセットがあるとともに、合理的な最適化アルゴリズムが正しく実行される限り、DNNは、故障検出、低周波再構成及び速度モデル構築に対する適切な結果を生成し得る。例えば、GAN(Generative Adversarial Networks、敵対的生成ネットワーク)に基づくGAN-FWI、RNN(Recurrent Neural Network、再帰型ニューラルネットワーク)に基づくRNN-FWI及びCNN(Convolutional Neural Networks、畳み込みニューラルネットワーク)に基づくCNN-FWIを利用できる。そのうち、GAN-FWIと比べ、RNN-FWI及びCNN-FWIがいずれも高効率のものであり、そして、トレーニングプロセスでは、大量のラベル付きデータセットを必要としないので、RNN-FWI及びCNN-FWIが、大規模FWI逆問題の解決に比較的に優れている。
本出願は、上記のGAN-FWI、RNN-FWI及びCNN-FWIの普遍性定理に基づいて、DNNフレームワークの下での汎用のインバージョン方法、即ちDNN-FW
Iを提供した。このようなインバージョン方法は、DNNの重み係数を用いて物理パラメータをパラメータ化させ、フルウェーブフォームインバージョン問題を機械学習モデルネットワークパラメータの再構成問題に変換するので、DNN分野に広く利用されているランダム最適化方法を用いてニューラルネットワークの重み係数を効率的に特定することができる。そして、特定のニューラルネットワーク層を求解待ちの制約として組み込むことができる。また、DNN-FWIをさらに反複正則化法とすることができ、例えば、畳み込み層が境界特徴情報を抽出することができ、フィードフォワードニューラルネットワークは、一形態の反複正則化法と考えることができる。また、DNN-FWI反複フレームワークは、他の方法と異なり、波動場フォワードモデリングを繰り返して実行するので、データの一貫性を向上させるとともにインバージョン結果の分解能を向上させた。また、DNN-FWIは、CNN-FWIと比べて、任意のネットワークアーキテクチャを用いて物理パラメータをパラメータ化させることができる。また、組み込まれる特定のネットワーク層は、暗黙的な正則化法の機能を有するので、物理パラメータの特徴を捕捉することができる。例えば、畳み込み層が、シャープな境界を表す能力を有する。
このため、本発明の実施例に係るフルウェーブフォームインバージョン方法、装置及び電子設備は、物理パラメータを取得し、機械学習モデルの重み係数により物理パラメータをパラメータ化させることで、フルウェーブフォームインバージョン問題を機械学習モデルネットワークパラメータの再構成問題に変換する。これによって、従来のフルウェーブフォームインバージョンが非線形逆問題を解決できないとともに計算量が莫大である問題を解決し、計算効率を向上させ、複雑な地下地質構造を高精度でインバージョンできる有益効果を有する。
本実施例を理解させるため、以下、まず、本発明の実施例に係るフルウェーブフォームインバージョン方法を詳細に説明する。
実施例1
本発明の実施例に係るフルウェーブフォームインバージョン方法は、その実行装置がサーバであり、図1に示すように、下記のステップを含む。
ステップS102は、地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得する。
ここで、初期物理パラメータとは、主に地下地質構造の速度構造であり、即ち、地下地質構造における各地下媒質での速度パラメータからなる速度構造である。実際の応用において、地下地質構造の具体的な初期物理パラメータは、未知で、監視装置で直接監視して得ることができないため、従来方法では、主にフルウェーブフォームインバージョンの方法によりインバージョンして地下地質構造の速度図を得ていた。
従来のフルウェーブフォームインバージョン方法では、FWI方法の目的関数をf(m)とし、該関数は、監視データとシミュレーションデータとの差異を計測するためのものである。符号表示の簡略化のため、ここで1つの震源しかないと仮定し、複数の震源に対して、複数の震源を式(1)に基づいて簡単に足せばよい。下式で目的関数f(m)を計算することができる。
Figure 0007142968000001

ここで、Rが射影演算子であり、dobsが監視データであり、u(m)がシミュレーシ
ョンデータ、即ち初期物理パラメータに基づいてシミュレーションして得たデータであり
、uが地震波の伝播による波動場であり、sが震源関数であり、mが初期物理パラメータ、即ち地下媒質の速度構造であり、Fが微分演算子である。
この場合、計算量を考慮して、通常、勾配型又はニュートン型の方法を用いて上記の式(1)における制限付きの極小化問題を解決する。勾配型又はニュートン型の方法では、反復法により目的関数の物理パラメータmを更新する。ここで、第k+1回の反複において、下式で初期物理パラメータmを更新する。
k+1=mk+αkk (2)
ここで、mk+1が第k+1回の反複の初期物理パラメータであり、mkが第k回の反複の初期物理パラメータであり、αkがステップサイズであり、kが反複回数であり、pkがステップサイズの降下方向である。該式(2)において、最急降下法を得るため、pk=-
∇f(mk)を用いることができ、又は、ニュートン型の方法を得るため、pk=-Bk -1
∇f(mk)を用いることができ、ここで、Bkがヘッセ行列Hkの対称正定値行列近似で
ある。
上記のFWI方法に用いられる目的関数f(m)が高非線形性及び不適切性の特徴を有することで、FWIが常に複数のローカル極小値を持っているので、ローカル収束アルゴリズムが複数のローカル極小値に阻害される。また、勾配及びステップサイズを推定するために上記のFWIに頻繁な波動場フォワードモデリングがさらに必要とするため、大規模の計算が生じ、従来のFWIによるインバージョンで得た地下地質構造が理想でない。
ステップS104は、初期物理パラメータに対してパラメータ化処理を行い、パラメータ化された物理パラメータを得る。
実際の応用では、DNNは、信号処理、画像識別及び機械翻訳を含む機械学習タスクに広く応用され、その基本原理として普遍性定理を利用するものである。区分的線形多項式がすべてのボレル可測関数からなる関数空間において稠密であるので、ネットワークアーキテクチャ及びトレーニングプロセスを簡略化するため、大部分のDNNが区分的線形層により構成される。区分的多項式の近似性質は、数学に広く応用され、例えば、各グリッドセル上の区分的多項式の近似関数を利用する有限要素法が挙げられる。ビッグデータ科学の観点から考えると、高次元データセットが低次元多様体の近くに集中していることは、普遍性定理の有効性を検証できる。
ここで、ボレル可測関数g(x)に対して、区分的線形多項式p(x)が存在する。以下の式によって、所望の精度で近似させてg(x)になることができる。
Figure 0007142968000002

ここで、g(x)がボレル可測関数であり、p(x)がg(x)に近似する区分的線形多項式であり、Φn(x)が区分的線形サブ多項式、enが該当する区分的線形サブ多項式Φn(x)の係数であり、Nが正整数であり、n=0,1,2,…Nである。
この場合、下式を満たすニューラルネットワークH(w)が存在する。
p(x)=H(w)(x):=HL(wL-1,L,H1(w1))(x) (4)
ここで、H1及びHLがそれぞれニューラルネットワークの第1層及び第L層でありLが深層ニューラルネットワークの深さであり、w1及びwL-1がそれぞれ深層ニューラルネットワークの第1層及び第L-1層の重み係数であり、xが引数、即ち深層ニューラルネットワークの入力である。
この場合、下式で活性化関数σkを含む単一層(simple layer)を定義す
ることができる。
k(Wk)(x)=σk(Wkx+bk) (5)
ここで、Hkが深層ニューラルネットワークの第k層であり、Wkがアフィン写像であり、bkがバイアスであり、xが引数、即ち深層ニューラルネットワークの入力であり、σkが活性化関数である。なお、ここで、Wk及びbkは、学習可能なパラメータであり、深層ニューラルネットワークの第k層においてランダムに初期化され、非線形活性化関数σk
は、連続的な関数であり、且つ入力されるベクトルをベクトル要素に基づいて演算を行うものであり、例えば、正規化線形関数ReLU=max(0,x)(Rectified
Linear Unit)及びその変形のLeaky ReLU(Leaky Rectified Linear Unit)とPReLU(Parametric Rectified Linear Unit)が挙げられる。
上記の数学的普遍性定理は、所定の関数の区分的多項式のみを提供するが、これらの多項式をどのように構築するかは提供されていない。不確実問題を解決するため、DNNフレームワークは、最適な区分的多項式を構築するためのシステム的且つ効果的な方法を提供することができる。
上記の数学的普遍性定理に基づいて、FWI問題の初期物理パラメータmに対して、パラメータ化多項式G(w)を学習することができ、該パラメータ化多項式G(w)が所定の精度で初期物理パラメータmに近似できる。具体的に、下式で初期物理パラメータをパラメータ化処理して、物理パラメータを得る。
m(w)=m=G(w) (6)
ここで、mが初期物理パラメータであり、G(w)がパラメータ化多項式であり、wが重み係数であり、m(w)が物理パラメータである。
ステップS106は、パラメータ化された物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルが、物理パラメータに基づいて、機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力する。
具体的に、上記のパラメータ化多項式G(w)に基づいて深層ニューラルネットワークを学習して得ることができ、該深層ニューラルネットワークをトレーニングして、機械学習モデルを得ることができる。該機械学習モデルは、入力された物理パラメータm(w)に基づいて、フルウェーブフォームインバージョン結果を出力することができる。該フルウェーブフォームインバージョン結果は、機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有し、即ち、物理パラメータに関わる重み係数である。したがって、該フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて物理パラメータを計算して得ることができる。このとき、物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルは、物理パラメータに基づいてフルウェーブフォームインバージョン結果を出力する。つまり、上記のDNN-FWI方法は、DNNフレームワークの下でトレーニングして機械学習モデルを得、該機械学習モデルが、重み係数に基づいて初期物理パラメータをパラメータ化することにより、従来のフルウェーブフォームインバージョン問題を機械学習モデルネットワークパラメータの再構成問題に変換させる。本出願に係るフルウェーブフォームインバージョン方法は、該機械学習モデルネットワークのスパース表現情報により、正規化を実現する機能を有するため、不確実な非線形問題を解くことに適する。
このとき、従来のFWIの目的関数を、下式で機械学習モデルの重み係数に関わる目的関数に変換することができる。
Figure 0007142968000003

ここで、wが重み係数であり、Rが射影演算子であり、dobsが監視データであり、u
が地震波の伝播による波動場であり、m(w)が物理パラメータであり、G(w)がパラメータ化多項式、即ち該パラメータ化多項式に基づいて学習して得た深層ニューラルネットワークである。
このため、上記の式(7)により、従来のFWIのインバージョン問題を深層ニューラルネットワークの重み係数wの再構成問題に変換し、特別なネットワーク層(例えば畳み込み層)を導入することによりニューラルネットワークのスパース表現を提供し、正規化の方式で従来のFWIローカルの極値の問題を軽減する。また、区分的多項式で事前情報として初期物理パラメータを表すことで、深層ニューラルネットワークの特別な層を構築することにより、ある特定の特徴を抽出することができる。即ち、DNNフレームワークの下でのフルウェーブフォームインバージョンが、FWI問題の不適切性を解決するために必要な暗黙的な正則化法とすることができる。また、例えばTensorFlow(https://tensorflow.google.cn)又はPyTorch(https://pytorch.org)のような成熟且つ効率的なニューラルネットワークベースを利用し、GPU(Graphics Processing Unit、グラフィックスプロセッサ)によりDNNのトレーニングプロセスを加速させることができる。該フルウェーブフォームインバージョン方法がDNN-FWIと呼ばれる。
このとき、勾配型の方法を用いて式(7)における目的関数を極小化することには、目的関数の、重み係数wに関する勾配を計算する必要がある。上記の式(7)の目的関数に対して、下式で微分して連鎖律を適用する。
Figure 0007142968000004

ここで、wが重み係数であり、m(w)が物理パラメータであり、G(w)がパラメータ化多項式、即ち該パラメータ化多項式に基づいて学習して得た深層ニューラルネットワークであり、mが初期物理パラメータであり、
Figure 0007142968000005

が深層ニューラルネットワークのヤコビ行列であり、誤差逆伝播法を用いて効率的に推定され得、因子∇f(m(w))が従来のFWIの目的関数の初期物理パラメータmに対する勾配であり、該因子が随伴法(adjoint-state method)により効率的に計算して得ることができる。
また、DNN-FWIトレーニングを実行する前、深層ニューラルネットワークに事前情報を学習させるように、所定の物理パラメータの初期値m0をパラメータ化しなければ
ならなく、このようなパラメータ化処理が「プレトレーニング」と呼ばれる。初期モデルをパラメータ化又は学習するため、下式で極小値を求める必要がある。
Figure 0007142968000006

ここで、wが重み係数であり、Jpre(w)がプレトレーニングの目的関数であり、G
(w)がパラメータ化多項式、即ち該パラメータ化多項式に基づいて学習して得た深層ニューラルネットワークであり、m0が物理パラメータの初期値であり、wがプレトレー
ニングの極小値であり、
Figure 0007142968000007

がlノルムを表す。
上記の式(9)によりG(w)とm0との距離が測定され、そして、lノルムにより
初期モデルの主要な特徴を獲得することができるので、lノルムを用いる場合と比べて、外れ値又は異常値に対する処理がより有効である。
上記の「プレトレーニング」が完了したあと、DNN-FWIのトレーニングプロセスを開始する。ここで、従来のトレーニングと再パラメータ化FWIトレーニングとは、おもに重みmに対する勾配計算で相違している。従来のトレーニングでは、勾配を計算するために、ネットワーク出力と所定のラベル付きデータとの差異のみを、出力層から入力層に後方へ転送する。一方、DNN-FWIでは、重み係数wに対する勾配を計算するために、勾配∇f(m(w))を後方に転送する。したがって、DNN-FWIは、地震の記録を合成することによってデータの一貫性を保証することができる。つまり、後方に転送する勾配∇f(m(w))を算出する際に、地震波の伝播を表すPDE(Partial
Differential Equation、偏微分方程式)のフォワードモデルを利用して、勾配を算出することができる。また、勾配∇f(m(w))及び深層ニューラルネットワークG(w)の偏導関数は、それぞれCPU(Central Processing Unit、中央プロセッサ)及びGPUで加速されることができる。表1におけるアルゴリズム1は、再パラメータ化したFWIアルゴリズムのフレームワークを詳細に説明する。
Figure 0007142968000008
なお、上記の深層ニューラルネットワークG(w)は、生成ネットワーク(Generator network)と識別ネットワーク(Discriminator network)からなる特定の深層ネットワークアーキテクチャであるGANの生成部分を用いることもできる。GANは、画像修復、超解像技術、3Dビジョン、顔編集及びFWIで驚くべき成功を達成できた。
上記のDNN-FWIのトレーニングが完了したあと、深層ニューラルネットワークが機械学習モデルとなる。当該機械学習モデルに物理パラメータm(w)入力されると、該機械学習モデルが物理パラメータm(w)に対してインバージョン処理を行い、フルウェーブフォームインバージョン結果を出力する。そして、上記の勾配は1次導関数情報のみを用いるので、従来のFWIと比べ、該機械学習モデルの計算効率がより良好である。
ステップS108は、フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築する。
このとき、機械学習モデルが出力したフルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて、サーバに設置されている複数のGPU和CPUにより、地下地質構造の速度図を再構築することができる。再構築した速度図が比較的に高い分解能を有するので、複雑な地下地質構造をインバージョンする精度が高くなる。
本発明の実施例に係る上記のフルウェーブフォームインバージョン方法は、まず、地下
地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得し、そして、初期物理パラメータをパラメータ化処理して、パラメータ化された物理パラメータを取得し、そして、パラメータ化された物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルがパラメータ化された物理パラメータに基づいて、機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力し、最後に、フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築する。本出願は、機械学習モデルの重み係数に基づいて初期物理パラメータをパラメータ化することにより、フルウェーブフォームインバージョン問題を機械学習モデルネットワークパラメータの再構成問題に変換することで、従来のフルウェーブフォームインバージョンが非線形逆問題を解決できなく、計算量が莫大である問題を解決し、計算効率を向上させ、複雑な地下地質構造を高精度でインバージョンできる有益効果を有する。
図1をもとに、本発明の実施例は、地下地質の物理パラメータを求めるフルウェーブフォームインバージョン方法の詳細を提供する。該方法が、フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築するプロセスの説明に重点を置く。図2に示すように、該方法は、下記のステップを含む。
ステップS202は、地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得する。
ステップS204は、初期物理パラメータをパラメータ化処理して、パラメータ化された物理パラメータを得る。
ステップS206は、パラメータ化された物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルがパラメータ化された物理パラメータに基づいて、機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力する。
上記のステップS202~S206は、上記のステップS102~S106を参照できるので、ここで、本発明の実施例において、その説明を省略する。
ステップS208は、フルウェーブフォームインバージョン結果に対して波動場フォワードモデリングを行って、フルウェーブフォームインバージョン結果のフォワードモデリングデータを得る。
具体的に、初期物理パラメータは、地下地質構造における各地下媒質の速度パラメータが近似であるため、機械学習モデルが最初の物理パラメータに基づいて出力したフルウェーブフォームインバージョン結果が、物理パラメータと既定の関係を有する重み値となる。このため、フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて、既定の関係によってフルウェーブフォームインバージョンの物理パラメータを計算して得ることができる。このとき、フルウェーブフォームインバージョンの物理パラメータに対して波動場フォワードモデリングを行い、即ち、既定の関係によって計算して得た各物理パラメータに対してそれぞれ波動場フォワードモデリングを行い、複数の物理パラメータのモデリングデータを得、さらに、複数の物理パラメータのモデリングデータに基づいてフルウェーブフォームインバージョンに必要な全てのデータを得る。
ステップS210は、フルウェーブフォームインバージョン結果のフォワードモデリングデータに基づいて、勾配及び物理パラメータを更新して、地下地質構造の速度図を再構築する。
上記のフルウェーブフォームインバージョンを行う際に、実行装置であるサーバに設置され演算を行う複数のGPU及びCPUは、フルウェーブフォームインバージョンに基づいて得られた最終の物理パラメータによって、地下地質構造の速度図を再構築する。ここで、GPUは、例えばMatlabやWigb等のグラフィックソフトウェアであり、CPUと接続する表示モジュール(例えば、ディスプレイ)により表示され、したがって、ユーザが、複雑な地下地質構造の速度図を簡単且つ直観的に見ることができ、複雑な地下地質構造の把握に寄与できる。
1つの実施可能な形態では、上記のフルウェーブフォームインバージョン結果は、特徴インバージョン結果であることもでき、ここで、特徴インバージョン結果が、特徴物理パラメータと既定の関係を有する特徴重み値である。この場合、特徴インバージョン結果に対して波動場フォワードモデリングを行って、特徴インバージョン結果のフォワードモデリングデータを得、特徴インバージョン結果のフォワードモデリングデータに基づいて、地下地質構造の特徴図を再構築する。ここで、特徴インバージョンマトリックスの計算プロセスが上記のフルウェーブフォームインバージョンマトリックスの計算方法と同様であり、特徴図の再構築方法も上記の速度図の再構築方法と同様である。この場合、特徴図に基づいて複雑な地下地質構造の具体的な状況を簡単且つ直観的に把握することができるので、地球物理インバージョン研究に重要な意義がある。
上記の実施例をもとに、本発明の実施例は、機械学習モデルのトレーニング方法をさらに提供し、該方法が、深層ニューラルネットワークに基づいてトレーニングして機械学習モデルを得るプロセスの説明に重点を置く。図3に示すように、該方法は、下記のステップを含む。
ステップS302は、上記の地下地質構造における複数の地下媒質の速度パラメータを含む初期トレーニング物理パラメータセットを取得する。
ステップS304は、初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングし、機械学習モデルを得る。
具体的に、上記の初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力して、初期トレーニング物理パラメータセットのフルウェーブフォームインバージョン結果を得、該初期トレーニング物理パラメータセットのフルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて深層ニューラルネットワークの目的関数の関数値を計算し、具体的に式(7)を参照できる。目的関数の関数値により深層ニューラルネットワークのパラメータを調整して、機械学習モデルを得る。また、該機械学習モデルは、入力された物理パラメータに基づいて、物理パラメータと既定の関係(近似関係)を有するフルウェーブフォームインバージョン結果、即ち物理パラメータに対応する重み値を出力することができる。これによって、GPU及びCPUが該フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築することができ、従来のフルウェーブフォームインバージョン問題を、機械学習モデルネットワークパラメータに対する再構成問題に変換させることができる。したがって、従来のフルウェーブフォームインバージョン方法で勾配及びステップサイズを推定することに要する頻繁な波動場シミュレーションに起因した大量の計算量及び複数のローカル極値の発生しやすい問題を解決でき、計算効率及び地下地質構造インバージョンの精度が高くなる。
なお、上記の機械学習モデルに基づくDNN-FWIは、時間領域及び周波数領域での音波、弾性及び粘弾性媒質のインバージョン問題にも適用できる。理解を簡単にするため、ここで音波を例にして説明する。例えば、周波数領域音波の2次方程式のFWI問題について、密度を定数とし、圧力波速度がトレーニングできた機械学習モデルに入力される
場合、音波の方程式は、下式のように、Helmholtz方程式で表すことができる
Figure 0007142968000009

ここで、ωが角周波数であり、vpが音波速度であり、sが震源関数であり、uが地震
波の伝播による波動場、即ちu=(x,y,z)であり、x、y及びzが空間座標点であり、Δuが地震波動場のラプラス演算である。
ここで、m=vpであり、そして
Figure 0007142968000010

であるため、上記の式(10)を下式に書き直すことができる。
A(m)u=s (11)
上記の式(11)について、数値法で順問題を解くために、ここで4次元精度の有限差分ステンシルを用いて式(11)を離散化させ、完全に一致する層を用いて有界計算領域の境界からの偽の地震反射を低減する。離散化した後、大規模な疎線形システムを得ることができ、その解が式(11)の数値解である。又は、HSS(Hierarchically Semi-separable)構成の直接解法を用いてこの大規模な線形システムを効率的に解くことができる。標準の直接解法と比べ、HSS構成の解法は、計算コスト及びメモリの面において性能が高く、拡張性が優れる。この解法は、分散メモリMPI及び共有メモリOpenMPからなる並列プログラミングフレームワークの下で実現される。DNN-FWI方法において、勾配の計算及びネットワーク更新が、MPIフレームワークの下での高性能C言語及びPyTorchプラットフォームフレームワークの下でのPython言語により実現される。
普遍性定理により、各連続関数のそれぞれに対して、任意の精度で当該連続関数に近似する多項式が存在することを保証でき、そして、該多項式に基づいてDNNを学習して得ることができる。しかしながら、深層学習の幾何学的観点から考えると、固定アーキテクチャを有する如何なるDNNでは、ネットワークによって学習できない多様体が存在する。したがって、深層ネットワークがどれほどのユニット及び層を使用すべきか、ならびにこれらのユニットがどのように互いに接続すべきかは、特定の応用問題に関するニューラルネットワークの課題である。深層ニューラルネットワーク設計の経験によれば、深層ネットワークが、消失及び爆発式の勾配計算問題に直面する可能性があるが、より深いモデルは、必要なセル数及び汎化誤差量を大幅に低減することができる。また、1つの固定ネットワークは、異なる重みを有する複数の物理モデルに対して、最適なネットワークではないが、良好に表すことができることを発見した。
本出願は、数値実験に用いられる深層学習モデルを提供する。該ネットワークは、32層からなり、畳み込み(Conv)と逆畳み込み(DeConv)の演算により構成され、双曲線正接(Tanh)関数を出力層とするものである。Conv演算は、抽象化特徴を獲得することに用いられ、DeConv層は、前のConv層の分解能を倍増させることに用いられる。ネットワークの非線形性を増加させ、非線形関数に近似する能力を有させるため、各隠れ層にそれぞれ非線形活性化関数ReLUが追加される。各Conv層及びDeConv層にパッチ正規化(BatchNorm)層が導入され、平均値を除去し
分散を正規化する。BatchNorm層は、各隠れ層におけるパラメータの比例又はその初期値に対する勾配の依存性を低減し、それによって学習プロセスを著しく加速させる。図4に示す特定ネットワークのように、該ネットワークには、1つのDeConv層と4つのConv層とからなるスーパー層CellLayerが導入されている。CellLayerのパラメータIとOは、それぞれ入力チャンネル数と出力チャンネル数を表す。ここで、aが機械学習モデルであるFWI-Netの入力テンソルであり、m1が機械学習モデルであるFWI-Netの出力量、即ちフルウェーブフォームインバージョン結果である。
もう一形態の実施可能な実施例では、Marmoussi2地質モデルを例として説明する。ここで、Marmoussi2は、複雑な地質構造に基づいて構築されるモデルであり、複雑な地質条件下の地震データを生成することに用いられることが可能である。地質モデル構造が複雑であり、インバージョンによって正確な結果を得ることが難しいので、Marmoussi2モデルは、地震インバージョン方法をテストするための基準モデルとして使用される。該Marmoussi2モデルは、複雑な地層構造をモデリングすることができ、その幅が16kmであり、深さが3.5kmであり、モデルの上部に400mの水層を有する。図5に示すMarmoussi2の実モデルは、大きさが384×128であり、空間のステップサイズが20mであり、DNN-FWI方法の性能をテストするために用いられる。図6に示すMarmoussi2モデルの平滑化モデルは、ガウシアンフィルタを用いて実モデルを平滑化したものである。
上記のインバージョンプロセスにおいて、矩形領域の各側に、10個のグリッドのPML境界が追加される。地表採集システムは、60mの均等の間隔でモデルの上部(深さ40m)に配置された116個の爆発源からなる。各震源は、上部より40m下に配置された350個の受信器により記録され、ここで、受信器が20mの間隔で均等に分布された。
この場合、DNNフレームワークの下でのインバージョンは、プレトレーニングが重要な一環である。プレトレーニングの段階において、上記の平滑化モデルは、深層ニューラルネットワークの学習モデルとして使用される。図4における深層ニューラルネットワークの入力テンソルaは、[-0.5,1,0.5]に一定のものとして設定される。ここで、入力テンソルaは、[-1,1]における部分を有する任意の実際のテンソルであることができるが、プレトレーニングとインバージョン段階において同じでなければならない。ここで、プレトレーニングは、GPUで行われる。学習率(Learning rate)が0.001であるADAM(Adaptive Moment Estimation、適応モーメント推定)最適化方法を用いてプレトレーニングの収束を加速する。30000回の反複を行ったあと、プレトレーニングネットワークの出力モデルは、平滑化モデルと精確に近似になる。また、最初の平滑化モデルと出力モデルでの伝播時間を計算し、両者のRMSE(Root Mean Squared Error、二乗平均平方根誤差)が0.94msである。なお、Tanh層の出力が[-1,1]であるので、平滑化モデルを変換して各要素の値を[-1,1]に収める必要がある。
また、ディラックソースウェーブレット関数及び20の周波数で合成データセットを計算する。ここで、離散化周波数の範囲は、3.0~12Hzであり、サンプリング間隔が一定で0.45Hzである。DNN-FWI方法は、低周波数から高周波数の順に行なわれ、即ち、単一周波数データごとにインバージョンを行い、50回の反複を行ったあと、次の周波数でインバージョンを行い、最後の周波数まで続く。このようなインバージョンポリシーは、該インバージョン問題の非線形及び不適切性を抑えることができ、既に従来のFWIフレームワークに広く応用されている。プレトレーニング段階の学習率を0.001とし、1000回の反複を行ったあと、ネットワークの最終出力モデルが図7に示すようになり、水平3.0kmの箇所における垂直断面が図8-aに示すようになり、5.
0kmの箇所における垂直断面が図8-bに示すようになり、6.0kmの箇所における垂直断面が図8-cに示すようになる。ここで、曲線1は、TM、即ちMarmoussi2モデルの実モデルに対応する垂直断面を表し、曲線2は、SM、即ちMarmoussi2モデルの平滑化モデルに対応する垂直断面を表し、曲線3は、DM、即ちDNN-FWIによるインバージョン結果を表し、曲線4は、FM、即ちStageIIに対応するインバージョン結果を表す。
再構築モデルの分解能をさらに改善するために、従来のFWIフレームワークの下で1回の新しいインバージョンを行い、即ち、DNN-FWIの再構築モデルを初期モデルとし、該プロセスがStageIIと呼ばれる。この段階を加速させるため、有効な信頼領域の切り捨て方法が用いられる。DNN-FWIインバージョンと異なり、StageIIでは、3.0、4.35、5.7、7.05、8.4、9.75及び12Hzの周波数のみが選択され、各周波数の最大反複回数が20であり、最終的な再構築モデルが図9に示される。
上記のように、本出願に係る機械学習モデル、即ちDNN-FWI方法は、複雑なMarmoussi2モデルを正確的に再構築することができる。垂直方向の接線のマッチングが良好であるため、本出願に係るDNN-FWI方法が有効で、高分解能を有する。しかしながら、図8-cに示すように、StageIIの改善は、限界があり、深さの増加につれて低下し、例えば、楕円で囲まれた部分がある。この分解能の低下が、目的関数の複数のローカル極値及びイラストレーション(illustration)の不足等に起因したものである。
もう一形態の実施可能な実施例において、鉱物モデルを例として説明する。DNN-FWIの特徴抽出及び高分解能イメージングに関する性能を研究するため、ここで、地下鉱物分布のシミュレーションモデルを構築した。該モデルは、速度分布が5000m/s~7500m/sであり、異なる値が異なる鉱物を表す。図10は、鉱物モデルの実モデルを示す。該試験に使用される実モデルは、寸法が512×256であり、空間を区画するグリッドにおける点の間の距離が10mである。実モデルの小寸法構造が、インバージョン方法に大きく影響する。上記の実モデルに対して、ガウシアンフィルタを用いて平滑化処理を行って、プレトレーニングするための図11に示す初期モデル、即ち平滑化モデルを得る。地表採集システムは、上面の下方50mに40mの間隔で均等に配置された119個の震源からなり、各震源が、上面の下方50mに10mの間隔で均等に配置された472個の受信器により記録される。
プレトレーニングについて、入力テンソルaは、[-0.5,0.5,-0.5,0.5;-0.5,0.5,-0.5,0.5]である。ここで、入力テンソルaの要素は、[-1,1]の範囲内にあるとともにプレトレーニング及びDNN-FWI段階において一定の任意の実数であることができる。ここで、プレトレーニングの最大反複は30000であり、学習率が0.001であり、プレトレーニングモデルの伝播時間のRMSEが約0.14msである。該ネットワークは、初期モデルに非常によく近似していることを示している。
DNN-FWIのインバージョン段階では、50個の離散化周波数を用いて合成データセットを計算し、周波数が[3.0Hz,45.0Hz]の範囲内に分布され、0.86Hzの一定のサンプリングステップサイズでサンプリングする。この段階では、DNN-FWIのトレーニングは、低周波数(3.0Hz)から高周波数(45.0Hz)までマルチスケールインバージョン法を用い、各周波数の反複回数が30である。インバージョンの分解能をさらに向上させるため、3.0、11.57、20.14、28.71、37.28及び45.0Hzの周波数で従来のFWIインバージョンを行い、各周波数の反
複回数が15である。図12は、第2段階における1500回反複後のDNN-FWI方法による再構築モデルを示し、図13は、従来のFWI方法により90回反複後の再構築モデルを示す。異なる位置(例えば1.2km、2.8km、3.8km)における垂直断面について、図14-aが1.2kmの箇所における垂直断面を示し、図14-bが2.8kmの箇所における垂直断面を示し、図14-cが3.8kmの箇所における垂直断面を示す。そして、曲線1がTM、即ち鉱物モデルの実モデルに対応する垂直断面を表し、曲線2がSM、即ち鉱物モデルの平滑化モデルに対応する垂直断面を表し、曲線3がDM、即ちDNN-FWIによるインバージョン結果を表し、曲線4がFM、即ちStageIIに対応するインバージョン結果を表す。上記の図12、図13、図14-a、図14-b及び図14-cは、本出願に係るDNN-FWI方法により、鉱物モデルの高コントラストモデルを正確に再構築することができるとともに、DNN-FWIが境界構造を保持する正則化特性を有することを示している。
もう一形態の実施可能な実施例では、DNN-FWI方法が従来のFWI方法に対して優れていることを証明するため、ここで、L-BFGSアルゴリズムに基づく従来のFWI方法を例として説明する。境界情報を保持しFWI問題の複数のローカル極小値の影響を緩和するため、TV(Total Variation、全変動)正則化を従来のFWI方法に適用する。ここで、下式でTV正則化の目的関数を計算することができる。
Figure 0007142968000011

ここで、λが正則化パラメータ、即ちデータフィッティング項f(m)とTV正則項
Figure 0007142968000012

との間のトレードオフをコントロールするための正則化パラメータであり、
Figure 0007142968000013

がTV正則化項を表す。
実際の応用では、下式でTV正則化項を計算することができる。
Figure 0007142968000014

ここで、
Figure 0007142968000015

がTV正則化項であり、Φi,j(m)が第(i,j)点における物理パラメータmの関数
値である。
ここで、下式でΦi,j(m)を計算することができる。
Figure 0007142968000016

ここで、Φi,j(m)が第(i,j)点における物理パラメータmの関数値であり、mx i,jが第(i,j)点における物理パラメータmのx方向における値であり、mz i,jが第
(i,j)点における物理パラメータmのz方向における値であり、mi+1,jが第(i+
1,j)点における該当パラメータ値であり、mi,j+1が第(i,j+1)点における該
当パラメータ値であり、mi,jが第(i,j)点における該当パラメータ値であり、xが
x方向を表し、zがz方向(深さ方向)を表し、i及びjが離散点の横座標及び縦座標であり、Δzが深さ方向における離散ステップサイズであり、βが正の実数である。
なお、上記のTV正則化項の離散化式(14)において、右辺に、因子ΔxΔzが、正則化パラメータλにより相殺される可能であるので省略される。小さい正の実数βは、TV正則化項の、原点における微分不可能を解消するために導入される。実際の応用では、正の実数βを1.0e-4に設定することができ、この場合、下式でTV正則化項の、パラメータmi,jに対する導関数を下記のように近似することができる。
Figure 0007142968000017

ここで、Φi,j(m)が第(i,j)点における物理パラメータmの関数値であり、Φi-1,j(m)が第(i-1,j)点における物理パラメータmの関数値であり、Φi,j-1
m)が第(i,j-1)点における物理パラメータmの関数値であり、mz i,jが第(i,j)点における物理パラメータmのz方向における値であり、mz i,j-1が第(i,j-1)点における物理パラメータmのz方向における値であり、mx i,jが第(i,j)点における物理パラメータmのx方向における値であり、mx i-1,jが第(i-1,j)点における物理パラメータmのx方向における値であり、xがx方向を表し、zがz方向を表し、該方向が地下方向に垂直し、i及びjが離散点の横座標及び縦座標であり、Δzが深さ方向における離散ステップサイズである。
また、PSNR(Peak Signal to Noise Ratio、ピーク信号対雑音比)指数は、異なる方法のインバージョン結果を定量化するために用いられ、下記のように定義される。
Figure 0007142968000018
ここで、mtが実モデルを表し、mrがインバージョンモデルを表し、下式でMSE(mt,mr)を計算することができる。
Figure 0007142968000019

ここで、mtが実モデルを表し、mrがインバージョンモデルを表し、Nがx方向における離散点の個数であり、Mが深さのz方向における離散点の個数であり、mt i,jが第(i,j)点における物理パラメータmの実モデルにおける値であり、mr i,jが第(i,j)点における物理パラメータmのインバージョンモデルにおける値であり、i及びjが離散点の横座標及び縦座標である。ここで、N及びMを実際の状況に応じて設定することができ、本発明の実施例では、制限したり説明したりしない。
なお、下式でMAX(mt)を計算する。
Figure 0007142968000020

ここで、mtが実モデルを表し、mt i,jが第(i,j)点における物理パラメータmの
実モデルにおける値であり、i及びjが離散点の横座標及び縦座標である。
実際の応用では、DNN-FWI及び従来のFWI方法のそれぞれを用いて鉱物モデルを再構築する。ここで、図15は、平滑化モデル、即ち初期モデルを示す。該鉱物モデルの初期モデルは、平滑性が比較的に良好である。Rickerウェーブレットを用いて実モデルを計算する場合、その地震記録が図16に示すようになり、Rickerウェーブレットを用いて初期モデルを計算する場合、その地震記録が図17に示すようになり、ここで、Rickerのピック周波数が25Hzであり、z=10m。図16及び図17から分かるように、低周波情報又は適切な正則化ポリシーがない場合、この初期モデルに基づいて鉱物モデルを再構築することが困難である。
DNN-FWI方法について、プレトレーニングの最大反複回数が30000であり、そして、DNN-FWI及び従来のFWI方法がともに上記の鉱物モデル試験におけるすべてのパラメータを使用した。図18は、DNN-FWIによる1500回の反複後の再構築モデルを示し、図19は、従来のFWIによる1500回の反複後の再構築モデルを示す。ここで、正則化パラメータが2.0e-3であり、各方法の計算効率は、図20に示すように、DNN-FWIの合計計算時間が48439sであり、L-BFGSの合計計算時間が78124sである。
また、図21-aは、x=1.2kmの箇所における垂直断面を示し、図21-bは、x=2.8kmの箇所における垂直断面を示し、図21-cは、x=3.8kmの箇所における垂直断面を示す。ここで、曲線1がTM、即ち実モデルに対応する垂直断面を表し、曲線2がSM、即ち平滑化モデルに対応する垂直断面を表し、曲線3がDM、即ちDNN-FWIによるインバージョン結果を表し、曲線4がFM、即ちStageIIに対応するインバージョン結果を表す。したがって、本出願に係るDNN-FWI方法の性能は従来のFWI方法より優れることが分かる。ここで、DNN-FWI方法のPSNR指標は31.20であり、L-BFGS法のPSNR指標は30.19である。DNN-FWIのより優れた結果は、DNNの畳み込み層の正則化及び特徴抽出の特性によるものであると考えられる。また、DNN-FWI方法は、その暗黙的な正則化、特徴抽出及びアルゴリズムの階層構成のため、優れた計算効率性能を有する。L-BFGS方法は、より多くの実行時間を費やし、これは、いくつの非線形反複が複数のライン探索ステップが必要
でるためである。したがって、より多くの関数値及び勾配の推定値を算出する必要がある。上記の例において、L-BFGSに対して、6408回のマトリックス分解演算(順問題及び付随する問題に対する演算を含む)が行われたが、DNN-FWIに対して、3000回のマトリックス分解演算しか行われなかった。このため、本出願に係るDNN-FWIは、従来のFWIと比べて、計算効率が比較的に高い。
上記のように、本出願に係るフルウェーブフォームインバージョン方法は、DNNフレームワークの下でFWI問題を解くための再パラメータ化方法であるDNN-FWIである。従来のFWI方法と比べて、DNN-FWI方法は、下記の利点を有する。(1)インバージョン方法を用いて所望の関数空間において解を選択することを指示するため、区分的多項式を有するモデルで先験的情報を表すことができるので、DNN-FWIが不確実な問題を解決するのに適する自動正則化法である。(2)DNN-FWIは、1次導関数にしか関与しないので、計算効率が優れる。また、PyTorch又はTensorFlowのような深層学習のツールボックスで、容易且つ効率的にDNN-FWIを実現することができる。
また、DNN-FWIの有効性を評価するため、32層を含む深層学習モデル、即ち機械学習モデルを構築した。ここで、機械学習モデルのネットワークは、主にConv及びDeConv演算により構成される。この機械学習モデルをもとに、Marmoussi2及び鉱物モデルに基づく数値実験を実施して、その実行可能性及び効率を実証した。上記の数値結果により、DNN-FWIが有効であり、複雑な地下地質構造を比較的に高い精度でインバージョンできることが証明された。したがって、本出願に係るDNN-FWIは、従来のフルウェーブフォームインバージョンが非線形逆問題を解決できないとともに計算量が莫大である問題を解決し、計算効率を向上させ、複雑な地下地質構造を高精度でインバージョンできる有益効果を有する。
実施例2
図1中に示すフルウェーブフォームインバージョン方法に対応して、本発明の実施例は、サーバに適用するフルウェーブフォームインバージョン装置をさらに提供する。図22に示すように、該装置は、順に接続する取得モジュール221と、パラメータ化モジュール222と、入出力モジュール223と、再構築モジュール224とを有する。各モジュールは、それぞれ下記の機能を有する。
取得モジュール221は、地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得する。
パラメータ化モジュール222は、初期物理パラメータをパラメータ化処理して、物理パラメータを得る。
入出力モジュール223、物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルが、物理パラメータに基づいて、機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力する。
再構築モジュール224は、フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築する。
本発明の実施例に係るフルウェーブフォームインバージョン装置は、まず地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得し、初期物理パラメータをパラメータ化処理して、物理パラメータを得、物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、機械学習モデルが物理パラメータに基づいて、機械学習モデルの重み係数
と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力し、そしてフルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて地下地質構造の速度図を再構築する。本出願は、機械学習モデルの重み係数を用いて初期物理パラメータをパラメータ化することにより、フルウェーブフォームインバージョン問題を機械学習モデルネットワークパラメータの再構成問題に変換し、従来のフルウェーブフォームインバージョンが非線形逆問題を解決できないとともに計算量が莫大である問題を解決し、計算効率を向上させ、複雑な地下地質構造を高精度でインバージョンできる有益効果を有する。
もう一形態の実施可能な形態では、上記の再構築モジュール224は、さらに、フルウェーブフォームインバージョン結果に対して波動場フォワードモデリングを行って、フルウェーブフォームインバージョンマトリックスを得、フルウェーブフォームインバージョンマトリックスに基づいて、地下地質構造の速度図を再構築する。
もう一形態の実施可能な形態では、フルウェーブフォームインバージョン結果は、特徴インバージョン結果であり、上記の再構築モジュール224は、さらに、特徴インバージョン結果に対して波動場フォワードモデリングを行って、特徴インバージョンマトリックスを得、特徴インバージョンに基づいて、地下地質構造の特徴図を再構築する。
もう一形態の実施可能な形態では、上記のパラメータ化モジュール222は、さらに、下式に基づいて初期物理パラメータをパラメータ化処理して、物理パラメータを得る。
m(w)=m=G(w)
ここで、mが初期物理パラメータであり、G(w)がパラメータ化多項式であり、wが重み係数であり、m(w)が物理パラメータである。
もう一形態の実施可能な形態では、上記の機械学習モデルは、深層ニューラルネットワークに基づいてトレーニングして得たモデルであり、該装置は、さらに、地下地質構造における複数の地下媒質の速度パラメータを含む初期トレーニング物理パラメータセットを取得し、初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングし、機械学習モデルを得る。
もう一形態の実施可能な形態では、上記の初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングし、機械学習モデルを得ることは、初期トレーニング物理パラメータセットを深層ニューラルネットワークに入力して、初期トレーニング物理パラメータセットのフルウェーブフォームインバージョン結果を得、初期トレーニング物理パラメータセットのフルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて深層ニューラルネットワークの目的関数の関数値を計算し、目的関数の関数値を用いて深層ニューラルネットワークのパラメータを調整して、機械学習モデルを得る。
本発明の実施例に係るフルウェーブフォームインバージョン装置は、その実現原理及び技術的効果が上記のフルウェーブフォームインバージョン方法の実施例と同様であり、説明を簡略化するため、フルウェーブフォームインバージョン装置の実施例において説明されていない部分について、上記のフルウェーブフォームインバージョン方法の実施例における該当内容を参照できる。
本発明の実施例による電子設備は、プロセッサ231と、該プロセッサ231が実行可能なマシン実行可能なコマンドを記憶しているメモリ232とを有し、該プロセッサ231が該マシン実行可能なコマンドを実行して上記のフルウェーブフォームインバージョン方法を実現させる。図23は、該電子設備の構成模式図である。
図23に示した実施形態では、該電子設備は、バス233と通信インターフェース23
4とをさらに有し、プロセッサ231、通信インターフェース234及びメモリ232がバスにより接続される。
ここで、メモリ232は、高速ランダムアクセスメモリ(RAM、Radom Access Memory)を含んでもよく、不揮発性メモリ(non-volatile memory)、例えば、少なくとも1つの磁気ディスクメモリをさらに含んでもよい。少なくとも1つの通信インターフェース234((有線であってもよく無線であってもよい)を介して該システムのネットワーク要素と少なくとも1つの他のネットワーク要素との通信接続を実現し、インターネット、広域ネットワーク、ローカルネットワーク、メトロポリタンエリアネットワーク等を利用することができる。バスは、ISAバス、PCIバス又はEISAバスであってもよい。前記バスは、アドレスバス、データバス、コントロールバス等に分類することができる。図示を簡単にするため、図23では1つの両矢印だけで示したが、1本のバス又は1タイプのバスだけを有すると意味していない。
プロセッサ231は、信号処理能力を有する集積回路チップであることができる。実現プロセスにおいて、上記方法の各ステップはプロセッサ231におけるハードウェアの集積論理回路又はソフトウェアタイプのコマンドにより完成することができる。本発明の実施例に開示される各方法、ステップ及び論理ブロックは、中央処理装置(Central
Processing Unit、CPUと略称する)、ネットワークプロセッサ(Network Processor、NPと略称する)等を含む汎用プロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ(Digital Signal Processing、DSPと略称する)、特定用途向け集積回路(Application Specific Integrated Circuit、ASICと略称する)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(Field-Programmable Gate Array、FPGAと略称する)又はその他のプログラマブル論理デバイス、ディスクリートゲート又はトランジスタ論理デバイス、ディスクリートハードウェアコンポーネントにより実現又は実行可能である。汎用プロセッサは、マイクロプロセッサ又は如何なる従来のプロセッサ等であることができる。本発明の実施例に開示される方法のステップは、直接ハードウェアデコードプロセッサで実行を完成させるか、又は用デコードプロセッサのハードウェアとソフトウェアモジュールとを組み合わせて実行を完成させることができる。ソフトウェアモジュールは、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ、プログラマブル読み取り専用メモリ又は電気的消去可能プログラマブル読み取り専用メモリ、レジスタなどの当該技術分野で成熟した記憶媒質に位置することができる。当該記憶媒質はメモリに位置し、プロセッサ231はメモリ232における情報を読み取り、そのハードウェアと組み合わせて上記実施例によるフルウェーブフォームインバージョン方法のステップを完成する。
本発明の実施例は、マシン実行可能なコマンドを記憶したマシン読取可能な媒質をさらに提供し、該マシン実行可能なコマンドがプロセッサに読み取られて実行されるとき、マシン実行可能なコマンドにより、プロセッサが上記のフルウェーブフォームインバージョン方法を実現させる。具体的な実現プロセスは、上記の方法の実施例を参照できるため、ここで説明を省略する。
本発明の実施例によるフルウェーブフォームインバージョン方法、フルウェーブフォームインバージョン装置及び電子システムのコンピュータプログラム製品は、上記の方法の実施例に記載のフルウェーブフォームインバージョン方法を実行するためのコマンドを含むプログラムコードが記憶されたコンピュータ読取可能な記憶媒質を有する。具体的な実現プロセスは、上記の方法の実施例を参照できるため、ここで説明を省略する。
本発明の実施例によるコンピュータプログラム製品は、上記の方法の実施例に記載の方法を実行するためのコマンドを含むプログラムコードが記憶されたコンピュータ読取可能な
記憶媒質を有する。具体的な実現について、方法の実施例を参照できるので、ここで説明を省略する。
容易かつ簡単に説明するため、上記に説明した装置の具体的な作動プロセスについて、当業者は上記の方法の実施例における相応のプロセスを参照できるので、ここで説明を省略する。
また、本発明の実施例の説明において、明確な定義や限定がない限り、用語「取付」、「連係」、「接続」を広義的に理解すべきである。例えば、固定接続でもよいし、取外し可能な接続でもよいし、一体的な接続でもよい。そして、機械的な接続でもよいし、電気的な接続でもよい。また、直接に接続してもよいし、中間物を介して間接に接続してもよいし、2つの素子の内部が連通してもよい。当業者は、本発明おける上記用語の具体的な意味を、具体的な状況に応じて理解することができる。
前記機能は、ソフトウェア機能ユニットの形式で実現され、独立した製品として販売されたり使用されたりする場合、プロセッサがアクセス可能な、コンピュータアクセス可能な不揮発性記憶媒質に記憶することができる。このような理解から、本発明の技術案のそのもの、或いは従来技術に寄与できる部分、或いは該技術案の一部は、ソフトウェア製品の形式で実現できる。該コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒質に記憶され、コンピュータ設備(パソコン、サーバ或いはネットワーク設備等)が本発明の各実施例における上記方法の全部又は一部のステップを実行するための複数のコマンドを含む。上記の記憶媒質は、USBディスク、携帯型ハードディスク、リードオンリーメモリ(ROM:Read-Only Memory)、ランダムアクセスメモリ(RAM:Random-Access Memory)、磁気ディスク又は光ディスク等の各種の、プログラムコードの記憶できる媒質を含む。
本開示の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「鉛直」、「水平」、「内」、「外」等の用語で表された方向又は位置関係は、図面に基づくものであり、本発明を便宜及び簡略に説明するためのものにすぎず、該当装置又は素子が、必ずしも定められた方向を有したり、定められた方向に構成、操作されたり、することを明示又は暗示するものではないため、本開示を限定するものではないと理解すべきである。また、用語「第1」、「第2」、「第3」は、説明するためのものにすぎず、相対重要性を明示又は暗示するものではない。
なお、上記の実施例は、本発明の技術案を説明するための具体的な実施形態にすぎず、本発明を限定するものではないので、本発明の保護範囲がこれに限定されない。前記実施例を用いて本発明を詳しく説明したが、当業者は、本発明に開示された技術的範囲において、前記実施例に記載された技術案に対して改良又は変更することができ、或いはその中の技術的特徴の一部に対して均等置換を行うこともできることが無論である。該当する技術案の本質は、これらの改良、変更または置換により本発明の実施例の技術案の主旨及び範囲から逸脱せず、いずれも本発明の保護範囲に属するものである。このため、本発明の保護範囲は特許請求の範囲に準ずるべきである。

Claims (7)

  1. サーバに適用するフルウェーブフォームインバージョン方法であって、
    地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得するステップと、
    前記初期物理パラメータをパラメータ化処理して、パラメータ化された物理パラメータを得るステップと、
    前記物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、前記機械学習モデルが前記物理パラメータに基づいて、前記機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力するステップと、
    前記フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて、前記地下地質構造の速度図を再構築するステップと、
    を含み、
    前記機械学習モデルが、深層ニューラルネットワークに基づいてトレーニングして得たモデルであり、
    前記方法は、
    前記地下地質構造における複数の地下媒質の速度パラメータを含む初期トレーニング物理パラメータセットを取得するステップと、
    前記初期トレーニング物理パラメータセットを前記深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングして、前記機械学習モデルを得るステップと、
    をさらに含み、
    前記初期物理パラメータを再パラメータ化処理して、物理パラメータを得るステップは、
    下式で前記初期物理パラメータを再パラメータ化処理して、前記物理パラメータを得ることを含み、
    m=m(w)=G(w)、
    G(w)(x):=G (w L-1 ,…,G (w ))(x)、
    下式で活性化関数σ を含む単一層を定義し、
    (W )(x)=σ k (W x+b )、
    ただし、mが前記初期物理パラメータであり、G(w)がパラメータ化多項式であり、wが重み係数であり、m(w)が再パラメータ化された物理パラメータであり、
    及びG がそれぞれニューラルネットワークの第1層及び第L層であり、Lが深層ニューラルネットワークの深さであり、w 及びw L-1 がそれぞれ深層ニューラルネッ
    トワークの第1層及び第L-1層の重み係数であり、xが引数であり、
    が深層ニューラルネットワークの第k層であり、W がアフィン写像であり、b がバイアスであり、xが引数、即ち深層ニューラルネットワークの入力であり、σ k が活性化関数である
    ことを特徴とするフルウェーブフォームインバージョン方法。
  2. 前記フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて、前記地下地質構造の速度図を再構築するステップは、
    前記フルウェーブフォームインバージョン結果に対して波動場フォワードモデリングを行って、フルウェーブフォームインバージョン結果のフォワードモデリングデータを得るステップと、
    前記フルウェーブフォームインバージョン結果のフォワードモデリングデータに基づいて、勾配及び物理パラメータを更新して、前記地下地質構造の速度図を再構築するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項1に記載のフルウェーブフォームインバージョン方法。
  3. 前記フルウェーブフォームインバージョン結果が特徴インバージョン結果であり、
    前記フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて、前記地下地質構造の速度図を再構築するステップは、
    前記特徴インバージョン結果に対して波動場フォワードモデリングを行って、特徴インバージョン結果のフォワードモデリングデータを得るステップと、
    前記特徴インバージョン結果のフォワードモデリングデータに基づいて、前記地下地質構造の特徴図を再構築するステップと、
    を含むことを特徴とする請求項2に記載のフルウェーブフォームインバージョン方法。
  4. 前記初期トレーニング物理パラメータセットを前記深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングして、前記機械学習モデルを得るステップは、
    前記初期トレーニング物理パラメータセットを前記深層ニューラルネットワークに入力して、前記初期トレーニング物理パラメータセットのフルウェーブフォームインバージョン結果を得るステップと、
    前記初期トレーニング物理パラメータセットのフルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて前記深層ニューラルネットワークの目的関数の関数値を計算するステップと、
    前記目的関数の関数値を用いて前記深層ニューラルネットワークのパラメータを調整して、前記機械学習モデルを得るステップと、
    を含むことを特徴とする請求項に記載のフルウェーブフォームインバージョン方法。
  5. サーバに適用するフルウェーブフォームインバージョン装置であって、
    地下地質構造の速度パラメータである初期物理パラメータを取得する取得モジュールと、
    前記初期物理パラメータをパラメータ化処理して、パラメータ化された物理パラメータを得るパラメータ化モジュールと、
    前記物理パラメータを予めトレーニングできた機械学習モデルに入力し、前記機械学習モデルが前記物理パラメータに基づいて、前記機械学習モデルの重み係数と既定の関係を有するフルウェーブフォームインバージョン結果を出力する入出力モジュールと、
    前記フルウェーブフォームインバージョン結果に基づいて、前記地下地質構造の速度図を再構築する再構築モジュールと、
    を有し、
    前記機械学習モデルが、深層ニューラルネットワークに基づいてトレーニングして得たモデルであり、
    前記装置は、
    前記地下地質構造における複数の地下媒質の速度パラメータを含む初期トレーニング物理パラメータセットを取得し、
    前記初期トレーニング物理パラメータセットを前記深層ニューラルネットワークに入力してトレーニングして、前記機械学習モデルを得て、
    前記パラメータ化モジュールは、下式で前記初期物理パラメータを再パラメータ化処理して、前記物理パラメータを得て、
    m=m(w)=G(w)、
    G(w)(x):=G (w L-1 ,…,G (w ))(x)、
    下式で活性化関数σ を含む単一層を定義し、
    (W )(x)=σ k (W x+b )、
    ただし、mが前記初期物理パラメータであり、G(w)がパラメータ化多項式であり、wが重み係数であり、m(w)が再パラメータ化された物理パラメータであり、
    及びG がそれぞれニューラルネットワークの第1層及び第L層であり、Lが深層ニューラルネットワークの深さであり、w 及びw L-1 がそれぞれ深層ニューラルネットワークの第1層及び第L-1層の重み係数であり、xが引数であり、
    が深層ニューラルネットワークの第k層であり、W がアフィン写像であり、b がバイアスであり、xが引数、即ち深層ニューラルネットワークの入力であり、σ k が活性化関数である
    ことを特徴とするフルウェーブフォームインバージョン装置。
  6. プロセッサと、前記プロセッサが実行可能なコンピュータ実行可能なコマンドを記憶しているメモリとを有し、前記プロセッサが前記コンピュータ実行可能なコマンドを実行して請求項1~のいずれか1項に記載のフルウェーブフォームインバージョン方法を実現させる
    ことを特徴とする電子設備。
  7. コンピュータ実行可能なコマンドが記憶され、
    前記コンピュータ実行可能なコマンドがプロセッサにアクセス及び実行されるとき、コンピュータ実行可能なコマンドにより、プロセッサが請求項1~のいずれか1項に記載のフルウェーブフォームインバージョン方法を実現させる
    ことを特徴とするコンピュータ読取可能な記憶媒質。
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