JP7141006B2 - 腐食性予測装置とその方法 - Google Patents
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Description
本発明は、環境によって金属が腐食される程度の大きさを表す腐食性を評価し予測する腐食性予測装置とその方法に関する。
我々の生活を支えるインフラ設備は、鋼管柱、支持アンカ及び地中鋼配管などに代表されるように、全体又はその一部を地中に埋設した状態で使用する金属製の地中設備であることが多い。これらの地中設備は、土壌に接するために腐食し、地中環境に応じて異なる速さで劣化が進行する。
しかし、地中環境は目視不可であり、腐食に関わる知見や点検データ等の蓄積も少ないため、地中環境ごとに腐食進展の度合いを定量的に評価することが難しい。また、精度良く予測することは難しいのが現状である。
地中環境での腐食進展は、腐食深さなど腐食量に関わる値をD、金属が地中環境に晒されている期間(年)をTとすると、定数Kとnを使って、一般的にべき乗則の式(D=KTn)で表せる。地中環境に埋設された金属の腐食進展を予測するためには、この定数Kとnを如何にして導出するかが鍵になる。
例えば、ある土壌に対象とする金属サンプルを埋設し、一定期間経過後に取り出してその腐食量を計測する。その後、埋設年数と腐食量の実測された関係をべき乗則の式に当てはめることで定数Kとnを導出する方法がある(非特許文献1)。
角田知巳ほか1名、「土壌の腐食性を評価するための視点」、防蝕技術、Vol.36, pp.168-177(1987).
しかしながら、上記の方法では、少なくとも数年は金属サンプルを埋設しておく必要があるため、評価に時間がかかってしまう。また、試験中の埋設環境を、特に土壌の水分状態をどのような状態で制御しておくかによって結果が大きく異なるため、べき乗則の式は実環境に在る設備などへの適用性が低い。つまり、べき乗則の式に照らして予測式を導出する従来の方法では、少なくとも数年という長期間を要するうえに、実環境への適用性が低い予測式となってしまうという課題がある。
本発明は、この課題に鑑みてなされたものであり、従来と比べて短期間の試験によって実環境への適用性が高い予測式を導出できる腐食性予測装置とその方法を提供することを目的とする。
本発明の一態様に係る腐食性予測装置は、環境によって金属が腐食される程度の大きさを表す腐食性を予測する腐食性予測装置であって、前記環境を模擬した土壌サンプルと電極部を収容し、前記土壌サンプルへの給水及び排水を繰り返し行う機能を備えた収容部と、少なくとも1種類の前記金属を含む前記電極部と、前記環境の水分量の1サイクルの変化から、該変化の間の前記金属の腐食速度、又は前記金属の腐食速度に比例する値を測定する測定部と、前記腐食速度又は該腐食速度に比例する値を時間で積分し、腐食量又は腐食量に比例する値を計算する計算部と、前記腐食量又は該腐食量に比例する値及び所定の期間の降雨情報とから、べき乗則の定数K値と異なる期間の前記腐食量又は該腐食量に比例する値の差分を用いてべき乗則の定数n値とを求める予測部とを備えることを要旨とする。
また、本発明の一態様に係る腐食性予測方法は、上記の腐食性予測装置が実行する腐食性予測方法であって、少なくとも1種類の前記金属が配置される環境の水分量の1サイクルの変化から、該変化の間の前記金属の腐食速度、又は前記金属の腐食速度に比例する値を測定する測定ステップと、前記測定ステップで測定された前記値から、前記金属の腐食量、又は前記金属の腐食量に比例する値を計算する計算ステップと、前記腐食量又は該腐食量に比例する値及び所定の期間の降雨情報とからべき乗則の定数K値を求め、異なる期間の前記腐食量又は該腐食量に比例する値の差分を用いてべき乗則の定数n値を求める予測ステップとを行うことを要旨とする。
本発明によれば、土壌中に埋設された金属製の物体について、短期間の試験で実環境への適用性が高い腐食進展の予測式を導出することが可能となる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。複数の図面中同一のものには同じ参照符号を付し、説明は繰り返さない。
図1は、本発明の実施形態に係る腐食性予測装置の機能構成例を示す図である。図1に示す腐食性予測装置100は、短期間の試験で実環境への適用性が高い腐食進展の予測式を導出する装置である。
予測式は、次式に示すべき乗則の式である。
ここでDは腐食の深さなど腐食量に関する値である。Tは期間(例えば年)である。
式(1)にT=1を代入するとD=Kとなることから、定数Kは初期1年間の腐食量に相当すると考えることができる。
土壌に埋設された金属の腐食は、降雨を起点として乾湿サイクルを繰り返す環境下で進行していく。したがって、本実施形態では、先ず、腐食進展を予測したい金属を含む電極と、その金属が埋設される土壌サンプルとを収容器に収容し、給水と排水を繰り返し行う模擬環境を構築し、その模擬環境内で降雨(給水)1回に対する腐食速度又は腐食速度に比例する値の経時変化、ないしは、腐食速度又は腐食速度に比例する値を時間に対して積分することで得られる腐食量又は腐食量に比例する値の情報を測定・計算する。
その後、初期1年間においては、降雨1回に対する腐食挙動を、降雨を起点として繰り返していくと考えることで、初期1年間の腐食量に相当する値を計算する。つまり、腐食速度又は腐食速度に比例する値、又は、腐食量又は腐食量に比例する値を用いて、腐食進展を予測したい金属が埋設される地点もしくは埋設されることが想定される地点における1年間分の降雨情報に従って積算することでK値を算出することができる。
n値は、対象とする金属腐食量の経過年数に対する減衰に関係した値である。例えば、埋設後の経過時間t1(hour)及びt2(hour)における腐食量に関係する値D1及びD2は、それぞれ次式で表現することができる。
式(2)と式(3)の比を取ることで次式が得られる。
従って、n値は次式で与えられる。
本実施形態では、式(5)に基づいてn値を計算する。
本実施形態に係る腐食性予測装置は、埋設後の経過時間t1までの降雨による乾湿繰り返し環境下における金属の腐食速度又は腐食速度に比例する値の経時変化を測定し、経過時間t1における腐食量又は腐食量に比例する値D1を計算する。続いて、経過時間t2(t1<t2)までの降雨による乾湿繰り返し環境下における金属の腐食速度又は腐食速度に比例する値の経時変化を測定し、経過時間t2における腐食量又は腐食量に比例する値D2を計算する。その後、これらの計算結果を式(5)に代入することでn値を計算する。
上記のようにK値とn値を求めることで、べき乗則に従う予測式を導出する。
図1に示すように本実施形態に係る腐食性予測装置100は、収容部10、電極部20、測定部30、計算部40、及び予測部50を備える。電極部20は、環境に間隔を空けて配置される2つ以上の金属20a,20bを含む。
図2は、腐食性予測装置100の処理手順を示すフローチャートである。図1と図2を参照してその動作を説明する。
図1に示す収容部10は、少なくとも対象地点の土壌サンプル11と電極部20を収容する機能を有する。また、任意の時間間隔で土壌サンプル11への給水と排水のサイクルを繰り返し行う機能を有する。
電極部20は、例えば、評価対象の金属片(金属20a,20b)の2つから成り、土壌サンプル11内に埋設される。金属20a,20bは、同一種類の金属である。つまり、電極部20は、環境に配置され、少なくとも1種類の金属を含む。なお、金属20a,20bの大きさ厚さを含む形状に特に制限はない。
測定部30は、環境の水分量の1サイクルの変化から、該変化の間の金属20a,20bの腐食速度、又は金属20a,20bの腐食速度に比例する値を測定する(ステップS1)。水分量の1サイクルの変化は、例えば、土壌の含水率が100%~0%に推移することである。なお、上限は100%に限られない。また、下限も0%に限られない。
環境の水分量の1サイクルの変化は、腐食速度を測定する間隔と期間を適切に設定することで捉えることができる。例えば、水はけのよい土壌であれば1日程度の測定期間及び数時間の測定間隔で、1サイクルの水分量の変化に対応させた腐食速度を測定することが可能である。
環境は、この例では土壌である。土壌は、SiやAl、Ti、Fe、Caなどの酸化物等からなる土壌粒子と、土壌粒子の間隔内に存在する気相及び液相(水)から構成される3相共存環境である。土壌中の気相の割合と液相の割合の合計は、一定と考えることができ、一方が高まればもう一方は低くなる相反関係にある。また、土壌腐食反応には、基本的に水と酸素が必要であり、これらの状態に依存した腐食速度で腐食が進行する。
したがって、土壌中を占める水の割合を指す土壌含水率は、腐食速度に寄与する主要な環境因子であり、土壌含水率と共に腐食速度は変化するといえる。
土壌含水率は、地中のよほど深い位置でない限り、常に一定に保持されているわけではない。土壌含水率は、例えば降雨などの自然現象に応じて変化する。
図3は、降雨と土壌含水率の関係を模式的に示す図である。図3の横軸は経過時間である。図3に示すように、土壌含水率の増減は降雨とよく連動しており、降雨時に急激に増加し、雨が止むと徐々に減少するというサイクルを繰り返す。したがって、腐食速度の経時的な変化も、降雨を起点としたサイクルの繰り返しになると考えることができる。
図4は、降雨と土壌中の金属の腐食速度の関係を模式的に示す図である。ここで、1サイクルとは、降雨から次の降雨までの期間を指している。降雨間隔によって1サイクルの時間の長さは異なる。
なお、1サイクルにおける腐食速度の時間変化は、土壌サンプル11や金属20a,20bによって異なる。また、同じ土壌サンプル11及び金属20a,20bの組み合わせでも、何回目のサイクルであるかによって腐食速度の時間変化は異なる。例えば、鋼などの金属では、埋設開始から10回目のサイクルにおける腐食速度の時間変化と、100回目のそれとでは異なり、一般的にサイクルを重ねるほど腐食速度は低下する。
図5は、サイクルを重ねた場合の降雨と土壌中の金属の腐食速度との関係を模式的に示す図である。図5に示すようにサイクルを重ねると腐食速度は低下する。これは、腐食の進行に伴い金属20a,20bの表面に酸化被膜(錆)が形成し、この表面錆が腐食反応を抑制するためである。
なお、土壌含水率の他にも腐食速度に寄与する因子は多い。例えばpH値及び各種イオン量がある。これらイオン種は、基本的に土壌中から水に溶出したものであるため、土壌と含水率を定めればpH値及び各種イオン量は一義的に定まる。したがって、これらの因子の時間的な変動も降雨を起点としてサイクル的に変化するものと考えられる。
測定部30は、環境の水分量の1サイクルの変化から、該変化の間の金属20a,20bの腐食速度、又は金属20a,20bの腐食速度に比例する値を測定する。具体的な測定方法については後述する。なお、測定部30は、電極部20の金属20a,20bの腐食速度等を測定するが、その腐食速度は金属20a,20bが配置された土壌サンプル11との相互作用によって決定されるものである。したがって、測定部30で測定した腐食速度等は、土壌サンプル11の腐食性の程度の大きさを表すことになる。
計算部40は、測定部30で測定された腐食速度又は該腐食速度に比例する値を時間で積分し、腐食量又は腐食量に比例する値を計算する(ステップS2)。詳しくは後述する。
予測部50は、計算部40で計算した腐食量又は腐食量に比例する値と所定の期間の降雨情報とから、べき乗則の定数K値と、異なる期間の腐食量又は腐食量に比例する値の差分を用いてべき乗則の定数n値とを求める(ステップS3)。
以上説明したように本実施形態に係る腐食性予測装置100は、環境によって金属が腐食される程度の大きさを表す腐食性を評価する腐食性予測装置であって、環境を模擬した土壌サンプル11と電極部20を収容し、土壌サンプル11への給水及び排水を繰り返し行う機能を備えた収容部10と、少なくとも1種類の金属20a,20bを含む電極部20と、環境の水分量の1サイクルの変化から、該変化の間の金属20a,20bの腐食速度、又は前記金属20a,20bの腐食速度に比例する値を測定する測定部30と、腐食速度又は該腐食速度に比例する値を時間で積分し、腐食量又は腐食量に比例する値を計算する計算部40と、腐食量又は該腐食量に比例する値及び所定の期間の降雨情報とから、べき乗則の定数K値と、異なる期間の腐食量又は該腐食量に比例する値の差分を用いてべき乗則の定数n値とを求める予測部50とを備える。これにより、短期間の試験で実環境への適用性が高い腐食進展の予測式を導出することができる。つまり、環境によって金属が腐食される程度の大きさを表す腐食性を予測することができる。
次に、腐食性予測装置100の各機能構成部について詳しく説明する。
(収容部)
収容部10は、土壌サンプル11の含水率を上昇させる給水機能と、土壌サンプル11の含水率を減少させる排水機能を備える。収容部10は、評価対象の土壌の土壌サンプル11を収容する。土壌サンプル11の収容量及び収容時の形態について特に制限はない。
収容部10は、土壌サンプル11の含水率を上昇させる給水機能と、土壌サンプル11の含水率を減少させる排水機能を備える。収容部10は、評価対象の土壌の土壌サンプル11を収容する。土壌サンプル11の収容量及び収容時の形態について特に制限はない。
ただし、電極部20を埋設できるだけの収容量を確保することが好ましい。また、土壌サンプル11は、腐食性を予測したい金属が埋設される土壌又は埋設されることが想定される土壌のサンプルであり、自然の土壌か人工の土壌か、その種類及びその採取方法などに特に制限はない。
給水機能と排水機能は、それぞれ土壌サンプル11の含水率を目的の通りに変化させられればよく、その機能を実現する形態や方法は問わない。例えば 、収容部10の一部を開放し、そこから手動で給水してもよい。また、収容部10の一部から排水できるようにすればよい。
また、ポンプなどを用いて自動的な給水及び時間指定の給水等を行ってもよい。排水機能は、土壌サンプル11の下部に多孔質のフィルターを設けることで実現できる。
(電極部)
電極部20は、測定部30における電気化学的測定において必要な数の電極を備える必要がある。例えば、2電極法による交流インピーダンス測定を行う場合は、図1に示すように金属20a,20bを備えたものとする。金属20a,20bは、評価対象の土壌に直接埋設する。
電極部20は、測定部30における電気化学的測定において必要な数の電極を備える必要がある。例えば、2電極法による交流インピーダンス測定を行う場合は、図1に示すように金属20a,20bを備えたものとする。金属20a,20bは、評価対象の土壌に直接埋設する。
また、3電極法による交流インピーダンス測定を行う場合は、作用極、対極、及び参照極を設ける。この場合、対極には白金、カーボンシート等、参照極にはAg/AgCl電極、硫酸銅電極等を用いる。なお、3電極法による交流インピーダンス測定は周知である。
(測定部)
測定部30は、少なくとも電気化学的測定法に基づく測定機能を有し、電極部20と電気的に接続される。電気化学的測定法は特に制限しないが、交流インピーダンス法に基づく測定機能を有することが好ましい。
測定部30は、少なくとも電気化学的測定法に基づく測定機能を有し、電極部20と電気的に接続される。電気化学的測定法は特に制限しないが、交流インピーダンス法に基づく測定機能を有することが好ましい。
交流インピーダンス法に基づく測定を行う場合、任意の時間間隔で測定を実行する。時間間隔に特に制限はないが、土壌サンプル11の排水速度を考慮して、1サイクルにおいて交流インピーダンス測定が複数回行うことができる時間間隔にすることが好ましい。
また、測定時間及び給排水のサイクル数も特に制限はないが、金属20a,20bの埋設後のサイクル数が少なくとも2回以上であることが好ましい。数サイクル程度の測定であれば、数時間程度、又は長くても数週間程度で測定を完了することができる。
交流インピーダンス測定は、土壌サンプル11内に配置された金属を電極とし、電極間に微少電圧もしくは電流を交流で印加し、電気的な応答を測定する。なお、金属は、上記のような2つの金属20a,20bに限られない。
金属に印加する電圧もしくは電流は、金属の表面が変化しないように微少にするのがよい。例えば、電圧で±5mV程度である。周波数は、例えば0.1Hz~数kHzの幅で変化させる。
交流インピーダンス測定を行うことでナイキスト線図を得ることができる。図6に、ナイキスト線図を模式的に示す。ナイキスト線図の横軸は実部、縦軸は虚部である。ナイキスト線図を元に、所定の等価回路に基づいてカーブフィッティングすることで電荷移動抵抗を導く。
図7と図8は、電荷移動抵抗を計算するのに仮定する等価回路の例である。どちらの図も(a)は、3電極で交流インピーダンスを測定した場合の等価回路である。(b)は、2電極で交流インピーダンスを測定した場合の等価回路である。
図中の電荷移動抵抗Rctは、土壌に埋設された金属の腐食反応の抵抗を表す。電気二重層Cdlは、金属と土壌の界面に存在する容量である。抵抗成分RS1,RS2は、土壌及びその他の抵抗を表す。容量CSは、土壌の容量成分である。ワールブルグインピーダンスZW(図8)は、拡散過程によるインピーダンスである。なお、カーブフィッティングする際は、電気二重層Cdlと容量CSはCPE(Constant Phase Element)に置き代えてもよい。
図7と図8に示す等価回路によれば、図6に示すようにナイキスト線図の上に理論上二つの円弧が描かれる。高周波数側の円弧は土壌に由来する。低周波数側の円弧は腐食反応に起因するものである。
電荷移動抵抗Rctは、ナイキスト線図の低周波数側の円弧が横軸(実部)と交差する幅で与えられる。なお、2電極で交流インピーダンスを測定した場合の電荷移動抵抗Rctは、その幅の半分の値である。
腐食速度は、電荷移動抵抗Rctの逆数に比例する。腐食速度は、金属表面の単位面積上で単位時間当たりにイオン化する量、すなわち電流密度と同義である。腐食電流密度は、Stern-Gearyの式として知られる分極抵抗の原理から、導出した電荷移動抵抗Rctの逆数と比例定数Xを用いることで求められる(参考文献:「電気化学的手法を中心とした土壌腐食計測(その2)」、材料と環境,Vol. 46,p.610-619(1967))。
比例定数Xは実験で求めてもよい。対象とする土壌における金属のアノード分極試験及びカソード分極試験の結果から予め比例定数Xを求める。
比例定数Xを用いることで、電荷移動抵抗Rctの逆数から、腐食電流密度(腐食速度)を算出することができる。また、腐食電流密度から重量減肉速度や体積減肉速度等の腐食速度に比例する値を算出するようにしてもよい。
このように測定ステップ(ステップS1)で測定した1回のインピーダンス測定結果から、一つの腐食速度、又は一つの腐食速度に比例する値(1/Rct)を得ることができる。
(計算部)
計算部40は、測定部30で測定された腐食電流密度(腐食速度)又は重量減肉速度等の値から、金属の腐食量又は腐食量に比例する値を求める。求めた腐食量又は腐食量に比例する値は、外部に出力するようにしてもよい。
計算部40は、測定部30で測定された腐食電流密度(腐食速度)又は重量減肉速度等の値から、金属の腐食量又は腐食量に比例する値を求める。求めた腐食量又は腐食量に比例する値は、外部に出力するようにしてもよい。
計算部40は、腐食速度又は腐食速度に比例する値の時間変化を、関数f(t)でフィッティングし、関数f(t)を積分して腐食量を求める。求めた腐食量の大きさで土壌サンプル11(環境)の腐食性を評価することができる。
図9は、1回の給水と排水の1サイクルの水分量の変化に対応する時間と、腐食速度に比例する値(1/Rct)の関係を模式的に示す図である。図9の横軸は1回の給水と排水の1サイクルの水分量の変化に対応する時間、縦軸は腐食速度に比例する値(1/Rct)である。
図9に示す斜線部の面積は腐食量に比例する値に該当する。腐食量又は腐食量に比例する値を計算する方法は特に制限されないが、単純には腐食速度又は腐食速度に比例する値の時間変化を、何らかの関数f(t)でフィッティングし、f(t)の積分によって計算する方法がある。
(予測部)
予測部50は、腐食量又は腐食速度に比例する値(1/Rct)及び所定の期間の降雨情報とから、べき乗則の定数K値と、異なる期間の腐食量又は腐食速度に比例する値(1/Rct)の差分を用いて定数n値を求める。予測部50は、計算部40で得た少なくとも2サイクル以上の結果を用いて定数K値と定数n値を求めるのが好ましい。例えば、5サイクルの水分量の変化を繰り返した結果を用いるとして、本実施形態を説明する。
予測部50は、腐食量又は腐食速度に比例する値(1/Rct)及び所定の期間の降雨情報とから、べき乗則の定数K値と、異なる期間の腐食量又は腐食速度に比例する値(1/Rct)の差分を用いて定数n値を求める。予測部50は、計算部40で得た少なくとも2サイクル以上の結果を用いて定数K値と定数n値を求めるのが好ましい。例えば、5サイクルの水分量の変化を繰り返した結果を用いるとして、本実施形態を説明する。
図10は、給水と排水のサイクルを一定の時間間隔で繰り返した場合の腐食速度に比例する値(1/Rct)の時間変化を模式的に示す図である。
定数K値は、1サイクル分の腐食速度又は腐食速度に比例する値の時間変化をもとに、対象とする地点の1年分の降雨情報に基づいて積算することで計算する。例えば5サイクル繰り返した結果のうち、1サイクル目を使用してもよい。
対象とする地点の1年分の降雨情報は、例えば直近1年間の時間雨量などを気象観測所の公開情報から取得してもよい。取得する1年間の時期について制限しないが、例えば予測開始する年の1年分の降雨情報などを取得してもよいし、1年分の降雨情報が得られない場合は、任意の降雨有情を取得してもよい。
例えば、腐食速度又は腐食速度に比例する値の時間変化を関数f(t)でフィッティングしたとする。関数f(t)は特に制限されない。例えば図11に示すように、2つの直線と1つの指数関数から成る関数としてもよい。
対象とする地点の1年分の降雨情報として1年間分の時間雨量を取得したとすると、その時間雨量に基づき、関数f(t)が降雨ごとに繰り返すと仮定して1年間にわたる腐食速度又は腐食速度に比例する値を計算する。この1年間にわたる腐食速度又は腐食速度に比例する値がべき乗則の定数K値に相当する。
定数n値は、任意の経過時間t1までの腐食量又は腐食量に比例する値と、任意の経過時間t1よりも長い経過時間t2までの腐食量又は腐食量に比例する値との差分を用いて計算する。つまり、例えば2サイクル目が完了した経過時間をt1とし、経過時間t1までの腐食量又は腐食量に比例する値D1を、2サイクル目までの腐食量又は腐食量に比例する値を時間に対して積分することで計算する。
続けて、例えば5サイクル目までの経過時間をt2とし、経過時間t2までの腐食量又は腐食量に比例する値D2を、5サイクル目までの腐食量又は腐食量に比例する値D2を時間に対して積分することで計算する。
上記のようにして計算したD1,D2、及びt1,t2を式(5)に代入してn値を求める。K値とn値は、べき乗則の予測式を構成する。予測式は、対象とする土壌及び金属に対して1つ定めることができる。
なお、同じ種類の土壌と金属の組み合わせの場合は、測定部30による測定を省略し、対象地点の降雨情報のみから予測式の導出ができる。また、仮定した条件下における予測式を求め、その条件下における腐食量の予測を行うことも可能である。
なお、一度測定した腐食速度又は腐食速度に比例する値の時間変化の結果は記憶し、随時使用できるように構成すると好ましい。そのように構成された計算部40及び予測部50は、パーソナルコンピュータ等で容易に実現することができる。
(収容部の変形例)
収容部10は、評価する対象の環境を模擬する環境機能部を備えてもよい。環境機能部としては、例えば、温度制御機能部(図示せず)、及び酸素濃度制御機能部等が考えられる。
収容部10は、評価する対象の環境を模擬する環境機能部を備えてもよい。環境機能部としては、例えば、温度制御機能部(図示せず)、及び酸素濃度制御機能部等が考えられる。
温度制御機能部は、例えば恒温槽であり、恒温槽内に収容部10を入れることで、評価する対象の環境の温度を模擬することができる。
酸素濃度制御機能部は、収容部10の内部に、土壌サンプル11の表面を気体に曝す空間を設けることで実現できる。その空間にガスを導入する吸気口と、排出させる排気口を設け、例えばN2とO2の混合ガスを導入する。また、CO2を混合してもよい。
図12は、土壌サンプル11の表面を所定の気体に曝す空間4を備える収容部10の例を模式的に示す図である。ガスは吸気口5aから導入され排気口5bから排出される。ガスを例えば上記の混合ガスとし、その比率を変化させれば土壌サンプル3中の酸素濃度を制御することができる。つまり、図12に示す空間4、吸気口5a、及び排気口5bは、酸素濃度制御機能部を構成する。これにより、実際の土壌環境に近い模擬環境を創ることができ、腐食性評価の信頼性を向上させることができる。
なお、収容部10は、土壌サンプルを収容する例で説明を行ったがこの例に限定されない。収容部10は、気体のみを収容してもよいし、液体と気体の2相を収容するようにしてもよい。気体のみを収容した場合、上記の土壌含水率は、収容部10内の湿度ということになる。
このように環境の水分量は、土壌含水率に限られない。環境の水分量は、例えば、収容部10内に液体と気体の2相を収容するようにした場合、金属20a,20bが液体に浸漬される比率(量)、あるいは金属20a,20bの表面が液体に曝される回数等のことである。つまり、環境の水分量の1サイクルの変化は、環境に配置される金属表面の水分量、水膜厚、及び湿度等の水分に関連した量の1サイクルの変化を意味する。
収容部10は、腐食性を評価する対象の環境を模擬したものを閉じ込めるものである。つまり、腐食性予測装置100は、電極部20を収容する収容部10を備え、測定部30は、収容部10内の含水率の1サイクルの変化から、該変化の間の例えば金属20a,20bの腐食速度、又は例えば金属20a,20bの腐食速度に比例する値を測定する。これにより、実験室内で環境の腐食性を評価することができ、短期間の試験で実環境への適用性が高い腐食進展の予測式を導出することが可能となる。
以上説明したように本実施形態に係る腐食性予測装置100によれば、腐食進展の予測式を導出することができる。なお、上記の実施形態の説明において環境は、土壌を例に説明したが、本発明はこの例に限定されない。
環境は、大気中及び水中でも構わない。その環境に電極部20を配置することで、それぞれの環境の腐食性を、実態に即した精度で定量的に評価することが可能である。
本発明は、上記の実施形態に限定されるものではなく、その要旨の範囲内で変形が可能である。例えば、電極部20は、間隔を空けて配置される2つの金属20a,20bで構成される例を示したが、対極、作用極、及び照合電極の3つの電極を備える電極部としてもよい。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
100:腐食性予測装置
10:収容部
11:土壌サンプル
4:空間(環境機能部)
20:電極部
20a,20b:金属
30:測定部
40:計算部
50:予測部
10:収容部
11:土壌サンプル
4:空間(環境機能部)
20:電極部
20a,20b:金属
30:測定部
40:計算部
50:予測部
Claims (3)
- 環境によって金属が腐食される程度の大きさを表す腐食性を予測する腐食性予測装置であって、
前記環境を模擬した土壌サンプルと電極部を収容し、前記土壌サンプルへの給水及び排水を繰り返し行う機能を備えた収容部と、
少なくとも1種類の前記金属を含む前記電極部と、
前記環境の水分量の1サイクルの変化から、該変化の間の前記金属の腐食速度、又は前記金属の腐食速度に比例する値を測定する測定部と、
前記腐食速度又は該腐食速度に比例する値を時間で積分し、腐食量又は腐食量に比例する値を計算する計算部と、
前記腐食量又は該腐食量に比例する値及び所定の期間の降雨情報とから、べき乗則の定数K値と、異なる期間の前記腐食量又は該腐食量に比例する値の差分を用いてべき乗則の定数n値とを求める予測部と
を備える腐食性予測装置。 - 前記収容部は、
評価する対象の前記環境を模擬する環境機能部を備える
ことを特徴とする請求項1に記載の腐食性予測装置。 - 環境によって金属が腐食される程度の大きさを表す腐食性を予測する腐食性予測装置が実行する腐食性予測方法であって、
少なくとも1種類の前記金属が配置される環境の水分量の1サイクルの変化から、該変化の間の前記金属の腐食速度、又は前記金属の腐食速度に比例する値を測定する測定ステップと、
前記測定ステップで測定された前記腐食速度又は該腐食速度に比例する値を時間で積分し、腐食量又は腐食量に比例する値を計算する計算ステップと、
前記腐食量又は該腐食量に比例する値及び所定の期間の降雨情報とからべき乗則の定数K値を求め、異なる期間の前記腐食量又は該腐食量に比例する値の差分を用いてべき乗則の定数n値を求める予測ステップと
を行うことを特徴とする腐食性予測方法。
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