概要
ロボット物体把持システムで使用するためのエンドエフェクタ、及び関連するシステムと方法が、本明細書に開示されている。エンドエフェクタは、第1の取り付け構造、第1の取り付け構造に結合された(例えば、第1の取り付け構造によって運ばれる)力センサ、力センサに結合された第2の取り付け構造、及び第2の取り付け構造に結合されたグリッパーアセンブリを含むことができる。第1の取り付け構造は、物体把持システムのロボットアームに(例えば、アーム接続構成要素を介して)結合可能な第1の端部と、長手方向平面(例えば、xy平面)において第1の端部から離間した第2の端部とを有する。力センサは、長手方向平面の下の第1の取り付け構造の第2の端部に結合されている(例えば、第1の取り付け構造の下面に結合されている)。力センサは、長手方向平面に少なくとも部分的に直交する(例えば、垂直軸に沿った)第1の方向の力を測定するように構成され、エンドエフェクタ(又はそれに動作可能に結合されたコントローラ)が動作中に様々な物体の質量を決定できるようにする。第2の取り付け構造は、力センサに結合され(また、力センサによって運ばれ)、グリッパーアセンブリは、第2の取り付け構造に結合される(また、第2の取り付け構造に運ばれる)。その結果、第2の取り付け構造とグリッパーアセンブリの重量は、グリッパーアセンブリが把持する物体の重量と同様に、力センサによって常に測定される。
様々な実施形態では、グリッパーアセンブリは、バイアス力(例えば、吸引力、電圧、電流、圧力など)を受けるために接続チューブにそれぞれ動作可能に結合可能な1つ又は複数の把持構成要素を含むことができる。把持構成要素は、それぞれ(例えば、個別に)バイアス力を使用して、1つ又は複数の対象物体をピックアップすることができる。グリッパーアセンブリによって物体がピックアップされると、ピックアップされた物体の重量が、力センサによって測定されるエンドエフェクタに下向きの力を加える。以下でより詳細に説明するように、物体把持システムは、測定された力を使用して、ピッキング動作が成功したこと(例えば、目的の対象物体(複数可)が完全にピックアップされたこと、及び/又は意図しない物体がピックアップされなかったこと)を確認でき、及び/又はピッキング動作が失敗したときに動作を調整する(例えば、ピックアップされなかった対象物体(複数可)の数及び/又はピックアップされた意図しない物体の数を決定する)ことができる。
動作中、バイアス力の係合及び/又は解放による接続チューブの動き、及び/又は位置間のエンドエフェクタの動きは、力センサによる測定にノイズ(例えば、外乱力)をもたらす可能性がある。純粋に例として、バイアス力が吸引力であるとき、吸引力は、吸引力が係合しているときに、接続チューブをシフトさせ、及び/又はグリッパーアセンブリ上で上方に引っ張ることができる。結果として生じる動きと力は、力センサによってピックアップされる可能性があり、それによって物体把持システムを混乱させる可能性がある。別の例では、エンドエフェクタが2つの場所(例えば、ピッキング場所とドロップ場所)の間を移動すると、接続チューブが動き回り、力センサにノイズを引き起こし、それによって物体把持システムを混乱させる可能性がある。
ノイズは、特にエンドエフェクタを使用して比較的小さな対象物体を移動するときに、ロボットシステムの動作を損なう可能性がある。ノイズに対処するために、エンドエフェクタにノイズ低減構成要素を含めることもできる。ノイズ低減構成要素は、第1の取り付け構造に結合された第1のブラケットと、第2の取り付け構造に結合された第2のブラケットとを含むことができる。第1及び第2のブラケットのそれぞれは、接続チューブに結合及び/又は固定するように構成される1つ又は複数のチューブコネクタ(及び/又はチューブ取り付け構成要素、取り付けスペース、及び/又は固定要素)を含む。したがって、第1及び第2のブラケットは、接続チューブをエンドエフェクタに取り付けて、物体把持システムの動作中の接続チューブからのノイズを管理するのを助けることができる。例えば、第1及び第2のブラケットはそれぞれ、接続チューブを編成し、動作中の動きを減らすのを助ける。さらに、第1のブラケット上の1つ又は複数のチューブ取り付け構成要素は、長手方向に沿って(例えば、xy平面内で)第2のブラケット上の1つ又は複数のチューブ取り付け構成要素と平行にすることができる。したがって、第1及び第2のブラケットは、第1のブラケットと第2のブラケットとの間の長手方向において、接続チューブ、及びその中のあらゆる動き又は力を隔離することができる。結果として、接続チューブの動き及び/又は接続チューブを介して変換される力から生じるノイズは、少なくとも部分的に長手方向に隔離される。
別の言い方をすれば、第1及び第2のブラケットの開示された配置は、接続チューブによって引き起こされるノイズを大幅に低減(又は排除)することができる。例えば、第1のブラケットは第1の取り付け構造に結合されているため、第1のブラケットは、力及び/又は力センサの上流の動きを(例えば、エンドエフェクタが2つの場所の間を移動している間)吸収できる。同様に、第2のブラケットは第2の取り付け構造に結合されているので、第2のブラケットは、力センサの下流への力及び/又は動き(例えば、バイアス力が係合しているときの引き戻し運動及び力)を第1のブラケットに向け直すことができる。さらに、第1及び第2のブラケット上の1つ又は複数のチューブ取り付け構成要素が長手方向に沿って平行に配置されるため、接続チューブを介して平行移動される力及び/又は力は、力センサによって測定されない平面に向け直される。結果として、第1及び第2のブラケットは、接続チューブの動きに関連するバイアス力及び/又はノイズが力センサをバイパスすることを可能にする。そうすることで、第1及び第2のブラケットは、力センサのノイズを大幅に低減(又は排除)し、それによってエンドエフェクタ及び関連するロボットシステムのパフォーマンスを向上させることができる。
いくつかの実施形態では、エンドエフェクタは、第1のブラケットの反対側の第1の取り付け構造に結合された第3のブラケット、及び第2のブラケットの反対側の第2の取り付け構造に結合された第4のブラケットを含む。第1及び第2のブラケットと同様に、第3及び第4のブラケットのそれぞれは、接続チューブに結合及び/又は固定するように構成される1つ又は複数のチューブコネクタ(又はチューブ取り付け構成要素)を含むことができる。さらに、第3のブラケット上の1つ又は複数のチューブ取り付け構成要素は、長手方向に沿って第4のブラケット上の1つ又は複数のチューブ取り付け構成要素と平行にすることができる。結果として、第3及び第4のブラケットはまた、力センサを通って/又はその周りを移動する間、バイアス力及び/又はノイズを長手方向への動きから隔離することができる。したがって、第3及び第4のブラケットは、追加の関連するノイズを低減(又は排除)しながら、エンドエフェクタが追加の数の把持構成要素を運び、操作することを可能にすることができる。
さらに、本明細書では、複数の小さな把持構成要素を備えたエンドエフェクタで使用するために主に論じられているが、当業者は、本発明の範囲がそのように限定はされないことを理解するであろう。例えば、エンドエフェクタには、任意のサイズの対象物体をピックアップするように構成される任意の数の把持構成要素のみを含めることができる。さらに、エンドエフェクタ内のブラケットの開示された構成は、力センサを通って及び/又はその周りを移動する間、力を代替平面に隔離する必要がある任意の適切なシステムに展開することができる。したがって、本発明の範囲は、実施形態のサブセットに限定されず、添付の特許請求の範囲に記載された制限によってのみ限定される。
周知であり、しばしばロボットシステム及びサブシステムに関連付けられるが、開示された技術のいくつかの重要な態様を不必要に不明瞭にし得る構造又はプロセスを説明するいくつかの詳細は、明確にするために以下の説明には記載されていない。さらに、以下の開示では、本技術の異なる態様のいくつかの実施形態が示されているが、他のいくつかの実施形態は、本節で説明したものとは異なる構成又は異なる構成要素を有することができる。したがって、開示された技術は、追加の要素を有するか、又は以下で説明する要素のいくつかを有さない他の実施形態を有することができる。
以下で説明する本開示の多くの実施形態又は態様は、プログラム可能なコンピュータ又はコントローラによって実行されるルーチンを含む、コンピュータ実行可能命令又はコントローラ実行可能命令の形態をとることができる。当業者は、開示された技術が、以下で示され説明されるもの以外のコンピュータシステム又はコントローラシステムで実施できることを理解するであろう。本明細書で説明される技術は、以下で説明されるコンピュータ実行可能命令の1つ又は複数を実行するように具体的にプログラムされ、構成され、又は構築される専用コンピュータ又はデータプロセッサで具体化することができる。したがって、本明細書で一般的に使用される「コンピュータ」及び「コントローラ」という用語は、任意のデータプロセッサを指し、インターネット機器及びハンドヘルドデバイスを含むことができ、その中にはパームトップコンピュータ、ウェアラブルコンピュータ、携帯電話又は移動電話、マルチプロセッサシステム、プロセッサベース又はプログラマブル家庭用電化製品、ネットワークコンピュータ、ミニコンピュータなどが含まれる。これらのコンピュータ及びコントローラによって処理される情報は、液晶ディスプレイ(LCD)を含む、任意の適切な表示媒体で表示することができる。コンピュータ実行可能タスク又はコントローラ実行可能タスクを実行するための命令は、ハードウェア、ファームウェア、又はハードウェアとファームウェアの組み合わせを含む、任意の適切なコンピュータ可読媒体に記憶することができる。命令は、例えば、フラッシュドライブ、USBデバイス、及び/又は他の適切な媒体を含む、任意の適切なメモリデバイスに含めることができる。
「結合された」及び「接続された」という用語は、それらの派生語とともに、構成要素間の構造的関係を説明するために本明細書で使用することができる。これらの用語は、互いに同義語として意図されたものではないことを理解されたい。むしろ、特定の実施形態では、「接続された」は、2つ以上の要素が互いに直接接触していることを示すために使用することができる。文脈で明らかにされていない限り、「結合された」という用語は、2つ以上の要素が直接又は間接的に(それらの間にある他の介在要素と)互いに接触していること、2つ以上の要素が互いに(例えば、信号の送信/受信又は関数呼び出しなどの因果関係のように)連携又は相互作用していること、又はその両方を示すために使用することができる。
ロボットシステムの例示的環境
図1は、物体処理機構を備えたロボットシステム100が動作可能な例示的な環境の図である。ロボットシステム100の動作環境は、1つ又は複数のタスクを実行するように構成される、ロボット又はロボットデバイスなどの1つ又は複数の構造を含むことができる。物体処理機構の態様は、様々な構造及び/又は構成要素によって実施又は実装できる。
図1に示す例では、ロボットシステム100は、倉庫、配送センタ、又は移送ハブにおいて、荷下ろしユニット102、移送ユニット104、搬送ユニット106、積載ユニット108、又はそれらの組み合わせを含むことができる。ロボットシステム100の各ユニットは、1つ又は複数のタスクを実行するように構成することができる。倉庫に保管するために、トラック、トレーラ、バン、又は電車などの車両から物体を荷下ろししたり、保管場所から物体を荷下ろしして出荷のために車両に積載したりするなど、目標を達成する動作を実行するために、タスクを順番に組み合わせることができる。別の例では、タスクは、コンテナ、ビン、ケージ、バスケット、棚、プラットフォーム、パレット、又はコンベヤベルトなどのある場所から別の場所への物体の移動を含むことができる。各ユニットは、タスクを実行するために、その中の1つ又は複数の構成要素を動作させるなど、一連の動作を実行するように構成することができる。
いくつかの実施形態では、タスクは、物体の操作、移動、再配向、又はそれらの組み合わせなどの、対象物体112との相互作用を含むことができる。対象物体112は、ロボットシステム100によって処理される物体である。より具体的には、対象物体112は、ロボットシステム100による動作又はタスクの対象である多くの物体の中の特定の物体であり得る。例えば、対象物体112は、ロボットシステム100が選択している物体であり得るか、又は、現在、処理している、操作している、移動している、再配向している、又はそれらの組み合わせである物体であり得る。対象物体112は、例として、ボックス、ケース、チューブ、パッケージ、束、個々のアイテムの詰め合わせ、又はロボットシステム100によって処理することができる他の任意の物体を含むことができる。
一例として、タスクは、対象物体112を物体ソース114からタスク位置116に移送することを含むことができる。物体ソース114は、物体を格納するための貯蔵所である。物体ソース114は、多数の構成及び形態を含むことができる。例えば、物体ソース114は、壁の有無にかかわらず、パレット、棚、又はコンベヤベルトなど、物体を配置又は積み重ねることができるプラットフォームであり得る。別の例として、物体ソース114は、ビン、ケージ、又はバスケットなどの物体を配置することができる壁又は蓋を備えた部分的又は完全に囲まれた貯蔵所であり得る。いくつかの実施形態では、部分的又は完全に囲まれた物体ソース114の壁は、透明であり得るか、又はそこに含まれる物体の一部が壁を通して見える、又は部分的に見えるように、様々なサイズの開口部又は隙間を含み得る。
図1は、ロボットシステム100の様々なユニットが対象物体112を処理する際に実行できる可能な機能及び動作の例を示しており、環境及び条件は、以下に説明するものとは異なり得ることが理解されよう。例えば、荷下ろしユニット102は、対象物体112をトラックなどの運送車内の場所からコンベヤベルト上の場所に移送するように構成される車両荷下ろしロボットであり得る。また、パレタイズロボットなどの移送ユニット104は、搬送ユニット106上のパレット上の対象物体112を積載するためなど、対象物体112をコンベヤベルト上の場所から搬送ユニット106上の場所に移送するように構成することができる。別の例では、移送ユニット104は、対象物体112をあるコンテナから別のコンテナに移送するように構成されるピースピッキングロボットであり得る。動作が終了すると、搬送ユニット106は、移送ユニット104に関連付けられた範囲から積載ユニット108に関連付けられた範囲に対象物体112を移送することができ、積載ユニット108は、対象物体112を載せたパレットを移動させることなどによって、対象物体112を移送ユニット104から棚の上の場所など、保管場所に移送することができる。タスク及び関連する行動に関する詳細は以下で説明する。
例示の目的のために、ロボットシステム100は、配送センタの文脈で説明されるが、ロボットシステム100は、他の環境でタスクを実行するように構成できること、又は製造、組立、パッケージング、ヘルスケア、又は他のタイプの自動化などの他の目的のためにタスクを実行するように構成できることが理解されよう。ロボットシステム100は、図1には示されていない、マニピュレータ、サービスロボット、モジュール式ロボットなどの他のユニットを含むことができることも理解されよう。例えば、いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、物体をケージ、カート又はパレットからコンベヤ又は他のパレットに移送するためのデパレタイズユニット、物体をあるコンテナから別のコンテナに移送するためのコンテナ切り替えユニット、物体を包装するための包装ユニット、物体の1つ又は複数の特性に従って物体をグループ化するための並べ替えユニット、物体の1つ又は複数の特性、又はそれらの組み合わせに従って、並べ替え、グループ化、及び/又は移送するなど、物体を異なる方法で操作するためのピースピッキングユニットを含むことができる。
ロボットシステム100は、1つ又は複数のロボットユニットとインタフェースをとり、及び/又は制御するように構成された、コントローラ109を含むことができる。例えば、コントローラ109は、対応するロボットユニットを動作させるために使用される動作プラン及び/又は対応するコマンド、設定などを導出するように構成された回路(例えば、1つ又は複数のプロセッサ、メモリなど)を含むことができる。コントローラ109は、動作プラン、コマンド、設定などをロボットユニットに伝達することができ、ロボットユニットは、伝達された計画を実行して、対象物体112を物体ソース114からタスク位置116に移送するなどの対応するタスクを達成することができる。
適切なシステム
図2は、本技術の1つ又は複数の実施形態による、ロボットシステム100を示すブロック図である。いくつかの実施形態では、例えば、ロボットシステム100は、電子デバイス、電気デバイス、もしくはそれらの組み合わせ、例えば、制御ユニット202(本明細書では「プロセッサ202」とも呼ばれる)、記憶ユニット204、通信ユニット206、システムインタフェース210(本明細書では「ユーザインタフェース210」とも呼ばれる)を有するシステム入力/出力(I/O)デバイス208、1つ又は複数の作動デバイス212、1つ又は複数の搬送モータ214、1つ又は複数のセンサユニット216、又は互いに結合されているか、上記の図1に記載のユニット又はロボットの1つ又は複数と統合又は結合されたそれらの組み合わせ、あるいはそれらの組み合わせを含むことができる。
制御ユニット202は、いくつかの異なる方法で実施することができる。例えば、制御ユニット202は、プロセッサ、特定用途向け集積回路(ASIC)、組み込みプロセッサ、マイクロプロセッサ、ハードウェア制御ロジック、ハードウェア有限状態マシン(FSM)、デジタル信号プロセッサ(DSP)又はそれらの組み合わせであり得る。制御ユニット202は、ソフトウェア及び/又は命令を実行して、ロボットシステム100のインテリジェンスを提供することができる。
制御ユニット202は、ユーザインタフェース210に動作可能に結合されて、制御ユニット202に対する制御をユーザに提供することができる。ユーザインタフェース210は、制御ユニット202とロボットシステム100内の他の機能ユニットとの間の通信に使用することができる。ユーザインタフェース210はまた、ロボットシステム100の外部の通信に使用することができる。ユーザインタフェース210は、他の機能ユニット又は外部ソースから情報を受信することができ、又は他の機能ユニット又は外部宛先に情報を送信することができる。外部ソース及び外部宛先は、ロボットシステム100の外部のソース及び宛先を指す。
ユーザインタフェース210は、異なる方法で実装することができ、どの機能ユニット又は外部ユニットがユーザインタフェース210とインタフェースを有するかに応じて、異なる実装を含むことができる。例えば、ユーザインタフェース210は、圧力センサ、慣性センサ、微小電気機械システム(MEMS)、光回路、導波路、無線回路、有線回路、アプリケーションプログラミングインタフェース、又はそれらの組み合わせで実装することができる。
記憶ユニット204は、ソフトウェア命令、マスタデータ、追跡データ、又はそれらの組み合わせを記憶することができる。説明の目的で、記憶ユニット204は単一の要素として示されているが、記憶ユニット204は、記憶要素の分布であり得ることが理解される。また、例示の目的で、ロボットシステム100は、単一階層の記憶システムとしての記憶ユニット204とともに示されているが、ロボットシステム100は、異なる構成の記憶ユニット204を有することができることが理解される。例えば、記憶ユニット204は、異なるレベルのキャッシング、メインメモリ、回転媒体、又はオフライン記憶を含む記憶階層システムを形成する異なる記憶技術で形成することができる。
記憶ユニット204は、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、内部メモリ、外部メモリ、又はそれらの組み合わせであり得る。例えば、記憶ユニット204は、不揮発性ランダムアクセスメモリ(NVRAM)、フラッシュメモリ、ディスクストレージなどの不揮発性ストレージ、又は静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)などの揮発性ストレージであり得る。さらなる例として、記憶ユニット204は、ハードディスクドライブ、NVRAM、ソリッドステート記憶装置(SSD)、コンパクトディスク(CD)、デジタルビデオディスク(DVD)、又はユニバーサルシリアルバス(USB)フラッシュメモリデバイスなどの不揮発性メモリを含む非一時的なコンピュータ媒体であり得る。ソフトウェアは、制御ユニット202によって実行される非一時的なコンピュータ可読媒体に記憶することができる。
記憶ユニット204は、ユーザインタフェース210に動作可能に結合することができる。ユーザインタフェース210は、記憶ユニット204とロボットシステム100内の他の機能ユニットとの間の通信に使用することができる。ユーザインタフェース210はまた、ロボットシステム100の外部の通信に使用することができる。ユーザインタフェース210は、他の機能ユニット又は外部ソースから情報を受信することができ、又は他の機能ユニット又は外部宛先に情報を送信することができる。外部ソース及び外部宛先は、ロボットシステム100の外部のソース及び宛先を指す。
上記の説明と同様に、ユーザインタフェース210は、どの機能ユニット又は外部ユニットが記憶ユニット204とインタフェースを有しているかに応じて、異なる実装を含むことができる。ユーザインタフェース210は、上述のユーザインタフェース210の実装と同様の技術及び技法で実装することができる。
いくつかの実施形態では、記憶ユニット204を使用して、処理結果、所定のデータ、閾値又はそれらの組み合わせをさらに記憶し、それらへのアクセスを提供する。例えば、記憶ユニット204は、1つ又は複数の対象物体112(例えば、ボックス、ボックスタイプ、ケース、ケースタイプ、製品、及び/又はそれらの組み合わせ)の記述を含むマスタデータを記憶することができる。一実施形態では、マスタデータは、ロボットシステム100によって操作されることが予想される1つ又は複数の対象物体112の寸法、所定の形状、潜在的な姿勢のためのテンプレート及び/又は異なる姿勢を認識するためのコンピュータ生成モデル、配色、画像、識別情報(例えば、バーコード、クイック応答(QR)コード(登録商標)、ロゴなど)、予想される場所、予想される重量、及び/又はそれらの組み合わせを含む。
いくつかの実施形態では、マスタデータは、ロボットシステム100によって遭遇又は処理され得る1つ又は複数の物体に関する操作関連情報を含む。例えば、物体の操作関連情報は、1つ又は複数の動作、操作に対応する各物体の重心場所、予想される(例えば、力、トルク、圧力、及び/又は接触測定値についての)センサ測定値又はそれらの組み合わせ、を含むことができる。
通信ユニット206は、ロボットシステム100との間の外部通信を可能にすることができる。例えば、通信ユニット206は、ロボットシステム100が、他のロボットシステム又はユニット、外部コンピュータなどの外部デバイス、外部データベース、外部マシン、外部周辺機器、又はそれらの組み合わせと、有線又は無線ネットワークなどの通信経路218を介して通信することを可能にすることができる。
通信経路218は、様々なネットワーク及びネットワークトポロジーにまたがり、それらを表すことができる。例えば、通信経路218は、無線通信、有線通信、光通信、超音波通信、又はそれらの組み合わせを含むことができる。例えば、衛星通信、セルラー通信、Bluetooth、赤外線データ協会規格(IrDA)、無線フィデリティ(WiFi)、及びworldwide interoperability for microwave access(WiMAX)は、通信経路218に含めることができる無線通信の例である。ケーブル、イーサネット、デジタル加入者線(DSL)、光ファイバー回線、家庭用ファイバー(FTTH)、及び一般電話サービス(POTS)は、通信経路218に含めることができる有線通信の例である。さらに、通信経路218は、いくつかのネットワークトポロジー及び距離を横断することができる。例えば、通信経路218は、直接接続、パーソナルエリアネットワーク(PAN)、ローカルエリアネットワーク(LAN)、メトロポリタンエリアネットワーク(MAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、又はそれらの組み合わせを含むことができる。ロボットシステム100は、通信経路218を介して様々なユニット間で情報を送信することができる。例えば、情報は、制御ユニット202、記憶ユニット204、通信ユニット206、I/Oデバイス208、作動デバイス212、搬送モータ214、センサユニット216、又はそれらの組み合わせの間で送信することができる。
通信ユニット206はまた、ロボットシステム100が通信経路218の一部として機能することを可能にする通信ハブとして機能することができ、通信経路218へのエンドポイント又は端末ユニットであることに限定されない。通信ユニット206は、通信経路218と相互作用するために、マイクロエレクトロニクス又はアンテナなどの能動的及び受動的構成要素を含むことができる。
通信ユニット206は、通信インタフェース248を含むことができる。通信インタフェース248は、通信ユニット206とロボットシステム100内の他の機能ユニットとの間の通信に使用することができる。通信インタフェース248は、他の機能ユニット又は外部ソースから情報を受信することができ、又は他の機能ユニット又は外部宛先に情報を送信することができる。外部ソース及び外部宛先は、ロボットシステム100の外部のソース及び宛先を指す。
通信インタフェース248は、どの機能ユニットが通信ユニット206とインタフェースを有しているかに応じて、異なる実装を含むことができる。通信インタフェース248は、制御インタフェース240の実装と同様の技術及び技法で実装することができる。
I/Oデバイス208は、1つ又は複数の入力サブデバイス及び/又は1つ又は複数の出力サブデバイスを含むことができる。I/Oデバイス208の入力デバイスの例は、キーパッド、タッチパッド、ソフトキー、キーボード、マイクロフォン、リモート信号を受信するためのセンサ、動作コマンドを受信するためのカメラ、又はデータ及び通信入力を提供するためのそれらの任意の組み合わせを含むことができる。出力デバイスの例には、ディスプレイインタフェースを含めることができる。ディスプレイインタフェースは、ディスプレイ、プロジェクタ、ビデオスクリーン、及び/又はそれらの任意の組み合わせなどの任意のグラフィカルユーザインタフェースであり得る。
制御ユニット202は、I/Oデバイス208を動作させて、ロボットシステム100によって生成された情報を提示又は受信することができる。制御ユニット202は、I/Oデバイス208を動作させて、ロボットシステム100によって生成された情報を提示することができる。制御ユニット202はまた、ロボットシステム100の他の機能のためのソフトウェア及び/又は命令を実行することができる。制御ユニット202は、通信ユニット206を介して通信経路218と相互作用するためのソフトウェア及び/又は命令をさらに実行することができる。
ロボットシステム100は、回転変位、並進変位又はそれらの組み合わせなどの動作のためにジョイントで連結される、ロボットマニピュレータアームなどの物理的又は構造的部材を含むことができる。構造部材及びジョイントは、ロボットシステム100の使用又は動作に従って、把持、紡績、溶接などの1つ又は複数のタスクを実行する、把持要素などのエンドエフェクタを操作するように構成される運動連鎖を形成することができる。ロボットシステム100は、対応するジョイントの周り又は対応するジョイントで、構造部材を駆動、操作、変位及び/又は再配向するように構成される、モータ、アクチュエータ、ワイヤ、人工筋肉、電気活性ポリマ又はそれらの組み合わせなどの作動デバイス212を含み得る。いくつかの実施形態では、ロボットシステム100は、対応するユニットを色々な場所に搬送するように構成される搬送モータ214を含むことができる。
ロボットシステム100は、構造部材を操作する、又はロボットユニットを搬送するなどのタスク及び動作を実行するために使用される情報を取得するように構成されるセンサユニット216を含むことができる。センサユニット216は、ロボットシステム100の1つ又は複数の物理的特性、例えば、1つ又は複数の構造部材又はジョイントの状況、状態、場所、物体又は周囲環境についての情報、又はそれらの組み合わせを検出又は測定するように構成されるデバイスを含むことができる。一例として、センサユニット216は、撮像デバイス、システムセンサ、接触センサ、及び/又はそれらの任意の組み合わせを含むことができる。
いくつかの実施形態では、センサユニット216は、1つ又は複数の撮像デバイス222を含む。撮像デバイス222は、周囲の環境を検出して画像化するように構成されたデバイスである。例えば、撮像デバイス222は、2次元カメラ、3次元カメラを含むことができ、これらの両方は、視覚及び赤外線機能、ライダー、レーダー、他の距離測定デバイス、及び他の撮像デバイスの組み合わせを含むことができる。撮像デバイス222は、自動検査、ロボットガイダンス、又は他のロボットアプリケーション用に、マシン/コンピュータビジョンを実装するために使用される、デジタル画像又は点群などの検出された環境の表現を生成することができる。以下でさらに詳細に説明するように、ロボットシステム100は、制御ユニット202を介してデジタル画像、点群又はそれらの組み合わせを処理して、図1の対象物体112、対象物体112の姿勢、又はそれらの組み合わせを識別することができる。対象物体112を操作するために、ロボットシステム100は、指定された範囲、例えば、トラック内、コンテナ内、又はコンベヤベルト上の物体の取り上げ場所の画像を取り込み及び分析し、対象物体112及びその図1の物体ソース114を識別することができる。同様に、ロボットシステム100は、別の指定された範囲、例えば、コンベヤベルトに物体を置くためのドロップ場所、コンテナ内に物体を置くための場所、又は積み重ね目的のためのパレット上の場所、の画像を取り込んで分析し、図1のタスク位置116を識別することができる。
いくつかの実施形態では、センサユニット216は、システムセンサ224を含むことができる。システムセンサ224は、ロボットシステム100内のロボットユニットを監視することができる。例えば、システムセンサ224は、ロボットアーム及びエンドエフェクタ、ロボットユニットの対応するジョイント、又はそれらの組み合わせなどの構造部材の位置を検出及び監視するためのユニット又はデバイスを含むことができる。さらなる例として、ロボットシステム100は、システムセンサ224を使用して、タスクの実行中に構造部材及びジョイントの場所、配向又はそれらの組み合わせを追跡することができる。システムセンサ224の例は、加速度計、ジャイロスコープ、又は位置エンコーダを含むことができる。
いくつかの実施形態では、センサユニット216は、複数の物理的構造又は表面間の直接接触に関連する特性を測定するように構成される、接触センサ226、例えば、圧力センサ、力センサ、歪みゲージ、圧電抵抗センサ/圧電センサ、静電容量センサ、弾性抵抗センサ及び歪みセンサ、トルクセンサ、線形力センサ、他の触覚センサ及び/又は任意のその他の適切なセンサを含むことができる。例えば、接触センサ226は、対象物体112上のエンドエフェクタの把持に対応する特性を測定するか、又は対象物体112の重量を測定することができる。したがって、接触センサ226は、把持要素と対象物体112との間の接触又は付着の程度に対応する、測定された力又はトルクなどの定量化された測定を表す接触測定を出力することができる。例えば、接触測定は、エンドエフェクタによって対象物体112に加えられる力に関連する1つ又は複数の力又はトルクの測定値を含むことができる。
適切なエンドエフェクタ及び関連構成要素
図3A~3Cは、本発明の技術のいくつかの実施形態による、エンドエフェクタ300上の様々な測定可能な力のソース、ならびに測定可能な力における様々なノイズのソース、及びノイズを考慮に入れるためのいくつかの機能を示すエンドエフェクタ300の概略図である。特に、図3Aは、エンドエフェクタ300の基本設計を示し、図3Bは、対象物体301をピッキングした後のエンドエフェクタ300と、ピッキング動作に関連するノイズ/誤差の一例のソースを示し、図3Cは、対象物体301をピッキングしている間のエンドエフェクタ300、及びピッキング動作に関連するノイズ/誤差の別の例示的なソース、ならびに本技術のいくつかの実施形態によるノイズを考慮に入れるための様々な機能を示す。
図3Aに関して示されるように、エンドエフェクタ300は、上部310及び、上部310に結合された(例えば、それによって運ばれる)下部320を含むことができる。上部310は、上部取り付け構成要素312及び上部取り付け構成要素312の下面313に結合された力トルクセンサ314(「FTセンサ314」、本明細書では「力センサ」とも呼ばれる)を含む。下部320は、FTセンサ314に結合された下部取り付け構成要素322、ならびに下部取り付け構成要素322に結合されたグリッパーアセンブリ330(本明細書では「ピッキングアセンブリ」とも呼ばれる)を含む。図示の実施形態では、グリッパーアセンブリ330は、上部ブラケット332、延長構成要素334、及びグリッパーヘッド336を含む。上部ブラケット332は、下部取り付け構成要素322に取り付けて、グリッパーアセンブリ330をエンドエフェクタ300に取り付ける。延長構成要素334は、少なくとも1つの軸に沿って(例えば、z軸に沿って)下部取り付け構成要素322から離れた所定の既知の距離にグリッパーアセンブリ330の位置を固定する。また、グリッパーアセンブリ330は、グリッパーヘッド336に結合され、1つ又は複数の対象物体301(1つが示されている)を把持及び/又は解放するように構成された1つ又は複数の把持構成要素338(2つが示され、第1の把持構成要素338a及び第2の把持構成要素338bと個別に呼ばれる)を含む。
いくつかの実施形態では、下部320は、ピッキング動作に従って交換可能な(例えば、入れ替えられる)グリッパーヘッド(例えば、把持ツール)を含むことができる。例えば、下部320は、第1のセットの対象物体をつかむように構成された第1のセットの把持構成要素(例えば、第1の量/サイズの吸盤を有する真空ベースのグリッパー)を含むことができ、一方、第2のセットの把持構成要素(例えば、第2の量/サイズのカップを有する真空ベースのグリッパー、又はピンチャーベースのグリッパー)は、第2のセットの対象物体をつかむように構成される。第1のセットの把持構成要素及び第2のセットの把持構成要素は、エンドエフェクタ300と交換可能であり得るが、上部310は同じままである。結果として、例えば、単一の上部取り付け構成要素312及び力トルクセンサ314は、様々なピッキング動作のための様々な交換可能な下部と一緒に使用することができる。
FTセンサ314は、FTセンサ314の平面を通過する力を測定するように構成される。例えば、図示の実施形態では、FTセンサ314は、FTセンサ314を通過する力のz軸成分を測定するように、xy平面に配置されている。さらに、下部320はFTセンサ314に結合されている(例えば、FTセンサ314への下部取り付け構成要素322の直接取り付け、又はFTセンサ314への下部取り付け構成要素322の間接取り付け)。したがって、下部320の各構成要素の質量(重力加速度を乗じたもの)は、FTセンサ314によって測定することができる力をもたらす。別の例では、把持構成要素338によって一旦ピッキングされると、対象物体301の質量もまた、FTセンサ314によって測定され得る力をもたらす。下部320の構成要素の質量に起因する力の測定値を測定値から差し引くことによって(例えば、構成要素の質量を考慮に入れるためにFTセンサ314を較正する)、ロボットシステム100は(例えば、エンドエフェクタ300に結合されたコントローラを介して)、FTセンサ314からの測定値を使用して、対象物体がピックアップされたかどうか、対象物体がいくつピックアップされたか、意図しない物体がピックアップされたかどうか、ピッキング動作が成功したかどうか、及び/又は他の様々な決定を行うことができる。純粋に例として、対象物体301は既知の質量を有することができ、エンドエフェクタ300は、FTセンサ314によって測定された力が既知の質量(例えば、既知の質量に重力を掛けたもの比例する力)及びFTセンサ314の誤差範囲に基づいて予想される範囲内にあることを確認できる。
しかしながら、力を正確に測定すること、及び/又は上記の決定のいずれかを行うことは、エンドエフェクタ300の動作中に複雑になる。純粋に例として、エンドエフェクタ300を使用して、約0.5キログラム(kg)未満の質量を有する物体などの軽量の対象物体をピッキングする場合、軽量の対象物体は、エンドエフェクタ300の下部320よりも小さい又は著しく小さい質量を有する可能性がある。結果として、エンドエフェクタへの外乱による力の変化の大きさ(本明細書では「外乱力」と呼ばれる)は、軽量の対象物体をピッキング及び/又は配置することによる力の変化の大きさと同じかそれよりも大きくなり得る。外乱力は、動作によるエンドエフェクタ300の構成要素のシフト(例えば、把持ヘッドが係合/解放されたときのシフト)、力の間のクロストーク、エンドエフェクタ300の動き(例えば、エンドエフェクタ300が上昇すると、上向きの加速度は、FTセンサ314によって測定される力を変化させる)、向きの変化、動作環境内のエンドエフェクタ330と他の物体との間の衝突又は接触(例えば、不正確な操作による)、及び他の様々なソースから生じる可能性がある。これらのソースのいくつかは避けられない場合があり(例えば、ピッキング動作に必要な向き及び/又は運動の変化による外乱力、グリッパーアセンブリ330の係合及び/又は開放による外乱力など)、それにより、エンドエフェクタ300(及び/又はエンドエフェクタ300に結合されたコントローラ)が外乱力を考慮に入れる必要がある。図3B及び3Cは、外乱力のソースの2つの例を示している。
例えば、図3Bは、図3Aに示される向きに対して回転されたエンドエフェクタ300を示す。この向きでは、FTセンサ314は、x、y、及びz軸に成分を有する、平面を通る力を測定するように向けられている。一方、対象物体301の質量は、z軸に沿った力(第1の力成分M1によって概略的に示される)をもたらし、これは、FTセンサ314にねじり力をもたらす。すなわち、対象物体301の質量は、エンドエフェクタ300の向きに依存するねじり力をもたらし、そのため第1の力成分M1の一部のみがFTセンサ314によって測定されるようになる。同様に、エンドエフェクタ300の下部320の構成要素の質量は、z軸に沿った力(第2の力成分M2によって概略的に示される)をもたらし、これは、FTセンサ314にねじり力をもたらす。したがって、下部320の質量は、エンドエフェクタ300の向きに依存するねじり力をもたらし、そのため第2の力成分M2の一部のみがFTセンサ314によって測定されるようになる。FTセンサ314によって測定された第1及び第2の力成分M1、M2のより小さな部分は、エンドエフェクタ300に結合されたコントローラ及び/又はロボットシステム(例えば、図1のロボットシステム100)の、FTセンサ314からの信号を分析して、正確な測定を行う能力を損なう。軽量の対象物体のいくつかの実施形態では、FTセンサ314によって測定される第1の力成分M1の部分は、FTセンサ314の感度を下回る可能性があり、その結果、コントローラ及び/又はロボットシステムは、ロードされた構成とアンロードされた構成の間を区別することができない可能性がある。さらに、ピッキング動作が実行されると、エンドエフェクタの角度が変化する可能性があり、その結果、第1及び第2の力成分M1、M2の動的部分が力センサ314によって測定される(例えば、その結果、第2の力成分M2に対する静的な差し引きは、FTセンサ314を較正するには不十分である。
さらに、下部320及び/又は対象物体301の各構成要素は、エンドエフェクタ300が図示の向きから離れて回転されるときに、FTセンサ314の平面を介して追加のねじり力を引き起こし得る。エンドエフェクタ300の下部320の構成要素の質量は、対象物体301の質量よりも一桁大きくなり得るので、ねじり力は、コントローラ及び/又はロボットシステムが、FTセンサ314からの測定値を使用して、ロードされた構成とアンロードされた構成との間の違いを正確に識別することができるのを、妨げるのに十分な大きさの外乱力を引き起こす可能性がある。いくつかの実施形態では、追加のねじり力は不可避であり(例えば、ピッキング動作を完了するために必要な動きに関連する)、その結果、FTセンサ314からの測定値は、動きが完了するまで使用できないか、又は解釈すべき追加の変数及び/又は条件を含むより複雑な力モデルを必要とする。
図3Cは、本技術のいくつかの実施形態による追加の構成要素を備えた図3Aのエンドエフェクタ300を示している。特に、図示のように、エンドエフェクタは、グリッパーアセンブリ330に動作可能に結合された接続チューブ340を含む。接続チューブ340のそれぞれは、1つ又は複数の可撓性及び/又は非剛性の固定点を含むことができ、及び/又は固定点の間で1つ又は複数のセグメントに分割することができる。接続チューブ340は、グリッパーアセンブリ330が、対象物体301を把持、ピックアップ、運搬、及び/又は配置するように動作することを可能にするバイアス力を供給する。純粋に例として、接続チューブ340は、把持構成要素338に真空力を供給して、把持構成要素338が、吸引力を使用して、対象物体301を把持、ピックアップ、及び/又は運搬することを可能にすることができる。したがって、接続チューブ340は、エンドエフェクタ300を適切に操作することが必要とされる。しかしながら、接続チューブ340は、外乱力の追加のソースをもたらす可能性がある。例えば、固定されていない場合、接続チューブ340は、エンドエフェクタ300の動作中にランダム又は疑似ランダムな方向に移動し得る。さらに、下部320の構成要素と同様に、接続チューブは、軽量の対象物体に等しい(又はそれよりも大きい)質量を有することができる。したがって、動作中の接続チューブ340のランダムな動きは、FTセンサ314による測定に誤差を引き起こす可能性がある。
動きを減らすために、接続チューブをエンドエフェクタ300に固定することができる。図示の実施形態では、例えば、エンドエフェクタは、接続チューブ340を上部取り付け構成要素312に結合する第1のブラケット316aと、接続チューブ340を下部取り付け構成要素322に結合する第2のブラケット316bとを含む。ブラケットは、接続チューブ340の動き(及び関連する外乱力)を低減することができるが、外乱力の新しいソースをもたらす。特に、接続チューブ340が係合及び/又は解放されると、それらがグリッパーアセンブリ330に供給するバイアス力は、少なくとも部分的に第1及び第2のブラケット316a、316bに加えられる。例えば、図示のように、接続チューブ340は、真空力が加えられたときに収縮し、及び/又はゆがむ可能性がある。ブラケットは、接続チューブ340の収縮/ゆがみが、少なくとも1つがFTセンサ314を介して向けられる第3の力成分M3の方向に沿って引っ張ることができるバイアス力を加えることを可能にする接触点を提供し得る。さらに、第3の力成分M3の正確な向き及び/又は大きさは、予測及び/又は経験的にモデル化するのが難しい場合がある。純粋に例として、バイアス力が接続チューブ340を通して加えられる真空力であるとき、第3の力成分M3の全体的な大きさ及び向きは、複雑な気流パターン及び接続チューブ340の残りの動きに依存し得る。結果として、いくらかの残りの外乱力がFTセンサ314に入射し、それによって測定される。
1つのアプローチは、ソフトウェアアルゴリズムを介して外乱力を考慮に入れることである。純粋に例として、ロボットシステム100は(例えば、エンドエフェクタ300に動作可能に結合されたコントローラを介して)、ソフトウェアアルゴリズムが1つ又は複数の比較的複雑な力の方程式を解くことによって外乱力を部分的又は完全に考慮に入れることができるように、高度に計画された系統的な動きを実行することができる。例えば、エンドエフェクタ300が異なる向きに移動されるとき、ソフトウェアアルゴリズムは、一連の方程式を解いて、新しい向きでの予想される力の測定値及び/又はエンドエフェクタ300が向きの間で移動するときの予想される力の測定値を決定することができる。同様に、ソフトウェアアルゴリズムは、接続チューブからのノイズを考慮に入れるために、予想される力の測定値に対するバイアス力の係合及び/又は解放の非線形効果をモデル化できる。別のアプローチでは、エンドエフェクタ300は、各動作/移動後、力の測定値が所定の期間、安定するのを待って、動作によって引き起こされる(例えば、任意の構成要素の移動による)外乱力が期待されるレベルに安定することを可能にする。しかしながら、場合によっては、ソフトウェア中心の解決策は、エンドエフェクタ300上の力を正確に測定するために、物体把持システムの比較的遅い動作及び/又は非線形効果の近似を必要とし得る。純粋に例として、ソフトウェア中心の解決策は、エンドエフェクタ300の構成要素のランダム化された動き、及び/又は予想される力の測定値についてバイアス力の係合及び/又は解放の非線形効果を考慮に入れるために要求され得る。
以下でより詳細に議論される別のアプローチは、FTセンサ314に入射する外乱力の少なくともいくつかに対する機械的解決策を提供する。例えば、接続チューブ340の動きをFTセンサ314の平面に隔離することによって、FTセンサ314によって測定される動きに関連する外乱力の部分を、測定可能なレベル未満に低減することができる(又は完全に排除することができる)。同様に、絶縁は、接続チューブ340によって供給されるバイアス力を、FTセンサ314を通してFTセンサ314の平面内に向けることができ、それによって、FTセンサ314によって測定される外乱力の部分を測定可能なレベル未満に低減する(又はそれを完全に排除する)。外乱力のこの低減又は除去は、本明細書ではノイズキャンセルと呼ばれることがある。
図4は、本技術のさらなる実施形態による、ノイズキャンセル機能を備えたエンドエフェクタ400の等角図である。図示の実施形態では、エンドエフェクタ400は、上部410、上部410に結合された力トルクセンサ420(「FTセンサ420」、本明細書では「力センサ」とも呼ばれることもある)、及びFTセンサ420に結合された下部430を含む。上部410は、第1の取り付け構造412(本明細書では「第1の取り付け構成要素」及び/又は「上部取り付け構成要素」とも呼ばれる)、ならびに、それぞれ、第1の取り付け構造412に結合されている、補強ブラケット414(本明細書では「補強プレート」及び/又は「補強構成要素」とも呼ばれる)及び外部コネクタ416を含む。外部コネクタ416は、エンドエフェクタ400が、ロボットシステム100(図1)などの物体把持システム内の別の構成要素に動作可能に結合されることを可能にする。純粋に例として、外部コネクタ416は、エンドエフェクタ400を、エンドエフェクタ400を配置/配向し、及び/又は、エンドエフェクタ400を第1の場所と第2の場所(例えば、ピッキング場所と配置場所)の間で移動させるロボットアームに動作可能に結合(例えば、機械的、電気的、及び/又は流体的に結合)することを可能にすることができる。
FTセンサ420は、第1の取り付け構造412に結合されている。FTセンサ420は、FTセンサ420の平面に対してある角度で配向されている力及び/又はトルクを測定するように構成される。例えば、図示の実施形態では、FTセンサ420は、FTセンサ420が垂直方向に沿って(例えば、z軸に沿って)力の成分(又は部分)を測定するように、長手方向平面(例えば、xy平面)に配置される。純粋に例として、FTセンサ420によって運ばれる任意の構成要素は、FTセンサ420によって測定され得る(例えば、それによって構成要素の重量を測定する)z軸に沿った重力をもたらす質量を有する。
図示の実施形態では、下部430は、FTセンサ420に結合された(例えば、それによって運ばれる)第2の取り付け構造432(本明細書では「第2の取り付け構成要素」及び/又は「下部取り付け構成要素」とも呼ばれる)及び第2の取り付け構造432に結合されたグリッパーアセンブリ440を含む。グリッパーアセンブリ440(本明細書では「ピッキング構成要素」、「把持ヘッド」、及び/又は「把持構成要素」とも呼ばれる)は、上部ブラケット442、上部ブラケット442に結合された延長アーム444、延長アーム444に結合された下部ブラケット446、及び下部ブラケット446に結合された1つ又は複数の把持構成要素448(6つが示されている)を含む。上部ブラケット442は、グリッパーアセンブリ440を第2の取り付け構造432に固定することができる。下部ブラケット446は、エンドエフェクタ400の動作中に、把持構成要素448に結合され、安定化/支持される。延長アーム444(本明細書では「延長構成要素」とも呼ばれる)は、第2の取り付け構造432に対して、z軸に沿って下部ブラケット446の位置を固定することができる。延長アーム444は、例えば、エンドエフェクタ400の残りの構成要素を動かさずに、ピッキング動作中に把持構成要素448の位置を調整するのに有用であり得る。制限された動きは、制限されたクリアランスでのピッキング動作に対応するのを助けることができ、及び/又はエンドエフェクタ400の全体的な動きに関連する外乱力を減らすのを助けることができる。いくつかの実施形態では、延長アーム444は、静的アーム/構成要素によって置き換えることができ、及び/又は完全に省略することができる。
図4にさらに示されるように、把持構成要素448は、1つ又は複数の接続チューブ450に結合することができる。上記のように、接続チューブ450のそれぞれは、FTセンサ420への/を介したバイアス力のそれらの移動及び/又は伝達のために、エンドエフェクタ400の動作中に外乱力をもたらし得る。外乱力に対処するために、エンドエフェクタ400はまた、ノイズ低減システム460を含み、接続チューブ450は、ノイズ低減システム460の構成要素とエンドエフェクタ400の他の機能との間のセクションに分割される。ノイズ低減システム460は、接続チューブ450の全体的な動きを低減し、結果として生じる力の一部を第1及び第2の取り付け構造412、432に吸収し、及び/又は接続チューブ450に関連する外乱力の少なくとも一部を(例えば、FTセンサ420の平面と平行な)長手方向平面に隔離することができる。接続チューブ450の断面構造は、ノイズ低減システム460のノイズ吸収及び/又は力方向付け機能をさらに助けることができる。
ノイズ低減システム460は、第1の取り付け構造412に結合された1つ又は複数の第1のブラケット462、ならびに第2の取り付け構造432に結合された1つ又は複数の第2のブラケット466を含むことができる。第1のブラケット462のそれぞれは、1つ又は複数の接続チューブ450(及び/又はチューブ取り付け構成要素用のスペース及び/又は接続チューブ450と嵌合するスペース)に結合して固定するように構成された1つ又は複数のチューブ取り付け構成要素464を含む。結果として、第1のブラケット462のそれぞれは、接続チューブ450の1つ又は複数を第1の取り付け構造412(例えば、FTセンサ420の上流)に固定する。同様に、第2のブラケット466のそれぞれは、接続チューブ450(及び/又はチューブ取り付け構成要素用のスペース及び/又は接続チューブ450と嵌合するスペース)の1つに結合して固定するように構成された1つ又は複数のチューブ取り付け構成要素468を含む。結果として、第2のブラケット466のそれぞれは、接続チューブ450の1つ又は複数を第2の取り付け構造432(例えば、FTセンサ420の下流)に固定する。
図4に示されるように、第1のブラケット462上のチューブ取り付け構成要素464のそれぞれは、長手方向において、第2のブラケット466上の対応する取り付け構成要素468と平行にすることができる。結果として、第1及び第2のブラケット462、466の間の接続チューブ450のセクションは、FTセンサ420と同じ長手方向平面に隔離される。第1のブラケット462はFTセンサ420の上流にあり、第2のブラケット466は下流にあるので、第1及び第2のブラケット462、466は、それによって、(例えば、それらの動き、係合及び/又は解放中のそれらの引っ張りなどに起因する)外乱力の少なくとも一部を接続チューブ450の固定部分からFTセンサ420を通過する間に長手方向平面に隔離する。結果として、接続チューブ450に関連する外乱力のz方向成分は、FTセンサ420を通過するときにゼロ(又はほぼゼロ)である。別の言い方をすれば、第1及び第2のブラケット462、466は、FTセンサ420によって測定されない平面にFTセンサ420を介して力を伝達する接続チューブ450のセクションを隔離及び/又は固定する。それにより、ノイズ低減システム460は、FTセンサ420によって測定される接続チューブ450に関連する力を大幅に低減(又は排除)することができる。この低減(又は除去)は、本明細書では、接続チューブ450からのノイズを低減することとも呼ばれる。
いくつかの実施形態では、接続チューブ450の断面構造により、接続チューブ450を複数の材料から作ることができる(例えば、接続チューブ450のそれぞれは、各セクションに対応する一連のチューブであり得る)。純粋に例として、接続チューブ450の1つ又は複数のセクションは、剛性材料であり得るが、接続チューブ450の1つ又は複数のセクションは、比較的柔軟な材料であり得る。特定の非限定的な例では、第1のブラケット462と第2のブラケット466との間の接続チューブ450のセクションは、比較的剛性のある材料であり得、一方、接続チューブ450の他のセクションは、比較的柔軟で非剛性の材料である。第1及び第2のブラケット462、466の間のセクションの剛性の構造は、バイアス力の係合及び/又は解放中の動きに抵抗することができるが、他方のセクションの柔軟な構造は、エンドエフェクタ400を任意の適切な向きで移動させ対象物体を把持するために使用することを可能にする。結果として、接続チューブの様々なセクションの代替構造は、エンドエフェクタ400の機能を制限することなく、接続チューブ450からのノイズを低減することができる。
図5は、本技術のいくつかの実施形態による、エンドエフェクタ400の動作に関連する力を示す図4のエンドエフェクタ400の部分概略側面図である。上記のように、エンドエフェクタ400は、上部410、上部410に結合されたFTセンサ420、及びFTセンサ420に結合された下部430を含む。FTセンサ420は、FTセンサ420の長手方向平面に直交する力(又は長手方向平面に対して角度が付けられた力の直交成分)を測定するように構成される。例えば、エンドエフェクタ400の下部430の構成要素の質量は、z方向の第4の力の経路M4に沿って(例えば、それらの重量に対応する)力を引き起こす。この向きでは、下部430の構成要素の質量に関連する力は比較的一定であり、FTセンサ420がそれらの周りで較正され(例えば、下部430の重量で差し引き又はゼロ調整される)、及び/又は測定のバックエンドで減算されることを可能にする。
さらに、上で論じたように、把持構成要素448は、バイアス力(例えば、吸引力、電圧、電流、圧力など)を受けるために接続チューブ450に結合することができる。把持構成要素448は、バイアス力を使用して、第5の力の経路M5に沿ってバイアス力を加えることによって、1つ又は複数の対象物体をピックアップする。バイアス力を供給している間、接続チューブ450はまた、第6の力の経路M6に沿ってエンドエフェクタ400の様々な構成要素に力を伝達する。例えば、接続チューブ450は、典型的には、バイアス力が係合及び/又は解放されている間、第1及び第2のブラケット462、466に隣接してシフトし、及び/又は引っ張る。第1及び第2のブラケット462、466は、接続チューブ450を長手方向に隔離するので、第6の力の経路M6は、主に(又は完全に)長手方向平面に配置される。結果として、z方向にある(したがって、FTセンサ420によって測定される)第6の力の経路M6の成分は、ゼロに近い(又はゼロである)。さらに、第1のブラケット462はFTセンサ420の上流にあり、第2のブラケット466はFTセンサ420の下流にあるので、第1及び第2のブラケット462、466は、FTセンサ420を通過する間の長手方向への動作中の接続チューブ450の動きからの力の大部分(又はすべて)を隔離する。言い換えれば、第2のブラケット466は、バイアス力の効果を、FTセンサ420の下(例えば、下流)の位置に効果的に変換又は固定することができ、第1及び第2のブラケット462、466は(例えば、ブラケット間の接続チューブ450の横の向きを介して)、FTセンサ420の上流の接続チューブ450の部分によって引き起こされるノイズ入力を効果的に打ち消すことができる。
上記の機能のそれぞれの結果として、ノイズ低減システム460は、接続チューブ450からの外乱力を機械的に低減又は排除することができる。この低減又は排除により、エンドエフェクタ400(及び関連するロボットシステム)は、外乱力を考慮に入れるためのソフトウェア及び/又は他の分析技術に依存するシステムよりも迅速にピッキング動作を完了することができる。例えば、エンドエフェクタ400は、軽量の対象物体を含む動作であっても、FTセンサ420からの測定値を使用できるようになる前に、把持構成要素448の係合及び/又は解放から生じる非線形力が落ち着くのを待つ必要はない。別の例では、エンドエフェクタ400(及び関連するロボットシステム)は、FTセンサ420からの測定値を使用するために、複雑なソフトウェア計算に依存する(そしてそれを待つ)必要はない。
加えて、又は代わりに、接続チューブ450からの外乱力の低減(又は排除)により、エンドエフェクタ400(及び関連するロボットシステム)は、外乱力を考慮に入れるためのソフトウェア及び/又は他の分析手法に依存するシステムよりも正確にピッキング動作を完了することができる。例えば、接続チューブ450からの外乱力を低減(又は排除)することにより、エンドエフェクタ400は、外乱力が測定の誤差を引き起こすことなく、より感度の高いFTセンサ420を含むことができる。その結果、力の測定値を使用して行われる決定の精度が向上する。別の例では、エンドエフェクタ400は、FTセンサ420からの測定値により高い信頼性を割り当てることができる。
図6A及び6Bは、本技術のいくつかの実施形態による、図4のエンドエフェクタ400の追加の機能を示す正面図である。例えば、図示の実施形態では、ノイズ低減システム460は、2つの第2のブラケット466を含み、第2の取り付け構造432の各側に1つが結合されている。
図6Aに関して最もよく示されているように、第2のブラケット466は、接続チューブ450を編成するのを助ける。特に、第2のブラケット466は、接続チューブ450をエンドエフェクタに固定して、エンドエフェクタ400の動作中に自由に動く接続チューブ450のそれぞれの長さを短縮する。さらに、第2のブラケット466のそれぞれのチューブ取り付け構成要素468は、接続チューブ450のいずれもが重ならないように、及び/又はもつれができないように、接続チューブ450(及び/又はそのセクション)を配置する。例えば、チューブ取り付け構成要素568の最下部は、最も近い把持構成要素448に結合する接続チューブ450に結合することができる。同様に、チューブ取り付け構成要素568の最上部は、最も遠い把持構成要素448に結合する接続チューブ450に結合することができる。結果として、接続チューブ450は、干渉力、動作中のもつれを回避することができ、及び/又は必要なときに保守するのをより簡単にすることができる。
図6Bに関して最もよく示されているように、第2のブラケット466のそれぞれは、第2の取り付け構造432に結合された取り付けプレート666を含むことができる。図示の実施形態では、第2のブラケット466は、それらの取り付けプレート666から垂直方向に離れて延在し、その結果、第2のブラケット466のそれぞれのチューブ取り付け構成要素468は、垂直方向に積み重ねられる。この配置は、第2のブラケット466(ならびに図4に示される第1のブラケット462)がxy平面において占めるスペースをより少なくすることを可能にし、それにより、エンドエフェクタ400の長手方向のフットプリントを減少させる。さらに、図示のように、第2のブラケット466は、外部コネクタ416を超えて垂直に延びることはない。結果として、第2のブラケット466(ならびに図4に示される第1のブラケット462)の図示された配向は、エンドエフェクタ400の垂直フットプリントを増加させない。
図7A及び7Bは、それぞれ、本技術のいくつかの実施形態による、図4のエンドエフェクタ400の追加の機能を示す等角正面図及び等角背面図である。図示の実施形態では、ノイズ低減システム460は、2つの第1のブラケット462を含み、第1の取り付け構造412の各側に1つが結合されている。図6A及び6Bに関して上で論じた第2のブラケット466と同様に、第1のブラケット462のそれぞれは、第1の取り付け構造412に結合された取り付けプレート662を含む。次に、第1のブラケット462は、第1のブラケット462上のチューブ取り付け構成要素464が第2のブラケット466上のチューブ取り付け構成要素468と平行になるように、取り付けプレート662から垂直方向に離れて延びる。
図7A及び7Bにさらに示されるように、第1のブラケット462の取り付けプレート662はまた、補強ブラケット414に結合され得る。結果として、補強ブラケットは、第1のブラケット462をさらに安定させるのを助けることができ、それにより、第1のブラケット462が、FTセンサ420の上流で、外乱力が接続チューブ450をさらに下って伝わる前に、かなりの量の外乱力を吸収することを可能にする。例えば、第1のブラケット462は2つの位置で上部410に結合することができるので、第1のブラケット462は、バイアス力の係合及び/又は解放中に接続チューブ450が動くとき、旋回及び/又はシフトの影響をより受けにくい。第1のブラケット462は、旋回及び/又はシフトの影響をより受けにくいので、より少ない外乱力が第1のブラケット462の下流に伝達される。
図8は、本技術のいくつかの実施形態による、物体把持システムのエンドエフェクタ(例えば、図4について上述したエンドエフェクタ400)を動作させるためのプロセス800の流れ図である。プロセス800は、は、エンドエフェクタ自体のコントローラによって、及び/又は外部コントローラ(例えば、図2のプロセッサ202を有する図1のコントローラ109)によって実行することができる。
プロセス800は、エンドエフェクタ(例えば、図4に関して上で論じられたFTセンサ420)上の力センサを較正することによって、ブロック802で開始する。較正は、エンドエフェクタの下部の各構成要素の重量など、力センサにかかる常在の力を考慮に入れる。較正はまた、プロセス800が後で測定された力の小さな変動を割り引くことができるように、及び/又は測定された力についての決定に標準偏差を含めることができるように、力センサの標準偏差を確立することを含み得る。
ブロック804において、プロセス800は、エンドエフェクタ上の1つ又は複数の把持構成要素を動作させることを含む。把持構成要素を動作させることは、エンドエフェクタを配置すること、及び/又は1つ又は複数の把持構成要素にバイアス力を加えることを含み得る。バイアス力は、把持構成要素を作動させ、それにより、把持構成要素が近くの物体(例えば、対象物体)をつかむようにする。いくつかの実施形態では、ブロック804での動作は、一度にエンドエフェクタ上の把持構成要素のサブセットのみを作動させることを含む。これにより、プロセス800は、例えば、第1の位置(例えば、第1のピッキング位置)で把持構成要素の第1のサブセットを動作させ、次に、第2の位置(例えば、第2のピッキング位置)で把持構成要素の第2のサブセットを動作させることができる。
ブロック806において、プロセス800は、1つ又は複数の把持構成要素が動作されるときにピックアップされる物体(複数可)の重量を決定することを含む。質量の判定には、力センサから測定を行うこと、あらゆる必要なフィルターを適用すること(例えば、エンドエフェクタの下部の構成要素の重量を差し引くこと、重力で割って測定された力を質量に変換することなど)が含まれる。いくつかの実施形態では、ブロック806での決定は、力センサからの測定値をフィルタリングするために、様々な外乱力のソース及び/又は他の潜在的な誤差のソースを考慮に入れるアルゴリズム(図3A~3Cに関して上で論じられたもののいずれかなど)を適用することを含む。いくつかの実施形態では、ブロック806での決定は、力測定、力測定の変動、ブロック802で識別された標準偏差、識別された外乱力、及び/又は他の識別された誤差のソースに基づいて質量の誤差範囲を決定することを含む。
判定ブロック808で、プロセス800は、ピッキングされた物体(複数可)の質量が対象物体(複数可)の予想される範囲内にあるかどうかをチェックする。質量が期待される範囲内にあるとき、プロセス800は、ブロック804でのピッキング動作が成功したと決定し、ブロック810で続行することができ、そうでなければ、プロセス800はブロック814で続行することができる。
ピッキング動作が成功した後、ブロック810で、プロセス800は、エンドエフェクタをピッキング位置から第2の位置に移動することを含む。様々な実施形態において、エンドエフェクタの移動は、物体把持システム及び/又は関連するロボットシステムの様々な構成要素によって達成することができる。純粋に例として、エンドエフェクタは、エンドエフェクタに動作可能に結合されたロボットアームによって、第1の位置から第2の位置に移動することができる。別の例では、ロボットアーム自体を2つの場所の間で動かすことができる(例えば、移動する車両に取り付けられているとき)。いくつかの実施形態では、上記のように、第2の位置は第2のピッキング位置であり、プロセスはブロック804に戻って1つ又は複数の他の把持構成要素を動作させることができる。図示の実施形態では、第2の位置はドロップオフ位置であり、プロセス800はブロック812を継続する。
ブロック812において、プロセス800は、対象物体(複数可)を解放することを含む。いくつかの実施形態では、対象物体(複数可)を解放することは、バイアス力を解放し、把持構成要素を作動させて対象物体を解放させることを含む。例えば、バイアス力が吸引力であるとき、把持構成要素の吸引構成要素が対象物体(複数可)から脱着するように、吸引力を解放することができる。いくつかの実施形態では、対象物体(複数可)を解放することは、代替のバイアス力を係合し、把持構成要素を作動させて対象物体(複数可)を解放させることを含む。例えば、代替の力は、対象物体(複数可)を把持構成要素から能動的に押し離す(例えば、吸引力とは対照的な)圧力であり得る。
プロセス800が、ピッキング動作が成功しなかったと決定したとき(例えば、測定された質量が対象物体(複数可)の予想範囲内にないとき)、プロセス800は、ブロック814を継続する。ブロック814において、プロセス800は、どのような誤差が存在するか、及び/又は何が誤差を引き起こしたかを決定することを含む。様々な実施形態では、決定は、測定された質量、マシンビジョン、1つ又は複数のユーザ入力、及び/又は他のセンサ(例えば、各把持構成要素が係合しているかどうかを測定するセンサ)からの1つ又は複数の測定に基づいて行うことができる。例えば、測定された質量が予想される質量を下回るとき、プロセス800は、ピッキング動作中にどの対象物体(複数可)がピックアップされなかったかを決定することを含むことができる。特定の非限定的な例では、把持構成要素が吸引力を使用して動作するとき、プロセス800は、把持構成要素のいずれかが対象物体に係合していないかどうかを(例えば、把持構成要素のいずれかの吸引力における「開回路」に基づいて)決定することを含むことができる。別の例では、測定された質量が予想される質量を超えるとき、プロセス800は、測定された余分な質量の量、どの意図しない物体がピックアップされたか、どの把持要素が意図されていない物体をピックアップしたか、及び/又は(例えば、意図しない物体が代わりにピックアップされたため)1つ又は複数の対象物体がピックアップされなかったかを決定することを含むことができる。特定の非限定的な例では、プロセス800は、マシンビジョン及び/又は1つ又は複数のユーザ入力を使用して、どの意図しない物体がピックアップされたかを決定することを含むことができる。
プロセス800が、どのような誤差が存在し、及び/又は何が誤差を起こしたかを決定すると、プロセス800は、ブロック804に戻って、ピッキング動作を再開する。いくつかの実施形態では、ブロック804に戻ることは、意図しない物体をドロップすることを含む。いくつかの実施形態では、プロセス800は、意図しない物体をドロップする前にエンドエフェクタを第2の位置(例えば、所定の廃棄位置)に移動し、第1の位置に戻ってピッキング動作を再開することを含む。
いくつかの実施形態では、ブロック802~814のうちの1つ又は複数を組み合わせることができ、異なる順序で実行することができ、及び/又は完全に省略できることが理解されよう。純粋に例として、プロセス800は、動作間に変更無しでエンドエフェクタが使用されている実施形態において、ブロック802での力センサの較正を省略し得る。つまり、力センサが特定の把持ヘッド(例えば、特定のツール質量)に対して較正された後は、将来の使用のために力センサを常に再較正する必要はない。別の例では、プロセス800は、プロセスがブロック806でのツール質量を考慮に入れるアルゴリズムを含む実施形態において、ブロック802での力センサの較正を省略し得る。そのような実施形態は、例えば、エンドエフェクタが動的設定で使用され、その結果、単一の較正がツール質量から生じる変動する力を考慮に入れるのに不十分である場合に有用である。別の例では、プロセス800は、ブロック806を連続的に実行して、エンドエフェクタに結合されたあらゆる物体の質量を一貫して測定し、及び/又は力センサに入射する力の記録を保持することができる。結果として、例えば、ブロック804及び806は、そのような実施形態において同時に実行される。さらに別の例では、ブロック806~812を同時に及び/又は並列に実行して、ピッキングされた物体の質量、及び質量が対象物体について予想された範囲内にあるかを、エンドエフェクタがすでにドロップオフ位置に移動している間に決定することができる。そのような実施形態では、プロセス800は、より速く完了し、繰り返すことができ、それにより、ロボットシステムの全体的なペースを加速し、スループットを増加させる。
図9Aは、本技術のいくつかの実施形態による、エンドエフェクタ900の追加の機能を示す側面図である。図示の実施形態では、エンドエフェクタ900は、一般に、図4~7を参照して上記で説明したエンドエフェクタ400と同様である。例えば、エンドエフェクタ900は、上部910、上部910に結合された力トルクセンサ920(「FTセンサ920」)、及びFTセンサ920に結合された下部930を含む。エンドエフェクタ900はまた、下部930内のグリッパーアセンブリ940に動作可能に結合された1つ又は複数の接続チューブ950と、接続チューブ950をエンドエフェクタ900の様々な構成要素に固定するノイズ低減システム960とを含む。さらに、上部910は、第1の取り付け構造912、ならびにそれぞれが第1の取り付け構造912に結合された補強ブラケット914及び外部コネクタ916を含む。下部930は、第2の取り付け構造932及びグリッパーアセンブリ940を含む。そして、グリッパーアセンブリ940は、上部ブラケット942、上部ブラケット942に結合された延長アーム944、延長アーム944に結合された下部ブラケット946、及び下部ブラケット946に結合された1つ又は複数の把持構成要素948を含む。
しかしながら、図示の実施形態では、下部930は、ツール交換によってグリッパーアセンブリ940を入れ替え及び/又は修正することを可能にするように構成される。例えば、下部930は、上部ブラケット942上の第2の接合部943と嵌合する第2の取り付け構造932上の第1の接合部933を含む。第1及び第2の接合部933、943は、上部ブラケット942を第2の取り付け構造932に結合するように接続することができる(それにより、グリッパーアセンブリ940を第2の取り付け構造932に結合する)。第1及び第2の接合部933、943が互いに接続されると、グリッパーアセンブリ940は、FTセンサ920の下流の第2の取り付け構造932にしっかりと結合される。結果として、グリッパーアセンブリ940、及びグリッパーアセンブリ940によって把持された任意の物体の重量は、FTセンサ920によって測定することができる。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の接合部933、943は、上部ブラケット942を第2の取り付け構造932に機械的にロックする1つ又は複数の作動構成要素を含む。図9Bに関してより詳細に論じられているいくつかの実施形態では、第1及び第2の接合部933、943は、油圧及び/又は空気圧流体によってロック解除されてツール交換を完了することができる1つ又は複数のアクチュエータを含む。
図9Aにさらに示されるように、ノイズ低減システム960はまた、ツール交換を可能にするように構成され得る。例えば、ノイズ低減システム960は、グリッパーアセンブリ940の上部ブラケット942に結合された第3のブラケット970を含むことができる。第3のブラケット970は、第3のブラケット970の下流の接続チューブ950のセクション(例えば、第3のブラケット970と把持構成要素948との間に延びるセクション)に結合する1つ又は複数のチューブ取り付け構成要素974を含む。さらに、図示のように、第2のブラケット966は、第3のブラケット970上の第4の接合部972と嵌合する第3の接合部969を含むことができる。第3及び第4の接合部969、972は、バイアス力(例えば、真空力)が、動作中の漏れを最小限にして(又は全く無しに)、接続チューブ950を介して伝達することを可能にする。逆に、ツール交換中に、第3及び第4の接合部969、972は、接続チューブ950のセクションが容易に切り離されることを可能にする。
様々な実施形態では、ツール交換は、第1のグリッパーアセンブリを第2のグリッパーアセンブリと入れ替えて、把持構成要素948の数、サイズ、強度、タイプ、及び/又は構成を調整し、延長アーム944の長さ、向き、及び/又は構成を調整し、グリッパーアセンブリ940の全体的な向きを調整し、及び/又はそうでなければ、特定の把持動作のためにエンドエフェクタ900を適合させることができる。特定の非限定的な例では、第1のグリッパーアセンブリは、それぞれが第1の半径を有する6つの把持構成要素を含むことができ、第2のグリッパーアセンブリは、それぞれが第2の半径を有する3つの把持構成要素と、それぞれが第3の半径を有する2つの把持構成要素とを含むことができ、第3のグリッパーアセンブリは、それぞれが第4の半径を有する2つの把持構成要素を含むことができる。したがって、ツール交換により、エンドエフェクタ900を特定の把持動作及び/又は特定の対象物体の間で部分的にカスタマイズすることができる。
いくつかの実施形態では、第2のブラケット966のチューブ取り付け構成要素968は、第3のブラケット970上のチューブ取り付け構成要素974が垂直方向(例えば、把持構成要素948に向かって下向き)に向けられることを可能にするエルボージョイントを含み、一方、第1及び第2のブラケット962、966の間の接続チューブ950のセクション952は、長手方向平面(例えば、FTセンサ920に平行で、FTセンサ920によって測定される方向に直交する平面)に向けられる。さらに、第1のブラケット962は、第1の取り付け構造912及び/又は補強ブラケット914に結合され、第2のブラケット966と平行な位置まで延びる(例えば、下向きに延びる)ことができる。第1のブラケット962の延長により、その上のチューブ取り付け構成要素964は、長手方向平面において第2のブラケット966のチューブ取り付け構成要素968と平行にすることができ、それにより、上で詳細に論じたノイズ低減機能を維持する。
さらに、図9Aに示されるように、ノイズ低減システム960の図示された構成は、エンドエフェクタ900の長手方向のフットプリントを低減するのを助けることができる。例えば、第1及び第2のブラケット962、966(及びその上のチューブ取り付け構成要素964、968)のそれぞれは、上部910によって画定されるフットプリントからの突出がより少なく、及び/又は上部910によって画定されるフットプリントの範囲内に少なくとも部分的に含まれる。結果として、エンドエフェクタ900は、限られた空間で動作するのに十分な機敏さを有することができ、及び/又はより大きなフットプリントに起因する様々なノイズをもたらす衝突を回避することができる。
図9Bは、本技術のさらなる実施形態による、図9Aのエンドエフェクタ900の等角図である。図示の実施形態では、エンドエフェクタ900は、流体ライン980に動作可能に結合されて、グリッパーアセンブリ940を下部930上の第2の取り付け構造932と結合及び/又は分離するのを助ける。特に、流体ライン980は、第1及び第2の接合部933、943(図9A)内の1つ又は複数の作動構成要素に、1つ又は複数の接合部982(2つが示されている)を介して油圧流体(例えば、油圧油)及び/又は空気圧流体(例えば、圧縮空気)を供給することができる。グリッパーアセンブリ940を別のツールと入れ替えるために、流体ライン980は、油圧/空気圧流体を供給してアクチュエータを開き、第1及び第2の接合部933、943を解放することができる。次に、新しいツールが第2の取り付け構造932に結合されているとき、流体ライン980は、油圧/空気圧流体を供給してアクチュエータを開き、第1の接合部933を新しいツールの接合部と嵌合させることができる。
いくつかの実施形態では、第1及び第2の接合部933、943(図9A)は、嵌合する1つ又は複数の内部流体連通チャネルを含む。嵌合されたチャネルは、油圧/空気圧流体が第1及び第2の接合部933、943の間を流れることを可能にすることができる。結果として、流体ライン980は、第1及び第2の接合部933、943の両方でアクチュエータに力を供給しながら、第2の取り付け構造932のみに動作可能に結合することができる。流体ライン980は、第2の取り付け構造932にのみ動作可能に結合されるので、ツール交換中に他の接続/切断プロセス(例えば、流体ラインをグリッパーアセンブリ940及び新しいツールと接続及び切断すること)は必要とされない。さらに、2つの流体ライン980に動作可能に結合されるように示されているが、エンドエフェクタ900は、別の数の流体ライン980に動作可能に結合され得ることが理解されよう。例えば、他の様々な実施形態では、エンドエフェクタ900は、1つ、3つ、5つ、10個、又は任意の他の適切な数の流体ライン980に動作可能に結合することができる。
例
本技術は、例えば、以下の様々な態様に従って説明される。本技術の態様の様々な例は、便宜上、番号付けされた例(1、2、3など)として記載されている。これらは例として提供されており、本技術を限定するものではない。従属する例のいずれも、任意の適切な方法で組み合わせることができ、それぞれの独立した例の中に配置することができることに留意されたい。他の例も同様に提示することができる。
例1.
ロボットシステムで使用するためのエンドエフェクタであって、
物体把持アセンブリのロボットアームに結合可能な第1の端部と、長手方向平面において前記第1の端部から離間された第2の端部と、を有する第1の取り付け構造と、
前記長手方向平面の下で前記第1の取り付け構造の前記第2の端部に結合され、前記長手方向平面に少なくとも部分的に直交する第1の方向の力を測定するように配置された力センサと、
前記力センサの下で前記第1の取り付け構造の前記第2の端部に結合された第2の取り付け構造と、
前記第2の取り付け構造に結合されたグリッパーアセンブリであって、複数の接続チューブに動作可能に結合可能であり、かつ、1つ又は複数の対象物体をつかむように構成される複数の把持構成要素を有するグリッパーアセンブリと、
前記第1の取り付け構造に結合され、1つ又は複数の第1のチューブ取り付け構成要素を有する、第1のブラケットと、
前記第2の取り付け構造に結合され、1つ又は複数の第2のチューブ取り付け構成要素を有する第2のブラケットと、を備え、前記1つ又は複数の第1のチューブ取り付け構成要素のそれぞれは、対応する第2のチューブ取り付け構成要素と前記長手方向平面に平行な長手方向に位置合わせされ、前記第1のブラケットと前記第2のブラケットとの間の前記長手方向に前記複数の接続チューブを保持するように構成される、エンドエフェクタ。
例2.
前記第1のブラケットの前記1つ又は複数の第1のチューブ取り付け構成要素及び前記第2のブラケットの前記1つ又は複数の第2のチューブ取り付け構成要素は、前記長手方向において前記複数の接続チューブのそれぞれの部分を隔離するように配向されており、前記長手方向における前記複数の接続チューブのそれぞれの前記部分の前記隔離は、前記力センサをバイパスするように前記長手方向に沿って前記バイアス力を向ける、例1に記載のエンドエフェクタ。
例3.
前記第1のブラケット及び前記第2のブラケットは、前記長手方向平面に垂直に配向されて、前記複数の接続チューブが前記長手方向において延びる間に垂直方向に互いに離間することを可能にする、例1及び2のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
例4.
前記第1の取り付け構造に結合され、前記第1のブラケットを少なくとも部分的に支持するように配置された、補強構成要素をさらに備えた、例1~3のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
例5.
前記第1の取り付け構造に結合され、1つ又は複数の第3のチューブ取り付け構成要素を有する、第3のブラケットと、
前記第2の取り付け構造に結合され、1つ又は複数の第4のチューブ取り付け構成要素を有する第4のブラケットと、をさらに備え、前記1つ又は複数の第3のチューブ取り付け構成要素のそれぞれは、対応する第4のチューブ取り付け構成要素と前記長手方向平面に平行な前記長手方向に位置合わせされる、例1~4のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
例6.
前記複数の把持構成要素がそれぞれ吸引構成要素を含み、前記バイアス力が吸引力であり、第1及び第2のブラケットがそれぞれ前記第1及び第2の取り付け構造に取り付けられて、前記把持構成要素への前記吸引力の係合によって生成されるノイズを低減する、例1~5のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
例7.
前記複数の接続チューブは、前記第1のブラケット及び前記第2のブラケットによってセクションに分割され、
前記セクションは、少なくとも、
前記グリッパーアセンブリと前記第2のブラケットとの間の第1のセクションと、
前記第2のブラケットと前記第1のブラケットとの間の第2のセクションと、
を含む、例1~6のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
例8.
前記力センサは、前記第2の取り付け構造、前記グリッパーアセンブリ、及び前記第2のブラケットの質量を考慮に入れるために、少なくとも、前記第2の取り付け構造、前記グリッパーアセンブリ、及び前記第2のブラケットの前記質量で較正される、例1~7のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
例9.
前記力センサは、0.01キログラム(kg)から0.5kgの間の精度で質量を測定するために較正される、例1~8のいずれかに記載のエンドエフェクタ。
例10.
ロボットアームと、
前記ロボットアームに動作可能に結合されたエンドエフェクタであって、
接続チューブと、を備え、
前記エンドエフェクタは、
前記ロボットアームに結合されたアーム接続構成要素と、
前記アーム接続構成要素に隣接する第1の端部と、前記第1の端部から離間された第2の端部とを有する第1の取り付け構成要素であって、第1の方向に延びる第1の取り付け構成要素と、
前記第1の取り付け構成要素の前記第2の端部によって運ばれ、前記第1の方向に直交する第2の方向の力を測定するように配置された力センサと、
前記力センサの下で前記第1の取り付け構成要素の前記第2の端部によって運ばれる第2の取り付け構成要素と、
前記第2の取り付け構成要素によって運ばれる物体把持ヘッドであって、前記第2の方向に向けられ、対象物体をピッキングして解放するように動作可能な把持構成要素を有する物体把持ヘッドと、
ノイズ低減構成要素と、を備え、
前記ノイズ低減構成要素は、
前記第1の取り付け構成要素によって運ばれる第1のブラケットと、
前記第2の取り付け構造によって運ばれ、前記第1の方向に沿って前記第1のブラケットと位置合わせされる第2のブラケットと、
を含み、
前記接続チューブは、前記把持構成要素に動作可能に結合されて前記把持構成要素を動作させるバイアス力を供給し、
前記接続チューブは、前記第1のブラケットによって第1の位置に固定されていると共に、前記第2のブラケットによって第2の位置に固定されている、ロボットシステム。
例11.
前記第1の位置及び前記第2の位置は、前記第1の方向に沿って少なくとも部分的に位置合わせされて、前記接続チューブを前記第1のブラケットと前記第2のブラケットとの間で前記第1の方向に隔離する、例10に記載のロボットシステム。
例12.
前記第1のブラケット及び前記第2のブラケットは、前記第1の位置と前記第2の位置との間で前記第1の方向に少なくとも部分的に沿って前記バイアス力を位置合わせする、例10及び11のいずれかに記載のロボットシステム。
例13.
前記把持構成要素が第1の把持構成要素であり、前記接続チューブが第1の接続チューブであり、前記対象物体が第1の対象物体であり、
前記物体把持ヘッドは、第2の対象物体をピッキング及び解放するように動作可能な第2の把持構成要素をさらに含み、
前記チューブ取り付け装置は、
前記第1のブラケットの反対側の前記第1の取り付け構成要素によって運ばれる第3のブラケットと、
前記第2のブラケットの反対側の前記第2の取り付け構造によって運ばれ、前記第1の方向に沿って前記第3のブラケットと位置合わせされている第4のブラケットと、
をさらに含み、
前記ロボットシステムは、前記第2の把持構成要素に動作可能に結合されて前記第2の把持構成要素を動作させる前記バイアス力を供給する第2の接続チューブをさらに含み、前記第2の接続チューブは、前記第3のブラケットによって第3の位置に固定され、前記第4のブラケットによって第4の位置に固定されている、
例10~12のいずれかに記載のロボットシステム。
例14.
前記把持構成要素が、前記接続チューブに動作可能に結合された吸引構成要素を含み、前記バイアス力が吸引力である、例10~13のいずれかに記載のロボットシステム。
例15.
前記エンドエフェクタは、前記第2の方向に沿って前記第2の取り付け構造に対する前記物体把持ヘッドの位置を調整するために、前記第2の取り付け構造に結合された延長アームと前記物体把持ヘッドとをさらに含む、例10~14のいずれかに記載のロボットシステム。
例16.
前記第1のブラケットは、前記ロボットアーム内の動きの結果として前記接続チューブの動きを少なくとも部分的に隔離するように構成され、前記エンドエフェクタは、前記第1の取り付け構成要素に結合された補強構成要素と、第2のアンカーポイントを前記第1のブラケットに追加する前記第1のブラケットとをさらに含む、例10~15のいずれかに記載のロボットシステム。
例17.
エンドエフェクタを備えるロボットシステムを動作させる方法であって、
前記エンドエフェクタが1つ又は複数の対象物体をつかむためのピッキングプロセスのためのコマンドを生成することであって、前記ピッキングプロセスのための前記コマンドは、前記エンドエフェクタにバイアス力を加えることを含む、前記生成することと、
前記エンドエフェクタ上の力センサから、前記ピッキングプロセス中に前記エンドエフェクタによってピックアップされた質量に対応する測定値を受け取ることと、
前記測定値に基づいて、前記ピッキングプロセスが成功したかどうかを判定することであって、かかる判定は、前記測定された質量が、前記1つ又は複数の対象物体の予想重量及び前記力センサに関連する所定の誤差範囲に少なくとも部分的に基づいた、前記1つ又は複数の対象物体の予想範囲内にあるかどうか、に基づいてなされることと、
前記ピッキングプロセスが成功したとき、
前記エンドエフェクタをドロップオフ位置から移動するためのコマンドを生成することと、
前記エンドエフェクタが前記1つ又は複数の対象物体を解放する配置プロセスのためのコマンドを生成することと、
を含む、方法。
例18.
前記力センサに結合された前記エンドエフェクタの1つ又は複数の構成要素の固定質量を考慮に入れるように前記力センサを較正することをさらに含む、例17に記載の方法。
例19.
前記ピッキングプロセスが成功しなかったとき、
前記バイアス力からのフィードバックを含まない誤差のソースを判定することと、
前記エンドエフェクタが前記誤差のソースを考慮に入れるように再ピッキングプロセスのためのコマンドを生成することと、
をさらに含む、例17及び18のいずれかに記載の方法。
例20.
前記誤差のソースが、
前記エンドエフェクタと前記1つ又は複数の対象物体との間の位置合わせ不良に基づく、1つ又は複数の欠落した対象物体、
前記エンドエフェクタの誤動作に基づく、1つ又は複数の欠落した対象物体、
不完全なピッキングプロセスに基づく、1つ又は複数の欠落した対象物体、又は、
前記ピッキングプロセス中にピックアップされた1つ又は複数の追加の物体、
のうちの1つ又は複数である、例19に記載の方法。
結論
前述のことから、本技術の特定の実施形態は、説明の目的で本明細書に記載されているが、本技術の実施形態の説明を不必要に曖昧にすることを避けるために、周知の構造及び機能は詳細に示されていないか又は説明されていないことが理解されよう。参照により本明細書に組み込まれる資料が本開示と矛盾する範囲では、本開示が支配する。文脈が許す場合、単数又は複数の用語はまた、それぞれ、複数又は単数の用語を含み得る。さらに、「又は」という単語が、2つ以上の項目のリストを参照して、他の項目から排他的な単一の項目のみを意味するように明示的に限定されていない限り、そのようなリストでの「又は」の使用は、(a)リスト内の任意の単一の項目、(b)リスト内のすべての項目、又は(c)リスト内の項目の任意の組み合わせを含むものとして解釈されるべきである。さらに、本明細書で使用される場合、「A及び/又はB」におけるフレーズ「及び/又は」は、Aのみ、Bのみ、及びAとBの両方を指す。加えて、用語「備える(comprising)」、「含む(including)」、「有する(having)」及び「備える(with)」は、任意のより多数の同じ特徴及び/又は追加の種類の特徴が排除されないように、少なくとも列挙された特徴(複数可)を含むことを意味するために、本開示を通して使用される。
前述のことから、本開示又は本技術から逸脱することなく種々の修正が行われてもよいことが理解されるであろう。例えば、当業者は、本技術の様々な構成要素をさらにサブ構成要素に分割することができること、又は本技術の様々な構成要素及び機能を組み合わせて統合することができることを理解するであろう。加えて、特定の実施形態に照らして記載された本技術の一定の態様はまた、他の実施形態では組み合わせられてもよいし、あるいは排除されてもよい。さらに、本技術の一定の実施形態と関連付けられた利点は、それらの実施形態に照らして記載されたが、他の実施形態もまた、そのような利点を呈し得、すべての実施形態が、その技術の範囲内に入るように必ずしもそのような利点を呈することを要するとは限らない。したがって、本開示及び関連付けられた技術は、本明細書に明示的に示されない又は記載されない他の実施形態を包含することができる。