JP7137187B2 - 消臭剤の高濃度安定化並びに処理方法 - Google Patents

消臭剤の高濃度安定化並びに処理方法 Download PDF

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Description

本発明は、セルロース系天然繊維やポリエステル繊維を主体として成る白物下着、ワイシャツ、作業用防護服及び単色靴下等の織物繊維の隙間に残った「生乾き臭」及び衣類に染み込んだ「体臭」を分解除去する、消臭剤有効成分の高濃度安定化並びに処理方法に関する。
ヒトの表皮は内部から真皮細胞が湧き上がってきた死んだ細胞であり、これが剥離・脱落して「垢」となる。該表皮には汗腺・皮脂腺等の分泌腺もあり、発汗で体温調節、皮脂で皮膚・毛髪などの整調、他の分泌腺で授乳やフェロモンの発散を行っている。分泌物や垢は常在菌等の体表微生物にとって「餌」となり、且つ臭気源となる。
衣料には汗・皮脂や垢が染み付き或いは付着するので、下着・ワイシャツや靴下は洗濯と着替えをもっとも頻繁に行なう衣料であるが、付着した汚れを完璧に落とすことは容易でない。又、作業用防護服のなかには基本的に洗濯できないものも存在する。
ヒトが分泌する脂質を化学的に解析すると、ヒトが分泌する脂質は、飽和脂肪酸又は不飽和脂肪酸3種(ディホモガンマリノレン酸、エイコサペンタエン酸及びアラキドン酸)のうちいずれかの脂肪酸が三価アルコールに属するグリセリンとエステル結合したトリグリセリドである。口腔内及び体表の常在菌や洗濯時の外来菌によってトリグリセリドが変質すると、エステル結合は順次切断されてジグリセリド、モノグリセリドになり、最終的に脂肪酸とグリセリンとに分解される。特に、不飽和脂肪酸は細菌保有酵素が臭気物質を産生する元となり除去が難しい。
上述の分解生成物が有機酸である場合、例えば酢酸(示性式CH-COOH)は沸点118.1℃、プロピオン酸(示性式CH-CH-COOH)は同141.1℃、n-酪酸[示性式CH-(CH-COOH]は同163.5℃、n-吉草酸[示性式CH-(CH-COOH]は同185.5℃とされており、沸点以下でも気液平衡により気化、物質それぞれ特有の臭気を感じる。一般的に、臭気度は沸点に反比例する。
実生活における一例では、エステルの分解により生成した脂肪酸が、「生乾き臭」と呼ばれる4-メチル-3-ヘキセン酸の臭気を発し、その産生菌は「モラクセラ菌」、と特定できたとする最近の報文もある。
消臭剤として知られる薬剤は総じて酸化剤であり、気体としてオゾン、液体として次亜塩素酸水、過酸化水素水及びオゾン水が知られ、汎用になっている。但し近年は、過酸化水素を炭酸ナトリウムに吸着させた過炭酸ナトリウムを用いる例も多くなってきた。
「過炭酸ナトリウム」と呼ばれるものは、特許文献1にも載る炭酸ナトリウムと過酸化水素との付加化合物であって、分子式「2NaCO・3H」で概略提示される組成を有し、活性酸素として約14%及び過酸化水素として約29%含む白色粉末として得られる。
但し、過炭酸ナトリウム水から遊離するのは臭気成分との反応性に劣る過酸化水素である。更に分解後は未反応の酸素気泡となるが、気泡が故に消臭・洗浄効率はそれ程高くない。
消臭の目的で通常流通している3~12%次亜塩素酸ナトリウム液を用いた場合、衆人が感じる程、目的と相反する塩素臭を発する。又、消臭の役割を担う有効塩素濃度の自然低下即ち「失活」が永年の課題となっていた。特許文献2の段落0004、段落0011等に記載の通り、「pH=6を超えたときにおける失活は次亜塩素酸イオン(分子式OCl)の不均化反応に伴う塩素酸イオン(分子式ClO )生成が主因」と判明している。
又、発明者の永年の研究で、pH=4以下における失活も水和ガスの気相拡散が主因であり、拡散速度はpH律速と判明している。強い刺激をもたらす塩素臭の正体は、「Cl・8HO」で概略提示される水和塩素ガスであり、乾燥塩素ガス(分子式Cl)ではない。
「実質的に1%以上の次亜塩素酸ナトリウム液に第四級アンモニウム塩等の界面活性剤を加えた」市販品は、発生ガスを乾燥塩素ガスと誤解している等、上述の失活機構に関する洞察が浅く、「発泡させて塩素臭を閉じ込める」という漠然とした狙いだけで実用化を優先した。その為、発生ガスの気相拡散抑制の効果は期待した程に得られていない。
モノクロラミン(分子式NHCl)の水に対する溶解度は高く、市販漂白剤と、有効塩素濃度が同一であるモノクロラミン水溶液とを比較すれば、前者の市販漂白剤より後者のモノクロラミン水溶液の臭気は格段に弱い。但し、次亜塩素酸水にアンモニア又はアンモニウム塩を単純に加えて1,000mg/Lを超えるモノクロラミン濃度にすると、発生するモノクロラミン臭を無視できなくなる。因って、消臭剤として実用化するには更なる工夫を要する。
又、次亜塩素酸イオンとモノクロラミンもpH律速の平衡関係にある。不均化反応により、次亜塩素酸イオンが塩素酸イオンに転化すると、緩慢な逆解離平衡によってモノクロラミンから次亜塩素酸イオンが生成、平衡が保たれる。因って、モノクロラミン水も、次亜塩素酸や次亜塩素酸イオンよりはるかに緩慢であるが失活する。
本願発明者は、特許文献3で示されるモノクロラミン水溶液が俗称「スライム」(近年の通称はバイオフィルム又は生物膜)の内部まで浸透、これを剥離する効果が高いことを発見、応用の拡大を図ってきた。例えば、特許文献4に記載のモノクロラミン水は、有効塩素濃度100~1,000mg/Lの水溶液を第2薬剤とし、pH=7~8に「現場調製」することで、経時的失活と作業時に発生する臭気の問題に折り合いをつけ実用化した。但し、用途はカビ処理であり、主たる目的は「消臭」ではない。
尚、モノクロラミン水を10mg/Lを超える高濃度で安定化、実用的な「一液性消臭剤」にする方法は遮光だけでは難しく、これまで商品としての流通もなかった。
特開昭49-119933号公報 特開2014-9227号公報 特開2008-264678号公報 特開2018-16550号公報
関秀行、中尾豊;レジオネラ対策としてのモノクロラミン/遊離塩素消毒併用法の実用事例報告,用水と廃水,Vol.53,ナンバー8(2011)
次亜塩素酸イオンと反応して活性酸素を放出又は収奪するような別種酸化剤又は還元剤の添加では、消臭反応とは別の化学反応が先行し、失活防止を期待できない。従って、この種の消臭剤もほとんど登場してこなかった。
本願冒頭で述べた衣類の「生乾き臭」等の臭気成分は、身体から分泌される脂肪酸のグリセリンエステルが体表の微生物によって分解又は変性した物質の気体分子を嗅細胞によって感じとるものである。因って、その分子構造は分岐していることが多く、炭素鎖に二重結合を有するものも多い。因みに、直鎖脂肪酸でも炭素数が増えた炭素数4(C)の酪酸や同5(C)の吉草酸になると、多数が嫌う臭気となる。又、水に対する溶解度も低下する。
因って、これまで未解決課題となっていた「生乾き臭」の分解除去には、新たな洗浄概念の導入を必要とした。即ち、衣類の繊維と臭気物質を含む汚れとの付着力を弱めるために、静電気的反発を受け難く、且つ分子量が小さい薬剤を深部の該付着面まで浸透させる概念が不可欠となった。新たな概念の実現で筆頭に挙げられる薬剤は、非解離分子即ち非イオンで、「NHCl」の分子式で示されるモノクロラミンである。
上述の通り、微生物が分泌、主に多糖体からなるスライム(生物膜)の剥離にモノクロラミンが著効を示すことは周知事実となったが、本願発明者はモノクロラミン保有の浸透力は「生乾き臭」の分解除去においても威力を発揮すると確信して研究を進め本願発明に至った。
本願発明に至るまでの最初の課題は、不均化反応の抑制である。該不均化反応は、次亜塩素酸イオン(OCl)の3分子が近接して酸素原子が移動、1分子の塩素酸イオン(ClO )と2分子の塩化物イオン(Cl)とを生成する機構で起きる。
次に、均一分散している次亜塩素酸イオンとアンモニア又はアンモニウム塩との反応でモノクロラミンを生成させ、100mg/L以上の有効塩素濃度で安定に維持できれば、実用化への道が更に開ける。段落0009で述べた1,000mg/Lより濃いモノクロラミン濃度2,000mg/Lであっても、消臭基剤の臭気を容認できる程度に抑制できよう。
上述の二つの課題は、錯結合する化学物質を添加し、異なる次亜塩素酸イオン分子やモノクロラミンの分子間に挿入、同種分子の近接を阻害すれば解決すると考えた。
此処でいう「錯結合」とは、次亜塩素酸、次亜塩素酸イオン及びモノクロラミンとの間に生じる「共有結合より弱い水素結合等の物理化学的結合」である。上述のモノクロラミン生成反応の速度はpH=8~9で最大と既に判明している。因って、次亜塩素酸イオン濃度さえ安定していれば、錯体形成の前駆となる物質(不均化反応抑制剤でもある。本発明においてはアルキルアミンオキシドがその役割を担う。)を添加してもモノクロラミン生成に支障は生じないと推され、予備実験で確かめるだけの価値がある。
即ち、次亜塩素酸イオン、次亜塩素酸及びモノクロラミンの高濃度安定化は、不均化反応及び逆平衡反応を抑制することで達成できる筈、と確信した。
上述の薬剤濃度安定化に続く課題は、臭気成分を如何に被処理物内部から引き出し無臭化するかである。その為には、被処理物繊維の深部まで速く浸透させて原因物質と薬剤との接触面積及び時間を大きくすることが肝要で、モノクロラミンが候補筆頭になった。
例えば、モノクロラミンは酸化力が弱い反面深く浸透し、4-メチル-3-ヘキセン酸が保有している二重結合を酸化し分断し得る。すると、水に可溶なシュウ酸(示性式HOOC-COOH)と2-メチル酪酸[示性式CH-CH-CH(CH)-COOH]とに分解されることになり、臭気は減少、更に酸化分解できれば無臭になる論理が成立する。
分解とは異なるが、水に対する溶解度を高める反応を起こさせても、臭気対策になる。
一方、酸化反応が過酷になり、上述の課題を克服できても被処理物の漂白が目立つようになっては本末転倒、「消臭だけしたい」要望に応えられなくなってしまう。解決策として、遊離塩素を生成し易い薬剤は避け、薬剤濃度の上限と処理時のpH範囲を規定し、高濃度にするのは漂白力の弱い薬剤とする方法が考えられる。但し、規定するための条件も予備実験で決めるしかない。
予備実験は、従来の手法である「温度、圧力、pH及び薬剤濃度其々を一定にしたジャーテスト」など静的手法でなく、複数の化学物質間における解離平衡反応や塩素化及び酸化反応の速度、反応に伴うpH及び液温の変化に配慮した動的手法で行なうのが好ましい。
原点に戻れば、白物下着、ワイシャツ、作業用防護服及び単色靴下等の汚れは固体若しくは固溶体である。臭気の本質は、嗅毛表面突起の嗅細胞が感応する気体分子である。衣料繊維の隙間に残り、「生乾き臭」及び同様の機構で残る「体臭成分」は固溶体として汚れに含まれており、重量的には極少ないものの、ヒトの嗅覚には十分感応する含有量になっている。
課題を克服する薬剤が衣料の繊維隙間深くまで浸透したとしても、モノクロラミンによって起きる反応は静かに進行、顕著な発泡を伴わない。そこで、消臭基剤による化学反応を阻害しない消臭副剤を加え、微細な気泡を発生させることができれば、発生する気泡が臭気成分の一部を包含し消臭速度を高めることを期待できる。
植物が香気を発して受精を媒介する昆虫等を呼び寄せ、動物がフェロモンを発して異性に情報発信する場合は別にして、ヒトが異臭・悪臭と感じ嫌う臭気の大半は、細菌等微生物が保有する酵素によって産生された低分子量物質である。従って、生成した臭気物質を酸化・分解する、若しくは、陽イオン界面活性剤でイオン吸着する方法ではなく、脂肪酸エステルの変性や分解を起こす細菌類自体を死滅させる方法、即ち「殺菌」も、臭気対策では見逃せない手法の一つになる。
本願は、上述課題を解決するに際し、習得した数多の知見を非記載の先行技術文献とも整合性を持たせて整理、独自に解明した反応機構を課題解決のための参考として発明したものである。
上述の課題を解決するための手段は以下の通りである。
(1)有効塩素濃度100~2,000mg/Lの次亜塩素酸水溶液に、有効塩素1モルに対し1/4~1モル相当のアルキルアミンオキシド及び有効塩素1モルに対し1/2~1モル当量のアンモニア性窒素(NH-N/Cl=1/2~1[M/M]≒0.1~0.2[wt./wt.])になるアンモニア又はアンモニウム塩を各加えて添加量に見合う有効塩素濃度のモノクロラミンを生成させ、pH=8.0~10.4に調製して薬剤の高濃度安定化を図ったことを特徴とする消臭基剤、及び、該水溶液に被処理物を浸漬又は該水溶液を被処理物に向けて噴霧する消臭処理方法。
(2)上述(1)の消臭剤に、有効塩素含有量と等重量以下になる過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液の等液量を消臭副剤として更に加えたことを特徴とする消臭剤、及び、該水溶液に被処理物を浸漬又は該水溶液を被処理物に向けて噴霧する消臭処理方法。
上述(1)の手段によれば、セルロース系天然繊維やポリエステル繊維を主体として成る白物下着、ワイシャツ、作業用防護服及び単色靴下等の織物繊維の隙間に残り、「生乾き臭」及び同様の機構で残った「体臭」を分解除去及び消臭剤液への溶解が可能になった。併せて、反応時に発生する臭気の低減も可能になった。
尚、上述(1)の薬剤に関し、次亜塩素酸水溶液を調製する次亜塩素酸塩はナトリウム塩に限定されたものではなくカルシウム塩やカリウム塩も使用できる。
段落0016で述べた錯体形成の根幹となる感応基は、「≡N→O」で示される「窒素と酸素の並び」である。又、該N-オキシドの錯体形成は、最外殻電子の動向が共通するヨウ素以外の同族ハロゲン元素、即ち塩素及び臭素との物理化学的結合でも想定し得る。
そこで、実用に供し易いアルキルアミンオキシドとして、界面活性剤として市販されているジメチルラウリル(C12)アミンオキシド、ジメチルミリスチル(C13)アミンオキシド及びジメチルステアリル(C18)アミンオキシドが挙げられる。加えて、次亜塩素酸イオンが塩素酸イオンに転化するのを阻止できる他種のアルキルアミンオキシドも使用可能である。実施例では、入手容易なジメチルミリスチル(C13)アミンオキシドを選択した。
再び上述(1)の薬剤に関し、アンモニア性窒素とは、アンモニア及びアンモニウムイオンの少なくともいずれかである。アンモニアを選択する場合はアンモニア水を使用してもよい。アンモニウムイオンを選択する場合はアンモニウム塩を使用してもよい。例えば塩化アンモニウム、硫酸アンモニウム、又はその他塩を使用してもよい。尚、塩化アンモニウムは後述の実施例にて使用した。
又、有効塩素に対し同1/2~1モル相当のアンモニア性窒素のことを、(NH-N/Cl=1/2~1[M/M]≒0.1~0.2[wt./wt.])と記載する。
上述(2)の手段によれば、上述(1)の手段に追加された過炭酸ナトリウム粉末又は水溶液(すなわち消臭基剤に加えられることにより消臭作用を促進する消臭副剤)がモノクロラミンによって化学構造的に刺激を受け、炭酸ナトリウムに吸着されていた過酸化水素が脱離してくることで微細な酸素気泡に転化して発泡する。
過炭酸ナトリウムを単独で含む水溶液は、風呂釜の追い炊き等の配管清掃に使用されてきたが、該水溶液は約40℃以上の水温にしないと発泡は無論のこと殺菌力も弱いことが既に周知である。上述(2)の手段によって、該弱点は改善されて多量の微細気泡を発生する現象は、本願発明者が初めて発見したものである。
その他の様態は以下の通りである。
<1>有効塩素濃度100~2,000mg/Lの次亜塩素酸水溶液に、有効塩素1モルに対し1/4~1モル相当のアルキルアミンオキシド及び有効塩素1モルに対し1/2~1モル相当のアンモニア性窒素を加えてモノクロラミンを生成させ、pH=8.0~10.4に調製した消臭基剤に被処理物を浸漬又は該消臭基剤を被処理物に向けて噴霧する、消臭処理方法。
<2>上述<1>に記載の消臭基剤に対し、有効塩素含有量と等重量以下になる過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液の等液量を消臭副剤として更に加えた水溶液に被処理物を浸漬又は該水溶液を被処理物に向けて噴霧する、消臭処理方法。
<3>有効塩素濃度100~2,000mg/Lの次亜塩素酸水溶液に、有効塩素1モルに対し1/4~1モル相当のアルキルアミンオキシド及び有効塩素1モルに対し1/2~1モル相当のアンモニア性窒素を加えてモノクロラミンを生成させ、pH=8.0~10.4に調製した、消臭基剤の製造方法。
<4><3>にて製造した消臭基剤に対し、有効塩素含有量と等重量以下になる過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液の等液量を更に消臭副剤として加えた、消臭剤の製造方法。
<5>有効塩素濃度100~2,000mg/Lの次亜塩素酸水溶液と、
有効塩素1モルに対し1/4~1モル相当のアルキルアミンオキシドと、
有効塩素1モルに対し1/2~1モル相当のアンモニア性窒素と、
を含有し、pH=8.0~10.4である、消臭基剤。
<6>有効塩素濃度100~2,000mg/Lのモノクロラミンを含有し、且つ、pH=8.0~10.4であり、且つ、モノクロラミンの有効塩素濃度の減少率が初期値の0.2%/日以下である消臭基剤。
<7>消臭基剤に加えられることにより消臭作用を促進する消臭副剤であって、
過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液からなる、消臭副剤。
<8><5>又は<6>に記載の消臭基剤と、
過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液と、
を含有する消臭剤(言い換えると、該消臭基剤と該過炭酸ナトリウム水溶液とが配合された消臭剤)。
<9><5>又は<6>に記載の消臭基剤と、
過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液と、
からなる、消臭剤セット。
先ず、セルロース系天然繊維やポリエステル繊維を主体として成る白物下着、ワイシャツ、作業用防護服及び単色靴下等の織物繊維の隙間に残り、「生乾き臭」及び同様の機構で残った「体臭」を、分解除去及び水溶性にできる。言い方を変えると該「体臭」を分解除去及び水溶性にするモノクロラミンを調製できる。
併せて、気化した未反応臭気物質を酸化しつつ抱合する、微細な酸素の気泡を発生させられる。
本発明に係るモノクロラミン水の有効塩素濃度安定性を説明するための図である。 本発明に係るアルキルアミンオキシドの化学構造式を示した図である。 本発明に係る「生乾き臭」の元凶と目される4-メチル-3-ヘキセン酸の化学構造式を示した図である。 本発明に係る脂肪酸の一種であるアラキドン酸の化学構造式を示した図である。化学・薬学の学会慣例に従い、炭素C及び水素Hの表記は省略し、二重結合位置とカルボン酸(-COOH)のみ記載してある。 本発明に係る作業用防護服における一般細菌数と相対発光度によるアデノシン三リン酸残留量との相関をみた図である。
以下、図1及至図6を参照にしながら本発明の実施の形態に係る消臭剤の調製並びに処理方法を説明する。
図1は、消臭基剤の総残留塩素(有効塩素)濃度の経日変化を、ヨード法及びデジタル表示・吸光光度計を用いて測定しその結果を示したものである。
実施例1に於いては、上述(1)の消臭基剤を、次亜塩素酸ナトリウム液、ジメチルミリスチルアミンオキシド及び塩化アンモニウムを用いて調製した。本願発明の消臭基剤においてモノクロラミンの有効塩素濃度の低下度合は非常に緩慢である。例えば、有効塩素濃度100~2,000mg/Lのモノクロラミンを含有し、且つ、pH=8.0~10.4の状態にて、モノクロラミンの有効塩素濃度の初期値(消臭基剤の作製日である0日目におけるモノクロラミンの有効塩素濃度)からの減少率は0.4%/日以下が好ましく、0.2%/日以下がより好ましい。
図2は、アルキルアミンオキシドの3種につき化学構造式を示した図である。構造末端のN-オキシド基が次亜塩素酸イオンOClやモノクロラミンNHClに配向して錯結合を形成し、逆解離や分解の反応を抑制している。
図3は、「生乾き臭」の元凶と目される4-メチル-3-ヘキセン酸の化学構造式を示した図である。生化学反応で産生された有機化合物には、分子量が小さい程気化し易く、逆に分子量が大きい程異臭・悪臭として感じる一般原則がある。4-メチル-3-ヘキセン酸の構造は、該原則に符合し、炭素鎖の分岐及び不飽和が臭気の種類や強度に関係している。
図4は、脂肪酸の一例として、アラキドン酸の化学構造式を示した図である。植物になく、ヒトを含む哺乳動物が脂質として保有するアラキドン酸は、炭素鎖が長く、共役していない二重結合4本を有するので、変性、分解をして気化した物質は「動物臭」として検知されることになる。尚、アラキドン酸の分解生成物には、該二重結合を残したままで、人が嫌う臭気になる構造を有する物質が多い。
図5は、作業用防護服における一般細菌数と相対発光度によるアデノシン三リン酸(略号ATP)残留量との相関を散布図としてみたものである。双方は相関係数r≒0.95と高い相関を示し、消臭効果を迅速に判断したい場合に、ルシフェリン及びルシフェラーゼによる該発光法が実用的な方法として有力であることを示唆している。
該発光法の弱点は、分厚い衣類の消臭及び殺菌処理をして一般細菌及び真菌類数が減少、衣類表面の拭き取り検査結果の数値が低くなっても、衣類深部に潜って分解を免れたATPが表面に滲出してくることでATP測定値がゼロ点回帰しないで外装直線から外れることである。図5においても、一般細菌数が1[CFU/100cm]に外装したときのATP値切片は約700[RLU]になった。
なお、上述の消臭基剤と、上述の消臭副剤とからなる消臭剤セットにも本願発明の技術的思想が反映されている。例えば、洗濯等ではなく消臭すべき現場にて消臭を行う場合、その場で、上述の消臭基剤と上述の消臭副剤とを混合させて消臭剤を作製してもよい。このように作製した消臭剤を現場に噴霧することにより、本願発明の効果が発揮される。
[実施例1]
消臭基剤の有効塩素濃度、即ち総残留塩素の経日変化は図1のようになり、10mg/Lを裕に超える高濃度であっても、少なくとも4ヶ月は実用濃度のまま維持できた。即ち、アルキルアミンオキシドの感応基とモノクロラミンとの間に錯結合が形成され、次亜塩素酸イオンが塩素酸イオンに転化する不均化反応も阻止できている。
消臭基剤及び消臭副剤のpH及び成分は次の通りである。
<消臭基剤>
≪1≫有効塩素濃度:総残留塩素として270mg/L
≪2≫添加したジメチルミリスチルアミンオキシド濃度:300mg/L
≪3≫添加したアンモニア性窒素(NH-N)の初期濃度:50mg/L
生成モノクロラミン濃度も、有効塩素濃度として270mg/L
≪4≫pH≒8.9
<消臭副剤>
≪1≫過酸化水素として20%以上を含む過炭酸ナトリウムの白色粉末(有効塩素含有量の等重量)
尚、アンモニア性窒素添加量の上限を、NH-N/Cl=1[M/M]≒0.2[wt./wt.]としたのは、競争反応になる「クロラミン生成」を抑え、「未反応次亜塩素酸イオン(OCl)と臭気物質との反応」を優位に行わせる為である。
[実施例2]
ポリ袋に入っていた実施例2に供した靴下及び下着は、ヒトの感覚(嗅覚)試験でも敬遠したい程度に強烈な臭気を発し、日常の洗濯では全く取り切れていなかった。該靴下及び下着を実施例1の薬剤に浸漬し、消臭副剤の粉末を適宜加えて発泡させ放置、20分後に取り出し、洗濯機で遠心脱水、物干竿に吊るして風乾した。市販の携帯型測定器による浸漬・乾燥前後の臭気測定を試みたが、該検体の臭気は段落0004で述べた酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸や4-メチル-3-ヘキセン酸のような単純な成分ではない為か、有意値として測定できなかった。
但し、消臭処理作業後の該靴下及び下着は、発明者を含む複数の関係者の誰もが、残留臭気を感じ取れなかった。それだけ、実施例1の薬剤並びに処理方法による消臭効果は格段に優れていた。
[実施例3]
上述の通り、使用済み衣類に残る体臭等の臭気は、ヒト由来の物質を細菌等の微生物が変性して繊維の隙間に残り、徐々に気化することで感じるものである。故に、直接測定による臭気度の数値化が難しいのであれば、微生物量を測定して脱臭効果の比較をするのが適切であろう。但し、食中毒による疾病を予防するための指標菌(例えば大腸菌)数の測定と異なり、微生物種が定かでないからには、一般細菌検査の方がより適切といえる。
又、長時間を要する培養試験より、1検体当り数分以内で結果が得られる発光(Luminescence)法の方が、消臭処理作業の管理においては、より実用的である。
そこで実施例3においては、人的な計数による培養法細菌検査と機器によるATP測定とを並行して行い、相関が高いことを確認して消臭効果を比較し判定した。
実施例3に係る作業用防護服A及び同Bにおいて、先ず、薬剤浸漬消臭前の対照データを得る為、一般細菌数、並びに、相対発光度(単位の略号・RLU:Relative Light Unit)でみるATP残留量の測定を、共に服表面(10cm×10cm角)の拭き取り検査方法により行った。
前者の採取検体は、遅滞なく一般細菌の培養検査機関に渡し測定を依頼した。後者は携帯型測定器(キッコーマンバイオケミファ株式会社製・ルミテスターPD-30型に機器統一)で即時に計測値を読み取り記録した。そして、一般細菌数と相対発光度の相関をみた。
続いて、作業用防護服A及び同Bを上述消臭基剤液に浸漬した後、消臭副剤の粉末を適宜加えて発泡させ放置、1時間後に該防護服を取り出し、圧縮や遠心による脱水を行なうことなく物干竿に吊るして風乾した。10日後、該防護服表面の一般細菌数、並びに、アデノシン三リン酸(略号ATP)残留量測定を上述と同様の方法・要領で行った結果が表1である。
Figure 0007137187000001
尚、RLUは絶対値でなく、検体量、発光試薬の成分処方、光量検出器の感度及び増幅・換算時の電子回路計数の違いで、異なった器種での測定値比較はできない。因って、表1に用いた測定器は、勿論、器種の統一を図っている。
又、真菌の存在は「カビ臭」の原因になるので、実施例3では一般細菌数測定とは別に真菌(カビ)培養試験も併せて行ったが、消臭処理後の真菌残留を検出できなかった。
イヌやブタは臭気を高感度で検知するといわれるが、ヒトでさえも、昨今市場に出回っている臭気測定器よりはるかに高感度である。それ程、臭気を機器測定して数値化するのは難しい。因って、成分が定かでない臭気度比較を精度高く行なおうとすれば、現状では、市販の臭気測定器よりも細菌検査による比較が好ましいといえる。
表1が意味するところは、臭気度の直接測定ではないが、最も迅速に行えるATP測定値の方が確かな臭気度を反映しており、一般細菌数とATP値は消臭処理の前後で測定値に歴然とした差が認められ、本発明の薬剤及び消臭処理方法の消臭著効を立証している。
本発明は、セルロース系天然繊維やポリエステル繊維を主体として成る白物下着、ワイシャツ、作業用防護服及び単色靴下等の織物繊維の隙間に残った「生乾き臭」及び衣類に染み込んだ「体臭」を分解除去し、且つ望んでいない漂白は避ける消臭剤及び処理方法である。消臭だけが目的であれば、最終的に残留する可能性があるのは界面活性剤に属するアルキルアミンオキシドの微量と人体に対し安全な食塩分だけであるから、人体の安全性確保にも支障は生じない。因って、建築物内の調度品、美術・工芸品や物品包装の消臭にも活用の可能性が十分にある。

Claims (8)

  1. 有効塩素濃度100~2,000mg/Lの次亜塩素酸水溶液に、有効塩素1モルに対し1/4~1モル相当のアルキルアミンオキシド及び有効塩素1モルに対し1/2~1モル相当のアンモニア性窒素を加えてモノクロラミンを生成させ、pH=8.0~10.4に調製した消臭基剤に被処理物を浸漬又は該消臭基剤を被処理物に向けて噴霧する、消臭処理方法。
  2. 請求項1に記載の消臭基剤に対し、有効塩素含有量と等重量以下になる過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液の等液量を消臭副剤として更に加えた水溶液に被処理物を浸漬又は該水溶液を被処理物に向けて噴霧する、消臭処理方法。
  3. 有効塩素濃度100~2,000mg/Lの次亜塩素酸水溶液に、有効塩素1モルに対し1/4~1モル相当のアルキルアミンオキシド及び有効塩素1モルに対し1/2~1モル相当のアンモニア性窒素を加えてモノクロラミンを生成させ、pH=8.0~10.4に調製した、消臭基剤の製造方法。
  4. 請求項3にて製造した消臭基剤に対し、有効塩素含有量と等重量以下になる過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液の等液量を更に消臭副剤として加えた、消臭剤の製造方法。
  5. 有効塩素濃度100~2,000mg/Lの次亜塩素酸水溶液と、
    有効塩素1モルに対し1/4~1モル相当のアルキルアミンオキシドと、
    有効塩素1モルに対し1/2~1モル相当のアンモニア性窒素と、
    を含有し、pH=8.0~10.4である、消臭基剤。
  6. 有効塩素濃度100~2,000mg/Lのモノクロラミンを含有し、且つ、pH=8.0~10.4であり、且つ、モノクロラミンの有効塩素濃度の減少率が初期値の0.2%/日以下である消臭基剤。
  7. 請求項5又は請求項6に記載の消臭基剤と、
    過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液と、
    を含有する消臭剤。
  8. 請求項5又は請求項6に記載の消臭基剤と、
    過炭酸ナトリウムの粉末、又は、活性酸素濃度20~500mg/Lの過炭酸ナトリウム水溶液と、
    からなる、消臭剤セット。
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