JP7135494B2 - モータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置 - Google Patents

モータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置 Download PDF

Info

Publication number
JP7135494B2
JP7135494B2 JP2018120950A JP2018120950A JP7135494B2 JP 7135494 B2 JP7135494 B2 JP 7135494B2 JP 2018120950 A JP2018120950 A JP 2018120950A JP 2018120950 A JP2018120950 A JP 2018120950A JP 7135494 B2 JP7135494 B2 JP 7135494B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
voltage
inverter
cable
diode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018120950A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020005364A (ja
Inventor
美和子 藤田
道雄 玉手
洋樹 勝又
祥之 門嶋
佑平 鈴木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fuji Electric Co Ltd
Original Assignee
Fuji Electric Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Electric Co Ltd filed Critical Fuji Electric Co Ltd
Priority to JP2018120950A priority Critical patent/JP7135494B2/ja
Priority to CN201910477661.6A priority patent/CN110649830B/zh
Publication of JP2020005364A publication Critical patent/JP2020005364A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7135494B2 publication Critical patent/JP7135494B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M7/00Conversion of ac power input into dc power output; Conversion of dc power input into ac power output
    • H02M7/42Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal
    • H02M7/44Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters
    • H02M7/48Conversion of dc power input into ac power output without possibility of reversal by static converters using discharge tubes with control electrode or semiconductor devices with control electrode
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02HEMERGENCY PROTECTIVE CIRCUIT ARRANGEMENTS
    • H02H7/00Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions
    • H02H7/08Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions for dynamo-electric motors
    • H02H7/09Emergency protective circuit arrangements specially adapted for specific types of electric machines or apparatus or for sectionalised protection of cable or line systems, and effecting automatic switching in the event of an undesired change from normal working conditions for dynamo-electric motors against over-voltage; against reduction of voltage; against phase interruption
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02MAPPARATUS FOR CONVERSION BETWEEN AC AND AC, BETWEEN AC AND DC, OR BETWEEN DC AND DC, AND FOR USE WITH MAINS OR SIMILAR POWER SUPPLY SYSTEMS; CONVERSION OF DC OR AC INPUT POWER INTO SURGE OUTPUT POWER; CONTROL OR REGULATION THEREOF
    • H02M1/00Details of apparatus for conversion
    • H02M1/32Means for protecting converters other than automatic disconnection

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Power Engineering (AREA)
  • Inverter Devices (AREA)
  • Control Of Ac Motors In General (AREA)

Description

本発明は、多相モータに印加される過電圧からモータを保護するモータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置に関する。
スイッチング素子を有するインバータでモータを駆動する場合、インバータとモータを接続するケーブルとモータのインピーダンス不整合による反射によってモータに過大なサージ電圧が印可され、モータ巻線の絶縁破壊やモータ巻線の絶縁寿命低下などの問題が生じることがある。このようなモータに印可されるサージ電圧を抑制する方法として、特許文献1に記載されたサージ電圧抑制回路が提案されている。
この特許文献1の図1や図4に記載されたサージ電圧抑制回路では、モータとこのモータを駆動するインバータとの間を接続するケーブルに介挿したリアクトルと、リアクトルとモータとの間のケーブルに個別に中間点が接続されたダイオードレグを並列接続したダイオードブリッジ回路とを備え、ダイオードブリッジ回路の直流高電位側および低電位側がインバータの直流高電位側および低電位側に個別に接続している。
このように構成したサージ電圧抑制回路は、リアクトルとケーブルとの共振によって生じる電圧振動の波高値が、リアクトルとダイオードブリッジ回路により、インバータの直流電圧以下に抑制される。
特開平4-251574号公報 特開2010-136564号公報
特許文献1に記載された様なサージ電圧抑制回路は、モータ受電端子部に印可される電圧波高値を抑制するものである。ところで、モータ巻線の絶縁破壊や絶縁劣化といった問題は、モータ受電端子部の電圧と、モータ内部巻線の電圧分担が影響して生じる。
ここで、モータ内部巻線の電圧分担について説明する。モータ内部巻線は複数のコイルで構成され、商用電源等でモータを駆動した場合は、モータの受電端子部に印可される電圧が全コイルに均一に分担される。
一方、インバータでモータを駆動した場合、モータの受電端子部に印可される電圧は急峻な立ち上がりを持つため、過渡応答特性が出現する。それを表す例として、図18には0-1Vの矩形波電圧をモータの受電端子部(図18(b)のU端子)に印可した場合のモータ内部コイルの電圧分担測定例を示している。この図18から電圧印可直後はモータ内のコイル電圧分担は均一にはならず、受電端子に近いコイルに電圧が集中することが判る。
さらに、図19には、インバータ駆動時のモータ受電端電圧とモータ受電端近傍コイル電圧測定結果の例を示しており、モータ受電端での反射によってモータ受電端にはインバータの直流中間電圧(Vdc)の2倍近くの電圧が印可され、そして、モータ受電端隣接コイルにもこれと同程度の電圧が印可されることが判る。
このような過渡応答による受電端隣接コイルへの電圧集中と、モータ受電端での反射による過電圧とによって、モータ巻線に過大な電圧が印可され、絶縁破壊や絶縁劣化などの問題が生じる。したがって、このようにして生じる過電圧を対策するためには、モータ内部の過渡応答特性を考慮することが重要となる。
しかしながら、特許文献1に記載された先行技術にはモータ受電端における電圧抑制効果やモータ内部の特性については触れられておらず、対策効果に過不足が生じる場合がある。図20には特許文献1に記載の電圧抑制回路の効果を、インバータ駆動時のモータ受電端近傍コイルの電圧シミュレーション結果を用いて示している。図20で破線図示の特性線L1は電圧抑制回路が無い場合、図20で実線図示の特性線L2は抑制回路のインダクタンス値を25μHとした場合、図20で細線図示の特性線L3は電圧抑制回路のインダクタンス値を1mHとした場合のモータ受電端隣接コイルの電圧である。
図20の特性線L2及びL3の何れの対策回路も、リアクトルのインダクタンス値は特許文献1に記載された通りモータケーブルのインダクタンス値よりも大きな値としているが、対策効果の大きさは大きく異なる。
図20の特性線L2ではコイル電圧はインバータの直流中間電圧Vdcを超過しており、モータの絶縁仕様によっては対策が不足している可能性がある。一方で図20の特性線L3ではコイル電圧が商用周波数で運転した場合よりも低い値まで抑制されており、過剰な対策となっている。
対策が不足した場合は、モータが損傷する問題が生じ、対策が過剰な場合は、リアクトルが大きくなるなどによって対策コストが過大になるなどの問題が生じる。また、モータケーブルの長さは現地でのモータ据え付け条件によるので、モータケーブルのインダクタンス値もこれに応じて変化する。このため、事前にフィルタのインダクタンス値を決定することが困難となる問題や、モータケーブルが非常に長い場合はインダクタンス値もそれに応じて非常に大きくなり、大型化やコストアップとなるなどの問題が生じる。
本発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、インバータで駆動するモータのコイルを過電圧から確実に保護し、かつ小型化と対策コストの低減とが可能なモータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明に係るモータ過電圧保護装置の一態様は、モータとこのモータを駆動するインバータとの間を接続するモータケーブルのインバータ側に介挿したリアクトルと、モータケーブルとリアクトルとの接続点に個別に中間点を接続したダイオードレグが並列に接続されたダイオードブリッジ回路とを備えたフィルタ部を有し、ダイオードブリッジ回路の直流高電位側及び直流低電位側がインバータの直流高電位側及び直流低電位側に接続され、ダイオードブリッジ回路を通る電流経路に還流電流抑制部を備えている。そして、リアクトルは、モータのモータケーブルに対する受電端に隣接する固定子コイルに印加される電圧が許容電圧以下となるインダクタンス値に設定されている。
また、本発明に係る電力変換装置の一態様は、多相モータを駆動する多相インバータと、上述したモータ過電圧保護装置とを備えている。
さらに、本発明に係る多相モータ駆動装置は、多相モータと、この多相モータを駆動するインバータと、上述したモータ過電圧保護装置とを備えている。
本発明の一態様によれば、モータ巻線の絶縁保護において重要となる、モータ受電端子部に印可される電圧波高値とモータ内部の過渡的な電圧伝搬特性や不平等なコイル電圧分担とを考慮したモータ過電圧保護装置を実現する。これによって、インバータで駆動するモータのコイルを過電圧から確実に保護し、小型化と対策コストの低減とが可能なモータ過電圧保護装置、またこれを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置を提供することができる。
本発明に係る多相モータ駆動装置の第1実施形態を示す回路図である。 コイル電圧抑制効果の第1シミュレーション結果を示す特性線図であって、(a)はモータの固有振幅係数ξを0に設定した場合の特性線図であり、(b)はモータの固有振幅係数ξを1に設定した場合の特性線図である。 コイル電圧抑制効果の第2シミュレーション結果を示す特性線図であって、(a)はモータの固有振幅係数ξを0に設定した場合の特性線図であり、(b)はモータの固有振幅係数ξを1に設定した場合の特性線図である。 コイル電圧抑制効果の第3シミュレーション結果を示す特性線図であって、(a)はモータの固有振幅係数ξを0に設定した場合の特性線図であり、(b)はモータの固有振幅係数ξを1に設定した場合の特性線図である。 モータケーブルの特性インピーダンスを示す図であって、(a)は公称断面積と特性インピーダンスとの関係を示す特性図であり、(b)は許容電流と特性インピーダンスとの関係を示す特性図である。 モータのトルクと固有振動周波数との関係を示す特性線図である。 リアクトルのインダクタンス値とモータ容量との関係を示す特性線図である。 dV/dtフィルタの循環電流経路を示す説明図である。 限流抵抗を設けない場合の波形図であって、(a)はダイオード電流波形を示す図、(b)はインバータ出力端電圧、フィルタ出力電圧及びモータ受電端電圧を示す波形図である。 限流抵抗の有無による波形図であって、(a)はダイオード電流を示す波形図、(b)は限流抵抗の有無によるモータ受電端線間電圧を示す波形図、(c)は限流抵抗を設けない場合及び本実施形態のモータ受電端線間電圧を示す波形図、(d)は限流抵抗を設けない場合及び本実施形態のダイオード電流を示す波形図である。 本発明に係るモータ過電圧保護装置の第1変形例を示す回路図である。 本発明に係るモータ過電圧保護装置の第2変形例を示す回路図である。 本発明に係るモータ過電圧保護装置の第3変形例を示す回路図である。 本発明に係るモータ過電圧保護装置の第4変形例を示す回路図である。 本発明に係るモータ過電圧保護装置の第5変形例を示す回路図である。 本発明に係るモータ過電圧保護装置の第6変形例を示す回路図である。 図16の第6変形例に適用し得る漏れ電流抑制インピーダンスを示す図である。 モータ内部の電圧分担を示す図であって、(a)は測定個所を示す図、(b)は各測定個所の測定電圧を示す特性線図である。 モータ受電端電圧と受電端隣接コイル電圧を示す特性線図である。 先行技術の効果の説明に供する特性線図である。
次に、図面を参照して、本発明の一実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることはもちろんである。
また、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された請求項が規定する技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
[第1実施形態]
まず、本発明の一の態様を表すモータ過電圧保護装置を備えた多相モータ駆動装置の第1実施形態について説明する。
図1に示すように、多相モータ駆動装置10は、三相交流電源11と、この三相交流電源11から出力される三相交流電力がトランス12を介して入力される電力変換装置13と、この電力変換装置13から出力される三相電力によって駆動される三相モータ14とを備えている。
電力変換装置13は、トランス12から三相リアクトル20を介して入力される三相交流電力を直流電力に変換するパルス幅変調(PWM)コンバータ(以下、PWMコンバータと称す)21と、このコンバータ21から出力される直流電力を平滑化する平滑コンデンサ22と、この平滑コンデンサ22で平滑化された直流電力を三相交流電力に変換して三相モータ14に供給する三相インバータ23とを備えている。
ここで、PWMコンバータ21は、図1に示すように、高電位側配線Lp及び低電位側配線Ln間に、R相スイッチングレグCSLr、S相スイッチングレグCSLs及びT相スイッチングレグCSLtが並列に接続されたフルブリッジ回路を備えている。
R相スイッチングレグCSLrは、例えば絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)で構成される2つのスイッチング素子Q11及びQ12が直列に接続されている。S相スイッチングレグCSLs及びT相スイッチングレグCSLtも、R相スイッチングレグCSLrと同様のスイッチング素子Q13,Q14及びQ15,Q16が直列に接続されている。なお、各スイッチング素子Q11~Q16には、逆並列に還流ダイオードD11~D16が接続されている。
また、各スイッチングレグCSLr、CSLs及びCSLtのスイッチング素子Q11,Q13及びQ15とスイッチング素子Q12,Q14及びQ16との接続点である中間点がトランス12の出力側に接続されている。
さらに、各スイッチング素子Q11~Q16のゲートには、図示しないゲート駆動回路からパルス幅変調(PWM)信号でなるゲート信号が入力されることにより、トランス12からの交流電力を直流電力に変換して高電位側配線Lp及び低電位側配線Lnに出力する。
なお、コンバータとしては、PWMコンバータ21に限らず、PWMコンバータ21の各スイッチング素子Q11~Q16を削除してダイオードD11~D16のみから構成したダイオードブリッジ整流回路を適用することができる。
また、三相インバータ23は、図1に示すように、平滑コンデンサ22が接続された高電位側配線Lp及び低電位側配線Ln間に、U相スイッチングレグISLu、V相スイッチングレグISLv及びW相スイッチングレグISLwが並列に接続されたフルブリッジ回路を備えている。
U相スイッチングレグISLuは、例えば絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(IGBT)で構成される2つのスイッチング素子Q21及びQ22が直列に接続されている。V相スイッチングレグISLv及びW相スイッチングレグISLwも、U相スイッチングレグISLuと同様のスイッチング素子Q23,Q24及びQ25,Q26が直列に接続されている。なお、各スイッチング素子Q21~Q26には、逆並列に還流ダイオードD21~D26が接続されている。
また、各スイッチングレグISLu、ISLv及びISLwのスイッチング素子Q21,Q23及びQ25とスイッチング素子Q22,Q24及びQ26との接続点である交流出力端が三相のモータケーブル24を介して三相モータ14のモータ端子tu、tv及びtwに接続されている。ここで、モータケーブル24は、スイッチング素子Q21及びQ22の交流出力端及びモータ端子tu間に接続されたU相ケーブルLuと、スイッチング素子Q23及びQ24の交流出力端及びモータ端子tv間に接続されたV相ケーブルLvと、スイッチング素子Q25及びQ26の交流出力端及びモータ端子tw間に接続されたW相ケーブルLwとで構成されている。
さらに、三相インバータ23の各スイッチング素子Q21~Q26のゲートには、図示しないゲート駆動回路からパルス幅変調(PWM)信号でなるゲート信号が入力される。この三相インバータ23で、平滑コンデンサ22が接続された高電位側配線Lp及び低電位側配線Lnから供給される直流電力を交流電力に変換してモータケーブル24を介して三相モータ14に供給する。
三相インバータ23及びモータケーブル24間には、モータ過電圧保護装置MOPが設けられている。このモータ過電圧保護装置MOPは、フィルタ部としての電圧クランプ形dV/dtフィルタ30を備えている。この電圧クランプ形dV/dtフィルタ30は、モータケーブル24の各相ケーブルLu~Lwの三相インバータ23側に接続された三相リアクトル31と、各相ケーブルLu~Lwの三相リアクトル31側に接続されたダイオードブリッジ回路32と、ダイオードブリッジ回路32の交流入力側に接続された還流電流抑制部としての限流抵抗33とを備えている。
三相リアクトル31は、U相ケーブルLuに介挿されたU相リアクトル31uと、V相ケーブルLvに介挿されたV相リアクトル31vと、W相ケーブルLwに介挿されたW相リアクトル31wとを有する。
ダイオードブリッジ回路32は、直流出力側となる高電位側配線Lp1と低電位側配線Ln1との間に並列に接続された3組のダイオードレグ32u、32v及び32wを備えている。
ダイオードレグ32uは、高電位側配線Lp1及び低電位側配線Ln1間に2つのダイオードD31及びD32が直列に接続され、ダイオードD31のカソードが高電位側配線Lp1に接続され、アノードがダイオードD32のカソードに接続され、ダイオードD32のアノードが低電位側配線Ln1に接続されている。さらに、ダイオードD31及びD32間の中間点である交流入力端が三相リアクトル31のU相リアクトル31uとモータケーブル24のU相ケーブルLuとの接続点P1uに接続されている。
ダイオードレグ32v及び32wもダイオードレグ32uと同様に高電位側配線Lp1及び低電位側配線Ln1間に2つのダイオードD33,D34及びD35,D36が順方向に直列に接続されている。そして、ダイオードD33及びD34の中間点である交流入力端が、三相リアクトル31のV相リアクトル31vとモータケーブル24のV相ケーブルLvとの接続点P1vに接続されている。また、ダイオードD35及びD36の中間点が、三相リアクトル31のW相リアクトル31wとモータケーブル24のW相ケーブルLwとの接続点P1wに接続されている。
また、限流抵抗33は、各ダイオードレグ32u、32v及び32wの交流入力端と、接続点P1u、P1v及びP1wとの間に個別に接続された抵抗Ru、Rv及びRwで構成されている。ここで、抵抗Ru、Rv及びRwの抵抗値は、モータケーブル24の各相ケーブルLu、Lv及びLwの接続点P1u、P1v及びP1wと三相モータ14の受電端子tu、tv及びtwとの間の特性インピーダンスZu、Zv及びZwと同等の値に設定されている。
そして、高電位側配線Lp1が電力変換装置13の高電位側配線Lpに接続され、低電位側配線Ln1が電力変換装置13の低電位側配線Lnに接続されている。
次に、dV/dtフィルタ30のリアクトルの値の設定方法を、出力電力5.5kW、出力電圧AC400V、4極の直列接続されたコイルによって構成される固定子をもつ三相モータ14を三相インバータ23で駆動する場合を例に説明する。
本dV/dtフィルタ30は、高周波的にはフィルタのリアクトルLとモータケーブル24の特性インピーダンスZ-cの1次フィルタ回路として作用する。そのため、フィルタ出力端電圧Vfilterは下記(1)式で表すことができる。
Figure 0007135494000001
ここで、LはdV/dtフィルタ30のインダクタンス値[H]、Vinvはインバータ出力端電圧[V]、Zcはモータケーブルの特性インピーダンス[Ω]である。
また、モータ受電端に隣接するコイルの電圧Vcoilは下記(2)式で表すことができる。
Figure 0007135494000002
ここで、Γmは、モータケーブルとモータ受電端における反射係数、pはモータ固定子コイル数、fcoilはモータコイル固有振動周波数[Hz]、ξはモータ固有振幅係数であって、モータコイルの抵抗成分に相当し、0<ξ<1の範囲に設定される。
この(2)式に各種定数を代入し、時間tを0から増加させることで、モータ受電端に隣接する固定子コイルの電圧Vcoilを求めることができる。例として、以下の定数を用いて求めたコイル電圧を図2(a)及び(b)に示す。
dV/dtフィル30のインダクタンス値L[H]=1μ[H]~600μ[H]
インバータ出力端電圧Vinv[V]=0Vから直流中間電圧Vdcに立ち上がる矩形波
モータケーブルの特性インピーダンスZc[Ω]=70Ω
このモータケーブルの特性インピーダンスZcは、以下の様にして求めた。
5.5kW容量モータの定格電流は13.5A程度であり、このような場合に一般に適用するモータケーブル24は、断面積が2mm、3.5mm、5.5mm、8mmのいずれかである。
ケーブルの特性インピーダンスZcは、その断面寸法によっておよその値が決まる(長さは関係しない)。断面積2mmで4芯のケーブルを使用することを想定すると、その特性インピーダンスは、実測結果から約70Ωである。
モータケーブルとモータ受電端における反射係数Γm=1
この反射係数Γmは、厳密にはケーブルやモータによってその値は異なるが、1に近い値であることが一般的である。
モータ固定子コイル数p=4
モータコイル固有振動周波数fcoil[Hz]=140kHz
このモータコイル固有振動周波数fcoil400V、5.5kW誘導モータの実測値から求めた
モータ固有振幅係数ξ=1、0
この図2(a)及び(b)から明らかなように、dV/dtフィルタ30のインダクタンス値Lが1μH程度では電圧抑制効果は非常に小さく、インダクタンス値Lが大きくなるほど、モータ受電端に隣接するコイルのコイル電圧の極大値が抑制されていることが判る。
そして、dV/dtフィルタ30のインダクタンス値として、コイル電圧の極大値がモータ受電端に隣接するコイルの絶縁耐圧または許容電圧以下となるような、できるだけ小さい値を選定すれば、過剰に対策することなく、モータコイルを過電圧から確実に保護できる。
ここで、モータの絶縁仕様や装置構成をもとにリアクトル31のインダクタンス値Lを選定する手順の例を以下に示す。
[インダクタンス値選定例1]
インバータ駆動を想定した絶縁設計モータに適用することを想定したフィルタの場合は、コイル電圧をインバータ直流中間電圧値程度(Vdc)に抑制できると良い。そのために必要なインダクタンス値を選定する場合、前述した方法と同様の手法で求めた図3のコイル電圧を参照し、コイル電圧が直流中間電圧Vdcを超えないリアクトルの値として、60μH(図3(a)、ξ=0の場合)~90μH(図3(b)、ξ=1の場合)の値を選定すると良い。モータ固有振幅係数ξが明らかな場合は、その値を用いてコイル電圧が直流中間電圧Vdcを超えないリアクトルの値を求め、モータ固有振幅係数ξが不明ならばモータコイルを確実に保護できるように90μHを選定すれば良い。
[リアクトルの値選定例2]
上記の選定例1ではモータ絶縁仕様をもとにリアクトルの値を選定したが、それ以外にも各種条件を考慮して値を選定することができる。例えば、モータケーブルが非常に短い場合や、モータ受電端に整合回路が接続されている場合などで、モータ受電端での電圧反射による過電圧が生じない、または非常に小さい場合もある。このような場合は、反射係数Γm=0を前述した(2)式に代入してコイル電圧を求め、コイル電圧の許容値との比較によりインダクタンス値Lを決定する。このような場合のコイル電圧の計算例を図4(a)及び(b)に示している。この例におけるコイル電圧の許容値がVdc/4とすると、同図からリアクトルの値は150μH~250μH程度が良いことが判る。
なお、コイル電圧の許容値は、インバータ直流中間電圧Vdcを4極のモータコイルで均一に電圧分担した場合に印可される電圧がVdc/4であることからこの値を引用した。これは、インバータから出力される電圧立ち上がり・立下り時間が長くなると、受電端子近傍コイルへの電圧集中は緩和し、均一に電圧分担した状態に近づくためである。コイル電圧許容値が明確でない場合、このように許容値を設定することで、多くのインバータ駆動モータのコイルを確実に過電圧から保護できる。直流中間電圧Vdc・2極のモータであれば、許容電圧をVdc/2にすれば良い。
以上の様にして、モータの絶縁仕様やインバータ駆動モータシステムの構成などに応じて、適切なインダクタンス値を選定する。なお、リアクトル31に用いるコア材の種類によっては透磁率の周波数依存性が大きく、これに伴いインダクタンス値も周波数によって値が変化する場合がある。そのため、モータコイルの過電圧保護において重要となる、モータコイル固有振動周波数において、前述したインダクタンス値であることが必要である。
なお、モータコイル固有振動周波数fcoilは、モータの容量や極数および固定子構造などによっても異なるが、50kHz~500kHzの帯域であることが一般的である。また、インバータや、モータケーブル、およびモータにおける各種定数の個体差を考慮し、リアクトルの値に例えば20%程度の一定のマージンを持たせ、モータを確実に保護できるようにしても良い。
[dV/dtフィルタのインダクタンス値L設定方法]
ところで、コイル電圧を前述した(2)式で計算するために必要な定数が判らない様な場合も想定される。そのような場合は、以下に説明する(a)及び(b)の方法で定数を決定しても良い。
(a)測定結果をもとに導出した近似式を用いて定数を設定する方法
(a-1)モータケーブルの特性インピーダンスZc
モータケーブルの許容電流値とモータケーブルの特性インピーダンスZcとの関係の近似式から導出する。
図5(a)及び(b)には、単芯ケーブルと3芯ケーブルおよび4芯ケーブルのモータケーブルの特性インピーダンス測定例を示している。これら図5(a)の横軸はケーブルの導体の公称断面積であり、図5(b)の横軸はケーブルの導体の許容電流である。これら図5(a)及び(b)を参照しながら、電力容量5.5kW/電圧400V/4極/定格電流13.5Aの3相インバータ23で3相モータ14を200mのモータケーブル24を接続して駆動する場合を例に、dV/dtフィルタ30のインダクタンス値Lの設定方法を以下に説明する。
モータケーブル24は、導体の公称断面積ごとに許容電流が定められているため、モータケーブル24を流れる電流値から使用するケーブルの導体断面積を選定できる。さらに詳細には、モータケーブルでの発熱量や電圧降下を許容範囲以下にするために、1~3サイズ程度大きな公称断面積のケーブルを用いることもある。例えば、13.5Aの定格電流を流すために、公称断面積ごとに定められた許容電流から適用導線の断面積を決めると、公称断面積2mm以上であれば良いが、電圧降下を考慮した場合は、適用先の仕様によっては許容できる電圧降下範囲にするためには200mと比較的長いケーブルの場合は公称断面積が5.5mm以上のケーブルを使う必要があることもある。そこで本例では、公称断面積が5.5mmのケーブルを用いる。
ここで、図5(a)を参照すると、5.5mmのケーブルの特性インピーダンスは、単芯ケーブルは99Ω、4芯ケーブルは61Ω、3芯ケーブルは41Ωと、ケーブルの種類によってその値が異なる。使用するケーブルが決まっている場合はこの値を用いれば良いし、不明な場合はモータコイルを確実に保護できるように、3つのケーブルの最も小さな値である41Ωを用いても良い。
なお、モータケーブルの特性インピーダンスは原理的に、導体半径やUVW各相の導体間距離および絶縁体の材質などで決まり、ケーブル長には依存しない。そのため、モータケーブルの特性インピーダンスを実地で測定せずとも、公称断面積や種類が同じケーブルの特性インピーダンスから推定することができる。あるいは、dV/dtフィルタ30の許容電流値と図5(b)から、特性インピーダンスを推定して限流抵抗値を設定しても良い。
また、図5(b)からケーブルの種類によらず許容電流が大きくなると特性インピーダンスが小さくなる関係があることが判るが、この関係は下式のよう表すことができる。
120×I-04<Zc<500×I-0.3[Ω] ・・・(3)
この(3)式を用いて、dV/dtフィルタ30の許容電流からモータケーブルの特性インピーダンスを求めると良い。例えば、単芯のモータケーブルを使用するインバータ駆動モータシステムに、許容電流50Aのフィルタを適用する場合は、まず図5(b)から上記(3)式にI=50Aを代入して特性インピーダンスZcの値の範囲を求める。さらに、単芯ケーブルは比較的特性インピーダンスが大きな傾向があることから、求めたZcの最大値である195Ωを用いてリアクトルのインダクタンス値Lを設定する。
(a-2)モータコイル固有振動周波数fcoilの設定方法
モータコイル固有振動周波数とモータトルクとの関係の測定値から近似式を導出する。
図6には、モータの振動周波数測定値とモータの定格トルクとの関係を示している。モータ振動周波数は定格トルクが大きい程高くなる傾向が確認でき、この図6からモータ振動周波数fcoilとトルクTの関係を以下の近似式で表すことができる。
60000T0.1<fcoil<70000T0.3 ・・・(4)
この(4)式と使用モータのトルクから、モータ振動周波数fcoilの値を得れば良い。例えば電力容量5.5W/4極/出力周波数50Hzのモータを使用し、確実にモータを保護する方針でリアクトル31のインダクタンス値Lを設定する場合は、モータのトルクT=34N・mを上記(4)式に代入してモータ振動周波数fcoilの範囲を算出し、モータ保護の点で安全サイドに相当するモータ固有振動周波数fcoilの下限値85kHzを用いてリアクトル31のインダクタンス値Lを設定する。
(b)代表的な値を用いて定数を設定する。
一般に広く用いられる条件を想定した値や、モータを確実に保護できる値を設定する。例えば下記の様な値を用いると良い。
・モータケーブルとモータ受電端における反射係数Γm=2
・モータ固定子コイル数p=4
・モータ固有振幅係数ξ=0.5
ここで、上述した近似式や代表値を用いたインダクタンス値を選定する手順の例を以下に示す。
[インダクタンス値選定例3]
例えば、インバータ駆動を想定した絶縁設計モータに適用することを想定したdV/dtフィルタ30の場合、モータ14のコイル電圧Vcoilをインバータ直流中間電圧値程度(Vdc)に抑制できると良い。そこで、前述した(2)式と下記の定数を用いて、コイル電圧Vcoilがインバータ直流中間電圧値以下になるようなリアクトル31の最小のインダクタンス値Lを求める。
モータケーブル24の特性インピーダンスZc[Ω]を前記(3)式より算出(電流Iはモータ定格電流を使用)する。
モータコイル固有振動周波数fcoil[Hz]=(4)式により算出する。
インバータ出力端直流電圧Vinv[V]=0Vから直流中間電圧Vdcに立ち上がる矩形波
モータケーブルとモータ受電端における反射係数Γm=1
モータ固定子コイル数p=2、4、6のいずれか
モータ固有振幅係数ξ=1~0の値
このようにして求めたインダクタンス値Lとモータ容量Pmoterの関係を図7に示す。この図7において、インダクタンス値Lは、ケーブルの種別、モータ固定子コイル数、およびモータ固有振幅係数によって異なるため、同一容量のモータにおける最小値と最大値を示している。同図によれば、5.5kWのモータに適用するリアクトル31のインダクタンス値Lは36μH~228μHの値に設定すれば良い。使用するケーブルの種別、モータ固定子コイル数およびモータ固有振幅係数が明らかな場合は、これに応じて適切なインダクタンス値を設定すれば良いし、不明な場合はモータを確実に保護するために228μHに設定すると良い。
[インダクタンス値の選定例4]
本選定例では、インダクタンス値Lとモータ容量Pmoterとの間には図7に示すように相間関係がある。そこで、図7からインダクタンス値を選定する例を説明する。この図7では「◇」で表される最大条件のインダクタンス値Lf_maxと、「□」で表される最小条件のインダクタンス値Lf_minとモータ容量Pmoterの関係は以下の近似式で表すことができる。
f_max=0.005×Pmoter -0.3 ・・・(5) (最大条件)
f_max=0.0004×Pmoter -0.4 ・・・(6) (最小条件)
そこで上記(5)式及び(6)式と、モータ容量を用いてインダクタンス値を決定すれば良い。例えば、モータ容量Pmoter=5.5kWのモータに適用するリアクトル31のインダクタンス値Lは、(5)式、(6)式、モータ容量Pmoter=5.5kWから、13μH~377μHとすればよい。
[dV/dtフィルタ30の限流抵抗33の作用]
dV/dtフィルタ30は、三相インバータ23の交流出力側と直流入力側との間に介挿されている関係で、限流抵抗33を設けない場合には、図8に示すように、三相リアクトル31からダイオードブリッジ回路32と三相インバータ23のスイッチング素子を通って三相リアクトル31に戻る還流電流が減衰せずに流れ続ける。このときのダイオードを流れる還流電流は、図9(a)に示すように、フィルタ出力端電圧が図9(b)に示すように直流中間電圧Vdcに達した後に流れ続けることが判る。この還流電流によってダイオードが加熱する問題や損失が増加する等の問題が生じる。このため、還流電流を抑制するために限流抵抗33が必要となる。
限流抵抗33が無い場合には、上述した還流電流が流れる経路にはインダクタンスはあるものの、電流を積極的に減衰させる要素が存在しない。そのため、図9(a)に示すように、還流電流の振幅が大きく減衰が非常に遅くなる振動波形となる。
一方で、還流電流が流れる経路に限流抵抗33を設けることにより、還流電流を低減することができる。すなわち、図10(a)に示すように、限流抵抗33を設けない場合のダイオード電流は、点線図示のように振幅が大きく減衰が遅くなる減衰振動波形となるのに対し、限流抵抗33を設けた場合には、実線図示のように還流電流は振幅が小さく且つ速やかに低減することが判る。
しかしながら、限流抵抗33を設けることで、モータ受電端の線間サージ電圧は、図10(b)に点線図示のように、限流抵抗33を設けない場合の一点鎖線図示のピーク電圧に対して、より大きなピーク電圧となり、大きなサージ電圧となってしまう。
これに対し、上記実施形態のように、限流抵抗33の抵抗値をモータケーブル24の特性インピーダンスZcと同等にすることにより、図10(c)で実線図示のように限流抵抗33を設けることによるサージ電圧を抑制することができる。つまり、限流抵抗33の抵抗値をモータケーブルの特性インピーダンスZcと同等に設定することにより、モータ受電端線間電圧のピーク値を図10(c)で実線図示のように、図10(c)で点線図示の限流抵抗を設けない場合のモータ受電端線間電圧のピーク電圧値と同等することができる。すなわち、モータ受電端線間電圧の最大値は、限流抵抗を設けた場合と設けない場合とで変化はなく、ともに約1.3Vdcで同等となる。
また、ダイオード電流は、図10(d)に示すように、点線図示の限流抵抗33を設けない場合の減衰振動波形に比較して、限流抵抗33を設け、且つ抵抗値を上述したように設定した場合には、実線図示のように、振幅が小さく、且つ振動波形とはならずに素早く減衰させることができる。
なお、限流抵抗33の抵抗値は、小さければそれで良い、ということではなく、限流抵抗33の抵抗値Rfを下記のように設定する。
Zc/2≦限流抵抗値Rf≦Zc
ここで、限流抵抗値をケーブルの特性インピーダンスの半分から同等未満の値にすることで、インバータのスイッチング素子が短時間内に連続してスイッチした場合に生じる、モータ受電端におけるサージ電圧ピーク値を低減することができる。
[dV/dtフィルタ30のダイオード選定]
ダイオードブリッジ回路32に使用するダイオードは、本フィルタに適した逆回復特性を持つものを適用する必要がある。インバータのスイッチング素子がPWM動作応じてオン・オフ動作を繰り返すことで、インバータの出力端の電圧はPWMパルス幅をもつ矩形波電圧を出力するが、このパルス幅よりもダイオードの逆回復時間が長いと、ダイオードの電流が流れ続け、発熱や場合によっては破損などの問題が生じる恐れがある。そのため、逆回復時間がPWMパルス幅よりも短いダイオードを適用することが望ましい。例えば、一般に高速PNダイオードと呼ばれるFRD(fast recovery diode)、HED(high efficiency diode)の他、SBD(schottky barrier diode)、PINダイオード(p-intrinsic-n diode)などを用いると良い。また逆回復時間Trrの目安として、インバータのキャリア周期(キャリア周波数の逆数)の1/5以下であると良い。
以上のように上記実施形態によると、dV/dtフィルタ30のリアクトル31のインダクタンス値Lをモータ14の受電端に隣接する固定子コイルに印加される電圧が、その受電端に隣接する固定子コイルの許容電圧以下となるように設定されている。このため、モータ巻線の絶縁保護において重要となる、モータ受電端子部に印可される電圧波高値とモータ内部の過渡的な電圧伝搬特性や不平等なコイル電圧分担とを考慮したモータ過電圧保護装置を実現できる。これによって、インバータ23で駆動するモータ14のコイルを過電圧から確実に保護することができ、かつリアクトル31の小型化と過電圧に対する対策コストの低減とが可能なモータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置を提供することができる。
しかも、前述した(2)式でモータの受電端に隣接する固定子コイルに印加される電圧を算出することにより、モータ受電端子部に印可される電圧波高値と、モータ内部の過渡的な電圧伝搬特性とそれに伴う不均一なコイル電圧分担とを定式的・定量的に考慮することができ、リアクトル31のインダクタンス値Lを設定することができる。
ここで、前述した(2)式のインバータ出力端電圧Vinv、モータケーブルの特性インピーダンスZc、モータケーブルとモータ受電端における反射係数Γm、モータ固定子コイル数p、モータコイル固有振動周波数fcoil、モータ固有振幅係数ξとしてインバータ、モータケーブル、モータを組み合わせたときの定数を設定することにより、多相モータ駆動装置のシステム構成に応じた定数設定を行うことができる。
さらに、モータケーブルの特性インピーダンスZcをモータケーブルの許容電流に基づいて設定し、モータコイル固有振動周波数fcoilをモータのトルクから設定し、モータケーブルとモータ受電端における反射係数Γmを0<Γm<1の範囲に設定し、モータ固有振幅係数ξを0<ξ<1の範囲に設定することにより、多相モータ駆動装置のシステム構成により近い定数設定を行うことができる。
また、受電端に隣接する固定子コイルの許容電圧としては、固定子コイル間の端子間絶縁耐圧やインバータの直流中間電圧値をモータ極数で除した値を設定することにより、モータの過電圧保護を確実に行うことができる。
なお、上記実施形態では、限流抵抗33をダイオードブリッジ回路32の交流入力側に接続した場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、例えば、図11に示すように、ダイオードブリッジ回路32の各ダイオードレグ32u~32wの高電位側及び低電位側にそれぞれ限流抵抗R2u~R2w及び限流抵抗R2x~R2zとして接続するようにしてもよい。また、図12に示すように、ダイオードブリッジ回路32の直流出力側に限流抵抗R3p及びR3nとして接続するようにしてもよい。この場合は、各限流抵抗R3p及びR3nの抵抗値を上記実施形態の限流抵抗Ru~Rwの3/4の値に設定すればよい。さらには、図13に示すように、三相リアクトル31の各リアクトルLu~Lwと並列に限流抵抗Rlu~Rlwを接続するようにしてもよい。
また、限流抵抗として、図14に示すように、三相リアクトル31の各リアクトルに含まれる抵抗成分を使用するようにしてもよい。すなわち、リアクトルは、インダクタンス成分に加え、ヒステリシス損失や渦電流損失およびジュール損失に伴う抵抗成分をもち、その等価回路はインダクタンスと周波数特性をもつ抵抗の直列回路で表すことができる。このようなリアクトルの抵抗成分によって還流電流を低減できる場合は、図14に示すように限流抵抗を設けずに、リアクトル31とダイオードブリッジ回路32のみでフィルタ30を構成しても良い。ここで、リアクトルの抵抗成分は、還流電流低減効果やサージ電圧低減効果に影響するため、所望の値(例えば、モータケーブル中の電気伝搬周期相当の高周波において、モータケーブルの特性インピーダンスの1/2程度の値)になるように、リアクトルのコア材や形状を選定すると良い。
また、上記実施形態では、ダイオードブリッジ回路32が並列に接続されたダイオードレグ32u~32wで構成されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、図15に示すように、ダイオードレグ32u~32wと並列にダイオードD41及びD42を直列に接続した対地用ダイオードレグ34を接続し、この対地用ダイオードレグ34のダイオードD41及びD42間の中間点を接地に接続することにより、零相成分のサージ電圧も直流中間電圧Vdcにクランプすることが可能となり、零相成分のサージ電圧に対して大きな抑制効果を得ることができる。また、零相成分のサージ電圧抑制効果が、三相インバータやPWMインバータのスイッチング動作や、接地の取り方や、インバータやモータの並列運転数に影響されることがない。この対地用ダイオードレグ34は、図15に示すように、限流抵抗がダイオードブリッジ回路32の交流入力側に配置されている場合に限らず、限流抵抗が還流電流経路の何れかに配置されている場合でもダイオードブリッジ回路32に適用することができる。
さらに、図16に示すように、対地用ダイオードレグ34のダイオードD41及びD42間の中間点と接地との間に漏れ電流を抑制する漏れ電流抑制インピーダンスZeを接続するようにしてもよい。この漏れ電流抑制インピーダンスZeは、具体的には、図17(a)に示す漏れ電流抑制抵抗Re、図17(b)に示す低周波電流成分抑制用の接地コンデンサCe及び図17(c)に示す漏れ電流抑制抵抗Reと低周波電流成分抑制用の接地コンデンサCeの直列回路の何れか1つを選択すればよい。
また、上記実施形態では、モータがΔ結線されている場合について説明したが、これに限定されるものではなく、スター結線されているモータにも本発明を適用することができる。
また、上記実施形態では、電力変換装置13を構成する三相インバータ23で三相モータ14を駆動する場合について説明したが、四相以上の多相モータを多相インバータで駆動する場合にも本発明を適用することができる。この場合、ダイオードブリッジ回路32を、多相モータの相数に応じた数のダイオードレグを並列に接続すればよい。
また、上記実施形態では、1つの電力変換装置13で1つの三相モータ14を駆動する場合について説明したが、1つの電力変換装置13で複数の三相モータ14を駆動する場合にも本発明を適用することができる。さらには、電力変換装置13を構成する1つのコンバータに三相インバータ及び三相モータを複数組接続する場合にも本発明を適用することができる。
10…多相モータ駆動装置、11…三相交流電源、12…トランス、13…電力変換装置、14…三相モータ、20…三相リアクトル、21…パルス幅変調(PWM)コンバータ、22…平滑コンデンサ、23…三相インバータ、24…モータケーブル、Lu…U相ケーブル、Lv…V相ケーブル、Lw…W相ケーブル、tu~tw…受電端子、31…三相リアクトル、31u…U相リアクトル、31v…V相リアクトル、31w…W相リアクトル、32…ダイオードブリッジ回路、32u…U相ダイオードレグ、32v…V相ダイオードレグ、32w…W相ダイオードレグ、33…限流抵抗、34…対地用ダイオードレグ、Ru~Rw、R2u~R2w、R2x~R2z、R3p、R3n…限流抵抗、Ze…漏れ電流抑制インピーダンス

Claims (15)

  1. モータと当該モータを駆動するインバータとの間を接続するモータケーブルの当該インバータ側に介挿したリアクトルと、
    前記モータケーブルと前記リアクトルとの接続点に個別に中間点を接続したダイオードレグが並列に接続されたダイオードブリッジ回路とを備えたフィルタを有し、
    前記ダイオードブリッジ回路の直流高電位側及び直流低電位側が前記インバータの直流高電位側及び直流低電位側に接続され、
    前記ダイオードブリッジ回路を通る電流経路に還流電流抑制部を備え、
    前記リアクトルは、前記モータの前記モータケーブルに対する受電端に隣接する固定子コイルに印加される電圧が許容電圧以下となるインダクタンス値に設定されており、
    前記受電端に隣接する固定子コイルに印加される電圧Vcoilは、前記インバータの出力端電圧をVinv、前記モータケーブルの特性インピーダンスをZc、前記リアクトルのインダクタンス値をLf、前記モータケーブルとモータ受電端における反射係数をΓm、前記固定子コイル数をp、前記固定子コイルの固有振動周波数をfcoil、前記モータの固有振幅係数をξ、時間をtとしたとき、

    Figure 0007135494000003

    で表されるモータ過電圧保護装置。
  2. 前記受電端に隣接する固定子コイルに印加される電圧Vcoilは、前記式(A)で表される電圧Vcoilの時間tに関する関数において、最も小さな正の時間tにおける電圧Vcoilの極大値であり、前記インバータ出力端電圧Vinvは、時間t=0[s]で0Vからインバータ直流中間電圧値に立ち上がる矩形波である請求項に記載のモータ過電圧保護装置。
  3. 前記インバータ出力端電圧Vinv、モータケーブルの特性インピーダンスZc、モータケーブルとモータ受電端における反射係数Γm、モータコイル固有振動周波数fcoil、固定子コイルの極数p、モータ固有振幅係数ξとして、前記インバータ、前記モータケーブル、前記モータを組み合わせたときの定数を設定する請求項1又は2に記載のモータ過電圧保護装置。
  4. 前記モータケーブルの特性インピーダンスZcは、前記モータケーブルの許容電流をIとしたとき、
    120×I-0.4<Zc<500I-0.3[Ω]の範囲に設定され、
    前記モータコイル固有振動周波数fcoilは、前記モータのトルクをT[N・m]としたとき、
    60000T0.1<fcoil<70000T0.3[Hz]の範囲に設定され、
    前記モータ受電端における反射係数Γmは、
    0<Γ<1の範囲に設定され、
    前記モータ固有振幅係数ξは、
    0<ξ<1の範囲に設定される請求項1又は2に記載のモータ過電圧保護装置。
  5. 前記リアクトルのインダクタンス値は、前記(A)式に与えるモータケーブルの特性インピーダンスZc、モータコイル固有振動周波数fcoil、インバータ出力端直流電圧Vinv、反射係数、極数、モータ固有振幅係数を設定し、使用するモータケーブルの種別、前記モータの固定子コイル数及びモータ固有振幅係数によるインダクタンス値の最大値及び最小値をモータ容量毎に算出したモータ容量とインダクタンス値との相間関係を表す特性線に基づいて算出する請求項1又は2に記載のモータ過電圧保護装置。
  6. 前記受電端に隣接する固定子コイルの許容電圧は、前記固定子コイルの絶縁耐圧である請求項1からの何れか一項に記載のモータ過電圧保護装置。
  7. 前記受電端に隣接する固定子コイルの許容電圧は、前記インバータの出力電圧に基づいて設定する請求項1からの何れか一項に記載のモータ過電圧保護装置。
  8. 前記受電端に隣接する固定子コイルの許容電圧は、前記インバータの出力電圧を前記モータの極数で除した値に設定する請求項1からの何れか一項のモータ過電圧保護装置。
  9. 前記還流電流抑制部は、前記ダイオードブリッジ回路の交流入力側に接続された抵抗素子、前記ダイオードブリッジ回路の出力側に接続された抵抗素子、前記ダイオードブリッジ回路の各ダイオードレグの高電位側及び低電位側にそれぞれ接続された抵抗素子、前記ダイオードブリッジ回路の直流高電位側及び直流低電位側に接続された抵抗素子、前記リアクトルに含まれる抵抗成分の何れか1つで構成されている請求項1からの何れか一項に記載のモータ過電圧保護装置。
  10. 前記ダイオードブリッジ回路は、並列に接続された前記ダイオードレグと並列に接続された対地用ダイオードレグを備え、該対地用ダイオードレグの中間点が接地されている請求項1からの何れか一項に記載のモータ過電圧保護装置。
  11. 前記対地用ダイオードレグの中間点と接地との間に電流抑制インピーダンスが接続されている請求項10に記載のモータ過電圧保護装置。
  12. 前記電流抑制インピーダンスは、抵抗及びコンデンサの少なくとも一方で構成されている請求項11に記載のモータ過電圧保護装置。
  13. 前記ダイオードブリッジ回路を構成するダイオードとして、高速リカバリダイオード、高効率ダイオード、ショットキバリアダイオード、PINダイオード、及び逆回復時間が前記インバータのキャリア周期の1/5以下であるダイオードの何れ一つを選定した請求項1から12の何れか一項に記載のモータ過電圧保護装置。
  14. 多相モータを駆動する多相インバータと、
    前記請求項1から13の何れか一項に記載のモータ過電圧保護装置と、
    を備えた電力変換装置。
  15. 多相モータと、
    前記多相モータを駆動する多相インバータと、
    前記請求項1から13の何れか一項に記載のモータ過電圧保護装置と、
    を備えた多相モータ駆動装置。
JP2018120950A 2018-06-26 2018-06-26 モータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置 Active JP7135494B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018120950A JP7135494B2 (ja) 2018-06-26 2018-06-26 モータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置
CN201910477661.6A CN110649830B (zh) 2018-06-26 2019-06-03 电动机过电压保护装置、电力变换装置和驱动装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018120950A JP7135494B2 (ja) 2018-06-26 2018-06-26 モータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020005364A JP2020005364A (ja) 2020-01-09
JP7135494B2 true JP7135494B2 (ja) 2022-09-13

Family

ID=69009334

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018120950A Active JP7135494B2 (ja) 2018-06-26 2018-06-26 モータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7135494B2 (ja)
CN (1) CN110649830B (ja)

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008306833A (ja) 2007-06-07 2008-12-18 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp Pwm用電気機器
JP2010136564A (ja) 2008-12-08 2010-06-17 Oki Electric Cable Co Ltd サージエネルギー回生型サージ電圧抑制方式
JP6299915B1 (ja) 2017-05-31 2018-03-28 富士電機株式会社 サージ電圧抑制装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2707814B2 (ja) * 1990-08-30 1998-02-04 三菱電機株式会社 インバータ装置
US5633790A (en) * 1995-01-18 1997-05-27 Eaton Corporation DV/DT limiting of inverter output voltage
CN2238500Y (zh) * 1995-01-29 1996-10-23 孙丹峰 一种由过电压保护元件构成的过电压保护装置
DE19957132C1 (de) * 1999-11-26 2001-06-13 Siemens Ag Schutzvorrichtung gegen die durch Schaltvorgänge einer Energieversorgung verursachten Überspannungen an Klemmen eines elektrischen Betriebsmittels
JP4461120B2 (ja) * 2006-06-26 2010-05-12 日立オートモティブシステムズ株式会社 インバータ駆動回転機システム及びそれを用いる電動車両
JP5705382B1 (ja) * 2013-11-22 2015-04-22 三菱電機株式会社 絶縁検出器及び電気機器

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008306833A (ja) 2007-06-07 2008-12-18 Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp Pwm用電気機器
JP2010136564A (ja) 2008-12-08 2010-06-17 Oki Electric Cable Co Ltd サージエネルギー回生型サージ電圧抑制方式
JP6299915B1 (ja) 2017-05-31 2018-03-28 富士電機株式会社 サージ電圧抑制装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置

Also Published As

Publication number Publication date
CN110649830A (zh) 2020-01-03
JP2020005364A (ja) 2020-01-09
CN110649830B (zh) 2021-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Wang Motor shaft voltages and bearing currents and their reduction in multilevel medium-voltage PWM voltage-source-inverter drive applications
Dzhankhotov et al. Passive $ LC $ filter design considerations for motor applications
Tallam et al. Integrated differential-mode and common-mode filter to mitigate the effects of long motor leads on AC drives
Melhorn et al. Transient effects of PWM drives on induction motors
Akagi et al. Overvoltage mitigation of inverter-driven motors with long cables of different lengths
JP6806280B1 (ja) ノイズフィルタ及び電力変換装置
Pastura et al. Dv/Dt filtering techniques for electric drives: Review and challenges
Swamy et al. New normal mode dv/dt filter with a built-in resistor failure detection circuit
Narayanasamy et al. Impact of cable and motor loads on wide bandgap device switching and reflected wave phenomenon in motor drives
Acharya et al. Design of output dv/dt filter for motor drives
Bertoldi et al. Quasi-Two-Level Converter for overvoltage mitigation in medium voltage drives
TW200924357A (en) Power conversion device common-mode filter and output filter, and power conversion device
JP6299915B1 (ja) サージ電圧抑制装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置
JP2001231268A (ja) 電力変換装置
JP7135494B2 (ja) モータ過電圧保護装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置
Shimizu et al. A motor surge voltage suppression method with surge energy regeneration
WO2015172825A1 (en) Ac fault handling arrangement
WO2018168946A1 (ja) 電圧補償装置
JP7238284B2 (ja) 電動機駆動装置
Backlund et al. Voltage ratings of high power semiconductors
Tang et al. A design investigation of A 1 MVA SiC MOSFET medium voltage variable frequency drive with various filtering options
JP6746105B2 (ja) モータ駆動システム
JP7127290B2 (ja) サージ電圧抑制装置、これを使用した電力変換装置及び多相モータ駆動装置
Elsayed et al. Mitigation of overvoltages at induction motor terminals fed from an inverter through long cable
Jettanasen et al. Attenuation of high-frequency electromagnetic noise in a single-phase AC motor drive

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210514

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220323

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220329

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220513

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220815

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7135494

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150