JP7133483B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、パチスロ等の遊技機に関する。
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
特開2011-212064号公報
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示装置が出力する前記映像データの元となる画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいた前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、
前記画像制御手段に指令制御を行う制御手段(例えば、副制御基板3200)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データに画像処理を実行する画像処理手段(例えば、GPU440)と、
前記画像データを画像処理するために使用する画像記憶手段(例えば、VRAM441)と、
前記画像データを2種類の2次元配列に分離する画像データ分離手段(例えば、GPU440)と、を有し、
前記画像データは、2次元配列で定義可能なデータであり(例えば、図16に示すような2次元配列)、
前記画像データ分離手段は、
前記画像データを2次元配列で定義した際に、2次元配列の奇数配列(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図16のODD画像データ))と、2次元配列の偶数配列(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図16のEVEN画像データ))を分離し、前記奇数配列を前記画像記憶手段の奇数配列格納領域に格納し、前記偶数配列を前記画像記憶手段の偶数配列格納領域に格納し、
前記奇数配列格納領域、及び前記偶数配列格納領域に格納する際に、前記画像データの前記奇数配列、及び前記偶数配列に前記画像データの偶奇数、及び奇遇数となる配列(例えば、X座標が偶数でY座標が奇数(偶奇数)であるピクセルからなる配列、及びX座標が奇数でY座標が偶数(奇偶数)であるピクセルからなる配列(図39の隣接ピクセル))からデータの補間処理を行うことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データのピクセルによって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記補間処理は、前記奇数配列、及び前記偶数配列の画素単位のデータを、隣接する前記偶奇数、及び前記奇遇数の配列の画素単位のデータによって補間する(例えば、奇数配列の属する座標(3,3)のピクセルP33は、隣接ピクセルである、奇遇数の座標(3,2)、(3,4)、偶奇数の座標(2,3)、(4,3)の各ピクセルによって補間される(図40参照))ように構成される。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、隣接ピクセルによって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
遊技機の正面斜視図である。 遊技機の正面図である。 上ドア機構及び下ドア機構の表示を省略した場合の、遊技機の正面図である。 表示ユニットの斜視図である。 表示ユニットの上面図である。 フロントスクリーン機構への照射状態を示す、照射ユニットの断面図である。 プロジェクタ装置とプロジェクタカバーを示す上方斜視図である。 遊技機のシステム構成を示すブロック図である。 副制御基板の回路構成を示すブロック図である。 プロジェクタ装置の回路構成を示すブロック図である。 上記遊技機による伝送路符号化を実行しなかった場合の例を示すタイミングチャートである。 上記遊技機による伝送路符号化及び復号時に参照されるテーブルの例を示す図である。 上記遊技機における副制御基板からプロジェクタ装置の中継基板までの機能構成を説明するためのブロック図である。 上記遊技機における副制御基板に設けられた光通信モジュールと、プロジェクタ装置に設けられた光通信モジュールとの機能構成を説明するためのブロック図である。 ピクセルシフト機能の処理手順の概要を示す図である。 EVEN画像データのピクセルとODD画像データのピクセルを模式的に表す図である。 EVEN画像データやODD画像データに基づくピクセルがスクリーンに投影された様子を模式的に表す図である。 EVEN画像データのピクセルとODD画像データのピクセルがずれた位置関係でスクリーンに投影された様子を模式的に表す図である。 副制御基板、グラフィック基板、プロジェクタ制御基板、及び光学機構において、DMDと切換デバイスがどのように制御されるかを示す図である。 VSYNC信号、ODD/EVEN信号、画像データのDMDへの提供、切換デバイスの動作タイミングをそれぞれ表す図である。 切換デバイスにおけるガラスの変位の態様を示す図である。 切換デバイスの構成を示す図である。 プロジェクタ装置の上面図である。 照射ユニットにプロジェクタ装置が配置された状態を示す底面図である。 プロジェクタ装置の内部構造の一部を示す図である。 プロジェクタ制御基板のプロジェクタ制御メイン処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のプロジェクタシリアル回線受信割込処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板の自己診断処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板の自己診断処理を示すフローチャートである。 副制御基板のプロジェクタ設定変更処理を示すフローチャートである。 副制御基板のプロジェクタ設定変更処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のプロジェクタ初期化処理を示すフローチャートである。 プロジェクタ制御基板のVSYNC割込み処理を示すフローチャートである。 副制御基板のメインタスク処理を示すフローチャートである。 サブ制御LSIのVSYNC割込み処理を示すフローチャートである。 サブ制御LSIのタイマ割込み処理を示すフローチャートである。 図20で概要を示したタイミングの一形態をさらに詳細に示した図である。 プロジェクタ装置による映像投影のパターンを示す図である。 EVEN画像データのピクセル、ODD画像データのピクセル、及び隣接ピクセルを模式的に表す図である。 図39の一部を拡大して示した図である。 EVEN画像データのピクセル、ODD画像データのピクセル、及び隣接ピクセルを模式的に表す図である。 図41の一部を拡大して示した図である。 第1変形例におけるプロジェクタ制御基板のプロジェクタシリアル回線受信割込処理を示すフローチャートである。 第1変形例におけるプロジェクタ制御基板のVSYNC割込み処理を示すフローチャートである。 第1変形例におけるプロジェクタ制御基板のVSYNC割込み処理で使用されるCountBufを説明するための概念図である。 第1変形例におけるプロジェクタ制御基板のプロジェクタ受信異常時処理を示すフローチャートである。 第2変形例におけるプロジェクタ制御基板の表面温度診断処理を示すフローチャートである。 本発明の第3変形例に係る遊技機の正面斜視図である。 本発明の第3変形例に係る遊技機の正面図である。 本発明の第3変形例に係る上ドア機構及び下ドア機構を開いた状態のときの、遊技機の正面図である。 本発明の第3変形例に係る遊技機の表示ユニットを左右方向に直交する方向で切断した縦断面図である。 本発明の第3変形例に係る遊技機のプロジェクタから投射された光の照射範囲とメインスクリーンとの関係を示す図である。 本発明の第3変形例に係る遊技機のプロジェクタユニットの斜視図である。 本発明の第3変形例に係る遊技機のプロジェクタユニットの分解斜視図である。
[本発明の実施形態]
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
<<パチスロ機の構造>>
図1ないし図3に示すように、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、いわゆるパチスロ機である。遊技機3001は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された又は付与される、遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技可能なものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
なお、以後の説明において、遊技機3001から遊技者に向かう側(方向)を遊技機3001の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側を遊技機3001の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、こうした方向に関する表現は、遊技機3001の一部であるプロジェクタ装置等について示す場合についても同様に用いられる。
また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向又は幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する。
<外観構造>
図1に示すように、遊技機3001の外観は、矩形箱状の筐体3002により構成されている。筐体3002は、遊技機本体として前面側に矩形状の開口を有する金属製のキャビネット3003と、キャビネット3003の前面上部に配置された上ドア機構3004と、キャビネット3003の前面下部に配置された下ドア機構3005とを有している。
また、キャビネット3003の上面壁3006には、左右方向に関して所定間隔を隔てて、上下方向に貫通する2つの開口3007が形成されている。そして、この2つの開口3007それぞれを塞ぐように木製の板部材3008が上面壁3006に取り付けられている。
また、上ドア機構3004の上部右側には、吸気口3103aのための通風口3024aが形成され、上ドア機構3004の上部左側には、排気口3103bのための通風口3024bが形成されている。
図2に示すように、上ドア機構3004及び下ドア機構3005は、キャビネット3003の開口の形状及び大きさに対応するように形成されている。上ドア機構3004及び下ドア機構3005は、外装パネルが装着され、キャビネット3003における開口の上部及び下部を閉塞可能に設けられている。上ドア機構3004は、上側表示窓3009を中央部に有している。上側表示窓3009には、光を透過する透明パネル3010が設けられている。
下ドア機構3005には、上部の略中央部に、矩形状の開口部として形成されたメイン表示窓3011が設けられている。メイン表示窓3011の裏面側には、キャビネット3003の内部側から取り付けられたリールユニットRUが装着されている。さらに、リールユニットRUの背面には、主制御基板MSが取り付けられている。
リールユニットRUは、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリールRL(左リール),RC(中リール),RR(右リール)を主体に構成されている。これらのリールRL,RC,RRは、それぞれが縦方向に一定の速度で回転できるように並列状態(横一列)に配設される。リールRL,RC,RRは、メイン表示窓3011を通じて、各リールRL,RC,RRの動作や各リールRL,RC,RR上に描かれている図柄が視認可能となる。
メイン表示窓3011には、その表面部に、矩形状のアクリル板等からなる透明パネルが取り付け固定されており、遊技者等がリールユニットRUに触れることができないようになっている。メイン表示窓3011の下方には、略水平面の第1台座部3012a、第2台座部3012b、第3台座部3012cが形成されている。メイン表示窓3011の右側に位置する第1台座部3012aには、メダルを投入するためのメダル投入口3013が設けられている。メダル投入口3013は、遊技者によりメダルが投入される開口である。メダル投入口3013から投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
メイン表示窓3011の左側に位置する第2台座部3012bには、クレジットされているメダルを賭けるための、有効ライン設定手段としての最大BETボタン3014(MAXBETボタンともいう)が設けられている。最大BETボタン3014が押されると、メダルの投入枚数として「3」が選択される。
メイン表示窓3011の前面側に位置する第3台座部3012cには、サブ表示装置3015が設けられている。サブ表示装置3015は、例えば入賞成立時のメダルの払出枚数やクレジットされている残メダル枚数を表示する。遊技機3001にクレジットされるメダルの最大枚数は、通常50枚であるため、サブ表示装置3015には、50以下のクレジット枚数が表示される。なお、最大枚数となる50枚のメダルがクレジットされている状態では、投入されたメダルがそのままメダル払出口3021より払出される。
最大BETボタン3014の前面側には、遊技者の操作によりリールRL,RC,RRを回転駆動させるとともに、メイン表示窓DD4内で図柄の変動表示を開始させるスタートレバー3016が設けられている。スタートレバー3016は、所定の角度範囲で傾動自在に取り付けられる。
スタートレバー3016の右側で、サブ表示装置3015の前面側には、遊技者の押下操作(停止操作)により3個のリールRL,RC,RRの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタン3017L,3017C,3017Rが設けられている。
最大BETボタン3014の左側には、C/Pボタン3018が設けられている。C/Pボタン3018は、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるものである。このC/Pボタン3018の切り換えにより払出しが選択されている状態(非クレジット状態)においては、下ドア機構3005の下部側のコインガードプレート部に設けたメダル払出口3021(キャンセルシュート)からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部3022に溜められる。
スタートレバー3016、及び、ストップボタン3017L,3017C,3017Rの下部側には、腰部パネル3019(腰部導光板)が配置されている。腰部パネル3019は、アクリル板等を使用した化粧用パネルとして構成される。腰部パネル3019には、遊技機3001の機種を表す名称や種々の模様等が印刷により描かれている。
また、メダル払出口3021の左側にはスピーカ3020Lが、右側にはスピーカ3020Rが、それぞれ設けられている。スピーカ3020L,3020Rは、遊技者に遊技に関する種々の情報を声や音楽等の音により報知する。また、メイン表示窓3011の左側には、サブ液晶表示装置3023が配置されている。サブ液晶表示装置3023は、液晶表示パネル(液晶パネル)のパネル面にタッチ式の位置入力装置としてのタッチセンサパネルが配されてなる、いわゆるタッチパネル3023Tとなっている。なお、タッチセンサパネルとしては、例えば、人体の一部(指先等)や静電ペン等の接触を検知して、その検知信号を出力する静電容量方式のものであってもよく、又は、ペン先等の堅い物質の接触を検知して、その検知信号を出力する方式のもの、あるいは、その他の方式のものや構造のもの(インセル構造等)であってもよい。本実施形態においては、サブ液晶表示装置3023及びタッチパネル3023Tを用いて、後述するプロジェクタ装置の光学調整を行うことができるようになっている。
サブ液晶表示装置3023は、SUI(スマート・ユーザ・インターフェース)として機能するもので、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って遊技回数等の遊技情報が表示されるとともに、遊技者による選択又は入力を求めるためのメッセージや入力キー等が表示される。
なお、サブ液晶表示装置3023においては、その表示画面上に、例えば、遊技の進行に伴って、遊技に関する演出に応じた内容(演出情報)を表示することも可能である。また、サブ液晶表示装置3023としては、例えば、演出役物としての機能を有するアタッチメントや、専用のアタッチメントとして、ジョグダイヤル又はプッシュボタン等を装着できるようにしてもよい。また、サブ液晶表示装置3023は、その機能を、後述する表示ユニット3080等に振り分けることにより、省略することもできる。また、メイン表示窓3011の右側には、サブ液晶表示装置3023とは別のサブ液晶表示装置を配置するようにしてもよい。このような別のサブ液晶表示装置としては、その裏側にフルカラーLEDが複数個実装されたLED基板を設け、演出を行うことが可能に透過性を有して装飾が施されたパネルにより表示面を形成するようにしてもよい。
<内部構造>
図3は、遊技機3001の上ドア機構3004、及び下ドア機構3005の表示を省略して示したキャビネット3003の内部を示す正面図である。図3に示すように、キャビネット3003内は、中間支持板3030により上部空間と下部空間とに仕切られている。すなわち、中間支持板3030は、キャビネット3003内を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板として機能している。上部空間は、キャビネット3003内の上ドア機構3004の後側となる空間であり、表示ユニット3080等が収容される。また、下部空間は、キャビネット3003内の下ドア機構3005の後側となる空間である。リールユニットRUや、遊技機3001全体の動作を司る主制御基板MS等は、下ドア機構3005の後側に下ドア機構3005と一体的に保持され、上述した下部空間に収容される。
表示ユニット3080は、キャビネット3003内の中間支持板3030上に交換可能に載置される。表示ユニット3080は、映像表示用の照射光を出射する照射ユニット3100と、照射ユニット3100からの照射光が照射されることにより映像を出現させるスクリーン装置3090とを有したいわゆるプロジェクションマッピング装置である。
また、スクリーン装置3090には、照射ユニット3100からの照射光が照射されるフロントスクリーン機構3091が配置されており、さらに、下部空間には、副制御基板3200等を収納する副制御ユニット320Uが配置されている。副制御基板3200は、スクリーンや役物の演出動作に応じて、照射ユニット3100を制御し、スクリーンや役物に照射光を投影することにより、視覚的な演出として映像を表示する。
キャビネット3003の下部空間の底部には、電源装置DE及びホッパ機構HPが設けられている。また、副制御ユニット320Uの上部には、副中継基板SNが設けられている。
(表示ユニット)
図4(a)には、上ドア機構3004と表示ユニット3080のみが示されている。表示ユニット3080は、上述のように、照射ユニット3100とスクリーン装置3090から構成され、上ドア機構3004の外装パネル上部には、複数の小さな孔を有する通風口3024a,3024bが設けられている。
図4(b)は、表示ユニット3080(すなわち、図4(a)に示された上ドア機構3004と表示ユニット3080から、上ドア機構3004を取り除いた状態)を示した図である。表示ユニット3080は、図示するように、前方に開口が形成された筐体を有する。この筐体は、照射ユニット3100の上部を形成するプロジェクタカバー3101、及び、スクリーン装置3090とで構成されている。プロジェクタカバー3101は、スクリーン装置3090の上面に交換可能に取り付けられる。
プロジェクタカバー3101の前面中央部には、リフレクタ保持部3102が形成され、上ドア機構3004を開いたときに前側に露出するように配置されている。なお、後述するミラー機構3105は、リフレクタ保持部3102に対してその間隔が調整可能に取り付けられている。これにより、照射ユニット3100から照射された照射光の進行方向に対する光学ミラー3106の反射角度を微調整することができる。また、プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には吸気口3103aが配置され、上面前側右端部には排気口3103bが配置される。このような構成のために、プロジェクタカバー3101がキャビネット3003に装着され、上ドア機構3004が閉じられた状態(すなわち、遊技機3001の使用状態)となった場合に、図4(a)に示す上ドア機構3004の外装パネル上部の通風口3024aが、プロジェクタカバー3101の上面前側左端部に配置された吸気口3103aに連通し、上ドア機構3004の外装パネル上部の通風口3024bが、プロジェクタカバー3101の上面前側右端部に配置された排気口3103bに連通するよう位置づけられる。
図5は、図4(b)に示した照射ユニット3100の平面図である。プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には吸気口3103aが配置され、上面前側右端部には排気口3103bが配置される。プロジェクタカバー3101の前面中央部に設けられたリフレクタ保持部3102が、プロジェクタカバー3101の本体からわずかに突出して配置される。
図6は、図5に示されたXX-XX線に沿った照射ユニット3100の断面図を示している。
ここで、照射ユニット3100は、照射光を前方に出射するプロジェクタ装置3300と、プロジェクタ装置3300の前方に配置されプロジェクタ装置3300からの照射光を斜め下後方に配置されたスクリーン装置3090の方向に反射するミラー機構3105と、プロジェクタ装置3300及びミラー機構3105を収容したプロジェクタカバー3101とを有している。
プロジェクタ装置3300は、ケース3402によって外装されつつプロジェクタカバー3101に取り付けられ、キャビネット3003内に配置されている。プロジェクタ装置3300は、水平配置された平板状の上側台座、及び下側台座等を介してプロジェクタカバー3101に取り付けられている。
プロジェクタ装置3300には、プロジェクタ制御基板3310や光学機構3330が含まれる。光学機構3330は、複数のLED光源3331R,3331G,3331Bから出射してDMD(Digital Micromirror Device)3333で反射した照射光を、レンズユニット3332等を介して前方のミラー機構3105に向けて出射するように構成されている。このプロジェクタ装置3300については、後で詳細に説明する。
また、図6に示すように、プロジェクタ装置3300及びミラー機構3105は、プロジェクタカバー3101に収容されている。なお、プロジェクタ装置3300の下面3109は、その前部に、後方から前方に向けて上方に傾斜する傾斜面を有している。
図6に示すように、固定スクリーン機構3120は、照射光の照射方向に存在する固定露出位置に固定状態で設けられており、フロントスクリーン機構3091は、フロント露出位置とフロント待機位置との間を回動可能に設けられている。固定露出位置とフロント露出位置との位置関係は、フロント露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、フロントスクリーン機構3091がフロント露出位置に移動した場合は、フロントスクリーン機構3091が固定スクリーン機構3120を前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をフロントスクリーン機構3091だけに出現可能にしている。
フロントスクリーン機構3091がフロント待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構3120を露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構3120に出現可能にしている。つまり、フロントスクリーン機構3091がフロント露出位置に配置されると、フロントスクリーン機構3091がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。これに対して、フロントスクリーン機構3091がフロント待機位置に配置されると、固定スクリーン機構3120がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。
図6に示すリールスクリーン機構3130は、リール露出位置とリール待機位置との間を回動可能に設けられている。リール露出位置と固定露出位置との位置関係は、リール露出位置が照射光の照射方向であって且つ固定露出位置よりも前方に存在するように設定されている。これにより、リールスクリーン機構3130がリール露出位置に移動した場合は、リールスクリーン機構3130が固定スクリーン機構3120を前方から覆い隠した状態にすることによって、照射光による映像をリールスクリーン機構3130だけに出現可能にしている。リールスクリーン機構3130がリール待機位置に移動した場合は、固定スクリーン機構3120を露出させることによって、照射光による映像を固定スクリーン機構3120に出現可能にしている。つまり、リールスクリーン機構3130がリール露出位置に配置されると、リールスクリーン機構3130がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。これに対して、リールスクリーン機構3130がフロント待機位置に配置されると、固定スクリーン機構3120がプロジェクタ装置3300の投影対象となる。
図7は、プロジェクタ装置3300とプロジェクタカバー3101を示す図である。
図7(a)に示す照射ユニット3100は、プロジェクタカバー3101とプロジェクタ装置3300で構成される。プロジェクタカバー3101の上面前側左端部には、吸気口3103aが配置され、プロジェクタカバー3101の上面前側右端部には排気口3103bが配置される。ここで、プロジェクタカバー3101の上面に取り付けられているトップカバー3110の取付ネジを外してトップカバー3110を取り除き、さらに、上述した上側台座の取付ネジを外して上側台座を取り除くと、図7(b)に示すような状態となり、プロジェクタ装置3300がプロジェクタカバー3101内に収容されている状況が分かる。
次に、図7(b)に示された状態において、上述した下側台座の取付ネジを外して下側台座、及びプロジェクタカバー3101を取り除くと、図7(c)に示すように、プロジェクタ装置3300が取り出される。
図7(c)に示されたプロジェクタ装置3300は、上述のようにケース3402によって外装されている。また、ケース3402の側面には、複数の孔を有する通気口3404bが設けられ、プロジェクタカバー3101内の空気流路と排気口3103b、及び上ドア機構3004の外装パネルに設けられた通風口3024bを介して、プロジェクタ装置3300の内部から遊技機3001の外部に空気を排出する構成となっている。なお、詳細については後述するが、プロジェクタ装置3300内部の通気口3404bの近傍には、内部の空気を排出するための排気用ファンが設置される。
また、図7(c)には示されていないが、上述した通気口3404bが設けられているケース3402の側面に対向する側面には、同様の複数の孔を有する通気口3404aが設けられ、プロジェクタカバー3101内の空気流路と吸気口3103a、及び上ドア機構3004の外装パネルに設けられた通風口3024aを介して、遊技機3001の外部からプロジェクタ装置3300内に空気を取り込む構成となっている。なお、詳細については後述するが、プロジェクタ装置3300内部の通気口3404aの近傍には、外部の空気を取り込むための吸気用ファンが設置される。
さらに、プロジェクタ装置3300のケース3402には、開口部3403が形成され、プロジェクタ装置3300の光学機構3330から出射される照射光が、この開口部3403を通過して前方のミラー機構3105に提供される。
なお、本実施形態では、プロジェクタ装置3300の本来の上面が下側になるように(すなわち、上下反対の位置関係で)配置されている。
(遊技機3001のシステム構成)
図8に示すように、遊技機3001は、システムに含まれる主な基板として、主制御基板MS、副制御基板3200、リールドライブ基板RD、ドア中継基板DS、副中継基板SN、プロジェクタ制御基板3310、サブ液晶I/F基板SL、スクリーン駆動制御基板CSを備える。これら主制御基板MSや副制御基板3200等には、電源装置DEの電源基板DE1から電源スイッチDE2がオンの場合に電力が供給される。
また、遊技機3001では、既知の構成要素として、デジタル表示用の7セグ表示器30、外部表示器等を接続するための外部集中端子板31、グラフィック基板40、サブRAM基板41、サブROM基板42、メダル識別用のセレクタ50、ドア開閉監視スイッチ51、BETスイッチ52、精算スイッチ53、スタートスイッチ54、ストップスイッチ基板55、設定用鍵型スイッチ56、LED基板60、演出や装飾用のLED群61、演出用のスピーカ群62、24hドア監視ユニット63、ドア監視スイッチ64を備える。これら既知の構成要素については、説明を省略する。
主制御基板MSは、遊技機3001の主たる遊技動作を制御するための基板である。副制御基板3200は、主として遊技機3001の遊技に伴う演出を制御するための基板である。副制御基板3200は、副中継基板SNとコネクタ(BtoB:基板対基板用)を介して接続され、基本的に双方向に各種の信号をやり取りする。
リールドライブ基板RDは、リールユニットRUにおけるリールRL,RC,RRの回転動作を制御するとともに、ホッパ機構HPによるメダル払出動作を制御するための基板である。
ドア中継基板DSは、リールドライブ基板RDやドア側に設けられた各種のスイッチ(50~56)等からキャビネット3003側に設けられた主制御基板MSへと各種の信号を一方向に中継するための基板である。
副中継基板SNは、主として主制御基板MSからのコマンドを副制御基板3200へと中継するとともに、演出用の機構等と副制御基板3200との間で各種の信号を中継するための基板である。
サブ液晶I/F基板SLは、主として副制御基板3200からの映像信号(LVTTL信号)をサブ液晶表示装置3203へと中継するとともに、副制御基板3200とタッチパネル3023Tとの間で各種の信号を中継するための基板である。
遊技機3001は、上述のようにプロジェクタカバー3101内に吸気用ファン3210を備え、さらにパルスセンサ3211を備える。副制御基板3200は、パルスセンサ3211から、吸気用ファン3210の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として受信し、サブRAM基板41に保存する。
さらに、遊技機3001は、上述のようにプロジェクタカバー3101内に排気用ファン3220を備え、さらにパルスセンサ3221を備える。副制御基板3200は、パルスセンサ3221から、排気用ファン3220の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として受信し、サブRAM基板41に保存する。
図9は、遊技機3001の副制御基板3200の回路構成を示している。
図9に示すように、副制御ユニット320Uは、副制御基板3200、サブCPU3201、バックアップ機能を有するSRAM(Static Random Access Memory)401、日時の計時回路であるリアルタイムクロック(RTC:Real Time Clock)402を有し、交換可能な拡張カードとして、グラフィック基板40、サブRAM基板41、サブROM基板42をバス接続により実装している。グラフィック基板40は、GPU(Graphics Processing Unit)440及びVRAM(ビデオメモリ)441を有し、さらに、SRAM401及びリアルタイムクロック402のためのバックアップ電源(不図示)を有する。
なお、本実施形態では、副制御基板3200のバックアップRAMとしてバックアップ電源を必要とするSRAM401を使用しているが、SRAMに換えてバックアップ用の電源を必要としないFRAM(登録商標:Ferroelectric Random Access Memory)、EEPROM(登録商標:Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)、FlashMemory、SSD(Solid State Drive)、又は、HDD(hard Disk State Drive)を使用してもよい。
また、サブCPU3201は、例えば、フロントスクリーン機構3091の投影面等を変位させるための信号を、副中継基板SN及びスクリーン駆動制御基板CSを通じてフロントスクリーン駆動機構E2やリールスクリーン駆動機構F2へと送信する。また、サブCPU3201は、プロジェクタ装置3300やサブ液晶表示装置3023等に映像を表示させるための映像信号をプロジェクタ制御基板3310やサブ液晶I/F基板SLへと送信する。
さらに、サブCPU3201は、吸気用ファン3210の駆動を制御し、パルスセンサ3211から、吸気用ファン3210の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として受信し、サブRAM基板41に保存する。また、サブCPU3201は、排気用ファン3220の駆動を制御し、パルスセンサ3221から、排気用ファン3220の回転数に応じたパルス信号を回転数検出信号として受信し、サブRAM基板41に保存する。
図10は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300の回路構成を示している。
図10に示すプロジェクタ制御基板3310は、制御LSI3311、EEPROM(登録商標)3312、DLP(登録商標)制御回路3313、LEDドライバ3314、LVDSレシーバー3315、及びサブ制御LSI3316を備える。
また、図10に示すように、プロジェクタ装置3300の光学機構3330は、レンズユニット3332を備え、さらに、レンズユニット3332の周辺に配置される構成要素として、R(赤)、G(緑)、B(青)の各色光を発するLED光源3331(3331R,3331G,3331B)と、DMD3333を備える。また、レンズユニット3332の投射レンズについてフォーカス調整を行うためのフォーカス機構等を備える。
さらに、光学機構3330は、DMD3333から出力される光の光路を切り換えるための切換デバイス3350を制御する光路切換ドライバ3335を備える。切換デバイス3350は、例えば、モーター3351によってガラス3352を移動(回転)させることでDMD3333から出力される光の光路を切り換えるデバイス(アクチュエータ)であり、光路切換ドライバ3335は、切換デバイス3350のガラス3352を移動させるためにモーター3351を駆動するための、モーター駆動用ドライバICである。なお、ここでは、ガラス3352を移動させるためにモーター3351を使用しているが、これに限られるものではなく、例えば、ソレノイド、磁歪素子、及び可動部材を可動可能な既存の電子部品等を使用することができる。
制御LSI3311は、副制御基板3200などの各種基板との間の通信を制御する通信制御手段を構成する。制御LSI3311は、中継基板3301を介して受信した副制御基板3200からの指令に基づいて、照射光を投影するようにDLP制御回路3313を制御する。また、制御LSI3311は、中継基板3301を介して受信した副制御基板3200からの指令に基づいて、レンズユニット3332のフォーカス機構を制御してレンズユニット3332の投射レンズを光軸方向に移動させることにより、照射光の投影に際してフォーカス調整を行う。
そのため、制御LSI3311には、図示されていないが、各種制御を行うためのCPU、CPUを動作させるためのプログラムが記憶されたROM、プログラムが実行する際に作業領域として各種データを読み書するためのDRAM、内部の時間を計時するためのタイマ回路、フォーカス機構を含む各種の周辺回路を制御するための制御信号を入出力するためのGPIO、制御シリアル回線を介して副制御基板3200と通信を行うシリアル通信回路、そして、CPUやシリアル通信回路を動作させるための発振回路等が内蔵されている。制御LSI3311は、いわゆるワンチップマイコンで構成されている。
フォーカス機構は、スクリーン装置3090の固定スクリーン機構3120や、プロジェクタ装置3300に対して変位するフロントスクリーン機構3091に対して投射レンズの焦点距離を変化させつつ焦点を合わせるためのものである。フォーカス機構の一部であるモータドライバ3334は、フォーカス調整用のモータドライバICであり、制御LSI3311からの制御信号に基づいて、フォーカス調整用モータ(不図示)を駆動し、レンズユニット3332の投射レンズについてフォーカス調整を行う。
EEPROM3312には、制御LSI3311によるプロジェクタ装置3300の設定・調整に関わるデータが記憶されている。なお、特に図示しないが、制御LSI3311には、制御プログラム等が格納されたROM、プロジェクタ装置3300の設定・調整等に関わる作業領域に使用されるDRAMが内蔵されている。
サブ制御LSI3316は、光路切換ドライバ3335を制御するためのCPUであり、光路切換信号(ODD/EVEN)は、副制御基板3200から、中継基板3301を介してそのままサブ制御LSI3316に入力される。
また、サブ制御LSI3316は、副制御基板3200から、制御LSI3311を介して、ピクセルシフト機能のON/OFF信号、及び切換デバイス3350のガラス3352を回転させる際の基準となる角度情報を受信する。さらに、サブ制御LSI3316は、DLP制御回路3313から、制御LSI3311を介してVSYNC信号(Vertical Synchronization:垂直同期信号)を受信する。
LVDSレシーバー3315は、副制御基板3200から、中継基板3301を介して、映像信号とVSYNC信号を含んだLVDS信号を受信し、これらのデータを制御LSI3311、及びDLP制御回路に出力する。
プロジェクタ装置3300のDLPシステムは、主として、DLP制御回路3313、LEDドライバ3314、並びに光学機構3330のLED光源3331(3331R,3331G,3331B)、及びDMD3333により構成される。
DMD3333は、半導体チップの主面上に、表示解像度に応じたピクセル(画素)相当のミラーを集積したものである。DMD3333は、各ミラーの直下にあるメモリー素子の静電界作用により、主面に対して各ミラーが対角線に沿う軸周りに+10°又は-10°傾くように構成されたものである。このような構成により、DMD3333の各ミラーは、ON状態(所定方向に光を反射する状態)とOFF状態(所定方向外に光を反射する状態)とに切り換えられる。すなわち、DMD3333の各ミラーは、ON状態のとき、LED光源3331R,3331G,3331Bから図示しないダイクロイックミラー等を介して入射した光を、再びダイクロイックミラー等を介してレンズユニット3332へと導く一方、OFF状態のとき、LED光源3331R,3331G,3331Bからダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射する。
DLP制御回路3313は、LED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314を制御し、LED光源3331R,3331G,3331BからのRGB各色の光を図示しないダイクロイックミラー等を介して時分割方式でDMD3333に入射させる。このとき、DLP制御回路3313は、投影する映像に応じて、どのタイミングでどのピクセルに対応したミラーをON状態又はOFF状態とするか、すなわち、RGB各色の光のうちどの色の光をどのタイミングで所定方向に反射させるかを判定し、DMD3333の各ミラーのON・OFF状態を制御する。
また、DLP制御回路3313は、上述のように、サブ制御LSI3316にVSYNC信号を送信して、切換デバイス3350のガラス3352の回転を制御し、DMD3333で反射された光の光路が所定のタイミングで切り換えられ、レンズユニット3332に入射される。
なお、ダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射した場合、当該反射された光が、その後、プロジェクタ装置3300内で再度反射したとしても、レンズユニット3332の方向に進行しないようにダイクロイックミラー等を介して入射した光をレンズユニット3332以外の方向に向けて反射するよう制御してもよい。
このようなDLP制御回路3313の制御により、DMD3333で所定方向に反射した光は、レンズユニット3332へと進み、投射レンズを透過することでミラー機構3105に入射し、最終的にミラー機構3105で反射することによって投影対象へと導かれる。これにより、投影対象となるスクリーンや役物に対して照射光が投影され、演出に応じた映像が形成される。
図10に示すように、プロジェクタ装置3300には、さらに、温度センサ3341、吸気用ファン3342、パルスセンサ3343、排気用ファン3344、パルスセンサ3345、LSI温度センサ3346が含まれる。
温度センサ3341は、例えばサーミスタからなる。温度センサ3341は、複数の温度センサを集合的に表したものである。温度センサ3341は、例えば、LED光源3331R付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341a、LED光源3331G付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341b、及びLED光源3331B付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341cを含む。例えば、こうした温度センサ3341a,3341b,3341cはそれぞれ、対応するLED基板3331Ra,3331Ga,3331Ba上に、又は当該LED基板の近傍に配置される。
また、温度センサ3341はさらに、DMD3333付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341d、レンズユニット3332付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341eを含む。
上述した温度センサ3341a,3341b,3341c,3341dは、LED光源(3331R,3331G,3331B)やDMD3333といった光学素子の近辺、又は当該光学素子の付近に設けられた温度検出手段の一例であるが、このような温度検出手段は、光学素子そのものを含み、光学素子が設けられた対象を含みうるものである。例えば、光学素子そのものに温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた基板に温度検出手段を設けた場合、光学素子が配置された位置の近辺に温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた基板近辺に温度検出手段を設けた場合、光学素子が設けられた対象物(例えば、プロジェクタ)内部に温度検出手段を設けた場合、光学素子が発する熱量に応じて温度が変化しうる空気、基板、電子回路などの各種構造物の温度を検出することができる位置に温度検出手段を設けた場合等を含みうるものである。
本実施形態では、LED光源(3331R,3331G,3331B)についての温度を検出する温度センサ(3341a,3341b,3341c)とレンズユニット3332についての温度を検出する温度センサは1℃単位で温度を検出する。すなわち、これらの温度センサによって検出された温度が変化する単位(温度変化単位)が1℃である。
一方、DMD3333についての温度を検出する温度センサは0.25℃単位で温度を検出する。すなわち、この温度センサによって検出された温度が変化する単位(温度変化単位)が0.25℃である。
このような構成のため、LED光源(3331R,3331G,3331B)やレンズユニット3332に関する温度変化より、DMD3333に関する温度変化の方が高精度に検出されうる。なお、DMD3333に関する温度変化には、DMD3333周辺の温度変化、DMD3333の温度変化に加え、近接する吸気用ファン3342の温度変化、又は排気用ファン3344周辺の温度変化を含み、プロジェクタ装置3300内、又はプロジェクタ装置3300の温度変化を含み得るものである。また、このような温度変化を把握するために、温度センサ3341dの配置位置を調整したり、他の温度センサを用いることができる。
吸気用ファン3342は、2つの吸気用ファン、すなわち、吸気用ファン3342a(FAN4)と吸気用ファン3342b(FAN5)を含む。また、排気用ファン3344は、2つの排気用ファン、すなわち、排気用ファン3344a(FAN6)と排気用ファン3344b(FAN7)を含む。
パルスセンサ3343は、2つのパルスセンサ、すなわち、吸気用ファン3342a(FAN4)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板3310に対してFAN4の回転数検出信号として出力するように設けられているパルスセンサ3343a、及び、吸気用ファン3342b(FAN5)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板3310に対してFAN5の回転数検出信号として出力するように設けられているパルスセンサ3343bを含む。パルスセンサは、例えばフォトインタラプタにより構成してもよい。
また、パルスセンサ3345は、2つのパルスセンサ、すなわち、排気用ファン3344a(FAN6)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板3310に対してFAN6の回転数検出信号として出力するように設けられているパルスセンサ3345a、及び、排気用ファン3344b(FAN7)の回転数に応じたパルス信号を、プロジェクタ制御基板3310に対してFAN7の回転数検出信号として出力するように設けられているパルスセンサ3345bを含む。このパルスセンサも、例えばフォトインタラプタにより構成してもよい。
LSI温度センサ3346は、制御LSI3311の温度を検出する温度計測手段を構成する。例えば、LSI温度センサ3346は、サーミスタに代表される温度の変化により抵抗値が変化する抵抗温度特性を有する素子により構成され、制御LSI3311の表面温度を検出する。LSI温度センサ3346は、制御LSI3311の実装面と背向する面(例えば、LSIのメーカーロゴや型式等が印刷された、いわゆるパッケージ面)に設けられていてもよく、制御LSI3311の近傍に設けられていてもよい。
電源回路3302は、図10に示すように、LEDドライバ3314を介して、LED光源3331R,3331G,3331Bに電力を供給する。また、図10では省略したが、電源回路3302は、吸気用ファン3342、排気用ファン3344、レンズユニット3332、DMD3333などにも電力を供給する。
本実施形態において、プロジェクタ装置3300は、いわゆるDLPプロジェクタとして構成される。また、プロジェクタ装置3300は、ミラー機構3105によって照射光を折り返すことにより投影対象までの投影距離を稼ぐとともに、例えばコントラスト比を1000:1とすることによって、照射光の投影距離をできるだけ短くするようにしている。これにより、プロジェクタ装置3300を備えた表示ユニット3080は、より安価かつ小型に構成されるとともに、遊技機3001のキャビネット3003における限られたスペースに対して容易に搭載される。
プロジェクタ装置3300は、演出を実行する演出機器を構成する。副制御ユニット320Uは、プロジェクタ装置3300を制御する制御装置を構成する。グラフィック基板40は、プロジェクタ装置3300に映像信号を出力する映像信号出力装置を構成する。
プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200とは、非同期(「調歩同期」ともいう)シリアル通信により双方通信が可能になっている。そのため、副制御基板3200とプロジェクタ制御基板3310の双方にシリアル通信回路が設けられている、以下、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信回線を制御シリアル回線ともいう。なお、副制御基板3200とプロジェクタ制御基板3310の双方に設けられたシリアル通信回路は、UART(Universal Asynchronous Receiver Transmitter)等に代表されるシリアル通信のための回路で構成されている。
プロジェクタ装置3300とグラフィック基板40とは、後述するように、グラフィック基板40からプロジェクタ装置3300へ差動信号により一方方向に通信が可能になっている。以下、プロジェクタ装置3300とグラフィック基板40との間の通信回線を映像シリアル回線ともいう。
本実施形態において、GPU440(図9参照)は、サブCPU3201と協働して映像信号を生成する映像信号生成部としての機能に加えて、映像信号を伝送路符号化する伝送路符号化手段としての機能を有する。
例えば、映像信号に同じ値が連続して出力されると、入力側では、図11(DCバランス、すなわち、ビットの1と0との数の比率が悪い例)に示すように連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が生じることがある。
このため、GPU440は、同じ値が所定のビット数以上連続しないように映像信号を伝送路符号化する。なお、後に参照する図13に示すように、AC結合された高速シリアル・インタフェースでは、DCバランスが悪い状態、すなわち、0又は1が5ビット以上連続する状態が発生すると符号間干渉が発生する。
具体的には、GPU440は、8b/10bに準拠した伝送路符号化を実行する。すなわち、GPU440は、図12に示すようなテーブルを参照し、映像信号における8ビット(1バイト)のシンボル(データ)を10ビットのシンボルに変換する。
図12に示したテーブルにおいて、映像信号における8ビットのシンボルが「00」である場合には、GPU440は、「1001110100」及びこれを反転した「0110001011」のいずれか一方の10ビットのシンボルに変換する。
このように、各シンボルは、「Current RD+」と「Current RD-」(以下、単に、それぞれ「RD+」、「RD-」という)との2種類のシンボルに割り当てられている。GPU440は、「RD+」と「RD-」とをシンボルごと交互に選択することにより、映像信号に同じ値(「0」又は「1」)が5ビット以上連続することを禁止している。
例えば、図12に示したテーブルにおいて、映像信号における8ビットのシンボル「07」が「02」と続くときに、GPU440は、シンボル「07」を「RD-」の「1110001011」に変換した場合には、次のシンボル「02」を「RD+」の「1000101011」に変換する。
一方、図12に示したテーブルにおいて、映像信号における8ビットのシンボル「07」が「02」と続くときに、GPU440は、シンボル「07」を「RD+」の「0110010100」に変換した場合には、次のシンボル「02」を「RD-」の「1011010100」に変換する。これにより、伝送路符号化された映像信号(10ビットのシンボル)は、AC結合された高速シリアル・インタフェースに適したデータとなるため、符号間干渉の発生が防止される。
図13に示すように、GPU440は、映像信号を差動信号に変換して送信する差動信号送信ドライバ110としての機能を有する。なお、本実施形態における差動信号は、V-by-One(登録商標)、DisplayPort、LVDS等の規格に準拠する。
グラフィック基板40には、差動信号送信ドライバ110から出力された差動信号を光信号に送信する電光変換部を含む送信(出力)モジュールとしての光通信モジュール112が設けられている。光通信モジュール112は、差動信号送信ドライバ110とAC結合されている。
光通信モジュール112は、伝送ラインとしての光ケーブル113を介して映像信号をプロジェクタ装置3300の中継基板3301(図10参照)に設けられた受信(入力)モジュールとしての光通信モジュール114に送信する。
光通信モジュール114は、光ケーブル113から受信した映像信号を光信号から差動信号に変換する光電変換部を含む。光通信モジュール114から出力された差動信号は、プロジェクタ装置3300が有する差動信号受信ドライバ115に入力される。差動信号受信ドライバ115は、光通信モジュール114とAC結合されている。
プロジェクタ装置3300には、伝送路復号手段として復号回路が制御LSI3311により構成されている。復号回路は、GPU440が参照するテーブル(図12参照)と同一なテーブルを参照し、差動信号における10ビットのシンボルを8ビットのシンボルに変換する。
このように、遊技機3001は、グラフィック基板40から中継基板3301までの映像信号の伝送区間において、同じ値が所定ビット以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することにより、連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が発生することを防止することができる。
プロジェクタ装置3300は、復号回路によって復号化された差動信号を変換した映像信号に応じた照射光を出力することにより、スクリーン装置3090の固定スクリーン機構3120、フロントスクリーン機構3091及びリールスクリーン機構3130(図6参照)の反射面に映像を投影する。
図14に示すように、グラフィック基板40に設けられた光通信モジュール112は、電光変換部として、VCSEL(Vertical Cavity Surface Emitting LASER)ドライバ120と、VCSEL121とを含む。VCSELドライバ120は、差動信号Din+、Din-に応じて光ケーブル113に光を出射するように、VCSEL121を制御する。
中継基板3301に設けられた光通信モジュール114は、光電変換部として、PD(フォトダイオード)122と、電流信号を増幅しながら電圧信号に変えるTIA(Transimpedance amplifier)回路、及び、振幅がある電圧信号を一定振幅の電圧信号に変えるLA(Limiting Amplifier)回路からなるTIA/LA回路123とを含む。
光通信モジュール114は、PD122によって光信号を受信して差動信号に変換し、TIA/LA回路123によって差動信号の波形を整え、波形を整えた差動信号Din+、Din-を出力する。
なお、本実施形態では、GPU440が伝送路符号化する例について説明したが、これに限らず、例えば、GPU440と光通信モジュール112との間に符号化回路を設け、符号化回路が差動信号の符号化を行ってもよい。
(ピクセルシフト機能の概要)
次に、プロジェクタ装置3300において、DMD3333から反射されレンズユニット3332に入射される光の光路が、切換デバイスによって切り換えられるピクセルシフト機能の概要について説明する。
本実施形態では、元となる元画像データを拡大した後、1フレームの画像をそれぞれ、2つの画像に分離(抽出)し、分離された画像データを交互にDMD3333に提供し、高解像度の映像をスクリーン装置3090の固定スクリーン機構3120、フロントスクリーン機構3091、リールスクリーン機構3130等に投影する。DMD3333からレンズユニット3332に向けて出力された光は、分離後の画像データがDMD3333に交互に提供されるのに合わせて、切換デバイス3350によって光路が切り換えられる。
図15には、上部において、ピクセルシフト機能がONの場合の、当該機能の処理手順の概要が例示されている。例えば、ここで、スクリーン装置3090に投影する元の画像データの解像度が1920×1080ピクセルであるものとする。この解像度は、FHD(Full High Definition)と称されるものであり、ここでは、この画像データをFHD画像データと称する。また、このFHD画像データは動画を表現するものであり、フレームごとのイメージ画像からなる。なお、動画を表現する一般的な画像データのフォーマットは、フレームごとにイメージ画像データを有するように構成されているわけではないが、ここでは、フレームごとに1920×1080のイメージ画像データが用意(展開)されているものとする。
次に、FHD画像データを拡大し(アップスケーリング処理)、解像度を2560×1440ピクセルとする。この解像度は、WQHD(Wide Quad-HD)と称されるものであり、ここでは、この解像度の画像データをWQHD画像データと称する。FHD画像データの拡大には、従来の画像拡大アルゴリズムが使用される。例えば、拡大後の画像における座標と、元の画像における座標(群)を対応付け、拡大後の画像の各座標に関する色情報(例えば、RGBそれぞれの階調)を、元の画像の対応する座標(群)の色情報に基づいて求める。色情報の求め方によって、バイリニア補間法やバイキュービック補間法などの方法がある。
次に、WQHD画像データに対してシャープネスフィルタによってシャープ化処理を施す。シャープネスフィルタによるシャープ化処理は、2次元画像のエッジを検出し、検出したエッジを強調することによりシャープな画像を生成する。
エッジの検出は、画像の明るさが急激に変化する箇所を抽出する処理であり、画像の特性に応じて、注目画素(ピクセル)の左隣や右隣のピクセルとの差分をとる1次微分フィルタや、注目画素(ピクセル)の上下左右のピクセル等との差分を把握するための2次微分フィルタ等が用いられる。
エッジの強調は、ぼやけた画像をはっきりさせる処理であり、例えば、9画素の中心画素の濃度を強調するためのエッジ強調フィルタが用いられる。これにより、当該中心画素が強調され、エッジ部分がはっきりした画像が生成される。
次に、シャープ化処理を施したWQHD画像データに対して、エイリアスフィルターによってアンチエイリアス処理を施し、WQHD画像データで表される図形のエッジを滑らかな表現にする。アンチエイリアス処理では、周囲の画素(ピクセル)に対して急激に色が変化する画素(群)を特定し、その境界(エッジ)において色が滑らかに移行するように、関連する画素の色情報を中間色に変更し、色が滑らかに移行するようにする(いわゆる、ぼかし)。これによって、ジャギー(ピクセルのギザギザ)が目立たなくなり、滑らかな画像が得られる。
本実施形態では、このように、アップスケーリング処理、シャープ化処理、及びアンチエイリアス処理が順次行われる。このような処理の流れは、例えば、FHD画像データに対してアップスケーリング処理を行っただけで表示を行うと、ぼやけた画像となって、表示画像にしまりが無くなるため、シャープ化処理してエッジ部分をはっきりさせるように画像データを加工する。ただし、アップスケーリング処理とシャープ化処理を行っただけだと、エッジ部分が強調されすぎて表示画像が見にくくなるため、隣接する画素で急激な色の変化が発生しないように、アンチエイリアス処理を施し、表示画像を見やすくしている。
その後、アンチエイリアス処理を施したWQHD画像データから、ODD画像データとEVEN画像データを分離(抽出)する。ここで、ODD画像データは、アンチエイリアス処理を施したWQHD画像データの各ピクセルの配置を2次元配列とした場合に、座標Xと座標Yがともに奇数である画素に関する色情報のみからなる画像データを表す。
すなわち、図16に示す例では、EVEN画像データは、座標(0,0)、(2,0)・・・(2558,0)、(0,2)、(2,2)・・・(2558,2)、(0,4)、(2,4)・・・(2558,4)、・・・(0,1438)、(2,1438)・・・(2558,1438)といった、偶数のX座標と偶数のY座標からなる配列(ここでは、「偶数配列」と称する)に属するピクセルに係る色情報からなる画像データであり、この場合のEVEN画像データのピクセル数(解像度)は、1280×720である。偶数配列に属するピクセルは、ハッチングされた丸形状のシンボルで表現されている。
なお、図16は、X座標(0~1279)とY座標(0~1279)で表される1280×1280の配列に配置されたピクセルを模式的に示す図であり、画像データには、各ピクセルに関連付けて、例えば、RGB等の色情報が記憶される。RGBの色情報は、例えば、24ビットカラーの場合、R(赤)について0~255の値、G(緑)について0~255の値、B(青)について0~255の値を含む。また、図16では、一部の配列に関しては、ピクセルの表示が省略してある。
一方、図16に示す例では、座標(1,1)、(3,1)・・・(2559,1)、(1,3)、(3,3)・・・(2559,3)、(1,5)、(3,5)・・・(2559,5)、・・・(1,1439)、(3,1439)・・・(2559,1439)といった、奇数のX座標と奇数のY座標からなる配列(ここでは、「奇数配列」と称する)に属するピクセルに係る色情報からなる画像データが、ODD画像データであり、この場合のODD画像データのピクセル数(解像度)は、EVEN画像データと同じ1280×720となる。奇数配列に属するピクセルは、白い丸形状のシンボルで表現されている。
また、このような、ODD画像データとEVEN画像データの分離処理の際に、アンチエイリアス処理を施したWQHD画像データの所定のピクセルの色情報に基づいて、ODD画像データとEVEN画像データにおける各ピクセルの色情報を変更する、補間処理を行うようにすることもできる。本実施形態では、第1の補間処理と第2の補間処理があり、これらの補間処理に関しては、後で詳細に説明する。
上述したように、元の画像データは、動画を表現するものであり、フレームごとのイメージ画像(各画像データの解像度は1920×1080ピクセル)であり、フレームレートは30Hzである。これは、この画像データが、1秒間に30フレーム表示されることを示すものである。
そして、上述のODD画像データとEVEN画像データは、元の画像データの1フレーム分からそれぞれ抽出されるので、元の画像データのフレームレートに応じて、60Hzのフレームレートで表示される。すなわち、ODD画像データとEVEN画像データは、交互に表示され、ODD画像データは1/30秒の間隔で表示され、EVEN画像データも1/30秒の間隔で表示され、ODD画像データとEVEN画像データが表示される間隔は、1/60秒となる。
元の画像データから、フレームごとにODD画像データとEVEN画像データを分離(抽出)する処理は、グラフィック基板40のGPU440(図9参照)によって行われる。ODD画像データとEVEN画像データが生成されると、これらの画像データとVSYNC信号は、GPU440からプロジェクタ制御基板3310に送信される。
DLP制御回路3313は、GPU440からODD画像データ、EVEN画像データ、及びVSYNC信号を受信すると、VSYNC信号のタイミングに応じて、ODD画像データとEVEN画像データを交互にDMD3333に出力し、サブ制御LSI3316は、VSYNC信号のタイミングに応じて、切換デバイス3350を制御し、DMD3333から出力されたODD画像データに基づく光の光路と、EVEN画像データに基づく光の光路を交互に切り換える。
このような制御によって、ODD画像データに基づく光(ピクセル)とEVEN画像データに基づく光(ピクセル)が、斜め方向にずれた位置関係でスクリーン装置3090に投影される。
図17(a)は、EVEN画像データによる光が、例えばスクリーン装置3090のフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影された場合に、そのフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120のサイズに合わせてEVEN画像データの各ピクセル(この例では、1280×720ピクセル)がスクリーン上に表示された様子を示したものである(EVEN画像データ投影画像)。表示された各ピクセルは、図16と同様に、ハッチングされた丸形状のシンボルで模式的に表現されている。シンボルは、1290×720ピクセルに対応するものであるが、図17(a)では、便宜上、12×6ピクセルで示している。これらのピクセルは、切換デバイス3350のガラス3352でシフトされたものである(図21参照)。
次に、ODD画像データによる光が、EVEN画像データによる光の投影の1/60秒後に、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影される。そして、このODD画像データの各ピクセル(この例では、1280×720ピクセル)は、直前に表示されていたEVEN画像データの各ピクセルの斜め右下方向にずれて表示される。
図17(b)は、ODD画像データによる光が、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影された場合に、そのフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120のサイズに合わせてODD画像データの各ピクセル(この例では、1280×720ピクセル)がスクリーン上に表示された様子を示したものである(ODD画像データ投影画像)。表示された各ピクセルは、図16と同様に、白い丸形状のシンボルで模式的に表現されている。シンボルは、1290×720ピクセルに対応するものであるが、図17(b)では、便宜上、12×6ピクセルで示している。これらのピクセルもまた、切換デバイス3350のガラス3352でシフトされたものである(図21参照)。
図17(a)、図17(b)に示すように、元の画像データ(第1フレーム)に係るEVEN画像データがフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影された1/60秒後に、同じ第1フレームの画像データに係るODD画像データがフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影される。その1/60秒後に、元の画像データ(第2フレーム)に係るEVEN画像データがフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影され、その1/60秒後に、同じ第2フレームの画像データに係るODD画像データがフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影される。以降、同様に、元の画像データのフレーム遷移に沿って、EVEN画像データとODD画像データが、1/60秒ごとに交互に、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影される。また、ここで、元の画像データは、フレームレート30Hzの動画を表現するデータである。
また、図17(a)と図17(b)を比較するとわかるように、ODD画像データの各ピクセルから構成された1280×720ピクセルの投影画像が、EVEN画像データの各ピクセルから構成された1280×720ピクセルの投影画像に対して全体的に斜め右下方向にずれて表示される。
この例では、元の画像データの座標(1,1)のピクセルを表すODD画像データのピクセルP11は、元の画像データの座標(0,0)のピクセルを表すEVEN画像データのピクセルP00に対して斜め右下方向にずれて表示され、元の画像データの座標(1,3)のピクセルを表すODD画像データのピクセルP13は、元の画像データの座標(0,2)のピクセルを表すEVEN画像データのピクセルP02に対して斜め右下方向にずれて表示される。
図18(a)は、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120への投影において、ODD画像データの各ピクセルがEVEN画像データの各ピクセルに対して斜め右下方向に配置されていることを分かり易く表すために、ODD画像データの各ピクセルとEVEN画像データの各ピクセルが、便宜上同時にフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120に投影された状態を示している。
また、図18(b)は、図18(a)に示された、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120の左上の位置を拡大して示したものである。この例では、上述のように、元の画像データの座標(1,1)のピクセルを表すODD画像データのピクセルP11は、元の画像データの座標(0,0)のピクセルを表すEVEN画像データのピクセルP00の斜め右下方向に配置され、ここで、ピクセルP11が表示される位置(表示中心位置)は、ピクセルP00の表示中心位置と、元の画像データの座標(2,2)のピクセルを表すEVEN画像データのピクセルP22の表示中心位置との中間点であり、隣接するEVEN画像データのピクセルの距離(例えば、P00の表示中心位置とP20の表示中心位置との距離)をPP1とすると、ピクセルP11の表示中心位置は、ピクセルP00の表示中心位置から、斜め右下の方向に、以下の数式で表された距離rだけずれることになる。
Figure 0007133483000001
また、ピクセルP11の表示中心位置は、ピクセルP00の表示中心位置とピクセルP22の表示中心位置との中点に存在するため、ピクセルP00の表示中心位置とピクセルP22の表示中心位置との距離をPP2とすると、ピクセルP11の表示中心位置は、ピクセルP00の表示中心位置から、斜め右下の方向に、PP2/2の距離だけずれた位置にあると言うこともできる。なお、ピクセルP11の表示中心位置は、ピクセルP20の表示中心位置とピクセルP02の表示中心位置との中点にも存在するよう位置づけられている。本明細書では、このようなピクセルP11を含むODD画像データの各ピクセルの位置関係を、対応するEVEN画像データのピクセルから「半画素」ずれた位置(距離・角度)にあると表現するものとする。
なお、本実施形態では、ODD画像データによる各ピクセルが、EVEN画像データのピクセルに対して全体的に斜め右下の方向にシフトされ表示されるが、下記の効果が実現される限り、どの方向にシフトするよう制御することができる。また、シフトさせる距離についても、様々な距離を選択可能である。
このように、ODD画像データとEVEN画像データを所定位置だけ斜め方向にずらして交互に投影することにより、人間の目には、元の画像データより低解像度であるODD画像データとEVEN画像データの投影であっても、元の画像データに係る動画が(少なくとも、ODD画像データやEVEN画像データの解像度よりも)高い解像度でスクリーンに投影されているように視認される。
本実施形態の構成により、例えば、DMD3333や他の回路において、高解像度の画像データを処理する能力が無くても、低解像度のODD画像データとEVEN画像データを生成して交互にスクリーンに投影することにより、高解像度の動画を表現することができる。
DMD3333等の回路に関しては、新たに高解像度の画像に適用させる開発を行うにはコストと時間を要し、また、一定の製造・販売規模が達成されるまでは高価なものとなってしまうことから、既存のDMD3333等をそのまま使用しながら、より高解像度の動画を表現することができる本実施形態の構成は、極めて有利な効果を奏するものである。
上記のようなピクセルシフト機能を利用しない場合(例えば、図15の下部に示されているような、ピクセルシフト機能がOFFの場合)、本実施形態による上記の効果は得られず、低い解像度で画像データがスクリーンに投影される。すなわち、元の画像データ(1920×1080ピクセル)を、本実施形態のDMD3333で処理可能な解像度の上限にしたがって、1280×720ピクセル(いわゆる、HD(High Definition))に縮小し、レンズユニット3332を介してスクリーン装置3090のフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等に投影する。このとき表示される画像の解像度は、縮小後のHD画像データの解像度(1280×720ピクセル)であり、フレームレートは、元の画像データと同じ30Hzである。
(ピクセルシフト機能実現のための仕組)
次に、図19ないし図22を参照して、ODD画像データとEVEN画像データとで、切換デバイス3350により光路を切り換えて、EVEN画像データの各ピクセルに対して、斜め右下の方向にODD画像データのピクセルが投影される、ピクセルシフト機能の仕組について説明する。
図19は、副制御基板3200、グラフィック基板40、プロジェクタ制御基板3310、及び光学機構3330において、DMD3333と切換デバイス3350がどのように制御されるかを示している。なお、ここでは、切換デバイス3350による光路切換に関連する処理についてのみ説明する。
副制御基板3200のサブCPU3201は、演出に応じた映像(動画)を表す映像データを、例えば、サブROM基板42(図9参照)に記憶している。この映像データは、例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(元の画像データ)である。
副制御基板3200のサブCPU3201が、この画像データを、グラフィック基板40のGPU440に出力すると、GPU440は、サブCPU3201の指令に基づき、図15に示すような画像処理を行う。すなわち、GPU440は、サブCPU3201から入力した元の画像データを拡大し、その後、拡大画像データのシャープ化処理、アンチエイリアス処理を行って、最終的に、ODD画像データとEVEN画像データを生成(分離・抽出)する。これらの処理は、フレーム単位に行われ、このときのフレームレートは60Hzである(元の画像データのフレームレートは30Hz)。また、GPU440は、このような画像処理を、VRAM441(図9参照)を利用して行い、VRAM441には、適宜、画像処理に必要なデータが一時的に記憶される。また、VRAM441には、ODD画像データを格納する奇数配列格納領域と、EVEN画像データを格納する偶数配列格納領域が設けられる。
次に、GPU440は、生成したODD画像データとEVEN画像データを、VSYNC信号とともに、プロジェクタ制御基板3310のDLP制御回路3313に送信する。VSYNC信号は、ODD画像データとEVEN画像データとを切り換えるタイミングを定義する。この例では、VSYNC信号は、1フレームの画像データから生成されたODD画像データとEVEN画像データを(複数のフレームに亘って)交互に切り換えるための、1/60秒(すなわち、約16.6msec)ごとのタイミング信号である。
DLP制御回路3313は、VSYNC信号にしたがって、受信したODD画像データとEVEN画像データとを交互に、光学機構3330のDMD3333に出力する。
プロジェクタ制御基板3310のサブ制御LSI3316は、サブCPU3201からODD/EVEN信号を入力すると、この信号とVSYNC信号にしたがって、光路切換ドライバ3335を制御する。切換デバイス3350は、光路切換ドライバ3335を制御に基づき、ODD画像データとEVEN画像データの投影を交互に切り換えるように動作する。
図20は、上記のVSYNC信号、ODD/EVEN信号、画像データ(ODD画像データとEVEN画像データ)のDMD3333への提供、切換デバイス3350の動作タイミングをそれぞれ表している。
図20に示す「VSYNC信号」は、16.6msec(ミリ秒)ごとに出力される信号であり、この信号は、上述のように、ODD画像データとEVEN画像データとを切り換えるタイミングを示している。
図20に示す「ODD/EVEN信号(TTL信号)」は、次のフレーム(次のVSYNC信号のタイミングのフレーム)が、ODD画像データであるかEVEN画像データであるかを判断するための信号である。
図20に示す「画像データ」は、GPU440が出力するODD画像データとEVEN画像データが、DLP制御回路3313によりDMD3333に提供されるタイミング(出力タイミング)を表しており、VSYNC信号に同期している。なお、ODD画像データとEVEN画像データの出力は、ここでは、それぞれ16.6msecかけて行われるように示されているが、実際は、LVDSにより、より短時間でDMD3333に提供され得る。
図20に示す「切換デバイス動作」は、切換デバイス3350が、ODD画像データを投影するための光路切換状態(ODD状態)、EVEN画像データを投影するための光路切換状態(EVEN状態)、及びODD状態とEVEN状態の間の状態(OFF状態)の何れであるかを示している。波線の位置がOFF状態を示している。ODD状態、及びEVEN状態の制御タイミングは、上述したVSYNC信号に同期するよう制御されており、また、このタイミングと同期して、対応する画像データ(ODD画像データやEVEN画像データ)が、DLP制御回路3313からDMD3333に提供される。
ここで、サブCPU3201が、VSYNC信号から所定時間(この例では、約1msec未満)経過後、ODD/EVEN信号をODD(High)に制御し(図20の矢印A1)、その後、例えば10~14ms程度、High状態を維持する。
サブ制御LSI3316は、サブCPU3201からODD/EVEN信号を入力し、例えば2~8msの間、ODD/EVEN信号がHigh状態であれば、次のVSYNC信号(フレーム)で、切換デバイス3350をEVEN状態からODD状態に遷移するよう制御する(図20の矢印A2)。
このようなタイミングの制御により、GPU440から受信したODD画像データがDMD3333に提供される場合に、(ODD/EVEN信号がHigh状態が持続された次のVSYNC信号受信のタイミングで)切換デバイス3350がODD状態に制御されて、ODD画像データの各ピクセルがフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等に投影される。その後、GPU440から受信したODD画像データがDMD3333に提供される場合に、次のVSYNC信号受信のタイミングで、切換デバイス3350がEVEN状態に制御されて、EVEN画像データの各ピクセルが、(ODD画像データの各ピクセルが投影された位置から斜め方向に所定距離だけずれて位置づけられるよう)フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等に投影される。
図21は、切換デバイス3350のガラス3352が変位して、入射した光(EVEN画像データやODD画像データの各ピクセルに対応する光)の光路を変更する様子が示されている。
図21に示す切換デバイス3350のガラス3352は、図20に示す切換デバイス動作が「EVEN状態」に制御された場合に、モーター3351によってガラス3352を変位(回転)させ、EVEN画像データの各ピクセルに係る光の光路を切り換える。このように切り換えられたEVEN画像データの各ピクセルは、例えば、図17(a)のような態様でフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等に投影される。
一方、図21に示す切換デバイス3350のガラス3352は、図20に示す切換デバイス動作が「ODD状態」に制御された場合に、モーター3351によってガラス3352を、「EVEN状態」とは反対の方向に変位(回転)させ、ODD画像データの各ピクセルに係る光の光路を切り換える。このように切り換えられたODD画像データの各ピクセルは、例えば、図17(b)のような態様でフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等に投影される。
結局、ODD画像データのピクセルがフロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等に投影される場合に、EVEN画像データのピクセルが投影された位置に対して、(図18(b)に示すように)斜め右下方向にずれた位置に位置づけられる。
なお、図21には、切換デバイス3350のガラス3352のOFF状態が示されているが、これは、ピクセルシフト機能がOFFの場合の状態であり、ピクセルシフト機能がONの場合であれば、ガラス3352がEVEN状態からODD状態に遷移する途中、又は、ODD状態からEVEN状態に遷移する途中に一時的にとりうる状態であり、このようなOFF状態において、EVEN画像データの光やODD画像データの光がガラス3352に出力されて、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等に投影されることはない。
図22には、切換デバイス3350の構成が示されている。切換デバイス3350は、最も外側に、切換デバイス3350をプロジェクタ装置3300に固定し、ガラス3352の回転軸(3356a、3356b)の一端を回転可能に保持する取付枠3357を備える。
取付枠3357に一端が保持された回転軸(3356a、3356b)は、それぞれの他端が、ガラス3352を保持するフレーム3355の端部に固定される。回転軸(3356a、3356b)は、矩形のフレーム3355の対角線上の角に配置され、ガラス3352とフレーム3355を、回転軸に沿って変位(回転)可能としている。
回転軸(3356a、3356b)の少なくとも一方は、モーター3351(不図示)に接続され、ガラス3352は、モーター3351によって、回転軸を中心にEVEN状態、及びODD状態に交互に変位し、それぞれEVEN画像データ、及びODD画像データに係る光の光路を切り換える。
(プロジェクタ装置内部の構成)
次に、プロジェクタ装置3300のDMD3333に関する温度判定について説明する。図23は、プロジェクタ装置3300を下側から見た底面図である(図7(c)参照)。プロジェクタ装置3300のケース3402は、上側ケース3402aと下側ケース3402bで構成されるが、ここでは、下側ケース3402bが取り外され、上側ケース3402aが下側に示されている。また、上側ケース3402aの側面には、複数の孔を有する通気口3404a、3404bが配置されている。
下側ケース3402bが取り外された図23に示すプロジェクタ装置3300では、2つの吸気用ファン(3342a,3342b)と2つの排気用ファン(3344a,3344b)をそれぞれ覆っていたファンカバーが取り外され、さらに、プロジェクタ制御基板3310が点線で透過的に示されている。
プロジェクタ装置3300の内部には、2つの吸気用ファン(3342a,3342b)が配置される。また、この2つの吸気用ファン(3342a,3342b)のうち1つ(3342a)と通気口3404aとの間には、ヒートシンク3410aが配置される。ヒートシンク3410aは、ヒートパイプ3411の一部を取り囲むように構成される。
また、プロジェクタ装置3300の内部には、2つの排気用ファン(3344a,3344b)が配置される。この2つの排気用ファン(3344a,3344b)と通気口3404bとの間には、ヒートシンク3410bが配置される。ヒートシンク3410bは、ヒートパイプ3411の一部を取り囲むように構成される。
このような構成により、2つの吸気用ファン(3342a,3342b)と2つの排気用ファン(3344a,3344b)とによって通気口3404aから通気口3404bへの空気の流れが作り出され、プロジェクタ装置3300の内部の熱が外部に放出される。また、ヒートパイプ3411等を介して集められた熱も、ヒートシンク3410a、3410bが、上述した吸気用ファンと排気用ファンによる風を受けることによって通気口3404bを介して外部へ放出される。ヒートシンク3410a、3410bには、ヒートパイプ3411や空気を媒体として、LED光源(3331R,3331G,3331B)、DMD3333、レンズユニット3332、DLP制御回路3313等の熱が伝えられる。また、LED光源(3331R,3331G,3331B)、DMD3333、レンズユニット3332、DLP制御回路3313等からの熱は、これらの部材をプロジェクタ装置3300に保持する保持部材を介して(一部は、ヒートパイプ3411を介して)ヒートシンク3410a、3410bに伝導されうる。したがって、この場合、ヒートパイプ3411、空気、保持部材は、LED光源(3331R,3331G,3331B)、DMD3333、レンズユニット3332、DLP制御回路3313等からの熱をヒートシンク3410a、3410bに伝える熱伝導部ととらえることができる。
吸気用ファン3342aの近傍には、レンズユニット3332が配置される。レンズユニット3332の投射レンズはレンズホルダ3412により保持される。レンズユニット3332の前面端部には、レンズカバー3413が取り付けられ、レンズカバー3413の開口部には、フィルター3414が保持される。
ヒートパイプ3411は、プロジェクタ装置3300の左側でヒートシンク3410aに接続し、プロジェクタ装置3300の右側でヒートシンク3410bに接続する。ヒートシンク3410bは、ヒートシンク3410aのほぼ倍の長さを有しており、ヒートシンク3410aが、1つの吸気用ファン3342aに対応して、この吸気用ファン3342aがヒートシンク3410aの放熱を概ね担うのに対して、ヒートシンク3410bは、2つの排気用ファン(3344a,3344b)に対応して、これらの排気用ファン(3344a,3344b)がヒートシンク3410bの放熱を概ね担う。
吸気用ファン3342bは、図示するように、対応するヒートシンクがなく、通気口3404aからの空気を、ヒートシンクを通過せずに取り込めるため、吸気用ファン3342bによって作り出される空気の流れにおいて下流に配置されているDMD3333などを、より効果的に冷却することができる。
ヒートパイプ3411は、プロジェクタ装置3300の左側では、ヒートシンク3410aの長手方向の全長にわたって延びた後、プロジェクタ装置3300の下部まで延び、さらに、プロジェクタ装置3300の左下部で屈曲し、プロジェクタ装置3300の右下部まで延びている。ヒートパイプ3411はさらに、プロジェクタ装置3300の右下部で屈曲してプロジェクタ装置3300の右上部まで延び、プロジェクタ装置3300の右側において、ヒートシンク3410bと接続される。
上述したように、吸気用ファン3342bの右側(下流)にはDMD3333が配置され、DMDヒートシンク3417は、このDMD3333に近接して保持される。光学ケース3418には、LED光源3331R,3331G,3331Bからの照射光や、DMD3333への照射光、DMD3333からの反射光が通過する開口部(又は透過部)が設けられ、さらに、DMD3333からの反射光をレンズユニット3332に提供するための開口部(又は透過部)が設けられている。
DMD3333は、DMDヒートシンク3417を隔ててこの光学ケース3418と連結されるが、DMDヒートシンク3417にも開口部(又は透過部)が設けられており、DMD3333からの照射光は、DMDヒートシンク3417、及び光学ケース3418の開口部等を介して光学ケース3418の内部に提供される。
切換デバイス3350の近傍には、DMD3333付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341dが配置される。温度センサ3341dは、例えば、この位置でプロジェクタ制御基板3310に載置されることにより保持される。また、温度センサ3341dは、DMD3333に近い任意の位置、例えば、空間領域3416のいずれかの位置に保持されうる。この例では、プロジェクタ制御基板3310に保持されているが、これに限られるものではない。
吸気用ファン3342aとレンズユニット3332(レンズホルダ3412)の間には、レンズユニット3332付近の温度を検出し、プロジェクタ制御基板3310に対して温度検出信号を出力する温度センサ3341eが配置される。
図24は、照射ユニット3100にプロジェクタ装置3300が配置された状態を、下側から見た底面図であって、照射ユニット3100及びプロジェクタ装置3300における空気の流れを説明するためのものである。なお、ここでは、説明の便宜上、照射ユニット3100については、下面3109と2つのダクトカバー(3421a,3421b)が取り外され、プロジェクタ装置3300については、下側ケース3402bとプロジェクタ制御基板3310が取り外された状態で示されている。
吸気用ファン3210によって、プロジェクタカバー3101の吸気口3103aから外部の空気が遊技機3001の照射ユニット3100内に強制的に取り入れられると、取り入れられた空気は、プロジェクタカバー3101により形成された空気流路に沿って(点線で示す空間P5を通って)プロジェクタ装置3300の上側ケース3402aに設けられた通気口3404aに案内され、プロジェクタ装置3300の内部に導かれる。このような外部の空気を取り入れる流れは、矢印F1、F2、F3で表されている。
通気口3404aからプロジェクタ装置3300内に取り入れられた空気は、プロジェクタ装置3300内の吸気用ファン3342a(FAN4)と吸気用ファン3342b(FAN5)によって、プロジェクタ装置3300の内部に取り込まれる。
プロジェクタ装置3300の内部に取り込まれた空気は、主として吸気用ファン3342a(FAN4)と排気用ファン3344a(FAN6)によって生じる空気の流れ(矢印H1、H3、H5、H7で示される空気の流れ)と、主として吸気用ファン3342b(FAN5)と排気用ファン3344b(FAN7)によって生じる空気の流れ(矢印H2、H4、H6、H8で示される空気の流れ)といった、2つの大きな空気の流れとなって、プロジェクタ装置3300の内部を通過する。
吸気用ファン3342a(FAN4)と吸気用ファン3342b(FAN5)によって生じる空気の流れは、矢印H1~H4で表されており、ここで、吸気用ファン3342a(FAN4)の上流にはヒートシンク3410aが配置されており(図23参照)、主として吸気用ファン3342a(FAN4)により生じる空気の流れ(矢印H1、H3で示される空気の流れ)により、ヒートシンク3410aが冷却され、その熱が、空気を媒体として下流に送られ、さらに、レンズユニット3332等の排熱に寄与する。
一方、吸気用ファン3342b(FAN5)の上流にはヒートシンクが配置されておらず、主として吸気用ファン3342b(FAN5)により生じる空気の流れ(矢印H2、H4で示される空気の流れ)により、ほぼ外気温と同じ温度の空気が下流に送られ、そこで、その空気が媒体となって、DMD3333、切換デバイス3350、LED光源3331(3331R,3331G,3331B)の排熱に寄与することになる。
このように、吸気用ファン3342b(FAN5)の上流にはヒートシンクが配置されていないため、吸気用ファン3342b(FAN5)で送られる吸気(矢印H4)は、吸気用ファン3342a(FAN4)で送られる空気(矢印H3)より温度が低く、下流のDMD3333やLED光源3331を、より効果的に冷却することができる。
主として排気用ファン3344a(FAN6)により生じる空気の流れ(矢印H5、H7)により、排気用ファン3344a(FAN6)の上流にあるヒートシンク3410bの上側部(排気用ファン3344aの位置に対応する部分)の排熱が行われ、排気用ファン3344a(FAN6)により排出された空気は、通気口3404bを介して、プロジェクタカバー3101により形成された、点線で示す空間P6に送られる。
一方、主として排気用ファン3344b(FAN7)により生じる空気の流れ(矢印H6、H8)により、排気用ファン3344b(FAN7)の上流にあるヒートシンク3410bの下側部(排気用ファン3344bの位置に対応する部分)の排熱が行われ、排気用ファン3344b(FAN7)により排出された空気は、通気口3404bを介して、プロジェクタカバー3101により形成された、点線で示す空間P6に送られる。
その後、空間P6に送られた空気は、排気用ファン3220によって、プロジェクタカバー3101の排気口3103bから外部に排出される。このような外部に空気を排出する流れは、矢印J1、J2、J3で表されている。
このような、全体としては2つの大きな流路が形成されることにより、プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れが効果的に形成され、効率的な排熱が行われる。プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れは、光学ケース3418やDMD3333を表面(外側)から冷却するとともに、ヒートパイプ3411等による熱伝導でヒートシンク3410に蓄積されたプロジェクタ装置3300内の熱(例えば、DMD3333やLED光源3331(3331R,3331G,3331B)等から発生する熱)を奪う。すなわち、プロジェクタ装置3300内を通る空気の流れにより、プロジェクタ装置3300内で発生した熱の排熱が行われる。
なお、図23のヒートシンク3410a、及びヒートシンク3410bは、簡略化された簡易図であり、実際には、複数枚(例えば、ヒートシンク3410aなら20枚~30枚ほど、ヒートシンク3410bなら40枚~60枚ほど)の金属板が、ヒートパイプ3411の長さ方向に対して直角をなすように、それぞれ平行に配置されている。
また、本実施形態では、図23に示すように、吸気用ファン3342a(FAN4)、排気用ファン3344a(FAN6)、排気用ファン3344b(FAN7)の上流側(すなわち、図24の左側)に隣接して、それぞれ、ヒートシンクが設けられているが、これらのファンとヒートシンクの位置関係を左右逆にすることもできる。例えば、吸気用ファン3342a(FAN4)の下流側(図24の右側)に隣接して、ヒートシンク3410aが設けられてもよいし、排気用ファン3344a(FAN6)と排気用ファン3344b(FAN7)の下流側に隣接して、ヒートシンク3410bが設けられてもよい。
吸気用ファン3210は、外部の空気を送る吸気手段の一例であるが、このような吸気手段は、本実施形態の吸気用ファン3210のように、遊技機3001のプロジェクタカバー3101により形成された空気流路を介して間接的に外部の空気を取り入れるものであってもよいし、直接外部の空気を吸気してプロジェクタ装置3300にその空気を送るものであってもよい。また、吸気用ファン3210を省略することもできる。
排気用ファン3220は、外部に空気を排出する排気手段の一例であるが、このような吸気手段は、本実施形態の排気用ファン3220のように、遊技機3001のプロジェクタカバー3101により形成された空気流路を介して間接的に外部に空気を排出するものであってもよいし、直接空気を外部に送出してプロジェクタ装置3300から空気を排出するものであってもよい。また、排気用ファン3220を省略することもできる。
(切換デバイスによるピクセルシフト機能)
次に、切換デバイス3350によって、DMD3333から出力された光の光路を切り換えるピクセルシフト機能について、図25を参照して説明する。
図25は、本実施形態のプロジェクタ装置3300の内部の構成を示す図であり、図23に示した構成要素の一部が示されている。
図25(a)には、LED光源3331R,3331G,3331Bから照射された光が、切換デバイス3350を通過して、DMD3333に入射される様子が、模式的に示した光路によって表されている。すなわち、LED光源3331Bから照射された光は、その後、LED光源3331Rからの光(矢印LR)、及びLED光源3331Gからの光(矢印LG)とともに、切換デバイス3350に入射される(矢印L)。このとき、LED光源3331R,3331G,3331Bからの光は、切換デバイス3350を透過してDMD3333に到達する(矢印D1)。なお、プリズムやミラーといった光学デバイスは、ここでは表示を省略している。
図25(b)には、LED光源3331R,3331G,3331Bから受けた光とサブCPU3201から入力された画像データ等に基づいて、DMD3333から出力された光の光路が、切換デバイス3350によって交互に切り換えられて、レンズユニット3332に入射される様子が、模式的に示した光路によって表されている。すなわち、DMD3333から出力された光は、切換デバイス3350に入射され(矢印D2)、この切換デバイス3350を通過したときに、切換デバイス3350のガラス3352の傾斜角(回転角)によって光路が所定時間(例えば、1/60秒)間隔でずらされ、それぞれずらされた光が、レンズユニット3332に入射される(矢印E1、E2)。なお、プリズムやミラーといった光学デバイスは、ここでは表示を省略している。
このように、本実施形態では、LED光源3331R,3331G,3331Bから照射された光が、切換デバイス3350を経由してDMD3333に提供され、DMD3333からの光がレンズユニット3332に提供される際に、切換デバイス3350によって、光路が交互に切り換えられるので、解像度の高い映像の投影を実現しつつ、プロジェクタ装置3300をコンパクトなサイズにすることができる。
(シャットダウン温度設定/DMDの温度のピークホールド/画面反転機能)
次に、プロジェクタ装置3300に関するシャットダウン温度の設定機能、DMD3333の温度に関するピークホールド機能、及び画面反転機能についてそれぞれ説明する。
本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、上述したように、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dを備え、この温度センサ3341dで検出された温度とシャットダウン温度との関係に基づいてプロジェクタ装置3300の主要な部品を強制的に停止(強制シャットダウン)させる。シャットダウン温度は、例えば、副制御基板3200から設定することができる。
また、本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、上述したDMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dにより検出された温度のうち、MAX温度を記憶(ピークホールド)する機能を有する。
さらに、本実施形態に係る遊技機3001のプロジェクタ装置3300は、映像を、そのプロジェクタ装置3300が搭載された遊技機に合わせて、回転して投影する機能(画面反転機能)を有する。また、このような映像の回転は、副制御基板3200からの指定に応じたものである。なお、映像の回転には、例えば、正転、上下反転、左右反転、上下反転+左右反転等が含まれる。
上記各機能に関する処理を、図26~図38を参照して説明する。
図26は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ制御メイン処理を示している。
図26に示すように、電源が投入されると、制御LSI3311は、プロジェクタ初期化処理を行う(S2001)。この処理については、図32を参照して後で詳細に説明する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグが‘ON’であるか否かを判別する(S2002)。受信完了フラグが‘ON’である場合(S2002:Yes)、制御LSI3311は、次のS2003の処理に移行する。受信完了フラグが‘ON’でない場合(S2002:No)、制御LSI3311は、S2007の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの受信格納領域から受信データを取得する(S2003)。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグを‘OFF’にセットする(S2004)。
次に、制御LSI3311は、取得した受信データの送信先IDが‘プロジェクタ’を示すか否かを判別する(S2005)。送信先IDが‘プロジェクタ’を示す場合(S2005:Yes)、制御LSI3311は、次のS2006の処理に移行する。送信先IDが‘プロジェクタ’を示さない場合(S2005:No)、制御LSI3311は、S2007の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、副制御-プロジェクタ間受信時処理を行う(S2006)。副制御-プロジェクタ間受信時処理において、制御LSI3311は、ステップS2003で取得した受信データが表すコマンドの種別に応じて、プロジェクタ装置3300の各種設定などを行う。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を行う(S2007)。この処理については、図28、及び図29を参照して後で詳細に説明する。
次に、制御LSI3311は、副制御-プロジェクタ間送信時処理を行う(S2008)。副制御-プロジェクタ間送信時処理において、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300の各種エラー、及び、プロジェクタ装置3300の各種状態などを表すコマンドを送信データとして作成する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域に、LED温度異常(シャットダウン)、FAN回転異常、DMD温度異常、又は、電圧異常が書き込まれているか否かを判別する(S2009)。LED温度異常(シャットダウン)は、後述の強制シャットダウンに繋がるLED温度異常を意味し、例えば、各LED光源3331R,3331G,3331Bに対して各LED光源3331R,3331G,3331B付近の温度に応じた処理が対応付けられているLED温度制御テーブルを用いてLED光源3331R,3331G,3331B付近のいずれかの温度が所定温度以上として検出された場合に生成・格納される。
FAN回転異常は、強制シャットダウンに繋がるFAN回転異常を意味し、FAN4~FAN7のいずれかのFAN回転数が所定回転数未満として検出された場合に生成・格納される。
DMD温度異常は、強制シャットダウン等に繋がるDMD温度異常を意味し、DMD3333付近の温度が、制御LSI3311のDRAMに記憶されているシャットダウン温度(DMD温度の閾値)以上であった場合に生成・格納される。なお、DMD3333付近の温度を検出する温度センサ3341dは、吸気用ファン3342と排気用ファン3344による空気の流れにおいてDMD3333の下流であって、そのDMD3333の近傍に配置される。
電圧異常は、電源回路3302から供給される電力において例えば所定の規定電圧値未満の電圧昇圧が検出された場合に生成・格納される。
これらいずれかの異常がエラー管理領域に書き込まれている場合(S2009:Yes)、制御LSI3311は、基本的にエラー通知のコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信していることから、S2010の処理に移行する。エラー通知の処理については後述する。一方、いずれの異常もエラー管理領域に書き込まれていない場合(S2009:No)、制御LSI3311は、S2013の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、エラー通知のコマンド送信に応じて副制御基板3200のサブCPU3201が例えばステータス要求のコマンドを返信するなどして応答したか否かを判別する(S2010)。サブCPU3201が応答した場合(S2010:Yes)、制御LSI3311は、S2012の処理に移行する。サブCPU3201が応答していない場合(S2010:No)、制御LSI3311は、S2011の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にいずれかの異常が書き込まれていることを確認してから所定時間(例えば30秒)が経過したか否かを判別する(S2011)。所定時間が経過した場合(S2011:Yes)、制御LSI3311は、S2012の処理に移行する。所定時間が経過していない場合(S2011:No)、制御LSI3311は、S2013の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、FAN4、FAN5、FAN6,FAN7に対して回転停止指令を送信し、DLP制御回路3313、及びLED光源3331R,3331G,3331Bを駆動するLEDドライバ3314に対して駆動停止指令を送る(S2012)。これにより、プロジェクタ装置3300の主要動作が強制的にシャットダウンされる。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるリセット要求フラグが‘ON’か否かを判別する(S2013)。リセット要求フラグが‘ON’である場合(S2013:Yes)、制御LSI3311は、次のS2014の処理に移行する。リセット要求フラグが‘ON’でない場合(S2013:No)、制御LSI3311は、S2015の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちを行う(S2014)。ウォッチドッグタイマのリセット待ちとは、ウォッチドッグタイマをクリア(又は所定値セット)することなく無限ループ処理を行い、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI3311に出力するのを待つ処理であり、ウォッチドッグタイマがリセット信号を制御LSI3311に出力すると、制御LSI3311がリセットされることにより、プロジェクタ制御メイン処理における先頭のステップ(S2001)から処理が再開されることとなる(「リブート」とも呼ばれる)。
S2015において、制御LSI3311は、ウォッチドッグタイマ(WDT)の値をクリアする。
次に、制御LSI3311は、例えば4msecの周期待ちを行う(S2016)。その後、制御LSI3311は、S2002の処理に移行する。
(プロジェクタシリアル回線受信割込処理)
図27は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタシリアル回線受信割込処理を示している。この処理は、上述のプロジェクタ制御メイン処理を実行中、制御シリアル回線を経由する要求(制御LSI3311のシリアル通信回路が伝送データを受信した際に発信する割込み信号)に応じて受信データを取り込む通信割込処理である。
図27に示すように、制御LSI3311は、制御シリアル回線からの受信データがデータの始まりを示す‘STX(02H)’か否かを判別する(S711)。受信データが‘STX’である場合(S711:Yes)、制御LSI3311は、次のS712の処理に移行する。受信データが‘STX’でない場合(S711:No)、制御LSI3311は、S713の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグ及び受信完了フラグを‘OFF’にセットし、受信格納領域をクリアする(S712)。その後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S713において、制御LSI3311は、制御シリアル回線からの受信データをDRAMの受信格納領域に保存する。
次に、制御LSI3311は、受信データがデータの終わりを示す‘ETX’か否かを判別する(S714)。受信データが‘ETX’である場合(S714:Yes)、制御LSI3311は、次のS715の処理に移行する。受信データが‘ETX’でない場合(S714:No)、制御LSI3311は、S716の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグを‘ON’にセットする(S715)。その後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S716において、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域におけるETX受信フラグが‘ON’であるか否かを判別する。ETX受信フラグが‘ON’である場合(S716:Yes)、制御LSI3311は、次のS717の処理に移行する。ETX受信フラグが‘ON’でない場合(S716:No)、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
次に、制御LSI3311は、受信データサムチェック処理を行う(S717)。
次に、制御LSI3311は、S717で得たサム値が正常か否かを判別する(S718)。サム値が正常である場合(S718:Yes)、制御LSI3311は、S720の処理に移行する。サム値が正常でない場合(S718:No)、制御LSI3311は、次のS719の処理に移行する。
本実施形態において、制御LSI3311は、サム値が正常か否かを判別する際、受信データの‘STX’を除く、‘ETX’までの受信データを加算して、‘ETX’の次に受信した受信データと照合を行うことにより、サム値の整合性を判断する。なお、サム値の算出方法としては、加算式に限らず、減算式又は排他的論理和(BCCともいう)を用いてもよい。
次に、制御LSI3311は、DRAMの受信格納領域をクリアする(S719)。その後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
S720において、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ&作業領域における受信完了フラグを‘ON’にセットする。その後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
なお、図27では、図示されていないが、制御シリアル回線で副制御基板3200が送信した受信データを取り込む際に、制御LSI3311は、受信データにエラー(例えば、フレーミングエラー、オーバランエラー、パリティエラーのいずれか1つ又は複数の種類のエラー)が発生していないかどうかをプロジェクタ制御基板3310に設けられたシリアル通信回路(不図示)から取得する、その際、受信した受信データにエラーが発生していると判断した場合、制御LSI3311は、ステップS711~ステップS720を実行することなく、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
図28、及び図29は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ自己診断処理を示している。
図28に示すように、制御LSI3311は、ベリファイチェックによりDRAMの自己診断格納領域にROMから読み出した診断値として例えば‘55AAH’を書き込む(S2021)。
次に、制御LSI3311は、自己診断格納領域から読み出した値(ロード値)が診断値と正しく一致するか否かを判別する(S2022)。ロード値が診断値に一致する場合(S2022:Yes)、制御LSI3311は、S2024の処理に移行する。ロード値が診断値に一致しない場合(S2022:No)、制御LSI3311は、次のS2023の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘自己診断異常’をセットする(S2023)。この自己診断異常には、後述するウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちによるエラーが含まれる。このようなWDTリセット待ちを含む自己診断異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図26に示す副制御-プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットした上で、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、ウォッチドッグタイマからのリセット信号に応じて先述した図26に示すプロジェクタ初期化処理(S2001)が実行される。
次に、制御LSI3311は、LED温度診断処理を行う(S2024)。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341a、温度センサ3341b、及び温度センサ3341cからの温度検出信号に基づいてLED温度を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したLED温度が正常か否かを判別する(S2025)。取得したLED温度が正常である場合(S2025:Yes)、制御LSI3311は、S2027の処理に移行する。取得したLED温度が正常でない場合(S2025:No)、制御LSI3311は、次のS2026の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘LED温度異常’をセットする(S2026)。具体的にいうと、温度センサ3341a、温度センサ3341b、及び温度センサ3341cは、それぞれ、LED光源3331R,3331G,3331B付近の温度を検出する。制御LSI3311は、これらの温度センサを通じて各々の温度を計測することにより、前述したLED温度制御テーブルに基づいて計測温度が所定温度以上であるか否かを判定し、所定温度以上であれば、ワーニングあるいは強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。ワーニングとは、強制シャットダウンに至る前に行う警告表示を意味し、強制シャットダウンは、プロジェクタ装置3300のLED光源3331R,3331G,3331BやFAN4、FAN5、FAN6、FAN7などの主要な部品の動作を温度やFAN回転数等の異常に応じて強制的に停止させることを意味する。
このようなLED温度異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図26に示す副制御-プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5、FAN6、FAN7の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図26のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
次に、制御LSI3311は、S2027において、LED光源3331Rについて、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているLED温度のこれまでの最高値(LED温度(MAX))と、対応する温度センサ3341aで検出されたLED光源3331R付近の現在の温度(現在温度)を比較し、LED温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をLED温度(MAX)として記憶する。このような最高温度更新処理は、LED光源3331G,3331Bについても同様に行われる。
次に、制御LSI3311は、FAN回転診断処理を行う(S2028)。この処理において、制御LSI3311は、FAN4,FAN5、FAN6、FAN7のパルスセンサ3343a、3343b、3345a,3345bからのファン回転数信号に基づいてFAN回転数を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したFAN回転数が正常か否かを判別する(S2029)。取得したFAN回転数が正常である場合(S2029:Yes)、制御LSI3311は、S2031の処理に移行する。取得したFAN回転数が正常でない場合(S2029:No)、制御LSI3311は、次のS2030の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘FAN回転異常’をセットする(S2030)。具体的にいうと、パルスセンサ3343a,3343bは、FAN4,FAN5の回転数を検出し、パルスセンサ3345a,3345bは、FAN6,FAN7の回転数を検出する。各々の回転数について、FAN4、FAN5、FAN6、FAN7のいずれかの回転数が所定回転数(例えば、4410rpm)未満であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。
このようなFAN回転数異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図26に示す副制御-プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4、FAN5、FAN6、FAN7の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図26のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
次に、制御LSI3311は、DMD温度診断処理を行う(S2031)。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341dからの温度検出信号に基づいてDMD温度を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したDMD温度が正常か否かを判別する(S2032)。取得したDMD温度が正常である場合(S2032:Yes)、制御LSI3311は、S2034の処理に移行する。取得したDMD温度が正常でない場合(S2032:No)、制御LSI3311は、次のS2033の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘DMD温度異常’をセットする(S2033)。具体的にいうと、温度センサ3341dは、DMD3333の近傍における温度を検出する。制御LSI3311は、温度センサ3341dを通じて温度を計測することにより、計測温度が制御LSI3311のDRAMに記憶されているシャットダウン温度以上であるか否かを判定し、シャットダウン温度以上であれば、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。シャットダウン温度は、この例では、デフォルト値の50℃であるが、1℃~128℃の間で設定することも可能である。さらに、制御LSI3311のDRAMにシャットダウン制御実行可否情報(シャットダウン温度に基づく強制シャットダウン制御を行うか否かを示す情報)を記憶し、このシャットダウン制御実行可否情報に基づいて、エラー管理領域へのセットを行うか否かを制御することもできる。
このようなDMD温度異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図26に示す副制御-プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4,FAN5の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図26のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
次に、制御LSI3311は、S2034において、DMD3333について、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているDMD温度のこれまでの最高値(DMD温度(MAX))と、対応する温度センサ3341dで検出されたDMD3333付近の現在の温度(現在温度)を比較し、DMD温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をDMD温度(MAX)として記憶する。
次に、制御LSI3311は、図29のS2035において、レンズ温度診断処理を行う。この処理において、制御LSI3311は、温度センサ3341eからの温度検出信号に基づいてレンズ温度を取得する。
次に、制御LSI3311は、取得したレンズ温度が正常か否かを判別する(S2036)。取得したレンズ温度が正常である場合(S2036:Yes)、制御LSI3311は、S2038の処理に移行する。取得したレンズ温度が正常でない場合(S2036:No)、制御LSI3311は、次のS2037の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘レンズ温度異常’をセットする(S2037)。具体的にいうと、温度センサ3341eは、レンズユニット3332付近の温度を検出する。制御LSI3311は、この温度センサを通じて温度を計測することにより、計測温度が所定温度以上であるか否かを判定し、所定温度以上であれば、ワーニング(例えば、100℃以上)あるいは強制シャットダウン(例えば、120℃~150℃)に係る異常を示すエラー情報をDRAMのエラー管理領域にセットする。
ワーニングとは、強制シャットダウンに至る前に行う警告表示を意味する。また、計測温度に基づいて、映像補正を行うように制御してもよい。レンズが高温になると映像に歪みが生ずるために、実際にプロジェクタ装置3300で投影された映像に歪みがないか否かを確認し、歪みが生じている場合にこれを補正するものである。例えば、プロジェクタ装置3300からの設定変更の要求に応じて、フォーカスオフセットコマンドやフォーカスドリフト補正値コマンド等が、副制御基板3200からプロジェクタ装置3300に送信され、映像補正が実現される。また、このときに、プロジェクタ装置3300から、温度センサ3341eによる計測温度が副制御基板3200に送信され、この値に基づいて、フォーカスオフセットコマンドやフォーカスドリフト補正値コマンド等が生成されるようにしてもよい。
強制シャットダウンは、プロジェクタ装置3300のLED光源(3331R,3331G,3331B)やFAN4、FAN5、FAN6、FAN7などの主要な動作を温度やFAN回転数等の異常に応じて強制的に停止させることを意味する。
このようなレンズ温度診断において、強制シャットダウンに係る異常を示すエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図26に示す副制御-プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4、FAN5、FAN6、FAN7の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図26のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
一方、レンズ温度診断において、ワーニングに係る異常を示すエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図26に示す副制御-プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われるが、プロジェクタ装置3300では通常処理が繰り返される。
次に、制御LSI3311は、S2038において、レンズユニット3332について、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶されているレンズ温度のこれまでの最高値(レンズ温度(MAX))と、対応する温度センサ3341eで検出されたレンズユニット3332付近の現在の温度(現在温度)を比較し、レンズ温度(MAX)より現在温度が高ければ現在温度をレンズ温度(MAX)として記憶する。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ電源診断処理を行う(S2039)。この処理において、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300の電源回路3302から供給される電力の動作電圧を検出する。
次に、制御LSI3311は、プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧以上か否かを判別する(S2040)。プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧以上である場合(S2040:Yes)、制御LSI3311は、S2042の処理に移行する。プロジェクタ装置3300の動作電圧が規定電圧未満である場合(S2040:No)、制御LSI3311は、次のS2041の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘電圧異常’をセットする(S2041)。具体的には、例えば異常な電圧降下を示す電圧異常のエラー情報をセットする。このような電圧異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図26に示す副制御-プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットすることなく、当該エラー通知を示すコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する。その結果、プロジェクタ装置3300において、FAN4、FAN5、FAN6、FAN7の回転停止、及びDLP制御回路3313、LEDドライバ3314の駆動停止が行われ(図26のS2012)、副制御基板3200において、サブ液晶表示装置3023にエラー表示要求が行われる。
次に、制御LSI3311は、DLP動作診断処理を行う(S2042)。この処理において、制御LSI3311は、DLP制御回路3313の動作をチェックする。
次に、制御LSI3311は、DLP制御回路3313の動作が正常か否かを判別する(S2043)。DLP制御回路3313の動作が正常である場合(S2043:Yes)、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。DLP制御回路3313の動作が正常でない場合(S2043:No)、制御LSI3311は、次のS2044の処理に移行する。
次に、制御LSI3311は、DRAMのエラー管理領域にエラーデータとして‘DLP異常’をセットする(S2044)。このようなDLP異常に係るエラー情報をセットすると、制御LSI3311は、先述した図26に示す副制御-プロジェクタ間送信時処理(S2008)において、エラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットした上で、ウォッチドッグタイマからのリセット信号に応じて図32に示すプロジェクタ初期化処理(S2001)を実行する。
すなわち、S2008においてエラー通知を示すコマンドを送信データとして作成し、リセット要求フラグを‘ON’にセットしているため、S2008において作成されたエラー通知のコマンドは、リブート後に図32に示したプロジェクタ初期化処理のS2128で送信されることになる。なお、このとき、エラー通知のコマンド又はエラー通知を示す情報などは、EEPROM3312に記憶することも可能である。そうした場合、電断や再起動によって電圧の変化(低下、断絶、上昇による異常など)が起こった場合であっても、コマンドや情報を消去せずに保持しておくことができる。その後、制御LSI3311は、プロジェクタ自己診断処理を終了する。
このようなプロジェクタ制御メイン処理及びプロジェクタ自己診断処理によれば、プロジェクタ装置3300の各種の異常に応じてエラー通知のコマンドが副制御基板3200に送信され、その際に副制御基板3200からの応答があると、発生した異常に応じて、プロジェクタ装置3300の回路やファンが停止される(強制シャットダウンが行われる)ので、プロジェクタ装置3300の熱溜まりによる動作不良が回避されるとともに、長時間に及ぶような映像の不快さが解消され、さらに、映像視覚効果の高い高品位な映像を安全に投影することが可能となる。
また、副制御基板3200からの応答が無くても、例えば30秒といった所定時間が経過すると、プロジェクタ装置3300の動作が自動的にシャットダウンされるので、プロジェクタ装置3300の動作不良が確実に回避され、高品位な映像の安全な投影が確保される。なお、DLP異常の場合、つまりウォッチドッグタイマによるエラー処理の場合は、リブート(初期化処理)が行われ、リブート後にエラー送信が行われることになる。この種のDLP異常の場合には、プロジェクタ装置3300がフリーズしている可能性が高く、副制御基板3200のサブCPU3201にエラー通知を行うことも困難な状態(例えば、通信状況が正常でない、送信すべきコマンドや情報を正常に作成できない等)が想定される。そのため、リブート後にエラー送信が実行される。なお、DLP異常を他のエラーと同様に扱い、リブート前にDLP異常に係るエラー送信を行うようにしてもよい。
また、プロジェクタ装置3300自体がリブート又はシャットダウンを行った場合は、サブCPU3201との通信が所定時間(例えば、1000ms)以上行われない状態となるため、サブCPU3201が異常を検知し、サブCPU3201からプロジェクタ装置3300へとリブート命令(又は再起動)を行うようにしてもよい。また、サブCPU3201がプロジェクタ装置3300からの信号を所定時間(例えば、1000ms)以上受信できなかった場合は、プロジェクタ装置3300がリブート処理を実行中の可能性が高いと判断し、さらにリブート処理後に送信されてくるエラー通知のコマンドをサブCPU3201が受け取れなかった場合(つまり、1000msよりも長い例えば5000msの時間が経過した場合など)は、サブCPU3201からプロジェクタ装置3300を強制的にリブートさせるように制御し、あるいはエラーの報知を行うようにしてもよい。
温度センサ3341dの出力データが000hの場合、DMD温度は0.0℃であり、出力データが320hの場合、DMD温度は50℃であり、出力データが7FFhの場合、DMD温度は128℃と把握される。ただし、温度センサ3341dの出力データが、000hから7FFhの範囲にない場合(例えば、FFChや800hである場合、これはマイナスの温度を示すものであるが)、0℃として処理するものとする。
図30、及び図31は、遊技機3001における、副制御基板3200によるプロジェクタ設定変更処理を示している。
副制御基板3200によって実行されるサブデバイスタスクにより所定間隔(例えば、10ms)で起動されるプロジェクタ制御処理において、プロジェクタ装置3300からコマンド(パラメータ要求:設定変更)を受信した場合には、プロジェクタ制御受信時処理が起動される。そのプロジェクタ制御受信時処理において、取得したプロジェクタ装置3300からのコマンドがプロジェクタ設定変更要求であると判定された場合に、以下に説明するプロジェクタ設定変更処理が起動される。
図30に示すように、副制御基板3200のサブCPU3201は、引数として受け取ったプロジェクタ設定値の設定変更内容を取り出す(S2071)。
次に、サブCPU3201は、設定変更内容が水平位置オフセット(水平方向位置A~Eオフセット)か否かを判別する(S2072)。設定変更内容が水平位置オフセットである場合(S2072:Yes)、サブCPU3201は、次のS2073の処理に移行する。設定変更内容が水平位置オフセットでない場合(S2072:No)、サブCPU3201は、S2074の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、水平位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2073)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における水平位置オフセット(水平方向位置A~Eオフセット)を書き換え、その水平位置オフセットを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。なお、本実施形態における水平位置オフセット(水平画位置オフセット)とは、投影面ごとに基準位置から水平方向にオフセット調整される投影画像の水平位置であり、電動フォーカス調整を行うことなく投影画像全体が水平方向に微調整される位置を意味する。
S2074において、サブCPU3201は、設定変更内容が垂直位置オフセットか否かを判別する。設定変更内容が垂直位置オフセットである場合(S2074:Yes)、サブCPU3201は、次のS2075の処理に移行する。設定変更内容が垂直位置オフセットでない場合(S2074:No)、サブCPU3201は、S2076の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、垂直位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2075)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における垂直位置オフセットを書き換え、その垂直位置オフセットを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。なお、本実施形態における垂直位置オフセット(垂直画位置オフセット)とは、投影面ごとに基準位置から垂直方向にオフセット調整される投影画像の垂直位置であり、電動フォーカス調整を行うことなく投影画像全体が垂直方向に微調整される位置を意味する。つまり、水平位置オフセット及び垂直位置オフセットは、投影画像を投影範囲内のいずれの2次元位置に表示させるかを制御するものであるため、電動フォーカス調整を伴わずに投影画像を移動させることが可能である。なお、電動フォーカス調整によってフォーカス位置を移動させるとともに、投影画像の水平位置や垂直位置をレンダリングの際に移動させるようにし、ソフト的な映像処理によって投影画像の位置を変更するようにしてもよい。また、水平位置オフセットや垂直位置オフセットの値に基づいて電動フォーカス調整を行うようにしてもよい。
S2076において、サブCPU3201は、設定変更内容がフォーカスオフセットか否かを判別する。設定変更内容がフォーカスオフセットである場合(S2076:Yes)、サブCPU3201は、次のS2077の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスオフセットでない場合(S2076:No)、サブCPU3201は、S2079の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、フォーカス原点調整指示送信処理を行う(S2077)。フォーカス原点調整指示送信処理において、サブCPU3201は、フォーカス位置を原点に戻すか否かを表す原点調整フラグが‘ON’であれば、フォーカスの原点調整指示を示すコマンドをセットし、原点調整フラグを‘OFF’にセットする。
その後、サブCPU3201は、フォーカス位置オフセットコマンド送信処理を行う(S2078)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカス位置オフセットA~Eを書き換え、そのフォーカス位置オフセットA~Eを設定するためのコマンド(フォーカス位置オフセットコマンド)をプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2079において、サブCPU3201は、設定変更内容がフォーカスドリフト補正か否かを判別する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正である場合(S2079:Yes)、サブCPU3201は、次のS2080の処理に移行する。設定変更内容がフォーカスドリフト補正でない場合(S2079:No)、サブCPU3201は、S2082の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、フォーカス原点調整指示送信処理を行う(S2080)。この処理は、S2077の処理と同一である。その後、サブCPU3201は、フォーカスドリフト補正値コマンド送信処理を行う(S2081)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるフォーカスドリフト補正値A~Eを書き換え、そのフォーカスドリフト補正値A~Eを設定するためのコマンド(フォーカスドリフト補正値コマンド)をプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2082において、サブCPU3201は、設定変更内容がLED輝度設定か否かを判別する。設定変更内容がLED輝度設定である場合(S2082:Yes)、サブCPU3201は、次のS2083の処理に移行する。設定変更内容がLED輝度設定でない場合(S2082:No)、サブCPU3201は、S2084の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、LED輝度設定コマンド送信処理を行う(S2083)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるLED輝度設定を書き換え、そのLED輝度を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2084において、サブCPU3201は、設定変更内容が台形歪み補正値か否かを判別する。設定変更内容が台形歪み補正値である場合(S2084:Yes)、サブCPU3201は、次のS2085の処理に移行する。設定変更内容が台形歪み補正値でない場合(S2084:No)、サブCPU3201は、S2086の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、台形歪み補正値コマンド送信処理を行う(S2085)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における台形歪み補正値を書き換え、その台形歪み補正値を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2086において、サブCPU3201は、設定変更内容がコントラスト設定か否かを判別する。設定変更内容がコントラスト設定である場合(S2086:Yes)、サブCPU3201は、次のS2087の処理に移行する。設定変更内容がコントラスト設定でない場合(S2086:No)、サブCPU3201は、S2088の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、コントラスト設定コマンド送信処理を行う(S2087)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるコントラスト設定を書き換え、そのコントラストを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2088において、サブCPU3201は、設定変更内容がガンマ設定か否かを判別する。設定変更内容がガンマ設定である場合(S2088:Yes)、サブCPU3201は、次のS2089の処理に移行する。設定変更内容がガンマ設定でない場合(S2088:No)、サブCPU3201は、S2090の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ガンマ設定コマンド送信処理を行う(S2089)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるガンマ設定を書き換え、そのガンマ値を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2090において、サブCPU3201は、設定変更内容がホワイト色温度か否かを判別する。設定変更内容がホワイト色温度である場合(S2090:Yes)、サブCPU3201は、次のS2091の処理に移行する。設定変更内容がホワイト色温度でない場合(S2090:No)、サブCPU3201は、S2092の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ホワイト色温度コマンド送信処理を行う(S2091)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるホワイト色温度を書き換え、そのホワイト色温度を設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2092において、サブCPU3201は、設定変更内容がブライトネスか否かを判別する。設定変更内容がブライトネスである場合(S2092:Yes)、サブCPU3201は、次のS2093の処理に移行する。設定変更内容がブライトネスでない場合(S2092:No)、サブCPU3201は、S2094の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ブライトネスコマンド送信処理を行う(S2093)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるブライトネスを書き換え、そのブライトネスを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2094において、サブCPU3201は、設定変更内容がテストパターンか否かを判別する。設定変更内容がテストパターンである場合(S2094:Yes)、サブCPU3201は、次のS2095の処理に移行する。設定変更内容がテストパターンでない場合(S2094:No)、サブCPU3201は、図31に示すS2096の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、テストパターンコマンド送信処理を行う(S2095)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるテストパターンを書き換え、そのテストパターンを設定するためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2096において、サブCPU3201は、設定変更内容がシャットダウン温度設定か否かを判別する。設定変更内容がシャットダウン温度設定である場合(S2096:Yes)、サブCPU3201は、次のS2097の処理に移行する。設定変更内容がシャットダウン温度設定でない場合(S2096:No)、サブCPU3201は、S2098の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、シャットダウン温度設定送信処理を行う(S2097)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるシャットダウン温度を、予め設定されているDMD3333のシャットダウン温度に書き換え、そのシャットダウン温度設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。プロジェクタ制御基板3310に送信されるシャットダウン温度は、例えば、データとして予め副制御基板3200に提供されたり、遊技機3001での入力操作により副制御基板3200に提供されたりする。
プロジェクタ制御基板3310は、こうして受信したシャットダウン温度(シャットダウン制御の閾値)を、プロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶する。また、シャットダウン温度に基づくシャットダウン制御を行うか否かを示すシャットダウン制御実行可否情報についてもDRAMに記憶することができる。シャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報は、上述したようにDRAMに記憶され、遊技機3001の電源オフとともに消去される。シャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報が記憶されるタイミングは、図30、及び図31に示すプロジェクタ設定変更処理が実行されるタイミングであり、基本的には、プロジェクタ制御基板3310からプロジェクタ設定値の変更要求がされた場合である。プロジェクタ制御基板3310は、起動時にこの変更要求を行うようにしてもよい。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2098において、サブCPU3201は、設定変更内容が画面反転設定か否かを判別する。設定変更内容が画面反転設定である場合(S2098:Yes)、サブCPU3201は、次のS2099の処理に移行する。設定変更内容が画面反転設定でない場合(S2098:No)、サブCPU3201は、S2100の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、画面反転設定処理を行う(S2099)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域における画面反転設定を、予め設定されている画面反転設定に(又は、所定の条件に応じて選択された画面反転設定に)書き換え、その画面反転設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。プロジェクタ制御基板3310に送信される画面反転の設定は、例えば、データとして予め副制御基板3200に提供されたり、遊技機3001での入力操作により副制御基板3200に提供されたりする。
プロジェクタ制御基板3310は、こうして受信した画面反転設定を、例えば、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に記憶することができる。その後、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
S2100において、サブCPU3201は、設定変更内容がピクセルシフト機能設定か否かを判別する。設定変更内容がピクセルシフト機能設定である場合(S2100:Yes)、サブCPU3201は、次のS2101の処理に移行する。設定変更内容がピクセルシフト機能設定でない場合(S2100:No)、サブCPU3201は、S2102の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ピクセルシフト機能設定送信処理を行う(S2101)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるピクセルシフト機能の設定(ON又はOFF)を書き換え、そのピクセルシフト機能設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。プロジェクタ制御基板3310に送信されるピクセルシフト機能の設定(ON又はOFF)は、例えば、データとして予め副制御基板3200に提供されたり、遊技機3001での入力操作により副制御基板3200に提供されたりする。
サブCPU3201がピクセルシフト機能設定のためのコマンドを、プロジェクタ制御基板3310に送信すると、プロジェクタ制御基板3310は、ピクセルシフト機能の設定(「ON」又は「OFF」)を所定の記憶手段に記憶する。サブ制御LSI3316は、制御LSI3311を介して、記憶されたピクセルシフト機能の設定を取得し、取得した設定(「ON」又は「OFF」)に応じて、切換デバイス3350の制御を行う。すなわち、ピクセルシフト機能の設定が「ON」である場合、サブ制御LSI3316は、切換デバイス3350のモーター3351を制御してガラス3352を、所定の角度だけ、1/60秒間隔で交互に回転させ、DMD3333からの光の光路を交互に変化させる。一方、ピクセルシフト機能の設定が「OFF」である場合、サブ制御LSI3316は、切換デバイス3350のモーター3351を制御してガラス3352を所定の角度で保持し、DMD3333からの光の光路が、時間の経過にともなって変化しないように制御する。
また、サブCPU3201は、ピクセルシフト機能の設定が「ON」の場合は、フレームレートが60HzとなるようにGPU440に指令を出力し、ピクセルシフト機能の設定が「OFF」の場合は、フレームレートが30HzとなるようにGPU440に指令を出力する。
S2102において、サブCPU3201は、設定変更内容がピクセルシフト角度設定か否かを判別する。設定変更内容がピクセルシフト角度設定である場合(S2102:Yes)、サブCPU3201は、次のS2103の処理に移行する。設定変更内容がピクセルシフト角度設定でない場合(S2102:No)、サブCPU3201は、プロジェクタ設定変更処理を終了する。
次に、サブCPU3201は、ピクセルシフト角度設定送信処理を行う(S2103)。この処理において、サブCPU3201は、サブRAM基板41のプロジェクタ設定値格納領域におけるピクセルシフト角度の設定を書き換え、そのピクセルシフト角度設定を行うためのコマンドをプロジェクタ制御基板3310に対して送信する。プロジェクタ制御基板3310に送信されるピクセルシフト角度の設定は、例えば、データとして予め副制御基板3200に提供されたり、遊技機3001での入力操作により副制御基板3200に提供されたりする。
サブCPU3201がピクセルシフト角度設定のためのコマンドを、プロジェクタ制御基板3310に送信すると、プロジェクタ制御基板3310は、ピクセルシフト角度設定の角度情報(すなわち、切換デバイス3350のガラス3352を回転させる際の基準となる角度情報)を所定の記憶手段に記憶する。サブ制御LSI3316は、制御LSI3311を介して、このピクセルシフト角度設定の角度情報を取得すると、これに応じて、切換デバイス3350の制御を行う。ピクセルシフト角度設定の角度情報は、切換デバイス3350のガラス3352を回転させる際の基準となる角度である。
このようなプロジェクタ設定変更処理は、基本的に、遊技場におけるメンテナンス作業者あるいは工場出荷前に検査作業者がプロジェクタ装置3300に対して各種の光学調整等を行う際に実行されることとなるが、上述のシャットダウン温度、及びシャットダウン制御実行可否情報をDRAMに記憶させるために、起動時や、その他の任意のタイミングで実行させることができる。
上記では、プロジェクタ設定変更処理により、シャットダウン温度やシャットダウン制御実行可否情報をプロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶するようにしたが、プロジェクタ初期化処理によってこれらの情報は初期化される。
図32は、遊技機3001のプロジェクタ装置3300における、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ初期化処理を示している。
まず、制御LSI3311は、内部機能の初期化を行う(S2121)。次に、制御LSI3311は、制御シリアル回線の初期化を行う(S2122)。本実施形態において、制御LSI3311は、ステップS2122で、制御シリアル回線のボーレートを38400bpsに設定し、1バイト単位のデータフォーマットとして、データ長を8ビットに設定し、パリティをNON(なし)に設定する。このように、ステップS2122を実行する制御LSI3311は、初期化手段を構成する。
S2123では、シャットダウン温度とシャットダウン制御実行可否情報の初期化が行われる。この処理では、プロジェクタ制御基板3310のDRAMの内容が所定のシャットダウン温度、及び所定のシャットダウン制御実行可否情報に初期化される。このようにして設定される初期値は、例えば、(シャットダウン温度、シャットダウン制御実行可否情報)=(50℃、可)や、(シャットダウン温度、シャットダウン制御実行可否情報)=(-、否)といった内容である。
次に、制御LSI3311は、EEPROM3312から水平方向位置A調整値、垂直方向位置A調整値、ピクセルシフト機能の設定(ON/OFF)、ピクセルシフト角度設定の角度情報、及びその他共通設定を取得する(S2124)。
次に、制御LSI3311は、S2124で取得したデータに基づいてDLP制御回路3313の設定制御処理を行う(S2125)。
次に、制御LSI3311は、S2124で取得したデータ(例えば、ピクセルシフト機能の設定(ON/OFF)、及びピクセルシフト角度設定の角度情報)に基づいてサブ制御LSI3316の設定制御処理を行う(S2126)。
次に、制御LSI3311は、EEPROM3312からフォーカス調整値A(固定スクリーン機構3120の投影面に対するフォーカス)を取得する(S2127)。
次に、制御LSI3311は、S2127で取得したデータに基づいてフォーカス機構の電動フォーカス制御処理を行う(S2128)。具体的に、電動フォーカス制御処理によれば、フォーカス機構を構成するフォーカスモータに対するモータ駆動信号(励磁信号)を出力し、フォーカス位置にフォーカスを調整する。
次に、制御LSI3311は、DRAMの各種フラグ及び作業領域を初期化するとともに、リブート(再起動)によるこのプロジェクタ初期化処理前、自己診断異常(ウォッチドッグタイマ(WDT)のリセット待ちエラーを含む)やDLP異常を示す‘エラー通知’のコマンドが作成されていた場合、当該‘エラー通知’のコマンドを副制御基板3200のサブCPU3201に送信する(S2129)。その後、制御LSI3311は、プロジェクタ初期化処理を終了する。
なお、本実施形態では、副制御基板3200のサブCPU3201のような外部制御手段によって、シャットダウン温度とシャットダウン制御実行可否情報が、プロジェクタ制御基板3310のDRAMに記憶されるよう設定を行うが、このような設定は、他の様々な外部制御手段により行うことができる。
例えば、遊技機3001の主制御基板MSや、遊技機3001に含まれる他のコントローラ・制御手段等が当該外部制御手段として機能しうる。また、プロジェクタ装置3300や副中継基板SNに接続される調整用PC1000などの外付けの制御手段や、プロジェクタ装置3300に付属させることができる設定用制御手段なども当該外部制御手段として機能しうる。
本実施形態では、上述のように、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に、遊技機3001の電源が投入されてからのDMD温度の最高値を示すDMD温度(MAX)が記憶される。一方、DMD3333は、温度が高い環境にあると、寿命が短くなるため、例えば、リサイクルが可能かどうかなど、DMD3333の品質について、このDMD温度(MAX)と、遊技機3001の稼働時間(又は通電時間)とから判断することができる。なお、EEPROM3312に記憶されたDMD温度(MAX)は、必要に応じて工場等でリセットすることができる。なお、上述の温度が高い環境とは、強制シャットダウンとなるシャットダウン温度以上の温度となる場合のほか、強制シャットダウンには到達しないが、ある程度高い温度となる場合も含みうる。
また、本実施形態では、遊技機3001の稼働時間(又は通電時間)とDMD温度(MAX)とからプロジェクタ装置3300をリサイクル可能か否かを判断することもできる。ここで、稼働時間は、遊技機3001が当該遊技機の通電時間、又はRTCによる稼働時間の計測などを記憶することで把握することが可能であり、プロジェクタ装置3300が当該プロジェクタ装置3300の通電時間を記憶し、これらの値を稼働時間(又は通電時間)として把握することで、プロジェクタ装置3300がリサイクル可能か否かの判定を行う上での指標(基準)として使用することができる。
一方、本実施形態において、長期間使用されたことによるプロジェクタ装置3300の交換時期の報知を行うか否かを、上記のリサイクル可能か否かの判定基準によって判定してもよい。また、稼働時間と通電時間は異なる時間であると考えるのが一般的だが、プロジェクタ装置3300のDMD3333が、通電時には常に稼働していると考えられるため、遊技機3001、又はプロジェクタ装置3300の稼働時間≒遊技機3001、プロジェクタ装置3300の通電時間と考えることも可能である。
なお、このようにして把握された遊技機3001、又はプロジェクタ装置3300の稼働時間は、遊技機3001やプロジェクタ装置3300からリセットされないように構成することができる。
また、本実施形態では、上述のように、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312に、画面反転設定が記憶されるが、この画面反転設定は、例えば、「0:正転」、「1:上下反転」、「2:左右反転」、「3:上下反転+左右反転」といった各設定が含まれる。
図38には、上述の画面反転設定に応じて、プロジェクタ装置3300からどのような映像がスクリーンに投影されるかが示されている。図38(a)には、オリジナルの画像データにより表現されるオリジナル映像3430が示されており、図38(b)~図38(e)にはそれぞれ、本実施形態のプロジェクタ装置3300から、プロジェクタ装置3300の前方に仮想的に設けられたスクリーンに投影された映像が示されている。なお、本実施形態の遊技機3001では、プロジェクタ装置3300からの映像は、ミラー機構3105に反射されてフロントスクリーン機構3091等に投影されるが、ここでは、プロジェクタ装置3300からの映像は、そのままこの仮想的なスクリーンに投影されるものとする。
また、本実施形態の遊技機3001において、プロジェクタ装置3300は、本来の上面が下側になるよう配置されているが(図7(c)参照)、図38(b)~図38(e)においては、この配置方向とは上下逆の、プロジェクタ装置3300の本来の姿勢で配置されているものとする。また、図38(b)~図38(e)では、図38(a)に示されている「ABC」の文字からなるオリジナル映像3430を上述の仮想的なスクリーンに投影した場合に、そのスクリーンを、投影面の反対側から透過的に見た画像が示されている。
ここで、図38(b)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「0:正転」となっており、スクリーン投影面には、図38(a)に示すオリジナル映像3430がそのまま投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430aに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転し)左右反転した画像として視認される。
図38(c)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「1:上下反転」となっており、スクリーン投影面には、図38(a)に示すオリジナル映像3430が上下反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430bに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転し)左右反転し、かつ上下反転した画像として視認される。
図38(d)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「2:左右反転」となっており、スクリーン投影面には、図38(a)に示すオリジナルの画像データが左右反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430cに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転画像がさらに左右反転し)オリジナル映像3430と同じ画像として視認される。
図38(e)では、プロジェクタ装置3300の画面反転設定が「3:上下反転+左右反転」となっており、スクリーン投影面には、図38(a)に示すオリジナル映像3430が上下反転し、かつ左右反転して投影され、スクリーン投影面の反対側から見た場合は、映像3430dに示すように、(投影面の反対側から見ているために左右反転画像がさらに左右反転し)上下反転した画像として視認される。
本実施形態の遊技機3001では、プロジェクタ装置3300が、例えば、図6、図7に示すような姿勢で配置されているため、フロントスクリーン機構3091等に投影した映像が、遊技者において正しい回転方向で視認されるように、画面反転設定の初期値は、「3:上下反転+左右反転」に設定されている。この場合、このようなプロジェクタ装置3300の姿勢、オリジナル映像3430の回転方向、ミラー機構3105、及びフロントスクリーン機構3091の関係から、画面反転設定は、いわゆる「Ceiling+Mirror」の設定と言える。
プロジェクタ装置3300のプロジェクタ制御基板3310は、上述した画面反転設定に基づいて、映像を投影する際の回転方向を制御する。また、このような映像の反転は、例えば、DLP制御回路3313によるDMD3333の制御や、制御LSI3311やDLP制御回路3313による映像信号の制御等によって実現されうる。また、プロジェクタ装置3300は、映像を上下方向と左右方向の、少なくともいずれかの方向に回転させるよう選択可能なプロジェクタであってもよい。
(VSYNC割込み処理)
図33は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるVSYNC割込み処理を示している。この処理は、上述のプロジェクタ制御メイン処理を実行中、映像シリアル回線を経由して受信した映像信号に含まれるVSYNC信号に応じた割込処理である。このVSYNC割込み処理を実行する制御LSI3311は、同期処理手段を構成する。
本実施形態におけるサブCPU3201(図9参照)において、VSYNC割込みは、16.6msec周期で発生する。VSYNC割込みが発生したことを表すVSYNC信号は、GPU440(図9参照)から映像信号(差動信号)に含まれてプロジェクタ装置3300のプロジェクタ制御基板3310に送信される。プロジェクタ制御基板3310において、DLP制御回路3313は、GPU440から送られた映像信号を復号化して、映像データとVSYNC信号を分離する。そして、分離されたVSYNC信号は外部割込み信号として、制御LSI3311に入力され、制御LSI3311は、VSYNC信号を外部からの割込み信号として受け付けると、VSYNC割込み処理を実行する(図19参照)。また、制御LSI3311のVSYNC割込み処理に基づいて、サブ制御LSI3316は、VSYNC割込み処理を実行する(図35参照)。
GPU440が発生させるVSYNC信号の基となっているシステムCLK(クロック)は、信頼性の高い水晶発振子を用いて生成されている。一方、プロジェクタ装置3300のシステムCLKは、クロック生成手段を構成する制御LSI3311に備えられた発振回路(C(コンデンサ)R(抵抗)回路又はL(コイル)R(抵抗)回路)によって生成されている。発振回路で使用されているコンデンサや抵抗等は熱によってその時定数(コンデンサ:F(ファラッド)、抵抗:Ω(オーム))が変化する。このため、プロジェクタ制御基板3310のシステムCLKは、熱によって時定数が変化して、時定数の変化によりシステムCLKのズレが生じやすい。
なお、システムCLKのズレの原因となる発熱の主な要因は、プロジェクタ装置3300のLED光源3331R,3331G,3331B、及び、DMD3333の発熱がプロジェクタ装置3300内にこもる、及び、制御LSI3311自身の発熱により制御LSI3311の発振回路が熱を帯びてしまう。
プロジェクタ制御基板3310のシステムCLKにズレが生じることにより受信側のプロジェクタ制御基板3310及び副制御基板3200において、受信エラーが発生し、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下する。
具体的には、プロジェクタ制御基板3310に設けられた制御シリアル回線のためのシリアル通信回路(不図示)は、同じく内蔵された発振回路のシステムCLKを基に予め設定された通信速度に制御している。そのためシステムCLKにズレが生じると、そのシステムCLKのズレに同期して通信速度もズレが発生してしまう。副制御基板3200は予め設定された通信速度で通信データを受信しようとしても、プロジェクタ制御基板3310から通信速度がズレた通信データを受信してしまい、正常に受信することができない現象が発生する。また、副制御基板3200から送信される通信データも副制御基板3200から予め設定された通信速度の通信データがプロジェクタ制御基板3310に送信されるものの、プロジェクタ制御基板3310の通信速度にズレが発生しているため、通信速度がズレた通信データを受信した場合と同じ状態となり、通信データを正常に受信できない現象が発生してしまう。
以下に説明するVSYNC割込み処理は、プロジェクタ制御基板3310のシステムCLKのズレを抑制することで、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止する。
まず、図33のステップS2221において、制御LSI3311は、プロジェクタ制御基板3310のシステムCLKをカウントするカウンタのカウント値(以下、単に「システムCLKカウント値」という)を取得する。ステップS2221の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2222の処理を実行する。
具体的には、制御LSI3311に内蔵された発振回路により発振されたシステムCLKは、同じく制御LSI3311に内蔵されたCPU(不図示)に供給され、その供給されたシステムCLKによりCPUが動作する。その時、供給されたシステムCLKをCPUの4バイトのレジスタを使用してカウントしている。そのレジスタがカウントした値を制御LSI3311は、図33のステップS2221では、システムCLKカウント値として取得している。
ステップS2222において、制御LSI3311は、システムCLKカウント値を1以上の所定数(本実施形態においては「5」)記憶するCountBufに対して、VSYNC割込カウンタのカウント値に相当する領域にステップS2221で取得したカウント値を格納する。
VSYNC割込みカウンタは、VSYNC割込み処理の実行回数、すなわち、VSYNCの受信回数をカウントする。ステップS2222の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2223の処理を実行する。
ステップS2223において、制御LSI3311は、VSYNC割込カウンタに1を加算する。ステップS2223の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2224の処理を実行する。
ステップS2224において、制御LSI3311は、VSYNC割込みカウンタがCountBufの要素数である5以上であるか否かを判断する。VSYNC割込みカウンタが5以上であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2225の処理を実行する。VSYNC割込みカウンタが5以上でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
ステップS2225において、制御LSI3311は、VSYNC割込みカウンタに0をセットする。ステップS2225の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2226の処理を実行する。
ステップS2226において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する。所定数が5である場合には、CountBufの差分d1~d4及びその平均値Avは、以下の(式1)~(式5)に基づいて算出される。
d1=CountBuf[1]-CountBuf[0]・・・(式1)
d2=CountBuf[2]-CountBuf[1]・・・(式2)
d3=CountBuf[3]-CountBuf[2]・・・(式3)
d4=CountBuf[4]-CountBuf[3]・・・(式4)
Av=(d1+d2+d3+d4)/4・・・(式5)
ステップS2226の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2227の処理を実行する。ステップS2227において、制御LSI3311は、平均値Avから基準値を減じた誤差値を算出する。
例えば、本実施形態においては、VSYNC割込みが16.6msec周期で発生し、プロジェクタ装置3300のシステムCLKが25MHzであるため、VSYNC間の基準クロック数は、16.6msec×25MHz=415000となる。
したがって、本実施形態における基準値は、415000に設定されている。ステップS2227の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2228の処理を実行する。
ステップS2228において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判断する。下限値及び上限値は、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが許容範囲内となる値として、予め副制御基板3200に設けられたシリアル通信回路(不図示)の通信仕様(通信速度の許容誤差)により定められている。
制御シリアル回線のボーレートのズレ率は、システムCLKのズレ率と等しくなる。すなわち、システムCLKのズレ率が1%であれば、制御シリアル回線のボーレートのズレ率も1%となる。
本実施形態においては、制御シリアル回線のボーレートの誤差を±1%の範囲に収まるように抑えることで、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止しているため、下限値は、-4125に設定され、上限値は、4125に設定されている。
ステップS2228において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には(YES)、ステップS2233の処理を実行し、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、ステップS2229の処理を実行する。
ステップS2229において、制御LSI3311は、副制御基板3200に許容範囲内のボーレートでデータを受信させるための補正ボーレート設定値を算出する。具体的には、制御LSI3311は、ボーレートと基準値との積からVSYNC間のシステムCLK数の平均値を除した値を補正ボーレート設定値として算出する。
例えば、VSYNC間のシステムCLK数が417038であった場合には、制御LSI3311は、38212.35bps(≒38400bps×415000/417038)を補正ボーレート設定値として算出する。
ステップS2229の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2230の処理を実行する。ステップS2230において、制御LSI3311は、ステップS2229で算出した補正ボーレート設定値と、制御LSI3311によって構成されるボーレートジェネレータに設定されている設定済みのボーレート設定値とが等しいか否かを判断する。
算出した補正ボーレート設定値と、制御LSI3311によって構成されるボーレートジェネレータに設定されている設定済みのボーレート設定値とが等しいと判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
算出した補正ボーレート設定値と、制御LSI3311によって構成されるボーレートジェネレータに設定されている設定済みのボーレート設定値とが等しくないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2231の処理を実行する。ステップS2231において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正ボーレート設定値をセットする。
このように、プロジェクタ制御基板3310におけるシステムCLKの周波数が基準値より高い場合には、この周波数が高いクロックで動作するボーレートジェネレータの設定を低く補正設定することで、プロジェクタ制御基板3310から送信される送信データは実際に設定されたボーレートより高いボーレート(例えば、38400bps)で送信され、副制御基板3200において許容範囲内のボーレート(例えば、38400bps)でデータが受信される。
逆に、プロジェクタ装置3300におけるシステムCLKの周波数が基準値より低い場合には、この周波数が低いクロックで動作するボーレートジェネレータの設定を高く補正設定することで、プロジェクタ制御基板3310から送信される送信データは実際に設定されたボーレートより低いボーレート(例えば、38400bps)で送信され、副制御基板3200において許容範囲内のボーレート(例えば、38400bps)でデータが受信される。この様に、制御LSI3311は、システムCLKの周波数に応じて、制御LSI3311のシリアル通信回路のボーレートジェネレータの設定を補正させる通信速度補正手段を構成する。
すなわち、システムクロックの周波数が基準より高い場合には、ボーレートジェネレータに低いボーレートを設定することで、実際に送信される通信データのボーレートは、設定されたボーレートよりも高いボーレートで送信されることになり、システムクロックの周波数が基準より低い場合は、ボーレートジェネレータを高く設定することで、実際に送信される通信データのボーレートは、設定されたボーレートよりも低いボーレートで送信されることになる。したがって、設定されるボーレートとは異なる実質ボーレートをボーレートジェネレータに設定し、副制御基板3200との送受信のための通信速度(ボーレート)を許容範囲内にすることが可能となる。
ステップS2231の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2232の処理を実行する。ステップS2232において、制御LSI3311は、制御シリアル回線のボーレートが補正状態であるか否かを表すボーレート補正フラグをONにセットする。ステップS2232の処理を実行した後、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
ステップS2233において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグがONであるか否かを判断する。ボーレート補正フラグがONであると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2234の処理を実行する。ボーレート補正フラグがONでないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
ステップS2234おいて、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値(本実施形態においては、38400bps)をセットする。ステップS2234の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2235の処理を実行する。
すなわち、ステップS2228において、システムCLKの誤差値が許容範囲内であり、ボーレート補正フラグがONであると判断した場合は、制御LSI3311は、少なくとも1回は、システムCLKの誤差値が許容範囲外となり、ボーレートジェネレータに補正ボーレート設定値が設定されたことを示しており、その後、システムCLKの誤差値が許容範囲内に戻ったことを表しており、システムCLKの誤差値が許容範囲内に戻った状態で補正ボーレート設定値のまま、副制御基板3200とシリアル通信を行うと、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200の双方で通信異常が発生してしまうため、ボーレートジェネレータを初期化処理のボーレート値に戻す必要がある。
したがって、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータを補正した後に、システムCLKの誤差値が許容範囲に収まったことを契機として、制御LSI3311のシリアル通信回路のボーレートジェネレータを初期化処理のボーレート値に再設定させる通信速度再設定手段を構成する。
ステップS2235において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをOFFにセットする。ステップS2235の処理を実行した後、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
なお、上述したVSYNC割込み処理のステップS2226において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する場合に、単純移動平均により平均値Avを算出したが、加重移動平均又は指数平滑移動平均などの他の移動平均により平均値Avを算出してもよい。
なお、単純移動平均とは、上記の(式1)~(式5)の様に、平均を算出する要素に対して単純な平均値を算出することであり、加重移動平均とは、時系列に応じた値に加重を掛ける計算方法であり、例えば、上記の(式1)~(式5)では、算出結果のd4を4倍、d3を3倍、d2を2倍、d1を等倍にして平均の値を求める計算方法であり、指数平滑移動平均は、直近の値に係数を掛ける計算方法が知られている。
また、上述したVSYNC割込み処理のステップS2228~S2229において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値の基準値に対する誤差が許容範囲外であると判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するものとして説明した。
これに対し、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外である状態が所定回数連続したと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外となった回数が特定回数(例えば、5回)のうち上限回数(例えば、3回)以上となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が1回でも許容範囲外となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、システムCLKの値を、制御LSI3311に内蔵されたCPUからレジスタを介して取得しているが、それに換えて、制御LSI3311に内蔵され、制御LSI3311の発振回路が出力するシステムCLKを使用して時間を計測するタイマ回路(不図示)を使用してシステムCLKの値を取得するようにしてもよい。
(DMDの温度上昇による警告(副制御基板))
次に、遊技機3001の副制御基板3200において、DMD3333に関する温度の上昇に基づいて警告を行う機能について説明する。上述したように、遊技機3001では、プロジェクタ装置3300において、DMD3333に関する温度の異常をプロジェクタ自己診断処理(図28参照)によって判断し、そのDMD3333に関する温度が所定の閾値を超えた場合に、プロジェクタ装置3300の主要動作を強制的にシャットダウンさせるように制御したが、ここでは、DMD3333に関する温度に応じて、副制御基板3200側からの制御で各種警告画面を表示させる。
すなわち、副制御基板3200側で、プロジェクタ装置3300からDMD3333に関する温度(DMD温度)を取得し、取得したDMD温度に基づいて、フロントスクリーン機構3091に映像を照射するようプロジェクタ装置3300に指示することによって、遊技機3001の上側表示窓3009に警告画面を表示させたり、サブ液晶I/F基板SLを介して指示することによって、サブ液晶表示装置3023に警告画面を表示させたりする。
以上に説明したように、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、プロジェクタ制御基板3310において、VSYNC信号の受信時間間隔中に発振回路により生成されたクロックの数が許容範囲(誤差値が下限値以上かつ上限値以下)外になった場合には、VSYNC信号の受信時間間隔中に発振回路により生成されたクロックの数に応じて副制御基板3200との間のボーレートを補正することで、プロジェクタ制御基板3310や副制御基板3200で発生する受信エラーを抑制するため、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、プロジェクタ制御基板3310において、VSYNC信号の受信時間間隔中に発振回路により生成されたクロックの数の移動平均が許容範囲(誤差値が下限値以上かつ上限値以下)外になった場合には、VSYNC信号の受信時間間隔中に発振回路により生成されたクロックの数の移動平均に応じて副制御基板3200との間のボーレートを補正することで、プロジェクタ制御基板3310や副制御基板3200で発生する受信エラーを抑制する。
このため、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、副制御基板3200との間の通信速度が頻繁に補正されたり、単発的なノイズの影響を受けて副制御基板3200との間のボーレートが補正されたりすることを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、グラフィック基板40からプロジェクタ装置3300までの映像信号の伝送区間において、同じ値が所定ビット以上連続しないように映像信号を伝送路符号化することにより、連続した値が保持できなくなったり、同じ値が連続した後に異なる値となったときに信号のレベルが追従できなくなったりする符号間干渉が発生することを防止することができる。
また、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、光信号に変換する電気信号と、光信号から変換される電気信号とをノイズに対する耐性が高い差動信号に変換するため、ノイズに対する耐性を向上させることができる。
また、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、映像信号を電気信号から光信号に変換するVCSELドライバ120及びVCSEL121を光通信モジュール112に内蔵し、映像信号を光信号から電気信号に変換するPD122及びTIA/LA回路123を光通信モジュール114に内蔵し、GPU440からプロジェクタ装置3300に光信号で映像信号を送信することにより、映像信号がノイズの影響を受けないようにしている。したがって、本発明の実施形態に係る遊技機3001は、ノイズに対する耐性を向上させることができる。
なお、本発明の実施形態に係る遊技機3001において、プロジェクタ装置3300が演出を実行する演出機器を構成する例について説明したが、サブ液晶表示装置3023によっても演出機器を構成してもよい。
サブ液晶表示装置3023によって演出機器を構成する場合には、サブ液晶表示装置3023に設けられた図示しない制御LSIなどに、プロジェクタ装置3300の制御LSI3311が実行する各種処理を選択的かつ適合的に実行させるようにすればよい。サブ液晶表示装置3023によって演出機器を構成する詳細な説明は、本発明の実施形態に基づき容易に想到できるため省略する。
(メインタスク)
図34は、副制御基板3200のサブCPU3201によるメインタスクのフローを示している。最初に、サブCPU3201は、VSYNC信号を割込み受付可能にするためのVSYNC割込初期化処理を行う(S2301)。
次に、サブCPU3201は、ODD/EVEN信号(OFF)を出力する(S2302)。ここで、ODD/EVEN信号は、「ON」が「ODD」を表し、「OFF」が「EVEN」を表す。このODD/EVEN信号は、サブ制御LSI3316に提供される(図19参照)。
次に、サブCPU3201は、ODD/EVENフラグに「OFF」をセットし(S2303)、1msec待機する(S2304)。
S2305において、サブCPU3201は、ODD/EVENフラグが「ON」か否かを判別する。ODD/EVENフラグが「ON」である場合(S2305:Yes)、サブCPU3201は、S2306の処理に移行する。ODD/EVENフラグが「ON」でない場合(S2305:No)、サブCPU3201は、S2309の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ODD_ONカウンタを1加算する(S2306)。S2307において、サブCPU3201は、ODD_ONカウンタが10以上か否かを判別する。ODD_ONカウンタが10以上である場合(S2307:Yes)、サブCPU3201は、S2308の処理に移行する。ODD_ONカウンタが10以上でない場合(S2307:No)、サブCPU3201は、S2309の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ODD/EVEN信号(OFF)を出力する(S2308)。次に、S2309において、サブCPU3201は、VSYNC割込があったか否かを判別する。VSYNC割込があった場合(S2309:Yes)、サブCPU3201は、S2310の処理に移行する。なお、VSYNC割込は、16.6msecごとに発生し、VSYNC割込のタイミングでONとOFFが入れ替わるODD/EVEN信号がONの場合にのみODD_ONカウンタの加算が行われるので、ODD_ONカウンタは、VSYNC割込1回分の17以上になることはない。
VSYNC割込がない場合(S2309:No)、サブCPU3201は、S2304の処理に戻り、そこで再び1msec待機する。
S2310において、サブCPU3201は、描画処理のためにGPU440に画像データを出力し、次いで、S2311において、ウォッチドッグタイマ(WDT)をリセットする。GPU440における描画処理は、2回のVSYNC割込の間に1回行われ、このときに、1フレーム分(30Hz)の元の画像データからODD画像データとEVEN画像データが生成され、ODD画像データは、次のVSYNC割込のタイミングでDLP制御回路3313からDMD3333に出力され、EVEN画像データは、その次のVSYNC割込のタイミングでDLP制御回路3313からDMD3333に出力される。
次に、サブCPU3201は、S2312において、ピクセルシフト機能設定が「ON」か否かを判別する。ピクセルシフト機能設定が「ON」である場合(S2312:Yes)、サブCPU3201は、S2313の処理に移行する。ピクセルシフト機能設定が「ON」でない場合(S2312:No)、サブCPU3201は、S2304の処理に戻り、そこで再び1msec待機する。
次に、サブCPU3201は、S2313において、ODD/EVENフラグが「OFF」か否かを判別する。ODD/EVENフラグが「OFF」である場合(S2313:Yes)、サブCPU3201は、S2314の処理に移行する。ODD/EVENフラグが「OFF」でない場合(S2313:No)、サブCPU3201は、S2317の処理に移行する。
次に、サブCPU3201は、ODD/EVEN信号(ON)を出力し(S2314)、次に、ODD/EVENフラグに「ON」をセットし(S2315)、次いで、ODD_ONカウンタに0をセットする(S2316)。その後、サブCPU3201は、S2304の処理に戻り、そこで再び1msec待機する。
S2317において、サブCPU3201は、ODD/EVENフラグに「OFF」をセットし、その後、サブCPU3201は、S2304の処理に戻り、そこで再び1msec待機する。
このようなサブCPU3201のメインタスクによる処理は、図37の一部に詳細に示されている。図37は、図20で概要を示したタイミングの一形態をさらに詳細に示したものであり、ピクセルシフト機能がONに設定されている場合の、VSYNC信号、ODD/EVEN信号、ODD/EVENフラグ、画像データ(描画処理)、画像データ出力、ODD_ONカウンタ、ODD/EVEN信号監視カウンタ、切換デバイス制御フラグ、及び切換デバイス動作(モーター制御)のそれぞれのタイミングを時系列で示している。
サブCPU3201のメインタスクは、図37に示すように、16.6msec周期で発生するVSYNC割込と、1msecごとに行われる処理とによって、VSYNC割込の2回に1回、VSYNC割込から1msec未満のタイミングでODD/EVEN信号の出力を開始して、それを10msec持続する。図20に示したタイミングについては、ODD/EVEN信号のHigh状態を10~14msec継続させるとしたが、この例では、ODD/EVEN信号のHigh状態を10msec継続させることになる。
但し、サブCPU3201のメインタスク以外のタスクに処理が占有され、S2304の1msecの待機が1msecを超過する状態が発生した場合のために、ODD/EVEN信号のHigh状態を10~14msec継続させる約4msecのマージンを設けている。
さらに、ODD/EVENフラグは、それぞれのVSYNC割込から1msec未満のタイミングでONとOFFが交互に切り換えられるように制御される。
また、GPU440に対する画像データの出力と指令により、GPU440の描画処理が行われ、VSYNC割込の2回に1回、VSYNC割込から1msec未満のタイミングで、ODD画像データとEVEN画像データが生成される。サブCPU3201のメインタスクは、1msec周期の定周期で処理が実行され、VSYNC割込は16.6msec周期で発生するため、0.6msec+描画処理(S2310)等の処理時間が発生する。なお、描画処理には、上記のようにGPU440への指令も含まれる。
また、サブCPU2301とGPU440の処理周期は同期している訳ではないので、サブCPU3201のメインタスクからの指令によりGPU440の描画処理が開始されるまでに、多少の遅れが発生しうる。
その後、DLP制御回路3313により、描画処理の次のVSYNC割込のタイミングでDMD3333にODD画像データが提供され、さらにその次のVSYNC割込のタイミングでDMD3333にEVEN画像データが提供される。
さらに、図37に示すように、ODD_ONカウンタは、VSYNC割込の2回に1回、VSYNC割込から1msec未満のタイミングで、1ずつの加算が開始され、ODD/EVENフラグがOFFになるまで(この例では、17になるまで)加算され、その後、VSYNC割込のタイミングでODD/EVENフラグがOFFであると判定された場合に、0にリセットされる。
上記のように、S2310の描画処理では、VSYNC割込が2回発生した場合に1回の処理が実行される。このような制御によって、元の画像データ(30Hz)からODD画像データとEVEN画像データが分離されて、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等にこれらの画像データが交互に投影される(60Hz)。したがって、画像処理自体は、1/30秒ごとに(30fpsで)実行される。
また、この例では、初期化後、切換デバイス3350はOFFに設定されているが、処理上、サブCPU3201の制御では、最初に、ODD/EVEN信号(OFF)を出力している(S2302)。
上述のように、S2310の描画処理では、VSYNC割込が2回発生した場合に1回の処理が実行されるが、ピクセルシフト機能設定が「OFF」の場合は、ピクセルシフト機能設定の設定変更で、GPU440のフレームレートも同時に変更されるため、約33msec周期(30Hz)でVSYNC割込が発生するので、VSYNC割込発生ごとに画像データの描画処理が行われる。
(サブ制御LSIのVSYNC割込み処理)
図35は、プロジェクタ制御基板3310のサブ制御LSI3316によるVSYNC割込み処理(16.6msecごとに発生するVSYNC信号に基づく外部割込処理)のフローを示している。最初に、サブ制御LSI3316は、S2331において、制御LSI3311からのピクセルシフト機能設定が「ON」か否かを判別する。制御LSI3311からのピクセルシフト機能設定が「ON」である場合(S2331:Yes)、サブ制御LSI3316は、S2333の処理に移行する。制御LSI3311からのピクセルシフト機能設定は、上述のように、サブCPU3201からの制御に基づくものである。制御LSI3311からのピクセルシフト機能設定が「ON」でない場合(S2331:No)、サブ制御LSI3316は、S2332の処理に移行する。
S2332において、サブ制御LSI3316は、切換デバイス3350のモーター3351をOFF制御する。これによって、切換デバイス3350のガラス3352は、DMD3333から出力された光は、ガラス3352を通過する際に、光路を変更されることなくレンズユニット3332に照射される。その後、サブ制御LSI3316は、S2331の処理に戻る。なお、この例では、VSYNC信号のたびに、切換デバイス3350のモーター3351がOFF制御されるようになっているが、一旦、OFF制御された場合は、以降のOFF制御を行わないようにすることができる。
次に、サブ制御LSI3316は、S2333において、切換デバイス制御フラグが「ODD」か否かを判別する。切換デバイス制御フラグが「ODD」である場合(S2333:Yes)、サブ制御LSI3316は、S2334の処理に移行する。切換デバイス制御フラグが「ODD」でない場合(S2333:No)、サブ制御LSI3316は、S2336の処理に移行する。
S2334において、サブ制御LSI3316は、切換デバイス3350のモーター3351をODD側に制御して、ODD画像データによる光の光路をずらすための位置にガラス3352を回転させる。次に、S2335において、サブ制御LSI3316は、次のEVEN画像データによる光の光路をずらすために、切換デバイス制御フラグを「EVEN」にセットする。その後、サブ制御LSI3316は、S2331の処理に戻る。
S2336において、サブ制御LSI3316は、切換デバイス3350のモーター3351をEVEN側に制御して、EVEN画像データによる光の光路をずらすための位置にガラス3352を回転させる。その後、サブ制御LSI3316は、S2331の処理に戻る。
このようなサブ制御LSI3316によるVSYNC割込み処理によって、図37に示すように、VSYNC割込のタイミングで、切換デバイス制御フラグがODDであれば、切換デバイス3350のモーター3351を制御してガラス3352がODD状態になるよう制御した後、切換デバイス制御フラグをEVENにし、切換デバイス制御フラグがEVENであれば、切換デバイス3350のモーター3351を制御してガラス3352がEVEN状態になるよう制御する。
このような切換デバイス3350におけるODD状態、EVEN状態の遷移のタイミングに同期して、DMD3333にODD画像データ、EVEN画像データがそれぞれ提供され、ODD画像データによるDMD3333からの光の光路と、EVEN画像データによるDMD3333からの光の光路がそれぞれ、ガラス3352によって対応する角度に切り換えられる。
(サブ制御LSIのタイマ割込処理)
図36は、プロジェクタ制御基板3310のサブ制御LSI3316によるタイマ割込処理のフローを示している。この処理は、サブ制御LSI3316の内蔵タイマの1msecごとのタイマ割込で実行される定周期割込処理であり、当該タイマ割込のタイミングで、ODD/EVEN信号の「OFF」から「ON」への遷移、「ON」から「OFF」への遷移を監視する。
最初に、サブ制御LSI3316は、S2351において、ODD/EVEN信号が「OFF」から「ON」に遷移したか否かを判別する。ODD/EVEN信号が「OFF」から「ON」に遷移した場合(S2351:Yes)、サブ制御LSI3316は、S2352の処理に移行する。ODD/EVEN信号が「OFF」から「ON」に遷移していない場合(S2351:No)、サブ制御LSI3316は、S2353の処理に移行する。
S2352において、サブ制御LSI3316は、ODD/EVEN信号監視カウンタに0をセットする。その後、サブ制御LSI3316は、タイマ割込処理を終了する。
S2353において、サブ制御LSI3316は、ODD/EVEN信号が「ON」か否かを判別する。ODD/EVEN信号が「ON」である場合(S2353:Yes)、サブ制御LSI3316は、S2354の処理に移行する。ODD/EVEN信号が「ON」でない場合(S2353:No)、サブ制御LSI3316は、S2355の処理に移行する。
次に、サブ制御LSI3316は、S2354において、ODD/EVEN信号監視カウンタに1を加算する。その後、S2355の処理に移行する。
S2355において、サブ制御LSI3316は、ODD/EVEN信号監視カウンタが8以上か否かを判別する。ODD/EVEN信号監視カウンタが8以上である場合(S2355:Yes)、サブ制御LSI3316は、S2356の処理に移行する。ODD/EVEN信号監視カウンタが8以上でない場合(S2355:No)、サブ制御LSI3316は、タイマ割込処理を終了する。
S2356において、ODD/EVEN信号が「ON」から「OFF」に遷移したか否かを判別する。ODD/EVEN信号が「ON」から「OFF」に遷移した場合(S2356:Yes)、サブ制御LSI3316は、S2357の処理に移行する。ODD/EVEN信号が「ON」から「OFF」に遷移していない場合(S2356:No)、サブ制御LSI3316は、タイマ割込処理を終了する。
次に、サブ制御LSI3316は、S2357において、切換デバイス制御フラグを「ODD」にセットする。。その後、サブ制御LSI3316は、タイマ割込処理を終了する。
このようなサブ制御LSI3316によるタイマ割込処理によって、図37に示すように、ODD/EVEN信号がOFFからONに遷移したタイミングでODD/ EVEN信号監視カウンタが0にセットされ、ODD/EVEN信号がONの場合に、1msec周期で1ずつカウントアップされる。
また、ODD/EVEN信号がOFFの場合に、それまで、ODD/EVEN信号がONの状態が8msec以上維持されたか否かが判定され、ODD/EVEN信号がONの状態が8msec以上継続され、かつ、ODD/EVEN信号がONからOFFに遷移した場合に、切換デバイス制御フラグにODDをセットする。切換デバイス制御フラグがODDにセットされることで、次のVSYNC割込のタイミングで、切換デバイス3350がODD状態に制御される。
図20に示したタイミングに関しては、ODD/EVEN信号のHigh状態が2~8msec継続した場合に、次のVSYNC割込のタイミングで切換デバイス3350がODD状態に制御されるとしたが、この例では、ODD/EVEN信号のHigh状態が8msec継続した場合に、切換デバイス3350がODD状態に制御されることになる。
すなわち、図34で説明した通り、サブCPU3201は、ODD/EVEN信号を10msec以上High状態に制御する。サブ制御LSI3316は、ODD/EVEN信号のHigh状態が8msec継続することを監視するため、ここで2msecのマージンが設けられており、確実に制御することが可能となる。
(ピクセルシフト機能におけるODD/EVEN画像データの補間処理(1))
次に、ピクセルシフト機能におけるODD/EVEN画像データの第1の補間処理(図15参照)について図39、図40を参照して説明する。
図16に関して説明したように、EVEN画像データは、元の画像データにおける座標(0,0)、(2,0)・・・(2558,0)、(0,2)、(2,2)・・・(2558,2)、(0,4)、(2,4)・・・(2558,4)、・・・(0,1438)、(2,1438)・・・(2558,1438)といった、偶数のX座標と偶数のY座標からなる配列(偶数配列)に属するピクセルに係る色情報からなる画像データであり、ODD画像データは、元の画像データにおける座標(1,1)、(3,1)・・・(2559,1)、(1,3)、(3,3)・・・(2559,3)、(1,5)、(3,5)・・・(2559,5)、・・・(1,1439)、(3,1439)・・・(2559,1439)といった、奇数のX座標と奇数のY座標からなる配列(奇数配列)に属するピクセルに係る色情報からなる画像データである。
しかしながら、このようなEVEN画像データやODD画像データは、元の画像データ(拡大されたWQHD画像データ)から、それぞれ1/4の数のピクセルを取り出したに過ぎず、奇数のX座標と偶数のY座標からなる配列(ここでは、「奇遇数の配列」又は「奇遇配列」と称する)と、偶数のX座標と奇数のY座標からなる配列(ここでは、「遇奇数の配列」又は「偶奇配列」と称する)に属するピクセルに係る色情報からなる画像データは、失われてしまっている。
そこで、本実施形態では、このような、奇遇配列や偶奇配列に属するピクセルに係る色情報を、EVEN画像データやODD画像データに反映させることによって、EVEN画像データやODD画像データの補間処理を行う。
図39は、図16に示したものと同様の、偶数配列のピクセルと奇数配列のピクセルを示したものであるが、奇遇配列の位置、及び偶奇配列の位置には、これまで画像データには反映されていなかったピクセル(隣接ピクセル)が「※」によって示されている。
図40は、図39の一部をより詳細に示したものであり、元の画像データにおける座標(0,0)~(4,0)、(0,1)~(4,1)、(0,2)~(4,2)、(0,3)~(4,3)、(0,4)~(4,4)、(0,5)~(4,5)に属する30個のピクセルが模式的に示されている。
本実施形態の補間処理では、例えば、座標(3,3)のピクセルP33(これは、ODD画像データのピクセルである)について、このピクセルP33の上下左右のピクセル、すなわち、座標(3,2)のピクセルD32、座標(3,4)のピクセルD33、座標(2,3)のピクセルD23、及び座標(4,3)のピクセルD43の色情報を加味して補間処理を行う。ここで、座標(3,2)のピクセルD32と、座標(3,4)のピクセルD33は、奇遇配列に属するピクセルであり、座標(2,3)のピクセルD23と、座標(4,3)のピクセルD43は、偶奇配列に属するピクセルである。
例えば、各ピクセルの色情報が、それぞれ8ビットのR(赤)G(緑)B(青)で表される場合(24ビットカラー)、ピクセルP33の色情報(RGB)をP33R、P33G、P33Bとすると、ピクセルD32の色情報は、D32R、D32G、D32Bと表され、ピクセルD34の色情報は、D34R、D34G、D34Bと表され、ピクセルD23の色情報は、D23R、D23G、D23Bと表され、ピクセルD43の色情報は、D43R、D43G、D43Bと表される。
このとき、補間処理後のピクセルP33の色情報を、P33R_N、P33G_N、P33B_Nとすると、それぞれの色情報は以下の(式6)~(式8)により求められる。
P33R_N=(P33R+(D32R+D34R+D23R+D43R)/4)/2・・・(式6)
P33G_N=(P33G+(D32G+D34G+D23G+D43G)/4)/2・・・(式7)
P33B_N=(P33B+(D32B+D34B+D23B+D43B)/4)/2・・・(式8)
すなわち、この補間処理は、補間対象のピクセルについて、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等への投影に使用されていない元の画像データ(例えば、拡大されたWQHD画像データ)のピクセルのうち、上下左右に位置するような、距離の近いピクセルを選択して、それらのピクセルの色情報を所定の比率で、当該補間対象のピクセルの色情報に反映させるというものである。上記のピクセルP33に関する補間は、矢印Q2で示す太線枠で囲まれたピクセルのセットQ2に関するものである。
この例では、補間対象のピクセルの色情報(各RGBの値)は50%、上下左右の4つのピクセルの色情報(各RGBの値)は全体で50%(各ピクセルは12.5%)の比率で新たなピクセルの色情報が構成されている。また、ここで、(式6)~(式8)に含まれる「1/4」や「1/2」といった値は、各要素の加算割合を定義し、加算されたRGB値を1ピクセルに相当する色情報に変換するための係数であり、本明細書では、「基準化係数」と称する。
また、この例では、上記の(式6)~(式8)のような比率(すなわち、補間の際の各要素の比重)で、補間対象のピクセルの色情報に上下左右の4つのピクセルの色情報を反映させているが、どのような比率を用いてもよい。また、補間処理に用いられるピクセルは、上下左右の4つのピクセルに限らず、補間対象のピクセルの周辺や、所定の位置関係にあるピクセルを用いることができ、また、用いるピクセルの数も様々に選択可能である。
また、この例では、4つのピクセルの色情報について、均等割合で反映させるようにしているが(12.5%)、所定の基準に基づいて、反映割合を変化させるようにしてもよい。また、ここでは、RGBの値を用いて、上記の(式6)~(式8)のような計算で補間処理を行っているが、他の様々な補間方法を選択することができる。
また、上記の例は、ODD画像データに含まれるピクセルP33の色情報に対する補間処理であったが、EVEN画像データに含まれるピクセルの色情報についても、同様の補間処理を施すことが可能である。
また、矢印Q1で示す太線枠で囲まれたピクセルのセットQ1について補間処理を行う場合、ピクセルP00の上下左右に位置するピクセルは右横側のD10と下側のD01しかないが、この場合、補間処理後のピクセルP00の色情報を、P00R_N、P00G_N、P00B_Nとすると、それぞれの色情報は以下の(式9)~(式11)により求めることができる。
P00R_N=(P00R+(D10R+D01R)/2)/2・・・(式9)
P00G_N=(P00G+(D10G+D01G)/2)/2・・・(式10)
P00B_N=(P00B+(D10B+D01B)/2)/2・・・(式11)
なお、(式9)~(式11)に含まれる2つの「1/2」の値は、各要素の加算割合を定義し、加算されたRGB値を1ピクセルに相当する色情報に変換するための「基準化係数」である。
ただし、このように求められた新たなピクセルP00の色情報は、上述したピクセルのセットQ2よりも、隣接するピクセルの色情報の影響を大きく受ける可能性がある。また、存在しない隣接ピクセルの色情報を、他のピクセルの色情報に基づいて算出し、ピクセルのセットQ1における計算式(式6)~(式8)を用いて補間処理を行うこともできる。
また、矢印Q3で示す太線枠で囲まれたピクセルのセットQ3について補間処理を行う場合、ピクセルP04の上下左右に位置するピクセルは右横側のD14、上側のD03、及び下側のD05となるが、この場合、補間処理後のピクセルP04の色情報を、P04R_N、P04G_N、P04B_Nとすると、それぞれの色情報は以下の(式12)~(式14)により求めることができる。
P04R_N=(P04R+(D14R+D03R+D05R)/3)/2・・・(式12)
P04G_N=(P04G+(D14G+D03G+D05G)/3)/2・・・(式13)
P04B_N=(P04B+(D14B+D03B+D05B)/3)/2・・・(式14)
なお、(式12)~(式14)に含まれる「1/3」と「1/2」の値は、各要素の加算割合を定義し、加算されたRGB値を1ピクセルに相当する色情報に変換するための「基準化係数」である。
ただし、このように求められた新たなピクセルP04の色情報は、上述したピクセルのセットQ2よりも、隣接するピクセルの色情報の影響を大きく受ける可能性がある。また、存在しない隣接ピクセルを、他のピクセルの色情報に基づいて算出し、ピクセルのセットQ1における計算式(式6)~(式8)を用いて補間処理を行うこともできる。
なお、このような補間処理は、GPU440によって実行され、例えば、拡大画像データからODD画像データとEVEN画像データを生成(分離・抽出)した後、これらのデータをそれぞれ、VRAM441(図9参照)の奇数配列格納領域、偶数配列格納領域に格納する際に行われる。
(ピクセルシフト機能におけるODD/EVEN画像データの補間処理(2))
次に、ピクセルシフト機能におけるODD/EVEN画像データの第2の補間処理(図15参照)について図41、図42を参照して説明する。
図41は、図39と同様の図であるが、図39に示された有効画像データのピクセルの周辺に、所定の色情報を有する画像データである仮想周辺ピクセルが追加されている。これは、上述の拡大処理の際に、2562×1442として生成されたものである(図15参照)。仮想周辺ピクセルは、座標(-1,-1)~(2560,-1)、座標(-1,0)~(-1,1439)、座標(2560,0)~(2560,1439)、座標(-1,1440)~(2560,1440)といった補間エリアに配置されるものであり、各ピクセルは「◇」によって示されるとともにハッチングで表されている。
ここでは、このような補間エリアを設けたうえで、奇遇配列や偶奇配列に属するピクセルに係る色情報を、EVEN画像データやODD画像データに反映させることによって、EVEN画像データやODD画像データの補間処理を行う。
図42は、図40の一部をより詳細に示したものであり、元の画像データにおける座標(-1,-1)~(4,-1)、(-1,0)~(4,0)、(-1,1)~(4,1)、(-1,2)~(4,2)、(-1,3)~(4,3)、(-1,4)~(4,4)、(-1,5)~(4,5)に属する42個のピクセルが模式的に示されている。
本実施形態の補間処理では、例えば、座標(0,0)のピクセルP00(これは、EVEN画像データのピクセルである)について、このピクセルP00の上下左右のピクセル、すなわち、座標(0,(-1))のピクセルU0(-1)、座標(0,1)のピクセルD01、座標((-1),0)のピクセルU(-1)0、及び座標(1,0)のピクセルD10の色情報を加味して補間処理を行う。ここで、座標(0,1)のピクセルD01と、座標(1,0)のピクセルD10は、奇遇配列に属するピクセルであり、座標(0,(-1))のピクセルU0(-1)と、座標((-1),0)のピクセルU(-1)0は、上述した補間エリアに属するピクセルである。
座標(0,0)のピクセルP00は、補間エリアを設定する前においては、元の画像データにおける座標(0,0)に位置し、上側と左側に隣接するピクセルが仮想周辺ピクセルとなる、左上の角のピクセルである。
例えば、各ピクセルの色情報が、それぞれ8ビットのR(赤)G(緑)B(青)で表される場合(24ビットカラー)、ピクセルP00の色情報(RGB)をP00R、P00G、P00Bとすると、ピクセルD01の色情報は、D01R、D01G、D01Bと表され、ピクセルD10の色情報は、D10R、D10G、D10Bと表され、ピクセルU0(-1)の色情報は、U0(-1)R、U0(-1)G、U0(-1)Bと表され、ピクセルU(-1)0の色情報は、U(-1)0R、U(-1)0G、U(-1)0Bと表される。
このとき、補間処理後のピクセルP00の色情報を、P00R_N、P00G_N、P00B_Nとすると、それぞれの色情報は上記の(式6)~(式8)と同じく、以下の(式15)~(式17)により求められる。
P00R_N=(P00R+(U0(-1)R+D01R+U(-1)0R+D10R)/4)/2・・・(式15)
P00G_N=(P00G+(U0(-1)G+D01G+U(-1)0G+D10G)/4)/2・・・(式16)
P00B_N=(P00B+(U0(-1)B+D01B+U(-1)0B+D10B)/4)/2・・・(式17)
すなわち、この補間処理は、補間対象のピクセルについて、フロントスクリーン機構3091又は固定スクリーン機構3120等への投影に使用されていない元の画像データ(例えば、拡大されたWQHD画像データ)のピクセルのうち、上下左右に位置するような、距離の近いピクセルを選択して、それらのピクセルの色情報を所定の比率で、当該補間対象のピクセルの色情報に反映させるというものであり、さらに、上下左右に位置する隣接ピクセルのいずれかが、拡大されたWQHD画像データにおいては設定されていない仮想周辺ピクセルである場合は、その仮想周辺ピクセルに設定されている色情報を加味して色情報を計算する。また、ここで、(式15)~(式17)に含まれる「1/4」や「1/2」といった値は、各要素の加算割合を定義し、加算されたRGB値を1ピクセルに相当する色情報に変換するための基準化係数である。
(ピクセルシフト機能におけるODD/EVEN画像データのその他の補間処理)
また、例えば、図39、及び図40に示すような、偶数配列のピクセルと奇数配列のピクセルの配置において、上述のような、座標(0,0)のピクセルP00について、このピクセルP00の上下左右のピクセルの色情報を加味して補間処理を行う場合に、他の方法を採用することもできる。
例えば、各ピクセルの色情報が、それぞれ8ビットのR(赤)G(緑)B(青)で表される場合(24ビットカラー)、ピクセルP00の色情報(RGB)は、上記と同様にP00R、P00G、P00Bとし、ここで、ピクセルD01の色情報は、D01R、D01G、D01Bと表され、ピクセルD10の色情報は、D10R、D10G、D10Bと表され、ピクセルU0(-1)とピクセルU(-1)0の色情報は、対応するピクセルが存在しない(図41の表現では、仮想周辺ピクセルにあたる)ため、「なし」と判定する(図42に示す、矢印Q5の太線枠参照で囲まれたピクセルのセットQ5参照)。
このとき、補間処理後のピクセルP00の色情報を、P00R_N、P00G_N、P00B_Nとすると、それぞれの色情報は以下の(式18)~(式20)により求められる。
P00R_N=(P00R/2+(D01R+D10R)/8)×(8/6)・・・(式18)
P00G_N=(P00G/2+(D01G+D10G)/8)×(8/6)・・・(式19)
P00B_N=(P00B/2+(D01B+D10B)/8)×(8/6)・・・(式20)
また、ここで、(式18)~(式20)に含まれる「1/2」や「1/8」といった値は、各要素の加算割合を定義し、加算されたRGB値を1ピクセルに相当する色情報に変換するための基準化係数である。さらに、この例では、補間対象のピクセルを4ポイント、その上下左右に位置する隣接ピクセルをそれぞれ1ポイントとし、合計ポイントは、隣接ピクセルが1つ無い場合は、8-1=7、隣接ピクセルが2つ無い場合は、8-2=6とする。次に、この合計ポイントを、隣接ポイントがすべて存在する場合のポイント(=8)との割合で表し、その後、この割合の逆数をとって補間係数とする。
例えば、隣接ピクセルが1つ無い場合(上下左右に位置するピクセルのうち、1つが仮想周辺ピクセルである場合)、補間係数は8/7となり、隣接ピクセルが2つ無い場合(上下左右に位置するピクセルのうち、2つが仮想周辺ピクセルである場合)、補間係数は8/6となる。補間係数は、RGB値を1ピクセルに相当する色情報に変換するためものであり、上述した基準化係数の1つである。このような補間係数を設けることによって、存在する隣接ピクセルの色情報の影響が大きくなりすぎるのを回避することができる。
上記のP00R_N、P00G_N、P00B_Nを求める計算式の最後の係数は、この補間係数を示したものである。
このように、補間係数が8/7や8/6となるピクセルは、有効画像データの端部に位置するピクセルであり、例えば、図39に示す例の場合、その座標が、X座標において、始点である0、又は終点である2559となるピクセル、あるいは、Y座標において、始点である0、又は終点である1439となるピクセルが、有効画像データの端部に位置するピクセルである。特に、X座標において、始点である0、又は終点である2559となり、かつ、Y座標において、始点である0、又は終点である1439となるピクセルは、有効画像データの角に位置するピクセルであり、これらのピクセルについての補間係数は8/6となる。
次に、補間係数が8/7となる例について説明する。図42に示す、矢印Q6の太線枠で囲まれたピクセルのセットQ6について補間処理を行う場合、ピクセルP04の上下左右に位置するピクセルは上側のD03、右横側のD14、及び下側のD05が存在する。なお、座標(0,4)のピクセルP04は、補間エリアを設定する前においては、元の画像データにおける座標(0,4)に位置し、左側に隣接するピクセルが存在しない、左端のピクセルである。
このような位置にあるピクセルの場合、補間処理後のピクセルP04の色情報を、P04R_N、P04G_N、P04B_Nとすると、それぞれの色情報は以下の(式21)~(式23)により求めることができる。
P04R_N=(P04R/2+(D03R+D14R+D05R)/8)×(8/7)・・・(式21)
P04G_N=(P04G/2+(D03G+D14G+D05G)/8)×(8/7)・・・(式22)
P04B_N=(P04B/2+(D03B+D14B+D05B)/8)×(8/7)・・・(式23)
ここで、(式21)~(式23)に含まれる「1/2」や「1/8」といった値は、各要素の加算割合を定義し、加算されたRGB値を1ピクセルに相当する色情報に変換するための基準化係数である。また、この場合、基準化係数の1つである補間係数は、隣接ピクセルが1つ無いので8/7となる。このような補間係数を設けることによって、存在する隣接ピクセルの色情報の影響が大きくなりすぎるのを回避することができる。
また、図42に示す、矢印Q7の太線枠で囲まれたピクセルのセットQ7について補間処理を行う場合、ピクセルP33の上下左右に位置するピクセルはすべて存在し、D32、D34、D23、及びD43となるが、この場合、補間処理後のピクセルP33の色情報を、P33R_N、P33G_N、P33B_Nとすると、それぞれの色情報は以下の(式24)~(式26)により求めることができる。
P33R_N=(P33R/2+(D32R+D34R+D23R+D43R)/8)×(8/8)・・・(式24)
P33G_N=(P33G/2+(D32G+D34G+D23G+D43G)/8)×(8/8)・・・(式25)
P33B_N=(P33B/2+(D32B+D34B+D23B+D43B)/8)×(8/8)・・・(式26)
ここで、(式24)~(式26)に含まれる「1/2」や「1/8」といった値は、各要素の加算割合を定義し、加算されたRGB値を1ピクセルに相当する色情報に変換するための基準化係数である。また、この場合、基準化係数の1つである補間係数は、隣接ピクセルがすべて存在するので8/8となる。このような補間処理は、第1の補間処理において、隣接ピクセルがすべて存在する場合の補間結果と同じになる(図40のピクセルのセットQ2参照)。
このように、本実施形態に係る他の補間処理は、隣接ピクセルが存在しない数に応じて補間係数を生成し、ピクセルの色情報を補間する。このような補間係数を設けることによって、存在する隣接ピクセルの色情報の比率が、補間対象のピクセルに係る色情報の比率に対して大きくなりすぎることがなく、角や上下左右の端に位置するピクセルについて、適切な補間を行うことができる。
なお、ここまで、ピクセルシフト機能におけるODD/EVEN画像データの補間処理(1)、補間処理(2)、他の補間処理について説明してきたが、これらの補間処理に用いられるピクセルは、上下左右の4つのピクセルに限らず、補間対象のピクセルの周辺や、所定の位置関係にあるピクセルを用いることができ、また、用いるピクセルの数も様々に選択可能である。また、ここでは、RGBの値を用いて、上記各数式のような計算で補間処理を行っているが、他の様々な補間方法を選択することができる。
また、これらの補間処理では、補間対象のピクセルの色情報と上下左右の隣接ピクセルの色情報のそれぞれとの比率(すなわち、補間の際の各要素の比重)は、「4:1に補間係数を加味した比率」、となっているが、所定条件に応じて、この比率を変更することができる。また、隣接ピクセルの位置に応じて、異なる比重とすることもできる。
さらに別の補間処理においては、隣接ピクセルがすべて存在する場合、上記のような補間処理とは異なる補間方法を用いるようにすることもできる。
なお、このような補間処理は、GPU440によって実行され、例えば、拡大画像データからODD画像データとEVEN画像データを生成(分離・抽出)した後、これらのデータをそれぞれ、VRAM441(図9参照)の奇数配列格納領域、偶数配列格納領域に格納する際に行われる。
(切換デバイスにおけるガラスの回転角度の調整)
切換デバイス3350は、サブ制御LSI3316からの制御に応じて、モーター3351を制御しガラス3352を所定の角度だけ回転させ、(例えば、1/60秒間隔で)ODD状態とEVEN状態の間を交互に遷移させてDMD3333からの光の光路を交互に変化させることができる。
本実施形態では、副制御基板3200のサブCPU3201のような外部制御手段によって、切換デバイス3350のガラス3352を回転させる際の基準となる角度情報を受信し、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312等に記憶されるよう設定を行うことができる(図31のS2102、S2103参照)。また、このような設定は、他の様々な外部制御手段により行うことができ、例えば、プロジェクタ装置3300や副中継基板SNに接続される調整用PC1000などの外付けの制御手段や、プロジェクタ装置3300に付属させることができる設定用制御手段なども当該外部制御手段として機能しうる。
例えば、遊技場におけるメンテナンス作業者あるいは工場出荷前に検査作業者がプロジェクタ装置3300に対して調整用PC1000を接続し、調整用PC1000のディスプレイに表示された指示画面で、切換デバイス3350のガラス3352を回転させる角度を調整するよう指示する。このような指示により指定された角度は、サブ制御LSI3316を介して光路切換ドライバ3335に提供される。
切換デバイス3350は、指定された角度に応じて、ODD状態とEVEN状態の間を交互に遷移させてDMD3333からの光の光路を交互に変化させ、メンテナンス作業者あるいは検査作業者は、固定スクリーン機構3120等に投影されたODD画像データとEVEN画像データに基づく映像を見て、ODD状態の角度とEVEN状態の角度をそれぞれ調整し、調整用PC1000の指示画面で決定を指示すると、この操作に応じて、そこで指定された角度が、ガラス3352を回転させる際の基準となる角度情報として、プロジェクタ制御基板3310のEEPROM3312等に記憶される。
角度情報としては、ODD状態のガラス3352の回転角度と、EVEN状態のガラス3352の回転角度を個別に指定できる。角度は基本的に、基準(OFF状態)を0°とすると、ODD状態のガラス3352の回転角度が+0.16°に設定され、EVEN状態のガラス3352の回転角度が-0.16°に設定されている。メンテナンス作業者等は、これらの角度を微調整し、ODD状態のガラス3352の回転角度を、0°~+0.176°の範囲で調整することができ、EVEN状態のガラス3352の回転角度を、0°~-0.176°の範囲で調整することができる。
また、角度情報を、「0~127」の128段階の設定とすることもできる。ここで、デフォルトは「64」となり、0~63がマイナス角度であり、65~127がプラス角度である。
このように調整された角度で交互にODD状態とEVEN状態が遷移する状態で投影画像を確認する。
[本発明の実施形態の第1変形例]
以下、本発明の実施形態の第1変形例について図面を参照して説明する。
(プロジェクタシリアル回線受信割込処理)
図43は、図27に示したプロジェクタシリアル回線受信割込処理の変形例を示している。
まず、ステップS801において、制御LSI3311は、制御シリアル回線により伝送される受信データのステータスを制御LSI3311のシリアル通信回路(不図示)から取得する。ステップS801の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS802の処理を実行する。
ステップS802において、制御LSI3311は、受信データのステータスが正常であるか否かを判断する。例えば、制御LSI3311のシリアル通信回路の受信データのステータスがフレーミングエラー、オーバランエラー又はパリティエラーなどのエラーが発生したことを表す場合には、制御LSI3311は、受信データのステータスが正常でないと判断する。このように、ステップS802を実行する制御LSI3311は、通信エラー検出手段を構成する。
受信データのステータスが正常でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS803の処理を実行する。受信データのステータスが正常であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS804の処理を実行する。
ステップS804において、制御LSI3311は、図46に示すプロジェクタ受信異常時処理を実行する。ステップS804の処理を実行した後、制御LSI3311は、プロジェクタシリアル回線受信割込処理を終了する。
ステップS804において、制御LSI3311は、制御シリアル回線からの受信データにエラーが検出された回数をカウントする受信エラーカウンタに0をセットする。ステップS804の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS805の処理を実行する。
ステップS805~S814の処理は、図27のステップS711~720の処理とそれぞれ同一である。このため、ステップS805~S814の処理については、説明を省略する。
(VSYNC割込み処理)
図44は、図33に示したVSYNC割込み処理に代えて実行されるVSYNC割込み処理を示している。
まず、ステップS2601において、制御LSI3311は、システムCLKカウント値を取得する。ステップS2601の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2602の処理を実行する。
ステップS2602において、制御LSI3311は、システムCLKカウト値をCountBufにキュー登録する。本変形例のCountBufは、FIFO(First-In First-Out)方式のキューによって構成される。
図45に示すように、CountBufは、1以上の所定数N(本変形例においては、5)のシステムCLKカウント値を格納できるようになっている。図45において、C1~C6は、システムCLKカウント値をそれぞれ表し、C1は、最初に取得されたシステムCLKカウント値を表し、C6は、最後に取得されたシステムCLKカウント値を表している。
図45に示した例においては、VSYNCの5回目の受信でCountBufが一杯になり、VSYNC信号の6回目の受信で、先頭の(一番古い)システムCLKカウント値(C1)が破棄され、最新のシステムCLKカウント値(C6)が後尾に保存される。
図44に戻り、ステップS2602の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2603の処理を実行する。ステップS2603において、制御LSI3311は、VSYNC割込カウンタが5以下であるか否かを判断する。
VSYNC割込カウンタが5以下であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2604の処理を実行する。VSYNC割込カウンタが5以下でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
ステップS2604において、制御LSI3311は、VSYNC割込カウンタに1を加算する。ステップS2604の処理を実行した後、制御LSI3311は、VSYNC割込み処理を終了する。
(プロジェクタ受信異常時処理)
図46は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311によるプロジェクタ受信異常時処理を示している。なお、プロジェクタ受信異常時処理は、図示されていないが、プロジェクタ制御メイン処理(図26参照)のステップS2001が実行される前、又は、ステップS2015が実行される前に呼び出されることで、4msec毎に処理が実行される。以下に説明するプロジェクタ受信異常時処理を実行する制御LSI3311は、エラー処理手段を構成する。
まず、ステップS2611において、制御LSI3311は、制御シリアル回線からの受信エラーをカウントする受信エラーカウンタに1を加算する。ステップS2611の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2612の処理を実行する。
ステップS2612において、制御LSI3311は、受信エラーカウンタが予め定められた第1上限数(本変形例においては「8」)以上、かつ、VSYNC割込カウンタがCountBufの要素数である5以上であるか否かを判断する。
受信エラーカウンタが8以上、かつ、VSYNC割込カウンタが5以上であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2613の処理を実行する。受信エラーカウンタが8以上でない、又は、VSYNC割込カウンタが5以上でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2620の処理を実行する。
ステップS2613において、制御LSI3311は、受信エラーカウンタに0をセットする。ステップS2613の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2614の処理を実行する。
ステップS2614において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する。なお、この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2226の処理と同様である。したがって、CountBufの差分の平均値Avは、上記(式1)~(式5)に基づいて算出される。ステップS2614の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2615の処理を実行する。
ステップS2615において、制御LSI3311は、平均値Avから基準値を減じた誤差値を算出する。この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2227の処理と同様であり、基準値も同様である。ステップS2615の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2616の処理を実行する。
ステップS2616において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判断する。この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2228の処理と同様であり、下限値及び上限値も同様である。
ステップS2616において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には(YES)、ステップS2620の処理を実行し、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、ステップS2617の処理を実行する。
ステップS2617において、制御LSI3311は、VSYNC間のクロック数を許容範囲内にするための補正ボーレート設定値を算出する。この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2229の処理と同様である。ステップS2617の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2618の処理を実行する。
ステップS2618において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正ボーレート設定値をセットする。この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2230の処理と同様である。ステップS2618の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2619の処理を実行する。
ステップS2619において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをONにセットする。ステップS2619の処理を実行した後、制御LSI3311は、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
ステップS2620において、制御LSI3311は、受信エラーカウンタが予め定められた第2上限数(本変形例においては「5」)以上、かつ、ボーレート補正フラグがONであるか否かを判断する。
受信エラーカウンタが5以上、かつ、ボーレート補正フラグがONであると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2621の処理を実行する。受信エラーカウンタが5以上でない、又は、ボーレート補正フラグがONでないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
ステップS2621において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する。なお、この処理は、ステップS2614の処理と同様である。ステップS2621の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2622の処理を実行する。
ステップS2622において、制御LSI3311は、平均値Avから基準値を減じた誤差値を算出する。この処理は、ステップS2615の処理と同様である。ステップS2622の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2623の処理を実行する。
ステップS2623において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判断する。この処理は、ステップS2616と同様である。なお、下限値及び上限値は、ステップS2616における下限値及び上限値とそれぞれ異なっていてもよい。
ステップS2623において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には(YES)、ステップS2624の処理を実行し、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
ステップS2624において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正前のボーレート、すなわち、初期化処理(図32に示すプロジェクタ初期化処理)のボーレート値をセットする。ステップS2624の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2625の処理を実行する。
ステップS2625において、制御LSI3311は、受信エラーカウンタに0をセットする。ステップS2625の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2626の処理を実行する。
ステップS2626において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをOFFにセットする。ステップS2626の処理を実行した後、制御LSI3311は、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
このように、制御LSI3311は、受信エラーが連続して、第1上限回数以上発生したら、ボーレートの補正を実行する。ただし、システムCLKの誤差が許容範囲内であれば、ボーレートに対するシステムCLKの周波数のズレ以外の要因で受信エラーが発生していると考えられるため、制御LSI3311は、ボーレートの補正を実行しない。
また、制御LSI3311は、ボーレートの補正の実行後、受信エラーが連続して、第2上限回数以上発生したら、システムCLKの誤差が許容範囲内であるか否かを判断する。
システムCLKの誤差が許容範囲内である場合には、ボーレートを補正したことを要因とする受信エラーが発生していると考えられるため、制御LSI3311は、ボーレートを初期値に戻す。それ以外の場合には、ボーレートを補正したこと以外の他の要因による受信エラーが発生していると考えられるため、制御LSI3311は、ボーレートを初期値に戻さない。
なお、第1変形例において、受信エラーが連続して第1上限回数以上発生した場合に、ボーレートの補正を行い、第2上限回数以上発生した場合に、ボーレートを初期化処理のボーレート値をセットするのは、受信エラーがノイズ等により発生した場合に、ボーレート値を変更させないためのである。
なお、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2623において、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ボーレートを再度補正するようにしてもよい。
この場合、制御LSI3311は、ステップS2623において、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、ステップS2617と同一な処理を実行して補正ボーレート値を算出し、算出した補正ボーレート設定値が設定済みの補正ボーレート設定値と異なっていれば、ステップS2618と同一な処理を実行し、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
また、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2614及びS2621において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する場合に、単純移動平均により平均値Avを算出したが、加重移動平均又は指数平滑移動平均などの他の移動平均により平均値Avを算出してもよい。
また、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2616~S2617において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値の基準値に対する誤差が許容範囲外であると判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するものとして説明した。
これに対し、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外である状態が所定回数(例えば、3回)連続したと判断した場合には、所定回数の平均値をさらに平均した値、又は、直近の平均値を使用して補正ボーレート設定値を算出してもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外となった回数が特定回数(例えば、5回)のうち上限回数(例えば、3回)以上となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が1回でも許容範囲外となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2623~S2624において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値の基準値に対する誤差が許容範囲内であると判断した場合には、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットするものとして説明した。
これに対し、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲内である状態が所定回数(例えば、2回)連続したと判断した場合には、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットするようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲内となった回数が特定回数(例えば、5回)のうち上限回数(例えば、3回)以上となったと判断した場合には、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットするようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が1回でも許容範囲内となったと判断した場合には、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットするようにしてもよい。
以上に説明したように、本変形例に係る遊技機3001は、プロジェクタ装置3300において、副制御基板3200との間の通信のエラーが検出された状態で、VSYNC信号の受信時間間隔中に生成したクロックの数が許容範囲(誤差値が下限値以上かつ上限値以下)外になった場合には、VSYNC信号の受信時間間隔中に生成したクロックの数に応じて副制御基板3200との間のボーレートを補正することで、プロジェクタ制御基板3310や副制御基板3200で発生する受信エラーを抑制するため、プロジェクタ制御基板3310と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
[本発明の実施形態の第2変形例]
以下、本発明の実施形態の第2変形例について図面を参照して説明する。
(VSYNC割込み処理)
本発明の実施形態の第2変形例におけるVSYNC割込み処理は、本発明の実施形態の第1変形例におけるVSYNC割込み処理(図44参照)と同一である。このため、本発明の実施形態の第2変形例におけるVSYNC割込み処理の説明を省略する。
(表面温度診断処理)
図47は、プロジェクタ制御基板3310の制御LSI3311による表面温度診断処理を示している。以下に説明する表面温度診断処理を実行する制御LSI3311は、温度処理手段を構成する。
表面温度診断処理は、図28及び図29に示したプロジェクタ自己診断処理において実行され、例えば、図29のステップS2043において、DLP制御回路3313の動作が正常であると判断した場合(YES)、又は、ステップS2044の処理を実行した後、制御LSI3311は、以下に説明する表面温度診断処理を実行する。
図47のステップS2651において、制御LSI3311は、LSI温度センサ3346(図10参照)から計測データ、すなわち、制御LSI3311の表面温度を表すデータを取得する。ステップS2651の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2652の処理を実行する。
ステップS2652において、制御LSI3311は、ステップS2651でLSI温度センサ3346から取得したデータが表す温度(以下、単に「LSI温度」という)が第1下限閾値未満である又は第1上限閾値を超えている(すなわち、第1許容温度範囲外)、かつ、VSYNC割込カウンタが5以上であるか否かを判断する。
第1下限閾値及び第1上限閾値は、プロジェクタ装置3300のシステムCLKの動作保証値に基づいて適宜設定されている。本変形例において、第1下限閾値は、5℃に設定され、第1上限閾値は、60℃に設定されている。
LSI温度が第1許容範囲外、かつ、VSYNC割込カウンタが5以上であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2653の処理を実行する。LSI温度が第1許容範囲外でない、又は、VSYNC割込カウンタが5以上でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2660の処理を実行する。
ステップS2653において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグがONであるか否かを判断する。ボーレート補正フラグがONであると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2654の処理を実行する。ボーレート補正フラグがONでないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2660の処理を実行する。
ステップS2654において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する。なお、この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2226の処理と同様である。したがって、CountBufの差分の平均値Avは、上記(式1)~(式5)に基づいて算出される。ステップS2654の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2655の処理を実行する。
ステップS2655において、制御LSI3311は、平均値Avから基準値を減じた誤差値を算出する。この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2227の処理と同様であり、基準値も同様である。ステップS2655の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2656の処理を実行する。
ステップS2656において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であるか否かを判断する。この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2228の処理と同様であり、下限値及び上限値も同様である。
ステップS2656において、制御LSI3311は、誤差値が下限値以上かつ上限値以下であると判断した場合には(YES)、ステップS2660の処理を実行し、誤差値が下限値未満又は上限値より大きいと判断した場合には(NO)、ステップS2657の処理を実行する。
ステップS2657において、制御LSI3311は、VSYNC間のクロック数を許容範囲内にするための補正ボーレート設定値を算出する。この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2229の処理と同様である。ステップS2657の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2658の処理を実行する。
ステップS2658において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正ボーレート設定値をセットする。この処理は、図33に示したVSYNC割込み処理のステップS2230の処理と同様である。ステップS2658の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2659の処理を実行する。
ステップS2659において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをONにセットする。ステップS2659の処理を実行した後、制御LSI3311は、表面温度診断処理を終了する。
ステップS2660において、制御LSI3311は、LSI温度が第2下限閾値以上、かつ、第2上限閾値以下(すなわち、第2許容温度範囲内)であるか否かを判断する。第2下限閾値及び第2上限閾値は、プロジェクタ装置3300のシステムCLKの動作保証値に基づいて適宜設定されている。
本変形例において、第2下限閾値は、第1下限閾値より高い15℃に設定され、第2上限閾値は、第1上限閾値より低い40℃に設定されている。すなわち、第2許容温度範囲は、常温と呼ばれる温度帯であり、第1許容温度範囲に含まれるように設定されている。
ステップS2660において、LSI温度が第2許容範囲内であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、ステップS2661の処理を実行する。LSI温度が第2許容範囲内でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、表面温度診断処理を終了する。
ステップS2661において、制御LSI3311は、ボーレートが初期値(図32に示すプロジェクタ初期化処理時の値)であるか否かを判断する。ボーレートが初期値でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ステップS2662の処理を実行する。ボーレートが初期値であると判断した場合には(YES)、制御LSI3311は、表面温度診断処理を終了する。
ステップS2662において、制御LSI3311は、ボーレートジェネレータに補正前のボーレート、すなわち、初期化処理(図32に示すプロジェクタ初期化処理)のボーレート値をセットする。ステップS2662の処理を実行した後、制御LSI3311は、ステップS2663の処理を実行する。
すなわち、LSI温度が第2許容範囲内である常温に戻った場合、制御LSI3311の発振回路も、正常な周波数のシステムCLKを出力しているため、制御LSI3311は、制御LSI3311のシリアル通信回路のボーレートをプロジェクタ初期化処理で設定したボーレート値に設定する必要がある。
ステップS2663において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグをOFFにセットする。ステップS2663の処理を実行した後、制御LSI3311は、表面温度診断処理を終了する。
なお、上述した表面温度診断処理のステップS2661において、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグがONであるか否かを判断するようにしてもよい。この場合、制御LSI3311は、ボーレート補正フラグがONであると判断した場合には(YES)、ステップS2662の処理を実行し、ボーレート補正フラグがONでないと判断した場合には(NO)、表面温度診断処理を終了する。
このように、制御LSI3311は、システムCLKの誤差が許容範囲内であれば、LSI温度が第1許容範囲外であっても、正常に動作している可能性が高いため、ボーレートの補正は行わない。
また、制御LSI3311は、ボーレートの補正後に、LSI温度が第2許容範囲内となれば、ボーレートジェネレータに初期化処理のボーレート値をセットすることによって、ボーレートが初期値から補正された状態で、システムCLKの周波数が正常になったことで、受信エラーが発生することを抑制している。
なお、上述した表面温度診断処理のステップS2660において、LSI温度が第2許容範囲内でないと判断した場合には(NO)、制御LSI3311は、ボーレートを再度補正するようにしてもよい。
この場合、制御LSI3311は、ステップS2660において、LSI温度が第2許容範囲内でないと判断した場合には(NO)、ステップS2657と同一な処理を実行して補正ボーレート値を算出し、算出した補正ボーレート設定値が設定済みの補正ボーレート設定値と異なっていれば、ステップS2658と同一な処理を実行し、プロジェクタ受信異常時処理を終了する。
また、上述した表面温度診断処理のステップS2654において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値Avを算出する場合に、単純移動平均により平均値Avを算出したが、加重移動平均又は指数平滑移動平均などの他の移動平均により平均値Avを算出してもよい。
また、上述したプロジェクタ受信異常時処理のステップS2656~S2657において、制御LSI3311は、CountBufの差分の平均値の基準値に対する誤差が許容範囲外であると判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するものとして説明した。
これに対し、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外である状態が所定回数連続したと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が許容範囲外となった回数が特定回数(例えば、5回)のうち上限回数(例えば、3回)以上となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
また、制御LSI3311は、CountBufの差分の基準値に対する誤差が1回でも許容範囲外となったと判断した場合には、補正ボーレート設定値を算出するようにしてもよい。
なお、LSI温度が第2許容範囲内で、システムCLKの誤差値が下限値未満又は上限値以上となる場合も想定可能だが、制御LSI3311の発振回路の特性上、温度変化を伴わないシステムCLKのズレの発生は、他の要因より発振回路から出力されるシステムCLKの周波数に異常が発生したものと考えられ、その対処方法として、ボーレートを補正しても受信エラーが解消される保障が無いためボーレートの補正は行われない。
以上に説明したように、本変形例に係る遊技機3001は、プロジェクタ装置3300において、制御LSI3311の温度が第1許容温度範囲外である状態でVSYNC信号の受信時間間隔中に生成されたクロックの数が許容範囲(誤差値が下限値以上かつ上限値以下)外になった場合には、VSYNC信号の受信時間間隔中に生成したクロックの数に応じて副制御基板3200との間のボーレートを補正することで、プロジェクタ装置3300や副制御基板3200で発生する受信エラーを抑制するため、プロジェクタ装置3300と副制御基板3200との間の通信レスポンスが低下することを防止することができる。
また、本変形例に係る遊技機3001は、プロジェクタ装置3300において、通信速度を補正した後、制御LSI3311の温度が第2許容範囲内となれば、補正前のボーレートとなるようにボーレートを補正するため、ボーレートが補正されたことで、受信エラーがさらに発生することを抑制することができる。
以上、本発明の実施形態をパチスロ機に適用した場合について説明したが、本発明は、他の遊技機(例えば、パチンコ機やスロットマシン等)に適用することも可能である。
[本発明の実施形態の第3変形例]
以下、本発明の実施形態の第3変形例について図面を参照して説明する。
本発明の実施形態の第3変形例は、上述した遊技機3001とは異なる構造を有する遊技機4001である。上述したピクセルシフト機能を、このような遊技機4001にも適用することができる。
<<パチスロ機の構造>>
まず、遊技機4001の構成について説明する。図48~図50に示すように、遊技機4001は、いわゆるパチスロ機である。遊技機4001は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された又は付与される、遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技可能なものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
なお、以後の説明において、遊技機4001から遊技者に向かう側(方向)を遊技機4001の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側を遊技機4001の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向又は幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する。
<外観構造>
図48に示すように、遊技機4001の外観は、矩形箱状の筐体4002により構成されている。筐体4002は、遊技機本体として前面側に矩形状の開口を有する金属製のキャビネットGと、キャビネットGの前面上部に配置された上ドア機構UDと、キャビネットGの前面下部に配置された下ドア機構DDとを有している。
また、キャビネットGの上面壁G4には、左右方向に関して所定間隔を隔てて、上下方向に貫通する2つの開口G41が形成されている。そして、この2つの開口G41それぞれを塞ぐように木製の板部材G42が上面壁G4に取付けられている。
図49及び図50に示すように、上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGの開口の形状及び大きさに対応するように形成されている。上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGにおける開口の上部及び下部を閉塞可能に設けられている。上ドア機構UDは、上側表示窓UD1を中央部に有している。上側表示窓UD1には、光を透過する透明パネルUD11が設けられている。
下ドア機構DDには、上部の略中央部に、矩形状の開口部として形成されたメイン表示窓DD4が設けられている。メイン表示窓DD4の裏面側には、キャビネットGの内部側から取付けられたリールユニットRUが装着されている。さらに、リールユニットRUの背面には、主制御基板4071が取付けられている。
リールユニットRUは、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリールRL(左リール),RC(中リール),RR(右リール)を主体に構成されている。これらのリールRL,RC,RRは、それぞれが縦方向に一定の速度で回転できるように並列状態(横一列)に配設される。リールRL,RC,RRは、メイン表示窓DD4を通じて、各リールRL,RC,RRの動作や各リールRL,RC,RR上に描かれている図柄が視認可能となる。
メイン表示窓DD4には、その表面部に、矩形状のアクリル板等からなる透明パネルが取付け固定されており、遊技者等がリールユニットRUに触れることができないようになっている。メイン表示窓DD4の下方には、略水平面の第1,第2,第3台座部DD2a,DD2b,DD2cが形成されている。メイン表示窓DD4の右側に位置する第1台座部DD2aには、メダルを投入するためのメダル投入口DD5が設けられている。メダル投入口DD5は、遊技者によりメダルが投入される開口である。メダル投入口DD5から投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
メイン表示窓DD4の左側に位置する第2台座部DD2bには、クレジットされているメダルを賭けるための、有効ライン設定手段としての最大BETボタンDD8(MAXBETボタンともいう)が設けられている。最大BETボタンDD8が押されると、メダルの投入枚数として「3」が選択される。
最大BETボタンDD8の前面側には、遊技者の操作によりリールRL,RC,RRを回転駆動させるとともに、メイン表示窓DD4内で図柄の変動表示を開始させるスタートレバーDD6が設けられている。スタートレバーDD6は、所定の角度範囲で傾動自在に取付けられる。
スタートレバーDD6の右側で、第3台座部DD2cの前面側には、遊技者の押下操作(停止操作)により3個のリールRL,RC,RRの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタンDD7L,DD7C,DD7Rが設けられている。
最大BETボタンDD8の近傍には、図示しないC/Pボタンが設けられている。C/Pボタンは、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるものである。このC/Pボタンの切り換えにより払出しが選択されている状態(非クレジット状態)においては、下ドア機構DDの下部側のコインガードプレート部に設けたメダル払出口DD14(キャンセルシュート)からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部DD15に溜められる。
スタートレバーDD6、及び、ストップボタンDD7L,DD7C,DD7Rの下部側には、腰部パネルDD18(腰部導光板)が配置されている。腰部パネルDD18は、例えば、アクリル板等を使用した化粧用パネルとして構成される。腰部パネルDD18には、遊技機4001の機種を表す名称や種々の模様等が表示される。
また、メダル払出口DD14の左側にはスピーカDD25Lが、右側にはスピーカDD25Rが、それぞれ設けられている。スピーカDD25L,DD25Rは、遊技者に遊技に関する種々の情報を声や音楽等の音により報知する。また、メイン表示窓DD4の左側及び右側には、サブ表示装置DD19が配置されている。このサブ表示装置DD19は、例えば入賞成立時のメダルの払出枚数やクレジットされている残メダル枚数を表示する。通常は、遊技機1にクレジットされるメダルの最大枚数は50枚であるため、50以下のクレジット枚数が表示される。なお、最大枚数の50枚のメダルがクレジシットされている状態では、投入されたメダルはそのままメダル払出口DD14より払出される。また、サブ表示装置DD19は、タッチパネルを前面に備えていてもよい。
<内部構造>
図50に示すように、キャビネットG内は、中間支持板G1を挟んで上側に、前方に開口する上側開口部G101が形成されており、中間支持板G1を挟んで下側に、前方に開口する下側開口部G102が形成されている。本実施の形態の上側開口部G101は、本発明の開口部を構成する。キャビネットG内は、中間支持板G1を挟んで上部空間と下部空間とに仕切られており、すなわち、中間支持板G1は、キャビネットG内を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板として機能している。上部空間は、キャビネットG内の上ドア機構UDの後側となる空間であり、表示ユニットA等が収容される。また、下部空間は、キャビネットG内の下ドア機構DDの後側となる空間であり、リールユニットRUや、遊技機4001全体の動作を司る主制御基板4071、サブ制御装置SS(不図示)等が収容される。主制御基板4071は、内部当籤役の決定、リールRL,RC,RRの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、遊技機4001における遊技の主な流れを制御する回路(主制御回路)を構成する。サブ制御装置SSは、画像の表示等による演出の実行を制御する回路(副制御回路)を構成する。
また、上ドア機構UDは、上側開口部G101を閉鎖又は開放可能であり、本発明の開閉部材を構成する。下側開口部G102は、下ドア機構DDによって閉鎖又は開放可能である。本実施の形態の上ドア機構UDは、本発明の開閉部材を構成し、キャビネットGは、本発明の遊技機本体を構成する。
(表示ユニットA:照射ユニットB)
図51に示すように、照射ユニットBは、照射光を下方に向かって出射するプロジェクタ装置B2を有する。本実施の形態のプロジェクタ装置B2は、本発明のプロジェクタ及び電子機器を構成する。プロジェクタ装置B2からは静止画と動画とを含む画像や映像を含んだ光が投射されるので、説明の便宜上、プロジェクタ装置B2から投射される像を「画像」に統一して説明を行う。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2)
図51に示すように、プロジェクタ装置B2は、プロジェクタカバーB1に取付けられ、キャビネットG内の後部に配置されている(図50参照)。プロジェクタカバーB1は、プロジェクタ筐体C10の右側板C2及び左側板C3に取付けられており、上側カバー4171及び下側カバー4172を有する。こうしたプロジェクタ装置B2は、上述したプロジェクタ装置3300と同様の構造をとりうる。
プロジェクタカバーB1の内部には図示しないレンズユニットや光学機構B24が設けられている。
レンズユニットは、光学機構B24の複数のLED光源から出射してDMDで反射した照射光を、レンズ等を介して下方のミラー機構B3に向けて出射するように配置されている。
図52は、プロジェクタ装置B2から投射された光の照射範囲と上ドア機構UD側のスクリーン装置Cとの関係を示す図である。図52では、上ドア機構UD側のスクリーン装置Cの表示面を網掛けで示している。プロジェクタ装置B2から投射された光の照射範囲は、スクリーン装置Cよりも広くなっている。
具体的には、プロジェクタ装置B2から投射された光は、スクリーン装置Cの全面(網掛けで示す領域)に入射するとともに、上ドア機構UD側のスクリーン装置Cの周縁領域を通過する。図24では、プロジェクタ装置B2から投射された光の照射範囲のうち、スクリーン装置Cの周縁領域を斜線で示している。
図53、図54に示すように、キャビネットG(図50参照)に収容されるプロジェクタカバーB1にはプロジェクタ装置B2を冷却する本体側通気部4209が形成されている。
本体側通気部4209は、プロジェクタカバーB1の上側カバー4171に形成された吸気口4225aと、下側カバー4172に形成された凹部4225bと凹部4225bを閉止するダクトカバー4225cとによって吸気口4225aから取り入れられた空気をプロジェクタ装置B2に流す吸気ダクト4225を有する。
遊技機4001の外部の空気は、吸気口4204aから吸気ダクト4206を通して吸気ダクト4225に導入される。
本体側通気部4209は、プロジェクタカバーB1の上側カバー4171に形成された排気口4226aと、下側カバー4172に形成された凹部4226bと凹部4226bを閉止するダクトカバー4226cとによってプロジェクタ装置B2を冷却した後の高温の空気を排気ダクト4207に向かって流す排気ダクト4226を有する。
吸気ダクト4225と排気ダクト4226とはプロジェクタ装置B2の後面に形成された連通路4171a(図51、図54参照)と、プロジェクタ装置B2に形成された複数の開口部4211(図51、図54参照)を通して連通しており、吸気ダクト4225から連通路4171a及び開口部4211を通して流れる空気によってプロジェクタ装置B2が冷却される。
プロジェクタ装置B2と熱交換された高温の空気は、排気ダクト4226から排気ダクト4207に排出された後、排気ダクト4207から排気口4204bを通して遊技機4001の外部に排出される。
本実施の形態の吸気口4225a及び排気口4226aは、本発明の通気口を構成する。吸気口4225aは、本発明の吸気部を構成し、排気口4226aは、本発明の排気部を構成する。
図54に示すように、排気ダクト4226には排気ファン4208が設けられており、排気ファン4208は、吸気口4225aからプロジェクタカバーB1の内部に外気を吸引可能である。なお、排気ファン4208に代えて吸気ダクト4225に吸気ファンを設けてもよく、吸気ダクト4225及び排気ダクト4226のそれぞれに吸気ファン及び排気ファンを設けてもよい。
[その他、本発明に係る遊技機の拡張性]
上記実施形態のパチスロ(遊技機3001)では、遊技者のメダルの投入操作(すなわち、手持ちのメダルをメダル投入口3013に対して投入する操作、又は、クレジットされたメダルをMAXベットボタン3014或いは1ベットボタンを操作して投入する操作)により遊技が開始され、遊技が終了したときにメダルの払い出しがある場合には、ホッパ機構HPを駆動してメダル払出口3021からメダルが払い出され、又は、クレジットされる形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。また、変形例3に示した遊技機4001における投入操作や払い出しの形態についても一例であって、本発明は、これに限定されるものではない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技媒体が投入され、それに基づいて遊技が行われ、その遊技の結果に基づいて特典が付与される(例えば、メダルが払い出される)形態の全てに対して、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路(主制御基板MS)自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、メダルレスで遊技を可能にする形態であってもよい。なお、この場合、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路(主制御基板MS)に装着され(接続され)且つ遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
この場合、遊技媒体管理装置は、ROM及びRWM(あるいは、RAM)を有し、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱装置と所定のインターフェースを介して双方向通信可能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)或いは遊技媒体の払い出しに係る役に入賞(当該役が成立)した場合における遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払い出しを行う上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、又は、遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)をパチスロ(遊技機3001)の前面に設け、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることができる性能(機能)を有することが望ましい。また、遊技媒体管理装置は、遊技者が直接操作する場合以外の場合には、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有することが望ましい。また、遊技媒体管理装置と外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられる場合には、遊技媒体管理装置は、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には、上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には、紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等の各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対し、上記いずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し、減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして、遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後、遊技の結果、所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際には、上記いずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し、遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。また、遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに、自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンター等に持って行くか、又は、記録された遊技媒体に基づいて他の遊技台で遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では、遊技媒体管理装置から全遊技媒体数を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機又は遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、上記例では、遊技媒体取扱装置が記録媒体を排出することとしたが、現金又は現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしてもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、遊技媒体を会員記録媒体に貯留して、後日、該貯留された遊技媒体を用いて再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機又は遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置又は遊技媒体管理装置に対し、遊技媒体又は有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際には、ワンタイムパスワード等の遊技者にしか知り得ない情報を設定することや遊技機又は遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記憶するようにしてもよい。
なお、遊技媒体管理装置は、上述のように、メダルレスでのみ遊技を可能とするものであってもよいし、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態、及び、メダルレスで遊技を可能とする形態の両方の形態で遊技を可能とするものであってもよい。後者の場合には、遊技媒体管理装置が、上述のセレクタ50やホッパ機構HPを直接的に制御する方式を採用することもできるし、これらが主制御回路(主制御基板MS)によって制御され、その制御結果が送信されることに基づいて、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し且つ表示する制御を行い得る方式を採用することもできる。
また、上記例では、遊技媒体管理装置を、パチスロ(遊技機3001)に適用する場合について説明しているが、例えば、遊技球を用いるスロットマシンや封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合に比べて、遊技機内部のセレクタ50やホッパ機構HPなどの装置を減らすことができ、遊技機の原価及び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善され、騒音も減らすことができるとともに、装置を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことも可能になる。また、上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技機をとりまく種々の環境を改善可能な遊技機を提供することが可能になる。
また、本発明の実施形態は、一例にすぎず、他の様々な構成によって本発明における技術的思想を実現することができる。また、本発明の実施形態でそれぞれ示された遊技機や処理、及びそれらの変形例は、構成上・処理上の矛盾がない限り適宜組合せて実施することが可能である。
なお、本発明の実施形態に係る遊技機は、基本的に、以下の特徴及び作用効果を有することを付記として開示する。
[付記A]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データを出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
画像(ピクセル)を表示するための表示素子(例えば、DMD3333)と、
前記表示素子を制御するとともに、前記制御部が出力した画像データを前記表示素子に出力するコントローラ(例えば、DLP制御回路3313)と、
前記表示素子が出力する光の光路を切り換え、前記光路を画素単位でシフトさせる切換デバイス(例えば、切換デバイス3350)と、を備え、
前記制御部は、フレーム単位で、前記表示装置に第1画像データを出力し(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))、
前記表示装置は、
フレーム単位で入力した前記第1画像データに基づいて、前記切換デバイスの切換タイミングと同期して第2画像データ(例えば、図15、図17に示すような、解像度が1280×720のODD画像データ)と第3画像データ(例えば、図15、図17に示すような、解像度が1280×720のEVEN画像データ)を交互に表示出力し、
表示出力された前記第2画像データと前記第3画像データは、対応する画素がそれぞれずれた位置関係にある(例えば、図18(a)に示すように、ODD画像データの各ピクセルが、対応するEVEN画像データの各ピクセルの斜め右下方向に位置づけられる)ことを特徴とする遊技機。
このような本発明の構成により、切換デバイスによって、表示素子が出力する光の光路が画素単位で交互にシフトされ、ODD画像データとEVEN画像データのピクセルがずれた位置関係で表示されるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記切換デバイスを切り換えるための制御信号(例えば、VSYNC信号)は、前記制御部からフレーム単位に基づいて出力される切換信号であり、
前記切換デバイスは、
前記光路を切り換えるための光路切換部(例えば、ガラス3352)と、前記光路切換部を動作させるための動作部(例えば、モーター3351)とを有し、
前記切換信号に応じて前記動作部を制御し、前記第2画像データの画素が、前記第3画像データの対応する画素に対してそれぞれ半画素に相当する距離だけずれた位置(例えば、図18(b)に示すように、ODD画像データの各ピクセルが、対応するEVEN画像データの各ピクセルの斜め右下方向、かつ、周囲にあるEVEN画像データのピクセルの中間の位置)に位置づけられるように、前記第2画像データと前記第3画像データに基づく光の光路を前記光路切換部によってシフトするように構成される。
このような本発明の構成により、切換デバイスのガラスによって、表示素子が出力する光の光路が半画素分シフトされるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記A-2]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に第1画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
画像(ピクセル)を表示するための表示素子(例えば、DMD3333)と、
前記表示素子を制御するとともに、前記制御部が出力した前記第1画像データに基づいて生成された第2画像データ(例えば、図15に示すような、解像度が1280×720のODD画像データとEVEN画像データ)を前記表示素子に出力するコントローラ(例えば、DLP制御回路3313)と、
前記第2画像データに基づいて前記表示素子が出力する光の光路を切り換える切換デバイス(例えば、切換デバイス3350)と、を備え、
前記表示装置は、
前記表示素子が出力する光の光路を、所定の時間間隔(例えば、1/60秒間隔)で交互にシフトさせる(例えば、元の1フレームの画像データから分離されたODD画像データとEVEN画像データを交互にシフトさせる)ように前記切換デバイスを制御することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、切換デバイスによって、表示素子が出力する光の光路が交互にシフトされるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記表示装置はさらに、前記表示素子が出力する光をスクリーン(例えば、スクリーン装置3090の固定スクリーン機構3120等)に拡大投影させるためのレンズユニット(例えば、レンズユニット3332)、を備え、
前記切換デバイスによる前記光路のシフトは、前記表示素子が出力する光が前記スクリーンに投影された場合に、前記スクリーンに投影された画素のそれぞれが、直前の対応する画素に対して所定距離だけ斜め方向にシフトされるように構成される。
このような本発明の構成により、切換デバイスによって、表示素子が出力する光の光路が、直前の対応する画素に対して所定距離だけ斜め方向にシフトされるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記A-3]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に第1画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
画像(ピクセル)を表示するための表示素子(例えば、DMD3333)と、
前記表示素子を制御するとともに、前記制御部が出力した前記第1画像データに基づいて生成された第2画像データ(例えば、図15に示すような、解像度が1280×720のODD画像データとEVEN画像データ)を前記表示素子に出力するコントローラ(例えば、DLP制御回路3313)と、
前記第2画像データに基づいて前記表示素子が出力する光の光路を交互に切り換える切換デバイス(例えば、切換デバイス3350)と、
前記表示素子が出力する光をスクリーン(例えば、スクリーン装置3090の固定スクリーン機構3120等)に拡大投影させるためのレンズユニット(例えば、レンズユニット3332)、を備え、
前記切換デバイスによる光路の切り換えは、前記表示素子が出力する光が前記スクリーンに投影された場合に、前記スクリーンに投影された画素のそれぞれが、直前の対応する画素に対して所定距離だけ斜め方向にシフトされるものであり、
前記切換デバイスは、
光路を切り換えるための光路切換部(例えば、ガラス3352)と、前記光路切換部を動作させるための動作部(例えば、モーター3351)とを有し、
前記動作部によって、前記光路切換部に接続された回転軸を中心として前記光路切換部が回転されることにより、前記表示素子が出力する光が斜め方向にシフトされることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、切換デバイスによって、表示素子が出力する光の光路が斜め方向にシフトされるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記A-4]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
本発明はさらに、コンパクトなサイズで高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
光源(例えば、LED光源3331R,3331G,3331B)からの光と前記制御部からの前記画像データに基づいて光を出力する表示素子(例えば、DMD3333)と、
前記表示素子が出力する光の光路を画素単位でシフトさせる切換デバイス(例えば、切換デバイス3350)と、を備え、
前記切換デバイスは、前記光源と前記表示素子の光路上に配置されることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、切換デバイスによって、表示素子が出力する光の光路が画素単位でシフトされるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、切換デバイスや光源を効果的に配置することによって、よりコンパクトなサイズのプロジェクタ装置とすることができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるとともに、コンパクトなサイズで高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記B]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
本発明はさらに、高解像度の演出映像を投影するために光路調整等が必要とされることがないプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
画像を表示するための表示素子(例えば、DMD3333)と、
前記表示素子が出力する光を画素単位でシフトさせるための光路を切り換える切換デバイス(例えば、切換デバイス3350)と、
前記表示素子から出力された、画像データを拡大投影させるためのレンズユニット(例えば、レンズユニット3332)と、を備え、
前記切換デバイスは、光路を切り換えるための光路切換部(例えば、ガラス3352)と、前記光路切換部を動作させるための動作部(例えば、モーター3351)とを有し、
前記光路切換部は、前記表示素子の近傍(例えば、図25に示すような近接した距離)に配置されていることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、切換デバイスが表示素子の近傍に配置されるため、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されることを可能とするとともに、高解像度の演出映像を投影するために、レンズ特性を変更するなどの光路調整が必要とされることがない。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記切換デバイスと前記レンズユニットとの光路上の距離は、前記切換デバイスと前記表示素子との光路上の距離より長くなるように構成される。
このような本発明の構成により、切換デバイスが表示素子の近傍に配置されて、切換デバイスとレンズユニットとの光路上の距離が、切換デバイスと表示素子との光路上の距離より長くなるような配置となるため、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されることを可能とするとともに、高解像度の演出映像を投影するために、レンズ特性を変更するなどの光路調整が必要とされることがない。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるとともに、高解像度の演出映像を投影するために光路調整等が必要とされることがないプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記B-2]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
本発明はさらに、高解像度の演出映像を投影するために光路調整等が必要とされることがないプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
光源(例えば、LED光源3331R,3331G,3331B)からの光と前記制御部からの前記画像データに基づいて光を出力する表示素子(例えば、DMD3333)と、
前記表示素子が出力する光の光路を画素単位でシフトさせる切換デバイス(例えば、切換デバイス3350)と、を備え、
前記切換デバイスは、
前記光源からの光を前記表示素子に透過し、
前記表示素子の近傍(例えば、図25に示すような近接した距離)に配置されていることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、切換デバイスが表示素子の近傍に配置されるため、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されることを可能とするとともに、高解像度の演出映像を投影するために、レンズ特性を変更するなどの光路調整が必要とされることがない。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるとともに、高解像度の演出映像を投影するために光路調整等が必要とされることがないプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記C]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。また、特許文献2には、一般的なプロジェクタの構成が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[特許文献2]特開2013-009340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献2で開示されているプロジェクタは、テーブルの上に置いて投射するのが通常の使用方法であり、特許文献1のような遊技機の内部に取り付けて閉鎖空間内で使用することは、考慮されていない。
特許文献2の構成のプロジェクタが特許文献1のような遊技機に搭載され、利用された場合は、プロジェクタが発する熱により、プロジェクタの動作、及び耐久時間を補償することが困難となる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、プロジェクタ内を効果的に冷却できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
画像を表示するための表示制御部(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)、DMD3333、レンズユニット3332、DLP制御回路3313等)と、
前記表示制御部を冷却させるための冷却部(例えば、ヒートシンク(3410a、3410b)、吸気用ファン(3342a,3342b)、排気用ファン(3344a,3344b)等)と、を備え、
前記表示制御部は、三原色に対応した複数の発光素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、表示素子(例えば、DMD3333)と、レンズユニット(例えば、レンズユニット3332)と、それらを制御するための表示装置制御部(DLP制御回路3313)と、を有し、
前記冷却部は、熱放射部(例えば、ヒートシンク(3410a、3410b))と、複数のファン部材(例えば、吸気用ファン(3342a,3342b)、排気用ファン(3344a,3344b))と、を有し、
複数の前記発光素子、及び前記表示素子は、熱伝導部(例えば、ヒートパイプ3411、空気、前記発光素子、及び前記表示素子をプロジェクタ装置3300に保持する保持部材等)を介して前記熱放射部と接し、
複数の前記ファン部材は、前記熱放射部が発する熱を排熱する位置(例えば、図24に示すような位置)に配置されていることを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、吸気用ファンと排気用ファンの特徴的な配置により、プロジェクタ内で発生する表示制御部の熱を効果的に排熱(冷却)できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
複数の前記ファン部材は、吸気ファン(例えば、吸気用ファン(3342a,3342b))と排気ファン(例えば、排気用ファン(3344a,3344b))とを有し、
前記ファン部材は、前記熱放射部と隣接する位置(例えば、図24に示すような位置)に配置されているように構成される。
このような本発明の構成により、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、吸気用ファンと排気用ファンの特徴的な配置により、プロジェクタ内で発生する表示制御部の熱を効果的に排熱(冷却)できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
本発明の第3の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
複数の前記ファン部材は、吸気ファンと排気ファンとを有し、
前記吸気ファンは、複数のファンにより構成され、
前記吸気ファンは、前記熱放射部に隣接するファン(例えば、吸気用ファン3342a)と、吸気された空気が前記表示素子に向けて流れる経路上に配置されたファン(例えば、吸気用ファン3342b)とで構成される(例えば、図24に示すような位置に配置される)。
このような本発明の構成により、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、吸気用ファンと排気用ファンの特徴的な配置により、プロジェクタ内で発生する表示制御部の熱を効果的に排熱(冷却)できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、プロジェクタ内を効果的に冷却できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
[付記C-2]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。また、特許文献2には、一般的なプロジェクタの構成が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[特許文献2]特開2013-009340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献2で開示されているプロジェクタは、テーブルの上に置いて投射するのが通常の使用方法であり、特許文献1のような遊技機の内部に取り付けて閉鎖空間内で使用することは、考慮されていない。
特許文献2の構成のプロジェクタが特許文献1のような遊技機に搭載され、利用された場合は、プロジェクタが発する熱により、プロジェクタの動作、及び耐久時間を補償することが困難となる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、プロジェクタ内を効果的に冷却できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
画像を表示するための表示制御部(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)、DMD3333、レンズユニット3332、DLP制御回路3313等)と、
前記表示制御部を冷却させるための冷却部(例えば、ヒートシンク(3410a、3410b)、吸気用ファン(3342a,3342b)、排気用ファン(3344a,3344b)等)と、を備え、
前記冷却部は、複数の熱放射部(例えば、ヒートシンク(3410a、3410b))と、排熱のために空気流路に空気の流れを生じさせる複数のファン部材(例えば、吸気用ファン(3342a,3342b)、排気用ファン(3344a,3344b))と、を有し、
前記ファン部材は、前記熱放射部が隣接して配置された第1ファン部材(例えば、吸気用ファン3342a,排気用ファン(3344a,3344b))と、前記熱放射部が隣接して配置されていない第2ファン部材(例えば、吸気用ファン3342b)を含む(例えば、図24に示すようなファン部材の配置)ことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、吸気用ファンと排気用ファンの特徴的な配置により、プロジェクタ内で発生する表示制御部の熱を効果的に排熱(冷却)できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記表示制御部は、三原色に対応した複数の発光素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、表示素子(例えば、DMD3333)と、レンズユニット(例えば、レンズユニット3332)と、それらを制御するための表示装置制御部(DLP制御回路3313)と、を有し、
前記第2ファン部材は、前記空気の流れにおける下流の位置に、少なくとも前記表示素子が配置されている(例えば、図23に示すような吸気用ファン3342bとDMD3333の配置)ように構成される。
このような本発明の構成により、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、吸気用ファンと排気用ファンの特徴的な配置により、特に熱発生量が多いDMD3333に対して効果的な冷却を行うことができるため、プロジェクタ内で発生する表示制御部の熱を効果的に排熱(冷却)できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、プロジェクタ内を効果的に冷却できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
[付記C-3]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。また、特許文献2には、一般的なプロジェクタの構成が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[特許文献2]特開2013-009340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献2で開示されているプロジェクタは、テーブルの上に置いて投射するのが通常の使用方法であり、特許文献1のような遊技機の内部に取り付けて閉鎖空間内で使用することは、考慮されていない。
特許文献2の構成のプロジェクタが特許文献1のような遊技機に搭載され、利用された場合は、プロジェクタが発する熱により、プロジェクタの動作、及び耐久時間を補償することが困難となる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、プロジェクタ内を効果的に冷却できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
画像を表示するための表示制御部(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)、DMD3333、レンズユニット3332、DLP制御回路3313等)と、
前記表示制御部を冷却させるための冷却部(例えば、ヒートシンク(3410a、3410b)、吸気用ファン(3342a,3342b)、排気用ファン(3344a,3344b)等)と、を備え、
前記冷却部は、複数の熱放射部(例えば、ヒートシンク(3410a、3410b))と、排熱のために空気流路に空気の流れを生じさせる複数のファン部材(例えば、吸気用ファン(3342a,3342b)、排気用ファン(3344a,3344b))と、を有し、
前記ファン部材は、前記熱放射部が隣接して配置された第1ファン部材(例えば、吸気用ファン3342a、排気用ファン(3344a,3344b))と、前記熱放射部が隣接して配置されていない第2ファン部材(例えば、吸気用ファン3342b)とからなり、
吸気口から空気を取り込む、吸気のためのファン部材と、排気口から空気を排出する、排気のためのファン部材とで、前記第1ファン部材と前記第2ファン部材の配置比率が異なる(例えば、図24に示すように、吸気のためのファン部材としては、第1ファン部材と第2ファン部材が1つずつ配置され、排気のためのファン部材としては、第1ファン部材のみが2つ配置される)ことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、吸気用ファンと排気用ファンの特徴的な配置により、プロジェクタ内で発生する表示制御部の熱を効果的に排熱(冷却)できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、プロジェクタ内を効果的に冷却できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
[付記C-4]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。また、特許文献2には、一般的なプロジェクタの構成が開示されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[特許文献2]特開2013-009340号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかしながら、特許文献2で開示されているプロジェクタは、テーブルの上に置いて投射するのが通常の使用方法であり、特許文献1のような遊技機の内部に取り付けて閉鎖空間内で使用することは、考慮されていない。
特許文献2の構成のプロジェクタが特許文献1のような遊技機に搭載され、利用された場合は、プロジェクタが発する熱により、プロジェクタの動作、及び耐久時間を補償することが困難となる。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、プロジェクタ内を効果的に冷却できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))を出力する制御部(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、を備え、
前記表示装置は、
画像を表示するための表示制御部(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B)、DMD3333、レンズユニット3332、DLP制御回路3313等)と、
前記表示制御部を冷却させるための冷却部(例えば、ヒートシンク(3410a、3410b)、吸気用ファン(3342a,3342b)、排気用ファン(3344a,3344b)等)と、を備え、
前記表示制御部は、三原色に対応した複数の発光素子(例えば、LED光源(3331R,3331G,3331B))と、表示素子(例えば、DMD3333)と、レンズユニット(例えば、レンズユニット3332)と、それらを制御するための表示装置制御部(例えば、DLP制御回路3313)と、を有し、
前記冷却部は、複数の熱放射部(例えば、ヒートシンク(3410a、3410b))と、排熱のために空気流路に空気の流れを生じさせる複数のファン部材(例えば、吸気用ファン(3342a,3342b)、排気用ファン(3344a,3344b))と、を有し、
前記ファン部材は、前記熱放射部が隣接して配置された第1ファン部材(例えば、吸気用ファン3342a,排気用ファン(3344a,3344b))と、前記熱放射部が隣接して配置されていない第2ファン部材(例えば、吸気用ファン3342b)とからなり(例えば、図24に示すようなファン部材の配置)、
前記表示素子に関し、前記空気の流れにおける上流の位置に前記第2ファン部材が配置されるとともに、前記空気の流れにおける下流の位置に前記第1ファン部材が配置される(例えば、図23、図24に示すような、吸気用ファン3342bと排気用ファン3344bの位置関係)ことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、吸気用ファンと排気用ファンの特徴的な配置により、特に熱発生量が多いDMD3333に対して効果的な冷却を行うことができるため、プロジェクタ内で発生する表示制御部の熱を効果的に排熱(冷却)できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記表示素子が配置されていない空気流路においては、前記空気の流れにおける上流の位置と下流の位置にそれぞれ前記第1ファン部材が配置される(例えば、図23、図24に示すような、吸気用ファン3342aと排気用ファン3344aの位置関係)ように構成される。
このような本発明の構成により、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、吸気用ファンと排気用ファンの特徴的な配置により、特に熱発生量が多いDMD3333に対して効果的な冷却を行うことができるため、プロジェクタ内で発生する表示制御部の熱を効果的に排熱(冷却)できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、遊技機内のような閉鎖空間内で使用された場合であっても、プロジェクタ内を効果的に冷却できるプロジェクタを搭載した遊技機を提供することができる。
[付記D]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示装置が出力する前記映像データの元となる画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいた前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、
前記画像制御手段に指令制御を行う制御手段(例えば、副制御基板3200)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データに画像処理を実行する画像処理手段(例えば、GPU440)と、
前記画像データを画像処理するために使用する画像記憶手段(例えば、VRAM441)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記制御手段の指令に基づいて前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを前記画像記憶手段に記憶し、
前記画像記憶手段に記憶された画像データを前記画像処理手段が2次元配列の奇数配列(例えば、解像度が1280×720のODD画像データ)と偶数配列(例えば、解像度が1280×720のEVEN画像データ)に分離して前記画像記憶手段に記憶し、
分離した奇数配列の画像データ及び偶数配列の画像データを前記映像データとして順次、前記表示装置に出力する(例えば、ODD画像データとEVEN画像データを1/60秒ごとに交互に出力する)ことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが順次、プロジェクタ装置3300に提供されるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記D-2]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部(例えば、サブROM基板42、グラフィック基板40、及び副制御基板3200等を含む制御部)と、を備え、
前記制御部は、
動画を表現する画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいた前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データから、2次元配列の奇数配列(例えば、解像度が1280×720のODD画像データ)と偶数配列(例えば、解像度が1280×720のEVEN画像データ)を分離し、
分離した奇数配列の画像データ及び偶数配列の画像データを前記映像データとして、前記動画の再生タイミングに応じて交互に(例えば、元の画像データが30fpsの場合は60fpsで)、前記表示装置に出力することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元の画像データの再生タイミングに応じて交互に、プロジェクタ装置3300に提供されるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記D-3]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部(例えば、サブROM基板42、グラフィック基板40、及び副制御基板3200等を含む制御部)と、を備え、
前記制御部は、
動画を表現する画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))に基づいて、より大きな画素数の拡大画像データ(例えば、解像度が2560×1440の、WQHD画像データ(図15参照))をフレームごとに生成し、
前記フレームごとに、前記拡大画像データから、所定位置の画素(例えば、X座標とY座標がともに奇数である奇数配列に属する画素(ピクセル))に基づいて第1画像データ(例えば、解像度が1280×720のODD画像データ)を抽出するとともに、前記所定位置以外の画素(例えば、X座標とY座標がともに偶数である偶数配列に属する画素(ピクセル))に基づいて第2画像データ(例えば、解像度が1280×720のEVEN画像データ)を抽出し、
前記第1画像データと前記第2画像データを前記映像データとして、前記動画の再生に係る所定のタイミングに応じて交互に(例えば、(元の)動画を表現する画像データが30fpsの場合は60fpsで)、前記表示装置に出力することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元の画像データの再生タイミングに応じて交互に、プロジェクタ装置3300に提供されるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記E]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示装置が出力する前記映像データの元となる画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいた前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、
前記画像制御手段に指令制御を行う制御手段(例えば、副制御基板3200)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データに画像処理を実行する画像処理手段(例えば、GPU440)と、
前記画像データを画像処理するために使用する画像記憶手段(例えば、VRAM441)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記制御手段の指令に基づいて前記画像データ記憶手段に記憶された画像データを前記画像記憶手段に記憶し、
前記画像記憶手段に記憶された画像データを前記画像処理手段が画像サイズを拡大処理して(例えば、解像度が1920×1080のFHD画像データを、解像度が2560×1440のWQHD画像データに拡大する(図15参照))前記画像記憶手段に記憶し、
拡大処理された画像データを前記画像処理手段が、前記拡大処理された画像データのエッジ部分を強調処理して(例えば、拡大されたWQHD画像データのシャープ化処理を行う(図15参照))前記画像記憶手段に記憶することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、プロジェクタ装置3300に提供される画像データ(映像データ)が、元となる画像データの拡大処理、強調処理を経て生成されるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記F]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示装置が出力する前記映像データの元となる画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいた前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、
前記画像制御手段に指令制御を行う制御手段(例えば、副制御基板3200)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データに画像処理を実行する画像処理手段(例えば、GPU440)と、
前記画像データを画像処理するために使用する画像記憶手段(例えば、VRAM441)と、
前記画像データを2種類の2次元配列に分離する画像データ分離手段(例えば、GPU440)と、を有し、
前記画像データは、2次元配列で定義可能なデータであり(例えば、図16に示すような2次元配列)、
前記画像データ分離手段は、
前記画像データを2次元配列で定義した際に、2次元配列の奇数配列(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図16のODD画像データ))と、2次元配列の偶数配列(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図16のEVEN画像データ))を分離し、前記奇数配列を前記画像記憶手段の奇数配列格納領域に格納し、前記偶数配列を前記画像記憶手段の偶数配列格納領域に格納し、
前記奇数配列格納領域、及び前記偶数配列格納領域に格納する際に、前記画像データの前記奇数配列、及び前記偶数配列に前記画像データの偶奇数、及び奇遇数となる配列(例えば、X座標が偶数でY座標が奇数(偶奇数)であるピクセルからなる配列、及びX座標が奇数でY座標が偶数(奇偶数)であるピクセルからなる配列(図39の隣接ピクセル))からデータの補間処理を行うことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データのピクセルによって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記補間処理は、前記奇数配列、及び前記偶数配列の画素単位のデータを、隣接する前記偶奇数、及び前記奇遇数の配列の画素単位のデータによって補間する(例えば、奇数配列の属する座標(3,3)のピクセルP33は、隣接ピクセルである、奇遇数の座標(3,2)、(3,4)、偶奇数の座標(2,3)、(4,3)の各ピクセルによって補間される(図40参照))ように構成される。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、隣接ピクセルによって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記F-2]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
動画を表現する画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づく前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、を有し、
前記画像制御手段は、
2次元配列で構成される前記画像データから、所定位置に配置された画素に関するデータを抽出することによって、奇数配列の画像データ(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図16のODD画像データ))と偶数配列の画像データ(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図16のEVEN画像データ))を抽出し、
前記奇数配列の画像データ、及び前記偶数配列の画像データに対して、前記画像データに基づいた補間処理を行うことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データによって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記補間処理は、前記奇数配列の画像データ、及び前記偶数配列の画像データとして抽出されていない画素に関するデータ(例えば、X座標が偶数でY座標が奇数(偶奇数)であるピクセルからなる配列、及びX座標が奇数でY座標が偶数(奇偶数)であるピクセルからなる配列(図39の隣接ピクセル)のデータ)を用いたものであるように構成される。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、隣接ピクセルのような、ODD画像データとEVEN画像データで用いられていないピクセルによって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記F-3]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
動画を表現する画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づく前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データから、前記画像データの所定位置の画素に基づいて抽出画像データを抽出し(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列からODD画像データを抽出し、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列からEVEN画像データを抽出し(図16参照))、
前記抽出画像データの画素についてそれぞれ補間処理を行い、
前記補間処理は、前記抽出画像データの画素のそれぞれに対して、対応する前記画像データの画素のデータに、当該画素に隣接する画素のデータを所定の割合で付加することにより行われる(例えば、図40に示すように、ピクセルP33のRGB値に、隣接するピクセルP32、P34、P23、P43のRGB値を一定割合でそれぞれ加算し、基準化係数で1ピクセルのRGB値に調整する)ことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データの隣接ピクセルによって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記F-4]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
動画を表現する画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))に基づいて、より大きな画素数の拡大画像データ(例えば、解像度が2560×1440、30fpsの、WQHD画像データ(図15参照))をフレームごとに生成し、
前記フレームごとに、前記拡大画像データから、所定位置の画素に基づいて第1画像データ(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図16のODD画像データ))、及び前記所定位置以外の画素に基づいた第2画像データ(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図16のEVEN画像データ))を抽出し、
前記第1画像データ、及び前記第2画像データの画素についてそれぞれ補間処理を行い、
前記補間処理がされた前記第1画像データと前記第2画像データを前記映像データとして、前記動画の再生に係る所定のタイミングに応じて(例えば、画像データのフレームレート30fpsの倍の60fpsで)交互に、前記表示装置に出力し、
前記補間処理は、前記第1画像データの画素、及び第2画像データの画素のそれぞれに対して、対応する前記拡大画像データの画素のデータに、当該画素に隣接する画素のデータを所定の割合で付加することにより行われる(例えば、図40に示すように、ピクセルP33のRGB値に、隣接するピクセルP32、P34、P23、P43のRGB値を一定割合でそれぞれ加算し、基準化係数で1ピクセルのRGB値に調整する)ことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データの隣接ピクセルによって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記G]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示装置が出力する前記映像データの元となる画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいた前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、
前記画像制御手段に指令制御を行う制御手段(例えば、副制御基板3200)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データに画像処理を実行する画像処理手段(例えば、GPU440)と、
前記画像データを画像処理するために使用する画像記憶手段(例えば、VRAM441)と、
前記画像データを2種類の2次元配列に分離する画像データ分離手段(例えば、GPU440)と、を有し、
前記画像データは、2次元配列で定義可能なデータであり(例えば、図41に示すような2次元配列)、
前記画像データ分離手段は、
前記画像データを2次元配列で定義した際に、2次元配列の奇数配列(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図41のODD画像データ))と、偶数配列(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図41のEVEN画像データ))を分離し、前記奇数配列を前記画像記憶手段の奇数配列格納領域に格納し、前記偶数配列を前記画像記憶手段の偶数配列格納領域に格納し、
前記奇数配列格納領域、及び前記偶数配列格納領域に格納する際に、前記画像データの前記奇数配列、及び前記偶数配列に前記画像データの偶奇数、及び奇遇数となる配列(例えば、X座標が偶数でY座標が奇数(偶奇数)であるピクセルからなる配列、及びX座標が奇数でY座標が偶数(奇偶数)であるピクセルからなる配列(図41の隣接ピクセル))からデータの補間処理を行い、
前記補間処理において、前記奇数配列、及び前記偶数配列が、前記画像データの縦方向、及び横方向の始点座標、又は終点座標に位置する配列の場合(例えば、図41で、X座標において、始点である0、又は終点である2559となるピクセル、あるいは、Y座標において、始点である0、又は終点である1439となるピクセルの場合)、前記画像データの偶奇数、及び奇遇数となる配列を用いた、他の配列とは異なる補間処理(例えば、補間係数8/7や8/6を用いた補間を行う(図41、図42参照))を施すことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データの偶奇数、及び奇遇数となる配列を用いた補間処理によって補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示装置が出力する前記映像データの元となる画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいた前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、
前記画像制御手段に指令制御を行う制御手段(例えば、副制御基板3200)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データに画像処理を実行する画像処理手段(例えば、GPU440)と、
前記画像データを画像処理するために使用する画像記憶手段(例えば、VRAM441)と、
前記画像データを拡大して拡大画像データ(例えば、解像度が2562×1442の画像データ(図41参照))を生成する画像拡大手段(例えば、GPU440)と、
前記拡大画像データを2種類の2次元配列(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図41のODD画像データ)と、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図41のEVEN画像データ))に分離する画像データ分離手段(例えば、GPU440)と、を有し、
前記拡大画像データは、2次元配列で定義可能なデータであり、且つ、有効画像データ(例えば、座標(0,0)~(2559,1439)の範囲の画像データ(図41参照))と、前記有効画像データの周辺に配置された画像データ(例えば、仮想周辺ピクセルの画像データであって、座標(-1,-1)~(2560,-1)、座標(-1,0)~(-1,1439)、座標(2560,0)~(2560,1439)、座標(-1,1440)~(2560,1440)といった補間エリアに配置される画像データ(図41参照))により構成され、
前記画像データ分離手段は、
前記拡大画像データの前記有効画像データを2次元配列で定義した際に、2次元配列の奇数配列(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図41のODD画像データ))と、偶数配列(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図41のEVEN画像データ))を分離し、前記奇数配列を前記画像記憶手段の奇数配列格納領域に格納し、前記偶数配列を前記画像記憶手段の偶数配列格納領域に格納し、
前記奇数配列格納領域、及び前記偶数配列格納領域に格納する際に、前記拡大画像データの前記奇数配列、及び前記偶数配列に、前記有効画像データの周辺に配置された画像データを含む前記拡大画像データの偶奇数、及び奇遇数となる配列(例えば、X座標が偶数でY座標が奇数(偶奇数)であるピクセルからなる配列、及びX座標が奇数でY座標が偶数(奇偶数)であるピクセルからなる配列(図41の隣接ピクセルと仮想周辺ピクセル))に基づいて(例えば、補間対象のピクセルの上下左右に仮想周辺ピクセルが存在する場合は、その位置に隣接ピクセルがないと判断して、補間係数を設定する)データの補間処理を行うことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、隣接ピクセルと仮想周辺ピクセルに基づいて補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記G-2]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
動画を表現する画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づく前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データから、2次元配列の奇数配列画像データ(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図41のODD画像データ))と偶数配列画像データ(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図41のEVEN画像データ))を抽出し、
前記奇数配列画像データ、及び前記偶数配列画像データに対して、前記画像データに基づいた補間処理を行い、
前記補間処理は、前記奇数配列画像データ、及び前記偶数配列画像データの画素ごとに行われ、前記画素の位置に応じて、異なる補間方法を実行することを特徴とする遊技機。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データにおける位置に応じて異なる補間方法で補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
本発明の第2の実施態様に係る発明は、第1の実施態様において下記の構成を有する。
前記補間処理は、補間対象である、前記奇数配列画像データ、及び前記偶数配列画像データの画素が、当該画素の上下左右に位置する隣接画素が前記画像データにおいてすべて存在する第1位置にある場合は、第1補間処理を施し(例えば、補間対象のピクセルが、画像データにおいて上下左右の隣接ピクセルがすべて存在する位置にある場合は、当該隣接ピクセルに基づいた補間処理を行う)、補間対象の画素が前記第1位置とは異なる第2位置にある場合は、第2補間処理を施す(例えば、補間対象のピクセルが、画像データにおいて、端部や角に位置する場合は、存在するピクセルだけを用いて補間処理を行う)ように構成される。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データにおける位置に応じて異なる数の隣接ピクセルを用いて補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記G-3]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記表示装置が出力する前記映像データの元データであり、動画を表現する画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))が保存された画像データ記憶手段(例えば、サブROM基板42)と、
前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づく前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段(例えば、グラフィック基板40)と、を有し、
前記画像制御手段は、
前記画像データから、2次元配列の奇数配列画像データ(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図41のODD画像データ))、及び偶数配列画像データ(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図41のEVEN画像データ))を抽出し、
前記奇数配列画像データ、及び前記偶数配列画像データに対して、前記画像データに基づいた補間処理を行い、
前記補間処理は、
前記奇数配列画像データの画素、及び前記偶数配列画像データの画素のそれぞれに対して、対応する前記画像データの画素に所定の位置関係で隣接する前記画像データの隣接画素がすべて存在する場合に、対応する前記画像データの画素のデータと、すべての前記隣接画素のデータを、それぞれ所定の割合で加算し、所定の基準化を行う第1補間処理(例えば、図42のODD画像データのピクセルP33に対して、上下左右のピクセルD32、D34、D23、D43を用いた補間が行われ、R(赤)の色情報に関しては、「P33R_N=(P33R+(D32R+D34R+D23R+D43R)/4)/2」(式6)といった式で求められる)と、
前記奇数配列画像データの画素、及び前記偶数配列画像データの画素のそれぞれに対して、対応する前記画像データの画素に所定の位置関係で隣接する前記画像データの隣接画素の少なくとも1つが存在しない場合に、対応する前記画像データの画素のデータと、存在する前記隣接画素のデータを、それぞれ所定の割合で加算し、存在しない前記隣接画素の数に応じた基準化を行う第2補間処理(例えば、図42のEVEN画像データのピクセルP00に対しては、右のピクセルD10と下のピクセルD01しか存在しないため、これに基づいて補間が行われ、R(赤)の色情報に関しては、存在しない2つの隣接ピクセルに応じて「8/6」という補間係数が設定され、「P00R_N=(P00R/2+(D01R+D10R)/8)×(8/6)」(式15)といった式で求められる)とを、含むことを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データにおいて、補間対象画素の隣接画素が存在するかしないかによって異なる補間方法で補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記G-4]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
前記制御部は、
前記映像データの元であり、動画を表現する画像データ(例えば、解像度が1920×1080、30fpsの、FHD画像データ(図15参照))に基づいて、より大きな画素数の拡大画像データ(例えば、解像度が2560×1440の、WQHD画像データ(図15参照))をフレームごとに生成し、
前記フレームごとに、前記拡大画像データから、所定位置の画素に基づいて第1画像データ(例えば、X座標とY座標がともに奇数であるピクセルからなる配列(図41のODD画像データ))、及び前記所定位置以外の画素に基づいた第2画像データ(例えば、X座標とY座標がともに偶数であるピクセルからなる配列(図41のEVEN画像データ))を抽出し、
前記第1画像データ、及び前記第2画像データの画素についてそれぞれ補間処理を行い、
前記補間処理が施された前記第1画像データと前記第2画像データを、前記動画の再生に係る所定のタイミングに応じて(例えば、前記画像データの30fpsに応じて、その倍の60fpsで)交互に、前記表示装置に出力し、
前記補間処理は、前記第1画像データ、及び前記第2画像データの画素ごとに行われ、当該画素の位置に応じて、異なる補間方法(例えば、補間対象のピクセルが、画像データにおいて上下左右の隣接ピクセルがすべて存在する位置にある場合は、当該隣接ピクセルに基づいた補間処理を行い、補間対象のピクセルが、画像データにおいて、端部や角に位置する場合は、存在するピクセルだけを用いて補間処理を行う)を実行することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、分離されたODD画像データとEVEN画像データのピクセルが、元となる画像データにおいて、どのような位置にあるかによって異なる補間方法で補間されるため、ODD画像データとEVEN画像データの各ピクセルにおいて、より適切な色情報が反映されることになり、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
[付記H]
[背景技術]
従来、複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、遊技メダルやコイン等(以下、「遊技媒体」という)が投入され、遊技者によりスタートレバーが操作されたことを検出し、複数のリールの回転の開始を要求するスタートスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられたストップボタンが遊技者により押されたことを検出し、該当するリールの回転の停止を要求する信号を出力するストップスイッチと、複数のリールのそれぞれに対応して設けられ、それぞれの駆動力を各リールに伝達するステッピングモータと、スタートスイッチ及びストップスイッチにより出力された信号に基づいて、ステッピングモータの動作を制御し、各リールの回転及びその停止を行うリール制御装置とを備え、スタートレバーが操作されたことを検出すると、乱数値に基づいて抽籤を行い、この抽籤の結果(以下、「内部当籤役」という)とストップボタンが操作されたことを検出したタイミングとに基づいてリールの回転の停止を行う、いわゆるパチスロと称される遊技機が知られている。
この種の遊技機として、プロジェクタを使用して、液晶表示装置の代わりに演出映像を表示する遊技機が特許文献1に提案されている。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2011-212064号公報
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
現在、遊技機の演出映像を表示する液晶表示装置は、大画面化、高精細化が主流になっている。特許文献1に開示されているプロジェクタを搭載した遊技機においても、大きなサイズの演出映像を投影するために、大画面化に応じた解像度が求められている。
しかしながら、プロジェクタによる演出映像において解像度を上げるには、液晶表示装置における演出映像の表示とは異なり、投射用の半導体デバイス(例えば、DMDやDLP等)を別途、高解像度用に開発しなければならず、容易に実現することはできない。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することを目的とする。
[課題を解決するための手段]
本発明は、以下のような遊技機を提供する。
本発明の第1の実施態様に係る発明は、下記の構成を有する。
画像を表示する表示装置(例えば、プロジェクタ装置3300)と、
前記表示装置に画像データを出力する制御部(例えば、副制御基板3200、及びグラフィック基板40)と、を備え、
前記表示装置は、
画像を表示するための表示素子(例えば、DMD3333)と、
前記表示素子を制御するとともに、前記制御部が出力した画像データを前記表示素子に出力するコントローラ(例えば、DLP制御回路3313)と、
前記表示素子が出力する光を画素単位でシフトさせるための光路を切り換える切換デバイス(例えば、切換デバイス3350)と、
前記表示素子、前記コントローラ、及び前記切換デバイスを制御するための表示装置制御手段(例えば、制御LSI3311、及びサブ制御LSI3316)と、を有し、
前記制御部は、
前記画像データを記憶する記憶手段(例えば、VRAM441)と、
前記画像データを選択し、前記表示装置の制御を行う制御手段(例えば、副制御基板3200のサブCPU3201)と、
フレーム単位で前記画像データの画像処理を行い、前記表示装置に出力する画像制御手段(例えば、GPU440)と、を有し、
前記制御手段は、
前記切換デバイスによる切り換えのタイミングを指示するための制御信号(例えば、VSYNC信号)を出力する制御信号出力手段と、
前記表示装置制御手段と通信を行う通信手段と、を有し、
前記制御手段は、
前記表示装置制御手段に前記切換デバイスの切り換え機能を有効とするか無効とするかの設定信号を前記通信手段により送信し、
前記表示装置制御手段に前記切換デバイスによる切り換えの際の光路の角度を設定する角度情報を前記通信手段により送信し、
前記切換デバイスによる切り換えのタイミングを指示するための前記制御信号を、前記制御信号出力手段により出力し、
前記表示装置は、
前記設定信号、及び前記角度情報に基づいて、前記制御信号のタイミングで前記切換デバイスが、前記表示素子が出力する光の光路を切り換えるよう制御することを特徴とする遊技機(例えば、遊技機3001)。
このような本発明の構成により、画像処理された画像データがDMD3333に出力されるとともに、切換デバイス3350が、設定信号、及び角度情報に基づいて、制御信号のタイミングで光路を切り換えるよう制御されるため、表示素子に少ない画素数の画像データが提供された場合でも、遊技者においては、スクリーンに高解像度の演出映像が投影されているように視認される。
また、このような本発明の構成により、プロジェクタ装置は、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができる。
[発明の効果]
本発明によれば、半導体デバイスをあらたに開発することなく、簡易なハードウェアとプログラムの追加で、高解像度の演出映像を投影することができるプロジェクタが搭載された遊技機を提供することができる。
40 グラフィック基板
112 光通信モジュール
114 光通信モジュール
120 VCSELドライバ
121 VCSEL
122 PD
123 TIA/LA回路
440 GPU
320U 副制御ユニット
3001 遊技機
3200 副制御基板
3201 サブCPU
3300 プロジェクタ装置
3311 制御LSI
3313 DLP制御回路
3316 サブ制御LSI
3333 DMD
3335 光路切換ドライバ
3350 切換デバイス

Claims (2)

  1. 画像を表示する表示装置と、
    前記表示装置に映像データを出力する制御部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記表示装置が出力する前記映像データの元となる画像データが保存された画像データ記憶手段と、
    前記画像データ記憶手段に記憶された前記画像データに基づいた前記映像データを前記表示装置に制御出力する画像制御手段と、
    前記画像制御手段に指令制御を行う制御手段と、を有し、
    前記画像制御手段は、
    前記画像データに画像処理を実行する画像処理手段と、
    前記画像データを画像処理するために使用する画像記憶手段と、
    前記画像データを2種類の2次元配列に分離する画像データ分離手段と、を有し、
    前記画像データは、2次元配列で定義可能なデータであり、
    前記画像データ分離手段は、
    前記画像データを2次元配列で定義した際に、2次元配列の奇数配列と、2次元配列の偶数配列を分離し、前記奇数配列を前記画像記憶手段の奇数配列格納領域に格納し、前記偶数配列を前記画像記憶手段の偶数配列格納領域に格納し、
    前記奇数配列格納領域、及び前記偶数配列格納領域に格納する際に、前記画像データの前記奇数配列、及び前記偶数配列に前記画像データの偶奇数、及び奇遇数となる配列からデータの補間処理を行うことを特徴とする遊技機。
  2. 前記補間処理は、前記奇数配列、及び前記偶数配列の画素単位のデータを、隣接する前記偶奇数、及び前記奇遇数の配列の画素単位のデータによって補間するものであることを特徴とする請求項1に記載に遊技機。
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