以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。
まず、構成を説明する。図1~5に示すように、遊技機1は、いわゆるパチスロ機である。遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークン等の他、遊技者に付与された又は付与される、遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技可能なものであるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
なお、以後の説明において、遊技機1から遊技者に向かう側(方向)を遊技機1の前側(前方向)と称し、前側とは逆側を後側(後方向、奥行方向)と称し、遊技者から見て右側及び左側を遊技機1の右側(右方向)及び左側(左方向)とそれぞれ称する。また、前側及び後側を含む方向は、前後方向又は厚み方向と称し、右側及び左側を含む方向は、左右方向又は幅方向と称する。前後方向(厚み方向)及び左右方向(幅方向)に直交する方向を上下方向又は高さ方向と称する。
図1及び図2に示すように、遊技機1の外観は、矩形箱状の筐体2により構成されている。筐体2は、遊技機本体として前面側に矩形状の開口を有する金属製のキャビネットGと、キャビネットGの前面上部に配置された上ドア機構UDと、キャビネットGの前面下部に配置された下ドア機構DDとを有している。
また、キャビネットGの上面壁G4には、左右方向に関して所定間隔隔てて、上下方向に貫通する2つの開口G41が形成されている。そして、この2つの開口G41それぞれを塞ぐように木製の板部材G42が上面壁G4に取付けられている。
図3及び図4に示すように、上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGの開口の形状及び大きさに対応するように形成されている。上ドア機構UD及び下ドア機構DDは、キャビネットGにおける開口の上部及び下部を閉塞可能に設けられている。上ドア機構UDは、上側表示窓UD1を中央部に有している。上側表示窓UD1には、光を透過する透明パネルUD11が設けられている。また、上ドア機構UDの上部には、上部左スピーカUD25L,上部右スピーカUD25Rが設けられている。
下ドア機構DDには、上部の略中央部に、矩形状の開口部として形成されたメイン表示窓DD4が設けられている。メイン表示窓DD4の裏面側には、キャビネットGの内部側から取付けられたリールユニットRUが装着されている。さらに、リールユニットRUの背面には、主制御基板71が取付けられている。
リールユニットRUは、複数種類の図柄が各々の外周面に描かれた3個のリールRL(左リール),RC(中リール),RR(右リール)を主体に構成されている。これらのリールRL,RC,RRは、それぞれが縦方向に一定の速度で回転できるように並列状態(横一列)に配設される。リールRL,RC,RRは、メイン表示窓DD4を通じて、各リールRL,RC,RRの動作や各リールRL,RC,RR上に描かれている図柄が視認可能となる。
メイン表示窓DD4には、その表面部に、矩形状のアクリル板等からなる透明パネルが取付け固定されており、遊技者等がリールユニットRUに触れることができないようになっている。メイン表示窓DD4の下方には、略水平面の第1,第2,第3台座部DD2a,DD2b,DD2cが形成されている。メイン表示窓DD4の右側に位置する第1台座部DD2aには、メダルを投入するためのメダル投入口DD5が設けられている。メダル投入口DD5は、遊技者によりメダルが投入される開口である。メダル投入口DD5から投入されたメダルは、クレジットされるか又はゲームに賭けられる。
メイン表示窓DD4の左側に位置する第2台座部DD2bには、クレジットされているメダルを賭けるための、有効ライン設定手段としての最大BETボタンDD8(MAXBETボタンともいう)が設けられている。最大BETボタンDD8が押されると、メダルの投入枚数として「3」が選択される。
最大BETボタンDD8の前面側には、遊技者の操作によりリールRL,RC,RRを回転駆動させるとともに、メイン表示窓DD4内で図柄の変動表示を開始させるスタートレバーDD6が設けられている。スタートレバーDD6は、所定の角度範囲で傾動自在に取付けられる。
スタートレバーDD6の右側で、第3台座部DD2cの前面側には、遊技者の押下操作(停止操作)により3個のリールRL,RC,RRの回転をそれぞれ停止させるための3個のストップボタンDD7L,DD7C,DD7Rが設けられている。
最大BETボタンDD8の近傍には、図示しないC/Pボタンが設けられている。C/Pボタンは、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるものである。このC/Pボタンの切り換えにより払出しが選択されている状態(非クレジット状態)においては、下ドア機構DDの下部側のコインガードプレート部に設けたメダル払出口DD14(キャンセルシュート)からメダルが払出され、払出されたメダルは、メダル受け部DD15に溜められる。
スタートレバーDD6、及び、ストップボタンDD7L,DD7C,DD7Rの下部側には、腰部パネルDD18(腰部導光板)が配置されている。腰部パネルDD18は、アクリル板等を使用した化粧用パネルとして構成される。腰部パネルDD18には、遊技機1の機種を表す名称や種々の模様等が表示される。
また、メダル払出口DD14の右側には下部右スピーカDD25Rが設けられている。一方、メダル払出口DD14の左側には下部左ウーファDD25Lが設けられている。また、下部左ウーファDD25Lの右側には後述するエンクロージャユニット20のバスレフポート22の出口22a(図11参照)に連通する開口22Aが設けられている。
エンクロージャユニット20(図4参照)は、下ドア機構DDの背面側に取り付けられたエンクロージャ(筐体)21と、エンクロージャ21内に収容された下部左ウーファDD25Lとからなる。下部右スピーカDD25R,下部左ウーファDD25Lは、遊技者に遊技に関する種々の情報を声や音楽等の音により報知する。エンクロージャユニット20の詳細については後述する。
また、メイン表示窓DD4の左側には、サブ表示装置DD19が配置されている。このサブ表示装置DD19は、例えば入賞成立時のメダルの払出枚数やクレジットされている残メダル枚数を表示する。通常は、遊技機1にクレジットされるメダルの最大枚数は50枚であるため、50以下のクレジット枚数が表示される。なお、最大枚数の50枚のメダルがクレジットされている状態では、投入されたメダルはそのままメダル払出口DD14より払出される。また、サブ表示装置DD19は、タッチパネルを前面に備えていてもよい。
サブ表示装置DD19の上方には、操作部150が配置されている。操作部150は、LEFTボタン152、RIGHTボタン153、UPボタン154、DOWNボタン155及びENTERボタン156からなり、遊技者からの各種操作を受け付ける。また、メイン表示窓DD4の右側には、PUSHボタン157が配置されている。PUSHボタン157は、遊技に係る演出に伴い遊技者により操作されるものである。
図4に示すように、キャビネットG内は、中間支持板G1を挟んで上側に、前方に開口する上側開口部G101が形成されており、中間支持板G1を挟んで下側に、前方に開口する下側開口部G102が形成されている。キャビネットG内は、中間支持板G1を挟んで上部空間と下部空間とに仕切られており、すなわち、中間支持板G1は、キャビネットG内を上部空間と下部空間とに仕切る仕切板として機能している。上部空間は、キャビネットG内の上ドア機構UDの後側となる空間であり、表示ユニットA等が収容される。また、下部空間は、キャビネットG内の下ドア機構DDの後側となる空間であり、リールユニットRUや、遊技機1全体の動作を司る主制御基板71、副制御基板72(図13参照)等が収容される。主制御基板71は、内部当籤役の決定、リールRL,RC,RRの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、遊技機1における遊技の主な流れを制御する回路(主制御回路)を構成する。副制御基板72は、画像の表示等による演出の実行を制御する回路(副制御回路)を構成する。
また、上ドア機構UDは、上側開口部G101を閉鎖又は開放可能であり、本発明の開閉部材を構成する。下側開口部G102は、下ドア機構DDによって閉鎖又は開放可能である。
(表示ユニットA)
図5に示すように、表示ユニットAは、キャビネットG内の中間支持板G1上に交換可能に載置される。表示ユニットAは、画像を表示用の照射光を出射する照射ユニットBと、照射ユニットBからの照射光が照射されることにより画像を出現させるスクリーン装置Cとを有したいわゆるプロジェクションマッピング装置である。
ここで、プロジェクションマッピング装置は、構造物や自然物等の立体物の表面に画像を投影するためのものであって、例えば、後述のスクリーンである役物に対して、その位置(投影距離や角度等)や形状に基づいて生成される、演出情報に応じた画像を投影することにより、高度で、かつ迫力のある演出を可能とする。
図5に示すように、表示ユニットAは、前方に開口が形成された筐体A1を有する。この筐体A1は、照射ユニットBの上部を形成するプロジェクタカバーB1、及び、ミラー機構B3を備えたプロジェクタ筐体C10とで構成されている。プロジェクタ筐体C10は、底板C1、右側板C2、左側板C3、及び背板C4を有した箱方形状をなしている。プロジェクタカバーB1は、プロジェクタ筐体C10の上面に交換可能に取付けられる。
(表示ユニットA:照射ユニットB)
図6に示すように、照射ユニットBは、照射光を下方に向かって出射するプロジェクタ装置B2を有する。プロジェクタ装置B2からは静止画と動画とを含む画像や映像を含んだ光が投射されるので、説明の便宜上、プロジェクタ装置B2から投射される像を「画像」に統一して説明を行う。
(表示ユニットA:照射ユニットB:プロジェクタ装置B2)
図6に示すように、プロジェクタ装置B2は、プロジェクタカバーB1に取付けられ、キャビネットG内の後部に配置されている(図4参照)。プロジェクタカバーB1は、プロジェクタ筐体C10の右側板C2及び左側板C3に取付けられており、上側カバー171及び下側カバー172を有する。
プロジェクタカバーB1の内部には図示しないレンズユニットや光学機構が設けられている。
レンズユニットは、光学機構の複数のLED光源から出射してDMD(Digital Micromirror Device)で反射した照射光を、レンズ等を介して下方のミラー機構B3に向けて出射するように配置されている。
プロジェクタ装置B2の下方(照射光の出射方向)には、ミラー機構B3が配置されている。ミラー機構B3は、ミラーホルダ173と、ミラーホルダ173に支持される光学ミラー174と、ミラーホルダ173及び光学ミラー174を支持するミラーホルダブラケット175とから構成されている。ミラーホルダブラケット175は、プロジェクタ筐体C10の底板C1に固定されている。プロジェクタ装置B2から下方に照射された光は、光学ミラー174によって前方に反射される。
(上ドア機構UD及びスクリーン装置C)
図6に示すように、上ドア機構UDは、フロントパネル180とバックパネル181とを有する。フロントパネル180の前面にはスクリーン装置Cが取付けられている。スクリーン装置Cは、遊技者に対向しており、スクリーン装置Cの後方に光学ミラー174及びプロジェクタ装置B2が設置されている。
スクリーン装置Cは、メインスクリーン182と、メインスクリーン182の背面に密着して取付けられた投影用シート183とを備えている。メインスクリーン182は、透光性を有するアクリル板等の樹脂又はガラス板等を主たる素材とし、全面に亘って均等な厚みを有するように形成されている。
投影用シート183は、後方から画像が投影されることで表示される透過式のスクリーンであり、プロジェクタ装置B2から投射された光が入射する背面側の入射面と、入射面に入射した光が透過することで画像が投影される前面側の表示面と、を有する。
投影用シート183は、例えば、透光性を有するガラス板、アクリル板、樹脂製フィルムを主たる素材として、全面に亘って均等な厚みを有するように形成され、非投影時に乳白色、半透明、あるいはグレー色を呈する。
投影用シート183の入射面(背面側の表面)に対して、プロジェクタ装置B2から投射された光が入射することによって、投影用シート183の表示面(前面側の表面)に、遊技に関する画像(静止画像や動画像を含む画像)が表示される。
メインスクリーン182は、透明に形成されており、メインスクリーン182の前方には遊技者の視界を遮る構造が存在しないため、投影用シート183に画像が表示された場合、当該画像は、遊技者から視認可能となる。
図7は、プロジェクタ装置B2から投射された光の照射範囲と上ドア機構UD側のスクリーン装置Cとの関係を示す図である。図7では、上ドア機構UD側のスクリーン装置Cの表示面を網掛けで示している。プロジェクタ装置B2から投射された光の照射範囲は、スクリーン装置Cよりも広くなっている。
具体的には、プロジェクタ装置B2から投射された光は、スクリーン装置Cの全面(網掛けで示す領域)に入射するとともに、上ドア機構UD側のスクリーン装置Cの周縁領域を通過する。図7では、プロジェクタ装置B2から投射された光の照射範囲のうち、スクリーン装置Cの周縁領域を斜線で示している。
図8に示すように、上ドア機構UDの上部中央には、開口部が形成された装飾部材197が設けられている。装飾部材197には、開口部を塞ぐようにしてイルミネーションパネル(以下、単に導光パネルという)198が取付けられている。
図9に示すように、導光パネル198には顔を模した模様198aが形成されている。具体的には、導光パネル198に模様198aを描くように凹凸が形成されており、導光パネル198に光が照射されると、凹凸に光が反射して模様198aが浮かび上がるようになっている。
導光パネル198の上端には、後方に突出する突出部198Aが形成されており、その突出部198Aの先端に対向するように図示しないLEDが配置されている。当該LEDから照射された光は、導光パネル198の突出部198Aに入射され、前方に向かった後、導光パネル198の上端において下方に反射し、導光パネル198内を下方又は側方に導かれる。このとき、導光パネル198内を下方又は側方に導かれる光が凹凸で反射して、模様198aが浮かび上がる。これにより、前方から模様198aが視認可能となる。
また、導光パネル198は、模様198aの一部に特定領域198bを有し、その特定領域198bの背面に可動役物85が配置されている。可動役物85は、眼球の形状をなし、左右方向に移動可能に構成されている。可動役物85は、図示しない役物用のモータによって例えばラックアンドピニオン機構等の回転運動を直線運動に変換する機構を介して左右方向に移動するようになっている。図10は、可動役物85が左方向に移動した状態を示す図である。
(エンクロージャユニット)
図11及び図12に示すように、エンクロージャユニット20は、エンクロージャ(筐体)21と下部左ウーファDD25Lとを含んで構成されており、エンクロージャ21にはエンクロージャ21の内部と外部とを連通する管状のバスレフポート22が設けられている。
本実施の形態のエンクロージャユニット20は、下部左ウーファDD25Lから背面側に放射される音響を利用して低音域の音量を増強する、いわゆるバスレフ型のウーファ装置である。
下部左ウーファDD25Lは、振動板25aを有しており、増幅器等の信号処理装置から入力される音響信号に応じて振動板25aを振動させることにより音響信号に応じた音響を放射するようになっている。
バスレフポート22は、エンクロージャ21の前面に開口した出口22aと、エンクロージャ21の内部に開口した入口22bとを有する。バスレフポート22は、下部左ウーファDD25Lから背面側に放射された音響のうち低音域の音響成分をヘルムホルツ共鳴によって増強して放射するようになっている。
このように、本実施の形態のエンクロージャユニット20においては、下部左ウーファDD25Lから正面側に発せられる音波と、下部左ウーファDD25Lから背面側に発せられバスレフポート22を介して外部に発せられる音波とが同位相となるため、低音が増強された臨場感あふれる音を発することができる。
ここで、下部左ウーファDD25Lから発せられる音波は、空気振動による疎密波である。このため、本実施の形態のエンクロージャユニット20においては、下部左ウーファDD25Lから発せられる音波によってエンクロージャ21の内部の圧力が変動する。
本実施の形態のエンクロージャユニット20では、前述したエンクロージャ内部の圧力変動を利用してバスレフポート22の出口22aから外部に風を送り出すことができる。バスレフポート22の出口22aから送り出される風は、メダル受け部DD15内に向けて開口している開口22Aから遊技機1の前方に送り出される。これにより、遊技者は、下部左ウーファDD25Lから発せられる音以外に風による演出を体感することができる。
[遊技機1の電気的構成]
以下、遊技機1の電気的構成について、図13~図29を参照して説明する。
図13に示すように、遊技機1は、リールユニットRUに配設された主制御基板71と、キャビネットGに配設された副制御基板72とを有している。主制御基板71は、遊技機1の遊技動作を制御する。副制御基板72は、演出を制御する。
主制御基板71には、左リール中継端子板51Lと、中リール中継端子板51Cと、右リール中継端子板51Rと、設定用鍵型スイッチ52と、キャビネット中継基板53とがハーネスなどによって電気的に接続されている。
左リール中継端子板51Lと、中リール中継端子板51Cと、右リール中継端子板51Rとは、リールRL、RC、RRのリール本体の内側にそれぞれ配設されている。左リール中継端子板51Lと、中リール中継端子板51Cと、右リール中継端子板51Rとは、2相励磁方式のステッピングモータをそれぞれ有する。
各ステッピングモータは、所定の開始条件の成立、すなわちスタートレバーDD6が遊技者により操作されたこと(開始操作)に基づき、各リールRL、RC、RRを回転させることにより図柄を変動させる。設定用鍵型スイッチ52は、遊技機1の設定値の変更、及び、遊技機1の設定値の確認などを行うための操作を検出する。
キャビネット中継基板53には、外部集中端子板56と、ホッパ装置HPと、補助庫スイッチ57とがハーネスなどによって電気的に接続されている。このキャビネット中継基板53は、主制御基板71と、外部集中端子板56、ホッパ装置HP及び補助庫スイッチ57との間で入出力される信号を中継する。つまり、外部集中端子板56、ホッパ装置HP及び補助庫スイッチ57は、キャビネット中継基板53を介して主制御基板71に接続されている。
外部集中端子板56は、キャビネットGに取付けられており、メダル投入信号、メダル払出信号、外部信号1~4及びセキュリティ信号等の信号を遊技機1の外部へ出力するために設けられている。
補助庫スイッチ57は、図示しないメダル補助収納庫を貫通している。この補助庫スイッチ57は、メダル補助収納庫がメダルで満杯になっているか否かを検出する。
ドア中継基板54には、メダル投入口DD5に繋がって下ドア機構DDの裏側に配置されたセレクタ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66、リセットスイッチ67及び主中継基板55がハーネスなどによって電気的に接続されている。
つまり、セレクタ46、ドア開閉監視スイッチ61、BETスイッチ62、精算スイッチ63、スタートスイッチ64、ストップスイッチ基板65、遊技動作表示基板66及びリセットスイッチ67は、ドア中継基板54及び主中継基板55を介して主制御基板71に接続されている。
セレクタ46は、メダルが内部を通過したことを検出して、その検出結果を主制御基板71に出力する。また、セレクタ46は、主制御基板71の制御により、メダル投入口DD5に投入されたメダルをメダル払出口DD14に排出する。ドア開閉監視スイッチ61は、上ドア機構UD及び下ドア機構DDの開閉を報知するためのセキュリティ信号を遊技機1の外部へ出力する。
BETスイッチ62は、MAXベットボタンDD8及び1ベットボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板71に出力する。
精算スイッチ63は、精算ボタンが遊技者により押されたことを検出して、その検出結果を主制御基板71に出力する。スタートスイッチ64は、スタートレバーDD6が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出して、その検出結果を主制御基板71に出力する。
ストップスイッチ基板65は、回転しているリールを停止させるための回路と、停止可能なリールをLED等により表示するための回路を構成する基板である。このストップスイッチ基板65には、3つのリールRL、RC、RRに対応するストップスイッチ(不図示)が設けられている。
ストップスイッチは、リールRL、RC、RRの回転を停止させるための停止操作、すなわち各ストップボタンDD7L、DD7C、DD7Rが遊技者により押されたことを検出する。
遊技動作表示基板66は、ベットされたメダルの枚数、入賞成立時のメダルの払出枚数、クレジットされている残メダル枚数、再遊技の作動状態、遊技待ち状態など遊技に関する情報をLED(不図示)などに表示する。リセットスイッチ67は、遊技機1の設定の変更、及び、遊技機1の設定の確認などを行うためのリセットボタン(不図示)の操作を検出する。
主中継基板55は、主制御基板71とドア中継基板54との間で信号を中継する。主中継基板55は、シリアルバスによって主制御基板71に接続されている。本実施の形態において、主中継基板55は、主制御基板71をマスターとしたI2C(Inter-Integrated Circuit)バスによって主制御基板71に接続されている。また、図14を参照して後に説明するが、主制御基板71と主中継基板55との間には、双方向(2本)の光ファイバが介在している。
副中継基板69は、副制御基板72とBtoB(Board to Board)で接続され、副制御基板72と主制御基板71とを接続する配線を中継する。また、副中継基板69は、副制御基板72と副制御基板72の周辺に配設された複数の基板及び入出力装置とを接続する配線を中継する。
具体的には、副中継基板69には、アンプ基板81と、LED基板82と、パネル中継基板83と、24hドア開閉監視ユニット74と、操作スイッチ271と、上部右スピーカUD25Rと、上部左スピーカUD25Lと、下部右スピーカDD25Rと、タッチパネル84と、がハーネスなどによって電気的に接続されている。
副制御基板72は、副中継基板69を介して、主制御基板71から副制御基板72に向けた一方向の調歩同期(「非同期」ともいう)方式のシリアル通信で接続されている。また、図14を参照して後に説明するが、主制御基板71と副中継基板69との間には、一方向(1本)の光ファイバが介在している。
アンプ基板81は、エンクロージャユニット20に設けられた下部左ウーファDD25Lに音声を表す電気信号を出力する。LED基板82は、副制御基板72の制御により実行される演出に応じて、LED群75に含まれるLEDを発光させて、点滅パターンを表示する。LED基板82には、腰部パネルLED基板などが含まれる。
LED群75は、リールRL、RC、RRのそれぞれに描かれた図柄列を照射するために配置され複数のフルカラーLEDで構成されたリールバックランプ(図示せず)等を含む。
24hドア開閉監視ユニット74は、下ドア機構DDのフレームに下ドア機構DDの開閉を検出するためのセンサ(図示せず)が取付けられ、センサの状態に基づいて(例えば、センサがオン状態であれば閉、オフ状態であれば開)、下ドア機構DDの開閉の履歴を保存する。
また、24hドア開閉監視ユニット74は、下ドア機構DDが開放されたときに、メイン表示装置B2及びサブ表示装置DD19にエラー表示を行うために下ドア機構DDが開放された旨の信号を副制御基板72に出力する。
なお、遊技機1のドア開閉構造上、必ず下ドア機構DDを開放しないと、上ドア機構UDを開放できないように、下ドア機構DDが閉鎖された状態で上ドア機構UDをロックしているため、ドアの開閉を検出するセンサを取付けていない。
パネル中継基板83は、副制御基板72による制御に応じて可動役物85を駆動するように構成されている。操作スイッチ271は、演出に関する設定などを行うための操作部150(図3参照)の各ボタン(LEFTボタン152、RIGHTボタン153、UPボタン154、DOWNボタン155、ENTERボタン156)と、PUSHボタン157(図25参照)との操作を検出する。
また、図示を省略するが、パネル中継基板83には、副制御基板72がプロジェクタB2を制御するための双方向の調歩同期方式のシリアル回線が接続され、このシリアル回線は、プロジェクタB2に接続されている。
副制御基板72には、副中継基板69に加えて、サブROM基板76と、グラフィック基板73とが接続されている。サブROM基板76は、副制御基板72で実行される制御プログラムと、演出用の画像(画像)、音声、光(LED群75)及び通信のデータを格納する。
画像中継基板77は、メイン表示装置としてのプロジェクタ装置B2及びサブ表示装置DD19に副制御基板72からそれぞれ送信される画像信号を各表示装置の信号規格に合わせて変換して中継する。
画像中継基板77からプロジェクタ装置B2には、LVDS(Low voltage differential signaling)に準拠した差動伝送によって画像信号が送信される。さらに、画像中継基板77とプロジェクタ装置B2との間には、一方向(1本)の光ファイバが介在している。
すなわち、画像中継基板77は、画像を表す差動信号を光信号に変換してプロジェクタ装置B2に送信し、プロジェクタ装置B2は、受信した光信号を差動信号に変換して、変換した差動信号が表す画像を投影する。
なお、本実施の形態においては、メイン表示装置としてプロジェクタ装置B2を適用した例について説明するが、メイン表示装置として液晶表示装置又は有機EL表示装置などの他の表示装置を適用してもよい。
メイン表示装置として液晶表示装置又は有機EL表示装置などの他の表示装置を適用した場合には、画像中継基板77は、メイン表示装置の規格に応じた方式で画像信号を送信するように構成される。また、画像中継基板77とメイン表示装置との間には、必ずしも光ファイバを介在させる必要はない。
副中継基板69と副制御基板72、副制御基板72とサブROM基板76、副制御基板72とグラフィック基板73、及び、グラフィック基板73と画像中継基板77は、それぞれ基板対基板用コネクタによって接続されている。副制御基板72は、制御プログラムと、演出用の画像、音声、光及び通信のデータとを、シリアルATA(Advanced Technology Attachment)に準拠してサブROM基板76から取得する。
遊技機1は、電源ユニット44を有する。電源ユニット44は、電源スイッチ44aがONされると供給される商用電源(AC100V)から12Vの直流電圧と、24Vの直流電圧とを生成する安定化電源回路により構成されている。
12Vの直流電圧は、キャビネット中継基板53と、副中継基板69とに供給される。24Vの直流電圧は、アンプ基板81に供給される。他の基板には、キャビネット中継基板53又は副中継基板69に供給された12Vの直流電圧が供給される。このため、図13において、他の基板の電源供給ラインについては、図示が省略されている。
[主制御側の基板]
以下、主制御側の基板について、図14~図20を参照して詳細に説明する。
図14に示すように、主制御基板71は、光通信受信用コネクタ91と、光通信送信用コネクタ92と、ポート入出力IC93と、マイクロプロセッサ94と、通信IC95と、光通信送信用コネクタ96と、電源管理回路97と、バッファIC98とを有する。
光通信受信用コネクタ91は、主中継基板55から光ファイバを介して送出された光信号を電気信号に変換する。光通信受信用コネクタ91は、変換した電気信号をポート入出力IC93にI2Cバスを介して送信する。
光通信受信用コネクタ91は、図15に示すように、光デバイスよりなり、光ファイバが接続可能なポートと、駆動電圧が供給される電源端子VCCと、グランド端子GNDと、出力端子VOと、プルアップ端子RLと、フォトダイオードPDと、トランスインピーダンスアンプTIAと、ショットキークランプトランジスタTrと、プルアップ抵抗Rとを有する。
光通信受信用コネクタ91において、光ファイバから光が入力されると、入力された光によってフォトダイオードPDから電流が流れる。フォトダイオードPDから流れた電流は、トランスインピーダンスアンプTIAによって電圧に変換される。変換された電圧は、ショットキークランプトランジスタTrによって増幅される。電圧が増幅された電気信号は、出力端子VOから出力される。出力端子VOは、プルアップ端子RLに接続されることによりプルアップされる。
図14において、光通信送信用コネクタ92は、ポート入出力IC93からI2Cバスを介して送信された電気信号を光信号に変換する。光通信送信用コネクタ92は、変換した光信号を主中継基板55に光ファイバを介して送信する。
光通信送信用コネクタ92は、光ファイバが接続可能なポートと、フォトダイオードとを有する。光通信送信用コネクタ92において、フォトダイオードに電流が流れることによりフォトダイオードから発光された光が光ファイバに入射される。
ポート入出力IC93は、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)などによって構成され、入出力端子IO0~IO15と、シリアル出力端子OPT01と、シリアル入力端子OPT11と、アドレスバス及びデータバスを含むバスが接続されたバスI/Fと、リセット端子RESETとを有する。
ポート入出力IC93は、入出力端子IO0~IO15を介した制御信号の入出力と、シリアル出力端子OPT01及びシリアル入力端子OPT11を介した通信と、バスI/Fを介した通信とを実行するための各ドライバ回路を有する。
各入出力端子IO0~IO15は、キャビネット中継基板53に接続されている。各入出力端子IO0~IO15は、接続先のデバイスに応じた入出力モード(すなわちIN又はOUT)が設定されている。
例えば、補助庫スイッチ57からキャビネット中継基板53を介して入力される信号に対する入出力端子には、入出力モードとしてINが設定されている。また、外部集中端子板56へキャビネット中継基板53を介して出力される信号に対する入出力端子には、入出力モードとしてOUTが設定されている。
シリアル入力端子OPT11には、光通信受信用コネクタ91からI2Cバスを介して送信された電気信号、すなわち、シリアルデータが入力される。シリアル出力端子OPT01からは、光通信送信用コネクタ92にI2Cバスを介して送信する電気信号、すなわち、シリアルデータが出力される。
バスI/Fは、バスによりマイクロプロセッサ94とバッファIC98とに接続されている。リセット端子RESETは、マイクロプロセッサ94に接続されている。ポート入出力IC93は、リセット端子RESETにリセット信号が入力されると、シリアル出力端子OPT01及びシリアル入力端子OPT11のシリアル通信ドライバ回路の初期化、及び、各入出力端子IO0~IO15の入出力モードの再設定などの初期化処理を実行する。
ポート入出力IC93は、シリアル入力端子OPT11により受信したデータと、入出力端子IO0~IO15のうち入出力モードがINに設定された端子から入力された各種信号を表すデータをバスI/Fを介してマイクロプロセッサ94に出力し、マイクロプロセッサ94から出力されたデータをバスI/Fを介して、シリアル出力端子OPT01から送信するとともに、入出力端子IO0~IO15のうち入出力モードがOUTに設定された端子から各種信号を出力する。
マイクロプロセッサ94は、メインCPU、メインROM及びメインRAM(不図示)を有する。メインROM(第2記憶手段)には、メインCPUにより実行される制御プログラム、データテーブル、副制御基板72に対して各種制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶される。メインRAM(第1記憶手段)は、SRAM(Static RAM)により構成され、制御プログラムが用いる各種データを格納する格納領域が設けられている。
マイクロプロセッサ94は、バスが接続された外部バスI/Fと、副制御基板72にコマンドを送信するための出力端子TX1と、ポート入出力IC93にリセット信号を出力するためのリセット信号出力端子XRST0と、リセット信号が入力されるリセット端子XSRSTと、割込信号が入力される割込端子XINTとを有する。
マイクロプロセッサ94には、各種センサ類及び各種スイッチ類の検出データが外部バスI/Fから入力される。マイクロプロセッサ94は、入力された検出データに基づいて、遊技を進行させるための制御信号、遊技の状態を表す状態信号及びコマンドを生成する。
マイクロプロセッサ94は、制御信号及び状態信号を外部バスI/Fから出力することで、各種制御対象類を制御する。また、マイクロプロセッサ94は、コマンドを表す信号を調歩同期式のシリアル通信で出力端子TX1から出力する。
リセット端子XSRSTは、主制御基板71の駆動電圧を監視する電源管理回路97に接続されている。マイクロプロセッサ94は、リセット端子XSRSTにリセット信号が入力された場合には、電断復帰処理を実行し、リセット信号出力端子XRST0からリセット信号を出力する。
電断復帰処理では、マイクロプロセッサ94は、例えば、メインCPUの初期化、チェックサムなどによるメインRAMの整合性のチェック処理などが行われる。
割込端子XINTは、電源管理回路97に接続されている。マイクロプロセッサ94は、割込端子XINTに割込信号が入力された場合には、電断復帰処理を実行するための準備処理を実行する。具体的には、マイクロプロセッサ94は、メインRAMの整合性のチェック処理で使用するチェックサムを作成してメインRAMに格納する。
通信IC95は、マイクロプロセッサ94の出力端子TX1から出力された信号が表すコマンドに対して暗号化、及び、冗長符号化などのセキュリティ処理を実行し、セキュリティ処理が施されたコマンドを表す信号を調歩同期式のシリアル通信で光通信送信用コネクタ96に出力する。
光通信送信用コネクタ96は、通信IC95から出力された信号を光信号に変換して副中継基板69に光ファイバを介して送信する。光通信送信用コネクタ96は、光通信送信用コネクタ92と同一に構成されている。
バッファIC98は、バスを介してマイクロプロセッサ94と接続され、ハーネスを介して左リール中継端子板51L、中リール中継端子板51C及び右リール中継端子板51Rと接続されている。バッファIC98は、マイクロプロセッサ94と左リール中継端子板51L、中リール中継端子板51C及び右リール中継端子板51Rとの間で入出力される制御信号をバッファリングする。
主中継基板55は、光通信受信用コネクタ101と、光通信送信用コネクタ102と、ポート入出力IC103と、電源管理回路107とを有する。
光通信受信用コネクタ101は、主制御基板71から光ファイバを介して受信した光信号を電気信号に変換する。光通信受信用コネクタ101は、変換した電気信号をポート入出力IC103にI2Cバスを介して送信する。光通信受信用コネクタ101は、光通信受信用コネクタ91と同一に構成されている。
光通信送信用コネクタ102は、ポート入出力IC103からI2Cバスを介して受信した電気信号を光信号に変換する。光通信送信用コネクタ102は、変換した光信号を主制御基板71に光ファイバを介して送信する。光通信送信用コネクタ102は、光通信送信用コネクタ92と同一に構成されている。
副中継基板69は、光通信受信用コネクタ91と同一に構成された光通信受信用コネクタ131(図21参照)を有し、この光通信受信用コネクタによって光通信送信用コネクタ102から送信された光信号を受信する。
ポート入出力IC103は、例えば、ASICなどによって構成され、入出力端子IO0~IO15と、シリアル出力端子OPT01と、シリアル入力端子OPT11と、リセット端子RESETとを有する。
ポート入出力IC103は、入出力端子IO0~IO15を介した制御信号の入出力と、シリアル出力端子OPT01及びシリアル入力端子OPT11を介した通信とを実行するための各ドライバ回路を有する。
各入出力端子IO0~IO15は、ドア中継基板54に接続されている。各入出力端子IO0~IO15は、接続先のデバイスに応じた入出力モード(すなわちIN又はOUT)が設定されている。
例えば、ドア中継基板54を介して7セグ表示器に出力する信号に対する入出力端子には、入出力モードとしてOUTが設定されている。また、スタートスイッチ64からドア中継基板54を介して入力される信号に対する入出力端子には、入出力モードとしてINが設定されている。
シリアル入力端子OPT11には、光通信受信用コネクタ101から調歩同期方式のシリアル通信で送信された電気信号、すなわち、シリアルデータが入力される。シリアル出力端子OPT01からは、光通信送信用コネクタ101に調歩同期方式のシリアル通信で送信する電気信号、すなわち、シリアルデータが送信される。
リセット端子RESETは、主中継基板55の駆動電圧を監視する電源管理回路107に接続されている。ポート入出力IC103は、リセット端子RESETにリセット信号が入力されると、シリアル出力端子OPT01及びシリアル入力端子OPT11のシリアル通信ドライバ回路の初期化、及び、各入出力端子IO0~IO15の入出力モードの再設定などの初期化処理を実行する。
ポート入出力IC103は、入出力端子IO0~IO15のうち入出力モードがINに設定された端子に入力された各種信号が表すデータに基づいて、シリアル出力端子OPT01によりシリアル通信でデータを送信し、シリアル入力端子OPT11からシリアル通信で受信したデータに基づいて、入出力端子IO0~IO15のうち入出力モードがOUTに設定された端子から各種信号を出力する。
<主制御基板>
図16に示すように、主制御基板71は、図14に示したマイクロプロセッサ94及び電源管理回路97に加えて、クロックパルス発生回路110と、電源回路111とを有している。
クロックパルス発生回路110は、水晶発振器と分周器とにより構成され、マイクロプロセッサ94、及び、ポート入出力IC93などのクロックを必要とする回路にクロックを供給する。
なお、図示を省略するが、主中継基板55にもクロックパルス発生回路110と同様なクロックパルス発生回路が別途に設けられ、ポート入出力IC103にクロックを供給している。
同様に、クロックを必要とする回路を有する他の基板にもクロックパルス発生回路110と同様なクロックパルス発生回路が別途に設けられている。各クロックパルス発生回路は、ノイズの発生源となるので、基板を跨いでクロックを供給しない。
電源回路111は、電源ユニット44から供給された12Vの直流電圧を5Vの直流電圧に変圧し、マイクロプロセッサ94を動作させるための駆動電圧が供給される電源端子VCCなど、主制御基板71の各部の電源端子に5Vの直流電圧を電源電圧として供給する。
マイクロプロセッサ94は、内蔵するメインRAMに格納されたデータを維持するための電圧を供給するための電圧供給端子VBBを有している。電圧供給端子VBBには、電源回路111から供給された電源電圧が整流作用素子D1を介して接続されている。
整流作用素子D1は、金属と半導体とが接合することによって生じるショットキー障壁を有する。本実施の形態においては、整流作用素子D1は、ダイオードによって構成されている。
また、電圧供給端子VBBには、電源回路111から電圧が供給されない状態であっても電圧供給端子VBBに電圧を供給する電源供給部として電解コンデンサB1がハーネス(不図示)を介して接続されている。本実施の形態における、電解コンデンサB1の静電容量は、0.22μFとする。
なお、図16は、電解コンデンサB1がキャビネット中継基板53に設けられている例を示しているが、電解コンデンサB1は、主制御基板71、主中継基板55又は電源ユニット44に設けてもよい。
整流作用素子D1は、電源回路111から電圧が供給されている場合は、電源回路111から供給されている電圧を電圧供給端子VBB及び電解コンデンサB1に供給し、電解コンデンサB1は供給された電圧を蓄電する。
整流作用素子D1は、電源回路111から電圧が供給されていない場合は、電解コンデンサB1から電圧供給端子VBBに電圧を供給させ、電解コンデンサB1から主制御基板71に設けられた各種の電子部品(すなわち、主制御基板71に設けられた電源ラインVCC)に電圧が供給されることをショットキー障壁により規制する。
このように、電断中であっても電圧供給端子VBBに電圧が供給されることによって、電圧供給端子VBBがノイズやサージ電圧の影響を受ける可能性がある。このため、以下に説明するように、遊技機1は、フィルタ素子C1、Z1によって、ノイズ及びサージ電圧からメインRAMを保護、及び、誤動作の発生を抑止する。なお、サージ電圧とは、電気回路などに瞬間的に定常状態を超えて発生する「大波電圧」のことであり、以下、「過電圧」、「異常電圧」などともいう。
電圧供給端子VBBとグランドとの間には、フィルタ素子C1、Z1が並列に設けられている。フィルタ素子C1は、電荷を蓄積及び放出する受動素子により構成されている。本実施の形態においては、フィルタ素子C1は、静電容量が0.1μFのコンデンサによって構成されている。
フィルタ素子Z1は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、異常電圧をグランドに誘導する。本実施の形態においては、フィルタ素子Z1は、図17に電流-電圧特性を示す公称バリスタ電圧が18V0.1mAのバリスタによって構成されている。なお、本実施の形態では、フィルタ素子C1、Z1及び整流作用素子D1により電解コンデンサB1が供給する電源電圧の供給先を規制する電源規制手段を構成する。
電源管理回路97は、電源管理IC112と、分圧回路113とを有する。電源管理IC112は、電源管理IC112を動作させるための電源端子VCCと、グランド端子GNDと、電圧監視端子VSB、VSCと、リセット信号を出力するためのリセット信号出力端子RESETと、割込信号を出力するための割込信号出力端子OUTとを有する。
電源管理IC112の電源端子VCCには、電源電圧として5Vの直流電圧が供給される。グランド端子GNDは、グランドに接続されている。電圧監視端子VSBには、電源回路111によって変圧された5Vの直流電圧が供給される。電圧監視端子VSCには、電源回路111によって変圧される前の12Vの直流電圧が12Vの直流電圧とグランドライン間に直列に接続された2つの抵抗器からなる分圧回路113によって1.6Vの直流電圧に分圧されて供給される。
電源管理回路97は、電圧入力端子VSBの電圧が第1の基準電圧(4V以上4.5V以下の設定値)以上となった場合には、電源管理IC112のリセット信号出力端子RESETからマイクロプロセッサ94のリセット端子XSRSTにリセット信号を出力する。したがって、電源管理回路97は、電圧が第1の基準電圧以上となった場合に、マイクロプロセッサ94にリセット信号を出力するリセット出力手段を構成する。
なお、電源管理回路97は、電圧入力端子VSBの電圧が第1の基準電圧以上となった場合には、一定時間経過後に、電源管理IC112のリセット信号出力端子RESETからマイクロプロセッサ94のリセット端子XSRSTにリセット信号を出力するようにしてもよい。
このように構成することにより、電源管理回路97は、主制御基板71の各部に電源電圧が供給され、主制御基板71の各部の状態が安定してから、マイクロプロセッサ94に電断復帰処理を実行させることができる。
また、電源管理回路97は、電源回路111によって変圧される12Vの直流電圧が第2の基準電圧(9.25V程度の設定値、分圧回路113により分圧された直流電圧が1.23V程度)以下となった場合には、電源管理IC112の割込信号出力端子OUTを介してマイクロプロセッサ94の割込端子XINTに割込信号を出力する。したがって、電源管理回路97は、12Vの直流電圧が第2の基準電圧以下となった場合に、マイクロプロセッサ94に割込信号を出力する割込信号出力手段を構成する。
電源管理IC112の電源端子VCCとグランド端子GNDとの間には、フィルタ素子C2、Z2が並列に設けられている。フィルタ素子C2は、電荷を蓄積及び放出する受動素子により構成されている。本実施の形態においては、フィルタ素子C2は、静電容量が0.1μFのコンデンサによって構成されている。
フィルタ素子Z2は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、異常電圧をグランドに誘導する。本実施の形態においては、フィルタ素子Z2は、図17に電流-電圧特性を示した公称バリスタ電圧が47V0.1mAのバリスタによって構成されている。
このように、フィルタ素子Z2は、異常電圧をグランドラインに誘導することにより異常電圧が発生した場合に電源端子VCCに流れることを防ぎ、電源管理IC112が誤動作しリセット信号出力端子RESETからリセット信号が出力されることによりマイクロプロセッサ94が誤動作することを防止する。
なお、図示を省略しているが、電源管理回路97と同様な電源管理回路は、主中継基板55など他の基板にも実装されている。したがって、他の基板に実装されている電源管理回路にフィルタ素子C2、Z2を同様に設けてもよい。ただし、フィルタ素子C2、Z2の静電容量や公称バリスタ電圧については、基板ごとに適応的に決定される。
また、図示を省略しているが、マイクロプロセッサ94と同様なプロセッサも副制御基板72など他の基板にも実装されている。したがって、他の基板に実装されているマイクロプロセッサにフィルタ素子C1、Z1及び整流作用素子D1を同様に設けてもよい。ただし、フィルタ素子C1、Z1の静電容量や公称バリスタ電圧については、基板ごとに適応的に決定される。
<主中継基板>
図18に示すように、光通信受信用コネクタ101の出力端子VOとポート入出力IC103のシリアル入力端子OPT11との間のデータラインには、ローパスフィルタ120が設けられている。本実施の形態において、ローパスフィルタ120は、データラインを囲むように設けられたフェライトビーズL1(第6フィルタ素子)と、データラインとグランドとに接続されたコンデンサC11とによって構成される。フェライトビーズL1は、図19に示す周波数-インピーダンス特性を有し、グラフの通り高周波数帯のノイズを抑制する。
なお、光通信受信用コネクタ101の出力端子VOとポート入出力IC103のシリアル入力端子OPT11との間のデータラインは、低中周波数帯(5MHz以下)に属する伝送速度でデータが伝達されている。しがって、ローパスフィルタ120はデータラインのデータに発生した高周波数帯のノイズを抑止することが可能となる。
光通信受信用コネクタ101の電源端子VCCには、電源電圧を供給するための電源ラインが接続されている。電源ラインには、フィルタ素子L2(第1フィルタ素子)、L3(第2フィルタ素子)が設けられている。各フィルタ素子L2、L3は、2つのフェライトとコンデンサが結合されることで構成されている。
本実施の形態においては、フィルタ素子L2は、静電容量が1000pFの貫通型T型3端子フィルタによって構成されている。フィルタ素子L3は、静電容量が100pFの貫通型T型3端子フィルタによって構成されている。
電源ラインにおけるフィルタ素子L2、L3の電源側とグランド(グランドライン)との間には、フィルタ素子C12(第3フィルタ素子)、C13(第4フィルタ素子)、Z11(第5フィルタ素子)が並列に設けられている。各フィルタ素子C12、C13は、電荷を蓄積及び放出する受動素子により構成されている。
本実施の形態においては、フィルタ素子C12は、静電容量が0.01μFのコンデンサによって構成され、フィルタ素子C13は、静電容量が22pFのコンデンサによって構成されている。
フィルタ素子Z11は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、異常電圧をグランドに誘導する。本実施の形態においては、フィルタ素子Z11は、公称バリスタ電圧が47V0.1mAのバリスタによって構成されている。
光通信受信用コネクタ101の電源ラインに設けられた各フィルタ素子の接続状態について詳細に説明する。各フィルタ素子L2、L3は、第1端子、第2端子及び第3端子を有する。各フィルタ素子C12、C13、Z11は、第1端子及び第2端子を有する。
光通信受信用コネクタ101の電源端子VCCは、フィルタ素子L2の第1端子に接続されている。フィルタ素子L2の第2端子は、フィルタ素子L3の第1端子に接続されている。
フィルタ素子L3の第2端子と、フィルタ素子C12の第1端子と、フィルタ素子C13の第1端子と、フィルタ素子Z11の第1端子とは、電源ラインに接続されている。フィルタ素子L2の第3端子と、フィルタ素子L3の第3端子と、フィルタ素子C12の第2端子と、フィルタ素子C13の第2端子と、フィルタ素子Z11の第2端子とは、グランドラインに接続されている。
フィルタ素子L2、L3は、図20に示す挿入損失周波数特性を有する。図20に示すように、フィルタ素子L2は、100MHzを中心とした帯域を遮断し、フィルタ素子L3は、300MHzを中心とした帯域を遮断する。すなわち、フィルタ素子L2とフィルタ素子L3とは、フィルタ素子C12が遮断する相対的に低い周波数帯と、フィルタ素子C13が遮断する相対的に高い周波数帯との間の周波数帯で発生するノイズを遮断する。
また、各フィルタ素子L2、L3は、2つのフェライトが共振抑制部品として機能するため、フィルタ素子C12、C13との間の反共振を抑制する。したがって、フィルタ素子L2、L3及びフィルタ素子C12、C13によって、広い周波数帯にわたって、光通信受信用コネクタ101の電源のノイズ成分が除去される。
電源ラインにおけるフィルタ素子L2、L3の電源側とグランド(グランドライン)との間には、電解コンデンサCP1がフィルタ素子C12、C13、Z11と並列に設けられている。
電解コンデンサCP1は、電断時に電断検知信号を光通信受信用コネクタ101に送信させるために、電源ラインから電源電圧レベルを安定して光通信受信用コネクタ101の電源端子VCCに電源電圧を供給する安定化電源部として機能するとともに、低中域(例えば、10Hz~300kHz)のノイズを除去する。本実施の形態における電解コンデンサCP1の静電容量は、47μFである。
なお、光通信受信用コネクタ101と同様に、主制御基板71の光通信受信用コネクタ91に、ローパスフィルタ120、フィルタ素子L2、L3及びフィルタ素子C12、C13、Z11を設けてもよい。ただし、フィルタ素子L2、L3、C12、C13、Z11の静電容量や公称バリスタ電圧については、基板ごとに適応的に決定される。
[副制御側の基板]
以下、副制御側の基板について、図21~図29を参照して詳細に説明する。
<副中継基板(光通信受信用コネクタ及びその周辺回路)>
図21に示すように、副中継基板69は、光通信受信用コネクタ131(受光変換手段)と、通信IC133(入力信号出力手段)とを有する。光通信受信用コネクタ131は、主制御基板71の光通信送信用コネクタ96から光ファイバを介して送出された光信号を電気信号に変換する。
光通信受信用コネクタ131は、変換した電気信号を通信IC133に送信する。光通信受信用コネクタ131は、図15に示した光通信受信用コネクタ91と同一に構成されている。
通信IC133は、光通信受信用コネクタ131の出力端子VOから出力された信号が表すコマンドの復号、及び、冗長符号によるエラー検出などのセキュリティ検証処理を実行し、セキュリティ検証処理が施されたコマンドを表す信号を調歩同期式のシリアル通信で副制御基板72に出力する。
光通信受信用コネクタ131の出力端子VOと通信IC133の入出力端子I/Oとの間には、シュミットトリガS1が設けられている。シュミットトリガS1は、入力端子に入力された信号の入力電位に対して2つのしきい値を有し、入力電位がHigh側のしきい値(例えば、2.7V)を超える変化、及び、入力電位がLow側のしきい値(例えば、1.6V)を下回る変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させて出力端子から出力する。
このように、光通信受信用コネクタ131の出力端子VOと通信IC133の入出力端子I/Oとの間に、シュミットトリガS1が設けられているため、光通信受信用コネクタ131の出力端子VOから出力された信号がノイズの影響を受けて中心レベルを跨ぐ揺らぎが生じた場合に、シュミットトリガS1の出力端子からノイズの影響が抑制された信号が出力されるこよにより、通信IC133において受信エラーが検出されることが防止される。このように、シュミットトリガS1は、ノイズを除去するフィルタとして機能する。
光通信受信用コネクタ131の電源端子VCCには、電源電圧を供給するための電源ラインが接続されている。電源ラインとグランド(グランドライン)との間には、フィルタ素子C21、Z21が並列に設けられている。フィルタ素子C21(第3フィルタ素子)は、電荷を蓄積及び放出する受動素子により構成されている。本実施の形態においては、フィルタ素子C21は、静電容量が0.01μFのコンデンサによって構成されている。
フィルタ素子Z21(第2フィルタ素子)は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、異常電圧をグランドに誘導する。フィルタ素子Z21は、光通信受信用コネクタ131の電源端子VCCの近傍(例えば、1cm未満)に配置されることが望ましい。
本実施の形態においては、フィルタ素子Z21は、公称バリスタ電圧が47V0.1mAのバリスタによって構成され、フィルタ素子Z21と光通信受信用コネクタ131の電源端子VCCとの間の距離が短い程、異常電圧をグランドに誘導する誘導効果が高くなる。
また、電源ラインには、フィルタ素子FL1(第1フィルタ素子)が設けられている。フィルタ素子FL1は、貫通型T型3端子フィルタによって構成され、グランド端子に接続されたフェライトが貫通ラインを囲むように設けられている。本実施の形態におけるフィルタ素子FL1の静電容量は、1000pFである。
光通信受信用コネクタ131の電源ラインに設けられた各フィルタ素子の接続状態について詳細に説明する。フィルタ素子FL1は、第1端子、第2端子及び第3端子を有する。各フィルタ素子C21、Z21は、第1端子及び第2端子を有する。
光通信受信用コネクタ131の電源端子VCCは、フィルタ素子FL1の第1端子に接続されている。フィルタ素子FL1の第2端子は、電源ラインに接続されている。フィルタ素子FL1の第3端子は、グランドラインに接続されている。
フィルタ素子Z21の第1端子と、フィルタ素子C21の第1端子とは、光通信受信用コネクタ131の電源端子VCCと、フィルタ素子FL1の第1端子との間に接続されている。フィルタ素子Z21の第2端子と、フィルタ素子C21の第2端子は、グランドラインに接続されている。
フィルタ素子FL1は、図22に示す挿入損失周波数特性を有する。図22に示すように、フィルタ素子FL1は、20MHzを中心とした帯域を遮断する。すなわち、フィルタ素子FL1は、フィルタ素子C21が遮断する相対的に高い周波数帯よりも低い周波数帯を遮断する。
また、フィルタ素子FL1は、フェライトが共振抑制部品として機能するため、フィルタ素子C21との間の反共振を抑制する。したがって、フィルタ素子FL1及びフィルタ素子C21によって、広い周波数帯にわたって、光通信受信用コネクタ131の電源のノイズ成分が除去される。
したがって、フィルタ素子Z21、フィルタ素子C21及びフィルタ素子FL1を、光通信受信用コネクタ131の電源端子VCCと電源ラインに配置することで動作が安定する。
<パネル中継基板>
図23に示すように、パネル中継基板83は、可動役物85を駆動するモータ142と、モータ142を駆動するドライバIC141とを有する。モータ142は、2相励磁方式のステッピングモータによって構成され、A相、B相及びA相、B相の各反転信号の駆動電流によって回転する。
ドライバIC141は、副中継基板69を介して副制御基板72からA相、B相のタイミング信号がそれぞれ入力されるA相入力端子APHASE及びB相入力端子BPHASEと、A相、B相及びA相、B相の各反転信号をそれぞれ出力するためのA相出力端子AOUT1、反A相出力端子AOUT2、B相出力端子BOUT1、反B相出力端子BOUT2を有する。
B相入力端子BPHASEには、A相入力端子APHASEよりも位相が90度ずれたタイミング信号が入力される。モータ142を正転方向に駆動させる場合には、B相入力端子BPHASEには、A相入力端子APHASEよりも位相が90度遅れたタイミング信号が入力される。モータ142を逆転方向に駆動させる場合には、B相入力端子BPHASEには、A相入力端子APHASEよりも位相が90度進んだタイミング信号が入力される。
ドライバIC141は、A相入力端子APHASE及びB相入力端子BPHASEにそれぞれ入力されたタイミング信号に基づいて、A相出力端子AOUT1、反A相出力端子AOUT2、B相出力端子BOUT1、反B相出力端子BOUT2からモータ142を駆動するための各相電流を出力する。
A相出力端子AOUT1、反A相出力端子AOUT2、B相出力端子BOUT1、反B相出力端子BOUT2とグランド(グランドライン)との間には、過電圧防止素子(第1過電圧防止素子)Z31~Z34がそれぞれ設けられている。各過電圧防止素子Z31~Z34は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、異常電圧をグランドに誘導する。
すなわち、各過電圧防止素子Z31~Z34は、電圧依存抵抗器により構成され、過電圧(前述の異常電圧、サージ電圧も含む)が発生した場合に、抵抗値が変化することにより、A相出力端子AOUT1、反A相出力端子AOUT2、B相出力端子BOUT1、反B相出力端子BOUT2に過電圧を入力(出力端子に電気が流れ込む逆流現象)させることがないので、異常電圧(過電圧)が発生してもドライバIC141の内部回路が破壊されることがなくなる。本実施の形態において、各過電圧防止素子Z31~Z34は、図24に電流-電圧特性を示す公称バリスタ電圧が22V1mAのバリスタによって構成されている。
ドライバIC141は、電源端子VCCと、グランド端子GNDと、ドライバIC141をリセットするためのリセット端子RESETと、ドライバIC141を待機状態(スリープ状態)にするためのスリープ端子SLEEPとを有している。
リセット端子RESETとスリープ端子SLEEPとは、互いに接続され、抵抗R31によって電源ライン(5V)にプルアップ(以下、単に「プルアップ」という)されている。
リセット端子RESET及びスリープ端子SLEEPとグランド(グランドライン)との間には、過電圧防止素子(第2過電圧防止素子)Z35が設けられている。過電圧防止素子Z35は、ドライバIC141のリセット端子RESET及びスリープ端子SLEEPの近傍(例えば、1cm未満)に配置されることが望ましい。
このように、過電圧防止素子Z35を設けることにより、リセット端子RESET又はスリープ端子SLEEPの信号ラインにサージ電圧が発生した場合に、サージ電圧がグランドに誘導され、リセット端子RESET又はスリープ端子SLEEPにサージ電圧が入力されることがなくなるのでドライバIC141がリセットされたり、待機状態になったりすることが防止される。また、過電圧防止素子Z35とリセット端子RESET又はスリープ端子SLEEPとの間の距離が短いほどサージ電圧の誘導効果が高くなる。
本実施の形態において、過電圧防止素子Z35は、各過電圧防止素子Z31~Z34と同一なバリスタによって構成されている。なお、本実施の形態では、可動役物85を駆動するためのモータとして、2相励磁方式のステッピングモータを使用したが、1・2相励磁方式のステッピングモータ等を使用してもよい。
<副中継基板(操作スイッチ用のバッファIC及びその周辺回路)>
図25に示すように、副中継基板69は、操作スイッチ271の検出状態を一時的に記憶するためのバッファIC151を有する。バッファIC151は、スリーステートバッファによって構成され、操作スイッチ271からの信号を入力するための入力ポートを構成し、該入力ポートの状態をローカルバスで接続された副制御基板72のサブCPU(不図示)へと出力する。
操作スイッチ271は、LEFTボタン152の操作状態を検出するLEFTスイッチ152sと、RIGHTボタン153の操作状態を検出するRIGHTスイッチ153sと、UPボタン154の操作状態を検出するUPスイッチ154sと、DOWNボタン155の操作状態を検出するDOWNスイッチ155sと、ENTERボタン156の操作状態を検出するENTERスイッチ156sと、PUSHボタン157の操作状態を検出するPUSHスイッチ157sとを有する。
各スイッチ152s~157sは、各ボタン152~157が操作されたときに(すなわち、押下されたときに)、グランドレベルの信号を出力するアクティブロー型のモーメンタリ式のスイッチであるため、一端がグランドに接続(不図示)され、各ボタン152~157が操作されていないときに、電源レベルの信号を出力するために他端がR1~R6を介して電源ラインに接続されている。
なお、本実施の形態において、各スイッチ152s~157sは、押しボタンスイッチによって構成された例について説明するが、各スイッチ152s~157sは、遮蔽型又は反射型のフォトスイッチなどの他のスイッチによって構成されてもよい。
バッファIC151は、駆動電圧(3.3Vの直流電圧)が供給される電源端子VCCと、グランド端子GNDと、入力端子A1~A8とを有する。入力端子A1には、抵抗R1によってプルアップされたLEFTスイッチ152sが抵抗R7を介して接続されている。入力端子A2には、抵抗R2によってプルアップされたRIGHTスイッチ153sが抵抗R8を介して接続されている。
入力端子A3には、抵抗R3によってプルアップされたUPスイッチ154sが抵抗R9を介して接続されている。入力端子A4には、抵抗R4によってプルアップされたDOWNスイッチ155sが抵抗R10を介して接続されている。
入力端子A5には、抵抗R5によってプルアップされたENTERスイッチ156sが抵抗R11を介して接続されている。入力端子A6には、抵抗R6によってプルアップされたPUSHスイッチ157sが抵抗R12を介して接続されている。
なお、本実施の形態において、各抵抗R1~R6は、5Vの直流電圧が供給される電源ラインにプルアップされ、その抵抗値は、4.7kΩであり、5Vの直流電圧の信号ラインを3.3Vの直流電圧の信号ラインに降圧するための各抵抗R7~R12の抵抗値は、10kΩである。
各入力端子A1~A6には、過電圧防止素子Z41~Z46がそれぞれ設けられている。各過電圧防止素子Z41~Z46は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、異常電圧をグランドに誘導する。
すなわち、各過電圧防止素子Z41~Z46は、電圧依存抵抗器により構成され、異常電圧(過電圧、サージ電圧等)が発生した場合に、抵抗値が変化することにより、入力端子A1~A6に過電圧が入力しないため、バッファIC151とローカルバスで接続された副制御基板72に実装されたサブCPU(不図示)が、各スイッチスイッチ152s~157sの入力状態を誤検出することがない。本実施の形態において、各過電圧防止素子Z41~Z46は、図24に電流-電圧特性を示した公称バリスタ電圧が27V1mAのバリスタによって構成されている。
このように、過電圧防止素子Z41~Z46を設けることにより、操作スイッチ271にサージ電圧が発生した場合に、バッファIC151が外来ノイズから保護される。なお、各抵抗R7~R12より各スイッチ152s~157s側、または、バッファIC151側にシュミットトリガを設けることにより、各スイッチ152s~157sにより生じるチャタリングを抑制するようにしてもよい。
なお、各スイッチ152s~157s側にシュミットトリガを設ける場合は、直流電圧5V駆動のICを使用し、バッファIC151側にシュミットトリガを設ける場合は、直流電圧3.3V駆動のICを使用する。
<副中継基板(操作スイッチ用のバッファIC及びその周辺回路)の変形例>
図25においては、操作スイッチ271とバッファIC151との間に、過電圧防止素子Z41~Z46を設けた例を示したが、図26に示したように、過電圧防止素子Z41~Z46に代えて、過電圧防止素子D71~D76を設けてもよい。
各過電圧防止素子D71~D76は、金属と半導体とが接合することによって生じるショットキー障壁を有する。本実施の形態においては、各過電圧防止素子D71~D76は、高サージ耐圧性が施されたダイオードによって構成されている。
過電圧防止素子D71は、抵抗R7に代えて設けられた抵抗R71と抵抗R72との間にアノードが接続され、バッファIC151を動作させるための3.3V又は5Vの直流電圧ラインにカソードが接続されている。過電圧防止素子D72は、抵抗R8に代えて設けられた抵抗R73と抵抗R74との間にアノードが接続され、3.3V又は5Vの直流電圧ラインにカソードが接続されている。
過電圧防止素子D73は、抵抗R9に代えて設けられた抵抗R75と抵抗R76との間にアノードが接続され、3.3V又は5Vの直流電圧ラインにカソードが接続されている。過電圧防止素子D74は、抵抗R10に代えて設けられた抵抗R77と抵抗R78との間にアノードが接続され、3.3V又は5Vの直流電圧ラインにカソードが接続されている。
過電圧防止素子D75は、抵抗R11に代えて設けられた抵抗R79と抵抗R80との間にアノードが接続され、3.3V又は5Vの直流電圧ラインにカソードが接続されている。過電圧防止素子D76は、抵抗R12に代えて設けられた抵抗R81と抵抗R82との間にアノードが接続され、3.3V又は5Vの直流電圧ラインにカソードが接続されている。
このように、過電圧防止素子D71~D76を設けることにより、操作スイッチ271にサージ電圧が発生した場合に、ダイオードの整流作用(アノードからカソードの一方方向)により、サージ電圧が3.3V又は5Vの直流電圧ラインに誘導されるため、バッファIC151が外来ノイズから保護される。
なお、本変形例において、5Vの直流電圧の信号ラインを3.3Vの直流電圧の信号ラインに降圧するための各抵抗R71~R82の抵抗値は、5kΩである。ただし、抵抗R71~R82の抵抗値は、5Vの直流電圧が3.3Vの直流電圧に降圧されればよいため、2つの抵抗値の合計が10kΩとなる、任意の組み合わせ(例えば、抵抗71を1kΩ、抵抗72を9kΩ等)にしてもよい。
また、他の変形例として、図27に示したように、過電圧防止素子Z41~Z46に加えて、過電圧防止素子D71~D76を設けてもよい。このように、構成することにより、操作スイッチ271にサージ電圧が発生した場合に、サージ電圧の周波数および突入速度に応じて過電圧防止素子Z41~Z46を介してグランドに誘導されるとともに過電圧防止素子D71~D76を介して3.3V又は5Vの直流電圧ラインに誘導されるため、バッファIC151が外来ノイズから保護される。
<アンプ基板>
図28に示すように、アンプ基板81(音源変換部)は、サウンドIC161(音源変換手段)とデジタルアンプIC162(増幅手段)とを有する。
サウンドIC161は、副中継基板69からシリアル通信で送信されたデジタルのサウンドデータのフォーマットをデジタルアンプIC162が受信可能なフォーマットに変換する。
サウンドIC161は、電源端子VDDと、グランド端子VSSと、リセット端子PDNと、入力端子RX0と、データ出力端子STDOと、クロック出力端子LRCKと、クロック出力端子BICKとを有する。
電源端子VDDには、副中継基板69を経由して供給される12Vの電圧がアンプ基板81内の電源回路(不図示)によって降圧された3.3Vの電圧が供給される。入力端子RX0には、音源データを表す信号が入力される。データ出力端子STDOからは、フォーマットを変換された音源データを表す信号が出力される。
クロック出力端子LRCKからは、データ出力端子STDOから出力される音源データの左チャネルと右チャネルとの切り替えタイミングを表すクロック信号が出力される。クロック出力端子BICKからは、データ出力端子STDOから出力される音源データの同期用クロックが出力される。
アンプ基板81は、入力端子TXDを有する。入力端子TXDには、副中継基板69から出力された音源データを表す信号が入力される。入力端子TXDからサウンドIC161の入力端子RX0との間のデータラインには、データラインとグランドとに接続されたプルダウン抵抗R51と、ローパスフィルタ163と、フィルタ素子FB1(第4フィルタ素子)、FB2(第5フィルタ素子)と、シュミットトリガ回路164とが設けられている。
本実施の形態において、プルダウン抵抗R51の抵抗値は、1kΩである。ローパスフィルタ163は、データラインに直列に接続された抵抗R52と、データラインとグランドとに接続されたコンデンサC51(第3フィルタ素子)とによって構成されている。
抵抗R52の抵抗値は、220Ωであり、コンデンサC51の静電容量が100pFである。各フィルタ素子FB1、FB2は、図29に示す周波数-インピーダンス特性を有するフェライトビーズによって構成される。すなわち、各フィルタ素子FB1、FB2は、入力端子RX0に入力される音源データより高い周波数帯である100MHz帯のノイズを除去する特性を有する。
シュミットトリガ回路164は、データラインに直列に接続された2つのシュミットトリガインバータIC1-1、IC1-2によって構成されている。各シュミットトリガインバータIC1-1、IC1-2は、入力端子に入力された信号の入力電位に対して2つのしきい値を有し、入力電位がHigh側のしきい値(例えば、2.7V)を超える変化、及び、入力電位がLow側のしきい値(例えば、1.6V)を下回る変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させて出力端子から反転信号を出力する。
なお、シュミットトリガインバータIC1-1、IC1-2の一方は、シュミットトリガ回路として機能するが、他方は、極性を合わせるために設けられているため、これに代えてインバータを適用してもよい。また、アンプ基板81には、シュミットトリガインバータIC1-1、IC1-2に代えて1つのシュミットトリガが設けられていてもよい。
アンプ基板81は、リセット端子RESET1を有する。リセット端子RESET1には、副中継基板69から出力されたリセット信号が入力される。リセット端子RESET1からサウンドIC161のリセット端子PDNとの間のリセットラインには、フィルタ素子Z51(第2フィルタ素子)と、プルダウン抵抗R54と、ローパスフィルタ165と、シュミットトリガ回路166とが設けられている。
本実施の形態において、フィルタ素子Z51は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、異常電圧(過電圧、サージ電圧等)をグランドに誘導する。本実施の形態においては、フィルタ素子Z51は、各過電圧防止素子Z41~Z46と同一なバリスタによって構成されている。
このように、サウンドIC161のリセット端子PDNに接続されたリセットラインにフィルタ素子Z51を設けることにより、リセットラインにサージ電圧が発生した場合に、サウンドIC161がリセットされることが防止される。
プルダウン抵抗R54の抵抗値は、10kΩである。ローパスフィルタ165は、リセットラインに直列に接続された抵抗R55と、リセットラインとグランドとに接続されたコンデンサC52(第1フィルタ素子)とによって構成されている。抵抗R55の抵抗値は、1kΩであり、コンデンサC52の静電容量は、0.01μFである。
シュミットトリガ回路166は、リセットラインに直列に接続された2つのシュミットトリガインバータIC1-3、IC1-4によって構成されている。各シュミットトリガインバータIC1-3、IC1-4は、入力端子に入力された信号の入力電位に対して2つのしきい値を有し、入力電位がHigh側のしきい値(例えば、2.7V)を超える変化、及び、入力電位がLow側のしきい値(例えば、1.6V)を下回る変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させて出力端子から反転信号を出力する。
なお、シュミットトリガインバータIC1-3、IC1-4の一方は、シュミットトリガ回路として機能するが、他方は、極性を合わせるために設けられているため、これに代えてインバータを適用してもよい。また、アンプ基板81には、シュミットトリガインバータIC1-3、IC1-4に代えて1つのシュミットトリガが設けられていてもよい。
デジタルアンプIC162は、サウンドIC161から出力された音源データをアナログ信号に変換して、変換したアナログの音響信号を増幅する。下部左ウーファDD25Lは、デジタルアンプIC162が増幅した音響信号(電気信号)により振動板25a(図11及び図12参照)を振動させる。
デジタルアンプIC162は、電源端子VDDと、出力用電源端子A,Bと、グランド端子VSSと、リセット端子RESETと、データ入力端子STDOと、クロック入力端子LRCKと、クロック入力端子BICKと、出力端子OUT_A、OUT_Bとを有する。
電源端子VDDには、副中継基板69を経由して供給される12Vの電圧がアンプ基板81内の電源回路(不図示)によって降圧された3.3Vの電圧が供給される。入力用電源端子A,Bには、電源ユニット44から24Vの直流電圧が供給される。
データ入力端子STDOは、サウンドIC161のデータ出力端子STDOに接続されている。クロック入力端子LRCKは、サウンドIC161のクロック出力端子LRCKに接続されている。クロック入力端子BICKは、サウンドIC161のクロック出力端子BICKに接続されている。出力端子OUT_A、OUT_Bは、下部左ウーファDD25Lの+端子、-端子にそれぞれ接続されている。
副中継基板69から送信されたリセット信号が入力されるアンプ基板81のリセット端子RESET2からデジタルアンプIC162のリセット端子RESETとの間のリセットラインには、フィルタ素子Z52と、プルダウン抵抗R56と、ローパスフィルタ167と、シュミットトリガ回路168と、フィルタ素子C53とが設けられている。
本実施の形態において、フィルタ素子Z52は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、異常電圧をグランドに誘導する。本実施の形態においては、フィルタ素子Z52は、フィルタ素子Z51と同一なバリスタによって構成されている。
このように、デジタルアンプIC162のリセット端子RESETに接続されたリセットラインにフィルタ素子Z52を設けることにより、リセットラインにサージ電圧が発生した場合に、デジタルアンプIC162がリセットされることが防止される。
プルダウン抵抗R54の抵抗値は、10kΩである。ローパスフィルタ167は、リセットラインに直列に接続された抵抗R57と、リセットラインとグランドとに接続されたコンデンサC54とによって構成されている。抵抗R57の抵抗値は、1kΩであり、コンデンサC54の静電容量は、0.01μFである。
シュミットトリガ回路168は、リセットラインに直列に接続された2つのシュミットトリガインバータIC1-5、IC1-6によって構成されている。シュミットトリガインバータIC1-5、IC1-6は、入力端子に入力された信号の入力電位に対して2つのしきい値を有し、入力電位がHigh側のしきい値(例えば、2.7V)を超える変化、及び、入力電位がLow側のしきい値(例えば、1.6V)を下回る変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させて出力端子から反転信号を出力する。
なお、シュミットトリガインバータIC1-5、IC1-6の一方は、シュミットトリガ回路として機能するが、他方は、極性を合わせるために設けられているため、これに代えてインバータを適用してもよい。
フィルタ素子C53は、電荷を蓄積及び放出する受動素子により構成されている。本実施の形態においては、フィルタ素子C53は、静電容量が1000pFのコンデンサによって構成されている。
また、デジタルアンプIC162の出力端子OUT_A、OUT_Bと、下部左ウーファDD25Lの+端子、-端子とをそれぞれ接続するラインについてもフェライトビーズ及びコンデンサなどのフィルタ素子が設けられているが図示を省略する。
また、デジタルアンプIC162は、PLL(Phase Locked Loop)回路(不図示)を内蔵している。このPLL回路を構成するループフィルタの時定数を決定する外付けの時定数設定回路(不図示)にもフェライトビーズ及びコンデンサなどのフィルタ素子が設けられているが図示を省略する。
[エンクロージャミキシング処理]
以上に説明したアンプ基板81のサウンドIC161の入力端子RX0に入力される音源データに対して副制御基板72に搭載されたサブCPU(不図示)によって実行されるエンクロージャミキシング処理について図30を参照して説明する。
まず、ステップS1において、サブCPUは、コンプレッサ指示があるか否かを判断する。本実施の形態において、サブCPUによって決定された演出に基づいて、コンプレッサ指示の「あり」又は「なし」が決定される。具体的には、サブCPUは、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させる演出を実行する場合には、コンプレッサ指示の「なし」を決定し、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させない演出を実行する場合には、コンプレッサ指示の「あり」を決定する。
ステップS1において、コンプレッサ指示があると判断した場合には(YES)、サブCPUは、ステップS2の処理を実行する。コンプレッサ指示がないと判断した場合には(NO)、サブCPUは、ステップS5の処理を実行する。
ステップS2において、サブCPUは、コンプレッサ処理用のスレッショルド(Threshold)を取得する。コンプレッサ処理用のスレッショルドは、音源データに応じて予め設定されサブROM基板76に格納されている。
コンプレッサ処理用のスレッショルドは、エンクロージャユニット20の振動板25aが振動することでバスレフポート22から風を発生させる周波数帯のレベル(db)に対して設定されている。ステップS2の処理を実行した後、サブCPUは、ステップS3の処理を実行する。
ステップS3において、サブCPUは、コンプレッサ処理用のレシオを取得する。コンプレッサ処理用のレシオを取得は、音源データに応じて予め設定されサブROM基板76に格納されている。ステップS3の処理を実行した後、サブCPUは、ステップS4の処理を実行する。
ステップS4において、サブCPUは、ステップS2で取得したコンプレッサ処理用のスレッショルドと、ステップS3で取得したコンプレッサ処理用のレシオとに基づいて、コンプレッサ処理(圧縮手段)を実行する。
コンプレッサ処理において、サブCPUは、音源データの周波数成分のうち、スレッショルドを超えるレベル(db)の周波数成分に対して、スレッショルドを超えたレベルをレシオ(例えば、2:1)で圧縮する。ステップS4の処理を実行した後、サブCPUは、ステップS9の処理を実行する。
ステップS5において、サブCPUは、エキスパンダ指示があるか否かを判断する。本実施の形態において、サブCPUによって決定された演出に基づいて、エキスパンダ指示の「あり」又は「なし」が決定される。
具体的には、サブCPUは、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から音源データレベルの風を発生させる演出を実行する場合には、エキスパンダ指示の「なし」を決定し、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から音源データレベルより強い風を発生させる演出を実行する場合には、エキスパンダ指示の「あり」を決定する。
ステップS5において、エキスパンダ指示があると判断した場合には(YES)、サブCPUは、ステップS6の処理を実行する。エキスパンダ指示がないと判断した場合には(NO)、サブCPUは、ステップS9の処理を実行する。
ステップS6において、サブCPUは、エキスパンダ処理用のスレッショルド(Threshold)を取得する。エキスパンダ処理用のスレッショルドは、音源データに応じて予め設定されサブROM基板76に格納されている。
エキスパンダ処理用のスレッショルドは、エンクロージャユニット20の振動板25aが振動することでバスレフポート22から風を発生させる周波数帯のレベル(db)に対して設定されている。ステップS6の処理を実行した後、サブCPUは、ステップS7の処理を実行する。
ステップS7において、サブCPUは、エキスパンダ処理用のレシオを取得する。エキスパンダ処理用のレシオを取得は、音源データに応じて予め設定されサブROM基板76に格納されている。ステップS7の処理を実行した後、サブCPUは、ステップS8の処理を実行する。
ステップS8において、サブCPUは、ステップS2で取得したエキスパンダ処理用のスレッショルドと、ステップS3で取得したエキスパンダ処理用のレシオとに基づいて、エキスパンダ処理(増加手段)を実行する。
エキスパンダ処理において、サブCPUは、音源データの周波数成分のうち、スレッショルドを超えるレベル(db)の周波数成分に対して、スレッショルドを超えたレベルをレシオ(例えば、1:2)で増幅する。ステップS8の処理を実行した後、サブCPUは、ステップS9の処理を実行する。
ステップS9において、サブCPUは、アンプ基板81に音源データを出力する音データ出力処理を実行する。ステップS9の処理を実行した後、サブCPUは、エンクロージャミキシング処理を終了する。
このように、サブCPUは、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データに対して、コンプレッサ指示を「あり」に決定し、風を発生させる周波数帯のレベルをコンプレッサ処理によって圧縮させることにより、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させない演出を実行する。
例えば、図31に示すように、スレッショルドTHが設定された場合、図32に示すように、コンプレッサ処理により、音源データの各周波数成分のスレッショルドTHを超えたレベルがレシオ(例えば、2:1)で圧縮される。結果として、図34(a)に示す音声波形が、図34(b)に示す音声波形となり、風を発生させる周波数帯のレベル(db)に対して振動板25aの振動が抑制される。
また、サブCPUは、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データに対して、コンプレッサ指示を「なし」に決定し、風を発生させる周波数帯のレベルをコンプレッサ処理によって圧縮させないことにより、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させる演出を実行する。
また、副制御基板72は、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データに対して、エキスパンダ指示を「あり」に決定し、風を発生させる周波数帯のレベルをエキスパンダ処理によって増幅させることにより、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から音源データレベルより強い風を発生させる演出を実行する。
例えば、図31に示すように、スレッショルドTHが設定された場合、図33に示すように、エキスパンダ処理により、音源データの各周波数成分のスレッショルドTHを超えたレベルがレシオ(例えば、1:2)で増幅される。結果として、図34(a)に示す音声波形が、図34(c)に示す音声波形となり、風を発生させる周波数帯に対して振動板25aの振動が増加される。
また、副制御基板72は、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データに対して、エキスパンダ指示を「なし」に決定し、風を発生させる周波数帯のレベルをエキスパンダ処理によって増幅させないことにより、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から音源データレベルの風を発生させる演出を実行する。
なお、上述したエンクロージャミキシング処理は、副制御基板72に搭載されたサブCPUによって実行される例について説明したが、サブCPUに代えて、アンプ基板81に搭載されたサウンドIC161が実行するようにしてもよい。
サウンドIC161がエンクロージャミキシング処理を実行する場合には、サウンドIC161は、DSP(Digital Signal Processor)を内蔵し、DSPは、エンクロージャミキシング処理を実行するためのプログラムをサブROM基板76から読み込んで実行するように構成する。
また、上述したエンクロージャミキシング処理において、コンプレッサ処理用のスレッショルド及びレシオ、並びに、エキスパンダ処理用のスレッショルド及びレシオは、副制御基板72に搭載されたサブCPUによって調整可能としてもよく、特に、演出の期待度等に応じて調整可能としてもよい。
例えば、それぞれ複数のコンプレッサ処理用のスレッショルド及びレシオ、並びに、エキスパンダ処理用のスレッショルド及びレシオをサブROM基板76に格納しておき、サブCPUは、実行する演出のボーナスゲーム、ATゲーム等の遊技者にとって有利な遊技状態の当籤に対する期待度に応じて、コンプレッサ処理用のスレッショルド及びレシオ、又は、エキスパンダ処理用のスレッショルド及びレシオを選択するようにしてもよい。
また、サブROM基板76に格納された音源データを、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データにすることにより、エキスパンダ処理を省くことができる。すなわち、上述したエンクロージャミキシング処理のステップS5~S8を省くことができる。
逆に、サブROM基板76に格納された音源データを、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができない音源データにすることにより、コンプレッサ処理を省くことができる。すなわち、上述したエンクロージャミキシング処理のステップS1~S4を省くことができる。
<各種効果>
以上に説明したように、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、マイクロプロセッサ94のメインRAMに記憶されたデータを維持するための電源電圧が供給される電圧供給端子VBBに、電源回路111から電源電圧が供給されない場合には、電解コンデンサB1から電源電圧を供給する。
したがって、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、電源回路111から電源電圧が供給されなくなったとしても、メインRAMに記憶されたデータを維持するための電源電圧が電解コンデンサB1から供給されるため、メインRAMの記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、電解コンデンサB1がハーネスを介してマイクロプロセッサ94の電圧供給端子VBBに接続されるため、マイクロプロセッサ94と電解コンデンサB1とを別々の基板によって構成することができる。
したがって、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、メインRAMに記憶されたデータを維持するための電源電圧を別々の基板から供給させることができるため、主制御基板71の回路を変更することなく、遊技機1の機器仕様に応じて電解コンデンサB1の蓄電容量を変更することができる。このため、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、機器仕様の異なる遊技機であっても主制御基板71を共通で使用することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、メインRAMに記憶されたデータを維持するための電源電圧が異常電圧となった場合には、フィルタ素子Z1によって異常電圧をグランドに誘導するため、メインRAMの記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、マイクロプロセッサ94の電源を管理する電源管理IC112を動作させるための電源電圧のノイズ成分をフィルタ素子C2によって除去し、電源管理IC112を動作させるための電源電圧が異常電圧となった場合には、フィルタ素子Z2によって異常電圧をグランドに誘導することによって、電源管理IC112が誤動作してリセット出力端子RESETからリセット信号を出力することを防止するため、安定して動作することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、光デバイスよりなる光通信受信用コネクタ101の電源電圧のノイズ成分を、複数のフィルタ素子L2、L3、C12、C13により広い周波数帯域にわたって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、フィルタ素子L2、L3のフェライトによって、複数のフィルタ素子L2、L3、C12、C13間の反共振を抑制するため、光デバイスの電源電圧のノイズ成分を広い周波数帯域にわたって余すところなく除去することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、入力端子TXDから入力された音源データを電気信号に変換するサウンドIC161をリセットさせるためのリセットラインに設けられたローパスフィルタ165及びシュミットトリガ回路166によって、サウンドIC161のリセット端子PDNに入力されるノイズ成分を除去することによって、ノイズの影響によってサウンドIC161がリセットされることを防止する。したがって、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、サウンドIC161のリセット端子PDNの電圧が異常電圧となった場合には、フィルタ素子Z51によって異常電圧をグランドに誘導することによって、異常電圧の影響によってサウンドIC161がリセットされることを防止する。したがって、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、デジタルアンプ162をリセットさせるためのリセットラインに設けられたローパスフィルタ167及びシュミットトリガ回路168によって、デジタルアンプ162のリセット端子RESETに入力されるノイズ成分を除去することによって、ノイズの影響によってデジタルアンプ162がリセットされることを防止する。したがって、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、再生するサウンドの音切れ等により音質が劣化することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、デジタルアンプ162のリセット端子RESETの電圧が異常電圧となった場合には、フィルタ素子Z52によって異常電圧をグランドに誘導することによって、異常電圧の影響によってデジタルアンプ162がリセットされることを防止する。したがって、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、音源データを伝送するためのデータラインに設けられたローパスフィルタ163、フィルタ素子FB1、FB2及びシュミットトリガ回路164によって、サウンドICにノイズの影響を受けた音源データが伝送されることを防止するため、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、光デバイスよりなる光通信受信用コネクタ131の電源電圧のノイズ成分を、複数のフィルタ素子FL1、C21、Z21により広い周波数帯域にわたって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止する。したがって、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、通信異常が発生することを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、フィルタ素子Z21が光通信受信用コネクタ131の近傍に配置されていることによって、光通信受信用コネクタ131の電源端子にノイズ成分を除去した直後の駆動電圧を供給するため、ノイズ成分を除去した直後の安定した駆動電圧で光通信受信用コネクタ131を駆動させることができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、光デバイスよりなる光通信受信用コネクタ131より出力された電気信号のノイズをシュミットトリガS1によって除去するため、通信IC133において通信異常が検出されることを防止することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、遊技者の操作を検出するための複数のスイッチ152s~157sの検出状態を記憶するための入力ポートを構成するバッファIC151の各入力端子A1~A6に過電圧防止素子Z41~Z46を設けることにより、バッファIC151の各入力端子A1~A6の電源電圧が異常電圧となった場合には、各過電圧防止素子Z41~Z46によって異常電圧をグランドに誘導するため、入力ポートを外来ノイズから保護することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、遊技者の操作を検出した場合、複数のスイッチ152s~157sがグランドレベルの信号を出力し、バッファIC151の入力端子A1~A6とスイッチ152s~157sとの間に、ライン抵抗R7~R12がそれぞれ設けられ、複数のスイッチ152s~157sの出力側が抵抗R1~R6により、それぞれプルアップされているため、遊技者の操作が検出されていないときにバッファIC151の入力端子A1~A6に入力される信号のレベルを安定させることができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、遊技者の操作を検出するための複数のスイッチ152s~157sの検出状態を記憶するための入力ポートを構成するバッファIC151の各入力端子A1~A6に過電圧防止素子D71~D76を設けることにより、バッファIC151の各入力端子A1~A6の電源電圧が異常電圧となった場合には、各過電圧防止素子D71~D76によって異常電圧を電源ラインに誘導するため、入力ポートを外来ノイズから保護することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、可動役物85を駆動させるためのモータ142を駆動制御するためのドライバ回路を構成するドライバIC141の各出力端子AOUT1、AOUT2、BOUT1、BOUT2に過電圧防止素子Z41~Z46を設けることにより、ドライバIC141の各出力端子AOUT1、AOUT2、BOUT1、BOUT2にサージ電圧が発生した場合に、ドライバIC141にサージ電圧によるサージ電流が逆流することを防止するため、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、ドライバ回路を構成するドライバIC141のリセット端子RESETとスリープ端子SLEEPとが過電圧防止素子Z35を介してグランドラインに接続されているため、リセット端子RESET又はスリープ端子SLEEPにサージ電圧が発生した場合には、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データに対して風を発生させる周波数帯のレベル(dB)をコンプレッサ処理で圧縮してデジタルアンプIC162に出力することで、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させない演出を実行する。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データのレベル(dB)をコンプレッサ処理で圧縮せずにデジタルアンプIC162に出力することで、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させる演出を実行する。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データに対して風を発生させる周波数帯のレベル(dB)をエキスパンダ処理で増幅してデジタルアンプIC162に出力することで、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から音源データレベルより強い風を発生させる演出を実行する。
また、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から風を発生させることができる音源データのレベル(dB)をエキスパンダ処理で増幅せずにデジタルアンプIC162に出力することで、エンクロージャユニット20のバスレフポート22から音源データレベルの風を発生させる演出を実行する。
このように、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、共通な音源データを基に、風を発生させない演出と、音源データレベルの風を発生させる演出と、音源データレベルより強い風を発生させる演出とを実行することができる。
以上、本発明の実施の形態をパチスロ機に適用した場合について説明したが、本発明は、他の遊技機(例えば、パチンコ機やスロットマシン等)に適用することも可能である。
[その他、本発明に係る遊技機の拡張性]
上記実施の形態のパチスロ(遊技機1)では、遊技者のメダルの投入操作(すなわち、手持ちのメダルをメダル投入口DD5に対して投入する操作、又は、クレジットされたメダルをMAXベットボタンDD8或いは1ベットボタンを操作して投入する操作)により遊技が開始され、遊技が終了したときにメダルの払い出しがある場合には、ホッパ装置HPを駆動してメダル払出口DD14からメダルが払い出され、又は、クレジットされる形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、遊技者によって遊技に必要な遊技媒体が投入され、それに基づいて遊技が行われ、その遊技の結果に基づいて特典が付与される(例えば、メダルが払い出される)形態の全てに対して、本発明を適用することができる。すなわち、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態のみならず、主制御回路(主制御基板71)自体が、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理し、メダルレスで遊技を可能にする形態であってもよい。なお、この場合、遊技者が保有する遊技媒体を電磁的に管理するのは、主制御回路(主制御基板71)に装着され(接続され)且つ遊技媒体を管理する遊技媒体管理装置であってもよい。
この場合、遊技媒体管理装置は、ROM及びRWM(あるいは、RAM)を有し、遊技機に設けられる装置であって、図示しない外部の遊技媒体取扱装置と所定のインターフェースを介して双方向通信可能に接続されるものであり、遊技媒体の貸出動作(すなわち、遊技者が遊技媒体の投入操作を行う上で、必要な遊技媒体を提供する動作)或いは遊技媒体の払い出しに係る役に入賞(当該役が成立)した場合における遊技媒体の払出動作(すなわち、遊技者に対して遊技媒体の払い出しを行う上で、必要な遊技媒体を獲得させる動作)、又は、遊技の用に供する遊技媒体を電磁的に記録する動作を行い得るものとすればよい。また、遊技媒体管理装置は、実際の遊技媒体数の管理のみならず、例えば、その遊技媒体数の管理結果に基づいて、保有する遊技媒体数を表示する保有遊技媒体数表示装置(不図示)をパチスロ(遊技機1)の前面に設け、この保有遊技媒体数表示装置に表示される遊技媒体数を管理するものであってもよい。すなわち、遊技媒体管理装置は、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し、表示することができるものとすればよい。
また、この場合、遊技媒体管理装置は、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を、外部の遊技媒体取扱装置に対して自由に送信させることができる性能(機能)を有することが望ましい。また、遊技媒体管理装置は、遊技者が直接操作する場合以外の場合には、記録された遊技媒体数を減ずることができない性能を有することが望ましい。また、遊技媒体管理装置と外部の遊技媒体取扱装置との間に外部接続端子板(不図示)が設けられる場合には、遊技媒体管理装置は、その外部接続端子板を介してでなければ、遊技者が、記録された遊技媒体数を示す信号を送信できない性能を有することが望ましい。
遊技機には、上記の他、遊技者が操作可能な貸出操作手段、返却(精算)操作手段、外部接続端子板が設けられ、遊技媒体取扱装置には、紙幣等の有価価値の投入口、記録媒体(例えばICカード)の挿入口、携帯端末から電子マネー等の入金を行うための非接触通信アンテナ等、その他貸出操作手段、返却操作手段等の各種操作手段、遊技媒体取扱装置側外部接続端子板が設けられるようにしてもよい(いずれも不図示)。
その際の遊技の流れとしては、例えば、遊技者が遊技媒体取扱装置に対し、上記いずれかの方法で有価価値を入金し、上記いずれかの貸出操作手段の操作に基づいて所定数の有価価値を減算し、遊技媒体取扱装置から遊技媒体管理装置に対し、減算した有価価値に対応する遊技媒体を増加させる。そして、遊技者は遊技を行い、さらに遊技媒体が必要な場合には上記操作を繰り返し行う。その後、遊技の結果、所定数の遊技媒体を獲得し、遊技を終了する際には、上記いずれかの返却操作手段を操作することにより遊技媒体管理装置から遊技媒体取扱装置に対し、遊技媒体数を送信し、遊技媒体取扱装置はその遊技媒体数を記録した記録媒体を排出する。また、遊技媒体管理装置は遊技媒体数を送信したときに、自身が記憶する遊技媒体数をクリアする。遊技者は排出された記録媒体を景品交換するために景品カウンター等に持って行くか、又は、記録された遊技媒体に基づいて他の遊技台で遊技を行うために遊技台を移動する。
なお、上記例では、遊技媒体管理装置から全遊技媒体数を遊技媒体取扱装置に対して送信したが、遊技機又は遊技媒体取扱装置側で遊技者が所望する遊技媒体数のみを送信し、遊技者が所持する遊技媒体を分割して処理することとしてもよい。また、上記例では、遊技媒体取扱装置が記録媒体を排出することとしたが、現金又は現金等価物を排出するようにしてもよいし、携帯端末等に記憶させるようにしてもよい。また、遊技媒体取扱装置は遊技場の会員記録媒体を挿入可能とし、遊技媒体を会員記録媒体に貯留して、後日、該貯留された遊技媒体を用いて再遊技可能とするようにしてもよい。
また、遊技機又は遊技媒体取扱装置において、図示しない所定の操作手段を操作することにより遊技媒体取扱装置又は遊技媒体管理装置に対し、遊技媒体又は有価価値のデータ通信をロックするロック操作を実行可能としてもよい。その際には、ワンタイムパスワード等の遊技者にしか知り得ない情報を設定することや遊技機又は遊技媒体取扱装置に設けられた撮像手段により遊技者を記憶するようにしてもよい。
なお、遊技媒体管理装置は、上述のように、メダルレスでのみ遊技を可能とするものであってもよいし、物理的な遊技者の動作によって遊技媒体が投入され(掛けられ)、遊技媒体が払い出される形態、及び、メダルレスで遊技を可能とする形態の両方の形態で遊技を可能とするものであってもよい。後者の場合には、遊技媒体管理装置が、上述のセレクタ46やホッパ装置HPを直接的に制御する方式を採用することもできるし、これらが主制御回路(主制御基板71)によって制御され、その制御結果が送信されることに基づいて、遊技者が遊技の用に供することができる遊技媒体の総数を電磁的方法により記録し且つ表示する制御を行い得る方式を採用することもできる。
また、上記例では、遊技媒体管理装置を、パチスロに適用する場合について説明しているが、例えば、遊技球を用いるスロットマシンや封入式遊技機においても同様に遊技媒体管理装置を設け、遊技者の遊技媒体が管理されるようにすることもできる。
上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技媒体が物理的に遊技に供される場合に比べて、遊技機内部のセレクタ46やホッパ装置HPなどの装置を減らすことができ、遊技機の原価及び製造コストを削減できるのみならず、遊技者が直接遊技媒体に接触しないようにすることもでき、遊技環境が改善され、騒音も減らすことができるとともに、装置を減らしたことにより遊技機の消費電力を減らすことも可能になる。また、上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技媒体や遊技媒体の投入口や払出口を介した不正行為を防止することができる。すなわち、上述した遊技媒体管理装置を設けた場合には、遊技機をとりまく種々の環境を改善可能な遊技機を提供することが可能になる。
[発明の要旨]
<要旨1>
メインCPUに内蔵されたRAMに対してバックアップ電源が接続され、バックアップ電源の配線にノイズ除去用コンデンサが接続されたものが特開2006-136345号公報に提案されている。
従来の遊技機のように、バックアップ電源の配線に接続されたノイズ除去用コンデンサによってノイズ対策を行うことは一般的であるが、ノイズ除去用コンデンサの静電容量を超えた過電圧/電流によるノイズが発生した場合、ノイズを除去することができずに、バックアップ電源の配線の電圧が不定値となることで、RAMなどの記憶手段の記憶内容にメモリエラーなどの不具合が発生するおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を実行する制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部の電源を管理するための電源管理部(電源管理IC112)と、
前記制御部及び前記電源管理部に電源電圧を供給するための第1電源供給部(電源回路111)と、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されない状態であっても前記制御部に電源電圧を供給する第2電源供給部(電解コンデンサB1)と、
前記第2電源供給部と前記制御部との間に配置され、前記第2電源供給部から供給された電源電圧を規制するための電源規制手段と、を備え、
前記制御部は、
演算処理を行う演算処理手段(メインCPU)と、
前記演算処理手段がデータの読み書きを行う第1記憶手段(メインRAM)と、
前記演算処理手段が制御を行うためのデータが記憶された第2記憶手段(メインROM)と、
前記第1電源供給部からの電源電圧の供給を受け付けるための第1電圧端子(VCC)と、
前記第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧の供給を受け付けるための第2電圧端子(VBB)と、を有し、
前記電源規制手段は、
前記第1電圧端子と前記第2電圧端子との間に設けられた整流作用素子(D1)と、
前記第2電圧端子とグランドとの間に設けられた第1フィルタ素子(C1)と、
前記第2電圧端子とグランドとの間に設けられた第2フィルタ素子(Z1)と、を有し、
前記電源規制手段は、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されている場合は、前記第2電圧端子及び前記第2電源供給部に電源電圧を供給し、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されていない場合には、前記第2電源供給部から前記第2電圧端子に電源電圧を供給するが、前記第1電圧端子には電源電圧を供給せず、
前記第1フィルタ素子は、ノイズ成分を電荷として蓄積し、
前記第2フィルタ素子は、異常電圧をグランドに誘導する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1電源供給部から電源電圧が供給されている場合は、第2電圧端子及び第2電源供給部に電源電圧を供給し、第1電源供給部から電源電圧が供給されていない場合には、第2電源供給部から第2電圧端子に電源電圧を供給するため、第1電源供給部から電源電圧が供給されなくなったとしても、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が第2電源供給部から供給されるため、第1記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が異常電圧となった場合には、第2フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導するため、第1記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
本発明によれば、記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨2>
要旨1と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を実行する制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部の電源を管理するための電源管理部(電源管理IC112)と、
前記制御部及び前記電源管理部に電源電圧を供給するための第1電源供給部(電源回路111)と、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されない状態であっても前記制御部に電源電圧を供給する第2電源供給部(電解コンデンサB1)と、
前記第2電源供給部と前記制御部との間に配置され、前記第2電源供給部から供給された電源電圧を規制するための電源規制手段と、を備え、
前記制御部は、
演算処理を行う演算処理手段(メインCPU)と、
前記演算処理手段がデータの読み書きを行う第1記憶手段(メインRAM)と、
前記演算処理手段が制御を行うためのデータが記憶された第2記憶手段(メインROM)と、
前記第1電源供給部からの電源電圧の供給を受け付けるための第1電圧端子(VCC)と、
前記第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧の供給を受け付けるための第2電圧端子(VBB)と、を有し、
前記電源規制手段は、
前記第2電圧端子とグランドとの間に設けられた第1フィルタ素子(C1)と、
前記第2電圧端子とグランドとの間に設けられた第2フィルタ素子(Z1)と、を有し、
前記第1電源供給部は、ハーネスを介することなく前記第1電圧端子及び前記第2電圧端子に接続され、
前記第2電源供給部は、ハーネスを介して前記第2電圧端子に接続され、
前記第2フィルタ素子は、異常電圧をグランドに誘導する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1電源供給部から電源電圧が供給されている場合は、第2電圧端子及び第2電源供給部に電源電圧を供給し、第1電源供給部から電源電圧が供給されていない場合には、第2電源供給部から第2電圧端子に電源電圧を供給するため、第1電源供給部から電源電圧が供給されなくなったとしても、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が第2電源供給部から供給されるため、第1記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、第2電源供給部がハーネスを介して第2電圧端子に接続されるため、制御部と第2電源供給部とを別々の基板によって構成することができる。したがって、本発明に係る遊技機は、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧を別々の基板から供給させることができるため、制御部が実装された基板の回路を変更することなく、遊技機の機器仕様に応じて第2電源供給部の蓄電容量を変更することができる。このため、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、機器仕様の異なる遊技機であっても制御部が実装された基板を共通で使用することができる。
また、本発明に係る遊技機は、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が異常電圧となった場合には、第2フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導するため、第1記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記第1フィルタ素子は、電荷を蓄積及び放出する受動素子により構成され、
前記第2フィルタ素子は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成されてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧のノイズ成分を第1フィルタ素子によって除去することができ、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が異常電圧となった場合には、第2フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導することができる。
本発明によれば、記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨3>
要旨1と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を実行する制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部の電源を管理するための電源管理部(電源管理IC112)と、
前記制御部及び前記電源管理部に電源電圧を供給するための第1電源供給部(電源回路111)と、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されない状態であっても前記制御部に電源電圧を供給する第2電源供給部(電解コンデンサB1)と、
前記第2電源供給部と前記制御部との間に配置され、前記第2電源供給部から供給された電源電圧を規制するための電源規制手段と、を備え、
前記制御部は、
演算処理を行う演算処理手段(メインCPU)と、
前記演算処理手段がデータの読み書きを行う第1記憶手段(メインRAM)と、
前記演算処理手段が制御を行うためのデータが記憶された第2記憶手段(メインROM)と、
前記第1電源供給部からの電源電圧の供給を受け付けるための第1電圧端子(VCC)と、
前記第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧の供給を受け付けるための第2電圧端子(VBB)と、を有し、
前記電源規制手段は、前記第2電圧端子とグランドとの間に設けられたフィルタ素子(Z1)を有し、
前記第1電源供給部は、ハーネスを介することなく前記第1電圧端子及び前記第2電圧端子に接続され、
前記第2電源供給部は、ハーネスを介して前記第2電圧端子に接続され、
前記フィルタ素子は、異常電圧をグランドに誘導する
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1電源供給部から電源電圧が供給されている場合は、第2電圧端子及び第2電源供給部に電源電圧を供給し、第1電源供給部から電源電圧が供給されていない場合には、第2電源供給部から第2電圧端子に電源電圧を供給するため、第1電源供給部から電源電圧が供給されなくなったとしても、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が第2電源供給部から供給されるため、第1記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機において、第2電源供給部は、ハーネスを介して第2電圧端子に接続されるため、制御部と第2電源供給部とを別々の基板によって構成することができる。したがって、本発明に係る遊技機は、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧を別々の基板から供給させることができるため、制御部が実装された基板の回路を変更することなく、遊技機の機器仕様に応じて第2電源供給部の蓄電容量を変更することができる。このため、本発明の実施の形態に係る遊技機1は、機器仕様の異なる遊技機であっても制御部が実装された基板を共通で使用することができる。
また、本発明に係る遊技機は、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が異常電圧となった場合には、第2フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導するため、第1記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記フィルタ素子は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成されてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が異常電圧となった場合には、フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導することができる。
本発明によれば、記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨4>
要旨1と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を実行する制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部の電源を管理するための電源管理部(電源管理IC112)と、
前記制御部及び前記電源管理部に電源電圧を供給するための第1電源供給部(電源回路111)と、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されない状態であっても前記制御部に電源電圧を供給する第2電源供給部(電解コンデンサB1)と、
前記第2電源供給部と前記制御部との間に配置され、前記第2電源供給部から供給された電源電圧を規制するための電源規制手段と、を備え、
前記制御部は、
演算処理を行う演算処理手段(メインCPU)と、
前記演算処理手段がデータの読み書きを行う第1記憶手段(メインRAM)と、
前記演算処理手段が制御を行うためのデータが記憶された第2記憶手段(メインROM)と、
前記第1電源供給部からの電源電圧の供給を受け付けるための第1電圧端子(VCC)と、
前記第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧の供給を受け付けるための第2電圧端子(VBB)と、を有し、
前記電源規制手段は、
前記第1電圧端子と前記第2電圧端子との間に設けられ、金属と半導体とが接合することによって生じるショットキー障壁を有して構成された整流作用素子(D1)と、
前記第2電圧端子とグランドとの間に設けられ、電荷を蓄積及び放出する受動素子により構成された第1フィルタ素子(C1)と、
前記第2電圧端子とグランドとの間に設けられ、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成された第2フィルタ素子(Z1)と、を有し、
前記電源規制手段は、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されている場合は、前記第2電圧端子及び前記第2電源供給部に電源電圧を供給し、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されていない場合には、前記第2電源供給部から前記第2電圧端子に電源電圧を供給するが、前記第1電圧端子には前記ショットキー障壁により電源電圧を供給することなく、
前記第2フィルタ素子は、異常電圧が発生した場合には、異常電圧により発生した電荷をグランドに誘導する構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、第1電源供給部から電源電圧が供給されている場合は、第2電圧端子及び第2電源供給部に電源電圧を供給し、第1電源供給部から電源電圧が供給されていない場合には、第2電源供給部から第2電圧端子に電源電圧を供給するため、第1電源供給部から電源電圧が供給されなくなったとしても、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が第2電源供給部から供給されるため、第1記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、第1記憶手段に記憶されたデータを維持するための電源電圧が異常電圧となった場合には、第2フィルタ素子によって異常電圧により発生した電荷をグランドに誘導するため、第1記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる。
本発明によれば、記憶手段の記憶内容に不具合が発生することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨5>
電源基板の電源監視回路のNMI(Non-Maskable Interrupt)信号ラインにノイズ除去フィルタ回路が設置され、CPUのNMI端子に接続されているものが特開2001-120737号公報に提案されている。
このような、従来の遊技機は、NMIにノイズ除去フィルタが設置されているものの、電源監視ICやリセットICにはノイズ対策がされておらず、これらのICがノイズにより誤動作することで、誤ってリセット信号が発生して遊技機が安定して動作できない不具合が発生するおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、安定して動作する遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を実行する制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部の電源を管理するための電源管理部(電源管理IC112)と、
前記制御部及び前記電源管理部に電源電圧を供給するための第1電源供給部(電源回路111)と、を備え、
前記電源管理部は、
前記制御部のリセット端子(XSRST)に接続されたリセット出力端子(RESET)と、
前記制御部の外部割込端子(XINT)に接続された割込信号出力端子(OUT)と、
前記第1電源供給部から供給される電源電圧に基づいた第1電圧が第1の基準電圧を越えた場合に前記リセット出力端子からリセット信号を出力するリセット出力手段(電源管理IC112)と、
前記第1電源供給部から供給される電源電圧に基づいた第2電圧が第2の基準電圧を下回った場合に割込信号出力端子から割込信号を出力する割込信号出力手段(電源管理IC112)と、
前記第1電圧を監視するための第1電圧ラインに接続された第1電圧監視端子(VSB)と、
前記第2電圧を監視するための第2電圧ラインに接続された第2電圧監視端子(VSC)と、
前記電源管理部を動作させるために前記第1電圧ラインに接続された電源端子(VCC)と、
前記電源管理部を動作させるためにグランドラインに接続されたグランド端子(GND)と、
前記電源端子と前記グランド端子との間に設けられた第1フィルタ素子(C2)及び、第2フィルタ素子(Z2)と、を有し、
前記第1フィルタ素子は、前記第1電圧ラインのノイズ成分を電荷として蓄積し、
前記第2フィルタ素子は、異常電圧を前記グランドラインに誘導することによって、前記第1電圧ラインに異常電圧が発生した場合に、前記電源管理部に前記リセット出力端子から前記リセット信号を出力させない
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源管理部を動作させるための電源電圧のノイズ成分を第1フィルタ素子によって除去し、電源管理部を動作させるための電源電圧が異常電圧となった場合には、第2フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導するため、電源管理部が誤動作してリセット出力端子からリセット信号を出力することを防止する。したがって、本発明に係る遊技機は、安定して動作する。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記第1フィルタ素子は、電荷を蓄積及び放出する受動素子により構成され、
前記第2フィルタ素子は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成されてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源管理部を動作させるための電圧のノイズ成分を第1フィルタ素子によって除去することができ、電源管理部を動作させるための電圧が異常電圧となった場合には、第2フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導することができる。
本発明によれば、安定して動作する遊技機を提供することができる。
<要旨6>
要旨5と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を実行する制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部の電源を管理するための電源管理部(電源管理IC112)と、
前記制御部及び前記電源管理部に電源電圧を供給するための第1電源供給部(電源回路111)と、を備え、
前記電源管理部は、
前記制御部のリセット端子(XSRST)に接続されたリセット出力端子(RESET)と、
前記制御部の外部割込端子(XINT)に接続された割込信号出力端子(OUT)と、
前記第1電源供給部から供給される電源電圧に基づいた第1電圧が第1の基準電圧を越えた場合に前記リセット出力端子からリセット信号を出力するリセット出力手段(電源管理IC112)と、
前記第1電源供給部から供給される電源電圧に基づいた第2電圧が第2の基準電圧を下回った場合に割込信号出力端子から割込信号を出力する割込信号出力手段(電源管理IC112)と、
前記第1電圧を監視するための第1電圧ラインに接続された第1電圧監視端子(VSB)と、
前記第2電圧を監視するための第2電圧ラインに接続された第2電圧監視端子(VSC)と、
前記電源管理部を動作させるために前記第1電圧ラインに接続された電源端子(VCC)と、
前記電源管理部を動作させるためにグランドラインに接続されたグランド端子(GND)と、
前記電源端子と前記グランド端子との間に設けられたフィルタ素子(Z2)と、を有し、
前記フィルタ素子は、異常電圧を前記グランドラインに誘導することによって、前記第1電圧ラインに異常電圧が発生した場合に、前記電源管理部に前記リセット出力端子から前記リセット信号を出力させない
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源管理部を動作させるための電源電圧が異常電圧となった場合には、フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導するため、電源管理部が誤動作してリセット出力端子からリセット信号を出力することを防止する。したがって、本発明に係る遊技機は、安定して動作する。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記フィルタ素子は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成されてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、電源管理部を動作させるための電圧が異常電圧となった場合には、フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導することができる。
本発明によれば、安定して動作する遊技機を提供することができる。
<要旨7>
外部集中端子板のフォトリレー回路の出力側に並列で接続されたバリスタでフォトリレー回路内のモスFETを異常電圧から保護するものが特開2015-016259号公報に提案されている。
このような従来の遊技機は、バリスタを用いて異常電圧から光デバイスを保護することはできても、異常電圧とはならないノイズから光デバイスの動作を保護することができないため、光デバイスが誤動作し、光デバイスから出力される信号の信頼性が低くなってしまうおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を行う制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部に接続される複数の検知部(BETスイッチ62及びスタートスイッチ64等)と、
前記制御部と複数の前記検知部とを接続するための接続部(主中継基板55)と、を備え、
前記接続部は、
複数の前記検知部からの検知信号を入力するための光デバイスよりなる信号入力部(光通信受信用コネクタ101)と、
前記信号入力部に接続され前記制御部に検知信号を出力するための信号出力部(ポート入出力IC103)と、
前記信号入力部及び前記信号出力部を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記電源ラインのノイズを除去するための3端子を有する第1フィルタ素子(L2)及び第2フィルタ素子(L1)と、
前記電源ラインのノイズを除去するための2端子を有する第3フィルタ素子(C12)、第4フィルタ素子(C13)、及び、第5フィルタ素子(Z11)と、を有し、
前記信号入力部は、
電源電圧を入力するための電源端子(VCC)及びグランド端子(GND)と、
前記信号出力部に入力した検知信号を出力するための出力端子(VO)と、を有し、
前記第1フィルタ素子及び前記第2フィルタ素子は、第1端子、第2端子及び第3端子を有し、
前記第3フィルタ素子、前記第4フィルタ素子、及び、前記第5フィルタ素子は、第1端子及び第2端子を有し、
前記信号入力部の前記電源端子は、前記第1フィルタ素子の前記第1端子に接続され、
前記第1フィルタ素子の前記第2端子は、前記第2フィルタ素子の前記第1端子に接続され、
前記第2フィルタ素子の前記第2端子と、前記第3フィルタ素子の前記第1端子と、前記第4フィルタ素子の前記第1端子と、前記第5フィルタ素子の前記第1端子とは、前記電源ラインに接続され、
前記第1フィルタ素子の前記第3端子と、前記第2フィルタ素子の前記第3端子と、前記第3フィルタ素子の前記第2端子と、前記第4フィルタ素子の前記第2端子と、前記第5フィルタ素子の前記第2端子とは、前記グランドラインに接続されている
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光デバイスの電源電圧のノイズ成分を複数のフィルタ素子により広い周波数帯域にわたって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記第1フィルタ素子及び前記第2フィルタ素子は、2つのフェライトとコンデンサが結合されることで構成され、
前記第5フィルタ素子は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成されていてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、各第1フィルタ素子及び第2フィルタ素子の2つのフェライトが共振抑制部品として機能するため、第3フィルタ素子及び第4フィルタ素子との間の反共振を抑制することができ、信号入力部を動作させるための電圧が異常電圧となった場合には、第5フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導することができる。
本発明によれば、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
<要旨8>
要旨7と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を行う制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部に接続される複数の検知部(BETスイッチ62及びスタートスイッチ64等)と、
前記制御部と複数の前記検知部とを接続するための接続部(主中継基板55)と、を備え、
前記接続部は、
複数の前記検知部からの検知信号を入力するための光デバイスよりなる信号入力部(光通信受信用コネクタ101)と、
前記信号入力部に接続され前記制御部に検知信号を出力するための信号出力部(ポート入出力IC103)と、
前記信号入力部及び前記信号出力部を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記電源ラインのノイズを除去するための3端子を有する第1フィルタ素子(L2)及び第2フィルタ素子(L1)と、
前記電源ラインのノイズを除去するための2端子を有する第3フィルタ素子(C12)、第4フィルタ素子(C13)、及び、第5フィルタ素子(Z11)と、を有し、
前記信号入力部は、
電源電圧を入力するための電源端子(VCC)及びグランド端子(GND)と、
前記信号出力部に入力した検知信号を出力するための出力端子(VO)と、を有し、
前記信号出力部は、前記信号入力部から出力された検知信号を入力するための入力端子(OPT11)を有し、
前記第1フィルタ素子及び前記第2フィルタ素子は、第1端子、第2端子及び第3端子を有し、
前記第3フィルタ素子、前記第4フィルタ素子、及び、前記第5フィルタ素子は、第1端子及び第2端子を有し、
前記信号入力部の前記電源端子は、前記第1フィルタ素子の前記第1端子に接続され、
前記第1フィルタ素子の前記第2端子は、前記第2フィルタ素子の前記第1端子に接続され、
前記第2フィルタ素子の前記第2端子と、前記第3フィルタ素子の前記第1端子と、前記第4フィルタ素子の前記第1端子と、前記第5フィルタ素子の前記第1端子とは、前記電源ラインに接続され、
前記第1フィルタ素子の前記第3端子と、前記第2フィルタ素子の前記第3端子と、前記第3フィルタ素子の前記第2端子と、前記第4フィルタ素子の前記第2端子と、前記第5フィルタ素子の前記第2端子とは、前記グランドラインに接続され、
前記信号入力部の出力端子と前記信号出力部の入力端子とを接続する信号ラインには、前記信号ラインのノイズを除去するための第6フィルタ素子(L1)が設けられている
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光デバイスの電源電圧のノイズ成分を複数のフィルタ素子により広い周波数帯域にわたって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る遊技機は、光デバイスから出力された検知信号のノイズを第6フィルタ素子により除去するため、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記第1フィルタ素子及び前記第2フィルタ素子は、2つのフェライトとコンデンサが結合されることで構成され、
前記第5フィルタ素子は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成され、
前記第6フィルタ素子は、フェライトにより構成されていてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、各第1フィルタ素子及び第2フィルタ素子の2つのフェライトが共振抑制部品として機能するため、第3フィルタ素子及び第4フィルタ素子との間の反共振を抑制することができ、信号入力部を動作させるための電圧が異常電圧となった場合には、第5フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導することができる。また、本発明に係る遊技機は、光デバイスから出力された検知信号のノイズをフェライトにより除去することができる。
本発明によれば、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
<要旨9>
要旨7と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を行う制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部に接続される複数の検知部(BETスイッチ62及びスタートスイッチ64等)と、
前記制御部と複数の前記検知部とを接続するための接続部(主中継基板55)と、を備え、
前記接続部は、
複数の前記検知部からの検知信号を入力するための光デバイスよりなる信号入力部(光通信受信用コネクタ101)と、
前記信号入力部に接続され前記制御部に検知信号を出力するための信号出力部(ポート入出力IC103)と、
前記信号入力部及び前記信号出力部を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記電源ラインのノイズを除去するための3端子を有する第1フィルタ素子(L2)及び第2フィルタ素子(L1)と、
前記電源ラインのノイズを除去するための2端子を有する第3フィルタ素子(Z11)を有し、
前記信号入力部は、
電源電圧を入力するための電源端子(VCC)を有し、
前記第1フィルタ素子及び前記第2フィルタ素子は、第1端子、第2端子及び第3端子を有し、
前記第3フィルタ素子は、第1端子及び第2端子を有し、
前記信号入力部の前記電源端子は、前記第1フィルタ素子の前記第1端子に接続され、
前記第1フィルタ素子の前記第2端子は、前記第2フィルタ素子の前記第1端子に接続され、
前記第2フィルタ素子の前記第2端子と、前記第3フィルタ素子の前記第1端子とは、前記電源ラインに接続され、
前記第1フィルタ素子の前記第3端子と、前記第2フィルタ素子の前記第3端子と、前記第3フィルタ素子の前記第2端子とは、前記グランドラインに接続されている
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光デバイスの電源電圧のノイズ成分を複数のフィルタ素子により広い周波数帯域にわたって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記第1フィルタ素子及び前記第2フィルタ素子は、2つのフェライトとコンデンサが結合されることで構成され、
前記第3フィルタ素子は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成されていてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、各第1フィルタ素子及び第2フィルタ素子の2つのフェライトが共振抑制部品として機能するため、第1フィルタ素子及び第2フィルタ素子間の反共振を抑制することができ、信号入力部を動作させるための電圧が異常電圧となった場合には、第3フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導することができる。
本発明によれば、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
<要旨10>
要旨7と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を行う制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部に接続される複数の検知部(BETスイッチ62及びスタートスイッチ64等)と、
前記制御部と複数の前記検知部とを接続するための接続部(主中継基板55)と、を備え、
前記接続部は、
複数の前記検知部からの検知信号を入力するための光デバイスよりなる信号入力部(光通信受信用コネクタ101)と、
前記信号入力部に接続され前記制御部に検知信号を出力するための信号出力部(ポート入出力IC103)と、
前記信号入力部及び前記信号出力部を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記電源ラインのノイズを除去するための3端子を有する第1フィルタ素子(L2)及び第2フィルタ素子(L1)と、
前記電源ラインのノイズを除去するための2端子を有する第3フィルタ素子(C12)、第4フィルタ素子(C13)、及び、第5フィルタ素子(Z11)と、
前記信号入力部に電源電圧を供給するための第1電源供給部(5V)と、
前記第1電源供給部から電源電圧が供給されない状態であっても前記信号入力部に電源電圧を供給する第2電源供給部(CP1)と、を有し、
前記信号入力部は、
電源電圧を入力するための電源端子(VCC)及びグランド端子(GND)と、
前記信号出力部に入力した検知信号を出力するための出力端子(VO)と、を有し、
前記第1フィルタ素子及び前記第2フィルタ素子は、第1端子、第2端子及び第3端子を有し、
前記第3フィルタ素子、前記第4フィルタ素子、及び、前記第5フィルタ素子は、第1端子及び第2端子を有し、
前記信号入力部の前記電源端子は、前記第1フィルタ素子の前記第1端子に接続され、
前記第1フィルタ素子の前記第2端子は、前記第2フィルタ素子の前記第1端子に接続され、
前記第2フィルタ素子の前記第2端子と、前記第3フィルタ素子の前記第1端子と、前記第4フィルタ素子の前記第1端子と、前記第5フィルタ素子の前記第1端子とは、前記電源ラインに接続され、
前記第1フィルタ素子の前記第3端子と、前記第2フィルタ素子の前記第3端子と、前記第3フィルタ素子の前記第2端子と、前記第4フィルタ素子の前記第2端子と、前記第5フィルタ素子の前記第2端子とは、前記グランドラインに接続されている
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光デバイスの電源電圧のノイズ成分を複数のフィルタ素子により広い周波数帯域にわたって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る遊技機は、第1電源供給部から電源電圧が供給されない状態であっても信号入力部に電源電圧を供給する第2電源供給部を有することにより、第1電源供給部から電源電圧が供給されなくなった場合に、信号入力部の動作を安定して終了させることができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記第1フィルタ素子及び前記第2フィルタ素子は、2つのフェライトとコンデンサが結合されることで構成され、
前記第5フィルタ素子は、印加する電圧により抵抗値が変化する非直線性抵抗素子により構成されていてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、各第1フィルタ素子及び第2フィルタ素子の2つのフェライトが共振抑制部品として機能するため、第3フィルタ素子及び第4フィルタ素子との間の反共振を抑制することができ、信号入力部を動作させるための電圧が異常電圧となった場合には、第5フィルタ素子によって異常電圧をグランドに誘導することができる。
本発明によれば、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
<要旨11>
要旨7と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を行う制御部(マイクロプロセッサ94)と、
前記制御部に接続される複数の検知部(BETスイッチ62及びスタートスイッチ64等)と、
前記制御部と複数の前記検知部とを接続するための接続部(主中継基板55)と、を備え、
前記接続部は、
複数の前記検知部からの検知信号を入力するための光デバイスよりなる信号入力部(光通信受信用コネクタ101)と、
前記信号入力部に接続され前記制御部に検知信号を出力するための信号出力部(ポート入出力IC103)と、
前記信号入力部及び前記信号出力部を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記電源ラインのノイズを除去する複数のフィルタ素子と、
前記電源ラインの異常電圧をグランドに誘導する異常電圧誘導素子(L2、L1、C12、C13)と、を有し、
前記複数のフィルタ素子は、フェライトを有するフィルタ素子(L2、L1)を含む
構成を有している。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光デバイスの電源電圧のノイズ成分を複数のフィルタ素子により広い周波数帯域にわたって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる。
また、本発明に係る遊技機は、フェライトによって、複数のフィルタ素子間の反共振を抑制するため、光デバイスの電源電圧のノイズ成分を広い周波数帯域にわたって余すところなく除去することができる。
本発明によれば、光デバイスから出力される信号の信頼性を向上させることができる遊技機を提供することができる。
<要旨12>
サブ画面表示装置の液晶制御基板の信号線にバリスタ、双方向ツェナーダイオード及びフェライトビーズが設けられてノイズ対策を行うものが特開2016-016298号公報に提案されている。
このような従来の遊技機は、信号線にノイズ対策が施されているが、その信号線が接続されたICにノイズが入った場合にICが誤動作し、ICの誤動作により表示装置に表示されている画像が乱れるおそれがある。
したがって、上述した従来の技術をサウンド用のICに適用した場合には、再生中のサウンドが途切れたり、再生中のサウンドの音程が狂ったりしてしまい、再生するサウンドの音質が劣化してしまうおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
電気信号を物理振動に変換するスピーカ部(下部左サブウーファDD25L)と、
前記スピーカ部に接続され音源データを前記電気信号に変換する音源変換部(アンプ基板81)と、
前記音源変換部に前記音源データを出力する制御部(副制御基板72)と、を備え、
前記音源変換部は、
前記制御部からの前記音源データを入力して前記電気信号に変換する音源変換手段(サウンドIC161)と、
前記音源変換手段を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記音源変換手段をリセットさせるためのリセットラインと、
入力端子に入力された信号の入力電位の変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させ、且つ、信号を反転させて出力端子から出力する第1シュミットトリガインバータ(IC1-4)及び第2シュミットトリガインバータ(IC1-3)と、
前記リセットラインと前記グランドラインとの間に設けられた第1フィルタ素子(C52)及び、第2フィルタ素子(Z51)と、を有し、
前記音源変換手段は、
前記リセットラインが接続されたリセット端子(PDN)を有し、
前記リセット端子は、前記第1シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第1シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第2シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第2シュミットトリガインバータの入力端子は、前記リセットラインと、前記第1フィルタ素子と、前記第2フィルタ素子とに接続され、
前記第2フィルタ素子は、前記リセットラインに異常電圧が発生した場合に、発生した異常電圧を前記グランドラインに誘導することによって、前記音源変換手段をリセットさせない
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、音源変換手段をリセットさせるためのリセットラインに設けられた第1シュミットトリガインバータ、第2シュミットトリガインバータ、第1フィルタ素子及び第2フィルタ素子によって、ノイズの影響によって音源変換手段がリセットされることを防止するため、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
本発明によれば、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨13>
要旨12と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
電気信号を物理振動に変換するスピーカ部(下部左サブウーファDD25L)と、
前記スピーカ部に接続され音源データを前記電気信号に変換する音源変換部(アンプ基板81)と、
前記音源変換部に前記音源データを出力する制御部(副制御基板72)と、を備え、
前記音源変換部は、
前記制御部からの前記音源データを入力して前記電気信号に変換する音源変換手段(サウンドIC161)と、
前記音源変換手段を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記音源変換手段をリセットさせるためのリセットラインと、
入力端子に入力された信号の入力電位の変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させ、且つ、信号を反転させて出力端子から出力する第1シュミットトリガインバータ(IC1-4)及び第2シュミットトリガインバータ(IC1-3)と、
前記リセットラインと前記グランドラインとの間に設けられたフィルタ素子(Z51)と、を有し、
前記音源変換手段は、
前記リセットラインが接続されたリセット端子(PDN)を有し、
前記リセット端子は、前記第1シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第1シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第2シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第2シュミットトリガインバータの入力端子は、前記リセットラインと、前記フィルタ素子とに接続され、
前記フィルタ素子は、前記リセットラインに異常電圧が発生した場合に、発生した異常電圧を前記グランドラインに誘導することによって、前記音源変換手段をリセットさせない
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、音源変換手段をリセットさせるためのリセットラインに設けられた第1シュミットトリガインバータ、第2シュミットトリガインバータ及びフィルタ素子によって、ノイズの影響によって音源変換手段がリセットされることを防止するため、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
本発明によれば、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨14>
要旨12と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
電気信号を物理振動に変換するスピーカ部(下部左サブウーファDD25L)と、
前記スピーカ部に接続され音源データを前記電気信号に変換する音源変換部(アンプ基板81)と、
前記音源変換部に前記音源データを出力する制御部(副制御基板72)と、を備え、
前記音源変換部は、
前記制御部からの前記音源データを入力して前記電気信号に変換する音源変換手段(サウンドIC161)と、
前記音源変換手段を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記音源変換手段をリセットさせるためのリセットラインと、
前記リセットラインと前記グランドラインとの間に設けられたフィルタ素子(Z51)と、を有し、
前記フィルタ素子は、前記リセットラインに異常電圧が発生した場合に、発生した異常電圧を前記グランドラインに誘導することによって、前記音源変換手段をリセットさせない
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、音源変換手段をリセットさせるためのリセットラインに設けられたフィルタ素子によって、異常電圧の影響によって音源変換手段がリセットされることを防止するため、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
本発明によれば、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨15>
要旨12と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
電気信号を物理振動に変換するスピーカ部(下部左サブウーファDD25L)と、
前記スピーカ部に接続され音源データを前記電気信号に変換する音源変換部(アンプ基板81)と、
前記音源変換部に前記音源データを出力する制御部(副制御基板72)と、を備え、
前記音源変換部は、
前記制御部からの前記音源データを入力して前記電気信号に変換する音源変換手段(サウンドIC161)と、
前記音源変換手段を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記音源データを伝送するためのデータラインと、
前記音源変換手段をリセットさせるためのリセットラインと、
入力端子に入力された信号の入力電位の変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させ、且つ、信号を反転させて出力端子から出力する第1シュミットトリガインバータ(IC1-4)及び第2シュミットトリガインバータ(IC1-3)と、
前記リセットラインと前記グランドラインとの間に設けられた第1フィルタ素子(C52)及び、第2フィルタ素子(Z51)と、
前記データラインと前記グランドラインとの間に設けられた第3フィルタ素子(ローパスフィルタ163)と、
前記データライン上に配置された第4フィルタ素子(FB1)及び第5フィルタ素子(FB2)と、
入力端子に入力された信号の入力電位の変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させ、且つ、信号を反転させて出力端子から出力する第3シュミットトリガインバータ(IC-2)及び第4シュミットトリガインバータ(IC-1)と、を有し、
前記音源変換手段は、
前記リセットラインが接続されたリセット端子(PDN)と、
前記データラインが接続されたデータ入力端子(RX0)と、を有し、
前記リセット端子は、前記第1シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第1シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第2シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第2シュミットトリガインバータの入力端子は、前記リセットラインと、前記第1フィルタ素子と、前記第2フィルタ素子とに接続され、
前記データ入力端子は、前記第3シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第3シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第4シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第4シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第4フィルタ素子の第1端子に接続され、
前記第4フィルタ素子の第2端子は、前記第5フィルタ素子の第1端子に接続され、
前記第5フィルタ素子の第2端子は、前記データラインと、前記第3フィルタ素子とに接続されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、音源変換手段をリセットさせるためのリセットラインに設けられた第1シュミットトリガインバータ、第2シュミットトリガインバータ、第1フィルタ素子及び第2フィルタ素子によって、ノイズの影響によって音源変換手段がリセットされることを防止するため、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、音源データを伝送するためのデータラインに設けられた第3シュミットトリガインバータ、第4シュミットトリガインバータ、第3フィルタ素子、第4フィルタ素子及び第5フィルタ素子によって、音源変換手段にノイズの影響を受けた音源データが伝送されることを防止するため、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
本発明によれば、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨16>
要旨12と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
電気信号を物理振動に変換するスピーカ部(下部左サブウーファDD25L)と、
前記スピーカ部に接続され音源データを前記電気信号に変換する音源変換部(アンプ基板81)と、
前記音源変換部に前記音源データを出力する制御部(副制御基板72)と、を備え、
前記音源変換部は、
前記制御部からの前記音源データを入力して前記電気信号に変換する音源変換手段(サウンドIC161)と、
前記音源変換手段によって変換された電気信号を増幅する増幅手段(デジタルアンプIC162)と、
前記音源変換手段及び増幅手段を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記音源変換手段をリセットさせるための第1リセットラインと、
入力端子に入力された信号の入力電位の変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させ、且つ、信号を反転させて出力端子から出力する第1シュミットトリガインバータ(IC1-4)及び第2シュミットトリガインバータ(IC1-3)と、
前記第1リセットラインと前記グランドラインとの間に設けられた第1フィルタ素子(C52)及び、第2フィルタ素子(Z51)と、
前記増幅手段をリセットさせるための第2リセットラインと、
入力端子に入力された信号の入力電位の変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させ、且つ、信号を反転させて出力端子から出力する第3シュミットトリガインバータ(IC1-6)及び第4シュミットトリガインバータ(IC1-5)と、
前記第2リセットラインと前記グランドラインとの間に設けられた第3フィルタ素子及び、第4フィルタ素子と、を有し、
前記音源変換手段は、
前記第1リセットラインが接続されたリセット端子(PDN)を有し、
前記リセット端子は、前記第1シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第1シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第2シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第2シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第1リセットラインと、前記第1フィルタ素子と、前記第2フィルタ素子とに接続され、
前記増幅手段は、
前記第2リセットラインが接続された第2リセット端子を有し、
前記第2リセット端子は、前記第3シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第3シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第4シュミットトリガインバータの出力端子に接続され、
前記第4シュミットトリガインバータの入力端子は、前記第2リセットラインと、前記第3フィルタ素子と、前記第4フィルタ素子とに接続されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、音源変換手段をリセットさせるための第1リセットラインに設けられた第1シュミットトリガインバータ、第2シュミットトリガインバータ、第1フィルタ素子及び第2フィルタ素子によって、ノイズの影響によって音源変換手段がリセットされることを防止するため、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、増幅手段をリセットさせるための第2リセットラインに設けられた第3シュミットトリガインバータ、第4シュミットトリガインバータ、第3フィルタ素子及び第4フィルタ素子によって、ノイズの影響によって増幅手段がリセットされることを防止するため、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる。
本発明によれば、再生するサウンドの音質が劣化することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨17>
主制御用のCPUと表示制御装置とが光通信によって接続され、主制御用のCPUに表示制御装置を制御させるものが特開2005-185868号公報に提案されている。
このような従来の遊技機は、通信を導線から光通信に換えることで、伝送ライン自体はノイズに強くなるが、受信する受光デバイス(以下、単に「光デバイス」という)自体がノイズに強いわけではなく、光デバイスの駆動電圧にノイズが乗ることによって、光デバイスが誤動作し、その結果、通信異常が発生するおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、通信異常が発生することを防止することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を行う主制御部(主制御基板71)と、
演出に関する制御を行う副制御部(副制御基板72)と、
前記主制御部と前記副制御部とを中継する中継制御部(副中継基板69)と、を備え、
前記中継制御部は、
前記主制御部からの光信号を受光して電気信号に変換して出力する光デバイスよりなる受光変換手段(光通信受信用コネクタ131)と、
前記受光変換手段からの前記電気信号を入力し、前記副制御部へと出力する入力信号出力手段(セキュリティ通信IC133)と、
前記受光変換手段及び前記入力信号出力手段を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
ノイズを除去するために3つの端子を有する第1フィルタ素子(FL1)と、
ノイズを除去するために2つの端子を有する第2フィルタ素子(Z21)及び第3フィルタ素子(C21)と、を有し、
前記受光変換手段は、
受光した前記光信号を電気信号に変換する変換部と、
前記変換部により変換された前記電気信号を出力するための出力端子(VO)と、
前記電源ラインに接続するための電源端子(VCC)と、
前記グランドラインに接続するためのグランド端子(GND)と、を有し、
前記受光変換手段の前記電源端子は、前記第1フィルタ素子の第1端子に接続され、
前記第1フィルタ素子の第2端子は、前記電源ラインに接続され、
前記第1フィルタ素子の第3端子は、前記グランドラインに接続され、
前記第2フィルタ素子の第1端子と、前記第3フィルタ素子の第1端子とは、前記受光変換手段の前記電源端子と、前記第1フィルタ素子の第1端子との間に接続され、
前記第2フィルタ素子の第2端子と、前記第3フィルタ素子の第2端子は、前記グランドラインに接続されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光デバイスの駆動電圧の広い帯域にわたるノイズ成分を複数のフィルタ素子によって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、通信異常が発生することを防止することができる。
本発明によれば、通信異常が発生することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨18>
要旨17と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を行う主制御部(主制御基板71)と、
演出に関する制御を行う副制御部(副制御基板72)と、
前記主制御部と前記副制御部とを中継する中継制御部(副中継基板69)と、を備え、
前記中継制御部は、
前記主制御部からの光信号を受光して電気信号に変換して出力する光デバイスよりなる受光変換手段(光通信受信用コネクタ131)と、
前記受光変換手段からの前記電気信号を入力し、前記副制御部へと出力する入力信号出力手段(セキュリティ通信IC133)と、
前記受光変換手段及び前記入力信号出力手段を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
ノイズを除去するために3つの端子を有する第1フィルタ素子(FL1)と、
ノイズを除去するために2つの端子を有する第2フィルタ素子(Z21)及び第3フィルタ素子(C21)と、を有し、
前記受光変換手段は、
受光した前記光信号を電気信号に変換する変換部と、
前記変換部により変換された前記電気信号を出力するための出力端子(VO)と、
前記電源ラインに接続するための電源端子(VCC)と、
前記グランドラインに接続するためのグランド端子(GND)と、を有し、
前記受光変換手段の前記電源端子は、前記第1フィルタ素子の第1端子に接続され、
前記第1フィルタ素子の第2端子は、前記電源ラインに接続され、
前記第1フィルタ素子の第3端子は、前記グランドラインに接続され、
前記第2フィルタ素子の第1端子と、前記第3フィルタ素子の第1端子とは、前記受光変換手段の前記電源端子と、前記第1フィルタ素子の第1端子との間に接続され、
前記第2フィルタ素子の第2端子と、前記第3フィルタ素子の第2端子は、前記グランドラインに接続され、
前記第2フィルタ素子は、前記受光変換手段の近傍に配置されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光デバイスの駆動電圧の広い帯域にわたるノイズ成分を複数のフィルタ素子によって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、通信異常が発生することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、第2フィルタ素子が受光変換手段の近傍に配置されていることによって、受光変換手段の電源端子にノイズ成分を除去した直後の駆動電圧を供給するため、ノイズ成分を除去した直後の安定した駆動電圧で光デバイスを駆動させることができる。
本発明によれば、通信異常が発生することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨19>
要旨17と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技の進行に関する制御を行う主制御部(主制御基板71)と、
演出に関する制御を行う副制御部(副制御基板72)と、
前記主制御部と前記副制御部とを中継する中継制御部(副中継基板69)と、を備え、
前記中継制御部は、
前記主制御部からの光信号を受光して電気信号に変換して出力する光デバイスよりなる受光変換手段(光通信受信用コネクタ131)と、
前記受光変換手段からの前記電気信号を入力し、前記副制御部へと出力する入力信号出力手段(セキュリティ通信IC133)と、
前記受光変換手段及び前記入力信号出力手段を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
ノイズを除去するために3つの端子を有する第1フィルタ素子(FL1)と、
ノイズを除去するために2つの端子を有する第2フィルタ素子(Z21)及び第3フィルタ素子(C21)と、を有し、
前記受光変換手段は、
受光した前記光信号を電気信号に変換する変換部と、
前記変換部により変換された前記電気信号を出力するための出力端子(VO)と、
前記電源ラインに接続するための電源端子(VCC)と、
前記グランドラインに接続するためのグランド端子(GND)と、を有し、
前記受光変換手段の前記電源端子は、前記第1フィルタ素子の第1端子に接続され、
前記第1フィルタ素子の第2端子は、前記電源ラインに接続され、
前記第1フィルタ素子の第3端子は、前記グランドラインに接続され、
前記第2フィルタ素子の第1端子と、前記第3フィルタ素子の第1端子とは、前記受光変換手段の前記電源端子と、前記第1フィルタ素子の第1端子との間に接続され、
前記第2フィルタ素子の第2端子と、前記第3フィルタ素子の第2端子は、前記グランドラインに接続され、
前記中継制御部は、入力端子に入力された信号の入力電位の変化に対応して出力状態にヒステリシスを持って変化させて出力端子から出力するシュミットトリガ回路(S1)を有し、
前記受光変換手段の前記出力端子は、前記シュミットトリガ回路の入力端子に接続され、
前記シュミットトリガ回路の出力端子は、前記入力信号出力手段の入力端子に接続されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、光デバイスの駆動電圧の広い帯域にわたるノイズ成分を複数のフィルタ素子によって除去することによって、光デバイスが誤動作することを防止するため、通信異常が発生することを防止することができる。
また、本発明に係る遊技機は、光デバイスより出力された電気信号のノイズをシュミットトリガ回路によって除去するため、入力信号出力手段において通信異常が検出されることを防止することができる。
本発明によれば、通信異常が発生することを防止することができる遊技機を提供することができる。
<要旨20>
各種スイッチの状態を入力ポートを介してCPUに入力して制御を行うものが特開2009-261661号公報に提案されている。
このような従来の遊技機は、遊技者が操作するスタートスイッチやストップスイッチ等、遊技機に露出しているボタンなどの操作を検出するスイッチ類が外来ノイズを受けやすい状態にあるため、その外来ノイズによりサージ電圧が発生し入力ポートの許容電圧を越えることで入力ポートが壊れるおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、入力ポートを外来ノイズから保護することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
遊技者の操作を検出するための複数のスイッチ(152s~157s)と、
前記複数のスイッチに接続され制御を行う制御部(副中継基板69)と、を備え、
前記制御部は、
前記複数のスイッチからの信号を入力するための入力ポートを構成する信号入力部(バッファIC151)と、
過電圧を防止するための2つの端子を有する複数の過電圧防止素子(Z41~Z46)と、
前記信号入力部を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、を有し、
前記信号入力部は、前記複数のスイッチに接続されて、前記複数のスイッチからの信号がそれぞれ入力される複数の信号入力端子(A1~A6)を有し、
前記複数のスイッチと、前記複数のスイッチにそれぞれ対応して接続された前記信号入力部の前記複数の信号入力端子とは、前記複数の過電圧防止素子の一方の端子にそれぞれ接続され、
前記過電圧防止素子の他方の端子は、前記グランドラインに接続されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、複数のスイッチの検出状態を記憶するための入力ポートを構成する信号入力部の各入力端に過電圧防止素子を設けることにより、信号入力部の各入力端子の電源電圧が異常電圧となった場合には、各過電圧防止素子によって異常電圧をグランドに誘導するため、入力ポートを外来ノイズから保護することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記過電圧防止素子は、電圧依存抵抗器により構成され、過電圧が発生した場合に、抵抗値が変化することにより、前記信号入力部の前記複数の信号入力端子に前記過電圧を入力させない
構成としてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、外来ノイズによりスイッチから過電圧が発生した場合には、過電圧防止素子の抵抗値が低下して、スイッチから過電圧防止素子を介してグランドラインに電流が流れるようになるため、入力ポートに過電圧がかからないようにすることができる。
本発明によれば、入力ポートを外来ノイズから保護することができる遊技機を提供することができる。
<要旨21>
要旨20と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技者の操作を検出するための複数のスイッチ(152s~157s)と、
前記複数のスイッチに接続され制御を行う制御部(副中継基板69)と、を備え、
前記制御部は、
前記複数のスイッチからの信号を入力するための入力ポートを構成する信号入力部(バッファIC151)と、
過電圧を防止するための2つの端子を有する複数の過電圧防止素子(Z41~Z46)と、
前記信号入力部を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、を有し、
前記信号入力部は、前記複数のスイッチに接続されて、前記複数のスイッチからの信号がそれぞれ入力される複数の信号入力端子(A1~A6)を有し、
前記複数のスイッチと、前記複数のスイッチにそれぞれ対応して接続された前記信号入力部の前記複数の信号入力端子とは、前記複数の過電圧防止素子の一方の端子にそれぞれ接続され、
前記過電圧防止素子の他方の端子は、前記グランドラインに接続され、
前記複数のスイッチは、遊技者の操作を検出した場合、グランドレベルの信号を出力し、
前記信号入力部の複数の信号入力端子と前記複数のスイッチとの間には、ライン抵抗(R7~R12)がそれぞれ設けられ、
前記複数のスイッチの出力側は、それぞれプルアップ(抵抗R1~R6を介する)されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、複数のスイッチの検出状態を記憶するための入力ポートを構成する信号入力部の各入力端に過電圧防止素子を設けることにより、信号入力部の各入力端子の電源電圧が異常電圧となった場合には、各過電圧防止素子によって異常電圧をグランドに誘導するため、入力ポートを外来ノイズから保護することができる。
また、本発明に係る遊技機は、遊技者の操作を検出した場合、複数のスイッチがグランドレベルの信号を出力し、信号入力部の複数の信号入力端子と複数のスイッチとの間に、ライン抵抗がそれぞれ設けられ、複数のスイッチの出力側がそれぞれプルアップされているため、遊技者の操作が検出されていないときに信号入力部の複数の信号入力端子に入力される信号のレベルを安定させることができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記過電圧防止素子は、電圧依存抵抗器により構成され、過電圧が発生した場合に、抵抗値が変化することにより、前記信号入力部の前記複数の信号入力端子に前記過電圧を入力させない
構成としてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、外来ノイズによりスイッチから過電圧が発生した場合には、過電圧防止素子の抵抗値が低下して、スイッチから過電圧防止素子を介してグランドラインに電流が流れるようになるため、入力ポートに過電圧がかからないようにすることができる。
本発明によれば、入力ポートを外来ノイズから保護することができる遊技機を提供することができる。
<要旨22>
要旨20と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
遊技者が操作するための操作部(各種ボタン152~157)と、
前記操作部に接続され制御を行う制御部(副中継基板69)と、を備え、
前記操作部は、操作に対応した複数のスイッチ(152s~157s)を有し、
前記制御部は、
前記複数のスイッチからの信号をそれぞれ入力するための信号入力部(バッファIC151)と、
過電圧を防止するための2つの端子を有する複数の過電圧防止素子(D71~D76)と、
前記信号入力部を動作させるための電源ライン及びグランドラインと、
前記複数のスイッチのための第1の規定電圧を前記信号入力部のための第2の規定電圧に調整するための複数の調整器(抵抗R71~R82)と、を有し、
前記信号入力部は、前記複数のスイッチにそれぞれ接続されて前記複数のスイッチからの信号をそれぞれ入力する複数の信号入力端子(A1~A6)を有し、
前記制御部は、
前記複数のスイッチと、前記複数のスイッチに対応して接続された前記信号入力部の前記複数の信号入力端子のそれぞれに、前記過電圧防止素子の一方の端子が接続され、前記過電圧防止素子の他方の端子が前記電源ラインに接続されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、複数のスイッチの検出状態を記憶するための入力ポートを構成する信号入力部の各入力端に過電圧防止素子を設けることにより、信号入力部の各入力端子の電源電圧が異常電圧となった場合には、各過電圧防止素子によって異常電圧を電源ラインに誘導するため、入力ポートを外来ノイズから保護することができる。
本発明によれば、入力ポートを外来ノイズから保護することができる遊技機を提供することができる。
<要旨23>
装飾駆動基板が周辺制御基板からのシリアル駆動データに基づいてステッピングモータに駆動電流を流してステッピングモータの制御を行うものが特開2017-131693号公報に提案されている。
このような従来の遊技機においては、リールや可動役物を駆動させるステッピングモータが遊技機の筐体内で制御基板とは離れた位置に配置され、駆動基板とモータとがハーネスにより接続されており、遊技機内で発生した静電気がハーネスに飛来することで、駆動電流を出力するドライバ回路の出力端子に静電気によるサージ電圧が発生し、ドライバ回路にサージ電圧が逆流して内部素子を破壊するおそれがある。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
可動部(可動役物85)と、
前記可動部を駆動させるための駆動部(モータ142)と、
前記駆動部を駆動させるために駆動電流を出力する駆動出力部(パネル中継基板83)と、
前記駆動部を制御するための駆動データを出力する制御部(副制御基板72)と、を備え、
前記駆動出力部は、
前記駆動部を駆動制御するためのドライバ回路(ドライバIC141)と、
前記ドライバ回路を動作させるため電源ライン及びグランドラインと、
過電圧を防止するための2つの端子を有する複数の過電圧防止素子(Z31~Z34)と、を有し、
前記ドライバ回路は、
前記駆動部に駆動電流を出力するための複数の出力端子(AOUT1、AOUT2、BOUT1、BOUT2)と、
前記電源ラインに接続される電源端子(VCC)と、
前記グランドラインに接続されるグランド端子(GND)と、を有し、
前記ドライバ回路の前記複数の出力端子は、前記複数の過電圧防止素子の一方の端子がそれぞれ接続され、
前記複数の過電圧防止素子の他方の端子は、前記グランドラインに接続されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、可動部を駆動させるための駆動部を駆動制御するためのドライバ回路の各出力端子に過電圧防止素子を設けることにより、ドライバ回路の各出力端子にサージ電圧が発生した場合に、ドライバ回路にサージ電圧によるサージ電流が逆流することを防止するため、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記過電圧防止素子は、電圧依存抵抗器により構成され、過電圧が発生した場合に、抵抗値が変化することにより、前記ドライバ回路の前記複数の出力端子に前記過電圧を入力させない
構成としてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、ドライバ回路の出力端子にサージ電圧が発生した場合には、過電圧防止素子の抵抗値が低下して、過電圧防止素子を介してグランドラインに電流が流れるようになるため、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる。
本発明によれば、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる遊技機を提供することができる。
<要旨24>
要旨23と同様な課題を解決するため、本発明に係る遊技機は、
可動部(可動役物85)と、
前記可動部を駆動させるための駆動部(モータ142)と、
前記駆動部を駆動させるために駆動電流を出力する駆動出力部(パネル中継基板83)と、
前記駆動部を制御するための駆動データを出力する制御部(副制御基板72)と、を備え、
前記駆動出力部は、
前記駆動部を駆動制御するためのドライバ回路(ドライバIC141)と、
前記ドライバ回路を動作させるため電源ライン及びグランドラインと、
過電圧を防止するための2つの端子を有する複数の第1過電圧防止素子(Z31~Z34)及び第2過電圧防止素子(Z35)と、を有し、
前記ドライバ回路は、
前記駆動部に駆動電流を出力するための複数の出力端子(AOUT1、AOUT2、BOUT1、BOUT2)と、
前記電源ラインに接続される電源端子(VCC)と、
前記グランドラインに接続されるグランド端子(GND)と、
リセット信号を入力するためのリセット端子(RESET)と、
スリープ信号を入力するためのスリープ端子(SLEEP)と、を有し、
前記ドライバ回路の前記複数の出力端子は、前記複数の第1過電圧防止素子の一方の端子がそれぞれ接続され、
前記複数の第1過電圧防止素子の他方の端子は、前記グランドラインに接続され、
前記ドライバ回路の前記リセット端子と前記スリープ端子とは、前記第2過電圧防止素子の一方の端子が接続され、
前記過第2電圧防止素子の他方の端子は、前記グランドラインに接続されている
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、可動部を駆動させるための駆動部を駆動制御するためのドライバ回路の各出力端子に過電圧防止素子を設けることにより、ドライバ回路の各出力端子にサージ電圧が発生した場合に、ドライバ回路にサージ電圧によるサージ電流が逆流することを防止するため、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる。
また、本発明に係る遊技機は、ドライバ回路のリセット端子とスリープ端子とが過電圧防止素子を介してグランドラインに接続されているため、ドライバ回路のリセット端子又はスリープ端子にサージ電圧が発生した場合には、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる。
また、本発明に係る遊技機は、ドライバ回路のリセット端子とスリープ端子とが過電圧防止素子を介してグランドラインに接続されているため、ノイズの影響によってドライバ回路がリセット又はスリープ状態になることを防止することができる。
なお、本発明に係る遊技機において、
前記第1過電圧防止素子及び前記第2過電圧防止素子は、電圧依存抵抗器により構成され、過電圧が発生した場合に、抵抗値が低下する
構成としてもよい。
この構成により、本発明に係る遊技機は、ドライバ回路の出力端子、リセット端子又はスリープ端子にサージ電圧が発生した場合には、過電圧防止素子の抵抗値が低下して、過電圧防止素子を介してグランドラインに電流が流れるようになるため、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる。
本発明によれば、ドライバ回路の内部素子をサージ電圧から保護することができる遊技機を提供することができる。
<要旨25>
演出効果を高める目的で、ファンを使用することなく、可聴範囲外の音によりエンクロージャから風を発生させるものが特開2004-129726号公報に提案されている。
このような従来の遊技機においては、風を発生させない音源データと、風を発生させる音源データとを別途に用意しておく必要があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、共通な音源データを基に、風を発生させる演出と、風を発生させない演出とを実行することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
複数の音源データに応じて予め定められた閾値(スレッショルド)及び比率値(レシオ)を記憶する記憶部(サブROM)と、
前記音源データを選択して制御する制御部(副制御基板72)と、
前記制御部からの前記音源データを増幅して音データを電気信号に変換する音増幅部(アンプ基板81)と、
前記音増幅部が変換した電気信号により振動板(25a)を振動させる振動部(下部左ウーファDD25L)と、を備え、
前記制御部は、前記音源データのレベル(dB)を圧縮する圧縮手段(副制御基板72のサブCPU(コンプレッサ処理))を有し、
前記圧縮手段は、選択された前記音源データ内の周波数に応じたレベルが前記閾値を越えた場合に前記比率値により該レベルを圧縮し、且つ、前記閾値を越えない前記周波数に応じたレベルを圧縮することなく前記音増幅部に出力し、
前記振動部は、前記圧縮手段により圧縮された前記音源データのレベルに基づいて前記振動板を振動させる
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、振動部から風を発生させることができる音源データに対して風を発生させる周波数帯のレベルを圧縮手段によって圧縮させて音増幅部に出力することで、振動部から風を発生させない演出を実行することができ、振動部から風を発生させることができる音源データのレベルを圧縮手段によって圧縮させずに音増幅部に出力することで、振動部から風を発生させる演出を実行することができる。このように、本発明に係る遊技機は、共通な音源データを基に、風を発生させる演出と、風を発生させない演出とを実行することができる。
本発明によれば、共通な音源データを基に、風を発生させる演出と、風を発生させない演出とを実行することができる遊技機を提供することができる。
<要旨26>
演出効果を高める目的で、ファンを使用することなく、可聴範囲外の音によりエンクロージャから風を発生させるものが2004-129726に提案されている。
このような従来の遊技機においては、風の強さに応じた音源データを別途に用意しておく必要があった。
本発明は、このような課題を解決するためになされたもので、共通な音源データを基に、音源データレベルの風を発生させる演出と、音源データレベルより強い風を発生させる演出とを実行することができる遊技機を提供することを目的とする。
本発明に係る遊技機は、
複数の音源データに応じて予め定められた閾値(スレッショルド)及び比率値(レシオ)を記憶する記憶部(サブROM)と、
前記音源データを選択して制御する制御部(副制御基板72)と、
前記制御部からの前記音源データを増幅して音データを電気信号に変換する音増幅部(アンプ基板81)と、
前記音増幅部が変換した電気信号により振動板(25a)を振動させる振動部(下部左ウーファDD25L)と、を備え、
前記制御部は、前記音源データのレベル(dB)を増加する増加手段(副制御基板72のサブCPU(エキスパンダ処理))を有し、
前記増加手段は、選択された前記音源データ内の周波数に応じたレベルが前記閾値を越えた場合に前記比率値により該レベルを増加させ、且つ、前記閾値を越えない前記周波数に応じたレベルを増加させることなく前記音増幅部に出力し、
前記振動部は、前記増加手段により増加された前記音源データのレベルに基づいて前記振動板を振動させる
構成を有する。
この構成により、本発明に係る遊技機は、振動部から風を発生させることができる音源データに対して風を発生させる周波数帯のレベルを増加手段によって増加させて音増幅部に出力することで、振動部から音源データレベルより強い風を発生させる演出を実行することができる。
また、本発明に係る遊技機は、振動部から風を発生させることができる音源データのレベルを増加手段によって増加させずに音増幅部に出力することで、振動部から音源データレベルの風を発生させる演出を実行することができる。
このように、本発明に係る遊技機は、共通な音源データを基に、音源データレベルの風を発生させる演出と、音源データレベルより強い風を発生させる演出とを実行することができる。
本発明によれば、共通な音源データを基に、音源データレベルの風を発生させる演出と、音源データレベルより強い風を発生させる演出とを実行することができる遊技機を提供することができる。