JP7133154B2 - 運転異常検出システム - Google Patents
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Description
(1)データをDij(i=1~n、j=1~n’)、データ項目jの平均をUj、標準偏差をσjとする。;Dij:行列
(2)DijをUj,σjで規格化すると、D'ij=(Dij-Uj)/σjとなる。
(3)D'ijの相関行列を求めると、Akl=Σi(D'ik×D'il)/n ; i:1~n k,l:1~n’となる。
Σi全てのiについて和をとる
(4)Aklの逆行列を求めると、Bkl=(Akl)-1となる。
(5)時系列i番目のマハラノビス距離は、MDi=Σk,l (Bkl×D'ik×D'il)/n’ ; i:1~n k,l:1~n’
Σk,l全てのk,lの組み合わせにおいて和をとる。
そして、例えば、MD1%棄却域を算出すると、
データ項目数n’=10の場合を例にすると、
χ2分布表(表7)より1%棄却域の値は、自由度n’=10、確率p=0.010を読み取り、23.2093であり、
MD×n’=23.2093より、MD=23.2093/10=2.32093がMDの1%棄却域となる。
また、例えばデータ項目数n’=40の場合では、
χ2分布表(表7参照)より1%棄却域の値は、自由度n’=40、確率p=0.010を読み取り、63.6907であり、
MD×n’=63.6907より、MD=63.6907/40=1.59227がMDの1%棄却域となる。
この実施形態では、データ項目数n’=30としており、上記より求まる1%棄却域は、50.8922/30=1.69641となり、1.69641<2.0のため、MD閾値は2.0に設定している。なお、表7は、必要な部分のみの数値を取り出した表としている。つまり、確率pの0.990~0.050の間の確率についての自由度n’の値を省き、また、自由度2~9、11~29、31~39、41以降を省いた表にしている。
(1)規格化した正常時データ(表8-1~表8-3のD'ij)から相関行列の逆行列(表9のBij)を求める。
(2)No3の規格化したデータ(表10のD'3i)を求める。
(3)No3のマハラノビス距離を求める(この例では項目数15のため自由度15である)。
MD3=(Σij D'3i×Bij×D'3j)/15=2.14となる。
(4)規格化した正常時データより1列目(キルン石炭ビン重量期間平均)のみ削除したもの(表11-1~表11-3)、その相関行列の逆行列(表12)、No3の規格化したデータより1列目のみ削除したもの(表13)を作成する。
(5)(3)と同手順で1列目のみ削除した場合のNo3のマハラノビス距離を求める。
(1列削除したので自由度は14となる)
MD3-1 = 2.16
(6)(4),(5)と同手順で2列目(キルン石炭ビン重量移動平均傾き)のみ削除した場合のNo.3のマハラノビス距離を求める。
MD3-2 = 1.90
(7)(4),(5)と同手順で3列目(キルン石炭ビン重量移動平均からの変動)のみ削除した場合のNo.3のマハラノビス距離を求める。
MD3-3 = 1.43
(8)元のMDと一列削除した場合のMDとの差を求める。このMDの差がΔMDとなる。
MD3-MD3-1 =2.14 - 2.16 =-0.02→小数1位に丸めて 0.0
MD3-MD3-2 =2.14 - 1.90 =0.24→小数1位に丸めて 0.2
MD3-MD3-3 =2.14 - 1.43 =0.71→小数1位に丸めて 0.7
上記に示す0.0が、No3のキルン石炭ビン重量期間平均のΔMDであり、0.2が、No3のキルン石炭ビン重量移動平均傾きのΔMD、0.7が、No3のキルン石炭ビン重量移動平均からの変動のΔMDである。
Claims (6)
- 製造ラインにおける運転異常を検出する運転異常検出システムであって、
製造ラインにおける運転状態に対応する運転データを取得する運転データ取得手段と、
該運転データ取得手段により取得した運転データを所定の期間で分割し、分割した所定の期間の運転データから運転異常の判断に用いる指標データを該所定の期間毎に抽出する指標データ抽出手段と、
該指標データ抽出手段により抽出された指標データに対応した運転により製造された製造物の品質の分析を運転異常検出システム外で行った結果である既知の品質分析データを取得する品質分析データ取得手段と、
該品質分析データ取得手段で取得した品質分析データに基づいて前記指標データ抽出手段により所定の期間毎に抽出した指標データを正常時と異常時に仕分けする仕分手段と、
該仕分手段により仕分けられた指標データのうちの正常時及び異常時の指標データから正常時及び異常時のマハラノビス距離をそれぞれ算出する算出手段と、
正常時と異常時の指標データから前記算出手段が算出したマハラノビス距離の度数分布を求めて、該マハラノビス距離の度数分布から指標データの正常異常を識別するための識別度を求め、該識別度により異常検出に用いる最適な指標データを選択する指標データ選択手段と、
該指標データ選択手段で選択された最適な指標データのうちの正常時の指標データを用いて、正常運転時に対応する単位空間を構築し、構築された単位空間により算出されたマハラノビス距離に基づいて前記指標データ抽出手段により抽出される指標データに対応した運転が運転異常であるか否かを判断する運転異常判断手段と、
を備えていることを特徴とする運転異常検出システム。 - 前記運転異常判断手段により運転異常であると判断された場合に、前記運転データに対応した項目であって、運転異常を引き起こす関連性の高い少なくとも一つの運転異常項目を、該運転異常項目の有無とこれに対応したマハラノビス距離の変化に基づいて抽出する運転異常項目抽出手段と、
前記運転異常項目が複数であった場合に、前記指標データを抽出する前記所定の期間の長さを変更し、変更した所定の期間の運転データから該指標データを前記指標データ抽出手段により再度抽出し、抽出した指標データから前記算出手段によりマハラノビス距離を再度算出し、構築した前記単位空間により算出されたマハラノビス距離に基づいて前記再度抽出された指標データに対応した運転が運転異常であるか否かを再度判断することにより前記運転異常項目抽出手段により抽出した運転異常項目の数を減らすように絞り込みを行う運転異常項目絞り込み手段と、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の運転異常検出システム。 - 前記運転異常であると判断するための第1閾値並びに前記運転異常項目を抽出するための第2閾値を設定する閾値設定手段を更に備え、前記運転異常判断手段は、前記閾値設定手段により設定された第1閾値により前記指標データ抽出手段により抽出される指標データに対応した運転が運転異常であるか否かを判断し、前記運転異常判断手段により運転異常であると判断された場合に、運転異常を引き起こす関連性の高い少なくとも一つの運転異常項目を前記閾値設定手段により設定された第2閾値により抽出するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の運転異常検出システム。
- 前記識別度は、前記正常時の指標データから求めたマハラノビス距離の度数分布における前記第1閾値未満の割合を第1割合(A%)とし、前記異常時の指標データから求めたマハラノビス距離の度数分布における前記第1閾値以上の割合を第2割合(B%)としたとき、正常時の指標データが誤って異常であると判定される第1判定割合(100-A%)と異常時の指標データが誤って正常であると判定される第2判定割合(100-B%)との和の1/2で算出される誤判定確率であり、前記第1閾値は、運転データ項目数で決定されるχ2(カイ二乗)分布における1%棄却域値又は予め設定される2.0の高い方の値が選択されることを特徴とする請求項3に記載の運転異常検出システム。
- 前記指標データ選択手段は、前記指標データ抽出手段により抽出された指標データを、期間平均された第1指標データと、移動平均の傾きで表された第2指標データと、移動平均からの変動で表された第3指標データと、期間平均からの変動で表された第4指標データと、変動周波数成分に変換された第5指標データと、で構成し、第1指標データから第5指標データのそれぞれの識別度を前記誤判定確率で算出し、算出された5個の誤判定確率のうちの低い誤判定確率の指標データを単数又は複数選択することで前記最適な指標データを選択する手段であることを特徴とする請求項4に記載の運転異常検出システム。
- 請求項1~5に記載の運転異常検出システムを備えたセメント製造装置。
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