JP7131854B2 - クラフトパルプ法における添加剤としてのフェノール類 - Google Patents

クラフトパルプ法における添加剤としてのフェノール類 Download PDF

Info

Publication number
JP7131854B2
JP7131854B2 JP2020522724A JP2020522724A JP7131854B2 JP 7131854 B2 JP7131854 B2 JP 7131854B2 JP 2020522724 A JP2020522724 A JP 2020522724A JP 2020522724 A JP2020522724 A JP 2020522724A JP 7131854 B2 JP7131854 B2 JP 7131854B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cooking
pulp
kraft
xylenol
kraft pulp
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020522724A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021510395A (ja
Inventor
チアン、チーファ
アクソイ、ブラック
Original Assignee
オーバーン ユニバーシティー
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by オーバーン ユニバーシティー filed Critical オーバーン ユニバーシティー
Publication of JP2021510395A publication Critical patent/JP2021510395A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7131854B2 publication Critical patent/JP7131854B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/003Pulping cellulose-containing materials with organic compounds
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/22Other features of pulping processes
    • D21C3/222Use of compounds accelerating the pulping processes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21CPRODUCTION OF CELLULOSE BY REMOVING NON-CELLULOSE SUBSTANCES FROM CELLULOSE-CONTAINING MATERIALS; REGENERATION OF PULPING LIQUORS; APPARATUS THEREFOR
    • D21C3/00Pulping cellulose-containing materials
    • D21C3/02Pulping cellulose-containing materials with inorganic bases or alkaline reacting compounds, e.g. sulfate processes
    • DTEXTILES; PAPER
    • D21PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
    • D21HPULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • D21H11/00Pulp or paper, comprising cellulose or lignocellulose fibres of natural origin only
    • D21H11/02Chemical or chemomechanical or chemothermomechanical pulp
    • D21H11/04Kraft or sulfate pulp

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Paper (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

[関連出願の相互参照]
2017年10月17日に出願された仮特許出願シリアル番号第62/573,510号の優先権を主張し、これは参照により本明細書に組み込まれる。
リグニン縮合反応は、天然のリグニンよりも高分子量でより反応性の低い安定なリグニン生成物を生じる。これらのリグニン縮合反応は、クラフトパルプ化プロセス中の不要な副反応である。この不要で反応性の低いリグニンの生成は、クラフトパルプ法における効率的な脱リグニンの主な障害である。
クラフトパルプ化プロセスの主な欠点は、得られるパルプにおける残留リグニン量が比較的高いことである。この残留リグニンは、産業的実施において、パルプの生産量および品質に重大な損失を生じることなくパルプ化操作中に除去することができない。さらに、残留リグニンは、酸素脱リグニン段階中に部分的にしか除去できない。残留リグニンの完全な除去には、二酸化塩素および過酸化水素などの漂白剤を用いる必要がある。
過去50年間、クラフトパルプにおける残留リグニンを排除することの困難性をよりよく理解するために多大な努力が費やされてきた。クラフトパルプ化中の完全な除去に対する残留リグニンの観察された抵抗の理由として3つの因子、1)耐アルカリ性リグニン-炭化水素結合の形成;2)クラフトパルプ化でのアリールグリセロール-ベータ-アリールエステルの漸進的分解;および3)高分子量で非反応性結合を有するリグニン画分の生成を生み出すリグニン縮合反応の発生、がしばしば証明されている。
クラフトパルプ化中のリグニン縮合反応の発生は、1970年代に仮定された。Giererらは、モデル化合物を用い、クラフトパルプ化において通用されている条件下で縮合反応が容易に進行することを示した(非特許文献1)。Chiangおよびフナオカは、結合ニトロベンゼン酸化およびフェニル核交換技術を用い、針葉樹クラフトパルプに存在する55%より多くのフェノール単位が縮合フェノール単位に属するということを報告した(非特許文献2)。
リグニンは、3つの一次前駆体:トランス-コニフェリルアルコール(1)、トランス-シナピルアルコール(2)、およびトランス-p-クマリルアルコール(3)の酵素開始脱水素重合から生じる複合フェノール性ポリマーである。針葉樹リグニンは、主に、コニフェリルアルコール3から誘導され、広葉樹リグニンは、p-ヒドロキシフェノール単位をほとんど有さず、グアイアシルおよびシリンギルヒドロキシフェニル単位をほぼ等量比で含む。草本リグニンは、非常に多量のp-ヒドロキシフェニル単位を有し、様々な比率でグアイアシルおよびシリンギル単位を含有する。
Figure 0007131854000001
コニフェリルアルコールはC5位で置換されていない。この位置でのリグニン縮合反応はC5縮合フェノール単位の形成を生じさせる。そのような反応は、クラフトパルプ化中に起こる主な縮合反応として提案されている(非特許文献3)。パルプ中の残留リグニンと蒸解廃液(pulping liquor)中に存在する溶解リグニン断片との間のラジカルカップリング反応が主要な経路であることも仮定されている(非特許文献4)。スキーム1は、針葉樹リグニンフェノール単位についての主なC5置換パターンを示す。
Figure 0007131854000002
リグニン縮合反応の発生は、クラフトパルプ化における残留リグニンの排除の困難性に関する最も可能性のある理由として頻繁に引用されているが、これらの望ましくない副反応を最小限に抑えることのできる戦略を開発することにはほとんど努力がなされていない。したがって、クラフトパルプ化プロセスを、クラフトプロセス自体の、コストを顕著に増加させることなく、または生産量を減少させることなく、非常に低い残留リグニン含量を有するパルプを生じさせるように改良するための、ロング-フェルトおよびアンメットニーズがなお存在する。
Gierer and Petterson (1976) Can. J. Chem. 55:593-599. Chiang and Funaoka (1990) Holzforschung 44(2):147-155. Lai and Funaoka (1993) Wood Chem. Technol. 1 3(1):43-57. Sjoedahl, Ek and Lindstroem (2007) J. Pulp Paper Sci. 33(4):240-245.
本発明の一つの目的は、従来のクラフトプロセスの蒸解/消化段階中の脱リグニンの増加が得られる改善されたクラフトパルプ化プロセスを提供することである。
本発明の方法の典型的な実施において、その目的は、1つ以上のフェノール性化合物(その用語は本明細書において定義される)をクラフトパルプ化プロセスの蒸解段階中に添加することにより達成される。蒸解段階の後、得られたパルプは、パルプ産業における従来の方法によりさらに処理されてもよい。
したがって、本発明によれば、クラフトパルプ法の性能は、従来のクラフトパルプ化プロセスで得られる性能と比較して改善される。本発明の方法により得られる改善した脱リグニンは、パルプ中のリグニン含量の指標であるカッパー価の減少により、パルプ生産量の増加により、またはその両方により示される。その方法は、所望の標的カッパー価または収量に到達するため、またはパルプ特性を増加させるため、またはその両方のために減少したH-因子値で使用してもよい。
したがって、蒸解工程を有するクラフトパルプ化反応において、蒸解工程にフェノール性化合物を添加することを含むクラフトパルプ化方法が本明細書に開示される。
フェノール性化合物は、好ましくは、
Figure 0007131854000003
(式中、R1、R2およびR3はヒドロキシルに対して2、3、4、5または6位のいずれかで結合してもよく、かつ水素、ヒドロキシル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキル、アルケニル、またはアルキニル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルコキシ、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルヒドロキシル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルカナル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルカルボニル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルコキシカルボニル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルチオール、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルチオン、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルスルフィド、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルスルホキシド、C1~C12の分岐鎖アルキルスルホン、アミノ、およびモノ-またはジ-C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルアミノから独立して選択される)
からなる群より選択される。
すべてのバージョンにおいて、方法は、R1、R2またはR3の1つ(1)、2つ(2)、または3つすべて(3)が水素ではないフェノール性化合物で実施することができる。
方法はまた、R1、R2およびR3が独立して、水素、C1~C6の直鎖または分岐鎖アルキル、アルケニル、またはアルキニル、およびC1~C6の直鎖または分岐鎖アルコキシからなる群より選択される(ただし、R1、R2またはR3の少なくとも1つ(1)が水素ではない、またはR1、R2またはR3の少なくとも2つ(2)が水素ではない、またはR1、R2またはR3の3つすべて(3)が水素ではない)フェノール性化合物で実施することができる。
方法は、フェノール性化合物としてキシレノールを用いて実施することができる。
方法のすべてのバージョンにおいて、方法は、フェノール性化合物を、蒸解工程中のいずれかの時点で添加することを含む。好ましくは、フェノール類は、蒸解工程の完了前の5~120分の間に添加される。
方法のすべてのバージョンにおいて、フェノール性化合物が、クラフトパルプ化反応に付されるリグノセルロース材料のオーブン乾燥重量に対して約0.01重量%~約20重量%の量で蒸解工程に添加されることが好ましいが、必須とされるものではない。この範囲を上回るフェノール性化合物の濃度およびこの範囲を下回るフェノール性化合物の濃度も、明らかに特許請求される方法の範囲内である。
クラフトパルプ化プロセスの蒸解段階中に添加剤として2,4-キシレノールを添加した場合と添加しなかった場合とのパルプ強度特性を比較するグラフである。 クラフトパルプ化プロセスの蒸解段階中に添加剤として2,4-キシレノールを添加した場合と添加しなかった場合とのパルプ光学特性を比較するグラフである。
略語および定義
「クラフトパルプ化(kraft pulping)」および「クラフトプロセス」は、本明細書において同義に使用され、従来のバッチまたは連続クラフトパルプ化プロセスおよびその公知の改変を意味する。句「硫酸塩パルプ化」も同義である。クラフトパルプ化プロセスは、パルプ化および製紙の当業者に非常に周知であり、1890年代から産業規模、世界規模で継続的に使用されている。本明細書においては詳細には説明しない。基本的プロセスを説明する1884年4月15日にC.F.Dahlに発行された米国特許第296,935号明細書を参照されたい。1937年2月16日にGeorge H.Tomlinsonに発行された米国特許第2,070,632号明細書は、パルプ工場で使用される無機化学物質を回収およびリサイクルすることを可能とする回収ボイラーの使用を開示している。クラフトパルプ化は、多工程プロセスであり、木材チップ、のこぎりカス、または何らかのリグノセルロース材料が、白液として知られる、水酸化ナトリウム(NaOH)および硫化ナトリウム(Na2S)の水溶液で処理/消化される。白液はリグニン、ヘミセルロースおよびセルロースを連結する結合を破壊する。クラフトプロセスの根底にある主要な機序は、求核性スルフィド(S2-)またはジスルフィド(HS-)イオンによるエーテル結合の開裂である。クラフトプロセスの完全な説明については、例えば、Mimms et al. (eds.)“Kraft Pulping,”(著作権)1997 Technical Association of Pulp and Paper Industry (TAPPI), Peachtree, Georgia, ISBN 978-0898523225を参照されたい。
概して、クラフトプロセスは、原則として次の工程により進行する。
含浸:リグノセルロース原料を蒸気で湿らせて予熱し、次いで白液(水酸化ナトリウムと硫化ナトリウムとを含む高アルカリ溶液)で飽和する。
蒸解:次に、湿らせ予め飽和させた材料を、密封高圧反応器において数時間、約170℃~176℃(228°F~349°F)で蒸解(または「消化」)する。原料中のリグニンの大部分は分解され可溶化されるが、セルロース画分は固形のまま残る。パルプは、浸漬液(現在は黒液と呼ばれている)から分離される。蒸解後、パルプはその色からブラウンストックと呼ばれている。
回収プロセス:黒液は回収され、濃縮され、そして工程薬品(process chemicals)(主に水酸化ナトリウムおよび硫化ナトリウム)が回収されそして再使用される。
回収工程は基本的なクラフトプロセスを完了するものである。しかし、実際には、ほとんどの現代のパルプ化工場は、次のような、いくつかの付加的でパルプ化工程後の工程を組み込む。
吹き付け:完成したパルプは大気圧で回収タンクに吹き付けられる。結果として生じる圧力の低下がパルプから蒸気および揮発性物質を放出する。揮発性物質は、慣例的に、凝縮され回収される(さらなる処理のための未加工のテレピン油として)。
スクリーニング:パルプは、破片、節、ダートなどの任意の残留不純物を除去するためにスクリーニングされる。
洗浄:ブラウンストックパルプは、典型的には、その後、任意の残留工程薬品を除去するために複数回洗浄される。水酸化ナトリウムおよび硫化ナトリウムに加えて、現代のクラフトパルプ化は、典型的にはプロセスの効率性を改善するために付加的な工程薬品をいくつも使用する。これらには、木材チップの蒸解液による含浸を向上させるための界面活性剤、酸化還元触媒としてのアントラキノン、乳化破壊剤、凝集剤、消泡剤、分散剤、洗浄剤などが挙げられる。
より白く、高度に脱リグニンされたパルプが必要とされる場合、クラフトパルプ化後の漂白工程も使用され、パルプを白くし、さらにパルプに残る任意の残留リグニンを分解する。しかし、漂白はセルロースの収率を減少させ、パルプ生産のコストを増加させる。
「カナダ標準ろ水度」は、パルプの希釈試料(水1L中にパルプ3g)が排出され得る速度を測定するための標準化された分析試験である。T 227 om-99((著作権)、1999年、紙パルプ技術協会(TAPPI)、ピーチツリー、ジョージア州)を参照されたい。カナダ標準ろ水度を測定するための自動装置は、トウィング-アルバート インスツルメント社(Thwing-Albert Instrument Company)、西ベルリン、ニュージャージー州、USAなどのいくつかのメーカーから入手可能である。
「H-因子」は、クラフトパルプ化における脱リグニンの速度を測定するために広く使用されている速度論モデルを意味する。これは、温度(T、ケルビン)と時間(t、分)とを組み合わせた単一変数モデルであり、脱リグニンは一段階反応であると仮定している。
Figure 0007131854000004
例えば、Gullichsen, Johan; Fogelholm, Carl-Johan (2000) “Chemical Pulping. Papermaking Science and Technology. 6A.” Finland: Fapet Oy. pp. 291-292. ISBN 952-5216-06-3を参照されたい。つまり、クラフトパルプ化の蒸解工程における時間と温度との関係をH-因子と呼んでいる。したがって、例えば、スケジューリングまたは生産で、リグノセルロース材料のバッチをより早くパルプ化する必要がある場合、H-因子式を使用し、材料を望ましい(減少した)時間内にパルプ化するために必要な蒸解段階の温度の増加を決定する。反対方向に進む場合、パルプ化工場に材料のバッチを望ましい高温に加熱するための蒸気が十分に供給されていない場合、H-因子式を使用し、利用可能な蒸気供給を用いて達成できる減少した温度でバッチを蒸解するために必要とされる追加の時間を決定する。
「カッパー価」は、パルプ中のリグニン濃度の無単位量である。これは、ISO 302:2015に体系化された標準分析法である。カッパー価が小さいほど、パルプ中のリグニンが少ないことを示す。(したがって、小さいカッパー価が望ましい。)自動カッパー価分析装置は、スカラーアナリティカル社(Skalar Analytical B.V.)(ブレダ、オランダ)、BTG エクレポン社(BTG Ecleepens S.A)(エクレポン、スイス)、およびマンテック社(Mantech、Inc.)(ゲルフ、オンタリオ州、カナダ)など、いくつかのメーカーから市販されている。
「リグノセルロース材料」は、制限なく、リグノセルロースを含む植物物質を広く意味する。本方法に使用されるべきリグノセルロース材料は、制限なく、木材、木質植物材料、草本から誘導されてもよく、および/または非木質由来リグノセルロース材料であってもよい。この材料は、主題方法によりパルプ化される前に、他の公知の前処理または抽出方法により、サイズを減少させ、および/または前処理されてもよい。
本方法により得られるリグノセルロースパルプは、さらに、従来の方法により脱リグニンおよび/または漂白されてもよい。
本明細書において使用される「フェノール性化合物」は、以下の構造:
Figure 0007131854000005
(式中、R1、R2およびR3はヒドロキシルに対して2、3、4、5または6位のいずれかで結合してもよく、かつ水素、ヒドロキシル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキル、アルケニル、またはアルキニル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルコキシ、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルヒドロキシル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルカナル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルカルボニル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルコキシカルボニル、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルチオール、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルチオン、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルスルフィド、C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルスルホキシド、C1~C12の分岐鎖アルキルスルホン、アミノ、およびモノ-またはジ-C1~C12の直鎖または分岐鎖アルキルアミノから独立して選択される)
を有する化合物を意味する。
「アルキル」は、直鎖、分岐鎖、または環状の、完全飽和炭化水素部分、例えば、メチル、エチル、1-プロピル、2-プロピル、1-ブチル、2-メチル-1-プロピル、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチルなどを意味する。「アルケニル」は、1つまたはそれ以上の二重結合を有するアルキル基を意味する。「アルキニル」は、1つまたはそれ以上の三重結合を有するアルキル基を意味する。
「アルコキシ」は、O-結合およびC-結合エーテル部分、例えば、-O-C1~C12-アルキル、-C1~C6-アルキル-O-C1~C6-アルキルなどを意味する。
「アルカナル」は、C1~C12直鎖または分岐鎖アルデヒド、例えば-C1~C12-アルキル-C(=O)Hを意味する。
「アルキルカルボニル」は、C1~C12直鎖または分岐鎖ケトン、例えば-C1~C6-アルキル-(=O)-C1~C6-アルキルなどを意味する。
「アルコキシカルボニル」は、C1-C12直鎖または分岐鎖カルボン酸またはエステル、例えば-C1~C12-アルキル-(=O)-OH、-C1~C6-アルキル-(=O)-O-C1~C6-アルキルなどを意味する。
「アルキルチオール」は、-C1~C12-アルキル-SHを意味する。チオール基は、末端にあってもよく、または内部にあってもよい。
「アルキルチオン」は、例えば、-C1~C6-(=S)-C1~C6-アルキルなどを意味する。
「アルキルスルフィド」は、スルホ-エーテル、例えば、-S-C1~C12-アルキル、-C1~C6-アルキル-S-C1~C6-アルキルなどを意味する。
「アルキルスルホキシド」は、例えば-C1~C6-アルキル-(S=O)-C1~C6-アルキルなどを意味する。
「アルキルスルホン」は、例えば-C1~C6-アルキル-(S(=O)2)-C1-C6-アルキルなどを意味する。
本方法の一つのバージョンにおいては、R1、R2またはR3の少なくとも1つは水素ではない。したがって、例えば、R1が水素でない場合、フェノール性化合物は、オルソ(1,2)-、メタ(1,3)-、および/またはパラ(1,4)-モノ置換フェノールのいずれかとすることができる。
Figure 0007131854000006
本方法の別のバージョンにおいては、R1、R2またはR3の少なくとも2つは水素ではない。したがって、例えば、R1およびR2が水素でない場合、フェノール性化合物は、2,6-、2-5-、2-4-、2,3-、3,4-、および/または3,5-ジ置換フェノールのいずれかとすることができる。
Figure 0007131854000007
したがって、例として、また限定ではなく、R1、R2またはR3の2つが水素であり、かつ残りの置換基が水素である場合、フェノール性化合物は、2,6-、2-5-、2-4、2,3-、3,4-、および/または3,5-キシレノールである。
同様に、本方法のなお別のバージョンにおいては、R1、R2またはR3のすべてが水素ではない。ここで、フェノール性化合物は、2,3,4-、2,3,5-、2,3,6-2,4,5-、2,4,6-、および/または3,4,5-トリ置換フェノールのいずれかとすることができる。
Figure 0007131854000008
本明細書において使用される数値範囲は、具体的に開示されているか否かにかかわらず、その範囲内に含まれる全ての数および数のサブセットを含むことが意図される。さらに、これらの数値範囲は、これらの範囲の任意の数または数のサブセットに向けられた請求項をサポートするものとして解釈されるべきである。例えば、1から10までの開示は、2から8まで、3から7まで、1から9まで、3.6から4.6まで、3.5から9.9までなどの範囲をサポートするものとして解釈されるべきである。
本明細書の単一の特徴または制限へのすべての言及は、参照がなされている文脈により特に指定されているかまたは反対の明示がある場合を除き、対応する複数の特徴または制限を含み、逆もまた同様である。不定冠詞「a」および「an」は、「1つ以上」を意味する。
本明細書において使用される方法またはプロセスの工程のすべての組み合わせが、参照された組み合わせがなされている文脈により特に指定されているかまたは反対の明示がある場合を除き、任意の順序で実行することができる。
本発明の方法は、本明細書に記載された方法の必須の要素および制限、ならびに本明細書に記載の、または有機化学一般およびパルプ化および製紙化学に特に有用な、いずれかの付加または任意の成分、構成要素または制限を含むか、それらからなるか、またはそれらから本質的になり得る。
方法:
その方法は従来のクラフトパルプ化反応と同様に進行する。パルプ化されるべきリグノセルロース材料が密封蒸解容器(バッチ消化漕または連続消化漕としても知られる)中に入れられる。従来のクラフト蒸解液も蒸解容器に加えられる。さらに、ある量の本明細書に定義されている1つまたはそれより多くのフェノール性化合物が蒸解容器に添加される。添加されるフェノール性化合物の量は、リグノセルロース材料の脱リグニンを改善するために十分なものである。その後クラフトパルプ化反応は従来の様式で進行する。あるいは、フェノール性化合物は、蒸解期間の開始後および蒸解期間中の任意の時点で消化漕に加えてもよい。
以下の実施例は、本明細書において開示および請求する方法のより完全な説明を提供するものである。実施例は、いかなる様式においても特許請求の範囲に記載した方法の範囲を制限するものではない。
実施例1
2,4-キシレノールを、以下の蒸解条件での蒸解の終了の15分前に加えた。
H-因子:2375
白液-対-木材比:6:1
活性アルカリ:21%(NaOHとして)
硫化度:30%(Na2Sとして)
蒸解温度:170℃
総蒸解時間:157分間
この実施例においては、工場からの針葉樹チップを約4および約8mmの間のサイズにスクリーニングした。オーブンで乾燥したチップ(500g)をMK消化漕(M/K600-2モデル;M/Kシステムズ社、ノースアダムス、マサチューセッツ州)に入れ、消化漕を必要量のNaOHおよびNa2Sで満たした。その後、内容物を蒸解液の強制循環により熱交換を通して加熱した。温度が100℃に達したとき、空気および他の非凝縮性ガスが、10秒間弁を開くことにより容器の頂部の圧力制御弁を通して開放された。その後、内容物を170℃の蒸解温度に到達するまで加熱した。
2,4-キシレノールを用いる蒸解のため、2,4-キシレノールを、それ以外は同一の条件下で、蒸解の終了15分前に蒸解液の循環ループに注入した。2,4-キシレノールのpHは、消化漕に注入する前に12.5に調整された。これは、2,4-キシレノールのヒドロキシル基のイオン化によるアルカリ消費を補償するためである。
添加される2,4-キシレノールの量は、リグノセルロース材料のオーブン乾燥重量に対して0.75重量%であった。
対照として、同じプロセス条件下で2,4-キシレノールを添加しないで3つの同一のバッチを蒸解した。各バッチに対して、カッパー価、受入収率(accept yields)、および拒否収率(reject yields)を決定した。3つのバッチの平均カッパー価、受入収率および拒否収率は次のとおりであった。
カッパー価:32.2
受入収率:42.3%
拒否収率:0.10%
試験用に、同じプロセス条件下で上述の量の2,4-キシレノールの添加を用いて2つの同一のバッチを蒸解した。2つの試験のデータは平均化され、次のとおりであることが分かった。
カッパー価:27.7
受入収率:42.1%
拒否収率:0.245%
したがって、パルプのカッパー価は、2,4-キシレノールを用いた場合により低くなり(27.7対32.2)、よってクラフトパルプ化の性能が大幅に向上したことを示しているということが容易にわかる。
実施例2
この実施例においては、2,4-キシレノールを蒸解サイクルの半分で添加した以外は、試験は実施例1に挙げられたのと同一の条件下で行われた。再度、2,4-キシレノールを添加する2つの試験を実行した。平均カッパー価、受入収率および拒否収率は次のとおりであった。
カッパー価:26.7
受入収率:41.9%
拒否収率:0.07%
したがって、パルプのカッパー価は、2,4-キシレノールを用いた場合に、2,4-キシレノールを使用していない場合と比較して、より低かった。これらの結果は、明らかに、消化が最高温度に達し、蒸解時間の半分を過ぎた後、蒸解工程へのフェノール性化合物の添加がクラフトパルプ化の結果を有意に向上させることを証明している。
実施例3
この実施例においては、添加された2,4-キシレノールの量がリグノセルロース材料のオーブン乾燥重量に対して0.375重量%であった以外は、試験は実施例2に挙げられたのと同一の条件下で行われた。2つの試験の平均カッパー価、受入収率および拒否収率は次のとおりであった。
カッパー価:28.9
受入収率:42.8%
拒否収率:0.06%
したがって、パルプのカッパー価は、2,4-キシレノールを用いた場合に、実施例1に挙げられたように2,4-キシレノールを使用しないで得られた対応する収率と比較して、より低く、受入収率は、2,4-キシレノールを用いた場合に、実施例1に挙げられたように2,4-キシレノールを使用しないで得られた対応する収率と比較して、より高かった。この実施例は、クラフトパルプ化の性能が蒸解工程へのフェノール性化合物の添加により向上されることを示している。
実施例4
加速的かつ選択的な脱リグニンを達成するフェノール性化合物の添加による効果は、低H-因子(2150)でリグノセルロースバッチを蒸解し、0.75重量%の2,4-キシレノール(リグノセルロース出発材料のオーブン乾燥質量に対して)を添加することから得られる結果によっても証明された。すべての他の点において、この実施例は、実施例1と同じであった。ここで、受入収率は43.2%であった。しかし、この実施例のH-因子は、対照蒸解のものよりも225低かったが、低いカッパー価を有するパルプを生産した。
0.75重量%の変化で添加剤を使用しておよび使用しないでH-2375で得られたすべてのパルプの光学(白色度および不透明度)および強度特性(引張、引裂き、破裂および折畳み)が同様であることを明らかにした。図1および図2を参照されたい。図1は、クラフトパルプ化プロセスの蒸解工程中の添加剤として2,4-キシレノールを添加した場合と添加しない場合とのパルプ強度特性を比較するグラフである。左側のY軸は、比引張強さ(N*m/g)を示し、X軸はカナダ標準ろ水度(mL)を示し、右側のY軸は比破裂強さ(kPa*2/g)、比引裂き強さ(mN*2/g)、および耐折強さ(log10)を示す。図1にみられるように、これらの指標(metrics)のすべては、対照と試験サンプルとで非常に似ている。
図2は、クラフトパルプ化プロセスの蒸解工程中の添加剤として2,4-キシレノールを添加した場合と添加しない場合とのパルプ光学特性を比較するグラフである。左側のY軸はTAPPI不透明度を示し、右側のY軸はTAPPI白色度を示し、X軸はカナダ標準ろ水度を示す。対照および試験サンプルは、非常に似た結果を示した。
対照サンプルおよびキシレノールで処理した試験サンプルはすべて、同様のカナダ標準ろ水度(CSF)を有した。図1および図2のX軸を参照されたい。

Claims (4)

  1. 含浸工程および含浸工程の後に行われる別の蒸解工程を有するクラフトパルプ法において、追加のフェノール性化合物を蒸解工程の間かつ蒸解工程の開始後であって蒸解工程の完了の約5分~約120分前の時点でクラフトパルプ化反応に添加することを含むクラフトパルプ法であって、
    フェノール性化合物が、クラフトパルプ反応にかけられているリグノセルロース材料のオーブン乾燥重量に対して約0.75重量%~約0.375重量%の量で蒸解工程に添加され;フェノール性化合物が、
    Figure 0007131854000009
    (式中、R 1 、R 2 およびR 3 が独立して、C 1 ~C 6 の直鎖または分岐鎖アルキル、アルケニル、またはアルキニル、およびC 1 ~C 6 の直鎖または分岐鎖アルコキシからなる群より選択される)
    からなる群より選択される
    クラフトパルプ法
  2. フェノール性化合物を、蒸解工程の完了の遅くとも約15分前の時点で添加することを含む請求項1記載のクラフトパルプ法。
  3. 含浸工程および含浸工程の後に行われる別の蒸解工程を有するクラフトパルプ法において、キシレノールを蒸解工程の間かつ蒸解工程の開始後であって蒸解工程の完了の約5分~約120分前の時点でクラフトパルプ化反応に添加することを含むクラフトパルプ法であって、キシレノールが、クラフトパルプ反応にかけられているリグノセルロース材料のオーブン乾燥重量に対して約0.75重量%~約0.375重量%の量で蒸解工程に添加される、クラフトパルプ法。
  4. キシレノールを、蒸解工程の完了の遅くとも約15分前の時点で添加することを含む請求項3記載のクラフトパルプ法。
JP2020522724A 2017-10-17 2018-10-17 クラフトパルプ法における添加剤としてのフェノール類 Active JP7131854B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201762573510P 2017-10-17 2017-10-17
US62/573,510 2017-10-17
PCT/US2018/056208 WO2019079388A1 (en) 2017-10-17 2018-10-17 PHENOLS AS ADDITIVES IN KRAFT PASTE REDUCTION

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021510395A JP2021510395A (ja) 2021-04-22
JP7131854B2 true JP7131854B2 (ja) 2022-09-06

Family

ID=64427188

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020522724A Active JP7131854B2 (ja) 2017-10-17 2018-10-17 クラフトパルプ法における添加剤としてのフェノール類

Country Status (6)

Country Link
US (1) US11390990B2 (ja)
EP (1) EP3697961A1 (ja)
JP (1) JP7131854B2 (ja)
BR (1) BR112020007605A2 (ja)
CA (1) CA3079732A1 (ja)
WO (1) WO2019079388A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7242483B2 (ja) * 2019-09-12 2023-03-20 日華化学株式会社 リグノセルロース材料の蒸解促進剤及びそれを用いたパルプの製造方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040089431A1 (en) 2000-11-24 2004-05-13 Thomas Fant Method for alkaline batch cooking of fiber material

Family Cites Families (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US296935A (en) 1884-04-15 Gael febdinand dahl
US2070632A (en) 1932-03-10 1937-02-16 George H Tomlinson Method of treating pulp mill waste cooking liquors
BE536639A (ja) * 1956-11-26
US3446700A (en) * 1966-03-07 1969-05-27 Diamond Shamrock Corp Process for cooking woodchips with a liquor containing condensation product of vicinal epoxide and phenol
JPS5240604A (en) 1975-09-22 1977-03-29 Honshu Paper Co Ltd Process for making pulp by alkali method
ZA773044B (en) 1976-06-02 1978-04-26 Australian Paper Manufacturers Improvements in pulping processes
US4208350A (en) * 1978-03-06 1980-06-17 Boise Cascade Corporation Separating phenols from alkaline pulping spent liquors
US4134787A (en) * 1978-05-26 1979-01-16 International Paper Company Delignification of lignocellulosic material with an alkaline liquor containing a cyclic amino compound
JPS5946497B2 (ja) 1979-12-26 1984-11-13 ボイズ・キヤスケ−ド・コ−ポレ−シヨン アルカリ法パルプ廃液からのフエノ−ル類の分離法
US4597830A (en) * 1983-06-20 1986-07-01 The University Of Alabama Method and pulping composition for the selective delignification of lignocellulosic materials with an aqueous amine-alcohol mixture in the presence of a catalyst
US5250152A (en) 1991-02-20 1993-10-05 Betz Paperchem, Inc. Ethoxylated alcohol and dialkylphenol surfactants as Kraft pulping additives for reject reduction and yield increase
NO992021L (no) * 1998-05-12 1999-11-15 Dow Corning FramgangsmÕte for pulpbehandling av tremasse
CN1213197C (zh) * 1999-02-15 2005-08-03 柯兰姆有限公司 木素纤维素材料的氧法制浆及回收制浆化学药品的方法
US20070240837A1 (en) * 2006-04-13 2007-10-18 Andritz Inc. Hardwood alkaline pulping processes and systems

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20040089431A1 (en) 2000-11-24 2004-05-13 Thomas Fant Method for alkaline batch cooking of fiber material

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
R.G. Sjodahl,The influence of industrial black liquor in the delignification rate in kraft cooking,Journal of pulp and paper science,米国,2007年,33,4,240-245

Also Published As

Publication number Publication date
CA3079732A1 (en) 2019-04-25
JP2021510395A (ja) 2021-04-22
WO2019079388A1 (en) 2019-04-25
BR112020007605A2 (pt) 2020-09-29
EP3697961A1 (en) 2020-08-26
US20190112757A1 (en) 2019-04-18
US11390990B2 (en) 2022-07-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10023995B2 (en) Process and a dissolving pulp manufactured by the process
CA2967571C (en) Process for the production of a treated pulp, treated pulp, and textile fibres produced from the treated pulp
RU2445414C2 (ru) Способы карбонатной предварительной обработки и варки целлюлозного материала
FI127582B (en) Procedure for extracting lignin
US20170130397A1 (en) Method of producing dissolving pulp from lignocellulosic material
US6464827B1 (en) Method of digesting wood with an alkaline liquor by adding an acidic agent to precipitate dissociated lignin
Jafari et al. Oxygen delignification of conventional and high alkali cooked softwood Kraft pulps, and study of the residual lignin structure
Vila et al. On the recovery of hemicellulose before kraft pulping
JP7131854B2 (ja) クラフトパルプ法における添加剤としてのフェノール類
JP7292296B2 (ja) 溶解パルプの製造方法
JP2009540132A (ja) パルプの製造方法
Deshpande et al. Lignin carbohydrate complex studies during kraft pulping for producing paper grade pulp from birch
JP2018104877A (ja) 化学パルプの製造方法
Hanhikoski et al. Biorefining of Scots pine using neutral sodium sulphite pulping: investigation of fibre and spent liquor compositions
KR20150093825A (ko) 셀룰로스 펄프화 공정에서 나트륨 다이티오나이트의 용도
Radiotis et al. Optimizing hardwood prehydrolysis for simultaneous production of bioproducts and biomaterials
Jahan et al. Sodium carbonate pre-extraction of Trema orientalis in the production of paper grade pulp
Kvarnlöf et al. Oxygen delignification of acid sulfite and bisulfite softwood pulps
Bose et al. Inclusion of a pressurized acidolysis stage in chemical pulp bleaching
US20100263813A1 (en) Green liquor pretreatment of lignocellulosic material
Chen et al. Kraft Pulping of Softwood Chips with Mild Hot Water Pre-hydrolysis to Understand the Effects of Wood Chip Thickness.
Ghazy et al. Modification of Egyptian Bagasse Kraft Pulping Using Yield-increasing Additives Ι-Effect on Chemical Properties
Senthilkumar The effect of calcium on Delignification in Kraft Cooking of Eucalyptus
Juvonen Kraft pulp bleaching pretreatments
Fišerová et al. Influence of green liquor and hot water pre-extraction of hardwoods on kraft pulping

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7426

Effective date: 20200811

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201023

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210921

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211005

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20211228

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220401

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220802

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220818

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7131854

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150