JPS5946497B2 - アルカリ法パルプ廃液からのフエノ−ル類の分離法 - Google Patents

アルカリ法パルプ廃液からのフエノ−ル類の分離法

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JPS5946497B2
JPS5946497B2 JP17018779A JP17018779A JPS5946497B2 JP S5946497 B2 JPS5946497 B2 JP S5946497B2 JP 17018779 A JP17018779 A JP 17018779A JP 17018779 A JP17018779 A JP 17018779A JP S5946497 B2 JPS5946497 B2 JP S5946497B2
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Description

【発明の詳細な説明】 この発明は、グリノセルロースのアルカリパルプ法で得
られる廃液からフエノール類を分離する方法に関してい
る。
特にクラフト法またはソーダ法で木材パルプ製造時のア
ルカリ性黒液からフエノール類を分離する方法に関して
いる。この明細書で1フエノール2゛は一般的な意味で
用い、フエノール自身のみでなく一般にフエノール型化
合物も意味し、特にフエノール、o−、m一およびp−
クレゾール、グアヤコール、バニリンおよびアセトバニ
ロンである。
アセトバニロン以外の上記フエノール類は、公知でかつ
重要な工業的用途を有している。
フエノール自身はプラスチツク、可塑剤、樹脂、接着剤
、繊維、医薬品、除草剤および殺生物剤に広く用いられ
ている。クレゾールは除草剤中樹脂、可塑剤、消毒剤、
抗酸化剤の製造および浮遊選鉱に用いられている。グア
ヤコールは医薬品におよび香料および芳香剤の製造に用
いられる。バニリンは香料として公知であり、医薬品の
製造に用いられる。リグノセルロースのアルカリ法パル
プ製造中に上記のフエノール類がリグノセルロースのリ
グニンの分解により多量に製造されることは公知である
。例えば、クラフト法黒液の代表的試料は、固形分で0
.85wt%のフエノール類を含んでいる。したがつて
、リグノセルロースのアルカリ法パルプからの廃液は、
フエノール性物質の莫大な量の潜在源である。代表的日
産1000トンのクラフトパルプ工場は、1550〜1
900トン(固形分)/日の黒液を生産する。この量の
黒液のフエノール含量は、21500〜37500ポン
ドのオーダーである。現在まで、この資源に存在する多
量のフエノール性化合物を、工業的に回収する試みは成
功しなかつた。
現在、これらの材料は黒液中に残留し、工場の回収工程
で燃焼されていた。重要な工業的化学薬品を無駄にする
理由は、従米これが含まれる多量のアルカリ性液体から
小割合で存在しているのを単離する有効な実用的一段階
方法はなかつた。
USP2lO47Ol、2489200、272122
1および2871270には、酸性亜硫酸パルプ法廃液
からバニリンを製造する方法が記載されている。
しかし、この方法は酸性の廃液を先ず中和してアリカリ
性液体にし、次いでアルカリ性液体を酸素添加してリグ
ノスルホン酸含有物をバニリンに転換してからバニリン
を酸素化液体から分離する必要があつた。USP237
5283には、クラフトパルプ廃液からメトキシフエノ
ールの製造法が記載され、先ず廃液を固体に乾燥し、得
られる固体を300〜600℃で熱分解してメトキシフ
エノールを生成し、これをベンゼンで抽出して熱分解生
成物から分離している。
ChernOvsOv他は、Tr.Uies.Nauc
h.一IssledJustTsellyul.−Bu
m.PrOm・1972、滝61P.172〜80(ケ
ミカルアブストラクツVOl8O5O89xO974〕
)でクラフト法黒液からその一成分がグアヤコールであ
る抽出物を単離する方法を発表している。
この方法は(1)アルカリ性液体を濃塩酸で酸性化、(
2)液体を70℃に加熱、(3)P過してグニン除去、
(4)食塩で飽和、(5)ジエチルエーテルで抽出する
ことによりなつている。しかし、グアヤコールの収率は
低く、グアヤコール製品は非フエノール性化合物で甚だ
しく汚染され、グアヤコールは時間を要し困難な補助的
手段によつてのみ抽出できる。リグノセルロースのアル
カリパルプ法から得られる廃液のフエノール性含有物を
、C22の低級脂肪族アルコール特にプロピルアルコー
ルよりなる溶剤で抽出することによりアルカリ性廃液か
らフエノール性物質を酸性化することなく分離できるこ
とを見出した。この方法を行うと、アルコール溶剤はナ
トリウム塩の形態で撰択的に高収率でフエノール性化合
物を抽出する。このことは、抽出前に廃液に何らの化学
的予備処理を行う必要なしに達成できる。さらに、黒液
をパルプ工場の回収系に戻すのに適した状態のままにし
ておく。フエノール性化合物を分離するこの発明の方法
で用いるのに適した廃液は、広範にはリグノセルロース
のアルカリ法パルプ製造で得られたもの、特に広葉樹、
針葉樹またはこれらの混合物のアルカリ法パルプ製造が
得られた廃液である。したがつて、適当な廃液は、世界
中で実施されている常法のクラフト法およびソーダ法か
ら得られる。このような廃液はPHが少なくとも10の
アルカリ性である。商業的なクラフト法およびソーダ法
の廃液の通常のPHは、約PHllないし約13である
。クラフト法では、木材チツプは160〜175℃の温
度で2〜4時間蒸解する。より詳しくは、木材チツプを
170〜173℃で、100〜110PS!の水蒸気圧
で蒸解する。蒸解液は、Na2Oとして計算して40〜
509/.tで苛性ソーダと硫化ソーダとの組合せより
なつている。蒸解終点で、パルプと黒液とをブロータン
クにブローし、そこで前の工程から得られる稀黒液で稀
釈する。
黒液はパルプから分離し、パルプは洗滌して所期の用途
に用いる。ソーダ法の処理も類似しているが、もし用い
たとしても硫化ソーダは比較的少量しか用いない。
主要蒸解薬は苛性ソーダである。蒸解温度は160〜1
80℃、蒸解時間は4〜6時間の範囲である。苛性ソー
ダ蒸解薬は、Na2Oとして50〜609/tの量で用
いる。アルカリ法パルプ製造は両者とも、リグノセルロ
ースのリグニングを攻撃して、リグニンの一部をフエノ
ール類およびその誘導体に変換する。
代表的な針葉樹アルカリパルプ法で得られる黒液は、約
0.85wt%(固形分)のフエノール性化合物を含ん
でいる。廃液を上記のフエノール類分離処理に感受性に
するには、少なくとも実用上望ましい理由で、約50w
t%まで、好ましくは25〜45wt%の固形分まで廃
液を濃縮することだけが必要である。
このことは多重効用エバポレーターまたは他の適当な濃
縮装置を用いて達成できる。フエノール系化合物含有物
の分離には、この化合物の撰択的溶剤で廃液を抽出する
溶剤は次の基準に合致しなければならない。フエノール
塩の浪好な溶剤、というのはフエノール類はアルカリ金
属(ナトリウム)塩の形態である。
水に実質上溶解せず、二相系を作ること。
黒液またはフエノールのソーダ塩と反応しないこと。
廃液は非常に種々雑多な組成である点よりして一般に困
難なことであるが、廃液からフエノール塩を撰択的に除
去すること。
あまりにも高沸点でなくかつ循環に適した条件下でフエ
ノール塩に不純物を導入することなく、抽出したフエノ
ール塩から容易に除去できること。
商業的に実施可能即ち低コストで多量に入手できること
。回収可能であること。
溶剤相と黒液相との間にできるだけ高い比重差を作り得
る比重であること。
溶剤相と黒液相との間にできるだけ大きな界面張力を作
り得ること。
黒液と溶剤との間フエノールナトリウム塩の分配係数が
できるだけ高いこと。
市販のすべての有機溶剤中、一つのグループの溶剤が上
記基準に最良に合致し、かつパルプの廃液からフエノー
ル性化合物の大規模な商業的分離に最も適していること
が判明した。
このグループの溶剤は、低級脂肪族アルコールで、エタ
ノール、n−プロパノール、i−プロパノール、n−ブ
タノール、Sec−ブタノール、i−ブタノール、t−
ブタノールおよびすべてのペンタノールを含んでいる。
この発明の目的には、これらのアルコール溶剤は単独ま
たは混合物で用いられる。パルプ廃液のアルコール溶剤
での抽出は、原料、廃液組成および他の操業条件により
決定される適当な溶剤/廃液比を用いて実施される。
一般に、0.5〜3:1の溶剤対廃液比が適当である。
溶剤抽出は、用いる特定の溶剤混合物の分配係数に左右
される任意所望段階数で操業される適当なタイプの抽出
装置で実施される。抽出温度は、溶剤の凍結点のすぐ上
からほぼ沸点までの間で変化する。
大気圧が用いられる。大気圧を用いる場合、一般に黒液
は工場から熱いままで処理されるので、抽出温度は約2
0℃と溶剤の沸点との間で変化する。抽出によりフエノ
ール類を含む溶剤相および抽残液または残留黒液相を形
成する。
これらは常法で分離される。次いで、溶剤相は含有フエ
ノール性材料の分離のために処理される。一つの操作態
様では、溶剤相を蒸留して溶剤を回収し、抽出液を濃縮
する。
濃縮抽出液を、僅かに過剰の酸、例えば硫酸またはリン
酸で酸性化する。これによりフエノールナトリウム塩は
遊離のフエノール類に変化する。遊離フエノール類含有
媒質を、トルエンのような適当な溶剤で抽出し、その後
蒸発により溶剤を除去する。これにより混合フエノール
の残留物となり、分留により分離できる。フエノール性
材料を除去した黒液は、水蒸気ストリツピングして残留
溶剤を除去して、廃液回収系に戻して常法で処理する。
水蒸気ストリツピングにより除去した溶剤は、溶剤相よ
り蒸留で回収した溶剤と一緒にし、さらに廃液処理のた
めに抽出機に再循環する。この発明の方法を、次の実施
例で説明する。
実施例 1.この実施例は、この発明の方法を溶剤とし
てイソプロパノールを用いてクラフト法黒液からフエノ
ール類の抽出への応用を示す。
針葉樹チツプの商業的クラフトパルプ法から得た黒液0
.35tを、出発原料として用いた。
黒液は、固形分35.5%、トール油石ケン除去後のP
Hl3.2Oを有していた。廃液を、水12.20%含
む共沸イソプロパノールで室温で、共沸イソプロパノー
ル3500TfL1を用いて10回(350m1/回)
連続的に抽出した。軽質相中のイソプロパノール溶剤を
、79〜82℃で蒸留して除去した。
得られる濃縮抽出液を、水120711で稀釈してPH
l2.65の溶液を得た。溶液を、そのPHが6.50
になるまで29.00%硫酸で酸性化した。得られる黒
色、重質沈澱を、F5過により除去し、済液をジエチル
エーテル50m1づつで室温で3回抽出した。
一緒にしたエーテル抽出液をロータリーエバポレーター
で15〜25℃で約5.0m1に蒸発させた。ヒユーレ
ツトパツカードモデル700ガスクロマトグラフイを用
い、12フイート10%SE3O′%/′ステンレスス
テイールカラム、140℃、ヘリウム20m1/分で、
濃縮液をフエノール性化合物にいてガスクロマトグラフ
イで検査した。
分析結果を、第1表に示す。実施例 2. この実施例は溶剤としてイソプロパノールを用い、ソー
ダ法黒液からのフエノール性化合物の抽出を示す。
出発物質として、固形分35.0%のソーダ法黒液を用
いて、実施例1の処理を繰返した。
分析の結果を、第2表に示す。
実施例 3 この実施例は、抽出溶剤としてn−プロパノールを用い
てクラフト蒸解廃液からのフエノール性化合物の抽出を
示す。
PH約12.5を有し固形分37.5001)を含む商
業的針葉樹クラフト法黒液600m1!を、水28.2
%を含む共沸n−プロパノールで1.5″×4′のガラ
スカムラ中で連続的に抽出した。
抽出温度は、60℃であつた。共沸n−プロパノール6
00m1を用いて、6.50回の抽出を行つた。抽出で
得られる有機相を分離し、濃厚なシロツプに濃縮し、氷
酢酸10.00m1でPH7.OOに酸性化した。
遊離フエノール類を含む中和抽出液を、ジエチルエーテ
ル50m1づつで3回抽出した。
一緒にしたエーテル抽出液を、減圧下室温で約2m1に
濃縮した。得られるエーテル濃縮液を、ガスクロマトグ
ラフイで検査した。
結果を第3表に示す。実施例 4. この実施例は、溶剤としてn−ブタノールを用いて黒液
からのフエノール性化合物の抽出を示す。
固形分32.33%、PHl3。l5を有する商業的針
葉樹クラフト法黒液4001を、120CrfL×8.
20?のガラスカラム中で水20.1%を含む共沸n一
ブタノールで48時間連続的に抽出した。抽出終期に、
有機溶剤相を分離し、大部分のブタノールが除去される
まで蒸留した。得られる濃褐色の濃縮液を、水200m
1に溶解し、50%硫酸でPH6.5に酸性しフエノー
ル類を生じさせた。
酸性化混合物を、ジエチルエーテル100m1づつで3
回抽出した。一緒にしたエーテル抽出液を濃縮し、濃縮
液をガスクロマトグラフイで検査した。分析結果は、抽
出液は黒液出発材料1ガロン当リグアヤコール4.01
379およびフエノール0.14329含んでいた。
o−クレゾール、m−およびp−クレゾール、バニリン
およびアセトバニロンの量は、同じ黒液濃度基準で実施
例2と実質上同一であつた。実施例 5. この実施例は、各種の溶剤を用い異なる温度(25℃お
よび65゜C)でのクラフト法黒液からフエノール性化
合物を一回抽出したときの溶剤相のグアヤコールおよび
バニリンの分配係数を示す。
クラフト法黒液100m1を、共沸有機溶剤100m1
ととも250m1のメスシリンダー中で強力に振盪した
。最大の相分離に要する時間およびその量を記録した。
有機相を実施例1のように処理した、即ち有機溶剤を留
去し、フエノール性化合物を中和残留物(PH6.5O
)から等容量のジエチルエーテルで3回抽出した。
濃縮したエーテル抽出液を、クロマトグラフで検査した
。1回の抽出でのグアヤコールおよびバニリンの収量お
よびその分配係数を第4表A.Bに示した。
実施例 6. この実施例は潤葉樹パルプ黒液からのフエノール性化合
物の抽出を示す。
出発原料として、赤はんの木(Alnusrubra)
チツプの実,験室クラフトパルプ法から得た黒液0.3
5tを用いた。
固形分38.63%、PHl3.lOであつた。黒液を
、水12.20%含む共沸1−プロパノールで室温で、
共沸イソプロパノール3500m1を用いて連続的に1
0回(350m1/回)抽出した。軽質相のイソプロパ
ノール溶剤を、79〜82゜Cの蒸留で除去した。
得られる濃厚抽出液を、水120m1で稀釈し、20(
f)H2SO4でPH6.5Oに酸性化した。得られる
黒色、重質沈澱をF過により除去し、済液をジエチルエ
ーテル50m1づつで3回抽出した。一緒にしたエーテ
ル抽出液を口ータリーエバポレータ一で室温で約5.0
m1に濃縮した。濃縮抽出液中のフエノール性化合物を
、実施例1のようにしてガスクロマトグラフで検査した
分析結果を第5表に示す。
辷施例 7. この実施例は、溶剤としてペンタトールを用いC黒液か
らのフエノール性化合物の抽出を示す。
針葉樹チツプの商業的クラフトパルプ法から得ピ黒液0
.351を、出発原料として用いた。固形手35.50
(!l)、PHl3.2Oであつた。黒液を、共弗2−
ペンタトール(67.80wt%)で室温で16.00
時間抽出した。軽質相中の2−ペンタトール溶剤は、蒸
留で除人し、濃縮抽出液を実施例1のように処理した。
伯出液中のフエノール性化合物を、実施例1のようにガ
スクロマトグラフイで検査した。分析結果を、第6表に
示す。
註:カツコ内は未抽出黒液中のフエノールの量。
実施例 8.この実施例は、この発明方法で得たフエノ
ール性抽出液のバニリンを他のフエノール性化合物から
分離するのを示す。
35.50%針葉樹黒液3tをイソプロパノールで完全
に抽出して得た中性、エーテル可溶性フエノール性抽出
液65m1を、出発原料として用いた。
溶液はバニリン4.009および他のフエノール性化合
物8.4639を含んでいた(第7表参照)溶液を、室
温、PH2.5Oで3時間連続しながら水1007n1
中のNaHSO34.lO59と混合した。PHを5.
50%の亜硫酸を添加してコントロールした。攪拌後、
油性軽質相を、ジエチルエーテル100m1づつで3回
抽出して除去した。淡褐色抽残液を、減圧下60℃に5
0m1まで濃縮して過剰のSO2を除去した。
濃縮液を稀苛性ソーダでPH6.5Oに中和し、ジエチ
ルエーテル60m1づつで3回抽出した。一緒にしたエ
ーテル抽出液を、蒸発乾固して乾燥重量3.8769の
バニリン(96.90%回収)を得た。この製品はM.
P.78〜8『Cを有し、バニリンの標準試料で融点降
下はなかつた。粗製品は、ガスクロマトグラフでバニリ
ンに相当する単一のピークのみを示した。バニリン除去
後の油性軽質相のガスクロマトグラフ検査は、重亜硫酸
塩処理で他のフエノール性物質が除去されなかつたこと
を示した。実施例 9. トール油を用いる分留によるフエノール類の分離350
m1丸底フラスコ中のフエノール性化合物549および
トール油1007n1の混合物を、常圧で1.5×37
C7TLのガラスカラムを用いて分留した。
カラムに内径4.5m77!のガラス螺旋を充填し、厚
さ2″のガラスウールで断熱した。フエノール性化合物
の混合物は、フエノール3.009、o−タレゾール6
.509、M,p−クレゾール5.009(比1.0:
1.0)、グアヤコール32.509および3,5−キ
シレノール7.009よりなつていた。蒸留物の各フラ
クシヨンは、個々の化合物の沸点範囲に基づいて集めた
。各フラクシヨンの組成を実施例1のようにしてガスク
ロマトグラフで決定した。結果を第8表に示す。実施例
10. この実施例は、この発明の目的に低級アルコール以外の
種々の溶剤が不適当なのを示す。
用いた市販溶剤の例は、次の通りであつた。
炭化水素:シクロヘキサン、トルエン。ハロゲン化炭化
水素:クロロホルム、1,1,1−トリクロロエタン。
工ーテル:石油エーテル(B.P.3O〜601C)、
ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン(
1,4−ジエチレンオキシド)。
ケトン:4−メチル−2−ペンタトン。針葉樹チツプの
商業的クラフトパルプ法からの黒液0.35tを、出発
原料として用いた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 次の各工程よりなるフェノール類の製造法:(a)
    リグノセルロースをアルカリパルプ法でパルプ化してセ
    ルロースパルプおよびフェノール、クレゾール、キシレ
    ノール、グアヤコール、アセトバニロンおよびバニリン
    よりなるフェノール類のアルカリ金属塩としてのフェノ
    ール混合物を含むアルカリ性廃液を得ること、(b)廃
    液をパルプから分離すること、 (c)廃液を約50wt%までの固形分に濃縮すること
    、(d)濃縮した廃液を炭素原子2〜5個を有する低級
    脂肪族アルコールよりなる溶剤で、溶剤の凍結点の直ぐ
    上からほぼ沸点までの温度で抽出して、フェノール類の
    アルカリ金属塩を含む溶剤相および水性相を形成させる
    こと、(e)溶剤相を水相から分離すること、 (f)溶剤相から溶剤を除去して分離した溶剤相を濃縮
    すること、(g)硫酸、リン酸および酢酸よりなる群の
    酸で得られた濃縮溶剤相を酸性化して含まれるフェノー
    ル類のアルカリ金属塩を遊離フェノール類に変換するこ
    と、(h)酸性化した濃縮溶剤相を実質上水非混和性、
    遊離フェノール類に対する選択的溶剤で溶剤抽出するこ
    と、(i)得られる遊離フェノール溶剤抽出液を分離す
    ること、(j)含有フェノール類を分離するために遊離
    フェノール溶剤抽出液を分別蒸留すること。 2 リグノセルロースをクラフト法でパルプ化する特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 3 リグノセルロースをソーダ法でパルプ化する特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 4 廃液を固形分約25〜約44wt%に濃縮する特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 5 廃液は少なくとも10のpHを有する特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 6 廃液に対する溶剤が実質上エタノールよりな特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 7 廃液に対する溶液がn−プロパノールである特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 8 廃液に対する溶剤がイソプロパノールである特許請
    求の範囲第1項記載の方法。 9 廃液に対する溶剤がブタノールである特許請求の範
    囲第1項記載の方法。 10 廃液を大気圧、約20℃ないし溶剤のほぼ沸点の
    温度で溶剤で抽出する特許請求の範囲第1項記載の方法
    。 11 フェノール類に対する選択的溶剤がトルエンであ
    る特許請求の範囲第1項記載の方法。 12 分別蒸留の前にフェノール類粗混合物にトール油
    を添加する特許請求の範囲第1項記載の方法。 13 酸が硫酸である特許請求の範囲第1項記載の方法
    。 14 分離した溶剤相を蒸留で濃縮する特許請求の範囲
    第1項記載の方法。
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