JP7131406B2 - 正極材料、及びその製造方法、電池、並びに電子機器 - Google Patents

正極材料、及びその製造方法、電池、並びに電子機器 Download PDF

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Description

本発明は、正極材料、及びその製造方法、正極材料を用いた電池、並びに電池を用いた電子機器に関する。
近年、リチウムイオン二次電池は、ハイブリット車、電気自動車などへの応用で注目されている。また、エネルギーハーベストへの関心が高まるにつれ、発電した電気エネルギーを蓄電及び供給可能な二次電池は、様々な応用への可能性が広がるため注目されている。特に、電解質に液体を使用しない全固体型リチウム二次電池は、安全性の点から関心が集まっている。今日、市販化された全固体二次電池としては、薄膜二次電池がある。これは、正極にLiCoO、電解質にLiPON、負極にLiを用いた構成である。しかし、こうした電池の応用分野を広げるため電池容量の増加が常に求められている。
電池容量を向上させる方法としては、例えば、高電位の正極を採用する二次電池が挙げられ、現在、正極活物質に電位の高い材料を用いる検討が行われている。その材料の一つが、LiCoPである。LiCoPは、高い電位が得られる正極材料である。しかし、これまで知られているLiCoPの容量は、理論容量まで達していない。特に全固体電池においては、その傾向が著しい。
特開2008-204702号公報 特開平6-275277号公報
本発明は、電池容量を向上できる正極材料、及びその製造方法、前記正極材料を用いた電池、並びに前記電池を用いた電子機器を提供することを目的とする。
1つの態様では、正極材料は、
組成式LiCoPで表され、
X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
FT-IR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy、フーリエ変換赤外分光法)測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である。
また、1つの態様では、正極材料の製造方法は、
組成式LiCoPで表され、
X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である正極材料を製造する正極材料の製造方法であって、
アモルファスのLiCoPに熱処理を施すこと含む。
また、1つの態様では、電池は、正極材料を含む正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に設けられた電解質と、を有し、
前記正極材料が、組成式LiCoPで表され、
X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である。
また、1つの態様では、電子機器は、
正極材料を含む正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に設けられた電解質を有する電池と、
前記正極及び前記負極と電気的に接続された電子回路と、
を備え、
前記正極材料が、
組成式LiCoPで表され、
X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である。
1つの側面として、電池容量を向上できる正極材料を提供できる。
また、1つの側面として、電池容量を向上できる正極材料の製造方法を提供できる。
また、1つの側面として、高い電池容量を有する電池を提供できる。
また、1つの側面として、高い電池容量を有する電池を備える電子機器を提供できる。
図1は、FT-IRスペクトルから半値幅を求める方法を説明するための図である。 図2は、開示の電池の一例を示す概略断面図である。 図3は、開示の電子機器の一例を示す概略図である。 図4は、実施例1及び比較例2の正極材料のX線回折スペクトルである。 図5は、実施例1の正極材料のFT-IRスペクトルである。 図6は、比較例1の正極材料のFT-IRスペクトルである。 図7は、比較例2の正極材料のFT-IRスペクトルである。 図8は、実施例1の電池の充放電曲線である。 図9は、比較例1の電池の充放電曲線である。 図10は、比較例2の電池の充放電曲線である。
(正極材料)
開示の正極材料は、組成式LiCoPで表される。
正極材料は、X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有する。
正極材料は、FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、ピークの半値幅が、73cm-1未満である。
正極材料については種々の報告があり、その中の一つに結晶性のLiCoPについての報告がある(Kim, H.et al., Chemistry of Materials 2011, 23(17),3930-3937)。この報告では、LiCoPは、理論的には1,000Wh/kgのエネルギー密度を有するとある。これは、従来の正極材料のエネルギー密度の2倍程度のエネルギー密度である。このように、大きなエネルギー密度が予想される理由は、以下の2点である。
・電圧が4.9Vと高い
・下記(I)式のように正極材料内の全てのリチウムイオンが充放電に利用されると仮定した場合の容量密度が、216mAh/gと大きい
LiCoP⇔CoP+2Li+2e(I)
しかし、現状では、理論容量密度の約40%にあたる90mAh/gの容量密度しか実証できていない。
そこで、本発明者は、LiCoP正極材料の容量を上げるためには、より正極材料中のLiの出入りをし易くすればよいと考えた。正極材料中のLiの出入りは、正極材料の構造に大きく起因するが、結晶構造よりも構造が不規則なアモルファス構造の方が、Liをより動きやすくできる可能性がある。ただし、アモルファス構造でも結晶化手前の状態が、高い特性を得られやすいと考えられる。
そして、本発明者は、アモルファス構造でも結晶化手前の状態を得るべく鋭意検討した結果、アモルファス構造のLiCoPを加熱し、X線回折においてシャープな回折ピークが観察される手前であり、かつ、FT-IR測定において、Pのピークが明瞭に観察される状態にすることで、LiCoPの容量を上げることができることを見出し、開示の技術の完成に至った。
ここで、X線回折においてシャープな回折ピークが観察される手前とは、X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有することを指す。
また、FT-IR測定において、Pのピークが明瞭に観察される状態とは、FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、ピークの半値幅が、73cm-1未満であることを指す。
<X線回折>
以下に、X線回折の測定条件を示す。
・装置名:ATX-G(RIGAKU社製)
・線源:Cu-Kα
・加速電圧及び電流:50kV及び300mA
・サンプリング幅:0.004°
・走査幅:8°~45°
<FT-IR測定>
以下に、FT-IR(Fourier Transform Infrared Spectroscopy、フーリエ変換赤外分光法)測定の測定条件を示す。
・装置名:Nicolet 860(Thermo Fisher Scientific社製)
・測定配置:反射法(入射角85度)
・偏光:なし
・分解能:4cm-1
なお、FT-IRスペクトルの形状によっては、半値幅が一義的に求めにくい場合がある。その点を踏まえ、開示の技術おいて、FT-IRスペクトルの当該ピークの半値幅の求め方は、以下の通りである。なお、図1は、FT-IRスペクトルから半値幅を求める方法を説明するための図である。
該当ピークの左側(高波数側)の極小の吸光度(BG)と、該当ピークのピークトップの吸光度(Pt)とを用い、以下により1/2ピーク値(Ph)を求める。
Ph=((Pt-BG)/2)+BG
その後、Phの値をとる該当ピーク左側曲線の波数(Phw)を読み取り、ピークトップの波数(Ptw)との差を求める。そして、最後に、その差を2倍して半値幅とする。
なお、図1において、縦軸の「E」は「10のべき乗」を表す。例えば、「E+00」は、「1」を表し、「E-01」は、「0.1」を表し、「E-02」は、「0.01」を表す。図5、図6、図7も同様である。
正極材料においては、X線回折の2θ=21.8°±0.5°に回折ピークを有しなくてもよい。その点において、X線回折の2θ=21.8°±0.5°における回折ピークの半値幅の上限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
正極材料は、FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、そのピークの半値幅は、73cm-1未満であり、70cm-1以下であってもよいし、60cm-1以下であってもよいし、50cm-1以下であってもよい。また、ピークの半値幅の下限値としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、ピークの半値幅は、例えば、20cm-1以上であってもよいし、30cm-1以上であってもよい。
正極材料の製造方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、以下の正極材料の製造方法が好ましい。
(正極材料の製造方法)
開示の正極材料の製造方法は、アモルファスのLiCoPに熱処理を施すことを含む。
ここで、アモルファスのLiCoPは、例えば、X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に回折ピークを有さず、かつFT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、ピークの半値幅が、73cm-1以上である。
アモルファスのLiCoPは、例えば、ターゲット材(LiCoP)を用いたスパッタリング法により、薄膜として得ることができる。
薄膜状のアモルファスのLiCoPの厚みとしては、例えば、0.01μm~1μm程度の範囲の中から、目的とする電池容量や、電池形状に応じて適宜選択することができる。
<熱処理>
熱処理の温度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、400℃以上600℃以下などが挙げられる。
熱処理の時間としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、10秒間~10分間などが挙げられる。
熱処理は、酸素含有雰囲気下で行うことが好ましい。酸素含有雰囲気としては、例えば、大気などが挙げられる。
(電池)
開示の電池は、正極材料を含む正極と、負極と、正極と負極との間に設けられた電解質とを有し、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
正極材料は、開示の正極材料である。
電池には、電池容量を向上できる開示の正極材料を使用している。したがって、開示の電池は、高い電池容量を有する電池となる。
電池は、例えば、リチウムイオン二次電池である。
電池は、例えば、正極を少なくとも有し、更に必要に応じて、負極、電解質、セパレータ、正極ケース、負極ケースなどのその他の部材を有する。
<<正極>>
正極は、開示の正極材料を少なくとも有し、更に必要に応じて、正極集電体などのその他の部を有する。
正極において、正極材料は、いわゆる正極活物質として機能する。
正極における正極材料の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
正極材料を含有する正極活物質層の平均厚みとしては、特に制限はないが、例えば、0.01μm~1μm程度の範囲の中から、目的とする電池容量や、電池形状に応じて適宜選択することができる。
正極材料を含有する正極活物質層の形成方法としては、例えば、開示の正極材料の製造方法などが挙げられる。
正極の材質、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
正極の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、棒状、円板状などが挙げられる。
-正極集電体-
正極集電体の形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
正極集電体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、ニッケル、Ti/Ptなどが挙げられる。
また、正極集電体
正極集電体は、端子である正極ケースに対して正極材料を良好に導通させるためのものである。
<<負極>>
負極は、例えば、負極活物質を少なくとも有し、更に必要に応じて、負極集電体などのその他の部を有する。
負極は、負極活物質自体であってもよい。
負極の大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
負極の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、棒状、円板状、薄膜状などが挙げられる。
負極が、負極活物質自体である場合、負極の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm~5.0μmが好ましく、0.1μm~4.0μmがより好ましく、0.5μm~3.5μmが特に好ましい。
-負極活物質-
負極活物質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、アルカリ金属元素を有する化合物が挙げられる。
アルカリ金属元素を有する化合物としては、例えば、金属単体、合金、金属酸化物、金属窒化物などが挙げられる。
アルカリ金属元素としては、例えば、リチウムなどが挙げられる。
金属単体としては、例えば、リチウムなどが挙げられる。
合金としては、例えば、リチウムを有する合金などが挙げられる。リチウムを有する合金としては、例えば、リチウムアルミニウム合金、リチウムスズ合金、リチウム鉛合金、リチウムケイ素合金などが挙げられる。
金属酸化物としては、例えば、リチウムを有する金属酸化物などが挙げられる。リチウムを有する金属酸化物としては、例えば、リチウムチタン酸化物などが挙げられる。
金属窒化物としては、例えば、リチウムを含有する金属窒化物などが挙げられる。リチウムを含有する金属窒化物としては、例えば、リチウムコバルト窒化物、リチウム鉄窒化物、リチウムマンガン窒化物などが挙げられる。
負極における負極活物質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
-負極集電体-
負極集電体の形状、大きさ、構造としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
負極集電体の材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、ニッケルなどが挙げられる。
負極集電体は、端子である負極ケースに対して負極活物質を良好に導通させるためのものである。
<<電解質>>
電解質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、固体電解質、非水電解液などが挙げられる。
電解質として固体電解質を用いることで、開示の電池は全固体電池となる。
-固体電解質-
固体電解質としては、電池反応を担うキャリアであるリチウムイオンの伝導性を有する固体の電解質であれば、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、酸化物系固体電解質、硫化物系固体電解質などが挙げられる。
酸化物系固体電解質としては、例えば、ペロブスカイト型酸化物、NASICON型酸化物、LISICON型酸化物、ガーネット型酸化物などが挙げられる。
ペロブスカイト型酸化物としては、例えば、LiLa1-aTiO等のように表されるLi-La-Ti系ペロブスカイト型酸化物、LiLa1-bTaO等のように表されるLi-La-Ta系ペロブスカイト型酸化物、LiLa1-cNbO等のように表されるLi-La-Nb系ペロブスカイト型酸化物などが挙げられる(式中、0<a<1、0<b<1、0<c<1である。)。
NASICON型酸化物としては、例えば、Li1+lAlTi2-l(PO等に代表される結晶を主晶とするLi(式中、Xは、B、Al、Ga、In、C、Si、Ge、Sn、Sb及びSeからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、Yは、Ti、Zr、Ge、In、Ga、Sn及びAlからなる群より選択される少なくとも1種の元素であり、0≦l≦1、m、n、o、p及びqは、任意の正数である。)で表される酸化物などが挙げられる。
LISICON型酸化物としては、例えば、LiXO-LiYO(式中、Xは、Si、Ge、及びTiから選択される少なくとも1種の元素であり、Yは、P、As及びVから選択される少なくとも1種の元素である。)で表される酸化物などが挙げられる。
ガーネット型酸化物としては、例えば、ランタンジルコン酸リチウム(LiLaZr12)等に代表されるLi-La-Zr系酸化物などが挙げられる。
硫化物系固体電解質としては、例えば、LiS-P、LiS-SiS、Li3.250.25Ge0.76、Li4-rGe1-r(式中、0≦r≦1である。)、Li11、LiS-SiS-LiPOなどが挙げられる。硫化物系固体電解質は、結晶性硫化物、非晶性硫化物のいずれであってもよい。
なお、これらの固体電解質は、結晶構造が同等である限り、元素の一部が他の元素に置換されたものでもよく、元素組成比が異なるものでもよい。
また、これらの固体電解質は、一種を単独で用いてよく、複数種を用いてもよい。
固体電解質としては、LiPOが、好ましい。
層状の固体電解質の平均厚みとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、0.05μm~5.0μmが好ましく、0.1μm~4.0μmがより好ましく、0.5μm~3.0μmが特に好ましい。
層状の固体電解質の形成方法としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、スパッタリング法が好ましい。
-非水電解液-
非水電解液としては、例えば、リチウム塩と、有機溶媒とを含有する非水電解液などが挙げられる。
--リチウム塩--
リチウム塩としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、六フルオロリン酸リチウム、四フルオロホウ酸リチウム、過塩素酸リチウム、リチウムビス(ペンタフルオロエタンスルホン)イミド、リチウムビス(トリフルオロメタンスルホン)イミドなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
リチウム塩の濃度としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、有機溶媒中に0.5mol/L~3mol/Lであることがイオン伝導度の点で好ましい。
--有機溶媒--
有機溶媒としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、エチレンカーボネート、ジメチルカーボネート、プロピレンカーボネート、ジエチルカーボネート、エチルメチルカーボネートなどが挙げられる。これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
有機溶媒の非水電解液中の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができるが、75質量%~95質量%が好ましく、80質量%~90質量%がより好ましい。
有機溶媒の含有量が、75質量%未満であると、非水電解液の粘度が増加し、電極への濡れ性が低下するため、電池の内部抵抗の上昇を招くことがあり、95質量%を超えると、イオン伝導度が低下し、電池の出力の低下を招くことがある。一方、有機溶媒の含有量が、前述のより好ましい範囲内であると、高いイオン伝導度を維持することができ、非水電解液の粘度を抑えることで電極への濡れ性を維持することができる点で有利である。
電池における電解質の含有量としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<セパレータ>>
セパレータの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、紙、セロハン、ポリオレフィン不織布、ポリアミド不織布、ガラス繊維不織布などが挙げられる。紙としては、例えば、クラフト紙、ビニロン混抄紙、合成パルプ混抄紙などが挙げられる。
セパレータの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、シート状などが挙げられる。
セパレータの構造は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
セパレータの大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<正極ケース>>
正極ケースの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、ステンレス鋼、ステンレス鋼又は鉄にニッケルなどのめっきを施した金属などが挙げられる。
正極ケースの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、周囲が反り上がった底の浅い皿状、有底円筒形、有底角柱状などが挙げられる。
正極ケースの構造は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。積層構造としては、例えば、ニッケル、ステンレス鋼、及び銅の三層構造などが挙げられる。
正極ケースの大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
<<負極ケース>>
負極ケースの材質としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、銅、ステンレス鋼、ステンレス鋼又は鉄にニッケルなどのめっきを施した金属などが挙げられる。
負極ケースの形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、周囲が反り上がった底の浅い皿状、有底円筒形、有底角柱状などが挙げられる。
負極ケースの構造は、単層構造であってもよく、積層構造であってもよい。積層構造としては、例えば、ニッケル、ステンレス鋼、及び銅の三層構造などが挙げられる。
負極ケースの大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができる。
電池の形状としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、コイン型、円筒状、角形、シート型などが挙げられる。
開示のリチウムイオン二次電池の一例を図を用いて説明する。図2は、開示の電池の一例である、リチウムイオン二次電池を示す概略断面図である。
図2に示すリチウムイオン二次電池は、コイン型のリチウムイオン二次電池である。コイン型のリチウムイオン二次電池は、正極集電体11及び正極活物質層12からなる正極10と、負極集電体21及び負極活物質層22からなる負極20と、正極10及び負極20の間に介在する電解質層30とを備える。図2のリチウムイオン二次電池においては、正極集電体11及び負極集電体21は、各々、正極ケース41及び負極ケース42に対して、集電体43を介して固定されている。正極ケース41と負極ケース42との間は、例えば、ポリプロピレン製のパッキング材44で封止されている。集電体43は、正極集電体11と正極ケース41との間、及び負極集電体21と負極ケース42との間の空隙を埋めつつ導通を図るためのものである。
ここで、正極活物質層12は、開示の正極材料を用いて作製される。
(電子機器)
開示の電子機器は、電池と、電子回路と、を備え、更に必要に応じて、その他の部材を有する。
<電池>
電池は、開示の電池である。
電池の形状、大きさとしては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
電子機器に備えられる電池の個数としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、電池を複数個集めた電池パックとして電子機器に組み込んでもよい。
<電子回路>
電子回路は、電池の正極及び負極と電気的に接続されている。
電子回路の材質、形状、大きさについては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択できる。
電子回路は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、周辺ロジック部、インターフェース部、及び記憶部などを備え、電子機器の全体を制御するものであってもよい。
電子機器としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択でき、例えば、以下のものが挙げられる。例として、ノート型パーソナルコンピュータ、タブレット型コンピュータ、携帯電話(例えばスマートフォンなど)、携帯情報端末(Personal Digital Assistants:PDA)、撮像装置(例えばデジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラなど)、オーディオ機器(例えばポータブルオーディオプレイヤー)、ゲーム機器、コードレスフォン子機、電子書籍、電子辞書、ラジオ、ヘッドホン、ナビゲーションシステム、メモリーカード、ペースメーカー、補聴器、照明機器、玩具、医療機器、ロボットなどが挙げられる。
開示の電子機器の一例を図を用いて説明する。図3は、開示の電子機器の一例を示す概略断面図である。電子機器001は、電子機器本体の電子回路002と、電池パック003とを備える。電池パック003は、正極端子003aおよび負極端子003bを介して電子回路002に対して電気的に接続されている。電子機器001は、例えば、ユーザにより電池パック003を着脱自在な構成を有している。なお、電子機器001の構成はこれに限定されるものではなく、ユーザにより電池パック003を電子機器001から取り外しできないように、電池パック003が電子機器001内に内蔵されている構成を有していてもよい。
電池パック003は、組電池004と、充放電回路005とを備える。組電池004は、複数の二次電池004aを直列及び/又は並列に接続して構成されている。複数の電池004aは、例えばn並列m直列(n、mは正の整数)に接続される。電池004aとしては、開示の電池が用いられる。組電池004に代えて、一つの二次電池004aのみを備える構成としてもよい。
電子回路002は、例えば、CPU(Central Processing Unit)、周辺ロジック部、インターフェース部及び記憶部などを備え、電子機器001の全体を制御する。
電池パック003の充電時には、電池パック003の正極端子003a、負極端子003bがそれぞれ、充電器(図示せず)の正極端子、負極端子に接続される。一方、電池パック003の放電時(電子機器001の使用時)には、電池パック003の正極端子003a、負極端子003bがそれぞれ、電子回路002の正極端子、負極端子に接続される。
充電時には、充放電回路005は、組電池004に対する充電を制御する。一方、放電時(すなわち電子機器001の使用時)には、充放電回路005は、電子機器001に対する放電を制御する。
以下、開示の技術の実施例について説明するが、開示の技術は下記実施例に何ら限定されるものではない。
(実施例1)
<X線回折>
<<試験体の作製>>
Pt/Ti/SiO/Si基板(Pt:170nm、Ti:30nm、SiO:100nm、基板厚み380μm)上に、正極活物質であるLiCoPの膜を、スパッタリング法(出力:110W、圧力:0.5Pa、ガス:Ar、スパッタ時間:85分間)により厚さ100nm成膜した。その後、大気中、525℃で2分間加熱処理をした。
以上により、X線回折測定用の試験体を作製した。
得られたLiCoPの膜について、以下の条件で、X線回折測定を行った。結果を図4に示した。
<<X線回折>>
・装置名:ATX-G(RIGAKU社製)
・線源:Cu-Kα
・加速電圧及び電流:50kV及び300mA
・サンプリング幅:0.004°
・走査幅:8°~45°
<FT-IR測定>
<<試験体の作製>>
Pt/Ti/SiO/Si基板(Pt:170nm、Ti:30nm、SiO:100nm、基板厚み380μm)上に、正極活物質であるLiCoPの膜を、スパッタリング法(出力:110W、圧力:0.5Pa、ガス:Ar、スパッタ時間:85分間)により厚さ100nm成膜した。その後、大気中、525℃で2分間加熱処理をした。
以上により、FT-IR測定用の試験体を作製した。
得られたLiCoPの膜について、以下の条件で、FT-IR測定を行った。結果を図5に示した。
<<FT-IR測定>>
・装置名:Nicolet 860(Thermo Fisher Scientific社製)
・測定配置:反射法(入射角85度)
・偏光:なし
・分解能:4cm-1
<全固体電池の作製>
以下の方法により、5mmサイズの全固体電池を作製した。
酸化膜付きシリコンウエハー上に正極集電体となるTi(30nm)/Pt(170(nm)膜を製膜した。
次に、正極集電体上に、正極活物質であるLiCoPの膜を、スパッタリング法(出力:110W、圧力:0.5Pa、ガス:Ar、スパッタ時間:85分間)により厚さ100nm成膜した。その後、大気中、525℃で2分間加熱処理をした。
その後、正極活物質上に、固体電解質であるLiPOを、スパッタリング法により2.0μm成膜した。
更に、固体電解質上に、負極であるLiを、蒸着法により2.0μm成膜した。
以上により全固体電池を得た。
作製した電池の充放電評価を、以下の条件で行った。結果を図8に示した。
<<充放電評価条件>>
・充電:CC-CV、0.5mA、4.2V終止
・放電:CC、0.5mA、2V終止
・温度:室温
(比較例1)
<試験体、及び全固体電池の作製>
実施例1において、LiCoPの膜を成膜する際に、大気中、525℃、2分間での加熱処理を行わなかった以外は、実施例1と同様にして、各試験体及び全固体電池を作製した。
<<試験>>
作製した各試験体及び全固体電池を、実施例1と同様に試験に供した。
FT-IR測定の結果を図6に示した。
充放電評価の結果を図9に示した。
なお、X線回折測定の結果は、図4と同様であった。
(比較例2)
<試験体、及び全固体電池の作製>
実施例1において、LiCoPの膜を成膜する際に、加熱処理の条件を、大気中、525℃、5分間に変更した以外は、実施例1と同様にして、各試験体及び全固体電池を作製した。
<<試験>>
作製した各試験体及び全固体電池を、実施例1と同様に試験に供した。
X線回折測定の結果を図4に示した。
FT-IR測定の結果を図7に示した。
充放電評価の結果を図10に示した。
(考察)
<X線回折>
実施例1(図4)では、2θ=21.8°±0.5°には、LiCoPに由来する目立ったピークは存在しない。
一方、比較例2(図4)では、21.8°に、LiCoPに由来する半値幅が0.46°の回折ピークが認められ、結晶化していることが分る。
なお、図4において、符号Aのピークは、21.8°の回折ピークを示し、符号Bのピークは、基板に由来する回折ピークを示す。
これらの結果は、実施例1及び比較例1は、結晶構造を有する比較例2よりも不規則的な構造を有していることを示している。
<FT-IR>
実施例1(図5)では、700cm-1~800cm-1に、Pに由来する半値幅が46cm-1のピークが認められる。
比較例1(図6)では、700cm-1~800cm-1に、Pに由来する半値幅が74cm-1のピークが認められる。
比較例2(図7)では、700cm-1~800cm-1に、Pに由来する半値幅が42cm-1のピークが認められる。
これらの結果は、実施例1及び比較例2は、比較例1よりも規則的な構造を有していることを示している。
<充放電評価>
比較例1(図9)及び比較例2(図10)では、放電容量が少ないのに対し、実施例1(図8)では、放電容量が多い。
<まとめ>
以上より、X線回折において明瞭なLiCoPのピークが見られないこと若しくは21°付近にみられる回折ピークの半値幅を0.46°より広くすることと、FT-IRにおいて700cm-1~800cm-1付近にPのピークが認められ、かつそのピークの半値幅を73cm-1未満とすることで、比較例1及び比較例2の正極材料よりも電池容量を向上できる正極材料が得られており、更に、優れた電池容量を有する全固体薄膜リチウム二次電池が得られていることが確認された。
なお、以下の(1)及び(2)を満たす正極材料(LiCoP)は、以下の加熱処理条件においても得られることが確認されている。
(1)X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有する。
(2)FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、ピークの半値幅が、73cm-1未満である。
〔加熱処理条件〕
・大気下450℃で2分間
・大気下500℃で2分間~5分間
・大気下525℃で30秒間~2分間
・大気下550℃で30秒間~2分間
以上の実施形態に関し、更に以下の付記を開示する。
(付記1)
組成式LiCoPで表され、
X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である、ことを特徴とする正極材料。
(付記2)
前記ピークの半値幅が、20cm-1以上70cm-1以下である付記1に記載の正極材料。
(付記3)
組成式LiCoPで表され、
X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である正極材料を製造する正極材料の製造方法であって、
アモルファスのLiCoPに熱処理を施すこと含むことを特徴とする正極材料の製造方法。
(付記4)
前記熱処理をする際の温度が、400℃以上600℃以下である付記3に記載の正極材料の製造方法。
(付記5)
前記熱処理が、大気雰囲気下で行われる付記3から4のいずれかに記載の正極材料の製造方法。
(付記6)
前記ピークの半値幅が、20cm-1以上70cm-1以下である付記3から5のいずれかに記載の正極材料の製造方法。
(付記7)
正極材料を含む正極と、
負極と、
前記正極と前記負極との間に設けられた電解質と、
を有し、
前記正極材料が、
組成式LiCoPで表され、
X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である、ことを特徴とする電池。
(付記8)
前記電解質が、固体電解質であり、前記電池が、全固体電池である、付記7に記載の電池。
(付記9)
前記ピークの半値幅が、20cm-1以上70cm-1以下である付記7から8のいずれかに記載の電池。
(付記10)
正極材料を含む正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に設けられた電解質を有する電池と、
前記正極及び前記負極と電気的に接続された電子回路と、
を備え、
前記正極材料が、
組成式LiCoPで表され、
X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である、ことを特徴とする電子機器。
(付記11)
前記電解質が、固体電解質であり、前記電池が、全固体電池である、付記10に記載の電子機器。
(付記12)
前記ピークの半値幅が、20cm-1以上70cm-1以下である付記10から11のいずれかに記載の電子機器。
10 正極
11 正極集電体
12 正極活物質層
20 負極
21 負極集電体
22 負極活物質層
30 電解質層
41 正極ケース
42 負極ケース
43 集電体
44 パッキング材

Claims (8)

  1. 組成式LiCoPで表され、
    X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
    FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である、ことを特徴とする正極材料。
  2. 前記ピークの半値幅が、20cm-1以上70cm-1以下である請求項1に記載の正極材料。
  3. 組成式LiCoPで表され、
    X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
    FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である正極材料を製造する正極材料の製造方法であって、
    アモルファスのLiCoPに熱処理を施すこと含むことを特徴とする正極材料の製造方法。
  4. 前記熱処理をする際の温度が、400℃以上600℃以下である請求項3に記載の正極材料の製造方法。
  5. 前記熱処理が、大気雰囲気下で行われる請求項3から4のいずれかに記載の正極材料の製造方法。
  6. 正極材料を含む正極と、
    負極と、
    前記正極と前記負極との間に設けられた電解質と、
    を有し、
    前記正極材料が、
    組成式LiCoPで表され、
    X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
    FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である、ことを特徴とする電池。
  7. 前記電解質が、固体電解質であり、前記電池が、全固体電池である、請求項6に記載の電池。
  8. 正極材料を含む正極、負極、及び前記正極と前記負極との間に設けられた電解質を有する電池と、
    前記正極及び前記負極と電気的に接続された電子回路と、
    を備え、
    前記正極材料が、
    組成式LiCoPで表され、
    X線回折(2θ=8°~45°)において、2θ=21.8°±0.5°に、回折ピークを有しない、又は、半値幅が0.46°超の回折ピークを有し、
    FT-IR測定において、700cm-1~800cm-1にPに由来するピークを有し、前記ピークの半値幅が、73cm-1未満である、ことを特徴とする電子機器。
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