JP7129432B2 - クランクシャフトの渡り部を衝撃処理するための方法及び装置 - Google Patents

クランクシャフトの渡り部を衝撃処理するための方法及び装置 Download PDF

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Description

本発明は、請求項1のプリアンブルに記載の、クランクシャフトの渡り部、特に連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の渡り部及び/又は主軸受ジャーナルとクランクシャフトのクランクウェブとの間の渡り部に衝撃を与えて硬化させる(以下、衝撃硬化とする)ための方法に関する。
本発明はまた、クランクシャフトの渡り部を衝撃硬化するための方法を実施するための装置に関する。
本発明はまた、クランクシャフトに関する。
内燃機関の開発が継続的に進められ、その性能が向上し、当該内燃機関には厳しい排出要件が課せられるようになったため、現代のエンジンには、これまで以上に大きな負荷がかけられている。このため、自動車産業においては、特に、高負荷を受け、かつ、内燃機関の機能にとって重要なクランクシャフトの強度に関して高い要求が課されている。ここで、構造の観点から要求されることが多いのは、クランクシャフトの軽量化と必要スペースの縮小である。
これは、クランクシャフトの設計においては、断面積の増加、すなわち、クランクシャフトの断面係数ではなく、可能な限り、局所的な内部圧縮応力状態によって負荷容量を増加させるべきであるということを意味する。このため、現代のクランクシャフトは、さらなる高レベルのエンジン出力にさらされるので、様々な機械加工及び熱処理方法を使用して製造される。
このような方法の例として、誘導及び表面硬化、レーザ硬化、又は窒化による表面硬化法等の熱処理、並びにディープローリング、ショットピーニング、又は衝撃硬化等のひずみ硬化法が挙げられる。これらの方法は一般的、かつ、よく確立された方法であることがほとんどであり、様々な目的に適している。
このような方法の例に関して、以下の文献を参照する:EP 1 479 480 A1、EP 0 788 419 B1、 EP 1 612 290 A1、DE 10 2007 028 888 A1、及び EP 1 034 314 B1。
特に、衝撃硬化は、クランクシャフトの疲労強度、特に、曲げ疲労強度及びねじり疲労強度を高めるために有利な方法である。ここでは、断面の渡り部及び断面の移行部の負荷領域において、冷間加工、好ましくは、特別な衝撃ツールによる打撃によってクランクシャフトに衝撃力を導入することにより、疲労強度を高める。このような処理の例として、DE 34 38 742 C2及びEP 1 716 260 B1を参照する。
局所的な打撃中の剪断応力の好ましくない導入を防ぐために、DE 34 38 742 C2では、圧力パルス動作時、パルス印加体とツール表面との間に、パルス方向に対して横方向に相対的な動きが生じないようにすることが提案されている。この目的のため、衝撃ツールによる内部圧縮応力の導入中の送り運動は、段階的に実行されるであろう。
この方法をさらに発展させたものとして、EP 1 716 260 B1には、機械加工処理中にクランクシャフトを連続的に回転させ、機械加工されるクランクシャフトセグメントに対する衝撃ツールの衝撃による内部圧縮応力の導入中、当該衝撃ツールがクランクシャフトに作用している間は、クランクシャフトの回転運動を停止させることが提案されている。ここで、衝撃圧力は、クランクシャフトの回転運動が当該衝撃運動によって強制的に停止するように選択される。
ただし、この目的で、駆動装置が「強制停止」によって損傷するのを防ぐために、駆動装置内にトランスミッション、クラッチ、及び/又はスプリング・システム等の複雑な部品が必要となる。さらに、クランクシャフトの回転運動(点火時調整)と内部圧縮応力の導入は、処理に関して信頼できる方法で同期しなければならない。ここで、堅牢な装置を保証するために必要な機械部品は、複雑で高価である。
EP 1 479 480 A1 EP 0 788 419 B1 EP 1 612 290 A1 DE 10 2007 028 888 A1 EP 1 034 314 B1 DE 34 38 742 C2 EP 1 716 260 B1
本発明は、クランクシャフトの疲労強度をさらに改善するために、衝撃硬化のための方法及び装置をさらに開発するという目的に基づいている。
最後に、本発明は、改善されたクランクシャフト、特に、その疲労強度に関して改善されたクランクシャフトを提供するという目的にも基づいている。
上記目的は、方法については、請求項1において特定された特徴により、当該方法を実施する装置については、請求項15において特定された特徴により達成される。
クランクシャフトに関して、当該目的は、請求項16において特定された特徴により達成される。
以下に記載の従属請求項及び特徴は、本発明の有利な実施形態及び変形例に関する。
本発明に係る衝撃硬化方法において、クランクシャフトの渡り部、特に、連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の渡り部及び/又は主軸受ジャーナルとクランクシャフトのクランクウェブとの間の渡り部が衝撃硬化されるようになっている。
以下、簡潔にするため、連接棒軸受ジャーナル及び主軸受ジャーナルを単に「ジャーナル」と呼ぶ場合もある。ここで、「ジャーナル」という表現は、連接棒軸受ジャーナル及び主軸受ジャーナルの両方を指す場合があり、あるいは、連接棒軸受ジャーナルのみ若しくは主軸受ジャーナルのみを指す場合もある。特に明記されていない限り、本明細書において、この3パターンのジャーナルはすべて「ジャーナル」という表現に包含される。
本発明は、例えば、長さ0.2~8mまたはそれ以上のクランクシャフト及び/もしくは直径30~500mmまたはそれ以上の主軸受ジャーナル及び連接棒軸受ジャーナルを有するクランクシャフトの疲労強度を高めるのに特に好適である。しかしながら、本発明は、長さ1.5~8mまたはそれ以上の大きなクランクシャフト及び/もしくは直径100~500mmまたはそれ以上の主軸受ジャーナル及び連接棒軸受ジャーナルを有する大きなクランクシャフトの疲労強度を高めるのに特に大変好適である。
クランクシャフトは、様々な種類の渡り部、例えば、3心アーチ形状等を有するフィレット部分又はアンダーカット部分若しくは渡りを伴う部分を有していてもよい。渡り部は、例えば、主軸受ジャーナル及び連接棒軸受ジャーナルの軸受ジャーナルポイント又は走行面に対して接線方向に設けられてもよい。
これは、接線部分及びアンダーカット部分の両方について、フランジ、ジャーナル、及び断面における他の幾何学的移行部への渡りに対しても当てはまる。
クランクシャフトは、通常、断面における渡り、すなわち、移行部のすべてにおいて渡り部を有する。これは、特に、軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の断面における移行部に当てはまる。本発明は、これらに特に適している。ただし、断面における他の移行部、特に、クランクシャフトの端部、特に、フランジ、ディスク、又はシャフト等への渡りにおける断面の移行部に対して、渡り部が設けられてもよい。
したがって、本発明に係る方法及び/又は本発明に係る装置によって疲労強度が改善される渡り部は、連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間又は主軸受ジャーナルとクランクウェブとの間に必ずしも存在する必要はなく、むしろ、クランクシャフトの任意の位置に配置されてもよい。「連接棒軸受ジャーナル」、「主軸受ジャーナル」、「フランジ」、「ジャーナル」、及び/又は「クランクウェブ」という表現は、当業者によって適宜再解釈されてもよい。
連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間及び/又は主軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の渡り部の硬化に実質的に基づいて、本発明を以下に説明する。ただし、これは限定的なものとして理解されるべきものではなく、単に理解度の向上又は読みやすさの向上を目的としている。本発明の文脈において渡り部について言及する場合、この渡り部は、基本的に、クランクシャフトの任意の位置における渡り部であってもよい。
本発明によれば、渡り部の少なくとも1つに衝撃力を導入するために、高負荷領域、低負荷領域、及び介在する中間領域が、クランクシャフトの周囲(特に、連接棒軸受ジャーナル及び/又は主軸受ジャーナルの周囲)を環状に取り囲むように延びるそれぞれの渡り部に沿って定義されるようになっており、衝撃硬化は、中間領域に導入される衝撃力が高負荷領域の方向に向かって増加するように行われる。
衝撃力の導入は、衝撃ツールの衝撃ヘッド、又は、衝撃装置のいわゆる「ヘッダー」が、硬化対象のクランクシャフトの領域(本例では、渡り部)に衝突することを意味すると理解できる。ここで、衝突は、ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿って、所望の衝撃位置で、目的に応じて行われる。
本例の場合、高負荷領域は、特にエンジンの動作中に張力等の特に高い負荷を受けるクランクシャフトのそれぞれの渡り部の領域を意味する。クランクシャフトの負荷容量については、渡り部の高負荷領域を考慮することが重要である。これらの領域に、最大の内部圧縮応力を優先的に導入すべきである。
高負荷領域は、渡り部の周囲に沿った領域及び/又はクランクシャフトの周囲若しくは連接棒軸受ジャーナル及び/又は主軸受ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びるそれぞれの渡り部に沿った領域を意味してもよい。
例えば、連接棒軸受ジャーナルのいわゆる下死点の周囲の領域は、本発明の意味の範囲内における高負荷領域であってもよい。下死点は、エンジンの動作中に、連接棒軸受ジャーナルの張力側又は圧力の反対側と呼ばれ得る領域である。
従来技術に係る方法及び装置は、渡り部の衝撃硬化中に、連接棒軸受ジャーナル及び/又は主軸受ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びるそれぞれの渡り部に沿って一定の衝撃力を導入する。ここで、衝撃力は、クランクシャフトの高負荷領域に十分な内部圧縮応力を導入するのに十分なものとなるように選択される。
ただし、クランクシャフトの堅牢性のために、ほとんど負荷のない領域又は低負荷領域(及び中間領域)に同じ内部圧縮応力を導入する必要はない。クランクシャフトの周囲に沿った渡り部を完全に取り囲んで衝撃硬化することは、高い出費を伴う。
したがって、渡り部の1つ以上の高負荷領域のみに(高)内部圧縮応力を導入することが好ましいであろう。
シミュレーションと一連の試験に基づいて、本発明者らは、特定の渡り部に導入される最大衝撃力が高負荷領域にのみ導入され、かつ、当該衝撃力が中間領域から高負荷領域の方向に向かって増加する場合でも、品質を損なわずに又は品質の改善とともにクランクシャフトの堅牢性又は疲労強度を有利に実現できることを見出した。
このようにして、ある衝撃から次の衝撃へ衝撃力が突然変化することが回避される。
渡り部が(同じ衝撃力で)完全に取り囲まれるようには硬化されなくなったことにより、処理速度を最大にすることができ、さらに、上死点における連接棒軸受ジャーナルへの損傷を回避できる。したがって、本発明に係る方法及び本発明に係る装置は、特に効率的かつ経済的である。同時に、従来技術の既知の方法と少なくとも同じ品質又は堅牢性でクランクシャフトを製造することができる。
渡り部の高負荷領域を集中的に硬化した結果、堅牢性が改善することさえある。
本発明に係る方法及び本発明に係る装置は、他の方法を使用して予め機械加工されたクランクシャフトの場合であっても、その疲労強度特性を高めるために適用又は使用してもよい。例えば、本発明に係る方法に従って内部圧縮応力を導入すること及び/又は本発明に係る装置を使用することにより、高周波焼入れにより硬化したクランクシャフトも、その曲げ疲労強度及びねじり疲労強度に関して遡及的に改善することができる。
本発明の一改良形態では、中間領域に導入される衝撃力を高負荷領域の方向に向かって着実に増加するようにしてもよい。
特に、高負荷領域の両側は中間領域で囲まれていてもよく、これにより、高負荷領域が低負荷領域から分離される。
本発明の文脈において、基本的に、中間領域及び/又は低負荷領域内の衝撃力が任意の所望のプロファイルに従うようにしてもよい。しかし、衝撃力の突然の変化を避けることが好ましく、衝撃力が渡り部の高負荷領域において最大(特に、渡り部の個々のすべての衝撃力の平均及び/又は合計の観点から考慮して最大)であることが好ましい。
中間領域に導入される衝撃力は、高負荷領域の方向に向かって単調に増加することが好ましく、厳密に単調に増加することが特に大変好ましい。
一改良形態では、中間領域に導入される衝撃力が高負荷領域の方向に向かって均一及び/又は直線的に増加するようにしてもよい。
また、任意の所望の数学関数に従って、中間領域に導入される衝撃力を高負荷領域の方向に向かって増加させてもよい。
本発明の一改良形態では、衝撃硬化中に、衝撃力が低負荷領域に導入されないようにするか、あるいは、中間領域に導入される最低衝撃力以下の衝撃力のみが低負荷領域に導入されるようにしてもよい。
好ましくは、渡り部の衝撃硬化が低負荷領域において行われないようにしてもよい。
一改良形態では、最終的に、衝撃硬化中に、渡り部の中間領域に導入される最大衝撃力以上の衝撃力が高負荷領域に導入されるようにしてもよい。
所望の疲労強度を得るために必要な衝撃力のみが各領域に導入されるのが好ましく、当該衝撃力は、衝撃力を変えた方が有利である領域の方向に向かって均一に増加又は減少するのが好ましい。
一改良形態では、特に、衝撃硬化中に高負荷領域に導入される衝撃力が、クランクシャフトの所望の疲労強度及び/又はクランクシャフトの一部の所望の疲労強度に基づいて決定されるようにしてもよい。
したがって、クランクシャフトの所望の疲労強度及び/又はクランクシャフトの一部の所望の疲労強度を得るためには、高負荷領域において必要な衝撃力のみを考慮すれば十分である。
一改良形態では、衝撃硬化中に高負荷領域に導入される衝撃力が一定であるか、あるいは、高負荷領域にわたって一定に保たれるようにしてもよい。
シミュレーション及び試験において、特に、一定強度の(高い)衝撃力を高負荷領域に導入することにより、クランクシャフトの高い疲労強度及び/又は堅牢性を得られることが分かっている。これは、(限定されるわけではないが)特に、高負荷領域から強度が低下する衝撃力、特にある衝撃から次の衝撃まで直線的に減少する衝撃力がそれぞれ中間領域に導入される場合に当てはまり、低負荷領域においては当該衝撃力をゼロに減らしてもよい。
一改良形態では、連接棒軸受ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿って、高負荷領域が連接棒軸受ジャーナルの最大負荷点ポイントから少なくとも±20°、好ましくは少なくとも±30°、より好ましくは少なくとも±40°、特に好ましくは少なくとも±50°、特に大変好ましくは少なくとも±60°、例えば、少なくとも±70°、少なくとも±80°、又は少なくとも±90°の位置にあるようしてもよい。
連接棒軸受ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿った高負荷領域の範囲の上限を定義することもでき、この定義によれば、高負荷領域は、連接棒軸受ジャーナルの最大負荷点から最大±90°、好ましくは最大±80°、より好ましくは最大±70°、特に大変好ましくは最大±60°、例えば、±50°、例えば、最大±40°、最大±30°、又は最大±20°の位置にある。
連接棒軸受ジャーナルの最大負荷点は、特に、連接棒軸受ジャーナルの下死点である。
したがって、特に、ジャーナルの最大負荷点からジャーナルの周囲に沿って高負荷領域が定義されるようにしてもよい。
一改良形態では、さらに、主軸受ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿って、高負荷領域が主軸受ジャーナルの最大負荷点から少なくとも±20°、好ましくは少なくとも±30°、より好ましくは少なくとも±40°、特に好ましくは少なくとも±50°、特に大変好ましくは少なくとも±60°、例えば、少なくとも±70°、少なくとも±80°、又は少なくとも±90°の位置にあるようにしてもよい。
主軸受ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿った高負荷領域の範囲の上限を定義することもでき、この定義によれば、高負荷領域は、主軸受ジャーナルの最大負荷点から最大±90°、好ましくは最大±80°、より好ましくは最大±70°、特に大変好ましくは最大±60°、例えば、最大±50°、例えば、最大±40°,最大±30°、又は最大±20°の位置にある。
これは、接線部分及びアンダーカット部分の両方について、フランジ、ジャーナル、及び断面における他の幾何学的移行部への渡りに対しても同様に当てはまる。
高負荷領域又は最大負荷点を決定するために、それぞれのタイプのクランクシャフトのシミュレーション及び/又は計算及び/又は一連のテストを考慮してもよい。
渡り部のそれぞれの高負荷領域又はそれぞれの最大負荷点は、クランクシャフトの個々の渡り部において異なっていてもよい。ただし、高負荷領域又は最大負荷点は、特に一種類の渡り部におけるすべての渡り部において対応していてもよい。高負荷領域又は最大負荷点は、第一に連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間、第二に主軸受ジャーナルとクランクウェブとの間において、すべての渡り部に対応していてもよい場合がある。
同じことが1つ以上の中間領域及び低負荷領域にも当てはまる。
高負荷領域は、基本的に、所望のサイズを有していてもよく、例えば、連接棒軸受ジャーナルの下死点又は主軸受ジャーナルの最大負荷点から±20°未満又は±90°を超えていてもよい。
本発明の一改良形態では、特に、主軸受ジャーナルの渡り部の(特に、ねじれに関する)最大負荷点が、クランクシャフトの断面において、主軸受ジャーナルの渡り部と主軸受ジャーナルの中心点及び主軸受ジャーナルの渡り部に隣接する連接棒軸受ジャーナルの中心点の接続線との交点にあると定義してもよい。
主軸受ジャーナルの渡り部の最大負荷点は、連接棒軸受ジャーナルの下死点から離れたクランクシャフトの側面に配置されていてもよい。
本発明の一改良形態では、少なくとも1つの衝撃ツールの衝撃ヘッドの衝撃痕がクランクシャフトの周囲(特に、連接棒軸受ジャーナル及び/又は主軸受ジャーナルの周囲)を環状に取り囲むように延びるそれぞれの渡り部に沿って、定義された方法で重なるように衝撃硬化が行われるようにしてもよい。
衝撃痕の重なり及び/又は密接に配置され、かつ、正確に定義された衝撃位置により、疲労強度又は曲げ疲労強度及びねじり疲労強度を特に効果的に高めることができる。
本発明の一改良形態では、さらに、少なくとも1つの衝撃ツール衝撃ヘッドにより、調整可能な衝撃角度で衝撃力を渡り部に導入するようにしてもよい。
高負荷領域、中間領域及び/又は低負荷領域は、渡り部が環状に取り囲むように延びるそれぞれのジャーナルの周囲だけでなく渡り部自体の周囲に関係してもよい。同様に、渡り部の負荷は、渡り部の周囲に沿って変化してもよい。
この観点から、衝撃角度は、クランクシャフトの動作中の最大負荷点に正確に適合した角度、又は曲げ荷重及びねじり荷重を考慮して、渡り部の周囲に関する最大負荷に正確に適合した角度で衝撃力が導入されるように選択される。
本発明の1つの特定の変形例では、この目的のため、衝撃硬化について、衝撃ピストン、偏向部、及び少なくとも1つの衝撃ツールを有する衝撃装置を使用するようにしてもよく、少なくとも1つの衝撃ツールは、偏向部に締結され、衝撃ピストンは、偏向部を介して少なくとも1つの衝撃ツールに衝撃を伝達し、その後、少なくとも1つの衝撃ツールの衝撃ヘッドが上記衝撃角度で衝撃力を渡り部に導入し、衝撃角度は、偏向部の偏向点と少なくとも1つの衝撃ツールの衝撃ヘッドの前端との間の間隔を調整することにより設定される。
この目的のため、衝撃ヘッドに(例えば、空気圧、油圧、及び/又は電気で発生した)強いパルス又は衝撃を伝達する衝撃ピストンを使用してもよい。
衝撃力に応じて、それぞれの衝撃位置に衝撃ヘッドの目に見える衝撃痕が形成される。衝撃痕の深さ及び導入された内部圧縮応力の質又は深さの影響は、この場合、選択した衝撃力に依存する。ツール及び処理パラメータは、それぞれのクランクシャフト及び、ここでは、適切な場合、部分的な幾何学的移行部(断面における移行部)と正確に整合されることが好ましい。
次に、衝撃角度を変えることで、衝撃力を個別に最大荷重に設定したり、最大荷重にさらに正確に合わせたりすることができる。
偏向点は、偏向部の中心点及び/又は1つ以上の衝撃ツールの回転/取付軸であってもよい。
衝撃ヘッドの前端は、衝撃ヘッドの一部(又は表面)を意味し、衝撃硬化を目的として、衝撃ヘッドが前端でクランクシャフトに衝突する。
偏向点と衝撃ヘッドの前端との間の間隔によって、偏向点と衝撃ヘッドの中心点との間の間隔又は偏向点と衝撃ヘッドの後端との間の間隔を調整することもできる。
偏向部の偏向点と衝撃ツールの衝撃ヘッドとの間の間隔が調整可能であることにより、衝撃力が渡り部に導入される角度を変更又は調整することができる。
したがって、偏向部の偏向点と少なくとも1つの衝撃ツールの衝撃ヘッドの前端との間の間隔を変更する特定の変形例により、好ましい点及び好ましい角度で衝撃力を導入することができる。
対照的に、既知の従来技術に係る方法及び装置では、所定の固定角度で衝撃力を渡り部に導入することができるに過ぎない。通常、この目的のために与えられる衝撃角度は約45°である。
例えば、クランクシャフトの用途によっては、45°の固定衝撃角度ではなく、異なる角度を選択することが有利な場合がある。
クランクシャフトの最大負荷がかかる場所は、一般に、エンジンの動作及び/又は数学モデルによって決定される。新たに検討した手法では、この目的のため、単軸負荷からの最大負荷及び二軸重畳負荷からの最大負荷を考慮する。
衝撃角度を調整することにより、非常に正確な加工と衝撃硬化が保証される。渡り部の周囲及びクランクシャフトの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿って、目的に応じて渡り部に最大荷重の衝撃力を導入することができ、当該衝撃力は最適な角度で導入されるため、達成可能な疲労強度効果は変わらないまま、衝撃力を減らすことができる可能性がある。したがって、この装置はさらに効率的である。
用途に応じて対象となる衝撃力を導入することにより、クランクシャフトの疲労強度を、必要であれば、従来技術において現在可能な疲労強度からさらに高めることができる。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つの衝撃ツールの長さを好ましくは伸縮自在に調整可能にするようにしてもよい。
この目的のため、衝撃ツールは伸縮レールのように設計されてもよく、あるいは、伸縮手段を有していてもよい。少なくとも1つの衝撃ツールを伸縮チューブとして設計してもよい。本発明は、特定の種類の伸縮手段又は特定の種類の伸縮特性に限定されるものと理解されるべきではないことは自明である。
少なくとも1つの衝撃ツールの長さは、例えば、糸によって調整されてもよい。
少なくとも1つの衝撃ツールの長さは、手動で及び/又はアクチュエータ手段によって調整可能であるようにしてもよい。例えば、この目的のため、電気モータ、特にリニアドライブを設けてもよい。ただし、電気モータは、基本的には、任意の電気モータ、例えば、三相モータ、交流モータ、直流モータ、又はユニバーサルモータであってもよい。好ましくは、ステッピングモータを用いてもよい。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つの衝撃ツール及び/又は少なくとも1つの衝撃ヘッド及び/又は偏向部及び/又は衝撃装置を交換し、偏向部の偏向点と少なくとも1つの衝撃ツールの衝撃ヘッドの前端との間の間隔を異なる値に調整するため、マガジン付きの切替装置を設けてもよい。
衝撃力が大きいため、衝撃装置の部品に高い機械的負荷が作用することが知られている。特に、少なくとも1つの衝撃ツールの長さを調整するためにフィリグリー部品を使用する場合、これにより、衝撃装置又はその部品の耐用年数が制限され得る。少なくとも1つの衝撃ツール及び/又は衝撃ヘッド及び/又は偏向部及び/又は衝撃装置にマガジン又は切替装置を設けた場合、少なくとも1つの衝撃ツールの伸縮運動を省略できる可能性があるため、衝撃装置又は装置全体を特に堅牢な設計のものとすることができる。
したがって、マガジン付きの切替装置によって、偏向部の偏向点と少なくとも1つの衝撃ツールの衝撃ヘッドとの間の間隔を長さ調整目的で交換される衝撃装置の部品を用いて有利に調整することができる。
異なる寸法の距離リング又はスペーサを使用することにより、偏向部の偏向点と少なくとも1つの衝撃ツールの衝撃ヘッドの前端との間の間隔を調整可能であるようにしてもよい。
本発明の一実施形態では、2つ以上の衝撃装置を設けてもよく、偏向装置の偏向点と第1の衝撃装置の衝撃ヘッドの前端との間の間隔は、偏向装置の偏向点と第2の衝撃装置の衝撃ヘッドの前端との間の間隔と同一ではない。
したがって、クランクシャフトの渡り部にそれぞれの衝撃力を導入することができる1つ以上の衝撃ツールを有する複数の衝撃装置をそれぞれ使用することにより、相互に独立して使用できる複数の衝撃ツールを提供することができ、衝撃ツールのコントローラ間で対応する同期が提供される。したがって、複数の衝撃装置を同時に使用できるため、クランクシャフトの衝撃硬化を特に迅速に行うこともできる。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つの衝撃装置が2つの衝撃ツールを有するようにしてもよく、当該衝撃ツールは、各衝撃ツールが1つの渡り部に割り当てられるように偏向部に配置される。
共通の衝撃装置において2つの衝撃ツールを使用するようにしてもよく、当該衝撃ツールは、好ましくは、連接棒軸受ジャーナルの渡り部又は主軸受ジャーナルの渡り部に同時に衝撃力を導入する。
これは、接線部分及びアンダーカット部分の両方について、フランジ、ジャーナル、及び断面における他の幾何学的移行部への渡りに対して当てはまる。
衝撃ツールは、好ましくは、共通の衝撃ピストンにより操作されてもよい。
複数の衝撃ツール(及び/又は衝撃装置)を使用する場合、衝撃ツール用の(共同又は個別の)油圧、空気圧、機械的及び/又は電気的手段により衝撃ツールに対応する衝撃力を生成することができる共通の圧力パルス装置を設けてもよい。
複数の衝撃装置を使用する場合、偏向点と衝撃ヘッドとの間のそれぞれの間隔がすべての衝撃ツールにおいて同一であるようにしてもよく、少なくとも2つの衝撃ツールにおいて相互に異なるようにしてもよい。偏向部の偏向点と同じジャーナルに隣接する渡り部の硬化のための2つの衝撃ツールの衝撃ヘッドとの間のそれぞれの間隔が同一であることが好ましい。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つの衝撃ツールの縦軸とクランクシャフトの縦軸に垂直な線との間の衝撃角度が5°~80°、好ましくは10°~70°、より好ましくは20°~60°、特に好ましくは30°~55°、特に35°~50°となるようにしてもよい。
特に、最大荷重が正確に分からない場合は、衝撃角度は45°であることが好ましい。
例えば、衝撃ヘッドの半径が渡り部の75%~99%、好ましくは渡り部の85%~98%、特に好ましくは渡り部の85%~95%となるようにしてもよい。
ただし、衝撃ヘッドの半径は、渡り部の75%未満又は渡り部の95%を超えていてもよい。衝撃ヘッドの半径は、渡り部に対応していてもよい。
衝撃ヘッドは、特に、硬化目的でクランクシャフトに衝突する前部領域又は前端が実質的に球形であることが好ましい。ただし、衝撃ヘッドは、基本的には、任意の所望の形状を有していてもよく、例えば、楕円形、半球形、又は平坦形状であってもよい。
本発明の一実施形態に係る方法では、渡り部の最大荷重のプロファイルに従って衝撃角度を選択するようにしてもよく、最大荷重のプロファイルは、それぞれの種類のクランクシャフトのシミュレーション及び/又は計算及び/又は一連のテストに基づいて決定される。
渡り部の周囲に沿ったクランクシャフトの高負荷領域も予め特定しておくことが好ましい。そして、本発明に係る装置及び/又は本発明に係る方法により、目的に応じて対応する最大負荷領域に衝撃力を導入することができる。異なる種類のクランクシャフトやクランクシャフトの使用目的に対する個々の要求を考慮して、偏向部の偏向点と少なくとも1つの衝撃ツールの衝撃ヘッドの前端との間の間隔を調整することにより、特に高精度にクランクシャフトを衝撃硬化することができる。
間隔を調整することにより、衝撃点だけでなく衝撃方向も定義することができる。このようにして、疲労強度、特に曲げ疲労強度及びねじり疲労強度がさらに最適化されたクランクシャフトを製造することができる。あるいは、現在利用可能な精度により、より小さな衝撃力を使用するだけで既存の疲労強度を得ることができる。
本発明の一実施形態では、連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間のすべての渡り部及び/又は主軸受ジャーナルとクランクウェブとの間のすべての渡り部を同じ衝撃角度で衝撃硬化するようにしてもよい。
接線部分及びアンダーカット部分の両方について、フランジ、ジャーナル、及び/又は断面における他の幾何学的移行部へのすべての渡り部を同じ衝撃角度で衝撃硬化することもできる。
したがって、クランクシャフトのすべての渡り部が同じ衝撃角度で衝撃硬化されるようにしてもよく、この目的で選択された衝撃角度は、クランクシャフトの高負荷領域又は最大負荷点に関して最適化される。ただし、連接棒軸受ジャーナルのすべての渡り部が第1の衝撃角度で衝撃硬化され、主軸受ジャーナルのすべての渡り部が第2の衝撃角度で衝撃硬化されるようにしてもよく、第1及び第2の衝撃角度は、それぞれ、最大負荷の場所及び/又は最大荷重のプロファイルに対応して最適化される。
本発明の代替実施形態では、連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の少なくとも2つの渡り部が、異なる衝撃角度で衝撃硬化されるようにしてもよく、かつ/あるいは、主軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の少なくとも2つの渡り部が異なる衝撃角度で衝撃硬化されるようにしてもよく、かつ/あるいは、連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の少なくとも1つの渡り部が、主軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の渡り部とは異なる衝撃角度で衝撃硬化されるようにしてもよい。
したがって、衝撃角度を渡り部毎に又は一群の渡り部毎に個別に定義又は最適化することができる。
例えば、1つのジャーナル位置で異なる衝撃角度を同時に用いることができる。
本発明の一実施形態では、最終的に、連接棒軸受ジャーナル及び/又は主軸受ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部の衝撃硬化中に衝撃角度を変更するようにしてもよい。
これが、接線部分及びアンダーカット部分の両方について、フランジ、ジャーナル、及び/又は断面における他の幾何学的移行部への渡りに対しても当てはまることは自明である。
このようにして、疲労強度、すなわち、曲げ疲労強度及び/又はねじり疲労強度をさらに増加できることが分かった。
例えば、連接棒軸受ジャーナルの下死点の領域又は主軸受ジャーナルの最大負荷点の領域に、渡り部の残りの領域とは異なる衝撃角度を与えてもよい。
特に、渡り部の衝撃硬化中にアクチュエータ手段により衝撃角度を変更するようにしている場合、対応するアクチュエータ装置を作動させるために、好ましくはマイクロプロセッサを備える開ループ及び/又は閉ループ制御装置を設けてもよい。
マイクロプロセッサの代わりに、開ループ及び/又は閉ループ制御装置を実装するための他の任意の装置、例えば、回路基板、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は、他のプログラマブル回路上のディスクリート電子部品、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレンジメント(PLA)、及び/又は市販のコンピュータのうちの1つ以上の装置を準備するようにしてもよい。
本発明の別の特定の変形例では、衝撃硬化のために、最初に、駆動装置によってクランクシャフトを回転方向に沿って衝撃位置に回転させるようにしてもよく、衝突位置でクランクシャフトを拘束するために、拘束装置が設けられ、その後、少なくとも1つの衝撃ツールにより少なくとも1つの渡り部に衝撃力を導入する。
このようにして、(寄生)剪断応力を完全ではなくても、実質的に防止する。
クランクシャフトの回転運動を衝撃ツール自体ではなく駆動装置によって衝撃位置で停止させることにより、駆動装置の機械部品に対する要求、及び場合によっては駆動装置の耐用年数さえも改善される。さらに、拘束装置により、特に目的に応じて所望の領域に衝撃力を導入することができる。これが可能なのは、衝撃ツールによる衝撃時にクランクシャフトが望ましくない方法で回転方向に沿って回転したり又は逆回転したりできないからである。
したがって、拘束装置を使用することにより、非常に正確な加工又は衝撃硬化を保証することができる。衝撃の間隔を目的に応じて特に大変小さな許容差で実現することができる。
拘束装置は、好ましくは非積極的にロックする方法及び/又は積極的にロックする方法でクランクシャフトを拘束し、又はこの目的でドライブトレイン又は装置に係合する装置であってもよい。好ましくは、非積極的にロックする拘束手段が設けられ、拘束力は、衝撃力の導入中にクランクシャフトの回転が防止又は少なくとも抑制されるように選択される。
拘束装置は、油圧式、空気圧式、及び/又は電動式の拘束装置であってもよい。
拘束装置は、1つ以上のブレーキシュー、例えば、2つのブレーキシュー、3つのブレーキシュー、4つのブレーキシュー、又はそれ以上のブレーキシューを有することが好ましい。
拘束装置は、ワーク駆動部に取り付けられていることが好ましい。例えば、拘束装置は、ジョーチャック、クランプフランジ、締結フランジ、又はワーク駆動装置の面板に配置してもよく、あるいは、モータ又はドライブに直接配置してもよい。
したがって、閉ループ位置コントローラを用いて、クランクシャフトのポイント・ツー・ポイントの移動を実現することができる。例えば、クランクシャフトをある衝撃位置から次の衝撃位置まで段階的又は経時的に回転させるために、開ループ位置コントローラを使用してもよい。最も単純な場合、この目的のために、開ループPTPコントローラ又はポイントコントローラを設けてもよい。
駆動装置は、モータ、特に電気モータを備えていてもよい。電気モータは、基本的には、任意の電気モータ、例えば、三相モータ(特に、三相非同期機)、交流モータ、直流モータ、又はユニバーサルモータであってもよい。
好ましくは、ステッピングモータを用いてもよい。
二部駆動装置を設けることも可能であり、その場合、例えば、クランクシャフトの各端部にモータを設け、すなわち、クランクシャフトの同期駆動又は両側駆動とする。
本発明の一実施形態では、クランクシャフトが衝撃位置で停止しているときにのみ拘束装置がクランクシャフトを拘束するように、駆動装置のコントローラと拘束装置のコントローラが相互に同期するようにしてもよい。
対応する設計の場合、例えば、非積極的なロックに基づく設計の場合、拘束装置を、基本的に、クランクシャフトの回転運動を制動するために使用してもよい。ただし、衝撃位置でクランクシャフトを拘束するためだけに拘束装置を使用するのが特に好ましく、これにより、クランクシャフトの動力学、すなわち回転が行動装置によってのみ影響を受ける。すなわち、クランクシャフトの加速(又は制動)をもたらすトルクは、駆動装置によってのみ導入されるのが好ましい。例えば、駆動装置のコントローラ(例えば、閉ループ位置コントローラ)及び/又は拘束装置のコントローラを、特に単純な構造のものとすることができる。したがって、駆動装置及び拘束装置がクランクシャフトに作用する時点を、対応する時間管理により単に同期させるだけで十分である可能性がある。したがって、駆動装置及び拘束装置は、同時にクランクシャフトに作用しないことが好ましい。
本発明の一実施形態では、さらに、少なくとも1つの衝撃ツールにより、クランクシャフトが衝撃位置で拘束されたときのみクランクシャフトの少なくとも1つの渡り部に衝撃力が導入されるように、拘束装置のコントローラ及び少なくとも1つの衝撃ツールのコントローラを相互に同期するようにしてもよい。
このようにして、望ましくない剪断応力を完全に防止することができる。
ただし、クランクシャフトが衝撃位置でまだ完全には停止していないときに、衝撃力の導入を開始することも基本的に可能である。
個々の部品がクランクシャフトに作用する時点又は時間範囲が少なくとも部分的に重なるように、駆動装置、拘束装置、及び/又は少なくとも1つの衝撃ツールのコントローラを同期させてもよい。このようにして、方法全体のタイミングを高速化することができる。
本発明の一実施形態では、駆動装置をダイレクトドライブとして設計するようにしてもよい。
クラッチのない駆動装置を設けるのが好ましい。
本例では、ダイレクトドライブは、モータ、好ましくは電気モータ、及び駆動シャフトが直接又は伝達比なしで接続又は結合される場合の駆動を意味すると理解されるべきである。特に、トランスミッションが省略される。
本発明の変形例を用いる場合、好ましくは、クラッチ、特にスリッピングクラッチを省略することも可能である。特に部品保護のために使用されるスリッピングクラッチは、例えば、EP 1 716 260 B1に係る方法において、衝撃ヘッドによる衝撃の結果、クランクシャフトが強制停止したときに駆動装置又は装置が損傷しないようにするために設けられる。本明細書において説明する方法の場合、このような損傷は除外され、これにより、スリッピングクラッチを不要とすることができる。
このようにして、駆動装置の構造が非常に単純になり、したがって、経済的である。
本発明の一実施形態では、特に、拘束装置及び駆動装置を相互に別々に配置するようにしてもよい。
例えば、拘束装置を、閉ループ位置制御のために必要とされる可能性がある駆動装置内の制動装置として設計しないのが好ましい。通常、電気モータを備え、かつ、閉ループ位置コントローラによりポイント・ツー・ポイント動作を実行する駆動装置では、電気モータの閉ループ電圧又は電流制御によってトルクが生成されるため、いずれの場合も制動装置は設けられない。ただし、駆動装置が従来の制動装置を含む場合、これに加えて拘束装置が設けられ、かつ、独立したアセンブリとして設計されるようにしてもよい可能性がある。
拘束装置は、基本的に、駆動装置内に個別に配置してもよい。この場合も、これら拘束装置が空間的に分離し、かつ/あるいは、機能的に独立した、相互に独立した部品であることが好ましい。
好ましくない代替実施形態では、駆動装置の制動装置を使用してもよい。この目的のため、衝撃力の導入中にクランクシャフトが回転しないように、上記制動装置を適切に設計する必要がある。
本発明の一実施形態では、さらに、回転可能な締結装置、好ましくは、締結装置の締結フランジ又はクランプフランジを拘束する拘束装置によって、クランクシャフトを間接的に拘束するようにしてもよい。当該フランジ又は締結装置にクランクシャフトが固定される。
締結フランジの代わりに、あるいは、締結フランジに加えて、締結装置が面板又は他の何らかのクランプ手段を備えていてもよい。
特に、複数のクランプジョー、例えば、2、3、4、5、6、又はそれ以上のクランプジョーを有する面板を設けてもよい。このようにして、直径の異なる複数種類のクランクシャフトを固定することができる。
クランクシャフトは、その処理のために、締結装置によって、通常、駆動シャフトに回転可能に固定されている。
その衝撃位置でクランクシャフトを拘束するために、拘束装置は、基本的には、駆動装置又はクランクシャフトに機械的に結合した任意の所望の位置で係合してもよい。例えば、拘束装置は、クランクシャフト自体に係合してもよく、駆動装置内で、例えば、駆動シャフトに係合してもよく、駆動装置の外側で、例えば、駆動シャフトに係合してもよく、あるいは、特に好ましくは、締結装置、特に締結フランジ、面板、又は何らかのクランプ手段に係合してもよい。
一実施形態では、特に、拘束装置が外周の領域において、締結装置、締結フランジ、面板、又はクランプフランジに係合するようにしてもよい。
拘束装置が上記板又はシャフトの外周の領域に係合することにより、付与しなければならない又は必要とされる拘束力を低減させることができる。駆動シャフトの回転軸に対する拘束装置の半径方向の位置に応じて、回転軸に対する半径方向の間隔が大きいほど、ねじりモーメントをブロックするのに必要な力が小さくなる。ここで、クランクシャフトがすでに衝撃位置で停止しているときにのみ拘束装置が係合すると特に有利である。
拘束装置は、基本的に、複数の場所で係合してもよい。例えば、拘束装置が、クランクシャフトの両端の領域におけるそれぞれの場合について適切な場所、例えば、その場所に位置する締結フランジに係合するようにしてもよい。
クランクシャフトを駆動装置から離れた端部で回転可能に支持又は固定するために、テールストックのような支持体を設けてもよい。
そして、拘束装置は、例えば、駆動装置又は駆動シャフトの領域及び/又は支持体の領域に係合してもよい。この場合にも、上述のように拘束装置が締結装置、好ましくは締結フランジに係合するのが好ましい。
本発明の一実施形態では、クランクシャフトの回転方向と反対方向及び/又は回転方向にクランクシャフトが回転することを防止するように拘束装置を設計するようにしてもよい。
特に、ジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びるそれぞれの渡り部に沿った衝撃ヘッドの衝撃痕が重なり合うことを意図している場合、すなわち、衝撃位置の間隔が狭い場合、非常に正確に、かつ、目的に応じて衝撃力が導入されるようにしてもよい。これは、衝撃ヘッドが以前の衝撃の衝撃痕に侵入した場合、衝撃力の導入中にクランクシャフトが1つの衝撃位置から以前の衝撃位置に少なくとも部分的に回転するので、拘束装置を使用しないと困難である。衝撃痕を重ね合わせること、又は衝撃位置を密接に配置し、正確に定義することにより、疲労強度又は曲げ疲労強度及びねじり疲労強度を特に効果的に高められることが分かっているので、本発明は、特に衝撃痕が重なり合うか、あるいは、交差するように、密接及び/又は正確な衝撃間隔の導入と組み合わせると特に有利である。
本発明の一実施形態では、少なくとも1つの衝撃ツールは、周期的に、好ましくは、0.5Hz~30Hzのタイミング、すなわち、衝撃周波数、特に好ましくは0.5Hz~5Hzのタイミング、特に大変好ましくは0.5Hz~3Hzのタイミングで衝撃運動を実行するか、あるいは、衝撃力を導入することができる。
他のタイミング、例えば、0.1Hzから50Hzまでの衝撃周波数を用いてもよいことは自明であるが、上記の値は特に大変適している。
衝撃力を生成するために衝撃ピストンが印加できる衝撃圧力は、動作モードに応じて、10~300バール、好ましくは30~180バール、特に好ましくは50~130バールである。
クランクシャフトセグメントの領域又は機械加工される渡り部の温度は、65°C以下であることが好ましく、12°C~25°Cの値が好ましい。
経験上、伝播することができないマイクロクラックは、エンジン又は試験台での動的荷重の後、クランクシャフトの表面に形成されることが分かっている。これらマイクロクラックは、疲労強度特性には影響しないが、外観を損なわせる可能性がある。
好ましくは15mm又はそれ以上の深さまで内部圧縮応力を導入することができるので、これは、クランクシャフトの曲げ疲労強度及びねじり疲労強度、すなわち、疲労強度に悪影響を与えることなく、クランクシャフトの表面領域を数ミリメートル、例えば、0.1~3mm、好ましくは0.5mm除去できることを意味する。
試験により、このような測定により疲労強度がわずかに、例えば最大5%増加することが示されている。
表面の除去は、様々な方法、例えば、研削、旋削、フライス加工、ロータリフライス加工、剥離、又は研磨により実行してもよい。
渡り部の衝撃硬化は、クランクシャフト又はジャーナルの周囲を数回取り囲むように実行してもよい。したがって、既に本発明に従って衝撃硬化されている領域において、本発明による衝撃硬化を実行するようにしてもよい。ここで、当該領域(すなわち、高負荷領域、低負荷領域、及び/又は中間領域)は、部分的に重なり合うか、あるいは、360°を超える角度セグメントにわたって定義されてもよい。当該領域は、例えば、540°、720°、900°、1080°以上の角度セグメントにわたって、定義されてもよい。
低負荷領域(又は、低負荷領域において衝撃硬化を実行しない場合、中間領域)において衝撃硬化が開始されるようにしてもよく、また、上記領域から高負荷領域の方向に向かって衝撃力が増加するようにしてもよい。
例えば、環状に取り囲む渡り部の周囲に360°にわたって第1の衝撃力で衝撃硬化を最初に実行し、続いて、第2の衝撃力で中間領域及び高負荷領域に衝撃硬化を実行し、3周目において第3の衝撃力で高負荷領域に衝撃硬化を実行するようにしてもよい。第2の衝撃力は、第1の衝撃力と同一であってもよく、第3の衝撃力は、第1及び/又は第2の衝撃力と同一であってもよい。したがって、衝撃力は、基本的に、環状に取り囲む渡り部に複数周にわたって衝撃力が導入されることにより、例えば、中間領域から高負荷領域の方向に向かって増加してもよい。したがって、複数の個々の衝撃力の合計として衝撃力を導入してもよい。
本発明は、クランクシャフトの渡り部、特にクランクシャフトの連接棒軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の渡り部及び/又はクランクシャフトの主軸受ジャーナルとクランクウェブとの間の渡り部を衝撃硬化するための上記方法を実施するための装置にも関する。
この装置は、接線部分及びアンダーカット部分の両方について、フランジ、ジャーナル、及び断面における他の幾何学的移行部への渡り部の衝撃硬化にも適している。
本発明に係る方法に関連して既に説明した特徴は、本発明に係る装置についても有利に実現可能であり、その逆もまた同様であることは自明である。さらに、本発明に係る方法に関連して既に説明した利点は、本発明に係る装置に関連するものとして理解することができ、その逆もまた同様である。
共通の衝撃装置において2つの衝撃ツールを使用するようにしてもよい。これら衝撃ツールは、連接棒軸受ジャーナル又は主軸受ジャーナルの両方の渡り部に同時に衝撃力を導入する。衝撃ツールを偏向部により結合してもよく、したがって、好ましくは、共通の衝撃ピストンによって衝撃ツールを操作してもよい。
(例えば、1つ以上の衝撃ツールをそれぞれ有する複数の衝撃装置を使用することにより)相互に独立して使用できる複数の衝撃ツールを設けることもできる。これら複数の衝撃ツールによりそれぞれの衝撃力をクランクシャフトの任意の渡り部に導入することができ、駆動装置のコントローラ相互間及び/又は拘束装置のコントローラ相互間及び/又は別の衝撃ツール相互間又はそれらの間の対応する同期を提供してもよい。
使用する衝撃ツールを1つだけにするようにしてもよい。
本発明の一実施形態では、駆動装置及び拘束装置が相互に別々に形成され、配置されるようにしてもよい。
本発明の一実施形態では、さらに、クランクシャフトを固定するために、回転可能な締結装置を設けることができ、当該クランクシャフト用の締結装置を拘束するように拘束装置を配置及び設計する。
本発明の一実施形態では、さらに、締結装置が、拘束装置、好ましくは外周の領域で締結フランジに係合する拘束装置によって拘束可能な締結フランジを有するようにしてもよい。
本発明の一実施形態では、締結装置を回転させるように、好ましくは締結装置の入力シャフトの周りに締結装置を回転させるように駆動装置を配置及び設計するようにしてもよい。締結装置の入力シャフトは、駆動装置、例えば電気モータの出力シャフトであってもよい。
締結装置は、駆動装置の出力シャフトとクランクシャフトとの間に配置されるのが好ましい。
本発明の一実施形態では、駆動装置の回転運動及び/又は拘束装置の制御及び/又は少なくとも1つの衝撃ツールの制御を実現及び/又は同期させるために、開ループ及び/又は閉ループ制御装置、好ましくはマイクロプロセッサを備える開ループ及び/又は閉ループ制御装置を配置してもよい。
拘束装置、駆動装置、及び/又は少なくとも1つの衝撃ツールのコントローラを備える開ループ及び/又は閉ループ制御装置を設けてもよい。
マイクロプロセッサの代わりに、開ループ及び/又は閉ループ制御装置を実装するための他の任意の装置、例えば、回路基板、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)、特定用途向け集積回路(ASIC)、又は、他のプログラマブル回路上のディスクリート電子部品、例えば、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレンジメント(PLA)、及び/又は市販のコンピュータのうちの1つ以上の装置を準備するようにしてもよい。
本発明はまた、本発明に係る方法を実施するためのプログラムコード手段を有するコンピュータプログラムに関し、開ループ及び/又は閉ループ制御装置、特にマイクロプロセッサで当該プログラムが実行されることにより、本発明に係る方法が実施される。
本発明に係る装置のいくつかの構成要素は、基本的に、その構造に関して、EP 1 716 260 B1による装置に対応し、そのため、EP 1 716 260 B1に開示された内容は、その全体が、参照により本開示に援用される。
本発明はまた、上記方法に従って製造されたクランクシャフトに関する。
本発明に係るクランクシャフトは、特に、その硬化のために、衝撃力が渡り部の少なくとも1つの異なる領域において異なる強度で、それぞれ環状に取り囲む渡り部に沿って導入される点で従来のクランクシャフトとは異なる。さらに、本発明に係るクランクシャフトは、その硬化のために2以上の衝撃角度が用いられ、これにより、全体として、クランクシャフトの渡り部の特徴的な効果を生じる可能性があるという点で従来のクランクシャフトと異なる。
図1は、本発明に係る第1の実施形態における方法を実施するための装置全体を概略的に示す図である。 図2は、本発明に係る第2の実施形態における方法を実施するための装置の一部を概略的に示す斜視図である 図3は、図1の詳細「A」による拡大図における2つの衝撃ツールを有する衝撃装置を概略的に示す図である。 図4は、衝撃ツールを1つのみ有する衝撃装置を概略的に示す図である。 図5は、クランクシャフトの例示的な詳細を概略的に示す図である。 図6は、図5に示すクランクシャフトの断面線VIに沿った概略的な断面図である。 図7は、例示的なジャーナルの高負荷領域、低負荷領域、及び介在する中間領域への環状に取り囲む渡り部の例示的な分割を概略的に示す図である。 図8は、本発明の第1の実施形態におけるジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿った衝撃力の例示的な分布を概略的に示す図である。 図9は、本発明の第2の実施形態におけるジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿った衝撃力の例示的な分布を概略的に示す図である。 図10は、本発明の第3の実施形態におけるジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿った衝撃力の例示的な分布を概略的に示す図である。 図11は、本発明の第4の実施形態におけるジャーナルの周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部に沿った衝撃力の例示的な分布を概略的に示す図である。 図12は、2つの伸縮衝撃ツールを有する衝撃装置を概略的に示す図である。 図13は、渡り部と、衝撃ヘッドを有する衝撃ツールとを概略的に示す拡大図であり、衝撃ツールは第1の衝撃角度で位置合わせされている。 図14は、渡り部と、衝撃ヘッドを有する衝撃ツールとを概略的に示す拡大図であり、衝撃ツールは第2の衝撃角度で位置合わせされている。 図15は、環状に取り囲む渡り部に沿って衝撃ヘッドの衝撃痕が重なり合う場合の衝撃硬化した渡り部を概略的に示す図である。 図16は、衝撃硬化に第1の衝撃角度を用いた場合の衝撃硬化した渡り部を概略的に示す図である。 図17は、衝撃硬化に第2の衝撃角度を用いた場合の衝撃硬化した渡り部を概略的に示す図である。 図18は、環状に取り囲む渡り部に沿って衝撃硬化中に衝撃角度を変更した場合の衝撃硬化した渡り部を概略的に示す図である。 図19は、拘束装置の使用中における概略的なフロー図である。
以下、本発明の例示的な実施形態について、図面に基づいて詳細に説明する。
各図は、好ましい例示的な実施形態を示しており、本発明の個々の特徴が相互に組み合わせて示されている。例示的な実施形態の特徴はまた、同一の例示的な実施形態の他の特徴と別個に実現可能であり、したがって、別の有意義な組み合わせ及び部分的組み合わせを作るために、当業者によって他の例示的な実施形態の特徴と容易に組み合わせることができる。
各図において、機能的に同一の要素は、同一の参照符号で示されている。
図1の全体図に示す装置は、基本的に、その構造に関して、1つ以上の衝撃装置1を有するDE 34 38 742 C2及びEP 1 716 260 B1のような装置に対応する。そのため、以下、重要な部分及び従来技術との相違点のみを詳細に説明する。
上記装置は、機械ベッド2及び駆動装置3を有する。駆動装置3は、回転方向に沿ってクランクシャフト4を衝撃位置に移動又は回転させるために使用される。
クランクシャフト4は、連接棒軸受ジャーナル5及び主軸受ジャーナル6を複数有し、それら各々の間にクランクウェブ7が複数配置される。
渡り部8(図3~5及び13~18参照)は、連接棒軸受ジャーナル5とクランクウェブ7との間、及び主軸受ジャーナル6とクランクウェブ7との間、すなわち、一般的に、クランクシャフト4の断面における渡り部分に形成される。クランクシャフト4の駆動装置3に面する側には、クランプディスク又は締結フランジ10を有する締結装置9が設けられる。クランクシャフト4の駆動装置3から離れた側には、支持体11、好ましくはテールストックのような支持体11が設けられ、当該支持体11は、クランクシャフト4を回転可能に収容又は回転可能に固定するための別の締結装置9を有する。任意選択的に又は支持体11に加えて、回転対象位置に配置された背もたれを設けてもよい。
さらに、締結装置9の外周の領域に係合する拘束装置12を設けてもよい。これを図1に破線で示す。基本的に、駆動装置3の出力シャフト、又は本例において当該出力シャフトと同一である締結装置9の入力シャフト13に拘束力を印加するため、したがってクランクシャフト4に拘束力を印加するために、装置内の任意の所望の位置に拘束装置12を配置してもよい。拘束装置12は、装置の複数の位置に係合してもよい。例として、支持体11の領域で締結装置9と係合する拘束装置12の第2の部分も同様に破線で示す。
拘束装置12は、例えば、単に概略的に示されたブレーキシュー装置14を使用した非積極的な拘束作用に基づいている。
駆動装置3は、クランクシャフト4を回転軸Cに沿って回転運動させることができる。ここで、クランクシャフト4の主回転軸CKWが、図1及び図2に示すように、駆動装置3の回転軸Cから偏心して配置されるようにしてもよい。この目的のため、締結装置9の領域に位置合わせ手段17(図2参照)を設けられることが好ましい。ここで、位置合わせ手段17が、硬化されるジャーナル5又は6の中心軸を変位させ、ジャーナル5又は6の中心軸が回転軸C上にあるようにしてもよい。
駆動装置3に対して、ダイレクトドライブ、好ましくはクラッチなしのダイレクトドライブを設けてもよい。したがって、駆動装置3のモータ、好ましくは電気モータを伝達比なしで、すなわちトランスミッションなしで締結装置9又はクランクシャフト4に結合することができる。
以下に例として詳細に説明する衝撃装置1は、連接棒軸受ジャーナル5及び主軸受ジャーナル6の位置とクランクシャフト4の長さとに適合させるための変位及び調整装置15の各々において調整可能に保持される。
図1の二重矢印で示すように、支持体11を変位可能に設計してもよい。
図1には2つの衝撃装置1が示されているが、基本的には、任意の数、例えば、1つのみの衝撃装置1を設けてもよい。
主軸受ジャーナル6の渡り部8の衝撃硬化のために少なくとも1つの衝撃装置を設計及び構成し、1つの衝撃装置1を連接棒軸受ジャーナルの渡り部8の衝撃硬化のために設計及び構成するようにしてもよい。
図2は、本発明に係る方法を実施するための別の装置の詳細を斜視図で示しているが、衝撃装置が含まれていない。ここで、図2に示す装置は、図1に示す装置と実質的に同一であるため、以下、重要な相違点のみ詳細に言及する。
駆動装置3が再び設けられる。さらに、締結フランジ10と、それに締結された、クランクシャフト4を固定するためのクランプジョーを有する面板とを有する締結装置9が設けられる。締結装置9のクランプジョーを有する面板は、締結フランジ10上の位置合わせ手段17上で調整可能に配置され、これにより、クランクシャフト4の縦軸CKWを駆動シャフト又は入力シャフト13の回転軸Cに対して変位させることができる。
図2に示すクランクシャフト4は、図1に示す実施形態から逸脱する構成を有するが、基本的には、同様に、連接棒軸受ジャーナル5、主軸受ジャーナル6、及びクランクウェブ7を備える。
図2(図1と同様)において、省略してもよいが、駆動装置3から離れたクランクシャフト4の端部に別の締結装置9を設けてもよい。
図1に示す衝撃装置1は、図3に示す例により詳細に示されている。本発明は、基本的には、任意の衝撃装置1で実施することができる。しかしながら、以下に説明する衝撃装置1が特に適している。この衝撃装置1は、本体18を有する。本体18は、機械加工されるクランクシャフトセグメントの部分に対応して角柱状のアバットメントを有していてもよく、支持面内に2つの衝撃ツール16をガイドし、偏向部20の周りの支持角又は衝撃角度α(図参照)に関して、対応する自由度をそれら衝撃ツール16に付与するガイド19を有することが好ましく、クランクシャフト4の寸法条件への適合に有利である。いずれの場合も、衝撃ヘッドとして1つのボールを2つの衝撃ツール16の前端に配置する。中間部22は、衝撃ピストン23と偏向部20とを接続し、衝撃エネルギーを衝撃ツール16に伝達する。中間部22は省略してもよい。
衝撃の有効性を高めるために、本体18から離れたジャーナル5又は6側にクランプナット27を有する調整可能なクランプボルト26により、スプリング25を介して、クランププリズム24を締結してもよい。ここで、他の構造的な解決法も可能である。
説明の一部が「衝撃ヘッド/衝撃ツール」又は「衝撃装置」又は「複数の衝撃ヘッド/衝撃ツール/衝撃装置」を指す場合、基本的には、任意の数、例えば、2、3、4、5、6、7、8、9、10、又はそれ以上の衝撃ヘッド/衝撃ツール/衝撃装置を意味することを理解されたい。複数又は単数への言及は、読みやすくするためだけにされているものであり、限定するものではない。
機械加工されるクランクシャフト4の長さにわたって複数の衝撃装置1を配置することにより、必要に応じて、クランクシャフト4のすべての中央領域と、場合によっては、偏心した領域とを同時に機械加工することができる。
衝撃ピストン23は、偏向部20を介して衝撃ツール16に衝撃を伝達し、これにより、衝撃ツール16の衝撃ヘッド21は、渡り部8に衝撃角度αで衝撃力Fを導入(伝達)する。ここで、偏向部20の偏向点Uとそれぞれの衝撃ツール16の衝撃ヘッド21の前端との間の間隔d(図12参照)が調整可能であってもよい。
本明細書における「F」という表現及びこれに類似する表現は、単に当業者にとって適切と考えられる任意の衝撃力についてのプレースホルダ/変数として理解されるべきである。ここで、「衝撃力F」と記載されている場合、それぞれの場合について、異なる衝撃力そうでなければ同一の衝撃力を指してもよい。
図4は、1つのみの衝撃ツール16を備える衝撃装置1を示す。例示的な実施形態では、衝撃装置1は、特に、衝撃装置1の縦軸に対して同軸に配置された衝撃ツール16が、機械加工されるクランクシャフトセグメントの領域、本例では、機械加工される渡り部8の領域に対して垂直に衝撃を与えるように、クランクシャフト4に対して傾斜していることが好ましい。この場合、それぞれ、1つのクランクシャフトセグメントのみを機械加工することが可能であるが、衝撃装置1による構造設計と力の伝達が良好かつ簡単である。このツールにより、定常位でボア端部をより硬化させることができる。
本実施形態は、クランクシャフト4の端部領域及びオイルボア端部等の非対称のクランクシャフトセグメントでの使用に特に有利であることが証明されている。
図5は、連接棒軸受ジャーナル5とクランクウェブ7との間、及び主軸受ジャーナル6とクランクウェブ7との間にそれぞれ渡り部8を有するクランクシャフト4の例示的な詳細を示す。
本発明によれば、衝撃力Fを渡り部8の少なくとも1つに導入するために、(連接棒軸受ジャーナル5及び/又は主軸受ジャーナル6の周囲を)環状に取り囲むように延びるそれぞれの渡り部8に沿って高負荷領域BMAX、低負荷領域BMIN、及び介在する中間領域BZWが定義され、中間領域BZWに導入される衝撃力Fが高負荷領域BMAXの方向に向かって増加するように衝撃硬化がなされる。
ここで、クランクシャフト4の所望の疲労強度及び/又はクランクシャフト4の一部の所望の疲労強度に基づいて、衝撃硬化中に高負荷領域BMAXに導入される衝撃力Fを決定するようにしてもよい。
ジャーナル5及び6にそれぞれ隣接する渡り部8は、エンジン動作又はクランクシャフト4の目的に応じて、それぞれ異なる位置に配置された高負荷領域BMAXを有することができる。クランクシャフト4の例示的な負荷は、図5において矢印で示されている。連接棒軸受ジャーナル5は、ピストン(不図示)を介して矢印に沿ってエンジンに接続されている。連接棒軸受ジャーナル5の矢印が示す側は、この場合、いわゆる圧力側である。連接棒軸受ジャーナル5のいわゆる下死点BDCは、圧力側とは反対側、具体的には張力側に位置する。経験上、それぞれの渡り部8の曲げ荷重は、連接棒軸受ジャーナル5の下死点BDCで最大になる。下死点BDCと隣接するように、好ましくは対称的に取り囲むように高負荷領域BMAXを定義できることが有利である。
図5の示すクランクシャフト4の場合、さらに、連接棒軸受ジャーナル5に隣接する主軸受ジャーナル6の最大負荷点を連接棒軸受ジャーナル5に隣接する圧力側に対応する領域とすることができる。簡単にするために、主軸受ジャーナル6の上記領域を以降「上死点」TDCと呼ぶ。
死点BDC及びTDCの位置を分かりやすく説明するために、図5に示す断面線「VI」に沿ったクランクシャフト4の断面を図6に示す。
ここで、主軸受ジャーナル6の渡り部8の最大負荷点又は上死点TDCは、クランクシャフト4の断面において、主軸受ジャーナル6の渡り部8と、主軸受ジャーナル6の中心点M及び主軸受ジャーナル6の渡り部8に隣接する連接棒軸受ジャーナル5の中心点Mの接続線xとの交点にあることが分かる。
図7は、ジャーナル5又は6の周囲に沿った領域BMAX、BMIN、及びBZWの考えられる分布を示すために、例示的なジャーナル5又は6の断面を示す。
本例では、ジャーナル5又は6の最大負荷点、すなわち、連接棒軸受ジャーナル5の下死点BDC又は主軸受ジャーナル6の上死点TDCが180°で示されている。この点から、クランクシャフト4の周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部8に沿って、高負荷領域BMAXが定義される。高負荷領域BMAXは、この点から少なくとも±20°、好ましくは少なくとも±30°、より好ましくは少なくとも±40°、特に好ましくは少なくとも±50°、特に大変好ましくは少なくとも±60°、例えば、少なくとも±70°、少なくとも±80°、又は少なくとも±90°の位置にあってもよく、対称的に位置することが好ましい。
高負荷領域BMAXに隣接して2つの中間領域BZWが定義されており、当該2つの中間領域BZWが高負荷領域BMAXを低負荷領域BMINから分離している。中間領域BZWは、環状に取り囲む渡り部8に沿った任意の角度セグメントを包含してもよい。同じことが低負荷領域BMINにも当てはまる。それぞれの角度範囲は、計算、シミュレーション、及び/又は一連のテストによって、場合によっては、(エンジンの)リアルタイム動作中の測定から決定してもよい。
中間領域BZWに導入される衝撃力Fは、高負荷領域BMAXの方向に(好ましくは絶え間なく)増加するのが好ましい。衝撃力Fが増加するという記載は、連続する衝撃間で衝撃力Fが漸次増加することが好ましいことを意味する。
図8~11は、ジャーナル5又は6、例えば、図7に示すジャーナル5又は6の周囲に沿った衝撃力Fの4つの例示的なプロファイルを示す。
ここで、図8、10、及び11において、衝撃硬化中に高負荷領域BMAXにそれぞれ導入される衝撃力Fは、一定である。
例として示すすべての曲線において、衝撃硬化中に高負荷領域BMAXに導入される衝撃力Fは、中間領域BZWにそれぞれ導入される最大衝撃力F以上である(それぞれの場合において、低負荷領域BMINに導入される衝撃力Fより大きいことは自明である)。
したがって、最大衝撃力FMAXは、渡り部8の高負荷領域BMAXに導入される。
さらに、図8及び11は、それぞれ、衝撃硬化中に低負荷領域BMINに衝撃力Fが導入されない例示的な力の分布を示す。対照的に、図9及び10では、それぞれ、低負荷領域BMINにおいて、衝撃硬化中に、中間領域BZWに導入される最小衝撃力Fより小さい衝撃力Fが導入される。ここで、図10の場合、最小衝撃力Fminが与えられ、低負荷領域BMINにおいて一定に保たれる。対照的に、図9では、中間領域BZWから最大負荷点、すなわち、下死点BDC又は上死点TDCの反対側の位置に向かって、衝撃力Fが着実に直線的に最小値、本例では0まで減少する。
図8では、例えば、本例では衝撃硬化が行われない低負荷領域BMINから高負荷領域BMAXに向かって、中間領域BZWに導入される衝撃力Fが均一及び/又は直線的に増加する。
対照的に、図9では、衝撃力Fのプロファイルは、クランクシャフト4の円周に沿って、最大負荷点、すなわち、下死点BDC又は上死点TDCと反対側の点から最大負荷点、すなわち、下死点BDC又は上死点TDCの方向にそれぞれ増加する連続的なランプに従う。ここで、領域BMIN、BZW、及びBMAXのそれぞれにおいて、衝撃力Fのプロファイルは、それぞれ関連するランプ関数に従い、合わせて図示のランプを形成する。
図10は、図8に示す衝撃力Fのプロファイルと基本的に同様の衝撃力Fのプロファイルを示す。ただし、中間領域BZWでは、図8に示す衝撃力Fの線形又はランプ状の変化とは対照的に、滑らかな曲線プロファイルが示されている。
最後に、図11は、中間領域BZWにおいて衝撃力Fが段階的に変化する図を示す。
最後に、特に(ただし、限定的ではない)図8~11に示すプロファイルの変形例及び組み合わせを提供してもよい。本発明は、衝撃力Fの特定のプロファイルに限定されない。環状に取り囲む渡り部8の周囲に沿った衝撃力Fのプロファイルを、エンジン動作又はクランクシャフト4の目的に関して選択してもよい。
少なくとも1つの衝撃ツール16の衝撃ヘッド21が衝撃力Fを渡り部8に衝撃角度αで導入するようにしてもよく、衝撃力Fは調整可能である。特に、偏向部20の偏向点Uとそれぞれの衝撃ツール16の衝撃ヘッド21の前端との間の間隔dが調整可能であることにより、衝撃角度αを変化させることができる。
間隔dの調整のための技術的な解決法を図3に破線で概略的に示す。例えば、少なくとも1つの衝撃ツール16及び/又は衝撃ヘッド21及び/又は偏向部20及び/又は少なくとも1つの衝撃装置1を交換し、偏向部20の偏向点Uと少なくとも1つの衝撃ツール16の衝撃ヘッド21の前端との間の間隔dを異なる値に調整するため、マガジン付きの切替装置30を設けてもよい。衝撃ツール16を交換するための切替装置30を図3に示す。この目的のため、切替装置30は、それぞれ異なる長さの衝撃ツール16を選択する。衝撃ツール16を交換することにより、間隔d、したがって、衝撃角度αを調整することができる。
衝撃ツール16の長さを、好ましくは伸縮自在に調整可能とするようにしてもよい。対応する構造を図12に示す。ここで、図12は、衝撃装置1の詳細を示し、この衝撃装置1は図3の実施形態と実質的に同一の設計のものであってもよい。
図12では、2つの伸縮衝撃ツール16が概略的に示されている。衝撃ツール16の長さが調整可能であることにより、偏向部20の偏向点Uと衝撃ヘッド21の前端21との間の間隔dが調整可能である。したがって、このように、衝撃角度α及び、場合によっては、衝撃位置も間接的に影響を受ける可能性がある。
図1に示すように、複数の衝撃装置1を使用するようにしてもよい。その場合、偏向点Uと衝撃ヘッド21との間のそれぞれの間隔dは、少なくとも、2つの衝撃装置1の場合、同一でないことが好ましい。これにより、それぞれの場合において、渡り部8又は一群の渡り部8の衝撃硬化に衝撃装置1を使用することができ、衝撃装置1の衝撃ツール16は、それぞれ、優先的に与えられる衝撃角度αに既に調整されている。したがって、衝撃装置1の変換は不要である。したがって、クランクシャフト4が2つの異なる有利な衝撃角度αの渡り部8のみを有する場合、対応するように事前に設定された2つの衝撃装置1で十分であることが好ましい。
例えば、第1の衝撃装置1が衝撃力Fを第1の衝撃角度αで導入し、第2の衝撃装置1が衝撃力Fを第2の衝撃角度αで導入するようにしてもよい。衝撃装置1を使用してもよく、その場合、間隔d及び/又は衝撃角度αを異なる方法で調整可能である。従来の衝撃装置を、調整可能な間隔dを有する衝撃装置1と組み合わせることもできる。
少なくとも1つの衝撃ツール16の縦軸Lとクランクシャフト4の縦軸CKWに垂直な線lKWとの間の衝撃角度αが5°~80°、好ましくは10°~70°、より好ましくは20°~60°、特に好ましくは30°~55°、特に35°~50°となるようにしてもよい。
その関係を説明するために、図13及び14に、衝撃ツール16の衝撃ヘッド21と、クランクシャフト4の例示的な渡り部8とを非常に概略的に示す拡大図を示す。ここで、図13に示す例では、第1の衝撃角度αで衝撃硬化を行い、図14に示す例では、第2の衝撃角度αで衝撃硬化を行う。
偏向部20の偏向点Uと衝撃ツール16の衝撃ヘッド21との間の間隔dを変更して、対応する衝撃角度αを調整することにより、衝撃力Fの方向を事前に定義することができ、これにより、衝撃硬化の最大効果の範囲を目的に応じて設定することができる。
例えば、断面積の低減、ボア、又は他の幾何学的条件が必要とされる場合、衝撃力Fを目的に応じて低減させたり、動作の方向を変更したりするようにしてもよい。
渡り部8の最大荷重MAX又はMAXのプロファイルに従って衝撃角度αを選択するのが好ましく、最大荷重MAX又はMAXのプロファイルは、それぞれの種類のクランクシャフトのシミュレーション及び/又は計算及び/又は一連のテストに基づいて決定される。
図14では、衝撃ヘッド21が、図13に示す渡り部8の位置と同じ位置に配置されている。しかしながら、偏向部20の偏向点Uと衝撃ヘッド21との間の間隔dは、衝撃ツール16が図13の場合とは異なる衝撃角度αで位置合わせされるように設定される。このことから、衝撃ヘッド21は基本的に図13に示す位置と同じ位置に適用されるが、衝撃が角度αで渡り部8に導入される。
図14に示す例は、説明のために、図13に示す例と特に大きく異なる。
基本的に、渡り部8における衝撃ヘッド21の位置を変更することもできる。すなわち、渡り部8の周囲に沿った異なる位置に衝撃ヘッド21を適用することもでき、同時に、衝撃角度αが可変であってもよい。
衝撃ヘッド21は、半径rを有していてもよい。半径rの大きさは、渡り部8の75%~99%、好ましくは渡り部8の85%~98%、特に好ましくは渡り部8の85%~95%となる。衝撃ヘッド21の半径rは、渡り部8に実質的に対応することが好ましい。
図15(及び後続の図16~18)は、主軸受ジャーナル6とクランクウェブ7との間の例示的な渡り部8を示し、本例では、衝撃ツール16の衝撃ヘッド21による衝撃痕28が、主軸受ジャーナル6の周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部8に沿って重なり合うように衝撃硬化を行う。
このような衝撃硬化を実現するために、装置による非常に正確な加工又は動作が必要である。
特に、衝撃間隔が狭く設定されている場合、その後の衝撃の間、衝撃ヘッド21が先行する衝撃の衝撃痕28に少なくとも部分的に侵入する。これにより、その衝撃力がクランクシャフト4のリセット回転動作を引き起こす。このような回転運動を防止するために、既に例示した拘束装置12を提供及び設計してもよい。駆動装置3の回転方向と反対にクランクシャフト4が回転することを防止するように拘束装置12を設計することが特に有利である。
したがって、本発明の特定の変形例では、衝撃硬化のために、最初にクランクシャフト4を駆動装置3によって回転方向に沿って衝撃位置に回転させるようにしてもよく、拘束装置12は、衝撃位置でクランクシャフト4を拘束するために設けられる。拘束装置12が衝撃位置でクランクシャフト4を拘束した後、少なくとも1つの衝撃ツール16によって衝撃力Fが少なくとも1つの渡り部8に導入される。
図16及び17は、主軸受ジャーナル6とクランクウェブ7との間の別の例示的な渡り部8を示し、本例において、衝撃ツール16の衝撃ヘッド21による衝撃痕28は、主軸受ジャーナル6の周囲を環状に取り囲むように延びる渡り部8に沿って重なり合う。上述のように、その後の衝撃の間、衝撃ヘッド21が先行する衝撃の衝撃痕28に少なくとも部分的に侵入してもよく、各図に示す衝撃痕28の「軌跡」を生じさせることができる。図15の例とは対照的に、図16~18において、衝撃痕28の軌跡は、簡略化して示されている。
図16及び17では、異なる衝撃角度αで衝撃硬化が行われている。ここで、図の例示のために、衝撃痕28は、渡り部8の周囲にはっきりと見えるように相互にオフセットして延びている。
上記オフセットは、実際には小さいことが好ましいが、それでも効果的である。オフセットプロファイルは、図14に示すように、衝撃角度αを変更すること、及び/又は衝撃ヘッド21が適用される点を変更することによって実現することができる。図16に示す渡り部8の場合、図17に示す渡り部8の場合よりも小さい衝撃角度αを選択した。すなわち、偏向部20の偏向点Uと衝撃ツール16の衝撃ヘッド21との間の間隔dを、図16による方法の場合に、図17に示す渡り部8の場合よりも大きくなるように設定した。したがって、衝撃痕28は、図16に示す渡り部8の場合よりも図17に示す渡り部8の場合の方が、長く伸び、あるいは、クランクウェブ7の近くに伸びる。
渡り部8の衝撃硬化中に、連接棒軸受ジャーナル5及び/又は主軸受ジャーナル6の周囲を環状に取り囲むように延びるそれぞれの渡り部8に沿って、衝撃ツール16の衝撃角度αを変更するようにしてもよい。これを図18に示す。
連接棒軸受ジャーナル5とクランクウェブ7との間のすべての渡り部8を第1の衝撃角度αで衝撃硬化し、主軸受ジャーナル6とクランクウェブ7との間のすべての渡り部8を第2の衝撃角度αで衝撃硬化するようにしてもよい。
あるいは、連接棒軸受ジャーナル5とクランクウェブ7との間の少なくとも2つの渡り部8を異なる衝撃角度αで衝撃硬化し、かつ/あるいは、主軸受ジャーナル6とクランクウェブ7との間の少なくとも2つの渡り部8を異なる衝撃角度αで衝撃硬化し、かつ/あるいは、連接棒軸受ジャーナル5とクランクウェブ7との間の少なくとも1つの渡り部8を主軸受ジャーナル6とクランクウェブ7との間の渡り部8とは異なる衝撃角度αで衝撃硬化するようにしてもよい。
図19は、拘束装置12を備えた本発明の特定の変形例に関連し、基本的に4つのステップ(回転、拘束、衝撃、解放)を備える方法を示す。
好ましくは電気モータを備える駆動装置3の動作のために、閉ループ位置制御を用いて、クランクシャフト4をそれぞれの衝撃位置に回転させてもよく、クランクシャフト4は段階的に又は経時的に回転されることが好ましい。
クランクシャフト4を駆動装置3により衝撃位置に回転させた後、クランクシャフト4は最初に衝撃位置で拘束装置12に拘束される。
続いて、衝撃力Fが、少なくとも1つの衝撃ツール16によってクランクシャフト4の少なくとも1つの渡り部8に導入される。
好ましくは、駆動装置3のコントローラ及び拘束装置12のコントローラは、クランクシャフト4が衝撃位置で停止しているときのみ拘束装置12がクランクシャフト4を拘束するように、相互に同期するのが好ましい。
さらに、少なくとも1つの衝撃ツール16により、クランクシャフト4が衝撃位置で拘束されたときのみ衝撃力がクランクシャフト4の渡り部8に導入されるように、拘束装置12のコントローラ及び少なくとも1つの衝撃ツール16(又は少なくとも1つの衝撃装置1)のコントローラを同期させることもできる。その後、クランクシャフト4の拘束が再び解除される。
この方法は、その後、渡り部8に沿って、好ましくは完全に1回転させるために渡り部8の周囲に沿って、又は環状に取り囲む渡り部8に沿って、必要に応じて何度でも繰り返すことができる。本発明によれば、低負荷領域BMINに衝撃力Fを導入しないようにしてもよい。完全に回転させる必要はない。2回以上、例えば2回転又は3回転させることも可能である。
渡り部8を所望の方法で衝撃硬化した後、衝撃ツール16又は衝撃装置1全体を硬化対象の次の渡り部8に移動させることができ、その後、ジャーナル5又は6の周囲を環状に取り囲むように延びる次の渡り部8に沿って上記方法(回転、拘束、衝撃、解放)を繰り返すことができる。
少なくとも1つの衝撃ツール16又は少なくとも1つの衝撃装置1は、周期的に、例えば、0.1Hz~50Hzのタイミング、好ましくは0.3Hz~10Hzのタイミング、特に好ましくは0.5Hz~5Hzのタイミング、特に大変好ましくは0.5Hz~3Hzのタイミングで衝撃運動又は衝撃力Fを導入してもよい。
上記方法を実施するために、開ループ及び/又は閉ループ制御装置29、好ましくはマイクロプロセッサを備える開ループ及び/又は閉ループ制御装置29を設けてもよい。開ループ及び/又は閉ループ制御装置29は、例えば、駆動装置3、拘束装置12及び/又は少なくとも1つの衝撃ツール16のそれぞれのコントローラを備えてもよく、あるいは、それらコントローラを実装及び/又は同期させてもよい。
特に、本発明に係る方法を実施するために、プログラムコード手段を有するコンピュータプログラムを設けてもよく、開ループ及び/又は閉ループ制御装置29、特にマイクロプロセッサで当該プログラムが実行されることにより、本発明に係る方法が実施される。

Claims (15)

  1. クランクシャフト(4)の渡り部(8)、特に、前記クランクシャフト(4)の連接棒軸受ジャーナル(5)とクランクウェブ(7)との間の渡り部(8)及び/又は前記クランクシャフト(4)の主軸受ジャーナル(6)と前記クランクウェブ(7)との間の渡り部(8)に衝撃を与えて硬化させる方法であって、
    前記渡り部(8)の少なくとも1つに前記衝撃による衝撃力(F)を導入するために、前記クランクシャフト(4)の周囲を環状に取り囲むように延びるそれぞれの前記渡り部(8)に沿って高負荷領域(BMAX)、低負荷領域(BMIN)、及び介在する中間領域(BZW)を定義し、
    前記中間領域(BZW)に導入される前記衝撃力(F)が、前記高負荷領域(BMAX)の方向に向かって増加するように衝撃硬化を行い、
    少なくとも1つの衝撃ツール(16)の衝撃ヘッド(21)の複数の衝撃痕(28)が、前記クランクシャフト(4)の周囲を環状に取り囲むように延びるそれぞれの前記渡り部(8)に沿って重なり合うように前記衝撃硬化を行うことを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  2. 請求項1に記載の衝撃硬化方法であって、
    前記中間領域(BZW)に導入される前記衝撃力(F)が、前記高負荷領域(BMAX)の方向に絶え間なく増加することを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  3. 請求項1又は2に記載の衝撃硬化方法であって、
    前記中間領域(BZW)に導入される前記衝撃力(F)が、前記高負荷領域(BMAX)の方向に均一及び/又は直線的に増加することを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  4. 請求項1、2、又は3のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法であって、
    前記衝撃硬化中に、前記低負荷領域(BMIN)に衝撃力(F)が導入されないか、あるいは、前記中間領域(BZW)に導入される最小衝撃力(F)以下の衝撃力(F)のみが、前記低負荷領域(BMIN)に導入されることを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  5. 請求項1~4のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法であって、
    前記衝撃硬化中に、前記中間領域(BZW)に導入される最大衝撃力(F)以上の衝撃力(F)が、前記高負荷領域(BMAX)に導入されることを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  6. 請求項1~5のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法であって、
    前記衝撃硬化中に前記高負荷領域(BMAX)に導入される衝撃力(F)が、前記クランクシャフト(4)の所望の疲労強度及び/又は前記クランクシャフト(4)の一部の所望の疲労強度に基づいて決定されることを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  7. 請求項1~6のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法であって、
    前記衝撃硬化中に前記高負荷領域(BMAX)に導入される衝撃力(F)が一定であることを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  8. 請求項1~7のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法であって、
    前記連接棒軸受ジャーナル(5)の周囲を環状に取り囲むように延びる前記渡り部(8)に沿って、前記高負荷領域(BMAX)が、前記連接棒軸受ジャーナル(5)の最大負荷点(BDC)の少なくとも±20°、好ましくは少なくとも±30°、より好ましくは少なくとも±40°、特に好ましくは少なくとも±50°、特に大変好ましくは少なくとも±60°、少なくとも±70°、少なくとも±80°、又は少なくとも±90°の位置にあることを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  9. 請求項1~8のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法であって、
    前記主軸受ジャーナル(6)の周囲を環状に取り囲むように延びる前記渡り部(8)に沿って、高負荷領域(BMAX)が、前記主軸受ジャーナル(6)の最大負荷点(TDC)から少なくとも±20°、好ましくは少なくとも±30°、より好ましくは少なくとも±40°、特に好ましくは少なくとも±50°、特に大変好ましくは少なくとも±60°、少なくとも±70°、少なくとも±80°、又は少なくとも±90°の位置にあることを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  10. 請求項9に記載の衝撃硬化方法であって、
    前記主軸受ジャーナル(6)の前記渡り部(8)の前記最大負荷点(TDC)が、前記クランクシャフト(4)の断面において、
    前記主軸受ジャーナル(6)の前記渡り部(8)と
    前記主軸受ジャーナル(6)の中心点(M)及び前記主軸受ジャーナル(6)の前記渡り部(8)に隣接する前記連接棒軸受ジャーナル(5)の中心点(M)の接続線(x)
    との交点にあることを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  11. 請求項1に記載の衝撃硬化方法であって、
    前記少なくとも1つの衝撃ツール(16)の前記衝撃ヘッド(21)が、調整可能な衝撃角度(α)で前記衝撃力(F)を前記渡り部(8)に導入することを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  12. 請求項11に記載の衝撃硬化方法であって、
    前記衝撃硬化のために、衝撃ピストン(23)、偏向部(20)、及び前記少なくとも1つの衝撃ツール(16)を有する衝撃装置(1)を使用し、
    前記少なくとも1つの衝撃ツール(16)を前記偏向部(20)に締結し、
    前記衝撃ピストン(23)が前記偏向部(20)により前記少なくとも1つの衝撃ツール(16)に衝撃を伝達し、その後、前記少なくとも1つの衝撃ツール(16)の前記衝撃ヘッド(21)が前記衝撃角度(α)で前記渡り部(8)に前記衝撃力(F)を導入し、
    前記衝撃角度(α)が、前記偏向部(20)の偏向点(U)と前記少なくとも1つの衝撃ツール(16)の前記衝撃ヘッドの前端(21)との間の間隔(d)を調整することにより設定されることを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  13. 請求項1~12のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法であって、
    前記衝撃硬化のために、最初に駆動装置(3)によって前記クランクシャフト(4)を回転方向に沿って衝撃位置に回転させ、
    前記クランクシャフト(4)を前記衝撃位置で拘束するために拘束装置(12)を設け、その後、少なくとも1つの衝撃ツール(16)により少なくとも1つの渡り部(8)に衝撃力(F)を導入することを特徴とする
    衝撃硬化方法。
  14. クランクシャフト(4)の渡り部(8)、特に、前記クランクシャフト(4)の連接棒軸受ジャーナル(5)とクランクウェブ(7)との間の渡り部(8)及び/又は前記クランクシャフト(4)の主軸受ジャーナル(6)と前記クランクウェブ(7)との間の渡り部(8)を衝撃硬化するための請求項1~13のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法を実施するための装置。
  15. 請求項1~14のいずれか1つに記載の衝撃硬化方法に従って製造されたクランクシャフト(4)。
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