JP7129306B2 - 油水分離装置の運転条件診断方法および油水分離装置の運転条件診断装置 - Google Patents
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Description
活性汚泥法は有機排水を好気的に生物処理する方法であり、例えば、標準活性汚泥法においては、活性汚泥処理槽のBOD-SS負荷(曝気槽内の単位MLSS量(kg)あたり1日に加えられる汚水中のBOD量)が0.2~0.4kgBOD/(kgMLSS・日)程度になるようにプロセス設計されている。
また、上記油水分離装置底部に沈降した堆積物の除去には、費用や時間、手間を要することから、底部に堆積物が存在する状態であっても各種排出基準を満たす油水分離装置の運転条件を随時決定することが求められる。
一方、排水処理現場においては、大雨等によって排水流量が増加したりスラッジ等が油水分離装置の底部に堆積することにより、必ずしもストークスの式の通りに油水が分離しない状況が発生している。油水分離装置における油水の分離が想定通りに行われない場合、分離対象となる排水(油水)を排水処理現場から研究所等の分析部門に移送して分析する必要があるが、移送に時間を要するために油分が凝集して粒径が変化する場合があった。上記排水(油水)を排水処理現場において分析しようとしても、測定装置が大型であったり高額であるために簡便な測定を行い難いという技術課題が存在していた。
(1)排水の注入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体を有する油水分離装置の運転条件診断装置に排水を注入して油水の分離の状況を確認することを特徴とする油水分離装置の運転条件診断方法、
(2)前記運転条件診断装置が、排水の注入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体と、当該箱状本体の内部空間を仕切る間仕切り板とを有し、当該間仕切り板が、前記箱状本体の内壁面に対し摺動自在に配設されてなり、
前記排水の性状および診断対象となる油水分離装置の仕様から選ばれる一種以上の条件に応じて、前記排水の注入口と間仕切り板との距離を調整する上記(1)に記載の油水分離装置の運転条件診断方法、
(3)前記排水を前記運転条件診断装置に注入する注入速度、前記排水に添加する凝集剤の種類および前記排水に添加する凝集剤の量から選ばれる一種以上の条件を変更しながら、前記排水を複数回前記運転条件診断装置に注入する上記(1)または(2)に記載の油水分離装置の運転条件診断方法、
(4)前記箱状本体の注入口と間仕切り板間に形成される油水分離部の底部に底上げ用の板材を敷設した状態で前記排水を前記運転条件診断装置に注入する上記(1)~(3)のいずれかに記載の油水分離装置の運転条件診断方法、
(5)前記箱状本体の注入口と間仕切り板間に形成される油水分離部において、油相を形成する油滴の粒子径の大小または水相中の炭化水素濃度に基づいて油水の分離の状況を確認する上記(1)~(4)のいずれかに記載の油水分離装置の運転条件診断方法、
(6)前記運転条件診断装置が、前記箱状本体の側壁に油分抜出口を有するとともに、前記間仕切り板の下流側にさらに排水の水位を調整するための邪魔板を有し、当該邪魔板の高さが、前記油分抜出口が設けられる高さ以上前記間仕切り板の高さ未満の高さである上記(2)~(5)のいずれかに記載の油水分離装置の運転条件診断方法、
(7)排水の注入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体を有することを特徴とする油水分離装置の運転条件診断装置、
(8)排水の注入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体と、当該箱状本体の内部空間を仕切る間仕切り板とを有し、
当該間仕切り板が、前記箱状本体の内壁面に対し摺動自在に配設されてなる
上記(7)に記載の油水分離装置の運転条件診断装置、
(9)前記箱状本体がさらに凝集剤の添加口を有する上記(7)または(8)に記載の油水分離装置の運転条件診断装置、
(10)前記箱状本体の側壁に油分抜出口を有するとともに、前記間仕切り板の下流側にさらに排水の水位を調整するための邪魔板を有し、当該邪魔板の高さが、前記油分抜出口が設けられる高さ以上前記間仕切り板の高さ未満の高さである上記(8)または(9)に記載の油水分離装置の運転条件診断装置、
を提供するものである。
有機物含有廃水としては、例えば、石油系排水や、各種潤滑油、有機溶剤、油脂、糖液、発酵液等の有機物を含有する工業排水、生活排水等から選ばれる一種以上が挙げられる。
本出願書類において、上記石油系排水とは石油精製設備から排出される排水を意味する。
石油精製設備から排出される排水は、各種炭化水素類を種々の割合で含む多様な原油を精製する際に排出されるものであることから、処理対象となる原油種や精製処理条件の変更に伴い、排水中に、例えば、油分や浮遊物質(suspended solids(SS))、有機物、窒素濃度、リン濃度等が各種割合で混入され易く、このために、排水処理設備においては、排出規制値を満たすように排水処理条件(排水処理設備の運転条件)を柔軟に変更することが求められる。
図1に示す排水処理設備は、排水11を一時的に受け入れ貯留するバッファタンク12と、バッファタンク12からの流出水11aを一次処理する一次処理手段13とを備え、図1に示すように、上記一次処理手段13は、油水分離装置13Aとともに、例えば凝集加圧装置13Bおよび貯留タンク13Cを備え、係る一次処理手段により油水分離や固形分の除去等の排水11の一次処理が行われる。
沈降漕14Bは、活性汚泥処理装置14Aから流出する活性汚泥処理水11cを受け入れ、処理水11dおよび活性汚泥を含むスラリー11eに固液分離して、処理水11dを排出するとともにスラリー11eを活性汚泥処理装置14Aに返送するものである。
上記油水分離装置が箱状本体の内壁面に対して摺動性を有する間仕切り板を有することにより、当該間仕切り板と箱状本体の内壁面との当接部における水密状態を発揮しつつ(排水の漏出を抑制しつつ)間仕切り板を任意の位置に配設することが可能となる。
図2および図3に示す運転条件診断装置1は、各々、排水の注入口Iおよび排出口Dが設けられた上面が開口する卓上型の箱状本体2と、当該箱状本体の内部空間を仕切る間仕切り板DPとを有し、当該間仕切り板DPが、前記箱状本体との接触部の少なくとも一部に樹脂部材を有することにより、前記箱状本体の内壁面に対し摺動自在に配設されてなるものである。
図2および図3に示す運転条件診断装置1は、間仕切り板DPの下部に設けた貫通口Pの開口形状が異なる以外は、共通する形態を有している。
上記卓上型の箱状本体は、通常、縦方向の長さ(図2および図3の例における長さα)が、5~200cmであるものが好ましく、10~100cmであるものがより好ましく、10~60cmであるものがさらに好ましい。
上記卓上型の箱状本体は、通常、横方向の長さ(図2および図3の例における長さβ)が、3~200cmであるものが好ましく、3~100cmであるものがより好ましく、3~50cmであるものがさらに好ましい。
上記卓上型の箱状本体は、通常、高さ方向の長さ(図2および図3の例における長さγ)が、3~100cmであるものが好ましく、3~50cmであるものがより好ましく、3~30cmであるものがさらに好ましい。
本発明に係る油水分離装置の運転条件診断方法において、運転条件診断装置として卓上型の箱状本体を有するものを採用することにより、その持ち運びが容易となり、例えば油水分離装置(実機)の近傍において、油水の分離状況(油分と水分に分離できているか否か)を確認するシミュレートを容易に行うことができる。
上記卓上型の箱状本体において、縦方向の長さ(図2および図3の例における長さα)が長いほど、間仕切り板を任意の位置に配設し易くなるが、縦方向の長さが長すぎると箱状本体が大型化して装置の持ち運びが困難となり易く、また、診断に供する排水量も多量となるために簡便、迅速な診断が行い難くなる。また、縦方向の長さ(図2および図3の例における長さα)が短くなるほど、ストークスの式に基づいて油水を分離させるために、排水を極めて小さな流速で流通させる必要が生じ、迅速な診断が行い難くなる。
また、上記卓上型の箱状本体において、横方向の長さ(図2および図3の例における長さβ)および高さ方向の長さ(図2および図3の例における長さγ)は、上記間仕切り板の位置に応じて油水分離部(図2および図3の例における油水分離部c)の内容量を規定する。
このため、図4(a)、図4(b)、図5(a)および図5(b)に例示するように、間仕切り板の下端部には必ずしも(図5(c)に例示する樹脂部材R2のような)樹脂部材を設けなくてもよい。
この場合、間仕切り板の側部に設ける樹脂部材は、間仕切り板側部の上端から、間仕切り板の側部全長の7/10~9/10程度の長さに亘って設けられてなるものであればよい。
例えば、図2や図3に例示する間仕切り板DPは、図中矢印で示すように内壁面に沿って摺動自在に移動してその配置位置を任意位置に規定することができる。
図6は、図2に例示する運転条件診断装置1の長手方向(A-A’線)に沿った垂直断面図であり、同図にも示すように、間仕切り板DPは、内壁に沿って摺動自在に移動することにより、その配置位置を図中左右方向の任意位置に自在に規定することができる。
上記間仕切り板を内壁に沿って摺動させて配置位置を規定するために(位置決めするために)、上記箱状本体の側面に予め目盛り等を設けてもよいし、上記箱状本体の内側側面に樹脂部材を係止するための縦溝を設けてもよい。
v=g(ρw-ρ0)D2/18μ
(ここで、v:油滴の浮上速度(cm/s)、g:重力の加速度(cm/s2)、ρw:水の密度(g/cm3)、ρ0:油の密度(g/cm3)、μ:水の絶対粘度(g/cm・s)、D:油滴の直径(cm)である。)
に基づいて決定されている。
一方、診断対象となる実際の油水分離装置においては、その仕様上(装置構成上)、油水分離に利用し得る注入口からの距離(排水の流通距離)やその内容量(処理量)が装置毎に規定される。
このため、本発明に係る油水分離装置の運転条件診断方法においては、排水の性状や診断対象となる油水分離装置の仕様に応じて、上記運転条件診断装置を構成する排水の注入口と間仕切り板との距離を調整することにより、実際の油水分離装置において、処理対象となる排水中の油分を浮上分離させるために必要な注入口からの距離をストークスの式から算出してその算出値の適否を確認したり、実際の油水分離装置(実機)における油水分離の状況や、油水分離装置(実機)に大雨等により当初設計値以上の流速で排水が流入するときの油水分離の状況をシミュレートすることが可能となる。
上記シミュレートに際し、油水分離装置における排水の注入口と間仕切り板との距離や箱状本体への排水の注入速度は、実際の油水分離装置(実機)と油水分離装置のサイズや処理容量等の相違に対応して適宜ダウンサイズする等して調整すればよい。
上記運転条件診断装置の箱状本体内に設置される間仕切り板の下部に貫通口が設けられることにより、箱状本体内で油水分離した水分を容易に流通させることができる。
上記凝集剤の添加口は、排水の注入口とは別に併設されていてもよいし排水の注入口と同一であってもよく、排水の注入口と同一である場合、上流側で予め凝集剤を添加した状態で排水を箱状本体内に注入する。
また、凝集剤の添加口は複数設けられていてもよく、凝集剤の添加口が複数設けられていることにより油水分離部(図7等に示す例における油水分離部C)内における凝集剤濃度の分布を容易に均一化することができる。
例えば、APIセパレーターにおいては、油滴の粒子径が150μm以上である場合に油分を好適に分離し得るとされていることから、上記油相を形成する油滴の粒子径が150μm以上であるか否かにより油分の分離の状況を確認することができる。
図8に示す例においては、運転条件診断装置1が、箱状本体2の側壁に油分抜出口WSを有するとともに、間仕切り板DPの下流側にさらに排水の水位を調整するための邪魔板BPを有し、当該邪魔板BPの高さが、上記油分抜出口WSが設けられる高さとほぼ同一の高さになっている。
上記邪魔板BPの高さが油分抜出口WSが設けられる高さと同一の高さになっていることにより、油水分離部C内の排水の水位を油分抜出口WSと同一の高さに制御することができ、このために油水分離部Cの側壁に設けた油分抜出口WSから油相Oを構成する油分を簡便に抜き出すことができる。
この場合、例えばPPIオイルセパレーターは、油水分離装置内に45°の角度で傾斜する多数の平行板を設置したものであることから、PPIオイルセパレーターの診断を行う場合には、上記運転条件診断装置の油水分離部(図7に例示する油水分離部C)に同様の平行板を設置して対応した排水処理環境とすることが好ましい。
本発明に係る油水分離装置の運転条件診断装置は、排水の流入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体を有することを特徴とするものである。
この場合、上述したように、例えばPPIオイルセパレーターは、油水分離装置内に45°の角度で傾斜する多数の平行板を設置したものであることから、PPIオイルセパレーターの診断を行う場合には、運転条件診断装置の油水分離部(図7に例示する油水分離部C)に同様の平行板を設置して対応した排水処理環境とすることが好ましい。
(1)運転条件診断装置の作製
図2に対応する形態を有する上面が開口する運転条件診断装置1を作製した。
すなわち、厚さ2mmのアクリル板を用いて各々形成された、排水の注入口I、排水の排出口Dおよび油分抜出口WSが設けられた箱状本体2(縦α=20cm、横β=5cm、高さγ=8cm)と、間仕切り板DP(横5cm、高さ8cm)と邪魔板BP(横 5cm、高さ5cm)とを図2に示すような形態に組み付けた。
上記間仕切り板DPは、図5(a)に例示するように、設置時に箱状本体の側壁と接触する間仕切り板DPの両端部に沿って設けた樋状に湾曲する支持板S、S内に各々樹脂部材R、Rを接着剤等で固定することにより、箱状本体2の内壁面に沿って摺動自在に設置されてなるものであり、その下部に貫通口P(横3cm、高さ2cm)を有するものである。
上記運転条件診断装置1を用い、診断対象となる油水分離装置の仕様(排水の流通距離および装置の処理量)に対応するように、上記排水の注入口Iと間仕切り板DP間の距離が8cmになるように調整した。
次いで、純水に粒子径150μmのポリエチレン製着色粒子を分散したモデル排水を、注入口Iから速度8mL/minで注入した。
その結果、事前にストークスの式に基づいて算出したとおり、油水分離部Cにおいてポリエチレン製着色粒子を有する油相Oと水相Wに分離しており、油水分離部Cから下流側にポリエチレン製着色粒子が流出していないことを目視で確認することができた。
さらに、油相Oを構成するポリエチレン製着色粒子を、油水分離部Cの底部から5cmの高さに設けた油分抜出口WSより流出させて採取することができた。
実施例1の(2)排水の診断において、モデル排水に代えて製油所の実排水を用いた以外は、実施例1と同様の条件で運転条件診断装置1内に排水を注入し、排出した。上記実排水は、JIS法に準拠した方法で測定したときに、n-ヘキサン含有濃度が500mg/Lであるものである。
このとき、油分抜出口WSから抜き出した油滴の粒子径を(株)島津製作所社製粒度分布装置で測定したところ150μm以上であり、水相Wから抜き出した水分中には粒子径150μm以上の油滴は確認されなかった。このため、事前にストークスの式に基づいて算出したとおり、油水分離部Cにおいて油相Oおよび水相Wに分離できていることを確認することができた。
2 箱状本体
11 石油系排水
11a バッファタンク12からの流出水
11b 一次処理水
11c 活性汚泥処理水
11d 処理水
11e 固体沈殿物を含むスラリー
12 バッファタンク
13 一次処理手段
13A 油水分離装置
13B 凝集加圧装置
13C 貯留タンク
I 注入口
C 油水分離部
DP 間仕切り板
P 貫通口
BP 邪魔板
D 排出口
WS 油分抜出口
O 油相
W 水相
R、R1、R2 樹脂部材
S、S1、S2 支持板
Claims (8)
- 油水分離装置の運転条件診断方法であって、
排水の注入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体を有する油水分離装置の運転条件診断装置として、
排水の注入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体と、当該箱状本体の内部空間を仕切る間仕切り板とを有し、当該間仕切り板が前記箱状本体の内壁面に対し摺動自在に配設されてなるものを用い、
前記排水の性状および診断対象となる油水分離装置の仕様から選ばれる一種以上の条件に応じて、前記排水の注入口と間仕切り板との距離を調整した状態で、
前記運転条件診断装置に排水を注入して油水の分離の状況を確認することを特徴とする油水分離装置の運転条件診断方法。 - 前記排水を前記運転条件診断装置に注入する注入速度、前記排水に添加する凝集剤の種類および前記排水に添加する凝集剤の量から選ばれる一種以上の条件を変更しながら、前記排水を複数回前記運転条件診断装置に注入する請求項1に記載の油水分離装置の運転条件診断方法。
- 前記箱状本体の注入口と間仕切り板間に形成される油水分離部の底部に底上げ用の板材を敷設した状態で前記排水を前記運転条件診断装置に注入する請求項1または請求項2に記載の油水分離装置の運転条件診断方法。
- 前記箱状本体の注入口と間仕切り板間に形成される油水分離部において、油相を形成する油滴の粒子径の大小または水相中の炭化水素濃度に基づいて油水の分離の状況を確認する請求項1~請求項3のいずれかに記載の油水分離装置の運転条件診断方法。
- 前記運転条件診断装置が、前記箱状本体の側壁に油分抜出口を有するとともに、前記間仕切り板の下流側にさらに排水の水位を調整するための邪魔板を有し、当該邪魔板の高さが、前記油分抜出口が設けられる高さ以上前記間仕切り板の高さ未満の高さである上記請求項2~請求項4のいずれかに記載の油水分離装置の運転条件診断方法。
- 排水の注入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体を有する油水分離装置の運転条件診断装置であって、
排水の注入口および排出口が設けられた卓上型の箱状本体と、当該箱状本体の内部空間を仕切る間仕切り板とを有し、
当該間仕切り板が前記箱状本体の内壁面に対し摺動自在に配設されてなることにより、
前記排水の注入口と間仕切り板との距離を調整可能となっている
ことを特徴とする油水分離装置の運転条件診断装置。 - 前記箱状本体がさらに凝集剤の添加口を有する請求項6に記載の油水分離装置の運転条件診断装置。
- 前記箱状本体の側壁に油分抜出口を有するとともに、前記間仕切り板の下流側にさらに排水の水位を調整するための邪魔板を有し、当該邪魔板の高さが、前記油分抜出口が設けられる高さ以上前記間仕切り板の高さ未満の高さである請求項7に記載の油水分離装置の運転条件診断装置。
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