JP7127930B2 - 高速ブロッティング装置及びその用途 - Google Patents

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Description

本発明は、バイオテクノロジーの分野に関する。具体的には、本発明は、タンパク質及び核酸のウエット式ブロッティングのための装置及び用途に関する。
バイオマクロ分子のインプリンティングまたはブロッティングは、ゲル電気泳動分離、膜上への標的の固定化、ならびに分子認識及び可視化を統合する包括的な技術であり、これの核心は、電気泳動ゲルから分離されたバイオマクロ分子を、固定紙または膜上に転写することである。
最初のバイオマクロ分子ブロッティング法は、1975年にスコットランドのエジンバラ大学(University of Edinburgh)のEdwin Mellor Southern教授により開発された。高分子量のDNA鎖は、エンドヌクレアーゼで小さなフラグメントに切断され、これを、サイズで分離するためにアガロースゲル上で電気泳動させた。酢酸セルロース紙は、アガロースゲル上に配置され、DNAフラグメントは、毛細管効果下で紙上に転写され、紙に固定化され、ハイブリッドオリゴヌクレオチドで可視化された。Edwin Mellor Southern教授に敬意を表して、DNA分析のためのこの方法は、サザンブロットと命名される。加えて、RNA分析のための同じ方法は、ノーザンブロットと命名される。
1979年に、フリードリッヒ・ミーシェル研究所(Friedrich Miescher Institute)のHarry Towbinは、ブロッティングを補助するために電場を印加することにより、タンパク質抗原検出のための同様の技術を利用し、それをイムノブロッティングと命名した。1981年に、「ウェスタンブロット」が、タンパク質の検出のための方法として、W.Neal Burnetteにより正式に導入された。
従来のタンパク質/ウェスタンブロッティングは、以下のステップ:1)SDS-PAGE電気泳動を用いるタンパク質分離;2)膜、通常は、NCまたはPVDF膜、へのタンパク質の転写;3)抗体インキュベーション(1次及び/または2次抗体);ならびに、4)可視化、を含む。
この手順では、ステップ2は、複雑で、スキルに大きく依存する。転写サンドイッチを組み立てるために、オペレーターは通常、以下のもの:1)陽極板;2)スポンジ;3)3層の濾紙;4)分離されたタンパク質を含む電気泳動ポリアクリルアミドゲル;5)NCまたはPFDV転写膜;6)もう1つの3層の濾紙;7)もう1つのスポンジ;及び8)陰極板、を連続的に配置する必要がある。
各層の密接な接触を確実にするために、気泡除去が、各ステップで必要であり、関与する全ての濾紙またはパッドを予め湿らせる必要があり、これにより、通常、膜-ゲルの組み立て中にエラーが引き起こされた。従来のウエット式転写プロセスは、緩衝能を確保し且つ比較的低い温度で転写プロセスを維持するために、多量のブロッティング緩衝液を使用し、これにより、高電位の使用に限定される。従って、より良い転写結果のためには、60~90分が多くの場合、従来のウエット式転写プロセスに対して推奨された。
転写時間を短縮するために、最も便利な方法は、より高い電位を印加することであった。過度の発熱を避けるために、ブロッティングシステムは、少ない緩衝液しか必要とせず且つ電極間の距離が短くなるように調整された。このように、10分未満にブロッティングを完了するセミドライ式またはドライ式ブロッティングシステムが発明された。これらの新しいシステムは、転写時間を短縮させるが、同時に、特に、高分子量タンパク質の場合、ブロッティングの効率を犠牲にし、それにより、新たな問題が提起された-高分子量タンパク質及び低分子量タンパク質の転写は、等しくなかった。例えば、100KDaを超えるタンパク質が効率的に転写することができなかったが、10KDのタンパク質が十分に転写することができるか、または、別の方法で、100KDaを超えるタンパク質が十分に転写することができたが、10KDaのタンパク質が過度に転写され、膜上で検出することができなかった。加えて、膜及びゲルの組み立ては依然として、セミドライ式またはドライ式ブロッティングシステムの場合、複雑な作業であった。全体的に、セミドライ式またはドライ式ブロッティングシステムは、転写効率が制限されている。従って、当業者は、より高い効率が必要とされた時には、より良いブロッティング結果を求めて、従来のウエット式ブロッティングシステムに戻らざるを得なかった。
従って、高効率を有し、且つ従来のウエット式転写タンパク質ブロッティングシステムにより提供されるような、タンパク質の一貫した、均一な転写を生じるタンパク質ブロッティングシステムが当該技術分野で必要とされ、さらに、迅速なセミドライ式またはドライ式タンパク質ブロッティングシステムにより提供されるように、タンパク質ブロッティングシステムは、ゲルから膜へのタンパク質の転写が15分以内に完了するような高タンパク質転写能を有する。
従来のウエット式転写タンパク質ブロッティングシステム及び迅速なセミドライ式タンパク質ブロッティングシステムの利点を組み合わせた新規の高速ウエット式ブロッティング装置が、本明細書で提供される。
ウエット式タンパク質ブロッティングシステムが、本明細書で提供される。ウエット式タンパク質ブロッティングシステムは、(a)ドライ式組み立てモジュール;(b)タンパク質ブロッティングチャンバー;(c)液体転写緩衝液処理システム;ならびに(d)制御パネル及び電源、を含み得る。
特定の実施形態では、ドライ式組み立てモジュールは、ポリアクリルアミドゲル及び転写膜の間の緊密な接触を確実にするために圧力を加えることが可能な構造体を含む。構造体は、例えば、固定装置、ゲルホルダー、またはタンパク質ブロッティングチャンバーから選択することができる。構造体は、例えば、弾性材料を含むことができる。弾性材料は、例えば、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択することができる。
特定の実施形態では、構造体は、ゲルホルダーであり、ドライ式組み立てモジュールはさらに、(a)第1のスポンジ;(b)予め湿らせた膜;(c)少なくとも1つのタンパク質を含むポリアクリルアミドゲル;及び(d)第2のスポンジ、を含み、(a)~(d)は、ゲルホルダー内で順番に組み立てられる。ドライ式組み立てモジュールはさらに、鉄板を含み得、鉄板は、第1のフレーム構造体の上に且つ第1のスポンジの下に配置することが可能である。
特定の実施形態では、ゲルホルダーは、陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体を含む。第1のフレーム構造体及び第2のフレーム構造体は、ヒンジで接続することができる。陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体はさらに、弾性材料を含み得る。弾性材料は、例えば、鉄メッシュ、布地、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択することができる。ゲルホルダーはさらに、例えば、導電板を含み得る。導電板は、例えば、鉄板とし得る。ゲルホルダーはさらに、例えば、第1のフレーム構造体の弾性材料及び第2のフレーム構造体の弾性材料の間にシリカゲル層を含み得る。
特定の実施形態では、構造体は、ポリアクリルアミドゲルから転写膜へのタンパク質の転写のためのドライ式組み立てモジュールに電場または力を加えるように構成することができる。構造体は、例えば、ドライ式組み立てモジュールに電場または力を加え得る、電流を導通させることが可能な装置または部品を含み得る。装置または部品は、例えば、限定されないが、チタン(Ti)、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、チタン合金、白金合金、金合金、パラジウム合金、及びタンタル合金からなる群より選択される金属から作製することができる。装置または部品は、例えば、柔らかい多孔質ネットまたは固体無孔質板とし得る。
特定の実施形態では、タンパク質ブロッティングチャンバーは、導電性内面を含み、導電性内面は、ポリアクリルアミドゲルから転写膜へのタンパク質の転写のための電場または力を加えることが可能である。導電性内面は、例えば、限定されないが、チタン(Ti)、白金(Pt)、金(Au)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、チタン合金、白金合金、金合金、パラジウム合金、及びタンタル合金からなる群より選択される金属から作製することができる。
特定の実施形態では、ドライ式組み立てモジュールは、タンパク質ブロッティングチャンバー内に配置されている。タンパク質ブロッティングチャンバーは、例えば、液体転写緩衝液処理システムに接続されている少なくとも1つの入口管、及び液体転写緩衝液処理システムまたは廃棄容器に接続されている少なくとも1つの出口管を含み得る。
特定の実施形態では、液体転写緩衝液処理システムは、タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液を交換または補充することが可能である。液体転写緩衝液処理システムは、例えば、少なくとも1つのポンプを含み得、少なくとも1つのポンプは、単方向または双方向のいずれかで、転写緩衝液をポンプ移送することが可能である。液体転写緩衝液処理システムは、例えば、転写緩衝液容器に接続されている少なくとも1つの管、及びタンパク質ブロッティングチャンバーに接続されている少なくとも1つの管を含み得る。特定の実施形態では、液体転写緩衝液処理システムは、タンパク質ブロッティングチャンバーに様々な組成の2つ以上の転写緩衝液を提供することが可能である。液体転写緩衝液処理システムは、例えば、2つ以上の転写緩衝液容器に接続されている2つ以上の管を含み得る。液体転写緩衝液処理装置は、例えば、タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液の転写緩衝能の喪失を検出可能とし得る。転写緩衝能の喪失を検出する時に、液体転写緩衝液処理装置は、転写緩衝液を交換または補充することができる。転写緩衝能を喪失した転写緩衝液は、同じまたは異なる組成を含む転写緩衝液を交換または補充することができる。
特定の実施形態では、タンパク質ブロッティングチャンバーは、温度制御構造体を含む。温度制御構造体は、例えば、タンパク質ブロッティングチャンバーに接続されている少なくとも1つの放熱器を含むことができる。特定の実施形態では、少なくとも1つの放熱器は、タンパク質ブロッティングチャンバーの外面に取り付けられている。特定の実施形態では、少なくとも1つの放熱器は、タンパク質ブロッティングチャンバーの内面に取り付けられている。少なくとも1つの放熱器は、例えば、少なくとも1つのフィンまたは少なくとも1つの中空管から選択することができる。少なくとも1つのフィンまたは中空管は、例えば、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、及び銅合金からなる群より選択される金属を含み得る。温度制御構造体は、例えば、水循環系システム、電子Palti冷却/加熱システム、または冷凍圧縮機から選択することができる。タンパク質ブロッティングチャンバーは、例えば、転写緩衝液の温度を検出する温度センサーを含み得る。
ドライ式組み立てモジュールも提供される。ドライ式組み立てモジュールは、例えば、ポリアクリルアミドゲル及び転写膜の間の緊密な接触を確実にするために圧力を加えることが可能な構造体を含み得る。構造体は、例えば、固定装置、ゲルホルダー、またはタンパク質ブロッティングチャンバーから選択することができる。構造体は、例えば、弾性材料を含むことができる。弾性材料は、例えば、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択することができる。
特定の実施形態では、構造体は、ゲルホルダーであり、ドライ式組み立てモジュールはさらに、(a)第1のスポンジ;(b)予め湿らせた膜;(c)少なくとも1つのタンパク質を含むポリアクリルアミドゲル;及び(d)第2のスポンジ、を含み、(a)~(d)は、ゲルホルダー内で順番に組み立てられる。ドライ式組み立てモジュールはさらに、導電板を含み得、導電板は、第1のフレーム構造体の上に且つ第1のスポンジの下に配置することが可能である。導電板は、例えば、鉄板とし得る。
特定の実施形態では、ゲルホルダーは、陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体を含む。第1のフレーム構造体及び第2のフレーム構造体は、ヒンジで接続することができる。陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体はさらに、弾性材料を含み得る。弾性材料は、例えば、鉄メッシュ、布地、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択することができる。ゲルホルダーはさらに、例えば、導電板を含み得る。導電板は、例えば、鉄板とし得る。ゲルホルダーはさらに、例えば、第1のフレーム構造体の弾性材料及び第2のフレーム構造体の弾性材料の間にシリカゲル層を含み得る。
液体転写緩衝液処理システムも提供される。液体転写緩衝液処理システムは、例えば、タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液を交換または補充可能であり得る。液体転写緩衝液処理システムは、例えば、少なくとも1つのポンプを含み得、少なくとも1つのポンプは、単方向または双方向のいずれかで、転写緩衝液をポンプ移送することが可能である。液体転写緩衝液処理システムは、例えば、転写緩衝液容器に接続されている少なくとも1つの管、及びタンパク質ブロッティングチャンバーに接続されている少なくとも1つの管を含み得る。特定の実施形態では、液体転写緩衝液処理システムは、タンパク質ブロッティングチャンバーに様々な組成の2つ以上の転写緩衝液を提供することが可能である。液体転写緩衝液処理システムは、例えば、2つ以上の転写緩衝液容器に接続されている2つ以上の管を含み得る。液体転写緩衝液処理装置は、例えば、タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液の転写緩衝能の喪失を検出可能とし得る。転写緩衝能の喪失を検出する時に、液体転写緩衝液処理装置は、転写緩衝液を交換または補充することができる。転写緩衝能を喪失した転写緩衝液は、同じまたは異なる組成を含む転写緩衝液を交換または補充することができる。
温度制御構造体を含むタンパク質ブロッティングチャンバーも提供される。温度制御構造体は、例えば、タンパク質ブロッティングチャンバーに接続されている少なくとも1つの放熱器を含むことができる。特定の実施形態では、少なくとも1つの放熱器は、タンパク質ブロッティングチャンバーの外面に取り付けられている。特定の実施形態では、少なくとも1つの放熱器は、タンパク質ブロッティングチャンバーの内面に取り付けられている。少なくとも1つの放熱器は、例えば、少なくとも1つのフィンまたは少なくとも1つの中空管から選択することができる。少なくとも1つのフィンまたは中空管は、例えば、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、及び銅合金からなる群より選択される金属を含み得る。温度制御構造体は、例えば、水循環系システム、電子Palti冷却/加熱システム、または冷凍圧縮機から選択することができる。タンパク質ブロッティングチャンバーは、例えば、転写緩衝液の温度を検出する温度センサーを含み得る。
タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液を交換または補充するための方法も提供される。方法は、(a)本明細書に記載されるようなウエット式タンパク質ブロッティングシステムを提供すること;(b)転写緩衝能の喪失を検出すること;(c)タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液を交換または補充する液体転写緩衝液処理システムを利用すること;を含む。液体転写緩衝液処理システムは、例えば、転写緩衝能の喪失を検出し得、転写緩衝能の喪失に応じて、液体転写緩衝液処理システムは、タンパク質ブロッティングチャンバーから、廃棄容器に、使用された転写緩衝液をポンプ移送し得、同時に、タンパク質ブロッティングチャンバーに新しい転写緩衝液をポンプ移送し得る。液体転写緩衝液処理システムは、タンパク質ブロッティングチャンバーに、様々な組成の1つ、2つ、または3つ以上の新しい転写緩衝液を提供し得る。
本明細書で提供されるようなドライ式組み立てモジュール内でドライ式組み立てを実施するための方法も提供される。方法は、(a)ヒンジで接続されている第1のフレーム構造体及び第2のフレーム構造体を含むゲルホルダーを提供すること;(b)ゲルホルダーの第1のフレーム構造体上に第1のスポンジを配置すること;(c)第1のスポンジの上に、予め組み立てられ、予め湿らせた膜及びポリアクリルアミドゲル複合体を配置すること(予め湿らせた膜は第1のスポンジと接触している);(d)ポリアクリルアミドゲルの上に、第2のスポンジを配置すること;ならびに(e)第2のフレーム構造体を第1のフレーム構造体上に折りたたんで、ドライ式組み立てモジュールを形成すること、を含む。ゲルホルダーならびに第1及び第2のスポンジは、例えば、ドライ式組み立てプロセス中に乾燥したままであり得る。特定の実施形態では、第1のフレーム構造体は、陰極を含み、第2のフレーム構造体は、陽極を含む。陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体はさらに、弾性材料を含み得る。弾性材料は、例えば、鉄メッシュ、布地、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択することができる。ゲルホルダーはさらに、例えば、導電板を含み得る。導電板は、例えば、鉄板とし得る。ゲルホルダーはさらに、例えば、第1のフレーム構造体の弾性材料及び第2のフレーム構造体の弾性材料の間にシリカゲル層を含み得る。特定の実施形態では、ドライ式組み立てモジュールはさらに、別々の導電板を含み得、導電板は、第1のフレーム構造体の上且つ第1のスポンジの下に配置することが可能である。導電板は、例えば、鉄板とし得る。
本明細書に記載されるようなウエット式タンパク質ブロッティングシステムを利用する時の受動的熱放散のための方法も提供される。方法は、(a)本明細書に記載されるようなウエット式タンパク質ブロッティングシステム(ウエット式タンパク質ブロッティングシステムは、タンパク質ブロッティングチャンバーを含む)を提供すること;(b)タンパク質ブロッティングチャンバーに電流を通過させること(タンパク質ブロッティングチャンバーに電流を通過させると、タンパク質ブロッティングチャンバー内で熱が生じる);及び(c)電流により生じた熱を放散させることが可能な少なくとも1つの放熱器を備えるタンパク質ブロッティングチャンバーを備えること;を含む。特定の実施形態では、少なくとも1つの放熱器は、タンパク質ブロッティングチャンバーの外面に取り付けられている。特定の実施形態では、少なくとも1つの放熱器は、タンパク質ブロッティングチャンバーの内面に取り付けられている。少なくとも1つの放熱器は、例えば、少なくとも1つのフィンまたは少なくとも1つの中空管から選択することができる。少なくとも1つのフィンまたは中空管は、例えば、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、及び銅合金からなる群より選択される金属を含み得る。
上述の概要ならびに本願の好ましい実施形態の以下の詳細な説明は、添付の図面と共に読む時に、よりよく理解されるであろう。しかし、本出願は、図面に示された正確な実施形態に限定されないと理解されるべきである。
ブロッティングサンドイッチ組み立ての概略図を示す。図1aは、特別に設計されたブロッティングホルダーの概略図を示す。図1bは、ブロッティングサンドイッチ、ブロッティングホルダー、鉄支持体(任意)、スポンジ1、膜、SDS-PAGEゲル、スポンジ2の連続的な組み立ての概略図を示す。図1cは、ブロッティングサンドイッチの概略図を示す。 ブロッティングチャンバーに挿入されているブロッティングサンドイッチの概略図を示す。 自動液体処理システムの概略図を示す。 フィン構造放熱器を備えたブロッティングチャンバーの概略図を示す。
本開示は、依然としてタンパク質の転写の高い効率を維持しながら、従来のウエット式ブロッティングプロセスのブロッティング時間を大幅に短縮する新規の高速ウエット式タンパク質ブロッティング装置/システムの作成に、少なくとも部分的に基づいている。ウエット式タンパク質ブロッティング装置/システムは、ポリアクリルアミドゲルから転写膜へのタンパク質の転写のためのタンパク質ゲルサンドイッチの組み立てを単純化及び合理化する新しいドライ式組み立てモジュールを利用する。ウエット式タンパク質ブロッティング装置/システムはさらに、ポリアクリルアミドゲルから転写膜へのタンパク質の転写効率を増強させるように、転写緩衝液の複数の変化(または増加分)を加えることができる完全自動緩衝液操作を可能にする液体転写緩衝液処理モジュールを利用する。ウエット式タンパク質ブロッティング装置はさらに、効率的な転写及び温度制御のために使用される特別に設計されたタンパク質ブロッティングチャンバーを利用する。ウエット式ブロッティング手順を大幅に改善するウエット式タンパク質ブロッティング装置は、頑丈で使用しやすい。
種々の刊行物、論文、及び特許は、背景及び明細書を通して引用または記載されており、これらの参考文献のそれぞれは、本明細書に全体が参照により組み込まれる。本明細書に含まれている文書、行為、材料、装置、物品などの考察は、本発明のための背景を提供することを目的としている。このような考察は、これらの事項のいずれかまたはその全ては、開示または特許請求されている任意の発明に関して先行技術の一部を形成することを認めるものではない。
別途定義のない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する分野の当業者が一般に理解するのと同じ意味を有する。そうでなければ、本明細書で使用される特定の用語は、本明細書に記載されるような意味を有する。
本明細書及び添付の特許請求の範囲で使用される場合、単数形「a」、「an」、及び「the」は、文脈に別途明示のない限り、複数の指示対象を含むことに留意しなければならない。
別途記載のない限り、本明細書に記載の濃度または濃度範囲などの任意の数値は、全ての場合において、「約」という用語により修飾されていると理解されるべきである。従って、数値は通常、列挙された値の±10%を含む。例えば、1mg/mLの濃度は、0.9mg/mL~1.1mg/mLを含む。同様に、1%~10%(w/v)の濃度範囲は、0.9%(w/v)~11%(w/v)を含む。本明細書で使用される場合、数値範囲の使用は、文脈が別途明示しない限り、その範囲内の全ての可能な部分範囲、このような範囲内の整数を含む全ての個々の数値、及び値の端数を含む。
別途指示のない限り、一連の要素に先行する「少なくとも」という用語は、その一連の中のあらゆる要素を指すと理解されるべきである。当業者らは、本明細書に記載の本発明の具体的な実施形態に対する多くの等価物を認識するか、または、所定の実験のみを使用して確認することができるであろう。このような均等物は、本発明に包含されるものである。
本明細書で使用される場合、「含む(comprises)」、「含むこと(comprising)」、「含む(includes)」、「含むこと(including)」、「有する(has)」、「有すること(having)」、「含有する(contains)」もしくは「含有すること(containing)」、またはその他の任意の変形形態は、記載された整数または整数の群を含むが、他の任意の整数または整数の群を包含しないことを意味すると理解されることになり、非排他的な、または制約がないものとする。例えば、要素のリストを含む組成物、混合物、プロセス、方法、物品、または器具は、必ずしもそれらの要素だけに限定されないが、明示的に列挙されていないか、またはこのような組成物、混合物、プロセス、方法、物品、もしくは器具に特有な他の要素を含み得る。さらに、それとは反対の明記のない限り、「または」は、包括的なまたは及び排他的なまたは、を指す。例えば、条件AまたはBは、以下のいずれか1つが満たされ:Aは真であり(または存在し)且つBは偽である(または存在しない)、Aは偽であり(または存在せず)且つBは真である(または存在する)、ならびに、A及びBの双方は真である(または存在する)。
本明細書で使用される場合、複数の列挙された要素間の接続詞「及び/または」は、個々の選択肢及び組み合わされた選択肢の双方を包含するものと理解されている。例えば、2つの要素が「及び/または」で結合されている場合、第1の選択肢は、第2の要素を含まない第1の要素の適用範囲を指す。第2の選択肢は、第1の要素を含まない第2の要素の適用範囲を指す。第3の選択肢は、全体として第1及び第2の要素の適用範囲を指す。これらの選択肢のいずれか1つは、意味に含まれると理解され、それ故、本明細書で使用されるような「及び/または」という用語の必要条件を満たす。複数の選択肢の同時の適用範囲もまた、意味に含まれると理解され、それ故、「及び/または」という用語の必要条件を満たす。
本明細書で使用される場合、本明細書及び特許請求の範囲を通して使用されるような「からなる(consists of)」という用語または「からなる(consist of)」もしくは「からなる(consisting of)」などの変形形態は、任意の列挙される整数または整数の群の包含を示すが、さらなる整数または整数の群が、特定の方法、構造体、または組成物に加えることができない。
本明細書で使用される場合、本明細書及び特許請求の範囲を通して使用されるような「から本質的になる(consists essentially of)」という用語、または「から本質的になる(consist essentially of)」もしくは「から本質的になること(consisting essentially of)」などの変形形態は、任意の列挙される整数または整数の群を包含すること、及び、任意に、特定の方法、構造体、または組成物の基本的または新規の特性を実質的に変化させない任意の列挙される整数または整数の群を包含することを示す。M.P.E.P.§2111.03.参照のこと。
「右」、「左」、「下」、及び「上」という語は、言及される図面中の方向を示す。
本明細書で使用される「約」、「ほぼ」、「一般に」、「実質的に」などの用語は、当業者によって理解されるように、好ましい発明の構成要素の寸法または特徴に言及する時、記載の寸法/特徴が、厳密な境界またはパラメータではなく、且つその機能的に同じまたは類似の軽度の変形を除外しないことを示すことも理解されるべきである。少なくとも、数値パラメータを含むような言及は、当該技術分野で認められている数学的及び工業的原理(例えば、丸め、測定、または他の体系的誤差、製作公差など)を使用して、最小有効数字を変動させない変形形態を含むであろう。
ドライ式組み立てモジュール(すなわち、タンパク質ブロッティングサンドイッチ)の組み立て
ドライ式組み立てモジュールの組み立てのために、高速ウエット式タンパク質ブロッティングシステムは、通常使用される従来のスポンジまたは濾紙の代わりに新しい親水性多孔質スポンジを使用し得る。スポンジの優れた弾力性は、ポリアクリルアミドゲル及び転写膜の間に、十分な圧力を加え得る。加えて、スポンジの効率的な吸湿性は、スポンジを予め湿らせる必要なしにサンドイッチ組み立てのための新しいドライ式組み立て方法を可能にし得る。
ドライ式組み立てモジュールを支援するために、新しいホルダーが作成された。ホルダーは、ヒンジで連結されている陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体を有し得、各ノードは、余分な柔軟性及び弾性を提供するために、中央に鉄メッシュまたは布地を有し得る。2つのノードは、短絡を防ぎ且つ電流を改善するように設計することができるシリカゲルフレームで分離することができる。ドライ式組み立てモジュール構造体を支持するために、鉄板または支持体を使用することができる。一般に、ポリアクリルアミドゲルの電気泳動後、ゲルホルダーは、陰極を含むフレーム構造体を下にして、図1に示されるように配置することができる。鉄板または支持体を陰極上に配置することができる(鉄板または支持体がブロッティングの堅さを増加させることができるので、この部分は任意である)。第1のスポンジは、鉄板もしくは支持体の上に、または、鉄板もしくは支持体が使用されていない場合、陰極上に直接配置することができる。予め湿らせた膜及びポリアクリルアミドゲルを第1のスポンジの上に配置することができる。予め湿らせた膜及びポリアクリルアミドゲルは、第1のスポンジ上に配置する前に、一緒に組み立てることができる。あるいは、予め湿らせた膜及びポリアクリルアミドゲルは、第1のスポンジの上に、連続的に加えることができる。第2のスポンジは、ドライ式組み立てモジュールを組み立てるために、ポリアクリルアミドゲルの上に、連続的に配置することができる。その後、ゲルホルダーの陽極を含むフレーム構造体を押し下げて、ゲルホルダーを閉じることができる。続いて、ドライ式組み立てモジュールは、膜へのタンパク質の転写(すなわち、「ブロッティング」または「転写」)のために、タンパク質ブロッティングチャンバーに挿入することができる。
予め湿らせるステップのみが、膜に必要とされ得、これは、ウェスタンブロッティングの感度を増加させるために行うことができる。予め湿らせる緩衝液は、ポリアクリルアミドゲルから転写され且つ膜上に保持されているタンパク質用のアルコールを含有し得る。予め湿らせた膜上にPAGEゲルを配置するために、気泡のスクラップステップのみが、必要とされ得る。
タンパク質ブロッティングチャンバーへの電圧の印加
ドライ式組み立てモジュールが、組み立てられ、電子ノードに応じてタンパク質ブロッティングチャンバー内に配置されると(図2)、転写緩衝液は、液体転写緩衝液処理システムの制御下で、チャンバーにポンプ移送することができる。次に、電圧は、ポリアクリルアミドゲルから膜へのタンパク質の転写を開始するために、印加することができる。
特別に設計されたタンパク質ブロッティングチャンバーは、各転写サイクルに、約100mLの転写緩衝溶液を使用し得る。電子ノードは、タンパク質ブロッティングサンドイッチ構造体を含むドライ式組み立てモジュールの2つのノードに直接配線することができる。
電圧がドライ式組み立てモジュールの陰極及び陽極に直接印加されるので、転写効率は、従来のウエット式転写よりもはるかに高くなり得る。そのため、24Vまたは16Vなどの比較的低い電圧を、転写のために利用することができる。最適化された緩衝液及び好適な電位を用いて、ポリアクリルアミドゲル中のタンパク質(タンパク質複合体)は、ゲルから膜に転写することができる。
プログラム可能なブロッティング手順及びブロッティングの改善
電圧が印加されていると、タンパク質(タンパク質複合体)は、膜に転写することができる。同時に、転写緩衝溶液中のイオンは、電子駆動力下で枯渇させることができる。
従来のウェスタンブロッティング実験では、大量の転写緩衝溶液は、緩衝能を維持するために使用することができるが、セミドライ式またはドライ式ブロッティング実験では、転写緩衝能を維持する問題が生じ得るので、転写結果は、時間を節約するために譲歩することができる。
本システムでは、自動液体転写緩衝液処理システム(図3)は、転写緩衝溶液を操作するために導入することができる。システムは、転写効率を改善するために、1つ以上の異なる転写緩衝溶液を使用し得る。1つの転写緩衝溶液のみが適用される場合、システムは、古い溶液を廃棄容器に排出させ、新しい溶液をポンプ移送するか、またはタンパク質ブロッティングチャンバーに新しい溶液を補充することにより、緩衝能をリセットし得る。
例として、膜への小タンパク質の転写の場合、転写緩衝溶液は、7.0のpHで、10mMのトリス塩基、50mMのグリシンを含み得る。膜へのより大きなタンパク質の転写の場合、転写緩衝溶液は、8.0のpHで、50mMのトリス塩基、10mMのグリース、0.01%~0.1%のSDSを含み得る。別の例として、小さいタンパク質の転写の場合、転写緩衝液は、0~5%のメタノール、10mMのトリス塩基、及び10mMのグリシンを含み得る。別の例として、より大きなタンパク質の転写の場合、転写緩衝液は、20%のメタノール、10mMのトリス塩基、及び10mMのグリシンを含み得る。
最適化された実験では、3サイクルのブロッティングは、各サイクルにつき3~5分で連続的に実行することができる。全てのステップは、液体転写緩衝液処理システムで予めプログラムすることができ、全てのパラメータは、それぞれ異なるブロッティング用途のために操作することができる。
ブロッティング結果は、ブロッティングプログラムを変更することにより最適化することができる。例えば、標的タンパク質または複合体が150KDより大きい場合、より良い転写効率のために、ブロッティング時間を延長することができるか、または追加のブロッティングサイクルを加えることができる。
ブロッティング効率は、電圧が印加されている間に、生じ得る熱によっても影響され得る。蓄積された熱は、ブロッティング効率を減少させ得る。蓄積された熱がブロッティング効率を減少させ得る1つの理由は、熱が膜及びポリアクリルアミドゲルの間に小さな気泡を生じさせ得ることであり、これは、ゲルから膜へのタンパク質の効率的な転写を妨げる障壁を作成し得る。第2の理由は、熱が、膜内に保持されることになっているタンパク質の過剰転写をもたらし得、従って、タンパク質が膜を通過する。ゲルホルダーの過熱を避けるために、フィン型の放熱器が設計され、ブロッティングチャンバーの側面に備えられた(図4)。
緩衝液の交換または補充
セミドライ式ブロッティングの別の問題は、同時に複数の標的タンパク質を転写する必要がある時に生じ得る。転写効率が、転写しやすいタンパク質に十分であるが、転写しにくいタンパク質に十分ではないことがあるので、転写しやすい(例えば、小さいタンパク質)及び転写しにくい(例えば、大きいタンパク質)場合の転写効率は、等しい転写結果を可能にし得ない。
この問題を解決するために、2緩衝液ブロッティング/転写法が開発された。第1の転写緩衝液は、CAPS(N-シクロヘキシル-3-アミノプロパンスルホン酸(CAS1135-40-6))などの規定量の試薬を添加することにより、より転写しやすい(すなわち、より小さな)タンパク質の転写の遅延を可能とし得る。試薬は通常、1mM~50mM、通常は、約10mMであり、試薬の種類は通常は、高いpKaを有する試薬であり、これは、pH8.0の緩衝溶液中で正に荷電するであろう。一方、第1の転写緩衝液中では、転写しにくい(すなわち、より大きな)タンパク質の転写効率は、ほとんど影響を受けないか、または全く影響を受け得ない。転写のための規定の期間の後に、第1の転写緩衝液は、除去することができ、タンパク質ブロッティングチャンバーは、第2の転写緩衝液でフラッシュすることができ、これは、小さいタンパク質の転写効率を回復し得る。第2の緩衝液中の転写しやすい(すなわち、より小さい)タンパク質のより高速な転写は、転写しにくい(すなわち、より大きい)タンパク質と同じレベルの転写を可能とし得、これは、より小さいタンパク質及びより大きいタンパク質の等しい転写をもたらし得る。
あるいは、第1の転写緩衝液は、規定の期間の間、転写しやすい(すなわち、より小さい)タンパク質及び転写しにくい(すなわち、より大きい)タンパク質の影響されない転写を可能とし得る。転写しやすいタンパク質が膜上に迅速に移動し得るので、より大きい割合の転写しにくいタンパク質がゲル中に残留し得る。規定の期間の後、第2の転写緩衝液を導入することができる。第2の緩衝液は、膜への転写しやすいタンパク質の移動を遅延させるか、または停止し得る。ゲルから膜への転写しにくいタンパク質の移動は、第2の緩衝液中で影響を受けず、従って、転写しにくいタンパク質は、膜上に通常転写することができる。第2の緩衝液は通常、メタノール、エタノール、もしくはエタンジオールなどの高濃度のアルコール、及び/または他の化学物質(例えば、複数のヒドロキシル基を含有する有機試薬)を含有し得る。より高濃度のアルコール及び/または他の化学物質では、ゲルから膜へ転写しやすいタンパク質の移動も遅らせることができる。
多数の緩衝液ブロッティングシステムの場合、より転写しやすいタンパク質及びより転写しにくいタンパク質のブロッティング/転写プロセスは、意図的に制御することができ、これにより、双方のタンパク質の等しいブロッティング結果を得ることができる。
緩衝液最適化
より高いブロッティング効率のために、多数の実験が、転写溶液を最適化するために行われた。安全性及び効率を増加させるための種々の溶媒を試験した。例えば、試験された製剤の一部は、安全性の問題及びより良好なブロッティング/転写結果のために、エタノール、イソプロパノール、エタンジオールなどの他のアルコールと、メタノールを置換することを含んでいた。種々の緩衝イオンを試験した。例えば、膜上の小さいフラグメントを捕捉するために、CAPSを使用し、より大きいタンパク質の転写のための補助に、SDSを使用した。さらに、9~11.5の異なるpHを試験した。全ての結果を、従来のウエット式転写及びセミドライ式ブロッティング(iblot及びTurbo)と比較した。
本発明は、以下の非限定的な実施形態も提供する。
実施形態1は、ウエット式タンパク質ブロッティングシステムが、(a)ドライ式組み立てモジュール;(b)タンパク質ブロッティングチャンバー;(c)液体転写緩衝液処理システム;ならびに(d)制御パネル及び電源、を含む、ウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態2は、ドライ式組み立てモジュールが、圧力をかけることが可能な構造体を含む、実施形態1に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態3は、構造体が、固定装置、ゲルホルダー、またはタンパク質ブロッティングチャンバーから選択される、実施形態2に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態4は、構造体が、弾性材料を含む、実施形態2または3に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態5は、弾性材料が、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択される、実施形態4に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態6は、構造体が、ゲルホルダーであり、且つドライ式組み立てモジュールがさらに、(a)第1のスポンジ;(b)予め湿らせた膜;(c)少なくとも1つのタンパク質を含むポリアクリルアミドゲル;及び(d)第2のスポンジ、を含み、(a)~(d)が、ゲルホルダー内で順番に組み立てられる、実施形態1~5のいずれか1つに記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態7は、ゲルホルダーが、陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体を含み、第1のフレーム構造体及び第2のフレーム構造体が、ヒンジで接続されている、実施形態6に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態8は、陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体がさらに、弾性材料を含む、実施形態7に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態9は、弾性材料が、鉄メッシュ、布地、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択される、実施形態8に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態10は、実施形態6~9のいずれか1つに記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムであり、ドライ式組み立てモジュールはさらに、鉄板を含み、鉄板は、第1のフレーム構造体の上に且つ第1のスポンジの下に配置することが可能である。
実施形態11は、ドライ式組み立てモジュールが、タンパク質ブロッティングチャンバー内に配置されている、実施形態1~10のいずれか1つに記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態12は、タンパク質ブロッティングチャンバーが、液体転写緩衝液処理システムに接続されている少なくとも1つの入口管及び液体転写緩衝液処理システムまたは廃棄容器に接続されている少なくとも1つの出口管、を含む、実施形態1~11のいずれか1つに記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態13は、液体転写緩衝液処理システムが、タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液を交換または補充することが可能である、実施形態1~12のいずれか1つに記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態14は、液体転写緩衝液処理システムが、少なくとも1つのポンプを含み、少なくとも1つのポンプが、単方向または双方向のいずれかで転写緩衝液をポンプ移送することが可能である、実施形態13に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態15は、液体転写緩衝液処理システムが、転写緩衝液容器に接続されている少なくとも1つの管及びタンパク質ブロッティングチャンバーに接続されている少なくとも1つの管を含む、実施形態13または14に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態16は、液体転写緩衝液処理システムが、タンパク質ブロッティングチャンバーに様々な組成の2つ以上の転写緩衝液を提供することが可能である、実施形態13~15のいずれか1つに記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態17は、液体転写緩衝液処理システムが、2つ以上の転写緩衝液容器に接続されている2つ以上の管を含む、実施形態16に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態18は、液体転写緩衝液処理装置が、タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液の転写緩衝能の喪失を検出することが可能であり、転写緩衝能の喪失を検出時に、液体転写緩衝液処理装置が、転写緩衝液を交換または補充する、実施形態13~17のいずれか1項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態19は、転写緩衝能が喪失した転写緩衝液は、同じ組成を含む転写緩衝液と交換または補充される、実施形態18の記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態20は、転写緩衝能が喪失した転写緩衝液が、異なる組成を含む転写緩衝液と交換または補充される、実施形態18に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態21は、タンパク質ブロッティングチャンバーが、温度制御構造体を含む、実施形態1~20のいずれか1つに記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態22は、温度制御構造体が、タンパク質ブロッティングチャンバーに接続されている少なくとも1つの放熱器を含む、実施形態21に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態23は、少なくとも1つの放熱器が、少なくとも1つのフィンまたは中空管である、実施形態22に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態24は、少なくとも1つのフィンまたは中空管が、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、及び銅合金からなる群より選択される金属を含む、実施形態23に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態25は、温度制御構造体が、水循環系システム、電子Palti冷却/加熱システム、または冷凍圧縮機から選択される、実施形態21に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態26は、タンパク質ブロッティングチャンバーが、転写緩衝液中の温度を検出する温度センサーを含む、実施形態21~25のいずれか1つに記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムである。
実施形態27は、方法が、(a)実施形態1~26のウエット式タンパク質ブロッティングシステムを提供すること;(b)転写緩衝能の喪失を検出すること;(c)タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液を交換または補充する液体転写緩衝液処理システムを利用すること、を含む、タンパク質ブロッティングチャンバー内の転写緩衝液を交換または補充するための方法である。
実施形態28は、液体転写緩衝液処理システムが、転写緩衝能の喪失を検出することが可能であり、且つ、転写緩衝能の喪失に応答して、液体転写緩衝液処理システムが、タンパク質ブロッティングチャンバーから及び廃棄容器に、使用された転写緩衝液をポンプ移送することが可能であり、且つ、同時に、新しい転写緩衝液をタンパク質ブロッティングチャンバーにポンプ移送することが可能である、実施形態27に記載の方法である。
実施形態29は、液体転写緩衝液処理システムが、タンパク質ブロッティングチャンバーに、1つ、2つ、または3つ以上の様々な組成の新しい転写緩衝液を提供する、実施形態28に記載の方法である。
実施形態30は、方法が、(a)ヒンジで接続されている第1のフレーム構造体及び第2のフレーム構造体を含むゲルホルダーを提供すること;(b)ゲルホルダーの第1のフレーム構造体上に、第1のスポンジを配置すること;(c)第1のスポンジの上に、予め組み立てられ、予め湿らせた膜、及びポリアクリルアミドゲル複合体を配置すること(予め湿らせた膜は第1のスポンジと接触している);(d)ポリアクリルアミドゲルの上に、第2のスポンジを配置すること;ならびに(e)第2のフレーム構造体を第1のフレーム構造体上に折りたたんで、ドライ式組み立てモジュールを形成すること、を含む、ドライ式組み立てモジュールにおいてドライ式組み立てを実施するための方法である。
実施形態31は、ゲルホルダーならびに第1及び第2のスポンジが、ドライ式組み立てプロセス中に乾燥したままである、実施形態30に記載の方法である。
実施形態32は、第1のフレーム構造体が陰極を含み、且つ第2のフレーム構造体が陽極を含む、実施形態30または31の方法である。
実施形態33は、陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体がさらに、弾性材料を含む、実施形態32に記載の方法である。
実施形態34は、弾性材料が、鉄メッシュ、布地、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択される、実施形態33に記載の方法である。
実施形態35は、ゲルホルダーがさらに、導電板を含む、実施形態30~34に記載の方法である。
実施形態36は、導電板が、鉄板である、実施形態35に記載の方法である。
実施形態37は、ゲルホルダーがさらに、第1のフレーム構造体の弾性材料及び第2のフレーム構造体の弾性材料の間に、シリカゲル層を含む、実施形態33に記載の方法である。
実施形態38は、方法が、(a)ウエット式タンパク質ブロッティングシステムがタンパク質ブロッティングチャンバーを含む、実施形態1~26に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステムを提供すること;(b)タンパク質ブロッティングチャンバーに電流を通過させること(タンパク質ブロッティングチャンバーに電流を通過させると、タンパク質ブロッティングチャンバー内に熱が生じる);及び(c)電流により生じる熱を放散させることが可能な少なくとも1つの放熱器を備えるタンパク質ブロッティングチャンバーを備えること、を含む、ウエット式タンパク質ブロッティングシステムを利用する時の受動的熱放散のための方法である。
実施形態39は、少なくとも1つの放熱器が、タンパク質ブロッティングチャンバーの外面に取り付けられている、実施形態38に記載の方法である。
実施形態40は、少なくとも1つの放熱器が、タンパク質ブロッティングチャンバーの内面に取り付けられている、実施形態38に記載の方法である。
実施形態41は、少なくとも1つの放熱器が、少なくとも1つのフィンまたは少なくとも1つの中空管から選択される、実施形態39または40に記載の方法である。
実施形態42は、少なくとも1つのフィンまたは中空管が、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、及び銅合金からなる群より選択される金属を含む、実施形態41に記載の方法である。
上記実施形態への変更は、その広い発明概念から逸脱することなく、行うことができると当業者らに理解されるであろう。従って、本発明は開示された特定の実施形態に限定されず、本明細書により規定されるような本発明の趣旨及び範囲内の修正を包含するものであると理解される。

Claims (24)

  1. ウエット式タンパク質ブロッティングシステムであって、前記ウエット式タンパク質ブロッティングシステムが、
    a.予め湿らせたゲル、予め湿らせた膜、及び乾燥したスポンジを含む、ドライ式組み立てモジュール、
    b.タンパク質ブロッティングチャンバー、
    c.液体転写緩衝液処理システム、ならびに
    d.制御パネル及び電源、
    を含み、前記組み立てモジュールは前記タンパク質ブロッティングチャンバー中に配置されている、前記ウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  2. 前記ドライ式組み立てモジュールが、圧力をかけることが可能な構造体をさらに含む、請求項1に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  3. 前記構造体が、弾性材料を含む、請求項2に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  4. 前記弾性材料が、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択される、請求項3に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  5. ウエット式タンパク質ブロッティングシステムであって、前記ウエット式タンパク質ブロッティングシステムは、
    a.圧力をかけることが可能なゲルホルダーを含むドライ式組み立てモジュールと、ここで、前記ドライ式組み立てモジュールは、
    i.乾燥した第1のスポンジ、
    ii.予め湿らせた膜、
    iii.少なくとも1つのタンパク質を含むポリアクリルアミドゲル、及び
    iv.乾燥した第2のスポンジ、
    さらに含み、ここで、上記(i)~(iv)が、前記ゲルホルダー内で順番に組み立てられ、
    b.タンパク質ブロッティングチャンバー、
    c.液体転写緩衝液処理システム、及び
    d.制御パネル及び電源、
    を含む、ウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  6. 前記ゲルホルダーが、陰極を含む第1のフレーム構造体及び陽極を含む第2のフレーム構造体を含み、前記第1のフレーム構造体及び前記第2のフレーム構造体が、ヒンジで接続されている、請求項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  7. 陰極を含む前記第1のフレーム構造体及び陽極を含む前記第2のフレーム構造体がさらに、前記弾性材料を含む、請求項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  8. 前記弾性材料が、鉄メッシュ、布地、ステンレス鋼ばね、スポンジ、濾紙、及びシリカゲルからなる群より選択される、請求項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  9. 前記ドライ式組み立てモジュールが、前記タンパク質ブロッティングチャンバー内に配置されている、請求項1~のいずれか1項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  10. 前記タンパク質ブロッティングチャンバーが、前記液体転写緩衝液処理システムに接続されている少なくとも1つの入口管及び前記液体転写緩衝液処理システムまたは廃棄容器に接続されている少なくとも1つの出口管を含む、請求項1~のいずれか1項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  11. 前記液体転写緩衝液処理システムが、前記タンパク質ブロッティングチャンバー内の前記転写緩衝液を交換または補充することが可能である、請求項1~10のいずれか1項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  12. 前記液体転写緩衝液処理システムが、少なくとも1つのポンプを含み、前記少なくとも1つのポンプが、単方向または双方向のいずれかで前記転写緩衝液をポンプ移送することが可能である、請求項11に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  13. 前記液体転写緩衝液処理システムが、転写緩衝液容器に接続されている少なくとも1つの管及び前記タンパク質ブロッティングチャンバーに接続されている少なくとも1つの管を含む、請求項11または12に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  14. 前記液体転写緩衝液処理システムが、前記タンパク質ブロッティングチャンバーに様々な組成の2つ以上の転写緩衝液を提供することが可能である、請求項11~13のいずれか1項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  15. 前記液体転写緩衝液処理システムが、2つの以上の転写緩衝液容器に接続されている2つ以上の管を含む、請求項14に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  16. 前記液体転写緩衝液処理システムが、前記タンパク質ブロッティングチャンバー内の前記転写緩衝液の転写緩衝能の喪失を検出することが可能であり、転写緩衝能の前記喪失を検出する時に、前記液体転写緩衝液処理システムが、前記転写緩衝液を交換または補充する、請求項11~15のいずれか1項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  17. 転写緩衝能が喪失した前記転写緩衝液が、前記同じ組成を含む転写緩衝液を交換または補充される、請求項16に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  18. 転写緩衝能が喪失した前記転写緩衝液が、異なる組成を含む転写緩衝液で交換または補充される、請求項16に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  19. 前記タンパク質ブロッティングチャンバーが、温度制御構造体を含む、請求項1~18のいずれか1項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  20. 前記温度制御構造体が、前記タンパク質ブロッティングチャンバーに接続されている少なくとも1つの放熱器を含む、請求項19に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  21. 前記少なくとも1つの放熱器が、少なくとも1つのフィンまたは中空管である、請求項20に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  22. 前記少なくとも1つのフィンまたは中空管が、アルミニウム、銅、アルミニウム合金、及び銅合金からなる群より選択される金属を含む、請求項21に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  23. 前記温度制御構造体が、水循環系システム、電子Peltier冷却/加熱システム、または冷凍圧縮機から選択される、請求項19に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
  24. 前記タンパク質ブロッティングチャンバーが、前記転写緩衝液の前記温度を検出する温度センサーを含む、請求項19~23のいずれか1項に記載のウエット式タンパク質ブロッティングシステム。
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