本願は、信号伝送方法を提供することで、RRUの電力消費及びコストを減らすことができる。
第1態様によれば、信号伝送方法が提供される。本方法は、遠隔無線ユニットRRUが中央アクセススポイントAPにより送信される第1のパケットを受信する段階であって、第1のパケットは第1のフィールドを含み、第1のフィールドはパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる、段階と、RRUが第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成する段階と、RRUがパケット伝送状態に基づいて第2のパケットをステーションに送信する段階であって、第2のパケットはデータを含む、段階とを含む。
RRUは中央APにより送信される第1のパケットを受信し、第1のパケットの第1のフィールドはパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる。RRUは、第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成し、パケット伝送状態に基づいて、データを含む第2のパケットをステーションに送信する。このようにして、MAC層の機能の中央APへの移管が、本願の本実施形態において実現されることにより、RRUのコスト及び電力消費が減少する。
いくつかの実行可能な実装例では、物理層構成状況パラメータは、以下の構成状況サブパラメータのうちの少なくとも1つを含む。すなわち、エアインタフェースパケットを示すフォーマット、エアインタフェースパケットがサウンディングフレームであるかどうか、エアインタフェースパケットの伝送速度、エアインタフェースパケットの変調フォーマット、エアインタフェースパケットのバイト長、スクランブラの初期設定値、エアインタフェースパケットを伝送するための伝送エネルギーレベル、エアインタフェースパケットのプリアンブルタイプ、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネル幅、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネルオフセット、エアインタフェースパケットを伝送するためのガードインターバル、エアインタフェースパケットの拡張空間ストリームの数、エアインタフェースパケットの伝送チェーンの数、エアインタフェースパケットのチャネル行列、及びエアインタフェースパケットの拡張行列タイプのうちの少なくとも1つである。
RRUは、中央APにより送信され且つパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられるフィールドを含む第1のパケットを受信する。その理由は、物理層構成状況パラメータがMAC層で生成されるから、すなわち、少なくともMAC層モジュール及びMAC層の下層の機能モジュールが中央APに移動するからである。
いくつかの実行可能な実装例では、物理層構成状況パラメータはプリミティブTXVECTORパラメータである。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のパケットはさらに第2のフィールドを含み、第2のフィールドはデータを搬送するのに用いられる。
本願では、第1のフィールド及び第2のフィールドは同じパケットで搬送される。データ及び物理層構成状況パラメータが別々に送信される従来の解決手段の場合と比較すると、本願の本実施形態では、MAC層とアプリケーション層との間の情報交換を減らすことができるので、データ伝送の遅延が減少する。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のパケットはさらに第3のフィールドを含み、第3のフィールドはパケット終了識別子を搬送するのに用いられ、本方法はさらに、RRUがパケット終了識別子に基づいて終了指示情報を中央APに送信する段階を含む。
第3のフィールドは、パケット終了識別子を搬送するのに用いられる。この場合、PHY層モジュールが第3のフィールドを記憶モジュールから読み出し、終了指示情報を中央APに送信することにより、終了指示情報は情報交換を完了するように自動的にトリガされる。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のフィールドは第1のインデックス値を搬送し、RRUが第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成する段階は、RRUが第1のインデックス値とマッピング関係とに基づいて、第1のインデックス値に対応する第1の構成状況サブパラメータを決定する段階であって、マッピング関係は少なくとも1つのインデックス値と少なくとも1つの構成状況サブパラメータとの間のマッピング関係である、段階と、RRUが第1の構成状況サブパラメータに基づいてパケット伝送状態を構成する段階とを含む。
このようにして、第1のサブフィールドが第1のパケットで搬送され、対応する第1のパラメータが、第1のサブフィールドを用いて示されるインデックス値に基づいて決定され、第1のパラメータがパケットで直接搬送されるケースが回避され、帯域幅の占有が減少する。
いくつかの実行可能な実装例では、インデックス値は媒体アクセス制御MACインデックス値であり、構成状況サブパラメータはチャネル行列パラメータである。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のインデックス値に対応する第1の構成状況サブパラメータを決定する段階の前に、本方法はさらに、RRUがサウンディングパケットを受信する段階であって、サウンディングパケットはエアインタフェースチャネルの品質を測定するのに用いられる、段階と、RRUがサウンディングパケットをステーションに送信する段階と、RRUがサウンディングパケットの応答パケットを受信する段階であって、応答パケットはマッピング関係を含む、段階とを含む。
中央APはサウンディングパケットを周期的に、又は空間チャネルを再度測定する必要がある場合に送信してよいので、RRUは記憶モジュールに格納されたマッピング関係を更新することができる。
いくつかの実行可能な実装例では、RRUは記憶モジュール及び物理PHY層モジュールを含み、本方法はさらに、記憶モジュールが第1のパケットをバッファに移す段階と、PHY層モジュールが第1のパケットを記憶モジュールから取得する段階とを含む。
このようにして、RRUは、受信したサウンディングパケットを記憶モジュールに格納してよく、PHY層モジュールは、必要に応じて、サウンディングパケットを記憶モジュールから取得してよい。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のパケットはさらに第2のフィールド及び第3のフィールドを含み、第2のフィールドはデータを搬送するのに用いられ、第3のフィールドはパケット終了識別子を搬送するのに用いられる。第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドは第1のパケットに順に配置され、PHY層モジュールにある第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドは記憶モジュールから順に取得される。
このようにして、各フィールドの意味が識別情報を用いて示されるというケースが回避されることにより、PHY層モジュール内の複雑なやり取りがさらに減少する。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のフィールドはさらに第1のサブフィールドを含み、第1のサブフィールドはPHY層モジュールのレジスタにおける物理層構成状況パラメータの各構成状況サブパラメータのアドレスを示すのに用いられ、RRUが第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成する段階は、RRUが第1のサブフィールドに基づいて、物理層構成状況パラメータの各構成状況サブパラメータをPHY層モジュールの対応するレジスタに格納する段階を含む。
PHY層モジュールは、第1のサブフィールドに基づいて、各タイプの構成状況サブパラメータを対応するレジスタに格納し、パケット伝送状態の構成を完了して、開始状態が最適な状態になるのを可能にしてよく、これにより、パケット伝送の品質が向上する。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のフィールドはさらに第2のサブフィールドを含み、第2のサブフィールドは、第1のフィールドにあって且つ物理層構成状況パラメータの構成状況サブパラメータを示すのに用いられるサブフィールドの位置を示し、PHY層モジュールが第1のパケットを記憶モジュールから取得する段階は、PHY層モジュールが物理層構成状況パラメータの構成状況サブパラメータを第2のサブフィールドに基づいて記憶モジュールから取得する段階を含む。
第2のサブフィールドは、第1のフィールド内の、各構成状況サブパラメータを搬送するサブフィールドの位置を示すことができる。特に、第1のフィールドが複数の構成状況サブパラメータを示す場合、PHY層モジュールは、各構成状況サブパラメータを示すサブフィールドの位置を第2のサブフィールドに基づいて決定し、さらに、構成状況サブパラメータを対応するレジスタに格納すると決定する必要がある。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のフィールドは第3のサブフィールドを含み、第3のサブフィールドは、構成状況パラメータ内の少なくとも2つの構成状況サブパラメータのサブフィールドが、事前設定された順序で配置されていることを示すのに用いられ、PHY層モジュールが第1のパケット内の第1のフィールドを記憶モジュールから取得する段階は、PHY層モジュールが少なくとも2つの構成状況サブパラメータをサブフィールドの事前設定された順序で記憶モジュールから取得する段階を含む。
少なくとも2つの構成状況サブパラメータがある場合、第1のパケットは第2のサブフィールドを含まなくてよく、第3のサブフィールドは、少なくとも2つの構成状況サブパラメータを搬送するサブフィールドが事前設定された順序で配置されてよいことを示すのに用いられるので、PHY層モジュールは各サブフィールドを順に読み出すことができ、各フィールドの意味を認識できる。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のパケットはさらにパケットヘッダを含み、パケットヘッダはRRUのMACアドレスを示す。
中央APは、パケットヘッダに基づいてパケット転送及びパケットルーティングを実施できるので、パケット伝送の効率が向上する。
第2態様によれば、信号伝送方法が提供される。本方法は、中央APがパケットを生成する段階であって、パケットは第1のフィールドを含み、第1のフィールドはパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる、段階と、中央APがパケットを遠隔無線ユニットRRUに送信する段階とを含む。
中央APは第1のパケットを生成し、第1のパケットの第1のフィールドがパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる。中央APが第1のパケットをRRUに送信することにより、RRUは第1のパケットの第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成し、パケット伝送状態に基づいて、データを含む第2のパケットをステーションに送信する。このようにして、MAC層の機能の中央APへの移管が、本願の本実施形態において実現されるので、RRUのコスト及び電力消費が減少する。
いくつかの実行可能な実装例では、物理層構成状況パラメータは、以下の構成状況サブパラメータのうちの少なくとも1つを含む。すなわち、エアインタフェースパケットを示すフォーマット、エアインタフェースパケットがサウンディングフレームであるかどうか、エアインタフェースパケットの伝送速度、エアインタフェースパケットの変調フォーマット、エアインタフェースパケットのバイト長、スクランブラの初期設定値、エアインタフェースパケットを伝送するための伝送エネルギーレベル、エアインタフェースパケットのプリアンブルタイプ、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネル幅、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネルオフセット、エアインタフェースパケットを伝送するためのガードインターバル、エアインタフェースパケットの拡張空間ストリームの数、エアインタフェースパケットの伝送チェーンの数、エアインタフェースパケットのチャネル行列、及びエアインタフェースパケットの拡張行列タイプのうちの少なくとも1つである。
いくつかの実行可能な実装例では、パケットはさらに第2のフィールドを含み、第2のフィールドはデータを搬送するのに用いられる。
いくつかの実行可能な実装例では、パケットはさらに第3のフィールドを含み、第3のフィールドはパケット終了識別子を搬送するのに用いられ、本方法はさらに、中央APが終了指示情報を受信する段階を含む。
いくつかの実行可能な実装例では、パケット内にある第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドは順に配置されている。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のフィールドは第1のインデックス値を搬送し、第1のインデックス値は第1の構成状況サブパラメータに対応する。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のインデックス値は媒体アクセス制御MACインデックス値であり、第1の構成状況サブパラメータはチャネル行列パラメータである。
いくつかの実行可能な実装例では、本方法はさらに、中央APがサウンディングパケットをRRUに送信する段階であって、サウンディングパケットはエアインタフェースチャネルの品質を測定するのに用いられる、段階と、中央APがRRUにより送信されるサウンディングパケットの応答パケットを受信する段階であって、応答パケットは少なくとも1つのインデックス値と少なくとも1つの構成状況サブパラメータとの間のマッピング関係を含む、段階とを含む。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のフィールドは第1のサブフィールドを含み、第1のサブフィールドは、RRUのPHY層モジュールのレジスタにおける物理層構成状況パラメータの各構成状況サブパラメータのアドレスを示すのに用いられる。
いくつかの実行可能な実装例では、第1のフィールドは第2のサブフィールドを含み、第2のサブフィールドは、第1のフィールドにあって且つ物理層構成状況パラメータの少なくとも1つの構成状況サブパラメータを示すのに用いられるサブフィールドの位置を示す。
いくつかの実行可能な実装例では、中央APは媒体アクセス制御MAC層モジュールを含み、中央APが第1のパケットを生成する段階は、MAC層モジュールが第1のパケットを生成する段階を含む。
いくつかの実行可能な実装例では、パケットはさらにパケットヘッダを含み、パケットヘッダはRRUのMACアドレスを示す。
第3態様によれば、信号伝送装置が提供される。本装置は、RRUであってもよく、RRU内のチップであってもよい。本装置は、第1態様の様々な実施形態を実装する機能を有する。これらの機能は、ハードウェアで実装されても、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。このハードウェア又はソフトウェアは、これらの機能に対応する1つ又は複数のユニットを含む。
実行可能な設計例では、本装置がRRUである場合、RRUは処理モジュールと送受信機モジュールとを含む。処理モジュールは、例えば、プロセッサであってよい。送受信機モジュールは、例えば、送受信機であってよい。送受信機は無線周波数回路を含む。
任意選択で、RRUはさらに記憶ユニットを含み、記憶ユニットは、例えば、メモリであってよい。RRUが記憶ユニットを含む場合、記憶ユニットはコンピュータ実行可能命令を格納するように構成され、処理モジュールは記憶ユニットに接続され、処理モジュールは記憶ユニットに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行して、第3のデバイスが第1態様の複数の実装例のうちのいずれか1つによる方法を実行できるようにする。
別の実行可能な設計例では、本装置がRRU内のチップである場合、チップは処理モジュールと送受信機モジュールとを含む。処理モジュールは、例えば、プロセッサであってよく、送受信機モジュールは、例えば、入力/出力インタフェース、ピン、又はチップ上の回路であってよい。処理モジュールは、記憶ユニットに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行して、RRU内のチップが第1態様の複数の実装例のうちのいずれか1つによる方法を実行するのを可能にすることができる。
任意選択で記憶ユニットは、レジスタ又はバッファなどの、チップ内の記憶ユニットであってもよく、あるいは、記憶ユニットは、第3のデバイス内ではあるがチップの外側にある、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、静的な情報及び命令を格納できる別のタイプの静的記憶デバイス、又はランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)などの記憶ユニットであってもよい。
上述した複数のプロセッサのうちのいずれか1つが、汎用の中央演算処理装置(CPU)、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、又は第1態様による信号伝送方法のプログラムの実行を制御するように構成された1つ若しくは複数の集積回路であってもよい。
第4態様によれば、信号伝送装置が本願で提供される。本装置は、中央APであってもよく、中央AP内のチップであってもよい。本装置は、第2態様の様々な実施形態を実装する機能を有する。これらの機能は、ハードウェアで実装されてもよく、対応するソフトウェアを実行するハードウェアで実装されてもよい。このハードウェア又はソフトウェアは、これらの機能に対応する1つ又は複数のユニットを含む。
実行可能な設計例では、本装置が中央APである場合、中央APは処理モジュールと送受信機モジュールとを含む。処理モジュールは、例えば、プロセッサであってよい。送受信機モジュールは、例えば、送受信機であってよい。送受信機は無線周波数回路を含む。任意選択で、中央APはさらに記憶ユニットを含み、記憶ユニットは、例えば、メモリであってよい。中央APが記憶ユニットを含む場合、記憶ユニットはコンピュータ実行可能命令を格納するように構成され、処理モジュールは記憶ユニットに接続され、処理モジュールは記憶ユニットに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行して、中央APが第2態様の複数の実装例のうちのいずれか1つによる信号伝送方法を実行できるようにする。
別の実行可能な設計例では、本装置が中央AP内のチップである場合、チップは処理モジュールと送受信機モジュールとを含む。処理モジュールは、例えば、プロセッサであってよく、送受信機モジュールは、例えば、入力/出力インタフェース、ピン、又はチップ上の回路であってよい。処理モジュールは、記憶ユニットに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行して、中央AP内のチップが第2態様の複数の実装例のうちのいずれか1つによる方法を実行するのを可能にすることができる。任意選択で記憶ユニットは、レジスタ又はバッファなどの、チップ内の記憶ユニットであってもよく、あるいは、記憶ユニットは、中央AP内ではあるがチップの外側にある、ROM、静的な情報及び命令を格納できる別のタイプの静的記憶デバイス、又はRAMなどの記憶ユニットであってもよい。
上述した複数のプロセッサのうちのいずれか1つが、CPU、マイクロプロセッサ、ASIC、又は第2態様による信号伝送方法のプログラムの実行を制御するように構成された1つ若しくは複数の集積回路であってもよい。
第5態様によれば、通信システムが提供される。本通信システムは、第3態様による装置と第4態様による装置とを含む。
第6態様によれば、通信システムが提供される。本通信システムは、第3態様による装置と、第4態様による装置と、ステーションとを含む。
第7態様によれば、コンピュータ記憶媒体が提供され、コンピュータ記憶媒体はプログラムコードを格納し、プログラムコードは、第1態様及び第2態様又はこれらの任意の実行可能な実装例のいずれかによる方法を実行する命令を示すのに用いられる。
第8態様では、プロセッサが提供される。プロセッサは、メモリに結合され、第1態様及び第2態様又はこれらの任意の実行可能な実装例のいずれかによる方法を実行するように構成される。
第9態様によれば、命令を含むコンピュータプログラム製品が提供される。コンピュータプログラム製品がコンピュータ上で実行されると、コンピュータは、第1態様及び第2態様又はこれらの任意の実行可能な実装例による方法を実行することができる。
前述の解決手段に基づいて、RRUは中央APにより送信される第1のパケットを受信し、第1のパケットの第1のフィールドは、パケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる。RRUは、第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成し、パケット伝送状態に基づいて、データを含む第2のパケットをステーションに送信する。このようにして、MAC層の機能の中央APへの移管が、本願の実施形態において実現されるので、RRUのコスト及び電力消費が減少する。
以下では、添付図面を参照して本願の技術的解決手段を説明する。
本願の実施形態の技術的解決手段は、様々な通信システムに適用されてよい。例えば、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)システム、無線ローカルエリアネットワーク(Wireless Local Area Network、WLAN)システム、移動通信用グローバルシステム(Global System for Mobile communication、GSM(登録商標))、符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システム、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA(登録商標))システム、汎用パケット無線サービス(General Packet Radio Service、GPRS)、ロングタームエボリューション(Long Term Evolution、LTE)システム、LTE周波数分割複信(Frequency Division Duplex、FDD)システム、LTE時分割複信(Time Division Duplex、TDD)システム、ユニバーサル移動体通信システム(Universal Mobile Telecommunications System、UMTS)、ワールドワイドインターオペラビリティフォーマイクロウェーブアクセス(Worldwide Interoperability for Microwave Access、WiMAX(登録商標))通信システム、将来の第5世代(5th Generation、5G)システム、又は新無線(New Radio, NR)システムなどの通信システムである。
本願の実施形態におけるステーション(station、STA)とは、端末デバイス、ユーザ機器、アクセス端末、加入者ユニット、加入者ステーション、モバイルステーション、モバイルコンソール、遠隔ステーション、遠隔端末、モバイルデバイス、ユーザ端末、端末、無線通信デバイス、ユーザエージェント、又はユーザ装置であってもよい。端末デバイスは代替的に、携帯電話、コードレス電話、セッション開始プロトコル(Session Initiation Protocol、SIP)電話、無線ローカルループ(Wireless Local Loop、WLL)ステーション、携帯情報端末(Personal Digital Assistant、PDA)、無線通信機能を有するハンドヘルドデバイス、コンピューティングデバイス、無線モデムに接続された別の処理デバイス、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークの端末デバイス、又は将来の進化した公共移動通信ネットワーク(Public Land Mobile Network、PLMN)の端末デバイスなどであってもよい。これについては、本願の実施形態において限定されるものではない。以下の実施形態の説明では、説明しやすいように、ステーションが一例として用いられる。
本願の実施形態におけるAPとは、ステーションと通信するためのデバイスであってよい。APは、移動通信用グローバルシステム(Global System for Mobile communication、GSM)又は符号分割多元接続(Code Division Multiple Access、CDMA)システムにおけるベーストランシーバ基地局(Base Transceiver Station、BTS)であってもよく、広帯域符号分割多元接続(Wideband Code Division Multiple Access、WCDMA)システムにおけるNodeB(NodeB、NB)であってもよく、LTEシステムにおける進化型NodeB(evolved NodeB、eNB、又はeNodeB)であってもよく、クラウド型無線アクセスネットワーク(Cloud Radio Access Network、CRAN)シナリオにおける無線コントローラであってもよい。あるいは、APは、中継ステーション、アクセスポイント、車載デバイス、ウェアラブルデバイス、将来の5Gネットワークにおけるネットワークデバイス、将来の進化したPLMNにおけるネットワークデバイス、又はパーソナルベーシックサービスセットコントロールポイント(Personal basic service set Control Point、PCP)などであってもよい。これについては、本願の実施形態において限定されるものではない。以下の実施形態の説明では、説明しやすいように、APが一例として用いられる。
図1は、従来の解決手段における通信システムの概略図である。図1に示すように、本通信システムは中央AP110とRRU120とを含む。中央AP110は、RRU120のユーザ管理とRRU120のデータ転送とを制御するように構成されたコントローラを含む。RRU120は内部に、802.3MAC層(本願の本実施形態では「MAC層モジュール」と呼ばれる)の機能を実装するためのモジュール、ダブルデータレート(Double Data Rate、DDR)同期ダイナミックランダムアクセスメモリ、CPU、802.11MAC層の機能を実装するためのモジュール、及び802.11PHY層(本願の本実施形態では「PHY層モジュール」と呼ばれる)の機能を実装するためのモジュールを含む。
MAC層の機能は主に、物理層での物理媒体の制御及び接続を含むことに留意されたい。PHY層の機能は主に、データ伝送に必要な物理的リンクの作成、維持、及び配備解除を行うための機械的、電子的、機能的、及び標準的な機能を提供するのに用いられる。
より具体的には、図2が、従来の解決手段におけるRRUの内部接続の構造を示す。RRU120は、ダブルデータレート(double data rate、DDR)メモリ3、フラッシュメモリ(NOR Flash(登録商標))、有線インタフェース(GE POE RJ 45、GE RJ45、及びGE SFP)、802.3MAC層モジュール、及び802.11MAC層モジュールなどを含む。RRU120内の制御ロジック機能が中央AP110に移管され、中央AP110は無線アクセスポイントの制御とプロビジョニング(Control And Provisioning of Wireless Access Points、CAPWAP)プロトコルを用いてRRU120と通信する、すなわち、中央AP110は有線ネットワークを用いてRRU120と通信するという点で、RRU120内のハードウェアアーキテクチャがスタンドアローン型APの機能モジュールとは異なる。ユーザにとっては、RRUは依然として、ワイヤレスフィデリティ(Wireless Fidelity、Wi-Fi)アクセス機能を実行し、Wi‐Fi802.11プロトコルを処理し、802.3パケットを生成することができる統合APである。
さらに、802.11規格では、各パケットの伝送に、MAC層とPHY層との間で6種類のプリミティブのやり取りが必要になる。これらのプリミティブは、パラメータTXVECTORを含む。例えば、プリミティブPHY-TSSTART.requestがTXVECTORを含む。パラメータTXVECTORに含まれるチャネル行列パラメータのデータ量が、20MHz帯、4×4のMIMO、且つ8ビット精度の場合に数千バイトのリソースを占有している状態なので、パラメータTXVECTORに含まれるバイトの数が、160MHz帯且つ次の規格での8×8MIMOの場合に指数関数的に増大するかもしれない。従来の解決手段では、802.11規格におけるMAC層とPHY層との間のデータインタフェース及び制御管理インタフェースが、独立したローカルバスを用いて頻繁且つ大規模な情報交換を別々に実施する。
従来の解決手段では、RRU内部のCPUは、RRU内部のMAC層機能及びPHY層機能を実行する処理全体に関与する必要があり、RRUではより大きい電力消費及びオーバヘッドが生じる。
本願の実施形態は主に、分散型Wi‐Fi製品に適用される、例えば、企業、病院、学校、又はホテルなどの、大規模なWi‐Fiが必要とされるシナリオに適用される。RRUの複雑性が低下することで、RRUの電力消費及びコストが減少する。
例えば、図3は、本願の一実施形態による応用シナリオの概略図である。図3に示すように、RRUがホテルの各客室に配置されている。パワーオーバーイーサネット(登録商標)(Power Over Ethernet(登録商標)、POE)スイッチが中央APに接続され、中央APはユーザ管理を行い、RRUはWi‐Fiアクセス端末としての役割を果たす。図4に示すように、中央APの型式がAD9430DNであってよく、RRUの型式がR240Dであってよい。
図5は、本願の一実施形態による信号伝送方法の概略フローチャートである。
501:中央APが第1のパケットを生成する。第1のパケットは第1のフィールドを含み、第1のフィールドはパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる。
具体的には、中央APは、第1のフィールドを含む第1のパケットを生成することができ、第1のフィールドはパケット伝送の物理層構成状況パラメータを示してよい。具体的には、中央APは、MAC層機能を実行して、物理層構成状況パラメータを示すことができるフィールドを含むパケットを生成することができる。言い換えれば、中央APはMAC層モジュールを含む。
MAC層モジュールは、802.11MAC層の機能を実装するのに用いられるモジュールであってよいことに留意されたい。
任意選択で、第1のフィールドは、パケット伝送用の物理層構成状況パラメータを直接搬送してもよく、第1のフィールドに基づいて物理層構成状況パラメータを決定してもよい。これについては、本願において限定されるものではない。
例えば、第1のフィールドは識別情報又はインデックス情報を搬送してよく、構成状況パラメータは、識別情報又はインデックス情報に基づいて決定されてよい。
任意選択で、物理層構成状況パラメータは、少なくとも1つの構成状況サブパラメータを含んでよい。例えば、物理層構成状況パラメータは以下の構成状況サブパラメータのうちの少なくとも1つを含む。すなわち、エアインタフェースパケットを示すフォーマット(FORMAT)、エアインタフェースパケットがサウンディングフレームであるかどうか、エアインタフェースパケットの伝送速度(DATARATE)、エアインタフェースパケットの変調フォーマット、エアインタフェースパケットのバイト長(LENGTH)、スクランブラの初期設定値(SERVICE)、エアインタフェースパケットを伝送するための伝送エネルギーレベル(TXPWR_LEVEL)、エアインタフェースパケットのプリアンブルタイプ(PREAMBLE_TYPE)、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネル幅(CH_BANDWIDTH)、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネルオフセット(CH_OFFSET)、エアインタフェースパケットを伝送するためのガードインターバル(GI_TYPE)、エアインタフェースパケットの拡張空間ストリームの数(NUM_EXTEN_SS)、エアインタフェースパケットの伝送チェーンの数(N_TX)、エアインタフェースパケットのチャネル行列(EXPANSION_MAT)及びチャネル行列タイプ(EXPANSION_MAT_TYPE)、並びにエアインタフェースパケットの拡張行列タイプ(EXPANSION_MAT_TYPE)のうちの少なくとも1つである。
具体的には、FORMATを示すための構成状況サブパラメータは、物理層プロトコルデータユニット(PPDU)のフォーマットを決定するのに用いることができ、FORMATは、NON_HT、HT_MF、及びHT_GFという3つの物理層プロトコルデータユニット(PHY Protocol Data Unit、PPDU)タイプを含んでよい。
エアインタフェースパケットの変調フォーマットは、変調符号化方式(Modulation and Coding Scheme、MCS)及び変調(MODULATION)方式という2つの方式を含んでよい。具体的には、FORMATがNON_HTである場合、変調方式が用いられる。FORMATがHT_MF又はHT_GFである場合、MCSが用いられる。MCSの次数が、BPSK、QPSK、16-QAM、64-QAM、及び128-QAMであってよい。
エアインタフェースパケットがサウンディングフレームであるかどうかを示すのに用いられる構成状況サブパラメータは、ステーションがエアインタフェースパケットとサウンディングパケットとを区別できるようにするために用いられる。
エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネル幅は、パケット伝送に占有される帯域幅であり、その帯域幅は、20MHz、40MHz、80MHz、又は160MHzであってもよい。
エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネルオフセットは、パケット伝送用のチャネルの特定の占有部分、例えば、40MHzの上半分の20MHz、又は下半分の20MHzを示してよい。
ガードインターバルは、長いインターバル及び短いインターバルを含んでよい。長いインターバルは800nsであってよく、短いインターバルは400nsであってよい。
拡張空間ストリームの数は、データストリームの数のことを指してよい。
伝送チェーンの数は、アンテナの数であってよい。
拡張行列は、チャネル行列、すなわち、エアインタフェースチャネルパラメータの行列であってよい。
物理層構成状況パラメータに含まれる内容は、従来の解決手段においてエアインタフェースパケットの伝送状態を構成するのに用いられる物理層構成状況パラメータに含まれる内容と同じであり、プロトコルが変化すると構成状況サブパラメータが追加又は削除され得ることを理解されたい。これについては、本願において限定されるものではない。
任意選択で、物理層構成状況パラメータはプリミティブ(TXVECTOR)パラメータであってよい。
502:中央APは第1のパケットを送信する。これに応じて、中央APにより送信される第1のパケットをRRUが受信する。
具体的には、RRUは、中央APにより送信され且つパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられるフィールドを含む第1のパケットを受信する。その理由は、物理層構成状況パラメータがMAC層で生成される、すなわち、少なくともMAC層モジュール及びMAC層の下層の機能モジュールが中央APに移動するからである。
中央APとRRUとの間の通信は、有線ネットワーク通信であることに留意されたい。
任意選択で、RRUは内部に、記憶モジュールとPHY層モジュールとを含んでよい。RRUが第1のパケットを受信した後に、RRU内の記憶モジュールは第1のパケットをバッファに移し、PHY層モジュールは第1のパケットを記憶モジュールから読み出す。
本願の本実施形態におけるPHY層モジュールは、他に特に規定がない限り、802.11PHY層の機能を実行するのに用いられ得ることに留意されたい。
503:RRUは、第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成する。
具体的には、パケット伝送状態は、パケット伝送の開始状態であってもよく。パケット伝送の準備完了状態であってもよい。具体的には、RRUは、第1のフィールドを用いて示される構成状況パラメータに基づいて開始状態を構成し、データ伝送の準備をする。言い換えれば、パケット伝送状態を構成する段階は、RRUがPHY層機能を実行していることである。
任意選択で、第1のパケットはさらに第2のフィールドを含み、第2のフィールドはデータを搬送するのに用いられる。言い換えれば、本願では、第1のフィールド及び第2のフィールドは同じパケットで搬送される。データ及び物理層構成状況パラメータが異なるパケットを用いて送信される場合と比較すると、本願の本実施形態では、MAC層とPHY層との間の情報交換を減らすことができるので、データ伝送の遅延が減少する。
任意選択で、RRUが記憶モジュールを含む場合、RRUは第2のフィールドを記憶モジュールに格納してよく、PHY層モジュールは第2のフィールドのデータを記憶モジュールから取得する。
任意選択で、PHY層モジュールは第2のフィールドのデータを記憶モジュールから読み出す。この読み出しは、第1のフィールドが読み出された直後に実行されてもよく、エアインタフェースチャネルが使用されていないことが検出されたときに実行されてもよい。
任意選択で、第1のパケットはさらに第3のフィールドを含み、第3のフィールドはパケット終了識別子を搬送するのに用いられる。この場合、RRUが終了指示情報を中央APに送信することにより、終了指示情報は情報交換を完了するように自動的にトリガされる。これに応じて、中央APは終了指示情報を受信する。
任意選択で、RRUが記憶モジュール及びPHY層モジュールを含む場合、記憶モジュールはまず第3のフィールドを格納し、PHY層モジュールは第3のフィールドを記憶モジュールから読み出す。
具体的には、第3のフィールドは終了識別子(END code)を搬送してよい。PHY層モジュールがEND codeを読み出した後に、中央APによるデータの伝送が終了したことが判定されてよく、PHY層モジュールは終了指示情報を中央APに送信して、中央APに通知する。
例えば、図6に示すように、データを伝送するのにイーサネットが用いられる場合に、8b/10b符号化が用いられると仮定すると、各パケットの最後に、パケットが終了することを示す特別なコード、すなわち、/T/コード(K29.5)が付いている。PHY層モジュールが/T/コードを読み出すと、PHY層モジュールは終了指示情報を中央APに送信する。
任意選択で、第1のパケットのパケットフォーマットが、第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドが順に配置されることであってよく、PHY層モジュールは、第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドを記憶モジュールから順に取得してよい。このようにして、各フィールドの意味が識別情報を用いて示されるケースが回避されることにより、PHY層モジュール内の複雑なやり取りがさらに減少する。
例えば、第1のパケットのフォーマットは、(図7に示すように)第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドの逐次フォーマットであってもよく、第3のフィールド、第2のフィールド、及び第1のフィールドの逐次フォーマットであってもよい。これについては、本願において限定されるものではない。しかしながら、PHY層モジュールは第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドの順番に、フィールドを記憶モジュールから読み出す。
任意選択で、第1のパケットはさらにパケットヘッダを含んでよく、パケットヘッダはRRUのMACアドレスを示すのに用いられる。言い換えれば、中央APは、パケットヘッダに基づいてパケット転送及びルーティングを決定する。
具体的には、中央AP及びRRUは互いに直接接続されてもよく、1つ又は複数のスイッチを用いて接続されてもよく、第1のパケットのパケットヘッダは、中央APからRRU内のMAC層モジュールへのルーティングパスを示すのに用いられてよい。RRUは、中央APにより送信される第1のパケットを受信した後に、パケットヘッダを取り除き、パケットの内容を記憶モジュールに格納する。
本明細書におけるMACアドレスは、RRU内の802.3MAC層モジュールのアドレスであってよいことに留意されたい。RRUがさらにいくつかの802.11MAC層モジュールを含む場合、パケットヘッダに含まれるRRUのMACアドレスは代替的に、RRU内の802.3MAC層モジュールのアドレスであってよい。これについては、本願において限定されるものではない。
パケットヘッダは、「イーサネット(Ethernet、ETH)ヘッダ」とも呼ばれ得ることが理解されるはずである。例えば、図7に示すように、パケットヘッダは「ETHヘッダ」であることを理解されたい。
任意選択で、第1のフィールドはさらに第1のサブフィールドを含んでよく、第1のサブフィールドは、PHY層モジュールのレジスタにおける構成状況パラメータの各構成状況サブパラメータのアドレスを示すのに用いられる。PHY層モジュールは、第1のサブフィールドに基づいて、対応するレジスタに各構成状況サブパラメータを格納する。
具体的には、PHY層モジュールは少なくとも1つのレジスタを含んでよく、各レジスタは、構成状況サブパラメータのタイプを格納するように構成されてよい。PHY層モジュールは、第1のサブフィールドに基づいて、構成状況サブパラメータの各タイプを、対応するレジスタに格納し、パケット伝送状態の構成を完了してよい。
例えば、第1のサブフィールドを用いて示される構成状況パラメータは、2つのタイプの構成状況パラメータ(FORMAT及びMODULATION)を含む。PHY層モジュールはレジスタ1及びレジスタ2を含み、レジスタ1はFORMATを格納するように構成され、レジスタ2はMODULATIONを格納するのに用いられる。PHY層モジュールは、第1のサブフィールドに基づいて、FORMATをレジスタ1に、MODULATIONをレジスタ2に格納する必要があるので、開始状態が最適な状態になっており、これにより、パケット伝送の品質が向上する。
任意選択で、物理層構成状況パラメータ内の複数の構成状況サブパラメータが順に配置されてよい。第1のサブフィールドは、PHY層モジュールのレジスタにおける複数の構成状況サブパラメータのベースアドレスを示すのに用いられてよく、それに続くレジスタアドレスが事前設定された順序で配置され、PHY層モジュールは複数の構成状況サブパラメータを、対応するレジスタに事前設定された順序で格納する。
例えば、第1のサブフィールドは「TXV addr」である。
任意選択で、第1のフィールドはさらに第2のサブフィールドを含み、第2のサブフィールドはさらに、少なくとも1つの構成状況サブパラメータを搬送するのに用いられるサブフィールドの、第1のフィールド内の位置を示すのに用いられる。
具体的には、第1のフィールドはさらに、構成状況サブパラメータを搬送するのに用いられる(例えば、図7にpara#1、para#2、para#3、…と示されるような)少なくとも1つのサブフィールドと、第2のサブフィールドとを含み、第2のサブフィールドは、各構成状況サブパラメータを搬送するのに用いられるサブフィールドの、第1のフィールド内の位置を示すことができる。特に、第1のフィールドに複数の構成状況サブパラメータがある場合、PHY層は、各構成状況サブパラメータを示すサブフィールドの位置を第2のサブフィールドに基づいて決定し、さらに、構成状況サブパラメータを、対応するレジスタに格納すると決定する必要がある。
例えば、図7に示すように、第2のサブフィールドはpara flag bitであり、para flag bitは、各構成状況サブパラメータの位置を示すのに用いられ、para flag bitの値が、構成状況サブパラメータが有効であるかどうかを示すのに用いられる。各構成状況サブパラメータの位置を示すサブフィールドは、少なくとも1つのビットを占有する。少なくとも1つのビットが有効である場合、各構成状況サブパラメータは、対応するサブフィールドで搬送される。少なくとも1つのビットが無効である場合、第2のサブフィールドを用いて示される構成状況サブパラメータを搬送するサブフィールドが第1のフィールドには存在しない。
例えば、第2のサブフィールドは
であり、下線付きの
は、対応するpara#5が有効であること、すなわち、対応する構成状況サブパラメータがpara#5で搬送されることを示す。例えば、構成状況サブパラメータはMCSである。
少なくとも1つのビットが有効であるとは、少なくとも1つのビットの値が「1」であることであってよく、少なくとも1つのビットが無効であるとは、少なくとも1つのビットの全ての値が「0」であることであってよいことを理解されたい。
任意選択で、少なくとも2つの構成状況サブパラメータがある場合、少なくとも2つの構成状況サブパラメータを搬送するサブフィールドが、通信する双方でデフォルトによる事前設定された順序で配置されてよい。このようにして、PHY層モジュールは、各サブフィールドを順に読み出すことができ、各フィールドの意味を認識することができる。
任意選択で、少なくとも2つの構成状況サブパラメータのそれぞれが、事前設定された順序で配置されることは、代替的に、サブフィールドを用いて示されてもよい。すなわち、第2のサブフィールドは必要とされない。
任意選択で、物理層構成状況パラメータが第1のフィールドを用いて間接的に示される場合、例えば構成状況サブパラメータがインデックス値を用いて示される場合、PHY層モジュールは、マッピング関係に基づいて、第1のインデックス値に対応する第1の構成状況サブパラメータを決定してよい。マッピング関係は、少なくとも1つのインデックス値と、少なくとも1つの構成状況サブパラメータとの対応関係である。
具体的には、マッピング関係は記憶モジュールに格納されてよい。PHY層モジュールが第1のインデックス値を記憶モジュールから読み出した後に、PHY層モジュールは、第1のインデックス値に対応する第1の構成状況サブパラメータを求めて記憶モジュールを検索してよい。このようにして、第1のサブフィールドは第1のパケットで搬送され、対応する第1のパラメータは、第1のサブフィールドを用いて示されるインデックス値に基づいて決定されるので、第1のパラメータがパケットで直接搬送されるケースが回避され、中央APとRRUとの間の帯域幅の占有が減少する。
例えば、マッピング関係は表とみなされてよく、表には、第1のインデックス値及び第1のインデックス値に対応する第1の構成状況サブパラメータ、第2のインデックス値及び第2のインデックス値に対応する第2の構成状況サブパラメータ、並びに第3のインデックス値及び第3のインデックス値に対応する第3の構成状況サブパラメータなどが含まれる。このようにして、PHY層モジュールは、表を検索することで、第1のインデックス値に対応するパラメータが第1の構成状況サブパラメータであることを認識できる。
任意選択で、インデックス値はMACインデックス値であり、対応するパラメータがチャネル行列パラメータである。
インデックス値及び対応するパラメータは、代替的に他の情報であってもよいことを理解されたい。マッピング関係が事前に格納され、インデックス値がやり取りされることにより、シグナリングオーバヘッドが減少する。
例えば、図8に示すように、下線付きの「1」は、STA-MACインデックスを示すサブフィールドが第1のフィールドに存在し、対応するチャネル行列パラメータ値がSTA-MACインデックスに基づいて記憶モジュールから取得されることを示している。
任意選択で、中央APは、エアインタフェースチャネルの品質を測定するのに用いられるサウンディング(sounding)パケットもRRUに送信してよく、RRUはサウンディングパケットを受信して、このサウンディングパケットをステーションに転送する。ステーションは、チャネル品質を測定した後に、サウンディングパケットの応答パケットをRRUにフィードバックする。これに応じて、RRUのPHY層モジュールは、ステーションによってフィードバックされた応答パケットを受信する。応答パケットはマッピング関係を含む。PHY層モジュールがマッピング関係を記憶モジュールに格納することにより、RRUは記憶モジュールに格納されたマッピング関係を更新する。
中央APはサウンディングパケットを周期的に、又は空間チャネルを再度測定する必要があるときに送信してよいことに留意されたい。これについては、本願において限定されるものではない。
504:RRUは、パケット伝送状態に基づいて、第2のパケットをステーションに送信する。第2のパケットはデータを含む。これに応じて、ステーションは第2のパケットを受信する。
具体的には、RRUは、構成済みの構成状態に基づいて、データを含む第2のパケットをステーションに送信する。本願の本実施形態では、中央APは第1のパケットを生成し、第1のパケットの第1のフィールドは、パケット伝送用に物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる。すなわち、MAC層機能は中央APによって実行される。RRUは、第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成することができる、すなわち、PHY層機能を実装することができる。言い換えれば、本願の本実施形態では、RRUのコスト及び電力消費が、遠隔MAC層モジュールとPHY層モジュールとの間のインタラクションによって減少する。
RRUとステーションとの間の伝送はエアインタフェース伝送、すなわち、無線ネットワーク伝送であることに留意されたい。
任意選択で、第1のパケットが第1のフィールド及び第2のフィールドを含む場合、第2のパケットに含まれるデータは、第2のフィールドで搬送されるデータであってよい。
第2のフィールドが第1のパケットに含まれていない場合、第2のパケットのデータは、別のパケットを用いてRRUにより取得されてよく、これについては本願において限定されるものではないことを理解されたい。
したがって、本願の本実施形態における信号伝送方法によれば、RRUは中央APにより送信される第1のパケットを受信し、第1のパケットの第1のフィールドはパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる。RRUは、第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成し、パケット伝送状態に基づいて、データを含む第2のパケットをステーションに送信する。このようにして、MAC層の機能の中央APへの移管が、本願の本実施形態において実現されることにより、RRUのCPUのオーバヘッドが減少する、すなわち、RRUのコスト及び電力消費が減少する。
図9は、本願による信号伝送方法の概略フローチャートである。
本願の本実施形態及び図5~図8に示す前述の実施形態における同じ用語は同じ意味を有するので、ここでは繰り返しを避けるために説明しないことを理解されたい。
901:中央APが、RRU内のPHY層モジュールを用いてサウンディングパケットをステーションに送信する。サウンディングパケットは、RRUとステーションとの間のエアインタフェースチャネルの品質を検出するのに用いられる。
902:ステーションは、検出結果に基づいてサウンディングパケットの応答パケットを生成し、応答パケットをRRUのPHY層モジュールに送信する。応答パケットはまた、少なくとも1つのパラメータと少なくとも1つのインデックス値とを示すマッピング関係を搬送する。
PHY層モジュールは応答パケットを中央APに転送してよいことを理解されたい。
応答パケットはまた、ステーションのMACアドレスとチャネル行列パラメータとを搬送してよいことも理解されたい。
903:PHY層モジュールは、応答パケット内のマッピング関係をコピーして、そのマッピング関係を記憶モジュールに格納する。
段階901~903は、周期的に実行されてもよく、空間チャネルを再度測定する必要があるときに実行されてもよく、あるいは、第1のフィールドを用いて示される物理層構成状況パラメータがチャネル行列パラメータを含む場合に実行されることに留意されたい。さらに、段階901~903は代替的に、段階907の前の任意の段階で実行されてもよい。
904:中央APのMAC層モジュールが第1のフィールドを含む第1のパケットを生成する。第1のフィールドは、パケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示す。
905:中央APのMAC層モジュールは第1のパケットをRRUに送信する。
906:RRU内の記憶モジュールは第1のパケットを記憶モジュールに格納する。
907:RRU内のPHY層モジュールは第1のパケットを記憶モジュールから読み出す。
任意選択で、第1のフィールドを用いて示される物理層構成状況パラメータがチャネル行列パラメータを含む場合、第1のパケットは、チャネル行列パラメータに対応するMACインデックス値を示すサブフィールドだけを含んでよい。このようにして、PHYモジュールは、受信した第1のMACインデックス値に基づいて、第1のMACインデックス値に対応する第1のチャネル行列パラメータを求めて記憶モジュールを検索してよい。
908:PHY層モジュールは、第1のパケット内の第1のフィールドを用いて示される内容を、対応するレジスタに格納して、パケット伝送状態の構成を完了してよい。
909:PHY層モジュールは第2のパケットをステーションに送信する。
図10は、本願の一実施形態によるRRU1000の概略ブロック図である。
本願の本実施形態及び図5~図9に示す前述の実施形態における同じ用語は、同じ意味を有することを理解されたい。
RRU1000は、処理モジュールと送受信機モジュールとを含む。
送受信機モジュールは、中央アクセススポイントAPにより送信される第1のパケットを受信するように構成され、第1のパケットは第1のフィールドを含み、第1のフィールドはパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる。
処理モジュールは、第1のフィールドに基づいてパケット伝送状態を構成するように構成される。
送受信機モジュールはさらに、パケット伝送状態に基づいて第2のパケットをステーションに送信するように構成され、第2のパケットはデータを含む。
任意選択で、物理層構成状況パラメータは以下の構成状況サブパラメータのうちの少なくとも1つを含む。すなわち、エアインタフェースパケットを示すフォーマット、エアインタフェースパケットがサウンディングフレームであるかどうか、エアインタフェースパケットの伝送速度、エアインタフェースパケットの変調フォーマット、エアインタフェースパケットのバイト長、スクランブラの初期設定値、エアインタフェースパケットを伝送するための伝送エネルギーレベル、エアインタフェースパケットのプリアンブルタイプ、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネル幅、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネルオフセット、エアインタフェースパケットを伝送するためのガードインターバル、エアインタフェースパケットの拡張空間ストリームの数、エアインタフェースパケットの伝送チェーンの数、エアインタフェースパケットのチャネル行列、及びエアインタフェースパケットの拡張行列タイプのうちの少なくとも1つである。
任意選択で、物理層構成状況パラメータはプリミティブ(TXVECTOR)パラメータである。
任意選択で、第1のパケットはさらに第2のフィールドを含み、第2のフィールドはデータを搬送するのに用いられる。
任意選択で、第1のパケットはさらに第3のフィールドを含み、第3のフィールドはパケット終了識別子を搬送するのに用いられる。送受信機モジュールはさらに、終了指示情報を受信するように構成される。
任意選択で、第1のフィールドは第1のインデックス値を搬送し、処理モジュールは具体的には、第1のインデックス値とマッピング関係とに基づいて、第1のインデックス値に対応する第1の構成状況サブパラメータを決定することであって、マッピング関係は少なくとも1つのインデックス値と少なくとも1つの構成状況サブパラメータとのマッピング関係である、決定することと、第1の構成状況サブパラメータに基づいてパケット伝送状態を構成することとを行うように構成される。
任意選択で、第1のインデックス値は媒体アクセス制御MACインデックス値であり、構成状況サブパラメータはチャネル行列パラメータである。
任意選択で、送受信機モジュールはさらに、サウンディングパケットを受信することであって、サウンディングパケットはエアインタフェースチャネルの品質を測定するのに用いられる、受信することと、サウンディングパケットをステーションに送信することと、サウンディングパケットの応答パケットを受信することであって、応答パケットはマッピング関係を含む、受信することとを行うように構成される。
任意選択で、RRUはさらに記憶モジュール1010を含み、処理モジュールは物理PHY層モジュール1020である。記憶モジュールは第1のパケットをバッファに移すように構成され、PHY層モジュールは第1のパケットを記憶モジュールから取得するように構成される。
任意選択で、第1のパケットはさらに第2のフィールド及び第3のフィールドを含み、第2のフィールドはデータを搬送するのに用いられ、第3のフィールドはパケット終了識別子を搬送するのに用いられる。第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドは第1のパケットに順に配置され、PHY層モジュールにある第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドは記憶モジュールから順に取得される。
任意選択で、第1のフィールドは第1のサブフィールドを含み、第1のサブフィールドは、PHY層モジュールのレジスタにおける物理層構成状況パラメータの各構成状況サブパラメータのアドレスを示すのに用いられる。PHY層モジュール1020は具体的には、第1のサブフィールドに基づいて、物理層構成状況パラメータの各構成状況サブパラメータをPHY層モジュールの対応するレジスタに格納するように構成される。
任意選択で、第1のフィールドはさらに第2のサブフィールドを含み、第2のサブフィールドは、第1のフィールドにあって且つ物理層構成状況パラメータの構成状況サブパラメータを示すのに用いられるサブフィールドの位置を示す。PHY層モジュール1020は具体的には、第2のサブフィールドに基づいて、物理層構成状況パラメータの構成状況サブパラメータを記憶モジュールから取得するように構成される。
任意選択で、第1のパケットはさらにパケットヘッダを含み、パケットヘッダはRRUのMACアドレスを示す。
任意選択で、RRU1000はMAC層モジュール1030を含み、MAC層モジュール1030は、遅延が事前設定された時間閾値より短いという要件を有する制御情報を処理するように構成される。言い換えれば、RRUは、処理遅延要件に敏感なデータ又はサービスをRRU内で処理し、サービス又はデータの遅延要件を満たしてよい。
任意選択で、事前設定された時間閾値は16μsであってよい。この場合、遅延要件が16μsより長い又はそれに等しい場合、中央AP内でMAC層機能が処理される。遅延要件が16μsより短い場合、RRU内でMAC層機能は処理される。
例えば、送信要求(request to send、RTS)、受信可能(clear to send, CTS)、及び確認応答文字(acknowledgement character、ACK)などが、RRUで行われてよい。
事前設定された時間閾値は、15μs又は13μsなどでよいが、これについては本願において限定されるものではないことを理解されたい。
任意選択で、記憶モジュールのメモリが事前設定された容量閾値未満であってもよい。具体的には、RRU1000がMAC層機能又はいくつかのサービスのMAC層機能を処理する必要がない場合、より低いメモリ容量を有する記憶モジュールだけが、RRUのコストを低下させるために設定されてよい。
任意選択で、事前設定された容量閾値Lの値が、4MB≦L≦8MBの範囲内の任意の値であってよい。例えば、事前設定された容量閾値は、5MB又は7MBなどであってよい。
記憶モジュールは、外部記憶デバイスであってもよく、RRU内に統合されてもよいことに留意されたい。例えば、記憶モジュールは小容量バッファ(small buffer)である。これについては、本願の本実施形態において限定されるものではない。
任意選択で、RRU1000はさらに、中央APと通信するように構成された少なくとも1つのイーサネットインタフェースを含んでよく、例えば、RRUは中央APにより送信される第1のパケットを、イーサネットインタフェースを通じて受信してよい。
任意選択で、イーサネットインタフェースは、GE RJ 45又はGE SFPインタフェースなどであってもよい。
本明細書におけるPHY層は、802.11PHY層の機能を実行するのに用いられることに留意されたい。
任意選択で、RRU1000はさらに、ステーションと通信するように構成された少なくとも1つのアンテナコネクタを含んでよい。
図11は、本願の一実施形態による中央AP1100の概略ブロック図である。中央AP1100は、送受信機モジュールと処理モジュールとを含む。
処理モジュールはパケットを生成するように構成され、パケットは第1のフィールドを含み、第1のフィールドはパケット伝送用の物理層構成状況パラメータを示すのに用いられる。
送受信機モジュールは、パケットを遠隔無線ユニットRRUに送信するように構成される。
具体的には、処理モジュールは、MAC層モジュール1110の機能を実行するように構成される。言い換えれば、少なくとも1つのRRUのMAC機能が中央AP1100に移管され、そのような処理後のデータがイーサネット(Ethernet、ETH)インタフェースを通じてRRUに送信されることにより、低機能CPU(例えば、CPUは構成だけを担う)がRRUに実装される、又はCPUさえもRRUに実装されないので、RRUの複雑性、電力消費、及びコストが減少する。
処理モジュールはCPUであっても、バッファ(buffer)であってもよいことに留意されたい。
任意選択で、中央AP1100はさらに記憶モジュールを含んでよい。処理モジュールは、制御情報を処理し、処理モジュールの処理結果を記憶モジュールに格納する。MAC層モジュール1110は、処理結果を記憶モジュールから読み出して、第1のパケットを生成する。
任意選択で、記憶モジュールはDDRであってよい。
任意選択で、DDRのメモリが256MBであってよい。
任意選択で、物理層構成状況パラメータは以下の構成状況サブパラメータのうちの少なくとも1つを含む。すなわち、エアインタフェースパケットを示すフォーマット、エアインタフェースパケットがサウンディングフレームであるかどうか、エアインタフェースパケットの伝送速度、エアインタフェースパケットの変調フォーマット、エアインタフェースパケットのバイト長、スクランブラの初期設定値、エアインタフェースパケットを伝送するための伝送エネルギーレベル、エアインタフェースパケットのプリアンブルタイプ、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネル幅、エアインタフェースパケットを伝送するためのチャネルオフセット、エアインタフェースパケットを伝送するためのガードインターバル、エアインタフェースパケットの拡張空間ストリームの数、エアインタフェースパケットの伝送チェーンの数、エアインタフェースパケットのチャネル行列、及びエアインタフェースパケットの拡張行列タイプのうちの少なくとも1つである。
任意選択で、物理層構成状況パラメータはプリミティブ(TXVECTOR)パラメータである。
任意選択で、パケットはさらに第2のフィールドを含み、第2のフィールドはデータを搬送するのに用いられる。
任意選択で、パケットはさらに第3のフィールドを含み、第3のフィールドはパケット終了識別子を搬送するのに用いられる。送受信機モジュールはさらに、終了指示情報を受信するように構成される。
任意選択で、パケット内にある第1のフィールド、第2のフィールド、及び第3のフィールドは順に配置される。
任意選択で、第1のフィールドは第1のインデックス値を搬送し、第1のインデックス値は第1の構成状況サブパラメータに対応する。
任意選択で、第1のインデックス値は媒体アクセス制御MACインデックス値であり、第1の構成状況サブパラメータはチャネル行列パラメータである。
任意選択で、送受信機モジュールはさらに、サウンディングパケットをRRUに送信することであって、サウンディングパケットはエアインタフェースチャネルの品質を測定するのに用いられる、送信することと、RRUにより送信されるサウンディングパケットの応答パケットを受信することであって、応答パケットは少なくとも1つのインデックス値と少なくとも1つの構成状況サブパラメータとのマッピング関係を含む、受信することとを行うように構成される。
任意選択で、第1のフィールドは第1のサブフィールドを含み、第1のサブフィールドは、RRUのPHY層モジュールのレジスタにおける物理層構成状況パラメータの各構成状況サブパラメータのアドレスを示すのに用いられる。
任意選択で、第1のフィールドは第2のサブフィールドを含み、第2のサブフィールドは、第1のフィールドにあって且つ物理層構成状況パラメータの少なくとも1つの構成状況サブパラメータを示すのに用いられるサブフィールドの位置を示す。
任意選択で、処理モジュールはMAC層モジュール1110であってよい。
MAC層モジュール1110は具体的には、第1のパケットを生成するように構成される。
任意選択で、パケットはさらにパケットヘッダを含み、パケットヘッダはRRUのMACアドレスを示す。
図12は、本願の一実施形態による通信システム1200の概略ブロック図である。図12に示すように、通信システム1200は中央AP1000と少なくとも1つのRRU1100とを含む。
本願の本実施形態における通信システムによれば、MAC層機能が中央APのクラウドに集中化されることにより、MAC層の統計的多重化能力が向上し、ハードウェアリソースの利用率が向上する。さらに、MAC層機能が中央APに集中化されると、マルチRRUによる連携が実現されて、ネットワーク全体の観点から複雑なスケジューリングを実施できるので、Wi‐Fi性能が向上する。
図13は、本願の別の実施形態による通信システム1300の概略ブロック図である。図13に示すように、通信システム1300は、中央AP1000と、少なくとも1つのRRU1100と、ステーション1310とを含む。ステーション1310は、図5又は図9のステーションに対応してよい。
図14は、本願の一実施形態による信号伝送装置1400の概略構造図である。装置1400は、送受信機1410とプロセッサ1420とを含む。プロセッサ1420は、前述の方法の対応する機能を実行する際に、RRU又は中央APをサポートするように構成されてよく、送受信機1410は、RRUと中央APとの間の通信をサポートし、前述の方法の対応する情報又は命令を受信又は伝送するように構成されてよい。一例では、プロセッサ1420は、ベースバンド処理及び無線周波数処理を信号に対して行ってよく、送受信機1410(例えば、アンテナ)はこの信号を受信し、また伝送してよい。例えば、プロセッサは、ベースバンド処理及び無線周波数処理を信号に対して行い、測定信号を生成してよく、測定信号はアンテナを用いて送り出される。別の例では、プロセッサ1420はベースバンド信号を生成してよく、送受信機1410は、無線周波数処理をベースバンド信号に対して行うように構成された無線周波数回路を含んでよい。無線周波数回路は、低周波ベースバンド信号を変調し、高周波搬送波信号を取得するように構成されてよく、高周波搬送波信号はアンテナを用いて伝送される。無線周波数回路は、アンテナを用いて受信される高周波信号を復調し、低周波搬送波信号を取得するのにも用いられてよい。例えば、プロセッサ1420は測定信号を生成してよく、次いで送受信機1410は、測定信号に対して処理(例えば、アナログ変換、フィルタリング、増幅、及びアップコンバージョン)を行い、処理した測定信号を中央APに送信する。送受信機1410はさらに、受信した信号に対して処理(例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバージョン、又はデジタル化)を行ってもよいことが理解されるであろう。例えば、送受信機1410は、受信した測定信号に対して、例えば、フィルタリング、増幅、ダウンコンバージョン、又はデジタル化といった処理を行う。
任意選択で、装置1400はさらにメモリ1430を含んでよい。メモリ1430は、指示情報を格納するように構成されてよく、さらに、プロセッサ1420により実行されるコード又は命令などを格納するように構成されてよい。送受信機は、無線周波数回路を含んでよい。任意選択で、RRUはさらに記憶ユニットを含む。
記憶ユニットは、例えば、メモリであってよい。RRUが記憶ユニットを含む場合、記憶ユニットはコンピュータ実行可能命令を格納するように構成され、処理モジュールは記憶ユニットに接続され、処理モジュールは記憶ユニットに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行して、RRUが前述の方法を実行できるようにする。
任意選択で、装置1400がRRU内のチップである場合、このチップはプロセッサ1420と送受信機1410とを含む。送受信機1420は、例えば、チップ上の入力/出力インタフェース、ピン、又は回路であってもよい。プロセッサ1410は、記憶ユニットに格納されたコンピュータ実行可能命令を実行してよい。
任意選択で、記憶ユニットは、レジスタ又はバッファなどの、チップ内の記憶ユニットであってもよく、あるいは、記憶ユニットはRRU内であるがチップの外側にある記憶ユニット、例えば、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、静的な情報及び命令を格納できる別のタイプの静的記憶デバイス、又はランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)などであってもよい。
本願の本実施形態におけるプロセッサ1420は、信号処理能力を有する集積回路チップであってよいことを理解されたい。実装プロセスでは、前述の方法の実施形態における様々な段階が、プロセッサ内のハードウェア統合論理回路を用いて、又はソフトウェア形態の命令を用いて実装されてよい。プロセッサは、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(digital signal processor、DSP)、特定用途向け集積回路(application-specific integrated circuit、ASIC)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(field programmable gate array、FPGA)若しくは別のプログラム可能な論理デバイス、ディスクリートゲート若しくはトランジスタ論理デバイス、又はディスクリートハードウェアコンポーネントであってもよい。プロセッサは、本願の実施形態に開示されている方法、段階、及び論理ブロック図を実装又は実行できる。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよく、プロセッサは任意の従来のプロセッサなどであってもよい。本願の実施形態を参照して開示された方法の各段階は、ハードウェア復号プロセッサにより実行されるものとして直接具現化されてもよく、復号プロセッサのハードウェアとソフトウェアモジュールとの組み合わせによって実行されてもよい。ソフトウェアモジュールは、当技術分野の成熟した記憶媒体に、例えば、ランダムアクセスメモリ、フラッシュメモリ、リードオンリメモリ、プログラム可能型リードオンリメモリ、電気的消去可能プログラム可能型メモリ、又はレジスタなどに配置されてもよい。記憶媒体はメモリ内に配置され、プロセッサはメモリ内の情報を読み出し、プロセッサのハードウェアを組み合わせることにより、前述の方法の各段階を完了する。
本願の本実施形態のメモリ1430は、揮発性メモリでも不揮発性メモリでもよく、揮発性メモリ及び不揮発性メモリを両方とも含んでよいことが理解されるであろう。不揮発性メモリは、リードオンリメモリ(read-only memory、ROM)、プログラム可能型リードオンリメモリ(programmable ROM、PROM)、消去可能プログラム可能型リードオンリメモリ(erasable PROM、EPROM)、電気的消去可能プログラム可能型リードオンリメモリ(electrically EPROM、EEPROM)、又はフラッシュメモリであってもよい。揮発性メモリは、ランダムアクセスメモリ(random access memory、RAM)であってよく、外部キャッシュとして用いられる。限定的な説明ではなく例として、多くの形態のRAMが用いられてよい。例えば、スタティックランダムアクセスメモリ(static RAM、SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(dynamic RAM、DRAM)、同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous DRAM、SDRAM)、ダブルデータレート同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(double data rate SDRAM、DDR SDRAM)、拡張同期ダイナミックランダムアクセスメモリ(enhanced SDRAM、ESDRAM)、同期リンクダイナミックランダムアクセスメモリ(synchronous link DRAM、SLDRAM)、及びダイレクトラムバスランダムアクセスメモリ(direct rambus RAM、DR RAM)である。本明細書で説明されたシステム及び方法のメモリは、限定されるものではないが、前述のメモリ及び任意の他の適切なタイプのメモリを含むことに留意されたい。
本願の一実施形態がさらにコンピュータ記憶媒体を提供する。コンピュータ記憶媒体は前述の複数の方法のうちのいずれか1つを示すプログラム命令を格納してよい。
任意選択で、記憶媒体は具体的には、メモリ1430であってよい。
本願の一実施形態はさらにチップシステムを提供する。チップシステムは、前述の実施形態における各機能を実装する際に、分散型ユニット、集中型ユニット、中央AP、及びRRUをサポートするように構成され、例えば、前述の方法においてデータ及び/又は情報を生成又は処理するプロセッサを含む。
実行可能な設計例では、チップシステムはさらにメモリを含み、メモリは、分散型ユニット、集中型ユニット、中央AP、及びRRUに必要なプログラム命令及びデータを格納するように構成される。チップシステムはチップを含んでも、チップ及び別のディスクリートデバイスを含んでもよい。
本明細書における用語「及び/又は(and/or)」は、関連対象物の説明に関して対応関係だけを説明し、3つの関係が存在し得ることを表していることを理解されたい。例えば、A及び/又はBとは、以下の3つのケースを表してよい。つまり、Aだけが存在する、A及びBが両方との存在する、Bだけが存在するという3つのケースである。さらに、本明細書における記号「/」は、概して、関連対象物間の「又は」の関係を示している。
当業者であれば、本明細書に開示された実施形態を参照して説明された例における各ユニット及び各アルゴリズム段階が、電気的ハードウェアによって、又はコンピュータソフトウェアと電子的ハードウェアとの組み合わせによって実装され得ることを認識するであろう。これらの機能がハードウェアによって実行されるのか、ソフトウェアによって実行されるのかは、特定の用途及び技術的解決手段の設計制約条件によって決まる。当業者であれば、異なる方法を用いて、説明された機能を特定の用途ごとに実装するかもしれないが、その実装例が本願の範囲を超えるものとみなされるべきではない。
簡便且つ簡潔な説明のために、前述のシステム、装置、ユニットの詳細な動作プロセスについては、前述の方法の実施形態における対応するプロセスを参照されたく、詳細は再度ここで説明しないことが、当業者によって明確に理解されるであろう。
本願で提供されたいくつかの実施形態では、開示されたシステム、装置、及び方法が他の方式で実現されてもよいことを理解されたい。例えば、説明された装置の実施形態は、単なる一例にすぎない。例えば、ユニットの分割は単なる論理機能の分割にすぎず、実際の実装においては他の分割であってもよい。例えば、複数のユニット又はコンポーネントが組み合わされても、別のシステムに統合されてもよく、一部の機能が無視されても、実行されなくてもよい。さらに、示された又は説明された相互結合又は直接結合又は通信接続は、いくつかのインタフェースを用いて実装されてよい。複数の装置間又は複数のユニット間の間接的な結合又は通信接続は、電子的形態、機械的形態、又は他の形態で実装されてよい。
別個の部分として説明されたユニットは、物理的に離れていてもそうでなくてもよい。あるいは、ユニットとして示された部分が、物理的なユニットであってもそうでなくてもよく、一カ所に配置されてもよく、複数のネットワークユニットに分散されてもよい。これらのユニットの一部又は全部が、これらの実施形態の解決手段の目的を実現するために、実際の要件に基づいて選択されてよい。
さらに、本願の実施形態における機能ユニットが1つの処理ユニットに統合されてもよく、各ユニットが物理的に単独で存在してもよく、2つ又はそれより多くのユニットが1つのユニットに統合される。
これらの機能がソフトウェア機能ユニットの形態で実装され、独立した製品として販売又は使用される場合、これらの機能は、コンピュータ可読記憶媒体に格納されてよい。そのような理解に基づいて、基本的には本願の技術的解決手段、又は先行技術に寄与する部分、又は技術的解決手段の一部が、ソフトウェア製品の形態で実装されてよい。コンピュータソフトウェア製品は、記憶媒体に格納され、本願の実施形態で説明された方法の段階の全部又は一部を実行するようコンピュータデバイス(パーソナルコンピュータ、サーバ、又はネットワークデバイスなどであってよい)に命令するための命令を含む。前述の記憶媒体は、プログラムコードを格納できるあらゆる媒体、例えば、USBフラッシュドライブ、リムーバブルハードディスク、リードオンリメモリ(Read-Only Memory、ROM)、ランダムアクセスメモリ(Random Access Memory、RAM)、磁気ディスク、又は光ディスクなどを含む。
前述の説明は、本願の単なる特定の実装例にすぎず、本願の保護範囲を限定することを意図してはいない。本願に開示された技術的範囲内で当業者により容易に考え出される、あらゆる変形又は置換は、本願の保護範囲に含まれることになる。したがって、本願の保護範囲は特許請求の範囲の保護範囲に従うことになる。