JP7123877B2 - 記録システム - Google Patents

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Description

本発明は、作業現場で発生するアクシデントの発生を低減させる技術に関する。
労働災害における経験則であるハインリッヒの法則のように、作業車両同士の接触や障害物との接触などの不慮の出来事(以下、アクシデントと称する)の背景には、アクシデントの発生に至る寸前で回避できたような事例が多数存在していることが知られている。
またホイールローダなどの作業車両は、現場内の同じ場所を何度も走行することから、現場内でアクシデントの原因となり得る事象が生じている場合には、ただちに対策を講ずることが望まれる。
そこで、障害物との接近距離や加速度変化量に基づき、アクシデントが発生しそうな状況を判定し、自動的に記録する技術がある。例えば特許文献1には、車両に搭載したカメラを使って車両近辺を認識し、障害物に接近しすぎたときに、その時点の前後の映像を記録する技術が開示されている。
米国特許第8473143号明細書
ところで、アクシデントが発生する要因としては、車体や周囲の状況だけではなく作業車両のオペレータの運転技量にも影響される。例えば運転技量の低い人は、障害物との距離が遠くてもアクシデントが発生する可能性(以下、「発生確度」と称する)は高くなる。
上記特許文献1の技術では、車体や周囲の状況によってアクシデントの発生確度が高い場合は自動的に記録する反面、発生確度が低い状況では記録されない。仮に自動的に記録する閾値(たとえば障害物との接近を判定する距離)を緩和して発生確度の低い状況でも記録されるようにすると、運転技量の低い人の場合は自動的に記録できるようになる。しかしながら、運転技量の高い人でもアクシデントの発生確度が低いにもかかわらず記録されてしまい、処理負担やデータの記憶容量の増加につながる。
本発明の目的は、上記課題を鑑みて、オペレータの運転技量を反映した記録システムを提供し、処理負担や記憶容量を改善することにある。
上記課題を解決するために、代表的な本発明の記録システムは、オペレータによって操作されるスイッチと、前記スイッチのオンまたはオフの状態を示す信号を入力するコントローラと、を備える作業車両から、当該作業車両の状況を示すログデータを取得して蓄積する記録システムであって、前記作業車両の前記コントローラは、当該作業車両の動作により生ずるアクシデントが発生する前に、前記アクシデントが発生する可能性を定量化した指標値を算出し、前記指標値が第1閾値に達している場合、前記スイッチのオンまたはオフの状態に応じて、前記作業車両の状況を示すログデータを永続的に記録する記録処理を行うか否かを制御し、前記指標値が前記第1閾値よりも高い閾値である第2閾値に達している場合、前記スイッチのオンまたはオフの状態にかかわらず、前記記録処理を行う、ことを特徴とする。
オペレータの運転技量を反映した記録システムを提供することができ、処理負担や記憶容量を改善することができる。
上記した以外の課題、構成および効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
ホイールローダの側部外観を示す模式図である。 実施形態の記録システムの構成例を示す図である。 実施形態のログデータの取得、更新処理を例示するフローチャートである。 ホイールローダに掛かる力の作用を示した模式図である。 ホイールローダ制動時の障害物との距離関係を示す図である。 実施形態の周期処理を例示するフローチャートである。 実施形態の推定原因の導出処理を例示するフローチャートである。 サーバPCの画面出力例を示す図である。 車体端末装置(コンピュータ)のハードウェア構成例を示す図である。
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。尚、ここでは作業車両としてホイールローダを例示しているが、油圧ショベル、ドーザ、ダンプトラックなどの作業車両にも適用可能である。
図1は、実施形態のホイールローダの側部外観を示す図である。図1において、ホイールローダ1は、作業機108、リフトシリンダ110、作業機角度センサ106を有する。またホイールローダ1は、シリンダボトム側の圧力センサ111、車速センサ115、ホイールローダ1の位置情報を出力するGPS114(測位装置)を有する。ホイールローダ1は、車体進行方向を示す無線通信装置104、車体傾斜角を検知する三軸加速度センサ112、加減速装置116、ホイールローダ1の後方を撮像する後方カメラ102、ホイールローダ1の後方にある障害物までの距離を出力する測距センサであるミリ波センサ103を有する。尚、カメラやミリ波センサは、車体の前面や側面にも設けられていてもよい。
ホイールローダ1の運転室内には、シフトレバー113、後述の判定処理の動作を制御するための記録停止スイッチ117(スイッチ)、記録停止スイッチ117からオンまたはオフの状態を示す信号を入力するとともに、各センサが出力する信号に基づき周期処理する車体端末装置118(コントローラ)、オペレータに発報する警報装置119が備えられている。
ホイールローダ1は、図示しないエンジンとポンプとステアリングにより、作業機108を使って積載物を積み込んで走行し、積載物を放土する。
<本実施形態の記録システム>
ホイールローダ1は高速で前後進できる反面、死角も多い。よってホイールローダ1のオペレータは、作業現場内の他の車両や建物などの障害物に気付かずに接近し、接触する可能性がある。
本実施形態の記録システムは、ホイールローダ1の急接近や接触(これらを含めて「干渉」と称する)、車両転倒など、ホイールローダ1の動作に起因して生ずるアクシデントが発生する可能性を定量化し、規定の閾値を超えるなど発生確度が高い場合にカメラからの映像や各種データを記録する記録処理を行う。この記録したデータはサーバ側に送信され、アクシデントの発生を抑えるために活用される。
また本実施形態の記録システムは、オペレータの運転技量の高低を、記録停止スイッチ117のONまたはOFFの状態によって判定し、記録するタイミングや記録時間を切り替える。
図2は、本実施形態の記録システムの構成例を示す機能ブロック図である。記録システム100は、上記のホイールローダ1とサーバPC(パーソナルコンピュータ)250とにより構成され、無線通信装置104を介して車体端末装置118とサーバPC250とが相互にデータ通信を行う構成となっている。
車体端末装置118は、周期処理部201、推定原因導出部202、機種情報保持部203、無線通信部204、ログデータ作成・更新部205、重心位置算出部206、転倒確度算出部207、最大制動力算出部208、制動距離算出部209、接近距離算出部210、干渉確度算出部211を有する。
一方、サーバPC250は、無線通信部251、入力受付部252、データアクセス部253、表示装置に相当する画面表示部254を有する。またサーバPC250には、本実施形態で用いられるデータを蓄積するデータベース255が事前に構築されている。
以下、図2に示す各ユニットの機能や動作について詳説する。
<ログデータの取得、更新処理>
図3は、車体端末装置118の処理内容を示すフローチャートであり、ログデータの収集、更新処理に関する動作例を示す図である。
<転倒確度の算出>
まず車体端末装置118の転倒確度算出部207は、転倒確度Rを算出する(S101)。転倒確度Rは、ホイールローダ1が転倒する可能性を定量化した指標値(%)である。
転倒確度Rの算出ついて、図4を用いて説明する。図4は、ホイールローダ1に掛かる力のつり合いを示している。
積載物が無い時の重心の位置と質量は、設計値から求められる。積載物があるときは、当該積載物の影響により重心の位置が移動するが、公知の2物体の重心の位置を算出する式から求めることができる。このとき、積載物の重心位置と質量が必要となるが、重心位置については、作業機108と車体との距離が一定であることを利用し、且つ作業機角度センサ106から得られる作業機角度を用いることで求めることができる。尚、このような重心位置の算出については、転倒確度算出部207が重心位置算出部206を呼び出し、重心位置算出部206により行われるものとする。一方、積載物の質量はシリンダボトム側の圧力センサ111を用いる方法が公知である。
後輪周りのモーメントのつり合いから、重心位置(D,H)、重力Mg、車体傾斜角θ、制動力Tを用いて、転倒条件を
DMgcosθ≦H(Mgsinθ+T)・・・(式1)
と求めることができる。尚、上記の式1において、車体傾斜角θは三軸加速度センサ112から得ることができる。また重心の位置(D,H)は、ホイールローダ1の後輪と地面との接触位置を原点Oとした相対位置であり、重心位置算出部206により求められる。制動力Tは、例えば車速センサ115、加減速装置116の出力値に基づき求めることができる。この式1の条件を満たすと、ホイールローダ1の転倒可能性はより一層高くなる。
上記の転倒条件に基づき、転倒確度算出部207は下記の式2を用いて転倒確度Rを算出する。
転倒確度R=H(Mgsinθ+T)/DMgcosθ×100[%]
・・・(式2)
次に最大制動力算出部208は、最大制動力Tmaxを算出する(S102)。最大制動力算出部208は、下記の式3を用いて最大制動力Tmaxを算出する。
最大制動力Tmax=Mg(D/Hcosθ-sinθ)×K・・・(式3)
ここで、重心の位置(D,H)、車体傾斜角θは式1で説明したとおりである。また安全率をKとしている。
<干渉確度の算出>
引き続き、本実施形態の干渉確度の算出について説明する。制動距離算出部209は、最大制動力が作用した際に停止するまでの移動距離である制動距離Xを算出する(S103)。そして接近距離算出部210は、障害物までの距離である接近距離Yを算出する(S104)。干渉確度算出部211は、制動距離Xおよび接近距離Yを用いて、当該障害物との間での干渉確度CRを算出する(S105)。ここで干渉確度CRとは、ホイールローダ1が障害物と干渉する可能性を定量化した指標値(%)である。
図5を用いて、制動距離X、接近距離Y、および干渉確度CRの算出について説明する。
ホイールローダ1が後方に車速Vで走行しているとする。最大制動力Tmaxが作用すると、質量Mのホイールローダ1の加速度は(-Tmax/M)となる。よって車速Vから車速ゼロで停止するまでの移動距離、すなわち制動距離Xは、下記の式4で求めることができる。
制動距離X=1/2(M/Tmax)V^2・・・(式4)
接近距離Yは、車両の進行方向に計測した測距センサの出力値、たとえばシフトレバー113が後進であれば後ろ向きに設置したミリ波センサ103の出力値から求めることができる。
干渉確度CRは、制動距離Xが接近距離Yに占める割合を示しており、X/Y×100[%]で算出される。例えば車両が減速せず(Xが一定)、障害物に近づくと(Yが減少)、干渉確度CRが増加する。一方、車両が減速する(Xが減少)と干渉確度CRは減少し、車両が停止(X=0)すると干渉確度CRが0%になる。
尚、干渉確度CRの算出は、制動距離Xが接近距離Yに占める割合ではなく、制動距離Xと接近距離Yの差を車速Vで割った値、すなわち制動するまでの時間の猶予を用いてもよい。
図3のフローチャートの説明に戻る。車体端末装置118のログデータ作成・更新部205は、S101~S105により算出された値(少なくとも転倒確度Rと干渉確度CR)、車速センサ115から得られる車速値、GPS114から得られる位置情報、後方カメラ102から得られるカメラ映像、加減速装置116の動作データ、および、後述する干渉警報判定結果と干渉防止判定結果とを、ログデータとして取得する(S106)。そしてログデータ作成・更新部205は、規定時間分のログデータ(ここでは最低40秒間分のログデータ)が少なくとも保持されるように上書きを繰り返しながら、取得したログデータを一時記録する(S107)。これらのデータは、生成される都度保存してもよい。
以上のようにしてログデータが収集され、また更新されるが、このログデータの収集、更新処理は、次に説明する周期処理内に組み込まれて実行される。
<周期処理>
図6は、車体端末装置118による周期処理を示すフローチャートである。図6に示す処理は、繰り返し実行される(周期処理)。尚、図6の例では、干渉確度CRに対する周期処理について示しているが、干渉確度CRを転倒確度Rなどと読み替えることで、転倒確度Rにも適用可能となっている。
S101~S107の方法にてログデータが更新されると(S201)、周期処理部201は、S201で更新されたデータの中で、干渉確度CRが30[%](第1閾値)に達しているデータがあるか否かを判定する(S202)。このS202の判定を、ここでは「干渉警報判定」と称する。
干渉確度CRが30[%]に達しているデータが無い場合(S202:No)、周期処理部201は図6の処理を終了する。干渉確度CRが30[%]に達しているデータがある場合(S202:Yes)、周期処理部201は、オペレータに対してブレーキ操作を促すために警報装置119を作動する(S203)。
次に周期処理部201は、S201で更新されたデータの中で、干渉確度CRが70[%](第2閾値)に達しているデータがあるか否かを判定する(S204)。このS204の判定を、ここでは「干渉防止判定」と称する。
干渉確度CRが70[%]に達しているデータが無い場合(S204:No)、干渉警報判定後の所定時間、例えば10秒経過するまで待機する(S210:Noのループ)。この待機中においては、S101~S107の方法にてログデータの更新が行われる(S209)。
10秒経過後(S210:Yes)、周期処理部201は、記録停止スイッチ117がONであるかOFFであるかを判定する(S211)。記録停止スイッチ117がOFFである場合(S211:Yes)、周期処理部201は、当該オペレータの運転技量は低いものとして扱い、干渉警報判定(S202)が行われた前後20秒間のログデータを、永続的に保存する(S212)。ここでは、干渉警報判定の時点から前後の所定時間、例えば前後10秒間の計20秒間の一時記録しておいたログデータを、後述するS215の処理が完了するまで上書きされないように、永続的な保存データとして隔離する。この保存データを「保存用ログ」と称する。
一方、記録停止スイッチ117がONである場合(S211:No)、周期処理部201は、当該オペレータの運転技量は高いものとして扱い、図6の処理を終了する。このように記録停止スイッチのONまたはOFFの状態を判定することで、オペレータの意思で選択的に記録することができる。
S204の干渉防止判定において、干渉確度CRが70[%]に達しているデータがある場合(S204:Yes)、干渉の発生確度が高まっているため、車体端末装置118は干渉回避処理を実施する(S205)。この干渉回避処理は、車体が停車するまで最大制動力Tmaxが掛かるように加減速装置116を作動しつづける処理となる。
また周期処理部201は、S101~S107の方法にて20秒間ログデータを更新した後(S206、S207)、干渉防止判定(S204)の前後40秒間のログデータを、永続的に保存する(S208)。ここでは、干渉防止判定(S204)を実施した時点から前後の所定時間、例えば前後20秒間の計40秒間の一時記録しておいたログデータを、後述のS215の処理が完了するまで上書きされないように、保存用ログとして隔離する。
S212、S208によって保存用ログが生成されるたびに、推定原因導出部202は推定原因の導出処理を行う(S213)。
<推定原因の導出処理>
図7を用いて推定原因の導出処理(S213)の詳細を説明する。推定原因導出部202は、保存用ログを用いて、S202の干渉警報判定もしくはS204の干渉防止判定(これらをまとめて「干渉判定」と称する)で肯定となった理由、すなわちアクシデントの発生確度が高くなった理由を分類する。本実施形態では、推定原因導出部202は、事前に設けられた4つの発生原因(「速度超過」、「転倒可能性大」、「暗闇」、「不注意」)の中から一つを選び出し、決定する。尚、これら発生原因の内容や名称などはあくまでも例示であり、これに限定されない。
まず推定原因導出部202は、干渉判定時の速度が20km/hを超えているかどうかを判定し(S301)、肯定判定であれば(S301:Yes)、速度超過となったためにアクシデントの発生確度が高くなったものとして扱い(S317)、推定原因を「速度超過」として処理を終える。
S301が否定判定であれば(S301:No)、推定原因導出部202は、転倒確度Rが50%を超えているかどうかを判定する(S312)。ここで肯定判定であれば(S312:Yes)、推定原因導出部202は、転倒の可能性が高くなったためにアクシデントの発生確度が高くなったものとして扱い(S316)、推定原因を「転倒可能性大」として処理を終える。
S312が否定であれば(S312:No)、推定原因導出部202は、カメラの露出補正が大きいかどうかを判定する(S313)。推定原因導出部202は、後方カメラ102により自動設定されるシャッター速度、絞り、ISO感度などのカメラ露出に関する各パラメータを取得し、(シャッター速度×絞り÷ISO感度)の逆数を露出補正量として求める。そして推定原因導出部202は、この露出補正量と規定の閾値との大小比較を行うことで、S313の判定処理を行う。
ここで肯定判定であれば(S313:Yes)、光量の少ない暗闇領域に立ち入ったためにアクシデントの発生確度が高くなったものとして扱い(S315)、推定原因導出部202は推定原因を「暗闇」として処理を終える。
S313が否定判定であれば(S313:No)、本実施形態ではオペレータの不注意があったものとして扱い(S314)、推定原因を「不注意」として処理を終了する。
推定原因導出部202は、以上の処理によって導出された推定原因を、保存用ログに含める。
推定原因の導出を行った後、周期処理部201は、ホイールローダ1の型番など、機種を示す情報を機種情報保持部203から取得する(S214)。そして周期処理部201は、無線通信部204に対し、取得した機種情報および保存用ログをサーバPC250まで送信するように指示する。これにより無線通信部204は、無線通信装置104を動作させて、機種情報および保存用ログをサーバPC250まで送信する(S215)。尚、送信完了後は保存用ログを削除してもよい。また無線通信を行うことのできない現場では、作業員が持つPCに有線通信で保存用ログをダウンロードして確保し、その後に削除できるようにしてもよい。
<サーバPCの動作>
次に、ホイールローダ1から保存用ログなどが送信された後のサーバPC250の動作について説明する。
サーバPC250の無線通信部251は、ホイールローダ1から送信された機種情報、保存用ログを受信し、データアクセス部253がこれら各種データをデータベース255に登録する。サーバPC250は、他のホイールローダから送信される機種情報、保存用ログも同様にデータベース255に登録する。尚、データベース255には、このようにして登録されるデータ以外にも、現場の住所や現場内のマップ画像データ、当該現場のGPSの位置情報などの各マスタデータが事前に登録されているものとする。
サーバPC250に記録されたデータの呼び出しや活用について、図8を用いて説明する。図8は、モニタなどの画面表示部254によって表示される表示画面例である。尚、操作者がマウスやキーボード、タッチパネルなどの入力受付部252を操作することで、この操作に応じて図8に示す画面例が表示される。
サーバPC250では、所定の操作が行われることで、図8(A)に示す稼働現場と機種情報の入力画面を表示し、操作者からの操作を待ち受ける。ここでは、入力受付部252が稼働現場「A県B市C現場」、機種情報「全て」を操作者から受け付けるものとして説明する。
画面表示部254は、データアクセス部253を介して、過去全ての保存データのうち、位置情報(GPS114の取得値)が選択現場の地図範囲に含まれているレコードを取得する。そして画面表示部254は、発生日時が新しいものから順に項番を振り当てて、リストを作成して表示する。この際の画面表示例を図8(B)に示す。画面表示部254は、番号順に発生日時、機種、干渉確度CRや転倒確度Rの最大値、映像の有無、推定原因を1つのレコードとしたリストを表示する。ここで「映像」カラムの中の1つのセルが選択されると、画面表示部254は、該当する項番レコードの録画映像を映し出す。
また一方で、画面表示部254は、操作者により選択された「A県B市C現場」のマップを表示し、呼び出した保存用ログの位置情報に基づいてマップ上の対応位置に項番(マーク)を表示する。この際の画面表示例を図8(C)に示す。
ここで図8(B)、(C)に示す表示データの活用について、具体例を挙げて説明する。
項番1は、推定原因が「暗闇」となっている。このことを踏まえて録画映像を映し出し、もしくは現地調査を行い、項番1付近のエリアが木々の生い茂ったエリアとなっている場合、伐採を行うことでアクシデントの発生を低減させることができる。また項番1のエリアが時間帯によっては日陰になるエリアである場合、地形形状を調整するか、注意喚起用の看板などを立掛けることでアクシデントの発生を低減させることができる。
項番2では、推定原因が「速度超過」となっている。このことを踏まえて録画映像を映し出し、もしくは現地調査を行い、項番2のエリアが急勾配の坂道となっている場合、盛土や掘削により地形形状を調整するか、注意喚起用の看板などを立掛けることで、アクシデントの発生を低減させることができる。
項番3では、推定原因が「転倒可能性大」となっている。このことを踏まえて録画映像を映し出し、もしくは現地調査を行い、項番3のエリアがぬかるんでいる場合、地盤改良などの対策をとることで、アクシデントの発生を低減させることができる。
項番4では、推定原因が「不注意」となっている。このことを踏まえて現地調査を行い、項番4のエリアが通行量の多い交差点である場合、信号機を設け、または注意喚起用の看板などを立掛けることで、アクシデントの発生を低減させることができる。
このように活用することで、アクシデントの発生につながる根本的な原因を特定することができ、対処方法を検討することができる。尚、上記の現地状況や対処方法については、あくまで一例である。
最後に、図9を用いて車体端末装置118のハードウェア構成例を説明する。車体端末装置118は、図9に示すように従前のコンピュータと同様のハードウェア構成となっている。
CPU901は、ROM903やストレージ904に記憶されているプログラムを、RAM902(RAM:Random Access Memory)に展開して演算実行する中央演算処理装置である。CPU901は、プログラムを演算実行することで、車体端末装置118の内部の各ハードウェアを統括的に制御する。RAM902は揮発性メモリであり、CPU901との間で直接的にデータの入出力を行うワークメモリである。RAM902は、CPU901がプログラムを演算実行している間、必要なデータを一時的に記憶する。
ROM903は不揮発性メモリであり、CPU901で実行されるファームウェアを記憶している。ストレージ904は、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクドライブなどの補助記憶装置である。ストレージ904は、CPU901が演算実行するプログラムや、パラメータなどの制御データを不揮発的に記憶する。またストレージ904には、上記の動作を行うプログラムが事前に導入されているものとする。
接続I/F905は、各種周辺機器などと接続するためのインターフェイス群であり、図2に示す各種センサやシフトレバー113、GPS114、後方カメラ102、記録停止スイッチ117、警報装置119、加減速装置116、無線通信装置104などとの接続を担う。
サーバPC250もコンピュータであり、図9に示す車体端末装置118と同様のハードウェア構成を有している。尚、サーバPC250は、図9に示す構成に加え、モニターなどの表示装置、マウス、キーボードなどの入力装置を有している。
本実施形態では、作業車両の周期処理で推定原因を導出するように構成したが、サーバPCで推定原因を導出するように構成してもよい。
また、図6の干渉警報判定(S202)が次の周期処理で肯定から否定に変わったとき、当該次の干渉警報判定で再度オペレータに記録の意図を確認するため、記録停止スイッチ117をONからOFFに戻してもよい。このようにすることで、警報装置119が作動した段階で改めてオペレータの意思を確認することができる。
本実施形態では、以下の事項について説明した。
アクシデントの発生確度(=転倒確度R、干渉確度CRのいずれかもしくは両方)が閾値70%に達しているなど相当高い場合、記録停止スイッチのON/OFFの状況にかかわらず、すなわちオペレータの運転技量にかかわらず、前後合わせて40秒間のログを保存する。
一方、アクシデントの発生確度が閾値30%に達しているなど、警告を要する程度に高い場合、記録停止スイッチのON/OFFの状況に応じて、すなわちオペレータの運転技量に応じて、ログを保存するか否かを制御する。ログを保存する場合は、前後合わせて20秒間のログを保存する。
また本実施形態では、アクシデントの発生確度が高まった原因を、推定原因として導出した。この推定原因は、車速、転倒確度R、カメラから得ることのできる設定値に基づき、速度超過、転倒可能性大、暗闇、不注意などに分類されることについても説明した。
アクシデントの発生確度が高いエリアや地点を、現場地図上にマッピングして表示する態様についても説明した。また、このマッピングされた地点と推定原因(速度超過、転倒可能性大、暗闇、不注意)とを照らし合わせることで、また録画映像を視認し、もしくは現地調査をすることで、当該推定原因が発生する根本的な原因を特定することについても説明した。
本実施形態では、記録停止スイッチ117の操作により、オペレータの運転技量を判定するものとして説明したが、記録停止スイッチ117を警報装置119の警報停止スイッチに置き換えた態様でもよい。また、オペレータの運転状況を車体端末装置118側で確認し、これに基づきオペレータの運転技量を自動判定してもよい。運転技量は、アクセルワークなどの運転操作の早さにあらわれる。例えば、干渉警報判定(S202)から10秒以内に警報域から脱出した場合は、「警報域に進入してから脱出するまでの運転操作が早かったため、運転技量が高い」と判定して、記録しないとする処理も可能である。もしくは、運転技量は作業中の燃費や掘削量にもあらわれるため、これらを用いて運転技量を判定する実装も考えられる。
また本実施形態では、重要度の高い事例、すなわちアクシデントの発生確度が70%に達しているものについては、記録時間を長くする態様についても説明した。尚、本実施形態においては、ログの記録時間を40秒間もしくは20秒間として説明したが、これら記録時間はあくまで一例である。
本実施形態では、サーバPC250側で図8に示す各データを表示しているが、作業車両の操作パネルが表示してもよい。すなわち、入力受付部252、画面表示部254を作業車両側に持たせてもよい。
上記では本発明の実施形態について説明したが、本発明はこの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
以上、本実施形態によって、オペレータの運転技量を反映した記録システムを提供することができ、処理負担や記憶容量を改善することができる。
1:ホイールローダ
100:記録システム
102:後方カメラ
103:ミリ波センサ
104:無線通信装置
106:作業機角度センサ
108:作業機
110:リフトシリンダ
111:圧力センサ
112:三軸加速度センサ
113:シフトレバー
114:GPS
115:車速センサ
116:加減速装置
117:記録停止スイッチ
118:車体端末装置
119:警報装置
201:周期処理部
202:推定原因導出部
203:機種情報保持部
204:無線通信部
205:ログデータ作成・更新部
206:重心位置算出部
207:転倒確度算出部
208:最大制動力算出部
209:制動距離算出部
210:接近距離算出部
211:干渉確度算出部
250:サーバPC
251:無線通信部
252:入力受付部
253:データアクセス部
254:画面表示部
255:データベース

Claims (6)

  1. オペレータによって操作されるスイッチと、前記スイッチのオンまたはオフの状態を示す信号を入力するコントローラと、を備える作業車両から、当該作業車両の状況を示すログデータを取得して蓄積する記録システムであって、
    前記作業車両の前記コントローラは、
    当該作業車両の動作により生ずるアクシデントが発生する前に、前記アクシデントが発生する可能性を定量化した指標値を算出し、
    前記指標値が第1閾値に達している場合、前記スイッチのオンまたはオフの状態に応じて、前記作業車両の状況を示すログデータを永続的に記録する記録処理を行うか否かを制御し、
    前記指標値が前記第1閾値よりも高い閾値である第2閾値に達している場合、前記スイッチのオンまたはオフの状態にかかわらず、前記記録処理を行う、
    ことを特徴とする記録システム。
  2. 請求項1に記載の記録システムにおいて、
    前記コントローラは、前記指標値が前記第1閾値または前記第2閾値に達した原因について、事前に設けられたものの中から一つを選び出し、表示装置に表示する、
    ことを特徴とする記録システム。
  3. 請求項2に記載の記録システムにおいて、
    前記コントローラは、前記作業車両の車速、前記指標値、前記作業車両に搭載されたカメラの露出に関する設定値に基づき、前記原因を特定する、
    ことを特徴とする記録システム。
  4. 請求項2に記載の記録システムにおいて、
    前記作業車両は、周囲を撮像するカメラと、前記作業車両の位置情報を取得する測位装置とを有し、
    前記コントローラは、前記カメラから得られる映像、前記測位装置から得られる位置情報、前記指標値、前記原因を前記ログデータに含めて前記記録処理を行う、
    ことを特徴とする記録システム。
  5. 請求項4に記載の記録システムにおいて、
    前記ログデータに含まれる前記映像、前記位置情報、前記指標値、前記原因を対応付けて記憶する記憶装置を更に有し、
    前記表示装置は、前記記憶装置に記憶されている前記指標値、前記原因を対応付けたリストを表示するとともに、前記作業車両が稼働する作業現場のマップを表示し、前記位置情報に応じた前記マップ上の位置にマークを表示する、
    ことを特徴とする記録システム。
  6. 請求項5に記載の記録システムにおいて、
    前記表示装置は、操作者によって前記リストの中から選択されるレコードに対応した前記映像を表示する、
    ことを特徴とする記録システム。
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