JP7122925B2 - 接合過程監視システム - Google Patents

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Description

本発明は、樹脂製部材同士の接合境界を加熱して、複数の樹脂製部材を接合加工する際の接合進行度を監視する接合過程監視システムに関する。
様々な製造分野において、樹脂製部材の接合加工は、複雑形状の部品や製品を組み立てる上で重要な工程である。ところが、樹脂製部材同士の接合箇所は、材料面で不連続点になるため、部品や製品としての使用中に応力が集中して損傷に至ったり、機密性が必要な樹脂容器や輸送用樹脂管においては、接合部の内外間の一部が貫通し、輸送対象物の漏れや、外部からの異物混入が生じたりする原因となることがある。
このような問題に対し、一般的には、抜き取りによる破壊検査や、X線像、超音波探傷による非破壊検査で、接合の不良を検出し品質を管理するが、接合の過程で起こる事象であるため、接合作業中の良否検知こそが最も有用な管理方法といえる。
接合作業中に良否検知を行う場合の監視事項には様々な項目がある。例えば、接合対象部材の位置関係、密着具合などによる接合の完了や未完了の判断に加えて、接合対象部材が受けた温度やその分布・履歴を考慮にいれて、多面的に品質を管理する必要がある。
これらのうち、接合の完了や未完了を判断する従来技術としては、接合箇所を光学カメラで監視して、接合未完了部への接合材料(ろう材)を供給する方法がある(特許文献1)。
特開平10-137929号公報
しかしながら、特許文献1に記載の技術は、接合対象部材が棒状であり、かつ、接合作業時に周方向移動(回転)が行われる場合、光学カメラが撮影した画像からは接合作業中の位置(回転角)がわからず、接合作業の履歴が正しく監視することが困難である。その結果、作業者の経験で監視項目を判断することになり、作業者の熟練度に応じて接合作業結果にバラツキが生じてしまうという問題があった。
本発明は上記に鑑みてなされたものであり、接合部材の周方向移動(回転)があっても回転角毎に接合過程の履歴が管理でき、また、接合部材の回転角毎の接合進行度を作業者作業者に報知することで、接合加工を施した製品毎のバラツキを低減させることができる接合過程監視システムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の接合過程監視システムは、棒状の樹脂部材の接合作業を監視するものであって、前記樹脂部材の接合境界を可視光で撮影する光学カメラと、前記樹脂部材の接合境界の温度分布を撮影するサーモカメラと、作業者の腕に取り付ける筋電センサと、前記光学カメラ、前記サーモカメラ、前記筋電センサの各出力に基づき、前記樹脂部材の接合進行度を演算する接合過程監視装置と、を具備し、前記接合過程監視装置は、前記筋電センサの出力に基づき、前記樹脂部材の周方向の回転を評価する周方向移動評価部と、前記光学カメラの出力に基づき、前記接合境界の接合度を評価する接合境界接合度評価部と、前記サーモカメラの出力に基づき、前記接合境界への供給熱エネルギを評価する供給熱エネルギ評価部と、前記周方向移動評価部が求めた前記樹脂部材の回転角毎に、前記接合境界接合度評価部と前記供給熱エネルギ評価部との評価結果に基づき、接合進行度を評価する接合進行度評価部と、を具備するものとした。
本発明によれば、作業者による接合部品の周方向移動(回転)が発生しても、接合過程で監視する対象部品の状況を回転角毎に数値(接合進行度)で評価でき、その数値(接合進行度)を作業者へ知らせることで、接合加工を施した製品の個体バラツキを一定範囲内に収めることを支援する接合過程監視システムを実現することができる。
実施例1の接合過程監視システムの全体構成を示す概略図。 実施例1の接合過程監視装置を説明する機能ブロック図。 実施例1の接合境界接合度評価部を説明する機能ブロック図。 実施例1の接合境界接合度評価部による処理を説明する図。 実施例1の供給熱エネルギ評価部を説明する機能ブロック図。 実施例1の供給熱エネルギ評価部による処理を説明する図。 実施例1の周方向移動評価部を説明する機能ブロック図。 実施例1の接合進行度評価テーブルを説明する図。 実施例1の表示装置を説明する図。 実施例2の接合過程監視システムの全体構成を示す概略図。 実施例2の作業者データの生成方法を説明する図。 実施例3の接合過程監視システムの全体構成を示す概略図。
以下、本発明の実施例を、図面を参照しつつ説明する。
先ず、本発明の実施例1に係る接合過程監視システム100を、図1~図9を参照しつつ説明する。
図1は、本実施例の接合過程監視システム100の全体構成を示す概略図である。同システムは、接合対象部材1a、1b(以下、双方を指す場合は「接合対象部材1」と称する)の接合境界1cを、加熱装置2からの熱風2aで加熱することで両接合対象部材を接合する作業の進行度(以下、「接合進行度」と称する)を評価し、作業者に報知するシステムであり、主に、作業者の右腕、左腕の夫々に取り付ける筋電センサ3R、3Lと、接合部を可視光で撮影する光学カメラ4aと、接合部の温度を撮影するサーモカメラ4bと、接合過程を監視する接合過程監視装置5と、接合進行度を表示したり所定の警告を表示したりする表示装置6を備えている。
以下では、接合対象部材1が樹脂製の棒や管であり、接合対象部材1aを右手に持ち、接合対象部材1bを左手に持った作業者が、接合境界1cの一部に高温の熱風2aを当てて溶解させた後、その溶解部を熱風2aから遠ざけるように長軸周りに回転させて冷却するという接合作業を接合境界1cの全周に亘り施すことで、接合加工を完了させるものとして説明を進める。なお、図1中のθは接合対象部材の回転角であり、接合対象部材1を回転させながら接合加工を施すことを示している。
次に、図2の機能ブロック図を用いて、接合過程監視装置5の詳細を説明する。ここに示すように、接合過程監視装置5は、筋電センサ3R、3L、光学カメラ4a、サーモカメラ4bからの信号を受信し、接合進行度等を含む信号を表示装置6に送信するものであり、光学カメラ4aが撮影した接合境界1c付近の光学映像に基づき接合境界1cの接合度を評価する接合境界接合度評価部51、サーモカメラ4bが撮影した接合境界1c付近の温度分布に基づき加熱装置2から接合境界1cに供給される熱エネルギ量やその累積値を評価する供給熱エネルギ評価部52、接合境界1cの周方向の回転を捉える周方向移動評価部53、多種多様な接合対象部材1の組み合わせ毎に予め設定された接合条件を保持した接合条件範囲データベース54a、後述する筋電パターンデータベース54b、および、各評価部の出力に基づき接合境界1cの接合進行度を接合対象部材1の長軸周りの回転角θおよび時間と紐づけて評価する接合進行度評価部55を備えている。なお、接合過程監視装置5は、実際には、CPU等の演算装置、半導体メモリ等の主記憶装置、ハードディスク等の補助記憶装置、および、通信装置などのハードウェアを備えた計算機である。そして、補助記憶装置に記録されたデータベースを参照しながら、主記憶装置にロードされたプログラムを演算装置が実行することで、接合境界接合度評価部51等の各機能を実現するが、以下では、このような周知技術を適宜省略しながら説明する。
<接合過程監視装置5>
以下、接合過程監視装置5が内蔵する各構成の詳細につき、図3~図8を用いながら順次説明する。
<接合境界接合度評価部51>
先ず、図3と図4を用いて、接合境界接合度評価部51を説明する。
図3のブロック図に示すように、接合境界接合度評価部51は、接合境界抽出部51aと、接合度算出部51bを備えている。接合境界抽出部51aは、光学カメラ4aで撮影した接合部の画像データを、接合対象部材1の長軸方向に微分演算することで接合境界1cを強調することができる。一般的に、接合対象部材1の接合が進行すると接合境界1cが目視しにくくなるという特徴があるため、接合が進行すると微分演算結果の振幅Jが減少する。接合度算出部51bでは、この原理を用いて、振幅Jを接合境界1cの接合度として監視する。
図4は、接合境界接合度評価部51の処理内容を具体的に説明する図である。図4(a)は、作業者が回転角θxの姿勢で接合対象部材1を持っているときに光学カメラ4aが撮影した画像の一例である。接合境界抽出部51aは、接合対象部材1の中心軸Lθxに沿って画像を微分演算することにより、図4(b)に例示するように、中心軸Lθx上の各点における振幅Jを求めることができる。ここに示すように、中心軸Lθx上の一部においては、他部に比べ振幅Jが大きくなるため、接合境界抽出部51aは、この部分を接合境界1cと特定することができる。接合対象部材1の接合加工が進展すると、接合境界1cでの微分信号の振幅Jが減衰するため、振幅Jが接合条件範囲データベース54aに登録された所定値以下になると一定の接合度が得られた判定することができる。図4(c)は、接合条件範囲データベース54aが保持する振幅Jと接合度の対応関係を示したグラフの一例であり、振幅Jが小さくなると接合度が100%に近づくことを示している。このようなグラフを用いることで、接合度算出部51bは、振幅Jの大きさから接合境界1cにおける接合度を算出することができる。
<供給熱エネルギ評価部52>
次に、図5と図6を用いて、供給熱エネルギ評価部52を説明する。
図5に示すように、供給熱エネルギ評価部52は、監視範囲抽出部52aと、最高温度検出部52bと、熱エネルギ演算部52cを備えている。監視範囲抽出部52aは、サーモカメラ4bで撮影した接合部の温度分布データを取得する。接合境界1cの近傍は温度が高いため、最高温度検出部52bでは、温度ピーク位置探査で最高温部7aを検出し、熱エネルギ演算部52cでは、最高温部7aの時間変化(以下、「温度履歴」とも称する)を用いて、接合対象部材1に供給された熱エネルギを回転角毎に演算する。
図6は、供給熱エネルギ評価部52の処理内容を具体的に説明する図である。図6(a)は、サーモカメラ4bが撮影した接合部の温度分布データの一例であり、接合対象部材1のうち、熱風2aが直接当たる部分が最高温部7a、その近傍が高温部7b、それ以外の部分が低温部7cであることを示している。なお、低温部7cは作業者が素手でも把持できる程度の温度である。図6(b)は、最高温度検出部52bによる温度ピーク位置探査の様子を例示した図であり、高温部7bの範囲と略等しい監視範囲7dの中から最高温部7aを抽出する様子を示している。図6(c)は、回転角θxにおける、温度履歴と積算熱エネルギを例示した図である。同図は、時間t1~t2、t3~t4、t5~t6の三回に分けて、回転角θxでの接合加工を行った場合に観測された最高温度の履歴の一例であり、熱エネルギ演算部52cでは、このようなデータを記憶しておくことで、所定の姿勢における積算熱エネルギや積算加熱時間を演算することができる。なお、時間t2~t3、t4~t5の期間は、他の回転角の接合加工を行ったり、接合対象部材1を熱風2aから遠ざけたりするなど、回転角θxでの接合加工を行っていない期間を示している。
<周方向移動評価部53>
ここで、接合加工時に接合対象部材1の回転がなければ、接合境界接合度評価部51や供給熱エネルギ評価部52の出力をそのまま監視指標にしても問題ないが、図1の例のように、接合対象部材1を周方向に回転させながら接合加工を行う場合、光学カメラ4aやサーモカメラ4bが撮影した画像からは周方向回転の検知が困難であるため、接合対象部材1の姿勢毎に接合進行度を求めることが難しい。
そこで、本実施例では、接合対象部材1の周方向移動を評価する周方向移動評価部53を設け、接合対象部材1の周方向位置(回転角θ)毎に、接合境界接合度評価部51の出力である接合度や、供給熱エネルギ評価部52の出力である温度履歴を紐付けて監視し、それらを総合評価したデータである接合進行度を回転角θ毎に演算できるようにした。また、時間毎に更新される回転角θ毎の接合進行度を作業者に逐次提示することで、作業者が接合進行度の低い回転角θを把握でき、回転角θ毎の接合進行度のバラツキを低減できるようにした。
図7は、周方向移動評価部53の詳細を説明するブロック図である。複数個所(例えば8ヶ所)の筋電を検出する筋電センサ3R、3Lを両腕に装着した場合、個々の筋電(例えば16の筋電データ)の時系列変化から腕の筋肉の収縮箇所を特定し、両腕の動きを推定することができる。これを利用して、周方向移動評価部53では、接合対象部材1の移動方向(回転方向)や移動量(回転量)を、相関演算などを利用して算出する。
図7に示すように、周方向移動評価部53は、筋電センサ3R、3Lと、筋電パターンデータベース54bからの入力に基づき、接合対象部材1の移動方向(回転方向)と、移動量(回転量)を出力するものであり、移動方向決定部53aと、移動量決定部53bを備えている。筋電パターンデータベース54bは、接合対象部材1を所定方向に所定量回転させたときに観測される典型的な筋電パターンを記憶したデータベースである。移動方向決定部53aは、筋電センサ3R、3Lからの入力信号と筋電パターンデータベース54bの登録データを相関演算して、接合対象部材1の移動方向(回転方向)を求める。同様に、移動量決定部53bは、筋電センサ3R、3Lからの入力信号と筋電パターンデータベース54bの登録データを相関演算して、接合対象部材1の回転方向、回転量、回転速度等を求める。
<接合進行度評価部55>
次に、図8を用いて、接合進行度評価部55を説明する。接合進行度評価部55は、上述した、接合境界接合度評価部51、供給熱エネルギ評価部52、周方向移動評価部53の各出力を関連付けるものであり、例えば、接合対象部材1の回転角θ毎に、接合度、最高温度、積算加熱時間、積算熱エネルギ等を紐付けた、接合進行度評価テーブル8を作成する。
図8は、接合進行度評価テーブル8の例であり、図8(a)は、時刻(t)での接合進行度評価テーブル8aであり、接合対象物1の回転角θ1における各種データが更新されたことを示している。同様に、図8(b)は、時刻(t+1)での接合進行度評価テーブル8bであり、接合対象物1の回転角θ2における各種データが更新されたことを示している。このように、接合進行度評価テーブル8は、所定時間毎に更新され、また、回転角θが変化する毎に更新される。そして、接合進行度評価部55は、接合進行度評価テーブル8のデータと、接合条件範囲データベース54に予め登録された接合条件を比較し、テーブル中のデータが所定範囲を超えたとき等に、接合の異常を検知することができる。
<表示装置6>
次に、図9を用いて、接合進行度評価部55による評価結果や異常検知を作業者に報知する表示装置6の表示画面例を説明する。表示装置6の表示画面は、主に、レーダーチャート表示部61と、接合進行度表示部62から構成されている。レーダーチャート表示部61には、接合条件範囲データベース54から読み取った、各評価項目の目標値61t、上限値61h、下限値61l、および、実際の評価値61θが表示されるため、作業者は各評価項目の評価値61θと目標値61tの差から接合加工の凡その進捗を把握することができる。また、接合進行度表示部62には、回転角θ毎に、接合進行度と、接合作業継続の要否が表示されるため、作業者は、回転角θ毎の接合作業の継続要否を簡単に確認することができる。
なお、同図は、接合進行度評価部55が評価した評価項目が5項目である場合の接合進行度をレーダーチャートで表示した例であり、レーダーチャート表示部61には、接合対象物1の現在の姿勢が回転角θ1であることや、各評価項目の評価値61θと目標値61tの差が大きいこと等が示されている。また、接合進行度表示部62には、回転角θ4の接合進行度が「95%」であり、これ以上の接合作業が不要である一方、他の回転角(θ1~θ3、θ5)については接合進行度が不十分であるため、更なる接合作業が必要であることが示されている。
以上で説明した本実施例の接合過程監視システムにより、作業員は、接合対象部材1の回転角毎の接合進行度を確認しながら、接合部の全周に亘る接合進行度が略一様になるように接合加工することができるため、接合対象部材1の材質の組み合わせが異なる場合や、作業員の作業熟練度が異なる場合であっても、接合加工を施した部品や製品毎の接合進行度のバラツキを低減することが可能となる。
次に、本発明の実施例2に係る接合過程監視システム100を図10と図11を参照しつつ説明する。なお、実施例1との共通点は重複説明を省略する。
実施例1では、典型的な接合対象部材1を回転させたときに観測される、典型的な筋電パターンを登録した筋電パターンデータベース54bを用いるため、接合対象部材1の形状が想定から大きく外れる場合や、筋電パターンが典型例から大きく外れる作業員が接合作業を行う場合などには、周方向移動評価部53では、接合対象部材1の回転角θを正確に検出することができなかった。
これに対し、本実施例の接合過程監視システム100では、図10に示すように、作業者データ生成部9aと、製造記録データ生成部9bと、追加データデータベース9cを備えたサーバ9を接合過程監視装置5に接続しており、追加データデータベース9cに登録された新規の接合条件範囲データや作業者データを利用することで、接合進行度や回転角θをより正確に検出できるようにした。なお、図10では、接合過程監視装置5とサーバ9を別の構成として示しているが、両者の機能を一体化した構成の装置としても良い。
<作業者データの登録方法>
図11は、サーバ9の追加データデータベース9cに、作業者データを登録する方法を説明する図である。同じ形状の接合対象部材1を同じ方向に同じ量だけ同じ速度で回転させた場合であっても、筋電センサが検出する筋電パターンは作業者毎に若干異なるため、作業者毎に用意された筋電パターンデータ(以下、「作業者データ」と称する)を用いることができれば、周方向移動評価部53は接合対象部材1の回転角θをより正確に求めることができる。
図11は、作業者データの作成時に利用する装置の一例であり、接合対象部材1を回転自在に保持する保持部10aを両端に設けた保持冶具10と、接合対象部材1の回転方向、回転量、回転速度を検出するためのエンコーダ12と、接合対象部材1とエンコーダ12を接続するシャフト11を備えている。この装置を用いることで、作業者が接合対象部材1を自由に回転させたときの筋電センサ3R、3Lとエンコーダ12の出力データを同期させて計測できるため、作業者データ生成部9aでは、計測したデータに基づき、筋電パターン、回転方向、回転量、回転速度を関連付けた、当該作業者に固有の作業者データを生成し、追加データデータベース9cに登録する。そして、周方向移動評価部53は、追加データデータベース9cに登録された作業者データを用いて、接合対象部材1の回転角θを求める。
<製造記録データの登録方法>
上述した作業者データを生成しておけば、筋電センサ3R、3Lの出力の挙動に基づいて、作業者を特定することも可能になる。従って、製造記録データ生成部9bでは、筋電センサ3R、3Lの出力に基づいて特定した作業者毎に、当該作業者の作業映像や、接合進行度等の各種評価値、製品のIDなどを纏めた製造記録データを生成し、追加データデータベース9cに登録する。
このように、本実施例によれば、作業者毎の筋電パターン(作業者データ)を予め作成しておき、実際に接合加工を行う際には、接合対象部材1の回転角θを求める際に用いる筋電パターン(作業者データ)を作業者毎に切り替えるため、接合対象部材1の回転方向や回転量の検出精度が更に向上するとともに、完成した生産品と作業者の関係を記録しているため、事後的に不良製品が発見された場合には、それを作成した作業者の特定や、接合作業の見直しなどを適切に行うことができる。
次に、図12を用いて、他のシステム17との連携を想定した実施例3の接合過程監視システム100を説明する。なお、実施例1または実施例2との共通点は重複説明を省略する。
図12に示すように、本実施例の接合過程監視システム100は、サーバ9、無線LAN等の通信装置13、プログラマブル論理制御装置(Programmable Logic Controller、PLC)14aを介して、製造実行システム(Manufacturing Execution System、MES)15や基幹系情報システム(Enterprise Resource Planning、ERP)16に接続されている。同様に、機器18を制御する他のシステム17は、PLC14bを介して、MES15やERP16に接続されている。なお、MES15は、入力されたデータ等に基づき、プラント全体を管理するシステムであり、ERP16は、経営資源(プラント、資金、情報等)を有効活用するために、各種データを一元管理するシステムである。
図12のような構成としたため、MES15やERP16は、接合過程監視システム100と他のシステム17の双方とデータの送受信が可能であり、例えば、接合過程監視システム100から接合進行度に関するデータを受信したり、他のシステム17から機器18の運転状況を示すデータを受信したり、接合過程監視システム100や他のシステム17に作業指示等の工程管理のデータを送信したりすることができる。
従って、例えば、MES15は、サーバ9に記録された製造の監視項目のデータを参照し、あらかじめ決められた製造の指標(例えば、最高温度)が守られなかった場合、必要に応じて、付帯作業を実施すべき旨の信号を、図示しない作業員の携帯端末に送信する。なお、携帯端末への送信の要否は、他のシステム17からの機器18の稼動/停止を示す情報や、生産スケジュール等に基づき、MES15により決定される。これによって、生産品に不具合等があった場合、適切な時期に作り直しを指示することができる。
また、機器18が停止しているときには、MES15が携帯端末に所定の信号を送信することによって、機器18以外の生産品の検査に作業員を誘導する。
以上で説明した実施例3の構成によれば、あらかじめ決められた製造の指標(例えば、最高温度)が守られなかった場合、MES15によって、その管理項目を実施すべき旨を適切な時期に作業員に報知できる。これによって作業員は、生産スケジュール等に基づいて、機器等の確認や生産のやり直しを効率的に行うことができる。
100 接合過程監視システム、
1、1a、1b 接合対象部材、
1c 接合境界、
2 加熱装置、
2a 熱風、
3R、3L 筋電センサ、
4a 光学カメラ、
4b サーモカメラ、
5 接合過程監視装置、
51 接合境界接合度評価部、
51a 接合境界抽出部、
51b 接合度算出部、
52 供給熱エネルギ評価部、
52a 監視範囲抽出部、
52b 最高温度検出部、
52c 積算熱エネルギ算出部、
53 周方向移動評価部、
53a 移動方向決定部、
53b 移動量決定部、
54a 接合条件範囲データベース、
54b 筋電パターンデータベース、
55 接合進行度評価部、
6 表示装置、
61 レーダーチャート表示部、
61t 接合条件の目標値、
61h 接合条件の上限値、
61l 接合条件の下限値、
61θ 評価値、
62 接合進行度表示部、
7a 最高温部、
7b 高温部、
7c 低温部、
7d 監視範囲、
8、8a、8b 接合進行度評価テーブル、
9 サーバ
9a 作業者データ生成部、
9b 製造記録データ生成部、
9c 追加データデータベース、
10 保持冶具、
10a 保持部、
11 シャフト、
12 エンコーダ、
13 通信装置、
14a、14b PLC、
15 MES、
16 ERP、
17 他のシステム、
18 機器

Claims (9)

  1. 棒状の樹脂部材の接合作業を監視する接合過程監視システムであって、
    前記樹脂部材の接合境界を可視光で撮影する光学カメラと、
    前記樹脂部材の接合境界の温度分布を撮影するサーモカメラと、
    作業者の腕に取り付ける筋電センサと、
    前記光学カメラ、前記サーモカメラ、前記筋電センサの各出力に基づき、前記樹脂部材の接合進行度を演算する接合過程監視装置と、を具備し、
    前記接合過程監視装置は、
    前記筋電センサの出力に基づき、前記樹脂部材の周方向の回転を評価する周方向移動評価部と、
    前記光学カメラの出力に基づき、前記接合境界の接合度を評価する接合境界接合度評価部と、
    前記サーモカメラの出力に基づき、前記接合境界への供給熱エネルギを評価する供給熱エネルギ評価部と、
    前記周方向移動評価部が求めた前記樹脂部材の回転角毎に、前記接合境界接合度評価部と前記供給熱エネルギ評価部との評価結果に基づき、接合進行度を評価する接合進行度評価部と、
    を具備することを特徴とする接合過程監視システム。
  2. 請求項1に記載の接合過程監視システムにおいて、
    前記周方向移動評価部は、前記筋電センサの出力と、予め収集されている筋電パターンとを相関演算することで、前記樹脂部材の回転方向と回転量を評価すること特徴とする接合過程監視システム。
  3. 請求項2に記載の接合過程監視システムにおいて、
    前記予め収集されている筋電パターンは、作業者が前記樹脂部材を回転させたときに観測された、前記筋電センサの出力と、前記樹脂部材と連結したエンコーダの出力を同期させて生成した学習データであることを特徴とする接合過程監視システム。
  4. 請求項3に記載の接合過程監視システムにおいて、
    前記筋電センサの出力と前記学習データに基づいて作業者を特定し、
    特定した作業者と、前記光学カメラの出力、前記接合境界接合度評価部の出力、前記サーモカメラの出力、前記供給熱エネルギ評価部の出力、前記接合進行度評価部の出力、または、樹脂部材のIDの少なくとも一つを紐付けて、製造記録を生成することを特徴とする接合過程監視システム。
  5. 請求項1に記載の接合過程監視システムにおいて、
    前記接合境界接合度評価部は、
    前記光学カメラが撮影した前記樹脂部材を長手方向に微分演算することで前記接合境界を抽出する接合境界抽出部と、
    前記接合境界における前記微分演算結果の振幅に基づいて前記樹脂部材の接合度を算出する接合度算出部と、
    を具備をすること特徴とする接合過程監視システム。
  6. 請求項1に記載の接合過程監視システムにおいて、
    前記供給熱エネルギ評価部は、
    前記サーモカメラが撮影した前記樹脂部材の接合境界部の最高温度を検出する最高温度検出部と、
    該最高温度検出部で検出された最高温度の履歴を記憶し、積算加熱時間または積算熱エネルギを演算する熱エネルギ演算部と、
    を具備をすること特徴とする接合過程監視システム。
  7. 請求項1に記載の接合過程監視システムにおいて、
    前記接合進行度評価部は、作業者が前記樹脂部材を回転させた場合、または、所定時間が経過した場合に、前記接合進行度を更新すること特徴とする接合過程監視システム。
  8. 請求項1に記載の接合過程監視システムにおいて、
    更に、前記樹脂部材の回転角毎に前記接合進行度評価部が評価した接合進行度を表示する表示装置を具備することを特徴とする接合過程監視システム。
  9. 請求項8に記載の接合過程監視システムにおいて、
    前記表示装置は、
    前記接合進行度をプロットした第1のレーダーチャートと、
    予め設定された接合進行度の上限値をプロットした第2のレーダーチャートと、
    予め設定された接合進行度の下限値をプロットした第3のレーダーチャートと、
    を表示するとともに、
    前記第1のレーダーチャートが、前記第2および前記第3のレーダーチャートに挟まれた範囲内にあるかを表示することを特徴とする接合過程監視システム。
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