JP7120900B2 - 温調ユニット - Google Patents

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本発明は、温調ユニットに関するものである。
対基板作業機には、移動ヘッドに種々の機能を有する作業ツールを交換して、基板に対して所定の作業を行うものがある。特許文献1には、接着剤などの液剤をノズルから吐出することにより、基板に液剤を塗布するディスペンスツールが開示されている。液剤の塗布処理では、液剤が所定の温度範囲に維持される必要がある。特許文献1の対基板作業機は、ディスペンスツールを交換可能に収容する収容装置に設けられた温調ユニットによりディスペンスツール内の液剤の温度を調整する。特許文献1の温調ユニットは、作業ツールを収容するツールステーションに設けられた温度センサにより測定された温度に基づいて温調制御を行う。
特開2007-216148号公報
ここで、ディスペンスツールが温調ユニットから離脱可能に構成されるため、温度センサは、液剤から離れた部位の温度を測定する。そのため、温度センサが測定する部位とディスペンスツール内の液剤との温度差が発生することがある。このような温度差は、温調制御に影響を及ぼすおそれがある。温調ユニットは、液剤に対する温調の状態をより正確に取得し、適切な温調制御の実行が求められる。
本明細書は、液剤に対する温調の状態をより正確に取得することにより、適切な温調制御の実行が可能な温調ユニットを提供することを目的とする。
本明細書は、対基板作業機の移動ヘッドに取り付けられて基板への液剤の塗布に用いられるディスペンスツールを対象とした温調ユニットであり、前記移動ヘッドから取り外された前記ディスペンスツールを収容する収容部と、前記収容部に収容された前記ディスペンスツールにおける被測定部の温度を測定する温度センサと、熱媒体を供給する供給装置と、前記供給装置から供給される前記熱媒体を流通させて前記収容部に前記熱媒体を供給可能とする第一通路と、前記供給装置から供給される前記熱媒体を流通させて前記被測定部に前記熱媒体を供給可能とする第二通路と、前記液剤の目標温度および前記温度センサによる測定結果に基づいて前記供給装置の動作を制御する温度制御部と、を備える温調ユニットを開示する。
上記の温調ユニットは、収容部に熱媒体を供給する第一通路と、被測定部に熱媒体を供給する第二通路とを備える。これにより、温度センサが測定する被測定部とディスペンスツール内の液剤との温度差を低減することができる。そして、温度制御部は、液剤と同様に温調される被測定部の温度を測定する温度センサから測定結果を取得し、取得した温度に基づいて供給装置の動作を制御することにより、液剤に対する温調の状態をより正確に取得することができる。結果として、適切な温調制御の実行が可能となる。
実施形態における部品装着機の構成を示す模式図である。 移動ヘッドに保持ツールが取り付けられた状態を模式的に示す側面図である。 移動ヘッドにディスペンスツールが取り付けられた状態を模式的に示す側面図である。 ディスペンスツールを示す断面図である。 ディスペンスツールを収容した状態のツールステーションの一部を透視して示す斜視図である。 ディスペンスツールを収容した状態のツールステーションの一部を透視して示す側面図である。
1.温調ユニットの概要
以下、温調ユニットを具体化した実施形態について図面を参照して説明する。温調ユニットは、ディスペンスツールを温調制御の対象とする。ディスペンスツールは、対基板作業機の移動ヘッドに取り付けられて基板への液剤の塗布に用いられる。移動ヘッドは、対基板作業機の機内に水平方向に移動可能に設けられ、基板に対する所定の作業に用いられる。本実施形態において、対基板作業機が部品装着機10である態様を例示する。
部品装着機10は、基板製品を生産する生産ラインを構成する。生産ラインは、例えば部品装着機10を含む複数の対基板作業機を基板90(図1を参照)の搬送方向に設置して構成される。生産ラインを構成する対基板作業機には、部品装着機10の他に、例えば基板90にはんだを印刷する印刷機や、基板90上のはんだを加熱により溶融させてはんだ付けを行うリフロー炉、生産された基板製品の外観または機能が正常であるかを検査する検査機などが含まれ得る。
なお、生産ラインは、例えば生産する基板製品の種別などに応じて、その構成を適宜追加、変更される。具体的には、生産ラインには、搬送される基板90を一時的に保持するバッファ装置や基板供給装置、基板反転装置、各種検査装置、シールド装着装置、接着剤塗布装置、チップ載せ換え装置、紫外線照射装置などの対基板作業機が適宜設置され得る。
2.部品装着機10の構成
部品装着機10は、後述する移動ヘッド20に種々の機能を有する作業ツールを交換して、基板90に対する所定の作業を行う。具体的には、部品装着機10は、移動ヘッド20に部品を保持する保持ツール(図2を参照)を取り付けられて、部品供給装置12により供給される部品を基板90に装着する。また、部品装着機10は、移動ヘッド20に所定の液剤を吐出するディスペンスツール(図3を参照)を取り付けられて、基板90に液剤を塗布する。
上記の部品装着機10は、図1に示すように、基板搬送装置11、部品供給装置12、移動作業装置13、部品カメラ14、基板カメラ15、および複数のツールステーション50を備える。以下の説明において、水平方向あって部品装着機10の左右方向をX方向とし、X方向に交差する水平方向であって部品装着機10の前後方向をY方向とし、X方向およびY方向に直交する鉛直方向(図1の前後方向)をZ方向とする。
基板搬送装置11は、ベルトコンベアおよび位置決め装置などにより構成される。基板搬送装置11は、基板90を搬送方向へと順次搬送するとともに、基板90を機内の所定位置に位置決めする。基板搬送装置11は、装着処理が終了した後に、基板90を部品装着機10の機外に搬出する。部品供給装置12は、基板90に装着される部品を供給する。部品供給装置12は、複数のスロット121にセットされたフィーダ122を備える。フィーダ122は、多数の部品が収納されたキャリアテープを送り移動させて、部品を採取可能に供給する。
移動作業装置13は、移動ヘッド20を水平方向に移動させて、基板90に対して所定の作業を行う。例えば、移動作業装置13は、移動ヘッド20に保持ツール30が取り付けられている状態において、部品供給装置12により供給される部品を基板90上の所定の装着位置に装着する。移動作業装置13のヘッド駆動装置131は、直動機構により移動台132を水平方向(X方向およびY方向)に移動させる。移動台132には、図示しないクランプ部材により移動ヘッド20が交換可能に固定される。
移動ヘッド20は、所定の種類の作業ツールを保持し、当該作業ツールの機能に応じた作業を行う。移動ヘッド20は、例えば作業ツールとの境界部に設けられたエア室に負圧エアを供給することにより作業ツールを保持する。なお、移動ヘッド20は、作業ツールと機械的に係合して作業ツールを保持してもよい。本実施形態において、移動ヘッド20は、負圧エアおよび正圧エアの少なくとも一方を作業ツールに供給可能に構成される。
例えば、作業ツールの一種である保持ツール30は、図2に示すように、1以上の保持部材31を備える。保持ツール30は、供給される負圧エアおよび正圧エアを適宜切り換えて複数の保持部材31に分配する。これにより、保持部材31は、部品供給装置12により供給される部品を保持するとともに、基板90上の装着位置に装着する。なお、保持部材31としては、例えば負圧エアにより部品を吸着する吸着ノズルや、部品をクランプするチャックなどが採用され得る。
また、作業ツールの一種であるディスペンスツール40は、図3に示すように、供給される正圧エアによりシリンジ41内の液剤(図3の斜線部)を加圧して、ノズル42の先端から液剤を吐出させる。上記の「液剤」には、接着剤やクリーム状はんだ、フラックスなどが含まれる。ディスペンスツール40は、液剤を吐出することにより、基板90上の所定位置に液剤を塗布する。ディスペンスツール40に収容される液剤の温度は、液剤の塗布処理に適した粘度を維持されるように管理される。ディスペンスツール40の詳細構成については後述する。
部品カメラ14、および基板カメラ15は、CMOSなどの撮像素子を有するデジタル式の撮像装置である。部品カメラ14、および基板カメラ15は、制御信号に基づいて撮像を行い、当該撮像により取得した画像データを送出する。部品カメラ14は、移動ヘッド20に取り付けられた保持ツール30の保持部材31に保持された部品を下方から撮像可能に構成される。基板カメラ15は、基板90を上方から撮像可能に構成される。
ツールステーション50は、保持ツール30やディスペンスツール40などの作業ツールを交換可能に収容する収容装置である。複数のツールステーション50のそれぞれは、部品装着機10の機内において、移動ヘッド20の可動範囲に設置される。本実施形態において、ツールステーション50は、例えば部品供給装置12の複数のスロット121に跨ってセットされることにより給電され、部品装着機10の制御装置(図示しない)と通信可能な状態とされる。ツールステーション50の詳細構成については後述する。
上記のような構成からなる部品装着機10は、例えば装着処理において、各種センサから出力される情報や測定値、所定の演算ユニットによる画像処理の結果、基板90上の装着位置を指定する制御プログラムなどに基づいて、移動ヘッド20や作業ツールの動作を制御する。これにより、例えば移動ヘッド20に取り付けられた保持ツール30の保持部材31の位置および角度が制御される。
また、部品装着機10は、液剤の塗布処理を行う場合には、先ず移動ヘッド20を移動させて保持ツール30を複数のツールステーション50の一つに収容する。その後に、部品装着機10は、移動ヘッド20を移動させて別のツールステーション50からディスペンスツール40を移動ヘッド20に保持させる。部品装着機10は、塗布処理において、制御プログラムなどに基づいて移動ヘッド20およびディスペンスツール40の動作を制御する。これにより、ディスペンスツール40のノズル42の位置および液剤の吐出量が制御される。
3.ディスペンスツール40の詳細構成
ディスペンスツール40は、図4に示すように、シリンジ41と、ノズル42と、ホルダ43と、固定部材44と、カバー45と、キャップ46とを備える。シリンジ41は、筒状本体411の内部空間に液剤を収容する。シリンジ41は、筒状本体411の下端から下方に向かうに従って外径が小さくなるテーパ形状の絞り部412を有する。シリンジ41は、絞り部412の下端から下方に延伸し、筒状本体411より小径の小径部413を有する。シリンジ41は、合成樹脂等の非金属材料により形成される。
ノズル42は、シリンジ41の軸方向(図4の上下方向)に並べて配置される。ノズル42は、シリンジ41の内部と連通する。ノズル42の先端は、液剤を吐出可能に開口する。ホルダ43は、シリンジ41の下端部に、気密を保持した状態で取り付けられる。ホルダ43は、ディスペンスツール40の用途に応じて交換される種々のノズル42を支持する。ホルダ43は、雄ねじが形成されたねじ部431を有する。ホルダ43には、シリンジ41と同心状の環状溝432が形成される。ホルダ43のうち環状溝432を構成する上壁部には、周方向に等間隔で複数の通気孔433が形成される。
固定部材44は、ノズル42をシリンジ41に固定する。本実施形態において、固定部材44は、シリンジ41の下端部に取り付けられたホルダ43のねじ部431にねじ締結されるナットである。ここで、ホルダ43および固定部材44は、シリンジ41よりも熱伝導率の高い金属材料などの部材により形成される。カバー45は、全体形状としては筒状に形成される。カバー45は、シリンジ41およびホルダ43の外周を覆い、ディスペンスツール40の外殻をなす部材である。
また、カバー45には、上下方向に異なる位置にシリンジ41の軸方向に直交する方向(図4の左右方向)に貫通する吸気孔451および排気孔452が形成される。上記のような構成において、カバー45の内面、ホルダ43の環状溝432、複数の通気孔433、およびシリンジ41の絞り部412の外面によりエア室(以下、「温調室Rt」と称する)が形成される。温調室Rtには、後述するツールステーション50のエア供給装置54から熱媒体である温調エアが吸気孔451を介して供給される。温調エアは、温調室Rtを流通し、シリンジ41とカバー45との間を上方に流通して排気孔452から外部に排気される。
キャップ46は、シリンジ41およびカバー45の上部に設けられる。キャップ46の上面は、移動ヘッド20と接触した状態で負圧エアを供給されるエア室を構成する。キャップ46は、カバー45の外径よりも大径のフランジ461を有する。フランジ461は、ディスペンスツール40がツールステーション50に収容された状態で、ツールステーション50に係合する。これにより、ディスペンスツール40は、ツールステーション50に対する下方移動およびシリンジ41の軸周りの回転を規制される。
4.ツールステーション50および温調ユニットNtの詳細構成
ツールステーション50は、作業ツールを収容する。ツールステーション50は、作業ツールの種類ごとに専用であってもよいし、2以上の種類に共用されてもよい。以下では、図5に示すように、ディスペンスツール40を収容するツールステーション50について説明する。ここで、ツールステーション50には、収容したディスペンスツール40内の液剤の温度を設定温度に調整する温調ユニットNtが適用される。
温調ユニットNtは、図6に示すように、ツールステーション50の本体部51に設けられた収容部52、温度センサ53、エア供給装置54、第一通路55、第二通路56、および制御装置57により構成される。本体部51は、箱状に形成される。本体部51は、フィーダ122と同様にスロット121に嵌合され、スロット121に対して位置決めされる。さらに、本体部51のうち収容部52の下方に位置する部位に凹部511が形成される。
収容部52は、移動ヘッド20から取り外されたディスペンスツール40を収容する。具体的には、収容部52は、上方に開口する有底筒状に形成される。収容部52は、上方から挿入されたディスペンスツール40におけるキャップ46のフランジ461の下面に接触して、ディスペンスツール40を支持する支持部521を有する。支持部521は、上方に突起する突起部(図示しない)を有し、この突起部がフランジ461に形成された切り欠き(図示しない)に係合することにより、ディスペンスツール40の回転を規制する。
また、収容部52は、底部を構成するブロック522を有する。本実施形態において、ブロック522は、環状に形成される。ブロック522の上面には、2つの突起(図示しない)が形成される。収容部52にディスペンスツール40が収容された状態において、ブロック522の2つの突起と後述する温度センサ53は、ディスペンスツール40の固定部材44の下面を3点で支持する。これにより、ディスペンスツール40の収容状態において、ブロック522の上面と固定部材44の下面との間には、所定の隙間が形成される。また、ブロック522は、中心部の貫通孔が本体部51の凹部511に連通する。これにより、ディスペンスツール40は、収容部52に収容された際に、ノズル42とツールステーション50の干渉が防止される。
さらに、収容部52は、ディスペンスツール40のカバー45の円筒状外面に倣って、カバー45の外径より大径の円筒状内面523を有する。このような構成により、収容部52にディスペンスツール40が収容された状態において、カバー45と円筒状内面523との間に僅かな隙間が形成される。この隙間を流通するエアは、キャップ46のフランジ461と収容部52の支持部521との間に形成されたエア通路(図示しない)を流通し、収容部52の開口部から外部へと排気される。
上記のような構成において、収容部52にディスペンスツール40が収容されると、本体部51の凹部511、ブロック522の内周面、ブロック522の上面、および固定部材44の下面によりエア室(以下、「測定室Rs」と称する)が形成される。測定室Rsには、後述するツールステーション50のエア供給装置54から熱媒体である温調エアが供給される。温調エアは、測定室Rsを流通し、固定部材44とブロック522との間、およびカバー45と円筒状内面523との間を流通し、収容部52の開口部から外部へと排気される。
温度センサ53は、収容部52に収容されたディスペンスツール40における被測定部の温度を測定する。本実施形態において、温度センサ53は、収容部52のブロック522の上面から僅かに突出するように、ブロック522に設けられる。温度センサ53は、収容部52に上方から挿入されたディスペンスツール40における被測定部としての固定部材44に接触して温度を測定する。
エア供給装置54は、熱媒体を供給する。本実施形態において、エア供給装置54は、熱媒体としての温調エアを供給する。具体的には、エア供給装置54は、エアポンプ541から供給される正圧エアの温度をヒータ542により加熱した温調エアを供給する。なお、エア供給装置54は、エアポンプ541およびヒータ542の動作を制御することにより、温調エアの供給量および温度を調整できる。なお、エア供給装置54は、ヒータ542をオフにすることにより、冷却するための温調エアを供給することもできる。
第一通路55は、エア供給装置54から供給される温調エアを流通させて収容部52に温調エアを供給可能とする。具体的には、第一通路55は、可撓性を有するホースなどにより構成される。第一通路55の一端は、収容部52の円筒状内面523において開口する。収容部52にディスペンスツール40が収容されると、第一通路55とカバー45の吸気孔451が隙間を空けた状態で連通し、温調エアがディスペンスツール40の内部に供給可能な状態となる。
これにより、温調エアは、第一通路55および吸気孔451を介して温調室Rtに供給される。温調エアが温調室Rtに供給されると、ホルダ43の温度が上昇して、その熱がシリンジ41の小径部413、ノズル42、固定部材44に伝達される。また、ホルダ43の通気孔433を流通した温調エアによりシリンジ41の絞り部412の温度が上昇する。これにより、シリンジ41の絞り部412以下に収容された液剤に熱が伝達されて、液剤の温度が調整される。
第二通路56は、エア供給装置54から供給される温調エアを流通させて被測定部に温調エアを供給可能とする。本実施形態において、第二通路56は、温度センサ53が接触する被測定部としての固定部材44に温調エアを供給可能とする。第二通路56は、可撓性を有するホースなどにより構成される。本実施形態において、第二通路56は、第一通路55の中間部から分岐して第一通路55を流通する温調エアの一部を流通させる。
第二通路56の一端は、収容部52のブロック522の上面より僅かに上方に位置する開口位置Pnにおいて開口する。これにより、収容部52にディスペンスツール40が収容されて測定室Rsが形成されると、第二通路56を介して測定室Rsに温調エアが供給可能となる。温調エアが測定室Rsに供給されると、固定部材44の温度が上昇する。このとき、固定部材44の下面に接触する温度センサ53は、固定部材44の温度を測定する。
本実施形態において、第二通路56の開口位置Pnは、第二通路56の一端から吹き出される温調エアの噴出方向に固定部材44が位置するように上下方向位置を設定される。また、第二通路56の開口位置Pnは、ブロック522の周方向における温度センサ53の設置位置とはずれた位置に設定される。このような構成により、第二通路56は、熱媒体である温調エアが被測定部である固定部材44に直接吹き当たるように形成される。
制御装置57は、主として、CPUや各種メモリ、制御回路により構成される。制御装置57は、本体部51がスロット121にセットされることにより給電されるとともに、外部と通信可能に接続される。制御装置57は、温度制御部571を備える。温度制御部571は、液剤の目標温度および温度センサ53による測定結果に基づいてエア供給装置54の動作を制御する。
ここで、「液剤の目標温度」とは、ディスペンスツール40に収容された液剤が塗布処理に用いられるのに適した温度に相当する。ここで、移動ヘッド20にはディスペンスツール40の液剤を加熱する装置が搭載されていない。そのため、移動ヘッド20にディスペンスツール40が取り付けられると、塗布処理の実行中において液剤の温度は徐々に低下する。
液剤の温度が低下すると、液剤の粘度が変動して塗布量に影響するため、塗布処理に適した温度範囲が予め定められている。上記の液剤の目標温度は、例えば塗布処理に適した温度範囲の上限値に設定される。これにより、実行可能な塗布処理の時間をできるだけ長くすることができる。一方で、液剤の温度が塗布処理に適した温度範囲の上限値を超えた状態で塗布処理が実行されると、塗布量が過剰となるおそれがある。
上記のような事情により、液剤の温度は、より正確に調整されることが求められる。そのため、液剤の温調制御においては、液剤の温度をより正確に取得する必要がある。しかしながら、液剤がディスペンスツール40のカバー45およびシリンジ41の内部に収容されており、例えば温度センサをカバー45の内部に配置することは容易でない。そこで、温度制御部571は、温調室Rtを構成するホルダ43に接触し、且つディスペンスツール40の外殻の一部を構成する固定部材44の温度を温度センサ53により測定することで液剤の温度を取得する。
しかしながら、ホルダ43および固定部材44を熱伝導率の高い部材で構成したとしても、液剤の実際の温度と被測定部である固定部材44との温度差が発生し得る。なお、温度差が発生した多くの場合に、液剤の実際の温度より被測定部の温度の方が低温である。そこで、本実施形態において、温調ユニットNtは、被測定部に温調エアを適宜供給することにより、液剤の実際の温度と被測定部との温度差の低減を図っている。
具体的には、温調ユニットNtは、被測定部が位置する空間に温調エアを滞留させる測定室Rsを形成し、この測定室Rsに適宜流量または適宜温度の温調エアを供給する。つまり、温調ユニットNtは、温調制御において液剤に加えて被測定部を対象とした温調を行う構成となっている。温調ユニットNtは、液剤の実際の温度と被測定部との温度差を低減すべく、以下のような温調制御の第一態様および第二態様を採用し得る。
温調制御の第一態様は、収容部52に温調エアが供給されている状態において、第一通路55および第二通路56における温調エアの流量が相違する。具体的には、第二通路56の断面積Ac2は、第一通路55の断面積Ac1と相違する。本実施形態において、第二通路56の断面積Ac2は、第一通路55の断面積Ac1よりも小さく設定される(Ac1>Ac2)。これにより、第二通路56には、第一通路55よりも少量の温調エアが流通することになる。
上記のように、第一通路55および第二通路56における温調エアの流量を相違させる構成として、温調ユニットNtは、図6に示すように、流量調整装置158を備える構成としてもよい。流量調整装置158は、収容部52に温調エアが供給されている状態において、第一通路55および第二通路56における温調エアの流量の割合を調整する。例えば、流量調整装置158は、第二通路56に設けられ、第二通路56における温調エアの流量を所定範囲で調整する。
温調制御の第二態様は、収容部52に温調エアが供給されている状態において、収容部52に供給される温調エアの温度と被測定部に供給される温調エアの温度が相違する。具体的には、図6に示すように、第一通路55によりエア供給装置54から収容部52まで温調エアを流通させる長さLf1と、第二通路56によりエア供給装置54から被測定部まで温調エアを流通させる長さLf2が相違する。
本実施形態において、第二通路56の長さLf2は、第一通路55の長さLf1よりも長く設定される。これにより、測定室Rsに供給される温調エアは、被測定部まで流通するまでの間に、第二通路56において放熱し、温調室Rtに供給される温調エアよりも低温となる。
上記のように、第一通路55および第二通路56における温調エアの温度を相違させる構成として、第一通路55および第二通路56は、放熱性が相違する部材によりそれぞれ形成される構成としてもよい。放熱性が相違する部材には、例えば第一通路55および第二通路56をそれぞれ構成するホースの材質や形状、厚みが相違する部材、ホースなどの外周に配置されるヒートシンクの有無が相違する部材が含まれる。
ここで、第一通路55により収容部52に供給された温調エアは、温調室Rtを流通して収容部52の内部を上方に流通する。このとき、温調エアは、シリンジ41とカバー45との間を上昇し、排気孔452からカバー45の外側に排気される。このように、温調室Rtを流通した温調エアは、被測定部を流通せずに収容部52の開口部から外部へと排気される。
一方で、第二通路56により被測定部に供給された温調エアは、測定室Rsを流通して固定部材44とブロック522との間を抜けて、カバー45と収容部52との間を上方に流通する。そして、排気孔452から排気された温調エアと合流して収容部52の開口部から外部へと排気される。温度制御部571は、温度センサ53による測定結果に基づいて液剤の現在の温度を取得し、液剤が目標温度となるようにエア供給装置54の動作を制御する。
5.実施形態の構成による効果
従来構成の温調ユニットにおいて温度センサが温度を測定する被測定部とディスペンスツール内の液剤との間に温度差が発生する原因の一つは、温調制御を行った場合に両者間の温度差が一定以下となるまでに時間を要することである。これに対して、上記のような構成によると、温度制御部571は、液剤と同様に温調される被測定部(固定部材44)の温度を測定する温度センサ53から測定結果を取得する。そして、温度制御部571が上記のように取得した温度に基づいて供給装置の動作を制御することにより、液剤に対する温調の状態をより正確に取得することができる。結果として、適切な温調制御の実行が可能となる。
6.実施形態の変形態様
6-1.温調制御について
実施形態において、温調制御の第一態様および第二態様を例示した。上記の温調制御の第一態様および第二態様は、それぞれ併せた構成により実行されてもよい。また、温調制御の第一態様において、収容部52および被測定部にそれぞれ供給される温調エアの温度は、等しくてもよいし相違していてもよい。さらに、温調制御の第一態様において、第二通路56には、第一通路55よりも多い量の温調エアが流通するようにしてもよい。
また、温調制御の第二態様において、収容部52および被測定部にそれぞれ供給される温調エアの流量は、等しくてもよいし相違していてもよい。さらに、温調制御の第二態様において、測定室Rsに供給される温調エアは、温調室Rtに供給される温調エアよりも高温となるようにしてもよい。
6-2.温度センサ53について
実施形態において、温度センサ53は、ディスペンスツール40の被測定部である固定部材44の温度を、固定部材44に接触して測定する構成とした。これに対して、温度センサ53は、例えば被測定部に非接触で間接的に被測定部の温度を測定してもよい。例えば、温度センサ53は、ディスペンスツール40の下端部(例えば、固定部材44)を被測定部とし、上記の下端部に接触する部材を介して温度を測定してもよい。
また、実施形態において、温度センサ53は、固定部材44をディスペンスツール40の被測定部として温度を測定した。これに対して、温度センサ53は、収容部52に供給された熱媒体(温調エア)により温調され、その熱が十分に伝達する部位であれば、当該部位を被測定部としてもよい。例えば、温度センサ53は、ノズル42やカバー45の一部などを被測定部としてもよい。
6-3.熱媒体の供給装置について
実施形態において、温調ユニットNtは、熱媒体としての温調エアを供給するエア供給装置54を備える構成とした。これに対して、温調ユニットNtは、熱媒体を液体とし、当該液体を温めるとともに、収容部52および被測定部に液体を循環させるように供給する供給装置を備える構成としてもよい。このような構成であっても実施形態と同様の効果を奏する。
6-4.温調ユニットNtの適用について
実施形態において、温調ユニットNtは、ディスペンスツール40を交換可能に収容するツールステーション50に適用される構成とした。また、実施形態において、対基板作業機は、移動ヘッド20に保持ツール30を取り付けられて、基板90に部品を装着する部品装着機10である態様を例示した。これに対して、対基板作業機は、作業ツールを交換可能に保持する移動ヘッドを備えるものであれば、部品装着機10の他に、印刷機や専用の液剤塗布装置であってもよい。
10:部品装着機(対基板作業機)、 20:移動ヘッド、 30:保持ツール、 31:保持部材、 40:ディスペンスツール、 41:シリンジ、 42:ノズル、 43:ホルダ、 44:固定部材、 45:カバー、 46:キャップ、 50:ツールステーション、 51:本体部、 52:収容部、 53:温度センサ、 54:エア供給装置、 541:エアポンプ、 542:ヒータ、 55:第一通路、 56:第二通路、 57:制御装置、 571:温度制御部、 Nt:温調ユニット、 90:基板、 Ac1:(第一通路の)断面積、 Ac2:(第二通路の)断面積、 Lf1:(第一通路の流通の)長さ、 Lf2:(第二通路の流通の)長さ

Claims (13)

  1. 対基板作業機の移動ヘッドに取り付けられて基板への液剤の塗布に用いられるディスペンスツールを対象とした温調ユニットであり、
    前記移動ヘッドから取り外された前記ディスペンスツールを収容する収容部と、
    前記収容部に収容された前記ディスペンスツールにおける被測定部の温度を測定する温度センサと、
    熱媒体を供給する供給装置と、
    前記供給装置から供給される前記熱媒体を流通させて前記収容部に前記熱媒体を供給可能とする第一通路と、
    前記供給装置から供給される前記熱媒体を流通させて前記被測定部に前記熱媒体を供給可能とする第二通路と、
    前記液剤の目標温度および前記温度センサによる測定結果に基づいて前記供給装置の動作を制御する温度制御部と、
    を備える温調ユニット。
  2. 前記収容部に前記熱媒体が供給されている状態において、前記第一通路および前記第二通路における前記熱媒体の流量が相違する、請求項1に記載の温調ユニット。
  3. 前記第二通路は、前記第一通路の中間部から分岐して前記第一通路を流通する前記熱媒体の一部を流通させ、
    前記第二通路の断面積は、前記第一通路の断面積と相違する、請求項1または2に記載の温調ユニット。
  4. 前記温調ユニットは、前記収容部に前記熱媒体が供給されている状態において、前記第一通路および前記第二通路における前記熱媒体の流量の割合を調整する流量調整装置をさらに備える、請求項1-3の何れか一項に記載の温調ユニット。
  5. 前記収容部に前記熱媒体が供給されている状態において、前記収容部に供給される前記熱媒体の温度と前記被測定部に供給される前記熱媒体の温度が相違する、請求項1-4の何れか一項に記載の温調ユニット。
  6. 前記第一通路により前記供給装置から前記収容部まで前記熱媒体を流通させる長さと、前記第二通路により前記供給装置から前記被測定部まで前記熱媒体を流通させる長さが相違する、請求項1-5の何れか一項に記載の温調ユニット。
  7. 前記第一通路および前記第二通路は、放熱性が相違する部材によりそれぞれ形成される、請求項1-6の何れか一項に記載の温調ユニット。
  8. 前記温度センサは、前記収容部に上方から挿入された前記ディスペンスツールの前記被測定部に接触して温度を測定する、請求項1-7の何れか一項に記載の温調ユニット。
  9. 前記被測定部には、前記収容部に供給された前記熱媒体の熱が伝達される、請求項8に記載の温調ユニット。
  10. 前記ディスペンスツールは、前記液剤を収容するシリンジと、前記シリンジの内部と連通するノズルと、前記ノズルを前記シリンジに固定する固定部材と、を備え、
    前記固定部材は、前記シリンジよりも熱伝導率の高い部材により形成され、
    前記温度センサは、前記被測定部としての前記固定部材に接触して温度を測定する、請求項8または9に記載の温調ユニット。
  11. 前記供給装置は、ヒータにより温められた温調エアを前記熱媒体として供給する、請求項1-10の何れか一項に記載の温調ユニット。
  12. 前記収容部に供給された温調エアは、前記収容部の内部を上方に流通し、前記被測定部を流通せずに前記収容部の開口部から外部へと排気される、請求項11に記載の温調ユニット。
  13. 前記対基板作業機は、前記移動ヘッドに部品を保持する保持ツールを取り付けられ、部品供給装置により供給された前記部品を前記基板に装着する部品装着機であり、
    前記温調ユニットは、前記部品装着機の機内に設けられるツールステーションに適用される、請求項1-12の何れか一項に記載の温調ユニット。
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JP2007216148A (ja) 2006-02-16 2007-08-30 Fuji Mach Mfg Co Ltd 高粘性流体塗布システム
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