JP7120676B2 - 食事法支援プログラム - Google Patents

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本発明は、食事法支援プログラムに関する。
人間にとって食物は生きるために最も重要なものであり、近年の食事に対する指向は、カロリー重視から美食、ファストフード、レトルト等と言った自分の好みを優先した食を選択する傾向にある。そのため生活習慣病になっている人が多く、これをミネラルやビタミン等の栄養補助食品の摂取によって改善しようとしても効果が見込めない場合がある。
従来、バランス良く栄養素を摂取する食事法として、一般的に、日々の食事内容を管理することで、その人にとって摂取すべき栄養素や摂取を制限すべき栄養素を特定することが行われている(例えば、特許文献1)。
特開2016-24611号公報
しかしながら、日々の食事内容のチェックだけでは、その人の身体状態に適した食物を摂取できるとも限らない。すなわち、いかに三大栄養素をその人の身体状態に応じて適切に摂取できるかが重要である。
本発明は、以上の事情に鑑みてなされたものであり、人の身体状態に応じて三大栄養素を導き出すことで、その人に適した栄養素の摂り方を指導する食事法を支援可能とする食事法支援プログラムを提供することを目的とする。
本発明者は、食事の摂取方法の改善により生体バランスを整えて身体の痛みや筋肉の状態を良好にできると考え、東洋医学により、人の身体状態を判定し、その人の身体状態から三大栄養素(蛋白質、糖質、脂質)のうちでいかなる栄養素を摂取制限すべきか摂取すべきかを導き出す方法を見出した。
ところで、東洋医学による治療の際、2極の電極による導子を用いて生体の電気抵抗を測定し、生体の各部位の電気抵抗の関係性から身体状態を特定する方法がある。この際、導子を用いた測定は、電極の一方を被検者に握らせ、もう一方の電極を身体の各部位に当てて身体の電気抵抗を測定するが、電気抵抗値が確実に測れたかどうかを確認しながら慎重に測定しなければならず、施術者によっては手間が掛かることが懸念される。
そこで更に、本発明者は、生体の電気抵抗値以外で人の身体状態を知る方法を検討したところ、筋肉の緊張が強いと血液循環が悪くなりその部位の温度も低下することから、身体の部位の体温値から身体状態を知ることができることを見出した。
以上より、本発明者は、人の身体状態に適した三大栄養素を導き出す方法として、東洋医学における体幹六部上で三焦の概念である上焦、中焦、下焦と三大栄養素との結び付きを見出し、更に、身体状態の特定には生体の体温値を用いることで、三焦の各部位の体温値の比較から三大栄養素を分類できるとの結論に至り、本発明を完成した。
すなわち、
本発明は、
人の身体状態に適した三大栄養素を導き出して指導する食事法を支援するプログラムであって、
コンピュータに、
被検者の左右足の下腿部三頭筋の部位で測定した体温値を比較して、体温値の小さい方が、右足下腿部の場合を左方系、左足下腿部の場合を右方系として被検者の系を判定する系判定ステップと、
被検者の三焦である上焦、中焦及び下焦の各部位で測定した体温値を取得する三焦体温値取得ステップと、
三焦と三大栄養素との関係を、上焦は蛋白質、中焦は糖質、下焦は脂質と対応させ、以下の判定、すなわち、
(A)左方系の被検者では、三焦での各体温値を比較して最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取制限させると判定する、
(B)右方系の被検者では、三焦での各体温値を比較して最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取制限させると判定する、食事判定ステップと、
を実行させるための食事法支援プログラムを提供する。
前記食事判定ステップは、被検者の体幹部と四肢部との部位で測定した体温値を比較して、以下の判定、すなわち、
左方系の被検者では、体温値の小さい方が四肢部の場合は三焦の各体温値で2番目に小さい第2最小値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定し、体温値の小さい方が体幹部の場合は三焦の各体温値で最大値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定する、
右方系の被検者では、体温値の大きい方が体幹部の場合は三焦の各体温値で最小値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定し、体温値の大きい方が四肢部の場合は三焦の各体温値で2番目に大きい第2最大値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定する、ことを更に含むようにすることができる。
前記食事法支援プログラムは、
六味食事判定ステップを更に含み、
前記六味食事判定ステップは、
体幹六部と六味との関係を、右上焦は辛味、左上焦は苦味、右中焦は甘味、左中焦は酸味、右下焦は旨味、左下焦は鹹味と対応させ、
三焦単位で六味の選出パターンを、上焦、中焦、下焦の各々で3つのパターンを選出して9つのパターン、すなわち、
(1)上焦の3つのパターンは、
右上焦の辛味と左上焦の苦味との2つを選出する第1パターン、
右中焦の甘味と右下焦の旨味との2つを選出する第2パターン、
左中焦の酸味と左下焦の鹹味との2つを選出する第3パターンとし、
(2)中焦の3つのパターンは、
右中焦の甘味と左中焦の酸味との2つを選出する第1パターン、
右上焦の辛味と左下焦の鹹味との2つを選出する第2パターン、
左上焦の苦味と右下焦の旨味との2つを選出する第3パターンとし、
(3)下焦の3つのパターンは、
右下焦の旨味と左下焦の鹹味との2つを選出する第1パターン、
左上焦の苦味と左中焦の酸味との2つを選出する第2パターン、
右上焦の辛味と右中焦の甘味との2つを選出する第3パターンとし、
そして、
前記食事判定ステップで摂取制限させると判定された栄養素と対応する三焦において、
体幹六部で測定した各体温値を前記第1~第3パターンの各々での組み合わせによる2つの体温値の合計値を求め、前記第1~第3パターンの各合計値を比較し、
(a)左方系の被検者では、前記合計値が最小値である前記パターンを決定し、
(b)右方系の被検者では、前記合計値が最大値である前記パターンを決定し、
前記決定したパターンにて選出する2つの味と対応する食材は、前記食事判定ステップで摂取制限させると判定された栄養素であっても摂取可能である判定するようにしてもよい。
人間は好きなものばかりを食するがゆえに病となるため、摂取することよりも三大栄養素を制限させることが重要で、摂取することだけを指導するとまた病になってしまうおそれがある。よって、食事法としては、その人が今三大栄養素の何を制限させれば良いかを指導することが重要になり、それにより足らない栄養素を摂取させることで、健康的な体を維持することができる。
本発明に係る食事法支援プログラムによれば、コンピュータによって被検者の人の身体状態を判定し、その判定結果からその人にとって摂取制限すべき栄養素、摂取すべき栄養素を導き出すことができ、これにより、被検者の生体バランスを正常な状態へと整えるための食事法の支援を行うことができる。従って、その人の今の身体状態に応じて適切に三大栄養素を摂取できるように指導する食事法を支援することができる。
実施形態1の食事法の概要を示す概略図である。 食事法を実施する測定装置のブロック構成を示す模式図である。 測定装置の画面表示の一例を示す模式図である。 実施形態1の食事法支援プログラムの各ステップを示す説明図である。 被検者の体温測定部位の例を示す人体模式図である。 実施形態2の食事法の概要を示す概略図である。 実施形態2の食事法支援プログラムの各ステップを示す説明図である。
以下に、本発明の実施形態について説明する。
(実施形態1)
実施形態の食事法支援プログラムは、被検者としてその人に適した三大栄養素を導く食事法を支援するコンピュータプログラムである。前記食事法は、人の柔軟性を高めるためにその人の今の身体状態から三大栄養素(蛋白質、糖質、脂質)で摂取すると良いものと良くないものとを指導する方法である。前記食事法の前提として、人体の三焦(上焦、中焦、下焦)と三大栄養素との関係を、上焦は蛋白質、中焦は糖質、下焦は脂質と結び付ける。そして、食事法において、被検者の三焦の各体温値を比較して、その大小関係から三焦の部位を特定し、特定した三焦の部位と対応した栄養素を摂取制限すべきものと、摂取すべきものとを導き出すという方法である。ここで、三焦は、体幹を三等分にし、上焦は横隔膜より上で鎖骨までの部位、中焦は横隔膜より下で臍より指1本分下までの部位、下焦は臍より指1本分下から恥骨までの部位とする。これらより、三焦と三大栄養素との関係として、上焦は蛋白質、中焦は糖質、下焦は脂質との結び付きが強いと考えた。
また、本発明者は、以下のことを見出した。
上焦では、▲だん▼中穴部に蛋白質・糖質・脂質を置き圧痛・緊張の有無を診ると、蛋白質が一番症状として強くなったので、患者(被検者)に蛋白質の摂取を少し制限してもらうと症状が好転した。
中焦では、中▲かん▼穴部に蛋白質・糖質・脂質を置き圧痛・緊張の有無を診ると、糖質が一番症状として強くなったので、患者に糖質の摂取を少し制限してもらうと症状が好転した。
下焦では、気海から中極穴部に蛋白質・糖質・脂質を置き圧痛・緊張の有無を診ると、脂質が一番症状として強くなったので、患者に脂質の摂取を少し制限してもらうと症状が好転した。
以上より、本発明者は、被検者を、左方系か右方系かの系を判定し、また、頸の回旋制限を判定し、その人にとって適した栄養素の摂り方として前記食事法を完成させた。この際、筋肉の緊張が強い場合は血液循環が悪いためその部位の温度も低下することから、身体の部位の温度値を比較することで、被検者の今の身体状態を判定する手法を採用することとした。
前記の系(左方系、右方系)とは、以下のことをいう。
東洋医学における経絡に関して膀胱系は五臓六腑すべてを統括する経であり、これの左右差を判定するのに、経の流注に気血が滞った状態が左右どちらであるかで系を判定する。経絡には経が左右に存在し、右下肢から左上肢へと至る経絡と、左下肢から右上肢へと至る経絡とが存在する。本発明者は、右下肢からの経絡を基準にこれを左方系とし、左下肢からの経絡を右方系とする。そして、筋肉の緊張が強い場合は血液循環が悪い為、その部分の体温が低下し、温度差により低い方が主に悪影響を与える。そこで、本発明は、左右の足の下腿部三頭筋の部位の温度を比較して温度の小さい方が右足側であれば左方系、左足側であれば右方系と判定することができる。そして、左方系では体温の測定値を比較する場合は小さい方を基準とし、右方系では体温の測定値を比較する場合は大きい方を基準とする。
前記の頸の回旋制限とは、以下のことをいう。
これは、頸の回旋運動の制限が右回旋側か左回旋側かを判断することで、疾患原発部位又は治療点を横隔膜より上に求めるか下に求めるかを見極めるものである。すなわち、右回旋運動に制限(右回旋制限)があれば、横隔膜より上に疾患原発部位又は治療点を求め、左回旋運動に制限(左回旋制限)があれば、横隔膜より下に疾患原発部位又は治療点を求める。従って、右回旋制限の被検者では、横隔膜より上で血液循環が悪くその部位の温度も低下することから、体幹部と手の部位の温度差を比較することで、被検者の今の身体状態を判定できると考える。左回旋制限の被検者では、横隔膜より下で血液循環が悪くそ
の部位の温度も低下することから、体幹部と足の部位の温度差を比較することで、被検者の今の身体状態を判定できると考える。
次に、前記食事法の概要を説明する。
図1を参照して、摂取制限すべき栄養素は、(A)左方系の被検者では、体温値の小さい方を基準とするので、被検者の三焦の各体温値の比較で最小値の三焦の部位と対応した栄養素とし、(B)右方系の被検者では、体温値の大きい方を基準とするので、被検者の三焦の各体温値の比較で最大値の三焦の部位と対応した栄養素とする。
摂取すべき栄養素は、被検者の体幹部と四肢部との体温値を比較して判定する。すなわち、摂取すべき栄養素として、左方系の被検者では、体温値の小さい方が四肢部の場合は、その被検者の三焦の各体温値で2番目に小さい第2最小値の三焦の部位と対応した栄養素とし、体温値の小さい方が体幹部の場合は、その被検者の三焦の各体温値で最大値の三焦の部位と対応した栄養素とする。また、摂取すべき栄養素として、右方系の被検者では、体温値の大きい方が体幹部の場合は、その被検者の三焦の各体温値で最小値の三焦の部位と対応した栄養素とし、体温値の大きい方が四肢部の場合は、その被検者の三焦の各体温値で2番目に大きい第2最大値の三焦の部位と対応した栄養素とする。
前記摂取する栄養素を判定するにあたり、被検者の頸の左右の回旋制限に基づいて、体幹部と四肢部との体温測定部位を具体的に特定して、摂取させる栄養素を導き出すことが好ましい。すなわち、左回旋制限の被検者では、気海(体幹部)と照海(四肢部)との体温値を測定し、右回旋制限の被検者では、中▲かん▼(体幹部)と陽池(四肢部)との体温値を測定する。
これより、左方系であり左回旋制限の被検者では、気海と右照海との各体温値を比較する。そして、(A1)体温値の方が小さい方が右照海の場合は三焦の各体温値で第2最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させ、(A2)体温値の方が小さい方が気海の場合は三焦の各体温値で最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させるように指導する。
左方系であり右回旋制限の被検者では、中▲かん▼と左陽池との各体温値を比較する。そして、(A3)体温値の方が小さい方が左陽池の場合は三焦の各体温値で第2最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させ、(A4)体温値の方が小さい方が中▲かん▼の場合は三焦の各体温値で最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させるように指導する。
また、右方系であり右回旋制限の被検者では、中▲かん▼と左陽池との各体温値を比較する。そして、(B1)体温値の大きい方が中▲かん▼の場合は三焦の各体温値で最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させ、(B2)体温値の大きい方が左陽池の場合は三焦の各体温値で第2最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させるように指導する。
右方系であり左回旋制限の被検者では、気海と右照海との各体温値を比較する。そして、(B3)体温値の大きい方が気海の場合は三焦の各体温値で最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させ、(B4)体温値の大きい方が右照海の場合は三焦の各体温値で第2最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させるように指導する。
図2には、前記食事法を支援するための測定装置のブロック構成を示す。
図2に示すように、被検者Mの所定部位の体温を温度計測器2で測定して、この温度計測器2から無線通信で測定装置1へ送信する。測定装置1は、本実施形態の食事法支援プ
ログラムを備え、このプログラムによる処理により、被検者Mの所定部位の体温値に基づいてその被検者Mの今の身体状態から摂取制限すべき栄養素、摂取すべき栄養素を導き出すものである。なお、被検者Mの体温の測定は、前記温度計測器2に限らず、非接触式に体温を測定できる手段であれば様々な手段を使用することができる。
温度計測器2は、非接触式に人間等の物体の温度を測定するものであり、主な構成として、物体の赤外線エネルギーを検出する検出部21、検出した赤外線エネルギーを温度に換算する換算部22、通信機能部23を備えている。無線機能部23は、測定した温度を、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等その他の無線通信方式で測定装置1に無線で送信することができる。
測定装置1は、パーソナルコンピュータやタブレット装置等で構成することができ、主な構成として、通信部11、操作部12、表示部13、記憶部14、制御部15を備える。通信部11は、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi(登録商標)等その他の無線通信方式で温度計測器2やインターネット等と通信接続する機能を有する。操作部12は、タッチパネル、マウス、キーボード等の入力デバイスであり、使用者(施術者)からの操作入力を受け付ける。表示部13は、測定装置1の表示画面を構成するものであり、例えば、タッチパネル画面で構成される。この表示部13には、食事法アプリケーション(以下、適宜「食事法アプリ」という。)の起動によって、例えば、図3に示す基本測定画面131を表示させる。なお、食事法アプリは、本実施形態の食事法支援プログラムにより構成される。記憶部14は、ROM,RAM等のメモリで構成され、アプリケーションプログラム、制御及び通信のプログラム、データ等が格納されている。食事法アプリは、この記憶部14に記憶される。制御部15は、CPU等の演算装置で構成され、測定装置1の動作を制御し、記憶部14に格納するプログラムを実行可能とするコンピュータを構成する。
次に、測定装置1の食事法アプリによる動作を説明する。
食事法アプリは、図4に示すように、(1)系判定ステップ、(2)回旋制限判定ステップ、(3)体温値取得ステップ、(4)三焦体温値取得ステップ、(5)食事判定ステップ、を制御部
により実行させる。なお、以下で説明する人体(被検者M)の部位については、図5の模式図を参照されたい。
(1)系判定ステップは、被検者Mが左方系か右方系かを判定するステップである。この
系判定ステップでは、まず、温度計測器2で、被検者Mの左右の足の下腿三頭筋中央よりやや内側の部位の体温を左右それぞれ測定する。この時、右足から左足の順番に測定することをルールとする。温度計測器2で、まず被検者Mの右足の下腿部三頭筋の中央より内側の体温を測定して測定装置1へ送信し、次に左足の下腿部三頭筋の中央より内側の体温を測定して測定装置1へ送信する。測定装置1では、食事法アプリにより、前記温度測定値の小さい方が、右足側の下腿部の場合を左方系と判定し、左足側の下腿部の場合を右方系と判定する。左方系の被検者は、温度測定値を比較する場合は小さい方を基準とする。右方系の被検者は、温度測定値を比較する場合は大きい方を基準とする。
(2)回旋制限判定ステップは、被検者Mの頸の回旋制限が左回旋にあるのか右回旋にあ
るのかを判定するステップである。この回旋制限判定ステップでは、まず、温度計測器2で、被検者Mの左右の手の母指球(魚際)の部位の体温を左右それぞれ測定する。この時、右手から左手の順番に測定することをルールとする。温度計測器2で、まず被検者Mの右手の母指球(右魚際)の体温を測定して測定装置1へ送信し、次に左手の母指球(左魚際)の体温を測定して測定装置1へ送信する。測定装置1では、食事法アプリにより、温度測定値の小さい方が、左手母指球の場合を左回旋制限であると判定し、右手母指球の場合を右回旋制限であると判定する。
(3)体温値取得ステップは、被検者Mの体幹部と四肢部との体温値を取得するステップ
である。この体温値取得ステップでは、温度計測器2で被検者Mの体幹部と四肢部との体温を測定して測定装置1へ送信する。この時、温度計測器2により、左回旋制限の被検者Mでは、気海(体幹部)と右照海(四肢部)との体温値を測定し、右回旋制限の被検者Mでは、中▲かん▼(体幹部)と左陽池(四肢部)との体温値を測定する。具体的に、左右の系で左回旋制限の被検者では、気海と右照海とをこの順番で測定する。左右の系で右回旋制限の被検者では、中▲かん▼と左陽池とをこの順番で測定する。ここでは、測定装置1は、食事法アプリにより、温度計測器2から受信した前記の体幹部と四肢部との各体温値を記憶部14に記憶させる。
(4)三焦体温値取得ステップは、被検者Mの三焦(上焦、中焦、下焦)の体温値を取得
するステップである。この三焦体温値取得ステップでは、温度計測器2で被検者Mの上焦、中焦、下焦の体温を測定して測定装置1へ送信する。この時、温度計測器2で、被検者Mの上焦、中焦、下焦をこの順番で測定する。ここで、上焦は左右乳頭線上と正中の交点、中焦は胸骨下から臍との中間部、下焦は臍から指4本分下部、の各部位の体温を測定する。測定装置1は、食事法アプリにより、温度計測器2から受信した三焦の各体温値を記憶部14に記憶させる。
(5)食事判定ステップは、被検者Mの今の身体状態から三大栄養素(蛋白質、糖質、脂
質)のうちで摂取制限すべき栄養素と摂取すべき栄養素とを判定するステップである。この食事判定ステップにおいて、三焦と三大栄養素との関係を、上焦は蛋白質、中焦は糖質、下焦は脂質と対応させる。そして、摂取制限すべき栄養素として、以下のように判定する。
(A)左方系の被検者M
左方系の被検者Mでは、三焦の各体温値を比較して最小値の三焦と対応した栄養素を摂取制限させると判定する。すなわち、上焦が最小値の場合(上焦<中焦又は下焦)は、蛋白質を摂取制限させると判定する。中焦が最小値の場合(中焦<上焦又は下焦)は、糖質を摂取制限させると判定する。下焦が最小値の場合(下焦<上焦又は中焦)は、脂質を摂取制限させると判定する。
(B)右方系の被検者M
右方系の被検者Mでは、三焦の各体温値を比較して最大値の三焦と対応した栄養素を摂取制限させると判定する。すなわち、上焦が最大値の場合(上焦>中焦又は下焦)は、蛋白質を摂取制限させると判定する。中焦が最大値の場合(中焦>上焦又は下焦)は、糖質を摂取制限させると判定する。下焦が最大値の場合(下焦>上焦又は中焦)は、脂質を摂取制限させると判定する。
また、左方系、右方系の各系において、摂取すべき栄養素として、以下のように判定する。
左方系の被検者Mの場合は、体幹部と四肢部との体温値の比較において、体温値の小さい方が四肢部の場合(体幹部>四肢部)は三焦の各体温値の比較で第2最小値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定し、体温値の小さい方が体幹部の場合(体幹部<四肢部)は三焦の各体温値の比較で最大値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定する。
右方系の被検者Mの場合は、体幹部と四肢部との体温値の比較において、体温値の大きい方が体幹部の場合(体幹部>四肢部)は三焦の各体温値の比較で最小値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定し、体温値の大きい方が四肢部の場合(体幹部<四肢部)は三焦の各体温値の比較で第2最大値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定する。
具体的は、以下のように判定する。
左方系で左回旋制限の被検者Mでは、気海(体幹部)と右照海(四肢部)との体温値を比較する。そして、
(A1)気海>右照海の場合は三焦の各体温値の比較で第2最小値と対応する栄養素を摂取させると判定する。
(A2)気海<右照海の場合は三焦の各体温値の比較で最大値と対応する栄養素を摂取させると判定する。
また、左方系で右回旋制限の被検者では、中▲かん▼(体幹部)と左陽池(四肢部)との体温値を比較する。そして、
(A3)中▲かん▼>左陽池の場合は三焦の各体温値の比較で第2最小値と対応する栄養素を摂取させると判定する。
(A4)中▲かん▼<左陽池の場合は三焦の各体温値の比較で最大値と対応する栄養素を摂取させると判定する。
一方、右方系で右回旋制限の被検者Mでは、中▲かん▼(体幹部)と左陽池(四肢部)との体温値を比較する。そして、
(B1)中▲かん▼>左陽池の場合は三焦の各体温値の比較で最小値と対応する栄養素を摂取させると判定する。
(B2)中▲かん▼<左陽池の場合は三焦の各体温値の比較で第2最大値と対応する栄養素を摂取させると判定する。
また、右方系で左回旋制限の被検者では、気海(体幹部)と右照海(四肢部)との体温値を比較する。そして、
(B3)気海>右照海の場合は三焦の各体温値の比較で最小値と対応する栄養素を摂取させると判定する。
(B4)気海<右照海の場合は三焦の各体温値の比較で第2最大値と対応する栄養素を摂取させると判定する。
以上の判定結果の効果を確かめるため、多数の被検者Mに対して、体幹の柔軟性テスト(FFD:Finger floor distance)を行って検証したところ、良好な結果が得られた。
ここで、FFDは、筋肉の緊張状態を診るため被検者Mに立位で限界まで前屈をしてもらう方法とした。まず、何も処置しない初期状態で、被検者Mに前屈をしてもらってその時の指先の位置を0ポイントとする。次に、前記食事法アプリに従って判定した栄養素に対応する食物を、被検者Mの皮膚に接触させた場合と、その食物を食べた場合とで前屈をしてもらい、その時の指先の位置が前記0ポイントから変化した距離を記録する。0ポイントよりも伸びた場合は距離を0ポイントからマイナスで記録し、0ポイントまで伸びなかった場合は0ポイントから距離をプラス(後記の表では+記号は不記載)で記録する。FFDの順序は、先に食物を皮膚接触させた場合での前屈を行い、次に食物を食べた場合での前屈を行った。食物の種類は、前記食事法アプリによる判定で得られた栄養素の食物であり、食物の体の接触位置は、その判定結果による三焦の部位である。具体的に、食物として、蛋白質の場合、皮膚接触の場合にジャーキー、食べる場合に落花生を用い、糖質の場合、皮膚接触の場合に砂糖、食べる場合に栗を用い、脂質の場合、皮膚接触の場合にオイル(サラダ油)、食べる場合にクルミを用いた。皮膚接触の位置は、蛋白質の食物は上焦(左右乳頭線上と正中の交点部)、糖質の食物は中焦(胸骨下から臍との中間部)、脂質の食物は下焦(臍から指4本分下部)である。
表に、FFDの結果を示す(表1~表12に示すFFDの単位は「mm」である。)。なお、表1から表6は、左方系の被検者Mであり、表7から表12は、右方系の被検者Mである。各表中、上部中央の「上焦」、「中焦」、「下焦」の不等号の関係は、被検者Mの三焦の各体温値の大小関係である。各表中の左上の四角枠には、被検者Mの体幹部と四肢部とでの体温値の大小関係、本食事法アプリの判定結果を示す。例えば、表1の上の四角枠では、「体温値:体幹部>四肢部」は、被検者Mの体温値は体幹部より四肢部の方が小さいこと、「最小値(上焦)を制限」は、被検者Mの三焦の各体温値の比較で最小値である上焦と対応する栄養素を摂取制限すること、「第2最小値(中焦)を摂取」は、被検者Mの三焦の各体温値の比較で第2最小値である中焦と対応する栄養素を摂取することを示す。そして、四角枠の内容の被検者MのFFDの結果を、その四角枠の下に表形式で示す。各被検者M(試験例1~42)のFFDの評価は、各表の直下に付記した。
Figure 0007120676000001

Figure 0007120676000002

Figure 0007120676000003

Figure 0007120676000004

Figure 0007120676000005

Figure 0007120676000006

Figure 0007120676000007

Figure 0007120676000008

Figure 0007120676000009

Figure 0007120676000010

Figure 0007120676000011

Figure 0007120676000012

以上のFFDの結果より、被検者Mの柔軟性が高まることがわかった。よって、食事法アプリによれば、被検者Mの人の身体状態を判定し、その判定結果からその人にとって摂取制限すべき栄養素、摂取すべき栄養素を導き出すことができ、これにより、被検者Mの生体バランスを正常な状態へと整えるための食事法の支援を行うことができる。従って、その人の今の身体状態に応じて適切に三大栄養素を摂取できるように指導する食事法を支援することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、食事判定ステップにて、三焦と三大栄養素との関係に基づいて三焦の体温値から摂取制限する栄養素と摂取する栄養素とを判定した(図4の(5)食事判定ステップ)。実施形態2では、図6に示すように、摂取制限すると判定された栄養素であっても、体幹六部と六味(味覚)との関係に基づいて体幹六部の体温値から選出した2つの味と対応する食材は摂取可能であると指導する「六味食事判定ステップ」を更に設けたものである。六味食事判定ステップは、食事法アプリのプログラムとして組み込まれ、測定装置1の制御部15により実行される。図7に示すように、六味食事判定ステップは、前記食事判定ステップの次に実行されるが、系判定ステップ以降で任意に実行してもよい。また、体温値取得ステップでは、被検者Mの体幹六部の各部位の体温値も測定して取得するようにする。六味食事判定ステップ中には、被検者Mの体幹六部で測定した6つの体温値を取得する体幹六部体温値取得ステップも含む。その他は実施形態1と同様であるので、この実施形態2では、六味食事判定ステップについて説明する。
ところで、本発明の食事法は、摂取制限させるとの判定では特定の栄養素を一切摂取してはならないということはなく、被検者が過剰に摂取していたであろう栄養素を見つけ出し、これまでの過剰な摂取をひかえるよう制限するように指導することで、偏った食生活による身体の痛みや筋肉の状態の不調等を改善し生体バランスを整えるための方法である。
そのため、実施形態1での前記食事判定ステップにて摂取制限させると判定された栄養素において特定の食材は摂取可能であると指導するにあたって、どのような食材が摂取可能であるかについて、本発明者が知識と経験に基づき探求した結果、味覚の観点から特定の食材を選出することを考え、体幹六部と六味との関係を見出し、更に体幹六部の体温状態から特定の味覚の食材を導き出す方法(六味食事判定法)を完成させた。
以下に、六味食事判定法の概要を説明する。
東洋医学における診断の基本になるものに五行色体表があり、これは五臓が体に何らかの影響により異常をきたした時、異常の診断の目安に使用されている。本発明者は、心包(六番目の臓)と三焦(ここでは六番目の腑を指す。)を臓腑の内に入れて、六臓六腑の考え方を取って体幹部に対して味覚(六味)と三大栄養素とを結びつける方法を探求した。すなわち、五行の相関において、六味は次のように六臓六腑との関連性が成立すると考えた。
・(木):肝・胆は酸味を好み多く摂取すると肝・胆には害となり、また肝・胆を治すのに酸味にて益となる。
・(火):心・小腸は苦味を好み多く摂取すると心・小腸には害となり、心・小腸を治すのに苦味にて益となる。
・(土):脾・胃は甘味を好み多く摂取すると脾・胃には害となり、脾・胃を治すのに甘味にて益になる。
・(金):肺・大腸は辛味を好み多くを摂取すると肺・大腸には害となり、肺・大腸を治すのに辛味にて益となる。
・(水):腎・膀胱は鹹味を好み多く摂取すると腎・膀胱には害となり、腎・膀胱を治すには鹹味にて益となる。
・(相火):心包・三焦(六番目の腑)は旨味を好み多く摂取すると心包・三焦には害となり、心包・三焦を治すには旨味にて益となる。
これより、体幹六部上に六味を配列した。ここで、体幹六部は、右上焦、左上焦、右中焦、左中焦、右下焦、左下焦の各部をいう。すなわち、下記の表Iのように、体幹六部と六味との関係を、右上焦は辛味、左上焦は苦味、右中焦は甘味、左中焦は酸味、右下焦は旨味、左下焦は鹹味と対応させる。
Figure 0007120676000013
また、体幹六部上で六味と三大栄養素との結び付きは、FFD測定により検証して関係付けた。なお、体幹部と三大栄養素との関係は、実施形態1より、上焦は蛋白質、中焦は糖質、下焦は脂質と対応する。体幹六部に六味の各食材を接触させてFFD測定した。このFFD測定で使用した六味の食材は、辛味は桃、苦味は杏、甘味は棗、酸味は李、旨味はキウイフルーツ、鹹味は栗、である。また、FFD測定で使用した三大栄養素の食材は、蛋白質は馬肉、糖質は牛肉、脂質は鯨肉、である。そして、
・蛋白質では、上焦となる▲だん▼中穴に蛋白質の食材を接触させたFFD測定結果と、六味では、苦・辛・甘・旨の食材で同等の反応が得られ、同様の働きが強い。
・糖質では、中焦となる中▲かん▼穴に糖質の食材を接触させたFFD測定結果と、六味では、辛・甘・酸・鹹の食材で同等の反応が得られ、同様の働きが強い。
・脂質では、下焦となる関元穴に脂質の食材を接触させたFFD測定結果と、六味では、旨・鹹・酸・苦の食材で同等の反応が得られ、同様の働きが強い。
以上の結果より、前記表Iの体幹六部と六味との関係を、三大栄養素単位でみると、表IIのような関係が成立する。
Figure 0007120676000014
次に、表IIIに示すように、五行の中には相生・相剋と言った法則性があり、五行の法則性は、木・火・土・金・水と相生に働き、一方、金・火は相剋に働き、土・木は相剋に働き、火・水は相剋に働く。相生は相性を生み、相剋はお互いに力を弱め合うという。この五行の法則を体幹六部上に振り分けると、表IVに示す相関となる。
Figure 0007120676000015
Figure 0007120676000016
表IVの体幹六部と五行との相関より、前記表Iの体幹六部と六味との関係をみると、味による相剋関係にあるのが、右上焦と左上焦で辛味と苦味、右中焦と左中焦で甘味と酸味、右下焦と左下焦で旨味と鹹味となる。一方、相生関係にあるのが、右上焦と右中焦で辛味と甘味、左上焦と左中焦で苦味と酸味、右中焦と右下焦で甘味と旨味、左中焦と左下焦で酸味と鹹味となる。これより、以下のことが言える。
・上焦は、辛味と苦味が肺(大腸)・心(小腸)に取って最も有効的なものである。
・中焦は、甘味と酸味が脾(胃)・肝(胆)に取って最も有効的なものである。
・下焦は、旨味と鹹味が心包(三焦)・腎(膀胱)に取って最も有効的なものである。
三大栄養素との関係では、以下のことが言える。
・蛋白質の場合、上焦(臓器)に対して十分に働くようにするには、肺(大腸)と心(小腸)の部分の辛味と苦味を摂取すると上焦は整う。右中焦と右下焦の甘味と旨味の成分が不足することにより、本来の蛋白質の働きができない。蛋白質とは異なる酸味と鹹味の成分を加えることにより、蛋白質の働きが良くなる。
・糖質の場合、中焦(臓器)に対して十分に働くようにするには、脾(胃)と肝(胆)の部分の甘味と酸味を摂取すると中焦は整う。右上焦と左下焦の辛味と鹹味の成分が不足することにより、本来の糖質の働きができない。糖質とは異なる苦味と旨味の成分を加えることにより、糖質の働きが良くなる。
・脂質の場合、下焦(臓器)に対して十分に働くようにするには、心包(三焦)と腎(膀胱)の部分の旨味と鹹味を摂取すると下焦は整う。左上焦と左中焦の苦味と酸味の成分が不足することにより、本来の脂質の働きができない。脂質とは異なる辛味と甘味の成分を加えることにより、脂質の働きが良くなる。
また、体幹六部上で相生関係、相剋関係での六味の組み合わせとして、以下の9パターンを選出した。
1、左右上焦 → 右(辛味)、左(苦味)
2、左右中焦 → 右(甘味)、左(酸味)
3、左右下焦 → 右(旨味)、左(鹹味)
4、右上焦と右中焦 → 右(辛味)、左(甘味)
5、左上焦と左中焦 → 左(苦味)、左(酸味)
6、右中焦と右下焦 → 右(甘味)、右(旨味)
7、左中焦と左下焦 → 左(酸味)、左(鹹味)
8、右上焦と左下焦 → 右(辛味)、左(鹹味)
9、左上焦と右下焦 → 左(苦味)、右(旨味)
この9パターンを選出して三大栄養素の制限と摂取を取り入れて、体幹六部における六味を三焦単位でルールを作り出し、体にとって最良な六味の選出パターンが、以下の表Vとなる。
Figure 0007120676000017
以上より、実施形態2における六味食事判定ステップは、表Iに示した体幹六部と六味との関係として、右上焦は辛味、左上焦は苦味、右中焦は甘味、左中焦は酸味、右下焦は旨味、左下焦は鹹味と対応させ、また、表Vに示すように、三焦単位での六味の選出パターンとして、上焦、中焦、下焦の各々で3つのパターンを選出して9つのパターンが設定される。これらの情報は、測定装置1の記憶部14に記憶され、制御部15が必要に応じてアクセスして参照する。
そして、実施形態1における食事判定ステップ(図4の(5)食事判定ステップ)で摂取制限させると判定された栄養素と対応する三焦(上焦、中焦、下焦)において、体幹六部で測定した6つの体温値を前記第1~第3パターン(表Vを参照)の各々での組み合わせによる2つの体温値の合計値を求め、前記第1~第3パターンの各合計値を比較する。
そして、(a)左方系の被検者では、前記合計値が最小値である前記パターンを決定し、(b)右方系の被検者では、前記合計値が最大値である前記パターンを決定する。そして、前記決定したパターンにて選出する2つの味と対応する食材は、前記食事判定ステップで摂取制限させると判定された栄養素であっても摂取可能である判定する。
例えば、前記食事判定ステップで蛋白質を摂取制限させると判定された場合、蛋白質は、三焦との関係で上焦に対応するので(段落0037参照)、六味選出パターンとして、表Vに示す「上焦における3つのパターン」が選択される。これより、被検者Mの体幹六部で測定した6部位の体温値より、第1パターンの組み合わせとして右上焦と左上焦との体温値の合計値と、第2パターンの組み合わせとして右中焦と右下焦との体温値の合計値と、第3パターンの組み合わせとして左中焦と左下焦との体温値の合計値とが求められる。ここで、体幹六部の体温測定ポイントとして、例えば、右上焦は烏口突起と右乳頭の中心部、左上焦は烏口突起と左乳頭の中心部、右中焦は右腹の第9肋軟骨から指三本分下部、左中焦は左腹の第9肋軟骨から指三本分下部、右下焦は臍より4横指右外側の位置より下方に4横指部、左下焦は臍より4横指左外側の位置より下方に4横指部とすることができる。なお、被検者Mの体幹六部の体温値は、温度計測器2で測定して測定装置1へ送信される。
次に、第1パターンでの体温値の合計値と、第2パターンでの体温値の合計値と、第3パターンでの体温値の合計値とを比較する。そして、系判定ステップで、被検者Mが左方系の場合は、前記合計値が最小値である前記パターンを決定し、被検者Mが右方系の場合は、前記合計値が最大値である前記パターンを決定し、この決定したパターンにて選出する2つの味と対応する食材は、食事判定ステップで摂取制限させると判定された栄養素の蛋白質であっても摂取可能である判定する。
例えば、左方系の被検者Mであって、上焦(蛋白質)における3つのパターンのうち、第1パターンの体温値の合計値が最小値であった場合は、この第1パターンより辛味と苦味とにそれぞれ対応する蛋白質の食材は、摂取してもよいという判定結果となる。これにより、被検者Mには、蛋白質のすべてを食事制限させるのではなく、辛味と苦味との食材であれば、蛋白質の食材であっても、必要に応じて摂取してもらうように指導することとなる。その結果、三大栄養素をバランス良く摂取でき、偏った食生活が改善されて身体の痛みや筋肉の状態の不調等を治癒し生体バランスを整えることができる。なお、前記食事判定ステップで糖質又は脂質を摂取制限させると判定された場合も、前述した蛋白質を摂取制限する場合と同じ要領で、六味食事判定ステップによって摂取可能な二つの味を決定することができる。
なお、六味の栄養素の食材として、例えば、日本食品標準成分表を参照して選択することができる。この日本食品標準成分表によれば、例えば、辛味の食材は、稲、桃、馬肉、葱(ねぎ)など、苦味の食材は、黍(きび)、杏(あんず)、羊肉、薤(らっきょう)など、甘味の食材は、稗(ひえ)、棗(なつめ)、牛肉、葵(あおい)など、酸味の食材は、麦、李(すもも)、鶏肉、韮(にら)など、旨味の食材は、はとむぎ、キウイフルーツ、鯨肉、トマトなど、鹹味の食材は、大豆、栗、豚肉、まめのは、などが挙げられる。
次に、六味食事法判定の効果を確かめるため、複数の被検者において、体幹六部に六味を接触させて、体幹の柔軟性をFFD測定により検証した。このFFD測定結果を、下記の表VI-1、2(左方系の被検者の6例)、表VII-1、2(右方系の被検者の6例)に示す。
FFD測定は、実施形態1(段落0046)でも述べたとおりであるが、ここでは、食事法アプリで決定した栄養素、味に対応する食材を被検者Mの皮膚に接触させた状態で前屈してもらい、食材接触前の0ポイントから食材接触時に伸びた長さを記録した。すなわ
ち、食事判定ステップにより、三大栄養素で摂取するよう判定された栄養素の食材を、三焦と三大栄養素との関係(段落0037参照)に基づいて、対応する三焦の部位に接触させてFFD測定を行い、食材接触前と比べて改善した(伸びた)長さを記録した(表VI、表VIIで、右から2番目の「三大栄養素」が摂取すると判定された栄養素を示し、右から
1番目の「三大栄養素によるFFD」が栄養素の食材接触によって伸びた長さを示す。)。そして、三大栄養素で摂取制限するよう判定された栄養素において、六味食事判定ステップにより、摂取可能と判定された二つの味の食材を、体幹六部と六味との関係(表I)に基づいて、対応する体幹六部の二つの部位に接触させてFFD測定を行い、食材接触前と比べて改善した(伸びた)長さを記録した(表VI、表VIIで、一番左の「六味」が摂取可能と判定された二つの味を示し、左から2番目の「六味によるFFD」が二つの味の食材接触によって伸びた長さを示す。)。
Figure 0007120676000018
Figure 0007120676000019
Figure 0007120676000020

Figure 0007120676000021
以上のFFD測定結果より、摂取すると判定された栄養素の食材を接触した場合、摂取制限と判定された栄養素の食材において摂取可能と判定された二つの味の食材を接触した場合のいずれも、検証した複数の被検者全員で柔軟性が高まることがわかった。従って、本実施形態2によれば、実施形態1での前記食事判定ステップにて摂取制限させると判定された栄養素において特定の食材は摂取可能であると指導することで、被検者にとって、今の身体状態に応じてバランス良く必要な三大栄養素を摂取できるように指導する食事法を支援することができる。
1 測定装置
2 温度計測器
11 通信部
12 操作部
13 表示部
14 記憶部
15 制御部
21 検出部
22 換算部
23 通信機能部
131 基本測定画面
M 被検者

Claims (4)

  1. 人の身体状態に適した三大栄養素を導き出して指導する食事法を支援するプログラムであって、
    コンピュータに、
    被検者の左右足の下腿部三頭筋の部位で測定した体温値を比較して、体温値の小さい方が、右足下腿部の場合を左方系、左足下腿部の場合を右方系として被検者の系を判定する系判定ステップと、
    被検者の三焦である上焦、中焦及び下焦の各部位で測定した体温値を取得する三焦体温値取得ステップと、
    三焦と三大栄養素との関係を、上焦は蛋白質、中焦は糖質、下焦は脂質と対応させ、以下の判定、すなわち、
    (A)左方系の被検者では、三焦での各体温値を比較して最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取制限させると判定する、
    (B)右方系の被検者では、三焦での各体温値を比較して最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取制限させると判定する、食事判定ステップと、
    を実行させるための食事法支援プログラム。
  2. 前記食事判定ステップは、被検者の体幹部と四肢部との部位で測定した体温値を比較して、以下の判定、すなわち、
    左方系の被検者では、体温値の小さい方が四肢部の場合は三焦の各体温値で2番目に小さい第2最小値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定し、体温値の小さい方が体幹部の場合は三焦の各体温値で最大値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定する、
    右方系の被検者では、体温値の大きい方が体幹部の場合は三焦の各体温値で最小値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定し、体温値の大きい方が四肢部の場合は三焦の各体温値で2番目に大きい第2最大値の三焦と対応した栄養素を摂取させると判定する、ことを更に含む、
    請求項1に記載の食事法支援プログラム。
  3. 被検者の左右手の母指球の部位で測定した体温値を比較して、体温値の小さい方が、左手母指球の場合を左回旋制限、右手母指球の場合を右回旋制限とし、被検者の頸の回旋制限を判定する回旋制限判定ステップを更に含み、
    前記食事判定ステップは、左回旋制限の被検者では、前記体幹部を気海、前記四肢部を照海で測定した体温値を比較し、右回旋制限の被検者では、前記体幹部を中▲かん▼、前記四肢部を陽池で測定した体温値を比較し、以下の判定、すなわち、
    左方系であり左回旋制限の被検者では、気海と右照海との各体温値を比較して、
    (A1)体温値の小さい方が右照海の場合は三焦の各体温値で第2最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させると判定する、
    (A2)体温値の小さい方が気海の場合は三焦の各体温値で最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させると判定する、
    左方系であり右回旋制限の被検者では、中▲かん▼と左陽池との各体温値を比較して、(A3)体温値の小さい方が左陽池の場合は三焦の各体温値で第2最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させると判定する、
    (A4)体温値の小さい方が中▲かん▼の場合は三焦の各体温値で最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させると判定する、
    また、右方系であり右回旋制限の被検者では、中▲かん▼と左陽池との各体温値を比較して、
    (B1)体温値の大きい方が中▲かん▼の場合は三焦の各体温値で最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させると判定する、
    (B2)体温値の大きい方が左陽池の場合は三焦の各体温値で第2最大値の三焦の部位と
    対応した栄養素を摂取させると判定する、
    右方系であり左回旋制限の被検者では、気海と右照海との各体温値を比較して、
    (B3)体温値の大きい方が気海の場合は三焦の各体温値で最小値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させると判定する、
    (B4)体温値の大きい方が右照海の場合は三焦の各体温値で第2最大値の三焦の部位と対応した栄養素を摂取させると判定する、ことを更に含む、
    請求項2に記載の食事法支援プログラム。
  4. 六味食事判定ステップを更に含み、
    前記六味食事判定ステップは、
    体幹六部と六味との関係を、右上焦は辛味、左上焦は苦味、右中焦は甘味、左中焦は酸味、右下焦は旨味、左下焦は鹹味と対応させ、
    三焦単位で六味の選出パターンを、上焦、中焦、下焦の各々で3つのパターンを選出して9つのパターン、すなわち、
    (1)上焦の3つのパターンは、
    右上焦の辛味と左上焦の苦味との2つを選出する第1パターン、
    右中焦の甘味と右下焦の旨味との2つを選出する第2パターン、
    左中焦の酸味と左下焦の鹹味との2つを選出する第3パターンとし、
    (2)中焦の3つのパターンは、
    右中焦の甘味と左中焦の酸味との2つを選出する第1パターン、
    右上焦の辛味と左下焦の鹹味との2つを選出する第2パターン、
    左上焦の苦味と右下焦の旨味との2つを選出する第3パターンとし、
    (3)下焦の3つのパターンは、
    右下焦の旨味と左下焦の鹹味との2つを選出する第1パターン、
    左上焦の苦味と左中焦の酸味との2つを選出する第2パターン、
    右上焦の辛味と右中焦の甘味との2つを選出する第3パターンとし、
    そして、
    前記食事判定ステップで摂取制限させると判定された栄養素と対応する三焦において、体幹六部で測定した各体温値を前記第1~第3パターンの各々での組み合わせによる2つの体温値の合計値を求め、前記第1~第3パターンの各合計値を比較し、
    (a)左方系の被検者では、前記合計値が最小値である前記パターンを決定し、
    (b)右方系の被検者では、前記合計値が最大値である前記パターンを決定し、
    前記決定したパターンにて選出する2つの味と対応する食材は、前記食事判定ステップで摂取制限させると判定された栄養素であっても摂取可能である判定する、
    請求項1~3のいずれか1項に記載の食事法支援プログラム。
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