JP7116943B2 - 交換可能なスキッド（滑り具）を備えた農業機械 - Google Patents

Description

本発明は、農業機械の分野に関するものであり、特に、作業中に機械の重量の一部分がスキッド（滑り具、patin)を介して地面（sol）の上に載置される農業機械に関するものである。本発明は特に、干し草作り機械（fenaison）、例えばディスク型モーア（faucheuses）またはウインドローア（andaineurs）に利用できるが、トラクタ車両に連結されて使用時に少なくとも一つの部品が地表上を摺動する他の農業機械にも適用できる。
従って、本発明の対象は交換可能なライナー（摺動具、doublures）を備えた農業機械にある。

農業機械の複数の種類では、作業中に少なくとも一つのスキッド（patin）または少なくとも一つのスキッド＋ライナー（patin + doublure）組立体（一般にはこれらは複数ある）を介して、作業を行う地表に当接する工具、装備または機能器具（一般に作業要素といわれる）を備えている。これらの作業要素は、例えばモーアの場合、一つまたは複数のロータやカッタを備えた軸線が略水平な切断棒（切断ビーム、la barre de coupe）を有する。

特に、ディスク型モーア（faucheuses a disques）の場合には、植物のカーペットが傷付くのを防止し、地面の形状に良く追随し、不整地やうねった（vallonne）地面でも切断品質を保証するために、切断棒は少なくとも一つのスキッド（必要な場合にはさらに少なくとも一つのライナー）を有する組立体を介して地面上に載置される（地面上に載る）。

スキッドは切断棒の下側に固定された部材または切断棒のケーシングの下側壁に形成された部品で、農業機械は作業時にこのスキッドを介して地表上に載置される。スキッドの先端部は突起を回避し、遭遇する種々の障害物、例えば石との衝突をクッションし、切断棒の他の要素、特に複雑で且つ／または交換に時間のかかる作業を必要とする回転要素（歯車、ディスク等）を保護し、しかも通路（chemin）に沿うことができるように設計されている。

スキッドはさらに、各スキッド間の所で切断棒の下側と地面との間に間隔を保つためにディスクの中心部分の下側で切断棒を上げることができるようになっている。

スキッドを備えたこの種のモーアは特に［特許文献１］（欧州特許第ＥＰ－Ａ－０３６０７１６号公報）に開示されている。

特定の状態下およびある種の土壌ではスキッドが非常に速く磨耗する。

そのため、大部分の製造メーカおよび設計者はスキッドの下側にスキッドよりも容易に交換可能なライナーを固定する方法を従来技術として既に提案している。

植物のカーペットを保護し且つスキッドまたはライナーの磨耗を減らすためには、土壌との接触面積を最大にして農業機械の重量を分配させるのが好ましい。スキッドの当接区域は農業機械の通常使用時の前方移動方向から多かれ少なかれズレる（オフセットする）。このズレは拡大角（picage）（側面図でディスクの切断エッジを含む平面と地面との間の角度）に依存する。従って、スキッドおよびライナーを（その前方部分を含めて）できるだけ幅広に配置するのが好ましい。

スキッドの形状は（前方方向に見て）凸状であるので、ライナーの前方部分を対応するスキッドにスキッドの中央部分で組合せることは容易である。また、ライナーの前方部分はできるだけ狭くするのが好ましい。そうすることで重量を軽くすることができるという利点もある。

［特許文献２］（米国特許第ＵＳ５７８４８６６号明細書）の先行技術から、スキッドに取外し可能なライナーを備えることと、先端部の両側にフロント端（extremite frontale）を設けることは既に公知である。このフロント端はＶ字形をしており，Ｖ字の先端は農業機械の使用時の前進方向を向いている。この構造によって土壌とデブリ（石ころ）を後方へ案内することができる。

ライナーをスキッドには組み合わせた後のフロントリムには、土壌とスキッドとの間に所に、切断棒の下側輪郭形状が急激な段差または浮出し突起形状（marche abrupte ou dentelure en relief）の部分ができる。

しかし、肩部のように浮き出たこの突起部は土壌、植物およびデブリ（石ころ）を捕えたり、保持するのには不便であり、植物カーペットを変質させる危険性がある。さらに、こうして形成されるヒープ（山積部、amas）はある種の状態下ではカット（surcoupe）域に達する程度に大きくなることがあり、それによって切断品質が悪くなる。さらに、切断棒の下側に集められ、積み上げられた土壌およびデブリ（石ころ）に圧力が加わり、ライナーとスキッドとの間にこの両者を互いに離反させるようなスベリを生じさせる。この摺動力はライナーおよびスキッドを引き剥がすような大きな力になることもあり、それによって切断棒が激しく損傷される。

本出願人の「Ｏｐｔｉｄｉｓｃ」（登録商標）として公知のディスクモーアでは、スキッドの下面にライナーが溶接によって固定され、ライナーの先端（bords frontaux）は（使用時の前方移動方向を頂点にして）Ｖ字形をしている。このライナーには交換可能性（l'interchangeabilite）に問題があり、さらに、スキッドの下面に取付けたライナーによって突起ができるため、前進に抵抗が生じ、土壌とデブリが引っかかる傾向がある。

欧州特許第ＥＰ－Ａ－０３６０７１６号公報 米国特許第ＵＳ５７８４８６６号明細書

本発明の目的は、上記の主たる欠点を克服することであり、特に、スキッドを保護するライナーが前方リムの所に土壌、植物またはその他のデブリ（石ころ）が蓄積するのを防止し、場合によっては土壌またはデブリを後方へ効果的に案内し、しかも、容易に交換可能である簡単かつ安価な上記種類の農業機械を提供することにある。

従って、本発明の対象は、作業要素と地表上を滑走するスキッドとを有し、このスキッドは作業要素の下側壁に形成されるか、この下側壁と一体であり、各スキッドはライナーを備え、このライナーは少なくとも一つの先端を有し、この先端の両側に少なくとも一つの先端リムを有する、使用時に少なくとも部分的に地面に支持される農業機械、例えばディスクモーア、ウインドローアまたはそれに類似した農業機械であって、各スキッドのライナーの先端リムの少なくとも１つは浮上り部（浮上り部、relief）を有し、この浮上り部の少なくとも一部が対応するスキッドに形成された凹み部（empreinte）の中に挿入されていることを特徴とする農業機械にある。

本発明は、添付図面を参照した本発明の好ましい実施例を示す下の説明からより良く理解できよう。しかし、本発明が以下の実施例に限定されるものではない。

は、本発明の第１実施例に従った保護されたスキッドを備えた切断棒の形の作業要素を備えた本発明のディスク－モーアタイプの農業機械を下から見た時の概略図。 は［図１］に示した農業機械の一部を成す切断棒を下から見た時の部分的斜視図。 は［図１］に示した対象物のＡ－Ａ断面図。 は［図１］に示した対象物のＢ－Ｂ断面図。 の［図５Ａ］および［図５Ｂ］は［図１］［図２］［図３］および［図４］に示したスキッド（分離したもの）のそれぞれ上面および背面の斜視図。 の［図６Ａ］および［図６Ｂ］は［図１］［図２］［図３］および［図４］に示したライナーのそれぞれ上面および背面の斜視図。このライナーは［図５Ａ］および［図５Ｂ］に示したスキッドに取付けられる。 の［図７Ａ］および［図７Ｂ］は、スキッドとライナーとの間の前方組立て方法の２つの実施例を示す、スキッド／ライナー組立体の底面図。 の［図８Ａ］および［図８Ｂ］は図８Ａおよび８Ｂは、本発明の別の実施例に従ったスキッドのそれぞれ平面図および底面図。 の［図９Ａ］および［図９Ｂ］は（［図６Ａ］および［図６Ｂ］と同様な）本発明の別の実施例に従うライナーのそれぞれ上面および背面の斜視図。このライナーは［図８Ａ］および［図８Ｂ］に示したスキッドに取付けられる。 の［図１０Ａ］および［図１０Ｂ］は２つの異なる実施例に従った［図１］に示した対象物のＢ－Ｂに沿った詳細断面図。

［図１］、特に［図２］～［図９］は、下側壁３の所にスキッド４を有する作業要素２を有する農業機械１（ここでは特にディスクモーア）を示している。
［図５］［図６］［図７］［図８］［図９］に示した目で見えるエッジより小さい細い太さの曲線（見えないエッジ（aretes fictives）といわれる）は、各部材をより良く理解し易くするための説明上の（情報用）レイアウトである。

スキッド（patins）４は作業要素２の下側壁３に形成されているか、この作業要素２に剛体に一体化されている。スキッド４は前方に突き出た当接区域（zones d'appui proeminentes）を構成し、各スキッド４は（スキッド４の下側表面上）に取り付けられるライナー（doublure）を構成する磨耗部材５を備えている。

各ライナー５は少なくとも一つのフロント端（extremite frontale）８とフロントリム（bords frontaux）９とを有する（端部または各フロント端８の両側に一つのフロントリム９）。

本発明ではライナー５の少なくとも一つのフロントリム９、好ましくは両方のフロントリム９が浮上り部１２を有し、この浮上り部１２の少なくとも一部が対応するスキッド４に形成された凹み部（empreinte）１３中に挿入されている。

端部または各フロント端８の両側に形成されたフロントリム９はライナー５の正面図（図示していない）で見えるのが好ましい。各ライナー５は前方部分７と、後方部分７'と、中央部分（partie centrale）７''とを有し、前方部分７は一つまたは複数のフロント端８で終わっており、中央部分７''はライナー５の本体を構成し、この本体は１つ（または複数の）正方形または四角形をしているのが好ましい（［図６Ａ］および［図６Ｂ］を参照）。ライナー５の中間領域（zone intermediaire）１４は対応するフロント端８をライナー５の本体７''に接続する。従って、フロントリム９は端部８のリムをライナー５の本体７''の横部リム１５に直接または間接的に接続する。複数のフロント端８が存在する場合には、１つのフロントリム９で２つの端部８を連結することができる（［図７Ａ］を参照）

従って、本発明は上記種類の農業機械１のスキッド４を保護するための一つの解決策を提案し、作業要素２の下側壁３の下側表面は滑らかな輪郭形状を有し、保護ライナー５とそれに対応するスキッド４との間に不連続性、急激な段差、突出した角部または大きな肩部がなく、スキッド４を介して少なくとも部分的に地表面土に押圧される農業機械１が前方へ移動する際の抵抗を減らすのが好ましい。各スキッド４の覆われていない先端区域と保護ライナー５との間の遷移部分は滑らかである。

ライナーを形成する要素５の前方部分７のフロントリムの大部分をスキーの先端のように丸く（arrondir）し、ライナー５の厚さの少なくとも一部分をスキッド４の壁に機械加工された中空収容部中に埋め込むことによって、本発明は、これらのライナー５をスキッドのための交換可能な磨耗ソールとして構成して、使用時に最も厳しい応力に曝されるスキッド４を効果的に保護することができ、ライナー５をスキッド４の外側形状と実質的に一致させることができ、従って、摺動動作に対するネガティブな影響を避けることができ、摺動動作に良い影響を与えることもできる。

ライナー５の各フロント端８の幅をライナー５の最大幅より小さくして、使用時の農業機械１の前進方向Ａｖにおいて各フロント端８にテーパが付いているのが有利である。

上記の事実によって、農業機械１に過度な重量を加えずにライナー５をスキッド４に固定することができ、しかも、その重量を最大表面積上に分散させることができる。さらに、スキッド４の前部が（正面図で）湾曲した形状をしていても、ライナー５をこの形にマッチさせる必要はない。従って、組み立てが容易になる。

好ましい実施例では、ライナー５の最大の幅は本体７''の区域にある。

好ましい実施例では、各浮上り部１２は対応するフロントリム９の少なくとも部分的に上向き曲率によって形成される。

この設計にすることによってライナー５のフロントリム９の浮上り部１２を少ないコストで容易に形成することができる。あるいは、浮上り部１２をリブで形成するか、類似材料を部分的に厚くして形成するか、ライナー５とスキッド４との間に少なくとも１つまたは複数の補助要素を取り付けて形成することができる。

好ましい実施例では、ライナー５の浮上り部１２は浮上り部１２の全長にわたってスキッド４の凹み部１３の中に挿入される。

上記実施例の有利な別の変形例では、各フロントリム９は前方移動方向Ａｖに対してαの角度、例えば３０～６０度、好ましくは４０～５０度の角度を成す。

［図７Ａ］では、フロントリム９またはフロントリム９の一方は、特に２つのフロント端８の間に延びたリム９の所で、前方移動方向Ａｖに対して９０度の角度αを成すことができる

本発明の他の有利な構造上の特徴は、特に［図１］および［図６Ａ］から明らかなように、各ライナー５は垂直（すなわち、使用時の土壌との接触によって押圧される本体７''の面に直角）な方向を向き且つ前方移動方法Ａｖと平行な対称面Ｐを有し、フロントリム９（またはその少なくともいくつ）は後方へ向かってＶ字形に開いたウイング（ailes）に沿って配置され、ライナー５（［図６Ｂ］）の上記対称面Ｐに対して左右対称に配置されている。この仮想的なＶ字形は２つのウイングの間に２αの角度を成す。

この構造は土壌に当接して前進する時の排除（evacuation）に貢献し、植物カーペット上での農業機械１の摺動に有利であり、農業機械１の通過による植物カーペットの変質を最小限度にすることができる。

前方部分７（８＋１４から成る）がＹ字形をしており且つ浮上り部１２（ミラーリム９）がＶ字形に配置されていることによって、農業機械１がスキッド４および／またはライナー５上に支持された状態で前方移動する際に遭遇する堆積土壌、デブリ、その他類似物の側方および後方への排除（evacuation）が上手に行われる。

図示していない別の実施例では、ライナー５のフロント端８の両側に延在するフロントリム９を（上方から見て）丸くすることもできる。

［図７Ａ］に示した別の実施例では、ライナー５が２つ（またはそれ以上）のフロント端８を有し、このフロント端８の間に一つまたは複数のフロントリム９が延在している。

本発明の好ましい実施例では、各スキッド４（ライナー５を備えている）に形成された凹み部１３は非貫通である（［図４］、［図５］および［図８］を参照）。

このように凹み部１３（ボスまたは類似の補強区域）が盲であることすなわち貫通していないことの利点は、土壌がスキッド４と作業要素２との間の隙間に入らないことである。しかし、スキッド４の厚さを貫通するスリットの形の凹み部１３をスキッド４に形成したものも本発明に含まれる。

作業要素２は切断棒で、農業機械１がディスクモーアを構成し、その回転軸線Ａｘが実質的に垂直であるか、前方へ僅かに傾いているのが好ましい。このモーアは少なくとも２つの部品から成るケーシングを備え、ケーシングの下側部品はスキッド４を備えた下側壁３で構成される。さらに、各ライナー５の対称面Ｐはスキッド４と組み合わさるディスク２'の回転軸線Ａｘを含む。

モーアの形をした農業機械１および切断棒２は、例えば本出願人の下記特許出願に記載の物と同じ種類の物にすることができる。
フランス特許出願第１６ ７０２８０号 フランス特許出願第１６ ７０２８１号

本発明の好ましい実施例の１つの特徴は、各ライナー５が対応するスキッド４および／または作業要素２に剛体で組み合わされる点にある。

本発明の別の実施例では、各ライナー５の横側リム１５の各々が浮上り部１５'を有し、その少なくとも一部がスキッド４に形成された凹み部１３中に挿入されている。

ライナー５を形成するフロント端８の部分は対応するスキッド４の先端部分と実質的に同じ曲率を有していて、ライナー５を形成するフロント端８の部分がスキッド４と機械的係合、例えばキャッチ動作によって有利に組み合うのが有利である。この組み立ては、好ましくはライナー５を形成する部品の後部７'の区域で第２の螺合または着脱自在な類似の固定手段によってブロックされ、インターロックされるのが有利である。

この実施例はスキッド４の運動に対する抵抗を減らし、ライナー５を形成する部品の取り付け／取り外し操作時間を短くする上で好ましい。

［図２］［図４］および［図６］に示した本発明の実施例では、板状のライナー５を形成する各部品の前方部分７にはテーパが付いており、舌（languette）の形をした少なくとも一つのフロント端８で終っている。このフロント端８の自由なリム区域またはターミナル部分８'はキヤッチ動作（accrochage）でスキッド４の開口１０と係合するような形になっている。

しかし、ライナー５のフロント端８を上記以外の手段、例えばネジ結合でスキッド４と組み合わせることもできる。

各ライナー５の端または各フロント端８は上方へ曲がった舌部（languette）で構成し、この舌部のターミナル部分８'がキャッチ動作によって下側壁３および／または対応するスキッド４の開口またはノッチ（切欠き）１０中に係合するのが有利である（［図３］［図４］および［図７］）。

各ライナー５の前方と対応するスキッド４および／または下側壁３との上記キャッチ動作による連結、すなわち、各ライナー５を対応するスキッド４の区域への取り付け状態をインターロックし、その位置をブロックするために、少なくとも一つのネジ連結、好ましくは対応するライナー５のフロントエンド８特許は反対側に位置したネガ固定位置１６にあるネジ連結を行うのが好ましい。

この実施例の好ましい構造上の変形例では、各ターミナル部分部８'の構造を実質的にＳ字形（［図３］および［図６］）にし、対応するスキッド４の開口１０をスリットにするのが有利である。スキッド４および／または下側壁３にインターロック１１を設け、ライナー５を形成する部品を取り付けた状態でターミナル部分８'を開口１０中での位置が自動的にロックされるように、スリット１０を組み合わせるのが好ましい。

上記のインターロック構造１１は例えばウイング（翼）で構成することができる。このウイング１１は対応するスキッドの内面に取り付けられ、フロント端８を組み合わせた時のターミナル部分８'をブロックするカウンタ－ストッパーを形成する。

しかし，ターミナル部分８'をキャッチ動作が可能な他の構造、例えばライナー５を単に折り曲げた構造にすることもできる。

添付図面に示した本発明の上記の好ましい実施例では、ライナーを形成する部品５が突き出た防護スクリーン（ecran protecteur proeminent）となり、対応スキッド４を形成するプレートの下側表面の主要部分、特に、ケーシング２が土壌を押圧した状態で摺動移動した時に応力と磨耗に最も曝されるスキッド４の区域をカバーする。ライナー５でカバーされない区域は露出の少ないライナー５の前方部分７の２つの側面区域にあるスキッド４の前方部分のみである。

ライナー５を形成する部品は押圧面積を大きくするためにそのライナー５が取り付けられたスキッド４を越えて後方へ延び、しかも、ライナー５を形成する部品の本体と一体部品として作られたパッドまたは足部に機械加工して形成したネジ固定部１６またはその類似手段を用いて、スキッド４と剛体で一体化するのが好ましい。

［図３］［図４］および［図１０Ａ］に示すように、ライナー５をスキッド４に押し付けられた状態で取り付けることができる。あるいは、農業機械１で実行する作業の種類や、取付け状態またはその使用状態に応じて、ライナー５を形成する部品の外側の当接面（la surface exterieure d'appui）を［図１０Ｂ］に示すように、それが取り付けられ例えばスキッド４の下側面に対して傾ける。例えば、ライナー５を形成する部品の本体の壁の厚さの変えるか、ライナー５を形成する部品とスキッド４との間のシム（図示せず）を挿入して名目拡大角度（l'angle nominal de picage）を植えることができる。

浮上り部１２は、取り付けたライナー５のスキッド４に対する相対傾斜角とは無関係に、凹部１３中へ挿入される。

［図５Ａ］および［図５Ｂ］に示すように、特に製造の容易さと、コスト上の理由から、ライナー５のフロント端８の収容部を形成する凹み部６は対応するスキッド４のプレートまたはシートの深絞り加工区域（zone emboutie）であるのが有利である。

［図７Ａ］に示した前方組立体の別の実施例では、ライナー５のフロント端８が中間フロントリム９を有するダブル構造を有する。この中間フロントリム９はスキッド４に形成された凹み部１３中に挿入されている。この変形例ではフロント端８は２つのターミナル部分８'を有し、これらのターミナル部分８'はスキッド４に形成された対応する開口１０中に挿入されている（［図７Ａ］参照）。

本発明の別の実施例では、［図７Ｂ］に示すように、ターミナル部分８'にも浮上り部１２が形成されており、その少なくとも一部が対応するスキッド４に形成された凹み部１３中に挿入されている。

本発明はさらに、農業機械１のスキッド４のための交換自在なライナー５、特に［図６］に示すような、交換自在な磨耗部品を有する上記のようなライナーに関するものである。このライナーは浮上り部１２を有するフロントリム９の付いた成形金属板の形をしているのが好ましい。

本発明はさらに、農業機械１用の交換自在なスキッド４、特に［図５］に示すように、交換自在な磨耗部品を有し、さらに上記のようなライナー５の浮上り部１２の少なくとも一部を係合またはネスティングによって収容する上記の凹み部１３を有するスキッド４にも関するものある。

本発明は上記のものおよび添付図面に記載のものに限定されるものではなく、各種要素の構造の観点から、また、均等技術の置換によって、本発明の保護範囲を逸脱せずに種々の変更が可能である。

Claims (13)

1. 作業要素（２）と、地面の上を滑動するスキッド（４）とを備え、上記作業要素（２）は切断棒で、その回転軸線Ａｘが実質的に垂直であるか、前方へ僅かに傾いており、上記スキッド（４）は上記作業要素（２）の下側壁（３）に形成されているか、下側壁（３）と一体であり、各スキッド（４）はライナー（５）を備え、このライナー（５）は少なくとも一つのフロント端（８）とこのフロント端（８）の各々の側部にある少なくとも一つのフロントリム（９）とを有する、使用時に地面の上に少なくとも部分的に当接して載置されるディスク型モーア（１）において、
   各スキッド（４）のライナー（５）のフロントリム（９）の少なくとも１つが浮上り部（１２）を有し、この浮上り部（１２）の少なくとも一部が対応するスキッド（４）に形成された凹み部（１３）中に挿入されていることを特徴とするディスク型モーア（１）。
2. 各ライナー（５）の端部または各フロント端（８）の幅がライナー（５）の最大幅より小さい請求項１に記載のディスク型モーア。
3. 各浮上り部（１２）が少なくとも部分的に対応するフロントリム（９）の上向き湾曲部によって形成される請求項１または２に記載のディスク型モーア。
4. 各フロントリム（９）が使用時にディスク型モーア（１）が前進移動する方向（Ａｖ）に対して角度αを成す請求項１～３のいずれか一項に記載のディスク型モーア。
5. 各ライナー（５）が垂直方向を向き且つ使用時のディスク型モーア（１）の前方移動方向（Ａｖ）に平行な対称面（Ｐ）を有し、上記フロントリム（９）が後方へＶ字形に開いたウイングに沿って延び且つ対応するライナー（５）の上記対称面（Ｐ）に対して左右対称に配置されている請求項１～４のいずれか一項に記載のディスク型モーア。
6. 各スキッド（４）に形成された凹み部（１３）が貫通していない溝である請求項１～５のいずれか一項に記載のディスク型モーア。
7. 実質的に垂直であるか、前方へ向かってわずかに傾斜した回転軸線（Ａｘ）を有し、作業要素（２）を構成する切断棒を有し、少なくとも２つの部品のケーシングを備え、このケーシングの下側部品はスキッド（４）を備えた下側壁（３）を構成し、各ライナー（５）の対称面（Ｐ）が対応するスキッド（４）のディスク（２'）の回転軸線（Ａｘ）を含む請求項５に記載のディスク型モーア。
8. 各ライナー（５）が対応するスキッド（４）に固定される請求項１～７のいずれか一項に記載のディスク型モーア。
9. 各ライナー（５）の端部または各フロント端（８）が上方へ湾曲した舌部で構成され、この舌部の末端部分（８'）が下側壁（３）および／または対応するスキッド（４）の開口または切欠（１０）中と係合する形状をしている請求項１～８のいずれか一項に記載のディスク型モーア。
10. 対応するスキッド（４）および／または下側壁（３）と各ライナー（５）とが、前方連結され、少なくとも一つのネジ結合によって上記ライナー（５）のフロント端（８）とは反対側にあるネジ固定部（１６）の区域で組み合わされる請求項９に記載のディスク型モーア。
11. 各ターミナル部分（８'）が実質的にＳ字形をしており、上記開口（１０）はスリットから成り、このスリット（１０）と組合わされるロック構造（１１）がスキッド（４）および／または下側壁（３）上に存在する請求項９または１０のいずれか一項に記載のディスク型モーア。
12. 各ライナー（５）の横側リム（１５）が浮上り部（１５'）を有し、この浮上り部（１５'）少なくとも一部がスキッド（４）に形成された凹み部（１３'）中に挿入されている請求項１～１１のいずれか一項に記載のディスク型モーア。
13. 請求項１～１２のいずれか一項に記載のディスク型モーア（１）のスキッド（４）用の交換可能なライナー（５）であって、交換可能な磨耗部品を構成し、浮上り部（１２）を備えたフロントリム（９）を有する成形金属板の形をしており、上記フロントリム（９）はライナー（５）のフロント端（８）の両側に位置しており、フロントリム（９）の少なくとも１つは対応するスキッド（４）の凹み部（１３）中に挿入されるように設計された浮上り部（１２）を有することを特徴とするライナー（５）。

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