JP7113842B2 - 胃がんのセツキシマブ感受性を決定するためのシステムおよび方法 - Google Patents

胃がんのセツキシマブ感受性を決定するためのシステムおよび方法 Download PDF

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関連出願の相互参照
本出願は、2017年3月29日出願の国際出願PCT/CN2017/078549号に基づく優先権を主張するものであり、その開示の全体を本明細書に参考として組み込む。
本発明は全般的にがんの処置に関する。
抗がん療法に対する臨床応答は、一部の患者に限定されることが多い。抗がん療法の効率を最大限にするために、分子バイオマーカーに基づいた個別化化学療法が提案されたことがある。しかし、がん化学療法に対する応答を予測することができる予測的なバイオマーカーの同定は未だに難題のままである。
胃癌は、世界的に最も一般的な上皮悪性腫瘍の1つである。過去十年の間にこの疾患についての理解は進んできたが、進行性胃がんの患者の予後は不十分なままで、限局性疾患の患者の5年生存率は約60%であるが、遠隔転移を有する患者の5年生存率はほんの2%である。
上皮成長因子受容体(EGFR)の遺伝子増幅および/またはタンパク質過剰発現が、肺癌、結腸直腸癌、膀胱癌、乳癌、頭部癌、頸部癌、食道癌および胃癌を含む様々な固形腫瘍において認められた。非小細胞肺癌および結腸直腸癌などの一部の腫瘍では、EGFR発現の増加は進行期および予後不良と関連している。ERBBとも呼ばれるEGFR遺伝子は、EGFRファミリーの1メンバーである170kDaの膜貫通チロシンキナーゼ受容体をコードする。EGFRは上皮成長因子またはトランスフォーミング成長因子-アルファなどのリガンドが結合することによって活性化し、EGFRファミリーの別のメンバーと共にホモ二量体化またはヘテロ二量体化を引き起こす。この受容体活性化に続いて、細胞質側末端内の特定のチロシン残基のリン酸化が起こり、細胞増殖、遊走、接着、分化および生存を制御する下流のシグナリング経路を刺激する。
セツキシマブはEGFRに対する組換えヒト/マウスキメラモノクローナル抗体である。セツキシマブは、KRAS変異を活性化しないEGFR発現性転移性結腸直腸がん(mCRC)ならびに頭部および頸部の扁平上皮癌(SCCHN)を処置するために承認されたが、胃がんにはまだ承認されていない。
前臨床試験では、胃がん患者由来の異種移植20例中4例(20%)においてセツキシマブ処置に応答してEGFRの増幅および過剰発現が確認された(Zhang LH et al.,A subset of gastric cancers with EGFR amplification and overexpression respond to cetuximab therapy,Scientific Reports(2013)3:2992)。しかし、単一の遺伝子バイオマーカーとしてのEGFRは、少なくとも2つの状況下、すなわち、EGFRの発現レベルが中程度の範囲であるか、またはEGFR遺伝子が有害な変異を有する状況下では役に立たない可能性がある。したがって、胃がん患者におけるセツキシマブに対する応答を正確に予測するために、EGFR発現を補うバイオマーカーをさらに同定する必要がある。
一態様では、本開示は、胃がんの患者におけるセツキシマブ感受性を予測するための方法を提供する。一実施形態では、この方法は、患者の腫瘍試料中におけるEGFRおよび第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルを測定することであり、第2のバイオマーカーがSDC2、P2EY2またはMAP6D1であること、2つ以上のバイオマーカーのRNA発現の検出レベルのそれぞれを、対応する予め決定された参照レベルと比較すること、ならびに患者がセツキシマブに応答性である可能性を決定することを含む。
ある種の実施形態では、RNA発現のレベルは、増幅アッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、シークエンシングアッセイまたはアレイによって測定される。
一実施形態では、方法の比較ステップは、コンピュータ装置のプロセッサによって実施される。
一実施形態では、方法の決定ステップは、コンピュータ装置のプロセッサによって実施される。
一実施形態では、決定ステップは、機械学習モデルの使用を含む。一実施形態では、機械学習モデルはサポートベクターマシンモデルである。
一実施形態では、本明細書で記載した方法はさらに、患者へのセツキシマブの投与を推奨することを含む。
本明細書では、EGFRおよび第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルを検出するためのキットも提供する。一実施形態では、第2のバイオマーカーはSDC2、P2EY2またはMAP6D1である。
本開示はまた、2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルを検出するためのプローブを含むマイクロアレイを提供する。一実施形態では、2つ以上のバイオマーカーはSDC2、P2EY2またはMAP6D1である。
別の態様では、本開示は指示が記憶された非一過性のコンピュータ可読媒体を提供する。一実施形態では、この指示がプロセッサによって実行されるとき、この指示は、プロセッサに、EGFRおよび第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルの検索であり、このレベルは胃がんの患者の腫瘍試料から得られ、第2のバイオマーカーはSDC2、P2EY2またはMAP6D1である、検索;2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルのそれぞれの、対応する予め決定された参照レベルとの比較;ならびに患者がセツキシマブに応答性である可能性の決定を行わせる。
さらに別の態様では、本開示は、胃がんの患者におけるセツキシマブ感受性を予測するシステムを提供する。一実施形態では、システムは、EGFRならびにSDC2、P2EY2およびMAP6D1から選択された第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルを検出するためのプライマーを含むインビトロ診断キットと、指示が記憶された非一過性のコンピュータ可読媒体とを含む。一実施形態では、この指示がプロセッサによって実行されるとき、この指示は、プロセッサに、インビトロ診断キットを使用して検出された2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルの検索、2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルのそれぞれの、対応する予め決定された参照レベルとの比較、および患者がセツキシマブに応答性である可能性の決定を行わせる。
以下の図面は本明細書の一部を構成し、本開示のある特定の態様をさらに示すために含まれる。本開示は、本明細書で提示した特定の実施形態の詳細な説明と組み合わせてこれらの図面の1つまたは複数を参照することによって、よりよく理解することができる。
セツキシマブ処置に対する応答に対する遺伝子発現レベルの分布を示した図である。 交差検証を使用した各モデルの平均ROC、感受性および特異性を示した図である。 テストデータセットに基づいた各モデルの平均精度およびカッパを示した図である。 テストデータセットに基づいた各モデルの平均感受性および特異性を示した図である。
本開示をより詳細に説明する前に、本開示は記載した特定の実施形態に限定されず、それ自体もちろん変化することができることを理解されたい。本明細書で使用した専門用語は、特定の実施形態を説明するためだけのものであって、限定を意味するものではなく、なぜならば、本開示の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるからであることも理解されたい。
他に規定しなければ、本明細書で使用した技術用語および科学用語は全て、本開示が属する業界の当業者によって通常理解されるのと同じ意味を有する。本明細書で記載したものと類似の、または同等のいかなる方法および材料も本開示の実施または試験において使用することができるが、好ましい方法および材料をここで説明する。
本明細書で引用した刊行物および特許は全て、それぞれ個々の刊行物または特許が具体的かつ個々に参考として組み込まれることが指示されているように参考として本明細書に組み込まれており、刊行物が引用されたものに関連して方法および/または材料を開示して記載するために、参考として本明細書に組み込まれている。いかなる刊行物の引用も、その開示が本出願日より前であるためであり、本開示は先行開示によりこのような刊行物に先行する権利がないことの承認と解釈されるべきではない。さらに、提供された刊行物の日付は、個別に確認する必要があり得る実際の刊行日とは異なっていてもよい。
本開示を読めば当業者には明らかなように、本明細書で記載し例示した個々の実施形態のそれぞれは、本開示の範囲または精神を逸脱することなく、その他のいくつかの実施形態のいずれかの特性から容易に分離するか、または一緒にすることができる別個の構成成分および特性を有する。任意の引用した方法は、引用した事象の順番で、または論理的に可能な任意のその他の順番で実施することができる。
定義
以下の定義は読者を支援するために提供される。他に規定しなければ、本明細書で使用した技術用語、表記およびその他の科学的用語または医学用語または専門用語は全て、化学および医学業界の当技術者によって通常理解される意味を有するものとする。場合によっては、通常理解される意味を有する用語は、明瞭になるように、および/または容易に参照できるように本明細書で定義されており、本明細書にこのような定義を含めることは、当業界で一般的に理解されるような用語の定義をめぐる実質的な違いを表すためのものと必ずしも解釈されるべきではない。
本明細書で使用する場合、単数形「a」、「an」および「the」は、文脈が明確に他のことを指示していない限り、複数の参照物を含む。
用語「量」または「レベル」は、試料中に存在する目的のポリヌクレオチドまたは目的のポリペプチドの量を意味する。このような量は、絶対的に、すなわち、試料中のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの全量で表現されているか、あるいは相対的に、すなわち、試料中のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの濃度で表現されていてもよい。
本明細書で使用する場合、用語「がん」は、異常な細胞増殖が関与する任意の疾患を意味し、体内の任意の組織、器官または細胞に影響を及ぼす疾患の全病期および全形態を含む。この用語には、悪性、良性、軟組織または固形物として特徴づけられる公知のがんおよび新生物状態の全て、ならびに転移前および転移後のがんを含む全病期およびグレードのがんが含まれる。全般的に、がんは、がんが位置する、またはがんが発生した組織または器官ならびに癌性組織および細胞の形態によって分類することができる。本明細書で使用する場合、がんの種類には、限定されるものではないが、急性リンパ性白血病(ALL)、急性骨髄性白血病、副腎皮質癌、肛門がん、星状細胞腫、小児小脳または大脳基底細胞癌、胆管がん、膀胱がん、骨腫瘍、脳がん、小脳星状細胞腫、大脳星状細胞腫/悪性神経膠腫、上衣腫、髄芽腫、テント上原始神経外胚葉性腫瘍、視覚路および視床下部神経膠腫、乳がん、バーキットリンパ腫、子宮頸がん〔ervical cancer〕、慢性リンパ性白血病、慢性骨髄性白血病、結腸がん、肺気腫、子宮内膜がん、上衣腫、食道がん、ユーイング肉腫、網膜芽細胞腫、胃〔gastric〕(胃〔stomach〕)がん、神経膠腫、頭部および頸部がん、心臓がん、ホジキンリンパ腫、膵島細胞癌(膵内分泌部)、カポジ肉腫、腎臓がん(腎細胞がん)、咽頭がん、白血病、肝臓がん、肺がん、神経芽細胞腫、非ホジキンリンパ腫、卵巣がん、膵臓がん、咽頭がん、前立腺がん、直腸がん、腎細胞癌(腎臓がん)、網膜芽細胞腫、ユーイングファミリーの腫瘍、皮膚がん、胃がん、精巣がん、咽頭がん、甲状腺がん、膣がんが含まれる。
本開示では、「含む〔comprises〕」、「含んだ〔comprised〕」、「含んでいる〔comprising〕」、「含有する〔contains〕」、「含有している〔containing〕」などの用語は、米国特許法にある意味を有し、これらは包括的またはオープンエンドであり、追加的な、引用されていない要素または方法ステップを排除しないことに注意されたい。「から本質的になっている〔consisting essentially of〕」および「から本質的になる〔consists essentially of〕」などの用語は、米国特許法にある意味を有し、これらは請求された発明の基本的で新規な特質に著しい影響を及ぼさない追加的な成分またはステップを含むことを許可する。用語「からなる〔consists of〕」および「からなっている〔consisting of〕」は米国特許法にあるものと見なされる意味を有し、すなわち、これらの用語はクローズエンドである。
本明細書で使用する「細胞」は、原核細胞であっても真核細胞であってもよい。原核細胞には、例えば、細菌が含まれる。真核細胞には、例えば、真菌、植物細胞および動物細胞が含まれる。動物細胞(例えば、哺乳類細胞またはヒト細胞)の種類には、例えば、循環/免疫系または器官の細胞(例えば、B細胞、T細胞(細胞傷害性T細胞、ナチュラルキラーT細胞、制御性T細胞、ヘルパーT細胞)、ナチュラルキラー細胞、顆粒球(例えば、好塩基性顆粒球、好酸性顆粒球、好中性顆粒球および過分葉好中球)、単核球またはマクロファージ、赤血球細胞(例えば、網状赤血球)、肥満細胞、血小板または巨核球、および樹状細胞)、内分泌系または器官の細胞(例えば、甲状腺細胞(例えば、甲状腺上皮細胞、傍濾胞細胞)、副甲状腺細胞(例えば、副甲状腺主細胞、好酸性細胞)、副腎細胞(例えば、クロム親和性細胞)および松果体の細胞(例えば、松果体細胞))、神経系または器官の細胞(例えば、神経膠芽細胞(例えば、星状膠細胞および乏突起膠細胞)、小膠細胞、巨細胞性神経分泌細胞、星状細胞、ベッチェル細胞および下垂体細胞(例えば、性腺刺激ホルモン分泌細胞、副腎皮質刺激ホルモン分泌細胞、甲状腺刺激ホルモン分泌細胞、成長ホルモン分泌細胞および乳腺刺激ホルモン分泌細胞))、呼吸系または器官の細胞(例えば、肺胞細胞(I型肺胞細胞およびII型肺胞細胞)、クララ細胞、杯状細胞、肺胞マクロファージ)、循環系または器官の細胞(例えば、心筋細胞および周辺細胞)、消化系または器官の細胞(例えば、胃主細胞、壁細胞、杯状細胞、パネート細胞、G細胞、D細胞、ECL細胞、I細胞、K細胞、S細胞、腸内分泌細胞、腸クロム親和性細胞、APUD細胞、肝臓の細胞(例えば、肝実質細胞およびクッパー細胞))、外被系または器官の細胞(例えば、骨の細胞(例えば、骨芽細胞、骨細胞および破骨細胞)、歯の細胞(例えば、セメント芽細胞およびエナメル芽細胞)、軟骨の細胞(例えば、軟骨芽細胞および軟骨細胞)、皮膚/髪の細胞(例えば、毛胞、角化細胞およびメラニン形成細胞(母斑細胞))、筋肉細胞(例えば、筋細胞)、脂肪細胞、線維芽細胞および腱細胞)、泌尿器系または器官の細胞(例えば、有足細胞、傍糸球体細胞、糸球体内メサンギウム細胞、糸球体外メサンギウム細胞、腎臓近位尿細管刷子縁細胞および緻密斑細胞)ならびに生殖器系または器官の細胞(例えば、精子、セルトリ細胞、ライディッヒ細胞、卵子、卵母細胞)が含まれる。細胞は、正常で健康な細胞であるか、または病的で不健康な細胞(例えば、がん細胞)であってもよい。細胞にはさらに、哺乳類接合子または胚性幹細胞、胎児幹細胞、人工多能性幹細胞および成人幹細胞を含む幹細胞が含まれる。幹細胞とは、未分化状態を維持しながら細胞分裂のサイクルを経て、特殊化した細胞種に分化することができる細胞である。幹細胞は、全能性幹細胞、多能性幹細胞、複能性幹細胞、寡能性幹細胞および単能性幹細胞であってもよく、いずれも体細胞から誘導することができる。幹細胞はまた、がん性幹細胞を含むことができる。哺乳類細胞は、齧歯類細胞、例えば、マウス、ラット、ハムスター細胞であってもよい。哺乳類細胞は、ウサギ目細胞、例えば、ウサギ細胞であってもよい。哺乳類細胞はまた、霊長類細胞、例えば、ヒト細胞であってもよい。ある特定の例では、細胞は、マスバイオプロダクションで使用される細胞、例えば、CHO細胞である。
用語「相補性」は、伝統的なワトソン-クリックまたはその他の非伝統的な方法のいずれかによって、別の核酸配列と水素結合を形成する核酸の能力を意味する。パーセント相補性は、第2の核酸配列と水素結合(例えば、ワトソン-クリック塩基対)を形成することができる核酸分子中の残基のパーセンテージを指し示す(例えば、10のうち5、6、7、8、9、10は50%、60%>、70%>、80%>、90%および100%相補性である)。「完全に相補性である」は、核酸配列の連続した残基が全て、第2の核酸配列中の同じ数の連続した残基と水素結合することを意味する。本明細書で使用する「実質的に相補性である」は、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20、21、22、23、24、25、30、35、40、45、50、またはそれ以上のヌクレオチドの領域に亘って、少なくとも60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、95%、97%、98%、99%または100%である相補性の程度を意味するか、あるいはストリンジェント条件下でハイブリダイズする2つの核酸を意味する。
用語「決定する」、「評価する」、「アッセイする」、「測定する」および「検出する」は同義に使用することができ、定量的および半定量的決定の両方を意味する。定量的および半定量的決定のいずれかを意味する場合、目的のポリヌクレオチドまたはポリペプチドの「レベルを決定する」または目的のポリヌクレオチドまたはポリペプチドを「検出する」という語句を使用することができる。
用語「遺伝子生成物」または「遺伝子発現生成物」は、遺伝子によってコードされたRNAまたはタンパク質を意味する。
用語「ハイブリダイジング」は、ストリンジェント条件下で特定のヌクレオチド配列に対して優先的な核酸分子の結合、2重鎖形成またはハイブリダイジングを意味する。用語「ストリンジェント条件」は、混合した集団(例えば、組織生検からの細胞溶解物またはDNA調製物)中において、プローブがその標的部分配列に優先的にハイブリダイズし、その他の配列に対しては比較的少ない程度でハイブリダイズするか、または全くハイブリダイズしない条件を意味する。核酸ハイブリダイゼーションの場合における(例えば、アレイ、マイクロアレイ、サザンもしくはノザンハイブリダイゼーションにおけるような)「ストリンジェントハイブリダイゼーション」および「ストリンジェントハイブリダイゼーション洗浄条件」は、配列に依存し、異なる環境パラメータ下では異なる。核酸のハイブリダイゼーションの広範な指針は、例えば、Tijssen Laboratory Techniques in Biochemistry and Molecular Biology-Hybridization with Nucleic Acid Probes part I,Ch.2,“Overview of principles of Hybridization and the strategy of Nucleic acid probe assays,”(1993)Elsevier,N.Y.に見いだされる。全般的に、高ストリンジェントハイブリダイゼーションおよび洗浄条件は、規定されたイオン強度およびpHでの特定の配列の融点(Tm)より約5℃低くなるように選択される。Tmは、(規定されたイオン強度およびpHで)標的配列の50%が完全に一致したプローブにハイブリダイズする温度である。非常にストリンジェントな条件は、特定のプローブのTmに等しくなるように選択される。サザンまたはノザンブロットにおいてアレイまたはフィルター上に100個を上回る相補的残基を有する相補的核酸のハイブリダイゼーションのためのストリンジェントハイブリダイゼーション条件の一例は、標準的なハイブリダイゼーション溶液を使用して42℃である(例えば、Sambrook and Russell Molecular Cloning:A Laboratory Manual(3rd ed.)Vol.1-3(2001)Cold Spring Harbor Laboratory,Cold Spring Harbor Press,NYを参照のこと)。高ストリンジェント洗浄条件の一例は、NaCl 0.15Mで72℃で約15分間である。ストリンジェント洗浄条件の一例は、0.2×SSC洗浄で65℃で約15分間である。しばしば、バックグラウンドプローブシグナルを除去するために、高ストリンジェント洗浄に先行して低ストリンジェント洗浄を行う。例えば、100ヌクレオチドを上回る二本鎖のための中程度ストリンジェント洗浄の1例は、1×SSCで45℃で15分間である。例えば、100ヌクレオチドを上回る二本鎖のための低ストリンジェント洗浄の1例は、4×SSCから6×SSCで40℃で15分間である。
用語「核酸」および「ポリヌクレオチド」は同義に使用され、デオキシリボヌクレオチドもしくはリボヌクレオチドのいずれかの任意の長さのヌクレオチドの多量体型、またはそれらの類似体を意味する。ポリヌクレオチドは、任意の三次元構造を有することができ、公知のまたは公知ではない任意の機能を果たすことができる。ポリヌクレオチドの非限定的な例には、遺伝子、遺伝子断片、エキソン、イントロン、メッセンジャーRNA(mRNA)、トランスファーRNA、リボソームRNA、リボザイム、cDNA、shRNA、一本鎖の短いかまたは長いRNA、組換えポリヌクレオチド、枝分かれポリヌクレオチド、プラスミド、ベクター、任意の配列の単離されたDNA、調節領域、任意の配列の単離されたRNA、核酸プローブおよびプライマーが含まれる。核酸分子は、直鎖状または環状であってもよい。
用語「全生存期間」は、診断時または処置開始時のいずれかからの、患者がまだ生きている期間を意味する。
本明細書で使用した用語「予後を判断する〔prognose〕」または「予後を判断すること〔prognosing〕」は、疾患または病気の経過または成績の予測または予想を意味する。
用語「非増悪生存期間」は、患者の処置から、いずれが最初に起こるとしても、がんの増悪または患者の死までの期間を意味する。
全般的に、「タンパク質」はポリペプチド(すなわち、ペプチド結合によって互いに結合した少なくとも2つのアミノ酸の連なり)である。タンパク質は、アミノ酸以外の部分を含んでいてもよく(例えば、糖タンパク質であってもよく)、および/または他の場合では加工または修飾されていてもよい。当業者であれば、「タンパク質」は細胞によって産生されるような(シグナル配列を有するか、もしくは有さない)完全なポリペプチド鎖であってもよく、またはそれらの機能的部分であってもよいことを理解するだろう。当業者であればさらに、タンパク質はときどき、例えば、1つまたは複数のジスルフィド結合によって結合するか、またはその他の手段によって会合した1つより多くのポリペプチド鎖を含んでいてもよいことを理解するだろう。
疾患の処置の場合における用語「推奨すること」または「提案すること」は、患者に特に適用可能な治療行為(例えば、薬物療法、補助的療法など)および/または疾患管理の提案または推奨を行うことを意味する。
がん療法に対する患者の応答の場合に使用したような用語「応答性の」、「臨床応答」、「陽性の臨床応答」などは同義に使用され、望ましくない応答、すなわち、有害事象とは対照的な、処置に対する望ましい患者の応答を意味する。患者において、有益な応答は、検出可能な腫瘍の消失(完全奏効、CR)、腫瘍サイズおよび/またはがん細胞数の減少(部分奏効、PR)、腫瘍増殖停止(安定、SD)、抗腫瘍免疫応答の増強、腫瘍の退縮または排除を引き起こす可能性;腫瘍に関連した1つまたは複数の症状のある程度までの軽減;処置後の生存の長さの延長;および/または処置後の所与の時点での死亡率の減少を含む、いくつかの臨床パラメータを用いて表現することができる。腫瘍サイズおよび/またはがん細胞数および/または腫瘍転移の継続的な増加は、処置に対する有益な応答の欠如の指標である。集団において、薬物の臨床上の有益性、すなわち、その有効性は、1つまたは複数の評価項目に基づいて評価することができる。例えば、奏効率(ORR)の分析は、応答者として薬物処置後にCRまたはPRを経験した患者を分類する。疾患制御(DC)の分析は、応答者として薬物処置後にCR、PRまたはSDを経験した患者を分類する。陽性の臨床応答は、任意の評価項目を使用して評価することができ、限定されるものではないが、(1)腫瘍増殖に対して減速および完全な増殖停止を含むある程度までの阻害、(2)腫瘍細胞数の低減、(3)腫瘍サイズの低減、(4)隣接する周辺器官および/または組織への腫瘍細胞浸潤の阻害(すなわち、低減、減速または完全停止)、(5)転移の阻害、(6)腫瘍の退縮または排除を引き起こす可能性がある抗腫瘍免疫応答の増強、(7)腫瘍に関連した1つまたは複数の症状のある程度までの軽減、(8)処置後の生存の長さの延長、および/または(9)処置後の所与の時点での死亡率の減少を含む有益性を患者に対して示す。陽性の臨床応答はまた、臨床成績の様々な測定を用いて表現することができる。陽性の臨床成績はまた、同程度の臨床診断を有する患者集団の成績に対して個々の成績について考慮することができ、無再発期間(RFI)の延長、集団の全生存期間(OS)と比較した生存時間の延長、無病生存期間(DFS)の延長、無遠隔再発期間(DRFI)の延長などの様々な評価項目を使用して評価することができる。追加の評価項目には、無イベント(AE)生存の可能性、無転移性再発(MR)生存(MRFS)の可能性、無病生存(DFS)の可能性、無再発生存(RFS)の可能性、初回増悪(FP)の可能性および無遠隔転移生存(DMFS)の可能性が含まれる。陽性の臨床応答の可能性の増加は、がん再発または再燃の可能性の減少に対応する。
本明細書で使用した用語「標準対照」は、確立された正常組織試料、例えば、健康な、非がん性組織試料、または二倍体の非形質転換、非癌性、ゲノム的に安定で健康なヒト細胞系中に存在する、予め決定された量または濃度のポリヌクレオチド配列またはポリペプチド配列を意味する。標準対照値は、試験試料中に存在する特定のmRNAまたはタンパク質の量を比較するための基礎として役立てるために、本発明の方法で使用するのに適している。標準対照として役立つ確立された試料は、正常な組織試料中において典型的な特定のmRNAまたはタンパク質の平均量を提供する。標準対照値は、試料の性質ならびにこのような対照値を確立する基となった対象の性別、年齢、民族性などのその他の要素に応じて変化し得る。
本明細書で使用する場合、用語「対象」は、ヒトまたは任意の非ヒト動物(例えば、マウス、ラット、ウサギ、イヌ、ネコ、ウシ、ブタ、ヒツジ、ウマまたは霊長類)を意味する。ヒトには、出生前および出生後の形態が含まれる。多くの実施形態では、対象は人間である。対象は患者であってもよく、これは疾患の診断または処置のために医療機関に来院した人を意味する。用語「対象」は、本明細書では「個体」または「患者」と同義に使用される。対象は、疾患または障害に罹っているか、または罹りやすくてもよいが、疾患または障害の症状を表していてもいなくてもよい。
用語「腫瘍試料」には、1つまたは複数の腫瘍細胞を含有する生物学的試料または生物源からの試料が含まれる。生物学的試料には、体液、例えば、血液、血漿、血清もしくは尿の試料、または、例えば、生検によって、細胞、組織もしくは器官、好ましくはがん細胞を含むか、もしくは本質的にはがん細胞からなることが疑われる腫瘍組織から得られた試料が含まれる。
用語「処置」、「処置する」または「処置すること」は、がん(例えば、乳がん、肺がん、卵巣がんなど)の影響またはがんの症状を低減する方法を意味する。したがって、開示した方法では、処置はがんの重症度またはがんの症状の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%または100%低減を意味することができる。例えば、疾患の処置方法は、対照と比較して対象における疾患の1つまたは複数の症状の10%低減があるならば、処置であると見なされる。したがって、低減は、天然または対照レベルと比較して10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%、90%、100%または10と100%の間の任意のパーセントの低減であってもよい。処置は疾患、病気、または疾患もしくは病気の症状の治癒または完全な消失を必ずしも意味する必要はないと理解されたい。
セツキシマブに対する応答を予測するためのバイオマーカー
本明細書で記載した方法および組成物は、部分的には、発現が胃がん患者におけるセツキシマブ感受性と相関しているバイオマーカーのパネルの発見に基づいている。一態様では、本開示は、胃がんの患者におけるセツキシマブに対する応答を予測するための方法を提供する。ある種の実施形態では、この方法は、患者の腫瘍試料中におけるEGFRおよび第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーの発現のレベルを測定することであり、第2のバイオマーカーがSDC2、P2EY2またはMAP6D1であること;2つ以上のバイオマーカーの発現の検出レベルのそれぞれを対応する予め決定された参照レベルと比較すること;および患者がセツキシマブに応答性である可能性を決定することを含む。場合によっては、測定は患者をセツキシマブで処置する前に実施する。
ヒト上皮成長因子受容体(EGFR)mRNA(コーディング)配列は、例えば、NCBI参照配列番号NM_001346941.1、NM_005228.4、NM_001346898.1、NM_001346900.1、NM_001346899.1、NM_001346897.1、NM_201284.1、NM_201283.1、NM_201282.1に記載されている。ヒトEGFRポリペプチド配列は、例えば、NCBI参照配列番号NP_005219.2、NP_958439.1、NP_958440.1、NP_958441.1、NP_001333826.1、NP_001333828.1、NP_001333829.1、NP_001333827.1、NP_001333870.1に記載されている。
ヒトシンデカン-2(SDC2)mRNA(コーディング)配列は、例えば、NCBI参照配列番号NM_002998.3に記載されている。ヒトSDC2ポリペプチド配列は、例えば、NCBI参照配列番号NP_002989.2に記載されている。
ヒトP2Yプリン受容体2(P2RY2)mRNA(コーディング)配列は、例えば、NCBI参照配列番号XM_017017839.1、XM_005274019.4、XM_005274021.4、XM_005274020.4、XM_011545074.2、XR_001747890.1、XR_001747891.1、XR_001747892.1に記載されている。ヒトP2RY2ポリペプチド配列は、例えば、NCBI参照配列番号NP_002555.3、NP_788085.2、NP_788086.2に記載されている。
ヒトMAP6ドメイン含有タンパク質1(MAP6D1)mRNA(コーディング)配列は、例えば、NCBI参照配列番号NM_024871.2に記載されている。ヒトBRCA2ポリペプチド配列は、例えば、NCBI参照配列番号NP_079147.1に記載されている。
RNAレベルの定量方法
本開示の方法には、がんを有することが疑われるか、またはがんを有する危険性がある患者から得られた腫瘍試料中における、予測バイオマーカーの少なくとも一部、例えば、16遺伝子の少なくとも6遺伝子、少なくとも7遺伝子、少なくとも8遺伝子、少なくとも9遺伝子、少なくとも10遺伝子、少なくとも11遺伝子、少なくとも12遺伝子、少なくとも13遺伝子、少なくとも14遺伝子および少なくとも15遺伝子の部分のRNA発現のレベルを測定することが含まれる。一部の実施形態では、患者はがんと診断されたことがある。
腫瘍試料は、がん細胞を含む生物学的試料であってもよい。一部の実施形態では、腫瘍試料は、例えば、腫瘍生検または穿刺吸引によって腫瘍から得られた、新鮮なまたは保管された試料である。試料はまた、がん細胞を含有する任意の生体液であってもよい。腫瘍試料は、限定されるものではないが、乳房、肺、前立腺、脳、肝臓、腎臓、腸、結腸、脾臓、膵臓、胸腺、精巣、卵巣、子宮などの腫瘍を含む、任意の数の原発腫瘍から単離するかまたは得ることができる。一部の実施形態では、腫瘍試料は腫瘍細胞系由来である。対象からの腫瘍試料の収集は、生検中などの、病院または診療所が一般的に従う標準プロトコルに従って実施される。
当業者に公知の任意の方法を、RNA発現レベルを測定するために使用することができる。一部の実施形態では、RNAは腫瘍試料から単離される。RNAは、様々な方法を使用して腫瘍試料から単離することができる。組織または細胞からのRNA抽出の標準的方法は、例えば、Ausubel et al.,Current Protocols of Molecular Biology(1997)John Wiley & Sons,and Sambrook、およびRussell,Molecular Cloning:A Laboratory Manual 3rd ed.(2001)に記載されている。市販のキット、例えば、RNeasy(登録商標)ミニカラム(Qiagen)、PureLink(登録商標)RNAミニキット(Thermo Fisher Scientific)なども、RNAを単離するために使用することができる。
前述した予測バイオマーカーのRNA(例えば、mRNA)発現のレベルは、限定されるものではないが、増幅アッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、シークエンシングアッセイまたはアレイを含む様々な方法によって検出または測定することができる。このような方法の非限定的な例には、逆転写ポリメラーゼ連鎖反応(RT-PCR)、定量的リアルタイムPCR(qRT-PCR)、TaqMan(登録商標)などの定量的PCR、ノザンブロッティング、インサイツハイブリダイゼーションアッセイ、マイクロアレイ分析、例えば、Nano String Technologies社のマイクロアレイ、多重ハイブリダイゼーションをベースにしたアッセイ、例えば、Panomics社のQuantiGene2.0 Multiplex Assay、遺伝子発現の連続分析(SAGE)、cDNA媒介アニーリング、選択、伸長および連結、ダイレクトシークエンシングまたはパイロシークエンシング、超並列シークエンシング、次世代シークエンシング、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)断片分析、キャピラリー電気泳動などが含まれる。増幅反応および/またはプローブを固相支持体に結合させ、RNAの定量に使用する反応を含む様々な方法を使用することができる。あるいは、RNAは固相支持体に結合させ、目的の配列に対するプローブを使用して定量することができる。
ある種の実施形態では、前述の予測バイオマーカーのRNA発現は、ハイスループットシークエンシング、例えば、全トランスクリプトームショットガンシークエンシング(RNAシークエンシング)によって測定する。RNAシークエンシングの方法は記載されたことがある(Wang Z,Gerstein M and Snyder M,Nature Review Genetics(2009)10:57-63;Maher CA et al.,Nature(2009)458:97-101;Kukurba K & Montgomery SB,Cold Spring Harbor Protocols(2015)2015(11):951-969を参照のこと)。
一部の実施形態では、標的RNAをまず逆転写し、得られたcDNAを定量する。一部の実施形態では、RT-PCRまたはその他の定量的増幅技術を使用して標的RNAを定量する。PCRを使用したcDNAの増幅は周知である(米国特許第4,683,195号および第4,683,202号、PCR PROTOCOLS:A GUIDE TO METHODS AND APPLICATIONS(Innis et al.,eds,1990)を参照のこと)。定量的増幅の方法は、例えば、米国特許第6,180,349号、第6,033,854号および第5,972,602号、ならびに、例えば、Gibson et al.,Genome Research(1996)6:995-1001;DeGraves,et al.,Biotechniques(2003)34(1):106-10,112-5;Deiman B,et al.,Mol Biotechnol.(2002)20(2):163-79に開示されている。試料中における目的のmRNAのレベルを決定するための代替方法は、リガーゼ連鎖反応(Barany,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1991)88:189-193)、自家持続配列複製法(Guatelli et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1990)87:1874-1878)、転写増幅系(Kwoh et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA(1989)86:1173-1177)、Q-ベータレプリカーゼ(Lizardi et al.,Biotechnology(1988)6:1197)、ローリングサークル複製(米国特許第5,854,033号)または任意のその他の核酸増幅法などのその他の核酸増幅法、その後の当業者に周知の技術を使用した増幅分子の検出を含むことができる。
全般的に、定量的増幅は、増幅(例えば、PCR)反応のサイクルにおける鋳型のコピーを表すシグナル(例えば、プローブの蛍光)のモニタリングに基づく。増幅生成物の検出の1方法は、5-3’エキソヌクレアーゼ「加水分解」PCRアッセイ(TaqMan(登録商標)アッセイとも呼ばれる)である(米国特許第5,210,015号および第5,487,972号、Holland et al.,PNAS USA(1991)88:7276-7280、Lee et al,Nucleic Acids Res.(1993)21:3761-3766)。このアッセイは、増幅反応中のハイブリダイゼーションによる特定のPCR生成物の蓄積および二重標識蛍光発生プローブ(「TaqMan(登録商標)」プローブ)の切断を検出する。蛍光発生プローブは、蛍光レポーター色素および消光色素の両方で標識したオリゴヌクレオチドからなる。PCR中に、このプローブは、プローブが増幅しているセグメントにハイブリダイズする場合、およびその場合にのみ、DNAポリメラーゼの5’-エキソヌクレアーゼ活性によって切断される。プローブの切断は、レポーター色素の蛍光強度の増加を生じさせる。
エネルギー移動の使用による増幅生成物の別の検出方法は、Tyagi and Kramer,Nature Biotech.(1996)14:303-309によって記載された「ビーコンプローブ」法であり、これは米国特許第5,119,801号および第5,312,728号の主題でもある。この方法は、ヘアピン構造を形成することができるオリゴヌクレオチドハイブリダイゼーションプローブを使用する。ハイブリダイゼーションプローブの一端(5’または3’末端)に、ドナーフルオロフォアがあり、他方の末端にアクセプター部分がある。TyagiおよびKramer法の場合、このアクセプター部分は消光剤で、すなわち、アクセプターはドナーによって放出されたエネルギーを吸収するが、それ自体は蛍光を発しない。こうして、ビーコンが開構造のとき、ドナーフルオロフォアの蛍光は検出可能で、一方ビーコンがヘアピン(閉)構造のとき、ドナーフルオロフォアの蛍光は消光する。PCRで使用されるとき、PCR生成物の鎖の1つにハイブリダイズする分子ビーコンプローブは、「開構造」で、蛍光が検出され、一方、ハイブリダイズしないままのものは蛍光を発しない(Tyagi and Kramer,Nature Biotechnol.(1996)14:303-306)。結果として、蛍光の量は、PCR生成物の量が増加するに連れて増加し、こうして、PCRの経過の基準として使用することができる。当業者であれば、定量的増幅のその他の方法も利用可能であることを認識するだろう。
核酸の定量的増幅を実施するために、様々なその他の技術も知られている。例えば、いくつかの方法は、オリゴヌクレオチドが標的核酸にハイブリダイズするとき蛍光変化が生じるように構成されている1つまたは複数のプローブオリゴヌクレオチドを使用する。例えば、このような一方法には、蛍光共鳴エネルギー移動(FRET)、例えば、2つのオリゴプローブがアンプリコンにアニーリングするLightCycler(商標)ハイブリダイゼーションプローブを利用する二重フルオロフォアアプローチが含まれる。オリゴヌクレオチドは、効率的なエネルギー移動に適合する距離で分離されたフルオロフォアとヘッドテゥーテール方向でハイブリダイズするように設計される。核酸に結合したとき、または伸長生成物に組み込まれたとき、シグナルを発するように構成されている標識オリゴヌクレオチドのその他の例には、Scorpions(商標)プローブ(例えば、Whitcombe et al.,Nature Biotechnology(1999)17:804-807および米国特許第6,326,145号)、Sunrise(商標)(またはAmplifluor(商標))プローブ(例えば、Nazarenko et al.,Nuc.Acids Res.(1997)25:2516-2521および米国特許第6,117,635号)および消光剤無しで低減したシグナルを生じ、標的とハイブリダイズすると増加したシグナルを発する2次構造を形成するプローブ(例えば、Luxプローブ(商標))が含まれる。
その他の実施形態では、二本鎖DNAに挿入されるとシグナルを生成する挿入剤を使用することができる。薬剤の例には、SYBR GREEN(商標)およびSYBR GOLD(商標)が含まれる。これらの薬剤は鋳型特異的ではないので、シグナルは鋳型特異的増幅に基づいて生成されるものと考えられる。これは、鋳型配列の融点が全般的に、例えば、プライマー-ダイマーなどよりもずっと高いので、温度に応じてシグナルをモニターすることによって確認することができる。
その他の実施形態では、mRNAが固相表面に固定され、例えば、ドットブロットまたはノザン形式においてプローブと接触する。別の実施形態では、プローブが固相表面に固定され、mRNAが、例えば、遺伝子チップアレイにおいて、プローブと接触する。当業者は、バイオマーカーまたはその他の目的のタンパク質をコードするmRNAのレベルを検出するのに使用するために、公知のmRNA検出法を容易に応用することができる。
一部の実施形態では、例えば、マイクロアレイを使用する。DNAマイクロアレイは、多数の遺伝子の発現レベルの同時測定のための一方法を提供する。各アレイは、固相支持体に結合した捕捉プローブの再現性のあるパターンから構成される。標識されたRNAまたはDNAは、アレイ上の相補的プローブにハイブリダイズし、その後レーザースキャンによって検出される。アレイ上の各プローブについてハイブリダイゼーション強度が決定され、相対的遺伝子発現レベルを表す定量値に変換される。米国特許第6,040,138号、第5,800,992号および第6,020,135号、第6,033,860号および第6,344,316号を参照のこと。高密度オリゴヌクレオチドアレイは、試料中における多数のRNAの遺伝子発現プロファイルの決定に特に有用である。
機械的合成法を使用したこれらのアレイの合成技術は、例えば、米国特許第5,384,261号に記載されている。平面アレイ表面が使用されることが多いが、アレイは実際にはいかなる形状の表面に製造されていてもよく、多重の表面に製造されてもよい。アレイは、ビーズ、ゲル、ポリマー表面、光ファイバーなどの繊維、ガラスまたは任意のその他の適切な基材上の、ペプチドまたは核酸であってもよく、米国特許第5,770,358号、第5,789,162号、第5,708,153号、第6,040,193号および第5,800,992号を参照のこと。アレイは、診断法または包括的装置のその他の操作を可能にするような方法で包装されていてもよい。
一部の実施形態では、遺伝子特異的プローブおよび/またはプライマーは、RNA発現を検出するためのハイブリダイゼーションアッセイで使用される。プローブおよび/またはプライマーは、放射性同位元素、フルオロフォア、化学ルミネセンス剤および酵素などの、任意の検出可能な部分または化合物で標識することができる。
本発明を実施するために必要なプローブおよびプライマーは、周知の技術を使用して合成するかまたは標識することができる。プローブおよびプライマーとして使用するオリゴヌクレオチドは、Beaucage and Caruthers,Tetrahedron Letts.(1981) 22:1859-1862によって最初に記載された固相ホスホラミダイトトリエステル法によって、Needham-Van Devanter et al,Nucleic Acids Res.(1984)12:6159-6168に記載されているように、自動合成機を使用して化学合成することができる。
一部の実施形態では、方法にはさらに、発現レベルを決定するための対照として使用することができる1つまたは複数の参照遺伝子の発現レベルの検出が含まれる。このような遺伝子は典型的に、恒常的に高レベルで発現し、正確な遺伝子発現レベル推定値を決定するための参照として役立つことができる。対照遺伝子の非限定的な例には、ARPC2、ATF4、ATP5B、B2M、CDH4、CELF1、CLTA、CLTC、COPB1、CTBP1、CYC1、CYFIP1、DAZAP2、DHX15、DIMT1、EEF1A1、FLOT2、GAPDH、GUSB、HADHA、HDLBP、HMBS、HNRNPC、HPRT1、HSP90AB1、MTCH1、MYL12B、NACA、NDUFB8、PGK1、PPIA、PPIB、PTBP1、RPL13A、RPLP0、RPS13、RPS23、RPS3、S100A6、SDHA、SEC31A、SET、SF3B1、SFRS3、SNRNP200、STARD7、SUMOl、TBP、TFRC、TMBIM6、TPT1、TRA2B、TUBA1C、UBB、UBC、UBE2D2、UBE2D3、VAMP3、XPOl、YTHDCl、YWHAZおよび18SrRNA遺伝子が含まれる。したがって、目的の遺伝子のRNA発現レベル、例えば、予測バイオマーカーのパネルの遺伝子発現レベルの決定はまた、上記で開示した1つまたは複数の参照遺伝子の発現レベルの決定を含むことができる。
本明細書で記載したバイオマーカーのそれぞれのmRNA発現のレベルは、対照遺伝子の参照レベルに対して正規化することができる。対照値は、予め決定するか、同時に決定するか、または対象から試料を得た後に決定することができる。標準物は同じアレイで操作してもよく、または以前のアッセイの公知の標準物であってもよい。RNA発現のレベルがRNAシークエンシングによって決定される場合、バイオマーカーのそれぞれのRNA発現のレベルはシークエンシングの全リードに対して正規化することができる。バイオマーカー遺伝子のmRNA発現の正規化したレベルは、例えば、本明細書で記載した方法およびモデルを使用して、スコアに変換することができる。
タンパク質レベルの定量方法
一部の実施形態では、本明細書で開示した方法は、バイオマーカー遺伝子のパネルの少なくとも一部によってコードされたポリペプチドのレベルの決定を含む。当業者に公知の任意の方法を使用してタンパク質発現レベルを検出することができる。適応可能な技術の総括は、Harlow & Lane,Antibodies:A Laboratory Manual(1988)およびHarlow & Lane,Using Antibodies(1999)に見いだすことができる。対立形質バリアントと特異的に反応するポリクローナルおよびモノクローナル抗体の産生方法は当業者には公知である(例えば、Coligan,Current Protocols in Immunology(1991);Harlow & Lane、上記;Goding,Monoclonal Antibodies:Principles and Practice(2d ed.1986)およびKohler & Milstein,Nature(1975)256:495-497を参照のこと)。このような技術には、ファージまたは類似のベクター中の組換え抗体のライブラリーからの抗体の選択による抗体調製、ならびに免疫したウサギまたはマウスによるポリクローナルおよびモノクローナル抗体の調製が含まれる(例えば、Huse et al.,Science(1989)246:1275-1281;Ward et al,Nature (1989)341:544-546を参照のこと)。
このようなポリペプチドのレベルは、限定されるものではないが、ウェスタンブロッティング、免疫アッセイ、例えば、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、酵素免疫測定法(EIA)、放射性免疫測定法(RIA)、サンドイッチアッセイ、競合アッセイ、免疫組織化学、質量分析、2-Dゲル電気泳動、タンパク質アレイ、抗体アレイ等を含む様々な方法によって検出することができる。免疫学的手法および免疫アッセイの手法の総括については、Basic and Clinical Immunology(Stites & Terr eds.,7th ed.1991)を参照のこと。さらに、免疫アッセイはいくつかの形態のいずれかで実施することができ、それらはEnzyme Immunoassay(Maggio, ed.,1980)およびHarlow & Lane、上記において詳細に総括されている。全般的な免疫アッセイの総括については、Methods in Cell Biology:Antibodies in Cell Biology,volume 37(Asai,ed.1993);Basic and Clinical Immunology(Stites & Terr,eds.,7th ed.1991)も参照のこと。バイオマーカー遺伝子のmRNAレベルの正規化と同様に、タンパク質発現のレベルはまた、標準物の対照値に対して比較し、正規化することができる。
セツキシマブに対する応答を予測するための方法
バイオマーカーのパネルの発現レベルを測定した後で、本明細書で開示した方法は、患者がセツキシマブに対して応答性である可能性を決定することを含む。ある種の実施形態では、この可能性は、部分的最小二乗法(Wold S et al.,PLS for Multivariate Linear Modeling,Chemometric Methods in Molecular Design(1995)Han van de Waterbeemd (ed.),pp.195-218.VCH,Weinheim)、エラスティックネット(Zou H et al.,Regularization and Variable Selection via the Elastic Net, Journal of the Royal Statistical Society,Series B(2005)67(2):301-320)、サポートベクターマシン(Vapnik V,The Nature of Statistical Learning Theory(2010)Springer)、ランダムフォレスト(Breiman L,Random Forests,Machine Learning(2001)45:5-32)、ニューラルネット(Bishop C,Neural Networks for Pattern Recognition(1995)Oxford University Press,Oxford)および勾配ブースティングマシン(Friedman J,Greedy Function Approximation:A Gradient Boosting Machine,Annals of Statistics(2001)29(5),1189-1232)などの機械学習技術を使用するモデルに基づいて決定することができる。ある場合では、この可能性はサポートベクターマシンを使用するモデルに基づいて決定される。
本明細書で使用する場合、「機械学習」は、明確にプログラムすることなく、データによって特定の処理作業に関する性能を徐々に改善する、すなわち、データから学習する能力をコンピュータシステムに与える、コンピュータ実現技術を意味する。機械学習技術は、サンプル入力からモデルを構築すること、すなわち、数学的概念を使用してシステムを記載することによって、データから学習し、データについて予測を行うことができるアルゴリズムを採用する。機械学習の主目的は、経験から一般化すること、すなわち、学習データセットを経験した後で新たなデータに対して正確に実施することである。生物医学的診断または予測の場合、機械学習技術には全般的に教師あり学習方法が含まれ、入力から出力をマップする一般原則を学習するために、コンピュータに入力例(例えば、遺伝子発現の特徴)および所望する出力(例えば、応答性)が提示される。異なるモデル、すなわち、仮説を汎化において使用することができる。汎化の性能を最良にするために、仮説の複雑さは、データの基礎となる機能の複雑さと一致させるべきである。
コンピュータが実現する方法、システムおよび装置
本明細書で記載した方法のいずれも、全体的にまたは部分的に、ステップを実施するために構成することができる、1つまたは複数のプロセッサを含むコンピュータシステムで実施することができる。したがって、実施形態は、それぞれのステップまたはステップのそれぞれの群を実施する異なる構成成分を有する可能性のある、本明細書で記載した方法のいずれかのステップを実施するために構成されたコンピュータシステムを対象とする。番号付けしたステップとして提示されているが、本明細書の方法のステップは、同時に、または異なる順番で実施することができる。さらに、これらのステップの一部は、その他の方法のその他のステップの一部と共に使用することができる。また、ステップの全部または一部は任意選択であってもよい。どの方法のどのステップも、これらのステップを実施するためにモジュール、回路またはその他の手段で実施することができる。
本明細書で言及したコンピュータシステムのいずれも、任意の適切な数のサブシステムを利用することができる。一部の実施形態では、コンピュータシステムは、サブシステムがコンピュータ機器の構成成分であり得る単一のコンピュータ機器を含む。その他の実施形態では、コンピュータシステムは、内部構成成分を有する、それぞれがサブシステムである多数のコンピュータ機器を含むことができる。サブシステムはシステムバスを介して相互接続することができる。さらなるサブシステムは、例えば、プリンター、キーボード、記憶装置、ディスプレイアダプターに結合されるモニターおよびその他を含む。I/O調節器と結合する周辺装置および入力/出力(I/O)装置は、シリアルポートなどの当業界で公知の任意の数の手段によってコンピュータシステムに連結することができる。例えば、シリアルポートまたは外部インターフェース(例えば、イーサネット(登録商標)、Wi-Fiなど)は、コンピュータシステムをインターネットなどの広域ネットワーク、マウス入力装置またはスキャナーに連結するために使用することができる。システムバスを介した相互接続は、中央処理装置が各サブシステムと連絡し、システムメモリまたは記憶装置(例えば、ハードドライブもしくは光学ディスクなどの固定ディスク)からの指示の実行を制御するのを可能にし、サブシステム間の情報交換を可能にする。システムメモリおよび/または記憶装置はコンピュータ可読媒体を組み入れることができる。本明細書で言及したデータのいずれも、1構成成分から別の構成成分への出力であってもよく、使用者への出力であってもよい。
コンピュータシステムは、例えば、外部インターフェースによってまたは内部インターフェースによって一緒に連結した、複数の同じ構成成分またはサブシステムを含むことができる。一部の実施形態では、コンピュータシステム、サブシステムまたは機器は、ネットワークと連絡することができる。このような場合、1つのコンピュータをクライアント、別のコンピュータをサーバーと見なすことができ、それぞれが同じコンピュータシステムの一部であってもよい。クライアントおよびサーバーはそれぞれ、多数のシステム、サブシステムまたは構成成分を含むことができる。
本開示の実施形態のいずれも、ハードウェア(例えば、特定用途向け集積回路もしくはフィールドプログラマブルゲートアレイ)を使用して、および/またはモジュラー型もしくは一体型の一般的なプログラマブルプロセッサを有するコンピュータソフトウェアを使用して、制御論理の形態で実現することができることを理解されたい。本明細書で使用する場合、プロセッサは、同じ集積チップ上にマルチコアプロセッサを含むか、または単一の回路基板上に多数の処理装置を含むか、またはネットワークされた多数の処理装置を含む。本明細書で提供した開示および教示に基づいて、当業者ならば、ハードウェアならびにハードウェアおよびソフトウェアの組合わせを使用して、本開示の実施形態を実現するためのその他のやり方および/または方法に気づき、理解するだろう。
本出願で記載したソフトウェア構成成分または機能のいずれも、例えば、Java(登録商標)、C++またはPerlなどの任意の適切なコンピュータ言語を使用し、例えば、従来技術またはオブジェクト指向技術を使用して、プロセッサによって実行されるソフトウェアコードとして実現することができる。ソフトウェアコードは、記憶および/または伝達のためのコンピュータ可読媒体上の、一連の指示または命令として記憶することができ、適切な媒体には、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、ハードドライブもしくはフロッピーディスクなどの磁気媒体、またはコンパクトディスク(CD)もしくはDVD(デジタル多用途ディスク)などの光学媒体、フラッシュメモリなどが含まれる。コンピュータ可読媒体はこのような記憶もしくは伝達装置の任意の組合せであってもよい。
このようなプログラムはまた、インターネットを含む、様々なプロトコルに適合する有線、光学および/または無線ネットワークを介した伝達に適応したキャリア信号を使用して記号化され、伝達され得る。したがって、本発明の実施形態によるコンピュータ可読媒体は、このようなブログラムで記号化されたデータ信号を使用して作製することができる。プログラムコードで記号化されたコンピュータ可読媒体は、互換性がある装置にパッケージ化されてもよく、または(例えば、インターネットダウンロードを介して)その他の装置から別々に提供されてもよい。任意のこのようなコンピュータ可読媒体は、単一のコンピュータ製品(例えば、ハードドライブ、CDまたは全コンピュータシステム)上、または内に存在していてもよく、システムまたはネットワーク内の異なるコンピュータ製品上または内に存在していてもよい。コンピュータシステムは、本明細書で言及した結果のいずれかを使用者に提供するために、モニター、プリンターまたはその他の適切なディスプレイを含んでいてもよい。
キットおよびマイクロアレイ
別の態様では、本開示は前述の方法で使用するためのキットを提供する。このキットは、本明細書で記載した方法を実施するための試薬のいずれかまたは全てを含むことができる。このような適用では、キットは以下のいずれかまたは全てを含むことができる:アッセイ試薬、緩衝剤、本明細書で記載した少なくとも1つの遺伝子に結合する核酸、ハイブリダイゼーションプローブおよび/またはプライマー、本明細書で記載した遺伝子によってコードされる少なくとも1つのポリペプチドに特異的に結合する抗体またはその他の部分など。さらに、キットは、核酸、ハイブリダイゼーションプローブ、プライマー、参照遺伝子または参照ポリペプチドに特異的に結合する抗体などの試薬を含むことができる。
検出試薬について本明細書で使用した用語「キット」は、多数の遺伝子発現生成物検出試薬の組合せのようなもの、または1つもしくは複数のその他の種類の要素もしくは構成成分(例えば、その他の種類の生化学試薬、容器、市販のために企図した包装などの包装、遺伝子発現生成物検出試薬が結合した基剤、電子機器構成成分など)と組み合わせた1つもしくは複数の遺伝子発現生成物検出試薬を意味するものである。
一部の実施形態では、本開示は、例えば、Eds.,Bowtell and Sambrook DNA Microarrays:A Molecular Cloning Manual(2003)Cold Spring Harbor Laboratory Pressに記載されているような、アレイスライドまたはチップなどの固相支持体に結合したオリゴヌクレオチドプローブを提供する。このような装置の構造は、例えば、米国特許および特許公開、米国特許第5,837,832号、PCT出願第WO95/11995号、米国特許第5,807,522号;米国特許第7,157,229号、第7,083,975号、第6,444,175号、第6,375,903号、第6,315,958号、第6,295,153号および第5,143,854号、第2007/0037274号、第2007/0140906号、第2004/0126757号、第2004/0110212号、第2004/0110211号、第2003/0143550号、第2003/0003032号および第2002/0041420号に記載されたように、当業界では周知である。核酸アレイはまた、以下の参考文献に総括されている:Biotechnol Annu Rev(2002)8:85-101;Sosnowski et al.Psychiatr Genet(2002)12(4):181-92;Heller,Annu Rev Biomed Eng(2002)4:129-53;Kolchinsky et al.,Hum. Mutat(2002)19(4):343-60;およびMcGail et al.,Adv Biochem Eng Biotechnol(2002)77:21-42。
マイクロアレイは、固相支持体に固定された、通常は合成アンチセンスポリヌクレオチドまたはcDNAの断片のいずれかである、多数の特有の一本鎖ポリヌクレオチドから構成され得る。典型的なポリヌクレオチドは好ましくは約6~60ヌクレオチド長で、より好ましくは約15~30ヌクレオチド長で、最も好ましくは約18~25ヌクレオチド長である。ある特定の種類のアレイまたはその他の検出キット/系のために、ほんの約7~20ヌクレオチド長であるオリゴヌクレオチドを使用することが好ましいことがある。化学ルミネセンス検出技術と併せて使用したアレイなどのその他の種類のアレイでは、好ましいプローブ長は、例えば、約15~80ヌクレオチド長、好ましくは約50~70ヌクレオチド長、より好ましくは約55~65ヌクレオチド長、最も好ましくは約60ヌクレオチド長であってもよい。
さらに、キットは、本明細書で提供した方法の実施のための指示(すなわち、プロトコル)を含有する指示資料を含んでいてもよい。指示資料は典型的に文書または印刷された資料を含むが、これだけに限定されない。このような指示を記憶することができ、末端使用者がこのような指示と連絡することができる任意の媒体が本発明では検討される。このような媒体には、限定されるものではないが、電子記憶媒体(例えば、磁気ディスク、テープ、カートリッジ、チップ)、光学媒体(例えば、CDROM)などが含まれる。このような媒体には、このような指示資料を提供するインターネットサイトへのアドレスを含めることができる。
以下の実施例は、特許請求した発明をよりよく例示するために提供され、本発明の範囲を限定しないものと解釈される。以下に記載した特定の組成物、材料および方法は全て、全体または一部が本発明の範囲内にある。これらの特定の組成物、材料および方法は、本発明を限定するものではなく、本発明の範囲内にある特定の実施形態を例示するに過ぎない。当業者は、創作能力を発揮することなく、かつ本発明の範囲を逸脱することなく、同等の組成物、材料および方法を開発することができる。本発明の範囲内にありながら、記載した本明細書の手法において多くの変更を行うことができることを理解されたい。このような変更が本発明の範囲内に含まれることは、本発明者等の意図である。
[実施例1]
この実施例は、患者由来異種移植(PDX)モデルにおけるセツキシマブに対する応答を予測するためのバイオマーカーの同定を示す。
材料および方法
胃がんの26PDXモデルのコホートをこの試験で使用した。これらのモデルは少なくとも2週間セツキシマブ処置を受けた。薬物有効性を評価するために新たに開発された尺度、腫瘍増殖阻害(TGI)およびAUC(曲線下面積)比中央値の両方を計算した(表1)。これらのモデルは、TGIおよびAUC比中央値によって2つの部類に分類することができる。6個のモデルはセツキシマブ処置に応答し(AUC<0.5およびTGI>0.8)、20個のモデルはセツキシマブ処置に応答しなかった(AUC>0.5およびTGI<0.6)。
グラフトにおけるゲノムワイド遺伝子発現レベルはRNA-seqを使用して測定した。発現レベルが低いまたは発現レベルの変動が小さい遺伝子は除去する。次に、正規化した発現レベルは、特性選択およびモデリング作業のための入力として使用する。
遺伝子発現レベルと薬物応答の相関に基づいて、セツキシマブ処置の応答を予測するためのモデルを構築するために4つの遺伝子を選択した。モデリングプロトコルには、以下のステップが含まれた:26PDXモデルをトレーニングデータセットおよびテストデータセットに80%:20%比に無作為に分割した;トレーニングデータセットはモデル構築のために使用し、モデル調整およびモデル選択は10倍交差検証に基づき、性能測定を5回反復した;テストデータセットはモデル性能を評価するために使用した。
前述したモデリングプロトコルを10回反復して、4遺伝子予測モデルの精度のロバスト推定を行った。
結果
遺伝子発現レベルとセツキシマブ処置に対する応答との間の相関に基づいて、予測モデルを構築するために4つの遺伝子を選択した。遺伝子の名称およびマンホイットニーのU検定の対応するp値を表2に挙げる。各遺伝子についての薬物応答に対する遺伝子発現の箱ひげ図(Log(FPKM+1))を図1に示す。
部分的最小二乗法、エラスティックネット、サポートベクターマシン、ランダムフォレスト、ニューラルネットおよび勾配ブースティングマシンなどの最先端の機械学習技術を使用して、全部で14個のモデルをテストデータセットに基づいて構築した。10個の独立したモデリング操作の平均性能によって判断したところ、サポートベクターマシン(SVM)モデルは、精度、カッパ、感受性および選択性に関して傑出している。より詳細には、10個の独立したテストデータセットについてSVMモデルは平均精度100%、平均感受性100%および平均選択性100%を実現した(表3、図2、図3、図4)。
Figure 0007113842000001
Figure 0007113842000002
Figure 0007113842000003
本開示は、特定の実施形態(そのうちのいくつかは好ましい実施形態である)を参照しながら特に示し説明したが、当業者は、本明細書で開示した本開示の精神および範囲を逸脱することなく形態及び詳細の様々な変化を行うことができることを理解されたい。

Claims (18)

  1. 胃がんの患者におけるセツキシマブ感受性を予測するための方法であって、
    患者の腫瘍試料におけるEGFRおよび第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルを測定するステップであり、前記第2のバイオマーカーがSDC2、P2RY2またはMAP6D1であるステップ、
    前記2つ以上のバイオマーカーのRNA発現の検出レベルのそれぞれを、対応する予め決定された参照レベルと比較するステップ、および
    前記患者がセツキシマブに応答性である可能性を決定するステップ
    を含む、方法。
  2. RNA発現のレベルが、増幅アッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、シークエンシングアッセイまたはアレイによって測定される、請求項1に記載の方法。
  3. 比較ステップがコンピュータ装置のプロセッサによって実施される、請求項1に記載の方法。
  4. 決定ステップがコンピュータ装置のプロセッサによって実施される、請求項1に記載の方法。
  5. 決定ステップが機械学習モデルの使用を含む、請求項4に記載の方法。
  6. 機械学習モデルがサポートベクターマシンモデルである、請求項5に記載の方法。
  7. 患者へのセツキシマブの投与を推奨することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. EGFRおよび第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルを検出するためのプライマーを含む、胃がんの患者におけるセツキシマブ感受性を予測するためのキットであって、前記第2のバイオマーカーがSDC2、P2RY2またはMAP6D1である、キット。
  9. 指示が記憶された非一過性のコンピュータ可読媒体であって、前記指示がプロセッサによって実行されるとき、前記指示がプロセッサに、
    EGFRおよび第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルの検索であり、前記レベルが胃がんの患者の腫瘍試料から得られ、前記第2のバイオマーカーがSDC2、P2RY2またはMAP6D1である、検索、
    前記2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルのそれぞれの、対応する予め決定された参照レベルとの比較、ならびに
    前記患者がセツキシマブに応答性である可能性の決定
    を行わせる、コンピュータ可読媒体。
  10. 胃がんの患者におけるセツキシマブ感受性を予測するためのシステムであって、
    EGFRおよび第2のバイオマーカーを含む2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルを検出するためのプライマーを含むインビトロ診断キットであり、前記第2のバイオマーカーがSDC2、P2RY2またはMAP6D1である、キット、ならびに
    指示が記憶された非一過性のコンピュータ可読媒体であり、前記指示がプロセッサによって実行されるとき、前記指示がプロセッサに、
    前記インビトロ診断キットを使用して検出された前記2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルの検索、
    前記2つ以上のバイオマーカーのRNA発現のレベルのそれぞれの、対応する予め決定された参照レベルとの比較、および
    前記患者がセツキシマブに応答性である可能性の決定
    を行わせる、コンピュータ可読媒体
    を含む、システム。
  11. 胃がんの患者におけるセツキシマブ感受性を予測するための方法であって、
    前記患者の腫瘍試料中におけるバイオマーカーのパネルのRNA発現のレベルを測定するステップであり、バイオマーカーの前記パネルがEGFR、SDC2、P2RY2およびMAP6D1を含む、ステップ、
    バイオマーカーの前記パネルのRNA発現の検出レベルのそれぞれを、対応する予め決定された参照レベルと比較するステップ、ならびに
    前記患者がセツキシマブに応答性である可能性を決定するステップ
    を含む方法。
  12. RNA発現のレベルが、増幅アッセイ、ハイブリダイゼーションアッセイ、シークエンシングアッセイまたはアレイによって測定される、請求項11に記載の方法。
  13. 比較ステップが、コンピュータ装置のプロセッサによって実施される、請求項11に記載の方法。
  14. 決定ステップが、コンピュータ装置のプロセッサによって実施される、請求項11に記載の方法。
  15. 患者へのセツキシマブの投与を推奨することをさらに含む、請求項11に記載の方法。
  16. パネルバイオマーカーのRNA発現のレベルを検出するためのプライマーを含む、胃がんの患者におけるセツキシマブ感受性を予測するためのキットであって、バイオマーカーのパネルがEGFR、SDC2、P2RY2およびMAP6D1を含むキット。
  17. 指示が記憶された非一過性のコンピュータ可読媒体であって、前記指示がプロセッサによって実行されるとき、前記指示がプロセッサに、
    EGFR、SDC2、P2RY2およびMAP6D1を含むバイオマーカーのパネルのRNA発現のレベルの検索であり、前記レベルが胃がんの患者の腫瘍試料から得られる、検索、
    バイオマーカーの前記パネルのRNA発現のレベルのそれぞれの、対応する予め決定された参照レベルとの比較、ならびに
    前記患者がセツキシマブに応答性である可能性の決定
    を行わせるコンピュータ可読媒体。
  18. 胃がんの患者においてセツキシマブ感受性を予測するためのシステムであって、
    EGRR、SDC2、P2RY2およびMAP6D1を含むバイオマーカーのパネルのRNA発現のレベルを検出するためのプライマーを含むインビトロ診断キット、ならびに
    指示が記憶された非一過性のコンピュータ可読媒体であり、前記指示がプロセッサによって実行されるとき、前記指示がプロセッサに、
    前記インビトロ診断キットを使用して検出されたバイオマーカーの前記パネルのRNA発現のレベルの検索、
    バイオマーカーの前記パネルのRNA発現のレベルのそれぞれの、対応する予め決定された参照レベルとの比較、および
    前記患者がセツキシマブに応答性である可能性の決定
    を行わせる、コンピュータ可読媒体
    を含むシステム。
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