JP7112699B2 - 空気圧アクチュエータ及び空気圧アクチュエータを備えたグリッパ - Google Patents

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この発明は、内部の圧力室に空気圧を給排することによって湾曲動作を行う空気圧アクチュエータ及び空気圧アクチュエータを備えたロボットアームのグリッパに関する。
従来、下記特許文献1に開示されるように、ロボットアームのグリッパに使用されるアクチュエータとして、内部に複数の圧力室を形成した筒状弾性体からなる空気圧駆動式のアクチュエータが知られている。このアクチュエータは、各々の圧力室の圧力を異ならすことによって所望する方向への湾曲動作を可能としている。また、複数のアクチュエータを長手方向に接続し、基端側のアクチュエータと先端側のアクチュエータの圧力を調整することにより、グリッパの基端側と先端側の湾曲方向を容易に変えることができる。
また、特許文献2に開示されるアクチュエータは、複数の中空部を形成して弾性を有するチューブと、複数の中空部に面接触する複数の骨部材とを備えている。このアクチュエータは、中空部に流体を供給して膨張させることにより湾曲し、ロボットの擬似指(グリッパ)として使用することができる。
特開平1-247809 特開2003-184820
しかしながら、特許文献1及び特許文献2に記載のアクチュエータは、流体を供給するとアクチュエータ全体が湾曲し、先端部分のみを細やかに湾曲させることができない。そのため、ロボットアームのグリッパに使用した場合、破損しやすい物品や比較的小さな形状の物品を把持することが難しい。
また、特許文献1の場合、複数のアクチュエータを長手方向に接続すれば、先端側のアクチュエータのみを湾曲させることができるが、構造が複雑となりグリッパの操作が難しいという問題点が挙げられる。
そこで、本発明は、上述した課題を鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、主にロボットアームのグリッパに使用される空気圧駆動式のアクチュエータであって、簡易な構造にも関わらず基端部と先端部の湾曲角度を容易に異ならすことが可能な空気圧アクチュエータと、この空気圧アクチュエータを備えるグリッパを提供することにある。
本発明の第1の空気圧アクチュエータは、内部に形成した圧力室に空気圧を給排することにより湾曲動作を行う空気圧アクチュエータであって、内部に基端から先端方向へ延びて内部へ空気圧を給排でき、正圧の空気圧を供給することで膨張し剛性が高まる第1圧力室を形成した可撓性を有する第1部材と、前記第1部材の基端から先端方向へ延びる一方の面に固定され、内部に空気圧を給排することにより膨張又は収縮する第2圧力室の変形に伴い前記第1部材側又は該第1部材と反対側へ湾曲する第2部材と、を備え、前記第1圧力室は、前記第1部材の先端部を残して基端部側に形成され、前記第1部材が、複数の前記第1圧力室を並列して形成しており、該複数の前記第1圧力室は、それぞれ基端から先端方向へ異なる長さで形成されることにより前記第2部材の湾曲位置を可変することを特徴としている。
本発明の第2の空気圧アクチュエータは、前記第2部材は、前記第1部材と反対側の面に基端から先端方向へ沿って複数の凹凸を形成する蛇腹状の面部材であり、前記第2圧力室は、前記凹凸の内部空間に形成されることを特徴としている。
本発明の第3の空気圧アクチュエータは、前記第1部材が、基端から先端方向へ延びる他方の面の先端部に複数の突起を形成した物体を把持する把持部を設けていることを特徴としている。
本発明の第の空気圧アクチュエータは、前記第2部材及び第1部材は、基端から先端に向ってそれぞれ先細りに形成されることを特徴としている。
本発明のグリッパは、第1から第に記載のいずれかの空気圧アクチュエータを2以上備え、前記空気圧アクチュエータは、それぞれ前記第1部材同士を対向させて設置されることを特徴としている。
本発明の第1の空気圧アクチュエータによると、第2部材は、内部に空気圧を給排することにより膨張又は収縮する第2圧力室の変形に伴い、第1部材側又は第1部材と反対側へ湾曲する。また、第1圧力室は、第1部材の先端部を残して基端部側に形成されるので、第1圧力室に空気圧を供給し、第2圧力室の空気圧を給排すると、空気圧アクチュエータの基端部側は、第1圧力室が膨張することによって剛性が高まるためほとんど湾曲せず、第1圧力室の形成されていない空気圧アクチュエータの先端部は、第2圧力室の変形に伴い大きく湾曲する。つまり、空気圧アクチュエータをロボットアームのグリッパに使用すると、各圧力室内部の空気圧を調整することにより、空気圧アクチュエータの基端部及び先端部の湾曲角度をそれぞれ異ならせることができるため、把持する物体が破損しやすい物品や比較的小さな形状の物品であっても容易に把持することが可能となる。また、第1部材に形成される複数の第1圧力室は、それぞれ基端から先端方向へ異なる長さで独立して形成されているので、いずれかの第1圧力室への空気圧の給排によって第2部材の湾曲位置を可変することができる。したがって、空気圧アクチュエータの湾曲角度を使用目的に応じて操作することができる。
本発明の第2の空気圧アクチュエータによると、第2部材は、第1部材と反対側に基端から先端方向へ沿って複数の凹凸を形成する蛇腹状の面部材であり、第2圧力室は、凹凸に沿って形成される。したがって、空気圧アクチュエータは、第2圧力室に空気圧を供給すると第2部材の凸部が押し広げられて第1部材側の方向へ湾曲し、空気圧を排出すると凸部が縮まって第2部材側へ湾曲するので、滑らかな湾曲動作を行うことができる。
本発明の第3の空気圧アクチュエータによると、第1部材は、基端から先端方向へ延びる他方の面の先端部に複数の突起を形成した物体を把持する把持部を設けている。したがって、空気圧アクチュエータをロボットアームのグリッパとして使用する場合、第1部材を把持する物体に面するように設置することによって、把持部で物体を確実に把持することができる。
本発明の第の空気圧アクチュエータによると、第2部材及び第1部材は、基端から先端に向ってそれぞれ先細りに形成されるので、空気圧アクチュエータをロボットアームのグリッパとして使用する場合、把持する物体が比較的細かく小さいものであっても容易に把持することができる。
本発明のグリッパによると、第1から第に記載の空気圧アクチュエータを2以上備え、前記空気圧アクチュエータは、それぞれ前記第1部材同士を対向させて設置されるので、空気圧アクチュエータの第1圧力室及び第2圧力室に空気圧を給排することにより、物体の形状や硬軟に関わらず容易に物体を把持することができる。
基本形態の空気圧アクチュエータを示す斜視図。 基本形態の空気圧アクチュエータを示す正面図。 図2のA-A断面図。 基本形態の空気圧アクチュエータを示す分解断面図。 下方から見上げた場合の基本形態の空気圧アクチュエータの分解斜視図。 基本形態の空気圧アクチュエータに設置される第1蓋部及び第2蓋部を示す斜視図。 基本形態の空気圧アクチュエータの第2圧力室内部の空気圧を給排して正圧又は負圧とした場合の動作状況を示す側面図。 基本形態の空気圧アクチュエータの第1圧力室内部に空気圧を供給して正圧とした場合の動作状況を示す側面図。 基本形態の空気アクチュエータの第1圧力室内部に空気圧を供給して正圧とし、第2圧力室内部の空気圧を給排して正圧又は負圧とした場合の動作状況を示す側面図。 実施形態の空気圧アクチュエータを示す斜視図。 実施形態の空気圧アクチュエータに設置される第2蓋部及び第3蓋部を示す斜視図。 実施形態の空気圧アクチュエータの第1圧力室内部に空気圧を供給して正圧とし、第2圧力室内部の空気圧を給排して正圧又は負圧とした場合の動作状況を示す側面図。 基本形態の空気圧アクチュエータを使用したグリッパの動作状況を示す側面図。 空気圧アクチュエータの動作状況をまとめた表。
基本形態>
以下、空気圧アクチュエータについて各図を参照しつつ説明する。なお、本願の空気圧アクチュエータにおいて、「基端」とは、空気圧を給排する方の一端を指し、「先端」とは、「基端」と反対側に位置し、グリッパとして使用する際に物体を把持する方の他端を指す。
空気圧アクチュエータ1は、図1から図4に示すように、制御された空気圧を給排することによって湾曲動作を行う空気圧駆動式のアクチュエータであって、図3によく現われているように、内部に基端から先端方向へ延びて内部に空気圧を供給することにより平面形状を維持する第1圧力室11aを形成した可撓性を有する偏平長尺な第1部材11と、該第1部材11の一面に固定され、内部に空気圧を給排することにより膨張又は収縮する第2圧力室12aの変形に伴って湾曲する第2部材12と、を備えている。
第1部材11及び第2部材12の基端には、図1及び図3に示すように、それぞれ第1蓋体13及び第2蓋体14が接着固定される。そして、第1圧力室11a及び第2圧力室12aには、各第1蓋体13、第2蓋体14に接続しているパイプP1、P2を通じて制御された空気圧が給排される。この制御された空気圧は、図示しない制御回路からの信号によって作動する空気圧供給源と各パイプP1、P2の間に設けられた制御回路からの信号によって駆動する自動制御弁の開度によって調整されるものである。
図3から図5に示すように、第1部材11は、空気圧を供給される第1圧力室11aを内部に形成している。該第1圧力室11aは、基端側の第1小口面11bから先端方向へ延びる中空状の閉空間であり、第1部材11は先端部を残して基端部側に形成される。図示例では、第1圧力室11aを第1部材11の長手方向略中央まで延びる偏平な閉空間とし、空気圧の供給によって外側へ膨らむ構造としている。また、図4によく現われているように、第1圧力室11aの基端側の端部は、後述する第1蓋体13の第1差込部13bを容易に挿入できるよう第1小口面11bに向けて拡張している。
図4に示すように、第1部材11は、基端から先端方向へ延びる一方の面である内面11cに第2部材12を固定し、他方の面である外面11dの前記第1圧力室11aを設けた残りの先端部の表面に複数の突起11eを形成した把持部11fを設けている。把持部11fは、空気圧アクチュエータ1をロボットアームのグリッパとして使用した際、対向する空気圧アクチュエータ1のもう一方の把持部11fと対をなして持ち上げる物体を挟み把持する部位であり、本形態において、その長さは第1部材11の全体の長さから第1圧力室11aの長さを差し引いた長さである。突起11eは、把持部11fが確実に物体を把持するための滑り止めの機能を担うもので、図5の例では、第1部材11の幅方向に延びる直線形状としているが、使用目的に応じて第1部材11の長手方向へ延びる直線形状や点突起状、斜線溝など自在に選択できる。また、第1部材11の材質は、空気圧の給排によって膨張収縮を繰り返すため耐久性のある弾性を有したゴム(熱硬化性エラストマ)や熱可塑性エラストマが好適であるが、この他にも可撓性を有する材質であればよい。
前記第2部材12は、図2及び図3によく現われるように、外側方向へ凹凸形を有し前記第1部材11の内面11cに固定される長尺な部材で、前記内面11cに密着固定される面板部12bの他方の外側面12cに、長手方向へ沿って複数の中空状の凸部12dを有している。図4及び図5に示すように、面板部12bの外側面12cと反対側の内側面12eには、幅方向中央に長手方向へ沿って延びる長溝121が形成されており、前記各々の凸部12dには、前記長溝121と通じて第2圧力室12aの一部を形成する空気室122が設けられている。この空気室122は、凸部12dの形状に沿って形成されおり、最も基端側に位置する空気室122は、その一部分を第2部材12の基端側の第2小口面12eに向けて開いている。
このように形成される第2部材12は、図3及び図4に示すように、内側面12eを第1部材11の内面11cに接着固定することにより、長溝121、空気室122からなる第2圧力室12aを形成することができる。したがって、第2圧力室12aは、第2小口面12eから第2部材12の凸部12dの形状に沿って空気圧アクチュエータ1の先端部分まで延びる中空状の閉空間である。
第2部材12の材質は、第1部材11と同様、空気圧の給排によって膨張収縮を繰り返すため耐久性のある弾性を有したゴム(熱硬化性エラストマ)や熱可塑性エラストマが好適であるが、可撓性を有する部材であれば特に限定されることはない。例えば、厚さの薄い金属板や樹脂などを蛇腹状に形成したものでもよい。
なお、図示例では、第1部材11及び第2部材12を基端から先端まで同幅で形成しているが、基端から先端に向けてそれぞれ先細りとなるように形成してもよい。そうすることにより、ロボットアームのグリッパとして使用する際、把持する物体が比較的細かく小さいものであっても容易に把持することが可能となる。また、ここでは第1部材11及び第2部材12を別体として成形しているが、第1部材11及び第2部材12は一体で成形してもよい。
第1蓋体13は、図4及び図6に示すように、第1小口面11bを覆う蓋部13aと、蓋部13aの第1部材11側の端面から第1部材11の長手方向へ延びて第1圧力室11aに差し込まれる第1差込部13bを有している。蓋部13aは、第1小口面11bの形状に合致するよう断面視矩形に形成され、第1差込部13bと反対側の端面から第1差込部13bに向けて延びる第1挿入孔13cを形成している。第1差込部13bは、第1部材11に向けて先細りとなるように形成され、蓋部13a側から第1部材11側の端面へ向けて延びる第2挿入孔13dを形成している。この第1挿入孔13c及び第2挿入孔13dは連通しており、第1挿入孔13cにパイプP1を挿入すると、第2挿入孔13dを通って第1部材11の第1圧力室11a内部の空気圧を給排することができる。
第2蓋体14は、図3及び図6に示すように、第2小口面12fを覆う被覆部14aと被覆部14aの両側端からそれぞれ第2部材12の幅方向へ延びる2つの板片14bを有している。被覆部14aは、第2小口面12fの形状に合わせて断面視凸形状に成形されており、第2部材12側の端面から反対側の端面までを貫通する第1貫通孔14cを形成している。第1貫通孔14cは、第2蓋体14を第2部材12に接着固定した際に、第2小口面12aに向けて開く第2圧力室12aと合致する位置に形成されている。そして、第1貫通孔14cにパイプP2を挿入すると、第2圧力室12a内部の空気圧を給排することができる。また、2つの板片14bは、第2部材12側の端面から反対側の端面までを貫通する第2貫通孔14dをそれぞれ形成しており、この第2貫通孔14dには、空気圧アクチュエータ1をロボットアームのベース3に設置する際に、空気圧アクチュエータ1をベース3に接続するコネクタを差込むことができる。
続いて、第1圧力室11a及び第2圧力室12a内部の空気圧を給排した場合の空気圧アクチュエータ1の動作について図7から図9、及び図14を中心に説明する。
図7は、第2圧力室12a内部の空気圧を給排した場合の空気圧アクチュエータ1の動作状況を示している。第2蓋体14の第1貫通孔14cに挿入されたパイプP2から第2圧力室12a内部の空気圧を排出して負圧にすると、第2圧力室12aの収縮に伴い第2部材12の凸部12dが縮まるため第1部材11と反対側の方向へ湾曲し、空気圧アクチュエータ1は第2部材12側の方向(1)へ湾曲する。また、逆に第2圧力室12a内部に空気圧を供給して正圧にすると、第2圧力室12aの膨張に伴い第2部材12の凸部12dが押し広がるため第1部材11側の方向へ湾曲し、空気圧アクチュエータ1も第1部材11側の方向(2)へ湾曲する。なおこのとき、第1部材11は可撓性を有しているので第2部材12の動きに追従して湾曲する。また、先述したように、第2圧力室12aは第2小口面12fから空気圧アクチュエータ1の先端部分まで形成されているので、空気圧アクチュエータ1は、基端から先端までの全体を湾曲させることになる。
一方、図8に示すように、第1蓋体13の第1挿入孔13cに挿入されたパイプP1から第1圧力室11a内部に空気圧を供給して正圧にすると、第1圧力室11aが外側へ膨張して空気圧アクチュエータ1の基端側の剛性を高めることができる。このとき、先述したように、第1圧力室11aは先端部を残して基端部側に形成されるので空気圧アクチュエータ1の先端部分は剛性が低い状態となっている。
図9は、第1圧力室11a及び第2圧力室12a内部の空気圧を給排した場合の空気圧アクチュエータ1の動作を示している。例えば、第1圧力室11a内部に空気圧を供給して正圧とし、第2圧力室12a内部の空気圧を排出して負圧とした場合、空気圧アクチュエータ1の基端側は、膨張した第1圧力室11aによって剛性が高まるため湾曲角度が小さく、剛性の低い空気圧アクチュエータ1の先端側は、第2圧力室12aの収縮に伴い凸部12dが縮まるため第2部材12側の方向(1)へ大きく湾曲する。また、第1圧力室11a内部及び第2圧力室12a内部に空気圧を供給して正圧とした場合、空気圧アクチュエータ1の先端側は、第2圧力室12aの膨張に伴い凸部12dが押し広がるため第1部材11側の方向(2)へ大きく湾曲する。
このように、空気圧アクチュエータ1は、第1圧力室11a内部及び第2圧力室12a内部の空気圧を調整することにより、簡易な構造にも関わらず空気圧アクチュエータ1の基端及び先端の湾曲角度を自在に操作することが可能となる。
<第実施形態>
次に、空気圧アクチュエータの第実施形態について、図10から図12を参照しつつ説明する。なお、第実施形態の空気圧アクチュエータは、主に第1部材の第1圧力室の構成が異なっており、基本形態と同様の構成は同一の符号を付して説明を省略する。
空気圧アクチュエータ2は、図10に示すように、第1部材15と第2部材12を備えている。第1部材15は偏平長尺な部材で、空気圧を給排するための第1圧力室16を幅方向に複数並列して形成している。これら複数の第1圧力室16は、第1部材15の基端
側の第3小口面15aから先端方向へ延びる中空状の閉空間であり、それぞれ異なる長さで形成される。また、第1圧力室16は、基本形態と同様に、第1部材15の先端部を残して基端部側に形成される。そして、第1圧力室16の基端側の端部は、後述する第3蓋体17の第2差込部17bを容易に挿入できるよう第3小口面15aに向けて拡張している。
なお、図示例では第1圧力室16の数を3としているが、その数は特に限定されることはなく、2以上であればよい。また、本実施例では、最も長い第1圧力室16が、その先端部分を第1部材15の把持部15bと交錯させている。
図10に示すように、第1部材15の第3小口面15aには、第3小口面15a全体を覆う第3蓋体17が接着固定される。第3蓋体17は、図11に示すように、第3小口面15aを覆う蓋部17aと、蓋部17aの第1部材15側の端面から延びて各第1圧力室16に差し込まれる複数の第2差込部17bを有している。蓋部17aは、第3小口面15aの形状に合致するよう断面視矩形に成形され、第1部材15と反対側の端面から第1部材15へ向けて延びる第3挿入孔17cを第2差込部17bの個数分形成している。各第2差込部17bは、第1部材15に向けて先細りとなるように成形されており、蓋部17aから第1部材15側の端面へ向けて延びる第4挿入孔17dをそれぞれ形成している。この各第3挿入孔17cは、それぞれの第4挿入孔17dと連通しており、各第3挿入孔17cに中空状のパイプP3を挿入すると、それぞれの第4挿入孔17dを通って第1部材15の各第1圧力室16内部の空気圧を給排することができる。
図12は、空気圧アクチュエータ2の空気圧を給排した場合の動作状況を示す側面図である。例えば、最も短い第1圧力室16内部に空気圧を供給して正圧とし、第2圧力室12a内部の空気圧を給排して正圧又は負圧とした場合、図12(a)に示すように、空気圧アクチュエータ2の基端部分を除く部分が湾曲する。また、最も長い第1圧力室16内部に空気圧を供給して正圧とし、第2圧力室12a内部の空気圧を給排して正圧又は負圧とした場合、図12(b)に示すように、空気圧アクチュエータ2の先端部分のみが湾曲する。そして、中間の長さの第1圧力室16内部に空気圧を供給して正圧とし、第2圧力室12a内部の空気圧を給排して正圧又は負圧とした場合、図12(c)に示すように、空気圧アクチュエータ2の長手方向の略中央部分までが湾曲する。
このように、空気圧アクチュエータ2は、第2圧力室12aと組み合わせる第1圧力室16を使用目的に応じて異ならせることにより、簡易な構造にも関わらず容易に第2部材12の湾曲位置を変えることが出来る。なお、ここでは複数の第1圧力室の中から単一の第1圧力室を選択して空気圧を供給しているが、複数の第1圧力室に同時に空気圧を供給してもよい。
このように形成される空気圧アクチュエータは、ロボットアームのグリッパとして使用することができる。図13は、空気圧アクチュエータ1を使用したグリッパ3の動作状況を示す側面図である。なお、図示例では、空気圧アクチュエータ1をグリッパ3として使用しているが、空気圧アクチュエータ2も同様にグリッパ3として使用することができる。
図13に示すように、従来既知のロボットアームのベース4には、複数の空気圧アクチュエータ1が接続されている。空気圧アクチュエータ1は、第2蓋体14に差込まれるコネクタ(図示しない)によってロボットアームのベース4と接続され、物体を把持するためのグリッパ3として使用される。なお、図示例では、空気圧アクチュエータ1の数を2としているが、ベース4に接続される空気圧アクチュエータ1の数は、把持する物体の重量や形状によって選択することができる。
複数の空気圧アクチュエータ1は、図13に示すように、互いに第1部材11同士が対向するように設置される。なお、本願において「対向する」とは、ベース4に接続された状態でグリッパ3の閉じる方向へ向いていることを指す。例えば、第1圧力室11a内部に空気圧を供給して正圧とし、第2圧力室12a内部の空気圧を排出して負圧とした場合、空気圧アクチュエータ1は、先端部分のみが第2部材12側の方向(1)へ大きく湾曲し、グリッパ3が開く。また、第1圧力室11a及び第2圧力室12a内部に空気圧を供給して正圧とした場合、空気圧アクチュエータ1の先端部分のみが第1部材11側の方向(2)へ大きく湾曲し、グリッパ3が閉じて物体を把持することができる。グリッパ3は、各空気圧アクチュエータ1の第1圧力室11a及び第2圧力室12a内部の空気圧を調整することにより、開閉角度を自在に操作することが可能となる。
このように本願の空気圧アクチュエータ1を用いたグリッパ3は、把持する物体の形状や硬軟に応じて自由度の高い湾曲動作を行うことができる。したがって、物体が破損しやすい物品や比較的小さな形状の物品であっても、空気圧アクチュエータ1の先端部分のみを湾曲操作することにより容易に把持することができる。また、空気圧アクチュエータ1は液圧式などのアクチュエータと比較して衛生面の管理が容易であるため、特に食品産業において好適に使用することができる。
また、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
この発明は、食品などの物品を把持するロボットアームのグリッパとして好適に使用することができる。
1、2 空気圧アクチュエータ
11、15 第1部材
11a、16 第1圧力室
11e 突起
11f 把持部
12 第2部材
12a 第2圧力室
12d 凹凸
3 グリッパ

Claims (5)

  1. 内部に形成した圧力室に空気圧を給排することにより湾曲動作を行う空気圧アクチュエータであって、
    内部に基端から先端方向へ延びて内部へ空気圧を給排でき、正圧の空気圧を供給することで膨張し剛性が高まる第1圧力室を形成した可撓性を有する第1部材と、
    前記第1部材の基端から先端方向へ延びる一方の面に固定され、内部に空気圧を給排することにより膨張又は収縮する第2圧力室の変形に伴い前記第1部材側又は該第1部材と反対側へ湾曲する第2部材と、を備え、
    前記第1圧力室は、前記第1部材の先端部を残して基端部側に形成され
    前記第1部材は、複数の前記第1圧力室を並列して形成しており、
    該複数の前記第1圧力室は、それぞれ基端から先端方向へ異なる長さで形成されることにより前記第2部材の湾曲位置を可変することを特徴とする空気圧アクチュエータ。
  2. 前記第2部材は、前記第1部材と反対側の面に基端から先端方向へ沿って複数の凹凸を形成する蛇腹状の面部材であり、
    前記第2圧力室は、前記凹凸の内部空間に形成されることを特徴とする請求項1に記載の空気圧アクチュエータ。
  3. 前記第1部材は、基端から先端方向へ延びる他方の面の先端部に複数の突起を形成した物体を把持する把持部を設けていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の空気圧アクチュエータ。
  4. 前記第2部材及び前記第1部材は、基端から先端に向ってそれぞれ先細りに形成されることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気圧アクチュエータ。
  5. 請求項1から請求項4に記載のいずれかの空気圧アクチュエータを2以上備え、
    前記空気圧アクチュエータは、それぞれ前記第1部材同士を対向させて設置されることを特徴とするグリッパ。
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