JP7111085B2 - プレス成形シミュレーション方法 - Google Patents

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Description

本発明は、プレス成形シミュレーション方法に関し、特に、剛体シェル要素でモデル化した金型モデルを用いて、縮みフランジ成形及び/又は伸びフランジ成形されるフランジ部を有する断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形シミュレーション方法に関する。
自動車部品や電化製品の筐体の多くは、プレス成形により製造される。プレス成形とは、その対象物である金属板(ブランク)に金型を押し付けることにより、金型の形状をブランクに転写して加工を行うことである。金属板のプレス成形では、割れやしわといった成形不良の問題と、スプリングバックによる寸法精度不良の問題がある。特に、自動車の骨格部品に関しては、高強度化・薄肉化を目的とした高張力鋼板の適用により上記の問題はますます顕著になる傾向にある。このため、プレス成形前に有限要素法によるプレス成形シミュレーションを実施し、事前に成形不良や寸法精度不良を予測し、対策することが必要不可欠となっている。
一般的に、有限要素法によるプレス成形シミュレーションでは、計算時間短縮の目的で、金型のブランクに接する表面のみを剛体として扱い、シェル要素でモデル化してプレス成形解析を実施している。しかし、実際のプレス成形では、金型はブランクから反力を受け、弾性変形(場合によっては塑性変形)を伴い形状を変えながらブランクを成形していく。この金型の変形は、ブランクとの接触状態を変化させ、プレス成形中におけるブランクの金型内への流入量(移動量)や下死点におけるプレス成形品の応力に大きな影響を及ぼす。
有限要素法によるプレス成形シミュレーションにおいて金型の変形を模擬する方法として、金型を変形体、つまり弾性体や弾塑性体として定義し、ソリッド要素を用いてモデル化する方法がある。
例えば、特許文献1には、金属板(以下、ブランク)に接するパンチやダイ、ブランクホルダのみならず、それら金型が設置されたスライドやボルスターなど広範囲にわたり弾性体ソリッド要素としてモデル化する方法が開示されている。当該方法によれば、金型全体の弾性変形に起因するたわみを再現でき、実際のプレス成形においてプレス機に生じる現象をより忠実に再現できるとされている。
また、非特許文献1には、ブランクに接する金型において、ブランクと接触する金型の表面近傍のみを弾性体および弾塑性体としてソリッド要素を適用する簡易的な方法が開示されている。
特許第6380536号公報
石渡亮伸、他3名、「曲がりハット材の捩れスプリングバック予測に及ぼす金型・プレス機弾性体モデル化範囲の影響」、塑性と加工、第56巻651号、2015年発行pp.311-316.
しかしながら、特許文献1に開示されている方法は、プレス機内の金型に対し、広範囲な部分をソリッド要素としてモデル化するため、剛体シェル要素でモデル化した金型モデルによるプレス成形シミュレーションと比べると莫大な計算時間と計算コストを要し、現実的ではない。
また、特許文献に開示されている方法は、ソリッド要素としてモデル化する範囲を金型表面に制限することで、特許文献1と比べ計算コストは飛躍的に低減できるものの、剛体シェル要素でモデル化した金型モデルによるプレス成形シミュレーションと比べて数倍の計算時間を要していた。
本発明はかかる問題点を解決するためになされたものであり、剛体シェル要素でモデル化した金型モデルを用いて断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形をシミュレートするに際し、前記プレス成形品のプレス成形時における金型の変形を模擬するプレス成形シミュレーション方法を提供することを目的とする。
(1)本発明に係るプレス成形シミュレーション方法は、ダイとパンチとブランクホルダとを備えてなる金型のそれぞれが剛体シェル要素でモデル化された金型モデルを用いて、縮みフランジ成形される縮みフランジ部及び/又は伸びフランジ成形される伸びフランジ部を有する断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形をシミュレートするものであって、前記ダイをモデル化したダイモデル及び/又は前記ブランクホルダをモデル化したブランクホルダモデルに対し、プレス方向と該プレス方向に直交し前記金型モデルの重心を含む平面における任意の直交2軸方向との3軸周りの回転運動と、前記直交2軸方向の並進運動と、を拘束する拘束条件を与えて前記プレス成形品のプレス成形解析を行い、該プレス成形品の成形下死点において前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルに作用する面圧分布を求める第1成形解析ステップと、前記求めた面圧分布に基づいて、前記平面内において前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルに作用する回転モーメントが最大となる軸を求め、前記平面内において前記求めた軸となす鋭角側の角度が30°以内となる軸を、前記ダイモデル及び/又はブランクホルダモデルの回転運動を許容する回転許容軸とする回転許容軸決定ステップと、前記回転許容軸周りの回転を許容する拘束条件を前記ダイモデル及び/又はブランクホルダモデルに与え、前記プレス成形品のプレス成形解析を行う第2成形解析ステップと、を備え、該第2成形解析ステップは、前記ブランクからの反力により前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルが前記回転許容軸周りに回転することで、前記金型を用いた前記プレス成形品のプレス成形において前記縮みフランジ部及び/又は前記伸びフランジ部に接触する前記ダイ及び/又はブランクホルダの変形を模擬することを特徴とするものである。
本発明によれば、剛体シェル要素でモデル化した金型モデルを用いて縮みフランジ部及び/又は伸びフランジ部を有する断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形解析において、縮みフランジ部及び/又は伸びフランジ部に接触するダイ及び/又はブランクホルダの変形を回転運動の許容に置き換えて模擬することにより、プレス成形解析においてブランクからの反力に起因するダイモデル及び/又はブランクホルダモデルに作用する面圧を分散し、前記縮みフランジ部及び前記伸びフランジ部におけるブランクの流入量の解析精度を向上し、前記縮みフランジ部におけるしわ及び前記伸びフランジ部における割れといった成形不良や、前記プレス成形品のスプリングバックといった寸法精度不良を高効率かつ高精度に予測することができる。
本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法のフローを示す図である。 本発明において成形対象とする断面ハット形状のプレス成形品を説明する図である。 本発明において成形対象とする断面ハット形状のプレス成形品をプレス成形する金型の一例を示す図である。 断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形過程を示す図である((a)成形開始、(b)成形中、(c)成形下死点)。 本発明において成形対象とする断面ハット形状のプレス成形品のフランジ部に生じる板厚変化を説明する図である。 本発明において成形対象とする断面ハット形状のプレス成形品のフランジ部に生じる板厚変化による金型に作用する反力を説明する図である((a)ダイに作用する反力と回転モーメント、(b)ブランクホルダに作用する反力と回転モーメント)。 本発明において、剛体シェル要素を用いて金型をモデル化した金型モデルを説明する図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法において、ダイモデル及びブランクホルダモデルの回転運動を許容する回転許容軸を示す図である。 本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法において、ダイモデル及びブランクホルダモデルの回転運動を許容する回転許容軸の決定方法について説明する図である。 実施例において、成形対象としたプレス成形品の具体的な形状を示す図である((a)斜視図、(b)断面図)。 実施例において、成形下死点にてブランクホルダモデルがブランクから受ける面圧分布の解析結果を示す図である((a)従来例1、(b)従来例2、(c)本発明例1)。
本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法を説明するに先だって、本発明に至った経緯として、本発明で成形対象とするプレス成形品と、該プレス成形品をプレス成形する際における金型変形の影響について説明する。
<本発明に至った経緯>
金型を用いた金属板からなるブランクのプレス成形において、該金型の変形の影響が顕著に現れる一例として図2に示すような、平面視において長手方向に沿って湾曲し、天板部3と縦壁部5とフランジ部7とを有してなる断面ハット形状のプレス成形品1をドロー成形によりプレス成形する場合を考える。
図3に、プレス成形品1のプレス成形に供する金型11の一例を示す。金型11は、上型としてダイ13を、下型としてパンチ15とブランクホルダ17を備えてなる。
図4に、プレス成形品1のプレス成形過程における金型11とブランク19の断面図を示す。成形初期(図4(a)~(b))において、ブランクホルダ17に対して上方(Z軸方向上向き)に一定の荷重をかけた状態で、ダイ13とブランクホルダ17とでブランク19の端部を挟圧する。そして、ブランク19を挟圧した状態のままダイ13とブランクホルダ17をパンチ15に向けて相対移動(図4においては下降)させることで、ブランク19は断面ハット形状のプレス成形品1にプレス成形される。
このような過程でプレス成形されたプレス成形品1においては、図5に示すように、湾曲外側のフランジ部7は縮みフランジ変形を受けて成形されるために板厚が増加するのに対し、湾曲内側のフランジ部7は伸びフランジ変形を受けて成形されるために板厚が減少する。このようなプレス成形品1における不均一な板厚の変化は、ダイ13とブランク19との間及びブランクホルダ17とブランク19との間の接触状態に大きな影響を及ぼす。なお、本願において、湾曲外側のフランジ部7を縮みフランジ部7aと、湾曲内側のフランジ部7を伸びフランジ部7bと表記する。
有限要素法によるプレス成形解析においては、通常、プレス成形に供する金型11におけるブランク19に接する表面のみを剛体シェル要素でモデル化した金型モデルが用いられる。さらに、計算を安定化させるため、金型モデルの運動を制限する拘束条件を与える。ここで、金型モデルの運動とは、プレス方向以外の並進運動と、プレス方向及びこれに直交する平面内の直交2軸方向の各軸周りの回転運動である。
通常のプレス成形解析における金型モデルの拘束条件の具体例として、図3及び図4に示すプレス成形品1のドロー成形に供する金型11のダイ13、パンチ15及びブランクホルダ17のそれぞれを、図7に示すように剛体シェル要素でモデル化したダイモデル23、パンチモデル25及びブランクホルダモデル27とを備えてなる金型モデル21について説明する。
成形対象とするプレス成形品1の長手方向をX軸方向、幅方向をY軸方向、プレス方向をZ軸方向とする。このとき、プレス成形解析における金型モデル21の拘束条件として、パンチモデル25については3つの軸方向の並進運動と3つの軸周りの回転運動を拘束し、ダイモデル23とブランクホルダモデル27についてはX軸方向及びY軸方向の並進運動と3つの軸周りの回転運動を拘束する。
つまり、プレス成形中において、パンチモデル25については固定し、ダイモデル23とブランクホルダモデル27についてはプレス方向(Z軸方向)のみの並進運動を許容する拘束条件を与える。
このような拘束条件を与えてプレス成形解析を行うと、プレス成形品1(図2)における湾曲外側の縮みフランジ部7aはブランクよりも板厚が増加するため、金型モデル21(図7、ダイモデル23及びブランクホルダモデル27)と強く接触し、ダイモデル23及びブランクホルダモデル27に作用する面圧が集中する。
これに対し、プレス成形品1(図2)における湾曲内側の伸びフランジ部7bはブランクよりも板厚が減少するため、図7のブランクとダイモデル23及びブランクホルダモデル27との間に隙間が開いた状態となって接触が弱くなり、ダイモデル23及びブランクホルダモデル27に作用する面圧が低くなる。
そして、ダイモデル23及びブランクホルダモデル27に作用する面圧の違いにより、プレス成形過程においてフランジ部7の流入に対する金型モデル21から受ける摩擦抵抗は、湾曲内側となる伸びフランジ部7bより湾曲外側の縮みフランジ部7aの方が強くなり、流入のバランスが崩れると考えられる。
しかし、実際のプレス成形では、ブランク19(成形下死点においてはプレス成形品1)から受ける反力によりフランジ部7を成形するダイ13及びブランクホルダ17が変形し、ダイ13及びブランクホルダ17に作用する面圧はある程度分散すると考えられる。
そのため、剛体としてモデル化した金型モデル21によるプレス成形解析では、実際のプレス成形過程における金型11の変形を考慮できないためにブランクとの接触状態を再現できず、縮みフランジ部7a及び伸びフランジ部7bにおけるブランクの動き(ブランクの流入量)の予測結果は実際のプレス成形品1と一致しなくなる。その結果、剛体でモデル化した金型モデル21によるプレス成形解析では、実際のプレス成形品1に生じる割れやしわ、さらには、離型後におけるスプリングバックを高精度に予測することができない。
有限要素法によるプレス成形解析において金型変形を考慮する手法としては、前掲した非特許文献1に示されているように、金型を弾性体(又は弾塑性体)とする弾性体ソリッド要素でモデル化した金型モデルを用いる方法がある。
しかしながら、前述したとおり、ソリッド要素によるシミュレーションは、剛体シェル要素でモデル化した場合と比べると計算時間は数倍~数十倍を要し、また計算コストも多大なものとなる。そのため、実際の生産現場において生産するプレス成形品ごとに、弾性体ソリッド要素でモデル化した金型モデルを用いてプレス成形解析を行うことは現実的ではない。
そこで発明者らは、計算時間を短縮し計算コストを低減する剛体シェル要素を用いて高精度な解析結果を得るための手法について鋭意検討を重ねた。その結果、プレス成形解析における金型モデルの拘束方法を工夫することで、プレス成形過程におけるブランクからの反力によって生じる金型の変形を模擬できることを見出した。
図5に示すような湾曲した断面ハット形状のプレス成形品1のドロー成形において、板厚が増加する湾曲外側の縮みフランジ部7aは、金型に力(反力)を作用させる。ここで、図4に示すようにプレス方向をZ軸方向とし、パンチ15からダイ13に向かう方向を正とする。
この場合、図6に示すように、ダイ13は+Z軸方向に、ブランクホルダ17は-Z軸方向に反力を受ける。そして、この反力により、ダイ13とブランクホルダ17はそれぞれ、回転軸を同一として向きの異なる回転モーメントが生じる。
そこで、プレス成形解析においても金型モデル21(図7)のダイモデル23とブランクホルダモデル27がブランクからの反力に起因して回転モーメントを受けた場合には回転運動を許容するように金型モデル21の拘束条件を変更することで、金型11の変形を模擬することに想到した。
そして、金型モデル21が回転することで、プレス成形品1の縮みフランジ部7aのように板厚が増加する部位におけるブランクとダイモデル23及びブランクホルダモデル27との強接触を低減し、ダイモデル23及びブランクホルダモデル27に作用する面圧を分散させることができると考えた。
さらに、金型モデル21の回転運動を許容してプレス成形解析を行うには、その回転運動を許容する軸を決定する必要がある。これに関しても検討をすすめた結果、金型モデル21が受ける回転モーメントが最大となる軸を回転運動を許容する軸とすればよいという知見が得られた。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、以下、本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法について説明する。
<プレス成形シミュレーション方法>
本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法は、図3に一例として示すようなダイ13とパンチ15とブランクホルダ17とを備えてなる金型11のそれぞれが、図7に示すように剛体シェル要素でモデル化された金型モデル21を用いて、断面ハット形状のプレス成形品1のプレス成形解析を行うものであって、図1に示すように、第1成形解析ステップS1と、回転許容軸決定ステップS3と、第2成形解析ステップS5と、を備えたものである。以下、上記各ステップについて説明する。
≪第1成形解析ステップ≫
第1成形解析ステップS1は、図3に例示するようなダイ13とパンチ15とブランクホルダ17のそれぞれが、図7に示すような剛体シェル要素でモデル化されたダイモデル23とパンチモデル25とブランクホルダモデル27とを備えた金型モデル21を、X軸方向とY軸方向の並進運動を拘束しプレス方向(Z軸方向)と該プレス方向に直交する平面における任意の直交2軸方向(X軸方向及びY軸方向)との3軸周りの回転運動を拘束してプレス成形品1のプレス成形解析を行い、プレス成形品1の成形下死点においてダイモデル23及び/又はブランクホルダモデル27に作用する面圧分布を求めるステップである。
ここで、プレス方向に直交する平面は、金型モデル21の重心Gを含むように設定する。また、第1成形解析ステップS1におけるプレス成形解析は、重心Gを原点とするX軸(プレス成形品1の長手方向)、Y軸(幅方向)及びZ軸(プレス方向)からなる座標系で行うものとする。
そして、直交する平面における直交2軸方向は、図9に示すように長手方向(X軸方向)と幅方向(Y軸方向)に制限されるものではなく、当該平面において重心Gを原点として直交する2軸方向であれば、その取り方は任意である。
また、第1成形解析ステップS1は、ダイモデル23とブランクホルダモデル27の双方について成形下死点における面圧分布を求めるものに限定するものではなく、後述するように、ダイモデル23又はブランクホルダモデル27のいずれか一方のみについて、成形下死点における面圧分布を求めるものであってもよい。
≪回転許容軸決定ステップ≫
回転許容軸決定ステップS3は、第1成形解析ステップS1において求めた面圧分布に基づいて、図8及び図9に示すように、プレス方向に直交する平面内においてダイモデル23及びブランクホルダモデル27に作用する回転モーメントが最大となるモーメント最大軸を求め、前記平面内において前記求めたモーメント最大軸となす鋭角側の角度が30°以内となる軸を回転許容軸として決定するステップである。
回転許容軸を決定する具体的な方法を、図8に基づいて説明する。
図8は、金型モデル21をプレス方向(Z軸方向)から見たXY平面図であり、金型モデル21の重心をG、ブランクからの反力による力点をPとする。
ブランクからの反力とは、第1成形解析ステップS1において求めたダイモデル23及び/又はブランクホルダモデル27に作用する面圧に起因するものである。そこで、力点Pは、第1成形解析ステップS1において求めたダイモデル23及び/又はブランクホルダモデル27に作用する面圧の最大値を含む領域の中央とする。
ブランクからの反力が力点Pに作用したときのダイモデル23及びブランクホルダモデル27の回転モーメントは、前記平面内において該回転モーメントを与える軸の取り方により異なる。そして、力点Pと重心Gとを結ぶ直線を回転モーメントを与える軸とした場合にはダイモデル23及びブランクホルダモデル27の回転モーメントは最小となって最も回転しにくくなり、力点Pと重心Gとを結ぶ直線に直交する線を軸とした場合には、回転モーメントは最大となり最も回転し易くなる。
そこで、回転許容軸決定ステップS3においては、回転モーメントが最大となる軸(モーメント最大軸)を回転許容軸として決定するとよい。
もっとも、回転許容軸は、モーメント最大軸と必ずしも一致するように決定することを要するものではない。図8に示すように、プレス方向に直交し重心Gを含む平面において、モーメント最大軸に対し角度差θを有し、かつ金型モデル21の重心Gを通る直線を回転許容軸とする場合、θがゼロに近ければダイモデル23及びブランクホルダモデル27は回転し易い。これに対し、前記平面においてモーメント最大軸との角度差θが増加して90°、つまり回転許容軸がモーメント最小軸に近くなるとダイモデル23及びブランクホルダモデル27は回転しにくくなる。
そのため、回転許容軸決定ステップS3における回転許容軸は、モーメント最大軸との鋭角側の角度差θが30°以内となるように決定する。回転許容軸とモーメント最大軸との角度差θの範囲(=30°以内)については、後述する実施例にて実証した。
なお、ダイモデル23とブランクホルダモデル27は、プレス成形過程においてはブランクを介してダイモデル23がブランクホルダモデル27に力を作用させ、逆に、ブランクホルダモデル27がダイモデル23に力を作用させるという関係にある。そのため、ダイモデル23とブランクホルダモデル27に生じる回転モーメントは、その向きは反対(図6参照)となるものの、軸は同一となる。
そのため、回転許容軸決定ステップS3においては、ダイモデル23又はブランクホルダモデル27のいずれか一方のモーメント最大軸を求め、該求めたモーメント最大軸に基づいてダイモデル23及びブランクホルダモデル27の双方の回転許容軸を決定すればよい。
≪第2成形解析ステップ≫
第2成形解析ステップS5は、回転許容軸決定ステップS3において決定した回転許容軸周りの回転を許容する拘束条件をダイモデル23及びブランクホルダモデル27に与え、プレス成形品1のプレス成形解析を行うステップである。
そして、第2成形解析ステップS5は、ダイモデル23及びブランクホルダモデル27の回転運動を許容してプレス成形解析を行うことにより、図3に示すような金型11を用いたプレス成形品1のプレス成形において縮みフランジ部7a及び伸びフランジ部7bに接触するダイ13及びブランクホルダ17(17a及び17b)の変形を回転運動の許容に置き換えて模擬する。
このように、本実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法においては、パンチモデル25は固定したままダイモデル23及びブランクホルダモデル27に回転運動を許容する拘束条件を与えることにより、実際のプレス成形において金型の表面に生じる金型変形を模擬する。
これにより、従来のプレス成形解析では精度低下の要因となっていた板厚増加部(縮みフランジ部7a)と金型モデル21(ダイモデル23及びブランクホルダモデル27)との強接触を低減し、面圧が低減する。これに加えて、板厚減少部(伸びフランジ部7b)により金型モデル21(ダイモデル23及びブランクホルダモデル27)に作用する面圧が増加する。
その結果、縮みフランジ部7a及び伸びフランジ部7bにおけるブランクの流入量を精度良く予測することが可能となり、プレス成形品1の割れやしわの発生といった成形不良を精度良く予測することが可能となる。
また、ダイモデル23及びブランクホルダモデル27の回転運動により実際の金型11の変形を模擬することでダイ13及ぶブランクホルダ17とブランク19との実際の接触状態を再現し、プレス成形品1の応力分布を精度良く求めることができる。
これにより、成形下死点におけるプレス成形品1の残留応力に起因するスプリングバックといった寸法精度不良を精度良く求めることも可能となる。
さらに、本実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法は、剛体シェル要素によりモデル化した金型モデル21を用いたプレス成形解析であるため、弾性体を模したソリッド要素により金型をモデル化した場合に比べて、計算時間や計算コストに優れる。
さらに、金型モデル21の拘束条件を変更しても、プレス成形解析の計算コストに影響を及ぼすものではない。したがって、多くの計算時間及び計算コストをかけることなく効率的に精度の良いプレス成形シミュレーションを行うことができる。
なお、上記の説明は、第2成形解析ステップS5においてダイモデル23とブランクホルダモデル27の双方について回転運動を許容してプレス成形解析を行うために、ダイモデル23及びブランクホルダモデル27のそれぞれに作用する面圧分布を求め(第1成形解析ステップ)、該求めた面圧分布に基づいてダイモデル23とブランクホルダモデル27の双方について回転許容軸を決定(回転許容軸決定ステップS3)するものであった。
もっとも、本発明は、ダイモデル23又はブランクホルダモデル27のいずれか一方のみについて回転運動を許容してプレス成形解析を行い、ダイモデル23又はブランクホルダモデル27のいずれか一方に作用する面圧分布を求めて回転許容軸を決定するものであってもよい。
そして、第2成形解析ステップS5においては、ダイモデル23又はブランクホルダモデル27の一方は前記回転許容軸周りの回転を許容し、他方はパンチモデル25と同様に回転運動を拘束してプレス成形解析を行う。
この場合、板厚が増加する縮みフランジ部7aによりダイモデル23及びブランクホルダモデル27に作用する面圧が低減するとともに、板厚が減少する伸びフランジ部7bによりダイモデル23及びブランクホルダモデル27に作用する面圧が増加する。その結果、縮みフランジ部7a及び伸びフランジ部7bにおけるブランクの流入量を精度良く予測することが可能となり、プレス成形品1の成形不良を精度良く予測する。さらに、縮みフランジ部7aと伸びフランジ部7bの成形下死点における応力についても、前述した本実施の形態と同様に精度良く予測することができ、プレス成形品1の寸法精度不良も精度良く予測することができる。
また、上記の説明では、縮みフランジ成形及び/又は伸びフランジ成形を受けるプレス成形品として、平面視で長手方向に湾曲した断面ハット形状のプレス成形品1を一例として挙げた。もっとも、本発明を適用するプレス成形品はこれに限定されるものではなく、縮みフランジ成形及び/又は伸びフランジ成形を受けて成形される部位を有し、平面視において長手方向に対して非対称な形状である断面ハット形状のプレス成形品であればよい。
本発明に係るプレス成形シミュレーション方法による作用効果を検証すべく、プレス成形試験と有限要素法によるプレス成形シミュレーションを行ったので、以下に説明する。
本実施例では、図10に示すように、平面視で長手方向に沿って湾曲する断面ハット形状のプレス成形品1を成形対象とした。
プレス成形に供するブランクの材料は、板厚1.4mmの590MPa級鋼板とした。そして、プレス成形品1の長手方向における全長は370mm、プレス方向における高さは60mm、長手方向に沿った湾曲の曲率半径は1000mmとした。
本実施例では、前述した図4に示すように、ダイ13とパンチ15とブランクホルダ17とを備えてなる金型11を用いて、図10に示す形状のプレス成形品1のプレス成形試験を行なった。ここで、ブランクホルダ17(17a、17b)のクッション荷重は30tonfとした。
そして、プレス成形試験により成形したプレス成形品1におけるブランクの流入量を、湾曲外側の縮みフランジ部7aと湾曲外側の伸びフランジ部7bのそれぞれについて評価した。ここで、プレス成形品1におけるブランクの流入量は、ブランク19をプレス成形品1にプレス成形する過程におけるブランク19における縮みフランジ部7a及び伸びフランジ部7bのそれぞれに相当する部位の幅方向(Y軸方向)の移動量として求めた。
本実施例では、前述した本発明の実施の形態に係るプレス成形シミュレーション方法によりプレス成形品1をシミュレートしたものを本発明例とした。ここで、プレス成形品1のプレス成形解析には、LSTC社製の有限要素ソフトウェアLS-DYNA(ver.971)を用いた。また、プレス成形品1の長手方向をX軸方向、幅方向をY軸方向、プレス方向をZ軸方向とした。
本発明例に係るプレス成形シミュレーションにおいては、図7に示すとおり、まず、第1成形解析ステップとして、剛体シェル要素でモデル化したダイモデル23とパンチモデル25とブランクホルダモデル27を備えてなる金型モデル21を用い、X軸方向及びY軸方向の並進運動とX軸方向、Y軸方向及びZ軸方向の3軸周りの回転運動を全て拘束する拘束条件を与えてプレス成形品1のプレス成形解析を行い、成形下死点においてブランクホルダモデル27がプレス成形品1から受けるプレス方向(+Z軸方向)の面圧分布を求めた。
図11に、成形下死点においてブランクホルダモデル27が受けるプレス方向の面圧分布を示す。図11より、湾曲の外側である縮みフランジ部7aは板厚が増加するため、縮みフランジ部7aに接触するブランクホルダモデル27aにおいては湾曲の中央に面圧が集中した。
次に、回転許容軸決定ステップとして、前述の第1成形解析ステップで求めた面圧分布に基づいてブランクホルダモデルに作用する力点Pとモーメント最大軸を求め(図8)、該モーメント最大軸となす鋭角側の角度差θを有する回転許容軸を決定した。
本実施例で成形対象としたプレス成形品1は、Y軸に対して対称な形状であるため、力点Pと重心Gを結ぶ直線はY軸と一致した。すなわち、モーメント最小軸はY軸となり、モーメント最小軸と直交するモーメント最大軸は、プレス方向に直交する平面内においてY軸と直交するX軸となる。
そのため、プレス方向に直交する平面内においてモーメント最大軸(X軸)となす鋭角側の角度差θを有する回転許容軸を決定した。ここで、回転許容軸とモーメント最大軸となす角度差θは、0°、30°、45°の3条件とした。
続いて、第2成形解析ステップとして、ダイモデル23及び/又はブランクホルダモデル27に対し、回転許容軸決定ステップにおいて決定した回転許容軸周りの回転運動を許容する拘束条件を与え、プレス成形品1のプレス成形解析を行った。
本発明例は、回転運動を許容する金型モデル21を、ダイモデル23とブランクホルダモデル27のいずれか一方または双方とした。
さらに、本実施例では、剛体シェル要素でモデル化した金型モデル21に対して3軸周りの回転運動を拘束してプレス成形解析を行ったものを従来例1、弾性体ソリッド要素でモデル化した金型モデル(図示なし)を用いてプレス成形解析を行ったものを従来例2とした。
そして、本発明例と従来例1及び従来例2のそれぞれについて、成形下死点においてブランクホルダモデルに作用する面圧分布と、フランジ部7(図10)におけるブランクの流入量を求め、比較検討した。
図11に、成形下死点においてブランクホルダモデルがプレス成形品から受けるプレス方向(Z軸方向)の面圧分布の結果を示す。ここで、図11(a)は、剛体シェル要素でモデル化したダイモデル23及びブランクホルダモデル27ともに回転運動を拘束してプレス成形解析を行った従来例1における面圧分布、図11(b)は、弾性体ソリッド要素でモデル化した金型モデルを用いてプレス成形解析を行った従来例2における面圧分布、図11(c)は、剛体シェル要素を用いてモデル化した金型モデル21を用い、ブランクホルダモデル27に対してモーメント最大軸を回転許容軸として回転運動を許容する拘束条件を与えてプレス成形解析を行った本発明例1における面圧分布である。
従来例1における面圧分布(図11(a))と比較すると、従来例2における面圧分布(図11(b))においては、湾曲外側となる縮みフランジ部7aからの面圧が低減し、湾曲内側となる伸びフランジ部7bからの面圧が増加した。
一方、ブランクホルダモデル27の回転運動を許容した本発明例1における面圧分布(図11(c))においては、湾曲外側となる縮みフランジ部7aからの面圧が低減するとともに、湾曲内側となる伸びフランジ部7bからの面圧が増加し、従来例2と同様の面圧分布を示す結果が得られた。
したがって、本発明に係るプレス成形シミュレーション方法により、金型モデルに作用する面圧の分散効果が確認され、金型の変形を模擬してプレス成形品1をシミュレートすることができることが示された。
表1に、金型モデルの要素タイプ、回転運動を許容する金型モデル、回転許容軸とモーメント最大軸との角度差を変更したときの各条件と、該各条件での湾曲外側の縮みフランジ部と湾曲内側の伸びフランジ部それぞれにおけるブランクの流入量と、プレス成形試験との流入量(湾曲内側53.5mm、湾曲外側35.8mm)との差の結果をまとめて示す。なお、プレス成形試験の流入量はブランクにけがき線を入れて測定した。
Figure 0007111085000001
表1において、従来例1は、剛体シェル要素でモデル化した金型モデル21に対して回転運動を拘束してプレス成形解析を行ったもの、従来例2は、弾性体ソリッド要素でモデル化した金型モデルを用いてプレス成形解析を行ったものである。
本発明例1~本発明例6は、ブランクホルダモデル27のみ(本発明例1、本発明例2)、ダイモデル23のみ(本発明例3、本発明例4)、及び、ブランクホルダモデル27及びダイモデル23(本発明例5、本発明例6)に対し、回転許容軸周りの回転運動を許容してプレス成形解析を行ったものである。そして、回転許容軸とモーメント最大軸との角度差は、本発明の範囲内である0°(本発明例1、本発明例3及び本発明例5)又は30°(本発明例2、本発明例4及び本発明例6)とした。
これに対し、比較例1~比較例3は、ブランクホルダモデル27のみ(比較例1)、ダイモデル23のみ(比較例2)、及び、ブランクホルダモデル27及びダイモデル23(比較例3)に対し、回転許容軸周りの回転運動を許容してプレス成形解析を行ったものである。ただし、回転許容軸とモーメント最大軸との角度差は、本発明の範囲外である45°とした。
剛体シェル要素でモデル化した金型モデル21の回転運動を拘束した従来例1においては、湾曲外側の縮みフランジ部7aとブランクホルダモデル27との接触が過度に強くなった。そのため、プレス成形試験における流入量と比較すると、縮みフランジ部7a(湾曲外側)における流入量は小さくなり、伸びフランジ部7b(湾曲内側)における流入量は大きくなった。
一方、弾性体ソリッド要素でモデル化した金型モデルを用いた従来例2や、回転許容軸とモーメント最大軸との角度差を0°又は30°とした本発明例1~本発明例6においては、湾曲外側の縮みフランジ部7aにおける流入量及び湾曲内側の伸びフランジ部7bにおける流入量は、プレス成形試験結果との流入量差が十分に小さく、プレス成形中の材料の動きを精度良く予測する結果が得られた。
特に、角度差0°とした本発明例1、本発明例3及び本発明例5においては、プレス成形試験における流入量と最も近くなり、良好な精度であった。
また、角度差30°とした本発明例2、本発明例4及び本発明例6においては、わずかにプレス成形試験における流入量から乖離した結果であったが、プレス成形試験結果との流入量差は±1mm以内であり、十分な精度であった。
これに対し、角度差を45°とした比較例1~比較例3では、プレス成形試験における流入量との差が大きくなり、本発明例1~本発明例6に比べて精度が悪化した。これは、角度差を45°と大きくすると、ブランクからの回転モーメントによって生じるダイモデル23及び/又はブランクホルダモデル27の回転をプレス成形シミュレーションにおいて再現できないためであると考えられる。
さらに、本発明例1~本発明例6、従来例1及び従来例2のそれぞれにおけるプレス成形解析で要した計算時間を評価した。ここで、本発明例1~本発明例6における計算時間は、第2成形解析ステップにおけるプレス成形解析に要する計算時間とした。
剛体シェル要素でモデル化した金型モデル21の回転運動を拘束した従来例1の計算時間を基準とすると、弾性体ソリッド要素でモデル化した金型モデルを用いた従来例2においては、従来例1の約27倍の計算時間を要する結果となった。
これらに対し、剛体シェル要素でモデル化した金型モデル21のダイモデル23及び/又はブランクホルダモデル27の回転運動を許容した本発明例1~本発明例6においては、同じ剛体シェル要素でモデル化した金型モデル21を用いた従来例1とほぼ同じ計算時間であった。
以上の結果より、本発明に係るプレス成形シミュレーション方法によれば、計算時間を増加させることなく、効率良く高精度な結果が得られることが示された。
1 プレス成形品
3 天板部
5 縦壁部
7 フランジ部
7a 縮みフランジ部
7b 伸びフランジ部
11 金型
13 ダイ
15 パンチ
17 ブランクホルダ
17a ブランクホルダ(縮みフランジ部側)
17b ブランクホルダ(伸びフランジ部側)
19 ブランク
21 金型モデル
23 ダイモデル
25 パンチモデル
27 ブランクホルダモデル
27a ブランクホルダモデル(縮みフランジ部側)
27b ブランクホルダモデル(伸びフランジ部側)

Claims (1)

  1. ダイとパンチとブランクホルダとを備えてなる金型のそれぞれが剛体シェル要素でモデル化された金型モデルを用いて、縮みフランジ成形される縮みフランジ部及び/又は伸びフランジ成形される伸びフランジ部を有する断面ハット形状のプレス成形品のプレス成形を、コンピュータが以下の各ステップを実行することによって、シミュレートするプレス成形シミュレーション方法であって、
    前記ダイをモデル化したダイモデル及び/又は前記ブランクホルダをモデル化したブランクホルダモデルに対し、プレス方向と該プレス方向に直交し前記金型モデルの重心を含む平面における任意の直交2軸方向との3軸周りの回転運動と、前記直交2軸方向の並進運動と、を拘束する拘束条件を与えて前記プレス成形品のプレス成形解析を行い、該プレス成形品の成形下死点において前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルに作用する面圧分布を求める第1成形解析ステップと、
    前記求めた面圧分布に基づいて、前記平面内において前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルに作用する回転モーメントが最大となる軸を求め、前記平面内において前記求めた軸となす鋭角側の角度が30°以内となる軸を、前記ダイモデル及び/又はブランクホルダモデルの回転運動を許容する回転許容軸とする回転許容軸決定ステップと、
    前記回転許容軸周りの回転を許容する拘束条件を前記ダイモデル及び/又はブランクホルダモデルに与え、前記プレス成形品のプレス成形解析を行う第2成形解析ステップと、を備え、
    該第2成形解析ステップは、前記ブランクからの反力により前記ダイモデル及び/又は前記ブランクホルダモデルが前記回転許容軸周りに回転することで、前記金型を用いた前記プレス成形品のプレス成形において前記縮みフランジ部及び/又は前記伸びフランジ部に接触する前記ダイ及び/又はブランクホルダの変形を模擬することを特徴とするプレス成形シミュレーション方法。
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