JP7111069B2 - 熱電発電装置および熱電発電方法 - Google Patents

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Description

本発明は、熱間スラブ(以下、単にスラブという)の熱エネルギーを電気エネルギーに変換して回収する熱電発電装置およびそれを用いた熱電発電方法に関するものである。
異種の導体または半導体に温度差を与えると、高温部と低温部との間に起電力が生じることは、ゼーベック効果として古くから知られており、このような性質を利用し、熱電発電素子を用いて熱を直接電力に変換することも知られている。近年、製鉄工場等の製造設備では、例えば、上記のような熱電発電素子を用いた発電により、これまで廃熱として棄ててきたエネルギー、例えば、ダミーバー下方挿入型の連続鋳造機によって製造されているスラブの輻射による熱エネルギーを利用する取組みが推進されている。
熱エネルギーを利用する方法として、例えば、特許文献1には、受熱装置を高温物体に対峙して配置し、高温物体の熱エネルギーを電気エネルギーに変換し、回収する方法が記載されている。
特許文献2には、廃熱として処理されている熱エネルギーに、熱電素子モジュールを接触させて電気エネルギーに変換し、回収する方法が記載されている。
しかしながら、特許文献1では、スラブ連鋳ラインに適用できる旨の記載があるものの、実操業におけるスラブの温度分布や、スラブ量の変動による放出熱量(熱エネルギー)の変動など、操業中の熱源のばらつきや、ダミーバーテーブルを用いる場合については全く考慮されていない。
また、特許文献2では、モジュールを熱源に対して固定する必要があるため、移動する熱源に対しては、モジュールが適切に設置できないという問題があった。
上記事情に鑑みて、出願人は、特許文献3において、スラブとダミーバーテーブルの位置に応じて高効率な熱電発電を行うことができる熱電発電装置とそれを用いた熱電発電方法を提案している。
特開昭59-198883号公報 特開昭60-34084号公報 特開2014-217225号公報
上記の特許文献3に記載の熱電発電装置では、ダミーバーテーブル下降時に熱電発電ユニットをダミーバーの脇に退避させてダミーバーテーブル上昇時に元の位置に復帰させることによって、高効率な熱電発電を実現している。ところで、既存の連続鋳造ラインおよびこれに付設されるダミーバーテーブルの周囲は、他の機器や建屋構造物などが配備されていることもあり、特許文献3に記載の発明を既存の連続鋳造ラインに適用するには、熱電発電ユニットの退避空間を確保できない場合があり、既存の連続鋳造ラインへの適用を難しくしていた。また、特許文献3に記載の熱電発電装置は構造が複雑であることから、コスト面でも改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、既存の連続鋳造ラインへの熱電発電装置の後付けを可能とする、簡便な構造の熱電発電装置について提供することを目的とする。
発明者らは、上述した課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、スラブとダミーバーテーブルの位置に応じて、熱電発電ユニットの位置を適切に調整することにより、高効率な熱電発電を行うことができることを知見し、特に、ダミーバー下方挿入型の連続鋳造機における効率的な熱利用が可能な熱電発電装置を、それを用いた熱電発電方法と共に開発した。
すなわち、本発明の要旨構成は、次のとおりである。
1.ダミーバー下方挿入型の連続鋳造機において、スラブの熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電ユニットを備える熱電発電装置であって、
前記ダミーバーを回収するために前記スラブの搬送ラインに向かって下降する、ダミーバーテーブルの可動域において、前記熱電発電ユニットが前記ダミーバーテーブルと接触しない、前記搬送ライン上の位置にある熱電発電装置。
2.前記1に記載の熱電発電装置において、さらに、前記スラブの搬送ラインに沿う向きでの移動手段を有する熱電発電装置。
3.前記1または2に記載の熱電発電装置を用いる熱電発電方法であって、前記スラブの熱を受熱して熱電発電を行う際には、前記熱電発電ユニットを前記スラブとの対峙位置に移動する一方、前記ダミーバーを用いる際には、該ダミーバーと干渉しない前記搬送ライン上の退避位置へ熱電発電ユニットを移動する熱電発電方法。
4.前記3に記載の熱電発電方法を行うに際し、前記スラブとの対峙位置または前記ダミーバーと干渉しない前記搬送ライン上の退避位置への移動を、前記ダミーバー下方挿入型の連続鋳造機のシーケンスにそれぞれ取り込んで制御する熱電発電方法。
本発明によれば、熱電発電ユニットと熱源とを、発電効率の高い位置に保持することができるため、発電効率が向上し、従来に比べて、ダミーバー下方挿入型の連続鋳造機の搬送ラインを通るスラブから発生する熱エネルギーを高いレベルで回収することができる。
本発明の一実施形態における熱電発電装置を用いた連続鋳造設備の模式図である。 本発明の一実施形態におけるダミーバーテーブル下降時の第一の熱電発電装置位置の説明図である。 本発明の一実施形態におけるダミーバーテーブル下降時の第二の熱電発電装置位置の説明図である。 本発明の別の実施形態における熱電発電装置を用いた連続鋳造設備の模式図である。 本発明の別の実施形態における切断機の説明図である。 本発明の別の実施形態におけるダミーバーテーブル下降時の熱電発電装置位置の説明図である。 本発明のさらに別の実施形態における熱電発電装置を用いた連続鋳造設備の模式図である。 本発明のさらに別の実施形態におけるダミーバーテーブル下降時の熱電発電装置位置の説明図である。
以下に、本発明の熱電発電装置について具体的に説明する。なお、以下の説明は、本発明の好適な一実施態様を示すものであり、本発明は、以下の説明によって何ら限定されるものではない。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の一実施形態における連続鋳造設備1の模式図である。取鍋2に収容されている溶鋼は、タンディッシュ3を経由して、鋳型4へ注がれる。次いで、凝固が始まった状態の鋼が、鋳型4より引き出され、スラブ冷却装置5によって連続的に冷却される。矯正ロールなどを含むローラー群6を通過したスラブ7は、搬送ローラー8により、下流の切断位置9へ搬送されて適宜の長さで切断される。10は熱電発電装置、11はダミーバーテーブル、12はダミーバーレシーバーである。なお、熱電発電装置10は、スラブ7の搬送方向と平行に敷設されるレール上に設置されスラブの搬送方向に沿って移動可能に設置されている。
第1の実施形態における熱電発電装置10は、スラブ7の搬送方向と平行に敷設されるレール(図示せず)上に設置され自走可能な台車10aと、この台車10aに載置される熱電発電ユニット10bとを有する。この熱電発電ユニット10bは、例えば台車10aを枠組み構造にして該枠に組み込むことによって、熱源であるスラブ7に直接対峙できるように配備される。なお、スラブ7は搬送ローラー8の上面にあり、スラブ7の上方にある熱電発電ユニット10bと対峙する。ここで、熱電発電ユニットは一つの熱電発電装置10中に複数設けられていて、例えば、4列×4列の16個から成る発電ユニット群(以下、複数であっても単に熱電発電ユニットという)を具えていることが、スラブの大きさや発電の効率の観点から好ましい。また、熱電発電ユニットは、スラブ7の熱を電気エネルギーに変換する熱電素子(熱電変換素子ともいう)を備えたものであれば、任意のものを用いることができる。
熱電発電装置10は、図1に示すように、発電中は、搬送ローラー8の上方、ダミーバーテーブル11の下方に熱電発電ユニット10bが配置されている(スラブ7との対峙位置)。このとき、熱電発電装置10は、可能な限りスラブ7の搬送方向上流側に配置する。例えば、図1に示すように、ローラー群6の出側に配置し、スラブ7のより高温側の部位に熱電発電ユニット10bを対峙させることが好ましい。なお、熱電発電ユニット10bは、搬送ローラー8からの距離が1500mm以下の位置に、スラブ7との対峙面が配置されていることが好ましい。前記距離が650mm以下の位置が、さらに好ましい。
次に、図2のようにダミーバーテーブル11が下降しているときは、ダミーバーテーブル11の先端が、スラブ7の直上まで降りている。このダミーバーテーブル11を回避できる位置に、熱電発電装置10は配置されている。具体的には、図1に示した熱電発電装置10の位置がダミーバーテーブル11の下降域にない場合は、図2に示すとおり、そのままの位置において熱電発電装置10による発電を続行する。
一方、図1に示した熱電発電装置10の位置がダミーバーテーブル11の下降域にある場合、例えばローラー群6とダミーバーテーブル11の下降域との間隔が狭い場合には、図3に示すとおり、ダミーバーテーブル11の下降域に対して、スラブ7の搬送方向下流側に配置する。
以上で説明した、第1の実施形態における熱電発電装置10は、次の手順で稼働することが好ましい。すなわち、発電中は、搬送ローラー8の上方、ダミーバーテーブル11の下方のスラブ搬送方向上流側に熱電発電装置10が配置されている(スラブへの対峙位置)。一方、ダミーバーテーブル11が下降しているときは、ダミーバーテーブル11の端が、スラブ7の直上まで降りている。それを回避可能の位置に、熱電発電装置10は配置される。この場合、台車10aなどの移動手段によって、熱電発電装置10は、上記ダミーバーテーブル11の下降域に干渉しないスラブ搬送方向下流側の位置に移動していることが好ましい。なぜなら、搬送ローラー上を移動してくるダミーバーを、ダミーバーテーブル11に格納する際に、熱電発電装置10がダミーバーの視認を妨げるためである。
次に、上記した熱電発電装置10について、詳細に説明する。
・熱電素子
上記熱電素子(以下、単に「素子」という場合がある)としては、特に限定されることなく、熱電発電の機能を持った素子であれば任意の物を使用できる。一般的な熱電素子は、一組のp型半導体とn型半導体を組み合わせた構造を有している。前記熱電素子としては、例えば、BiTe系、PbTe系、Si-Ge系、シリサイド系、スクッテルダイト系、遷移金属酸化物系、亜鉛アンチモン系、ホウ素化合物、クラスレート化合物、クラスタ固体、酸化亜鉛系、カーボンナノチューブ等の材料を用いることができる。
熱電素子は、その両端に温度差を形成することにより、熱を電気に変換することができる。本発明においては、熱電素子の一方の側(高温側)を熱源としてのスラブに向け、熱電素子の他方の側(低温側)を、例えば水冷板によって冷却することによって温度差を形成することが好ましい。
熱電発電装置に熱電素子を実装する方法は特に限定されないが、以下に述べるように、複数の熱電素子で熱電発電モジュールを構成し、複数の熱電発電モジュールで熱電発電ユニットを構成し、複数の熱電発電ユニットで熱電発電装置を構成した構造とすることが好ましい。以下、その例について説明する。
・熱電発電モジュール
上記熱電素子1つ当たりの起電力はそれほど大きくないため、一般的に、数十~数千個程度の熱電素子が、電極を用いて直列に接続して用いられる。この、直列に接続された熱電素子1セットを、熱電発電モジュールという。熱電発電モジュール(以下、単に「モジュール」という場合がある)を構成する熱電素子は、二次元的に(水平方向に)配列されている。配列された素子の上下の一方または両方には絶縁基板を設けることもできる。
・熱電発電ユニット
さらに、複数の熱電発電モジュールを電気的に接続して熱電発電ユニット(以下、単に「ユニット」という場合がある)を構成することができる。前記電気的接続は、直列、並列、およびそれらの組み合わせのいずれとすることもできる。このように複数のモジュールをまとめてユニットとすることにより、ユニット単位でまとめて電力を取り出すことができ、配線が容易となる。
また、熱電発電ユニット1個の大きさは、1m以下とすることが好ましい。ユニットの面積を1m以下とすることで個々の熱電発電ユニットの熱による変形量を小さくすることができるからである。ユニットの面積は、2.5×10-1以下とすることがより好ましい。
上記熱電発電ユニット内の熱電素子は、すべての熱電素子の低温側が該ユニットの同じ面を向くように配置される。ここで、前記面を、熱電発電ユニットの低温側とする。熱電発電ユニットの低温側は、好ましくは水冷板と接触しており、該水冷板によって熱電素子の低温側が冷却されていることが好ましいが、冷却板は必須ではない。なお、冷却板を設ける際は、熱電発電装置が複数の熱電発電ユニットを備える場合、水冷板は、ユニットごとに設けることが好ましい。その場合、個々の水冷板に独立して冷却水を供給できるように冷却水供給配管を設けてもよく、各水冷板を直列または並列に接続して冷却水を供給できるように冷却水供給配管を設けてもよい。また、1つの水冷板で複数のユニットの低温側を覆うように水冷ユニットを配置することもできる。
(受熱板)
熱電発電装置は、さらに、受熱板を備えていることが好ましい。前記受熱板は、熱電素子の高温側、すなわち、スラブに面している側に設置される。したがって、前記水冷板に加えて受熱板を設ける場合、熱電発電素子は、該素子の低温側に設置された水冷板と、該素子の高温側に設置された受熱板とにより挟まれることとなる。なお、複数の熱電発電ユニットを用いている場合には、すべての熱電発電ユニットの高温側に受熱板を設けることが好ましい。熱電発電装置が複数の熱電発電ユニットを備える場合、受熱板は、ユニットごとに独立して設けてもよく、1枚の受熱板で複数のユニットを覆ってもよい。
前記受熱板の材質は、耐熱性および熱伝導性の観点から、金属、セラミック、カーボンから選択される少なくとも1つとすることが好ましい。前記金属としては、例えば、鉄、鋼、銅、銅合金、アルミニウム、アルミニウム合金などが挙げられる。このような受熱板を設け、熱源からの熱を受熱板によって受け、その熱を受熱板から熱電発電素子へ伝えることにより、熱電発電の効率を向上させることができる。
なお、受熱板を設ける場合、受熱板の面積に対する、該受熱板に接触している熱電素子群の面積の比率を0.2以上とすることが好ましく、0.3以上とすることがより好ましい。前記比率が0.2未満であると、熱源からのふく射熱等による入熱に対し、熱電発電素子による抜熱が小さくなるため、温度が上昇して熱電発電装置の耐熱温度を超え、熱電発電装置が破損する、おそれがあるためである。
例えば、熱電発電ユニットと、該熱電発電ユニットの高温側に設けられた受熱板とを用いて熱電発電装置を構成する場合は、前記受熱板の面積に対する、前記熱電発電ユニット内に設けられた熱電発電素子群の面積の比率を、上記の範囲とすることが好ましい。
(熱伝導シート)
本発明の熱電発電装置は、さらに熱伝導シートを備えることができる。熱伝導シートの好適な設置位置としては、例えば、熱電素子と水冷板との間、熱電素子と受熱板との間が挙げられる。熱電素子を、熱電発電ユニットの形態で設置している場合には、該ユニットと水冷板との間や、ユニットと受熱板との間に設置することが好ましい。このように熱伝導シートを設けることにより、部材間の接触熱抵抗を低減し、熱電発電効率をさらに向上させることができる。前記熱伝導シートとしては、例えば、グラファイト製シートなどを用いることができる。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の別の実施形態における切断機13を備える連続鋳造設備1の模式図である。図1に示した連続鋳造設備1には、切断位置9に切断機13が配備され切断機13を用いてスラブ7が切断される。切断機13は、スラブ7の搬送方向と平行に敷設されるレール上に設置され、スラブの搬送方向に沿って移動可能である。本実施形態においては、この切断機13に熱電発電ユニット10bを取り付けることによって、切断機13を熱電発電装置としている。熱電発電装置を兼ねる切断機13とすることにより、既に切断機13が移動手段を有するため、熱電発電装置としての移動手段を必要としないため、設備コストの面で有利である。なお、その他の構成は、図1の連続鋳造設備1と同じである。
以下、熱電発電装置を兼ねる切断機13について、詳しく説明する。
[切断機]
(移動装置)
図5は、本発明の一実施形態における切断機13とスラブ7を示した模式図である。スラブ7の幅方向の両端部側に、スラブ7の搬送方向と平行にレール20が敷設されており、切断機13はレール20の上に設置されている。
切断機13は、レール20上を走行するための移動装置を備えており、前記移動装置は、具体的には、レール20上を走行するための車輪21を備えた台車22と、図示されていない駆動装置(モーターなど)を有している。また、台車22の下面には、図示されないクランプ装置が設置されている。スラブ7の切断を行う際には、前記クランプ装置を作動させて、スラブ7に対する切断機13の相対位置を固定する。そして、切断機13をスラブ7と同調移動させながら切断を行い、切断が完了した時点で前記クランプ装置による固定を解除して、切断機13の同調移動を終了させる。
(切断装置)
台車22上には、切断装置23が載置されており、切断装置23はスラブ7を切断するためのトーチ24を少なくとも1つ備えている。前記トーチ24としては、ガストーチなどを用いることができる。切断装置23は、トーチ24を、スラブ7の幅方向に移動させるためのトーチ駆動手段を備えている。切断装置23は、2本以上のトーチ24を備えることもできる。なお、25は、台車22底面の冷却並びに熱電発電ユニット10bの冷却に共用する水冷板である。
(熱電発電装置)
また、台車22の端部には、レール20上を台車22が走行する際の台車22の移動方向、すなわちレール20に沿って延びる向きに、熱電発電ユニット10bを設置することにより、スラブ7の熱を電気エネルギーに変換することができる。熱電発電ユニット10bの構成は、上記した第1の実施形態と同じである。本実施形態においては、熱電素子の集合させた平板状の熱電発電ユニット10bとし、この平板状の熱電発電ユニット10bを、レール20に沿って台車22の移動方向に延びる向きにて、台車12に取り付けることが好ましい。かような形態によって、熱電発電ユニット10bを、例えば連続鋳造ラインにおいて既存の切断装置23(台車22)に容易に後付けすることが可能になる。さらに、切断装置23(台車22)の底面内に収める、という制約を受けることなしに、熱電発電ユニット10bのサイズを、例えば発電要求量や設置可能スペース等に応じて自由に変更することが可能になる。
なお、図5に示した実施形態では、熱電発電ユニット10bを台車22のトーチ24とは逆側の端部に設置しているが、該トーチ24と台車22との間隔を十分に空ければ、熱電発電ユニット10bを台車22のトーチ24側の端部に設置することも可能である。さらには、熱電発電ユニット10bを台車22の両側の端部にそれぞれ設置することも可能である。
また、熱電発電ユニット10bを台車22の端部に固定する手段は特に限定されない。例えば、台車22にヒンジを介して熱電発電ユニット10bを取付けたり、台車12に補助台車を連結してこの補助台車上に熱電発電ユニット10bを載置するなど、適宜の手段を採用できる。
さらに、切断機13は、さらに熱電発電装置によって発電された電力を蓄積することができる蓄電池26を備えていてもよい。蓄電池26の設置位置は特に限定されないが、例えば、図5に示すように台車22上に設置することができる。蓄電池26としては、発電された電力を蓄積することができるものであれば任意のものを用いることができる。蓄電池26の例としては、鉛蓄電池、リチウムイオン二次電池、リチウムイオンポリマー二次電池、ニッケル・水素蓄電池、ニッケル・カドミウム蓄電池などが挙げられる。
上記した第2の実施形態において、切断機13(熱電発電装置10)は、図6に示すように、発電中は、搬送ローラー8の上方、ダミーバーテーブル11の下方に熱電発電ユニット10bが配置されている(スラブ7との対峙位置)。このとき、切断機13(熱電発電装置10)は、可能な限りスラブ7の搬送方向上流側に配置する。例えば、図1に示すように、ローラー群6の出側に配置し、スラブ7のより高温側の部位に熱電発電ユニット10bを対峙させることが好ましい。
次に、図6のようにダミーバーテーブル11が下降しているときは、ダミーバーテーブル11の先端が、スラブ7の直上まで降りている。このダミーバーテーブル11を回避できる位置および高さに、切断機13(熱電発電装置10)は配置されている。具体的には、図6に示すとおり、ダミーバーテーブル11の下降域を避けてスラブ7の搬送方向下流側に配置する。
ここで、切断機13(熱電発電装置10)の退避位置は、熱電発電ユニット10bの先端がダミーバーテーブル11の下降域の直近までスラブ搬送上流側に位置させることが、発電効率の観点からは好ましい。ただし、切断装置23の台車22上に付帯させた諸装置が下降中のダミーバーテーブル11と接触しない位置までは台車22を退避させる必要がある。
以上で説明した、第2の実施形態における熱電発電装置10(切断機13)についても、第1の実施形態と同様の手順にて、図4および6に示すとおりに稼働することができる。
(第3の実施形態)
図7は、本発明の別の実施形態における切断機13を備える連続鋳造設備1の模式図である。本実施形態は、第1の実施形態における熱電発電装置10と第の実施形態における切断機13とを共に具備するものである。
すなわち、熱電発電装置10は、図7に示すように、発電中は、熱電発電装置10をローラー群6の出側に配置すると共に、熱電発電装置を兼ねる切断機13は熱電発電装置10のスラブ搬送方向下流側に配置し、いずれの熱電発電ユニット10bをスラブ7に対峙させる。
次に、図8に示すように、ダミーバーテーブル11が下降しているときは、ダミーバーテーブル11の先端が、スラブ7の直上まで降りている。このダミーバーテーブル11を回避できる位置に、熱電発電装置10および切断機13は配置されている。具体的には、図7に示した熱電発電装置10の位置がダミーバーテーブル11の下降域にない場合は、図8に示すとおり、熱電発電装置10はそのままの位置において熱電発電装置10による発電を続行する。
一方、切断機13は、図8に示すように、ダミーバーテーブル11の下降域に対してスラブ7の搬送方向下流側に配置する。ここで、例えばローラー群6とダミーバーテーブル11の下降域との間隔が狭くて熱電発電装置10が下降域にある場合は、熱電発電装置10についても切断機13と共に、ダミーバーテーブル11の下降域に対して、スラブ7の搬送方向下流側に配置する。
なお、以上の第1および第3の実施形態において、熱電発電装置10は1台であるが、複数の台車をレール上に設置し、複数の熱電発電装置10を配備してもよい。また、第3の形態において、熱電発電装置10と切断機13との配置順序を逆にしてもよく、切断機13のスラブ搬送方向下流側に新たに熱電発電装置10を配備してもよい。
図4に示した熱電発電装置を兼ねた切断機13を用いて、連続鋳造設備におけるスラブを熱源とした熱電発電を実施した。熱電発電ユニットとしては、(熱電発電ユニット中の熱電素子群面積/熱電発電ユニットの受熱板面積)が0.32である、300mm角の熱電発電ユニットを用いた。前記熱電発電ユニットを、切断機13の台車の底面から搬送方向上流側に水冷板を延在させて、この水冷板の延長下面に熱電発電ユニットを設置した。熱電発電ユニットの配置は、スラブの幅方向に8列×スラブの搬送方向に4列の合計32個とした。
ダミーバー挿入型の連続鋳造機ラインにおいて、ダミーバーを用いた鋳造を開始する。ついで、ダミーバーが切断、回収位置に到達した後、スラブが切断機まで到達すると直ちに、熱電発電装置の発電が開始された。そして、上記切断機をスラブと同調移動させながら切断を行い、連続鋳造材を製造した。
スラブ温度:1000℃で上記連続鋳造を行ったところ、連続鋳造を行っている間、継続的に、定格出力の95%以上で発電を行うことができた。
なお、上記熱電発電ユニットに代えて、(熱電発電ユニット中の熱電素子群面積/熱電発電ユニットの受熱板面積)が0.32である熱電発電ユニットを用いた場合、スラブ温度:800℃で上記連続鋳造を行ったところ、連続鋳造を行っている間、継続的に、定格出力の95%以上で発電を行うことができた。
なお、特許文献3の例では、ダミーバーテーブルが回収位置に到達した後、熱電発電装置がスラブ上方へ移動するまでタイムラグが発生するため、発電開始までに5分の時間が必要となった。
以上のように、本発明によれば、鋼材から発生する熱を、効果的に電力へと変換できるので、製造工場における省エネルギーに貢献する。
1 連続鋳造設備
2 取鍋
3 タンディッシュ
4 鋳型
5 スラブ冷却装置
6 ローラー群
7 スラブ
8 搬送ローラー
9 切断位置
10 熱電発電装置
10b 熱電発電ユニット
11 ダミーバーテーブル
12 ダミーバーレシーバー
13 切断機

Claims (3)

  1. ダミーバー下方挿入型の連続鋳造機において、スラブの熱エネルギーを電気エネルギーに変換する熱電発電ユニットを備える熱電発電装置であって、
    前記スラブの搬送ラインに沿う向きでの第1の移動手段によって、前記ダミーバーを回収するために前記スラブの搬送ラインに向かって下降する、ダミーバーテーブルの可動域において、前記熱電発電ユニットが前記ダミーバーテーブルと接触しない、前記搬送ライン上の前記可動域の上流側の位置にある、第1の熱電発電装置と、
    前記スラブの搬送ラインに沿う向きでの第2の移動手段によって、前記搬送ライン上の前記可動域の下流側の位置にあり、前記第2の移動手段に切断機を備える、第2の熱電発電装置と、を有する熱電発電装置。
  2. 請求項1に記載の熱電発電装置を用いる熱電発電方法であって、前記スラブの熱を受熱して熱電発電を行う際には、前記熱電発電ユニットを前記スラブとの対峙位置に移動する一方、前記ダミーバーを用いる際には、該ダミーバーと干渉しない前記搬送ライン上の退避位置へ熱電発電ユニットを移動する熱電発電方法。
  3. 請求項2に記載の熱電発電方法を行うに際し、前記スラブとの対峙位置または前記ダミーバーと干渉しない前記搬送ライン上の退避位置への移動を、前記ダミーバー下方挿入型の連続鋳造機のシーケンスにそれぞれ取り込んで制御する熱電発電方法。
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