JP7110545B2 - 電動工具 - Google Patents

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Description

本発明は、モータにより駆動される電動工具に関する。
モータにより駆動される電動工具において、インパクトドライバ、ドリルドライバ等では、ハンドルの上部にモータ、モータにより駆動される被駆動部が設けられ、ハンドルの下部にバッテリが設けられる構成が採用されている。このような電動工具では、ハンドルの内部が、配線を通す配線導入部となっている。
モータとしてブラシレスモータを使用するインパクトドライバにおいて、ハンドルの下部に電気制御基板を備え、ブラシレスモータに電源を供給する動力線、ブラシレスモータを制御する信号線をハンドルの内部に通す技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2013-017391号公報
電動工具のハンドルは、手で把持するため外周の長さに制約があり、内部の空間を広くすることが困難である。このようなハンドルの内部に信号線と動力線が通されると、信号線と動力線が接する、または接するように近づく可能性がある。
動力線には信号線と比較して高電圧、高電流の電気が流れるため、信号線と動力線が接する、または接するように近づいていると、動力線を流れる電流の変動等により発生するノイズが、信号線を通る信号に影響を及ぼし、ブラシレスモータが誤作動する可能性がある。
なお、ブラシレスモータの制御を行う機能を有した制御基板をハンドルの下部に備え、ブラシレスモータを駆動する機能を有した駆動基板をハンドルの上部に備える構成でも、ハンドル内に信号線と動力線が通るため、動力線で発生するノイズの信号線への影響を排除することができない。
本発明は、このような課題を解決するためなされたもので、動力線で発生するノイズの信号線への影響を排除することが可能な電動工具を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するため、本発明は、電気の供給を受ける駆動部と、駆動部に電気を供給する電源部と、駆動部と電源部が設けられるハウジングと、手で把持されるハンドルと、駆動部と電源部を接続する動力線と、駆動部と電源部を接続する信号線と、ハンドルに設けられ、動力線と信号線が通る配線導入部を備え、動力線は、+側の第1の動力線と、GND側の第2の動力線を備え、配線導入部は、動力線のうち、少なくとも第1の動力線を信号線と分離する分離手段を備え、分離手段は、配線導入部に突出して配線導入部を少なくとも2つの空間に仕切る分離部を備えた電動工具である。
また、本発明は、電気の供給を受ける駆動部と、駆動部に電気を供給する電源部と、駆動部と電源部が設けられるハウジングと、手で把持されるハンドルと、駆動部と電源部を接続する動力線と、駆動部と電源部を接続する信号線と、ハンドルに設けられ、動力線と信号線が通る配線導入部を備え、動力線は、+側の第1の動力線と、GND側の第2の動力線を備え、配線導入部は、動力線のうち、少なくとも第1の動力線を信号線と分離する分離手段を備え、分離手段は、複数本の信号線と、第1の動力線及び第2の動力線の何れかまたは双方を結束する結束部材を備えた電動工具である。
本発明では、ノイズの発生源となる動力線を信号線から分離することができるので、動力線で発生するノイズの信号線を通る信号への影響を抑制することができる。
本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す全体構成図である。 本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す外観側面図である。 本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す前ハウジングを外した正面図である。 本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す要部分解斜視図である。 本実施の形態のブラシレスモータの一例を示す斜視図である。 本実施の形態のブラシレスモータの一例を示す斜視図である。 本実施の形態のハウジングの一例を示す斜視図である。 本実施の形態のスイッチの一例を示す断面図である。 配線導入部の変形例を示すインパクトドライバの前ハウジングを外した正面図である。 配線導入部の変形例を示すインパクトドライバの前ハウジングを外した正面図である。 配線導入部の他の変形例を示すインパクトドライバの前ハウジングを外した正面図である。
以下、図面を参照して、本発明の電動工具の実施の形態の一例であるインパクトドライバについて説明する。
<本実施の形態のインパクトドライバの全体構成例>
図1は、本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す全体構成図、図2は、本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す外観側面図である。また、図3は、本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す前ハウジングを外した正面図、図4は、本実施の形態のインパクトドライバの一例を示す要部分解斜視図である。
本実施の形態のインパクトドライバ1Aは、ブラシレスモータ2と、ブラシレスモータ2等を冷却するファン3を備える。また、インパクトドライバ1Aは、ブラシレスモータ2の駆動力が減速機4及びハンマーユニット5を介して伝達されるアンビル6を備える。
更に、インパクトドライバ1Aは、ブラシレスモータ2を動作させるスイッチ7と、ブラシレスモータ2の正転と逆転を切り替える正逆切り替えスイッチ8を備える。また、インパクトドライバ1Aは、電源であるバッテリ90が着脱可能に取り付けられるバッテリ取付部9を備える。
更に、インパクトドライバ1Aは、ブラシレスモータ2の外装及び軸受等、ブラシレスモータ2の構造体の一部を構成し、かつ、インパクトドライバ1A全体の外装を構成するハウジング10を備える。
また、インパクトドライバ1Aは、スイッチ7及び正逆切り替えスイッチ8等が設けられるハンドル10Hを備える。
更に、インパクトドライバ1Aは、スイッチ7及び正逆切り替えスイッチ8の操作に従いブラシレスモータ2等を制御する制御回路が形成された制御基板100と、ブラシレスモータ2を駆動する駆動回路が形成された駆動基板101を備える。
インパクトドライバ1Aは、ハンドル10Hが延在する方向を上下方向としたとき、ハンドル10Hの上側に駆動部であるブラシレスモータ2、駆動基板101と、被駆動部であるファン3、減速機4、ハンマーユニット5及びアンビル6が設けられる。また、インパクトドライバ1Aは、ブラシレスモータ2の後述する軸方向に対し、所定の角度で交差する方向にハンドル10Hが延在する。更に、インパクトドライバ1Aは、ハンドル10Hを把持した手で操作可能なハンドル10Hの上部前面にスイッチ7が設けられ、上部両側面に正逆切り替えスイッチ8が設けられる。また、インパクトドライバ1Aは、ハンドル10Hの下側に電源部であるバッテリ90、制御基板100が設けられる。バッテリ90は、ハンドル10Hの下側に設けられるバッテリ取付部9に着脱可能に取り付けられる。
<本実施の形態のブラシレスモータの構成例>
図5及び図6は、本実施の形態のブラシレスモータの一例を示す斜視図であり、各図を参照して、本実施の形態のブラシレスモータ2について説明する。
ブラシレスモータ2はモータの一例で、回転子20と、回転子20の周囲に固定子21を備える。回転子20は、駆動部の出力軸である軸20aを中心とした円周方向に沿って所定の配置で永久磁石が設けられる。
以下の説明では、軸20aに沿った方向をブラシレスモータ2の軸方向と称し、ブラシレスモータ2の軸方向をインパクトドライバ1Aの前後方向と称す。また、軸20aに直交する方向をブラシレスモータ2の径方向と称す。
固定子21は、ブラシレスモータ2の軸方向に沿った位置、及び回転方向の位置を規制する位置規制部21aを備える。位置規制部21aは、固定子21の外周に、ブラシレスモータ2の径方向に突出する凸部を設けて構成される。
また、固定子21は、軸20aを中心とした円周方向に沿って所定の配置で駆動コイル22を備える。更に、固定子21は、各駆動コイル22の間に、ブラシレスモータ2の軸方向に沿った空隙部23を備える。固定子21は、本例では60°間隔で円周方向に並ぶ6つのスロット22aを備え、各スロット22aに導線22bが巻かれてスロット22aの位置に駆動コイル22が構成される。ブラシレスモータ2は、駆動コイル22に所定のパターンで電流を流すことで、回転子20が回転する。
ブラシレスモータ2は、回転子20の回転位置を検出するセンサ基板102を備える。センサ基板102は、回転子20に設けた永久磁石の磁気変化を検知するホールセンサ102aを備える。ホールセンサ102aは、センサ基板102において、回転子20及び固定子21に対向する面とは反対側の面に、軸20aを中心とした円周方向に沿った所定の配置で設けられる。本例では120°間隔で円周方向に並ぶ3つのホールセンサ102aを備える。
固定子21は、スロット22aの形成位置に合わせて基板取付部27が設けられる。基板取付部27は、固定子21の一方の端面からブラシレスモータ2の軸方向に突出し、固定子21に対して所定の空間を設けてセンサ基板102が取り付けられる。
センサ基板102がネジ27aで基板取付部27に取り付けられると、センサ基板102と固定子21との間に、空隙部23と繋がる空気口28が形成される。
ファン3は、ブラシレスモータ2の後方に延在する軸20aに取り付けられ、回転子20と一体に回転する。ファン3は、ブラシレスモータ2の軸方向に沿った後面側に、ベアリング24aが入る凹部30を備える。ベアリング24aは、ブラシレスモータ2の後方に延在する軸20aに挿入される。
<本実施の形態の減速機の構成例>
減速機4は被駆動部の一例で、本例では遊星ギアで構成され、入力軸を構成するブラシレスモータ2の前方に延在する軸20aと連結されるサンギア40と、サンギア40とかみ合うプラネタリギア41と、プラネタリギア41とかみ合うインターナルギア42を備える。
インターナルギア42は被駆動部構造体の一例で、ブラシレスモータ2の軸方向に沿った固定子21の位置、及び、ブラシレスモータ2の径方向に沿ったインターナルギア42の位置を規制する第1の位置規制部42aを備える。また、インターナルギア42は、ブラシレスモータ2の軸方向に沿ったインターナルギア42の位置を規制する第2の位置規制部42bを備える。
第1の位置規制部42aは、インターナルギア42の外周に、ブラシレスモータ2の径方向に突出すると共に、固定子21が設けられる側である後方へ軸方向に突出する凸部を設けて構成される。第2の位置規制部42bは、インターナルギア42の外周前方に、ブラシレスモータ2の径方向に突出する凸部を設けて構成される。
インターナルギア42は、ブラシレスモータ2の前方に延在する軸20aが挿入されるベアリング25を支持する軸支持部42cを備える。軸支持部42cは、インターナルギア42のブラシレスモータ2と対向する後面側から軸方向に突出し、センサ基板102に設けた開口102bに入る。回転子20は、ブラシレスモータ2の前方に延在する軸20aが、インターナルギア42に設けたベアリング25で回転可能に支持される。
<本実施の形態のハンマーユニットの構成例>
ハンマーユニット5は被駆動部の一例で、ブラシレスモータ2の駆動力が減速機4を介して伝達されるスピンドル50を備える。スピンドル50は、プラネタリギア41が取り付けられるプラネタリキャリアであり、減速機4の出力軸を構成する。スピンドル50は、インターナルギア42に設けたベアリング26で回転可能に支持される。
また、ハンマーユニット5は、アンビル6に回転方向への打撃力を与えるハンマー51aと、ハンマー51aをアンビル6へ近づく方向に付勢する圧縮バネ51bを備える。ハンマーユニット5は、ハンマー51a、圧縮バネ51b及びアンビル6が、ハンマーユニットケース52に収納される。
ハンマーユニット5は、アンビル6に所定以上の負荷が掛かると、ハンマー51aが圧縮バネ51bを圧縮しながら後退することで、アンビル6とハンマー51aとの回転方向の係止が一時的に解除された後、圧縮バネ51bが復元する力でハンマー51aが前進すると共に、ハンマー51aがアンビル6を回転方向に打撃する。
アンビル6は出力軸の一例で、ブラシレスモータ2の軸20aと同軸上に、ニードルベアリング60を介してハンマーユニットケース52に回転可能に支持され、ブラシレスモータ2の駆動力を、ハンマーユニット5を介して受けて回転すると共に、ハンマーユニット5により回転方向に打撃される。
アンビル6は、図示しないビットあるいはソケット等が着脱可能に装着されることで、回転方向への打撃を加えながら被締結物へのネジの締結が可能である。
<本実施の形態のハウジングの構成例>
図7は、本実施の形態のハウジングの一例を示す斜視図であり、各図を参照して、本実施の形態のハウジング10について説明する。ハウジング10は、ブラシレスモータ2の軸方向に沿った前後に分割される形状で、前ハウジング11Fと後ハウジング11Rを備える。
後ハウジング11Rは第1のハウジングの一例で、ブラシレスモータ2の外装を構成するモータケース部12Rと、ハンドル10Hの後部を構成する後ハンドル部13Rを備える。後ハウジング11Rは、モータケース部12Rと後ハンドル部13Rが樹脂の一体成形で構成され、前ハウジング11Fが取り付けられる分割面14Rが所定の形状で開口する。
後ハウジング11Rは、ベアリング24aを支持する軸支持部12Bを備える。軸支持部12Bは、モータケース部12Rの後面の内側に、ベアリング24aが嵌る形状の凸部を設けて構成される。軸支持部12Bは、ブラシレスモータ2の軸方向に沿ったベアリング24aの厚さに合わせて、モータケース部12Rの後面から内側に向けて突出する。ベアリング24aと軸支持部12Bにより軸受部24が構成され、軸受部24は、軸支持部12B及び軸支持部12Bに支持されたベアリング24aが、ファン3の凹部30に入る形態となる。
後ハウジング11Rは、ブラシレスモータ2の固定子21及び減速機4のインターナルギア42を支持する固定子支持部120と、インターナルギア42を支持するインターナルギア支持部121を備える。
固定子支持部120は、モータケース部12Rの側面の内側に、ブラシレスモータ2の軸方向に沿って延在する凹状の溝部を設けて構成される。固定子支持部120は、固定子21の位置規制部21aと、インターナルギア42の第1の位置規制部42aが挿入される。
インターナルギア支持部121は、モータケース部12Rの内面に、ブラシレスモータ2の径方向に凹状となる段差部を設けて構成され、インターナルギア42の第2の位置規制部42bが挿入される。
前ハウジング11Fは第2のハウジングの一例で、ハンマーユニット5の外装を構成するハンマーケース部12Fと、ハンドル10Hの前部を構成する前ハンドル部13Fを備える。前ハウジング11Fは、ハンマーケース部12Fと前ハンドル部13Fが樹脂の一体成形で構成され、後ハウジング11Rに取り付けられる分割面14Fが所定の形状で開口する。
後ハウジング11Rは、前ハウジング11Fを後ハウジング11Rに取り付けるネジ15が締結される穴部16R、16R、16Rを備える。また、前ハウジング11Fは、ネジ15が挿入される穴部16Fを備える。
穴部16R、16R、16Rは、ブラシレスモータ2の軸方向に沿って延在する。モータケース部12Rに設けられる穴部16Rは、ブラシレスモータ2の径方向において、固定子支持部120に取り付けられる固定子21及びインターナルギア支持部121に取り付けられるインターナルギア42の外側に設けられる。後ハンドル部13Rに設けられる穴部16Rは、ハンドル10Hが延在する上下方向の2か所に間隔を空けて設けられる。バッテリ取付部9に設けられる穴部16Rは、バッテリ取付部9の左右両側に設けられる。
穴部16Fは、ブラシレスモータ2の軸方向に沿って延在し、後ハウジング11Rの穴部16R、16R、16Rの位置に合わせて設けられる。
前ハウジング11F及び後ハウジング11Rは、制御基板100が取り付けられる制御基板取付部18bと、駆動基板101が取り付けられる駆動基板取付部18aを備える。制御基板取付部18bは、ハンドル10Hの下側で、バッテリ取付部9の上側に設けられる。駆動基板取付部18aは、ハンドル10Hの上側で、モータケース部12R及びハンマーケース部12Fの下側に設けられる。
<本実施の形態の制御基板及び駆動基板の構成例>
制御基板100は、制御基板ケース100aに収納され、図示しない樹脂で封止されることで、電子部品の防水、防塵が行われる。制御基板100は、バッテリ90と共に電源部を構成する。また、駆動基板101も同様に、駆動基板ケース101aに収納され、図示しない樹脂で封止されることで、電子部品の防水、防塵が行われる。駆動基板101は、ブラシレスモータ2と共に駆動部を構成する。
制御基板100と駆動基板101は、複数本の信号線100bにより接続される。また、制御基板100と駆動基板101は、複数本の電源線101bで接続される。更に、駆動基板101とセンサ基板102は、複数本の信号線102cと複数本の駆動線101cで接続される。
電源線101bは動力線の一例で、本例では+側である第1の電源線101bとGND側である第2の電源線101bで構成される。
制御基板100は、電源回路、表示用回路が設けられる。駆動基板101は、ゲート駆動回路、FETが設けられる。また、制御基板100と駆動基板101の両方にマイクロコンピュータが設けられる。制御基板100と駆動基板101の双方にマイクロコンピュータを設けることで、制御基板100と駆動基板101の間で、シリアル通信により信号の送受信を行うことができる。これにより、制御基板100と駆動基板101を接続する信号線100bの本数を減らすことができる。
<本実施の形態の配線導入部の構成例>
ハンドル10Hは、後ハウジング11Rの内部に配線導入部180Aを備える。配線導入部180Aは、ハンドル10Hの内部の空間で構成され、ハンドル10Hが延在する図3に矢印Aで示す上下方向に沿って、信号線100bと第1の電源線101b及び第2の電源線101b等が通される。
配線導入部180Aは、信号線100bと電源線101bを所定の組み合わせで分離する分離部181を備える。分離部181は分離手段の一例で、後ハウジング11Rの後側の内面から前側に向けて所定の高さ突出する凸部で構成される。
ハンドル10Hは、後ハウジング11Rの内部が、図3に矢印Bで示す左右方向に分離部181により仕切られ、分離部181で仕切られた部位では、配線導入部180Aが第1の配線導入部180と第2の配線導入部180に分離される。
後ハウジング11Rは、本例では、後側の内面から前側に向けて突出する2本のねじボス部16Raが、ハンドル10Hの上下方向に所定の間隔をあけて設けられ、各ねじボス部16Raに穴部16Rが形成される。そこで、分離部181は、2本のねじボス部16Raの間に設けられる。また、分離部181は、上側のねじボス部16Raとスイッチ取付部190の間に設けられる。なお、分離部181は、スイッチ取付部190の後方に設けても良い。
分離部181は、後ハンドル部13Rと一体に成型される。また、ねじボス部16Raの間に設けた分離部181は、後ハンドル部13R及びねじボス部16Raと一体に成型される。
配線導入部180Aは、複数本の信号線100bを結束する結束部材182を備える。結束部材182は分離手段の一例で、インシュロックと称す結束バンドで構成される。
配線導入部180Aは、本例では、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが第1の配線導入部180に通され、信号線100bが第2の配線導入部180に通される。これにより、配線導入部180Aは、分離部181で仕切られた部位では、信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが分離される。なお、スイッチ7と制御基板100が図示しない複数本の信号線により接続されており、この信号線も第2の配線導入部180に通される。
また、配線導入部180Aの少なくとも一部に分離部181を設けることで、分離部181が設けられていない部位でも、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが通る経路が第1の配線導入部180に沿って誘導され、信号線100bが通る経路が第2の配線導入部180に沿って誘導されて、互いが近づくことが抑制される。
更に、複数本の信号線100bを結束部材182で結束することで、信号線100bがばらけることが抑制され、信号線100bが電源線101bに近づくことが抑制される。
<本実施の形態のスイッチの構成例>
図8は、本実施の形態のスイッチの一例を示す断面図であり、次に、各図を参照して、本実施の形態のスイッチ7の詳細について説明する。
スイッチ7は、作業者により操作されるトリガ70と、トリガ70を介して押圧力を受ける荷重センサ71を有したセンサユニット74を備える。
トリガ70はスイッチ操作部の一例で、ハンドル10Hに設けられたスイッチ取付部190に取り付けられる支持部72に、矢印F及び矢印Rで示す方向に移動可能に取り付けられる。本例では、トリガ70に設けられたピン700が、支持部72に設けられた長穴720に入ることで、トリガ70が支持部72に移動可能に取り付けられると共に、移動量及び移動方向が規制される。
スイッチ7は、トリガ70とセンサユニット74の間にコイルバネ73が設けられ、トリガ70は、コイルバネ73により、荷重センサ71から離れる方向である矢印F方向に付勢される。
スイッチ7は、図1に示すハンドル10Hを握った手の所定の指である人差指でトリガ70を引く方向に力が加えられると、コイルバネ73を圧縮しながら、トリガ70が矢印R方向に移動する。また、トリガ70を引く力を弱めると、コイルバネ73が復元する力で、トリガ70が矢印F方向に移動する。
荷重センサ71は、荷重に応じて電気伝導度が変化する感圧導電性弾性部材710と、感圧導電性弾性部材710の電気伝導度の変化に応じて抵抗値が変化する可変抵抗を形成する基板711を備える。荷重センサ71は、感圧導電性弾性部材710及び基板711を覆う封止カバー712が取り付けられる。
感圧導電性弾性部材710は、ゴム等、非導電性の弾性体中に、カーボン等導電性を有した粒子が分散された構成である。感圧導電性弾性部材710は板状で、荷重を受けて撓む方向に弾性変形が可能であると共に、圧縮される方向に弾性変形が可能である。
基板711は、感圧導電性弾性部材710と対向する一方の面である表面に、互いが絶縁された一対の導体パターンが形成され、各導体パターンに配線713が接続される。封止カバー712は、ゴム等の弾性体で構成される。
センサユニット74は、荷重センサ71に対し、周囲からの異物の侵入を抑止する侵入抑止部材740を備える。侵入抑止部材740は、封止カバー712を露出させて荷重センサ71の一方の側を覆う荷重センサカバー部材741と、荷重センサ71の他方の側である封止カバー712と反対側の面を封止する荷重センサ支持部材742を備える。
センサユニット74は、荷重センサカバー部材741の挟持部744に荷重センサ71を入れた状態として、ネジ75を荷重センサ支持部材742に締結することで、荷重センサカバー部材741と荷重センサ支持部材742の間に荷重センサ71が挟持される。
荷重センサカバー部材741と荷重センサ支持部材742の間に荷重センサ71が挟持されると、封止カバー712が押圧されることで、荷重センサ71が封止されると共に、荷重センサ71の裏面側に封止された密閉空間747が形成される。
よって、センサユニット74では、荷重センサ71の内部に水分や埃が侵入することが抑制されると共に、基板711の裏面側に水分や埃が侵入することが抑制されるので、荷重センサ71の感圧導電性弾性部材710及び基板711に対する防水及び防塵構造が実現される。
センサユニット74は、トリガ70の移動方向に合わせて、支持部72に矢印F及び矢印Rで示す方向に移動可能に取り付けられる。センサユニット74は、支持部72との間にコイルバネ76が入れられて、トリガ70に近づく方向である矢印F方向に付勢される。また、センサユニット74は、支持部72に設けられたピン721に規制部750が入ることで、コイルバネ76に付勢されることによる矢印F方向の移動量、及び、トリガ70を介して押圧されることによる矢印R方向の移動量が規制される。これにより、センサユニット74及びコイルバネ76と、ピン721及び規制部750等で荷重逃がし機構が構成される。
スイッチ7は、トリガ70が引かれていない状態では、荷重センサ71の抵抗値は無限大であり、荷重センサ71は非導通の状態である。
スイッチ7は、トリガ70が引かれて矢印R方向に移動すると、トリガ70で封止カバー712が押されることで、封止カバー712が弾性変形することにより荷重センサ71の感圧導電性弾性部材710が押される。
荷重センサ71は、感圧導電性弾性部材710が押圧されて変形すると、変形量に応じて抵抗値が変化する特性を有する。荷重の増加により感圧導電性弾性部材710の変形量が増加して、抵抗値が所定の値に減少すると、荷重センサ71が導通した状態となる。また、荷重センサ71が導通した状態から、荷重の更なる増加による感圧導電性弾性部材710の変形量の増加に伴い、抵抗値が更に減少する。
スイッチ7は、トリガ70を付勢するコイルバネ73より、センサユニット74を付勢するコイルバネ76の方が、反力が強く構成される。これにより、通常の力でトリガ70を引く操作では、トリガ70が矢印R方向に移動することで、トリガ70及び封止カバー712を介して感圧導電性弾性部材710が押圧される。
但し、封止カバー712及び感圧導電性弾性部材710で許容される変形量を超えた場合、更に、トリガ70に所定以上の大きさの力が掛かった場合には、コイルバネ76を圧縮させてセンサユニット74が矢印R方向に移動し、荷重センサ71が退避する。
トリガ70の移動量が最大となっても、センサユニット74が矢印R方向に移動可能となるように、ピン721と規制部750でセンサユニット74の移動量を設定することで、トリガ70を引く過程のみならず、トリガ70を引ききった状態であっても、荷重センサ71が矢印R方向に退避可能であり、荷重センサ71に所定以上の荷重が掛かることを抑制することができる。
<本実施の形態のバッテリ取付部の構成例>
次に、各図を参照して、本実施の形態のバッテリ取付部9について説明する。まず、バッテリ取付部9に取り付けられるバッテリ90の構成について説明すると、バッテリ90は、図2に示すように、矢印Cで示す前後方向への移動でインパクトドライバ1Aに挿抜される。バッテリ90は、左右方向の両側に、外側方向に突出する一対のガイド凸部91と、内側方向に窪む一対のガイド凹部92を備える。
ガイド凸部91とガイド凹部92は、矢印Cで示すバッテリ90の挿抜方向に沿って延在する。
次に、バッテリ取付部9について説明する。バッテリ取付部9は、図3に矢印Bで示す左右方向の両側に一対のガイドレール部9Aを備える。ガイドレール部9Aはレール部の一例で、レール凹部94とレール凸部95を備える。
レール凹部94は、上述したバッテリ90のガイド凸部91が嵌る形状の一対の凹部を設けて構成される。また、レール凸部95は、バッテリ90のガイド凹部92が嵌る形状の一対の凸部を設けて構成される。
インパクトドライバ1Aは、手が通されるストラップ10Sと、ベルト等の被係止部に掛けられるフック10Gがバッテリ取付部9に取り付けられる。
ストラップ10Sは、利き手によらず手を通してハンドル10Hを握れるようにするため、バッテリ取付部9の後面側に取り付けられる。
フック10Gは、利き手に応じて体の右側あるいは左側の何れかにインパクトドライバ1Aを掛けられるようにするため、ハンドル10Hの左右を選んで取り付けが可能である。
インパクトドライバ1Aは、ストラップ10Sとフック10Gを支持可能な機能部品支持部材17と、機能部品支持部材17が取り付けられる機能部品取付部11Rdを備える。機能部品取付部11Rdは、後ハウジング11Rの内面に、ガイドレール部9Aの位置に合わせて設けられる。
<本実施の形態のハウジングの組立例>
制御基板100は、後ハウジング11Rの制御基板取付部18bに取り付けられる。また、駆動基板101は、後ハウジング11Rの駆動基板取付部18aに取り付けられる。
第1の電源線101b及び第2の電源線101bは、分離部181が設けられている部位では、第1の配線導入部180に通される。また、信号線100bは、分離部181が設けられている部位では、第2の配線導入部180に通される。
更に、第1の電源線101b及び第2の電源線101bは、分離部181が設けられていない部位では、信号線100bと近づかないような経路で配線導入部180Aに通される。また、信号線100bは、分離部181が設けられていない部位では、第1の電源線101b及び第2の電源線101bと近づかないような経路で配線導入部180Aに通される。
スイッチ7は、後ハウジング11Rのスイッチ取付部190に支持部72が取り付けられる。
ブラシレスモータ2は、固定子21の位置規制部21aが固定子支持部120に挿入されて、後ハウジング11Rのモータケース部12Rに取り付けられる。
また、減速機4は、インターナルギア42の第1の位置規制部42aが固定子支持部120に挿入され、第2の位置規制部42bがインターナルギア支持部121に挿入されて、後ハウジング11Rのモータケース部12Rに取り付けられる。
ハンマーユニット5は、後ハウジング11Rのモータケース部12Rに取り付けられた減速機4に取り付けられる。
後ハウジング11Rに前ハウジング11Fが取り付けられ、ネジ15が穴部16R、16R、16Rに締結されると、減速機4のインターナルギア42がハンマーユニットケース52で軸方向に押圧される。これにより、減速機4及びブラシレスモータ2が後ハウジング11Rに固定される。また、前ハウジング11Fにハンマーユニット5が固定される。
前ハウジング11Fが後ハウジング11Rに取り付けられると、バッテリ取付部9は、レール凹部94とレール凸部95が、矢印Aで示すバッテリ90の挿抜方向であるインパクトドライバ1Aの前後方向に沿って延在する。
また、後ハウジング11Rに前ハウジング11Fが取り付けられると、機能部品支持部材17が機能部品取付部11Rdに固定される。機能部品支持部材17が機能部品取付部11Rdに固定されると、ストラップ10Sに通された軸部10Saが機能部品支持部材17で支持される。また、フック10Gを固定するネジ10Gbが締結される図示しないナットが機能部品支持部材17で支持される。
<本実施の形態の配線導入部の効果例>
第1の配線導入部180と第2の配線導入部180は分離部181で仕切られているので、信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bは、互いが近づいて接しないように分離部181で分離される。なお、分離部181が設けられていない部位でも、信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bは、互いが近づかないような経路を通る。
信号線100bに流れる電流の大きさは、数ミリアンペアから100ミリアンペア程度である。これに対し、電源線101bに流れる電流の大きさは、最低で2~3アンペア、最大で100アンペア程度である。このため、電源線101bに流れる電流の変動幅は、信号線100bに流れる電流の変動幅より大きい。このため、信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが接する、または接するように近づいていると、第1の電源線101b及び第2の電源線101bをパルス状の電流が流れることによる電流の変動等により発生するノイズが、信号線100bを通る信号に影響を及ぼし、ブラシレスモータ2が誤作動する可能性がある。
これに対し、本実施の形態では、第1の配線導入部180と第2の配線導入部180が分離部181で仕切られているので、信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが、所定の距離以下に近づかない。
また、分離部181が設けられていない部位でも、分離部181が設けられている部位における信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bの経路が維持され、互いが近づくことが抑制される。
更に、複数本の信号線100bを結束部材182で結束することで、信号線100bがばらけることが抑制され、信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが互いに近づくことが抑制される。これにより、第1の電源線101b及び第2の電源線101bで発生するノイズの信号線100bを通る信号への影響を抑制することができる。
また、前ハウジング11Fと後ハウジング11Rが前後に分割される構成では、ハンドル10Hの内部を左右に仕切る分離部181を設けて、信号線100bと、第1の電源線101bと第2の電源線101bを分離することができる。これにより、制御基板100及び駆動基板101における信号線100b及び第1の電源線101bと第2の電源線101bの引き出し位置に応じて、配線の長さを抑制できるような経路を構成することができる。
なお、2本のねじボス部16Raの間の分離部181で分離された信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが、分離部181が設けられている空間から前ハウジング11F内の空間側に移動すると、分離部181による仕切りが無くなるので、信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが接する可能性がある。
このため、2本のねじボス部16Raが入る2か所に穴部が設けられた図示しない抑え部材を備え、抑え部材をねじボス部16Raに取り付けることで、信号線100bと、第1の電源線101b及び第2の電源線101bが、分離部181が設けられている空間から前ハウジング11F内の空間側へ移動することを抑制できるようにしても良い。
また、第1の電源線101bと第2の電源線101bを結束部材182で結束しても良い。更に、信号線100b及び第1の電源線101bと第2の電源線101bのいずれも、結束部材182による結束を行わなくても良い。
<本実施の形態のハウジングの効果例>
ハウジングが左右に分割する形態であると、ネジが締結される穴部を設ける位置が、固定子とインターナルギアの間等、被駆動部構造体の間となる。このため、軸方向に沿った長さが長くなる。
これに対し、前ハウジング11Fと後ハウジング11Rが前後に分割される形状では、モータケース部12Rに設けられる穴部16Rは、ブラシレスモータ2の径方向において、ブラシレスモータ2及び減速機4の外側に設けることができる。
これにより、ブラシレスモータ2と減速機4の間等にネジが締結される穴部及び穴部が形成されるねじボス部を設ける必要が無く、インパクトドライバ1Aにおいて、ブラシレスモータ2の軸方向に沿った長さを短縮できる。
また、ハウジングが左右に分割する形態であると、ブラシレスモータの軸に挿入されたベアリングの支持部が、軸方向に直交する左右に分割された形状となる。このため、軸方向に沿ってベアリングの前後に設けられた部材の間に、支持部が通る空間を設けなければ、ハウジングを組み立てることができない。これにより、ベアリングの前後の部材の間に、ベアリングの厚さ以上の空間が必要であり、インパクトドライバの軸方向に沿った長さが長くなる。
これに対し、前ハウジング11Fと後ハウジング11Rが前後に分割される形状では、軸方向に沿ってベアリング24aの前後に設けられた部材の一方であるファン3の凹部30に、ベアリング24a及びベアリング24aを支持する軸支持部12Bが入る形態とすることができる。
これにより、ベアリング24aの前後に設けられた部材の他方であるモータケース部12Rの後面と、ファン3との間に、ベアリング24aの厚さ以上の空間は不要であり、インパクトドライバ1Aにおいて、ブラシレスモータ2の軸方向に沿った長さを短縮できる。
更に、軸支持部12Bは、ファン3の凹部30に入る形態となるので、モータケース部12Rの後面から内側に向けて突出し、モータケース部12Rの後面において、外側に向けての突出が抑制された形状とすることができる。これにより、インパクトドライバ1Aにおいて、ブラシレスモータ2の軸方向に沿った長さを短縮できる。
<本実施の形態のブラシレスモータの作用効果例>
ブラシレスモータ2は、ハウジング10の側面に設けた第1の通気口10aから吸い込まれた空気が、空気口28から空隙部23を通り、ハウジング10の後部側面に設けた第2の通気口10bから排出される空気の流路が形成される。
ブラシレスモータ2は、回転子20が回転することでファン3が回転すると、第1の通気口10aから吸い込まれた空気が、空気口28から空隙部23を通り、第2の通気口10bから排出されることで、駆動コイル22等が冷却される。
ブラシレスモータ2は、空気口28と第1の通気口10aが、円周方向に位置をずらして設けられ、空気口28が第1の通気口10aに直接露出しない構成である。これにより、空気の流れが阻害されることを抑制しつつ、固定子21内に粉塵等が吸い込まれることを抑制することができる。
また、ブラシレスモータ2は、スロット22aの形成位置に合わせて基板取付部27が設けられることで、空気口28と空隙部23が空気の流れる方向に対して直列した配置となる。これにより、基板取付部27が空気口28から駆動コイル22の間に通る空気の妨げにならず、駆動コイル22等の冷却性が向上する。
更に、ブラシレスモータ2は、センサ基板102において、ホールセンサ102aを回転子20及び固定子21に対向する面とは反対側の面に設けることで、空気口28から駆動コイル22間に吸い込まれる空気の流路中にホールセンサ102aが存在せず、空気口28から吸い込まれる空気に含まれる粉塵がホールセンサ102aに接触しない。
また、センサ基板102と回転子20の距離を近づける配置としても、経年劣化等でホールセンサ102aが回転子20に接触することはない。更に、上述したように、スロット22aの形成位置に合わせて基板取付部27が設けられることで、空気口28の軸方向に沿った長さを短くしても、駆動コイル22等の冷却性の低下が抑制される。これにより、センサ基板102と回転子20の距離を近づける配置として、インパクトドライバ1Aの軸方向に沿った長さを短くすることができる。
<本実施の形態のスイッチの効果例>
感圧導電性弾性部材710を備えた荷重センサ71を使用したスイッチ7では、摺動式あるいは回転式等、機械的な可変抵抗を備える必要がない。従来、トリガのストロークは、可変抵抗の可動範囲によって決まっていたが、スイッチ7では、トリガ70のストロークを決定する際の自由度が向上する。また、機械的な可変抵抗を備える構成と比較して、可動する部品を少なくでき、スイッチ7の小型化を図ることができる。
<本実施の形態の配線導入部の変形例>
図9及び図10は、配線導入部の変形例を示すインパクトドライバの前ハウジングを外した正面図である。ハンドル10Hは、後ハウジング11Rの内部に配線導入部180Bを備える。配線導入部180Bは、ハンドル10Hの内部の空間で構成され、ハンドル10Hが延在する図9に矢印Aで示す上下方向に沿って、信号線100bと第1の電源線101b及び第2の電源線101b等が通される。
配線導入部180Bは、信号線100bと電源線101bを所定の組み合わせで分離する結束部材182を備える。結束部材182は分離手段の一例で、インシュロックと称す結束バンドで構成される。
2本の電源線101bのうち、GND側である第2の電源線101bは、電位の基準となる。そこで、図9に示す例では、複数本の信号線100bを結束部材182で結束し、第1の電源線101bよりも第2の電源線101bに近づけて配置する。
これにより、図3等に示す分離部181を設けない構成でも、信号線100bと第1の電源線101bが近づくことが抑制される。よって、第1の電源線101bで発生するノイズの信号線100bを通る信号への影響を抑制することができる。
なお、複数本の信号線100bを結束部材182で第2の電源線101bに結束し、第1の電源線101bから離して配置するようにしても良い。第2の電源線101bは、信号線100bと比較して径が太く、剛性が高い。このため、信号線100bと第2の電源線101bを結束部材182で結束することで、信号線100bの経路を第2の電源線101bで規制して、信号線100bが第1の電源線101bに近づかないようにすることができる。
また、ハンドル10H内の所定の位置に、結束部材182で信号線100bを結束できる構成を備えても良い。更に、複数本の信号線100bを結束部材182で結束せず、第1の電源線101bよりも第2の電源線101bに近づけて配置しても良い。ここで、図10に示すように、複数本の信号線100bを結束部材182で結束し、第2の電源線101bよりも第1の電源線101bに近づけて配置しても良い。
図11は、配線導入部の他の変形例を示すインパクトドライバの前ハウジングを外した正面図である。ハンドル10Hは、後ハウジング11Rの内部に配線導入部180Cを備える。配線導入部180Cは、ハンドル10Hの内部の空間で構成され、ハンドル10Hが延在する図11に矢印Aで示す上下方向に沿って、信号線100bと第1の電源線101b及び第2の電源線101b等が通される。
第1の電源線101b及び第2の電源線101bは、ツイストペアケーブルと称す撚り対線で構成される。撚り対線は、ノイズの放射が抑制されるので、第1の電源線101b及び第2の電源線101bを撚り対線で構成することで、図3等に示す分離部181を設けない構成でも、ノイズの信号線100bを通る信号への影響を抑制することができる。なお、第1の電源線101b及び第2の電源線101bをシールドケーブルで構成しても良い。
<本実施の形態の電動工具の変形例>
なお、以上の説明では、電動工具としてインパクトドライバ例に説明したが、打撃機構を有していない電動ドライバ、電動のこぎり、電動やすり等に適用可能である。また、駆動部としてブラシレスモータを例に説明したが、駆動部はブラシ付モータでも良い。
更に、本実施の形態のインパクトドライバでは、制御基板と駆動基板を独立した構成としたが、制御基板と駆動基板の機能を1枚の電気制御基板で実現し、ハンドルの下側に電気制御基板を配置して、ハンドルの内部を配線導入部とした電動工具にも適用可能である。
また、ハウジングが左右に分割する構成の電動工具にも適用可能である。この場合、ハンドルの内部で、配線導入部を前後方向に仕切るように分離部を備える。但し、スイッチが設けられる位置では、スイッチの前側に配線を通すことができないので、スイッチの左右に配線を通すような経路を構成すると良い。
1A・・・インパクトドライバ、2・・・ブラシレスモータ、20・・・回転子、20a・・・軸、21・・・固定子、3・・・ファン、30・・・凹部、4・・・減速機、5・・・ハンマーユニット、6・・・アンビル、7・・・スイッチ、8・・・正逆切り替えスイッチ、9・・・バッテリ取付部、9A・・・ガイドレール部、90・・・バッテリ、91・・・ガイド凸部、10・・・ハウジング、10H・・・ハンドル、11R・・・後ハウジング、11F・・・前ハウジング、16R、16R、16R・・・穴部、16Ra・・・ねじボス部、100・・・制御基板、100b・・・信号線、101b・・・電源線(動力線)、101b・・・第1の電源線、101b・・・第2の電源線、180A、180B、180C・・・配線導入部、180・・・第1の配線導入部、180・・・第2の配線導入部、181・・・分離部(分離手段)、182・・・結束部材(分離手段)

Claims (5)

  1. 電気の供給を受ける駆動部と、
    前記駆動部に電気を供給する電源部と、
    前記駆動部と前記電源部が設けられるハウジングと、
    手で把持されるハンドルと、
    前記駆動部と前記電源部を接続する動力線と、
    前記駆動部と前記電源部を接続する信号線と、
    前記ハンドルに設けられ、前記動力線と前記信号線が通る配線導入部を備え、
    前記動力線は、+側の第1の動力線と、GND側の第2の動力線を備え、
    前記配線導入部は、前記動力線のうち、少なくとも前記第1の動力線を前記信号線と分離する分離手段を備え
    前記分離手段は、前記配線導入部に突出して前記配線導入部を少なくとも2つの空間に仕切る分離部を備え
    ことを特徴とする電動工具。
  2. 前記分離手段は、複数本の前記信号線と、前記第1の動力線及び前記第2の動力線の何れかまたは双方を結束する結束部材を備えた
    ことを特徴とする請求項1に記載の電動工具。
  3. 電気の供給を受ける駆動部と、
    前記駆動部に電気を供給する電源部と、
    前記駆動部と前記電源部が設けられるハウジングと、
    手で把持されるハンドルと、
    前記駆動部と前記電源部を接続する動力線と、
    前記駆動部と前記電源部を接続する信号線と、
    前記ハンドルに設けられ、前記動力線と前記信号線が通る配線導入部を備え、
    前記動力線は、+側の第1の動力線と、GND側の第2の動力線を備え、
    前記配線導入部は、前記動力線のうち、少なくとも前記第1の動力線を前記信号線と分離する分離手段を備え、
    前記分離手段は、複数本の前記信号線と、前記第1の動力線及び前記第2の動力線の何れかまたは双方を結束する結束部材を備えた
    ことを特徴とする電動工具。
  4. 前記結束部材は、複数本の前記信号線を結束し、複数本の前記信号線を前記第1の動力線に対して前記第2の動力線に近づけて分離す
    ことを特徴とする請求項2または請求項3に記載の電動工具。
  5. 前記配線導入部は、前記分離部で仕切られた部位が、第1の配線導入部と第2の配線導入部に分離され、前記分離が設けられていない部位では、前記第1の動力線及び前記第2の動力線前記信号線のいずれかまたは双方の剛性によって、前記第1の動力線及び前記第2の動力線と、前記信号線が、前記第1の配線誘導部または前記第2の配線誘導部に沿って誘導される
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の電動工具。
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