JP7107240B2 - 二次電池の再利用判定システム - Google Patents
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Description
本開示は、二次電池の再利用判定システムに関し、より特定的には、回収された二次電池が再利用できるか否かを判定する技術に関する。
ハイブリッド車および電気自動車などの電動車両には、走行用の電池が搭載されている。この電池は、時間の経過または走行距離の増加に従って劣化する。電池は、たとえば電動車両の廃車の際に電動車両から取り外されて回収され、その劣化の進行度合いに応じて再利用できるか否かが判定される。
この判定に関し、様々な技術が提案されている。たとえば特開2017-050115号公報(特許文献1)は、使用済みの入出力特性が低下した非水電解液二次電池が再利用可能か否かについて、判断する方法が開示されている。この方法では、電極体中の塩濃度ムラおよび液枯れに起因する入出力特性の低下を考慮し、より正確に電池を選別することが可能である。この方法では、所定時間、高温条件下において電池を保管し、保管後に測定した内部抵抗に基づいて二次電池の再利用の可否を判断する。
特開2017-050115号公報(特許文献1)に開示された方法は、高温条件において保管される工程を経ることから、電解液の粘度の低下または電解液の対流を生じさせ、塩濃度ムラおよび液枯れを効率的に解消することができるため、再利用可能な二次電池の正確な選別が可能となる。しかしながら電極自体に抵抗ムラがある場合には、正確な選別が困難になる恐れがある。また、判定する電池の全数に対して高温条件に保管し塩濃度ムラ等を解消するのは、リユースまたはリビルドされずリサイクルされる電池については無駄な処理である。
本開示は上記課題を解決するためになされたものであり、その目的は、回収された電池(二次電池)が再利用できるか否かを判定する再利用判定システムにおいて、電池の再利用の可否の判定時間を短縮するとともに精度を向上させることである。
本開示は、回収された二次電池が再利用できるか否かを判定する、二次電池の再利用判定システムに関する。二次電池の再利用判定システムは、充電時または放電時に判定対象電池の電池容量および判定対象電池に生じる熱流を取得するデータ取得部と、測定された電池容量が第1しきい値以上であり、かつ、測定された熱流が第2しきい値以下である場合に、判定対象電池が再利用可能と判定する再利用可否判定部とを備える。
上記構成によれば、熱流の検出によって電極自体の抵抗ムラによる発熱も早期に検出可能となる。また、電池容量の判定を行ないながら熱流による判定も併せて行なうので、電池容量の測定完了を待たずとも、再利用不可の電池を分別することが可能となる。
本開示によれば、回収された二次電池が再利用できるか否かを判定する再利用判定システムにおいて、二次電池の再利用の可否の判定時間を短縮させることができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
以下に示す実施の形態においては、二次電池の再利用の一例として、車載用電池を再利用する場合を例に説明する。しかし、本開示において、再利用の可否の判定対象とする二次電池の用途は、車載用に限定されない。さらに、本開示に係る「二次電池」は組電池の状態であってもよく、単電池(セル)の状態であってもよい。
<車載用組電池の再利用>
図1は、車載用組電池の再利用を説明するための概念図である。図1を参照して、車両1は、ハイブリッド車、電気自動車または燃料自動車である。車両1には、走行用の組電池10が搭載されている。組電池10は、たとえばリチウムイオン二次電池の組電池であって、複数のセル11(図2参照)を含む。組電池10は、ディーラ(販売店)または修理工場等において車両1から取り外されて回収される。
図1は、車載用組電池の再利用を説明するための概念図である。図1を参照して、車両1は、ハイブリッド車、電気自動車または燃料自動車である。車両1には、走行用の組電池10が搭載されている。組電池10は、たとえばリチウムイオン二次電池の組電池であって、複数のセル11(図2参照)を含む。組電池10は、ディーラ(販売店)または修理工場等において車両1から取り外されて回収される。
回収された組電池10は、再利用判定システム3により、再利用できるか否かが判定される。再利用可能と判定された組電池は、他の車両2Aに搭載されたり、工場2Bにおける定置用組電池として再利用されたりする。定置用組電池の用途は特に限定されず、住宅または店舗等において使用されてもよい。一方、再利用可能と判定された組電池には、その材料を再資源化するためのリサイクルが行なわれる。
なお、組電池の再利用は、リユースおよびリビルトに大別される。リユースの場合、回収された組電池は、出荷検査を経て、そのままリユース品として出荷される。リビルトの場合、たとえば、回収された組電池は、一旦単電池に分解される。分解された単電池のうちそのまま利用可能な単電池が組み合わされ、新たな組電池が製造される。新たに製造された組電池は、出荷検査を経て、リビルト品として出荷される。以下に説明する実施の形態において、組電池の再利用とは、リユースおよびリビルトを包括したものである。
<組電池の構成>
図2は、組電池10に含まれる各セル11の構成の一例を示す図である。セル11のケース111上面は蓋体112によって封止されている。蓋体112には、正極端子113および負極端子114が設けられる。正極端子113および負極端子114の各々の一方端は、蓋体112から外部に突出している。正極端子113および負極端子114の各々の他方端は、ケース111内部において、内部正極端子および内部負極端子(いずれも図示せず)にそれぞれ電気的に接続されている。
図2は、組電池10に含まれる各セル11の構成の一例を示す図である。セル11のケース111上面は蓋体112によって封止されている。蓋体112には、正極端子113および負極端子114が設けられる。正極端子113および負極端子114の各々の一方端は、蓋体112から外部に突出している。正極端子113および負極端子114の各々の他方端は、ケース111内部において、内部正極端子および内部負極端子(いずれも図示せず)にそれぞれ電気的に接続されている。
ケース111内部には電極体115が収容されている(図2ではケース111を透視して破線で示す)。電極体115は、たとえば、セパレータ118を介して積層された正極シート116と負極シート117とが筒状に捲回されることにより形成されている。
正極シート116は、集電箔と、集電箔の表面に形成された正極活物質層(正極活物質、導電材およびバインダを含む層)とを含む。同様に、負極シート117は、集電箔と、集電箔の表面に形成された負極活物質層(負極活物質、導電材およびバインダを含む層)とを含む。セパレータ118は、正極活物質層および負極活物質層の両方に接するように設けられている。電極体115(正極活物質層、負極活物質層およびセパレータ118)は、電解液により含浸されている。
正極シート116、負極シート117、セパレータ118および電解液の材料としては、従来公知の各種材料を用いることができる。一例として、正極シート116の正極活物質には、ニッケルが用いられる。正極活物質は、ニッケルに加えて、たとえばコバルト、マンガン、アルミニウム等の他の金属のうちの少なくとも1つをさらに含む。正極活物質は、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)であってもよい。負極シート117には、たとえばカーボンが用いられる。セパレータ118には、たとえばポリオレフィンが用いられる。電解液は、有機溶媒と、リチウムイオンと、添加剤とを含む。
ただし、セル11の構成要素の材料は、上記の材料に限定されるものではない。また、電極体115を捲回体にすることは必須ではなく、電極体115は捲回されていない積層体であってもよい。さらに、図2には角型電池の例を示すが、各セル11の形状は任意の形状とすることができ、たとえば円筒型電池であってもよい。
一般に、電池の再利用判定では、電池の劣化の進行度合いを評価するためのパラメータの1つとして内部抵抗が用いられる。より詳細には、電池の内部抵抗が所定のしきい値未満の場合には、当該電池は再利用できると判定され、電池の内部抵抗がしきい値以上の場合には、当該電池は再利用できないと判定される。
このように電池の内部抵抗を測定するには、通常は、(i)事前に設定したSOCに電池を調整する工程、(ii)事前に設定した電流値で放電または充電する工程、が存在する。これらの工程を実施するには、少なくとも1時間を要し、電池の再利用判定にコストがかかる一因となっている。
そこで、本実施の形態では、内部抵抗を測定する代わりに容量測定時に熱流束センサを利用して内部抵抗情報を熱流情報として取得することで、内部抵抗が高い電池を早期に再利用不能と判定することとした。本実施の形態の再利用判定システム3に電池をセットすると、熱流束センサ360がセル11に装着される。熱流束センサ360の大きさは、たとえばセル11の平面部を覆う大きさとし、熱流束センサ360は平面部の熱流の分布を測定することが可能に構成される。測定点の数は、特に限定しないが、図2には平面部を3分割した例を示す。熱流束センサ360は分割された領域の各々の熱流Q1,Q2,Q3を出力する。測定される発熱量は、充電時または放電時のジュール熱Jである。充電または放電の電流I、内部抵抗Rとジュール熱Jの関係はJ=I2Rであらわされるので、短時間の充電または放電を行ない、その時の熱流Q1~Q3と電流とを測定しておけば、内部抵抗Rを計算することが可能である。これにより、電池の再利用の可否を短時間で判定することができる。
また、熱流束センサ360でセル11を分割した領域の熱流Q1~Q3の最大値および最小値などから熱流分布を検出することにより、リユースのための高温保存処理で回復できない電極の抵抗ムラが生じていることもわかる。電極に抵抗ムラが生じている電池を排除しリサイクルに回すことができるため、リユースする電池の品質も向上させることができる。
図3は、図1に示した再利用判定システム3の構成を概略的に示す回路ブロック図である。図3を参照して、再利用判定システム3は、車両1から回収された組電池10が分解されたセル11(単電池)が設置可能に構成される。再利用判定システム3は、判定装置300と、インバータ310と、コンバータ320と、電圧センサ330と、電流センサ340と、温度センサ350と、熱流束センサ360とを備える。
インバータ310は、判定装置300からの指令に応答して、外部電源(たとえば系統電源)4Aから供給された交流電力を直流電力に変換し、セル11を充電する。
コンバータ320は、判定装置300からの指令に応答して、セル11から放電された直流電力の電圧変換を行ない、外部負荷4Bに供給する。外部負荷4Bは、セル11から供給された電力を消費する。
電圧センサ330は、セル11(複数のセル11から構成されるモジュールであってもよい)の電圧Vbを検出する。電流センサ340は、セル11に入出力される電流Ibを検出する。温度センサ350は、セル11の温度Tbを検出する。各センサは、その検出結果を示す信号を判定装置300に出力する。熱流束センサ360は、セル11の熱流Q1,Q2,Q3を検出し、これを示す信号を判定装置300に出力することによって、熱流分布を判定装置に送信する。
判定装置(制御装置)300は、いずれも図示しないが、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)およびRAM(Random Access Memory)などのメモリと、入出力インターフェイスとを含んで構成される。判定装置300は、各センサからの信号に基づき、予めROMに格納されたプログラムをCPUがRAMに読み出して実行することによって、組電池10の劣化の進行度合いを推定するとともに、組電池10のリフレッシュ充放電(リフレッシュ量およびリフレッシュ回数)を制御する。
より具体的には、判定装置300は、データ取得部301と、充放電制御部302と、再利用可否判定部305と、表示部306とを含む。
データ取得部301は、各センサ(電圧センサ330、電流センサ340、温度センサ350および熱流束センサ360)からの信号を受け、セル11に関する様々なデータ(情報)を取得する。特に、データ取得部301は、充電時または放電時に判定対象電池であるセル11の電池容量およびセル11に生じる熱流Q1,Q2,Q3を取得する。データ取得部301は、取得したデータを充放電制御部302に出力する。
充放電制御部302は、セル11の充放電(リフレッシュ充放電を含む)を制御する。より具体的には、充放電制御部302は、各センサからの信号を監視しながら、セル11が充電されるようにインバータ310を制御したり、セル11が放電されるようにコンバータ320を制御したりする。
再利用可否判定部305は、充放電制御部302によりリフレッシュ充放電を実行中のセル11について、再利用が可能であるか否かを判定する。再利用可否判定部305は、測定された電池容量が第1しきい値C以上であり、かつ、測定された熱流Q1,Q2,Q3が第2しきい値A以下である場合に、判定対象電池が再利用可能と判定する。
好ましくは、データ取得部301は、複数の領域の熱流を検出可能に構成された熱流束センサ360によって判定対象電池(セル11)の熱流分布を取得する。再利用可否判定部305は、さらに、熱流の最大値Qmaxおよび最小値Qminの比で表される熱流分布ΔQを検出し、熱流分布ΔQが第3しきい値Bを超える場合には、判定対象電池が再利用不可能と判定する。この判定手法の詳細については図4を用いて後述する。
再利用可否判定部305による判定結果は、表示部306に出力される。表示部306は、たとえばディスプレイにより実現され、再利用可否判定部305による判定結果を表示する。作業者は、表示部306に表示されたセル11の判定結果を確認して、セル11を再利用するかリサイクルするかを最終的に判断することができる。
<再利用判定フロー>
図4は、本実施の形態における電池の再利用判定方法を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、車両1から回収されたセル11(または複数のセル11から構成されるモジュール)を判定装置300にセットし、判定装置300に設けられた判定開始ボタン(図示せず)が操作された場合にメインルーチン(図示せず)から呼び出されて実行される。また、このフローチャートに含まれる各ステップは、基本的には判定装置300によるソフトウェア処理によって実現されるが、判定装置300内に作製された専用のハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
図4は、本実施の形態における電池の再利用判定方法を説明するためのフローチャートである。このフローチャートは、車両1から回収されたセル11(または複数のセル11から構成されるモジュール)を判定装置300にセットし、判定装置300に設けられた判定開始ボタン(図示せず)が操作された場合にメインルーチン(図示せず)から呼び出されて実行される。また、このフローチャートに含まれる各ステップは、基本的には判定装置300によるソフトウェア処理によって実現されるが、判定装置300内に作製された専用のハードウェア(電気回路)によって実現されてもよい。
ステップS1において、判定装置300は、セル11の満充電容量C1の測定を開始する。満充電容量C1の算出手法には公知の手法を用いることができるので、詳細な説明は繰り返さない。満充電容量C1の算出時には、セル11に対する充電または放電が実行される。
ステップS2において、判定装置300は、充放電電流が流れたことによって変化する熱流Q1~Q3を熱流束センサ360によって測定する。そして、ステップS3において、判定装置300は、熱流Q1~Q3がしきい値A以下であるか否かを判断する。
図5は、充電または放電時の熱流を劣化した電池と新品の電池とで比較して示した図である。図5に示すように、電池の内部抵抗が一律に増加すると同じ電流を流した時の熱流は、基準となる新品の熱流に比べて増加している。熱流に相当するジュール熱Jは、J=I2Rであるので、熱流は抵抗に比例する。したがって、熱流束センサ360で検出される熱流Q1,Q2,Q3の各々がしきい値A(たとえば、新品電池の2倍)を超えた場合、内部抵抗が高いため再利用不可と判定できる。
再び図4に戻って、ステップS3において、熱流Q1,Q2,Q3がしきい値A以下である場合には(S3でYES)、判定装置300は、ステップS4において熱流分布がしきい値B以下であるか否かを判断する。
図6は、熱流分布について説明するための図である。電池サイズが大きかったり、使用中の充放電電流が大きかったりすると、電池の面内で抵抗の分布が生じやすい。図6には、一例として、電池中央部に対して端部の抵抗が低く、端部に電流が流れやすい場合を取り上げる。熱流Q1,Q2,Q3のうち最大値Qmaxと最小値Qminとの差が大きいと、部分的な内部抵抗の増加が著しいことがわかる。熱流分布ΔQをΔQ=Qmax/Qminと定義し、熱流分布ΔQがしきい値B(たとえば2倍)を超えた場合、内部抵抗のばらつきが大きいため再利用不可と判定できる。
再び図4に戻って、ステップS4において、熱流分布ΔQがしきい値B以下である場合には(S4でYES)、判定装置300は、ステップS5において満充電容量C1の測定が完了したか否かを判断する。
満充電容量C1の測定が完了していない場合(S5でNO)、判定装置300は、満充電容量C1の測定を継続しながら再びステップS2、S3、S4の処理を繰り返す。一方、満充電容量C1の測定が完了した場合(S5でYES)、判定装置300は、ステップS6において、満充電容量C1がしきい値C以上であるか否かを判断する。
熱流Q1~Q3がしきい値A以下、かつ熱流分布ΔQがしきい値B以下、かつ満充電容量C1がしきい値C以上であった場合(S6でYES)、ステップS7において電池は再利用可能と判断される。
一方、熱流Q1~Q3がしきい値Aを超えたか(S3でNO)、または熱流分布ΔQがしきい値Bを超えたか(S4でNO)、または満充電容量C1がしきい値C未満であった場合(S6でNO)、ステップS8において電池は再利用不可能と判断される。
ステップS7またはS8において電池の判定が行なわれると、このフローチャートの処理は終了する。
なお、図2、図3では、セルに再利用判定時に熱流束センサ360を装着することとしたが、予め組電池中に熱流束センサ360を複数配置しておき、組電池単位で図4に示すフローチャートと同様な手順で判定を行なっても良い。この場合、たとえば、セル11とセル11との間に熱流束センサ360を予め挟み込んだ組電池とし、熱流および熱流分布の各々について、正常時と内部抵抗増加時との差を検出し判定を行なっても良い。
以上説明したように、本実施の形態では、内部抵抗の増加を熱流束センサで行なうので、しばらく通電した後の温度の上昇を検出するよりも、再利用不可能な電池を短時間で検出することができる。
また、満充電容量を測定しながら熱流を併せて測定するので、熱流束センサによる追加の判定時間を設けなくても済む。再利用不可能な電池については、満充電容量を測定完了する前にそれが分かるので、リサイクルされる電池の満充電容量を測定するという無駄を省くことができる。
また、熱流束センサを用いた熱流分布を検出することにより、リユースのための処理で回復できない電極の抵抗ムラが生じていることもわかるため、リユースする電池の品質も向上させることができる。
最後に、再び図を参照して、本実施の形態について総括する。本実施の形態は、回収された二次電池が再利用できるか否かを判定する、二次電池の再利用判定システムに関する。図3に示す二次電池の再利用判定システム3は、充電時または放電時に判定対象電池であるセル11の電池容量およびセル11に生じる熱流Q1,Q2,Q3を取得するデータ取得部301と、測定された電池容量が第1しきい値C以上であり、かつ、測定された熱流Q1,Q2,Q3が第2しきい値A以下である場合に、判定対象電池が再利用可能と判定する再利用可否判定部305とを備える。
熱流は温度の上昇よりも早期に検出が可能であるので、熱流を容量とともに判定パラメータに追加することによって、不良電池を早期に排除し、判定の効率を上げることができる。
好ましくは、データ取得部301は、複数の領域の熱流を検出可能に構成された熱流束センサ360によって判定対象電池(セル11)の熱流分布を取得する。再利用可否判定部305は、さらに、熱流の最大値Qmaxおよび最小値Qminの比で表される熱流分布ΔQを検出し、熱流分布ΔQが第3しきい値Bを超える場合には、判定対象電池が再利用不可能と判定する。
熱流分布を判定に考慮することによって、電極部分の内部抵抗の上昇なども捉えることが可能となり、リユースとリサイクルの判別の精度を向上させることができる。
図4に示される本実施の形態に係る電池の再利用の可否を判定する方法は、充電時に判定対象電池の電池容量を測定する工程(S1,S5)と、充電時に判定対象電池に生じる熱流を測定する工程(S2)と、測定された電池容量が第1しきい値C以上であり、かつ、測定された熱流が第2しきい値A以下である場合に、判定対象電池が再利用可能と判定する工程(S3,S4,S6)とを備える。
好ましくは、熱流を測定する工程(S2)は、電池容量を測定する工程(S1-S5)中において、充電または放電による電流が流れている時に熱流を測定する。
このように、電池容量の測定中の充電または放電電流による熱流変化によって判別が行なわれるので、不良電池については電池容量の測定完了を待たずに不良と判別することができ、判別の効率が向上する。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,2A 車両、2B 工場、3 再利用判定システム、4A 外部電源、4B 外部負荷、10 組電池、11 セル、111 ケース、112 蓋体、113 正極端子、114 負極端子、115 電極体、116 正極シート、117 負極シート、118 セパレータ、300 判定装置、301 データ取得部、302 充放電制御部、305 再利用可否判定部、306 表示部、310 インバータ、320 コンバータ、330 電圧センサ、340 電流センサ、350 温度センサ、360 熱流束センサ。
Claims (1)
- 回収された二次電池が再利用できるか否かを判定する、二次電池の再利用判定システムであって、
充電時または放電時に判定対象電池の電池容量および前記判定対象電池に生じる熱流を取得するデータ取得部と、
測定された電池容量が第1しきい値以上であり、かつ、測定された熱流が第2しきい値以下である場合に、前記判定対象電池が再利用可能と判定する再利用可否判定部とを備える、二次電池の再利用判定システム。
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