JP7106388B2 - 農業管理システム - Google Patents
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Description
本発明は、上記したような従来技術の問題点を解決すべくなされたものであって、農作物の収穫位置を簡単に把握することができる農業管理システムを提供することを目的とする。
本発明の一態様の農業管理システムは、作業者の位置を検出する第1位置検出装置と、前記作業者の動作を検出する第1動作検出装置と、前記第1位置検出装置で検出した位置データと前記第1動作検出装置で検出した動作データとから、前記作業者が農作物の収穫を行った収穫位置を推定する収穫推定部と、時刻を計測する時計装置と、を備え、前記収穫推定部は、前記第1動作検出装置で検出した動作データの中から前記作業者による農作物の収穫動作を推定すると共に、推定した前記収穫動作に対応する時刻を収穫時刻とし、前記位置データに基づいて前記時刻に対応する前記作業者の移動経路と移動速度とを演算し、前記移動経路と前記移動速度と前記収穫時刻とから、前記移動経路上の前記農作業の収穫位置を決定する。
前記収穫推定部は、前記移動経路の前記始点の通過時刻、前記収穫時刻、前記移動速度、前記収穫動作にかかる時間、及び収穫個数から、前記作業者の移動距離を演算する。
前記第1動作検出装置は、前記作業者の動作として加速度を検出し、前記収穫推定部は、前記第1動作検出装置で検出した加速度データをフーリエ変換して、x、y、z成分の主要周波数と対応する振幅から成る6次元特徴ベクトルを生成し、当該6次元特徴ベクトルに対して主成分分析処理を行うことで得られた第1主成分及び第2主成分から、前記収穫動作を推定する。
前記農業管理システムは、前記収穫位置及び前記農作物の収穫を行った圃場に関する圃場データを記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記録された前記農作物の収穫位置に基づいて、前記圃場における前記農作物の前記収穫位置、又は畝と当該畝に作付けされた各農作物と当該各農作物の収穫の有無の状況を表示する収穫表示部と、を有する管理装置を備えている。
前記農業管理システムは、時刻を計測する時計装置を備え、前記収穫推定部は、前記第2動作検出装置で検出した動作データの中から前記作業者による農作物の収穫動作を推定すると共に、推定した前記収穫動作に対応する時刻を収穫時刻とする。
前記収穫推定部は、前記位置データに基づいて前記時刻に対応する前記農具の移動経路を演算し、前記移動経路と前記収穫時刻から前記農作物の収穫位置を決定する。
前記農業管理システムは、前記収穫位置を記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記録された前記農作物の収穫位置に基づいて、前記農作物の収穫状況を表示する収穫表示部と、を有する管理装置を備えている。
農業管理システムは、主に、農業に関する情報を管理するシステムである。詳しくは、農業管理システムは、農作物の収穫に関する情報を管理するシステムである。農作物は、主に、野菜類、果物類、いも類等である。この実施形態では、農作物は、白菜、キャベツ、ブロッコリー等であるとして説明を進める。
装着具18は、例えば、本体部17に取り付けられた2つの長尺状のバンドである。バンドは、柔軟性を有するが耐久性に優れる合成樹脂や皮革素材などによって形成されている。装着具18は、バンドを作業者の前腕部に巻きつけて、互いのバンドを締結することにより、本体部17を作業者に保持(装着)することができる。この実施形態では、装着具18として長尺状のバンドを例示したが、本体部17を作業者の体の特定部に装着また
は保持できるものであれば、どのような形状、素材のものであっても問題はない。例えば、装着具18は、本体部17を保持するための保持部を有した手袋、本体部17を脱着可能な固定部材を有したリストバンドであってもよい。
時計装置13は、当該時計装置にて計時した時刻(現在時刻)を携帯端末10の各種装置に送信する。例えば、時計装置13は、入出力装置16に算出した現在時刻を送信する。入出力装置16は、現在時刻を受信すると液晶表示画面上に表示している時刻情報を、受信した現在時刻に変更する。
第1位置検出装置11は、A-GPS(アシスト型GPS、Assisted GPS)等の衛星測位システム(Global Positioning System)に基づいて、装着者の現在位置(緯度・経度)を検出する装置である。携帯端末10を作業者に装着した場合、第1位置検出装置11は、作業者の位置(現在位置)を検出することができる。なお、GPSは、複数の測位衛星より送信される衛星位置情報と時刻信号を受信する。当該情報を受信したGPSは、測位衛星から送信される時刻信号が示す送信時刻と当該信号の受信時刻との差分より各測位衛星とGPS間の距離を算出することで、現在位置を検出(測位)することができる。また、A-GPSは、GPSで受信した衛星位置情報と合わせて、携帯電話通信網より得られる情報を補助的に利用して現在位置を算出する。具体的には、A-GPSは、携帯電話通信網を介して、その位置で受信できそうな測位衛星の衛星位置情報を取得することで、測位衛星の衛星位置情報が取得できない場合(例えば、屋内にいるような場合)でも現在位置を検出することができる。
動作)の推定に用いる。
図3は、横軸方向に時間、縦軸方向に加速度を示す継時の加速度データである。加速度データから時間区間T(図3の矩形SQ1が示す区間)のデータを抽出し、フーリエ変換を行うと、図4に示す時間区間T内の振幅・周波数特性図が得られる。次に、図4より主要周波数fmと振幅Am(図4の矩形SQ2が示すデータ)を検出し、x,y,z成分の主要周波数fmと振幅Amを合わせた6次元特徴ベクトルX(X=(fmx,Amx,fmy,Amy,fmz,Amz))を生成し、主成分分析処理を行う。
以上の結果から、加速度データに対して上述した処理を行えば、時間区間T中に収穫動作が行われたかどうかを判別可能であり、収穫作業中の全時間の動作データを時間区間Tで分割したデータに前記処理を行えば、収穫動作を行った全時刻を算出することができる。
表示部32は、管理装置30に設けられた電気・電子部品、当該管理装置30に格納されたプログラム等から構成されている。表示部32は、管理装置30に接続された外部端末40または管理装置30に直接接続された表示装置に対して、所定の画面を表示させる。
外部端末40は、スマートフォン、タブレット、PDA等の携帯端末、パーソナルコンピュータ(PC)等の固定端末である。本実施形態における携帯端末10も外部端末40の一形態といえる。
集アプリケーションの起動後に実行することができる。例えば、作業者は、収穫(刈取り)を開始する地点(場所)で携帯端末10を操作することで、情報収集アプリケーションの起動開始を行う。この場合、情報収集アプリケーションの起動開始と収穫開始地点WSとが一致する。
作業者は、畝に沿ってゆっくりと歩行しながら、畝の上で成長している農作物の熟成度合いを観察する。作業者は、観察中に出荷に適した熟成度合いの農作物を見つけると、当該農作物だけを収穫する。つまり、作業者は圃場内の畝沿いに歩行し、畝上の熟した農作物のみを選択して収穫していく。作業者は圃場内の農作物の観察、収穫を終えた時点で、携帯端末10に所定の操作を行う。所定の操作を行った時点で、携帯端末10による位置データ及び動作データの収集を終了することができる。なお、位置データ及び動作データの収集を終了したときの作業者の位置を収穫完了地点WEとしてもよい。
図7は、収穫時情報を取得するところから収穫時刻を決定するまでの処理フローを示している。図7を用いて、動作データから収穫時刻を算出する処理、即ち、収穫推定部34の処理について詳しく説明する。
未処理の加速度データがあれば(S2、Yes)、未処理の加速度データを先頭(時刻が早いもの)からT秒間分抽出する、即ち、所定の抽出時間Tで区切り(S3)、所定の抽出時間Tで抽出した加速度データに対してフーリエ変換を実行する(S4)。
示す)を生成する(S6)。なお、未処理の加速度データがあれば(S2、Yes)、S3からS6の処理を繰り返し行う。
タのフーリエ変換は完了しているので、S3からS6で繰り返し生成したX1~Xnに対して主成分分析処理を行う(S7)。X1~Xnを、主成分分析処理で得られた第1,第2主成分軸上にマッピングし(S8)、X1~Xnより収穫動作と同じ特徴を持つものを抽出する(S9)。この実施形態では、第1主成分の値がマイナス値となるXiが収穫動作を示す加速度データより生成されたXである。
位置特定処理では、収穫推定部34が推定した収穫動作に対応する位置データを、農作物の収穫位置Pに決定する。即ち、位置特定処理では、収穫推定部34は、収穫時刻と当該収穫時刻の作業者の位置データから収穫位置Pを決定する。図8に示すように、収穫時刻が「2018/02/18 10:08:23」の場合、図9及び図10に示すように、収穫時刻に一致する時刻である「2018/02/18 10:08:23」に対応する位置データ(34.696033371808/135.661775399966)を収穫位置Pとする。なお、図10に示すように、収穫位置が「34.696033371808/135.661775399966」である場合、畝の端部(開始点)から各収穫位置までの距離は、緯度方向で6.3m、経度方向で-2.3mとなる。収穫推定部34によって求めた収穫位置Pは、記憶装置31に記憶される。つまり、位置特定処理によれば、図11に示すように、作業者の移動軌跡(位置データの軌跡L1)が未収獲の農作物Hpに近づいて、収穫を行ったときの第1位置検出装置11が検出した位置Pをそのまま、農作物の収穫位置Pとしている。これにより、収穫位置Pを決定するために行う処理を簡素化することができる。
経路特定処理では、位置データに基づいて時刻に対応する作業者の移動経路を演算し、移動経路と収穫時刻から農作物の収穫位置Pを決定する。例えば、経路特定処理は、第1位置検出装置11の検出誤差を全体的に小さくする処理をソフトウェア側で行う収穫位置Pの決定手法である。
畝間の移動、即ち、移動軌跡L3aと判断する。
図12Bに示すように、収穫推定部34は、「畝沿いの移動」に該当する移動軌跡L2の位置データの変化量を平均化した直線(仮想畝、または、推定移動経路と呼ぶ)VUi(i=1,2,3・・・)
を生成し、生成した直線の両端を畝端とする。図12Bでは、推定移動経路VUiの始点にあたる畝端
を「VUiS」で示し、推定移動経路VUiの終点にあたる畝端を「VUiE」で示している。
に設定する。また、収穫推定部34は、仮想畝(推定移動経路)VUiの生成処理が完了すると、推定
移動経路VUiと畝端通過時刻に基づいて、収穫位置Pを決定する。具体的には、収穫推定部34は、
作業者が推定移動経路VUi上を畝端VUiSから畝端VUiEまで等速で移動しながら農作物の収穫
を行っていると仮定して、収穫位置Pを特定する。
作物の収穫位置P、すなわち圃場における農作物の収穫状況を確認するための情報をユーザーに提供することができる。
例えば、作業者(または管理者)が外部端末40を操作することにより、管理装置30にログインし、所定の操作を行うと、図15Aに示すように、管理装置30の収穫表示部33は、外部端末40に収穫状況を示すための収穫状況画面M02aを表示する。収穫表示部33は、収穫状況画面M02aにおいて、圃場を選択する選択部分を表示すると共に、圃場を示す図形Fを表示する。圃場を示す図形Fは、予め用意された圃場を含む地図情報、或いは、地図提供会社から提供された圃場を含む地図情報から得ることができる。図15Aでは、表示対象として「第6圃場」という圃場名の圃場が選択された場合の表示画面を示している。
上述した実施形態は、圃場を示す図形F内に収穫位置Pを表示していたが、畝を表示すると共に、農作物の収穫の有無(未収獲か否か)を表示することで、収穫位置Pを視覚的に表現してもよい。図16に示すように、管理装置30は、圃場データとして、圃場の長さ、作付した農作物(生産作物)、農作物(生産作物)の作物間距離を記憶している。例えば、外部端末40を管理装置30にログイン後、所定の操作が行われると、図15Bに示すように、収穫表示部33は、外部端末40に収穫状況画面M02bを表示する。収穫表示部33は、収穫状況画面M02bにおいて、圃場を選択する選択部分を表示すると共に、圃場を示す図形Fを表示する。
穫動作に対応する時刻を収穫時刻とする。これによれば、収穫推定部34によって、農作物の収穫位置だけでなく、収穫時刻も求めることができ、何処の農作物を何時収穫したかを簡単に把握することができる。
農業管理システム1は、収穫位置を記憶する記憶装置31と、記憶装置31に記録された農作物の収穫位置に基づいて、農作物の収穫状況を示す収穫表示部33と、を有する管理装置30を備えている。これによれば、簡単に収穫状況を把握することができる。
上述した実施形態では、携帯端末10を作業者に装着することによって、収穫動作及び収穫位置Pを推定していたが、図17に示すように、農具80に携帯端末10を装着することにより収穫動作及び収穫位置Pを推定してもよい。
第2位置検出装置211は、農具の位置を検出する装置である。第2位置検出装置211は、衛星測位システムに基づいて、農具80の現在位置(緯度・経度)を検出する装置である。携帯端末10を農具80に装着した場合、第2位置検出装置211は、農具80の位置(現在位置)を検出することができる。なお、第2位置検出装置211の詳細な構成は、第1位置検出装置11と同様であるため、説明を省略する。言い換えれば、図1に示した実施形態における第1位置検出装置11を「第2位置検出装置211」に読み替えればよい。
4の詳細な構成は、収穫推定部34と同様であるため、説明を省略する。言い換えれば、図1に示した実施形態における収穫推定部34を「収穫推定部134」に読み替えればよい。以上の変形例によれば、農具80に携帯端末10を装着した場合であっても、収穫位置Pを適正に求めることができる。
10 携帯端末
11 第1位置検出装置
12 第1動作検出装置
13 時計装置
14 記憶装置
15 通信装置
16 入出力装置
17 本体部
18 装着部
21 第2位置検出装置
22 第2動作検出装置
30 管理装置
31 記憶装置
32 表示部
33 収穫表示部
34 収穫推定部
40 外部端末
80 農具
101 作業者入力部
102 作業日入力部
103 開始ボタン
110 作物アイコン
111 収穫済みアイコン
134 収穫推定部
211 第2位置検出装置
212 第2動作検出装置
D1、D2 データ
F 圃場の形状
VU、VUi(VU1、VU2、VU3) 仮想畝(推定移動経路)
VUiS(VU1S、VU2S、VU3S) 畝端(始点)
VUiE(VU1E、VU2E、VU3E) 畝端(終点)
L 畝長
L1 軌跡
L2 畝沿いの移動軌跡
L3a 畝間の移動軌跡
L3b 畝間の移動軌跡(旋回)
M01 情報入力画面
M02a、M02b 収穫状況画面
P 収穫位置
P5、P6、P7 仮想畝VU2における収穫位置
SQ1、SQ2 矩形
WS 収穫開始地点
WE 収穫完了地点
Claims (7)
- 作業者の位置を検出する第1位置検出装置と、
前記作業者の動作を検出する第1動作検出装置と、
前記第1位置検出装置で検出した位置を示す位置データと前記第1動作検出装置で検出した動作データとから、前記作業者が農作物の収穫を行った収穫位置を推定する収穫推定部と、
時刻を計測する時計装置と、を備え、
前記収穫推定部は、
前記第1動作検出装置で検出した動作データの中から前記作業者による農作物の収穫動作を推定すると共に、推定した前記収穫動作に対応する時刻を収穫時刻とし、
前記位置データに基づいて前記時刻に対応する前記作業者の移動経路と移動速度とを演算し、前記移動経路と前記移動速度と前記収穫時刻とから、前記移動経路上の前記農作業の収穫位置を決定する農業管理システム。 - 前記収穫推定部は、
前記位置データに基づいて前記移動経路の長さを演算し、
前記移動経路の長さと前記移動経路の始点及び終点の各通過時刻とから前記移動速度を演算し、
前記始点の通過時刻と前記収穫時刻と前記移動速度とから前記始点の通過時刻と前記収穫時刻との間の前記作業者の移動距離を演算し、
前記始点から前記移動距離進んだ前記移動経路上の位置を前記農作物の収穫位置として決定する請求項1に記載の農業管理システム。 - 前記収穫推定部は、前記移動経路の前記始点の通過時刻、前記収穫時刻、前記移動速度、前記収穫動作にかかる時間、及び収穫個数から、前記作業者の移動距離を演算する請求項2に記載の農業管理システム。
- 前記農作物の収穫を行った圃場に関する圃場データを記憶する記憶装置を備え、
前記収穫推定部は、前記位置データの軌跡を、前記位置データの変化量を一方向に平均化できる区間と平均化できない区間に分割して、当該分割後の各区間内の位置データの変
化量を積算し、当該積算和が示す区間長と、前記記憶装置から取得した前記圃場データに含まれる前記圃場の畝長とを比較した結果から、前記圃場にある畝沿いの移動軌跡であると判断した前記区間内の位置データを平均化した直線を前記移動経路とする請求項1~3のいずれかに記載の農業管理システム。 - 前記第1動作検出装置は、前記作業者の動作として加速度を検出し、
前記収穫推定部は、前記第1動作検出装置で検出した加速度データをフーリエ変換して、x、y、z成分の主要周波数と対応する振幅から成る6次元特徴ベクトルを生成し、当該6次元特徴ベクトルに対して主成分分析処理を行うことで得られた第1主成分及び第2主成分から、前記収穫動作を推定する請求項1~4のいずれかに記載の農業管理システム。 - 前記収穫位置及び前記農作物の収穫を行った圃場に関する圃場データを記憶する記憶装置と、前記記憶装置に記録された前記農作物の収穫位置に基づいて、前記圃場における前記農作物の前記収穫位置、又は畝と当該畝に作付けされた各農作物と当該各農作物の収穫の有無の状況を表示する収穫表示部と、を有する管理装置を備えている請求項1~5のいずれかに記載の農業管理システム。
- 前記第1位置検出装置、前記第1動作検出装置、及び前記時計装置を有し、且つ、前記作業者に装着可能な携帯端末を備えている請求項1~6のいずれかに記載の農業管理システム。
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