JP7106086B1 - マッチング装置、マッチング方法、コンピュータプログラム - Google Patents
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Abstract
Description
世の中に存在するニーズにマッチングさせるべき適切なアイデアというのは、もちろん従来に存在しないものを新たに作り出さなければならないこともあるが、既に存在しているがまだ必要な者に知られていないということが多いにある。
したがって、今存在するニーズと、新規の又は既在のアイデアを適切にマッチングさせることは理論的に可能であり、そうすることによって人々の生活をより良くすることが可能となる。
そればかりではなく、ニーズを満足することによって、ニーズを持っていた者は、例えば、従来製造することのできなかった製品を製造することが可能となったり、どうしてもなし得なかった社会科学的な問題を解決できるようになったり、撮りたかった映画を撮ることができるようになったりするかもしれず、また、ビジネス的な成功を収めることができるようになるかもしれない。他方、ニーズとマッチングするアイデアをニーズを持つ者に提供した者は、一般的には、アイデアの提供を受けた者から金銭的な利益を得られることが多いであろう。
したがって、ニーズとアイデアをマッチングすることができるようになれば、様々な者が利益を得ることができる。
例えば、オープンイノベーションの名の元にニーズを公開し、ニーズを解決できるアイデアを公募するような試みは、既に多くの企業が行っている。
また、製造企業と販売企業とをマッチングさせるとか、投資家と投資を受けたいベンチャー企業とをマッチングさせることを目的としたイベントや、インターネット上に設けられたウェブサイトも数多く存在している。
そのような既存のサービスの多くは、以下のような仕組みを採用している。
まず、そのようなサービスには、ニーズを開示する複数のニーズ開示者と、アイデアを開示する複数のアイデア開示者とがそれぞれ参加する。ニーズ開示者は、各アイデア開示者が閲覧できるようにして各々が持つニーズを開示し、アイデア開示者は、各ニーズ開示者が閲覧できるようにして各々が持つアイデアを開示する。そして、ニーズ開示者が、自分の持つニーズにマッチングさせるのが好ましいアイデアを閲覧したものの中に発見したら、そのアイデアを提供したアイデア開示者にアクセスし、或いは、アイデア開示者が、自分の持つアイデアにマッチングさせるのが好ましいニーズを閲覧したものの中に発見したら、そのニーズを提供したニーズ開示者にアクセスする。
そのようにしてニーズとアイデアがマッチングされることにより、ニーズ開示者は、ニーズを満足してアプリケーションを生じるように努力する。
このような仕組みは、ニーズ開示者、及びアイデア開示者が、自ら自分のニーズ又はアイデアとマッチングさせるべきニーズ又はアイデアを自主的に発見することを前提としている。
そのようなシステムの一例は、概ね以下のようなものである。
システム(マッチングシステム)を用いたマッチングサービスには、上述の場合と同様に、ニーズを開示する複数のニーズ開示者と、アイデアを開示する複数のアイデア開示者とがそれぞれ参加する。ニーズ開示者は、各々が持つニーズをインターネット上にあるマッチングシステムに登録し、アイデア開示者は、各々が持つアイデアをマッチングシステムに登録する。それにより、ニーズ開示者はすべてのアイデアをインターネットを介して閲覧することができ、アイデア開示者はすべてのニーズをインターネットを介して閲覧することができる状態になる。マッチングシステムには、それらニーズとアイデアの意味を解釈することができる人工知能が搭載されており、マッチングするニーズ、及びアイデアを発見した場合にはマッチングするニーズ、及びアイデアの組を抽出し、組とされたニーズ、及びアイデアをそれぞれ開示したニーズ開示者とアイデア開示者とに、組とされたニーズ、及びアイデアを通知する。
このようなマッチングシステムによれば、ニーズ開示者、及びアイデア開示者は、自分の開示したニーズにマッチングするアイデアや、自分の開示したアイデアにマッチングするニーズを、自主的に探す必要がなくなるし、人工知能の能力にもよるが、マッチングできるニーズとアイデアの組の見逃しも無くなる。
マッチングが成立する確率は、ニーズもアイデアも多ければ多い程高くなることが自明である。その点、ニーズ開示者とアイデア開示者とを国境を超えて集めることができる、インターネットを利用したマッチングシステムは優れている。しかしながら、あまりにもニーズ、及びアイデアが多くなると、ニーズ開示者、及びアイデア開示者の自主性に頼るだけでは、ニーズにマッチングするアイデア、或いはアイデアにマッチングするニーズを発見するのが難しくなる。人工知能を用いてニーズとアイデアとを自動的にマッチングさせれば、そのような不具合を解消して、ニーズとアイデアを多く集めることによるマッチングの成功率の高さという利点が強調されることになる。
本願発明は、所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置である。
そして、このマッチング装置は、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部であり、複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信するようになっているものと、前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを記録する、アイデアデータ記録部と、前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを記録する、ニーズデータ記録部と、前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータと、前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータとに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズと、当該ニーズを解決する前記アイデアデータによって特定される前記アイデアとの組を、前記ニーズと前記アイデアとの少なくとも一方を複数として抽出するマッチング部と、前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示部と、前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示部と、を備えている。
また、このマッチング装置における前記送受信部は、前記マッチング部で組とされた前記アイデア及び前記ニーズが、前記マッチング部で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング部で組とされた前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信するようになっている。
既に定義を説明したように、「ニーズ」は、技術的課題、理論的課題、社会的課題、文化的課題等、ありとあらゆる分野における「何かをどうにかしたい」という人間の欲求である。「アイデア」は、技術的課題、理論的課題、社会的課題、文化的課題等、ありとあらゆる分野における「どうにかしたいことをこのようにして解決する」という人間の欲求に対する解決策である。
マッチング装置は、送受信部を備えている。送受信部は、ネットワークを介しての通信を行う機構であり、公知、周知のもので良い。上述したアイデアとニーズは、定義からわかるように、テキストで表現可能である。送受信部は、複数のアイデア開示者端末から、アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するようになっており、また、複数のニーズ開示者端末からニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信するようになっている。アイデア開示者端末から送受信部に送られるアイデアデータの数は一つとは限らず、複数である場合もある。ニーズ開示者端末から送受信部に送られるニーズデータの数も同様であり、複数でも良い。
マッチング装置は、アイデアデータ記録部を備えている。アイデアデータ記録部には、送受信部によって受取られた複数のアイデアデータが記録されるようになっている。マッチング装置は、ニーズデータ記録部を備えている。ニーズデータ記録部には、送受信部によって受取られた複数のニーズデータが記録されるようになっている。
マッチング装置は、アイデア提示部を備えている。アイデア提示部は、アイデアデータ記録部に記録された複数のアイデアデータに基づいて、アイデアデータによって特定されるアイデアを、ネットワークを介してニーズ開示者端末から閲覧可能にするものである。マッチング装置はまた、ニーズ提示部を備えている。ニーズ提示部は、ニーズデータ記録部に記録された複数のニーズデータに基づいて、ニーズデータによって特定されるニーズを、ネットワークを介してアイデア開示者端末から閲覧可能にするものである。これらにより、ニーズ開示者はアイデア開示者が開示したアイデアを、アイデア開示者はニーズ開示者が開示したニーズを、それぞれ把握することができるようになる。これは、追って説明する特定情報を受取ったアイデア開示者とニーズ開示者によって利用される場合があるが、アイデア開示者とニーズ開示者とが、背景技術の欄で述べたような、ニーズ開示者とアイデア開示者の自主性に頼ったマッチングを行うために利用することも可能である。つまり、本願発明のマッチング装置は、アイデア開示者とニーズ開示者との自主性に頼ったマッチングを必須とはしないが、それを排除するものではない。
本願発明のマッチング装置は、マッチング部を備えている。マッチング部は、アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータと、ニーズデータ記録部に記録された複数のニーズデータとに基づいて、ニーズデータによって特定されるニーズと、当該ニーズを解決する前記アイデアデータによって特定されるアイデアとの組を、ニーズとアイデアとの少なくとも一方を複数として抽出するものである。
本願発明のマッチング装置におけるマッチング部は、ニーズとアイデアとを、従来のマッチングの仕組み或いはマッチングシステムでそうされていたような1:1ではなく、ニーズとアイデアとの少なくとも一方を複数としてマッチングさせる。つまり、マッチング部は、ニーズとアイデアとを、1:N、N:1、又はN:Nの関係でマッチングさせる。もちろん、これらの3つの関係の少なくともいずれかに加えて、マッチング部が1:1でのマッチングをも行うようになっていても良い。
例えば、ニーズとアイデアとを1:Nでマッチングさせることとすると、従前のマッチング装置ではマッチングさせることのできなかった、そのアイデアのみでは解決できなかったニーズをそれらの組合せにより解決することのできる複数のアイデアを、1つのアイデアのみでは解決できなかったニーズに対してマッチングさせることができるようになる。これによれば、複数の例えば一見無関係で通常の人間の思考過程からは生じないアイデアの組合せで、ある1つのニーズを解決できるようになる可能性がある。この場合N個のアイデアの間の関係が並列関係であったり、不連続関係であったり、ネットワーク関係であったり、樹状関係であったり、線形の因果関係の連鎖であったりすることが想定できる。とはいえ、アイデア間の関係はこれらに限られるわけではない。
また、ニーズとアイデアとをN:1でマッチングさせることとすると、従前のマッチング装置ではそもそも想定されていない、複数のニーズの組合せによって生じる、場合によっては通常の人間の思考では新たなニーズと、1つのアイデアという組合せのマッチングが成立することがある。この場合N個のニーズの間の関係が並列関係であったり、不連続関係であったり、ネットワーク関係であったり、樹状関係であったり、線形の因果関係の連鎖であったりすることが想定できる。とはいえ、ニーズ間の関係はこれらに限られるわけではない。
ニーズとアイデアとのN:Nの組合せの場合には、複数のニーズの組合せによって生じた新たなニーズと、その新たなニーズをそれらの組合せによって解決できる複数のアイデアの組合せによって生じた新たなアイデアとのマッチングがなされることになる。この場合におけるN個のニーズの間の関係、及びN個のアイデアの間の関係はそれぞれ、既に述べた通りのものであることが想定できる。
このような人間の思考を超えた、少なくとも人間が行う手作業では到底達成することが難しいニーズとアイデアとのマッチングが、本願発明のマッチング装置によれば実現しうる。風が吹けば桶屋が儲かるという言葉があるが、本願発明のマッチング装置は例えば、そのような互いに遠い存在にあったアイデア同士を組合せて新たなアイデアを作り出したり、関連が見えづらいものの関連している遠い存在であったニーズ同士を組合せて新たなニーズを作り出したりするという、出願人が「風桶連鎖」と名付けた連鎖を生じることにより、従前では不可能であった新たなアイデアとニーズのマッチングを作り出すことができる点で価値が高い。
本願発明のマッチング装置が備える上述の送受信部は、マッチング部で組とされたアイデア及びニーズが、マッチング部で抽出されるきっかけとなったアイデアデータ及びニーズデータをそれぞれ送受信部に送信してきたアイデア開示者端末とニーズ開示者端末とのそれぞれに、マッチング部で組とされたアイデア及びニーズを特定する情報である特定情報を送信するようになっている。特定情報は、例えば、マッチング部で生成される。特定情報を受取ったアイデア開示者端末、及びニーズ開示者端末をそれぞれ使用するアイデア開示者、及びニーズ開示者は、特定情報によって、自分が提供したニーズ又はアイデアが、どのニーズ又はアイデアとマッチングされたのかを知ることができる。その後、アイデア開示者とニーズ開示者とは、例えばマッチング装置を介して、互いに連絡を取合い、ニーズとアイデアのマッチングに基づくアプリケーションの開発を行うことができる。なお、特定情報は、ニーズ、アイデアを特定する情報(例えば、各ニーズ、アイデアに振られたユニークな識別子)を含むものであっても良いし、ニーズデータ、アイデアデータそのものを含むものであっても良い。上述の如き識別子のみしかニーズ開示者、又はアイデア開示者が把握できなかったとしても、ニーズ開示者、及びアイデア開示者は、上述のように、アイデア開示者が開示したアイデア、又はニーズ開示者が開示したニーズを閲覧することができるので、ニーズ又はアイデアの内容を知るにあたって問題を生じない。
これによれば、1つのアイデアと、複数のニーズとをマッチングさせることが可能となる。つまり、これによりニーズとアイデアのN:1のマッチングが可能となる。ただし、「新ニーズ」は1つのアイデアに組合される複数のニーズの集合であれば足り、新ニーズという1つのニーズ、或いは新ニーズについての新ニーズデータとでも呼ぶべき1つのデータを、マッチング装置が作成する必要は必ずしもない。
複数のニーズを組合せたものである新ニーズは、場合によっては人が考えも及ばないようなものである可能性がある。ニーズとアイデアのN:1のマッチングによれば、そのような新ニーズに、例えば使い途の乏しかったアイデアを組合せ、新たなアプリケーションを生み出すことが可能となる場合がある。1つのアイデアと複数のニーズの組合せが行われる場合において、例えば、X個のニーズが、例えば並列な又は非連続関係として存在するのであれば、当該アイデアに対してマッチングが試みられる対象は、2からX個のニーズの組合せの総当りとすることができる。もっとも、複数のニーズを組合せるにしても限度があると思われるので、せいぜい3つ、4つ程度のニーズの組合せが限度となるであろう。新ニーズと、1つのアイデアとのマッチングは上記のように総当りで行えば良い。または、X個のニーズ間の関係が、例えば、ネットワーク関係であったり、樹状関係であったり、線形の因果関係の連鎖であったりする場合には、当該関係の分析結果から1つの新ニーズを抽出し当初の1個のアイデアとのマッチングを図ることも可能である。
これによれば、複数のアイデアと、1つのニーズとをマッチングさせることが可能となる。つまり、ニーズとアイデアの1:Nのマッチングが可能となる。ただし、「新アイデア」は1つのニーズに組合される複数のアイデアの集合であれば足り、新アイデアという1つのアイデア、或いは新アイデアについての新アイデアデータとでも呼ぶべき1つのデータを、マッチング装置が作成する必要は必ずしもない。
複数のアイデアを組合せた新アイデアと1つのニーズをマッチングさせることにより、単独のアイデアではマッチングさせることができなかったニーズに、複数のアイデアをマッチングさせることにより、ニーズを解決することが可能となる場合がある。1つのニーズと複数のアイデアの組合せが行われる場合には、例えば、Y個のアイデアが並列又は非連続関係として存在するのであれば、当該ニーズに対してマッチングが試みられる対象は、2からY個のアイデアの組合せの総当りとすることができる。この場合には、アイデアを組合せる数に対する制限はそれ程無いと考えられる。新アイデアと、1つのニーズとのマッチングは上記のように総当りで行えば良い。又は、Y個のアイデア間の関係がネットワーク関係であったり、樹状関係であったり、線形の因果関係の連鎖であったり(当該関係がこれらに限られるわけではないが)する場合は、当該関係の分析結果から1つの新アイデアを抽出し当初の1個のニーズとのマッチングを図ることも可能である。
これによれば、複数のアイデアと、複数のニーズとをマッチングさせることが可能となる。つまり、ニーズとアイデアのN:Nのマッチングが可能となる。
複数のアイデアを組合せて新アイデアを作り出すとともに、複数のニーズを組合せて新ニーズを作り出し、そして、新ニーズと新アイデアとを組合せることによって、従前では決して生じなかったニーズとアイデアとのマッチングが可能となる場合がある。具体的な新ニーズ(及び新ニーズデータとでも呼ぶべきデータ)と、具体的な新アイデア(及び新アイデアデータとでも呼ぶべきデータ)をマッチング装置が生成する必要が必ずしもないことは、既に述べた通りである。複数のニーズの組合せ、複数のアイデアの組合せについては、既に述べたとおりである。新ニーズと新アイデアとのマッチングは、例えば、総当り又は複数ニーズ間もしくは複数アイデア間の関係分析で行えば良い。
上述したように、アイデアとニーズはともにテキストによって特定可能であり、そして、本願発明ではアイデア、ニーズともテキストによって特定される。本願発明におけるアイデアを特定するアイデアデータと、ニーズを特定するニーズデータとはともに、テキストデータである。そして、人工知能にとってはテキストデータは比較的処理のし易いデータであるから、アイデアとニーズのマッチングに人工知能を用いるのは合理的である。
マッチング部は、例えば、解釈人工知能を含んでいても良い。解釈人工知能は、ニーズデータで特定されるテキストであるニーズの意味を解釈してニーズの意味に対応するデータであるニーズ解釈データを生成し、また、アイデアデータで特定されるテキストであるアイデアの意味を解釈してアイデアの意味に対応するデータであるアイデア解釈データを生成する。ニーズ又はアイデアについてのテキストの意味の解釈に用いることのできる技術としては、公知或いは周知のものを使用すれば十分であり、公知或いは周知の技術としては、例えば、以下のものがある。単語の意味の解釈については、word2vec、その改善版としてのCBOW(Continuous Bag-of-Words)或いはSkip-Gram、RNN(recurrent Neural Network)、その改善版としてのLSTM(Long Short Term Memory)が、例示可能な技術である。文章の意味の解釈については、単語の分散表現を文章に当てはめた技術であるWMD(Word Mover’s Distance)、その改善版としてのLC-RWMD(Linear-Complexity Relaxed Word Mover’s Distance)を例示することができる。また、直接的に文章の分散表現、すなわち文章の意味を把握する技術として、doc2vec、sent2vec、Watoson、Rasa NLUを例示することができる。
マッチング部が解釈人工知能を含んでいる場合、マッチング部は、抽出人工知能を含んでいても良い。抽出人工知能は、解釈人工知能によって生成されたニーズ解釈データと、アイデア解釈データとに基づいて、ニーズデータによって特定されるニーズと、当該ニーズを解決するアイデアデータによって特定されるアイデアとの組を抽出する。もちろんマッチングされるニーズとアイデアの少なくとも一方は複数である。
前記抽出人工知能は、類義語分析、パターン分析、グラフ理論解析又はそれらの組合せの少なくとも1つを実行するようになっていてもよい。類義語分析、パターン分析、グラフ理論解析の技術はいずれも、公知或いは周知のもので十分である。上述したように、ニーズは、「何かをどうにかしたい」という内容であり、アイデアは、「どうにかしたいことをこのようにして解決する」という内容である。したがって、両者は必ず、「What」と「How」に関する内容を含んでおり、解釈人工知能で生成されたニーズ解釈データと、アイデア解釈データとにもそれらのそれぞれに対応するデータが含まれている。したがって、ニーズに含まれる「What」及び「How」と、アイデアに含まれる「What」及び「How」とを、「What」同士、「How」同士、及びそれらの組合せ同士で比較することによって、それらニーズとアイデアとがマッチングされるべきであるものかどうかを判定することが可能となる。マッチングされるべきと判定された、少なくともどちらかが複数であるニーズとアイデアとが、組にすべきニーズ及びアイデアとして抽出されることとなる。
類義語分析では、例えば、ニーズとアイデアとに含まれる「What」及び「How」の組合せが、上位、下位、反意、構成、包含、含意、近似、反対等の特定の関係性を持つ場合に、両者をマッチングさせるべきニーズとアイデアと判定される。このような類義語分析の技術としては例えば、JSTシソーラスMapを例示することができる。パターン分析では、例えば、ニーズに含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードとそれらの組合せとしての文を、語としての意味及び文としての意味で一つのパターンとして特定するとともに、複数のアイデアの各々に含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードとそれらの組合せとしての文を同様にそれぞれのパターンとして特定する。その上で、先ずはニーズの当該パターンと各アイデアの当該パターン間を総当たり方式で類似度分析し、両者のマッチングを判定する。それでも適当なマッチングがなされない場合は、さらに複数のアイデアのそれぞれのパターンを単位として構成されるメタパターンを、即ち新しい一つのアイデアとしてアトランダムに多数構成し、ニーズのパターンとの類似度の高いパターンを抽出することで、ニーズと当該新しいアイデアとのマッチングを図ることで、マッチングさせるべきニーズとアイデアを判定し、抽出することができる。パターン分析の技術としては例えば、テンプレートマッチング法、k-最近傍識別法、部分空間法、ニューラルネットワーク方を例示することができる。グラフ理論解析では、例えば、ニーズとアイデアとに含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードの組合せに対し、その組合せの中で各々の「What」「How」或いはそれらに含まれるキーワードがどのような相関関係で結びついているかの関係構成を分析し、出発点、結節点、終点と判断された「What」「How」或いはそれらに含まれるキーワードを新たな出発点、結節点、終点として連結し、より大きな又は新しい相関関係を作り出すことで、マッチングさせるべきニーズとアイデアとを判定市、抽出するようにすることができる。グラフ理論解析の技術としては例えば、TextGraphs、WordNet、決定木学習アルゴリズムであるID3やCARTを例示することができる。さらに、類義語分析とグラフ理論解析を組合せた応用として、例えば、ニーズとアイデアとに含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードの組合せを述語論理のif-then文或いはその組合せに分析し、例えばQ(b)を導きたい時、if P(a) then Q(b)を探し、次にif R(n) then P(a)を探し、次にif T(g) then R(n)を探し、次にif X(p) then T(g)を探し出し、結果としてif X(p) then Q(b)を連結する(ここでQ(b)、P(a)、R(n)、T(g)、X(p)は述語文)。そうすることで、例えば、当初は意味が離れていたけれどもマッチング可能であったニーズとアイデアとをマッチングさせ、抽出することができる。これが既に述べた「風桶連鎖」の一例である。このような「風桶連鎖」の技術としては例えば、上記類義語分析の技術と上記グラフ理論解析の技術の適当な組合せを想定することができる。
連絡プラットフォームは、例えば、マッチングしたアイデア及びニーズを提供したアイデア開示者及びニーズ開示者のみがアクセスすることのできるインターネット上の掲示板である。そのような連絡プラットフォームを設けておくことにより、マッチングしたアイデア及びニーズを提供したアイデア開示者及びニーズ開示者が連絡を取合ったり交渉することが容易になるし、また、連絡プラットフォームの仕様にもよるが、過去の交渉履歴を確認するのが容易になる。連絡プラットフォーム、連絡プラットフォーム提供部それ自体は、いずれも公知或いは周知であるので、公知或いは周知技術に倣ってそれらを構築することができる。
マッチング装置が連絡プラットフォーム提供部を備えている場合、前記連絡プラットフォーム提供部は、前記アイデア開示者と、前記ニーズ開示者とが前記連絡プラットフォームを介して行う情報のやり取りを、前記アイデア開示者と、前記ニーズ開示者とが匿名で行えるようになっているとともに、前記アイデア開示者と、前記ニーズ開示者との少なくとも一方が、匿名性を破る情報を前記連絡プラットフォームを介してやり取りしようとした場合に、それを禁止する機能を有していてもよい。ニーズ開示者、アイデア開示者とも、実際のアプリケーションの開発を行おうと決断を下すまで、或いは具体的な交渉を開始しようと考え始める前は、自分が何者であるかを隠したい場合がある。連絡プラットフォーム上での匿名での連絡を可能とすれば、ニーズ開示者、アイデア開示者が持つそのような要求を満足することができる。加えて、アイデア開示者、ニーズ開示者がマッチング装置を介さないで互いに連絡を行えるとするなら、もちろんマッチング装置を管理するものは、ニーズとアイデアのマッチングを有償のサービスとして行うものの、アイデア開示者、ニーズ開示者に対する課金のタイミングが難しくなる可能性がある。例えば、ニーズ開示者とアイデア開示者の少なくとも一方に対する課金を条件に、マッチング装置の管理者がニーズ開示者とアイデア開示者との実名でのやり取りを認めるといった適切な方策を採用すれば、ニーズとアイデアとのマッチングをビジネスとして成立させることが容易になる。
なお、匿名性を破る情報とは、ニーズ開示者、アイデア開示者の本名、電話番号、電子メールアドレス、SNSアカウント、所属法人等の情報である。
更には、ニーズ開示者にアイデア開示者がアイデアのみを盗まれることを防止するために、ニーズ開示者とアイデア開示者がやり取りを行う場合においては、事前に、ニーズ開示者とアイデア開示者とに守秘義務契約を締結させるといったことも考えられる。マッチング装置にニーズ開示者とアイデア開示者とにそのような守秘義務契約を締結させる、或いはその支援を行うための機能を実装しておいても良い。かかる機能の実現は、例えば、連絡プラットフォーム提供部、或いは後述する契約支援プラットフォーム提供部によって行われるようにすることができる。
マッチング装置を用いてニーズとアイデアのマッチングを図るのはそもそも、ニーズとアイデアをマッチングさせることにより新たなアプリケーションを開発することである。そして、ニーズを開示したニーズ開示者が、アイデア開示者が開示したアイデアを採用するにあたっては、ほぼ確実に、ニーズ開示者とアイデア開示者との間の契約の締結が必要となる。とすれば、マッチング装置が、そのような契約締結の支援を行う契約支援プラットフォームをニーズ開示者やアイデア開示者に提供する機能を有していれば、ニーズ開示者やアイデア開示者にとって便利である。
契約支援プラットフォームは、公知或いは周知のもので良い。例えば、マッチング装置が掲示板である連絡プラットフォームを有しているのであれば、ニーズ開示者とアイデア開示者とが、その掲示板で過去にやり取りした内容のうち、両者間での契約に盛込みたい内容にチェックを入れていくと、それが契約条項として反映される、といったようなものでよい。契約支援プラットフォームは、最終的に締結される完全な契約書を生成できるような機能までは必要とされず、契約書の叩き台を生成するのを支援できる程度のものでも良い。
一例となるその方法は、所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置を構成する、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部を備えたコンピュータが実行するマッチング方法である。
そしてその方法は、前記コンピュータが実行する、複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信する受信過程と、前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを前記コンピュータが持つ記録媒体に記録する、アイデアデータ記録過程と、前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを前記コンピュータが持つ前記記録媒体に記録する、ニーズデータ記録過程と、前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータと、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータとに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズと、当該ニーズを解決する前記アイデアデータによって特定される前記アイデアとの組を、前記ニーズと前記アイデアとの少なくとも一方を複数として抽出するマッチング過程と、前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示過程と、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示過程と、前記送受信部に、前記マッチング過程で組とされた前記アイデア及び前記ニーズが、前記マッチング過程で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング過程で組とされた前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信させる特定情報送信過程と、を含む。
一例となるそのコンピュータプログラムは、所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置を構成する、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部を備えたコンピュータに、以下の過程を実行させるためのコンピュータプログラムである。
そのコンピュータが実行する過程は、複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信する受信過程と、前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを前記コンピュータが持つ記録媒体に記録する、アイデアデータ記録過程と、前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを前記コンピュータが持つ前記記録媒体に記録する、ニーズデータ記録過程と、前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータと、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータとに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズと、当該ニーズを解決する前記アイデアデータによって特定される前記アイデアとの組を、前記ニーズと前記アイデアとの少なくとも一方を複数として抽出するマッチング過程と、前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示過程と、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示過程と、前記送受信部に、前記マッチング過程で組とされた前記アイデア及び前記ニーズが、前記マッチング過程で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング過程で組とされた前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信させる特定情報送信過程と、が含まれる。
実施形態と変形例の説明では、重複する対象には重複する符号を付すものとし、重複する説明は場合により省略するものとする。
実施形態によるシステムは、複数の端末100-1~100-N(以後、単に、「端末100」と記載する場合もある。)、及びサーバ200を含んで構成されている。これらはすべて、ネットワーク400に接続可能とされている。
ネットワーク400は、これには限られないが、この実施形態ではインターネットである。
この実施形態における端末100は、本願でいうアイデア開示者端末及びニーズ開示者端末の一方又は双方に相当するものである。
端末100-1~100-Nのそれぞれがアイデア開示者端末であるか、ニーズ開示者端末であるかは、これには限られないがこの実施形態では、それら端末100-1~100-Nを使用するのがアイデア開示者であるか、ニーズ開示者であるかによって決定される。つまり、この実施形態では、アイデア開示者が使用する端末100はアイデア開示者端末であり、ニーズ開示者が使用する端末100はニーズ開示者端末であり、また、アイデア開示者でありニーズ開示者である者が使用する端末100は、アイデア開示者端末とニーズ開示者端末とを兼ねる。
これには限られないが、この実施形態では、端末100-1~100-Nのそれぞれは、アイデア開示者端末に必要な機能と、ニーズ開示者端末に必要な機能との双方を兼ね備えたものとなっている。ただし、アイデア開示者としてしか行動しないユーザの端末100では、アイデア開示者端末としての機能のみが、ニーズ開示者としてしか行動しないユーザの端末100では、ニーズ開示者端末としての機能のみが使用されることになる。また、アイデア開示者兼ニーズ開示者として行動するユーザの端末100では、アイデア開示者端末に必要な機能と、ニーズ開示者端末に必要な機能との双方が使用されることになる。
なお、例えば、1人の人間が、スマートフォン、タブレット、及び据え置きのパーソナルコンピュータとから、同じインターネットサイトに接続することが普通に行われているように、同一のアイデア開示者が使用するアイデア開示者端末が複数の装置である場合がある。例えば、一人のアイデア開示者が、後述するアイデアデータをサーバ200に送るのに使用するアイデア開示者端末と、後述する特定情報をサーバ200から受取るのに使用するアイデア開示者端末とが、異なる装置であっても構わない。ニーズ開示者端末についても同様である。
他方、この実施形態におけるサーバ200は、本願でいうマッチング装置に相当する。サーバ200と、端末100-1~100-Nとは、ネットワーク400を介して互いに通信可能とされている。
ネットワーク400は典型的にはインターネットであるが、インターネットとイントラネットとの組合せでも、イントラネットでも構わない。
ここで、「ニーズ」とは、技術的課題、理論的課題、社会的課題、文化的課題等、ありとあらゆる分野における「何かをどうにかしたい」という人間の欲求である。「アイデア」とは、技術的課題、理論的課題、社会的課題、文化的課題等、ありとあらゆる分野における「どうにかしたいことをこのようにして解決する」という人間の欲求に対する解決策である。
ニーズ開示者は、これには限られないが典型的には、新しいビジネスを立上げようとしている人、技術開発をしている人、社会に制度的な改革をもたらそうとしている人、出資先を探している人等である。
対してアイデア開示者は、これには限られないが典型的には、新しいビジネスになりそうなアイデアを持つ人、自分のアイデアを自慢したい人、出資者や自分のアイデアを事業化してくれる人を探している人等である。
端末100は、スマートフォン、タブレット、ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン等である。それらはすべて、ネットワーク400を介しての通信が可能なものであり、また後述するコンピュータプログラムをインストールすることによって後述する機能ブロックをその内部に生成し、そして後述する処理を実行できるものであることが求められ、それが可能であるのであればそれ以外の仕様は特に問わない。端末100は、公知或いは周知のものでよく、市販のもので十分である。
例えば、端末100がスマートフォンかタブレットなのであれば、スマートフォンとしての端末100は例えば、Apple Japan合同会社が製造、販売を行うiPhone(商標)で良いし、タブレットとしての端末100は例えば、Apple Japan合同会社が製造、販売を行うiPad(商標)でよい。ノート型パソコン、デスクトップ型パソコン等により端末100が構成されているのであれば、それらはいずれも市販のもので良い。以下、これには限られないが、端末100がスマートフォンであることとして話を進める。
端末100は、ディスプレイ101を備えている。ディスプレイ101は、静止画又は動画を表示するためのものであり、公知、或いは周知のものを用いることができる。ディスプレイ101は例えば、液晶ディスプレイである。端末100がデスクトップ型パソコンである場合には、ディスプレイ101は外付けとなるが、それでもなお、本願では、端末100はディスプレイ101を備えていると扱うものとする。端末100は、また入力装置102を備えている。入力装置102は、ユーザが所望の入力を端末100に対して行うためのものである。入力装置102は、公知或いは周知のものを用いることができる。この実施形態における端末100の入力装置102はボタン式のものとなっているが、これには限られず、テンキー、キーボード、トラックボール、マウス、音声テキスト変換入力装置などを用いることも可能である。特に、端末100がノート型パソコン、デスクトップ型パソコンである場合には、入力装置102はキーボードや、マウス等の外付けのものになるであろうが、それでもなお本願では端末100が入力装置102を備えるものとして扱う。また、ディスプレイ101がタッチパネルである場合、ディスプレイ101は入力装置102の機能を兼ねることになり、この実施形態ではそうされている。
ハードウェアには、CPU(central processing unit)111、ROM(read only memory)112、RAM(random access memory)113、インターフェイス114が含まれており、これらはバス116によって相互に接続されている。
CPU111は、演算を行う演算装置である。CPU111は、例えば、ROM112、或いはRAM113に記録されたコンピュータプログラムを実行することにより、後述する処理を実行する。図示をしていないが、ハードウェアはHDD(hard disk drive)、SSD(solid state drive)その他の大容量記録装置を備えていてもよく、コンピュータプログラムは大容量記録装置に記録されていても構わない。
ここでいうコンピュータプログラムには、後述する処理(例えば、端末100を本願発明によるアイデア開示者端末及びニーズ開示者端末として機能させるための処理)を端末100に実行させるためのコンピュータプログラムが少なくとも含まれる。このコンピュータプログラムは、端末100にプリインストールされていたものであっても良いし、端末100にポストインストールされたものであっても良い。このコンピュータプログラムの端末100へのインストールは、メモリカード等の所定の記録媒体を介して行なわれても良いし、LAN或いはインターネットなどのネットワークを介して行なわれても構わない。
ROM112は、CPU111が後述する処理を実行するために必要なコンピュータプログラムやデータを記録している。ROM112に記録されたコンピュータプログラムとしては、これに限られず、端末100がスマートフォンであれば、端末100をスマートフォンとして機能させるために必要な、例えば、通話や電子メールの機能を実現するためのコンピュータプログラムやデータが記録されている。端末100は、また、ネットワーク400を介して受取ったデータに基づいて、ホームページを閲覧することも可能とされており、それを可能とするための公知のwebブラウザを実装している。
RAM113は、CPU111が処理を行うために必要なワーク領域を提供する。場合によっては、上述のコンピュータプログラムやデータ(の一部)が記録されていてもよい。
インターフェイス114は、バス116で接続されたCPU111やRAM113等と外部との間でデータのやり取りを行うものである。インターフェイス114には、上述のディスプレイ101と、入力装置102とが接続されている。入力装置102から入力された操作内容は、インターフェイス114からバス116に入力されるようになっている。また、周知のようにディスプレイ101に画像を表示するための画像データは、バス116からインターフェイス114に送られ、インターフェイス114からディスプレイ101に出力されるようになっている。インターフェイス114は、また、インターネットであるネットワーク400を介して外部と通信を行うための公知の手段である送受信機構(図示を省略)に接続されており、それにより、端末100は、ネットワーク400を介してデータを送信することと、ネットワーク400を介してデータを受信することとが可能になっている。かかるネットワーク400を介してのデータの送受信は、有線で行われる場合もあるが無線で行われる場合もある。例えば、端末100がスマートフォンである場合には、かかる通信は無線で行われるのが通常であろう。それが可能な限り、送受信機構の構成は、公知或いは周知のものとすることができる。送受信機構がネットワーク400から受取ったデータは、インターフェイス114により受取られるようになっており、インターフェイス114から送受信機構にわたされたデータは、送受信機構によって、ネットワーク400を介して外部、例えば、サーバ200に送られるようになっている。
端末100内には、本願発明の機能との関係で、入力部121、制御部122、画像生成部123、出力部124が生成される。制御部122の中には、アイデア開示者機能制御部122A、ニーズ開示者機能制御部122Bが生成される。
これらすべての機能ブロックで行われる情報処理はいずれも、CPU111によって実現される。
インターフェイス114からの入力部121への入力には、入力装置102からの入力がある。入力装置102からの入力には、例えば、いずれも詳細は追って説明するが、ユーザを識別するための各ユーザごとにユニークな識別情報であるユーザIDについてのデータと、端末100を本願発明におけるアイデア開示者端末として機能させるか、本願発明におけるニーズ開示者端末として機能させるかの選択を行うデータである選択データがある。
また、端末100が本願発明におけるアイデア開示者端末として機能している場合には、アイデアデータが入力装置102から入力される。端末100が本願発明におけるニーズ開示者端末として機能している場合には、これも後述するニーズデータが入力装置102から入力される。
また、ユーザが、端末100から、後述するようにして他のユーザがサーバ200に記録させたニーズ又はアイデアの閲覧を希望する場合には、ユーザは、入力装置102からニーズ又はアイデアの閲覧を希望する旨のデータである閲覧要求データを入力することができる。
また、端末100がアイデア開示者端末として機能しているか、ニーズ開示者端末として機能しているかによらず、入力部121には、入力装置102から、後述する連絡プラットフォーム又は契約支援プラットフォームに対して送るためのデータが入力される場合がある。
また、インターフェイス114から入力部121に入力されるデータには、送受信機構からインターフェイス114に入力されたデータがある。送受信機構は、ネットワーク400を介してサーバ200から送られて来た情報(データ)、例えば、後述する特定情報を受取る場合がある。
何れにせよ、インターフェイス114から受取ったデータを、入力部121は制御部122に送るようになっている。
制御部122は、例えば、アイデア開示者機能制御部122Aと、ニーズ開示者機能制御部122Bとを備えており、それらのいずれの機能を有効にするかを選択する機能を有する。上述したように制御部122は選択データを受取る場合がある。これを受取った制御部122は、選択データがアイデア開示者端末として端末100を機能させることを示す場合にはアイデア開示者機能制御部122Aを有効化し、選択データがニーズ開示者端末として端末100を機能させることを示す場合にはニーズ開示者機能制御部122Bを有効化する。
また、制御部122は、選択データがアイデア開示者端末として端末100を機能させることを示す場合には、アイデア開示者端末として端末100を機能させることが選択されたことを示す、アイデア開示者選択データを生成し、それを出力部124に送るようになっており、選択データがニーズ開示者端末として端末100を機能させることを示す場合には、ニーズ開示者端末として端末100を機能させることが選択されたことを示す、ニーズ開示者選択データを生成し、それを出力部124へ送るようになっている。
また、制御部122は特定情報を受取る場合があり、特定情報を受取った場合、制御部122は、それを出力部124へ送るようになっている。
また、制御部122は、後述するタイミングで、入力部121から受取ったユーザIDのデータを、アイデア開示者機能制御部122A、ニーズ開示者機能制御部122B、又は出力部124に送る場合がある。なお、制御部122がユーザIDを記録しており、ユーザIDの出力部124への送信を自動的に行うようになっていても構わない。
また、制御部122は、端末100が、アイデア開示者端末としても、ニーズ開示者端末としても機能していない場合、つまり、端末100が、アイデア開示者端末又はニーズ開示者端末として機能する前後において、後述するような制御を行う。その場合、制御部122は、後述するデータを画像生成部123又は出力部124に出力するようになっている。
ニーズ開示者機能制御部122Bは、ニーズ開示者端末として端末100を機能させるために必要な処理を実行するものである。入力部121は、入力装置102からインターフェイス114を介して、追って詳述するニーズデータを受付ける場合がある。これを受付けたニーズ開示者機能制御部122Bは、ニーズデータを出力部124へと送るようになっている。また、ニーズ開示者機能制御部122Bは、ニーズ開示者端末として端末100が機能しているときにおいてユーザがニーズデータの入力を行うために必要な画像の生成を、画像生成部123に対して指示するようになっている。
画像生成部123は、端末100がアイデア開示者端末として機能しているときにはアイデア開示者機能制御部122Aから、端末100がニーズ開示者端末として機能しているときにはニーズ開示者機能制御部122Bから、また、端末100がアイデア開示者端末としてもニーズ開示者端末としても機能していないとき、つまり端末100がアイデア開示者端末又はニーズ開示者端末として機能する前後においては、制御部122から、どのような画像を生成するのかということを示す指示をその内容とするデータを受取る。それら指示のデータに基づいて、画像生成部123は、画像データを生成する。
生成された画像データは、画像生成部123から出力部124に送られるようになっている。
出力部124には、上述のように、制御部122から、ユーザIDのデータ、アイデア開示者選択データ、ニーズ開示者選択データ、アイデアデータ、ニーズデータ、その他のデータを受付ける場合がある。アイデアデータ及びニーズデータはいずれも、ユーザIDのデータと一対とされる。それらを受付けた場合、出力部124は、それらデータをインターフェイス114に出力するようになっている。これらデータは、インターフェイス114から送受信機構へと送られ、更には、送受信機構からネットワーク400を介してサーバ200に送られることになる。
また、出力部124には、画像生成部123から画像データが送られてくる場合がある。それを受取った出力部124は、インターフェイス114へとそれを送るようになっている。画像データは、インターフェイス114からディスプレイ101に送られ、ディスプレイ101には画像データに基づく画像が表示されるようになっている。
サーバ200は、ハードウェアとして見た場合には、既存の公知又は周知のサーバで構わない。また、そのハードウェア構成も一般的なものでよく、大雑把に言えば、CPU111、ROM112、RAM113、インターフェイス114をバス116で接続するという、端末100のハードウェア構成を踏襲することができる。もっとも、サーバ200は通常、HDD、SSDその他の大容量記録装置を有するのが一般的である。
サーバ200が備えるCPU、ROM、RAM、インターフェイス、バス、及び大容量記録装置の構成、機能は、端末100におけるそれらの構成、機能と変わらない。また、サーバ200が備えるインターフェイスには、端末100が備えていたのと同様の、サーバ200外の機器とネットワーク400を介しての通信を行うための送受信機構が接続されている。バスからインターフェイスに送られた情報(データ)は送受信機構に送られ、送受信機構からネットワーク400を介して例えば端末100へと送られるようになっている。また、ネットワーク400を介して端末100から送られてきて送受信機構で受け取られたデータは、送受信機構からインターフェイスへ送られ、インターフェイスからバスへと送られるようになっている。
なお、サーバ200が備えるインターフェイスには、端末100が備えていたのと同様のディスプレイ、及び入力装置が接続されていても構わないが、本願とはあまり関係がないのでそれらの説明は省略する。
サーバ200内には、本願発明の機能との関係で、入力部221、制御部222、アイデアデータ記録部223、アイデア提示部224、ニーズデータ記録部225、ニーズ提示部226、マッチング部227、連絡プラットフォーム提供部228A、契約支援プラットフォーム提供部228B、及び出力部229が生成される(図5)。
これら機能ブロックのうち、アイデアデータ記録部223、ニーズデータ記録部225、ハードウェアの観点からすれば、データを記録する機能を持つ装置(記録媒体)である、RAM若しくは大容量記録装置によって構成される。それ以外の機能ブロック、特には、何らかの情報処理を実行する機能ブロックである制御部222、アイデア提示部224、ニーズ提示部226、マッチング部227、連絡プラットフォーム提供部228A、契約支援プラットフォーム提供部228Bは、ハードウェアの観点からすれば、演算装置であるCPUによって実現される。ただし、マッチング部227は、CPUと記録媒体との組合せによって実現される場合があり、後述するように、必ずしもこの限りではないが本願発明ではそうなっている。
入力部221にインターフェイスから入力されるデータは、ネットワーク400を介して端末100から送られて来てサーバ200の送受信機構によって受け取られたデータである。
送受信機構が、端末100から受付けるデータには、例えば、ユーザIDのデータ、アイデアデータ、ニーズデータ、アイデア開示者選択データ、ニーズ開示者選択データ等がある。インターフェイスから何らかのデータを受付けた場合には、入力部221はそれら各データを制御部222へと送るようになっている。
制御部222は、入力部221から、一対のユーザIDのデータ及びアイデアデータ、或いは一対のユーザID及びニーズデータを受取る場合がある。ユーザID及びアイデアデータを受取った場合、後述する認証が行えたことが条件となるが、制御部222は、それらをアイデアデータ記録部223に送るようになっている。ユーザID及びニーズデータを受取った場合、後述する認証が行えたことが条件となるが、制御部222は、それらをニーズデータ記録部225に送るようになっている。
制御部222は、また、端末100を使用しているユーザを認証する機能を有している。そのために、制御部222は、すべての端末100のユーザに割当てられたユーザIDを記録している。ユーザIDは各ユーザ毎にユニークな識別子であり、文字、数字、記号の少なくとも1つの羅列である。各ユーザのためのユーザIDは、マッチング装置としてのサーバ200が各ユーザ宛に発行したものでもよいし、各ユーザが決定して、予めサーバ200に通知したものでも構わない。いずれにせよ、すべてが他との関係でユニークなユーザIDを多数準備すること、及びそれらをサーバ200の例えば制御部222が保持できるようにすることは、公知技術或いは周知技術を参考にすれば容易である。
制御部222は、上述したように、入力部221からユーザIDのデータを受付ける場合がある。制御部222は、受付けたユーザIDが、制御部222が保持している多数のユーザIDのうちのいずれかと一致するか否かによって認証を行うことができるようになっている。端末100からサーバ200に送らせるものをユーザIDのみならず、ユーザIDとパスワードとすることによってかかる認証を行っても良いのは当然であるし、他の方法により認証を行って良いことも当然である。制御部222は、認証を行うことができたユーザのユーザIDを、上述したように、それがアイデアデータと対となっている場合にはアイデアデータとともにアイデアデータ記録部223に送り、それがニーズデータと対となっている場合にはニーズデータとともにニーズデータ記録部225に送る。
制御部222は、また、端末100から送られてきてサーバ200の通信機構で受取られたアイデア開示者選択データ又はニーズ開示者選択データを受付ける場合がある。これらを受付けた制御部222は、アイデア開示者選択データを受付けた場合には、アイデア開示者選択データを送ってきた端末100が、アイデア開示者端末であるということを把握し、ニーズ開示者選択データを受付けた場合には、ニーズ開示者選択データを送ってきた端末100が、ニーズ開示者端末であるということを把握して必要な処理を行う。例えば、制御部222は、端末100から送られてきた閲覧要求データを受取る場合があるが、閲覧要求データを受けた制御部222は、閲覧要求データを送信してきた端末100がアイデア開示者端末である場合には、その端末100から送られてきたユーザIDをニーズ提示部226に送り、閲覧要求データを送信してきた端末100がニーズ開示者端末である場合には、その端末100から送られてきたユーザIDをアイデア提示部224に送るようになっている。
制御部222は、また、端末100から送られてきてサーバ200の通信機構で受取られた、連絡プラットフォーム(後述)で利用されるデータを、インターフェイスを介して受取る場合がある。かかるデータを受取ったら、制御部222はそのデータを、連絡プラットフォーム提供部228Aに送るようになっている。
制御部222は、また、端末100から送られてきてサーバ200の通信機構で受取られた、契約支援プラットフォーム(後述)で利用されるデータを、インターフェイスを介して受取る場合がある。かかるデータを受取ったら、制御部222はそのデータを、契約支援プラットフォーム提供部228Bに送るようになっている。
制御部222は、また、マッチング部227に対してマッチングを行うように指示を行う。制御部222がマッチング部227に対してどのようなタイミングで上述の指示を行うかについては後述する。
制御部222は、また、マッチング部227から、後述するように、マッチングが可能として抽出されたニーズ及びアイデアについてのニーズデータ識別子及びアイデアデータ識別子と、当該ニーズデータ識別子及びアイデアデータ識別子とそれぞれ紐付けられたユーザIDを受付ける場合がある。これらを受付けた場合、制御部222は、連絡プラットフォーム提供部228Aと、契約支援プラットフォーム提供部228Bとにそれらデータを送るようになっている。
サーバ200は、端末100を使用するユーザに対する課金の機能を備えているが、この実施形態ではこれには限られないが、制御部222が課金の機能を備えている。課金の機能自体は、公知或いは周知の技術を応用すれば良く、この実施形態ではそうされている。
アイデアデータ記録部223には、アイデアデータと、そのアイデアデータをサーバ200に送ってきたユーザのユーザIDとが互いに紐付けられた状態で記録されることになる。アイデアデータは、多数の端末100から送られてくるので、アイデアデータ記録部223に記録されるアイデアデータは複数というか、事実上多数となる。アイデアデータとユーザIDのデータとを互いに紐付けて記録するというのが、アイデアデータ記録部223の最低限の機能である。この実施形態では、更に、複数、事実上多数のアイデアデータを識別するための識別子であり、例えば通し番号であるアイデアデータ識別子も、各アイデアデータに紐付けた状態でアイデアデータ記録部223に記録される。アイデアデータ識別子は、これには限られないが、端末100から送られてきたアイデアデータを制御部222が受取るたびに制御部222が生成し、アイデアデータ記録部223に記録する。
ニーズデータ記録部225には、ニーズデータと、そのニーズデータをサーバ200に送ってきたユーザのユーザIDとが互いに紐付けられた状態で記録されることになる。ニーズデータは、多数の端末100から送られてくるので、ニーズデータ記録部225に記録されるニーズデータは複数というか、事実上多数となる。ニーズデータとユーザIDのデータとを互いに紐付けて記録するというのが、ニーズデータ記録部225の最低限の機能である。この実施形態では、更に、複数、事実上多数のニーズデータを識別するための識別子であり、例えば通し番号であるニーズデータ識別子も、各ニーズデータに紐付けた状態でニーズデータ記録部225に記録される。ニーズデータ識別子は、これには限られないが、端末100から送られてきたニーズデータを制御部222が受取るたびに制御部222が生成し、ニーズデータ記録部225に記録する。
アイデアデータ記録部223、ニーズデータ記録部225に記録されるデータの詳細については、追って説明する。
ニーズ提示部226は、上述したように、制御部222から、ユーザIDを受付ける場合がある。ニーズ提示部226は、ユーザIDを受付けた場合には、ニーズデータ記録部225から、互いに紐付けられたニーズデータ、ユーザID、ニーズデータ識別子の多数の組のうちの少なくとも一部を読み出して、それを制御部222から受取ったユーザIDとともに、出力部229へと送るようになっている。これには限られないが、この実施形態では、ニーズ提示部226は、アイデアデータ記録部223から、互いに紐付けられたニーズデータ、ユーザID、ニーズデータ識別子の多数の組のすべてを読出し、それらデータを出力部229へと送るようになっている。
マッチング部227は、そのようなマッチングを行えるようになっているが、それを可能とするために、これには限られないがこの実施形態では、図6に示したように、解釈人工知能227Aと、抽出人工知能227Bとを含んでいる。また、マッチング部227には、アイデア解釈データ記録部227Cと、ニーズ解釈データ記録部227Dとが含まれる。解釈人工知能227Aと抽出人工知能227Bはともに、RAM、大容量記録媒体等である記録媒体に記録されたデータと、CPUとの協働によって実現される。アイデア解釈データ記録部227Cと、ニーズ解釈データ記録部227Dとは記録媒体によって実現される。アイデア解釈データ記録部227Cと、ニーズ解釈データ記録部227Dとは、追って説明するアイデア解釈データとニーズ解釈データとをそれぞれ記録するようになっている。
解釈人工知能227Aと、抽出人工知能227Bとがどのような機能を有しているか、また、解釈人工知能227Aと、抽出人工知能227Bとを備えるマッチング部227がどのようにして、上述したアイデアとニーズとのマッチングを行うか、ということについては追って説明することとする。
マッチング部227は、アイデアとニーズとのマッチングを行った場合、マッチングデータを生成する。マッチングデータは、追って詳述するが、これには限られないがこの実施形態では、複数のユーザIDのデータと、これも後述するアイデアデータ識別子のデータ及びニーズデータ識別子のデータとが含まれている。原則として、マッチングデータに含まれるアイデアデータ識別子のデータとニーズデータ識別子のデータの少なくとも一方は複数である。
マッチングデータを生成したら、マッチング部227は、マッチングデータを出力部229、及び制御部222へと送るようになっている。
連絡プラットフォームの詳細、及び連絡プラットフォーム提供部228Aがどのようにして連絡プラットフォームを機能させるかということについては追って説明する。
契約支援プラットフォーム提供部228Bは、契約支援プラットフォームを、端末100へ提供する機能を有している。契約支援プラットフォームは、同一の連絡プラットフォームを利用可能とされている複数のユーザが、マッチングされたアイデア及びニーズに関する契約を締結するための支援を行うためのプラットフォームである。契約支援プラットフォームは、公知或いは周知技術により実現可能なもので十分である。契約支援プラットフォームは、それら複数のユーザが最終的な契約をそのまま締結するための完全な契約書を生成するのを支援するようなものであっても構わないが、最終的な契約を行うための例えば叩き台となるような契約書(例えば、term sheet、覚書、不完全な契約書、或いは契約書案)を生成するようなものであっても構わない。契約支援プラットフォーム提供部228Bは、端末100が契約支援プラットフォームを利用するために必要なデータを生成し、そのデータを出力部229を介して、送受信機構に送るようになっている。
契約支援プラットフォームの詳細、及び連絡プラットフォーム提供部228Bがどのようにして契約支援プラットフォームを機能させるかということについては追って説明する。
送受信機構はそれらデータを受取ったら、端末100のうちの適切なものへ、後述するデータを送信する。出力部229が制御部222等から受取るデータにはユーザIDが含まれている。出力部229から送受信機構に対して送られたデータに含まれているユーザIDを送ってきた各端末100に、後述するデータがそれぞれ送られることになる。
出力部229からインターフェイスに出力されるデータの詳細については後述するものとする。
マッチングシステムが利用される場合、アイデア開示者としてのユーザは、アイデア開示者端末としての自らの端末100を用いて、自らが持つアイデアをテキストで表現したアイデアデータをサーバ200に送って、サーバ200のアイデアデータ記録部223に記録させる。同様に、ニーズ開示者としてのユーザは、ニーズ開示者端末としての自らの端末100を用いて、自らが持つニーズをテキストで表現したニーズデータをサーバ200に送って、サーバ200のニーズデータ記録部225に記録させる。
これらの処理は具体的には以下のようにして行われる。
端末100のサーバ200へのアクセス乃至そのために行われる端末100とサーバ200との通信は、公知技術或いは周知技術にならうことができる。例えば、端末100は、それが有するwebブラウザの機能により、インターネットであるネットワーク400を介してサーバ200と通信を行う。その場合、端末100を用いるユーザは、例えば、webブラウザの機能を用いて、サーバ200が提供するマッチングサービスのホームページのURLをwebブラウザのアドレスバーに打込むことにより、端末100をネットワーク400経由でサーバ200に接続させる。
この実施形態では、上述のようにして、webブラウザの機能を用いて端末100が、サーバ200にアクセスするものとする。もちろんこれはこの限りではなく、専用のビューアの機能を用いて、端末100をサーバ200にアクセスさせることもできる。
そうすると、そのアクセスを受けたサーバ200は、アクセスを受けるために端末100がサーバ200に送ったデータをその送受信機構で受取る。そのデータは、送受信機構からインターフェイスを経て制御部222へと送られる。これを受取った制御部222は、端末100のディスプレイ101にホーム(トップページ)画像の表示を行うためのデータ(例えば、画像データ)を生成して、それを出力部229へと送る。それを受取った出力部229は、そのデータをインターフェイスへ送る。そのデータは、インターフェイスから送受信機構へと送られ、更には、送受信機構からサーバ200にアクセスして来た端末100にネットワーク400を介して送られる。
ホーム画像には、図示したように、「ユーザID」という文字501、及びその直下の入力用の枠502、「送信」と書かれたボタン503、「アイデア開示」と書かれたボタン504、「ニーズ開示」と書かれたボタン505が含まれている。
「送信」と書かれたボタン503を押す前に選択したのが「アイデア開示」と書かれたボタン504である場合には、ユーザは自らがアイデア開示者となり且つ端末をアイデア開示者端末として機能させることを選択したことになり、「送信」と書かれたボタン503を押す前に選択したのが「ニーズ開示」と書かれたボタン505である場合には、ユーザは自らがニーズ開示者となり且つ端末100をニーズ開示者端末として機能させることを選択したことになる。
ユーザIDのデータと選択データとを、制御部122は、出力部124へと送る。ユーザIDのデータは、出力部124、インターフェイス114を経て送受信機構に送られ、更にはネットワーク400を介してサーバ200に送られる。それにより、サーバ200では、ユーザIDによるユーザの認証の処理が行われることになる。
認証が行われた場合、制御部222は、認証が認められてログイン状態になったことを示す画像を、端末100のディスプレイ101に表示するためのデータを生成し、そのデータを、認証を求めてきた端末100のユーザIDとともに出力部229へ送る。そのデータを受取った場合にそのデータに基づいて端末100のディスプレイ101に表示される画像は、制御部222が受取った選択データが、ユーザがアイデア開示者となることを選択したことを示すものであった場合には、アイデア開示者としてのログインが認められたことを示すものであり、ユーザがニーズ開示者となることを選択したことを示すものであった場合には、ニーズ開示者としてのログインが認められたことを示すものとなる。そのデータは、ユーザIDのデータとともに出力部229へ送られる。そのデータは、インターフェイスから送受信機構へ送られ、更にはネットワーク400を介して、ユーザIDで特定される端末100に返送される。
ユーザが、アイデア開示者であることを選択した場合の画像の例を図8(A)に示す。「abcxxx」というのは、もちろん単なる例であるが、このユーザのユーザIDである。ディスプレイ101の画面には、「アイデアを投稿する」と書かれたボタン511、「ニーズを見る」と書かれたボタン512、「マッチング結果を見る」と書かれたボタン513、「掲示板を見る」と書かれたボタン514、「契約をする」と書かれたボタン515が表示される。
ユーザが、ニーズ開示者であることを選択した場合の画像の例を図8(B)に示す。「abcxxx」というのは、もちろん単なる例であるが、このユーザのユーザIDである。ディスプレイ101の画面には、「ニーズを投稿する」と書かれたボタン521、「アイデアを見る」と書かれたボタン522、「マッチング結果を見る」と書かれたボタン523、「掲示板を見る」と書かれたボタン524、「契約をする」と書かれたボタン525が表示される。
各ボタン511~515、521~525の機能については追って説明する。
これにてログインの処理が終了する。
ログインの処理が終了すると、制御部122は、ユーザがアイデア開示者としてログインした場合にはアイデア開示者機能制御部122Aを、ユーザがニーズ開示者としてログインした場合にはニーズ開示者機能制御部122Bを、有効にする。
次いで、アイデアデータ及びニーズデータの端末100からサーバ200への送信と、サーバ200での記録が行われる。まず、アイデアデータの端末100からサーバ200への送信と、サーバ200での記録から説明する。
アイデアデータを送信する端末100は、アイデア開示者機能制御部122Aが有効とされた、アイデア開示者端末としての端末100であり、それを操作するユーザは、アイデア開示者である。
アイデアをサーバ200へ送信して他のユーザに開示しようとするユーザは、図8(A)における「アイデアを投稿する」と書かれたボタン511を押す。そうすると、ディスプレイ101に表示された画像が、図9(A)に示したように切り替わる。この画面の切り替えの処理は、例えば、アイデア開示者機能制御部122Aが行う。例えば、アイデア開示者機能制御部122Aは、図9(A)に示した画像の生成を画像生成部123に指示する。そうすると画像生成部123が図9(A)に示した画像についての画像データを生成する。画像データは、画像生成部123から出力部124、インターフェイス114を介してディスプレイ101へ送られ、ディスプレイ101に図9(A)に示した画像が表示されることになる。
図9(A)に示したように、その画像には、「アイデアを記入」という文字の下に設けられたアイデア記入欄531と、「送信」という文字の書かれたボタン532とが表示されている。
ユーザは、他のユーザに開示したい自らが持つアイデアを、アイデア記入欄531にテキストで書込む。アイデア記入欄531へのテキストでのアイデアの書込みは、入力装置102によって行う。それにより生成されるアイデアについてのテキストのデータがアイデアデータである。アイデアデータは、入力装置102からインターフェイス114、入力部121を介して制御部122内のアイデア開示者機能制御部122Aに送られる。アイデア記入欄531へのアイデアの記入の最中においても、アイデア開示者機能制御部122Aは、略実時間で画像生成部123に対して画像生成の指示を行う。それによりユーザは、ディスプレイ101に表示された画像を確認しながらアイデアの入力を行うことができる。
アイデア記入欄531へのアイデアの記入を終えると、ユーザは、「送信」という文字の書かれたボタン532を押す。そうするとアイデア記入欄531にその時点で記載されていたアイデアが確定され、その時点におけるアイデアについてのデータであるアイデアデータが、端末100からサーバ200へ送信されるものとして確定される。
アイデア開示者機能制御部122Aは、アイデアについてのテキストデータであるアイデアデータを出力部124に送る。アイデアデータは、出力部124から、インターフェイス114、送受信機構、更にはネットワーク400を経てサーバ200に送られる。
「送信」という文字の書かれたボタン532をユーザが押すと、これには限られないがこの実施形態では、図9(A)に示された画像は、図8(A)に示された画像に戻るようになっている。
なお、アイデア開示者としてのユーザが自分がサーバ200に送ったアイデアデータに基づくアイデアをいつでも閲覧できるようにしておくことがユーザにとって便利である。この実施形態の場合であれば、後述するように、ユーザがニーズ開示者としてログインした場合には、自らがサーバ200に送ったアイデアデータに基づくアイデアを閲覧可能である。もっとも、自分がサーバに送ったアイデアデータに基づくアイデアを閲覧するために、アイデア開示者としてのユーザにニーズ開示者としてのログインを強いるとユーザに負担を与えることになる。そのような不具合を無くすには例えば、図8(A)に示した画像の中に、「投稿済みのアイデアを見る」と書かれたボタンを更に追加し、そのボタンをユーザが押した場合には、自分がサーバ200に提供したアイデアをいつでも見られるようにするといった、適当な工夫を行えば良い。そのような工夫は当然に周知技術によって実現可能である。
アイデアデータを受取った制御部222は、アイデアデータをアイデアデータ記録部223へと送る。アイデアデータをアイデアデータ記録部223に送る場合、制御部222は、そのアイデアデータを他のアイデアデータから識別するための識別子であるアイデアデータ識別子を生成し、アイデアデータに、アイデアデータ識別子と、制御部222が先に受取っていたユーザIDのデータとを紐付けた状態で、アイデアデータ記録部223に送る。
アイデアデータ記録部223には、アイデアデータ識別子と、ユーザIDと、アイデアデータとが紐付けて記録される。
サーバ200には、複数の、事実上多数のユーザがそれぞれ操作する、複数の、事実上多数の端末100から、複数、事実上多数のアイデアデータが送られてくる。したがって、アイデアデータ記録部223に記録される、アイデアデータ識別子と、ユーザIDと、アイデアデータとの組は、複数、事実上多数となる。
同一のユーザが異なる内容の複数のアイデアデータを端末100からサーバ200に送ることももちろん許容される。
アイデアデータ記録部223に記録されるデータの概念を図10に示す。
アイデアデータ記録部223には、上述したように、アイデアデータ識別子と、ユーザIDと、アイデアデータとが、記録される。これらはすべて、例示である。横並びにされたアイデアデータ識別子と、ユーザIDと、アイデアデータとは、互いに紐付けられている。これには限られないがこの実施形態では、アイデアデータ識別子は、「アイデア」を意味する「i」の文字の後に通し番号を付したものとされている。ユーザIDは、既に述べた通りの文字列である。アイデアデータは、アイデアについてのテキストデータである。
次いで、ニーズデータの端末100からサーバ200への送信と、サーバ200での記録について説明する。とはいえ、その内容は、アイデアデータの端末100からサーバ200への送信と、サーバ200での記録の場合と殆ど変わらない。
ニーズデータを送信する端末100は、ニーズ開示者機能制御部122Bが有効とされた、ニーズ開示者端末としての端末100であり、それを操作するユーザは、ニーズ開示者である。
ニーズをサーバ200へ送信して他のユーザに開示しようとするユーザは、図8(B)における「ニーズを投稿する」と書かれたボタン521を押す。そうすると、ディスプレイ101に表示された画像が、図9(B)に示したように切り替わる。この画面の切り替えの処理は、例えば、ニーズ開示者機能制御部122Bが行う。例えば、ニーズ開示者機能制御部122Bは、図9(B)に示した画像の生成を画像生成部123に指示する。そうすると画像生成部123が図9(B)に示した画像についての画像データを生成する。画像データは、画像生成部123から出力部124、インターフェイス114を介してディスプレイ101へ送られ、ディスプレイ101に図9(B)に示した画像が表示されることになる。
図9(B)に示したように、その画像には、「ニーズを記入」という文字の下に設けられたニーズ記入欄541と、「送信」という文字の書かれたボタン542とが表示されている。
ユーザは、他のユーザに開示したい自らが持つニーズを、ニーズ記入欄541にテキストで書込む。ニーズ記入欄541へのテキストでのニーズの書込みは、入力装置102によって行う。それにより生成されるニーズについてのテキストのデータがニーズデータである。ニーズデータは、入力装置102からインターフェイス114、入力部121を介して制御部122内のニーズ開示者機能制御部122Bに送られる。ニーズ記入欄541へのニーズの記入の最中においても、ニーズ開示者機能制御部122Bは、略実時間で画像生成部123に対して画像生成の指示を行う。それによりユーザは、ディスプレイ101に表示された画像を確認しながらニーズの入力を行うことができる。
ニーズ記入欄541へのニーズの記入を終えると、ユーザは、「送信」という文字の書かれたボタン542を押す。そうするとニーズ記入欄541にその時点で記載されていたニーズが確定され、その時点におけるニーズについてのデータであるニーズデータが、端末100からサーバ200へ送信されるものとして確定される。
ニーズ開示者機能制御部122Bは、ニーズについてのテキストデータであるニーズデータを出力部124に送る。ニーズデータは、出力部124から、インターフェイス114、送受信機構、更にはネットワーク400を経てサーバ200に送られる。
「送信」という文字の書かれたボタン542をユーザが押すと、これには限られないがこの実施形態では、図9(B)に示された画像は、図8(B)に示された画像に戻るようになっている。
なお、ニーズ開示者としてのユーザが自分がサーバ200に送ったニーズデータに基づくニーズをいつでも閲覧できるようにしておくことがユーザにとって便利である。この実施形態の場合であれば、後述するように、ユーザがアイデア開示者としてログインした場合には、自らがサーバ200に送ったニーズデータに基づくニーズを閲覧可能である。もっとも、自分がサーバに送ったニーズデータに基づくニーズを閲覧するために、ニーズ開示者としてのユーザにアイデア開示者としてのログインを強いるとユーザに負担を与えることになる。そのような不具合を無くすには例えば、図8(B)に示した画像の中に、「投稿済みのニーズを見る」と書かれたボタンを更に追加し、そのボタンをユーザが押した場合には、自分がサーバ200に提供したニーズをいつでも見られるようにするといった、適当な工夫を行えば良い。そのような工夫は当然に周知技術によって実現可能である。
ニーズデータを受取った制御部222は、ニーズデータをニーズデータ記録部225へと送る。ニーズデータをニーズデータ記録部225に送る場合、制御部222は、そのニーズデータを他のニーズデータから識別するための識別子であるニーズデータ識別子を生成し、ニーズデータに、ニーズデータ識別子と、制御部222が先に受取っていたユーザIDのデータとを紐付けた状態で、ニーズデータ記録部225に送る。
ニーズデータ記録部225には、ニーズデータ識別子と、ユーザIDと、ニーズデータとが紐付けて記録される。
サーバ200には、複数の、事実上多数のユーザがそれぞれ操作する、複数の、事実上多数の端末100から、複数、事実上多数のニーズデータが送られてくる。したがって、ニーズデータ記録部225に記録される、ニーズデータ識別子と、ユーザIDと、ニーズデータとの組は、複数、事実上多数となる。
同一のユーザが複数のニーズデータを端末100からサーバ200に送ることももちろん許容される。
ニーズデータ記録部225に記録されるデータの概念を図11に示す。
ニーズデータ記録部225には、上述したように、ニーズデータ識別子と、ユーザIDと、ニーズデータとが、記録される。これらはすべて、例示である。横並びにされたニーズデータ識別子と、ユーザIDと、ニーズデータとは、互いに紐付けられている。これには限られないがこの実施形態では、ニーズデータ識別子は、「ニーズ」を意味する「n」の文字の後に通し番号を付したものとされている。ユーザIDは、既に述べた通りの文字列である。ニーズデータは、ニーズについてのテキストデータである。
上述のようにして、サーバ200には、アイデアデータとニーズデータとが記録されていく。サーバ200に記録されたアイデアデータの数と、ニーズデータの数との双方が、ある程度以上の数となると、アイデアとニーズのマッチングが生じる可能性が高くなる。事実上、その時点から、サーバ200がマッチング装置として機能し始める。
上述のように、ユーザには、アイデア開示者としてのユーザと、ニーズ開示者としてのユーザが存在する。
アイデア開示者としてのユーザは、自分のアイデアとマッチングするニーズを探しているのであるから、他のユーザがサーバ200に記録させたニーズを閲覧したいと考える。また、ニーズ開示者としてのユーザは、自分のニーズとマッチングするアイデアを探しているのであるから、他のユーザがサーバ200に記録させたアイデアを閲覧したいと考える。
それらがどのように実現されるのかについて以下説明する。
アイデアの閲覧を行うことを希望するユーザは、図8(A)の画像における「ニーズを見る」と書かれたボタン512を押す。
ニーズの閲覧を要求する旨のデータである閲覧要求データが生成され、入力装置102から、インターフェイス114、入力部121を介して、制御部122内のアイデア開示者機能制御部122Aに送られる。
アイデア開示者機能制御部122Aは受取った閲覧要求データを、出力部124へ送り、出力部124はそれをインターフェイス114を介して送受信機構に送る。送受信機構は、ネットワーク400を介して閲覧要求データをサーバ200に送る。
サーバ200は、その送受信機構で閲覧要求データを受取る。閲覧要求データは、送受信機構から、インターフェイス、入力部221を経て、制御部222へと送られる。
閲覧要求データを受取った制御部222は、閲覧要求データを送ってきた端末100から送られてきて、入力部221から先に受取っていたユーザIDをニーズ提示部226へ送る。
ニーズ提示部226は、ユーザIDを受付けると、ニーズデータ記録部225から、互いに紐付けられたニーズデータ、ユーザID、ニーズデータ識別子の多数の組のうちの少なくとも一部(これには限られないが、この実施形態では多数の組のすべて)を読み出して、それを制御部222から受取ったユーザIDとともに、出力部229へと送る。
出力部229は互いに紐付けられたニーズデータ、ユーザID、ニーズデータ識別子の多数の組のデータを、制御部222から受取ったユーザIDを送ってきた端末100へと送るべく、それらデータをインターフェイスを介して送受信機構に送る。
そして、送受信機構は、互いに紐付けられたニーズデータ、ユーザID、ニーズデータ識別子の多数の組のデータを、それらデータとともに受取ったユーザIDを送信してきた端末100へと、ネットワーク400を介して送信する。
それを受取った制御部122は、それらデータを画像生成部123へと送る。
受取ったデータに基づいて画像生成部123は、ディスプレイ101にそれらデータに基づく画像についての画像データを生成し、その画像データをインターフェイス114を介してディスプレイ101に送る。
それにより、ディスプレイ101には、他のユーザがサーバ200に登録したニーズに関連するデータが表示されることになる。その画像の例を、図12(A)に示す。
ディスプレイ101には、「ニーズ一覧」という文字が示され、その文字の下方に設けられた矩形の表示欄551内に、ニーズデータ識別子(「n1」、「n2」という文字)、ユーザID(「bcjj398」、「7743cx」という文字)、及びテキストで表現されたニーズが示されている。ニーズはそれぞれ、「都内便利地にあるマンションだが、マンション駐車場に空きが多く出て収益化したい」というものと、「素人が自分で採血した微量で定量の血液から得た血漿を、血液検査センターに送って検査できるようにしたい」というものである。
互いに対応付けられたニーズデータ、ユーザID、ニーズデータ識別子に対応するニーズ、ユーザID、ニーズデータ識別子は、互いに紐付けられていることがわかるように、例えば一まとまりに表示される。図中では、ニーズデータ識別子としてn1とn2が割振られた2つのニーズのみがディスプレイ101に表示されているが、表示欄551内の表示は縦スクロールが可能であり、n1とn2のニーズデータ識別子が割振られたニーズを上方にスクロールさせることにより、ユーザは、n3以降のニーズデータ識別子が割振られたすべてのニーズを閲覧することができる。
もちろん図12(A)に示した画像は例である。当該画像は、ユーザが見ることを望む「ニーズ」を端末100のディスプレイ101により閲覧可能なものであれば足りる。例えば、ユーザが見ることを望むニーズが「科学技術分野のニーズ」といったような分野を限定したニーズである場合や、「1年以内にニーズ開示者から開示されたニーズ」といったような開示時期を限定したニーズである場合には、例えばそのような絞り込みを行う機能を、端末100やサーバ200に与えることも可能である。その場合には、サーバ200に登録されたニーズデータにより特定されるニーズのすべてが端末100のディスプレイ101に表示されることがなくなる。その場合には、サーバ200から端末100に送られるのは、互いに紐付けられたニーズデータ、ユーザID、ニーズデータ識別子の組のすべてのデータではなく、それらのうち、ディスプレイ101に表示を行うために必要な分のデータのみとすることができる。
なお、ディスプレイ101の中に表示されるニーズの中に、自分がサーバ200に送ったニーズが含まれていても構わない。
このボタン552は、図12(A)に示された画像から、図8(A)に示された画像にディスプレイ101に表示された画像を切り替えるためのものである。ユーザがニーズの閲覧を終了する場合、ユーザはボタン552を押す。
そうすると、図8(A)に示されたホーム画面に戻ることができる。かかる処理は例えば、アイデア開示者機能制御部122Aが行うようにすることができ、この実施形態ではそうされている。
アイデアの閲覧を行うことを希望するユーザは、図8(B)の画像における「アイデアを見る」と書かれたボタン522を押す。
アイデアの閲覧を要求する旨のデータである閲覧要求データが生成され、入力装置102から、インターフェイス114、入力部121を介して、制御部122内のニーズ開示者機能制御部122Bに送られる。
ニーズ開示者機能制御部122Bは受取った閲覧要求データを、出力部124へ送り、出力部124はそれをインターフェイス114を介して送受信機構に送る。送受信機構は、ネットワーク400を介して閲覧要求データをサーバ200に送る。
サーバ200は、その送受信機構で閲覧要求データを受取る。閲覧要求データは、送受信機構から、インターフェイス、入力部221を経て、制御部222へと送られる。
閲覧要求データを受取った制御部222は、閲覧要求データを送ってきた端末100から送られてきて、入力部221から先に受取っていたユーザIDをアイデア提示部224へ送る。
アイデア提示部224は、ユーザIDを受付けると、アイデアデータ記録部223から、互いに紐付けられたアイデアデータ、ユーザID、アイデアデータ識別子の多数の組のうちの少なくとも一部(これには限られないが、この実施形態では多数の組のすべて)を読み出して、それを制御部222から受取ったユーザIDとともに、出力部229へと送る。
出力部229は互いに紐付けられたアイデアデータ、ユーザID、アイデアデータ識別子の多数の組のデータを、制御部222から受取ったユーザIDを送ってきた端末100へと送るべく、それらデータをインターフェイスを介して送受信機構に送る。
そして、送受信機構は、互いに紐付けられたアイデアデータ、ユーザID、アイデアデータ識別子の多数の組のデータを、それらデータとともに受取ったユーザIDを送信してきた端末100へと、ネットワーク400を介して送信する。
それを受取った制御部122は、それらデータを画像生成部123へと送る。
受取ったデータに基づいて画像生成部123は、ディスプレイ101にそれらデータに基づく画像についての画像データを生成し、その画像データをインターフェイス114を介してディスプレイ101に送る。
そにれより、ディスプレイ101には、他のユーザがサーバ200に登録したアイデアに関連するデータが表示されることになる。その画像の例を、図12(B)に示す。
ディスプレイ101には、「アイデア一覧」という文字が示され、その文字の下方に設けられた矩形の表示欄553内に、アイデアデータ識別子(「i1」、「i2」という文字)、ユーザID(「abcxxx」、「ccc123」という文字)、及びテキストで表現されたアイデアとが示されている。アイデアはそれぞれ、「微量で採血した血液から血漿を得る技術を採血キットに実装して、血液検体を送付することによる遠隔診断技術を提供する」というものと、「微量採血を熟練無しで定量で採血する技術と、血液劣化防止技術とを1つの採血キットに実装して、血液検体を送付することによる遠隔診断技術を提供する」というものである。
互いに対応付けられたアイデアデータ、ユーザID、アイデアデータ識別子に対応するアイデア、ユーザID、アイデアデータ識別子は、互いに紐付けられていることがわかるように例えば一まとまりに表示される。図中では、アイデアデータ識別子としてi1とi2が割振られた2つのアイデア(i2のアイデアデータ識別子が振られたアイデアに関しては途中までの内容)のみがディスプレイ101に表示されているが、表示欄553内の表示は縦スクロールが可能であり、i1とi2のアイデアデータ識別子が割振られたアイデアを上方にスクロールさせることにより、ユーザは、i2の省略された後半部分からi3以降のアイデアデータ識別子が割振られたすべてのアイデアを閲覧することができる。
もちろん図12(B)に示した画像は例である。当該画像は、ユーザが見ることを望む「アイデア」を端末100のディスプレイ101により閲覧可能なものであれば足りる。これは、ニーズの閲覧の場合と同様である。
なお、ディスプレイ101の中に表示されるアイデアの中に、自分がサーバ200に送ったニーズが含まれていても構わないのも、ニーズの閲覧の場合と同様である。
このボタン554は、図12(B)に示された画像から、図8(B)に示された画像にディスプレイ101に表示された画像を切り替えるためのものである。ユーザがニーズの閲覧を終了する場合、ユーザはボタン554を押す。
そうすると、図8(B)に示されたホーム画面に戻ることができる。かかる処理は例えば、ニーズ開示者機能制御部122Bが行うようにすることができ、この実施形態ではそうされている。
上述したように、アイデア開示者としてのユーザは、自らの端末100を用いることにより、ニーズ開示者としての他のユーザがサーバ200に送ったニーズを閲覧することができ、また、ニーズ開示者としてのユーザは、自らの端末100を用いることにより、アイデア開示者としての他のユーザがサーバ200に送ったアイデアを閲覧することができる。
アイデア開示者は、他のユーザのニーズの中に自らのアイデアとマッチングすると思われるものを発見したら、自らの端末100を用いてサーバ200にアクセスし、自らのアイデアとマッチングすると思われるニーズをサーバ200に送ってきたユーザに対するアクセスを、サーバ200或いはその管理者に申し出ることにより、自らのアイデアと他のユーザのニーズとをマッチングさせることができる。サーバ200を介して他のユーザにアクセスする技術はそれこそ公知或いは周知であるから、その詳細の説明は省略する。
同様に、ニーズ開示者は、他のユーザのアイデアの中に自らのニーズとマッチングすると思われるものを発見したら、能動的に、自らのニーズと他のユーザのアイデアとをマッチングさせることができる。
アイデアとニーズの自動的なマッチングは、サーバ200が行う。自動的なマッチングが行われるタイミングは、例えば、アイデアデータ記録部223に新たなアイデアデータが記録されること、又はニーズデータ記録部225に新たなニーズデータが記録されることの少なくとも一方が生じた場合とすることができる。例えば、アイデアデータ記録部223に記録されたアイデアデータの数と、ニーズデータ記録部225に記録されたニーズデータの数とが決められた数だけ増えたとき、例えば、アイデアデータとニーズデータを合計した数が10増えるたびに、自動的なマッチングが行われるようになっていても良い。また、自動的なマッチングは、一日に1回とか、3日に一回とか、所定の(一定である必要はない)時間間隔おきに実行される時間に依存するバッチ処理とされていてもよい。
自動的なマッチングの処理は、マッチング部227が実行する。マッチング部227にマッチングの処理を実行させるとき、これには限られないがこの実施形態では制御部222がマッチング部227に対し、所定のタイミングにおいて、マッチングの処理を実行せよという指示を行う。その指示を受けたらマッチング部227が以下に説明するマッチングの処理を行う。
ただし、マッチング部227は、ニーズとアイデアの1:1のマッチングを行わないようになっていても構わない。また、マッチング部227が行うマッチングは、ニーズとアイデアの1:Nのマッチング、N:1のマッチング、N:Nのマッチングの少なくとも1つで良い。
また、マッチング部227が1回のマッチングの処理を行うときに実行されるマッチングの種類は、上述の4種類のすべてである必要はない。例えば、一日おきに、ニーズとアイデアの1:Nのマッチング及びN:1のマッチングと、N:Nのマッチングとが順に繰返して実行されるようになっていても良い。
ニーズとアイデアの1:1のマッチングは、以下に説明するニーズとアイデアの1:Nのマッチングと、N:1のマッチングに準じて行うことができるということが明らかなので、その説明を省略し、その他3種類のマッチングのさせ方について説明を行う。
ニーズとアイデアとを1:Nでマッチングさせると、従前のマッチング装置ではマッチングさせることのできなかった、そのアイデアのみでは解決できなかったニーズをそれらの組合せにより解決することのできる複数のアイデアを、1つのアイデアのみでは解決できなかったニーズに対してマッチングさせることができるようになる。
ニーズとアイデアの1:Nのマッチングを行う場合、マッチング部227は、まず、アイデアデータ記録部223に記録された複数のアイデアデータと、ニーズデータ記録部225に記録された複数のニーズデータとのうち、少なくとも1つのニーズデータと、少なくとも2つのアイデアデータとを読み出す読出し処理を実行する。読出し処理では、ニーズデータは、当該ニーズデータといずれも紐付けられているニーズデータ識別子、及びユーザIDとともに、アイデアデータは、当該アイデアデータといずれも紐付けられているアイデアデータ識別子、及びユーザIDとともに読み出される。なお、マッチング部227によるニーズデータとアイデアデータの読出しは、マッチングが試みられるニーズとアイデアについてのニーズデータとアイデアデータとを都度読み出すようにする必要はない。例えば、マッチング部227は予め、すべてのニーズデータとアイデアデータとを読出して保持した上で、以下に説明する総当りの判定を順次行っても良い。
例えば、マッチングを行うとき、ニーズとアイデアとの1:2のマッチングを行うのであれば、マッチング部227は、まず、1つのニーズデータと2つのアイデアデータとを、ニーズデータ記録部225と、アイデアデータ記録部223とから読み出す。例えば、マッチング部227は、ニーズデータ記録部225からn1のニーズデータ識別子を付されたニーズデータを読出すとともに、アイデアデータ記録部223からi1とi2のアイデアデータ識別子が付されたアイデアデータを読み出してマッチングを試み、同様にn1のニーズデータ識別子の付されたニーズデータとi1とi3のアイデアデータ識別子の付されたアイデアデータとのマッチングを試みる。このようにして順にマッチング部227が1つのニーズデータと2つのアイデアデータの組合せを総当りで行うとすると、ニーズデータがX個でアイデアデータがY個存在するとするのであれば、X×YC2通りの組合せについてマッチングが試みられることになる。
同様に、ニーズとアイデアとの1:3のマッチングが行われる場合には、最大でX×YC3通りの組合せについてマッチングが試みられることになり、ニーズとアイデアとの1:4のマッチングが行われる場合には、最大でX×YC4通りの組合せについてマッチングが試みられることになる。以下も同様である。
以上はニーズとアイデアとの1:Nのマッチングを1個のニーズに対しN個のアイデアを総当たりで判定する方法の例である。
これとは別のマッチング判定方法として、ニーズとアイデアの1:Nのマッチングを試みる際、N個のアイデアの各アイデア間の関係を先に分析し、その分析結果と当初の1個のニーズとのマッチングを判定する方法もある。この場合、1個のニーズと組合されるN個のアイデアの各アイデア間の関係が、例えば、ネットワーク関係、樹状関係、線形の因果関係の連鎖といった特定の関係を満たすかの判定がまず行われる。その結果、そのような特定の関係を満たすと判定された複数のアイデア群を一まとまりとして、そのアイデア群を1個のニーズにマッチさせることができるか否かの判定が行われる。
アイデアの組合せを行える数にも限度があるであろうから、ニーズ1つに対して組合せるアイデアの数は最大でも10くらいとするのが現実的であると思われるが、1つのニーズに対して組合せるアイデアの最大の数を幾つにするかは、適宜決定すれば良い。この実施形態では、必ずしもこの限りではないが、ニーズとアイデアとのマッチングの試みを、ニーズとアイデアの1:2から1:5の組合せの範囲で、これもこの限りではないが、総当たりで行うこととしている。もちろん、同じユーザがサーバ200に登録したニーズとアイデアのマッチングを行わない等、適宜の工夫を行うことも当然に可能である。
マッチング部227には、上述したように解釈人工知能227Aと、抽出人工知能227Bとが存在している。マッチング部227によるアイデアとニーズとのマッチングは、これには限られないがこの実施形態では、解釈人工知能227Aと、抽出人工知能227Bとが行う。
解釈人工知能227Aとして利用可能な技術はいずれも公知或いは周知であり、解釈人工知能227Aとしては、そのような公知或いは周知の技術を利用することができる。解釈人工知能227Aにおいて単語の意味の解釈について用いることができる公知の技術として、word2vecとその改善版としてのCBOW(Continuous Bag-of-Words)或いはSkip-Gram、RNN(recurrent Neural Network)とその改善版としてのLSTM(Long Short Term Memory)を例示することができる。解釈人工知能227Aにおいて文章の意味の解釈について用いることのできる公知の技術としては、単語の分散表現を文章に当てはめた技術であるWMD(Word Mover’s Distance)とその改善版としてのLC-RWMD(Linear-Complexity Relaxed Word Mover’s Distance)を例示することができる。また、解釈人工知能227Aにおいて直接的に文章の分散表現、すなわち文章の意味を解釈する公知の技術としては、doc2vec、sent2vec、Watoson、Rasa NLUを例示することができる。
解釈人工知能227Aは、次にマッチングが試みられるアイデアデータとニーズデータによって特定されるアイデアとニーズのすべてから、アイデアの意味に対応するデータであるアイデア解釈データと、ニーズの意味に対応するデータであるニーズ解釈データとを生成する。例えば、ニーズとアイデアとの1:2のマッチングを行う場合、解釈人工知能227Aは、1つのニーズについての1つのニーズ解釈データと、2つのアイデアそれぞれについての2つのアイデア解釈データを生成する。
アイデア解釈データとニーズ解釈データとはともに、それらが後述するようにして抽出人工知能227Bで使用される前に生成されている必要がある。アイデア解釈データとニーズ解釈データとはともに、抽出人工知能227Bで使用されるたびに、例えば、抽出人工知能227Bで使用される直前にその都度、解釈人工知能227Aで生成されるようになっていても良い。しかしながら、そのような処理を行うと、解釈人工知能227Aが、同じアイデアデータに基づく同じアイデア解釈データと、同じニーズデータに基づく同じニーズ解釈データとを、何度も生成しなければならないという事態が生じうる。
そのような事態を避けるために、この実施形態では、一度生成されたアイデア解釈データは、解釈人工知能227Aによって、アイデア解釈データ記録部227Cに記録されるようになっている。アイデア解釈データ記録部227Cには、例えば、図10に示したデータのうち、各アイデアデータを、当該アイデアデータに基づくアイデア解釈データに置き換えたものが記録される。同様に、一度生成されたニーズ解釈データは、解釈人工知能227Aによって、ニーズ解釈データ記録部227Dに記録されるようになっている。ニーズ解釈データ記録部227Dには、例えば、図10に示したデータのうち、各ニーズデータを、当該ニーズデータに基づくニーズ解釈データに置き換えたものが記録される。
アイデア解釈データは、例えば、アイデアデータ記録部223に新たなアイデアデータが記録されたらその都度速やかに、解釈人工知能227Aでアイデア解釈データに変換されたられた上で、アイデア解釈データ記録部227Cに記録されるようにすることができる。ニーズ解釈データは、例えば、ニーズデータ記録部223に新たなニーズデータが記録されたらその都度速やかに、解釈人工知能227Aでニーズ解釈データに変換された上でニーズ解釈データ記録部227Cに記録されるようにすることができる。
抽出人工知能227Bは、これには限られないが、例えば、類義語分析、パターン分析、グラフ理論解析の少なくとも1つ、例えばそれらのうちの複数の組合せを実行することにより、ニーズとアイデアとのマッチングが可能か否かの判定を行うようになっている。抽出人工知能227Bが利用する類義語分析、パターン分析、グラフ理論解析の技術はいずれも、公知或いは周知のもので十分である。これには限られないが、この実施形態における抽出人工知能227Bは、類義語分析、パターン分析、グラフ理論解析又はそれらの組合せのすべてを用いて、上述の判定を行うようになっている。
上述したように、ニーズは、「何かをどうにかしたい」という内容であり、アイデアは、「どうにかしたいことをこのようにして解決する」という内容である。したがって、両者は必ず、「What」と「How」に関する内容を含んでいる。したがって、解釈人工知能227Aで生成されたニーズ解釈データと、アイデア解釈データとの双方に、略確実に、「What」と「How」に関する内容が含まれている。したがって、ニーズ(ニーズ解釈データ)に含まれる「What」及び「How」に相当する内容と、アイデア(アイデア解釈データ)に含まれる「What」及び「How」に相当する内容とを、「What」同士、「How」同士で比較することによって、それらニーズとアイデアとがマッチングされるべきであるものかどうかを判定することが可能となる。マッチングが可能であると判定された、1つのニーズと、複数のアイデアとが、組にすべきニーズ及びアイデアとして抽出されることとなる。
類義語分析では、例えば、ニーズとアイデアとに含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードの組合せが、上位、下位、反意、構成、包含、含意、近似、反対等の特定の関係性を持つ場合に、両者を総当たり方法でマッチングさせるべきニーズとアイデアと判定するようにすることができる。複数のアイデア間の関係が例えば並列関係、不連続関係の場合、類義語分析を適用しやすい。このような判定を可能とする、抽出人工知能227Bで利用可能な類義語分析の公知の技術としては例えば、JSTシソーラスMapを例示することができる。
パターン分析では、例えば、最初に、ニーズに含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードとそれらの組合せとしての文を、語としての意味及び文としての意味で一つのパターンとして特定し、複数のアイデアの各々に含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードとそれらの組合せとしての文を同様にそれぞれのパターンとして特定する。その上で、先ずはニーズの当該パターンと各アイデアの当該パターンとの類似度を総当たり方式で分析し、両者のマッチングを判定する。そして、それでも適当なマッチングがなされない場合は、さらに複数のアイデアのそれぞれのパターンを単位として構成されるメタパターンを、新しい一つのアイデアとしてアトランダムに多数構成し、ニーズのパターンとの類似度の高い新しいアイデア(メタパターン)を抽出することで、ニーズと当該新しいアイデアとのマッチングを図ることができる。このようにしてマッチングさせるべきニーズとアイデアを判定することができる。複数のアイデア間の関係が例えばネットワーク関係の場合、パターン分析を適用しやすい。このような判定を可能とする、抽出人工知能227Bで利用可能な公知のパターン判定の技術としては例えば、テンプレートマッチング法、k-最近傍識別法、部分空間法、ニューラルネットワーク方法を例示することができる。
グラフ理論解析では、例えば、ニーズとアイデアとに含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードの組合せに対し、その組合せの中で各々の「What」「How」或いはそれらに含まれるキーワードがどのような相関関係で結びついているかの関係構成を分析し、出発点、結節点、終点と判断された「What」「How」或いはそれらに含まれるキーワードを新たな出発点、結節点、終点として連結し、より大きな又は新しい相関関係を作り出すことで、マッチングさせるべきニーズとアイデアを判定するようにすることができる。複数のアイデア間の関係が例えばネットワーク関係や樹状関係の場合、グラフ理論解析を適用しやすい。このような判定を可能とする、抽出人工知能227Bで利用可能な公知のグラフ理論解析の技術としては例えば、TextGraphs、WordNet、決定木学習アルゴリズムであるID3やCARTを例示することができる。
さらに、類義語分析とグラフ理論解析を組合せた応用として、例えば、ニーズとアイデアとに含まれる「What」及び「How」或いはそれらに含まれるキーワードの組合せを述語論理のif-then文或いはその組合せに変換し、例えばQ(b)を導きたい時、if P(a) then Q(b)を探し、次にif R(n) then P(a)を探し、次にif T(g) then R(n)を探し、次にif X(p) then T(g)を探し出し、結果としてif X(p) then Q(b)を連結する(ここでQ(b)、P(a)、R(n)、T(g)、X(p)は述語文)ことで、当初の意味が離れたニーズとアイデアをマッチングさせることができる。これは上記の「風桶連鎖」の一例である。この連鎖連結はif-thenと同じ論理構造を持つ述語論理であれば同様に使える(例えば論理積、論理和、否定の組合せ、または数学的な集合論計算)。また条件文から影響される結果文の影響度合いが読み取れるのであればある閾値をもってそれ以下のif-then文は取り上げないと言うようなスクリーニングをかけることができる。例えばP(a)であらば「すこぶる」Q(b)となるとか、P(a)であらば「5%以上は」Q(b)となる、というような文を選び出す一方で、P(a)であらば「ほんのたまたま」Q(b)となる、というような文は排除するというような重み付けの調整を行うことができる。また、例えば上記のif-then文連鎖で、もし中間に欠けているリンク(if-then文)を見つけ出して連鎖連結を補填することで、うまくニーズとアイデアをマッチングさせることもできる場合がある。複数のアイデア間の関係が又は複数のニーズ間の関係が例えば線形の因果関係の連鎖の場合、この方法を適用できることが多い。前記の「風桶連鎖」の一例である。このような判定を可能とする、抽出人工知能227Bで利用可能な公知の解析の技術としては例えば、上記類義語分析の技術と上記グラフ理論解析の技術の適当な組合せを想定することができる。
例えば、図11に示されたニーズデータのうち、「素人が自分で採血した微量で定量の血液から得た血漿を、血液検査センターに送って検査できるようにしたい」というn2のニーズデータ識別子が付されたニーズデータにより特定されるニーズと、図10に示されたアイデアデータのうち、「微量で採血した血液から血漿を得る技術を採血キットに実装して、血液検体を送付することによる遠隔診断技術を提供する」、「微量採血を熟練無しで定量で採血する技術と、血液劣化防止技術とを1つの採血キットに実装して、血液検体を血液検査所に送付することによる遠隔診断を実現する」という、それぞれi1、i2というアイデアデータ識別子が付されたアイデアとがマッチング可能か否かをマッチング部227における抽出人工知能227Bが判定する場合について考える。
この場合、抽出人工知能227Bは、例えば、n2のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれるキーワードとして、「素人」、「採血する」、「微量の血液」、「定量の血液」、「血液」、「血漿」、「送付する」「血液検査センター」、「検査」という単語を選び出す。
また、抽出人工知能227Bは、i1のアイデアデータ識別子が振られたアイデアに含まれるキーワードとして、「微量」、「採血する」、「血液」、「血漿」、「採血キット」、「血液検体」、「送付する」、「遠隔診断技術」という単語を選び出し、i2のアイデアデータ識別子が振られたアイデアに含まれるキーワードとして、「微量採血」、「熟練無し」、「定量で採血」、「血液劣化防止技術」、「採血キット」、「血液検体」、「血液検査所」、「送付する」、「遠隔診断」という単語を選び出す。
また、i1のアイデアデータ識別子が振られたアイデアにおける「微量」+「採血する」、「採血キット」、「血液検体」、「送付する」、「遠隔診断技術」というキーワードはそれぞれ、i2のアイデアデータ識別子が振られたアイデアにおける「微量採血」、「採血キット」、「血液検体」、「送付する」、「遠隔診断」というキーワードと関連すると判定される。もっとも、このような複数のアイデア相互間の関連性を判定することは必ずしも必要ではない。とはいえ、このような複数のアイデア相互間の関連性を判定することで、複数のアイデアの組合せが現実的なものであるか否かの確認が可能となる。
更に、また、i1とi2のアイデアデータ識別子が振られた2つのアイデアの間で5つの関連するキーワードがある。これは、両アイデアを組合せることが可能である可能性が高いことを示している。
以上の結果に基づいて、抽出人工知能227Bは、n2のニーズデータ識別子が振られたニーズと、i1とi2のアイデアデータ識別子が振られた2つのアイデアとを、1:2の関係でマッチングさせることが可能であると判定する。実際に、i1とi2のアイデアデータ識別子が振られた2つの「微量で採血した血液から血漿を得る技術を採血キットに実装して、血液検体を送付することによる遠隔診断技術を提供する」、「微量採血を熟練無しで定量で採血する技術と、血液劣化防止技術とを1つの採血キットに実装して、血液検体を血液検査所に送付することによる遠隔診断を実現する」というアイデアを組合せることにより達成できる「微量採血を熟練無しで定量で採血できる技術と、血液から血漿を得る技術と、血液劣化防止技術とを1つの採血キットに実装して、血液検体を血液検査所に送付することによる遠隔診断を実現する」という新たなアイデア(本願でいう新アイデア)は、「素人が自分で採血した微量で定量の血液から得た血漿を、血液検査センターに送って検査できるようにしたい」という、n2のニーズデータ識別子が振られたニーズを満足する可能性が高い。新アイデアは、ニーズとの間で多少の過不足があっても構わない。この例では、新アイデアは、ニーズとの関係で、送付の対象となるのが「血液」ではなく「血漿」となる点で異なり、その相違によって、ニーズよりも過剰であるか不足がある可能性もあるが、それはこの限りではないがこの実施形態では許容される。
より具体的には、かかる判定において、ニーズに含まれるキーワードと、各アイデアに含まれるキーワードとの関連の数や、各アイデアに含まれるキーワードの関連の数を例えば足し合わせることによってスコアを算出し、そのスコアがある値を超えた場合や、何らかの条件を満たした場合に抽出人工知能227Bは、ニーズとアイデアとがマッチングさせることが可能な関係にあると判定するようになっていても良い。このとき、ニーズに含まれるキーワードのすべてが、複数のアイデアにそれぞれ含まれるキーワードによってカバーされることは、既に述べたことから明らかなように必ずしも必須ではない。
なお、具体例について説明した上述の判定の手法はもっぱら類義語分析によるものであったが、これに更に既に説明したパターン分析や、グラフ理論解析も適宜組合せて、ニーズと、アイデアとがマッチング可能であるか否かを抽出人工知能227Bは判定するようになっていても良く、またそうした方が好ましい。
以上のような例示された幾つかの判定を経て、抽出人工知能227Bは、n2のニーズデータ識別子が付されたニーズと、i1とi2のアイデアデータ識別子がそれぞれ付されたアイデアとは、ニーズとアイデアとが1:2の関係となるようにしてマッチング可能である組合せと判定する。抽出人工知能227Bが、ニーズとアイデアとのマッチングが成立すると判定した場合、その判定を、以下、「肯定的な判定」と称することとする。
また、例えば、n3のニーズデータ識別子が振られた「半導体パッケージの絶縁性を維持しながら放熱効率を高める技術が欲しい」というニーズは、i3、i4、i5、i6というアイデアデータ識別子が振られた「絶縁性の高いセラミックとしてセラミックXを利用する」、「放熱効果が大きい金属としてアルミを用いる」、「無機物と金属を融合するには、両者の間に僅かな間隙を作れば良い」、「セラミック材料に金属を含浸させるには間隙を開ける方法Yを用いれば良い」という4つのアイデアとマッチングできる可能性が高い。この4つのアイデアを組合せると、「Xを材料にした半導体パッケージに、Yという方法で間隙を作り、アルミ金属を融合させることで、絶縁性を維持しながら放熱効率を高めた半導体パッケージとなるというアプリケーション」という新アイデアが生まれるが、これは、「半導体パッケージの絶縁性を維持しながら放熱効率を高める技術が欲しい」というn3のニーズデータ識別子が振られたニーズを解決できる可能性が高いものである。
図10、図11に示されたアイデアと、ニーズの範囲では、ニーズとアイデアとの1:Nのマッチングを総当りで(この実施形態では、ニーズとアイデアとの1:5のマッチングまでである。)試みた場合、上述した3通りの場合のみマッチングが成立し、その他の場合にはマッチングが成立しない。
したがって、抽出人工知能227B或いはマッチング部227は、上述した3通りのニーズとアイデアの組合わせ、つまり、ニーズデータ識別子n2の振られたニーズと、アイデアデータ識別子i1及びi2の振られたアイデアとの組合せ、ニーズデータ識別子n4の振られたニーズと、アイデアデータ識別子i7、i8及びi9の振られたアイデアとの組合せ、及びニーズデータ識別子n3の振られたニーズと、アイデアデータ識別子i3、i4、i5及びi6の振られたアイデアとの組合せについてマッチング可能か否かの判定が試みられた場合にのみ肯定的な判定を行い、その他のニーズとアイデアとの組合せについてマッチング可能か否かの判定が試みられた場合には肯定的な判定を行わない。
つまり、マッチング部227は、上述の例の場合であれば、上述の3つの、ニーズとアイデアとの組合せのみを、マッチング可能な組として、類義語分析を通じ総当りで行われるすべての組合せの中から抽出する。
いずれにせよ、それらデータを受付けた出力部229は、インターフェイスを介して送受信機構にそれらデータを送る。それらデータのうち、少なくともアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子は、送受信機構からネットワーク400を介して、ユーザIDによって特定されるユーザがそれぞれ使用する端末100へと送られる。これには限られないが、この実施形態では、出力部229がマッチング部227から受取ったアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子に加えて、ユーザIDもが、各端末100へと送られる。そのとき、アイデアデータ記録部223において互いに紐付けられていたアイデアデータ識別子及びユーザIDは紐付けられたままの状態で、ニーズデータ記録部225において互いに紐付けられていたニーズデータ識別子及びユーザIDは紐付けられたままの状態で、サーバ200から各端末100へと送られる。
アイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子が各端末100へと送られるタイミングは、マッチング部227が上述したデータを出力部229及び制御部222に送った後すぐでも構わないし、その後、例えば、各端末100でユーザが次回ログインしたときでも構わない。
それをユーザは、以下のようにして知る。
このときユーザが、「マッチング結果を見る」と書かれたボタン513を押すと、そのデータが、入力装置102、インターフェイス114、入力部121を介して、制御部122内の、アイデア開示者機能制御部122Aに送られる。
そうすると、例えば、端末100にバックグラウンドで既に送られていて、制御部122に記録されていたアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子及びユーザIDのデータが、アイデア開示者機能制御部122Aから画像生成部123に送られる。
画像生成部123はそのデータに基づいて、図13(A)に示されたような画像をディスプレイ101に表示するための画像データを生成する。その画像データは、画像生成部123から、出力部124、インターフェイス114を介して、ディスプレイ101に送られる。画像データを受取ったディスプレイ101には、図13(A)に示したような画像が表示される。図13(B)もそうであるが、図13(A)は、ニーズデータ識別子n2の振られたニーズと、アイデアデータ識別子i1及びi2の振られたアイデアとの組合せについて、肯定的な判定がなされた場合の画像の例である。
図13(A)に示した画像は、サーバ200においてi1のアイデアデータ識別子が付されたアイデアをサーバ200に提供した、abcxxxのユーザIDを持つユーザの端末100のディスプレイ101に表示される画像である。図13(A)に示したように、その画像には、一番上に「マッチング結果」という文字が示されている。その下にある「i1」という文字561は、abcxxxというユーザIDを持つユーザがサーバ200に送ったアイデアデータにサーバ200で付されたアイデアデータ識別子である。このアイデアデータ識別子は、例えば、サーバ200にそのアイデアデータが記録された時点で、サーバ200からそのユーザに通知されている。したがって、「i1」という文字561によって、ユーザは、自分がサーバ200に送ったアイデアデータが複数存在していたとしても、自分がサーバ200に送ったどのアイデアデータによるアイデアと、他のアイデア、ニーズがマッチングしたのかということを知ることができる。
画像の「i1」という文字561の下に、「あなたの上記アイデアが、以下のアイデア、ニーズとマッチングしました」という説明があり、その下に、「n2/7743cx 」という文字562と、「i2/ccc123」という文字563とがある。それらのうちの「n2」、「i2」という文字が、そのユーザがサーバ200に送った「i1」というアイデアデータ識別子がサーバ200で付されたアイデアデータに基づくアイデアとマッチングされたニーズと、アイデアを示している。また、「n2」に続く「7743cx」という文字は、「n2」というニーズデータ識別子をサーバで振られたニーズをサーバ200に登録したユーザのユーザIDであり、「i2」に続く「ccc123」という文字は、「i2」というアイデアデータ識別子をサーバで振られたアイデアをサーバ200に登録したユーザのユーザIDである。
ディスプレイ101上に表示された以上の画像の内容により、ユーザは、自分がサーバ200に登録したどのアイデアが、誰(ただし、この段階ではユーザIDのみが明らかであるため、相手方の匿名性は保たれている)がサーバ200に登録したどのニーズ、アイデアとマッチングしたのかということを知ることができる。
ディスプレイ101に表示された画像の一番下には、「戻る」と記載されたボタン564が示されている。
このボタン564は、図13(A)に示された画像から、図8(A)に示された画像にディスプレイ101に表示された画像を切り替えるためのものである。ユーザがマッチング結果の閲覧を終了する場合、ユーザはボタン564を押す。
そうすると、図8(A)に示されたホーム画面に戻ることができる。かかる処理は既に説明したように、例えばアイデア開示者機能制御部122Aが行う。
もちろん、再び図8(A)におけるボタン513を押せば、ユーザは、図13(A)に示されたようなマッチング結果を示す画像を再び見ることも可能である。その他、閲覧したマッチング結果を示す画像をユーザがいつでも見られるようにするための適宜の工夫を行うことも自由である。
このときユーザが、「マッチング結果を見る」と書かれたボタン523を押すと、そのデータが、入力装置102、インターフェイス114、入力部121を介して、制御部122内の、ニーズ開示者機能制御部122Bに送られる。
そうすると、例えば、端末100にバックグラウンドで既に送られていて、制御部122に記録されていたアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子及びユーザIDのデータが、ニーズ開示者機能制御部122Bから画像生成部123に送られる。
画像生成部123はそのデータに基づいて、図13(B)に示されたような画像をディスプレイ101に表示するための画像データを生成する。その画像データは、画像生成部123から、出力部124、インターフェイス114を介して、ディスプレイ101に送られる。画像データを受取ったディスプレイ101には、図13(B)に示したような画像が表示される。
図13(B)に示した画像は、サーバ200においてn2のニーズデータ識別子が付されたニーズをサーバ200に提供した、7743cxのユーザIDを持つユーザの端末100のディスプレイ101に表示される画像である。図13(B)に示したように、その画像には、一番上に「マッチング結果」という文字が示されている。その下にある「n2」という文字565は、7743cxというユーザIDを持つユーザがサーバ200に送ったニーズデータにサーバ200で付されたニーズデータ識別子である。このニーズデータ識別子は、例えば、サーバ200にそのニーズアデータが記録された時点で、サーバ200からそのユーザに通知されている。したがって、「n2」という文字565によって、ユーザは、自分がサーバ200に送ったアイデアデータが複数存在していたとしても、自分がサーバ200に送ったどのニーズデータによるニーズと、他のアイデア、ニーズがマッチングしたのかということを知ることができる。
画像の「n2」という文字565の下に、「あなたの上記ニーズが、以下のアイデア、ニーズとマッチングしました」という説明があり、その下に、「i1/abcxxx」という文字566と、「i2/ccc123」という文字567とがある。それらのうちの「i1」、「i2」という文字が、そのユーザがサーバ200に送った「n2」というニーズデータ識別子がサーバ200で付されたニーズデータに基づくニーズとマッチングされたアイデアを示している。アイデアデータ識別子の後ろに続く文字は、それらアイデアデータ識別子と紐付けられたアイデアをサーバ200に登録したユーザのユーザIDである。
ディスプレイ101上に表示された以上の画像の内容により、ユーザは、自分がサーバ200に登録したどのニーズが、誰(ただし、この段階ではユーザIDのみが明らかであるため、相手方の匿名性は保たれている)がサーバ200に登録したどのニーズ、アイデアとマッチングしたのかということを知ることができる。
ディスプレイ101に表示された画像の一番下には、「戻る」と記載されたボタン568が示されている。
このボタン568は、図13(B)に示された画像から、図8(B)に示された画像にディスプレイ101に表示された画像を切り替えるためのものである。ユーザがマッチング結果の閲覧を終了する場合、ユーザはボタン568を押す。
そうすると、図8(B)に示されたホーム画面に戻ることができる。かかる処理は既に説明したように、例えばニーズ開示者機能制御部122Bが行う。
もちろん、再び図8(B)におけるボタン523を押せば、ユーザは、図13(B)に示されたようなマッチング結果を示す画像を再び見ることも可能である。その他、閲覧したマッチング結果を示す画像をユーザがいつでも見られるようにするための適宜の工夫を行うことも自由である。
ニーズとアイデアとをN:1でマッチングさせると、従前のマッチング装置ではそもそも想定されていない、複数のニーズの組合せによって生じる、場合によっては通常の人間の思考では新たなニーズと、1つのアイデアという組合せのマッチングを成立させられる場合がある。
ニーズとアイデアのN:1のマッチングを行う場合にサーバ200で実行される処理は、ニーズとアイデアの1:Nのマッチングを行う場合にサーバ200で実行される既に説明した処理と殆ど同じである。ニーズとアイデアとの関係が逆転するだけである。
例えば、マッチングを行うとき、ニーズとアイデアとの2:1のマッチングを行うのであれば、マッチング部227は、まず、2つのニーズデータと1つのアイデアデータとを、ニーズデータ記録部225と、アイデアデータ記録部223とから読み出す。例えば、マッチング部227は、ニーズデータ記録部225からn1とn2のニーズデータ識別子を付されたニーズデータを読出すとともに、アイデアデータ記録部223からi1のアイデアデータ識別子が付されたアイデアデータを読み出してマッチングを試み、同様にn1とn3のニーズデータ識別子の付されたニーズデータとi1のアイデアデータ識別子の付されたアイデアデータとのマッチングを試みる。このようにして順にマッチング部227が2つのニーズデータと1つのアイデアデータの組合せを総当りで行うとすると、ニーズデータがX個でアイデアデータがY個存在するとするのであれば、XC2×Y通りの組合せについてマッチングが試みられることになる。
同様に、ニーズとアイデアとの3:1のマッチングが行われる場合には、最大でXC3×Y通りの組合せについてマッチングが試みられることになり、ニーズとアイデアとの4:1のマッチングが行われる場合には、最大でXC4×Y通りの組合せについてマッチングが試みられることになる。以下も同様である。
以上はニーズとアイデアとのN:1のマッチングをN1個のアイデアに対しN個のニーズを総当たりで判定する方法の例である。
これとは別のマッチング判定方法として、ニーズとアイデアのN:1のマッチングを試みる際、N個のニーズの各ニーズ間の関係を先に分析し、その分析結果と当初の1個のアイデアとのマッチングを判定する方法もある。この場合、ニーズとアイデアとの1:Nのマッチングの場合と同様に、1個のアイデアと、複数のニーズ群を1まとまりとした新たなニーズ群とが組み合わされる。1個のアイデアと組合わされるN個のニーズ(ニーズ群)間の関係は、例えば、ネットワーク関係、樹状関係、線形の因果関係の連鎖が想定される。
ニーズの組合せを行える数にも限度があるであろうから、アイデア1つに対して組合せるニーズの数は最大でも3、4個くらいとするのが現実的であると思われるが、1つのアイデアに対して組合せるニーズの数を幾つにするかは、適宜決定すれば良い。この実施形態では、必ずしもこの限りではないが、ニーズとアイデアとのマッチングの試みを、ニーズとアイデアの2:1から4:1の組合せの範囲で、これもこの限りではないが、総当たりで行うこととしている。もちろん、同じユーザがサーバ200に登録したニーズとアイデアのマッチングを行わない等、適宜の工夫を行うことも当然に可能である。
抽出人工知能227Bは、ニーズとアイデアとの1:Nのマッチングの場合と同じように、これには限られないが、例えば、類義語分析、パターン分析、グラフ理論解析の少なくとも1つ(それらの組合せを含む)を実行することにより、ニーズとアイデアとのマッチングが可能か否かの判定を行う。
例えば、図11に示されたニーズデータのうち、「競争過多となっているキャッシュレス決済市場をなんとか席巻したい」、「個人情報保護の規制強化の為、エンドユーザにピンポイントで広告を打てないという問題を解決したい」、「競争過多となっているEC市場に後から参入しても既存競争相手を凌駕したい」というそれぞれn5、n6、n7のニーズデータ識別子が付されたニーズデータにより特定されるニーズと、図10に示されたアイデアデータのうち、「エンドユーザの与信、購買履歴その他の特徴をスマホの中で多次元ベクトルに変換し、それをエンドユーザの仮IDとともに管理サーバに送信する。商品を提供する事業者は管理サーバ上のサイトにアクセスする。このサイトには各エンドユーザの仮IDと多次元ベクトルしか記録されていないが、事業者は各エンドユーザの特徴を多次元ベクトルで特定できる、それぞれに適合した商品を仮IDのみ明らかなエンドユーザに対し広告できる。サイトの運営者は個人情報「非開示」での新サービスとして、キャッシュレス決済、ネット広告、ECの全てを抑えることができる」という、i11というアイデアデータ識別子が付されたアイデアとがマッチング可能か否かをマッチング部227における抽出人工知能227Bが判定する場合について考える。
この場合、抽出人工知能227Bは、例えば、n5のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれるキーワードとして、「キャッシュレス決済市場」、「席巻」という単語を選び出し、n6のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれるキーワードとして、「個人情報保護」、「エンドユーザ」、「ピンポイント」、「広告」という単語を選び出し、n7のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれるキーワードとして、「EC市場」、「後から参入」、「既存競争相手を凌駕」という単語を選び出す。
また、抽出人工知能227Bは、i11のアイデアデータ識別子が振られたアイデアに含まれるキーワードとして、「エンドユーザ」、「与信、購買履歴」、「多次元ベクトル」、「仮ID」、「管理サーバ」、「商品」、「事業者」、「サイト」、「アクセス」、「広告」、「適合した商品」、「個人情報「非開示」」、「キャッシュレス決済」、「ネット広告」、「EC」、「抑える」という単語を選び出す。
また、n5のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれる「キャッシュレス決済市場」というキーワードは、n6のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれる「広告」というキーワードと関連すると判定され、n5のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれる「キャッシュレス決済市場」、「席巻」というキーワードは、n7のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれる、「EC市場」、「後から参入」+「既存競争相手を凌駕」というキーワードと関連すると判定され、n6のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれる「エンドユーザ」+「ピンポイント」+「広告」というキーワードは、n7のニーズデータ識別子が振られたニーズに含まれる、「EC市場」というキーワードと関連すると判定される。
更に、n5とn6のニーズデータ識別子が振られた2つのニーズ、n5とn7のニーズデータ識別子が振られた2つのニーズ、n6とn7のニーズデータ識別子が振られた2つのニーズのいずれにも、キーワードの重複があるため、上記3つのニーズは互いに組合せることが可能である可能性が高い。
以上の結果に基づいて、抽出人工知能227Bは、n5、n6、n7のニーズデータ識別子が振られた3つのニーズと、i11のアイデアデータ識別子が振られたアイデアとを、3:1の関係でマッチングさせることが可能であると判定する。
かかる判定においても、ニーズとアイデアとの1:Nのマッチングの場合と同じように、スコアの算出、及びその応用についての技術を利用することができる。このとき、アイデアに含まれるキーワードのすべてが、複数のニーズにそれぞれ含まれるキーワードによってカバーされることは、既に述べたことから明らかなように必ずしも必須ではない。
なお、具体例について説明した上述の判定の手法はもっぱら類義語分析によるものであったが、これに更に既に説明したパターン分析や、グラフ理論解析も適宜組合せて、ニーズと、アイデアとがマッチング可能であるか否かを抽出人工知能227Bで判定できるということも、ニーズとアイデアとの1:Nのマッチングの場合と同じである。
以上のような例示された幾つかの判定を経て、抽出人工知能227Bは、n5、6、7のニーズデータ識別子がそれぞれ付された3つのニーズと、i11のアイデアデータ識別子が付された1つのアイデアとは、ニーズとアイデアとが3:1の関係となるようにしてマッチング可能であると判定する。つまり、それらニーズとアイデアとの組合せについて、肯定的な判定をする。
したがって、抽出人工知能227B或いはマッチング部227は、上述した1通りのニーズとアイデアの組合わせ、つまり、ニーズデータ識別子n5、6、7の振られたニーズと、アイデアデータ識別子i11の振られたアイデアとの組合せについてマッチング可能か否かの判定が試みられた場合にのみ肯定的な判定を行い、その他のニーズとアイデアとの組合せについてマッチング可能か否かの判定が試みられた場合には肯定的な判定を行わない。
つまり、マッチング部227は、上述の例の場合であれば、上述の1つの、ニーズとアイデアとの組合せのみを、マッチング可能な組として、類義語分析を通じた総当りで行われるすべての組合せの中から抽出する。
いずれにせよ、それらデータを受付けた出力部229は、インターフェイスを介して送受信機構にそれらデータを送る。それらデータのうち、少なくともアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子は、送受信機構からネットワーク400を介して、ユーザIDによって特定されるユーザがそれぞれ使用する端末100へと送られる。これには限られないが、この実施形態では、出力部229がマッチング部227から受取ったアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子に加えて、ユーザIDもが、各端末100へと送られる。そのとき、アイデアデータ記録部223において互いに紐付けられていたアイデアデータ識別子及びユーザIDは紐付けられたままの状態で、ニーズデータ記録部225において互いに紐付けられていたニーズデータ識別子及びユーザIDは紐付けられたままの状態で、サーバ200から各端末100へと送られる。
アイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子が各端末100へと送られるタイミングは、マッチング部227が上述したデータを出力部229及び制御部222に送った後すぐでも構わないし、その後、例えば、各端末100でユーザが次回ログインしたときでも構わない。
それをユーザは、以下のようにして知る。
ユーザがアイデア開示者としてログインしている場合、上述したように図8(A)の画像が、端末100のディスプレイ101に表示されている。
このときユーザが、「マッチング結果を見る」と書かれたボタン513を押すと、そのデータが、入力装置102、インターフェイス114、入力部121を介して、制御部122内の、アイデア開示者機能制御部122Aに送られる。
そうすると、例えば、端末100にバックグラウンドで既に送られていて、制御部122に記録されていたアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子及びユーザIDのデータが、アイデア開示者機能制御部122Aから画像生成部123に送られる。
画像生成部123はそのデータに基づいて、図14(A)に示されたような画像をディスプレイ101に表示するための画像データを生成する。その画像データは、画像生成部123から、出力部124、インターフェイス114を介して、ディスプレイ101に送られる。画像データを受取ったディスプレイ101には、図14(A)に示したような画像が表示される。図14(B)もそうであるが、図14(A)は、ニーズデータ識別子n5、n6、n7の振られたニーズと、アイデアデータ識別子i11の振られたアイデアとの組合せについて、肯定的な判定がなされた場合の画像の例である。
図14(A)に示した画像は、サーバ200においてi11のアイデアデータ識別子が付されたアイデアをサーバ200に提供した、ac33hhのユーザIDを持つユーザの端末100のディスプレイ101に表示される画像である。
この画像の内容は、図13(A)を用いて説明した内容に準じたものとなっている。
このときユーザが、「マッチング結果を見る」と書かれたボタン523を押すと、そのデータが、入力装置102、インターフェイス114、入力部121を介して、制御部122内の、ニーズ開示者機能制御部122Bに送られる。
そうすると、例えば、端末100にバックグラウンドで既に送られていて、制御部122に記録されていたアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子及びユーザIDのデータが、ニーズ開示者機能制御部122Bから画像生成部123に送られる。
画像生成部123はそのデータに基づいて、図14(B)に示されたような画像をディスプレイ101に表示するための画像データを生成する。その画像データは、画像生成部123から、出力部124、インターフェイス114を介して、ディスプレイ101に送られる。画像データを受取ったディスプレイ101には、図14(B)に示したような画像が表示される。
図14(B)に示した画像は、サーバ200においてn5のニーズデータ識別子が付されたニーズをサーバ200に提供した、toki55のユーザIDを持つユーザの端末100のディスプレイ101に表示される画像である。
この画像の内容は、図13(B)を用いて説明した内容に準じたものとなっている。この画像は、既に述べたように、ユーザが望むときに再度表示できるようにするのが好ましい。
ニーズとアイデアとのN:Nの組合せは、複数のニーズの組合せによって生じた新たなニーズと、その新たなニーズをそれらの組合せによって解決できる複数のアイデアの組合せによって生じた新たなアイデアとのマッチングがなされることになる。
ニーズとアイデアのN:Nのマッチングを行う場合、マッチング部227は、まず、アイデアデータ記録部223に記録された複数のアイデアデータと、ニーズデータ記録部225に記録された複数のニーズデータとのうち、少なくとも2つのニーズデータと、少なくとも2つのアイデアデータとを読み出す読出し処理を実行する。
以降の処理は、ニーズとアイデアの1:Nのマッチングの場合、及びニーズとアイデアのN:1のマッチングの場合と同様にして行われる。
マッチング部227で肯定的な判定が行われたとき、マッチングされた複数のニーズと複数のアイデアをそれぞれサーバ200に送信した各ユーザは、自らの端末100を用いてログインを行うことにより、自分がサーバ200に送信したニーズとアイデアとマッチングされた、ニーズ、アイデアを閲覧することができる。これも既に説明した通りである。
上述したようにして、自分がサーバ200に送信したアイデアデータによって特定されるアイデアが、他人がサーバ200に送信したニーズデータ等によって特定されるニーズ等とマッチングしたことを知った、アイデア開示者としてのユーザは、自分のアイデアとマッチングしたニーズをサーバ200に送信したニーズ開示者としての他のユーザと、例えばニーズとアイデアを組合せて新たなアプリケーションを開発等するために、連絡を取る必要がある。同様に、自分がサーバ200に送信したニーズデータによって特定されるニーズが、他人がサーバ200に送信したアイデアデータ等によって特定されるアイデア等とマッチングしたことを知った、ニーズ開示者としてのユーザは、自分のニーズとマッチングしたアイデアをサーバ200に送信したアイデア開示者としての他のユーザと連絡を取る必要がある。
かかるユーザ同士の連絡は、ユーザ同士が自分達で自由に、例えば、電子メールや、SNS(Social networking service)を利用して行うようにすることができる。例えば、端末100を用いて他人のアイデアやニーズを閲覧する場合において端末100のディスプレイ101に表示される画像に、既に説明したユーザIDに加えて、当該ユーザIDを持つユーザの連絡先(例えば、電子メールアドレス、SNSのアカウント)を表示しておけば、ユーザ達は自主的に連絡を取合うことができる状態となる。
しかしながら、ニーズとアイデアとの1:N、N:1、N:Nのマッチングを行う場合には、連絡を取合うユーザの数は2人よりも多くなるし、場合によっては多数となる。また、ユーザ達が自由に連絡を取合うと、サーバ200の管理者がユーザに対して適切に課金を行うことが難しくなり、ニーズとアイデアのマッチングサービスを継続的に行うことが難しくなる可能性がある。そのようなことを考慮すると、サーバ200を用いて、マッチングが成立したアイデア又はニーズを提供した一群のユーザ達に、連絡を取合うための連絡プラットフォームを提供するのが好ましいといえる。
更には、ニーズ開示者にアイデア開示者がアイデアのみを盗まれることを防止するために、ニーズ開示者とアイデア開示者がやり取りを行う場合においては、事前に、ニーズ開示者とアイデア開示者とに守秘義務契約を締結させるといったことも考えられる。サーバ200にニーズ開示者とアイデア開示者とにそのような守秘義務契約を締結させる、或いはその支援を行うための機能を実装しておいても良い。かかる機能は、例えば、連絡プラットフォーム提供部228A、或いは契約支援プラットフォーム提供部228Bが担うようにすることができる。
「ニーズとアイデアの1:Nのマッチング」、「ニーズとアイデアのN:1のマッチング」で既に説明したように、マッチング部227は、肯定的な判定が行われた場合、肯定的な判定が行われマッチングされて組とされたニーズとアイデアとにそれぞれ紐付けられていた、アイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子と、ユーザIDとを、出力部229と制御部222に送る。これは、「ニーズとアイデアのN:Nのマッチング」の場合も同様であり、仮にマッチング部227がニーズとアイデアの1:1のマッチングまで行う場合でも同様である。
つまり、マッチング部227は、ニーズとアイデアのマッチングが成立し肯定的な判定が行われたら、アイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子と、ユーザIDとを制御部222に送る。ただし、制御部222に送られるのは、ユーザIDのみでも構わない。
これらデータを受付けたら、制御部222は、連絡プラットフォーム提供部228Aに対して、受付けたアイデアデータ識別子及びニーズデータ識別子と、ユーザIDとを送る。連絡プラットフォーム提供部228Aは、受付けた連絡プラットフォームを提供するためのデータを生成する。連絡プラットフォームは、マッチングが成立したニーズとアイデアとを出し合った、つまり、それらについてのニーズデータとアイデアデータとをサーバ200に送ったユーザ全員が、ネットワーク400を介して連絡を行うことができるようなものであればどのようなものでも構わず、公知、周知の技術によって実現可能なもので十分である。連絡プラットフォームは、例えば、インターネット上でよくある掲示板のようなものとすることができる。
ニーズとアイデアのマッチングが成立したら、ユーザは、連絡プラットフォームを利用することができるようになる。
その利用方法は具体的には以下のようなものである。
アイデア開示者であるユーザが連絡プラットフォームを利用する場合には、ログインを行った状態で、図8(A)における「掲示板を見る」と書かれたボタン514を押す。そうすると、その操作を行ったというデータが、他の場合と同じようにして入力装置102から制御部122に送られ、制御部122内のアイデア開示者機能制御部122Aがそれを受付ける。それを受付けたらアイデア開示者機能制御部122Aは、画像生成部123に、図15(A)に示したような画像を表示せよと指示を行う。
同様に、ニーズ開示者であるユーザが連絡プラットフォームを利用する場合には、ログインを行った状態で、図8(B)における「掲示板を見る」と書かれたボタン524を押す。そうすると、その操作を行ったというデータが、他の場合と同じようにして入力装置102から制御部122に送られ、制御部122内のニーズ開示者機能制御部122Bがそれを受付ける。それを受付けたらニーズ開示者機能制御部122Bは、画像生成部123に、図15(A)に示したような画像を表示せよと指示を行う。
その結果、ユーザがアイデア開示者の場合であっても、ニーズ開示者の場合であっても、図15(A)に示されたような共通の画像が、端末100のディスプレイ101に表示される。
なお、図15(A)に示された画像は、n2のニーズデータ識別子が振られたニーズデータに基づくニーズと、i1、i2のアイデアデータ識別子が振られたアイデアデータに基づくアイデアとがマッチングされた場合の画像である。
一番上に、「i1、n2、i2の掲示板」というタイトルが記載されている。これは、この掲示板が、マッチングが成立したニーズとアイデアについてのニーズデータとアイデアデータ、つまり、n2のニーズデータ識別子が振られたニーズデータと、i1、i2のアイデアデータ識別子が振られたアイデアデータとをサーバ200に送ったユーザ全員のための掲示板である、ということを示している。
もちろん、一人のユーザがサーバ200に送った複数のニーズデータ又はアイデアデータについてマッチングが成立した場合には、そのユーザは複数の掲示板を利用可能となる。そのユーザの存在を踏まえれば、複数の掲示板から適宜の掲示板を選択するための仕組みを予め準備しておくのが好ましいであろう。もちろんそのような仕組みは、公知或いは周知であることが明らかである。
画像中に、1、2、3、4、5…という番号571が振られている。この番号は、各ユーザが掲示板に書込みを行ったときの順番を示す通し番号である。通し番号の右隣には、黒い丸572が存在している。この丸572は、丸572の左隣に記載された番号571が付された発言が、後述するようにして選択されたのか否かを示すものである。丸572はもっぱら、契約支援プラットフォームで利用される。丸572の右隣には、アイデアデータ識別子573A又はニーズデータ識別子573Bが示され、その更に右隣には、ユーザID574が示されている。ユーザID574は、その左にある番号571と紐付けられた書込みを行ったユーザが誰かということを示しており、アイデアデータ識別子573A又はニーズデータ識別子573Bは各ユーザIDを持つユーザが、どのアイデア又はどのニーズをサーバ200に登録したのかということを示している。
そして、一行で示された番号、丸572、アイデアデータ識別子573A又はニーズデータ識別子573B、ユーザID574の下側に、その行に含まれるユーザIDを持つユーザの書込み575が存在している。この例でいえば、「i1さん、i2さんのアイデアを使用させてもらうための条件はどのようなものでしょう?」、「特許が存在しているので、その特許をライセンスします」というのが、書込み575である。
書込み575は、公知或いは周知のように、ユーザが端末100の入力装置102を操作することによってなすことができる。これには限られないが、この実施形態における掲示板は縦長であり、これには限られないが、ユーザの書込み575が上から下に続いていくようになっている。ディスプレイ101に表示されるのは、実線で周りを囲まれた掲示板の一部のみである。掲示板の画像は、この実施形態では、例えば端末100が持っている公知或いは周知の機能によって図15(A)における縦方向にスクロール可能となっており、画像を縦方向にスクロールすることによって、ユーザは掲示板の全体を見ることができるようになっている。
それを受取ったサーバ200の連絡プラットフォーム提供部228Aは、その掲示板を利用しているすべてのユーザが用いている端末100の掲示板に、その新たな書込み575を反映させる。それによって、その掲示板を利用するすべてのユーザ(説明している例であれば3人のユーザ)は、掲示板を介して連絡を行うことが可能となる。
これには限られないが、この実施形態では、新たな書込み575を行うと、ユーザIDと、アイデアデータ識別子又はニーズデータ識別子とは、自動的に掲示板に表示されるようになっている。もちろんこの制御も、連絡プラットフォーム提供部218Aが行うようになっている。
なお、これには限られないがこの実施形態では、連絡プラットフォーム提供部218Aは、新たな書込み575の内容に、ユーザの匿名性を破るような情報が含まれているか否かを判定する機能を実装しており、そのような情報が含まれているときは、その書込み575を掲示板に反映させず、他のユーザから閲覧できないようにする機能を有している。ユーザの匿名性を破る情報とは、ニーズ開示者、アイデア開示者であるユーザの本名、電話番号、電子メールアドレス、SNSアカウント、所属法人等の情報である。ただし、例えば、ユーザがサーバ200の管理者の求めに対して必要な金額の支払いを行った場合には、連絡プラットフォーム提供部218Aが備えるユーザの匿名性を破るような情報が含まれているか否かを判定する機能をOFFにして、ユーザが実名でやり取りを行えるようにすることができる。通常、この機能は、契約支援プラットフォームが利用される前の段階でOFFにされる。ユーザがサーバ200の管理者に対してする支払いは、例えばクレジットカードを用いるとか、巷で多数使用されている電子決済サービスを応用する等、公知或いは周知の技術を用いて行えば良い。
なお、「入力」と書かれたボタン577の隣には、「戻る」と書かれたボタン578が表示さている。このボタン578の機能は、図12(A)を用いて説明したボタン552、図12(B)を用いて説明したボタン554と同様のものである。つまり、ボタン578を押すことにより、アイデア開示者機能制御部122A又はニーズ開示者機能制御部122Bの機能によって、画面を図8(A)又は図8(B)に示したホーム画面に戻すためのものである。
これには限られないが、掲示板で各ユーザが行った書込みは例えば、サーバ200に保存されており、各ユーザは現在における掲示板をいつでも確認でき、更にはその最新の掲示板に更に新たな書込みを行えるようになっている。
複数のユーザが連絡プラットフォームを用いて連絡を取り合った結果、ニーズとアイデアとをマッチングさせた結果得られるアプリケーションを開発等するために、複数のユーザが何らかの契約を行うことが必要となることがある。
この実施形態におけるマッチング装置としてのサーバ200は、そのようなユーザ間の契約を支援するための契約支援プラットフォームを提供する機能を有している。もっともこの機能は、サーバ200において必須ではない。
契約支援プラットフォームは、契約支援プラットフォーム提供部228Bが提供する。契約支援プラットフォーム提供部228Bが提供する契約支援プラットフォームによる契約支援の内容は、ユーザ間で最終的に締結される完全な契約書を生成できるような機能までは必要とされず、契約書の叩き台を生成するのを支援できる程度のものでも良い。人工知能の発達により、契約支援を行うための技術は既に実用化されている。例えば、LawFlow株式会社が提供するAI自動契約書チェックサービスである「LawFlow(商標)」は、ガイドにしたがって情報を入力するだけで、誰でも簡単に契約書案を作成する機能を有している。そのような公知或いは周知の機能を契約支援プラットフォーム提供部228Bに実装させることにより、契約支援プラットフォーム提供部228Bを構成することは容易である。
契約には、契約当事者全員の合意が必要であるから、例えば、「連絡プラットフォームを介した連絡」で説明した例であれば、3人のユーザの合意が必要となる。この実施形態では、これには限られないが、3人のユーザのすべてが、アイデア開示者としてログインしているユーザにおいては図8(A)における「契約をする」と書かれたボタン515を、ニーズ開示者としてログインしているユーザにおいては図8(B)における「契約をする」と書かれたボタン525を押した場合に、契約支援プラットフォーム提供部228Bは有効になる。
例えば、各端末100でボタン515、ボタン525が押されたとき、その情報は、各端末100からネットワーク400を介してサーバ200に送られる。すべてのユーザが使用する端末100からその情報を受取ったと判定した制御部222は、契約支援プラットフォーム提供部228Bの機能を有効にする。
そうすると、契約支援プラットフォーム提供部228Bの機能により、契約支援プラットフォームが提供されることになる。ネットワーク400を介して、契約支援プラットフォーム提供部228Bが生成したデータがサーバ200から各端末100に送られることにより、各端末100のディスプレイ101には、図15(B)に示したような共通の画像が表示される。
この画像は、「i1、n2、i2 に関する契約書作成」というタイトル以外は、基本的に、図15(A)に示した掲示板の画像と同じである。
図15(B)では、2、3、5、6という番号571が付された書込み575と紐付けられた丸572の色が白になっているので、それら番号571が付された書込み575が選択されている。
その状態でユーザが、「決定」と書かれたボタン579を押すと、「決定」がなされたことを示す情報と、選択された書込み575を特定する情報(例えば、上述の番号571の情報)とが、端末100からサーバ200へと送信される。
サーバ200によって受取られたそれら情報は、制御部222から契約支援プラットフォーム提供部228Bへと送られる。
それら情報を、例えば、すべての端末100から受取ったと判定した契約支援プラットフォーム提供部228Bは、選択された書込み575に基づいて、契約書に記載されるべき契約条項についてのデータを作成する。
契約条項は例えば、「特許が存在しているので、その特許をライセンスします」という書込みに対応するものとして、「乙は、甲に対して、乙が所有する特許権に基づく特許発明の実施を許諾する。」とか、「売上の3%でどうでしょう?」という書込みに対して、「乙が甲に対して特許発明の実施を許諾する対価は、甲が特許発明を実施することにより得た売上の3%とする」といったものとなる。
契約条項についてのデータは、契約支援プラットフォーム提供部228Bが生成し、サーバ200から各端末100に送られる。各端末100のディスプレイ101には、そのデータに基づき、契約書或いはその案文が示される。
契約支援プラットフォーム提供部228Bが提供する契約支援のサービスは、必ずしもユーザの書込み575に基づくものとは限らない。例えば、守秘条項、反社条項、合意管轄といった一般条項については、ユーザの書込み575によらず、例えば自動的に契約支援プラットフォーム提供部228Bが、ユーザに対してそれら契約条項を提供するようにしても良い。
図16に、変形例によるマッチング装置を含むマッチングシステムの好ましい一例の全体構成を概略で示す。
変形例によるマッチングシステムは、一実施形態によるマッチングシステムと殆ど変わらない。異なるのは、変形例によるマッチングシステムは、一実施形態におけるマッチングシステムに含まれていた、ネットワーク400を介して互いに通信可能とされていた端末100とサーバ200に加えて、これもネットワーク400に接続されているデータベースサーバ900を含んでいるという点である。データベースサーバ900は、図16では1つとして示されているが、複数である場合もある。
データベースサーバ900は、ネットワーク400を介して少なくともサーバ200と通信可能とされている。データベースサーバ900は、アイデアについてのテキストのデータであるアイデアデータを蓄積している、より正確には複数の、事実上は多数のアイデアデータを記録した記録媒体を含む装置である。典型的には、データベースサーバ900は、各国の特許庁が直接、或いは第三者に業務を委託することにより、インターネットを介して公衆に特許出願データベースを提供するための装置である。或いは、データベースサーバ900は、サーバ200を介してマッチングサービスを提供しているサーバ200の管理者とは別の第三者がマッチングサービスを提供するための装置であって、テキストによって特定されたアイデアについてのデータであるアイデアデータを蓄積している装置である。かかる装置も、アイデアデータを記録した記録媒体を含む。
データベースサーバ900からのアイデアデータの読み込みは、例えば、公知或いは周知のクローリングの技術によって実現することができる。アイデアデータのデータベースサーバ900からの収集は、制御部222によって実現される必要はなく、サーバ200内外の適当な機能ブロック或いは装置によって実現されても良い。また、サーバ200が行う、データベースサーバ900からのアイデアデータの読み込みは、例えば、所定間隔(同一間隔でなくても良い。)毎のバッチ処理とすることができる。
アイデアデータ記録部223には、上述の実施形態の場合と同様に、ユーザIDのデータも記録されるべきである。これは例えば、データベースサーバ900からのデータ収集をサーバ200に求めるユーザと、サーバ200の管理者とが、そのことについての契約を予め締結しておくことで実現可能である。例えば、サーバ200の制御部222は、上記の如き契約を予め締結したユーザのアイデアについてのアイデアデータのみを、データベースサーバ900から収集するとともに、データベースサーバ900からアイデアデータを読み込む際に、当該アイデアデータの所有者を特定するデータをもデータベースサーバ900から読み込み、その所有者についてのユーザID(当然サーバ200は、契約の相手方となった各ユーザのユーザIDのデータを保持している。)を、アイデアデータと紐付けてアイデアデータ記録部223に記録するようにすることができる。
制御部222は、各アイデアデータに紐付けたアイデアデータ識別子を生成する機能を持っているのであるから、データベースサーバ900から読み込んだデータに基づいてアイデアデータ記録部223に記録されるデータは、アイデアデータに、アイデアデータ識別子と、ユーザIDとが紐付けられた、図10に示したデータと同じものとなる。
したがって、端末100から提供されたアイデアデータのみならず、サーバ200がいわば自主的にデータベースサーバ900から収集したアイデアデータもアイデアデータ記録部223に記録されているという点を除けば、変形例のマッチングシステムにおいて実行されるニーズとアイデアとのマッチングの処理は、上述の実施形態で述べた処理と同じとすることができる。
とはいえ、サーバ200が外部の装置から収集できるのはアイデアデータのみではない。アイデアデータに代えて、または、アイデアデータに加えて、ニーズデータをアイデアデータの収集の場合と同様の手法により、サーバ200の外部の装置から収集することももちろん可能である。また、そのようにして外部の装置から収集したニーズデータを、ニーズ開示者としてユーザがサーバ200に送信してきたニーズデータと同じようにサーバ200で扱うことができるのも、以上の変形例で説明してきたアイデアデータの場合と同じである。
サーバ200がアイデアデータのみならずニーズデータをも収集する場合、サーバ200がニーズデータを収集する対象となるサーバ200の外部の装置は、サーバがアイデアデータを収集する対象となる外部の装置(データベースサーバ900)と同じ装置であっても良いし、そうでなくても良い。ニーズデータを蓄積している外部の装置の例としては、オープンイノベーションを目的として自らが持つニーズをインターネットを介して外部に公開している企業のホームページを管理する、当該企業の管理下にあるサーバを挙げることができる。
Claims (14)
- 所定のネットワークに接続される、アイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置であって、
複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部であり、複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信するようになっているものと、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを記録する、アイデアデータ記録部と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを記録する、ニーズデータ記録部と、
前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータのうち1つと、前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータのうちの少なくとも2つとに基づいて、少なくとも2つの前記ニーズデータによって特定される前記ニーズの組合せである新たなニーズである新ニーズと、当該新ニーズを解決する前記アイデアデータによって特定される1つの前記アイデアとの組を抽出するマッチング部と、
前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示部と、
前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示部と、
を備えているとともに、
前記送受信部は、前記マッチング部で組とされた前記アイデア及び前記新ニーズが、前記マッチング部で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング部で組とされた前記新ニーズ及び前記アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信するようになっている、
マッチング装置。 - 所定のネットワークに接続される、アイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置であって、
複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部であり、複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信するようになっているものと、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを記録する、アイデアデータ記録部と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを記録する、ニーズデータ記録部と、
前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータのうち少なくとも2つと、前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータのうちの1つとに基づいて、1つの前記ニーズデータによって特定される前記ニーズと、当該ニーズを解決する少なくとも2つの前記アイデアデータによって特定される前記アイデアの組合せである新アイデアとの組を抽出するマッチング部と、
前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示部と、
前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示部と、
を備えているとともに、
前記送受信部は、前記マッチング部で組とされた前記新アイデア及び前記ニーズが、前記マッチング部で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング部で組とされた前記ニーズ及び前記新アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信するようになっている、
マッチング装置。 - 所定のネットワークに接続される、アイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置であって、
複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部であり、複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信するようになっているものと、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを記録する、アイデアデータ記録部と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを記録する、ニーズデータ記録部と、
前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータのうち少なくとも2つと、前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータのうちの少なくとも2つとに基づいて、少なくとも2つの前記ニーズデータによって特定されるニーズの組合せである新ニーズと、当該新ニーズを解決する少なくとも2つの前記アイデアデータによって特定される前記アイデアの組合せである新アイデアとの組を抽出するマッチング部と、
前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示部と、
前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示部と、
を備えているとともに、
前記送受信部は、前記マッチング部で組とされた前記新アイデア及び前記新ニーズが、前記マッチング部で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング部で組とされた前記新ニーズ及び前記新アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信するようになっている、
マッチング装置。 - 前記マッチング部は、
前記アイデアデータ記録部に記録された複数の前記アイデアデータと、前記ニーズデータ記録部に記録された複数の前記ニーズデータとに対して、前記ニーズデータで特定されるテキストである前記ニーズの意味を解釈して前記ニーズの意味に対応するデータであるニーズ解釈データを生成するとともに、前記アイデアデータで特定されるテキストである前記アイデアの意味を解釈して前記アイデアの意味に対応するデータであるアイデア解釈データを生成する、処理を実行する解釈人工知能と、
前記解釈人工知能によって生成された前記ニーズ解釈データと、前記アイデア解釈データとに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズと、当該ニーズを解決する前記アイデアデータによって特定される前記アイデアとの組を抽出する抽出人工知能と、
を含んでなる、
請求項1から3のいずれかに記載のマッチング装置。 - 前記抽出人工知能は、類義語分析、パターン分析、グラフ理論解析の少なくとも1つを実行するようになっている、
請求項4記載のマッチング装置。 - 同一の前記特定情報を受け取った、前記アイデア開示者端末を使用する前記アイデア開示者と、前記ニーズ開示者端末を使用する前記ニーズ開示者とのそれぞれが、前記ネットワークを介して情報のやり取りを行うための連絡プラットフォームを提供する、連絡プラットフォーム提供部を更に備えている、
請求項1から3のいずれかに記載のマッチング装置。 - 前記連絡プラットフォーム提供部は、
前記アイデア開示者と、前記ニーズ開示者とが前記連絡プラットフォームを介して行う情報のやり取りを、前記アイデア開示者と、前記ニーズ開示者とが匿名で行えるようになっているとともに、
前記アイデア開示者と、前記ニーズ開示者との少なくとも一方が、匿名性を破る情報を前記連絡プラットフォームを介してやり取りしようとした場合に、それを禁止する機能を有している、
請求項6記載のマッチング装置。 - 同一の前記特定情報を受け取った、前記アイデア開示者端末を使用する前記アイデア開示者と、前記ニーズ開示者端末を使用する前記ニーズ開示者とが、前記ネットワークを介して契約を締結するための支援を行う契約支援プラットフォームを提供する、契約支援プラットフォーム提供部を更に備えている、
請求項1から3のいずれかに記載のマッチング装置。 - 所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置を構成する、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部を備えたコンピュータが実行するマッチング方法であって、
前記コンピュータが実行する、
複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信する受信過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを前記コンピュータが持つ記録媒体に記録する、アイデアデータ記録過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを前記コンピュータが持つ前記記録媒体に記録する、ニーズデータ記録過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータのうち1つと、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータのうちの少なくとも2つとに基づいて、少なくとも2つの前記ニーズデータによって特定される前記ニーズの組合せである新たなニーズである新ニーズと、当該新ニーズを解決する前記アイデアデータによって特定される1つの前記アイデアとの組を抽出するマッチング過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示過程と、
前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示過程と、
前記送受信部に、前記マッチング過程で組とされた前記アイデア及び前記新ニーズが、前記マッチング過程で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング過程で組とされた前記新ニーズ及び前記アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信させる特定情報送信過程と、
を含む、マッチング方法。 - 所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置を構成する、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部を備えたコンピュータが実行するマッチング方法であって、
前記コンピュータが実行する、
複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信する受信過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを前記コンピュータが持つ記録媒体に記録する、アイデアデータ記録過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを前記コンピュータが持つ前記記録媒体に記録する、ニーズデータ記録過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータのうち少なくとも2つと、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータのうちの1つとに基づいて、1つの前記ニーズデータによって特定される前記ニーズと、当該ニーズを解決する少なくとも2つの前記アイデアデータによって特定される前記アイデアの組合せである新アイデアとの組を抽出するマッチング過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示過程と、
前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示過程と、
前記送受信部に、前記マッチング過程で組とされた前記新アイデア及び前記ニーズが、前記マッチング過程で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング過程で組とされた前記ニーズ及び前記新アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信させる特定情報送信過程と、
を含むマッチング方法。 - 所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置を構成する、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部を備えたコンピュータが実行するマッチング方法であって、
前記コンピュータが実行する、
複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを受信する受信過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを前記コンピュータが持つ記録媒体に記録する、アイデアデータ記録過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを前記コンピュータが持つ前記記録媒体に記録する、ニーズデータ記録過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータのうち少なくとも2つと、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータのうちの少なくとも2つとに基づいて、少なくとも2つの前記ニーズデータによって特定されるニーズの組合せである新ニーズと、当該新ニーズを解決する少なくとも2つの前記アイデアデータによって特定される前記アイデアの組合せである新アイデアとの組を抽出するマッチング過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示過程と、
前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示過程と、
前記送受信部に、前記マッチング過程で組とされた前記新アイデア及び前記新ニーズが、前記マッチング過程で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング過程で組とされた前記新ニーズ及び前記新アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信させる特定情報送信過程と、
を含むマッチング方法。 - 所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置を構成する、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部を備えたコンピュータに、
複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを前記送受信部で受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを前記送受信部で受信する受信過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを前記コンピュータが持つ記録媒体に記録する、アイデアデータ記録過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを前記コンピュータが持つ前記記録媒体に記録する、ニーズデータ記録過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータのうち1つと、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータのうちの少なくとも2つとに基づいて、少なくとも2つの前記ニーズデータによって特定される前記ニーズの組合せである新たなニーズである新ニーズと、当該新ニーズを解決する前記アイデアデータによって特定される1つの前記アイデアとの組を抽出するマッチング過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示過程と、
前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示過程と、
前記送受信部に、前記マッチング過程で組とされた前記アイデア及び前記新ニーズが、前記マッチング過程で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング過程で組とされた前記新ニーズ及び前記アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信させる特定情報送信過程と、
を実行させるための、コンピュータプログラム。 - 所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置を構成する、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部を備えたコンピュータに、
複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを前記送受信部で受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを前記送受信部で受信する受信過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを前記コンピュータが持つ記録媒体に記録する、アイデアデータ記録過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを前記コンピュータが持つ前記記録媒体に記録する、ニーズデータ記録過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータのうち少なくとも2つと、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータのうちの1つとに基づいて、1つの前記ニーズデータによって特定されるニーズと、当該ニーズを解決する少なくとも2つの前記アイデアデータによって特定される前記アイデアの組合せである新アイデアとの組を抽出するマッチング過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示過程と、
前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示過程と、
前記送受信部に、前記マッチング過程で組とされた前記新アイデア及び前記ニーズが、前記マッチング過程で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング過程で組とされた前記ニーズ及び前記新アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信させる特定情報送信過程と、
を実行させるための、コンピュータプログラム。 - 所定のネットワークに接続される、他者による利用を望むアイデアを開示するアイデア開示者が使用するコンピュータ端末である複数のアイデア開示者端末、及びニーズを開示するニーズ開示者が使用するコンピュータ端末である複数のニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して通信可能な、前記アイデア開示者と前記ニーズ開示者とをマッチングさせるためのマッチング装置を構成する、複数の前記アイデア開示者端末、及び複数の前記ニーズ開示者端末と、前記ネットワークを介して所定のデータの送受信を行う送受信部を備えたコンピュータに、
複数の前記アイデア開示者端末から、前記アイデアをテキストにより特定するテキストデータであるアイデアデータを前記送受信部で受信するとともに、複数の前記ニーズ開示者端末から前記ニーズをテキストにより特定するテキストデータであるニーズデータを前記送受信部で受信する受信過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記アイデアデータを前記コンピュータが持つ記録媒体に記録する、アイデアデータ記録過程と、
前記送受信部によって受取られた複数の前記ニーズデータを前記コンピュータが持つ前記記録媒体に記録する、ニーズデータ記録過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータのうち少なくとも2つと、前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータのうちの少なくとも2つとに基づいて、少なくとも2つの前記ニーズデータによって特定されるニーズの組合せである新ニーズと、当該新ニーズを解決する少なくとも2つの前記アイデアデータによって特定される前記アイデアの組合せである新アイデアとの組を抽出するマッチング過程と、
前記アイデアデータ記録過程で記録された複数の前記アイデアデータに基づいて、前記アイデアデータによって特定される前記アイデアを、前記ネットワークを介して前記ニーズ開示者端末から閲覧可能にするアイデア提示過程と、
前記ニーズデータ記録過程で記録された複数の前記ニーズデータに基づいて、前記ニーズデータによって特定される前記ニーズを、前記ネットワークを介して前記アイデア開示者端末から閲覧可能にするニーズ提示過程と、
前記送受信部に、前記マッチング過程で組とされた前記新アイデア及び前記新ニーズが、前記マッチング過程で抽出されるきっかけとなった前記アイデアデータ及び前記ニーズデータをそれぞれ前記送受信部に送信してきた前記アイデア開示者端末と前記ニーズ開示者端末とのそれぞれに、前記マッチング過程で組とされた前記新ニーズ及び前記新アイデアの組の元となった前記アイデア及び前記ニーズを特定する情報である特定情報を送信させる特定情報送信過程と、
を実行させるための、コンピュータプログラム。
Applications Claiming Priority (1)
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