JP7104165B2 - 歯科用印象材料 - Google Patents

歯科用印象材料 Download PDF

Info

Publication number
JP7104165B2
JP7104165B2 JP2020546452A JP2020546452A JP7104165B2 JP 7104165 B2 JP7104165 B2 JP 7104165B2 JP 2020546452 A JP2020546452 A JP 2020546452A JP 2020546452 A JP2020546452 A JP 2020546452A JP 7104165 B2 JP7104165 B2 JP 7104165B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
dental impression
impression material
meth
polymerizable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020546452A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2021517122A (ja
Inventor
クレー,ヨアヒム
ジラト,フロリアン
メイヤー,マクシミリアン
ヨン,マージョリー
ラレヴェ,ジャック
キルシュナー,ジュリー
モルレ-サヴァリー,ファブリス
ディエトラン,セリーヌ
Original Assignee
デンツプライ デトレイ ゲー.エム.ベー.ハー.
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by デンツプライ デトレイ ゲー.エム.ベー.ハー. filed Critical デンツプライ デトレイ ゲー.エム.ベー.ハー.
Publication of JP2021517122A publication Critical patent/JP2021517122A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7104165B2 publication Critical patent/JP7104165B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/80Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth
    • A61K6/884Preparations for artificial teeth, for filling teeth or for capping teeth comprising natural or synthetic resins
    • A61K6/891Compounds obtained otherwise than by reactions only involving carbon-to-carbon unsaturated bonds
    • A61K6/896Polyorganosilicon compounds
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61KPREPARATIONS FOR MEDICAL, DENTAL OR TOILETRY PURPOSES
    • A61K6/00Preparations for dentistry
    • A61K6/90Compositions for taking dental impressions
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C19/00Dental auxiliary appliances
    • A61C19/003Apparatus for curing resins by radiation
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61CDENTISTRY; APPARATUS OR METHODS FOR ORAL OR DENTAL HYGIENE
    • A61C9/00Impression cups, i.e. impression trays; Impression methods
    • A61C9/0006Impression trays

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Oral & Maxillofacial Surgery (AREA)
  • Epidemiology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Plastic & Reconstructive Surgery (AREA)
  • Dental Preparations (AREA)

Description

発明の分野
本発明は、光硬化性歯科用印象材料に関する。さらに、本発明は、歯科用印象を製造するための方法に関する。最後に、本発明は、歯科用印象の製造のための、本発明の硬化性歯科用印象材料の使用に関する。
発明の背景
歯科用印象材料は公知である。歯科用印象材料は、保存中に成分同士を隔離した状態に保つ2つの区画又は2つの別個の容器を含むパッケージで提供される反応性多成分材料として一般的に入手可能である。成分が混合されると、硬化時間中に混合組成物を硬化塊に変える化学反応が開始される。さらに、従来の歯科用印象材料の作業時間及び硬化時間は制限され、硬化反応の速度により決まる。したがって、歯科用印象材料の保存安定性は、反応性成分の分離により決まり、使用前の混合を必要とし、この混合は、使用直前にチェアサイドで行う必要がある。その結果、歯科用印象は、通常、わずか数分の作業時間中に完了する場合がある。
従来の歯科用印象材料に固有の安定性-反応性の課題を考慮して、混合物の均一性及び混合される2つの成分の比に関して高い精度を提供するために、歯科用印象材料の自動混合及び分注のための装置が開発されてきた。したがって、歯科用印象材料の成分は、歯科用印象材料の適用中に、別個の材料チャンバーからミキサーに同時に供給され、ミキサーは混合し、ついで、混合されたペーストを分注する。ペーストは、患者の口内に即座に配置するために、ミキサーから歯科用印象トレー上に直接供給する場合がある。
材料成分同士が、混合チャンバー内で接触すると、混合チャンバー内の材料の混合物は、短時間しか保存することができない。分注され、使用されなければ、混合材料は、すぐに混合チャンバー内で硬化してしまうであろう。したがって、歯科医は、毎日数回、ミキサーを取り外し、交換しなければならない場合がある。
歯科用印象材料は、付加又は縮合反応で硬化可能なシリコーン印象材料である場合がある。そのため、付加シリコーンが、最も一般的である。従来の付加シリコーン印象材料は、良好な細部再現、優れた寸法安定性、硬化時の収縮がほとんどないことを提供するが、付加シリコーンは、本質的に疎水性であるため、最適な使用のために水分制御が必要である。最後に、付加シリコーンは、劣った引裂抵抗性しか有さない。
US第5137448号には、少なくとも2つの末端アクリラート不飽和及び有機シリコーン含有骨格を有する化合物を含有する、360~600ナノメートルの可視光範囲内の化学線により活性化される開始剤を有することにより重合可能である歯科用印象組成物が開示されている。
CA第2296227号には、重合性ポリシロキサン化合物を含有する、歯科用材料が開示されている。
EP第0170219号には、トレーが印象作製組成物と接触している間に、トレーに化学線を通すことにより、歯科用印象材料を硬化させる方法が開示されている。さらに、EP第0170219号には、少なくとも2つの末端アクリラート不飽和及び有機シリコーン含有骨格を有する化合物を含む、360~600ナノメートルの可視光範囲内の化学線により活性化される開始剤を有することにより重合可能な歯科用印象組成物が開示されている。
発明の概要
本発明の課題は、水分に高度に耐性であり、調節可能な作業時間及び硬化時間を有し、優れた引裂抵抗性を有し、同時に、良好な細部再現性、優れた寸法安定性及び硬化時の収縮が無いことを提供し、使用前に混合する必要のない単一組成物として提供することができる、歯科用印象材料を提供することである。
さらに、本発明の課題は、厳密な水分制御を必要としない、歯科用印象を製造するための方法を提供することである。ここで、作業時間及び硬化時間は、歯科医が決定することができ、それにより、歯科用印象材料は、優れた引裂抵抗性を有し、同時に、良好な細部再現性、優れた寸法安定性及び硬化時の収縮の低減を提供する。
最後に、本発明の課題は、本発明の歯科用印象材料の使用を提供することである。
本発明は、
(a)それぞれが2つ以上の重合性(メタ)アクリラート基を有する重合性シリコーン化合物の混合物であって、前記混合物が25℃で1~100Pasの動的粘度を有する混合物と、
(b)充填剤と、
(c)光開始剤系とを含み、
ここで、重合性シリコーン化合物の混合物が、重合性シリコーン化合物の混合物の総重量に基づいて、
(i)10~90重量% 4000超~最大10.000の範囲の分子量を有する高分子量重合性シリコーン化合物と、
(ii)90~10重量% 300~4000の範囲の分子量を有する重合性シリコーン化合物とを含む、
光硬化性歯科印象材料を提供する。
さらに、本発明は、
(a)本発明の硬化性歯科印象材料を提供することと、
(b)歯科用構造物の印象を取ることと、
(c)200~800nmの範囲の波長を有する光により歯科印象材料を硬化させることとを含む、
歯科用印象の製造のための方法を提供する。
最後に、本発明は、歯科用印象の製造のための、本発明の硬化性歯科用印象材料の使用を提供する。
本発明は、1~100Pasの動的粘度範囲に調節されたラジカル重合性シリコーン化合物の特定の混合物が光硬化のための充填歯科用印象材料に使用することができるという認識に基づいている。したがって、高い保存安定性を有し、使用前に混合する必要のない、1成分組成物を提供可能である。同時に、歯科用印象材料は、硬化時に優れた引裂抵抗性、良好な細部再現性、優れた寸法安定性及び硬化時の収縮がないことを提供する。
図1は、(A)光開始系として2%(w/w) DKSiを使用する種々のCN9800/BMTMDSブレンド(%w/w)、(B)CQ/DMABN/Speedcure 938(1/1/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)及び(C)CQ/DMABN/Speedcure 938(1/1/1%w/w)又はCQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)についての、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。 図1は、(A)光開始系として2%(w/w) DKSiを使用する種々のCN9800/BMTMDSブレンド(%w/w)、(B)CQ/DMABN/Speedcure 938(1/1/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)及び(C)CQ/DMABN/Speedcure 938(1/1/1%w/w)又はCQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)についての、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。 図1は、(A)光開始系として2%(w/w) DKSiを使用する種々のCN9800/BMTMDSブレンド(%w/w)、(B)CQ/DMABN/Speedcure 938(1/1/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)及び(C)CQ/DMABN/Speedcure 938(1/1/1%w/w)又はCQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)についての、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。 図2は、(A)光開始系として2%(w/w) DKSiを使用するPRO21536、(B)CQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するPRO21536/ウレタンジメタクリラート(UDMA)(57/43%w/w)及び(C)CQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するPRO21536/CN9800(75%/25%w/w)についての、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。 図2は、(A)光開始系として2%(w/w) DKSiを使用するPRO21536、(B)CQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するPRO21536/ウレタンジメタクリラート(UDMA)(57/43%w/w)及び(C)CQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するPRO21536/CN9800(75%/25%w/w)についての、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。 図2は、(A)光開始系として2%(w/w) DKSiを使用するPRO21536、(B)CQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するPRO21536/ウレタンジメタクリラート(UDMA)(57/43%w/w)及び(C)CQ/DMABN(1/1%w/w)を使用するPRO21536/CN9800(75%/25%w/w)についての、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。 図3は、シリカ充填剤(SDIガラス、10%w/w)の存在下での(A)光開始系(100s照射)としてCQ/Speedcure 938/DMABN(1%/1%/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)、(B)光開始系(100s照射)としてCQ/Speedcure 938/DMABN(0.5/1/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)、(C)光開始系(100s照射)としてCQ/Speedcure 938/DMABN(0.6/1/1%w/w)を使用するCN9800/BMTMDS(70%/30%w/w)の青色光(SmartLite Focus、大気中)による重合についての硬化の深さを示す。 図4は、光開始系(60s照射、大気中)としてCQ/DMABN(1%/1%w/w)を使用するPRO21536/SDIガラス(89/11%w/w)の青色光(SmartLite Focus)による重合についての硬化の深さを示す。 図5は、光開始系としてCQ/DMABN(1%/1%w/w)を使用するPRO21536/SDIガラス(89/11%w/w)についての、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。 図6は、光開始系としてCQ/DMABN(1.2%/1.2%w/w)を使用するPRO21536/1,3-ビス(3-メタクリロキシプロピル)テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン(80/20%w/w)における、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。 図7は、光開始系としてDKSi(1.1%w/w)を使用するCN9800/メタクリロキシプロピル末端化ポリジメチルシロキサン(74/26%w/w)における、(メタ)アクリラート官能基の光重合プロファイルを示す(大気中、厚み=1.4mm、Smartlite Focus 300mW.cm-2)。
好ましい実施態様の詳細な説明
「重合」及び「重合性」という用語は、多数のより小さい分子、例えば、モノマーの共有結合により結合して、より大きい分子、すなわち、高分子又はポリマーを形成する結合又は能力に関する。モノマーは、直鎖状高分子のみを形成するように結合することができ又は一般に架橋ポリマーと呼ばれる三次元高分子を形成するように結合することができる。例えば、単官能モノマーは、直鎖状ポリマーを形成し、一方、少なくとも2つの官能基を有するモノマーは、ネットワークとしても公知の架橋ポリマーを形成する。
「光硬化性」及び「硬化性」という用語は、例えば、化学線、例えば、紫外線(UV)、可視光線又は赤外線で照射されると重合してポリマーネットワークになるであろう歯科用組成物を指す。
「化学線」は、光化学作用を生じさせることができ、少なくとも150nmかつ1250nm以下、典型的には、少なくとも300nmかつ750nm以下の波長を有することができる任意の電磁線である。
「共開始剤」という用語は、式(I)~(IV)で示される開始剤等の別の分子において化学変化を生じさせる分子を指す。共開始剤は、例えば、Si-H又はGe-H結合を有する化合物、電子供与体、例えば、アミン又はホスフィン化合物及びカルバゾール化合物からなる群から選択することができる。
本明細書で使用する場合、「電子供与体」という用語は、光化学プロセスにおいて電子を与えることができる化合物を意味する。適切な例は、非共有電子対を有するヘテロ原子を有する有機化合物、例えば、アミン化合物を含む。
本発明は、光硬化性歯科用印象材料を提供する。光硬化性歯科用印象材料は、好ましくは、シリンジに詰められた又はすぐに使用できる歯科用印象トレー上に提供された1パック組成物である。代替的には、本発明の光硬化性歯科用印象材料は、特に、更なる酸化還元開始剤系を含有する二重硬化組成物として配合される場合、2パック組成物であることもできる。
シリンジに詰められた又はすぐに使用できる歯科用印象トレー上に提供される場合、該組成物は、保存中に化学線から遮蔽されなければならない。
重合性シリコーン化合物の混合物
本発明の歯科用印象材料は、それぞれが2つ以上の重合性(メタ)アクリラート基を有する重合性シリコーン化合物の混合物を含み、前記混合物は、25℃で1~100Pasの動的粘度を有する。好ましくは、前記混合物は、25℃で5~80Pas、より好ましくは、10~70Pasの動的粘度を有する。動的粘度は、流体の流れに対する内部抵抗の尺度である。SI系では、動的粘度は、Pa・sで表わされる。動的粘度は、種々のタイプの粘度計及びレオメーター、例えば、Bohlin CS50レオメーターにより、25℃の温度で測定することができる。
重合性シリコーン化合物の混合物は、重合性シリコーン化合物の混合物の総重量に基づいて、
(a)10~90重量% 4000超~最大10.000Daの範囲の分子量を有する高分子量重合性シリコーン化合物と、
(b)90~10重量% 300~4000の範囲の分子量を有する重合性シリコーン化合物とを含む。
好ましくは、重合性シリコーン化合物の混合物は、重合性シリコーン化合物の混合物の総重量に基づいて、
(a)20~80重量% 4000超~最大10.000Daの範囲の分子量を有する高分子量重合性シリコーン化合物と、
(b)80~20重量% 300~4000の範囲の分子量を有する重合性シリコーン化合物とを含む。
さらに好ましい実施態様によれば、重合性シリコーン化合物の混合物は、重合性シリコーン化合物の混合物の総重量に基づいて、
(a)25~75重量% 4000超~最大10.000Daの範囲の分子量を有する高分子量重合性シリコーン化合物と、
(b)75~25重量% 300~4000の範囲の分子量を有する重合性シリコーン化合物とを含む。
さらに好ましい実施態様によれば、重合性シリコーン化合物の混合物は、重合性シリコーン化合物の混合物の総重量に基づいて、
(a)50~85重量% 4000超~最大10.000Daの範囲の分子量を有する高分子量重合性シリコーン化合物と、
(b)15~50重量% 300~4000の範囲の分子量を有する重合性シリコーン化合物とを含む。
さらに好ましい実施態様によれば、重合性シリコーン化合物の混合物は、重合性シリコーン化合物の混合物の総重量に基づいて、
(a)55~85重量% 4000超~最大10.000Daの範囲の分子量を有する高分子量重合性シリコーン化合物と、
(b)15~45重量% 300~4000の範囲の分子量を有する重合性シリコーン化合物とを含む。
さらに好ましい実施態様によれば、重合性シリコーン化合物の混合物は、重合性シリコーン化合物の混合物の総重量に基づいて、
(a)60~85重量% 4000超~最大10.000Daの範囲の分子量を有する高分子量重合性シリコーン化合物と、
(b)15~40重量% 300~4000の範囲の分子量を有する重合性シリコーン化合物とを含む。
4000超~最大10.000Daの範囲の分子量を有するシリコーン化合物は、分子量がより高く、分子の総分子量当たりの(メタ)アクリラート基の割合がより低い有機シリコーン化合物である。したがって、このような有機シリコーン化合物の量の増加により、架橋密度が低下し、それにより、硬化後の組成物の収縮及び機械的特性を潜在的に低下する。
300~4000の範囲の分子量を有するシリコーン化合物は、分子量がより低く、分子の総分子量当たりの(メタ)アクリラート基の割合がより高い有機シリコーン化合物である。したがって、このような有機シリコーン化合物の量の増加により、架橋密度が高まり、それにより、硬化後の組成物の収縮及び機械的特性を潜在的に高める。(b)のシリコーンの動的粘度が、(a)のシリコーンの動的粘度よりも低いと仮定すると、(b)のシリコーンの量の増加により、全体の粘度が低下し、混合物の25℃での動的粘度を1~100Pasに調節するのに使用することができる。
好ましい実施態様によれば、300~4000の範囲の分子量を有するシリコーン化合物は、多くとも3000、より好ましくは、多くとも2000の分子量を有する有機シリコーン化合物である。
好ましくは、重合性シリコーン化合物は、下記式(I):
Figure 0007104165000001

で示される化合物である。
式(I)で示される化合物において、少なくとも2つの(メタ)アクリラート基が存在する。(メタ)アクリラート基は、各末端位置に存在する場合がある。代替的には、(メタ)アクリラート基は、一方の末端位置のみに存在する場合がある。
式(I)で示される化合物において、Rは、(メタ)アクリラート基含有有機残基、C1-4アルキル基、式[-OSiR’R’で示される基を表わすか又は2つの基Rもしくは基RとRとが一緒になって基[-OSiR’-を形成しており、ここで、R’は、同じか又は異なることができ、独立して、C1-4アルキル基又は(メタ)アクリラート基含有有機残基を表わし、nは、1~20の整数である。
(メタ)アクリラート基含有有機残基は、1~3個の(メタ)アクリラート基により置換されている、1~45個の炭素原子を有する有機残基であることができ、ここで、有機残基は、酸素、窒素及び硫黄から選択される1~14個のヘテロ原子を含有することができる。好ましくは、二価の有機残基は、酸素、窒素及び硫黄から選択される1~6個のヘテロ原子を含有することができる直鎖C1-18もしくは分枝鎖C3-18アルキル基又はC~C18アルケニル基である。
好ましくは、Rは、下記式(II)
Figure 0007104165000002

で示される基である。
式(II)で示される化合物において、Rは、水素原子又はメチル基を表わす。さらに、xは、0又は1~8の整数である。好ましくは、xは、0、1又は2である。
が、(メタ)アクリラート基含有有機残基でない場合には、Rは、好ましくは、メチル基又はエチル基である。
式(I)で示される化合物において、Rは、C1-4アルキル基もしくは式[-OSiR’’R’’で示される基を表わすか又は2つの基Rもしくは基RとRとが一緒になって基[-OSiR’’-を形成しており、ここで、R’’は、同じか又は異なることができ、独立して、C1-4アルキル基を表わし、mは、1~20の整数である。最も好ましくは、Rは、メチル基又はエチル基である。
式(I)で示される化合物において、Lは、二価のC1-20有機リンカー基を表わす。特に、リンカー基Lは、脂肪族及び/又は芳香族であることができる炭化水素基であることができる。C1-20有機リンカー基は、酸素、窒素及び硫黄から選択される1~8個のヘテロ原子を含有することができ、この二価の有機残基は、C1-4アルコキシ基、ヒドロキシル基、チオール基及びC6-14アリール基からなる群より選択される1つ以上の置換基により置換されていることができる。Lは、直鎖基又は分岐鎖基であることができる。炭化水素基は、1~6個のC1-4アルキル基により置換されていることができる。アルキル基の具体例は、メチレン、エチレン、n-プロピレン、i-プロピレン、n-ブチレン、i-ブチレン又はtert-ブチレンである。好ましい実施態様では、リンカー基Lの炭化水素基は、脂肪族又は芳香族エーテル結合、ケト基、カルボン酸基又はヒドロキシル基の形態にある、炭化水素基中の1~5個の酸素原子を含有することができる。脂肪族基の場合、Lは、直鎖もしくは分枝鎖アルキレン基又はシクロアルキレン基であることができる。芳香族基の場合、Aは、アリーレン基又はC3-14ヘテロアリーレン基であることができる。具体的には、Lは、二価の置換又は非置換C1-20アルキレン基、置換又は非置換C6-14アリーレン基、置換又は非置換C3-20シクロアルキレン基、置換又は非置換C7-20アリーレンアルキレンアリーレン基であることができる。
好ましい実施態様によれば、Lは、2~4個の酸素原子もしくは窒素原子を含有することができ、1~6個のC1-4アルキル基により置換されていることができる、飽和脂肪族C2~20炭化水素鎖を表わすか又はLは、1~6個のC1-4アルキル基で置換されていることができる、置換もしくは非置換C7-20アリーレンアルキレンアリーレン基であることができる。
式(I)で示される化合物において、aは、0又は1~20の整数を表わす。
式(I)で示される化合物において、bは、0又は1~20の整数を表わす。
式(I)で示される化合物において、cは、0又は1~20の整数を表わす。
式(I)で示される化合物において、dは、0又は1~20の整数を表わす。
好ましい実施態様によれば、それぞれが2つ以上の重合性(メタ)アクリラート基を有する重合性シリコーン化合物の混合物は、1,3-ビス(3-メタクリルオキシプロピル)テトラメチルジシロキサン(BMTMDS)、1,3-ビス(3-メタクリルオキシプロピル)テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、メタクリルオキシプロピル末端化ポリジメチルシロキサン、CN9800(Sartomer)及び/又はPRO21536(Sartomer)を含む。CN9800は、25℃で20~60Pasの粘度を有する脂肪族シリコーンアクリラートである。
好ましくは、歯科用印象材料は、歯科用印象材料の総重量に基づいて、40~90重量%、特に、45~85重量%、より好ましくは、50~80重量% それぞれが2つ以上の重合性(メタ)アクリラート基を有する重合性シリコーン化合物の混合物を含む。
充填剤
本発明の歯科用印象材料は、充填剤を含む。充填剤は、好ましくは、例えば、電子顕微鏡により又はMALVERN Mastersizer SもしくはMALVERN Mastersizer 2000装置により具体化されるような従来のレーザー回折粒径測定法を使用することにより測定された場合、0.05~5μmの範囲の平均粒径を有する微粒子充填剤である。微粒子充填剤は、異なる平均粒径を有する2つ以上の微粒子画分の混合物を表わす多峰性微粒子充填剤であることができる。また、微粒子反応性充填材は、異なる化学組成の粒子の混合物であることもできる。
好ましくは、光硬化性歯科用印象材料は、歯科用印象材料の総重量に基づいて、10~60重量%、特に、15~55重量%、より好ましくは、20~50重量% 充填材を含む。
充填剤の具体的な種類は、特に限定されない。したがって、任意の毒性学的に許容される無機充填剤、特に、疎水性充填剤、例えば、シリカ、アルミナ、マグネシア、チタニア、無機塩、金属酸化物及びガラスを利用することができる。
充填剤は、異なる充填剤の混合物、例えば、結晶形態を含む二酸化ケイ素、特に、微粒子石英、非晶質二酸化ケイ素、特に、珪藻土及びシラン処理ヒュームドシリカであることができる。
未硬化組成物の粘度及びチキソトロピー性並びに硬化組成物の物理的特性は、充填剤のサイズ及び表面積を変化させることにより制御することができる。
充填剤は、1種以上のシラン化剤により表面処理することができる。好ましいシラン化剤は、少なくとも1つの重合性二重結合及び水により容易に加水分解する少なくとも1つの基を有するものを含む。このような作用剤の例は、3-メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、3-メタクリルオキシプロピルジメトキシモノクロロシラン、3-メタクリルオキシプロピルジクロロモノメトキシシラン、メタクリルオキシプロピルトリクロロシラン、3-メタクリルオキシプロピルジクロロモノメチルシラン、3-メタクリルオキシプロピルモノクロロジメチルシラン及びそれらの混合物を含む。
好ましい充填剤は、ヒュームドシリカ、石英、クリストバライト、ケイ酸カルシウム、珪藻土、ケイ酸ジルコニウム、モントモリロナイト、例えば、ベントナイト、分子ふるいを含むゼオライト、例えば、ケイ酸ナトリウムアルミニウム、金属酸化物粉末、例えば、酸化アルミニウムもしくは酸化亜鉛又はそれらの混合酸化物、硫酸バリウム、炭酸カルシウム、石膏及びガラス粉末である。
光開始剤系
本発明の歯科用印象材料は、光開始剤系を含む。
本発明の重合性シリコーン化合物の混合物の重合を開始可能な任意の化合物又は系を、光開始剤系として使用することができる。
例えば、適切な光開始剤系は、二成分系又は三成分系の形態にあることができる。二成分系は、光開始剤及び電子供与体化合物を含むことができ、三成分系は、例えば、US第5,545,676号に記載されているように、ヨードニウム、スルホニウム又はホスホニウム塩、光開始剤及び電子供与体化合物を含むことができる。
適切な光開始剤は、約400nm~約520nm(好ましくは、約450nm~約500nm)の範囲内の光をいくらか吸収するモノケトン及びジケトンである。特に適切な化合物は、約400nm~約520nm(さらにより好ましくは、約450~約500nm)の範囲内のいくらかの光吸収を有するアルファジケトンを含む。例は、カンファーキノン、ベンジル、フリル、3,3,6,6-テトラメチルシクロヘキサンジオン、フェナントラキノン、1-フェニル-1,2-プロパンジオン及び他の1-アリール-2-アルキル-1,2-エタンジオン並びに環状アルファジケトンを含む。
さらに、適切な光開始剤は、EP第3231413号及び同第3153150号に開示されているような、下記式(III)
Figure 0007104165000003

で示される化合物である。
式(III)で示される化合物において、Mは、Ge又はSiである。
さらに、式(III)で示される化合物において、R、R及びRは、同じか又は異なることができ、独立して、有機基を表わす。好ましくは、R及びRは、それぞれ独立して、置換又は非置換ヒドロカルビル又はヒドロカルビルカルボニル基を表わし、Rは、置換又は非置換ヒドロカルビル基を表わす。ヒドロカルビル基は、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アリールアルキル基又はアリール基であることができる。アルキル基は、直線C1-20又は分岐鎖C3-20アルキル基、典型的には、直線C1-8又は分岐鎖C3-8アルキル基である。C1-16アルキル基についての例は、1~6個の炭素原子、好ましくは、1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル及びn-ヘキシルを含むことができる。シクロアルキル基は、C3-20シクロアルキル基、典型的には、C3-8シクロアルキル基であることができる。シクロアルキル基の例は、3~6個の炭素原子を有するもの、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルを含むことができる。シクロアルキルアルキル基は、4~20個の炭素原子を有することができ、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基と、3~14個の炭素原子を有するシクロアルキル基との組み合わせを含むことができる。シクロアルキルアルキル(-)基の例は、例えば、メチルシクロプロピル、メチルシクロブチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロプロピル、エチルシクロブチル、エチルシクロペンチル、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロプロピル、プロピルシクロブチル、プロピルシクロペンチル、プロピルシクロヘキシルを含むことができる。アリールアルキル基は、C7-20アリールアルキル基、典型的には、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基と、6~10個の炭素原子を有するアリール基との組み合わせであることができる。アリールアルキル基の具体例は、ベンジル基又はフェニルエチル基である。アリール基は、6~10個の炭素原子を有するアリール基を含むことができる。アリール基の例は、フェニル及びナフチルである。
及びRのヒドロカルビルカルボニル基は、アシル基(Rorg-(C=O)-)を表わし、ここで、有機残基Rorgは、上記定義されたヒドロカルビル残基である。
式(III)で示される化合物は、1つ又は2つのヒドロカルビルカルボニル基を含有することができる。すなわち、R及びRのいずれか一方が、ヒドロカルビルカルボニル基であるか又はR及びRの両方が、ヒドロカルビルカルボニル基である。好ましくは、式(I)で示される化合物は、1つのヒドロカルビルカルボニル基を含有する。好ましくは、ヒドロカルビルカルボニル群は、アリールカルボニル基、より好ましくは、ベンゾイル基である。好ましくは、R及びRは、直鎖C1-6又は分枝鎖C3-6アルキル基及びフェニル又はベンゾイル基(これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、C1-4アルコキシ基及びNR基から選択される1~3個の置換基により場合により置換されていることができる。ここで、R及びRは、それぞれ独立して、C1-4アルキル基を表わす)からなる群より独立して選択され、Rは、直鎖又は分枝鎖C3-6アルキル基又はフェニル基である。最も好ましくは、R及びRは、直鎖C1-4又は分岐鎖CもしくはCアルキル基及びフェニル又はベンゾイル基(これらは、ハロゲン原子、ニトロ基、C1-4アルコキシ基及びNR基からなる群より選択される1つの置換基により場合により置換されていることができる。ここで、R及びRは、それぞれ独立して、C1-4アルキル基を表わす)の群から独立して選択され、Rは、直鎖C1-4又は分枝鎖CもしくはCアルキル基である。
さらに、式(III)で示される化合物において、Rは、水素原子、有機基又は有機金属基を表わす。ただし、Rが、水素原子である場合、開始剤系は、300~600nmの範囲に吸光極大を有する増感剤化合物をさらに含む。
第1の好ましい実施態様によれば、Rは、下記式(IV):
Figure 0007104165000004

[式中、Rは、
(i)下記式(V):
Figure 0007104165000005

[式中、M、R、R及びRは,式(III)について上記定義されたのと同じ意味を有し、ここで、式(III)で示される化合物は、対称であるか又は非対称であることができる]
で示される基であるか又は
(ii)下記式(VI):
Figure 0007104165000006

[式中、
Xは、単結合、酸素原子又は基NR’を表わし、ここで、R’は、置換又は非置換ヒドロカルビル基を表わし、
は、置換又は非置換ヒドロカルビル基、トリヒドロカルビルシリル基、モノ(ヒドロカルビルカルボニル)ジヒドロカルビルシリル基又はジ(ヒドロカルビルカルボニル)モノヒドロカルビルシリル基を表わす]
で示される基であるか又は
(iii)Mが、Siである場合、Rは、置換又は非置換ヒドロカルビル基であることができる]
で示される基を表わす。
式(VI)のRが、トリヒドロカルビルシリル基、モノ(ヒドロカルビルカルボニル)-ジヒドロカルビルシリル基又はジ(ヒドロカルビルカルボニル)モノヒドロカルビルシリル基である場合、ヒドロカルビル基及びヒドロカルビルカルボニル基はそれぞれ、R、R及びRについて定義されたのと同じ意味を有し、それらから独立して選択される。
式(VI)において、R’は、Rについて定義されたのと同じ意味を有し、それらから独立して選択される。
第2の好ましい実施態様によれば、Rは、水素原子を表わす。したがって、開始剤系は、増感剤化合物をさらに含む。増感剤化合物は、好ましくは、300~500nmの範囲に吸光極大を有するアルファ-ジケトン増感剤化合物である。アルファ-ジケトン増感剤は、可視光を吸収し、式(I)で示される水素供与化合物と光励起錯体を形成可能である。アルファ-ジケトン光開始剤化合物は、カンファーキノン、1,2-ジフェニルエタン-1,2-ジオン(ベンジル)、1,2-シクロヘキサンジオン、2,3-ペンタンジオン、2,3-ヘキサンジオン、3,4-ヘキサンジオン、2,3-ヘプタンジオン、3,4-ヘプタングリオキサール、ビアセチル、3,3,6,6-テトラメチルシクロヘキサンジオン、3,3,7,7-テトラメチル-1,2-シクロヘプタンジオン、3,3,8,8-テトラメチル-1,2-シクロオクタンジオン、3,3,18,18-テトラメチル-1,2-シクロオクタデカンジオン、ジピバロイル、フリル、ヒドロキシベンジン、2,3-ブタンジオン、2,3-オクタンジオン、4,5-オクタンジオン及び1-フェニル-1,2-プロパンジオンから選択することができる。カンファーキノンが、最も好ましいアルファ-ジケトン光開始剤である。好ましい実施態様によれば、重合性マトリックスは、0.05~5mol%の量でアルファ-ジケトン増感剤を含有する。
好ましくは、式(I)で示される化合物において、Mは、Siである。
例えば、式(III)[式中、Rは、式(VI)を有し、式(VI)は対称である]で示される化合物は、下記構造式:
Figure 0007104165000007

を有することができる。
例えば、式(III)[式中、Rは、式(VI)(式中、Xは、結合、酸素原子又はNR’基である)で示される基を表わし、Rは、置換又は非置換ヒドロカルビル基を表わす]で示される化合物は、下記構造式:
Figure 0007104165000008

を有することができる。
例えば、式(III)[式中、Rは、式(VI)(式中、Rは、トリヒドロカルビルシリル基を表わす)で示される基を表わす]で示される化合物は、下記構造式:
Figure 0007104165000009

を有する。
例えば、式(III)[式中、Mは、Siであり、Rは、置換又は非置換ヒドロカルビル基を表わす]で示される化合物は、下記構造式:
Figure 0007104165000010

を有することができる。
好ましくは、式(III)で示される化合物は、以下:
Figure 0007104165000011

からなる群より選択される。式(III)[式中、M=Si]で示される化合物が特に好ましい。
より好ましくは、式(III)で示される化合物は、以下:
Figure 0007104165000012

からなる群より選択される。ここで、M=Siであることが特に好ましい。
最も好ましくは、式(III)で示される化合物は、tert-ブチル(tert-ブチルジメチルシリル)グリオキシラート(DKSi)である。
また、適切な光開始剤系は、典型的には、約380nm~約1200nmの機能波長範囲を有するホスフィンオキシドを含むこともできる。約380nm~約450nmの機能波長範囲を有するホスフィンオキシドフリーラジカル開始剤の例は、アシル及びビスアシルホスフィンオキシド、例えば、US第4,298,738号、同第4,324,744号及びUS第4,385,109号並びにEP第0173567号に記載されているものを含む。アシルホスフィンオキシドの具体例は、2,4,6-トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、ジベンゾイルフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、トリス(2,4-ジメチルベンゾイル)ホスフィンオキシド、トリス(2-メトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,6-ジメトキシベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,6-ジクロロベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、2,3,5,6-テトラメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ベンゾイル-ビス(2,6-ジメチルフェニル)ホスホナート及び2,4,6-トリメチルベンゾイルエトキシフェニルホスフィンオキシドを含む。約380nm超~約450nmの波長範囲で照射された場合、フリーラジカル開始が可能な市販のホスフィンオキシド光開始剤は、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド(IRGACURE 819)、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-(2,4,4-トリメチルペンチル)ホスフィンオキシド(CGI 403)、ビス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチルフェニルホスフィンオキシドと2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オンとの重量比25:75の混合物(IRGACURE 1700)、ビス(2,4,6-トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシドと2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニルプロパン-1-オンとの重量比1:1の混合物(DAROCUR 4265)及びエチル 2,4,6-トリメチルベンジルフェニルホスフィナート(LUCIRIN LR8893X)を含む。典型的には、ホスフィンオキシド開始剤は、組成物の総重量に基づいて、触媒有効量、例えば、0.1重量%~5.0重量%で組成物中に存在する。
適切な電子供与体化合物は、置換アミン、例えば、エチルジメチルアミノベンゾアート又はジメチルアミノベンゾニトリルを含む。
第三級アミン還元剤をアシルホスフィンオキシドと組み合わせて使用することができる。適切な芳香族三級アミンの例は、N,N-ジメチルアニリン、N,N-ジメチル-p-トルイジン、N,N-ジメチル-m-トルイジン、N,N-ジエチル-p-トルイジン、N,N-ジメチル-3,5-ジメチルアニリン、N,N-ジメチル-3,4-ジメチルアニリン、N,N-ジメチル-4-エチルアニリン、N,N-ジメチル-4-イソプロピルアニリン、N,N-ジメチル-4-t-ブチルアニリン、N,N-ジメチル-3,5-ジ-t-ブチルアニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3,5-ジメチルアニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-p-トルイジン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3,4-ジメチルアニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-4-エチルアニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-4-イソプロピルアニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-4-t-ブチルアニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3,5-ジ-イソプロピルアニリン、N,N-ビス(2-ヒドロキシエチル)-3,5-ジ-t-ブチルアニリン、4-N,N-ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、4-N,N-ジメチルアミノ安息香酸メチルエステル、4-N,N-ジメチルアミノ安息香酸n-ブトキシエチルエステル、4-N,N-ジメチルアミノ安息香酸2-(メタクリロイルオキシ)エチルエステル、4-N,N-ジメチルアミノベンゾフェノン、エチル 4-(N,N-ジメチルアミノ)ベンゾアート及びN,N-ジメチルアミノエチルメタクリラートを含む。脂肪族第三級アミンの例は、トリメチルアミン、トリエチルアミン、N-メチルジエタノールアミン、N-エチルジエタノールアミン、N-n-ブチルジエタノールアミン、N-ラウリルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、2-(ジメチルアミノ)エチルメタクリラート、N-メチルジエタノールアミンジメタクリラート、N-エチルジエタノールアミンジメタクリラート、トリエタノールアミンモノメタクリラート、トリエタノールアミンジメタクリラート及びトリエタノールアミントリメタクリラートを含む。
アミン還元剤は、組成物の全重量に基づいて、0.1重量%~5.0重量%の量で組成物中に存在することができる。
さらに好ましい実施態様によれば、光開始剤は、下記式(VII):
-I-R (VII)
[式中、
とRは、それぞれ独立して、有機部分を表わし、
は、アニオンである]
で示されるヨードニウム化合物をさらに含む。
例えば、ジアリールヨードニウム塩は、(4-メチルフェニル)[4-(2-メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、(4-メチルフェニル)[4-(2-メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムテトラフルオロボラート、ジフェニルヨードニウム(DPI)テトラフルオロボラート、ジ(4-メチルフェニル)ヨードニウム(Me2-DPI)テトラフルオロボラート、フェニル-4-メチルフェニルヨードニウムテトラフルオロボラート、ジ(4-ヘプチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボラート、ジ(3-ニトロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(4-クロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(ナフチル)ヨードニウムテトラフルオロボラート、ジ(4-トリフルオロメチルフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボラート、DPIヘキサフルオロホスファート、Me2-DPIヘキサフルオロホスファート、DPIヘキサフルオロアルセナート、ジ(4-フェノキシフェニル)ヨードニウムテトラフルオロボラート、フェニル-2-チエニルヨードニウムヘキサフルオロホスファート、3,5-ジメチルピラゾリル-4-フェニルヨードニウムヘキサフルオロホスファート、DPIヘキサフルオロアンチモナート、2,2’-DPIテトラフルオロボラート、ジ(2,4-ジクロロフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(4-ブロモフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(4-メトキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(3-カルボキシフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(3-メトキシカルボニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(3-メトキシスルホニルフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(4-アセトアミドフェニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート、ジ(2-ベンゾチエニル)ヨードニウムヘキサフルオロホスファート及びDPIヘキサフルオロホスファートから選択することができる。
特に好ましいヨードニウム化合物は、ジフェニルヨードニウム(DPI)ヘキサフルオロホスファート、ジ(4-メチルフェニル)ヨードニウム(Me2-DPI)ヘキサフルオロホスファート、ジアリールヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、(4-メチルフェニル)[4-(2-メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、(4-メチルフェニル)[4-(2-メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムヘキサフルオロホスファート(Irgacure(登録商標)250、BASF SEから入手可能な市販品)、(4-メチルフェニル)[4-(2-メチルプロピル)フェニル]ヨードニウムテトラフルオロボラート、4-オクチルオキシフェニルフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート、4-(2-ヒドロキシテトラデシルオキシフェニル)フェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモナート及び4-イソプロピル-4’-メチルジフェニルヨードニウムボラートを含む。
特に好ましい実施態様によれば、ヨードニウム化合物は、DPIヘキサフルオロホスファート及び/又は4-イソプロピル-4’-メチルジフェニルヨードニウムテトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボラートである。
さらに好ましい実施態様によれば、光開始剤は、下記式(IV):
1011 (4)
[式中、
、R10及びR11は、それぞれ独立して、有機部分を表わすか又はR、R10及びR11のうちのいずれか2つが、それらが結合している硫黄原子と共に環状構造を形成しており、
は、アニオンである]
で示されるスルホニウム化合物をさらに含む。
好ましいトリアリールスルホニウム塩は、S-(フェニル)チアントレニウムヘキサフルオロホスファート:
Figure 0007104165000013

である。
さらに好ましい実施態様によれば、光開始剤は、下記式(V):
12131415 (V)
[式中、
12、R13、R14及びR15は、それぞれ独立して、有機部分を表わし、
は、アニオンである]
で示されるホスホニウム化合物をさらに含む。
特に好ましいホスホニウム塩は、テトラアルキルホスホニウム塩、テトラキス-(ヒドロキシメチル)-ホスホニウム(THP)塩又はテトラキス-(ヒドロキシメチル)-ホスホニウムヒドロキシド(THPOH)塩である。ここで、テトラアルキルホスホニウム塩のアニオンは、ホルマート、アセタート、ホスファート、サルファート、フッ化物、塩化物、臭化物及びヨウ化物からなる群より選択される。
任意の重合性(メタ)アクリラート又は(メタ)アクリルアミド
本発明の歯科用印象材料は、さらに、組成物の総重量に基づいて、最大20重量% 重合性(メタ)アクリラート又は(メタ)アクリルアミドを含むことができる。
(メタ)アクリラート化合物は、メチルアクリラート、メチルメタクリラート、エチルアクリラート、エチルメタクリラート、プロピルアクリラート、プロピルメタクリラート、イソプロピルアクリラート、イソプロピルメタクリラート、2-ヒドロキシエチルアクリラート、2-ヒドロキシエチルメタクリラート(HEMA)、ヒドロキシプロピルアクリラート、ヒドロキシプロピルメタクリラート、テトラヒドロフルフリルアクリラート、テトラヒドロフルフリルメタクリラート、グリシジルアクリラート、グリシジルメタクリラート、ビスフェノールAグリセロラートジメタクリラート(「ビス-GMA」、CAS-No.1565-94-2)、4,4,6,16(又は4,6,6,16)-テトラメチル-10,15-ジオキソ-11,14-ジオキサ-2,9-ジアザヘプタデカ-16-エン酸 2-[(2-メチル-1-オキソ-2-プロペン-イル)オキシ]エチルエステル(CAS no.72869-86-4)_(UDMA)、グリセロールモノ-及びジ-アクリラート、例えば、1,3-グリセロールジメタクリラート(GDM)、グリセロールモノメタクリラート及びジメタクリラート、エチレングリコールジアクリラート、エチレングリコールジメタクリラート、ポリエチレングリコールジアクリラート(ここで、エチレンオキシド繰り返し単位の数は、2~30で変動する)、ポリエチレングリコールジメタクリラート(ここで、エチレンオキシド繰り返し単位の数は、2~30で変動する)、特に、トリエチレングリコールジメタクリラート(「TEGDMA」)、ネオペンチルグリコールジアクリラート、ネオペンチルグリコールジメタクリラート、トリメチロールプロパントリアクリラート、トリメチロールプロパントリメタクリラート、ペンタエリスリトール及びジペンタエリトリトールのモノ-、ジ-、トリ-及びテトラアクリラート及びメタクリラート、1,3-ブタンジオールジアクリラート、1,3-ブタンジオールジメタクリラート、1,4-ブタンジオールジアクリラート、1,4-ブタンジオールジメタクリラート、1,6-ヘキサンジオールジアクリラート、1,6-ヘキサンジオールジメタクリラート、ジ-2-メタクリロイルオキシエチルヘキサメチレンジカルバマート、ジ-2-メタクリロイルオキシエチルトリメチルヘキサメチレンジカルバマート、ジ-2-メタクリロイルオキシエチルジメチルベンゼンジカルバマート、メチレン-ビス-2-メタクリロイルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバマート、ジ-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルシクロヘキサンジカルバマート、メチレン-ビス-2-メタクリロイルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバマート、ジ-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-トリメチル-ヘキサメチレンジカルバマート、ジ-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルベンゼンジカルバマート、ジ-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルシクロヘキサンジカルバマート、メチレン-ビス-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバマート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-ヘキサメチレンジカルバマート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-トリメチルヘキサメチレンジカルバマート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルベンゼンジカルバマート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルシクロヘキサンジカルバマート、メチレン-ビス-2-メタクリルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバマート、ジ-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-ヘキサメチレンジカルバマート、ジ-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-トリメチルヘキサメチレンジカルバマート、ジ-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルベンゼンジカルバマート、ジ-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルシクロヘキサンジカルバマート、メチレン-ビス-1-メチル-2-メタクリルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバマート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-ヘキサメチレンジカルバマート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-トリメチルヘキサメチレンジカルバマート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルベンゼンジカルバマート、ジ-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-ジメチルシクロヘキサンジカルバマート、メチレン-ビス-1-クロロメチル-2-メタクリルオキシエチル-4-シクロヘキシルカルバマート、2,2’-ビス(4-メタクリルオキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス(4-アクリルオキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス[(4-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシ-フェニル)]プロパン、2,2’-ビス[(4(2-ヒドロキシ-3-メタクリルオキシ-フェニル)]プロパン、2,2’-ビス(4-メタクリルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス(4-アクリルオキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス(4-メタクリルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス(4-アクリルオキシプロポキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス(4-メタクリルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス(4-アクリルオキシジエトキシフェニル)プロパン、2,2’-ビス[3(4-フェノキシ)-2-ヒドロキシプロパン-1-メタクリラート]プロパン及び2,2’-ビス[3(4-フェノキシ)-2-ヒドロキシプロパン-1-アクリラート]プロパンから選択することができる。
好ましい(メタ)アクリルアミドは、下記化合物
Figure 0007104165000014

Figure 0007104165000015

から選択することができる。
ビス-(メタ)アクリルアミド:下記構造式
Figure 0007104165000016

を有するN,N’-ジアリル-1,4-ビスアクリルアミド-(2E)-ブタ-2-エン(BAABE)及び下記構造式
Figure 0007104165000017

を有するN,N’-ジエチル-1,3-ビスアクリルアミド-プロパン(BADEP)が最も好ましい。
更なる成分
場合により、本発明の歯科用印象材料は、安定剤及び/又は顔料をさらに含むことができる。さらに、本発明の歯科用印象材料は、カチオン重合性モノマーをさらに含むことができる。
本明細書で使用する場合、「安定剤」という用語は、歯科用印象材料に含有される重合性化合物が保存中に自然重合するのを防止可能な任意の化合物を意味する。ただし、安定剤は、適用中の歯科用印象材料の意図される重合硬化を妨害せず又は妨げない。
例えば、安定剤は、ヒドロキノン、ヒドロキノンモノメチルエーテル、tert-ブチル-ヒドロキノン、tert-ブチルヒドロキシアニソール、プロピルガラート及び2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールからなる群より選択される従来の安定剤であることができる。これらの従来の安定剤から、2,6-ジ-tert-ブチル-p-クレゾールが好ましい。
本発明の歯科用印象材料は、組成物の総重量に基づいて、0.001~1重量%、好ましくは0.005~0.8重量%の量で安定剤を含有することができる。安定剤の量が、上記示された下限である0.001を下回ると、歯科用印象材料の保存安定性が不十分になる場合がある。安定剤の量が少なすぎて、安定化効果が得られないためである。一方、安定剤の量が、上記最大閾値である1重量%を超えると、歯科用印象材料の適用性に悪影響を及ぼす場合がある。より多い量の安定剤は、適用中の歯科用印象材料の意図される重合硬化を妨害するか又は実質的に妨げることさえあるためである。
具体的な実施態様によれば、本発明の歯科用印象材料は、下記式(VI)
Figure 0007104165000018

[式中、
K=カチオン重合性基
24=有機部分
o≧1]
で示される1つ以上のカチオン性重合性基を有する化合物を含むことができる。
好ましくは、Kは、ビニルエーテル基、ビニルエステル基、ビニルシロキサン基、エポキシド基、オキセタン基及びフラン基を表わす。
より好ましくは、Kは、ビニルエーテル基及びビニルエステル基を表わし、最も好ましくは、Kは、ビニルエーテル基を表わす。
好ましくは、R24は、O、S、Siから選択される1~15個のヘテロ原子を含有することができ、C1-4アルキル基、C4-10アリール基、C4-9ヘテロアリール基、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基、エステル基、チオエーテル基、シリル基及びシロキサン基から選択される1~15個の置換基により置換されていることができる、o価のC1-30ヒドロカルビル基を表わす。
ヒドロカルビル基は、アルキル基、シクロアルキル基、シクロアルキルアルキル基、アリールアルキル基又はアリール基であることができる。
アルキル基は、直鎖又は分枝鎖C1-30アルキル基、典型的には、C1-6アルキル基であることができる。C1-6アルキル基についての例は、1~6個の炭素原子、好ましくは、1~4個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基、例えば、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、n-ペンチル、イソペンチル及びn-ヘキシルを含むことができる。
シクロアルキル基は、C3-20シクロアルキル基、典型的には、C3-8シクロアルキル基であることができる。シクロアルキル基の例は、3~6個の炭素原子を有するもの、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル及びシクロヘキシルを含むことができる。
シクロアルキルアルキル基は、4~20個の炭素原子を有することができ、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基と、3~14個の炭素原子を有するシクロアルキル基との組み合わせを含むことができる。シクロアルキルアルキル基の例は、例えば、メチルシクロプロピル、メチルシクロブチル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル、エチルシクロプロピル、エチルシクロブチル、エチルシクロペンチル、エチルシクロヘキシル、プロピルシクロプロピル、プロピルシクロブチル、プロピルシクロペンチル、プロピルシクロヘキシルを含むことができる。
アリールアルキル基は、C7-20アリールアルキル基、典型的には、1~6個の炭素原子を有する直鎖又は分枝鎖アルキル基と、6~10個の炭素原子を有するアリール基との組み合わせであることができる。アリールアルキル基の具体例は、ベンジル基又はフェニルエチル基である。
アリール基は、6~10個の炭素原子を有するアリール基を含むことができる。アリール基の例は、フェニル及びナフチルである。
24のヒドロカルビルカルボニル基は、アシル基(R25-(C=O)-)[式中、有機残基R25は、上記定義されたヒドロカルビル残基である]を表わす。
好ましくは、ヒドロカルビルカルボニル基は、アリールカルボニル基、より好ましくは、ベンゾイル基である。
好ましくは、R24は、ハロゲン原子、C1-4アルコキシ基から選択される1~3個の置換基により場合により置換されている、直鎖又は分岐鎖C1-6アルキル基及びフェニル又はベンゾイル基からなる群より選択される。
好ましくは、oは、1~4であり、より好ましくは、oは、2である。
より好ましくは、反応性希釈剤は、式(XII)
Figure 0007104165000019

[式中、
26及びR29は、同じか又は異なることができ、独立して、水素原子、C1-4アルキル基、ビニル基、ビニルシリル基、エポキシド基、オキセタン基、フラン基を表わし、
27とR28は、同じか又は異なることができ、独立して、水素原子、C1-4アルキル基又はビニルエーテル基、ビニルエステル基、ビニルシロキサン基、エポキシド基、オキセタン基、フラン基を表わし、
X’は、酸素、硫黄又は炭素原子を表わし、
pは、1~10の整数を表わし、
ただし、少なくとも1つのカチオン重合性基が、式(XII)で示される化合物に存在するという条件である]
で示される化合物である。
好ましい実施態様では、X’は、酸素原子を表わし、R27は、水素原子又はメチル基を表わし、R28は、水素原子を表わし、R26及びR29は、ビニル基を表わし、より好ましくは、X’は、酸素原子を表わし、R27及びR28は、水素原子を表わし、R26及びR28は、ビニル基を表わす。
特に適切な反応性希釈剤は、エチレングリコールビニルエーテルである。
本発明は、歯科用印象を製造するための方法を提供する。
本方法は、本発明の硬化性歯科用印象材料を提供することを含む。
さらに、本方法は、歯科構造物の印象を取ることをさらに含む。
最後に、本発明の方法は、200~800nmの範囲の波長を有する光により歯科用印象材料を硬化させることを含む。
また、本発明は、歯科用印象の製造のための、本発明の光硬化性歯科用印象材料の使用も提供する。
ここから、本発明を下記実施例に基づいてさらに実証するものとする。
実施例
光開始系の発展を調査した化合物をスキーム1に与える。ラジカル重合に使用されたモノマーをスキーム2に与える。これらの化合物は全て市販されており、入手可能な最高純度で使用した。
1)開始剤及び添加剤
Figure 0007104165000020
2)シリコーンアクリラート(ラジカル重合)
スキーム2A.例示的なラジカルモノマー(シリコーン-(メタ)アクリラート)
Figure 0007104165000021
実施例1.シリコーンアクリラートのラジカル重合
DKSiは、Si原子を有する光開始剤であり、シリコーンへの優れた溶解性を示す。シリコーンアクリラートの重合を開始するために、カンファーキノン/アミン(及び場合により、ヨードニウム塩)又はDKSi(及び場合により、アミン及びヨードニウム塩)に基づく異なる開始系を使用した(図1及び2)。注目すべきことに、優れた重合プロファイルが、青色光及び大気下でのDKSi又はCQベースの開始系について得られ、それらの高い性能を示した。粘着性のないポリマーを得ることができる。注目すべきことに、ヨードニウム塩の存在は、高性能系には必要ない(CQ/アミン対CQ/アミン/ヨードニウムについて、図1Cを参照のこと)。大気下で、歯科用LED(λmax約480nm)について、厚さ1.4mmのサンプルでは、優れた最終変換率に達する。開始系(すなわち、CQ又はDKSi)なしでは、重合は起こらない。さらに、漂白特性が、DKSiの存在下で優れていることが見出された。ウレタンアクリラート(UDMA)とシリコーンアクリラート(PRO21536)との幾つかのブレンドも、優れた光重合プロファイルをもたらすことができる(図2B)。
実施例2.シリコーンアクリラート光重合についての青色光による硬化の深さ
実施例1に表わされたCQ又はDKSiベースの系では、シリコーンアクリラートの光重合について、優れた硬化の深さ(DoC)(1~2cm)を観察することができる(図3及び4)。充填剤(SDIガラス)の存在下でも、高DoCが得られる(図3C及び図4)。注目すべきことに、図5において、充填剤の存在下での光重合プロファイルは、優れている(20秒未満の後に完全硬化)ことが見出された(非常に高い重合速度及び70%超の最終アクリラート変換率)。
実施例3.青色光光重合についての他のシリコーンアクリラート
注目すべきことに、優れた重合プロファイルが、シリコーンアクリラート中の他のモノマー又はオリゴマー(例えば、1,3-ビス(3-メタクリルオキシプロピル)テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン又はメタクリロキシプロピル末端化ポリジメチルシロキサン-スキーム2)を使用したDKSi又はCQベースの開始系について得られた。実際、青色光及び大気下で、優れた重合プロファイルが記録された(図6及び7)。粘着性のないポリマーを得ることができる。

Claims (13)

  1. (a)それぞれが2つ以上の重合性(メタ)アクリラート基を有する重合性シリコーン化合物の混合物であって、前記混合物が25℃で1~100Pasの動的粘度を有する混合物と、
    (b)充填剤と、
    (c)光開始剤系とを含む、光硬化性歯科印象材料であって、
    重合性シリコーン化合物の混合物は、重合性シリコーン化合物の混合物の総重量に基づいて、
    (i)10~90重量% 4000超~最大10000の範囲の分子量を有する高分子量重合性シリコーン化合物と、
    (ii)90~10重量% 300~4000の範囲の分子量を有する重合性シリコーン化合物とを含
    重合性シリコーン化合物(ii)の分子の総分子量当たりの(メタ)アクリラート基の割合が、高分子量重合性シリコーン化合物(i)の分子の総分子量当たりの(メタ)アクリラート基の割合より高い、
    光硬化性歯科印象材料。
  2. 組成物の総重量に基づいて、最高20重量%の重合性(メタ)アクリラート又は(メタ)アクリルアミドをさらに含む、請求項1記載の光硬化性歯科印象材料。
  3. 重合性シリコーン化合物が、下記式(I):
    Figure 0007104165000022

    [式中、
    が、(メタ)アクリラート基含有有機残基、C1-4アルキル基、式[-OSiR’R’で示される基を表わすか又は2つの基Rもしくは基RとRとが一緒になって基[-OSiR’-を形成しており、ここで、R’が、同じか又は異なることができ、独立して、C1-4アルキル基又は(メタ)アクリラート基含有有機残基を表わし、nが、1~20の整数であり、
    が、C1-4アルキル基もしくは式[-OSiR’’R’’で示される基を表わすか又は2つの基Rもしくは基RとRとが一緒になって基[-OSiR’’-を形成しており、ここで、R’’が、同じか又は異なることができ、独立して、C1-4アルキル基を表わし、mが、1~20の整数であり、
    Lが、二価のC1-20有機リンカー基を表わし、
    aが、0又は1~20の整数を表わし、
    bが、0又は1~20の整数を表わし、
    cが、0又は1~20の整数を表わし、
    dが、0又は1~20の整数を表わし、
    ただし、少なくとも2個の(メタ)アクリラート基が、式(I)で示される化合物に存在する]
    で示される化合物である、請求項1又は2記載の光硬化性歯科印象材料。
  4. が、下記式(II)
    Figure 0007104165000023

    [式中、
    Rが、水素原子又はメチル基を表わし、
    xが、0又は1~8の整数である]
    で示される基である、請求項記載の光硬化性歯科印象材料。
  5. それぞれが2つ以上の重合性(メタ)アクリラート基を有する重合性シリコーン化合物の混合物が、1,3-ビス(3-メタクリロキシプロピル)テトラメチルジシロキサン(BMTMDS)、1,3-ビス(3-メタクリロキシプロピル)テトラキス(トリメチルシロキシ)ジシロキサン、メタクリルオキシプロピル末端化ポリジメチルシロキサン、二官能性脂肪族シリコーンアクリラート(CN9800(商標))及び/又は六官能性シリコーンウレタンアクリラート(PRO21536(商標))を含む、請求項1~4のいずれか一項記載の光硬化性歯科印象材料。
  6. 光開始剤が、400~800nmの範囲の吸収極大を有する増感剤、好ましくは、カンファーキノン及びtert-ブチル(tert-ブチルジメチルシリル)グリオキシラートから選択される増感剤を含む、請求項1~5のいずれか一項記載の光硬化性歯科印象材料。
  7. 光開始剤が、さらに、
    (1)下記式(III):
    -I-R (VII)
    [式中、
    とRが、それぞれ独立して、有機部分を表わし、
    が、アニオンである]
    で示されるヨードニウム化合物、
    (2)下記式(IV):
    1011 (IV)
    [式中、
    、R10及びR11が、それぞれ独立して、有機部分を表わすか又はここで、R、R10及びR11のいずれか2つが、それらが結合している硫黄原子と共に環状構造を形成しており、
    が、アニオンである]
    で示されるスルホニウム化合物及び/又は
    (3)下記式(V):
    12131415 (V)
    [式中、
    12、R13、R14及びR15が、それぞれ独立して、有機部分を表わし、
    が、アニオンである]
    で示されるホスホニウム化合物
    を含む、請求項1~6のいずれか一項記載の硬化性歯科印象材料。
  8. 歯科印象材料の総重量に基づいて、40~90重量%の、それぞれが2つ以上の重合性(メタ)アクリラート基を有する重合性シリコーン化合物の混合物を含む、請求項1~7のいずれか一項記載の光硬化性歯科印象材料。
  9. 歯科印象材料の総重量に基づいて、10~60重量%の充填剤を含む、請求項1~8のいずれか一項記載の光硬化性歯科印象材料。
  10. 充填剤が、0.05~5μmの範囲の平均粒径を有する、請求項1~9のいずれか一項記載の硬化性歯科印象材料。
  11. シリンジに詰められた又はすぐに使用できる歯科用印象トレー上に提供された1パック組成物である、請求項1~10のいずれか一項記載の硬化性歯科印象材料。
  12. (a)請求項1~11のいずれか一項記載の硬化性歯科印象材料を提供することと、
    (b)歯科構造物の印象を取ることと、
    (c)200~800nmの範囲の波長を有する光により歯科印象材料を硬化させることとを含む、
    歯科用印象を製造するための方法。
  13. 歯科用印象の製造のための、請求項1~11のいずれか一項記載の硬化性歯科印象材料の使用。
JP2020546452A 2018-03-07 2019-03-07 歯科用印象材料 Active JP7104165B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
EP18160497.6 2018-03-07
EP18160497.6A EP3536304A1 (en) 2018-03-07 2018-03-07 Dental impression material
PCT/EP2019/055730 WO2019170811A1 (en) 2018-03-07 2019-03-07 Dental impression material

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2021517122A JP2021517122A (ja) 2021-07-15
JP7104165B2 true JP7104165B2 (ja) 2022-07-20

Family

ID=61598942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020546452A Active JP7104165B2 (ja) 2018-03-07 2019-03-07 歯科用印象材料

Country Status (7)

Country Link
US (1) US11925697B2 (ja)
EP (2) EP3536304A1 (ja)
JP (1) JP7104165B2 (ja)
CN (1) CN111989080B (ja)
AU (1) AU2019229644B2 (ja)
CA (1) CA3092745A1 (ja)
WO (1) WO2019170811A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3536304A1 (en) * 2018-03-07 2019-09-11 Dentsply DeTrey GmbH Dental impression material
CN114292482B (zh) * 2022-02-09 2023-06-20 中国计量科学研究院 一种无机元素掺入的光固化树脂及其制备方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016151009A (ja) 2015-02-19 2016-08-22 信越化学工業株式会社 歯科印象材用シリコーンエラストマー組成物

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE2909994A1 (de) 1979-03-14 1980-10-02 Basf Ag Acylphosphinoxidverbindungen, ihre herstellung und verwendung
DE2909992A1 (de) 1979-03-14 1980-10-02 Basf Ag Photopolymerisierbare aufzeichnungsmassen, insbesondere zur herstellung von druckplatten und reliefformen
DE2830927A1 (de) 1978-07-14 1980-01-31 Basf Ag Acylphosphinoxidverbindungen und ihre verwendung
US4361528A (en) * 1979-08-30 1982-11-30 Black Knight Investments Limited Method of making thermoplastic dental impression tray
CA1271588A (en) * 1984-07-31 1990-07-10 Emery W. Dougherty Dental image formation and organosiloxane
US5137448A (en) 1984-07-31 1992-08-11 Dentsply Research & Development Corp. Dental impression method with photocuring of impression material in light transmissive tray
GR852068B (ja) 1984-08-30 1985-12-24 Johnson & Johnson Dental Prod
CA1323949C (en) 1987-04-02 1993-11-02 Michael C. Palazzotto Ternary photoinitiator system for addition polymerization
AU632605B2 (en) * 1989-08-14 1993-01-07 Mitsubishi Rayon Company Limited Material for dentistry
US5371162A (en) * 1992-07-09 1994-12-06 Minnesota Mining And Manufacturing Company Storage-stable silicone composition
DE19903177C5 (de) * 1999-01-21 2010-09-16 Ivoclar Vivadent Ag Verwendung von Materialien auf der Basis von Polysiloxanen als Dentalmaterialien
DE102014116389A1 (de) * 2014-11-11 2016-05-12 Voco Gmbh Radikalisch härtbare dentale Zusammensetzungen
EP3153150A1 (en) 2015-10-08 2017-04-12 Dentsply DeTrey GmbH Dental composition
EP3231413A1 (en) 2016-04-11 2017-10-18 DENTSPLY DETREY GmbH Dental composition
EP3536304A1 (en) * 2018-03-07 2019-09-11 Dentsply DeTrey GmbH Dental impression material

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016151009A (ja) 2015-02-19 2016-08-22 信越化学工業株式会社 歯科印象材用シリコーンエラストマー組成物

Also Published As

Publication number Publication date
EP3536304A1 (en) 2019-09-11
AU2019229644A1 (en) 2020-09-24
CA3092745A1 (en) 2019-09-12
CN111989080B (zh) 2023-03-14
EP3761943A1 (en) 2021-01-13
US20210106503A1 (en) 2021-04-15
AU2019229644B2 (en) 2022-07-07
WO2019170811A1 (en) 2019-09-12
CN111989080A (zh) 2020-11-24
JP2021517122A (ja) 2021-07-15
US11925697B2 (en) 2024-03-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP3359119B1 (en) Dental composition
JPH0419245B2 (ja)
US10548817B2 (en) Dental adhesive
JP7104165B2 (ja) 歯科用印象材料
US11000454B2 (en) Dental composition
JP2024123055A (ja) マクロモノマー系光硬化性歯科用印象材
JP3449378B2 (ja) 歯科用充填修復材料及び義歯床用樹脂組成物
US8431626B2 (en) Disulfide monomers comprising ethylenically unsaturated norbornyl groups suitable for dental compositions
US11844848B2 (en) Photocurable dental composition
JP2021527630A (ja) マクロモノマー系光硬化性歯科用印象材
EP3536305A1 (en) Dental impression material
JP5882082B2 (ja) 光重合性組成物
WO2019222586A1 (en) Macromonomer based light-curable dental impression material

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210125

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211214

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20220309

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220506

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220707

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7104165

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150