JP7104009B2 - 体動検出装置および体動検出方法 - Google Patents
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Description
これにより、例えば、利用者判定部により利用者の所定動作があったと判定され、かつ、圧力測定器により所定の負圧が測定された場合に、被験者がいないと判定するように被験者判定部を構成することで、負圧が測定された要因を区別することができる。具体的には、利用者の所定動作があったと判定されていれば、利用者が被験者を抱き上げたことによって負圧が測定されたと区別でき、利用者の所定動作がなかったと判定されていれば、寝返りなどによって負圧が測定されたと区別できる。そのため、負圧が徐々に戻る圧力変化を検出しなくても、被験者の有無を精度良く判定できる。したがって、誤って音や光等により警報が発報されてしてしまうことを防止できる。
この構成では、利用者の手をかざす動作があったと判定されてから所定の時間経過後に所定の負圧が測定されても、被験者判定部は被験者がいないと判定しないので、誤って被験者がいないと判定することを、より確実に抑制できる。
この構成では、利用者検知器は人感センサを備えるので、利用者の手などが触れなくても利用者の所定動作を検知できる。そのため、利用者の手などを衛生に保つことができる。
この構成では、被験者の体動が検知されなくなった場合に、警報器が警報を発するように構成できるので、利用者は、体動が検知されなくなった被験者の状態をより確実に把握できる。
この構成では、警報器はケースの天面から光を出力することにより警報を発するので、利用者は、騒音などがある場合においても、警報が発報されたことを容易に把握できる。そのため、利用者は、体動が検知されなくなった被験者の状態をより確実に把握できる。
本発明では、前述と同様の効果を奏することができる。
図1は、本実施形態の体動検出装置1の概略を示す模式図である。
図1に示すように、体動検出装置1は、検出マット100と、モニタ装置200とを備える。
検出マット100は、例えば、新生児用ベッド等に設置される。そして、通常、検出マット100の上部にはマットレス等が載せられ、当該マットレスの上部に被験者である新生児等が載せられる。なお、検出マット100の詳細については後述する。
図2は、検出マット100の概略を示す分解斜視図である。
図2に示すように、検出マット100は、カバー110、上板120、下板130、クッション材140、感圧パイプ150、接続パイプ160等を備えて構成される。
なお、感圧パイプ150は、上記構成に限られるものではなく、例えば、偏平バルーン状に形成されていてもよく、新生児等の呼吸に応じて圧力が変動するように構成されていればよい。
図3は、モニタ装置200の概略を示す分解斜視図である。
図3に示すように、モニタ装置200は、ケース201および連結チューブ10と接続するノズル202を備える。また、モニタ装置200には、ケース201の正面側に通信ボタン241、停止ボタン242、電源ボタン243等により構成される操作部240や表示部250が配置されている。そして、ケース201の内部には、回路基板203、人感センサ220、圧力センサ230(図4参照)、ブザー260(図4参照)、LED270、通信部280、接点出力部290等が配置されている。
ここで、本実施形態では、ケース201に図示略の電池が収納されており、モニタ装置200は当該電池により駆動するよう構成されている。
さらに、フロントケース201Aの正面側には、フロントパネル201Eが取り付けられている。フロントパネル201Eには、図示略の文字や記号等が表示されている。
第1基板203Aには、フロントケース201Aと対向する面に、通信ボタン241に対応する第1スイッチ241A、停止ボタン242に対応する第2スイッチ242A、電源ボタン243に対応する第3スイッチ243Aが配置されている。さらに、第1基板203Aには、表示部250に対応する位置に、表示部250を保持する表示部ホルダ251Aが配置されている。
図4は、モニタ装置200の回路構成の概略を示すブロック図である。
図4に示すように、モニタ装置200は、前述したケース201に収納される制御回路210、人感センサ220、圧力センサ230、操作部240、表示部250、ブザー260、LED270、通信部280、接点出力部290等を備えて構成される。
制御装置211は、マイクロコンピュータやCPU(Central Processing Unit)等の演算装置により構成されており、体動判定部2111、利用者判定部2112、被験者判定部2113、警報信号出力部2114を備えて構成される。
体動判定部2111は、圧力センサ230の測定結果に基づいて、被験者の体動の有無を判定する。
図5に示すように、検出マット100の上部に新生児等の被験者が載せられている場合、被験者の体動に応じて感圧パイプ150の内部圧力が変化する。具体的には、被験者が吸気している際は、感圧パイプ150内部圧力が上昇し、被験者が呼気している際は、内部圧力が低下する。そのため、被験者の体動に応じた感圧パイプ150の内部圧力の変化が圧力センサ230にて測定される。
体動判定部2111は、第1閾値D1以上の圧力、および、第2閾値D2以下の圧力が一定周期で測定されるか否かを判定する。具体的には、体動判定部2111は、図5の左側に示す体動状態では、一定周期で第1閾値D1以上の圧力、および、第2閾値D2以下の圧力が測定されるので、体動が正常に検出されていると判定する。一方、体動判定部2111は、図5の右側に示す無体動状態では、所定時間TNの間、第1閾値D1以上の圧力、および、第2閾値D2以下の圧力が測定されないので、体動が検出されないと判定する。
被験者判定部2113による被験者の有無の判定処理の詳細については後述する。
記憶部212は、RAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory)等により構成される。記憶部212には、制御装置211の動作を制御する各種プログラムや各種データが記憶されている。
また、本実施形態では、記憶部212は、圧力センサ230による一定期間の測定データを記憶している。
圧力センサ230は、接続パイプ160および連結チューブ10を介して、検出マット100の感圧パイプ150に接続され、感圧パイプ150の内部圧力の変化を測定可能に構成されている。圧力センサ230は、例えば、ダイヤフラムや当該ダイヤフラムの歪量を検出する歪みゲージ等を備えて構成される。なお、圧力センサ230は、本発明の圧力測定器の一例である。
また、圧力センサ230には、圧力センサ230内部の圧力を徐々に開放する図示略のフィルタ部が設けられている。これにより、感圧パイプ150の内部圧力は、当該フィルタ部を介して徐々に開放される。
人感センサ220は、例えば、焦電センサや交流増幅回路等を備えて構成され、前述したシート204に対応した位置の温度変化を感知可能に構成されている。
ここで、被験者としての新生児が滞在する新生児室の室温は、通常、28℃前後に保たれている。また、新生児を介助する看護師等の利用者の手のひらの表面温度は、通常、34℃前後である。すなわち、新生児室の室温と、利用者の手のひらの表面温度とは、約6℃程度の差がある。
本実施形態では、人感センサ220は、4℃以上の温度変化を検知した場合に、検知信号を制御装置211の利用者判定部2112に出力するように構成されている。これにより、人感センサ220は、シート204に対応した位置に利用者の手がかざされた場合に、利用者の手による温度変化を検知して、検知信号を利用者判定部2112に出力することができる。
ここで、本実施形態では、フロントケース201Aの天面201Cにおける人感センサ220に対応した位置に切り欠き部201Dが設けられ、当該切り欠き部201Dは高密度ポリエチレン製のシート204により覆われている。これにより、利用者の手による温度変化は、温度伝達効率の高いシート204を介して、人感センサ220に伝わるので、人感センサ220による温度変化の検知感度を高くすることができる。
なお、人感センサ220は、本発明の利用者検知器の一例である。また、人感センサ220は、上記構成に限られるものではなく、例えば、超音波式のセンサであってもよく、利用者による所定動作を検知可能に構成されていればよい。また、人感センサ220は、ケース201の内部に収容されることに限られるものではなく、例えば、ケース201の外側に取り付けられていてもよい。
操作部240は、モニタ装置200を操作するためのものであり、前述した通信ボタン241、停止ボタン242、電源ボタン243(図3参照)等を備えて構成される。
本実施形態では、通信ボタン241が押されると、操作部240は通信操作信号を制御装置211に出力する。制御装置211は、通信操作信号を入力すると、記憶部212に記憶された測定データを、通信部280を介して外部に出力する。
また、停止ボタン242が押されると、操作部240は停止信号を制御装置211に出力する。制御装置211に停止信号が入力されると、体動判定部2111は、体動の判定を中断する。
表示部250は、液晶ディスプレイ(LCD)等によって構成される。本実施形態では、体動判定部2111により被験者の体動が検出されると、表示部250にバーグラフが表示される。そして、表示部250に表示されたバーグラフは、圧力センサ230によって測定される圧力変化に応じて、上下に振れる。
なお、表示部250は、バーグラフを表示するものに限られるものではなく、例えば、圧力センサ230の測定値Pがデジタル表示されるように構成されていてもよい。
ブザー260は、制御装置211の警報信号出力部2114から出力される警報信号を入力し、警報音を発するよう構成される。なお、ブザー260は、本発明の警報器の一例である。
LED270は、制御装置211から出力される信号に基づいて、発光するように構成されている。本実施形態では、LED270は、高輝度3色発光LED(Light Emitting Diode)から構成されている。
LED270は、制御装置211の警報信号出力部2114から出力される警報信号を入力すると、赤色に点滅する。これにより、フロントケース201Aの天面201Cが赤色に点滅する。
また、本実施形態では、体動判定部2111は、被験者の体動の判定を中断すると、中断信号をLED270に出力する。そして、LED270は、当該中断信号を入力すると、緑色に点滅する。これにより、フロントケース201Aの天面201Cが緑色に点滅する。ここで、本実施形態では、前述したように、ケース201は、ポリカーボネート等の樹脂に光拡散剤が添加された樹脂材料により形成されているので、天面201Cの点滅を見やすくできる。
なお、LED270は、本発明の警報器の一例である。
通信部280は、USBポート等を備えて構成される。これにより、モニタ装置200は、USBケーブル等を介して、外部機器と通信可能に構成される。
なお、通信部280は、上記構成に限られるものではなく、例えば、無線LANやBluetooth(登録商標)等のモジュールを備えて構成されていてもよい。
接点出力部290は、フォトモスリレー等により構成され、警報信号出力部2114から警報信号を入力すると、接点がオンされる。接点出力部290には、例えば、発信機等が接続されており、これにより警報信号が出力されたことを外部機器に発信可能に構成することができる。
次に、体動検出装置1による体動検出方法について説明する。
図6は、体動検出中における中断処理を説明するフローチャートである。
図6に示すように、先ず、モニタ装置200は、電源ボタン243が押されることで、体動判定を開始する(ステップS1)。次に、利用者判定部2112は、利用者が検知されたか否かを判定する(ステップS2)。
具体的には、前述したように、利用者判定部2112は、人感センサ220により利用者の所定動作が検知されたか否かを判定する。なお、ステップS2は、本発明の利用者判定ステップを構成する。
一方、ステップS2でYesと判定された場合、圧力センサ230により感圧パイプ150の内部圧力を測定する(ステップS3)。なお、ステップS3は、本発明の圧力測定ステップを構成する。
図7に示すように、被験者が抱き上げられた場合、被験者の体重によって感圧パイプ150に作用していた力が解放されるため、感圧パイプ150の内部には負圧が発生する。そこで、本実施形態では、被験者判定部2113は、圧力センサ230の測定値Pが、第3閾値D3未満であるか否かを判定する。ここで、本実施形態では、圧力センサ230の測定値Pが第3閾値D3を下回っている時間TMが、予め設定されたT1時間を超えた場合に、圧力センサ230の測定値Pが第3閾値D3未満であると判定する。なお、本実施形態では、T1として1秒間が設定されている。ただし、T1は1秒間に設定されることに限られるものではなく、測定値Pが第3閾値D3未満であることを判定できるように、適宜設定することができる。
一方、ステップS5でNoと判定した場合、ステップS2に戻って処理を繰り返す。
すなわち、本実施形態では、被験者判定部2113は、利用者による所定動作があったと判定されてから、所定の負圧が10秒間以内に検出されるか否かを判定する。
一方、ステップS8でYesと判定した場合、体動判定部2111は、圧力センサ230の測定値Pが、第1閾値D1より大きい、もしくは、第2閾値D2よりも小さいか否かを判定する(ステップS9)。
すなわち、本実施形態では、体動判定部2111は、体動の判定を中断してから60秒間後に、第1閾値D1より大きい圧力、もしくは、第2閾値D2よりも小さい圧力が検出されるか否かを判定している。これにより、被験者が検出マット100に載せられているのにも関わらず、体動判定部2111による体動の判定が中断された場合に、被験者の呼吸によって第1閾値D1より大きい測定値P、もしくは、第2閾値D2よりも小さい測定値Pが60秒後に検出されることで、体動判定が再開されるように構成されている。そのため、誤って体動の検出が中断された場合に、体動の検出を再開できる。
一方、ステップS11でYesと判定した場合、被験者が検出マット100に載せられることで第4閾値D4よりも大きい測定値Pが測定されたと判断して、体動の判定を再開して(ステップS10)、ステップS2に戻る。
以上のような本実施形態では、次の効果を奏することができる。
(1)本実施形態では、体動検出装置1は、感圧パイプ150の内部圧力を測定する圧力センサ230と、利用者の所定動作の有無を判定する利用者判定部2112と、を備える。そして、圧力測定結果および利用者判定部2112による判定結果に基づいて、被験者の有無を判定する被験者判定部2113を備える。
これにより、利用者判定部2112により利用者の所定動作があったと判定され、かつ、圧力センサ230により第3閾値D3未満の負圧が測定された場合に、被験者がいないと被験者判定部2113が判定するので、負圧の測定要因を区別することができる。具体的には、利用者の所定動作があったと判定されていれば、利用者が被験者を抱きかかえたことによって負圧が測定されたと区別でき、利用者の所定動作がなかったと判定されていれば、寝返りなどによって負圧が測定されたと区別できる。そのため、負圧が徐々に戻る圧力変化を検出しなくても、被験者の有無を精度良く判定できる。したがって、誤って警報が発報されてしてしまうことを防止できる。
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
前記実施形態では、警報信号出力部2114は、ブザー260およびLED270に警報信号を出力するように構成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、警報信号出力部2114は、通信部280を介して接続された管理装置等の外部機器に警報信号を出力するように構成されていてもよい。この場合、モニタ装置200にブザー260およびLED270は設けられていなくてもよい。
Claims (5)
- 被験者の体動に応じて内部圧力が変化する感圧部材と、
前記感圧部材の前記内部圧力を測定する圧力測定器と、
前記被験者を介助する利用者の手をかざす動作を検知する利用者検知器と、
前記圧力測定器による圧力測定結果に基づいて前記被験者の前記体動の有無を判定する体動判定部と、
前記利用者検知器による検知結果に基づいて、前記利用者の前記手をかざす動作の有無を判定する利用者判定部と、
前記圧力測定結果および前記利用者判定部による判定結果に基づいて、前記被験者の有無を判定する被験者判定部と、を備え、
前記体動判定部は、前記被験者判定部により前記被験者がいないと判定されると、前記被験者の前記体動の判定を中断し、
前記被験者判定部は、前記利用者判定部により前記手をかざす動作が検知されたと判定されてから所定の時間以内に、前記圧力測定器により所定の負圧が測定された場合に、前記被験者がいないと判定する
ことを特徴とする体動検出装置。 - 請求項1に記載の体動検出装置において、
前記利用者検知器は人感センサを備えて構成される
ことを特徴とする体動検出装置。 - 請求項1または請求項2に記載の体動検出装置において、
前記体動判定部による判定結果に基づいて、警報信号を出力する警報信号出力部と、
前記警報信号を入力して警報を発する警報器と、を備える
ことを特徴とする体動検出装置。 - 請求項3に記載の体動検出装置において、
前記体動判定部、前記利用者判定部、前記被験者判定部、および前記警報信号出力部を備える制御回路と、
前記制御回路および前記警報器を収納するケースと、を備え、
前記警報器は、前記ケースの天面から光を出力させることにより、前記警報を発する
ことを特徴とする体動検出装置。 - 被験者の体動に応じて内部圧力が変化する感圧部材と、前記感圧部材の前記内部圧力を測定する圧力測定器と、前記被験者を介助する利用者の手をかざす動作を検知する利用者検知器と、前記圧力測定器による圧力測定結果に基づいて前記被験者の前記体動の有無を判定する体動判定部と、を備える体動検出装置の体動検出方法であって、
前記利用者検知器による検知結果に基づいて、前記手をかざす動作の有無を判定するステップと、利用者判定ステップと、
前記圧力測定器により、前記感圧部材の前記内部圧力を測定する圧力測定ステップと、
前記利用者判定ステップおよび前記圧力測定ステップの結果に基づいて、前記被験者の有無を判定する被験者判定ステップと、
前記被験者判定ステップで前記被験者がいないと判定されると、前記体動判定部による前記被験者の前記体動の有無の判定を中断する体動判定中断ステップと、を備え、
前記被験者判定ステップでは、前記利用者判定ステップで前記手をかざす動作が検知されたと判定されてから所定の時間以内に、前記圧力測定ステップで所定の負圧が測定された場合に、前記被験者がいないと判定する
ことを特徴とする体動検出方法。
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