JP7103843B2 - 港湾構造物の構築方法 - Google Patents

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本発明は、港湾構造物の施工時の安定性を評価する技術に関する。
セルラーブロック、置き式セル等の港湾構造物は中詰材の投入(以下、「中詰施工」という)を要する。中詰施工に関する技術を開示している特許文献として、例えば特許文献1がある。特許文献1には、置き式鋼板セル工法においてセル殻設置後の中詰施工の初期段階における安定性を向上する技術が提案されている。
特開2009-167794号公報
中詰施工時に、港湾構造物内における泥水密度の上昇に伴い港湾構造物の内外に水頭差(以下、「内外水頭差」という)が生じる場合がある。この内外水頭差は時間の経過とともに解消するが、内外水頭差による港湾構造物内の水位低下が、港湾構造物に変形を生じさせる危険性がある。
従来、中詰施工を要する港湾構造物の設計検討時には、完成時の港湾構造物の安定性を確保するために、中詰材の単位体積重量及び内部摩擦角が考慮されている。しかしながら、中詰施工時の泥水密度の上昇に伴い変化する港湾構造物の安定性については考慮されていない。
上記の事情に鑑み、本発明は、港湾構造物の工事関係者が、中詰施工時の港湾構造物の安定性が確保されているか否かを設計時に知ることができる港湾構造物の構築手段を提供する。
上述した課題を解決するために、本発明は、中詰施工を要する底版を有さない港湾構造物の構築方法であって、中詰施工の条件として与えられる港湾構造物の底面積と、中詰材の物性と、中詰材の投入スケジュールと、前記港湾構造物の壁体の外側の水位とに基づき、時系列で変化する前記壁体の内外水位差を算出するステップと、前記内外水位差と閾値との比較結果に基づき、中詰施工時における前記港湾構造物の安定性を評価するステップと、前記評価するステップにおいて安定性が確保されると評価された条件の下で中詰施工を行うステップとを備える港湾構造物の構築方法を第1の態様として提供する。
第1の態様の港湾構造物の構築方法によれば、港湾構造物の工事関係者は、中詰施工時の港湾構造物の安定性が確保されているか否かを設計時に知ることができる。
第1の態様の港湾構造物の構築方法において、前記算出するステップは、中詰材に含まれる粒子の沈降速度を粒径区分毎に算出するステップを含む、という構成が第2の態様として採用されてもよい。
第2の態様の港湾構造物の構築方法によれば、粒径区分によらず単一の代表粒径で算出した沈降速度を用いて安定性を評価する場合と比較し、高い精度で中詰施工時の港湾構造物の安定性が評価された港湾構造物の構築が行われる。
中詰施工時の港湾構造物の状態変化を示した図。 一実施形態に係る港湾構造物の構築方法の手順を示した図。 一実施形態に係る港湾構造物の構築方法において算出される堆積高と内外水位差の経時変化を示したグラフ。 一実施形態に係る港湾構造物の構築方法において算出される堆積高と内外水位差の経時変化を示したグラフ。
[実施形態]
本発明の一実施形態に係る港湾構造物の構築方法(以下、「構築方法C」という)の説明に先立ち、中詰施工時の港湾構造物の状態変化について説明する。
図1は、中詰施工時の港湾構造物の状態変化を示した図である。港湾構造物1は、セルラーブロック、置き式セル等の中詰施工を要する港湾構造物である。港湾構造物1は筒形状を有し、底版は有さない。港湾構造物1は、海底上に築造された基礎捨石2の上に設置され、上端部は港湾構造物1の外側の水面Woより高い位置に達している。
図1(A)は、港湾構造物1に対する中詰施工が開始される前の状態を示している。図1(A)の状態において、港湾構造物1の外側の水面Woの水位である構造物外水位Houtと、港湾構造物1の内側の水面Wiの水位である構造物内水位Hinは等しい。なお、本実施形態において、水位は、特に断らない限り、基礎捨石2の天端を基準とする高さを意味する。
図1(B)は、港湾構造物1に対する中詰施工の途中の状態を示している。図1(B)の状態において、港湾構造物1の内部には中詰材3が投入されているが、港湾構造物1の内部に堆積している中詰材3の高さ(基礎捨石2の天端を基準とする高さ)である堆積高hは、要求される高さにまだ達していない。
なお、以下の説明において、要求される堆積高hは港湾構造物1の壁体4と等しいものとするが、これに限られない。
図1(B)に示される水柱高Hは、中詰材3の上の水柱の高さ、すなわち港湾構造物1内に堆積している中詰材3の天端を基準とする構造物内水位Hinの高さである。
図1(B)は、内外水頭差が0でない(すなわち、港湾構造物1の下端部における圧力の釣り合いがとれていない不安定な)状態を示しており、港湾構造物1の下端部において、構造物1の内側から外側に向かう圧力(浸透圧)が発生している。この圧力により、中詰材3の上にあった水が中詰材3及び基礎捨石2を通って港湾構造物1の外側に移動し、構造物内水位Hinが低下する。
図1(C)は、図1(B)の状態から構造物内水位Hinが低下して、内外水頭差が0になった(すなわち、港湾構造物1の下端部における圧力の釣り合いがとれて安定した)状態を示している。この時点で、外側の水面Woが内側の水面Wiより高いと、港湾構造物1に作用する外力の影響で港湾構造物1に変形が生じる危険性が高くなる。
図1(D)は、中詰施工が完了し、しばらく時間が経過した状態を示している。図1(D)の状態において、内外水頭差は0である。
なお、本願において、港湾構造物1の安定性とは、港湾構造物1に変形が生じる危険性の低さを意味する。
続いて、本発明の一実施形態に係る港湾構造物1の構築方法(構築方法C)の説明をする。図2は、構築方法Cの手順を示した図である。
構築方法Cにおいて、まず、港湾構造物1の中詰施工に関する条件を示す各種情報を準備する(ステップS101)。ステップS101において準備される情報には、構造物外水位Hout、港湾構造物1の底面積S、中詰材3の物性値、及び中詰材3の投入スケジュールが含まれる。
中詰材3の物性値は、具体的には粒子密度、粒度分布及び乾燥密度を示す。中詰材3の粒子密度は、例えばJIS A 1202に従う密度試験により求められる。また、中詰材3の粒度分布は、例えばJIS A 1204に従う粒度試験により求められる。
中詰材3の投入スケジュールは、中詰材3の投入速度(ton/min)の経時変化であり、一般的には、使用する作業船(ガット船、ベルトコンベア船、他)に応じて標準的な速度を設定し、投入開始から投入終了まで一定値とする。
続いて、中詰材3の物性値を用いて、Rubey式として知られる以下の式1に従い、中詰材3の投入開始から所定時間間隔で設定される複数の算出時点の各々における粒径区分毎に中詰材3に含まれる粒子の沈降速度を算出する(ステップS102)。
Figure 0007103843000001
ただし、
wf:粒子の沈降速度(cm/sec)、
s:粒子の水中比重、すなわち(粒子密度-(海・泥)水密度)(g/cm3)、
g:重力加速度(cm/sec2)、
d:粒子の粒径(cm)、
ν:(海・泥)水の動粘性係数(cm/sec)
である。
なお、本実施形態においては、算出時点は中詰材3の投入開始から投入終了まで10分間隔で設定されるものとし、以下、中詰材3の投入開始からの経過時間(例えば40分)に応じた算出時点を「40分算出時点」という。
粒子の水中比重sは、経過時間により泥水密度が変化するため、時間変化のある値である。10分算出時点における沈降速度wfの算出においては、泥水密度の初期値である海水密度が用いられる。また、20分算出時点以降における沈降速度wfの算出においては、後述のステップS105において算出される、1つ前の算出時点における泥水密度が用いられる。例えば、20分算出時点における沈降速度wfの算出においては、ステップS105において算出される10分算出時点における泥水密度が用いられる。重力加速度gは定数であり、980cm/sec2である。(海・泥)水の動粘性係数νは、本実施形態では簡便化のため、0.01cm/secの定数とする。
続いて、構造物外水位と、中詰材3の物性値と、投入スケジュールと、沈降速度を用いて、既に投入された中詰材3の各々に関し、粒径区分毎に、算出時点の各々における粒子の水中浮遊量(以下、単に「水中浮遊量」という場合がある)を算出する(ステップS103)。
粒子の水中浮遊量は、粒子が沈降に要する時間(以下、「沈降時間」という)、粒子を投入する時間(以下、「投入時間」という)、粒子の投入開始からの経過時間(以下、「経過時間」という)、粒子を投入していない時間(以下、「放置時間」という)の大小関係により異なる式により算出される。以下に、それらの式を示す。
(ケース1)沈降時間<放置時間の場合
水中浮遊量(ton)=0(ton) ・・・(式2)
(ケース2)沈降時間<投入時間の場合
水中浮遊量(ton)=粒径毎の投入量(ton)×沈降時間(sec)÷投入時間(sec) ・・・(式3)
(ケース3)投入時間<沈降時間<経過時間の場合
水中浮遊量(ton)=粒径毎の投入量(ton)×沈降時間(sec)÷経過時間(sec) ・・・(式4)
(ケース4)経過時間<沈降時間の場合
水中浮遊量(ton)=粒径毎の投入量(ton) ・・・(式5)
水中浮遊量の算出においては、既に投入された中詰材3の各々に関し、粒径区分毎に、算出時点の各々において上述のケース1~4のいずれに該当するかを特定し、特定したケースに応じた式に従い算出した水中浮遊量の合計を、その時点における水中浮遊量mfとして算出する。
続いて、中詰材3の物性値と、投入スケジュールと、水中浮遊量と、底面積を用いて、算出時点の各々における中詰材3の堆積高hを算出する(ステップS104)。
ステップS104においては、まず、堆積量を以下の式6に従い算出する。
堆積量(ton)=全投入量(ton)-全浮遊量(ton) ・・・(式6)
続いて、堆積高hを以下の式7に従い算出する。
堆積高h(m)=堆積量(ton)÷(乾燥密度ρd(ton/m3)×底面積S(m2)) ・・・(式7)
続いて、水中浮遊量データ、堆積高データを用いて、算出時点の各々に関し、港湾構造物1内の泥水の密度である泥水密度ρ(ton/m3)を以下の式8~式11に従い算出する(ステップS105)。
Figure 0007103843000002
Figure 0007103843000003
Figure 0007103843000004
Figure 0007103843000005
ただし、
S:港湾構造物1の底面積、
H:水柱高、
ρs:粒子密度(ton/m3)、
ρw:海水の密度(ton/m3)、
mf:水中浮遊量(ton)、
mw:水柱質量(ton)、
Vw:水柱体積(m3)、
Vf:粒子の体積(m3
である。
水柱高Hは1つ前の算出時点における水柱高Hから堆積高hを減算して算出される。
続いて、堆積高、泥水密度を用いて、算出時点の各々における港湾構造物1の内側下端部の水圧である内水圧Pin(kPa)を以下の式12に従い算出する(ステップS106)。
Figure 0007103843000006
ただし、
ρ:泥水密度(ton/m3)、
g:重力加速度(m/sec2)、
H:水柱高(m)、
ρw:海水の密度(ton/m3)、
h:堆積高(m)
である。
本実施形態においては、中詰材3が堆積した部分は静水分布と仮定し、海水の密度(1.03ton/m3)を用いる。
続いて、堆積高、泥水密度、内水圧、構造物外水位を用いて、算出時点の各々における内外水位差ΔHを算出する(ステップS107)。本実施形態において、内外水位差ΔHの算出は、「港湾構造物1の下端部における内外水圧が釣り合うまで、水が港湾構造物1の下端部において港湾構造物1の内外を移動する」という仮定と、「水の移動の前後で、堆積高hと泥水密度ρは変化しない」という仮定の下で行われる。
まず、港湾構造物1の外側下端部の水圧である外水圧Poutは以下の式13に従い算出される。
Figure 0007103843000007
ただし、
ρw:海水の密度(ton/m3)、
g:重力加速度(m/sec2)、
Hout:構造物外水位(m)
である。
上述した仮定により、式12で算出される内水圧Pinと、式13で算出される外水圧Poutは水の移動後には一致する。従って、水の移動後の水柱高Hをxとすると、以下の式14が成り立つ。
Figure 0007103843000008
ただし、
Hout:構造物外水位(m)、
h:堆積高(m)、
ρw:海水の密度(ton/m3)、
ρ:泥水密度(ton/m3
である。
構造物内水位Hinは以下の式15に従い算出される。
Figure 0007103843000009
内外水位差ΔHは以下の式16に従い算出される。
Figure 0007103843000010
上記の式13~式16に従い、算出時点の各々における内外水位差ΔHを算出する。
続いて、ステップS107において算出された内外水位差ΔHと閾値との比較結果に基づき、中詰施工時における港湾構造物1の安定性を評価する(ステップS108)。
図3は、以下の条件の検討ケースAに関し、ステップS104において時系列で算出された堆積高hと、ステップS107において時系列で算出された内外水位差ΔHを示したグラフである。
投入速度(一定):18(ton/min)
底面積S:100(m2
乾燥密度:1.45(ton/m3
構造物外水位Hout:24(m)
粒子密度:2.674(ton/m3
海水の密度:1.03(ton/m3
動粘性係数:0.01(cm/sec)
重力加速度:980(cm/sec2
粒径0.075mm以下細粒分含有率:15%(粒径区分別質量比は省略)
図4は、検討ケースAとは異なる以下の条件の検討ケースBに関し、ステップS104において時系列で算出された堆積高hと、ステップS107において時系列で算出された内外水位差ΔHを示したグラフである。
投入速度(一定):18(ton/min)
底面積S:100(m2
乾燥密度:1.45(ton/m3
構造物外水位Hout:24(m)
粒子密度:2.674(ton/m3
海水の密度:1.03(ton/m3
動粘性係数:0.01(cm/sec)
重力加速度:980(cm/sec2
粒径0.075mm以下細粒分含有率:5%(粒径区分別質量比は省略)
ここで、港湾構造物1に変形が生じ始める内外水位差を限界水位差HBとする。HBは、例えば、図1の壁体4に作用する外力(主として波圧力)の影響による最大曲げモーメント発生箇所において、壁体の曲げ剛性を考慮した構造物の応力度照査結果に基づいて算出される。
次に、上記の限界水位差HBに対して、中詰材の物性のばらつき、中詰材投入速度のばらつき、等を考慮した安全率(例えば、1.2)で除算を行った値を許容水位差HAとする。このHAを内外水位差の閾値として、港湾構造物の中詰施工時の安定性評価における判断基準とする。
検討ケースAにおいては、許容水位差HAを2mとした場合、図3のグラフに示される期間Tにおいて、内外水位差ΔHが許容水位差HAを超過する。従って、検討ケースAの条件下においては、中詰施工時に港湾構造物1の安定性が確保されない、と評価される。
一方、検討ケースBにおいては、図4のグラフに示されるように、中詰材の投入開始から投入終了まで、内外水位差ΔHが許容水位差HAを超過することはない。従って、検討ケースBの条件下においては、中詰施工時に港湾構造物1の安定性が確保されている、と評価される。
上記の検討ケースAのように、中詰施工時おける港湾構造物1の安定性が確保されないことが判明した場合、港湾構造物1の工事関係者が取り得る対策としては、例えば以下が挙げられる。
(対策1)中詰材の変更
(対策2)中詰材の投入スケジュールの変更(投入速度の変更等)
(対策3)港湾構造物1(壁体4)の剛性の変更(弱部の補強を含む)
従って、中詰施工時おける港湾構造物1の安定性が確保されないと評価された場合(ステップS109;No)、まず、中詰材の変更を行うか否かを検討する。中詰材の変更を行う場合(ステップS110;Yes)、中詰材の物性値を変更し(ステップS111)、変更した物性値を用いてステップS102以降の工程を行う。
中詰材の変更を行わない場合(ステップS110;No)、続いて、中詰材の投入スケジュールの変更を行うか否かを検討する。中詰材の投入スケジュールの変更を行う場合(ステップS112;Yes)、中詰材の投入スケジュールを変更し(ステップS113)、変更した投入スケジュールを用いてステップS102以降の工程を行う。
中詰材の投入スケジュールの変更を行わない場合(ステップS112;No)、続いて、港湾構造物1(壁体4)の剛性を変更し(ステップS114)、剛性を変更した後の許容水位差HAを算出し(ステップS115)、新たに算出した許容水位差HAを用いてステップS108以降の工程を行う。
なお、ステップS110、S112、S114の順序は適宜変更可能である。
ステップS108の評価において、中詰施工時おける港湾構造物1の安定性が確保されると評価された場合(ステップS109;Yes)、ステップS108において安定性が確保されると評価された剛性を有する壁体4を基礎捨石2の上の所定位置に設置する(ステップS201)。
続いて、ステップS108において安定性が確保されると評価された物性の中詰材を、ステップS108において安定性が確保されると評価された投入スケジュールに従い、壁体4に投入する(ステップS202)。以上の工程により、港湾構造物1の構築が行われる。
上述した構築方法Cによれば、港湾構造物1の工事関係者は、中詰施工時おける港湾構造物1の安定性が確保されているか否かを設計時に知ることができる。
[変形例]
上述した実施形態は様々に変形することができる。以下のそれらの変形の例を示す。なお、上述した実施形態及び以下の示す変形例は適宜組み合わされてもよい。
(1)上述した実施形態における沈降速度や水中浮遊量の算出は、粒径区分毎に行われる。本発明において利用可能な粒径区分として、例えば、公知の日本統一分類がある。ただし、算出結果の精度と算出プロセスの効率を考慮し、粒径区分は適宜変更されてよい。
(2)上述した実施形態の中詰材投入スケジュールにおいては、中詰材投入速度を一定としたが、内外水頭差が過大にならないよう投入作業を一時中断し、内外水頭差が十分小さくなってから投入作業を再開するようにしてもよい。
(3)上述した実施形態において用いた具体的な数値は例示であって、様々に変更されてよい。例えば、上述した実施形態においては、算出時点の時間間隔は10分としたが、算出時点の時間間隔は10分に限られない。
(4)構築方法Cに含まれる工程のうち、設計時に行われるステップS101~S115がデータ処理装置により行われてもよい。その場合、データ処理装置は、コンピュータが本発明に係るプログラムに従う処理を行うことにより実現されてもよい。
1…港湾構造物、2…基礎捨石、3…中詰材、4・・・壁体。

Claims (2)

  1. 中詰施工を要する底版を有さない港湾構造物の構築方法であって、
    中詰施工の条件として与えられる港湾構造物の底面積と、中詰材の物性と、中詰材の投入スケジュールと、前記港湾構造物の壁体の外側の水位とに基づき、時系列で変化する前記壁体の内外水位差を算出するステップと、
    前記内外水位差と閾値との比較結果に基づき、中詰施工時における前記港湾構造物の安定性を評価するステップと、
    前記評価するステップにおいて安定性が確保されると評価された条件の下で中詰施工を行うステップと
    を備える港湾構造物の構築方法。
  2. 前記算出するステップは、中詰材に含まれる粒子の沈降速度を粒径区分毎に算出するステップを含む
    請求項1に記載の港湾構造物の構築方法。
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