JP7101979B2 - リアルラン型の運動補助装置 - Google Patents

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Description

本発明は、実動作に限りなく近い動作が可能な(リアルラン型の)運動補助装置に関する。
従来、運動補助装置が知られている(特許文献1参照)。
この運動補助装置は、使用者が踏む台状体と、この台状体を下方から支持する本体と、この本体の上方に配設された保持体を有していて、この保持体で前記台状体を踏む位置より前方に重心がある使用者の体幹を保持する運動補助装置であって、前記体幹を保持された使用者が台状体の前記踏む位置を踏み込みながら重心を前方移動させる時に、前記本体に対して台状体を上下移動させ且つ前記本体に対して保持体を前後移動させて、前記使用者の前傾を規制している。
又、特許文献1には、前記台状体と保持体を枢支連結し且つ前記本体に対して揺動自在に枢支され、前記台状体の上下揺動を保持体の前後揺動に変換して、前記使用者の前傾を規制する等のリンク体も開示されている。
国際公開第2013/124930号
しかしながら、特許文献1に記載された運動補助装置は、リンク体を有するために構造が複雑となり、コスト高を招くと共に、リンク体の少しのズレによって台状体や保持体の動きが大きく変わるために調整が難しい(メンテナンス性の低下)。
一方、単純にリンク体を無くしただけでは、使用者に、走る・歩く等の実動作に限りなく近い動作をさせることは出来ない。
本発明は、このような点に鑑み、支持材に保持体への付勢方向が互いに略直交した付勢部を少なくとも1つずつ設けること等で、「構造の簡素化」、「コストの低減」及び「メンテナンス性の向上」等を同時に実現できる運動補助装置を提供することを目的とする。
本発明に係る運動補助装置1は、使用者Uが踏む台状体2と、この台状体2を下方から支持する本体3と、この本体3の上方に配設された保持体4を有し、この保持体4で使用者Uの胴体部を前方から当接して保持する運動補助装置であって、前記保持体4は、前記本体3に支持材5を介して配設され、この支持材5は、前記保持体4を付勢し且つその付勢方向Fが互いに略直交した付勢部6を少なくとも1つずつ有し、前記支持材5は、前後方向に伸縮して前記保持体4を前後移動させる伸縮部7と、前記伸縮部7の伸縮方向Sと略平行な方向を付勢方向Fに含む付勢部6である伸縮付勢部6Aを有し、前記伸縮付勢部6Aは、前記支持材5の後端に取り付けられるガイド支持板6A1と、前記ガイド支持板6A1の前面に取り付けられた伸縮ガイド6A2と、前記伸縮ガイド6A2に前後移動自在に保持された伸縮ガイド軸6A3と、前記伸縮ガイド軸6A3の前端側に取り付けられた前ストッパ6A4と、前記伸縮ガイド軸6A3の後端側に取り付けられた後ストッパ6A5を有し、前記前ストッパ6A4は、前記伸縮付勢部6Aの付勢力によって、前記保持体4に前方向の力がかかっていない通常状態では、前記前ストッパ6A4の後面が、前記伸縮ガイド6A2に当接して、前記通常状態においては、前記保持体4が、所定の前後位置から更に後方へ移動することを規制していることを第1の特徴とする。
本発明に係る運動補助装置1の第2の特徴は、使用者Uが踏む台状体2と、この台状体2を下方から支持する本体3と、この本体3の上方に配設された保持体4を有し、この保持体4で使用者Uの胴体部を前方から当接して保持する運動補助装置であって、前記保持体4は、前記本体3に支持材5を介して配設され、この支持材5は、前記保持体4を付勢し且つその付勢方向Fが互いに略直交した付勢部6を少なくとも1つずつ有し、前記支持材5は、前記保持体4を上下移動可能とする移動部8と、前記移動部8の移動方向Mと略平行な方向を付勢方向Fに含む付勢部6である移動付勢部6Bを有し、前記移動付勢部6Bが、前記保持体4の前面側に取り付けられた移動ガイド6B1と、前記移動ガイド6B1に上下移動自在に保持された移動ガイド軸6B2と、前記移動ガイド軸6B2の上端に取り付けられた上ストッパ6B3と、前記上ストッパ6B3と前記移動ガイド6B1の間で且つ前記移動ガイド軸6B2に外嵌した上バネ部材9B’と、前記移動ガイド軸6B2の下端に取り付けられた下ストッパ6B4と、前記下ストッパ6B4と前記移動ガイド6B1の間で且つ前記移動ガイド軸6B2に外嵌した下バネ部材9B”を有することによって、前記移動付勢部6Bは、前記保持体4を所定の上下位置に留めるように付勢している点にある。
その他、運動補助装置1は、前記支持材5は、前後方向に伸縮して前記保持体4を前後移動させる伸縮部7と、前記保持体4を上下移動可能とする移動部8を有し、前記付勢部6の付勢方向Fには、前記伸縮部7の伸縮方向Sと略平行な方向及び前記移動部8の移動方向Mと略平行な方向が含まれ、且つ、左右方向が含まれずとも良い
尚、本発明における「前後移動」とは、前後方向に沿った移動分のみを有した前後直動の他、前後方向に沿った移動分に加えて上下方向(更に、若干の左右方向)に沿った移動分も有する場合でも、この上下方向(更に、左右方向)に沿った移動分が前後方向に沿った移動分より小さければ良く、斜め方向に沿った直動(前下方や後上方への移動)や、曲線状のローラガイドやレール等に沿った移動、何れかの横軸(左右軸)回りの前後揺動なども含まれる。
又、本発明における「上下移動」も、同様で、上下方向に沿った移動分のみを有した上下直動の他、上下方向に沿った移動分に加えて前後方向(更に、若干の左右方向)に沿った移動分も有する場合でも、この前後方向(更に、左右方向)に沿った移動分が上下方向に沿った移動分より小さければ良く、斜め方向に沿った直動(前下方や後上方への移動)や、曲線状のローラガイドやレール等に沿った移動、何れかの横軸(左右軸)回りの前後揺動なども含まれる。
更に、本発明における「上下移動可能とする」とは、上述した本発明における「上下移動」を可能とすることを意味する。
本発明に係る運動補助装置1の第3の特徴は、上記第1又は2の特徴に加えて、前記台状体2は、前記本体3に台軸12で上下揺動自在に枢支され、前記台状体2を上方へ付勢するバネ部材を有さず、前記台状体2の下面に上端が当接し、且つ、前記台状体2の下面との当接位置が変更されず、且つ、その素材がウレタン樹脂及び/又はゴム素材である台クッション部材を有している点にある。
その他、運動補助装置1は、前記付勢部6のうち、前記伸縮部7の伸縮方向Sと略平行な方向を付勢方向Fに含む付勢部6を伸縮付勢部6Aとし、前記移動部8の移動方向Mと略平行な方向を付勢方向Fに含む付勢部6を移動付勢部6Bとし、前記伸縮付勢部6Aは、前記保持体4を前記伸縮部7が伸びる方向に付勢し、前記移動付勢部6Bは、前記保持体4を所定の上下位置に留めるように付勢していても良い
本発明に係る運動補助装置1の第4の特徴は、上記第1又は2の特徴に加えて、前記台状体2は、前記本体3に台軸12で上下揺動自在に枢支され、前記台状体2の上下揺動幅を調整する台調整部を有していない点にある。
その他、運動補助装置1は、前記移動付勢部6Bは、前記移動部8の移動方向Mと略平行な方向に沿って前記保持体4を上方へ付勢する上付勢部6B’と、前記移動部8の移動方向Mと略平行な方向に沿って前記保持体4を下方へ付勢する下付勢部6B”を有していても良い
尚、本発明における「上方へ付勢する」とは、鉛直方向に沿い且つ上向きに付勢することの他、鉛直方向に沿い且つ上向きの付勢分に加えて前後方向への付勢分(更に、若干の左右方向への付勢分)も有する場合でも、前後方向(更に、左右方向)への付勢分が鉛直方向に沿い且つ上向きの付勢分より小さければ良い。
又、本発明における「下方へ付勢する」とは、鉛直方向に沿い且つ下向きに付勢することの他、鉛直方向に沿い且つ下向きの付勢分に加えて前後方向への付勢分(更に、若干の左右方向への付勢分)も有する場合でも、前後方向(更に、左右方向)への付勢分が鉛直方向に沿い且つ下向きの付勢分より小さければ良い。
本発明に係る運動補助装置1の第5の特徴は、上記第1~4の特徴に加えて、前記支持材5は、前記本体3の前部上面に立設され、且つ、前記本体3に対して揺動せず、前記支持材5は、前記本体3の前部上面に、取付部材と貼付部材と接着剤のうち少なくとも1つによって取り付けられ、且つ、前記本体3とは別の部材である点にある。
その他、運動補助装置1は、前記付勢部6は、バネ部材9を用いており、このバネ部材9を覆うカバー部10を有していても良い
本発明に係る運動補助装置1の第6の特徴は、使用者Uが踏む台状体2と、この台状体2を下方から支持する本体3と、この本体3の上方に配設された保持体4を有し、この保持体4で使用者Uの胴体部を前方から当接して保持する運動補助装置であって、前記保持体4は、前記本体3に支持材5を介して配設され、この支持材5は、前記保持体4を付勢し且つその付勢方向Fが互いに略直交した付勢部6を少なくとも1つずつ有し、前記台状体2は、前記本体3に台軸12で上下揺動自在に枢支され、前記台状体2の上下揺動幅を調整する台調整部を有さず、前記支持材5は、前記本体3の前部上面に立設され、且つ、前記本体3に対して揺動せず、前記支持材5は、前記本体3の前部上面に、取付部材と貼付部材と接着剤のうち少なくとも1つによって取り付けられ、且つ、前記本体3とは別の部材である点にある。
その他、運動補助装置1は、前記保持体4は、前記付勢部6の付勢方向Fの少なくとも1つと略平行な方向に凹み可能なクッション部11を有していても良い
本発明に係る運動補助装置1の第7の特徴は、上記第5又は6の特徴に加えて、前記支持材5)は、柱状部材であり、前記柱状部材の支持材5は、支持フレーム枠50を有し、前記支持フレーム枠50は、上下に延びる左右の支持フレーム53と、前記左右の支持フレーム53の間を連結する上連結材54a及び下連結材54bと、前記左右の支持フレーム53及び前記下連結材54bの下端部に取り付けられた支え部材55を有し、前記支え部材55は、前記下連結材54bを前方から支える前支え板55aを有し、前記前支え板55aは、その後面が、前記下連結材54bの前面における左右方向略中央位置に取り付けられている点にある。
その他、運動補助装置1は、前記台状体2は、前記本体3に台軸12で上下揺動自在に枢支され、前記台状体2の上下揺動幅を調整する台調整部13を有し、この台調整部13は、前記台状体2の下方に配置され且つ台状体2の下面との当接位置を変更可能なスライド部材14を有していても良い
尚、本発明における「台状体2の上下揺動幅を調整する」とは、台状体2が実際に揺動する幅(台状体2が揺動することによって到達する最上位置から最下位置までの範囲)を調整することの他、台状体2を揺動させるために必要な力(使用者Uが台状体2(踏み面2a)を踏む力)を調整することや、台状体2の所定揺動位置から更に下方へ揺動させる際に必要な力(使用者Uが台状体2(踏み面2a)を踏む力、踏み込み難さ)を調整することなども含む。
本発明に係る運動補助装置1の第8の特徴は、使用者Uが踏む台状体2と、この台状体2を下方から支持する本体3と、この本体3の上方に配設された保持体4を有し、この保持体4で使用者Uの胴体部を前方から当接して保持する運動補助装置であって、前記保持体4は、前記本体3に支持材5を介して配設され、この支持材5は、前記保持体4を付勢し且つその付勢方向Fが互いに略直交した付勢部6を少なくとも1つずつ有し、前記支持材5は、前記本体3の前部上面に立設され、且つ、前記本体3に対して揺動せず、前記支持材5は、前記本体3の前部上面に、取付部材と貼付部材と接着剤のうち少なくとも1つによって取り付けられ、且つ、前記本体3とは別の部材であり、前記支持材5は、柱状部材であり、前記柱状部材の支持材5は、支持フレーム枠50を有し、前記支持フレーム枠50は、上下に延びる左右の支持フレーム53と、前記左右の支持フレーム53の間を連結する上連結材54a及び下連結材54bと、前記左右の支持フレーム53及び前記下連結材54bの下端部に取り付けられた支え部材55を有し、前記支え部材55は、前記下連結材54bを前方から支える前支え板55aを有し、前記前支え板55aは、その後面が、前記下連結材54bの前面における左右方向略中央位置に取り付けられている点にある。
その他、運動補助装置1は、前記台状体2は、前記本体3に台軸12で上下揺動自在に枢支され、前記台状体2の上下揺動幅を調整する台調整部13を有し、この台調整部13は、前記台状体2の下方に配置され且つ台状体2の下面との当接位置を変更可能なスライド部材14を有していても良い
これらの特徴により、保持体4の支持材5に、保持体4を付勢する付勢方向Fが互いに略直交した付勢部6を少なくとも1つずつ設けることによって、特許文献1とは異なり、リンク体等を有さないために構造が簡単となり(「構造の簡素化」)、コストも低く抑えることが出来る(「コストの低減」)と共に、リンク体の少しのズレによって台状体や保持体の動きが大きく変わる等もなく、調整も容易となる(「メンテナンス性の向上」)。
尚、保持体4が少なくとも2方向について付勢されながら動くことも可能となるため、リンク体等がない単純な構造であるものの、胴体部を保持された使用者Sの前傾を、本体3に対して保持体4を相対移動させながら規制することが可能となり、使用者Uに、走る・歩く等の実動作に限りなく近い動作(リアルラン動作)をさせることが出来るとも言える。
又、支持材5に、前後伸縮して保持体4を前後移動させる伸縮部7と、保持体4を上下移動可能とする移動部8を設け、付勢部6の付勢方向Fに伸縮部7の伸縮方向Sと略平行な方向(略伸縮方向S’)及び移動部8の移動方向Mと略平行な方向(略移動方向M’)を含め且つ左右方向を含めない場合には、「構造の簡素化」、「コストの低減」及び「メンテナンス性の向上」を同時に実現すると共に、より滑らかにリアルラン動作を使用者Uにさせることが出来るとも言える。
更に、伸縮付勢部6Aで保持体4を伸縮部7が伸びる方向に付勢し、移動付勢部6Bで保持体4を所定の上下位置に留めるように付勢する場合には、リアルラン動作中の使用者Uの胴体部の上下動を、抑えながらも若干許容することで、乗り心地が向上し、足の踏み込み時に骨盤が膝上に乗り込む感覚が使用者Uにとって得やすくなるとも言える
そして、移動部8の略移動方向M’に沿って保持体4を下方へ付勢する上付勢部6B’と、移動部8の略移動方向M’に沿って保持体4を上方へ付勢する下付勢部6B”を設ける場合には、使用者Uの乗り心地を、簡単な構造で、更に向上できるとも言える
その他、付勢部6に用いられたバネ部材9を覆うカバー部10を設ける場合には、使用者Uの体や衣服の一部がバネ部材9に触れることが一切なく、集中してリアルラン動作を行うことが出来、保持体4に付勢部6の付勢方向Fの少なくとも1つと略平行な方向に凹み可能なクッション部11を設けることによって、上述した付勢方向Fが互いに略直交した付勢部6の2方向に、クッション部11のプラス1方向を加えた「3方向」の付勢(伸縮・移動)と凹みを行うことが可能となり、リアルラン動作中の使用者Uの胴体部の前後等の動きを、抑えながらも若干許容することで、更なる「乗り心地の向上」が図れるとも言える
尚、クッション部11は、左右方向に凹み可能であっても良く、更に、2つの付勢部6における付勢方向Fが互いに略直交する前後方向及び上下方向である場合、当該2つの付勢部6の2方向と、クッション部11の左右方向を加えて、「3次元(3D)的な動き(モーション)」を実現できるとも言える
その他、台軸12で上下揺動自在に枢支された台状体2の上下揺動幅を調整する台調整部13に、台状体2の下面との当接位置を変更可能なスライド部材14を設ける場合には、簡単な構造で、使用者Uの身長・体重等の身体的特徴や、アスリートか一般人か等に応じて、リアルラン動作の強度などを調整できるとも言える
本発明に係る運動補助装置によると、支持材に保持体への付勢方向が互いに略直交した付勢部を少なくとも1つずつ設けること等で、「構造の簡素化」、「コストの低減」及び「メンテナンス性の向上」を同時に実現できる。
本発明の第1実施形態に係る運動補助装置を示す側面図である。 第1実施形態の運動補助装置を示す正面図である。 第1実施形態における付勢部及びカバー部等を示す斜視図である。 第1実施形態における付勢部(特に、移動付勢部6Bの断面)等を示す断面斜視図である。 第1実施形態における付勢部(特に、伸縮付勢部6Aの断面)等を示す断面斜視図である。 第1実施形態における付勢部、保持体、支持材、伸縮部、移動部及びクッション部等を示す断面側面図である。 第1実施形態における付勢部、保持体、支持材、伸縮部、移動部及びクッション部等を示す背面図である。 第1実施形態における台状体、本体及び台調整部等を示す断面側面図である。 第1実施形態における台状体、本体及び台調整部等を示す平面図である。 第1実施形態における台状体、本体及び台調整部等を示す背面図である。 第1実施形態における台調整部を示す斜視図である。 第1実施形態における台調整部を示す平面図である。 第1実施形態における台調整部を示す側面図である。 第1実施形態における台調整部を示す背面図である。 本発明の第1実施形態の変形例に係る運動補助装置を示す側面図である。 変形例の運動補助装置を示す正面図である。 変形例における付勢部、保持体及びクッション部等を示す断面側面図である。 変形例における付勢部、保持体及びクッション部等を示す背面図である。 変形例における支持材の一部を示す側面図である。 変形例における支持材の一部を示す背面図である。 変形例における台状体、本体及び台調整部等を示す断面側面図である。 変形例における台状体、本体及び台調整部等の右半分を示す透視平面図である。 変形例における台調整部等を示す平面図である。 変形例における台調整部を示す側面図である。 変形例における台調整部を示す正面図である。 変形例における台調整部を示す背面図である。
<第1実施形態の運動補助装置>
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1~14には、本発明の第1実施形態に係る運動補助装置1が示されている。
この運動補助装置1は、使用者Uが踏む台状体2と、この台状体2を下方から支持する本体3と、この本体3の上方に配設された保持体4を有している。
この保持体4で、運動補助装置1は、使用者Uの胴体部を前方から当接して保持している。
運動補助装置1は、保持体4が本体3に支持材5を介して配設され、支持材5は、保持体4への付勢方向Fが互いに略直交した付勢部6を少なくとも1つずつ有している。
又、運動補助装置1は、使用者Uが腕部及び/又は脚部を動かす運動を補助するものであるとも言える。
運動補助装置1は、上述した台状体2、本体3、保持体4、支持材5、付勢部6の他に部材を有していても良く、カバー部10やクッション部11、台調整部13等も有しているとして以下を述べる。
運動補助装置1の大きさのうち、台状体2、本体3及び保持体4等を含めた全体の前後長さ(最も前後に長い本体3の前後長さ等)は、特に制限はないが、例えば、700mm以上2300mm以下、好ましくは800mm以上2100mm以下、更に好ましくは900mm以上1900mm以下(1362mmなど)でも良い。
運動補助装置1の大きさのうち、台状体2、本体3及び保持体4や、後述する転倒抑制部材(手摺り状物等)60等も含めた全体の左右長さ(最も左右に幅広な本体3の左右幅等)も、特に制限はないが、例えば、400mm以上1300mm以下、好ましくは500mm以上1200mm以下、更に好ましくは600mm以上1100mm以下(834mmなど)でも良い。
運動補助装置1の大きさのうち、台状体2、本体3及び保持体4や、後述する支持材5の高さ調整部51のハンドル58等も含めた全体の上下長さ(本体3の下端から保持体4の上端までの高さ等)も、特に制限はないが、例えば、700mm以上2300mm以下、好ましくは900mm以上2100mm以下、更に好ましくは1100mm以上1900mm以下(1568mmなど)でも良い。
運動補助装置1全体の重さも、特に制限はないが、例えば、80kg以上200kg以下、好ましくは90kg以上180kg以下、更に好ましくは100kg以上160kg以下(120kgなど)でも良い。
<台状体2>
図1、2、8~10に示されたように、台状体2は、使用者Uが踏むものであって、台状体2を本体3に上下搖動自在に枢支する台軸12を有している。
台状体2は、使用者Uが踏めるのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、前後に長い台フレーム枠20と、この台フレーム枠20上に設けられた踏み面部材21を有していても構わない。
台状体2の大きさのうち、台状体2における踏み面部材21の前後長さは、特に制限はないが、例えば、実際に本体3に取り付けられている状態(踏み面2aが前傾している状態)で、600mm以上2100mm以下、好ましくは700mm以上1900mm以下、更に好ましくは800mm以上1700mm以下(1121.6mmなど)でも良い。
又、台状体2の大きさのうち、台状体2における本体3上面から踏み面部材21後端の上下位置(高さ位置)も、特に制限はないが、例えば、実際に本体3に取り付けられている状態(踏み面2aが前傾している状態)で、100mm以上300mm以下、好ましくは110mm以上260mm以下、更に好ましくは120mm以上220mm以下(164.6mmなど)でも良い。
<台軸12>
図1、2、8、9に示されたように、台軸12は、台状体2を本体3に対して上下揺動自在に枢支するものであって、後述する台フレーム枠20の前端部と、本体3の前端部に亘って取り付けられている。
台軸12は、台状体2を本体3に対して上下揺動自在に枢支するのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、蝶番12’を用いた構成であっても構わない。
台軸12である蝶番12’は、一対の羽根部12a’と、これら一対の羽根部12a’に設けられた一対の軸受部12b’と、この一対の軸受部12b’に挿通される軸部12c’を有している。
このような蝶番12’は、一方の羽根部12a’が台状体2の前端部下面(後述する前連結材23aの下面)に取り付けられ、他方の羽根部12a’が、本体3の前端部上面(軸支持部31)に取り付けられている。
蝶番12’は、軸受部12b’が内側に位置する向きに、一対の羽根部12a’が重なるように折り畳まれた状態で、台状体2と本体3に亘って、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
このような蝶番12’の個数は、特に限定はなく、例えば、1つの運動補助装置1に対して、軸部12c’の軸方向(台軸12方向)が、運動補助装置1(台状体2や本体3)の左右方向と略平行となる向きに、所定左右長さ(所定幅)の蝶番12’が複数(例えば、3つなど)設けられている場合や、1つの運動補助装置1に対して、軸部12c’の軸方向(台軸12方向)が、運動補助装置1(台状体2や本体3)の左右方向と略平行となる向きに、左右長さ(幅)が、運動補助装置1(台状体2や本体3)の左右長さ(幅)と略同じ長さ(幅)又は若干短い蝶番12’が1つ設けられている場合であっても良い。
このような蝶番12’以外にも、台軸12は、台状体2の前端部に貫通状に取り付けられ且つ本体3前端部上面に設けられた軸受部で軸承されていても良い。
このような台軸12によって、台状体2は、この台軸12回りに円運動することとなる。ただし、円運動といっても、台状体2の揺動角度が、ごく限られていると同時に、例えば、後述する台フレーム枠20の前後長さを、本体3の前後長さに近づけるなど出来るだけ長く設定することで、台状体2の動きを、上下方向に沿った直線的な移動に近似でき、この移動距離が台状体2の踏込み量であると言える。
<台フレーム枠20>
図1、2、8に示されたように、台フレーム枠20は、前後に延びる左右の台フレーム22と、この左右の台フレーム22の間を連結する連結材23と、左右の台フレーム22や踏み面部材21に取り付けられた面板材24を有している。
台フレーム枠20における左右の台フレーム22は、断面L字型であって、本体3より短い前後長さを持ち、後述する踏み面部材21の下面(裏面)に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
又、左右の台フレーム22は、上述したように、断面L字型である(2枚の板材の長辺同士が互いに略直交する)ため、踏み面部材21の下面から下方へ所定距離だけ立設したように取り付けられる(2枚の板材の一方が踏み面部材21の下面に略沿う状態で取り付けられ、2枚の板材の他方が踏み面部材21の下面から下方へ立設した状態で取り付けられる)。
尚、本発明における「下方へ立設した」とは、鉛直方向に沿い且つ下向きに立設することの他、鉛直方向に沿い且つ下向きの立設分に加えて前後方向への立設分(更に、若干の左右方向への立設分)も有する場合でも、前後方向(更に、左右方向)への立設分が鉛直方向に沿い且つ下向きの立設分より小さければ良い。
台フレーム枠20における連結材23は、複数(例えば、3つ)であり、前から順に、左右の台フレーム22における台軸12に最も近い前端位置を連結する前連結材23aと、左右の台フレーム22における前後方向中途位置を連結する中連結材23bと、左右の台フレーム22における後端部を連結する後連結材23cであっても良い。
前連結材23aは、断面略L字型の1つの部材から構成されており、後述する踏み面部材21より短い左右長さ(より狭い幅)を持ち、踏み面部材21の下面の前端部に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
又、前連結材23aも、断面L字型であるため、踏み面部材21の下面から下方へ所定距離だけ立設したように取り付けられる。
中連結材23bは、前連結材23aと同様の断面略L字型の部材と、断面略コ字型(断面が角張った溝型)の部材の2つから構成されており、後述する踏み面部材21より短い左右長さ(より狭い幅)を持ち、これら2つの部材は、踏み面部材21の下面の前後方向中途位置に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
中連結材23bには、後述する台調整部13の台バネ部材18等の上端が当接し、又、スライド部材14のスライド位置によっては、後述するスライドクッション部材14aの上端が当接することとなるが、例えば、断面略L字型の部材と断面略コ字型(断面が角張った溝型)の部材の一部が切り欠かれた構成であったり、この切欠きから、台調整部13の台バネ部材18の先端が、これらの部材の内部に入った構成であったり、中連結材23b中の断面略コ字型の部材における開放されている側が、踏み面部材21側となるように、踏み面部材21の下面に取り付けられ、その断面略コ字型の部材の下面(裏面)に、スライド部材14のスライドクッション部材14aの上端が、スライド位置によっては当接する構成であっても良い。
又、中連結材23bのうち、断面L字型の部材も、踏み面部材21の下面から下方へ所定距離だけ立設したように取り付けられ、断面略コ字型の部材も、その厚み分だけ、踏み面部材21の下面から下方へ所定距離だけ立設したように取り付けられていると言える。
後連結材23cも、断面略L字型の部材と、断面略コ字型(断面が角張った溝型)の部材の2つから構成されており、後述する踏み面部材21より短い左右長さ(より狭い幅)を持ち、これら2つの部材は、踏み面部材21の下面の後端部(後端から若干前方寄り)に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
後連結材23cは、中連結材23bとは違って、断面略コ字型の部材における開放されている側が、後方側となるように踏み面部材21の下面に取り付けられ、その断面略コ字型の部材が、踏み面部材21の下面から下方(若干後下方)へ立設している。
又、後連結材23cのうち、断面L字型の部材も、踏み面部材21の下面から下方へ所定距離だけ立設したように取り付けられ、断面略コ字型の部材は、断面L字型の部材の立設高さより高く(例えば、2倍以上高く)立設したように取り付けられていると言える。
尚、この断面略コ字型の部材における下端部が、後述する本体3の本体ストッパ38と係止するため、断面略コ字型の部材における下端部は、台ストッパ25であると言える。
この台ストッパ25の下端部上面は、台状体2が所定角度だけ上方揺動した際に、本体3における本体ストッパ38の下面に当接して、台状体2の可動範囲(台状体2の最上位置)を決めている。
つまり、台ストッパ25の立設高さ(上下長さ)を変更することによって、台状体2の最上位置を調整できるとも言える。
ここまで述べた各連結材23a~23cの左右長さ、つまり左右の台フレーム22間の距離は、使用者Uの肩幅と同じか若干広くても良い。
台フレーム枠20における面板材24は、上述した左右の台フレーム22の左右外面側、及び、後述する踏み面部材21の後面に亘って取り付けられた一枚の板材であって、台状体2の側面及び後面を覆う。これによって、左右外方及び後方からは、台フレーム枠20の台フレーム22や連結材23a~23c、台ストッパ25、後述する略矩形型枠26、台調整部13等が見えない。
面板材24は、左右の台フレーム22に対しては、ネジ等の取付部材によって取り付けられ、踏み面部材21に対しては、断面略L字型(又は、断面略コ字型)で左右方向に所定長さを有した連結部材を介して、ネジ等の取付部材によって取り付けられている(詳解すれば、まず、連結部材を踏み面部材21の裏面(下面)後端部にネジ等の取付部材によって取り付け、次に、面板材24の後部を連結部材にネジ等の取付部材によって取り付けられている)。
尚、面板材24の後部は、その下端部の左右方向中央部分が、所定の左右幅に亘って略台形状に切り欠かれている(図10参照)。
又、この面板材24の後部の下端部において切り欠かれていない部分(下端部の左右外方部分)の内側面には、後述する本体3における本体フレーム枠30の後面部材36(特に、ガイド部材36b)と略同じ高さ位置には、右外方部分の内側面から前方へ立設する立設片が設けられていても良く、この立設片の立設高さは、ガイド部材36b(特に、ガイド部材36bの断面略クランク型の板材)と接触しない所定の高さであっても構わない。
<踏み面部材21>
図1、2、8~10に示されたように、踏み面部材21は、その上面が台状体2の踏み面2aを形成する板状の部材であって、その踏み面2aは、表面がラバー等で覆われるなど、滑り止めが施され、使用者Uが足で踏むのに十分に広さを有している。
踏み面部材21は、1層構造であっても良いが、複数の層から成る複層構造でも良く、この場合には、最表面層は、上述したラバー等となる。
踏み面部材21の平面視形状は、特に限定はないが、例えば、後方の2つの角が丸みを帯びた略矩形状であっても良い。
踏み面部材21の側面視形状も、特に限定はないが、例えば、その上面(踏み面2a)が略平坦な(略面一状)であっても良く、台状体2が実際に本体3に取り付けられている状態では、上述したように、踏み面2aが略平坦で前傾している。
尚、踏み面部材21の側面視は、上面が略平坦以外であっても良く、例えば、踏み面部材21の前端から後端にかけて徐々に高くなる後上り状であって、踏み面部材21の前端から所定距離だけ略平坦に後方へ延び、この平坦に述べた後から徐々に高くなっても良い。
又、踏み面部材21の上面(踏み面2a)には、ロゴなどのマークが記されていても良い。
ここまで述べた台状体2は、その上面である踏み面2aを、後述する保持体4の当接面4aが前傾している場合などに応じた角度としたり、左右に2分割され(つまり、台状体2が、左台状体と右台状体で構成され)ていても良い。
又、台状体2は、左右に2分割されていなくとも、1つの台状体2全体が左右何れかの方向に傾斜することによって、左右アンバランスな使用者Uのフォームを改善したり、左右何れかに怪我等をした際のリハビリが可能としても良い。
<略矩形型枠26>
踏み面部材21の前部における下面(裏面)には、平面視で略矩形型(略ロ字型)の略矩形型枠26が取り付けられている。
略矩形型枠26は、平面視が略矩形型であれば、何れの構成であっても良いが、例えば、断面略L字型の部材4つが、平面視で略矩形型となるように、踏み面部材21前部の下面から下方へ所定距離だけ立設するように取り付けられていても良い。
この略矩形型枠26における踏み面部材21の下面からの立設高さは、上述した台フレーム22や連結材23a~23c(台ストッパ25は除く)の立設高さより高くても良い。
略矩形型枠26における4つの断面略L字型の部材の取付向きも、特に限定はないが、例えば、略矩形型枠26のうち、前後位置の2つの断面略L字型の部材が、側面視で同じ略L字の向きであったり、略矩形型枠26のうち、左右位置の2つの断面略L字型の部材が、正面視(又は背面視)で反対の略L字の向きであっても良い。
尚、この略矩形型枠26は、踏み面部材21に取り付けられていなくとも良い。
<本体3>
図1、2、8~10に示されたように、本体3は、上述した台状体2を下方から支持するものである。
本体3は、台状体2を下方から支持するのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、前後に長い本体フレーム枠30と、この本体フレーム枠30の前部に取り付けられた軸支持部31と、本体フレーム枠30の前端部下面や後端部下面に取り付けられたアジャストネジ32と、本体フレーム枠30の前端部に取り付けられたキャスタ33を有していても構わない。
本体3の大きさのうち、本体3の前端から後端までの前後長さ(つまり、運動補助装置1全体と略等しい前後長さ)も、特に制限はないが、例えば、上述したように、700mm以上2300mm以下、好ましくは800mm以上2100mm以下、更に好ましくは900mm以上1900mm以下(1328mmなど)でも良い。
又、本体3の大きさのうち、後述するアジャストネジ32等も含めた本体3の下端から上端までの上下長さも、特に制限はないが、例えば、70mm以上250mm以下、好ましくは80mm以上220mm以下、更に好ましくは90mm以上200mm以下(130mmなど)でも良い。
<本体フレーム枠30>
図1、2、8~10に示されたように、本体フレーム枠30は、前後に延びる左右の本体フレーム34と、この左右の本体フレーム34の間を連結する連結材35と、左右の本体フレーム34や連結材35(特に、後述する後連結材35d)に取り付けられた後面部材36と、後述する転倒抑制部材(手摺り状物等)60の取付片37を有している。
本体フレーム枠30における左右の本体フレーム34は、中空状の角柱であって、上述した台フレーム22よりも、軸支持部31等の分だけ長く形成され、各本体フレーム34の断面は、上下に長い矩形状に形成されている。
本体フレーム34の大きさのうち、本体フレーム34の上下長さ(厚み)は、特に制限はないが、例えば、40mm以上200mm以下、好ましくは50mm以上180mm以下、更に好ましくは60mm以上160mm以下(80mmなど)でも良い。
本体フレーム枠30における連結材35は、複数(例えば、4つ)であり、前から順に、左右の本体フレーム34における最も前方位置を連結する前連結材35aと、左右の本体フレーム34における最も台軸12に近い前後方向中途位置を連結する台軸連結材35bと、左右の本体フレーム34における台軸連結材35bより後方の前後方向中途位置を連結する中連結材35cと、左右の本体フレーム34の最も後方位置を連結する後連結材35dであっても良い。
前連結材35aも、中空状の角柱であって、その断面は、上下に長い矩形状に形成されており、左右の本体フレーム34の最も前方に位置することによって、前連結材35aの前面が、本体フレーム枠30の前面を構成しているとも言える。
台軸連結材35bも、前連結材35aと同様の中空状の角柱であって、その断面は、上下に長い矩形状に形成され、台軸12近傍の前下方に位置する。
中連結材35cも、上述した各連結材35a、35bと同様の中空状の角柱であるが、その断面は、前後に長い矩形状に形成され、後述する台調整部13の前端部(特に、台バネ部材18やスライドクッション部材14a等)の下方に位置しており、中連結材35cは、台調整部13の支持もしている。
後連結材35dも、上述した各連結材35a~35cと同様の中空状の角柱であるが、その断面は、中連結材35cと同様に前後に長い矩形状に形成され、後述する台調整部13の後端部の下方に位置しており、後連結材35dは、台調整部13の支持もしている。
ここまで述べた各連結材35a~35dの長さ、つまり、左右の本体フレーム34間の距離は、左右の台フレーム22間の距離と略同一で、使用者Uの肩幅と同じか若干広い。
又、上述した後連結材35dの後面には、後面部材36(特に、後述する後面板36aの下端部)が、ネジ等の取付部材によって取り付けられている。
この後面部材36について詳解すれば、この後面部材36は、左右に長い略矩形状の板材における上辺の左右方向中央部分を切り欠いた後面板36aと、この後面板36aの上端に取り付けられたガイド部材36bを有している。
後面部材36における後面板36aは、左右に長い略矩形状の板材における下端部が、下端から所定距離だけ前方に側面視で略直角に屈曲し、左右に長い略矩形状の板材における上端部が、下端から所定距離だけ側面視で略直角に前方に屈曲しており、断面略コ字型であるとも言える。
尚、後面板36aにおける上端の屈曲部は、上述した台フレーム枠20における台ストッパ25の下端部と係止することから、本体ストッパ38であるとも言え、この本体ストッパ(上端の屈曲部)38の下面には、所定厚みの緩衝材が、ネジ等の取付部材によって取り付けられていても良い。
又、後面板36aにおける下端の屈曲部は、上述した後連結材35dの下面の下方へ潜り混んでいる(後連結材35dの下面に当接している)とも言える。
後面板36aの上辺の左右方向中央部分における切欠きは、その背面視形状が、所定深さ・所定幅(所定の左右長さ)の略矩形状であって、この略矩形状の切欠きにおける左右下角は、更に下方へ略U字状に切り欠かれている(図10参照)。
このような切欠きによって、後述する台調整部13の調整レバー17が、切欠き両端位置で係止可能となっている。
後面部材36におけるガイド部材36bは、断面クランク型(断面略L字型が2つ組み合わさった型)で左右に長い板材と、所定厚みの左右に長い略矩形状の板材を有していて、これら2つの板材は、後面板36aの上端部において切り欠かれていない部分(上端部の左右外方部分)を、前後から挟み込んだ状態で、ネジ等の取付部材によって、後面板36aの上端部に取り付けられている。
これによって、後述する台調整部13の調整レバー17が、左右揺動可能で、且つ、切欠き両端位置で係止可能な所定上下幅の隙間が形成される(図10参照)。
このように、ガイド部材36bが、後面板36aに対して後付可能な構成であるため、本体フレーム枠30の中連結材35cや後連結材35dに台調整部13を取り付け、その調整レバー17を、後面板36aの切欠き内に入れた後、後面板36aにガイド部材36bを取り付けることで、後面部材36に形成される所定上下幅の隙間に、台調整部13の調整レバー17を通すことが出来る。
本体フレーム枠30における取付片37は、上述した左右の本体フレーム34の左右外方面における前後方向中途部(略中央から若干後方位置)から、前後方向に長い略矩形状に下方突出している。
取付片37は、前後2つの下角が丸みを帯びており、所定数(例えば、前後に2つ)の孔部が設けられていても良い。
<軸支持部31>
図1、2、8、9に示されたように、本体3における軸支持部31は、上述した本体フレーム枠30の前部上面に取り付けられた略矩形状の板材である。
軸支持部31は、平面視において、本体フレーム枠30の前連結材35aから台軸連結材35bから若干後方位置まで、且つ、左右の本体フレーム34の間とその上面を、ほぼ覆う大きさである。
この軸支持部31の後端部には、上述したように、台軸12(蝶番12’の他方の羽根部12a’)が、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
又、この軸支持部31の上面に、後述する支持材5がネジ等の取付部材によって取り付けられる。
このような軸支持部31の大きさのうち、軸支持部31の前後長さは、特に制限はないが、例えば、100mm以上400mm以下、好ましくは150mm以上350mm以下、更に好ましくは200mm以上300mm以下(239mmなど)でも良い。
<アジャストネジ32、キャスタ33>
図1、2、8、10に示されたように、本体3におけるアジャストネジ(ネジ脚)32は、本体3の前部及び後部における角部の下面(左右の本体フレーム34の前端部及び後端部の下面)にそれぞれ1つずつ(つまり、全部で4つ)設けられている。
このアジャストネジ32は、本体3に対して回転させることで、高さを調整できるため、本体3(運動補助装置1)の載置安定性が向上する。
又、アジャストネジ32の大きさのうち、アジャストネジ32の上下長さ(本体フレーム34の下面からアジャストネジ32の下端までの距離)は、特に制限はないが、例えば、10mm以上100mm以下、好ましくは20mm以上90mm以下、更に好ましくは20mm以上80mm以下(50mmなど)でも良い。
本体3におけるキャスタ(脚車)33は、本体3の前部(本体フレーム枠30における前連結材35aの直後)において、左右の本体フレーム34を連結する断面略L字型の連結部材39を介して、左右1つずつ、ネジ等の取付部材によって取り付けられている(詳解すれば、まず、連結部材39を左右の本体フレーム34を連結するように取り付け、次に、各キャスタ33を、連結部材39の左端部及び右端部の下面に、ネジ等の取付部材によって取り付けられている)。
又、キャスタ33は、上述したアジャストネジ32を本体3に対して最もねじ込んだ状態において本体3(運動補助装置1)を載置しても載置面に接触せず、且つ、運動補助装置1(本体3)の後部を所定高さまで持ち上げた時だけ載置面に接触する高さ位置に設けられていても良く、これにより、運動補助装置1の移動時には運動補助装置1の後部を持ち上げてキャスタ33を用いて移動させ、運動補助装置1を移動させない時(載置時、又は、通常時)にはキャスタ33が載置面に接触しないことで、運動補助装置1の載置安定性を確保できる。
<台調整部13>
図1、8~14に示されたように、台調整部13は、ここまで述べた台状体2と本体3との間に設けられ、台状体2の上下揺動幅を調整するものである。
この台調整部13は、台状体2の下方でスライドするスライド部材14を有し、その他、このスライド部材14を摺動(前後直動)自在に支持するスライドガイド15と、スライド部材14の摺動操作用でレバー軸16回りに揺動する調整レバー17と、スライドガイド15上に設けられた台バネ部材18や台クッション部材19等を有していても良い。
このような台調整部13の全体としての形状は、特に制限はないが、例えば、平面視で略矩形状であっても良く、この略矩形状の台調整部13は、その前端部が、上述した中連結材35cに支持され、その後端部が、後連結材35dに支持されている。
又、略矩形状の台調整部13の全体としての大きさのうち、前後長さは、台状体2と本体3との間に設けられるのであれば、特に制限はないが、例えば、200mm以上800mm以下、好ましくは250mm以上700mm以下、更に好ましくは300mm以上600mm以下(405mmなど)でも良い。
略矩形状の台調整部13の全体としての大きさのうち、左右長さも、台状体2と本体3との間に設けられるのであれば、特に制限はないが、例えば、150mm以上700mm以下、好ましくは200mm以上600mm以下、更に好ましくは250mm以上500mm以下(355mmなど)でも良い。
<スライド部材14>
図8、10~14に示されたように、台調整部13におけるスライド部材14は、台状体2の下方へ配置され且つ台状体2の下面との当接位置(特に、上述した台状体2における台フレーム枠20における中連結材23bの下面(裏面)や踏み面部材21の下面(裏面)と、後述するスライドクッション部材14aとの当接位置)を変更可能な部材である。
スライド部材14も、その形状は、特に制限はないが、例えば、平面視で略矩形状の板材で、且つ、その左右端部が、左右端からそれぞれ所定距離だけ上方に正面視で略直角に屈曲した断面略コ字型であっても良い。
平面視で略矩形状のスライド部材14は、前端部の左右方向中央部分が、略U字状に切り欠かれており、この切欠きにより、スライド部材14が最前位置にあっても、後述するレバー軸16と接触することがない(図12参照)。
スライド部材14の左右端部における前後方向中途部には、上述した踏み面部材21の下面(特に、中連結材23b等)に当接するスライドクッション部材14aがそれぞれ立設している。
このスライドクッション部材14aの上端は、スライド部材14のスライド位置によって、台状体2の下面のうち、実際には、台フレーム枠20における中連結材23bの下面、又は、踏み面部材21の下面と、実際に当接することとなり、スライドクッション部材14aの上端と、台状体2の下面との当接位置が変更される(変化する)。
この当接位置の変更によって、台状体2の上下揺動幅を調整することとなるが、より詳しくは、上述したように、台状体2が実際に揺動する幅(台状体2が揺動することによって到達する最上位置から最下位置までの範囲)を調整することとなる他、台状体2を揺動させるために必要な力(使用者Uが台状体2(踏み面2a)を踏む力)を調整することや、台状体2の所定揺動位置から更に下方へ揺動させる際に必要な力(使用者Uが台状体2(踏み面2a)を踏む力、踏み込み難さ)を調整することなども調整されると言える。
尚、スライドクッション部材14aの立設前後位置とは、スライド部材14が最前位置にある際に、後述する台バネ部材18や台クッション部材19等の前後位置(上述した台状体2における台フレーム枠20における中連結材23bの下面(裏面)に、スライドクッション部材14aの上端が当接する位置)と略同じであっても良く(図11、12、14参照)、又、スライドクッション部材14aの立設前後位置とは、スライド部材14が最後位置にある際には、台状体2における踏み面部材21の下面(裏面)に、スライドクッション部材14aの上端が当接する位置であっても良い。
スライドクッション部材14aは、その上端が台状体2の下面(中連結材23bの下面、又は、踏み面部材21の下面)に当接するのであれば、その形状は特に限定はないが、例えば、略円柱状や、略円筒状であっても良く、その素材も、クッション性を有するのであれば、特に限定はないが、例えば、所定硬度のウレタン樹脂であったり、ゴム素材などであっても良い。
又、スライドクッション部材14aの立設高さも、特に限定はなく、台状体2が最上位置にある時(上述した台ストッパ25上面と、上述した本体ストッパ38下面が当接している時)にも、スライド部材14が最前位置にある際には、スライドクッション部材14aの上端が、上述した台状体2における台フレーム枠20における中連結材23bの下面に当接する高さ(換言すれば、台状体2が最上位置にある時における中連結材23b下面からスライド部材14上面までの距離よりも高い立設高さ)であっても良い。
このような立設高さを、スライドクッション部材14aが持つことで、使用者Uの最初の踏み心地を柔らかくしている(又は、使用者Uが台状体2(踏み面2a)を踏む踏始めから、台状体2に対して、上方への付勢力が働いている)とも言える。
スライド部材14の後半部における左右方向略中央部分には、斜め且つ若干湾曲した(カーブした)所定長さのピンガイド孔14bが設けられており、このピンガイド孔14bに、後述する調整レバー17のピン17bが、長さ方向に沿って摺動自在に挿通される。
これによって、調整レバー17の揺動を、スライド部材14の摺動(前後直動)に変換できる。
<スライドガイド15>
図8、11~14に示されたように、台調整部13におけるスライドガイド15は、上述したスライド部材14を摺動(前後直動)自在に支持するものである。
スライドガイド15は、スライド部材14を摺動自在に支持できるのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、上述したスライド部材14を下方から支持する支持板15aと、この支持板15aに取り付けられた左右のガイド板15bと、これらのガイド板15bに取り付けられた左右の押え部材15cを有していても良い。
スライドガイド15における支持板15aは、平面視で略矩形状の板材であって、台調整部13において最も大きい部材であり、上述した台調整部13の前後長さや左右長さは、この支持板15aの前後長さや左右長さであっても良い。
この支持板15aは、その前端部が、上述した中連結材35cに、ネジ等の取付部材によって取り付けられ、その後端部が、後連結材35d、ネジ等の取付部材によって取り付けられている。
尚、この支持板15aの略中央部分には、後述する調整レバー17のピン17b下部が挿通可能な逃し孔が設けられており、この逃し孔によって、調整レバー17の揺動に伴って、ピン17b下部が移動(揺動)しても、支持板15aと接触しない。
支持板15aの逃し孔は、移動するピン17b下部と支持板15aが接触しないのであれば、その平面視形状は特に限定はないが、例えば、左右方向に長い略矩形状などであっても良い。
このような支持板15a上面における左右方向略中央位置の上に、上述したスライド部材14が配置され、前後方向に摺動する。
尚、支持板15aにおいて、スライド部材14と摺動する部分(支持板15a上面における左右方向略中央位置の後半部分等)には、その上面(表面)に、グリス等の摺動し易くする素材を塗布・コーティングするなどであっても良い。
スライドガイド15における左右のガイド板15bは、上述した支持板15aの左右端部それぞれ取り付けられた板材であって、支持板15aには、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
左右のガイド板15bの前後長さは、支持板15aの前後長さより若干短く、支持板15aの左右端部において、前寄りに取り付けられている。
このような左右のガイド板15bの間に、スライド部材14が配置され、前後方向に摺動する。
スライドガイド15における左右の押え部材15cは、上述した左右のガイド板15bそれぞれの上面に取り付けられた断面略クランク型の部材であって、左右のガイド板15bには、それぞれが、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
押え部材15cは、上述したように、断面略クランク型であるため、一方の端部片をガイド板15bの上面に取り付け、当該一方の端部片から上方へ屈曲した部分で上述したスライド部材14の左右端部における上方へ屈曲した部分を左右外方から押え、他方の端部片でスライド部材14の左右端部における上方へ屈曲した部分を上方から押えている。
押え部材15cの前後位置も、特に限定はないが、例えば、ガイド板15bの前後方向略中央位置であっても良い。
このような左右の押え部材15cの間で且つ下方に、スライド部材14が配置され、前後方向に摺動する。
<レバー軸16>
図8、10~14に示されたように、台調整部13におけるレバー軸16は、後述する調整レバー17を揺動自在に枢支する軸部材であって、上述した支持板15aの前端部における左右方向略中央位置に立設している。
レバー軸16は、調整レバー17を揺動自在に枢支するのであれば、その構成は特に限定されないが、例えば、支持板15aに立設し且つボルト頭が支持板15aの下面側にあるボルト体16aと、このボルト体16aに支持板15aの上面側から嵌る軸バネ部材16bと、この軸バネ部材16bを上方から押えるワッシャ部材16cと、このワッシャ部材16cを上方から所定高さ位置で固定する(軸バネ部材16bを上方から押える)ためにボルト体16aに螺合するナット体16dを有していても良い。
尚、レバー軸16は、軸バネ部材16bによって、後述する調整レバー17に下向きのテンションをかけることが出来、この下向きのテンションによって、調整レバー17は、上述した本体3の後面部材36における後面板36aに設けられた切欠きの両端位置に嵌って、使用者Uの使用中に調整レバー17が不用意に揺動し難くなる。
又、レバー軸16は、そのナット体16dの螺合位置(高さ位置)を変えることで、調整レバー17にかかるテンションを調整できる。
<調整レバー17>
図8、10~14に示されたように、台調整部13における調整レバー17は、上述したスライド部材14の摺動を操作するレバー部材であって、上述したレバー軸16回りに揺動する。
調整レバー17は、スライド部材14の摺動を操作するのであれば、その構成は特に限定されないが、例えば、レバー軸16に基端部が揺動自在に枢支され且つ略平板状のレバー本体17aと、このレバー本体17aの長さ方向中途部に設けられたピン17bと、このピン17bよりレバー本体17aの先端側に設けられ且つ略棒状の係止部17cと、この係止部17cの先端側(レバー本体17aの先端側)に設けられた把持部17dを有していても良い。
調整レバー17における各部材のうち、ピン17bは、上述したように、スライド部材14のピンガイド孔14bに摺動自在に挿通され、ピン17bがピンガイド孔14b内を摺動することで、調整レバー17の揺動を、スライド部材14の摺動(前後直動)に変換する。
ピン17bについて詳解すれば、ピン17bは、上部材と下部材、及び、これら上部材と下部材より直径が小さい(細い)軸部材から構成され、軸部材がピンガイド孔14b内に挿通した状態で、その軸部材を上下から上部材及び下部材が(上方から上部材が、下方から下部材が軸部材を)摺動自在に挟み込んでいる。
調整レバー17における各部材のうち、係止部17cは、レバー本体17aより幅狭(特に、平面視において幅狭)に形成されており、この係止部17cが、上述した本体3の後面部材36における後面板36aに設けられた切欠きの両端位置に嵌ることとなる。
<台バネ部材18>
図8、11~14に示されたように、台調整部13における台バネ部材18は、上述したスライドガイド15におけるガイド板15b上面から立設されたバネ部材であって、左右のガイド板15b上面から左右の台バネ部材18それぞれが立設している。
台バネ部材18の立設前後位置は、上述した台状体2における台フレーム枠20における中連結材23bの下面(裏面)に、台バネ部材18の上端が当接する位置である。
台バネ部材18の立設高さも、特に限定はなく、台状体2が最上位置にある時(上述した台ストッパ25上面と、上述した本体ストッパ38下面が当接している時)にも、台バネ部材18の上端が、上述した台状体2における台フレーム枠20における中連結材23bの下面に当接する高さ(換言すれば、台状体2が最上位置にある時における中連結材23b下面からスライド部材14上面までの距離よりも高い立設高さ)であっても良い。
このような立設高さを、台バネ部材18が持つことによっても、使用者Uの最初の踏み心地を柔らかくしている(又は、使用者Uが台状体2(踏み面2a)を踏む踏始めから、台状体2に対して、上方への付勢力が働いている)とも言える。
台バネ部材18は、その素材も、クッション性(上方への付勢力)を有するのであれば、特に限定はないが、例えば、高炭素鋼、炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼、合金鋼などであっても良い。
このような台バネ部材18の内部には、後述する台クッション部材19が配置されていても良く、この場合には、台バネ部材18と台クッション部材19は、平面視で、同心円状に配置されていても良い。
<台クッション部材19>
図8、11~14に示されたように、台調整部13における台クッション部材19は、スライドガイド15における左右のガイド板15b上面それぞれから立設されたクッション部材であって、左右のガイド板15b上面から左右の台クッション部材19それぞれが立設している。
台クッション部材19の立設前後位置も、上述した台状体2における台フレーム枠20における中連結材23bの下面(裏面)に、台クッション部材19の上端が当接する位置である。
台クッション部材19の立設高さも、特に限定はなく、台状体2が最上位置にある時(上述した台ストッパ25上面と、上述した本体ストッパ38下面が当接している時)にも、台クッション部材19の上端が、上述した台状体2における台フレーム枠20における中連結材23bの下面に当接する高さ(換言すれば、台状体2が最上位置にある時における中連結材23b下面からスライド部材14上面までの距離よりも高い立設高さ)であっても良い。
このような立設高さを、台クッション部材19が持つことによっても、使用者Uの最初の踏み心地を柔らかくしている(又は、使用者Uが台状体2(踏み面2a)を踏む踏始めから、台状体2に対して、上方への付勢力が働いている)とも言える。
台クッション部材19も、その上端が中連結材23bの下面に当接するのであれば、その形状は特に限定はないが、例えば、略円柱状や、略円筒状であっても良く、その素材も、クッション性を有するのであれば、特に限定はないが、例えば、所定硬度のウレタン樹脂であったり、ゴム素材などであっても良い。
尚、台クッション部材19の硬度は、上述したスライドクッション部材14aの硬度より低くても(つまり、台クッション部材19が、スライドクッション部材14aより柔らかくても)良い。
このような台クッション部材19は、上述したように、台バネ部材18の内部に、当該台バネ部材18と平面視で同心円状となるように配置されていても良い。
<保持体4>
図1~7に示されたように、保持体4は、本体3の上方に配設されたパット状の部材であって、使用者Uの胴体部を前方から当接して保持する。保持体4は、本体3に支持材5を介して配設されている。
保持体4は、使用者Uの胴体部における腰部前面や胸部前面に当接する当接面4aを有する他、保持体4は、後述するクッション部11を有していても良い。
保持体4は、本体3の上方に配設され且つ使用者Uの胴体部を前方から当接して保持するものであれば、何れの構成でも良く、例えば、使用者Uの腕部の振りや、脚部の軌道を制限せず、使用者Uの骨盤(重心)を支える形状・大きさであっても良い。
例えば、保持体4の正面視における形状は、全体としては縦長(上下方向に長い)の略矩形状で且つ当該矩形状における下部が上部より幅狭になっているもの(図3~5、7参照)などであっても良い。
その他、保持体4の正面視形状は、横長(左右方向に長い)の略矩形状や、略円形状であっても良い。
更に、保持体4の正面視形状としては、使用者Uが前傾をしたまま、運動補助装置1で運動できるように保持体4の当接面4aの前傾角度を大きくし(つまり、当接面4aを後上方から略上方へ向け)、使用者Uの脚部にかかる負担を軽くしても良く、高齢者のリハビリ用となるとも言える。
尚、保持体4の前傾角度は、特に限定はないが、例えば、0°以上40°以下、好ましくは0°以上35°以下、更に好ましくは0°以上30°以下であっても良い。
保持体4の平面視における形状も、使用者Uの胴体部を前方から当接して保持するものであれば、特に制限はないが、例えば、横長(左右方向に長い)の略矩形状であっても良い。
又、保持体4の平面視形状としては、使用者Uの胴体部(腹部など)にかかる圧を軽減するために、左右方向における中央部が前方へ窪んでいる形状であったり、この窪みは緩やかなカーブ形状であっても良い。
その他、保持体4の平面視形状は、使用者Uの胴体部において、特に、骨盤の左右前面のみを支える形状でも良く、この場合には、骨盤を支える部分が左右別体であったり、逆に、左右の骨盤を支える部分が一体でも(つまり、上述したように、左右方向の中央部が窪んでいても)構わない。
これらのように保持体4が平面視で左右方向の中央部が前方に窪んでいる際には、この窪みに嵌った使用者Uに巻きつく別体のベルト状の部材(換言すれば、転倒抑制部材60)を、保持体4に設けていても良い。
保持体4の大きさも、特に制限はないが、例えば、保持体4の左右長さ(幅)が260mm以上390mm以下、好ましくは280mm以上370mm以下、更に好ましくは300mm以上350mm以下でも良い。
又、保持体4の上下長さ(高さ)も、特に制限はないが、例えば、160mm以上220mm以下、好ましくは170mm以上210mm以下、更に好ましくは180mm以上200mm以下でも良い。
<クッション部11>
図1、3~7に示されたように、保持体4におけるクッション部11は、後述する付勢部6の付勢方向Fの少なくとも1つと略平行な方向に凹み可能なクッション部材である。
クッション部11の凹み可能な方向としては、付勢部6の付勢方向Fのうち少なくとも1つと略平行な方向であれば良いが、より具体的には、少なくとも前後方向に凹み可能であっても良く、その他、クッション部11は、前後方向と共に上下方向や左右方向にも凹み可能であっても構わない。
クッション部11は、付勢部6の付勢方向Fの少なくとも1つと略平行な方向に凹み可能であれば、何れの素材・構成であっても良いが、例えば、ウレタン等の合成樹脂を発泡させたフォームを、シート状物で覆ったものや、ゴム等の弾性素材で構成されたり、衝撃を吸収するゲル状の素材などを内部に有していても良く、前傾する使用者Uの体重がかかっても、十分に凹んで使用者U(胸部)を柔軟に支える。
その他、保持体4の素材は、低反発素材、高反発素材、ゲル状の素材から構成されていても良く、使用者Uの胴体部(腹部など)への圧(当り)を調整できるとも言える。
保持体4は、上述した構成の他に、内部にエアー(空気)が入ったものであっても良く、エアーが入った保持体4の場合、使用者Uの胴体部(腹部など)への圧を調整できたり、使用者Uが保持体4に体重をかけた際に左右方向にブレ易くなり、逆に、使用者Uの左右バランス保持能力を向上させるとも言える。
又、エアーが入った保持体4は、その内部において、左右方向のエアー(空気)の移動を抑制するために、保持体4内部を左右で遮断(隔離)していたり、左右に1つずつにエアーが入った保持体4で構成(つまり、エアーが入った保持体4を合計2つ左右に並べて構成)されていても良い。
この他、使用者Uは、その胴体部(腹部など)を覆うサポーターを着用しても良く、サポーターも、使用者Uの胴体部を前方から当接して保持しているものの一部であることから、保持体4に含まれるとも言える。
保持体4の前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)においては、正面視で略矩形状の凹みを有していても良く、この凹みに後述する付勢部6(移動付勢部6B)や移動部8が設けられていても良い。
尚、この保持体4の前面における凹みは、側面視において(平面視や底面視においても)、移動付勢部6B(上付勢部6B’と下付勢部6B”)のバネ部材9(上バネ部材9B’、下バネ部材9B”)の少なくとも一部を覆っていることから、この凹みも、後述するカバー部10であるとも言える。
<支持材5>
図1~7に示されたように、支持材5は、上述した保持体4を本体3の上方に配設する部材であって、保持体4を支持し、本体3と保持体4との間を繋ぐものであるとも言える。
この支持材5は、後述する付勢部6を有しており、この他、伸縮部7、移動部8、カバー部10等を有していても良い。
支持材5は、保持体4を本体3の上方に配設するのであれば、何れの構成であっても良いが、例えば、本体3の前部上面に立設され且つ本体3に対して揺動しない柱状部材であっても良い。
この柱状部材等の支持材5は、例えば、左右の支持フレーム枠50と、この支持フレーム枠50に対して高さ調整部51によって上下位置を調整自在に取り付けられた支持アーム52などを有していても良い。
支持材5の大きさのうち、支持材5における支持フレーム枠50の上下長さ(高さ)は、特に制限はないが、例えば、600mm以上2000mm以下、好ましくは800mm以上1800mm以下、更に好ましくは1000mm以上1600mm以下(1305mmなど)でも良い。
又、支持材5の大きさのうち、支持材5における支持フレーム枠50だけでなく、高さ調整部51の後述するハンドル58まで含めた上下長さ(高さ)も、特に制限はないが、例えば、700mm以上2200mm以下、好ましくは900mm以上2000mm以下、更に好ましくは1100mm以上1800mm以下(1438mmなど)でも良い。
<支持フレーム枠50>
図1、2、6、7に示されたように、支持フレーム枠50は、上下に延びる左右の支持フレーム53と、この左右の支持フレーム53の間を連結する連結材54と、この連結材54(特に、下連結材54b)や左右の支持フレーム53の下端部に取り付けられた支え部材55を有している。
支持フレーム枠50における左右の支持フレーム53は、略角柱状であって、各支持フレーム53の断面は、略正方形状に形成され、左右の支持フレーム53の下端は、後述する連結材54(特に、下連結材54b)に、ネジ等の取付部材によって取り付けられている。
支持フレーム枠50における連結材54は、複数(例えば、2つ)であり、上から順に、左右の支持フレーム53における上端部を連結する上連結材54aと、左右の支持フレーム53における下端部を連結する下連結材54bであっても良い。
上連結材54aは、左右の支持フレーム53を上方から連結させる上平板材と、後述する高さ調整部51の調整ネジ57を受けるネジ受け部材と、後述する転倒抑制部材(手摺り状物等)60の取付部材と、上平板材と左右の支持フレーム53の上端面に挟まれた屈曲板材を有している。
上連結材54aの上平板材は、左右の支持フレーム53それぞれの上端面に、屈曲板材を介して(屈曲板材を挟んで)、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
上連結材54aのネジ受け部材は、上述した上平板材の下方で且つ左右の支持フレーム53における上端部に挟まれて配置され、このネジ受け部材に、調整ネジ57の上端部が回転自在に挿通(軸受け)されている。
上連結材54aの取付部材は、その本体が、ネジ受け部材の前方且つ左右の支持フレーム53それぞれの上端部の前方に配置され、その本体の左右側面から、後述する転倒抑制部材(手摺り状物等)60の上端が嵌る棒材(又は筒材)が、左右外方へ突設している。
上連結材54aの屈曲板材は、その前後方向中途部が、上述したように、上平板材と左右の支持フレーム53の上端面との間に挟まれて、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられていると共に、屈曲板材の前部が、上述した取付部材の上方に位置し、屈曲板材の後部が、後下方に屈曲した後、その下端が後上方に屈曲している。
下連結材54bは、左右の支持フレーム53の間でその下端部同士を連結する連結板材と、左右の支持フレーム53を下方から連結させる下平板材を有している。
下連結材54bの連結板材は、その厚み(前後厚み)が、左右の支持フレーム53の前後長さより短く(薄く)、左右の支持フレーム53の互いに対面する面における前後方向略中央位置に、その左右端面が取り付けられている。
下連結材54bの下平板材は、上述した連結板材の下端面及び左右の支持フレーム53の下端面に取り付けられた板材であって、その形状は、特に限定はないが、例えば、平面視で略台形状であっても良い。
下連結材54bの下平板材が、上述した軸支持部31の上面に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられることで、支持材5(支持フレーム枠50)は、本体3に対して揺動せずに、本体3の前部上面に立設されることとなる。
支持フレーム枠50における支え部材55は、上述した連結材54の下連結材54bや、左右の支持フレーム53の下端部を支える部材である。
支え部材55は、下連結材54bの連結板材を前方から支える前支え板55aを有する他に、下連結材54bの連結板材の前面、下連結材54bの下平板材の上面、及び、左右支持フレーム53の左右内面に亘って当接して支える略三角錐状の角支え部材を有していても良い。
支え部材55の前支え板55aは、上下に長い側面視略矩形状の板材における左上の角を切り取ったものであって、側面視略直角形状の板材における前下角と上角を切り取ったものであるとも言える。
前支え板55aは、その後面が、上述した下連結材54bの連結板材の前面における左右方向略中央位置に取り付けられ、且つ、その下面が、上述した下連結材54bの下平板材の上面における左右方向略中央位置に取り付けられている。
前支え板55aの厚み(左右長さ)は、特に限定はないが、例えば、下連結材54bの連結板材の左右長さより小さくても(薄くても)良いが、 前支え板55aの厚みが、下連結材54bの左右長さ(つまり、左右の支持フレーム53間の距離)と略同じであっても構わない。
<高さ調整部51>
図1、2、6、7に示されたように、高さ調整部51は、上述した左右の支持フレーム53に上下移動自在に取り付けられた調整フレーム枠56と、この調整フレーム枠56が螺合する調整ネジ57と、この調整ネジ57を回転させるハンドル58を有している。
高さ調整部51における調整フレーム枠56は、当該調整フレーム枠56の上部を構成する上ガイド56aと、当該調整フレーム枠56の下部を構成する下ガイド56bと、これら上ガイド56aと下ガイド56bを連結するフレーム本体56cを有している。
調整フレーム枠56における上ガイド56aは、調整フレーム枠56の上部を左右の支持フレーム53に上下移動自在に挿通しており、支持フレーム53の断面形状に応じた挿通孔(例えば、略矩形状の挿通孔)が設けられている。
又、調整フレーム枠56における下ガイド56bは、調整フレーム枠56の下部を左右の支持フレーム53に上下移動自在に挿通しており、上ガイド56aと同様に、支持フレーム53の断面形状に応じた挿通孔(例えば、略矩形状の挿通孔)が設けられている。
上ガイド56aは、その左右方向略中央部分が、後述する調整ネジ57(特に、ネジ部分)に螺合していても良いが、必ずしも螺合していなくとも構わない。一方、下ガイド56bは、その左右方向略中央部分が、後述する調整ネジ57(特に、ネジ部分)に螺合している。
このような下ガイド56bの螺合によって(上ガイド56aも調整ネジ57に螺合している場合、上ガイド56aの螺合によっても)、調整ネジ57が回転することで、調整フレーム枠56自体や、調整フレーム枠56に取り付けられた後述する支持アーム52(保持体4)を上下移動させることが可能となる。
フレーム本体56cは、正面視で略矩形状の板状材であって、この略矩形状の上辺側が上ガイド56aと連結し、この略矩形状の下辺側が下ガイド56bとを連結している。
フレーム本体56cは、その後面における略中央位置から後述する支持アーム52が後やや上方に立設しており、この支持アーム52の基端部を左右から支える支持部材が設けられている。
又、フレーム本体56cの前面には、上下に長いフランジ状の部材が立設していても良い。
高さ調整部51における調整ネジ57は、上述した調整フレーム枠56(少なくとも下ガイド56b)が螺合するネジ山を有したネジ部分57aと、上述した支持フレーム枠50の上連結材54a(ネジ受け部材)に回転自在に挿通された軸部分57bを有している。
又、調整ネジ57(ネジ部分)が回転する向きによって、このネジ部分57aに螺合した下ガイド56b等を有した調整フレーム枠56が支持アーム52(つまり、保持体4)と共に上方へ移動したり、下方へ移動することで、保持体4の高さ位置を調整できる。
高さ調整部51におけるハンドル58は、上述した調整ネジ57と同軸状に、当該調整ネジ57の上端に取り付けられていた部材であって、このハンドル58を回転させることで、同軸の調整ネジ57も回転する。
ハンドル58は、当該ハンドル58を回転すれば調整ネジ57も回転するのであれば、その構成は特に限定されないが、例えば、調整ネジ57の上端に直接取り付けられた軸部分58aと、この軸部分58aに所定数のスポーク58bを介して取り付けられた略リング状のハンドル本体58cと、このハンドル本体58cの上面側に立設した把持部58dを有していても良い。
又、ハンドル58の大きさのうち、ハンドル58の上下長さ(高さ)は、特に制限はないが、例えば、60mm以上200mm以下、好ましくは80mm以上180mm以下、更に好ましくは100mm以上160mm以下(131mmなど)でも良い。
<支持アーム52>
図1、3~6に示されたように、支持アーム52は、支持フレーム枠50に、高さ調整部51を介して、上下位置を調整可能に取り付けられたアーム状の部材であり、所定の長手方向を有し、この支持アーム52の後端側に、上述した保持体4が設けられている。
支持アーム52は、支持フレーム枠50に、高さ調整部51を介して、上下位置を調整可能に取り付けられているのであれば、その構成は特に限定されないが、例えば、断面略矩形状であって、高さ調整部51の後面から後上方へ延設されていても良い。
支持アーム52の後端側には(「支持材5の後端側には」とも言える)、後述する付勢部6を介して、保持体4が取り付けられており、これは、支持アーム52(支持材5)の後部に、付勢部6の少なくとも一部等が内蔵されるとも言える。
支持アーム52には、後述する伸縮部7と移動部8が設けられていても良く、この場合、支持アーム52の後端側(支持材5の後端側)には、付勢部6、伸縮部7及び移動部8を介して、上述した保持体4が取り付けられていても良く、又、支持アーム52は、上述した付勢部6(特に、伸縮付勢部6A)を覆うカバー部10を有していても構わない。
<付勢部6>
図1、3~6に示されたように、付勢部6は、支持材5に、保持体4を付勢するように且つその付勢方向Fが互いに略直交するように、少なくとも1つずつ設けられているが、これを換言すると、付勢部6は、上述した支持材5に少なくとも2つ設けられており、その少なくとも2つの付勢部6は、上述した保持体4を付勢する付勢方向Fが互いに略直交しているとも言える。
2つの付勢部6は、付勢方向Fが互いに略直交しているのであれば、その付勢方向Fは特に限定されないが、例えば、付勢部6の付勢方向Fには、後述する伸縮部7の伸縮方向Sと略平行な方向S’と、後述する移動部8の移動方向Mと略平行な方向M’が含まれると同時に、左右方向が含まれなくても良い。
2つの付勢部6は、付勢方向Fが互いに略直交しているのであれば、その構成は特に限定されないが、例えば、付勢部6は、後述する伸縮付勢部6Aと移動付勢部6Bを有していても良い。
2つの付勢部6は、付勢方向Fが互いに略直交しているのであれば、その付勢力を発生させる部材・素材は特に限定されないが、例えば、バネ部材9や、エアシリンダ部材、オイルシリンダ部材の他、ウレタン樹脂などの素材、モータ等の駆動源を有した付勢装置などの機械部材であったり、これらの部材・素材を組み合わせたものであっても良い。
以下、付勢部6は、主に、バネ部材9を用いているとして述べる。
このような付勢部6を介して、保持体4が支持アーム52の後端側に取り付けられているが、これは、支持アーム52の後端に付勢部6が取り付けられ、この付勢部6の後端に保持体4が取り付けられているとも言える。
これを更に詳解すれば、支持アーム52の後端に後述する伸縮付勢部6Aが取り付けられ(「伸縮部7が取り付けられ」とも言える)、この伸縮付勢部6Aの後端に後述する移動付勢部6Bが取り付けられ(「移動部8が取り付けられ」とも言える)、この移動付勢部6Bに保持体4が取り付けられている。
<伸縮付勢部6A>
図1、3~6に示されたように、伸縮付勢部6Aは、上述した付勢部6のうち、前後方向に伸縮する後述の伸縮部7の伸縮方向Sと略平行な方向(略伸縮方向M’)を、付勢方向Fに含む付勢部6を意味する。
伸縮付勢部6Aは、伸縮部7の伸縮方向Sのうち、当該伸縮部7が伸びる方向に(つまり、後方に)、保持体4を付勢することとなる。
伸縮付勢部6Aは、保持体4を後方に付勢しているのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、伸縮付勢部6Aは、上述した支持アーム52の後端に取り付けられるガイド支持板6A1、このガイド支持板6A1の前面に取り付けられた伸縮ガイド6A2と、この伸縮ガイド6A2に前後移動自在に保持された伸縮ガイド軸6A3と、この伸縮ガイド軸6A3の前端側に取り付けられた前ストッパ6A4と、伸縮ガイド軸6A3の後端側に取り付けられた後ストッパ6A5と、この後ストッパ6A5とガイド支持板6A1の間で且つ伸縮ガイド軸6A3に外嵌したバネ部材9(伸縮バネ部材9A)と、この伸縮バネ部材9Aに内嵌し且つ伸縮ガイド軸6A3に外嵌した伸縮クッション材6A6を有している。
伸縮付勢部6Aにおけるガイド支持板6A1は、正面視で略矩形状の板材であって、その左右方向略中央部には、後述する伸縮ガイド6A2における上下一対の筒部材に連通した孔が、上下一対に設けられている。
ガイド支持板6A1は、上述した支持アーム52の後端に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
伸縮付勢部6Aにおける伸縮ガイド6A2は、後述する伸縮ガイド軸6A3を、前後移動(前後摺動)自在に保持する部材であって、略矩形状の中板材の左右端から略矩形状の左板材と右板材が平面視で略コ字型(断面が角張った溝型)となるように後方に延設された略コ字型板部材と、この略コ字型板部材の中板材の後面と上述したガイド支持板6A1の前面の間に設けられた上下一対の筒部材を有している。
この他、伸縮ガイド6A2は、上述した筒部材と略コ字型板部材の中板材の間や、筒部材と上述したガイド支持板6A1との間にカラー部材を有していても良い。
伸縮ガイド6A2における略コ字型板部材は、その左板材と右板材の後端部が、上述したガイド支持板6A1の前面に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。尚、略コ字型板部材は、中板材に対して左板材と右板材が、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられていても良い。
伸縮ガイド6A2における略コ字型板部材は、その中板材の左右方向略中央部に、上下一対の筒部材に連通した孔が、同じく上下一対に設けられている。
伸縮ガイド6A2における上下一対の筒部材は、前端が略コ字型板部材に、後端がガイド支持板6A1に取り付けられて、その長手方向が前後方向に略沿っており、筒部材それぞれの内部に、後述する伸縮ガイド軸6A3が前後移動(前後摺動)自在に挿通される。
この上下一対の筒部材それぞれの前端と略コ字型板部材の中板材の間や、上下一対の筒部材それぞれの後端とガイド支持板6A1との間に、上述したカラー部材が設けられていても良く、このカラー部材は、ツバ付きであっても構わない。
伸縮付勢部6Aにおける伸縮ガイド軸6A3は、その長手方向が、前後方向に略沿った軸部材であって、上述した伸縮ガイド6A2の上下一対の筒部材の内部(その他、ガイド支持板6A1の孔内や、伸縮ガイド6A2の略コ字型板部材における中板材の孔内、カラー部材の内部)に、前後移動自在に挿通される。
尚、伸縮ガイド軸6A3は、上下一対の合計2本だけでなく、1本だけであったり、3本以上であっても良い。
又、伸縮ガイド軸6A3の後端には、他の部分より直径が小さい(他の部分より細い)径小部が設けられていても良い。
伸縮付勢部6Aにおける前ストッパ6A4は、上述した上下一対の伸縮ガイド軸6A3それぞれの前端部を取り囲むように取り付けられた部材(つまり、伸縮ガイド軸6A3の直径や、伸縮ガイド6A2の筒部材及びカラー部材の内径などより大きい部材)である。
前ストッパ6A4は、後述するバネ部材9(伸縮バネ部材9A)の付勢力によって、保持体4に前方向の力がかかっていない状態(保持体4の通常状態)では、前ストッパ6A4の後面が、上述した伸縮ガイド6A2の略コ字型板部材における中途部の前面に当接することとなる。
これによって、通常状態においては、保持体4が、所定の前後位置から更に後方へ移動することを規制している。
尚、前ストッパ6A4は、上下一対の伸縮ガイド軸6A3それぞれの前端面に対して、ネジ等の取付部材によって取り付けられ、前ストッパ6A4の後部は、クッション性を有する素材(ウレタン樹脂やゴム素材など)で構成されていても良い。
伸縮付勢部6Aにおける後ストッパ6A5は、上述した上下の伸縮ガイド軸6A3それぞれの後端に取り付けられた部材であって、後ストッパ6A5の正面視における面積は、伸縮ガイド軸6A3の断面積や、後述する伸縮バネ部材9A全体としての断面積(尚、伸縮バネ部材9Aを構成する高炭素鋼などの線材の断面積ではない)、後述する伸縮クッション部材6A6の断面積より大きい。
後ストッパ6A5の前面には、保持体4に前方向の力がかかっていない状態(保持体4の通常状態)だけでなく、保持体4に前方向の力がかかって前方へ移動した状態(保持体4の前方移動状態)においても、後述する伸縮バネ部材9Aの後端が当接することとなる。
これによって、伸縮バネ部材9Aが、その付勢力によって後方へ飛び出たり、伸縮ガイド軸6A3が伸縮ガイド6A2の筒部材から抜けたり、後述する伸縮クッション材6A6が伸縮ガイド軸6A3から抜けること等を規制している。
尚、後ストッパ6A5は、後述する移動付勢部6Bの移動ガイド6B1を兼用しているとも言える。
又、後ストッパ6A5も、上下一対の伸縮ガイド軸6A3それぞれの後端面に対して、ネジ等の取付部材によって取り付けられていても良い。
<バネ部材9(伸縮バネ部材9A)>
図4~6に示されたように、伸縮付勢部6Aにおけるバネ部材9(伸縮バネ部材9A)は、上述した後ストッパ6A5の前面と、ガイド支持板6A1の後面の間に伸縮自在に挟まれていると共に、上下一対の伸縮ガイド軸6A3のうち、何れか一方の伸縮ガイド軸6A3(例えば、下の伸縮ガイド軸6A3)に、伸縮自在に外嵌しているバネである。
尚、伸縮バネ部材9Aが伸縮ガイド軸6A3に伸縮自在に外嵌した状態とは、伸縮バネ部材9Aの内部に、伸縮ガイド軸6A3が、当該伸縮バネ部材9Aに対して相対位置変更自在に挿通し、伸縮自在となっている状態とも言える。
このような伸縮バネ部材9Aは、保持体4に前方向の力がかかって前方へ移動した状態(保持体4の前方移動状態)においては、伸縮ガイド軸6A3が伸縮ガイド6A2の筒部材の内部を前方へ移動(摺動)し、後ストッパ6A5がガイド支持板6A1に近づくこととなる(つまり、後述する伸縮部7が縮む)ため、伸縮バネ部材9Aも当然に縮み、この縮んだ距離に比例する後方向への付勢力が、保持体4に対して発生する。
このとき、伸縮付勢部6Aの付勢方向Fは、上述の通り、後方向となるが、これは、伸縮方向Sと略平行な方向(略伸縮方向S’)となっている。
伸縮バネ部材9Aの素材は、クッション性(後方向への付勢力)を有するのであれば、特に限定はないが、例えば、高炭素鋼、炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼、合金鋼などであっても良い。
伸縮付勢部6Aにおける伸縮クッション部材6A6は、上述した伸縮バネ部材9Aの後端側に内嵌し且つ伸縮ガイド軸6A3の後端側に外嵌した筒状のクッション部材である。
尚、伸縮クッション部材6A6が伸縮バネ部材9Aに内嵌し且つ伸縮ガイド軸6A3に外嵌した状態とは、伸縮バネ部材9Aの内部に、伸縮クッション部材6A6が、当該伸縮バネ部材9Aに対して相対位置変更自在に挿通していると共に、伸縮クッション部材6A6の内部に、伸縮ガイド軸6A3が、当該伸縮クッション部材6A6に対して相対位置変更自在に挿通している状態とも言える。
このような伸縮クッション部材6A6は、保持体4に前方向の力がかかって前方へ移動した状態(保持体4の前方移動状態)においては、伸縮ガイド軸6A3が伸縮ガイド6A2の筒部材の内部を前方へ移動(摺動)し、後ストッパ6A5がガイド支持板6A1に近づくこととなる(つまり、後述する伸縮部7が縮む)ため、伸縮クッション部材6A6は、後ストッパ6A5と共に前方へ移動し、最終的には、当該伸縮クッション部材6A6の前端がガイド支持板6A1の後面に当接する。
このとき、伸縮クッション部材6A6は、ガイド支持板6A1に当接(衝突)した衝撃を緩和(低減)することとなる。
伸縮クッション部材6A6は、ガイド支持板6A1に当接(衝突)した衝撃を緩和(低減)するのであれば、何れの素材でも良いが、例えば、所定硬度のウレタン樹脂であったり、ゴム素材などであっても良い。
<移動付勢部6B>
図1、3~6に示されたように、移動付勢部6Bは、上述した付勢部6のうち、後述する移動部8の移動方向Mと略平行な方向(略移動方向M’)を、付勢方向Fに含む付勢部6を意味する。
移動付勢部6Bは、保持体4を、略移動方向M’に沿って付勢することとなる。又、移動付勢部6Bは、保持体4を略移動方向M’に沿って所定の上下位置に留めるように付勢していても良い。
尚、移動付勢部6Bは、保持体4の前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)の凹み内に設けられている。
移動付勢部6Bは、保持体4を略移動方向M’に沿って付勢したり、保持体4を略移動方向M’に沿って所定の上下位置に留めるように付勢しているのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、移動付勢部6Bは、後述する移動部8の移動方向Mと略平行な方向(略移動方向M’)に沿って保持体4を上方へ付勢する上付勢部6B’と、移動部8の移動方向Mと略平行な方向(略移動方向M’)に沿って保持体4を下方へ付勢する下付勢部6B”を有していても良い。
又、移動付勢部6Bは、上述した伸縮付勢部6Aの後端に取り付けられた移動ガイド6B1と、この移動ガイド6B1に上下移動自在に保持された移動ガイド軸6B2と、この移動ガイド軸6B2の上端に取り付けられた上ストッパ6B3と、この上ストッパ6B3と移動ガイド6B1の間で且つ移動ガイド軸6B2に外嵌したバネ部材9(上バネ部材9B’)と、移動ガイド軸6B2の下端に取り付けられた下ストッパ6B4と、この下ストッパ6B4と移動ガイド6B1の間で且つ移動ガイド軸6B2に外嵌したバネ部材9(下バネ部材9B”)を有しているとも言える。
ここでまずは、移動ガイド6B1、移動ガイド軸6B2、上ストッパ6B3、バネ部材9(上バネ部材9B’)、下ストッパ6B4及びバネ部材9(下バネ部材9B”)について、以下に詳解する。
移動付勢部6Bにおける移動ガイド6B1は、後述する移動ガイド軸6B2を、上下移動(上下摺動)自在に保持する部材であって、上下に長い略矩形状の板材における上部と下部が側面視で略コ字型(断面が角張った溝型)となるように後方に屈曲した外屈曲板部材と、この外屈曲板部材の内側で且つ上下に長い略矩形状の板材における上部と下部が側面視で略コ字型(断面が角張った溝型)となるように後方に屈曲した内屈曲板部材と、これら2つの内外屈曲板部材の上部と下部の間に設けられた左右一対の筒部材を有している。
この他、移動ガイド6B1は、上述した筒部材と外屈曲板部材の間にカラー部材を有していたり、保持体4の前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられた取付枠体を有していても良い。
移動ガイド6B1における外屈曲板部材は、その中部の前面に、上述した伸縮付勢部6Aの後端(詳しくは、上述したバネ部材(伸縮バネ部材)9の後端、伸縮クッション材6A6の後端)が当接している。
外屈曲板部材の中部には、上述した上下一対の伸縮ガイド軸6A3のうち、下の伸縮ガイド軸6A3が挿通可能な孔が設けられている。
移動ガイド6B1における内屈曲板部材は、その中部の前面が、上述した外屈曲板部材の中部の後面に対して、その後面に当接した状態で、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
内屈曲板部材の中部には、上述した上下一対の伸縮ガイド軸6A3において後端の径小部だけが挿通可能な孔が設けられている。
内屈曲板部材と外屈曲板部材は、それらの上部同士の間に隙間を有し、それらの下部同士の間にも隙間を有している。
尚、内屈曲板部材及び外屈曲板部材は、上下一対の伸縮ガイド軸6A3それぞれの後端面に対して、ネジ等の取付部材によって取り付けられていても良い。
移動ガイド6B1における左右一対の筒部材は、上端が外屈曲板部材の上部に、下端が外屈曲板部材の下部に取り付けられて、その長手方向が上下方向に略沿っており、筒部材それぞれの内部に、後述する移動ガイド軸6B2が上下移動(上下摺動)自在に挿通される。
左右一対の筒部材は、その下端部がフランジ状に外方突出したツバ部を有しており、このツバ部は、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって、内屈曲板部材の下部に取り付けられていても良い。
この左右一対の筒部材それぞれの上端と外屈曲板部材の上部の間や、左右一対の筒部材それぞれの下端と外屈曲板部材の下部の間に、上述したカラー部材が設けられていても良く、このカラー部材は、ツバ付きであっても構わない。
移動付勢部6Bにおける移動ガイド軸6B2は、その長手方向が、上下方向に略沿った軸部材であって、上述した移動ガイド6B1の左右一対の筒部材の内部(その他、移動ガイド6B1の外屈曲板部材における上部及び下部の孔内や、移動ガイド6B1の内屈曲板部材における上部及び下部の孔内、カラー部材の内部)に、上下移動自在に挿通される。 尚、移動ガイド軸6B2は、左右一対の合計2本だけでなく、1本だけであったり、3本以上であっても良い。
移動付勢部6Bにおける上ストッパ6B3は、上述した左右一対の移動ガイド軸6B2それぞれの上端に取り付けられた部材であって、上ストッパ6B3の平面視における面積は、移動ガイド軸6B2の断面積や、後述するバネ部材9(上バネ部材9B’)全体としての断面積(尚、上バネ部材9B’を構成する高炭素鋼などの線材の断面積ではない)より大きい。
上ストッパ6B3の下面には、常に、後述する上バネ部材9B’の上端が当接することとなる。
これによって、バ上バネ部材9B’が、その付勢力によって上方へ飛び出たり、移動ガイド軸6B2が移動ガイド6B1の筒部材から抜けること等を規制している。
尚、上ストッパ6B3は、左右一対の移動ガイド軸6B2それぞれの上端面に対して、ネジ等の取付部材によって取り付けられている。
上ストッパ6B3は、後述する下ストッパ6B4と共に、上述した保持体4の前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)に対して、直接又は上述した取付枠体を介して、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
<バネ部材9(上バネ部材9B’)>
図3~6に示されたように、移動付勢部6Bにおけるバネ部材9(上バネ部材9B’)は、上述した上ストッパ6B3の下面と、移動ガイド6B1の外屈曲板部材における上部の上面の間に伸縮自在に挟まれていると共に、左右一対の移動ガイド軸6B2の両方に、伸縮自在に外嵌しているバネである。
尚、上バネ部材9B’が移動ガイド軸6B2に伸縮自在に外嵌した状態とは、上バネ部材9B’の内部に、移動ガイド軸6B2が、当該上バネ部材9B’に対して相対位置変更自在に挿通し、伸縮自在となっている状態とも言える。
このような上バネ部材9B’は、保持体4に下方向の力がかかって下方へ移動した状態(保持体4の下方移動状態)においては、移動ガイド軸6B2が移動ガイド6B1の筒部材の内部を下方へ移動(摺動)し、上ストッパ6B3が、移動ガイド6B1の外屈曲板部材の上部に近づくこととなる(つまり、後述する移動部8が下方移動する)ため、上バネ部材9B’は縮み、この縮んだ距離に比例する上方への付勢力が、保持体4に対して発生する。
このとき、移動付勢部6Bの付勢方向Fは、上述の通り、上方となるが、これは、移動方向Mと略平行な方向(略移動方向M’)となっている。
上バネ部材9B’の素材は、クッション性(上方への付勢力)を有するのであれば、特に限定はないが、例えば、高炭素鋼、炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼、合金鋼などであっても良い。
移動付勢部6Bにおける下ストッパ6B4は、上述した左右一対の移動ガイド軸6B2それぞれの下端に取り付けられた部材であって、下ストッパ6B4の平面視における面積は、移動ガイド軸6B2の断面積や、後述するバネ部材9(下バネ部材9B”)全体としての断面積(尚、下バネ部材9B”を構成する高炭素鋼などの線材の断面積ではない)より大きい。
下ストッパ6B4の上面には、常に、後述する下バネ部材9B”の下端が当接することとなる。
これによって、下バネ部材9B”が、その付勢力によって下方へ飛び出たり、移動ガイド軸6B2が移動ガイド6B1の筒部材から抜けること等を規制している。
尚、下ストッパ6B4は、左右一対の移動ガイド軸6B2それぞれの下端面に対して、ネジ等の取付部材によって取り付けられている。
下ストッパ6B4は、上述した上ストッパ6B3と共に、上述した保持体4の前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)に対して、直接又は上述した取付枠体を介して、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
<バネ部材9(下バネ部材9B”)>
図3~6に示されたように、移動付勢部6Bにおけるバネ部材9(下バネ部材9B”)は、上述した下ストッパ6B4の上面と、移動ガイド6B1の外屈曲板部材における下部の下面の間に伸縮自在に挟まれていると共に、左右一対の移動ガイド軸6B2の両方に、伸縮自在に外嵌しているバネである。
尚、下バネ部材9B”が移動ガイド軸6B2に伸縮自在に外嵌した状態とは、下バネ部材9B”の内部に、移動ガイド軸6B2が、当該下バネ部材9B”に対して相対位置変更自在に挿通し、伸縮自在となっている状態とも言える。
このような下バネ部材9B”は、保持体4に上方向の力がかかって上方へ移動した状態(保持体4の上方移動状態)においては、移動ガイド軸6B2が移動ガイド6B1の筒部材の内部を上方へ移動(摺動)し、下ストッパ6B4が、移動ガイド6B1の外屈曲板部材の下部に近づくこととなる(つまり、後述する移動部8が上方移動する)ため、下バネ部材9B”は縮み、この縮んだ距離に比例する下方への付勢力が、保持体4に対して発生する。
このとき、移動付勢部6Bの付勢方向Fは、上述の通り、下方となるが、これは、移動方向Mと略平行な方向(略移動方向M’)となっている。
下バネ部材9B”の素材は、クッション性(下方への付勢力)を有するのであれば、特に限定はないが、例えば、高炭素鋼、炭素鋼(ピアノ線)、ステンレス鋼、合金鋼などであっても良い。
<上付勢部6B’>
図3~6に示されたように、上付勢部6B’は、後述する移動部8の移動方向Mと略平行な方向(略移動方向M’)に沿って保持体4を上方へ付勢する付勢部6である。
上付勢部6B’は、上述した移動ガイド6B1、移動ガイド軸6B2、上ストッパ6B3及びバネ部材9(上バネ部材9B’)から構成されるとも言える。
<下付勢部6B”>
図3~6に示されたように、下付勢部6B”は、後述する移動部8の移動方向Mと略平行な方向(略移動方向M’)に沿って保持体4を下方へ付勢する付勢部6である。
下付勢部6B”は、上述した移動ガイド6B1、移動ガイド軸6B2、下ストッパ6B4及びバネ部材9(下バネ部材9B”)を有しているとも言える。
このような上付勢部6B’や下付勢部6B”(又は、ここまで述べた移動ガイド6B1、移動ガイド軸6B2、上ストッパ6B3、バネ部材9(上バネ部材9B’)、下ストッパ6B4及びバネ部材9(下バネ部材9B”))を有することによって、移動付勢部6Bは、保持体4を略移動方向M’に沿って所定の上下位置に留めるように付勢しているとも言える。
<伸縮部7>
図1、3~6に示されたように、伸縮部7は、前後方向に伸縮して保持体4を前後移動させる部分であり、伸縮部7の伸縮方向Sとは、前後方向であると言える。
伸縮部7は、前後方向に伸縮して保持体4を前後移動させるのであれば、支持材5の何れ箇所に設けられていても良いが、例えば、上述した支持アーム52に設けられていても良く、この場合、伸縮部7の伸縮方向Sは、支持アーム52の長手方向であり、伸縮部7によって、当該支持アーム52の長さ自体が伸び縮みするとも言える。
伸縮部7は、上述した伸縮付勢部6Aのうち、バネ部材9(伸縮バネ部材9A)を除く部分であるとも言え、又は、伸縮付勢部6Aそのものであるとも言える。
尚、本発明における「前後方向」とは、上述したように、前後方向(例えば、XYZ空間におけるX軸方向)のみを意味する他、当該方向が、前後方向(X軸方向)に加えて上下方向(Z軸方向)や更に左右方向(Y軸方向)の成分も含む場合、当該方向が、上下方向や左右方向より前後方向に近ければ(当該方向とX軸との成す角が、当該方向とZ軸との成す角や当該方向とY軸との成す角より小さければ)、本発明における「前後方向」を意味する。
<移動部8>
図1、3~6に示されたように、移動部8は、保持体4を上下移動可能とする部分であり、移動部8の移動方向Mとは、上下方向であると言える。
移動部8は、保持体4を上下移動可能とするのであれば、支持材5の何れの箇所に設けられていても良いが、例えば、上述した支持アーム52に設けられていても良い。
移動部8は、上述した移動付勢部6Bのうち、バネ部材9(上バネ部材9B’及び下バネ部材9B”)を除く部分であるとも言え、又は、移動付勢部6Bそのものであるとも言える。
尚、本発明における「上下方向」とは、上述したように、上下方向(例えば、XYZ空間におけるZ軸方向)のみを意味する他、当該方向が、上下方向(Z軸方向)に加えて前後方向(X軸方向)や更に左右方向(Y軸方向)の成分も含む場合、当該方向が、前後方向や左右方向より上下方向に近ければ(当該方向とZ軸との成す角が、当該方向とZ軸との成す角や当該方向とX軸との成す角より小さければ)、本発明における「上下方向」を意味する。
<カバー部10>
図1、3~6に示されたように、カバー部10は、上述した付勢部6におけるバネ部材9を覆う部分である。
カバー部10は、1つの運動補助装置1において付勢方向Fが互いに略直交した付勢部6少なくとも2つのバネ部材9のうち、何れか1つのバネ部材9を覆っても良いが、全てのバネ部材9を覆っても構わない。
特に、付勢部6が伸縮付勢部6Aや移動付勢部6Bを有している(支持材5が伸縮部7や移動部8を有している)場合、カバー部10は、上述した伸縮バネ部材9A、上バネ部材9B’及び下バネ部材9B”のうち、何れか1つのみを覆ったり、何れか2つを覆ったり、3つ全てを覆っても良い。
尚、上述したように、保持体4の前面における凹みは、側面視において(平面視や底面視においても)、移動付勢部6B(上付勢部6B’と下付勢部6B”)のバネ部材9(上バネ部材9B’、下バネ部材9B”)の少なくとも一部を覆っていることから、この凹みも、カバー部10であるとも言える。
以下は、カバー部10のうち、伸縮付勢部6Aを覆っているものを主に述べる。
カバー部10は、伸縮付勢部6Aのみを覆っているのであれば、何れの構成であっても良いが、例えば、上述した支持アーム52のように、断面略矩形状の筒部材であって、支持アーム52の長手方向に略沿って、保持体4の前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)から前下方へ延設されていても構わない。
カバー部10は、支持アーム52に対して前後摺動自在に支持アーム52の外側に嵌っている(外嵌している)とも言える。
カバー部10は、保持体4の前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)に対して、直接又は上述した取付枠体を介して、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられていても良い。
尚、カバー部10が伸縮付勢部6Aのみを覆っている場合は、伸縮付勢部6Aが支持アーム52(支持材5)の後部に内蔵されているとも言える。
<転倒抑制部材(手摺り状物等)60>
図1、2に示すように、転倒抑制部材60は、運動補助装置1で運動中の使用者Uが転倒することを抑制するものであって、例えば、手摺り状であったり、その他、ボード状(板状)やネット状のもの等の他、保持体4に設けた上述のベルト状の部材など使用者Uの転倒を抑制できるのであれば、何れの構成であっても良い。
以下は、転倒抑制部材60は手摺り状であるとして述べる。
転倒抑制部材60は、左右一対に設けられた手摺り状物であって、左右それぞれが、本体3の本体フレーム枠30の取付片37から、左右外方へ所定距離だけ延設した後に、上方へ所定距離だけ一旦延設して前上方へ所定距離だけ延設した後、左右内方へ支持材5の支持フレーム枠50における上連結材54aの取付部材まで所定距離だけ延設されている。
左右一対の転倒抑制部材(手摺り状物)60は、その下端が本体3の本体フレーム枠30の取付片37にネジ等の取付部材によって取り付けられ、その上端が支持材5の支持フレーム枠50における上連結材54aの取付部材にネジ等の取付部材によって取り付けられている。
転倒抑制部材(手摺り状物)60は、その後端の前後位置が、保持体4の当接面4aと略同じ位置か、若干後寄りの位置である。
このような高さや前後位置である転倒抑制部材(手摺り状物)60により、使用者Uが、運動補助装置1で運動している時(つまり、保持体4で使用者Uの胴体部を前方から当接して保持している時)には、使用者Uが、転倒抑制部材(手摺り状物)60の後部を把持し易くなると言える。
このような転倒抑制部材(手摺り状物)60における左右の手摺り状物の間の距離(間隔)は、使用者Uが運動補助装置1で運動している際に支障がなければ、何れの値でも良いが、例えば、600mm以上1100mm以下、好ましくは700mm以上1000mm以下、更に好ましくは750mm以上900mm以下(834mmなど)であっても良い。
転倒抑制部材(手摺り状物)60の大きさのうち、その上下長さも、特に制限はないが、例えば、700mm以上2300mm以下、好ましくは800mm以上2100mm以下、更に好ましくは900mm以上1900mm以下(1415mmなど)でも良い。
転倒抑制部材(手摺り状物)60下端から載置面までの距離も、特に制限はないが、例えば、その上下長さは、特に制限はないが、例えば、0mm以上100mm以下、好ましくは0mm以上60mm以下、更に好ましくは5mm以上40mm以下(22mmなど)でも良い。
転倒抑制部材(手摺り状物)60の太さも、特に制限はないが、使用者Uが把持できる太さであれば良い。
<運動補助装置1の変形例>
図15~26には、本発明の第1実施形態の変形例に係る運動補助装置1が示されている。
この変形例において第1実施形態と最も異なるのは、支持材5において、カバー部10(より厳密には、伸縮付勢部6Aのバネ部材9(伸縮バネ部材9A)を覆っているカバー部10)を有していない点であり、その他、本体3、保持体4、支持材5そのもの、付勢部6、台軸12、台調整部13及び転倒抑制部材60等の形状や構成が、第1実施形態とは異なっている。
<支持材5の変形例(カバー部10なし)>
図15、16、19、20に示したように、支持材5の変形例は、第1実施形態と同様に、保持体4を本体3の上方に配設する部材であって、保持体4を支持し、本体3と保持体4との間を繋ぐものであるとも言える。
支持材5の変形例は、付勢部6、伸縮部7、移動部8を有しているものの、カバー部10は有していない。
その他、支持材5の変形例は、支持フレーム枠50の連結材54のうち上連結材54aにおける屈曲板材の後部が、後下方に屈曲するのみとなっており、屈曲した部分の長さも短くなっている。
支持材5の変形例は、高さ調整部51の調整フレーム枠56における上ガイド56aのみが調整ネジ57(特に、ネジ部分)に螺合し、下ガイド56bは調整ネジ57に螺合していない。
支持材5の変形例は、支持アーム52が、高さ調整部51の後面から後上方へ延設するほど先細る断面略矩形状となっており、この先細った後端側に、付勢部6を介して、保持体4が取り付けられる。
尚、図15、16における支持材5の高さ調整部51は、低い位置に調整されており、子供など、使用者Uの身長が低い場合や身体が小さい場合などでも、高さ調整部51によって、保持体4の高さを調整することで、使用が可能となる。
その他の支持材5の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
<本体3の変形例>
図15、16、21~26に示したように、本体3の変形例も、第1実施形態と同様に、台状体2を下方から支持するものである。
本体3の変形例は、本体フレーム枠30における取付片37の代わりに、本体フレーム枠30(左右の本体フレーム34)の左右外方面における前後方向中途部(略中央から若干後方位置)から、それぞれ左右外方へ所定距離だけ突出した支持部37’が設けられている。
この支持部37’は、この上面に後述する転倒抑制部材(手摺り状物等)60の変形例の下端が、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられる。
支持部37’の上面に転倒抑制部材(手摺り状物等)60の変形例の下端が取り付けられるのであれば、その構成は特に限定されないが、例えば、本体フレーム枠30における中連結材35cや後連結材35dと同様に、中空状の角柱であって、その断面は、上下に長い矩形状に形成されていても良い。
本体3の変形例は、本体フレーム枠30の後面部材36が、第1実施形態のように、後面板36aとガイド部材36bに分かれておらず、1枚の板材で構成され、この1枚の板材に左右方向に長い略矩形状の長孔が設けられ、この長孔における左右下角は、更に下方へ略U字状に切り欠かれている(図26参照)。 このように、後面部材36に長孔が設けられた構成であるため、この長孔に対して、後述する台調整部13の変形例における調整レバー17で最も細い略棒状の係止部17cを挿通させることとなる。
尚、本体3の変形例における本体ストッパ38は、1枚の板材である後面部材36における上端の屈曲部となる。
本体3の変形例は、アジャストネジ(ネジ脚)32が、本体3の前部及び後部における角部の下面だけでなく、上述した支持部37’の下面にも設けられている。
尚、本体3の変形例におけるアジャストネジ32の直径は、第1実施形態におけるアジャストネジ32の直径より小さくても良い。
本体3の変形例は、キャスタ(脚車)33や、このキャスタ33を取り付けるための連結部材39を有していない。
その他の本体3の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
<保持体4の変形例>
図15~18に示したように、保持体4の変形例も、第1実施形態と同様に、本体3の上方に配設されたパット状の部材であって、使用者Uの胴体部を前方から当接して保持する。
保持体4の変形例も、本体3の変形例に支持材5の変形例を介して配設されている。
保持体4の変形例は、その前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)において、凹みを有しておらず、略平坦であるため、この平坦な前面に、後述する付勢部6の変形例等が取り付けられることとなる。
尚、保持体4の変形例において、その前面には、側面視において、移動付勢部6B(上付勢部6B’と下付勢部6B”)のバネ部材9(上バネ部材9B’、下バネ部材9B”)の少なくとも一部を覆っている左右一対の立設片があることから、これら左右一対の立設片が、カバー部10であるとも言える。
その他の保持体4の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
<付勢部6の変形例>
図15、17、18に示したように、付勢部6の変形例も、第1実施形態と同様に、支持材5に、保持体4を付勢するように且つその付勢方向Fが互いに略直交するように、少なくとも1つずつ設けられており、これを換言すると、付勢部6の変形例も、上述した支持材5に少なくとも2つ設けられており、その少なくとも2つの付勢部6の変形例は、上述した保持体4を付勢する付勢方向Fが互いに略直交しているとも言える。
2つの付勢部6変形例も、付勢方向Fが互いに略直交しているのであれば、その付勢方向Fは特に限定されないが、例えば、付勢部6の変形例の付勢方向Fには、後述する伸縮部7の伸縮方向Sと略平行な方向S’と、後述する移動部8の移動方向Mと略平行な方向M’が含まれると同時に、左右方向が含まれなくても良い。
2つの付勢部6の変形例も、付勢方向Fが互いに略直交しているのであれば、その構成は特に限定されないが、例えば、付勢部6の変形例は、後述する伸縮付勢部6Aと移動付勢部6Bを有していても良い。
付勢部6の変形例も、主に、バネ部材9を用いているとして述べる。
付勢部6の変形例は、伸縮付勢部6Aにおける伸縮ガイド6A2には、略コ字型板部材が設けられておらず、伸縮ガイド6A2における筒部材も、下の1つのみで、その筒部材の形状も、その後端部がフランジ状に外方突出したツバ部を有している。
付勢部6の変形例は、伸縮付勢部6Aにおける前ストッパ6A4には、その後部におけるクッション性を有する素材が下部のみに設けられている。
付勢部6の変形例は、伸縮付勢部6Aにおける伸縮クッション材6A6を有していない。
その他の付勢部6の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
<台軸12の変形例>
図15、16、21、22に示したように、台軸12の変形例は、第1実施形態と同様に、台状体2を本体3に対して上下揺動自在に枢支するものであって、台状体2を本体3に対して上下揺動自在に枢支するのであれば、何れの構成でも良いが、例えば、蝶番12’を用いた構成であっても構わない。
台軸12である蝶番12’の変形例は、第1実施形態の蝶番12’とは、台状体2や本体3に対する取付け方が異なっている。
蝶番12’の変形例は、軸受部12b’が下方となる向きに、一対の羽根部12a’が側面視で略一直線状となるように開いた状態で、台状体2と本体3に亘って、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられている。
その他の台軸12(蝶番12’)の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
<台調整部13の変形例>
図15、21~26に示したように、台調整部13の変形例は、第1実施形態と同様に、台状体2と本体3との間に設けられ、台状体2の上下揺動幅を調整するものである。
台調整部13の変形例は、スライド部材14に、スライドクッション部材14aだけでなく、スライドバネ部材14cも立設しており、このスライドバネ部材14cの上端が、スライド部材14のスライド位置によって、台状体2の下面のうち、台フレーム枠20における中連結材23bの下面、又は、踏み面部材21の下面と、実際に当接することとなり、スライドバネ部材14cの上端と、台状体2の下面との当接位置が変更される(変化する)とも言える(尚、スライドバネ部材14cの立設高さより、スライドクッション部材14aの立設高さの方が高ければ、第1実施形態と同様に、スライドクッション部材14aの上端と、台状体2の下面との当接位置が変更される(変化する)とも言える)。
台調整部13の変形例においても、この当接位置の変更によって、台状体2の上下揺動幅を調整することとなる。
更に、このスライドバネ部材14cの内部に、当該スライドバネ部材14cと平面視で同心円状となるように、スライドクッション部材14aが配置されている。
尚、台調整部13の変形例において、スライドバネ部材14cの立設高さは、台バネ部材18より低くても良い。
台調整部13の変形例は、スライド部材14における左右端部が、第1実施形態よりも上方に(上述したスライドバネ部材14cと略同じ高さまで)正面視で略直角に屈曲した(立設した)立設片を有しており、この立設片の側面視は、略矩形状における前上角が斜めに大きく切り欠かれ、後上角が略矩形状に切り欠かれており、全体として略矢印の半分状に形成されている。
台調整部13の変形例においては、スライド部材14は、左右の押え部材15cを有していない。
台調整部13の変形例は、調整レバー17(レバー本体17a)の先端側に略棒状の係止部17cは設けられているものの、更にこの係止部17cの先端側に把持部17dは設けられていない。
このように先端側に把持部17dが設けられていないため、上述した本体3の変形例における後面部材36の長孔に対して、台調整部13の変形例における調整レバー17の係止部17cを挿通させることが可能となる。
その他の台調整部13の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
<転倒抑制部材(手摺り状物等)60の変形例>
図15、16に示したように、転倒抑制部材60の変形例は、第1実施形態と同様に、運動補助装置1で運動中の使用者Uが転倒することを抑制するものである。
転倒抑制部材60の変形例も、左右一対に設けられた手摺り状物であるが、この転倒抑制部材(手摺り状物)60の変形例は、その下端部が、本体3の本体フレーム枠30の取付片37ではなく、上述した本体3の変形例における本体フレーム枠30の支持部37’の上面にネジ等の取付部材によって取り付けられている。
よって、転倒抑制部材(手摺り状物)60の変形例では、第1実施形態とは異なり、本体3の本体フレーム枠30の取付片37から、左右外方へ所定距離だけ延設した部分が存在しない。
その他の転倒抑制部材60の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
又、その他の運動補助装置1の構成、作用効果及び使用態様は、第1実施形態と同様である。
<その他>
本発明は、前述した実施形態に限定されるものではない。運動補助装置1等の各構成又は全体の構造、形状、寸法などは、本発明の趣旨に沿って適宜変更することが出来る。
運動補助装置1は、運動中の使用者Uが視認できる位置に、運動時間(トレーニング時間)と休憩時間(インターバル時間)のタイマー機能などを有したトレーニング用タイマーが、取り付けられていても良く、このタイマーは、トレーニング時間やインターバル時間を調整可能な構成でも良い。
運動補助装置1は、表示部を有していても良く、この表示部は、保持体4の支持材5(支持フレーム枠50の上端等)に設けられていても構わない。
表示部は、運動補助装置1で使用者Uが行えるメニューを表示したり、使用者Uの体重、性別、年齢等のパーソナルデータ(属性)を入力したり、TV視聴や音楽再生などを制御する構成としても良い。
表示部は、台状体2の位置や、保持体4の高さなどを電動等で変更可能である場合には、表示部におけるメニュー画面から、使用者Uの体格、体力等に応じて、台状体2の可動範囲(負荷調整)や、保持体4の高さ位置を調整する調整画面に移ることとしても良い。
尚、表示部は、タッチパネル(タッチボタン)で構成されていても良く、表示部のタッチボタンを操作することによって、台状体2の位置(ベースポジション)や、保持体4の位置(パッドポジション)、台状体2の踏み面2aの傾斜や、ジョギング、ランニング、ダッシュ等の動作の選択や、実動作の時間を入力で調整できる。
表示部は、入力された使用者Uのパーソナルデータに基づき、使用者Uに適した値(台状体2の位置や、保持体4の高さ、使用者U自体の前傾角度、移動速度、移動距離)を計算する演算部が内蔵されていても構わない。
尚、表示部には、使用者Uのパーソナルデータを記憶したUSBを差し込むUSBポートを備えていても良く、この場合には、USBからパーソナルデータを読み取ったり、演算部で計算したトータル距離や、総消費カロリーなどをUSBに記録しても良い。
運動補助装置1は、携帯電話の充電器やドリンクホルダを備えていても良い。
運動補助装置1は、水平器を有していても良く、この水平器は、運動補助装置1がその設置面に対して水平であるかを確認する器具であって、気泡管水平器、レーザー水平器、デジタル式など何れのものでも構わない。
運動補助装置1は、台状体2や本体3、保持体4、支持材5、少なくとも2つの付勢部6は有するものの、伸縮部7や移動部8、カバー部10、クッション部11を有していなかったり、台軸12を有していなかったり(つまり、台状体2が上下揺動しなかったり)、台調整部13、転倒抑制部材(手摺り状物等)60等を有していなくとも良い。
その他、運動補助装置1は、台状体2や本体3、保持体4、支持材5、台軸12、台調整部13は有するものの、付勢部6や伸縮部7、移動部8、カバー部10、クッション部11、転倒抑制部材(手摺り状物等)60等を有していなくとも良い。
台状体2は、上述した台フレーム枠20と踏み面部材21を有する構成であっても良いが、台フレーム枠20上に設けられ且つ踏み面部材21を上面に備えた踏み面枠を有する構成であっても良い。
支持材5は、高さ調整部51を有さなくとも良い。
支持材5は、その支持アーム52の後端側に、付勢部6や伸縮部7、移動部8が設けられていたが、支持アーム52の長手方向中途部や、支持アーム52の前端側(基端側)等に、付勢部6や伸縮部7、移動部8が設けられていても良い。
少なくとも2つの付勢部6において互いに略直交する付勢方向Fは、ここまで詳解したように、前後方向(伸縮部7の伸縮方向Sと略平行な方向(略伸縮方向S’))と、上下方向(移動部8の移動方向Mと略平行な方向(略移動方向))であっても良いが、前後方向と左右方向であったり、上下方向と左右方向であっても良く、更には、前後方向と上下方向と左右方向であっても構わない(この場合は、互いに略直交する付勢部6を3つ有していることとなる)。
尚、本発明における「左右方向」とは、左右方向(例えば、XYZ空間におけるY軸方向)のみを意味する他、当該方向が、左右方向(Y軸方向)に加えて上下方向(Z軸方向)や更に前後方向(X軸方向)の成分も含む場合、当該方向が、上下方向や前後方向より左右方向に近ければ(当該方向とY軸との成す角が、当該方向とZ軸との成す角や当該方向とX軸との成す角より小さければ)、本発明における「左右方向」を意味する。
伸縮付勢部6Aにおけるバネ部材9(伸縮バネ部材9A)は、上述では、上下一対の伸縮ガイド軸6A3のうち、下の伸縮ガイド軸6A3のみに伸縮自在に外嵌していたが、上下両方の伸縮ガイド軸6A3に伸縮自在に外嵌していたり、上の伸縮ガイド軸6A3のみに伸縮自在に外嵌していても良い。
移動付勢部6Bでは、上ストッパ6B3と下ストッパ6B4がそれぞれ別体であったとも言えるが、上ストッパ6B3と下ストッパ6B4が、上述した取付枠体の上部と下部であっても良く、この場合、この取付枠体が、保持体4の前面(当接面4aとは反対側の面、又は、裏面)に、ネジ等の取付部材(又は、両面テープ等の貼付部材や接着剤など)によって取り付けられることとなる。
カバー部10は、移動付勢部6Bにおける上バネ部材9B’や下バネ部材9B”を覆うため、保持体4の前面に設けられた凹みを覆う部材(板材)等を有していても良い。
台調整部13は、上述では、台バネ部材18と台クッション部材19の両方を有していたが、何れか一方のみを有していても良い。
台調整部13におけるスライドクッション部材14aや台クッション部材19は、上述したように、クッション性を有するウレタン樹脂などの素材であったが、エアシリンダ部材やオイルシリンダ部材、モータ等の駆動源を有した付勢装置などの機械部材であったり、これらの部材と、ウレタン樹脂などの素材を組み合わせたものであっても良い。
本発明に係る運動補助装置は、走る(ランニング)、歩く(ウォーキング)等の実動作に限りなく近い動作(リアル動作)を、使用者にさせることが可能なだけでなく、その他の陸上競技(走り幅跳びや走り高跳び、三段跳び、棒高跳びなど)における踏切り時の実動作の習得や、使用者の股関節のストレッチにも利用可能である。
1 運動補助装置
2 台状体
3 本体
4 保持体
5 支持材
6 付勢部
6A 伸縮付勢部
6B 移動付勢部
6B’ 上付勢部
6B” 下付勢部
7 伸縮部
8 移動部
9 バネ部材
10 カバー部
11 クッション部
12 台軸
13 台調整部
14 スライド部材
U 使用者
F 付勢部の付勢方向
S 伸縮部の伸縮方向
M 移動部の移動方向

Claims (8)

  1. 使用者(U)が踏む台状体(2)と、この台状体(2)を下方から支持する本体(3)と、この本体(3)の上方に配設された保持体(4)を有し、この保持体(4)で使用者(U)の胴体部を前方から当接して保持する運動補助装置であって、
    前記保持体(4)は、前記本体(3)に支持材(5)を介して配設され、
    この支持材(5)は、前記保持体(4)を付勢し且つその付勢方向(F)が互いに略直交した付勢部(6)を少なくとも1つずつ有し
    前記支持材(5)は、前後方向に伸縮して前記保持体(4)を前後移動させる伸縮部(7)と、前記伸縮部(7)の伸縮方向(S)と略平行な方向を付勢方向(F)に含む付勢部(6)である伸縮付勢部(6A)を有し、
    前記伸縮付勢部(6A)は、前記支持材(5)の後端に取り付けられるガイド支持板(6A1)と、前記ガイド支持板(6A1)の前面に取り付けられた伸縮ガイド(6A2)と、前記伸縮ガイド(6A2)に前後移動自在に保持された伸縮ガイド軸(6A3)と、前記伸縮ガイド軸(6A3)の前端側に取り付けられた前ストッパ(6A4)と、前記伸縮ガイド軸(6A3)の後端側に取り付けられた後ストッパ(6A5)を有し、
    前記前ストッパ(6A4)は、前記伸縮付勢部(6A)の付勢力によって、前記保持体(4)に前方向の力がかかっていない通常状態では、前記前ストッパ(6A4)の後面が、前記伸縮ガイド(6A2)に当接して、前記通常状態においては、前記保持体(4)が、所定の前後位置から更に後方へ移動することを規制し ていることを特徴とする運動補助装置。
  2. 使用者(U)が踏む台状体(2)と、この台状体(2)を下方から支持する本体(3)と、この本体(3)の上方に配設された保持体(4)を有し、この保持体(4)で使用者(U)の胴体部を前方から当接して保持する運動補助装置であって、
    前記保持体(4)は、前記本体(3)に支持材(5)を介して配設され、
    この支持材(5)は、前記保持体(4)を付勢し且つその付勢方向(F)が互いに略直交した付勢部(6)を少なくとも1つずつ有し
    前記支持材(5)は、前記保持体(4)を上下移動可能とする移動部(8)と、前記移動部(8)の移動方向(M)と略平行な方向を付勢方向(F)に含む付勢部(6)である移動付勢部(6B)を有し、
    前記移動付勢部(6B)が、前記保持体(4)の前面側に取り付けられた移動ガイド(6B1)と、前記移動ガイド(6B1)に上下移動自在に保持された移動ガイド軸(6B2)と、前記移動ガイド軸(6B2)の上端に取り付けられた上ストッパ(6B3)と、前記上ストッパ(6B3)と前記移動ガイド(6B1)の間で且つ前記移動ガイド軸(6B2)に外嵌した上バネ部材(9B’)と、前記移動ガイド軸(6B2)の下端に取り付けられた下ストッパ(6B4)と、前記下ストッパ(6B4)と前記移動ガイド(6B1)の間で且つ前記移動ガイド軸(6B2)に外嵌した下バネ部材(9B”)を有することによって、
    前記移動付勢部(6B)は、前記保持体(4)を所定の上下位置に留めるように付勢し ていることを特徴とする運動補助装置。
  3. 前記台状体(2)は、前記本体(3)に台軸(12)で上下揺動自在に枢支され、
    前記台状体(2)を上方へ付勢するバネ部材を有さず、
    前記台状体(2)の下面に上端が当接し、且つ、前記台状体(2)の下面との当接位置が変更されず、且つ、その素材がウレタン樹脂及び/又はゴム素材である台クッション部材 を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載載の運動補助装置。
  4. 前記台状体(2)は、前記本体(3)に台軸(12)で上下揺動自在に枢支され、
    前記台状体(2)の上下揺動幅を調整する台調整部を有していないことを特徴とする請求項1又は2に記載の運動補助装置。
  5. 前記支持材(5)は、前記本体(3)の前部上面に立設され、且つ、前記本体(3)に対して揺動せず、
    前記支持材(5)は、前記本体(3)の前部上面に、取付部材と貼付部材と接着剤のうち少なくとも1つによって取り付けられ、且つ、前記本体(3)とは別の部材であることを特徴とする請求項1~4の何れか1項に記載の運動補助装置。
  6. 使用者(U)が踏む台状体(2)と、この台状体(2)を下方から支持する本体(3)と、この本体(3)の上方に配設された保持体(4)を有し、この保持体(4)で使用者(U)の胴体部を前方から当接して保持する運動補助装置であって、
    前記保持体(4)は、前記本体(3)に支持材(5)を介して配設され、
    この支持材(5)は、前記保持体(4)を付勢し且つその付勢方向(F)が互いに略直交した付勢部(6)を少なくとも1つずつ有し
    前記台状体(2)は、前記本体(3)に台軸(12)で上下揺動自在に枢支され、
    前記台状体(2)の上下揺動幅を調整する台調整部を有さず、
    前記支持材(5)は、前記本体(3)の前部上面に立設され、且つ、前記本体(3)に対して揺動せず、
    前記支持材(5)は、前記本体(3)の前部上面に、取付部材と貼付部材と接着剤のうち少なくとも1つによって取り付けられ、且つ、前記本体(3)とは別の部材であ ることを特徴とする運動補助装置。
  7. 前記支持材(5)は、柱状部材であり、
    前記柱状部材の支持材(5)は、支持フレーム枠(50)を有し、
    前記支持フレーム枠(50)は、上下に延びる左右の支持フレーム(53)と、前記左右の支持フレーム(53)の間を連結する上連結材(54a)及び下連結材(54b)と、前記左右の支持フレーム(53)及び前記下連結材(54b)の下端部に取り付けられた支え部材(55)を有し、
    前記支え部材(55)は、前記下連結材(54b)を前方から支える前支え板(55a)を有し、
    前記前支え板(55a)は、その後面が、前記下連結材(54b)の前面における左右方向略中央位置に取り付けられていることを特徴とする請求項5又は6に記載の運動補助装置。
  8. 使用者(U)が踏む台状体(2)と、この台状体(2)を下方から支持する本体(3)と、この本体(3)の上方に配設された保持体(4)を有し、この保持体(4)で使用者(U)の胴体部を前方から当接して保持する運動補助装置であって、
    前記保持体(4)は、前記本体(3)に支持材(5)を介して配設され、
    この支持材(5)は、前記保持体(4)を付勢し且つその付勢方向(F)が互いに略直交した付勢部(6)を少なくとも1つずつ有し
    前記支持材(5)は、前記本体(3)の前部上面に立設され、且つ、前記本体(3)に対して揺動せず、
    前記支持材(5)は、前記本体(3)の前部上面に、取付部材と貼付部材と接着剤のうち少なくとも1つによって取り付けられ、且つ、前記本体(3)とは別の部材であり、
    前記支持材(5)は、柱状部材であり、
    前記柱状部材の支持材(5)は、支持フレーム枠(50)を有し、
    前記支持フレーム枠(50)は、上下に延びる左右の支持フレーム(53)と、前記左右の支持フレーム(53)の間を連結する上連結材(54a)及び下連結材(54b)と、前記左右の支持フレーム(53)及び前記下連結材(54b)の下端部に取り付けられた支え部材(55)を有し、
    前記支え部材(55)は、前記下連結材(54b)を前方から支える前支え板(55a)を有し、
    前記前支え板(55a)は、その後面が、前記下連結材(54b)の前面における左右方向略中央位置に取り付けられ ていることを特徴とする運動補助装置。
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