JP7100576B2 - 睡眠障害呼吸のためのスクリーナー - Google Patents

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Description

本出願は、米国仮特許出願第62/205,823号(出願日:2015年8月17日)の出願日の恩恵を主張する。本明細書中、同文献の開示内容を参考のため援用する。
1. 技術の背景
1.1 技術分野
本技術は、呼吸関連疾患の検出、診断および予防のうち1つ以上に関する。本技術はまた、医療装置、デバイス、システムおよびその用途に関する。
1.2 関連技術の説明
1.2.1 ヒトの呼吸器系およびその疾患
身体の呼吸器系は、ガス交換を促進させる。鼻および口腔は、患者の気道への入口を形成する。
これらの気道は、一連の分岐する管を含み、これらの管は、肺の奥深くに進むほど狭く、短くかつ多数になる。肺の主要な機能はガス交換であり、空気から酸素を静脈血中へ取り入れさせ、二酸化炭素を退出させる。気管は、右および左の主気管支に分かれ、これらの主気管支はさらに分かれて、最終的に終末細気管支となる。気管支は、伝導のための気道を構成するものであり、ガス交換には関与しない。気道がさらに分割されると呼吸細気管支となり、最終的には肺胞となる。肺の肺胞領域においてガス交換が行われ、この領域を呼吸ゾーンと呼ぶ。以下を参照されたい:「Respiratory Physiology」, by John B. West, Lippincott Williams & Wilkins, 9th edition published 2011。
一定範囲の呼吸器疾患が存在している。特定の疾患は、特定の事象(例えば、いびき、無呼吸、呼吸低下および過呼吸など)によって特徴付けられ得る。これらの呼吸器疾患のうちいくつかは、睡眠障害呼吸(SDB)と呼ばれる場合がある。
閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)は、睡眠時の上部気道の閉鎖または閉塞などの事象によって特徴付けられる。これは睡眠時の異常に小さな上気道および舌領域における筋緊張の正常欠損、軟口蓋および後口咽頭壁の組み合わせに起因する。このような状態に起因して、罹患患者の呼吸停止が典型的には30~120秒にわたり、ときには一晩に200~300回も呼吸が停止する。その結果、日中の眠気が過度になり、心血管疾患および脳損傷の原因になり得る。この症候は一般的な疾患であり、特に中年の過体重の男性に多いが、患者に自覚症状は無い。米国特許第4,944,310号(Sullivan)を参照されたい。
チェーン・ストークス呼吸(CSR)は、患者の呼吸調節器の疾患であり、CSRサイクルとして知られる換気の漸増および漸減が交互に周期的に続く。CSRは、動脈血の脱酸素および再曝気の繰り返しによって特徴付けられる。反復低酸素症のため、CSRは有害であり得る。患者によっては、CCRは、重症不眠、交感神経活動の増加、および後負荷の増加の原因となる、反復性睡眠覚醒を随伴する。米国特許第6,532,959号(Berthon-Jones)を参照されたい。
肥満過換気症候群(OHS)は、過換気の原因が他に明確に無い状態における、重症肥満および覚醒時慢性高炭酸ガス血症の組み合わせとして定義される。症状には、呼吸困難、起床時の頭痛と過剰な日中の眠気が含まれる。
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は、特定の共通する特性を有する下気道疾患のグループのうちのいずれも包含する。そのような特性を挙げると、気動に対する抵抗増加、呼吸の呼気フェーズの延長、および肺の通常の弾性の喪失がある。COPDの例として、気腫および慢性気管支炎がある。COPDの原因としては、慢性喫煙(第一危険因子)、職業被ばく、空気汚染および遺伝因子がある。症状を挙げると、労作時の呼吸困難、慢性咳および痰生成がある。
神経筋疾患(NMD)は、内在筋病理を直接介してまたは神経病理を間接的に介して筋肉機能を損なう多数の疾病および病気を包含する広範な用語である。NMD患者の中には、進行性の筋肉障害によって特徴付けられる者もあり、結果的に歩行不可能、車椅子への束縛、嚥下困難、呼吸筋力低下に繋がり、最終的には呼吸不全による死亡に繋がる。神経筋肉障害は、以下の急速進行性と緩徐進行性とに区分され得る。
(i)急速進行性障害:数ヶ月かけて悪化する筋肉障害によって特徴付けられ、数年内に死亡に繋がる(例えば、ティーンエージャーにおける筋萎縮性側索硬化症(ALS)およびデュシェンヌ筋ジストロフィー(DMD))
(ii)可変性障害または緩徐進行性障害:数年かけて悪化する筋肉障害によって特徴付けられ、平均余命が若干低減するだけである(例えば、肢帯、顔面肩甲上腕型および筋強直性筋ジストロフィー)。
NMDにおける呼吸不全症状を以下に挙げる。全身衰弱の増加、嚥下障害、労作および安静時の呼吸困難、疲労、眠気、起床時の頭痛、および集中および気分の変化の困難である。
胸壁障害は、胸郭変形の1つのグループであり、呼吸筋肉と胸郭との間の連結の無効性の原因となる。これらの障害は、拘束性障害によって主に特徴付けられ、長期の炭酸過剰性呼吸不全の可能性を共有する。脊柱側弯症および/または後側弯症は、重篤な呼吸不全を発症することがある。呼吸不全の症状を以下に挙げると、労作時の呼吸困難、末梢浮腫、起座呼吸、反復性胸部感染症、起床時の頭痛、疲労、睡眠の質の低下、および食欲不振である。
1.2.2 治療用システムおよびデバイス
診断が下された後は、上記症状を治療するかまたは改善させるために、一定範囲の治療が用いられる。これらの治療は、例えば呼吸圧治療デバイス(RPTデバイス)、空気回路、加湿器、患者インターフェースおよびデータ管理デバイスを含むシステムまたはデバイスにより、提供され得る。
持続的気道陽圧(CPAP)療法が、例えば、閉塞性睡眠時無呼吸(OSA)の治療において用いられている。その前提としては、例えば軟口蓋および舌を押して後口咽頭壁へ前進または後退させることにより、持続的気道陽圧治療が空気スプリントとして機能し、これにより上気道の閉鎖を回避する。別の例として、非侵襲的換気(NIV)は、換気補助を上気道を通じて患者へ提供して、呼吸機能の一部または全体を行うことにより患者の呼吸の補助および/または身体中の適切な酸素レベルの維持を提供する。換気補助は、マスクなどの患者インターフェースを介して提供される。NIVは、OHS、COPD、NMD、および胸壁障害などの形態のCSRおよび呼吸不全の治療に用いられている。重篤な場合においては、侵襲的換気(IV)は、自身で有効に呼吸することができなくなった患者に対して換気補助を提供し、気管開口チューブを用いて提供され得る。
治療的恩恵に加えて、その他の点では健常人も、呼吸器疾患のこのような予防治療を有利に利用することができる。OSAの可能性のある場合におけるCPAP治療による治療として、例えば自発的治療があり得る。もちろん、このような任意の予防的治療を開始する前には、診断が必要になる。
1.2.3 診断および監視システム
睡眠ポリグラフ(PSG)は、上記したような心肺疾患の診断および予後のための従来のシステムである。PSGにおいては、多様な身体信号(例えば、脳波検査(EEG)、心電図検査(ECG)、電気眼球図記録(EOG))を記録するために、典型的には15~20個の接触覚センサーを人体上に配置する。これらのセンサーは、臨床設定における睡眠研究に用いられることが多い。しかし、PSGシステムの場合、臨床設定用途には適しているものの、自宅におけるスクリーニングツール用途には非実際的であることが多い。
PSGに代替するものを提供するには、患者が自宅において流量センサー付きモニターなどの特殊なモニターを睡眠時に装着する必要がある。このようなセンサーは、睡眠障害呼吸の事象の検出のための呼吸流れ情報を受信するように、適合される。このデータは、さらなる再調査のために医師などのサードパーティへ送られることが多い。これらの代替的監視法の場合、コストおよび複雑性に起因して、広範な利用が限られる場合がある。例えば、患者が医師と連絡をとった後にしか診断が得られないため、コストの大幅増加に繋がり得る。さらに、特殊な監視デバイスに関連して装置コストも必要になるため、広範な利用が制限され得る。そのため、公衆へのSDBの周知を支援するために、よりコスト効果の高いスクリーナーを提供するための向上が所望され得る。
いびき検出システムが利用可能である。例えば、「SnoreLab」(右記から利用可能:http://www.snorelab.com)として知られるアプリケーションの場合、一晩分の睡眠時における患者の寝室音を記録し、いびき音を他の背景音から抽出し、いびき音データからいびき音強度のグラフを生成するために用いられ得る。別の可能な例として、「SnoreClock」(右記から利用可能:http://www.ralphsapps.com/index.jsp)があり、これは、一晩分の睡眠時における患者の寝室音を記録し、いびき音を他の背景音から抽出し、いびきデータからグラフおよび統計を生成するために用いられ得る。
これらの種類のシステムの場合、いびきデータに無差別に依存するため、スクリーニング能力が不十分である可能性がある。このデータセットそのものは、高精度かつ信頼できるSDBスクリーニングツール内における用途においては不十分である可能性がある。その上、これらのアプリケーションの場合、全てのいびき音に焦点を合わせているため、他の形態のより信頼性の高い入力信号が除外される。
そのため、公衆におけるSDB治療促進のためにSDB症状の認識向上を支援するための、コスト効果のあるスクリーニングツールを提供するための向上が望まれている。このようなスクリーナーの実現は、技術的にかなり困難なままになっている。
2. 技術の簡単な説明
本技術は、ユーザフレンドリーなコスト効果のあるSDBスクリーニングツールに関する。このようなスクリーニングツールは、ユーザからの入力信号に基づいて、症状(例えば、いびき、無呼吸、呼吸低下、チェーン・ストークス呼吸および/または他のSDB事象)の検出を支援し得る。典型的には、入力信号は、ユーザからの音をキャプチャする音声信号であり得る。
いくつかのバージョンにおいて、スクリーニングツールは、プロセッサおよびセンサー(例えば、マイクロフォン)を含む装置を備えて具現され得る。いくつかのこのようなバージョンにおいて、この装置は、プログラムされたアプリケーション(モバイルデバイス(例えば、一体型マイクロフォンまたはマイクロフォンアクセサリを有するスマートフォンまたはタブレット)中において動作し得る汎用プロセッサ用のアプリケーション)によって達成され得る。
いくつかの場合において、患者のいびき音は、夜通しで間欠的に測定可能である。いびき音が存在しない場合であっても、患者の呼吸が長時間にわたって苦しく、大きな音を伴う場合がある。特定の長期間のいびきまたは呼吸を有する高信頼性呼吸エポック(RRE)は、例えば特徴的に一貫した呼吸(いびきまたは呼吸)成分を含む入力信号を有するものであるかのように、分離または決定され得る。RRE中に含まれるいくつかの入力信号には一貫性があるため、これらの入力信号は、SDB事象などの特定の症状を診断するのに特に有用である。本技術は、事象検出のためのこのようなRREの決定に適合される。
よって、本技術の第1の態様は、SDBなどの標的症状のスクリーニングに用いられる装置、方法およびシステムに関連する。
本技術の別の態様は、患者睡眠と関連付けられた入力信号を入手し、入力信号の一部中の症状を診断する。
本技術の別の態様は、一晩以上の睡眠時における患者睡眠と関連付けられた入力信号を用いる。
本技術の別の態様は、入力信号の受信と、信号の分析と、部分信号に基づいた症状の検出とを医師または技術者の支援無く行うように構成されたプロセッサである。
本技術の別の態様は、入力信号中のRREを検出し、RRE中に症状が存在するかを決定する方法である。
本技術の別の態様は、入力信号の特定の部分(例えば、RRE)に基づいて複数のSDBインジケータを決定する方法である。
本技術のいくつかのバージョンは、ユーザの睡眠障害呼吸の事象を検出する方法を含む。本方法は、睡眠期間においてユーザの音を示す入力音声信号をプロセッサ中に受信することを含み得る。本方法は、プロセッサにおいて受信された入力音声信号から少なくとも1つの高信頼性呼吸エポック(RRE)を決定することを含み得る。エポックは、少なくともいびきを含み得るかまたは含み得ない可聴呼吸と関連付けられた期間を含む。本方法は、プロセッサにおいてかつ少なくとも1つの決定されたRRE中のデータに基づいて睡眠障害呼吸事象の存在を検出することを含み得る。本方法は、検出された睡眠障害呼吸事象のインジケータをプロセッサから出力することを含み得る。
いくつかのバージョンにおいて、各RREは、開始フェーズおよび事象検出フェーズを含み得る。開始フェーズは、開始フェーズとしての判定などのための少なくとも1つの所定の判定基準に適合する一定期間の一貫した可聴呼吸を含み得る。事象検出フェーズは、a.可聴呼吸が無くかつ長さが無呼吸事象よりも短い1つ以上の静寂期間と、b.可聴呼吸が無い1つ以上の静寂期間であって、この期間は、無呼吸として分類されるほど充分に長いが、可聴信号状態の喪失として分類できないほど充分に短い、期間と、c.可聴信号状態の喪失として分類できるほど充分に長い、可聴呼吸が無い静寂期間とうちの少なくとも1つを含み得る一定期間の一貫した可聴呼吸を含み得る。最後の場合、このような期間の検出は、RREの終了のマーク付けに用いられ得る。事象検出フェーズからの事象は、無呼吸事象、呼吸低下事象および周期性呼吸事象のうち1つとして分類され得る。いびきは一種の可聴呼吸であるため、任意の期間において可聴音が聞こえた場合、いびきが含まれるかまたは含まれない。
いくつかのバージョンにおいて、本方法は、いびき信号の音声周波数特性、音声レベルおよびタイミング特性のうち少なくとも1つを分析することと、無呼吸いびき特性を検出することとにより、事象を無呼吸いびきとして分類することを含み得る。本方法は、呼吸信号の音声周波数特性、音声レベルおよび呼吸速度のうち少なくとも1つを分析することと、回復呼吸特性を検出することとにより、回復呼吸を分類することを含み得る。本方法は、入力音声信号を分析して、検出された静寂期間の後の回復呼吸を検出して、無呼吸事象を確認することを含み得る。本方法は、可聴呼吸およびいびきのうち1つまたは双方から呼吸速度を決定することを含み得る。本方法は、入力音声信号を分析して、検出された静寂期間後の呼吸速度の増加を検出して無呼吸事象を確認することを含み得る。本方法は、信号のデジタル信号処理のための所望の信号対ノイズ比が得られるように、プロセッサによって入力音声信号に対する利得調整を調節することを含み得る。
いくつかのバージョンにおいて、方法は、音声信号を一定の時間間隔で処理して、複数の周波数ビン中の信号の周波数成分をこの時間間隔について生成することを含み得る。本方法は、周波数ビンを分析して、発声音、空気処理装置音、往来音および天候音のうちの少なくとも1つを含む背景音に起因し得る任意の1つ以上の周波数ビンを除去することを含み得る。本方法は、プロセッサにより入力音声信号の背景ノイズレベルを確立することと、残りの周波数ビンについて、この背景ノイズについてのノイズフロア閾値レベルを確立することとを含み得る。
いくつかのバージョンにおいて、方法は、プロセッサにより1つ以上の静寂周波数ビンを特定することによりノイズフロア閾値を決定することと、ノイズフロア閾値を残りの静寂周波数ビン中の信号の振幅の関数として設定することとを含み得る。ここで、方法は、これらの残りの静寂周波数帯のみを用いて信号を検出することをさらに含み得る。
いくつかのバージョンにおいて、方法は、入力音声信号のフレームを入力音声信号の1つ以上の信号種類との対応関係に基づいて特徴付けることにより、少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定することを含み得る。これら1つ以上の信号種類は、可聴呼吸、いびき、咳、ノイズ妨害、発声、静寂および未知のものを含み得る。本方法は、決定された少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックについて呼吸速度を決定することを含み得る。
いくつかの場合において、可聴信号事象の喪失は、RREの終了のマーク付けに用いられ得る。可聴信号状態の喪失は、所定の時間よりも長い、可聴呼吸の無い期間である。本方法は、1つ以上の特定されたSDB事象と、測定指標および統計と、履歴データと、いびき時間と、他の関連付けられた詳細と以下のうち少なくとも1つの通知を提供することを含み得る。
いくつかのバージョンにおいて、少なくとも1つのRREの開始フェーズは、以下の判定基準である、RREが少なくとも所定の時間長さにわたって延長されること、RREが少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の呼吸サイクルを含むこと、RREが少なくとも所定の時間長さにおいて少なくとも所定の数の連続する呼吸事象を含むことのうちの少なくとも2つまたは全てに適合し得る。所定の時間長さは、2分であり得る。この所定の時間長さが2分であるとき、所定の数の呼吸サイクルは6であり得る。所定の時間長さが2分であるとき、所定の数の連続する呼吸事象は3であり得る。いくつかの場合において、RREの終了をマーク付けするために、可聴信号事象の喪失が用いられる。可聴信号事象の喪失は、所定の時間よりも長い、可聴呼吸の無い期間である。
本技術のいくつかのバージョンは、ユーザの睡眠障害呼吸の事象を検出する装置を含み得る。本装置は、センサーの近隣の音を検出するように構成された音センサーを含み得る。本装置は、音センサーへ結合されたプロセッサを含み得る。プロセッサは、睡眠期間においてユーザの音を示す入力音声信号を音センサーから受信するように、構成され得る。プロセッサは、受信された入力音声信号から少なくとも1つの高信頼性呼吸エポック(RRE)を決定するように構成され得、エポックは、可聴呼吸およびいびきのうち1つまたは双方と関連付けられた期間を少なくとも含む。プロセッサは、少なくとも1つの決定されたRRE中のデータに基づいて睡眠障害呼吸事象の存在を検出するように、構成され得る。プロセッサは、検出された睡眠障害呼吸事象のインジケータを出力するように、構成され得る。
いくつかのバージョンにおいて、各/任意のRREは、開始フェーズおよび事象検出フェーズを含み得る。開始フェーズは、開始フェーズとしての判定などのための少なくとも1つの所定の判定基準に適合する一定期間の一貫した可聴呼吸を含み得る。事象検出フェーズは、a.可聴呼吸が無くかつ長さが無呼吸事象よりも短い1つ以上の静寂期間と、b.可聴呼吸が無い1つ以上の静寂期間であって、この期間は、無呼吸として分類されるほど充分に長くかつ可聴信号状態の喪失として分類できないほど充分に短い、期間と、c.可聴信号状態の喪失として分類できるほど充分に長い、可聴呼吸が無い静寂期間(例えば、このような期間の検出は、RREの終了をマーク付けするために用いられ得る)とのうちの少なくとも1つを含む一定期間の一貫した可聴呼吸を含み得る。
いくつかのバージョンにおいて、事象検出フェーズからの事象は、無呼吸事象、呼吸低下事象および周期性呼吸事象のうち1つとして分類される。プロセッサは、いびき信号の音声周波数特性、音声レベルおよびタイミング特性のうち少なくとも1つを分析すること、ならびに無呼吸いびき特性を検出することにより、1つの事象を無呼吸いびきとして分類するように、さらに構成され得る。プロセッサは、呼吸信号の音声周波数特性、音声レベルおよび呼吸速度のうち少なくとも1つを分析することと、回復呼吸特性を検出することとにより、回復呼吸を分類するようにさらに構成され得る。プロセッサは、入力音声信号を分析し、検出された静寂期間の後の回復呼吸を検出して、無呼吸事象を確認するように、さらに構成され得る。プロセッサは、可聴呼吸およびいびきのうち1つまたは双方から呼吸速度を決定するように、さらに構成され得る。プロセッサは、入力音声信号を分析し、検出された静寂期間後の呼吸速度の増加を検出して、無呼吸事象を確認するように、さらに構成され得る。
いくつかのバージョンにおいて、プロセッサは、信号のデジタル信号処理のための所望の信号対ノイズ比が得られるように、入力音声信号に対する利得調整を調節するように、さらに構成され得る。プロセッサは、音声信号を一定の時間間隔で処理して、この時間間隔について複数の周波数ビン中の信号の周波数成分を生成するように、さらに構成され得る。プロセッサは、周波数ビンを分析して、発声音、空気処理装置音、往来音および天候音のうちの少なくとも1つを含む背景音に起因し得る任意の1つ以上の周波数ビンを除去するように、さらに構成され得る。プロセッサは、入力音声信号の背景ノイズレベルを確立することと、残りの周波数ビンについて、この背景ノイズについてのノイズフロア閾値レベルを確立することとを行うように、さらに構成され得る。いくつかの場合において、ノイズフロア閾値を決定するために、プロセッサは、1つ以上の静寂周波数ビンを特定すること、ノイズフロア閾値を残りの静寂周波数ビン中の信号の振幅の関数として設定することとを行うように構成され得る。プロセッサは、信号検出のためにこれらの残りの静寂周波数帯のみを用いるように、さらに構成され得る。
いくつかのバージョンにおいて、少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定するために、プロセッサは、入力音声信号のフレームを入力音声信号の1つ以上の信号種類との対応関係に基づいて特徴付けるように、構成され得る。これら1つ以上の信号種類は、可聴呼吸、いびき、咳、ノイズ妨害、発声、静寂および未知のものを含む。プロセッサは、決定された少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックについて呼吸速度を決定するように、さらに構成され得る。いくつかの場合において、少なくとも1つのRREの開始フェーズは、プロセッサによって評価され得る以下の判定基準である、RREが少なくとも所定の時間長さにわたって延長されることと、RREが少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の呼吸サイクルを含むことと、RREが少なくとも所定の時間長さにおいて少なくとも所定の数の連続する呼吸事象を含むこととのうち少なくとも1つに適合する。所定の時間長さは2分であり得る。この所定の時間長さが2分であるとき、所定の数の呼吸サイクルは6であり得る。所定の時間長さが2分であるとき、所定の数の連続する呼吸事象は3であり得る。
プロセッサは、可聴信号事象の喪失の検出時にRREの終了をマーク付けするように構成され得、用いられる。可聴信号状態の喪失は、所定の時間よりも長い、可聴呼吸の無い期間である。プロセッサは、1つ以上の特定されたSDB事象と、測定指標および統計と、履歴データと、いびき時間と、他の関連付けられた詳細とのうち少なくとも1つの出力通知(例えば、電子通信、レポートおよび/またはメッセージ表示)を生成するようにさらに構成され得る。
本技術のいくつかのバージョンは、非一時的な、コンピュータにより読出可能な媒体であって、媒体からプロセッサ制御命令が取り出し可能であり、プロセッサ制御命令が処理デバイスによって実行されると、本明細書中に記載の方法のうち任意の1つ以上を含む睡眠障害呼吸の事象を検出する方法処理デバイスに行わせる。
本技術は、睡眠障害呼吸の事象を検出する方法を含み得る。本方法は、睡眠期間においてユーザの音を示す入力音声信号をプロセッサ中において受信することを含み得る。本方法は、入力音声信号からの少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックをプロセッサにおいて決定することを含み得る。このエポックは、苦しい呼吸および/またはいびきの期間を睡眠期間から示し得る。本方法は、少なくとも1つのエポック中の睡眠障害呼吸事象の存在をプロセッサにおいて検出することを含み得る。本方法は、決定された睡眠障害呼吸事象のインジケータをプロセッサから出力することを含み得る。
いくつかの場合において、事象は、無呼吸事象、呼吸低下事象および呼吸変調事象のうちいずれかであり得る。呼吸変調は、チェーン・ストークス呼吸と通常関連する変調振幅を示す呼吸信号として理解され得る。事象は、いびきによって区切られた静寂期間を含む無呼吸いびきであり得る。本方法は、検出されたいびきから呼吸速度を決定することを含み得る。本方法は、いびきの存在を決定することを含み得る。
いくつかの場合において、本方法は、検出された静寂期間後に音声レベル、速度および/または周波数の分析を行うことにより、入力音声信号を分析して回復呼吸を検出することを含み得る。本方法は、入力音声信号を分析して、検出された静寂期間後の呼吸速度を検出して、無呼吸事象を確認することを含み得る。本方法は、入力音声信号をフィルタリングして、発声音、空気処理装置音、往来音、天候音に起因し得る任意の1つ以上の周波数成分を除去することを含み得る。本方法は、入力音声信号に対する利得調整をプロセッサにより調節することを含み得る。本方法は、入力音声信号に対するノイズフロアおよびノイズフロア閾値をプロセッサによって確立することを含み得る。ノイズフロアを決定することは、1つ以上の静寂周波数帯をプロセッサによって特定することと、ノイズフロア閾値を特定された静寂周波数帯の関数として設定することとを含み得る。いくつかの場合において、少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定することは、入力音声信号のフレームを入力音声信号の1つ以上の呼吸信号種類との対応関係に基づいて特徴付けることを含み得る。これら1つ以上の呼吸信号種類は、呼吸、無呼吸いびき、非無呼吸いびき、咳、ノイズ妨害、静寂および未知のものを含み得る。少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定することは、プロセッサ、各エポックからの呼吸速度をプロセッサによって決定することも含み得る。いくつかの場合において、少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定することは、エポックが所定の期間の呼吸およびいびきの後に開始した場合、エポックは、長時間継続する呼吸の継続およびいびきの一部であり、少なくとも3つの連続する呼吸事象を2分毎に含み、3つの呼吸事象の1分あたりの平均を含むことをプロセッサによって決定することを含み得る。
本技術のいくつかのバージョンは、睡眠障害呼吸の事象を検出する装置。本装置は、センサーの近隣の音を検出するように構成された音センサーを含み得る。本装置は、音センサーへ結合されたプロセッサを含み得る。プロセッサは、睡眠期間におけるユーザの音を示す入力音声信号を受信するように構成され得、入力音声信号は、音センサーによって生成される。プロセッサは、入力音声信号から少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定するように構成され得、エポックは、睡眠期間からの苦しい呼吸および/またはいびきの期間を示す。プロセッサは、少なくとも1つのエポック中の睡眠障害呼吸事象の存在を検出するように構成され得る。プロセッサは、決定された睡眠障害呼吸事象のインジケータを出力するように構成され得る。
いくつかの場合において、事象は、無呼吸事象、呼吸低下事象および呼吸変調事象のうちいずれかであり得る。事象は、いびきによって区切られた静寂期間を含む無呼吸いびきであり得る。
任意選択的に、プロセッサは、検出されたいびきから呼吸速度を決定するように、さらに構成され得る。プロセッサは、いびきの存在を決定するように、さらに構成され得る。プロセッサは、検出された静寂期間後の音声レベル、速度および/または周波数の分析によって入力音声信号を分析して回復呼吸を検出するように、さらに構成され得る。プロセッサは、入力音声信号を分析して、検出された静寂期間後の呼吸速度のうち無呼吸事象に適合するものを検出するように、さらに構成され得る。プロセッサは、入力音声信号をフィルタリングして、発声音、空気処理装置音、往来音、天候音に起因し得る任意の1つ以上の周波数成分を除去するように、さらに構成され得る。プロセッサは、入力音声信号に対する利得調整を調節するように、さらに構成され得る。プロセッサは、入力音声信号に対するノイズフロアおよびノイズフロア閾値を確立するように、さらに構成され得る。
いくつかのバージョンにおいて、プロセッサは、1つ以上の静寂周波数帯を特定することと、ノイズフロア閾値を特定された静寂周波数帯の関数として設定することとを行うように、構成され得る。いくつかの場合において、少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定するために、プロセッサは、入力音声信号の1つ以上の呼吸信号種類との対応関係に基づいて入力音声信号のフレームを特徴付けるように、構成され得る。これら1つ以上の呼吸信号種類は、呼吸、無呼吸いびき、非無呼吸いびき、咳、ノイズ妨害、静寂および未知のものを含み得る。いくつかのバージョンにおいて、少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定するために、プロセッサは、各エポックからの呼吸速度を決定するように構成され得る。少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定するために、プロセッサは、エポックが所定の期間の呼吸およびいびきの後に開始した場合、そのエポックが長時間継続する呼吸の継続およびいびきの一部であり、少なくとも3つの連続する呼吸事象を2分毎に含み、3つの呼吸事象の1分あたりの平均を含むことを決定するように、構成され得る。
本技術のいくつかのバージョンは、非一時的な、コンピュータにより読出可能な媒体であって、媒体からプロセッサ制御命令が取り出し可能であり、プロセッサ制御命令が処理デバイスによって実行されると、睡眠障害呼吸の事象を検出するための本明細書中に記載の方法のうちいずれかを処理デバイスに行わせる。
もちろん、各態様の一部は、本技術の下位態様を形成し得る。また、下位態様および/または態様のうち多様な1つを多様に組み合わせることができ、本技術のさらなる態様または下位態様も構成し得る。
本技術の他の特徴は、以下の詳細な説明、要約、図面および特許請求の範囲を鑑みれば明らかになるであろう。
本技術を、添付図面中に非限定的に一実施例として例示する。図面中、類似の参照符号は、以下の類似の要素を含む。
図1Aは、本技術のプロセスの具現に適し得る、睡眠者からの音声情報を受信する例示的処理デバイスを示す。 図1Bは、本技術のいくつかの形態に適した例示的プロセスを示す例示的フローチャートである。 図2Aは、本技術の一実施例によるシステムの模式図である。 図2Bは、本技術のいくつかの形態に従って構成された処理装置の概念図である。 図3は、人間の睡眠時における典型的な呼吸波形の音声信号を示す。上部Aは、マイクロフォンによって受信される経時的な呼吸信号振幅を示す。この呼吸信号振幅は、入力信号として機能し得る。下部Bは、上記入力信号の0ヘルツ~4kヘルツの経時的な呼吸信号周波数成分を示す。 図4は、別個の帯またはフレームへの変換後の図3の信号の周波数成分分離を示す。上部Aは、経時的な呼吸信号振幅(入力信号)を示す。下部Bは、適切な期間(例えば、各約250ms)のフレーム期間(FF1..FF6)における上記入力信号の0ヘルツ~4kヘルツの経時的な呼吸信号周波数成分を示す。 図5は、図4の信号中のノイズフロア検出のプロセスを示す。上部Aは、経時的な呼吸信号低信号振幅(入力信号)を示す。下部Bは、上記入力信号の0ヘルツ~4kヘルツの経時的低周波数成分を示す。 図6Aは、いびき期間におけるいびき事象を含む音声信号および周波数スペクトル写真を示す。 図6Bは、いびき時における例示的な無呼吸事象を含む音声信号および周波数スペクトル写真を示す。 図6Cは、無呼吸を持つ可能性のある人間と関連付けられた無呼吸いびきの信号特性を示す。 図6Dは、咳事象を含む音声信号および周波数スペクトル写真を示す。 図6Eは、入力音声信号のフレームフィルタリング部位を示す。フレーム期間FF1~FF6は、持続期間(例えば、250ms)を有し、検出のためのフィルタ帯MB1~MB4は、多様な範囲にある。 図6Gは、回復呼吸を含む音声信号および周波数スペクトル写真を示す。本実施例において、30秒の無呼吸の後に5回の回復呼吸が続く様子が音声信号によって示される。第1の呼吸は、振幅が大きく、多数の周波数成分を有する。呼吸速度は、20呼吸/分と高速である。 図6Hは、静寂呼吸時の音声信号および周波数スペクトル写真を示す。音レベルが低いため、入力信号振幅および周波数成分はどちらも低い。 図6Iは、無呼吸反復時の音声信号および周波数スペクトル写真を示す。信号グラフは、持続期間が異なる(30~50秒)の無呼吸事象それぞれに続いて数回の回復呼吸が発生したことを示す。 図7Aは、音声出力レベル信号のフレームからの呼吸速度検出を示す。対象となる各周波数帯中の信号電力が計算および分析され得る。信号電力は、フレーム毎に計算され得る。 図7Bは、フィルタリングおよび分析が施された後の出力信号の周波数成分を示す。 図8Aは、高信頼性呼吸エポックエポックへの特徴付けを有する音声信号を示す。 図8Bは、音声入力信号からの干渉検出を示す。 図9Aは、高信頼性呼吸エポックからの無呼吸の事象検出を示す。 図9Bは、高信頼性呼吸エポックからのチェーン・ストークス呼吸の事象検出を示す。 図9Cは、異常な呼吸変調またはチェーン・ストークス呼吸の事象検出を示す。 図10は、システムを用いた複数の睡眠セッションからの経時的な検出睡眠パラメータの例示的出力を示す。
4. 本技術の実施例の詳細な説明
本技術についてさらに詳細に説明する前に、本技術は、本明細書中に記載される異なり得る特定の実施例に限定されるのではないことが理解されるべきである。本開示中に用いられる用語は、本明細書中に記載される特定の実施例を説明する目的のためのものであり、限定的なものではないことも理解されるべきである。
以下の記載は、共通の特性または特徴を共有し得る本技術の多様な形態に関連して提供される。任意の一形態の1つ以上の特徴は、別の形態または他の形態の1つ以上の特徴と組み合わせることが可能であることが理解されるべきである。加えて、これらの形態のうちのいずれかにおける任意の単一の特徴または特徴の組み合わせは、さらなる例示的形態を構成し得る。
4.1 スクリーニングおよび診断
本技術は、状態(例えば、睡眠障害呼吸(SDB)状態)の予備的特定を支援するために具現され得るスクリーニングツールに関する。急性の閉塞性睡眠時無呼吸の患者の場合、例えば、毎晩において大音響かつ持続的ないびき音または他の苦しい呼吸が高パーセンテージ(>50%)にて発生する傾向がある。本技術のスクリーニングツールは、例えばマイクロフォンの音声信号から1つ以上の高信頼性呼吸エポック(RRE)の決定により、入力センサー信号の一部におけるこのような状態を示す事象の存在を決定するプロセスを含み得る。
RRE期間を利用する際の基本として、いびきおよび他の可聴呼吸(すなわち、例えば(正常、苦しいまたは他の状態の呼吸を問わず)マイクロフォンによって可聴である任意の呼吸)は、SDBまたはCSR関連の(中枢性)無呼吸または呼吸低下を持つ人の呼吸に存在する傾向がある点がある。中枢性無呼吸または呼吸低下に関連する呼吸信号には特定の形態があるため、これらの呼吸信号は、「周期性呼吸」事象または「呼吸変調」事象とも呼ばれる。そのため、無呼吸事象の検出をより信頼性高くするためには、処理において、(無呼吸が疑われる)静寂期間について分析する。この静寂期間は、明確な可聴呼吸またはいびきの期間によって部分的にまたは完全に(すなわち、前方および/または後方に)包囲され得る。そのため、RREは、無呼吸事象となるほど充分に長い無音期間を包囲するかまたは隣接する1つ以上の期間の明確に検出された可聴呼吸を示し得る。無音期間がこのようなRREの一部であるか、または複数の無音期間が回復呼吸およびいびきと共に散在する場合、無呼吸事象が存在する/発生した可能性が高い。
検出された無音期間がRREの一部ではない(すなわち、可聴呼吸の期間(複数)によって包囲されているかまたは可聴呼吸の期間(複数)に隣接していない)場合、この無音は、正常な非可聴呼吸を示す可能性がより高い。
RREの存在は、入力信号の特性に基づいて入力信号において検出され得る。本技術のいくつかの形態において、RREは、入力信号中の呼吸速度および呼吸(例えば、呼吸、いびきまたは静寂)に対応する入力信号の一部に基づいて検出され得る。ほとんどの場合、各RREは、いびきを含む一定期間の一貫した可聴呼吸と共に開始し、最後の反復的かつ途切れのない呼吸またはいびき信号と共に終了した後、長期間の無音、ノイズ、非頻発の呼吸または非頻発のいびきが続く。中間セクションである事象検出フェーズにおいて、事象検出は、a/一貫したまたは一貫していないいびきを含み得るかまたは含み得ない可聴呼吸の期間であって、無呼吸を含まない期間と、b/一貫したまたは一貫していない可聴呼吸(いびきを含む)の期間であって、無呼吸事象を含み得るかまたは含み得ない期間と、c/無呼吸とみなすのに充分なくらいに長く(例えば、約10~120秒の範囲)かつ「可聴信号の喪失」とみなせないほど充分に短い期間(例えば、約120秒を優に上回る期間)である無呼吸/無音の期間とのうちの1つの検出を含み得る。信号が長過ぎかつ可聴信号の喪失としてみなせる場合、RREは終了したものとしてマーク付けされ得る。
本技術のいくつかの形態は、状態の決定についてRREに排他的に依存し、他の形態は、多様なSDBインジケータに依存する。これらの補助的インジケータは、入力信号の任意の部位(任意のRREまたは非RRE部位を含む)に基づき得る。
換言すれば、RREは、入力音声信号から決定された高信頼性呼吸エポックとみなされ得る。RREは、丸ごと一晩の非可聴呼吸においてちょうど10分間継続する完全に正常な可聴呼吸の期間から、丸ごと一晩の無呼吸事象の前に発生する短期間にわたる一貫したいびき期間のうちの任意の期間であり得る。
重要な考慮事項を以下に挙げる。
1.呼吸検出を維持できるくらいの可聴信号(一貫していない/一貫した)(正常/苦しい-可聴)(呼吸/いびき)の充分な発生源(複数)が存在する。
2.この発生源に埋没している無呼吸事象を、信頼性を以て検出することができる、および/または
3.非可聴呼吸は、検出器の障害になる。非可聴呼吸が存在する場合、無呼吸検出ができなくなる。
いくつかの場合において、RREは、以下の判定基準のうち1つ以上に従って決定され得る。
(a)一定期間の一貫した(いびきを含み得る)可聴呼吸を含む開始セクションまたはフェーズ、
(b)一定期間の一貫した(いびきを含み得る)可聴呼吸を同様に含む終了セクションまたはフェーズ、
(c)以下のうち1つ以上を含む中間セクションまたはフェーズ
1.一定期間の一貫した(いびきを含む)可聴呼吸であって、無呼吸を含まない可聴呼吸。
2.一定期間の一貫した(いびきを含む)可聴呼吸であって、無呼吸事象を含み得ない可聴呼吸。
3.無呼吸/無音の期間であって、
i)無呼吸とみなせるほど充分に長いが、
ii)「可聴信号の喪失」とみなせないほど充分に短い、期間。
「可聴信号の喪失」とみなせるほど充分に長い期間は、RREを終結させることと、RREを検出期間の可能性があるものとして無効および使用不可能として分類することのために用いられ得る。
典型的には、このような開始セクションおよび中間セクションが検出された場合、RREの通知/発生に繋がり得る。終了セクションがさらに検出された場合、RREの終了を示し得る。
4.2 スクリーニング、監視、診断システム
本発明による例示的システムを図1Aおよび図2Aに示す。図示のように、ユーザ10は、マイクロフォンおよび1つ以上のプロセッサを有するスクリーニングデバイス20(例えば、携帯電話またはタブレット)の近隣にいる。プロセッサ(複数)は、入力信号12(例えば、スクリーニングデバイスのマイクロフォンからの音または音声レベル信号)を受信することと、スクリーニングプロセス100を実行することと、SDBに関連する多様な事象の検出を支援する証印を出力することとを行うように、構成される。
4.2.1 スクリーニングデバイス20
デバイス20は、入力信号12中のSDBの可能性を評価するためのコスト効果のあるおよびユーザフレンドリーな選択肢を提供するように適合され得、これを図2に示す。本技術のいくつかの形態において、信号12は、音声レベル信号(例えば、マイクロフォンによって生成され得る音声記録からのもの)である。よって、スクリーニングデバイス20は、例えばスマートフォンまたはタブレットであり得る。スクリーニングプロセス100は、プロセッサ制御アプリケーションまたはプログラム(すなわち、スクリーニングデバイス20内において実行するもの)による影響を受ける場合がある。しかし、これらのプロセスは、他の処理デバイスによって具現され得る。例えば、プロセス100は、1つ以上の医療デバイス(例えば、RPTデバイス、汎用コンピュータまたは特定用途用コンピュータ)の要素によって実行され得る。
よって、処理デバイスまたは装置は、一体型チップ、メモリおよび/または他の制御命令、データまたは情報記憶媒体を含み得る。例えば、本明細書中に記載のアセスメント/信号処理方法を包含するプログラムされた命令は、特定用途向け一体型チップ(ASIC)を形成するデバイスまたは装置のメモリ中の一体型チップ上にコーディングされ得る。このような命令は、追加的にまたは代替的に適切なデータ記憶媒体を用いてソフトウェアまたはファームウェアとしてロードしてもよい。任意選択的に、このような処理命令は、例えばネットワークを介したサーバ(例えば、インターネット)から処理デバイスへダウンロードされ得、これにより、これらの命令が実行されると、処理デバイスはスクリーニングデバイスとして機能する。
スクリーニング/処理デバイス20は、図2に示すような複数の成分を含み得る。デバイス20は典型的には、マイクロフォンまたは音センサー30、プロセッサ40およびメモリ/データ記憶装置50を含み得る。他の成分を設けてもよい(例えば、ディスプレイまたは表示インターフェースおよびユーザ制御/入力インターフェース(例えば、タッチスクリーンまたはキーボード))。
デバイス20のうちこれらの下位要素のいずれかは、デバイス20と一体化してもよいし、あるいはデバイス20へ動作可能に結合してもよい。例えば、マイクロフォンまたは音センサー30は、デバイス20と一体化させてもよいし、あるいは例えば有線リンクまたは無線リンク(例えば、ブルートゥース(登録商標))を通じてデバイス20と結合させてもよい。
4.2.2 スクリーニングプロセス100
本技術の実施例において、1つ以上のアルゴリズム/プロセスがスクリーニングプロセス100内において用いられて、入力音声信号内のRREを検出すること、ならびにスクリーニングデバイスを用いて1つ以上の睡眠セッションにおけるRRE(複数)からSDB事象を決定することが行われる。例示的プロセスについては、図1Bおよび図2Aを参照されたい。このようなプロセスは、スクリーニングデバイス20上および/または外部処理デバイス上において実行され得る
例えば、スクリーニングプロセス100は、いくつかのサブプロセスによって特徴付けられ得る。図2Bに示すように、スクリーニングデバイスは、RRE決定のための1つ以上の入力信号(例えば、110~150における1つ以上の睡眠セッションからのもの)を受信する。その後、デバイスは、160~170における入力信号(複数)において1つ以上のRREを決定し得る。次に、デバイスは、180においてRRE中のSDB関連事象を検出し得る。次に、デバイスは、190において検出された事象を示す出力(例えば、図1または図2Aのユーザ10の結果を示すためのもの)を生成し得る。
4.2.2.1 入力信号の受信(110~150)
4.2.2.1.1 信号取得110
図1Bのフローチャートに示すように、スクリーニングプロセス100の信号取得プロセス110において、入力音声信号を入手する。この信号は、マイクロフォンまたはマイクロフォン音声信号からサンプリングされた記録データであり得、睡眠期間T(図3)に関連してユーザ10の音を示す。図2Aにおいて、デバイス20へ動作可能に結合された音センサー30またはマイクロフォンにより、入力信号12がデバイス20において受信される。
入力信号12は、ユーザの呼吸信号およびいびき信号を示す音を少なくとも示す音声信号ならびに睡眠セッションの他の記録音(例えば、環境ノイズ)であり得る。典型的な苦しい呼吸は、期間Tにおいて睡眠しているユーザ10を形成するはずであるため、例示的な信号12を図3中に示す。睡眠期間Tは、一晩分の睡眠の一部を少なくとも含み得る。RREは、任意の睡眠期間Tのほんの一部を示し得るため、以下に述べるように、入力信号12は、複数の睡眠期間T(例えば、睡眠セッション)から受信され得る。よって、いくつかの場合において、後続処理(例えば、RREの検出)を行うための充分な量の音声呼吸データが存在するということが検証された後、さらなる分析が進行し得る。
一般的に、音センサーは、センサーの近隣の音に応答し、音信号を生成する。この音信号は、スクリーニングデバイス20によってサンプリングおよび記録され得る。任意選択的に、110における信号取得は、入力信号12の質を高めるための自動化利得調整を含み得る。例えば、デバイス20のプロセッサ40は、マイクロフォンからの信号12の感知された音声レベルの利得を調節するように、構成され得る。例えば、クリッピングが発生した場合または(本明細書中より詳細に説明する)ノイズフロアが高すぎる場合、利得を低減すればよい。逆に、音声レベルが低すぎる場合、ノイズフロア閾値に到達するまで音声レベルを増加させることにより、利得を増加させて信号12の質を高めることができる。
4.2.2.1.2 信号分離120
その後、入力信号12の質をさらに高めるために、信号分離プロセス120が行われ得る。望ましくは、このプロセスを具現することにより、持続的かつ不要な音声ノイズ成分を全てRRE検出の前に信号12から除去することができる。
本技術のいくつかのバージョンにおいて、プロセス120は、入力音声信号を分離してフレームにすることを含む。例えば、入力信号12のサンプリングは、8kHz以上において例えば解像度8ビットリニアPCM以上で行われ得る。音声信号は、フレームファイル毎の分析のための1組の持続期間フレームファイル(またはフレーム)として、デバイス20のメモリ記憶装置50上に保存され得る。各持続期間フレームファイルは、約0.1~0.25秒の入力信号12または他の適切な期間を含み得る。これらのファイルは、以下に説明するマーカのうちいずれかと共にメモリ記憶装置50上に保存され得る。
図4に示すように、高速フーリエ変換などの変換を通じて、各フレームファイルをその周波数成分に分離する。図4の実施例は、6個の0.25秒フレームがそれぞれ、各フレームの周波数成分を含む矩形箱FFFF、FF、FF、FF、FFのうちの1つの中に図示されている。例えば、その結果得られたFFTは、成分を典型的には1024個の周波数成分へ分離され得、各周波数成分の帯域幅は4Hzである。これらは、ビンまたは周波数ビンと呼ばれることが多い。これらの周波数成分のうちいくつかは、SDB診断に用いられ得る一方、他の成分は用いることができない。そのため、呼吸およびいびき以外の周波数と関連付けられた周波数成分/ビンは除去してよい。
4.2.2.1.3 ノイズフロア確立130
任意選択的に、各フレームについて背景ノイズフロアおよびノイズフロア閾値を確立するために、ノイズフロア確立プロセス130が実行され得る。このようなプロセスにより、マイクロフォンの種別および/または部屋の背景ノイズ状態の変動を考慮するように、信号12の質を向上させることができる。ノイズフロア閾値は、静寂間隔14(図5)を参照して確立され得る。静寂間隔14は、入力信号12の期間であり、音声ノイズの長時間の不在を含む。その後、静寂間隔と関連付けられた音声レベルを用いて、ノイズフロア閾値が設定され得る。
例えば、プロセス130は、所定の数のフレームの周波数成分の大きさを統合して、複数の静寂周波数帯を特定し得る。図5に示すように、静寂間隔14の周波数成分を統合して、静寂周波数帯15を特定する。図5において、上部Aは、静寂期間における時間に対する音声信号振幅を示す。下部Bにおいて、経時的な周波数成分強度が図示されている。周波数成分強度は、用いられる色の強度によって表される。すなわち、薄い色は、この周波数および時間の領域には成分が無いことを示し、濃い色は、この周波数および時間において成分が存在することを示す。
持続的高ノイズ(帯域共用の複数のフレーム中の高ノイズ)を含む周波数帯は、捨象され得る。例えば、80Hz未満の周波数成分は、ノイズフロアおよび1/fノイズの主因であり得る。例を挙げると、背景音(例えば、空調、ファン、および低周波数の音響ノイズ成分を有する他の主電力装置)があり、周囲音声ノイズレベルは、ローパスフィルタリングに起因して強い低周波数成分を有する。低周波数ノイズは、都市環境中の背景ノイズとして一般的であり、また、多数の人工的発生源(例えば、路上走行車、飛行機、産業機械、および空気流動機械(例えば、風力タービン、コンプレッサ、および換気または空調ユニット))からの発生物として一般的である。低周波数ノイズによる影響は、低周波数ノイズは空気中を効率的に伝搬することと、多数の構造/住居の壁はより高い周波数ノイズと比較して低周波数ノイズの減衰の有効性が低いこととに起因して、さらに悪化する。加えて、音響ノイズの検出および検出可能かつ有用な電気信号の生成に用いられる測定システム増幅器は、1/fノイズ特性(ピンク)ノイズを持ち得る。そのため、プロセス130において、80Hz未満の帯は捨象され得る。
しかし、80Hz未満の周波数成分は、無呼吸いびきなどの特定の種類のいびきと関連付けられ得る。ハム音などの連続ノイズフロア成分はフィルタリング除去され得、いびきなどの可変ノイズ成分は保持される。
4.2.2.1.4 信号種類/音の認識140
信号種類プロセス140は、入力信号12のうちさらなる処理のために1つ以上の例示的な信号種類に対応する部位を特徴付けるために、適用され得る。例えば、プロセス140は、その検出された特性に基づいて、入力信号12のフレームを特徴付け得る。
図6A~6Dに示すように、静寂呼吸(図6H)、いびき(図6A、6C)、無呼吸いびき(図6B)および咳(図6D)それぞれと関連付けられた信号12の部位は、周波数、時間および振幅において相互に区別することができる。
例えば、図6Aのいびき信号は、約12回の呼吸/分の呼吸速度と関連付けられ、約1.5秒の音、高信号振幅、および3.5秒の静寂、低信号振幅、およびいびきの周波数成分(低周波数、200~500Hz)からなる交互のパターンを含む。いびきは、数個の異なる発生源(すなわち、喉、口、鼻)による複数の周波数成分を持ち得、人間およびいびき種類に依存し得る。詳細には、約2~4kHzの極めて高い成分は、鼻呼吸または口呼吸によって発生するヒューという音/シューという音に起因する傾向があり、その高調波いびきは大音響である場合がある(すなわち、音声レベルと関連付けられた高入力信号振幅)。
一方、図6Hの音響的に静寂な呼吸は、約1.5秒の音および約3.5秒の静寂を有する、高周波数(500Hz~4kHz)および静寂(低入力信号振幅)を持ち得る。この点について、図6Hは、約12回の呼吸/分の速度の入力信号であり、およそ1/3のいびきおよび2/3の静寂が存在する。
さらなる実施例を提供するために、図6Cの無呼吸いびき信号は、いびき信号または苦しい呼吸において視認することができ得る。この無呼吸いびき信号が正常ないびきと異なる点としては、無呼吸いびき信号の場合、低周波数成分をより多く含み、信号レベルがより高くなる(より大音響になる)傾向になる点がある。無呼吸いびきは、いびきをかいている人間が睡眠無呼吸になり易いことを示す兆候である。そのため、いくつかの場合において本明細書中に述べるように、無呼吸いびきは、静寂/無呼吸期間に特定に関連するかまたは静寂/無呼吸期間によって区切られた任意の種類のいびき検出として検出され得、いくつかの場合において無呼吸いびきは、正常いびきと異なる無呼吸いびき音特性(複数)の特定の性質のみから検出され得る。いくつかのさらなる場合において、双方の分析が、無呼吸いびき事象(複数)の検出のために適用され得る。
比較として、図6Dの咳信号は、いびきよりも周波数エネルギーが高い、約0.5秒の音および0.5秒以上の100~4kHzの静寂成分および周波数成分からなるランダムなパターンと関連付けられる。
部分A中に入力信号振幅対時間(分/秒)を示し、部分B中に周波数成分を示す図6Gに示すように、無呼吸終了と関連付けられることの多い回復呼吸は、いびきのみではなく、いびきを伴う息切れであり得る。これらの回復呼吸は、高音声レベルおよび高周波数によって特徴付けられ得る(例えば、上記陳述は、平均いびきまたは呼吸時の音響レベルおよび周波数に対して相対的なものである)。いびきの振幅は、エポック内において通常は合理的に一貫しており、回復呼吸は通常は、無呼吸期間と共に開始した後、平均よりも高い第1の呼吸/いびき[例えば、平均振幅の2倍]が続く。回復呼吸は、より高調波の成分も含み得るため、より高周波の成分(例えば、平均基本波が300~500Hzにあり、高調波成分が800Hz、1200Hzなどにあるもの))を持ち得、正常速度よりも高速であり得る(例えば、同様に例えば12bpm平均呼吸速度と比較して、回復呼吸は20~30bpmにあり得る)。回復呼吸/回復いびきの音響指紋は、終夜試験におけるユーザの平均呼吸またはいびき音声特性を確認することにより、検出することができる。
信号種類およびその特性の例示的なリストを下記に表として示す。他のノイズもリストに記載する。
Figure 0007100576000001
これらの例示的な信号種類を区別するために、プロセス140は、フレームフィルタリングおよびフレーム分析を含み得る。
例えば、フレームフィルタリングは、入力信号の周波数成分を帯中の信号エネルギーに基づいて音声周波数帯のカテゴリーにグループ分けするために、具現され得る。次に、音声信号レベルが、各このような帯について合計され得る。例えば、入力信号のフレームは、以下の帯に特徴付けられ得る。
(MB1)主要な無呼吸いびき信号エネルギー(例えば、0Hz~160Hzの40個の周波数成分(それぞれ4hz))、
(MB2)主要な非無呼吸いびき信号エネルギー(例えば、100Hz~500Hzの100周波数成分(それぞれ4hz))、
(MB3)低周波数呼吸エネルギー(例えば、500Hz~1500Hzの250個の周波数成分(それぞれ4hz))、および
(MB4)高周波数呼吸エネルギー(例えば、1500Hz~4000Hzの625個の周波数成分(それぞれ4hz))。
(MB1~MB4としてマーク付けされる)これらの主要な帯をそれぞれ、図4に示す6個の0.25秒のフレームファイル(FF1~FF6)を参照して図6Eに示す。
フレーム分析において、上記した主要な音声周波数帯のうち1つ以上において選択された数のフレームを、上記した例示的な信号種類のうち1つ以上との対応関係について分析する。一定期間の無呼吸の後に、大きないびきを伴う一連の回復呼吸が続く典型例を図6Gに示す。これは、上記の典型的信号表の規則をこれらの選択されたフレーム時において見受けられる実際の信号特性へ適用することにより、自動化システムにおいて決定され得る。この分析により、各信号種類についての確率を表に基づいて得ることができる。信号の状態は、分析からの最も可能性の高い信号種類に基づいて選択され得る。自動化アセスメントの精度は、音声信号を聞くことにより、確認することができる。このようなフィードバックがあると、検出システムのパラメータの微調整において実に有用であり得る。
上記実施例と同様に、処理においては、(それぞれ持続期間が例えば0.25秒である)フレームのグループを(例えば、5秒の間隔の)スライディングウィンドウについて分析して、その特性(例えば、周波数、持続期間、期間および/または音声レベル)が上記表中に記載の信号種類のうち1つ以上の特性に対応するかを決定する。対応関係が見つかった場合、当該グループは、指定された種類によってマーク付けされ得る。例えば、プロセッサ40は、呼吸、いびき、無呼吸いびき、咳、静寂間隔、ノイズ妨害(例えば、発声ノイズ、エアハンドラ/空調ACノイズ、往来ノイズ)および未知のもののうちいずれか1つの信号種類に対応する任意のフレームを保存するように、構成され得る。
4.2.2.1.5 呼吸速度の検出
任意選択的に、プロセス100は、呼吸速度検出プロセス150を含み得る。呼吸およびいびきの一貫したエポックが有る場合、システムは、呼吸速度を決定することができる。例えば、呼吸またはいびきによって特徴付けられたフレームにより、呼吸速度が決定され得る。図7Aに示すように、信号151は、周波数帯それぞれについての特徴付けられたフレーム中の音声出力レベルから生成され得る。生成後、生成された信号の周波数成分についてFFTを用いてフィルタリングおよび分析を行って、呼吸周波数成分の存在(例えば、呼吸またはいびきなどの呼吸周波数中の呼吸速度)を決定する。この周波数分析の例示を図7Bに示す。図7Bは、呼吸信号152、いびき信号153および呼吸速度154を示す。
任意選択的に、呼吸速度の検出により、本文において後述するように、フレームがRREの一部であることの検証を支援することができる。
4.2.2.2 入力信号中のRREの検出(ステップ160~170)
上記したように、RREは、有意な特性を有するいびきまたは呼吸信号の長期のエポックである。RREのいくつかの暗示的特性として、以下のものがあり得る。
(1)複数の秒(典型的には60秒)の反復的かつ途切れない呼吸またはいびき信号の後の可聴呼吸またはいびき信号の開始、
(2)上記信号の長時間(例えば、10分以上の)継続、および/または、
(3)(i)少なくとも3つの連続する呼吸事象が2分毎に維持されることと、(ii)3つの呼吸事象の1分あたりの平均が維持されること。
図8Aは、これら3つのRRE特性をそれぞれ有する入力信号12の部位16中のRREの決定を示す。信号12の部位16そのものが、2つの部位16Aおよび16Bを有するものとして図示されている。各部位16Aは、検出された呼吸信号またはいびき信号のうちRREの要求を満たすものを示す。各部位16Bは、検出された静寂間隔を示す。例えば、これらの部位16Aは、RREの開始判定基準、中間判定基準および終了判定基準を満たし得る。これら2つの部位16A~16Bはそれぞれ、RREの決定において検出され得る。
4.2.2.2.1 RRE検出160
一般的に、フレームをRREの部分として特徴付けることは、特定のフレーム中の呼吸速度(例えば、呼吸および/またはいびきに起因し得る範囲内の速度)の検出に基づき得る。本技術のいくつかのバージョンにおいて、RRE検出プロセス160において、各可能なフレームを入力信号のフレーム毎に分析して、現在のフレームの信号レベルが例えば図7Bに示すような所定の数の秒の反復的および途切れない「呼吸」信号または「いびき」信号の後に開始したかを決定する。この分析は、信号特性表を再度参照し、2つの周波数帯中の信号レベルならびに信号特性(いびき、呼吸などを規定するカデンツ(存在/不在の比)および周期性に基づく。ここで「途切れない」という表現は、無呼吸または信号喪失としてみなされる長い途切れ無しの呼吸を指す。
これは、先行フレーム(複数)の信号レベルの評価から決定され得る。所定の数の秒が約60秒以上のオーダーである場合、現在のフレーム中にRREが存在する可能性が高く、このフレームはRREとしてマーク付けされ得る。本技術のいくつかのバージョンにおいて、この状態は、RRE検出に充分であり得る。他の形態において、さらなる条件が具現され得る。
例えば、RREは、入力信号の各潜在的フレームを分析して、その信号レベルが呼吸、苦しい呼吸またはいびきの一定期間にわたる継続を示すかを決定することにより、決定され得る。例えば、RREは、(後続フレームおよび/または先行フレームの分析から決定されるように)現在のフレームについて呼吸またはいびきが長時間にわたって(例えば、分のオーダー(例えば、10分間)以上で)存在するかについて決定され得る。さらなる実施例として、一連のフレームの呼吸周波数成分は、(i)少なくとも3つの連続する呼吸事象にわたって2分毎にかつ(ii)3つの呼吸事象の1分あたりの平均において維持される。この実施例において、呼吸速度の持続期間および一貫性を用いて、一連のフレームにおけるRREの存在をさらに確認する。
フレーム中に含まれる呼吸成分(図7B)が(例えば後続フレームの考慮により)最後の反復的呼吸またはいびき信号に続いて長期間の無音、ノイズ、非頻発呼吸または非頻発いびきを含む場合、当該フレームは、RREの終了としてマーク付けされ得る。ここで、「無音」または「無音期間」とは、音声信号が信号閾値よりも低くかつ表中に記載されるいびきまたは可聴呼吸検出要求を満たす可聴信号が存在しない場合、期間を意味するものを意図する。
これら3つの特性を満たす各フレームは、デバイス20のメモリ記憶装置50中のRREフレームとしてマーク付けされ得る。逆に、これら特性のうち1つが満たされない場合、当該フレームは無視されるか、または非RREとしてマーク付けされ得る。
4.2.2.2.2 ノイズ干渉の低減170
不要なノイズが有る場合、RREの診断能力の妨げになる可能性がある。そのため、信号の質を高めるために、RREとしてマーク付けされたフレームのうち1つ以上に対し、ノイズ干渉低減プロセス170が行われ得る。プロセス170を図8Bに示す。図8Bは、RREの入力信号12の部位18中の不要のノイズ171を示す。プロセス170は、任意の不要なノイズ干渉の少なくとも一部を部位18から除去する。例えば、低周波数ノイズ(例えば、往来または高周波数のノイズ(例えば、風))を信号のFFTから少なくとも部分的に除去することができ(すなわち、フィルタリング除去することができ)、連続する音を完全に除去することができる。
プロセス170は、異なる種類のノイズを除去し得る。例えば、プロセス170は、連続するノイズ(例えば、空調装置または穏やかな風に起因して発生するもの)を除去し得る。例えば、プロセス170は、静寂呼吸間隔におけるノイズ周波数を検出し得る。その後、検出されたノイズの周波数をFFTによりRREからフィルタリング除去することができる。
さらなる実施例として、プロセス170は、周期的ノイズ(例えば、往来ノイズ)を除去し得る。例えば、周期的ノイズは、ノイズフロアの増加(例えば、先行して決定されたノイズフロア閾値との比較によるもの)を検出することにより、検出され得る。次に、周期的ノイズの周波数は、フィルタリング(例えば、FFTフィルタリングを用いたもの)により、RREのフレームから検出および除去され得る。いくつかのバージョンにおいて、検出された周期的ノイズまたは短期間の検出されたノイズを含むRREのフレームをRREから排除するためにマーク付けするか、またはRREのノイズ部位(例えば、約2~10秒未満の周期的ノイズ)としてマーク付けすることができる。
さらなる実施例として、プロセス170は、ランダムなノイズ(例えば、発声または突風に起因するもの)を除去し得る。検出されたランダムなノイズの持続期間が短い(例えば、約1~10秒)場合、RREのフレームをフィルタリングすることにより、このノイズをRREから除去することができる。あるいは、RREのフレームをノイズを含むものとしてマーク付けし、RREから除去することができる。RRE全体の例えば約25%を超える持続期間のRRE内においてランダムなノイズが検出された場合、RRE信号対ノイズ比に妥協が生じ得る場合があり、その場合、RREは非RREとしてマーク付けされ得る。
4.2.2.3 事象検出180
各RRE中に含まれる高信頼性呼吸またはいびき信号の持続期間が長い場合、特定の状態の決定において良好な候補となる。そのため、RREとしてマーク付けされたフレームへプロセス180を付加して、睡眠障害呼吸(SDB)の事象などの呼吸事象を検出することができる。
任意選択的に、分析に利用可能な充分なデータを確保するために、例えば検出時間閾値を適切なRREの時間と共に考慮することによるRREの存在の確認の上で、プロセス180が開始され得る。よって、RREの持続期間合計を評価して、所定のRRE閾時間(例えば、約2分間)を超えるかを決定する。例えば、RREが1,000個の持続期間フレームファイルを有する場合、各フレームの持続期間は0.25秒となり、各RRE中の検出時間は4.167分になる。検出閾時間に応じて、RREを内部の事象の検出について評価することができる。
少なくとも1つのRREがRRE検出閾値を満たす場合、プロセス180は進行して各確認されたRREの音声信号を分析(例えば、その周波数成分の分析を分析)して、特定の事象と関連する特性が存在するかを決定し得る。例えば、無呼吸いびきの存在の決定は、例えば苦しい呼吸またはいびき間の一定期間内の無音期間の検出に基づいて行われ得る。例えば、図6Bを参照されたい。すなわち、例えば60秒のいびき期間に続いて、例えば10~60秒の1つまたは複数の無音期間が続き、両者の間に例えば15秒~60秒の短期間のいびきが挟まれ、その後連続するいびき期間が続く。
無呼吸の存在の決定は、例えば静寂呼吸間の期間などの無音期間の検出に基づいて行ってもよい。例えば、図6Iおよび図9Aを参照されたい。これは、上記と同様であり、いびきではなく呼吸が検出可能となっている。 任意選択的に、このような無呼吸事象は、例えば図6Gに示すような無呼吸後の回復呼吸の検出によって決定され得る。このような事象の検出は、検出された無呼吸事象または無音期間後の回復呼吸の音声レベル、速度および/または周波数の分析により、行われ得る。回復呼吸は、音響音声レベル、速度および/または周波数指紋を有する。この指紋は、先行して無呼吸事象が存在していることを示す強力なインジケータである。さらなる実施例として、図9Bの信号12は無呼吸を含んでいないが、反復的な一連のクレッシェンドに基づいて、いくつかの種類の呼吸変調(すなわち、CSR)の存在を決定することができる。各クレッシェンドを、図9B中の信号12内においてクレッシェンド185として示す。図示していないが、呼吸低下などの他の状態も検出され得る。呼吸変調は、振幅変調音響指紋を有する。この指紋は、呼吸変調事象の存在を示す強力なインジケータである。いくつかの場合において、いびきは、国際特許出願PCT/US2014/059311(出願日:2014年10月6日)に記載の方法のうちいずれかによって決定され得る。本明細書中、同文献全体を参考のため援用する。
次に、プロセス180は、例えば時間および/またはカウントによってこのような事象を定量化することにより、これらの事象のインジケータを生成し得る。例えば、無呼吸/呼吸低下カウントが生成され得る。
いくつかのバージョンにおいて、各RREの呼吸速度(例えば、呼吸から生成された速度から検出された速度またはRRE中のいびきから検出された速度)が決定され得、呼吸速度間の変動(例えば、任意の2つ以上のRRE間の変動)が計算され得る。睡眠パラメータは、例えば睡眠時間、いびき時間、AHIおよびいびきスコア(例えば、いびき時間全体の睡眠時間全体に対する比)(例えば、決定されたRREに基づいたもの)に基づき得る。
さらに他のインジケータが、RREの事象に基づき得る。
4.2.2.4 出力報告190
スクリーニングデバイス20は、事象検出プロセスおよびRRE検出プロセスに基づいた報告プロセス190をさらに含み得る。本技術のいくつかの実施形態において、プロセス190は、検出されたインジケータをユーザ支援のために報告し得る(例えば、スクリーニングデバイスのディスプレイ上の出力またはスクリーニングデバイス20からの情報送信)。証印は、プロセス180において行われた決定の要旨および任意のSDBインジケータデータ(例えば、上記したスコアのうち1つ以上)を含み得る。この要旨は、単一のセッションまたは複数のセッションの表示を経時的に行うことが可能なように、セッション毎に提供され得る。
例えば、図10に示すように、診断詳細のレポート191が生成および出力され得る。レポート191は、デバイス20の表示画面上に提示され得る。このようなレポート中に含まれ得る例示的な種類の証印を以下に示す。
(A)任意のSDB事象(例えば、無呼吸、呼吸低下、いびきおよびCSR)の存在、
(B)測定指標および統計(例えば、AHIなどの事象カウントまたは期間に基づいたもの(例えば、睡眠スコア))、
(C)表および図表フォーマットで表された履歴データ(例えば、利用時間、セッション時間)、
(D)いびき時間、および
(E)任意の関連付けられた詳細(例えば、検出期間において発生した任意の故障状態の存在またはRREの不在)。
これらの証印に基づいて、ユーザ10は、自身の睡眠呼吸状態を認識して、さらなる診断または治療を検討することができる。例えば、SDB状態についてのさらなる検査の必要性をSDB治療選択肢についての情報と共にユーザへ提示することができる。
本技術の他の形態において、プロセス190からの証印を、例えばスクリーニングデバイス20への無線通信リンクまたは無線通信リンクを介して1つ以上のサードパーティへ任意選択的に出力してもよい。証印は、後続分析または他の使用の代替のために、例えば入力信号12の一部と共にデバイス20の送信器を介してデータベースへ送られ得る。あるいは、証印の一部を後続分析または利用のために信号12で同時にユーザおよび多様なデータベースへ送信してもよい。
4.3 用語集
本技術の開示目的のため、本技術の特定の形態において、以下の定義のうち1つ以上が適用され得る。本技術の他の形態において、別の定義も適用され得る。
4.3.1 一般
空気:本技術の特定の形態において、空気は大気を意味し得、本技術の他の形態において、空気は、他の呼吸可能なガスの組み合わせ(例えば、酸素を豊富に含む大気)を意味し得る。
雰囲気:本技術の特定の形態において、「雰囲気」という用語は、(i)治療システムまたは患者の外部、および(ii)治療システムまたは患者を直接包囲するものを意味するものとしてとられるべきである。
例えば、加湿器に対する雰囲気湿度とは、加湿器を直接包囲する空気の湿度であり得る(例えば、患者が睡眠をとっている部屋の内部の湿度)。このような雰囲気湿度は、患者が睡眠をとっている部屋の外部の湿度と異なる場合がある。
別の実施例において、雰囲気圧力は、身体の直接周囲または外部の圧力であり得る。
特定の形態において、雰囲気(例えば、音響)ノイズは、例えばRPTデバイスから発生するかまたはマスクまたは患者インターフェースから発生するノイズ以外の、患者の居る部屋の中の背景ノイズレベルとみなすことができる。雰囲気ノイズは、部屋の外の発生源から発生し得る。
持続的気道陽圧(CPAP)治療:CPAP治療は、空気供給を雰囲気に対して連続的に正である圧力において気道入口へ付加することを意味するものとしてとられる。圧力は、患者の呼吸サイクルを通じてほぼ一定であり得る。いくつかの形態において、気道への入口における圧力は、呼息時において若干上昇し、吸息時において若干低下する。いくつかの形態において、圧力は、患者の異なる呼吸サイクル間において変動する(例えば、部分的な上気道閉塞の兆候の検出に応答して増加され、部分的な上気道閉塞の通知の不在時において低減される)。
患者:呼吸器疾患に罹患しているかまたはしていない人。
自動的な気道陽圧(APAP)療法:SDB発症の兆候の存在または不在に応じて、例えば、呼吸間に最小限界と最大限界との間で治療圧力を自動的に調節することが可能なCPAP療法。
4.3.2 呼吸サイクルの態様
無呼吸:いくつかの定義によれば、無呼吸とは、所定の閾値を下回った流れが例えば10秒間の継続期間にわたって継続した場合に発生したと言われる。閉塞性無呼吸とは、患者の労作にもかかわらず、何らかの気道閉塞により空気の流れが許されないときに発生すると言われる。中枢性無呼吸とは、気道が開通しているにも関わらず呼吸努力の低下または呼吸努力の不在に起因して無呼吸が検出された状態を指すと言われる。混合無呼吸とは、呼吸努力の低下または不在が気道閉塞と同時発生した状態を指すと言われる。
呼吸速度:患者の自発呼吸速度であり、通常は毎分あたりの呼吸回数で測定される。
負荷サイクル:吸息時間Tiの合計呼吸時間Ttotに対する比。
努力(呼吸):呼吸努力は、呼吸しようとしている人の自発呼吸によって行われる動きを指すと言われる。
呼吸サイクルの呼気部分:呼気流れの開始から吸気流れの開始までの期間。
流量制限:流量制限は、患者による労作の増大が流量の対応する増大を引き起こさない患者の呼吸における状況であると解釈される。呼吸サイクルの吸気部分において流量制限が発生した場合、当該流量制限は吸気流量制限と称することができる。呼吸サイクルの呼気部分において流量制限が発生した場合、当該流量制限は呼気流量制限と称することができる。
流れ制限吸気の波形の種類:
(i)平坦化:上昇の後に比較的平坦な部位が続いた後、下降が発生すること。
(ii)M字型:立ち上がりにおいて1つおよび立ち下がりにおいて1つの2つの局所的ピークを持ち、これら2つのピークの間に比較的平坦な部位がある。
(iii)椅子状:単一の局所的ピークを持ち、このピークが立ち上がり部分に発生した後、比較的平坦な部位が続く。
(iv)逆椅子状:比較的平坦な部位の後に単一の局所的ピークが続き、このピークが立ち下がり部分に発生する。
呼吸低下:好適には、呼吸低下は、流れの中断ではなく、流れの低下を意味する。一形態において、閾値速度を下回った流れ低下が継続期間にわたって続いた場合、呼吸低下が発生したと言われる。呼吸努力の低下に起因して呼吸低下が検出された場合、中枢性呼吸低下が発生したと言われる。成人の一形態において以下のうちいずれかが発生した場合、呼吸低下と見なされ得る:
(i)患者呼吸の30%の低下が少なくとも10秒+関連する4%の脱飽和、または、
(ii)患者呼吸の(50%未満の)低下が少なくとも10秒間継続し、関連して脱飽和が少なくとも3%であるかまたは覚醒が発生する。
過呼吸:流れが通常の流量よりも高いレベルまで増加すること。
呼吸サイクルの吸気部分:吸気流れの開始から呼気流れの開始までの期間が、呼吸サイクルの吸気部分としてとられる。
開通性(気道):気道が開いている度合いまたは気道が開いている範囲。気道開通性とは、開口である。気道開通性の定量化は、開通性を示す値(1)と、閉鎖(閉塞)を示す値(0)で行われ得る。
呼吸終末陽圧(PEEP):肺中の大気を越える圧力であり、呼気終了時に存在する。
ピーク流量(Qpeak):呼吸流れ波形の吸気部分における流量最大値。
呼吸気流量、空気流量、患者の空気流量、呼吸気空気流量(Qr):これらの同義語は、RPTデバイスの呼吸空気流量の推定を指すものとして理解され得、通常リットル/分で表される患者の実際の呼吸流量である「真の呼吸流量」または「真の呼吸気流量」と対照的に用いられる。
1回換気量(Vt):余分な努力をせずに通常の呼吸時に吸い込まれたかまたは吐き出された空気の量である。
(吸息)時間(Ti):呼吸流量波形の吸気部分の継続期間。
(呼息)時間(Te):呼吸流量波形の呼気部分の継続期間。
((合計)時間(Ttot):呼吸流量波形の一つの吸気部分の開始と呼吸流量波形の次の吸気部分の開始との間の合計継続期間。
典型的な最近の換気:所定の時間スケールにわたる直近値が密集する傾向となる換気値(すなわち、換気の直近値の中心の傾向の度合い)。
上気道閉塞(UAO):部分的な上気道閉塞および合計上気道閉塞両方を含む。これは、上気道中の圧力差が増加(スターリングレジスタ挙動)するにつれて流量がわずかに増加するかまたは低下し得る流量制限の状態と関連し得る。
換気(Vent):患者の呼吸器系によって行われるガス交換の総量の測定。換気の測定は、単位時間あたりの吸気および呼気流のうち片方または双方を含み得る。1分あたりの体積として表される場合、この量は、「分換気」と呼ばれることが多い。分換気は、単に体積として付与されることもあり、1分あたりの体積として理解される。
他の注意事項
本特許文書の開示の一部は、著作権保護が与えられる内容を含む。著作権所有者は、何者かが本特許文書または本特許開示をファックスにより再生しても、特許庁の特許ファイルまたは記録に記載されるものであれば目的のものであれば異論は無いが、その他の目的については全ての著作権を保持する。
他に文脈から明確に分かる場合および一定の範囲の値が提供されていない限り、下限の単位の1/10、当該範囲の上限と下限の間、および記載の範囲の他の任意の記載の値または介入値に対する各介入値は本技術に包含されることが理解される。介入範囲中に独立的に含まれるこれらの介入範囲の上限および下限が記載の範囲における制限を特に超えた場合も、本技術に包含される。記載の範囲がこれらの制限のうち1つまたは双方を含む場合、これらの記載の制限のいずれかまたは双方を超える範囲も、本技術に包含される。
さらに、本明細書中に値(複数)が本技術の一部として具現される場合、他に明記無き限り、このような値が近似され得、実際的な技術的具現が許容または要求する範囲まで任意の適切な有効桁までこのような値を用いることが可能であると理解される。
他に明記しない限り、本明細書中の全ての技術用語および科学用語は、本技術が属する分野の当業者が一般的に理解するような意味と同じ意味を持つ。本明細書中に記載の方法および材料に類似するかまたは等しい任意の方法および材料を本技術の実践または試験において用いることが可能であるが、限られた数の例示的方法および材料が本明細書中に記載される。
特定の材料が構成要素の構築に好適に用いられるものとして記載されているが、特性が類似する明白な代替的材料が代替物として用いられる。さらに、それとは反対に記載無き限り、本明細書中に記載される任意および全ての構成要素は、製造可能なものとして理解されるため、集合的にまたは別個に製造され得る。
本明細書中及び添付の特許請求の範囲において用いられるように、単数形である「a」、「an」および「the」は、文脈から明らかにそうでないことが示されない限り、その複数の均等物を含む点に留意されたい。
本明細書中に記載される公開文献は全て、これらの公開文献の対象である方法および/または材料の開示および記載、参考のために援用される。本明細書中に記載の公開文献は、本出願の出願日前のその開示内容のみのために提供するものである。本明細書中のいずれの内容も、本技術が先行特許のためにこのような公開文献に先行していない、認めるものと解釈されるべきではない。さらに、記載の公開文献の日付は、実際の公開文献の日付と異なる場合があり、個別に確認が必要であり得る。
「comprises」および「comprising」という用語は、要素、構成要素またはステップを非排他的な意味合いで指すものとして解釈されるべきであり、記載の要素、構成要素たはステップが明記されていない他の要素、構成要素またはステップと共に存在、利用または結合され得ることを示す。
詳細な説明において用いられる見出しは、読者の便宜のためのものであり、本開示または特許請求の範囲全体において見受けられる内容を制限するために用いられるべきではない。これらの見出しは、特許請求の範囲または特許請求の範囲の制限の範囲の解釈において用いられるべきではない。
本明細書中の技術について、特定の実施例を参照して述べてきたが、これらの実施例は本技術の原理および用途を例示したものに過ぎないことが理解されるべきである。いくつかの場合において、用語および記号は、本技術の実施に不要な特定の詳細を示し得る。例えば、「first(第1の)」および「second(第2の)」(など)という用語が用いられるが、他に明記無き限り、これらの用語は任意の順序を示すことを意図しておらず、別個の要素を区別するために用いられる。さらに、本方法におけるプロセスステップについての記載または例示を順序付けて述べる場合があるが、このような順序は不要である。当業者であれば、このような順序が変更可能でありかつ/またはその様態を同時にまたはさらに同期的に行うことが可能であることを認識する。
よって、本技術の意図および範囲から逸脱することなく、例示的な実施例において多数の変更例が可能であり、また、他の配置が考案され得ることが理解されるべきである。例えば、本技術において、睡眠障害呼吸事象の検出について特に重点的に説明してきたが、記載の表中に示される種類の音のうち任意の音(例えば、咳または他の音)の検出に同じ原理を適用することができる点に留意されたい。
なお、本願の出願当初の開示事項を維持するために、本願の出願当初の請求項1~45の記載内容を以下に追加する。
(請求項1)
ユーザの睡眠障害呼吸の事象を検出する方法であって、
睡眠期間において前記ユーザの音を示す入力音声信号をプロセッサ中に受信することと、
前記プロセッサにおいて前記受信された入力音声信号から少なくとも1つの高信頼性呼吸エポック(RRE)を決定することであって、前記エポックは、可聴呼吸およびいびきのうち1つまたは双方と関連付けられた期間を少なくとも含む、決定することと、
前記プロセッサにおいてかつ少なくとも1つの決定されたRRE中のデータに基づいて、睡眠障害呼吸事象の存在を検出することと、
前記検出された睡眠障害呼吸事象のインジケータを前記プロセッサから出力することと を含んでなる方法。
(請求項2)
各RREは、開始フェーズおよび事象検出フェーズを含む、請求項1の方法。
(請求項3)
前記開始フェーズは、少なくとも1つの所定の判定基準に適合する一定期間の一貫した可聴呼吸を含む、請求項2の方法。
(請求項4)
前記少なくとも1つのRREの前記開始フェーズは、以下の判定基準である
前記RREが、少なくとも所定の時間長さにわたって延長されることと、
前記RREが、前記少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の呼吸サイクルを含むことと、
前記RREが、前記少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の連続する呼吸事象を含むことと
のうちの少なくとも2つに適合する、請求項2~3のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項5)
前記所定の時間長さは2分であり、
前記所定の時間長さが2分であるとき、前記所定の数の呼吸サイクルは6であり、
前記所定の時間長さが2分であるとき、前記所定の数の連続する呼吸事象は3である、
請求項4の方法。
(請求項6)
前記事象検出フェーズは、
a.可聴呼吸が無くかつ長さが無呼吸事象よりも短い1つ以上の静寂期間と、
b.可聴呼吸が無い1つ以上の静寂期間であって、前記期間は、無呼吸として分類されるほど充分に長いが、可聴信号事象の喪失として分類できないほど充分に短い、1つ以上の静寂期間と、
c.可聴信号事象の喪失として分類できるほど充分に長い、可聴呼吸が無い静寂期間と
のうちの少なくとも1つを含む一定期間の一貫した可聴呼吸を含む、請求項2~5のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項7)
前記事象検出フェーズからの事象は、無呼吸事象、呼吸低下事象および周期性呼吸事象のうち1つとして分類される、請求項2~6のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項8)
いびき信号の音声周波数特性、音声レベルおよびタイミング特性のうち少なくとも1つを分析すること、ならびに無呼吸いびき特性を検出することにより、事象を無呼吸いびきとして分類することをさらに含む、請求項1~7のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項9)
呼吸信号の音声周波数特性、音声レベルおよび呼吸速度のうち少なくとも1つを分析すること、ならびに回復呼吸特性を検出することにより、事象を回復呼吸として分類することをさらに含む、請求項1~8のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項10)
前記入力音声信号を分析して、検出された静寂期間の後の回復呼吸を検出して、無呼吸事象を確認することをさらに含む、請求項1~9のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項11)
検出された可聴呼吸から呼吸速度を決定することをさらに含む、請求項1~10のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項12)
前記入力音声信号を分析して、検出された静寂期間後の呼吸速度の増加を検出して無呼吸事象を確認することをさらに含む、請求項1~11のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項13)
前記信号のデジタル信号処理のための所望の信号対ノイズ比が得られるように、前記プロセッサによって前記入力音声信号に対する利得調整を調節することをさらに含む、請求項1~12のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項14)
前記音声信号を一定の時間間隔で処理して、複数の周波数ビン中の信号の周波数成分をこの時間間隔について生成することをさらに含む、請求項1~13のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項15)
前記周波数ビンを分析して、発声音、空気処理装置音、往来音、天候音または他の背景音のうちの少なくとも1つを含む背景音に起因し得る任意の1つ以上の周波数ビンを除去することをさらに含む、請求項14の方法。
(請求項16)
前記プロセッサにより前記入力音声信号の背景ノイズレベルを確立することと、残りの周波数ビンについて、この背景ノイズについてのノイズフロア閾値レベルを確立することとをさらに含む、請求項15の方法。
(請求項17)
ノイズフロア閾値を決定することは、
1つ以上の静寂周波数ビンを前記プロセッサにより特定することと、
前記ノイズフロア閾値を残りの静寂周波数ビン中の信号の振幅の関数として設定することと、を含み、
前記方法は、これらの残りの静寂周波数帯のみを用いて信号を検出することをさらに含む、請求項16の方法。
(請求項18)
少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定することは、前記入力音声信号のフレームを前記入力音声信号の1つ以上の信号種類との対応関係に基づいて特徴付けることを含む、請求項1~17のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項19)
前記1つ以上の信号種類は、可聴呼吸、いびき、咳、ノイズ妨害、発声、静寂および未知のものを含む、請求項18の方法。
(請求項20)
前記決定された少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックについて呼吸速度を決定することをさらに含む、請求項1~19のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項21)
可聴信号事象の喪失は、前記RREの終了をマーク付けするために用いられ、前記可聴信号状態の喪失は、所定の時間よりも長い、可聴呼吸の無い期間である、請求項1~20のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項22)
1つ以上の特定されたSDB事象と、
測定指標および統計と、
履歴データと、
いびき時間と、
他の関連付けられた詳細と
のうちの少なくとも1つの通知を提供することをさらに含む、請求項1~21のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項23)
ユーザの睡眠障害呼吸の事象を検出する装置であって、
そのセンサーの近隣の音を検出するように構成された音センサーと、
前記音センサーへ結合されたプロセッサと
を含んでなり、
前記プロセッサは、
前記睡眠期間におけるユーザの音を示す入力音声信号を前記音センサーから受信することと、
前記受信された入力音声信号から少なくとも1つの高信頼性呼吸エポック(RRE)を決定することであって、前記エポックは、可聴呼吸およびいびきのうち1つまたは双方と関連付けられた期間を少なくとも含む、決定することと、
少なくとも1つの決定されたRRE中のデータに基づいて、睡眠障害呼吸事象の存在を検出することと、
前記検出された睡眠障害呼吸事象のインジケータを出力することと
を行うように構成される、装置。
(請求項24)
各RREは、開始フェーズおよび事象検出フェーズを含む、請求項23の装置。
(請求項25)
前記開始フェーズは、少なくとも1つの所定の判定基準に適合する一定期間の一貫した可聴呼吸を含む、請求項24の装置。
(請求項26)
前記少なくとも1つのRREの前記開始フェーズは、前記プロセッサによって評価される以下の判定基準である
前記RREが、少なくとも所定の時間長さにわたって延長されることと、
前記RREが、前記少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の呼吸サイクルを含むことと、
前記RREが、前記少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の連続する呼吸事象を含むことと
のうちの少なくとも2つに適合する、請求項24~25のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項27)
前記所定の時間長さは2分であり、
前記所定の時間長さが2分であるとき、前記所定の数の呼吸サイクルは6であり、
前記所定の時間長さが2分である場合、前記所定の数の連続する呼吸事象は3である、
請求項26の装置。
(請求項28)
前記事象検出フェーズは、
a.可聴呼吸が無くかつ長さが無呼吸事象よりも短い1つ以上の静寂期間と、
b.可聴呼吸が無い1つ以上の静寂期間であって、前記期間は、無呼吸として分類されるほど充分に長いが、可聴信号事象の喪失として分類できないほど充分に短い、1つ以上の静寂期間と、
c.可聴信号事象の喪失として分類できるほど充分に長い、可聴呼吸が無い静寂期間と
のうちの少なくとも1つを含む、一定期間の一貫した可聴呼吸を含む、請求項24~27のうちいずれか一項に記載の方法。
(請求項29)
前記事象検出フェーズからの事象は、無呼吸事象、呼吸低下事象および周期性呼吸事象のうちの1つとして分類される、請求項24~28のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項30)
前記プロセッサは、いびき信号の音声周波数特性、音声レベルおよびタイミング特性のうち少なくとも1つを分析すること、ならびに無呼吸いびき特性を検出することにより、事象を無呼吸いびきとして分類するようにさらに構成される、請求項23~29のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項31)
前記プロセッサは、呼吸信号の音声周波数特性、音声レベルおよび呼吸速度のうち少なくとも1つを分析すること、ならびに回復呼吸特性を検出することにより、事象を回復呼吸として分類するようにさらに構成される、請求項23~30のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項32)
前記プロセッサは、前記入力音声信号を分析して、検出された静寂期間の後の回復呼吸を検出して、無呼吸事象を確認するように、さらに構成される、請求項23~31のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項33)
前記プロセッサは、検出された可聴呼吸から呼吸速度を決定するように、さらに構成される、請求項23~32のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項34)
前記プロセッサは、前記入力音声信号を分析して、検出された静寂期間後の呼吸速度の増加を検出して、無呼吸事象を確認するように、さらに構成される、請求項23~33のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項35)
前記プロセッサは、前記信号のデジタル信号処理のための所望の信号対ノイズ比が得られるように、前記入力音声信号に対する利得調整を調節するようにさらに構成される、請求項23~34のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項36)
前記プロセッサは、前記音声信号を一定の時間間隔で処理して、この時間間隔について複数の周波数ビン中の信号の周波数成分を生成するように、さらに構成される、請求項23~35のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項37)
前記プロセッサは、前記周波数ビンを分析して、発声音、空気処理装置音、往来音、天候音または他の背景音のうちの少なくとも1つを含む背景音に起因し得る任意の1つ以上の周波数ビンを除去するように、さらに構成される、請求項36の装置。
(請求項38)
前記プロセッサは、前記入力音声信号の背景ノイズレベルを確立することと、残りの周波数ビンについて、この背景ノイズについてのノイズフロア閾値レベルを確立することとを行うように、さらに構成される、請求項37の装置。
(請求項39)
ノイズフロア閾値を決定するために、前記プロセッサは、
1つ以上の静寂周波数ビンを特定することと、
前記ノイズフロア閾値を残りの静寂周波数ビン中の信号の振幅の関数として設定することと
を行うように構成され、
前記プロセッサは、信号検出のためにこれらの残りの静寂周波数帯のみを利用するように、さらに構成される、請求項38の装置。
(請求項40)
少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定するために、前記プロセッサは、前記入力音声信号の1つ以上の信号種類との対応関係に基づいて前記入力音声信号のフレームを特徴付けるように構成される、請求項23~39のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項41)
前記1つ以上の信号種類は、可聴呼吸、いびき、咳、ノイズ妨害、発声、静寂および未知のものを含む、請求項40の装置。
(請求項42)
前記プロセッサは、前記決定された少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックについて呼吸速度を決定するように、さらに構成される、請求項23~41のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項43)
前記プロセッサは、可聴信号事象の喪失の検出時に前記RREの終了をマーク付けするように構成され、前記可聴信号状態の喪失は、所定の時間よりも長い、可聴呼吸の無い期間である、請求項23~42のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項44)
前記プロセッサは、
1つ以上の特定されたSDB事象と、
測定指標および統計と、
履歴データと、
いびき時間と、
他の関連付けられた詳細と
のうちの少なくとも1つの出力通知を生成するようにさらに構成される、請求項23~43のうちいずれか一項に記載の装置。
(請求項45)
非一時的な、コンピュータにより読出可能な媒体であって、前記媒体からプロセッサ制御命令が取り出し可能であり、前記プロセッサ制御命令が処理デバイスによって実行されると、請求項1~22のうちいずれか一項に記載の睡眠障害呼吸の事象を検出する方法を前記処理デバイスに行わせる、媒体。
さらなる実施例において、いくつかの改変例は、以下の段落の技術例を含み得る。
実施例1.
睡眠障害呼吸の事象を検出する方法であって、
睡眠期間においてユーザの音を示す入力音声信号をプロセッサ中において受信することと、
プロセッサにおいて少なくとも1つの高信頼性呼吸エポック(RRE)を入力音声信号から決定することであって、エポックは、少なくとも可聴呼吸および/またはいびきと関連付けられた期間を含む、決定することと、
プロセッサにおいてかつ少なくとも1つの決定されたRRE中のデータに基づいて、少なくとも1つの決定されたRRE中の睡眠障害呼吸事象の存在を検出することと、
検出された睡眠障害呼吸事象のインジケータをプロセッサから出力することと
を含んでなる、睡眠障害呼吸の事象を検出する方法。
実施例2.
RREは、無呼吸または呼吸低下と関連付けられたさらなる期間を含み得、検出された睡眠障害呼吸事象は、いびき、無呼吸事象、呼吸低下事象および呼吸変調事象のうちいずれか1つであり得る実施例1の方法。
実施例3.
検出された睡眠障害呼吸事象は、いびきによって区切られた静寂期間を含む無呼吸いびきである、実施例1または実施例2の方法。
実施例4.
いびきの存在を決定することをさらに含む、実施例1~3のうちいずれかの方法。
実施例5.
検出されたいびきまたは可聴呼吸から呼吸速度を決定することをさらに含む、実施例1~4のうちいずれかの方法。
実施例6.
検出された静寂期間後に音声レベル、速度および/または周波数の分析を行うことにより、入力音声信号を分析して回復呼吸を検出することをさらに含む、実施例1~5のうちいずれかの方法。
実施例7.
入力音声信号を分析して、検出された静寂期間後の呼吸速度を検出して、無呼吸事象を確認することをさらに含む、実施例1~6のうちいずれかの方法。
実施例8.
入力音声信号をフィルタリングして、発声音、空気処理装置音、往来音および天候音のうちの少なくとも1つを含む背景音に起因し得る任意の1つ以上の周波数成分を除去することをさらに含む、実施例1~7のうちいずれかの方法。
実施例9.
入力音声信号に対する利得調整をプロセッサによって調節することをさらに含む、実施例1~8のうちいずれかの方法。
実施例10.
入力音声信号に対するノイズフロアおよびノイズフロア閾値をプロセッサによって確立することをさらに含む、実施例1~9うちいずれかの方法。
実施例11.
ノイズフロアを決定することは、
プロセッサにより1つ以上の静寂周波数帯を特定することと、
特定された静寂周波数帯に対応する信号の振幅の関数としてノイズフロア閾値を設定することと
を含む、実施例10の方法。
実施例12.
少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定することは、
入力音声信号のフレームを入力音声信号の1つ以上の呼吸信号種類との対応関係に基づいて特徴付けることを含む、実施例1~11のうちいずれかの方法。
実施例13.
1つ以上の呼吸信号種類は、呼吸、無呼吸いびき、非無呼吸いびき、咳、ノイズ妨害、静寂および未知のものを含む、実施例12の方法。
実施例14.
少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定することは、各エポックからの呼吸速度をプロセッサにより決定することをさらに含む、実施例12の方法。
実施例15.
少なくとも1つの高信頼性呼吸エポックを決定することは、エポックが、
呼吸およびいびきのうち一方または双方の所定の期間後に開始することと、
長時間継続する連続する呼吸およびいびきの一部であることと、
少なくとも3つの連続する呼吸事象を2分毎に含み、3つの呼吸事象の1分あたりの平均を含む
状態であることをプロセッサにより決定することをさらに含む、実施例10の方法。
実施例16.
睡眠障害呼吸の事象を検出する装置であって、
センサーの近隣の音を検出するように構成された音センサーと、
音センサーへ結合されたプロセッサと
を含んでなり、
プロセッサは、上記実施例の方法のうち任意の1つ以上を行うように構成される装置。
実施例17.
非一時的な、コンピュータにより読出可能な媒体であって、媒体からプロセッサ制御命令が取り出し可能であり、プロセッサ制御命令が処理デバイスによって実行されると、実施例1~15のうちいずれか1つを含む、睡眠障害呼吸の事象を検出する方法を処理デバイスに行わせる媒体。

Claims (51)

  1. ユーザの睡眠障害呼吸の事象を検出する方法であって、
    睡眠期間において前記ユーザの音を示す入力音声信号をプロセッサ中に受信することと、
    前記プロセッサにおいて前記受信された入力音声信号から少なくとも1つの高信頼性呼吸エポック(RRE)を決定することであって、前記受信された入力音声信号の期間は、前記期間が開始セクション判定基準および中間セクション判定基準をそれぞれ満たす複数のセクションを含むか否かに基づいてRREとして分類され、該中間セクション判定基準は、一定期間の一貫した可聴呼吸の期間を含むものであり、前記少なくとも1つのRREを決定するために、前記入力音声信号の複数のフレームの各フレーム、1つ以上の先行フレームの音声信号から決定された、所定の秒数の反復的かつ途切れのない信号種類始され、そのような信号種類が後続フレームにおいて継続しているかどうか決定するために分析されるものである、決定することと、
    前記プロセッサにおいてかつ少なくとも1つの決定されたRRE中のデータに基づいて、睡眠障害呼吸事象の存在を検出することと、
    前記検出された睡眠障害呼吸事象に基づいて前記プロセッサから出力を提供することと
    を含んでなる、方法。
  2. 各RREは、前記開始セクション判定基準を満たす開始セクションおよび前記中間セクション判定基準を満たす事象検出セクションを含む、請求項1の方法。
  3. 前記開始セクション判定基準は、貫した可聴呼吸の一定期間を含む、請求項2の方法。
  4. 前記少なくとも1つのRREは、以下の判定基準である
    前記RREが、少なくとも所定の時間長さにわたことと、
    前記RREが、前記少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の呼吸サイクルを含むことと、
    前記RREが、前記少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の連続する呼吸事象を含むことと
    のうちの少なくとも2つに適合するものである、請求項2~3のうちいずれか一項に記載の方法。
  5. 前記所定の時間長さは2分であり、
    前記所定の時間長さが2分であるとき、前記所定の数の呼吸サイクルは6であり、
    前記所定の時間長さが2分であるとき、前記所定の数の連続する呼吸事象は3である
    請求項4の方法。
  6. 前記中間セクション判定基準は、以下の
    a.可聴呼吸が無くかつ長さが無呼吸事象よりも短い1つ以上の静寂期間と、
    b.可聴呼吸が無い1つ以上の静寂期間であって、前記期間は、無呼吸として分類されるほど充分に長いが、可聴信号事象の喪失として分類できないほど充分に短い、1つ以上の静寂期間と、
    c.可聴信号事象の喪失として分類できるほど充分に長い、可聴呼吸が無い静寂期間と
    うちの少なくとも1つをさらに含む、請求項2~5のうちいずれか一項に記載の方法。
  7. 前記事象検出セクションからの事象は、無呼吸事象、呼吸低下事象および周期性呼吸事象のうち1つとして分類される、請求項2~6のうちいずれか一項に記載の方法。
  8. いびき信号の音声周波数特性、音声レベルおよびタイミング特性のうち少なくとも1つを分析することと、無呼吸いびき特性を検出することとにより、事象を無呼吸いびきとして分類することをさらに含む、請求項1~7のうちいずれか一項に記載の方法。
  9. 呼吸信号の音声周波数特性、音声レベルおよび呼吸速度のうち少なくとも1つを分析することと、回復呼吸特性を検出することとにより、事象を回復呼吸として分類することをさらに含む、請求項1~8のうちいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記入力音声信号を分析して、検出された静寂期間の後の回復呼吸を検出して、無呼吸事象を確認することをさらに含む、請求項1~9のうちいずれか一項に記載の方法。
  11. 検出された可聴呼吸から呼吸速度を決定することをさらに含む、請求項1~10のうちいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記入力音声信号を分析して、検出された静寂期間後の呼吸速度の増加を検出して無呼吸事象を確認することをさらに含む、請求項1~11のうちいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記入力音声信号のデジタル信号処理のための所望の信号対ノイズ比が得られるように、前記プロセッサによって前記入力音声信号に対する利得調整を調節することをさらに含む、請求項1~12のうちいずれか一項に記載の方法。
  14. 前記入力音声信号を一定の時間間隔で処理して、複数の周波数ビン中の前記入力音声信号の周波数成分をこの時間間隔について生成することをさらに含む、請求項1~13のうちいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記周波数ビンを分析して、発声音、空気処理装置音、往来音、天候音または他の背景音のうちの少なくとも1つを含む背景音に起因し得る任意の1つ以上の周波数ビンを除去することをさらに含む、請求項14の方法。
  16. 前記プロセッサにより前記入力音声信号の背景ノイズレベルを確立することと、残りの周波数ビンについて、前記背景についてのノイズフロア閾値確立することとをさらに含む、請求項15の方法。
  17. 前記ノイズフロア閾値を決定することは、
    1つ以上の静寂周波数ビンを前記プロセッサにより特定することと、
    前記ノイズフロア閾値を残りの静寂周波数ビン中の信号の振幅の関数として設定することと、を含み、
    前記方法は、これらの残りの静寂周波数ビンのみを用いて信号を検出することをさらに含む、請求項16の方法。
  18. 少なくとも1つのRREを決定することは、前記入力音声信号のフレームを前記入力音声信号の1つ以上の信号種類との対応関係に基づいて特徴付けることを含む、請求項1~17のうちいずれか一項に記載の方法。
  19. 前記1つ以上の信号種類は、可聴呼吸、いびき、咳、ノイズ妨害、発声、静寂および未知のものを含む、請求項18の方法。
  20. 前記決定された少なくとも1つのRREについて呼吸速度を決定することをさらに含む、請求項1~19のうちいずれか一項に記載の方法。
  21. 可聴信号事象の喪失は、前記RREの終了をマーク付けするために用いられ、前記可聴信号事象の喪失は、所定の時間よりも長い、可聴呼吸の無い期間である、請求項1~20のうちいずれか一項に記載の方法。
  22. 1つ以上の特定された睡眠障害呼吸事象と、
    測定指標および統計と
    履歴データと、
    いびき時間と、
    他の関連付けられた詳細と
    のうちの少なくとも1つの通知を提供することをさらに含む、請求項1~21のうちいずれか一項に記載の方法。
  23. ユーザの睡眠障害呼吸の事象を検出する装置であって、
    当該センサーの近隣の音を検出するように構成された音センサーと、
    前記音センサーへ結合されたプロセッサと
    を含んでなり、
    前記プロセッサは、
    眠期間におけるユーザの音を示す入力音声信号を前記音センサーから受信することと、
    前記受信された入力音声信号から少なくとも1つの高信頼性呼吸エポック(RRE)を決定することであって、前記受信された入力音声信号の期間は、前記期間が開始セクション判定基準および中間セクション判定基準をそれぞれ満たす複数のセクションを含むか否かに基づいてRREとして分類され、該中間セクション判定基準は、一定期間の一貫した可聴呼吸の期間を含むものであり、前記少なくとも1つのRREを決定するために、前記入力音声信号の複数のフレームの各フレーム、1つ以上の先行フレームの音声信号から決定された、所定の秒数の反復的かつ途切れのない信号種類に現在のフレームの音声信号レベルが開始され、そのような信号種類が後続フレームにおいて継続しているかどうか決定するために分析されるものである、決定することと、
    少なくとも1つの決定されたRRE中のデータに基づいて、睡眠障害呼吸事象の存在を検出することと、
    前記検出された睡眠障害呼吸事象に基づいて出力を提供することと
    を行うように構成されている、装置。
  24. 各RREは、開始セクション判定基準を満たす開始セクションおよび中間セクション判定基準を満たす事象検出セクションを含む、請求項23の装置。
  25. 前記開始セクション判定基準は、貫した可聴呼吸の一定期間を含む、請求項24の装置。
  26. 前記少なくとも1つのRREは、前記プロセッサによって評価される以下の判定基準である
    前記RREが、少なくとも所定の時間長さにわたことと、
    前記RREが、前記少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の呼吸サイクルを含むことと、
    前記RREが、前記少なくとも所定の時間長さにおける少なくとも所定の数の連続する呼吸事象を含むことと
    のうち少なくとも2つに適合する、請求項24~25のうちいずれか一項に記載の装置。
  27. 前記所定の時間長さは2分であり、
    前記所定の時間長さが2分であるとき、前記所定の数の呼吸サイクルは6であり、
    前記所定の時間長さが2分である場合、前記所定の数の連続する呼吸事象は3である、請求項26の装置。
  28. 前記中間セクション判定基準は、以下の
    a.可聴呼吸が無くかつ長さが無呼吸事象よりも短い1つ以上の静寂期間と、
    b.可聴呼吸が無い1つ以上の静寂期間であって、前記期間は、無呼吸として分類されるほど充分に長いが、可聴信号事象の喪失として分類できないほど充分に短い、1つ以上の静寂期間と、
    c.可聴信号事象の喪失として分類できるほど充分に長い、可聴呼吸が無い静寂期間と
    のうちの少なくとも1つをさらに含む、請求項24~27のうちいずれか一項に記載の方法。
  29. 前記事象検出セクションからの事象は、無呼吸事象、呼吸低下事象および周期性呼吸事象のうちの1つとして分類される、請求項24~28のうちいずれか一項に記載の装置。
  30. 前記プロセッサは、いびき信号の音声周波数特性、音声レベルおよびタイミング特性のうち少なくとも1つを分析することと、無呼吸いびき特性を検出することとにより、事象を無呼吸いびきとして分類するようにさらに構成される、請求項23~29のうちいずれか一項に記載の装置。
  31. 前記プロセッサは、呼吸信号の音声周波数特性、音声レベルおよび呼吸速度のうち少なくとも1つを分析すること、ならびに回復呼吸特性を検出することにより、事象を回復呼吸として分類するようにさらに構成される、請求項23~30のうちいずれか一項に記載の装置。
  32. 前記プロセッサは、前記入力音声信号を分析して、検出された静寂期間の後の回復呼吸を検出して、無呼吸事象を確認するように、さらに構成される、請求項23~31のうちいずれか一項に記載の装置。
  33. 前記プロセッサは、検出された可聴呼吸から呼吸速度を決定するように、さらに構成される、請求項23~32のうちいずれか一項に記載の装置。
  34. 前記プロセッサは、前記入力音声信号を分析して、検出された静寂期間後の呼吸速度の増加を検出して、無呼吸事象を確認するように、さらに構成される、請求項23~33のうちいずれか一項に記載の装置。
  35. 前記プロセッサは、前記入力音声信号のデジタル信号処理のための所望の信号対ノイズ比が得られるように、前記入力音声信号に対する利得調整を調節するようにさらに構成される、請求項23~34のうちいずれか一項に記載の装置。
  36. 前記プロセッサは、前記入力音声信号を一定の時間間隔で処理して、この時間間隔について複数の周波数ビン中の前記入力音声信号の周波数成分を生成するように、さらに構成される、請求項23~35のうちいずれか一項に記載の装置。
  37. 前記プロセッサは、前記周波数ビンを分析して、発声音、空気処理装置音、往来音、天候音または他の背景音のうち少なくとも1つを含む背景音に起因し得る任意の1つ以上の周波数ビンを除去するようにさらに構成される、請求項36の装置。
  38. 前記プロセッサは、前記入力音声信号の背景ノイズレベルを確立することと、残りの周波数ビンについて、前記背景についてのノイズフロア閾値確立することとを行うように、さらに構成される、請求項37の装置。
  39. 前記ノイズフロア閾値を決定するために、前記プロセッサは、
    1つ以上の静寂周波数ビンを特定することと、
    前記ノイズフロア閾値を残りの静寂周波数ビン中の信号の振幅の関数として設定することと
    を行うように構成され、
    前記プロセッサは、信号検出のためにこれらの残りの静寂周波数ビンのみを利用するように、さらに構成される、請求項38の装置。
  40. 少なくとも1つのRREを決定するために、前記プロセッサは、前記入力音声信号の1つ以上の信号種類との対応関係に基づいて前記入力音声信号のフレームを特徴付けるように構成される、請求項23~39のうちいずれか一項に記載の装置。
  41. 前記1つ以上の信号種類は、可聴呼吸、いびき、咳、ノイズ妨害、発声、静寂および未知のものを含む、請求項40の装置。
  42. 前記プロセッサは、前記決定された少なくとも1つのRREについて呼吸速度を決定するようにさらに構成される、請求項23~41のうちいずれか一項に記載の装置。
  43. 前記プロセッサは、可聴信号事象の喪失の検出時に前記RREの終了をマーク付けするように構成され、前記可聴信号事象の喪失は、所定の時間よりも長い、可聴呼吸の無い期間である、請求項23~42のうちいずれか一項に記載の装置。
  44. 前記プロセッサは、以下の
    1つ以上の特定された睡眠障害呼吸事象と、
    測定指標および統計と、
    履歴データと、
    いびき時間と
    他の関連付けられた詳細と
    のうちの少なくとも1つの出力通知を生成するようにさらに構成される、請求項23~43のうちいずれか一項に記載の装置。
  45. 前記プロセッサにおいて、いびきの音声レベルを通常のいびきとは異なると検出することによって事象を無呼吸いびきとして分類することをさらに含む、請求項1~22のうちいずれか一項に記載の方法。
  46. 前記入力音声信号の期間は、複数のセクションの一セクションが終了セクション判定基準を満たすか否かに基づいたRREとして分類される、請求項1~22および45のうちいずれか一項に記載の方法。
  47. 前記終了セクション判定基準は、貫した可聴呼吸の一定期間を含む、請求項46に記載の方法。
  48. 非一時的な、コンピュータにより読出可能な媒体であって、前記媒体からプロセッサ制御命令が取り出し可能であり、前記プロセッサ制御命令が処理デバイスによって実行されると、請求項1~22および45~47のうちいずれか一項に記載の睡眠障害呼吸の事象を検出する方法を前記処理デバイスに行わせる、媒体。
  49. 前記プロセッサは、いびきの音声レベルを通常のいびきとは異なると検出することによって事象を無呼吸いびきとして分類するようにさらに構成される、請求項23~44に記載の装置。
  50. 前記入力音声信号の期間は、複数のセクションの一セクションが終了セクション判定基準を満たすか否かに基づいたRREとして分類される、請求項23~44および49のうちいずれか一項に記載の装置。
  51. 前記終了セクション判定基準は、貫した可聴呼吸の一定期間を含む、請求項50に記載の装置。
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