JP7095443B2 - 異常検知プログラム、異常検知方法及び異常検知装置 - Google Patents
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Description
以下、異常監視システムの第1の実施形態について、図1~図22に基づいて詳細に説明する。本第1の実施形態の異常監視システムは、例えば火力発電設備に含まれる機器における異常の発生や異常の予兆を監視するシステムである。
以下、異常検知装置10の処理について、図3~図7のフローチャートに沿って、その他図面を適宜参照しつつ詳細に説明する。図3の処理では、まず、ステップS10において、データ受信部12が、例えば日付が切り替わるタイミングで、前日の1日分のセンサデータをデータサーバ20に要求して受信し、センサデータ管理DB32(図8のセンサデータ管理テーブル322)に格納する。図8の例では、センサデータ管理テーブル322には、2018年8月15日に取得された1分毎の発電量、温度、圧力、速度、振動の各センサデータが格納されている。なお、図8の発電量の単位はMW、温度の単位は℃、圧力の単位はkPa、速度の単位はm/s、振動の単位はμP-Pである。図8に示すように、センサデータ管理テーブル322に1日分のセンサデータ(1440行分のセンサデータ)が格納された状態で、以下のステップS11~S15の処理が行われる。
図4には、状態数値化部14が実行する解析対象データ抽出処理の詳細処理がフローチャートにて示されている。図4の処理では、まずステップS22において、状態数値化部14が、未選択のセンサデータを1つ選択する。例えば、状態数値化部14は、図8のセンサデータ管理テーブル322に格納されているセンサデータのうち、「発電量」のデータの先頭の1つを選択したものとする。
次に、図5のフローチャートに沿って、上述した解析対象データ抽出処理(S11)の後に状態数値化部14により実行される規準化処理(S12)について説明する。
次に、図6のフローチャートに沿って、状態数値化部14により実行されるコヒーレンス演算処理について説明する。
次に、図7のフローチャートに沿って、異常予兆評価部16により実行される異常予兆評価処理について詳細に説明する。
対象日が2018年8月16日である場合に、コヒーレンス計算値としてコヒーレンス1「発電量-振動」(図15の下線付きの値「0.9251」参照)を取得したものとする。この場合、異常予兆評価部16は、過去の所定期間のコヒーレンス計算値として、例えば、2018年7月6日から8月15日までのコヒーレンス計算値をコヒーレンス結果テーブル362から取得する(S70、S71)。
対象日が2018年8月22日である場合に、コヒーレンス計算値としてコヒーレンス1「発電量-振動」(図15の下線付きの値「0.8582」参照)を取得したものとする。この場合、異常予兆評価部16は、過去の所定期間のコヒーレンス計算値として、例えば、2018年7月6日から8月21日までのコヒーレンス計算値をコヒーレンス結果テーブル362から取得する(S70、S71)。
上述したステップS14の処理が行われた後は、異常予兆評価部16から異常予兆評価結果を受け取った異常予兆通知部18が、管理装置70に対して異常予兆評価結果を通知する。管理装置70では、受け取った異常予兆評価結果を表示部などを介して出力する。なお、管理装置70は、青、黄、赤で異常有無を表示可能な信号機を用いて、異常なし(青)や、アラーム(警告(黄)、異常(赤))を表示することとしてもよい。また、音や音声などによりアラームを出力することとしてもよい。
以下、第2の実施形態について、図23~図26に基づいて説明する。本第2の実施形態の異常監視システムは、上記第1の実施形態と同様の構成を有しているものの、異常検知装置10の一部処理が異なっている。なお、本第2の実施形態では、図15のコヒーレンス結果テーブル362に代えて、図25に示す周波数ω単位のコヒーレンス結果テーブル362’が利用される。
以下、図24のフローチャートに沿って、状態数値化部14により実行されるコヒーレンス演算処理について説明する。
次に、図26のフローチャートに沿って、異常予兆評価部16により実行される異常予兆評価処理について詳細に説明する。
(付記1) 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得し、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解し、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における同一周波数毎の変化傾向の差を算出し、
算出した前記変化傾向の差の合計値と、過去における前記変化傾向の差の合計値の分布と、に基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする異常検知プログラム。
(付記2) 前記センサの時系列データは、前記設備に関連する機器の温度、圧力、速度、振動変位の少なくとも一つの時系列データであることを特徴とする付記1に記載の異常検知プログラム。
(付記3) 前記算出する処理では、前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データから得られる同一周波数成分ごとのコヒーレンスを算出し、
前記異常を検知する処理では、周波数成分ごとのコヒーレンスの合計値と、過去における周波数成分ごとのコヒーレンスの合計値の分布と、に基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、ことを特徴とする付記1または2に記載の異常検知プログラム。
(付記4) 前記設備の稼働状態に基づいて、前記取得する処理で取得した時系列データの中から、前記分解する処理で複数の周波数成分に分解する時系列データを特定する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする付記1~3のいずれかに記載の異常検知プログラム。
(付記5) 前記設備の稼働状態に基づいて、検知した前記異常の内容を変更する、ことを特徴とする付記1~4のいずれかに記載の異常検知プログラム。
(付記6) 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得し、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解し、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における同一周波数毎の変化傾向の差を算出し、
算出した前記変化傾向の差の合計値と、過去における前記変化傾向の差の合計値の分布と、に基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする異常検知方法。
(付記7) 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解する分解部と、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における同一周波数毎の変化傾向の差を算出する算出部と、
前記算出部が算出した前記変化傾向の差の合計値と、過去における前記変化傾向の差の合計値の分布と、に基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する検知部と、
を備える異常検知装置。
(付記8) 前記センサの時系列データは、前記設備に関連する機器の温度、圧力、速度、振動変位の少なくとも一つの時系列データであることを特徴とする付記7に記載の異常検知装置。
(付記9) 前記算出部は、前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データから得られる同一周波数成分ごとのコヒーレンスを算出し、
前記検知部は、周波数成分ごとのコヒーレンスの合計値と、過去における周波数成分ごとのコヒーレンスの合計値の分布と、に基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、ことを特徴とする付記7または8に記載の異常検知装置。
(付記10) 前記設備の稼働状態に基づいて、前記取得する処理で取得した時系列データの中から、前記分解部が複数の周波数成分に分解する時系列データを特定する特定部を更に備える付記7~9のいずれかに記載の異常検知装置。
(付記11) 前記検知部は、前記設備の稼働状態に基づいて、検知した前記異常の内容を変更する、ことを特徴とする付記7~10のいずれかに記載の異常検知装置。
(付記12) 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得し、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解し、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における周波数毎の変化傾向を過去の変化傾向と比較し、
前記変化傾向が過去の変化傾向と一致又は類似する周波数を特定し、
特定した前記周波数以外の周波数における前記センサの時系列データに基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする異常検知プログラム。
(付記13) 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得し、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解し、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における周波数毎の変化傾向を過去の変化傾向と比較し、
前記変化傾向が過去の変化傾向と一致又は類似する周波数を特定し、
特定した前記周波数以外の周波数における前記センサの時系列データに基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする異常検知方法。
(付記14) 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得する取得部と、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解する分解部と、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における周波数毎の変化傾向を過去の変化傾向と比較する比較部と、
前記変化傾向が過去の変化傾向と一致又は類似する周波数を特定する特定部と、
特定した前記周波数以外の周波数における前記センサの時系列データに基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する検知部と、
を備える異常検知装置。
12 データ受信部(取得部)
14 状態数値化部(分解部、算出部、特定部、比較部)
16 異常予兆評価部(検知部)
Claims (9)
- 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得し、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解し、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における同一周波数毎のコヒーレンスを算出し、
周波数毎に算出した前記コヒーレンスの合計値と、過去における前記コヒーレンスの合計値の分布と、に基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする異常検知プログラム。 - 前記センサの時系列データは、前記設備に関連する機器の温度、圧力、速度、振動変位の少なくとも一つの時系列データであることを特徴とする請求項1に記載の異常検知プログラム。
- 前記設備の稼働状態に基づいて、前記取得する処理で取得した時系列データの中から、前記分解する処理で複数の周波数成分に分解する時系列データを特定する、処理をコンピュータに実行させることを特徴とする請求項1又は2に記載の異常検知プログラム。
- 前記設備の稼働状態に基づいて、検知した前記異常の内容を変更する、ことを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の異常検知プログラム。
- 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得し、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解し、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における同一周波数毎のコヒーレンスを算出し、
周波数毎に算出した前記コヒーレンスの合計値と、過去における前記コヒーレンスの合計値の分布と、に基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする異常検知方法。 - 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得する取得部と、
前記取得部が取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解する分解部と、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における同一周波数毎のコヒーレンスを算出する算出部と、
前記算出部が周波数毎に算出した前記コヒーレンスの合計値と、過去における前記コヒーレンスの合計値の分布と、に基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する検知部と、
を備える異常検知装置。 - 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得し、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解し、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における周波数毎のコヒーレンスを算出し、
算出した前記コヒーレンスが、過去における同一周波数のコヒーレンスの分布に基づく所定範囲に含まれるか否かに基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、
処理をコンピュータに実行させることを特徴とする異常検知プログラム。 - 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得し、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解し、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における周波数毎のコヒーレンスを算出し、
算出した前記コヒーレンスが、過去における同一周波数のコヒーレンスの分布に基づく所定範囲に含まれるか否かに基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する、
処理をコンピュータが実行することを特徴とする異常検知方法。 - 設備における稼働の程度を示す時系列データ及び前記設備に関連する機器それぞれに設置されたセンサの時系列データを取得する取得部と、
取得した前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データそれぞれを複数の周波数成分へ分解する分解部と、
前記複数の周波数成分への分解の結果から前記稼働の程度を示す時系列データと前記センサの時系列データとの間における周波数毎のコヒーレンスを算出し、算出した前記コヒーレンスが、過去における同一周波数のコヒーレンスの分布に基づく所定範囲に含まれるか否かに基づいて、前記設備に関連する機器の異常を検知する検知部と、
を備える異常検知装置。
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