JP7093674B2 - 測量支援装置、及び測量支援プログラム - Google Patents

測量支援装置、及び測量支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、測量支援装置、及び測量支援プログラムに関し、例えば、測量計画を支援するものに関する。
近年、地上レーザスキャナ(以下、TLS)を用いた三次元点群データ作成する土木測量が盛んに行われるようになってきている。
TLSは、パルスレーザで測量対象を走査し、その反射レーザの位相や往復時間などによって対象の三次元形状を計測するレーザスキャナである。
TLSによる測量は、TLSの設置地点を移動しながら測量範囲をくまなくスキャンすることにより行われる。スキャンによって得られた点群データからは、対象の地形はもちろんのこと、三次元モデル、二次元平面図、立体図、縦横断面図などを生成することができる。
ところで、一般的に、測量範囲には、土地の高低差(起伏)のほか、木や建築物などの障害物が存在するために、TLSの位置によっては、計測可能距離内であるにもかかわらず、これらの陰になってレーザが当たらない箇所が生じる。
そのため、計測漏れを防いで測量範囲の全てを適切に計測するためには、TLSの性能や地形に適したTLSの配置を計画する必要がある。
このような測量計画を行う技術として、特許文献1の「測定方法及び測定システム」がある。この技術は、地表にラインを設置し、当該ラインに沿って測量するものである。
ところで、レーザの照射範囲といったTLSの性能や現場の地形などを勘案して最適な計測計画を立てるのは、専門的なノウハウを必要とする困難な作業である。そのため、計測漏れを防ぐためにTLSの設置地点を多く設定する必要があった。
しかし、TLSの設置地点が多いほど計測回数が増えるため、測量作業に要するコストが高くなるほか、データが膨大となって後の処理が困難になるという問題があった。
特開2005-315770号公報
本発明は、測量範囲に適した地上レーザスキャナの設置地点を自動的に決定することを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、測量を行う測量範囲を取得する測量範囲取得手段と、前記取得した測量範囲の標高データを取得する標高データ取得手段と、前記取得した標高データを使用して求まる前記測量範囲の高低差に基づいて、前記取得した測量範囲内に設置した地上レーザスキャナによる計測可能な計測可能領域を求める可能領域算出手段と、前記取得した測量範囲の全てが前記計測可能領域となる地上レーザスキャナの設置地点を設定する設置地点設定手段と、前記設定した設置地点を出力する出力手段と、を具備したことを特徴とする測量支援装置を提供する。
(2)請求項2に記載の発明では、前記取得した測量範囲の全てに渡って、1の地上レーザスキャナにおける計測可能距離の範囲に複数個の前記設置地点の候補地点を設定する候補地点設定手段を具備し、前記可能領域算出手段が、前記設定した候補地点の各々について前記地上レーザスキャナを設置した場合の計測可能領域を求め、前記設置地点設定手段は、前記求めた計測可能領域が前記測量範囲の全てを覆うように、前記設定した候補地点から前記設置地点を選択することにより前記設置地点を設定する、ことを特徴とする請求項1に記載の測量支援装置を提供する。
(3)請求項3に記載の発明では、前記設置地点設定手段が、前記候補地点の中から所定の基準に従って最初の候補地点を選択し、その後、既に設定した前記設置地点の少なくとも1つを計測可能領域とする前記候補地点から次の設置地点を選択することにより、前記設置地点を逐次選択していく、ことを特徴とする請求項2に記載の測量支援装置を提供する。
(4)請求項4に記載の発明では、前記設置地点設定手段が、前記候補地点に地上レーザスキャナを設置した場合の計測可能領域の範囲を前記所定の基準として、最初の候補地点を選択する、ことを特徴とする請求項3に記載の測量支援装置を提供する。
(5)請求項5に記載の発明では、前記設置地点設定手段が、既に設定した何れかの設置地点を計測可能領域とする前記候補地点を所定の条件により評価する評価手段を具備し、前記設置地点設定手段は、前記評価がなされた候補地点から前記評価を用いて、次の設置地点を選択する、ことを特徴とする請求項3、又は請求項4に記載の測量支援装置を提供する。
(6)請求項6に記載の発明では、前記評価手段が、直前までに設定した設置地点によっては前記計測可能領域に含まれていない領域を計測可能領域とする前記候補地点を高く評価する、ことを特徴とする請求項5に記載の測量支援装置を提供する。
(7)請求項7に記載の発明では、前記設置地点設定手段が、更に、前記候補地点から、既に設置した最寄りの設置地点までの斜距離を用いて次の設置地点を選択する、ことを特徴とする請求項6に記載の測量支援装置を提供する。
(8)請求項8に記載の発明では、前記設置地点設定手段は、前記評価の高さに前記斜距離の積が最も高い候補地点を前記設置地点に設定する、ことを特徴とする請求項7に記載の測量支援装置を提供する。
(9)請求項9に記載の発明では、前記標高データを使用して求まる前記測量範囲の高低差に基づいて、当該測量範囲の三次元的な地形に対応する三角網を生成する三角網生成手段を具備し、前記可能領域算出手段は、前記生成した三角網を構成する三角領域のうち、前記地上レーザスキャナによって計測可能な前記三角領域を特定することにより、前記計測可能領域を求める、ことを特徴とする請求項1から請求項8までのうちの何れか1の請求項に記載の測量支援装置を提供する。
(10)請求項10に記載の発明では、前記可能領域算出手段は、前記地上レーザスキャナから見て、前記生成した三角領域のうちの2つの三角領域31が重なっている場合、遠い方の三角領域を計測可能領域から除外する、ことを特徴とする請求項9に記載の測量支援装置を提供する。
(11)請求項11に記載の発明では、前記可能領域算出手段は、前記地上レーザスキャナのレーザビームと前記三角領域が同一平面上にある場合、当該三角領域を前記計測可能領域から除外する、ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の測量支援装置を提供する。
(12)請求項12に記載の発明では、前記可能領域算出手段は、前記地上レーザスキャナのレーザビームが前記三角領域の表面を裏側から走査する場合、当該三角領域を前記計測可能領域から除外する、ことを特徴とする請求項9、請求項10、又は請求項11に記載の測量支援装置を提供する。
(13)請求項13に記載の発明では、前記可能領域算出手段は、前記地上レーザスキャナから1の三角領域の2つの頂点を見込む平面が他の三角領域と干渉する場合、当該1の三角領域を計測可能領域から除外する、ことを特徴とする請求項9、請求項10、請求項11、又は請求項12に記載の測量支援装置を提供する。
(14)請求項14に記載の発明では、測量を行う測量範囲を取得する測量範囲取得機能と、前記取得した測量範囲の標高データを取得する標高データ取得機能と、前記取得した標高データを使用して求まる前記測量範囲の高低差に基づいて、前記取得した測量範囲内に設置した地上レーザスキャナによる計測可能な計測可能領域を求める可能領域算出機能と、前記取得した測量範囲の全てが前記計測可能領域となる地上レーザスキャナの設置地点を設定する設置地点設定機能と、前記設定した設置地点を出力する出力機能と、をコンピュータに実現させる、ことを特徴とする測量支援プログラムを提供する。
本発明によれば、標高データに基づいて地上レーザスキャナの設置地点を設定することにより、地上レーザスキャナの地形に適した設置地点を決定することができる。
地上レーザスキャナの計測可能領域を説明するための図である。 測量支援装置のハードウェア的な構成を示した図である。 測量範囲の設定を説明するための図である。 三角網の設定を説明するための図である。 計測可能領域を説明するための図である。 計測可能な三角領域を判定する条件を説明するための図である 設置地点を選択する手順を説明するための図である。 地上レーザスキャナ設置処理の手順を説明するためのフローチャートである。 変形例を説明するための図である。
(1)実施形態の概要
測量支援装置1は、標高データ、例えば、国土地理院で提供されている(標高・傾斜度3次メッシュ:以下標高メッシュという)を用いることにより、測量範囲25の三次元形状をTINによる三角網30で表現し、更に、TLS3を設置する候補の候補地点33を測量範囲25に多数発生させる。
そして、測量支援装置1は、図5(a)に示したように、候補地点33から三角網30を構成する三角領域31にレーザを照射できるか否かにより、当該三角領域31が当該候補地点33から計測可能か否かを判定する。
これによって、測量支援装置1は、図5(b)に示したように、候補地点33ごとに、当該候補地点33から計測可能な三角領域31(網掛けの三角領域31)と計測できない三角領域31(白抜きの三角領域31)の分布を得る。
そして、測量支援装置1は、当該分布を用いて測量範囲25の全ての三角領域31が計測可能となるような候補地点33を選択し、これら候補地点33をTLS3の設置地点51に設定する。
(2)実施形態の詳細
図1は、地上レーザスキャナの計測可能領域6を説明するための図である。
以下、地上レーザスキャナをTLS(Terrestrial Laser Scanner)と略記する。
図に示したTLS3は、三脚上に設置され、1秒間に百万発程度のパルスレーザを発射するレーザ発振器を内蔵している。
そして、TLS3は、鉛直方向に反射面を回転するミラーでパルスレーザを反射させて対象を鉛直方向に走査すると共に、ドライブモータによってTLS3本体を三脚上で水平方向に回転させることにより周囲を走査する。
TLS3には、計測可能な有効距離である計測可能距離35(図5)が規定されており、TLS3は、当該計測可能距離35以内の対象を計測することができる。
TLS3は、当該走査により、計測対象から反射してきたパルスレーザによる点群データを得るが、当該点群データには、計測対象の三次元情報が反射レーザの往復時間や位相などによって含まれている。
そして、コンピュータを用いて点群データを解析すると、測量対象の三次元形状を復元することができる。
図1の例は、測量範囲25が起伏を有する丘陵地帯に設定されている場合を示しており、丘の頂上あたりの設置地点51aにTLS3が設置されている。
図に示したように、水平方向にx軸、y軸が設定されており、高さ方向にz軸が設定されている。
TLS3は、計測可能距離35以内にあり、かつ、レーザ照射が可能な領域(地形の起伏などによってレーザの進路が妨げられない領域)を計測することができる。
この例では、外周線5aで囲まれた閉領域が計測可能領域6aとなる。三脚の真下の脚下領域7aにはレーザが届かないため、この領域は、計測可能領域6aから除かれる。
計測可能領域6aは、地形を反映した複雑な形状をしており、計測可能領域6aに含まれない領域は、設置地点51b、51c、・・・(以下、設置地点51a、51b、51c、・・・を特に区別しない場合は、単に設置地点51と記し、他の構成要素も同様とする)など、他の地点にTLS3を移動して計測する。
ところが、設置地点51b、51c、・・・にTLS3を設置した場合の計測可能領域6b、6c、・・・(図示せず)も計測可能領域6aと同様に複雑な形状を有しているため、なるべく少ない設置地点51(即ち、なるべく少ない測定回数)で測量範囲25の全域を測量できるTLS3の配置を計画するのは難易度の高い作業である。
以上のように、設置地点51の適切な配置には、標高差(高低差)に基づく測量現場の起伏の解析が重要であり、以下に説明する測量支援装置1(図2)は、測量範囲25の起伏を記録した標高メッシュデータを用いて適切な設置地点51を自動的に計算する。
図2(a)は、本実施形態にかかる測量支援装置1のハードウェア的な構成を示した図である。
測量支援装置1は、例えば、パーソナルコンピュータを用いて構成されており、CPU(Central Processing Unit)10、ROM(Read Only Memory)11、RAM(Random Access Memory)12、入力部13、出力部14、通信制御部15、記憶部16などがバスラインで接続されて構成されている。
CPU10は、中央処理装置であって、記憶部16が記憶する測量支援プログラムに従って動作し、後述の標高メッシュデータを用いてTLS3の適切な設置地点51の配置を探索する演算処理を行う。
ROM11は、読み出し専用のメモリであって、CPU10を動作させるための基本的なプログラムやパラメータを記憶している。
RAM12は、読み書きが可能なメモリであって、CPU10が設置地点51の適切な配置を探索する探索処理を行う際のワーキングメモリを提供する。
RAM12は、例えば、測量範囲25、標高メッシュデータ、計測条件、設置地点51の候補地点、設置地点51、・・・などを上記処理の過程で一時的に記憶する。
入力部13は、キーボードやマウスなどの入力装置を備えている。キーボードは、ユーザ(オペレータ)から数値や文字の入力を受け付けて、これをCPU10に送信する。マウスは、ユーザからのマウス入力を受け付けてCPU10に送信する。これにより、ユーザはアイコン操作を行って現場の電子図面データや標高メッシュデータを記録したファイルを選択することができる。
出力部14は、ディスプレイやスピーカなどの出力装置を備えている。ディスプレイは、測量範囲を指定するための地図や航空写真、あるいは、各種の設定画面などを表示する。
通信制御部15は、測量支援装置1をインターネットなどの通信ネットワークに接続する。
通信制御部15は、CPU10が通信ネットワーク上のサーバ装置と通信して、電子図面データ、三次元設計データ、標高メッシュデータ、地図データ、及び航空写真データなどをサーバからダウンロードしたり、生成した出力データをサーバにアップロードしたりする際の中継を行う。
記憶部16は、例えば、ハードディスクで構成された大容量の記憶装置を備えており、CPU10に測量支援装置としての機能を発揮させる測量支援プログラムや、電子図面データ、三次元設計データ、標高メッシュデータ、国土地理院発行の地図データ、航空写真データ、図示しない計測条件、及び、これらのデータを用いて算出したTLS3の設置地点51の配置を記録した出力データなどを記憶する。
図2(b)は、計測条件設定画面100の一例を示した図である。
計測条件設定画面100は、測量支援装置1にTLS3の性能などの計測条件を入力する画面であって、測量支援装置1は、計測条件設定画面100をディスプレイに表示する。
測量支援装置1は、ここで入力された値(パラメータ)に基づいて、設置地点51の配置を計算する。
新規編集選択欄101では、「新規」と「編集」の項目をラジオボタンで選択できるようになっている。
ユーザは、新規の計測条件を設定する場合は「新規」を選択し、既に設定してある計測条件を編集する場合は「編集」を選択する。図の例では、「編集」が選択されている。
計測条件呼出欄103は、ドロップダウンメニューを備えており、当該メニューで計測条件を選択すると、測量支援装置1は、予め登録された計測条件の中から当該計測条件を呼び出す。図では、「標準」として登録されている計測条件が選択されている。ユーザが削除ボタンを選択すると、TLS3は、呼び出した計測条件を削除する。
計測条件入力欄105は、計測条件を入力する欄であり、「機械高」、「計測範囲(鉛直)」、「有効測距範囲」の項目を有している。
「機械高」は、三脚に乗せたTLS3の高さを入力する欄であり、「計測範囲」は、レーザビームを上向きに振る仰角を入力する欄である。そして、「有効測距範囲」は、計測可能な有効距離である計測可能距離35を入力する欄である。
図の例では、機械高は1.200m、計測範囲は60.0000度、及び有効測距範囲は30.000mに設定されている。
測量支援装置1は、新規編集選択欄101で「新規」が選択されている場合は、これらの欄を空欄として、新たな条件の入力を受け付ける。
一方、測量支援装置1は、新規編集選択欄101で「編集」が選択されている場合は、計測条件呼出欄103で選択されている計測条件での値を表示し、これら値に対する編集を受け付ける。
OKボタン110は、入力内容を確定するためのボタンであり、ユーザがOKボタン110を選択すると、測量支援装置1は、当該入力を確定して記憶部16に記憶する。
一方、キャンセルボタン111は、入力内容をキャンセルするためのボタンであり、ユーザがキャンセルボタン111を選択すると、測量支援装置1は、入力内容を消去する。
以上のように構成された測量支援装置1は、地図データなどの配置→測量範囲の設定→三角網の設定→候補地点の配置→計測可能領域の判定→設置地点の選択の順に処理を行う。
これらの処理のうち、配置対象となる地図データの選択、及び測量範囲の設定はユーザが行い、他の処理はCPU10が測量支援プログラムに従って自動的に行う。
以下、これらの処理について説明する。
[地図データなどの配置]
測量支援装置1は、工事計画時の設計データとして納品された電子図面データや三次元設計データの指定をユーザからキーボード操作やマウス操作を介して受け付け、これらを記憶部16からRAM12に読み出す。
電子図面データや三次元設計データには、現場の位置情報と縮尺情報が付属している。
測量支援装置1は、当該位置情報に基づいて、現場の標高メッシュデータ、地図データ、及び航空写真データを記憶部16からRAM12に読み出すとともに、当該縮尺情報に基づいてこれらデータの縮尺を設定して電子図面データと三次元設計データの上に自動配置する。
なお、上記位置情報が付属していない場合、測量支援装置1は、対象となる地区の座標系と基準座標、あるいは住所の入力をユーザから受け付けて該当するデータを検索し、手動で縮尺を設定する。
これら各種データの位置と縮尺を合わせることにより、測量支援装置1は、例えば、これらのデータによる画像を重ねてディスプレイに表示したり、測量範囲の標高の分布を取得したりなど、それぞれのデータが有する情報を統合して利用することができるほか、コンピュータ上での座標値(設置地点51の座標値など)を現場での緯度経度による座標系に対応させることができる。
このように、測量支援装置1は、基本設計データである電子図面データや三次元設計データに基づいて、地図データなどの付随的なデータを読み込むため、工事に必要でかつ無駄のない範囲をディスプレイに呼び出すことができる。
[測量範囲の設定]
図3は、測量範囲の設定を説明するための図である。
この図は、測量支援装置1のディスプレイが表示した測量範囲の設定画面の例を示している。
図示しないがディスプレイは、地図データを用いた現場の地図や航空写真データを用いた現場の航空写真など、ユーザが適宜選択した画像を表示しており、ユーザは、これらの画像を背景として参照しながら測量範囲25の設定作業を行う。
測量範囲25の設定は、ユーザが現場の地図などを黙視により確認し、マウス操作などで測量範囲25を区画していくことにより設定する。
図の例では、ユーザは、地図上でマウスポインタを移動しながら、例えば、外周の輪郭が変化する変化点26a→変化点26b→・・・→変化点26j→変化点26aの各位置でクリック操作を行う。
すると、測量支援装置1は、変化点26a~変化点26jの座標値を取得して、これらを結ぶ線分を生成することにより、これら変化点26を頂点とする多角形の閉領域で規定される測量範囲25を設定する。変化点26に対しては、ユーザによる移動、追加、削除の編集操作が可能となっている。
このように、測量支援装置1は、写真測量を行う測量範囲25を取得する測量範囲取得手段を備えている。
例えば、池が存在するなど、TLS3が設置できない領域が存在する場合、ユーザがその周囲に変化点27a→変化点27b→・・・変化点27g→変化点27aの各位置を指定すると、測量支援装置1は、変化点27で形成される閉領域に計測除外範囲28を設定して測量範囲25から除外する。
なお、測量範囲25から除外する計測除外範囲28を設定する対象には、(1)上述の池や法面など、TLS3は、設置できないが、遮蔽物でレーザの光路を遮らない場合のほか、(2)やぐらなど、レーザの光路を遮るが上面にTLS3を設置できる場合や、(3)樹木や建築物など、レーザの光路を遮り、かつ、TLS3を設置できない場合の3通りがある。
これらのうち、(1)と(3)の場合は、TLS3を設置できないため、測量支援装置1は、計測除外範囲28に後述の候補地点33(図4)を配置せず、(2)の場合は、TLS3を設置できるため候補地点33を配置する。
なお、TLS3を設置できない計測除外範囲(1)と(3)については、別途設置対象除外範囲として、当該範囲を変化点を指定するようにしてもよい。
[三角網の設定]
図4は、三角網の設定を説明するための図である。
測量支援装置1は、測量範囲25が確定すると、測量範囲25の各地点の標高を標高メッシュデータから読み取り、地表の地点を連続する三角領域31で覆った三角網30を生成する。
この三角網30は、TIN(Triangulated Irregular Network)と呼ばれるものであって、三角領域31の頂点は、当該地点の水平方向のxy座標値と、高さ方向のz座標値(標高値)を有している。
なお、測量支援装置1は、計測除外範囲28に対しては、(1)のレーザの遮蔽物がない場合は、地表面や池の水面に三角網30を生成し、(2)や(3)のレーザの遮蔽物がある場合は、後述するように垂直方向に三角網30を生成する。
このように、測量支援装置1は、測量範囲25の標高データを取得する標高データ取得手段を備えている。
三角領域31の大きさは、各種設定可能であるが、本実施形態の測量支援装置1は、三角領域31の大きさを50cm未満(3辺の長さが何れも50cm未満)に設定している。また、三角領域31の個数は、本実施形態の場合では機器の制約から最大20万個程度となっているが、可能な限り多く設定する(領域を小さくする)ことが望ましい。
なお、図では一律に同じ形状の三角領域31を格子状に配列して三角網30を模式的に図示しているが、実際の三角網30は、地形に応じた様々な形状の三角領域31が隙間なく隣接して構成されており、現場の地形に対応する起伏のある形状となっている。
このように測量支援装置1は、標高データを使用して求まる測量範囲25の高低差に基づいて、測量範囲25の三次元的な地形に対応する三角網30を生成する三角網生成手段を備えている。
[候補地点の配置]
次に、測量支援装置1は、測量範囲25を碁盤の目状に等間隔に区切り、その格子点にTLS3の設置地点51の候補である候補地点33を配置する。図では、白抜きの円で示してある。
各候補地点33は、当該地点のxy座標値と、当該地点の標高値に三脚による高さh(計測条件入力欄105で入力した機械高)を加えた高さ方向のz座標値を有している。
TLS3を用いた計測によって測量範囲25の全領域を網羅するためには、TLS3の計測可能領域6が重なる必要がある。
そのため、候補地点33の配置頻度は、本実施形態の場合機器の制約から、TLS3の計測可能距離35以内に複数個の候補地点33が存在する程度であって、全体で最大500個程度であるが、可能な限り多く設定することが望ましい。
このように、測量支援装置1は、測量範囲25の全てに渡って、1の地上レーザスキャナ(TLS3)における計測可能距離35の範囲に複数個の設置地点51の候補地点33を設定する候補地点設定手段を備えている。
測量支援装置1は、これら候補地点33の中から実際にTLS3を設置する設置地点51を探索(検索)する。
なお、図は、模式的に表しているため、三角領域31の頂点と候補地点33が水平面に対して(即ち、z座標値を除いて)一致しているが、測量支援装置1は、三角領域31とは関係なく、候補地点33を等間隔で一律に発生させるため、偶然一致することはあっても、原則的にはこれらは一致しない。
また、上述したように計測除外範囲28が(1)と(3)の場合にはTLS3を設置できないため、測量支援装置1は、計測除外範囲28に候補地点33を配置せず、(2)の場合には、TLS3を設置できるので候補地点33を配置する。
[計測可能領域の判定]
図5(a)は、ある候補地点33が配置された測量範囲25の部分を、候補地点33を通る鉛直面による断面図を模式的に示している。
この図に示したように、候補地点33は、地表から高さh(図示せず)の位置に設定されており、この位置にTLS3を設置した場合、TLS3は、計測可能距離35以内の対象を三次元計測することができる。計測可能距離35は、計測条件入力欄105で入力した有効測距範囲である。
図5(a)の例では、候補地点33の一方の側には、斜面で囲まれた窪地39が存在し、他方の側には、樹木や建築物など、候補地点33からの視界を遮る立体的な障害物40が存在している。
このような地形に対して、測量支援装置1は、障害物40以外の領域に関しては、標高メッシュデータによる地形に基づいて三角網30を生成する。
一方、障害物40の領域に対しては、レーザを遮蔽する障害物であるため、測量支援装置1は、上述した(3)の計測除外範囲28を設定し、障害物40の外周に沿って垂直方向(鉛直方向)の三角網30を生成する。また、測量支援装置1は、計測除外範囲28を測量範囲25から除外する。
垂直方向の三角網30を生成するのは、障害物40の向こう側にある三角網30を垂直方向の三角網30によって遮り、計測不能とするためである。
なお、本実施形態では、障害物40の形状を垂直方向の三角網30で単純化したが、建物や樹木などの形状で三角網30を生成してもよい。
このように三角網30を設定した後、測量支援装置1は、障害物40の領域を除いて候補地点33を設定する。
測量支援装置1は、三角網30と候補地点33を設定した後、候補地点33にTLS3を設置した場合に、三角網30を構成する三角領域31がTLS3から計測可能か否かを、後述の条件1~条件5に従って候補地点33ごとに判定していく。
条件1~条件5は、計測可能距離35の範囲外にある三角領域31や、測量現場の地面の高低差や障害物のためにレーザビームの陰になって計測できない三角領域31を識別するための条件である。
そして、測量支援装置1は、計測可能距離35以内にある三角網30から計測不可と判定した三角領域31を除外し、残った三角領域31(即ち、当該候補地点33から計測可能な三角領域31)によって計測可能領域6を特定する。
このように、測量支援装置1は、標高データを使用して求まる測量範囲25の高低差に基づいて、測量範囲25内に設置した地上レーザスキャナ(TLS3)による計測可能な計測可能領域6を求める可能領域算出手段を備えている。
そして、測量支援装置1が有する可能領域算出手段は、三角網30を構成する三角領域31のうち、地上レーザスキャナ(TLS3)によって計測可能な三角領域31を特定することにより、計測可能領域6を求める。
次に、条件1~条件5について説明する。これら条件のうち、条件1~条件4は、候補地点33と個別の三角領域31との位置関係から判定する条件であり、条件5は、2つの三角領域31同士の位置関係から判定する条件である。
なお、図5(a)中の破線矢印は、三角領域31を計測できない場合のレーザビームの例を示しており、実線矢印は、三角領域31を計測できる場合のレーザビームの例を示している。
(条件1)測量支援装置1は、候補地点33から計測可能距離35以内に三角領域31が全く入らない場合、当該三角領域31を計測不可と判定し、計測可能領域6から除外する。三角領域31の一部が計測可能距離35以内にある場合、当該条件には該当しない。
図5(a)の例では、条件1により、測量支援装置1は、三角領域31aと三角領域31lを計測不可と判定し、計測可能領域6(図示しない)から除外する。
(条件2)測量支援装置1は、候補地点33から三角領域31が線で見えている場合、当該三角領域31を計測可能領域6から除外する。
これは、TLS3のレーザビームの光路と三角領域31が同一平面内にある場合である。この場合は、三角領域31の表面を走査することができないため計測可能領域6から除外する。
図5(a)の例では、三角領域31bがこれに該当する。そのため、測量支援装置1は、三角領域31bを計測不可と判定し、計測可能領域6から除外する。
このように、測量支援装置1が有する可能領域算出手段は、地上レーザスキャナ(TLS3)のレーザビームと三角領域31が同一平面上にある場合、当該三角領域31を計測可能領域6から除外する。
測量支援装置1は、レーザービームと三角領域31が当該同一平面にあるか否かの判定を次のようにして行う。
図6(a1)に示したように、三角領域31と候補地点33からのレーザビームの光路が同一平面上にある場合、候補地点33から三角領域31を見ると、図6(a2)に示したように、三角領域31の頂点41a、頂点41b、頂点41cが同一直線上に並んだ線に見える。
また、たまたま頂点41aと頂点41cが光路上にある場合、頂点41aと頂点41cは重なって点に見え、頂点41bがどの位置にあろうとも、三角領域31は、やはり線に見える。
そこで、測量支援装置1は、2つの頂点41が重なって見えるか否か、又は、3つの頂点41が同一直線上にあるように見えるか否かによって、条件2に該当するか否かを判定する。
(条件3)測量支援装置1は、候補地点33から三角領域31が裏向きに見えている場合、当該三角領域31を計測可能領域6から除外する。
図5(a)に示した例では、候補地点33に設置されたTLS3が発射するレーザビームの光路は、三角領域31fを裏側から表側に貫通しているため、三角領域31fは裏向きに見えている。そのため、測量支援装置1は、三角領域31fを計測可能領域6から除外する。
このように、測量支援装置1が有する可能領域算出手段は、地上レーザスキャナ(TLS3)のレーザビームが三角領域31の表面を裏側から走査する場合、当該三角領域31を計測可能領域6から除外する。
測量支援装置1は、裏向きに見えているか否かの判定を次のようにして行う。
図6(b)に示したように、測量支援装置1は、三角領域31の重心から三角領域31の表方向に法線45を設定する。
そして、測量支援装置1は、候補地点33と三角領域31の重心を結ぶ線と法線45のなす角度θを計算し、θが直角より大きい場合に、当該三角領域31が裏向きに見えていると判定する。
(条件4)測量支援装置1は、三角領域31に一部でも脚下領域7が含まれる場合、当該三角領域31を計測可能領域6から除外する。
図5(a)に示した例では、三角領域31hは、候補地点33の真下にあり、脚下領域7を含むため、測量支援装置1は、三角領域31hを計測不可と判定し、計測可能領域6から除外する。
(条件5)測量支援装置1は、候補地点33から見て2つの三角領域31が重なっている場合、遠い方の三角領域31を計測可能領域6から除外する。
測量支援装置1は、条件1~条件4によって除外されなかった三角領域31について、全ての2つの三角領域31の組み合わせについて当該条件を適用し、その成否を判定する。但し、条件4で除外された三角領域は、他の三角領域31について条件5を判断する際に、重なりの判断対象としては除外しない。
図5(a)に示した例では、三角領域31eは、候補地点33から見て三角領域31gと重なっており、かつ、候補地点33から遠い方にある。
また、三角領域31kは、候補地点33から見て、障害物40を構成する三角網30と重なっており、かつ、障害物40よりも遠い位置にある。
このため、測量支援装置1は、三角領域31eと三角領域31kを計測不可と判定し、計測可能領域6から除外する。
測量支援装置1は、三角領域31が重なっているか否かの判定を次のようにして行う。
ここでは、一例として、図6(c)に示したように、三角領域31pと三角領域31qの組み合わせについて考える。
まず、測量支援装置1は、2つの三角領域31のうち、一方を選択する。ここでは、三角領域31pを選択したものとする。
次に、測量支援装置1は、三角領域31pの頂点41a~頂点41cのうちの2つの頂点を選択する。ここでは、頂点41aと頂点41bを選択したものとする。
そして、測量支援装置1は、頂点41a、頂点41bと、候補地点33の3点を通る平面Zを想定し、この平面Zに対する三角領域31pの残りの頂点41cと、三角領域31qの3つの頂点(以下単に3頂点qという)との位置関係を判断する。
すなわち、平面Zで仕切られる両側の空間のうち、三角領域31pの残りの頂点41cが一方側の空間に位置し、3頂点qの全てが他方側の空間に位置している場合、判断対象となっている三角領域31pと三角領域31qとは重ならないと判断する。この判断は最終判断である。
図6(c)の例では、頂点41cが平面Zの左側(手前側)に存在し、三角領域31qの3頂点qが平面Zの右側(奥側)に存在しているため、両者は重ならないと判断する。
一方、平面Zで仕切られる両側の空間に対して、3頂点qのうちの少なくとも1つが、頂点41cと同じ側の空間に位置している場合、判断対象となっている三角領域31pと三角領域31qとは重なっている可能性があると判断する。
例えば、図6(c)の例において、判定対象が三角領域31pと三角領域31rであった場合、平面Zに対して、三角領域31rの3頂点のうちの頂点41dが、頂点41cと同じ側の空間に位置しているため、三角領域31pと三角領域31rとは重なっている可能性があると判断する。
三角領域31pと三角領域31qとは重なっている可能性があると判断した場合、測量支援装置1は、他の2頂点の判断を更に行う。
すなわち、測量支援装置1は更に、三角領域31pの他の2頂点、例えば頂点41bと頂点41cに対して同様の処理を行う。
測量支援装置1は、頂点41b、頂点41cと候補地点33の3点を通る平面Z2(図示しない)を想定し、残りの頂点41aと3頂点qの全てとが、平面Z2に対して異なる側に位置していれば重ならないと最終判断をする。
一方、3頂点qの少なくとも1つが、平面Z2に対して、頂点41aと同じ側に位置している場合には、重なっている可能性があると判断し、更に残りの2頂点41c、41aと候補地点33の3点を通る平面Z3(図示しない)を想定し、同様の判断を行う。
この場合にも、頂点41bと3頂点qの全てとが平面Z3に対して異なる側に位置していれば両三角領域31p、31qは重なっていないと最終判断し、3頂点qの少なくとも1つが頂点41bと同じ側に位置する場合には重なっている可能性があると判断する。
三角領域31pのいずれか2点と候補地点33とで想定した3種類の平面Z、Z2、Z3の何れの場合も重なっている可能性があると判断した場合には、同様の判断を他方の三角形領域31qに対して行う。
すなわち、他方の三角領域31qのいずれか2点と候補地点33による平面Z4、Z5、Z6に対する、三角領域31qの残りの頂点と、三角領域31pの3頂点p(41a、41b、41c)の位置関係を判断する。
そして、何れの場合にも重なっている可能性があると判断した場合、すなわち、6枚の平面Zの全てに対して、一方の三角領域31の3頂点のうちの平面Z上にない頂点と、他方の三角領域31の3頂点の少なくとも1つが同じ側にある場合に、三角領域31pと三角領域31qとは重なっていると最終判断する。
三角領域31pと三角領域31qとが重なっていると最終判断した場合、次の方法により削除する三角領域31を決定する。
すなわち、測量支援装置1は、候補地点33から三角領域31pの重心点までの距離と、三角領域31qの重心点までの距離のそれぞれを計算する。
そして、後方地点33から重心までの距離が大きい方の三角領域31を、遠い方の三角領域と判断し、当該三角領域を計測可能領域6から除外する。
平面Z、Z2~Z6に対する判断を行う途中で、一方の三角領域31の3頂点のうちの平面Z上にない頂点と、他方の三角領域31の3頂点が異なる側に位置している場合には、重ならないと最終判断できるので、残りの平面についての判断は行わない。
なお、測量支援装置1は、2つの三角領域31が重なるか否かの判定を次のようにして行うようにしてもよい。
一方の三角領域31pにおける2つの頂点と候補地点33を通る平面Zの想定は上記と同じである。
そして想定した平面Zが、他方の三角領域31q(又は、三角領域31r)を分断しているか否かを判断する。例えば、図6(c)において、三角領域31rは平面Zにより分断されているが、三角領域31pは平面Zにより分断されていない。
以上の判断を、6枚のZ平面に対して順次行い、途中で分断されていないと判断された場合には、当該判断時点で重ならないと最終判断をする。
一方、6枚全てのZ平面が、他方の三角領域を分断している場合には、両三角領域は重なっていると最終判断する。重なっていると最終判断した場合の、削除する三角領域31の決定は上述と同じである。
更に、測量支援装置1は、三角領域31が重なっているか否かの判定を次のようにして行うようにしてもよい。
ここでは、一例として、図6(d)に示したように、三角領域31mと三角領域31nの組み合わせについて考える。
まず、測量支援装置1は、2つの三角領域31のうち、一方を選択する。ここでは、三角領域31mを選択したものとする。
次に、測量支援装置1は、三角領域31mの頂点41a~頂点41cのうちの2つの頂点を選択する。ここでは、頂点41aと頂点41bを選択したものとする。
そして、測量支援装置1は、頂点41a、頂点41bと候補地点33とで作られる無限延長図形(頂点41a、頂点41bから候補地点33の方向に候補地点33を無限遠に持っていった場合に、2つの頂点41a、頂点41b、及び無限遠方の候補地点33でできる三角領域であり、頂点41a、頂点41bから候補地点33に向かう線は平行線となる)が他方の三角領域31nと交わるか否か(干渉するか否か)を判断する。
当該無限延長図形が三角領域31nと交わる場合、測量支援装置1は、測量範囲25から見て三角領域31mと三角領域31nは重なっており、三角領域31mは遠い方にあると判断する。
図の例では、当該無限延長図形が三角領域31nと交わるため、測量支援装置1は、測量範囲25から見て三角領域31mと三角領域31nは重なっており、三角領域31mは遠い方にあると判断する。
一方、これが交わらなかった場合、測量支援装置1は、三角領域31mのほかの頂点41の組み合わせ(例えば、頂点41aと頂点41c)についても無限延長図形が三角領域31nと交わるか確認し、これでも交わらなかった場合、測量支援装置1は、更に頂点の残りの組み合わせ(頂点41bと頂点41c)についても無限延長図形が三角領域31nと交わるか否かを確認する。
このように、測量支援装置1は、三角領域31mについて最大3回確認する。
更に、これら3つの無限延長図形が交わらなかった場合、測量支援装置1は、三角領域31mと三角領域31nの立場を逆転して判定する。即ち、三角領域31nの3つの頂点41について候補地点33との無限延長図形を生成し、三角領域31mと交わるか否かを判定する。
このように、測量支援装置1は、三角領域31mと三角領域31nの組み合わせについて最大6回確認を行う。
当該6回の確認作業で交わりが確認できなかった場合、測量支援装置1は、三角領域31mと三角領域31nは、候補地点33から見て重なっていないと判定する。
このように、測量支援装置1の有する可能領域算出手段は、地上レーザスキャナ(TLS3)から1の三角領域31の2つの頂点を見込む平面が他の三角領域31と干渉する場合、当該1の三角領域31を計測可能領域6から除外する。
本実施形態では、三角領域31の頂点と、無限遠に移動した候補地点33との無限延長図形を用いて2つの三角領域31の重なりを判定したが、候補地点33を無限遠に移動せずに、三角領域31の2つの頂点41と候補地点33を単純に結ぶ三角形によって判定することも可能である。
また、地上レーザスキャナ(TLS3)から、1の三角領域31の3頂点を結ぶ3本の半直線で形成される三角錐の内側に他の三角領域31が存在する場合、地上レーザスキャナ(TLS3)から遠い方の三角領域31を計測可能領域6から除外することも可能である。
以上のように、図5(a)の例では、測量支援装置1は、条件1~条件5によって三角領域31a、三角領域31b、三角領域31e、三角領域31f、三角領域31h、三角領域31j、三角領域31k、三角領域31lを計測可能領域6から除外し、残りの三角領域31c、三角領域31d、三角領域31g、三角領域31iを計測可能な三角領域31として計測可能領域6に算入する。
図5(b)は、図5(a)と同じ部分を上から見た平面図を模式的に示している。
この図に示したように、三角領域31c、三角領域31d、三角領域31g、三角領域31iと、これらに隣接する網掛けした三角領域31が計測可能な三角領域31となり、他の白抜きの三角領域31は、計測可能でない三角領域31となる。
当該平面図は、三角領域31の一部を示しており、測量支援装置1は、計測可能距離35以内の全ての三角領域31に対して当該判定を行う。
そして、測量支援装置1は、計測可能と判定した三角領域31で覆われた領域を当該候補地点33に対する計測可能領域6としてRAM12に記憶する。
[設置地点の選択]
図7の各図は、測量支援装置1が設置地点51を選択する手順を説明するための図である。
測量支援装置1は、以下の方法により測量範囲25の全域が計測可能領域6となるような設置地点51の配置を候補地点33から選択して設定する。
このように、測量支援装置1は、測量範囲25の全てが計測可能領域6となる地上レーザスキャナ(TLS3)の設置地点51を設定する設置地点設定手段を備えており、当該設置地点設定手段は、計測可能領域6が測量範囲25の全てを覆うように、候補地点33から設置地点51を選択することにより設置地点51を設定する。
まず、測量支援装置1は、測量範囲25に設定した全ての候補地点33について計測可能な三角領域31を計算することにより、候補地点33ごとの計測可能領域6を求める。
このように、測量支援装置1の有する可能領域算出手段は、候補地点33の各々について地上レーザスキャナ(TLS3)を設置した場合の計測可能領域6を求めている。
そして、測量支援装置1は、計測可能領域6において計測可能な三角領域31の数が最も多い候補地点33を選択して第1点目の設置地点51に設定する。
このように、測量支援装置1の有する設置地点設定手段は、候補地点33の中から所定の基準(候補地点33に地上レーザスキャナ(TLS3)を設置した場合の計測可能領域6の範囲、より具体的には三角領域31の数)に従って最初の候補地点33を選択する。
なお、選択基準を計測可能な三角領域31の数としたのは一例であって、計測可能領域6の面積が最も大きいものを選択したり、測量範囲25の重心付近の一定範囲にある候補地点33から三角領域31の数が最も多いものを選択したり、あるいは、計測可能な三角領域31が所定数以上の候補地点33から任意に選択するなど、各種の選択基準が可能である。
図7(a)の例では、測量支援装置1は、最初の設置地点51として設置地点51aを選択している。設置地点51aは、計測可能領域6aを有している。
なお、この図では、計測可能領域6aを正方形とし、その内部が全て計測可能となっているが、これは模式図であり、実際には、計測可能領域6aは、複雑な形状の外周線5a(図1参照)によって囲まれ、内部には、計測不可の三角領域31による計測不能な領域が地形の起伏や障害物40などに応じて虫食い状に含まれている。
第2点目以降の設置地点51に関しては、測量支援装置1は、既に設定した設置地点51の何れか(第2点目の設置地点51bを選択する場合は設置地点51a、第3点目の設置地点51cを選択する場合は設置地点51aと設置地点51bのうちの少なくとも一方、以下同様)を計測可能領域6に含む候補地点33の全てについて以下に説明する重要度を計算する。
そして、測量支援装置1は、更に以下に説明する重要度と斜距離の積を用いて候補地点33のランク付けを行い、ランクの最も高いものを選択して次の設置地点51に設定する。
測量支援装置1は、このようにして、測量範囲25の全領域が計測可能領域6となるまで設置地点51を逐次設定していく。
このように、測量支援装置1が有する設置地点設定手段は、既に設定した設置地点51の少なくとも1つを計測可能領域6とする候補地点33から次の設置地点51を選択することにより、設置地点51を逐次選択していく。
そして、当該設置地点設定手段は、既に設定した何れかの設置地点51を計測可能領域6とする候補地点33を所定の条件により重要度で評価する評価手段を備えており、当該ランク付けによる評価がなされた候補地点33から当該評価を用いて、次の設置地点51を選択する。
次に、候補地点33の重要度と、当該候補地点33のランク付けについて説明する。
測量支援装置1は、重要度の計算に用いる係数を次のように設定している。
重要度A(係数10):脚下領域7を含んでいるため(TLS3の設置地点51の真下であるため)計測対象となっていない三角領域31に対する係数。
重要度B(係数1):まだ計測対象となっていない三角領域31に対する係数。ただし重要度Aに該当するものを除く(これを含める変形例も可能である)。
重要度C(係数0.1):脚下領域7を含んでおり(TLS3の設置地点51の真下にあり)、2個以上の設置地点51から計測対象となっている三角領域31に対する係数。
重要度D(係数0.01):既に計測対象となっている三角領域31に対する係数。
例えば、ある候補地点33に対して計測可能な三角領域31のうち、重要度Aに該当するものが1個、重要度Bに該当するものが10個、重要度Cに該当するものが3個、重要度Dに該当するものが10個あった場合、当該候補地点33の重要度は、これらを合計した、1×10+10×1+3×0.1+10×0.01=20.4となる。
重要度A、Bが示すように、測量支援装置1の有する評価手段は、直前までに設定した設置地点33によっては計測可能領域6に含まれていない領域を計測可能領域6とする候補地点33を高く評価する。
更に、測量支援装置1は、当該候補地点33に一番近い設置地点51との斜距離(三次元空間内での距離)を計算し、重要度の合計と斜距離との積を当該候補地点33のランクとする。
例えば、上の例で斜距離が15mであった場合、当該候補地点33のランクは、15×20.4=306となる。
このように最寄りの設置地点51との斜距離が大きいほどランクが高くなるように設定したのは、設置地点51の数ができるだけ少なくなるように、できるだけ遠い設置地点51を採用するためである。
測量支援装置1は、このようにして各候補地点33のランクを計算し、最もランクの高い候補地点33に次の設置地点51を設定する。
このように、測量支援装置1の有する設置地点設定手段は、候補地点33から、既に設置した最寄りの設置地点51までの斜距離を用いて次の設置地点51を選択しており、当該選択手段は、評価の高さに斜距離の積が最も高い候補地点を設置地点に設定する。
図7(b)の例では、測量支援装置1は、第1点目の設置地点51aを計測可能領域6aとする候補地点33の中から最もランクの高い候補地点33を選択して第2点目の設置地点51bを設定している。
これにより、測量範囲25のうち設置地点51aと設置地点51bの周囲の部分が計測可能領域6aと計測可能領域6bによって覆われる。
図7(c)の例では、測量支援装置1は、第1点目の設置地点51aと第2点目の設置地点51bのうちの少なくとも一方(図では設置地点51b)を計測可能領域6とする候補地点33の中から最もランクの高い候補地点33を選択して第3点目の設置地点51cを設定している。
これにより、測量範囲25のうち設置地点51a、設置地点51b、及び設置地点51cの周囲の部分が計測可能領域6a、計測可能領域6b、及び計測可能領域6cによって覆われる。
以降、測量支援装置1は、測量範囲25の全体が計測可能領域6で覆われるまで上記の処理を繰り返す。
そして、測量支援装置1は、TLS3の配置を決定すると、当該配置を規定するデータをRAM12に出力する。
このように、測量支援装置1は、設定した設置地点を出力する出力手段を備えている。
図8は、測量支援装置1が行う地上レーザスキャナ設置処理の手順を説明するためのフローチャートである。
以下の処理は、記憶部16が記憶する測量支援プログラムに従ってCPU10が行うものである。
まず、CPU10は、ユーザから電子図面データ(三次元設計データでも可)の選択を受け付ける。すると、CPU10は、記憶部16から当該電子図面データを読み出してRAM12に記憶する。
そして、CPU10は、RAM12に記憶した電子図面データから測量対象となる地区の位置情報と縮尺を読み取ってRAM12に記憶する。
次に、CPU10は、RAM12に記憶した位置情報に対応する地図データ、航空写真データ、及び標高メッシュデータを記憶部16から読み出してRAM12に記憶する。
そして、CPU10は、RAM12に記憶した地図データや航空写真データに、RAM12に記憶した縮尺を適用し、ディスプレイに地図や航空写真を表示する。
次に、CPU10は、ユーザのマウス操作による変化点26の入力を受け付け、変化点26の座標値をRAM12に記憶する。
ユーザの入力が完了すると、CPU10は、RAM12に記憶した変化点26を頂点とする多角形の測量範囲25を生成してRAM12に記憶する(ステップ5)。
測量範囲25が確定すると、CPU10は、測量範囲25に対応する標高メッシュデータを記憶部16からRAM12に読み込んで解析し、解析の結果得られた標高の高低差の分布から測量範囲25の三次元的な地形に対応する三角網30を生成してRAM12に記憶する(ステップ10)。
次にCPU10は、TLS3を設置する設置地点51の候補となる候補地点33を測量範囲25に等間隔で多数生成し、その座標値をRAM12に記憶する(ステップ15)。
そして、CPU10は、生成した各候補地点33に対して条件1~条件5を適用することにより、当該候補地点33から計測可能な三角領域31を検索し、候補地点33と当該候補地点33から計測可能な三角領域31を対応づけてRAM12に記憶する(ステップ20)。
次にCPU10は、RAM12に記憶した候補地点33のうち、計測可能な三角領域31の数が最も多い候補地点33を検索し、当該検索された候補地点33に最初の設置地点51を設定してRAM12に記憶する(ステップ25)。
次に、CPU10は、既に設定した設置地点51を計測可能な三角領域31として含む候補地点33をRAM12にて検索する。そして、CPU10は、検索した各候補地点33についてランクを計算してRAM12に記憶する(ステップ30)。
そして、CPU10は、ランクが最も高かった候補地点33をRAM12で検索し、当該検索した候補地点33に次の設置地点51を設定してRAM12に記憶する(ステップ35)。
次に、CPU10は、測量範囲25の全領域を計測可能な三角領域31で網羅することにより計測可能領域6としたか否かを判断する(ステップ40)。
まだ、測量範囲25に計測可能な三角領域31でない領域がある場合(ステップ40;N)、CPU10は、ステップ30に戻って更に次の設置地点51を設定する。
一方、測量範囲25の全領域を計測可能な三角領域31で網羅した場合(ステップ40;Y)、CPU10は、設置地点51の配置をRAM12に出力して(ステップ45)、処理を終了する。
ユーザが出力データの保存を指定すると、CPU10は、RAM12に記憶した出力データを記憶部16にファイル出力して記憶する。
図9は、本実施形態の変形例を説明するための図である。
説明した実施形態では、設置地点51の設定ロジックに従って、設置地点51を一意的に設定していった。
本変形例では、設置地点51の位置を微調整するロジックを加えることにより、設置地点51の数を減らすことを目指す。
図9(a)は、測量範囲25に第1点目の設置地点51a、第2点目の設置地点51b、及び第3点目の設置地点51cを配置したところを示している。図には、設置地点51aによる計測可能領域6aと設置地点51cによる計測可能領域6cも示してあるが、図の煩雑化を避けるため、設置地点51bによる計測可能領域6bは省略してある。
ところで、設置地点51cは、最もランクが高いため候補地点33から選択されたわけであるが、設置地点51cの周辺の候補地点33もランクが高いと考えられる。
そこで、測量支援装置1は、図9(b)に示したように、設置地点51cをその周囲の点、例えば、設置地点51c2に移動してみる。
すると、計測可能領域6cが計測可能領域6c2に移動し、その結果、計測可能領域6a~6c2がカバーする面積が増加する。
このように、未だ計測可能領域6となっていない領域を含むように設置地点51の配置位置を微調整しながら設置地点51を配置していくことにより設置地点51の個数(TLS3の配置回数)の削減が期待できる。
微調整による設置地点51の移動先は複数あるため、選択される可能性のある設置地点51の組み合わせは多数存在する。
測量支援装置1は、これら組み合わせの中から設置地点51の個数がより少なくなるような設置地点51の組み合わせを探索する。
また、他の方法として、上位所定順位内のランクの候補地点33(例えば、ランクが上位3番目以内の候補地点33)を選択対象として、これらから設置地点51を選択して各種の組み合わせを試すように構成することもできる。
例えば、設置地点51aに関しては、ランク第1位の候補地点33を選択し、設置地点51bに関しては、ランク第3位の候補地点33を選択し、・・・といったように、複数の候補地点33の選択肢を用意して、これらを組み合わせてみることにより、設置地点51の個数が減るかどうか試みる。
以上に説明した実施形態、及び変形例によって、測量支援装置1は、地形や障害物に対応したTLS3の設置地点51を自動的に設定することができる。
以上本実施形態の実施形態について説明したが、次のように変形することも可能である。
例えば、図2(b)で説明したように、計測条件設定画面100から有効測距範囲(計測可能距離35)等の入力を行うが、
例えば、設定操作を簡単にするために、計測条件設定画面100によるレーザの照射に関する設定項目として、有効測距範囲(計測可可能距離35)に限定している。
これに対して、照射距離だけでなく、照射ピッチ(水平方向と垂直方向)についても、ユーザの設定項目として計測条件設定画面100から入力できるようにしてもよい。
更に、特殊設定として、レーザの反射強度を調節するために、被測定対象(例えば、舗装など黒っぽいところ用)を指定する設定項目を設けるようにしてもよい。
また、説明した実施形態では、標高データとして国土地理院で提供されている(標高・傾斜度3次メッシュ)を使用する場合について説明した。
これに対して、三次元設計データや高さを持った電子図面データを標高データとして使用するようにしてもよい。
また、既存の点群データを標高データとして使用するようにしてもよい。
これにより、工事中や工事後を基準にした設置位置の検討等を行うことが可能になる。
また、説明した実施形態では、TLS3の設置地点51の足下も計測対象としている。すなわち、条件4により、一部でも脚下領域7を含む三角領域31は計測可能領域6から除外している。
これは、測量範囲25のうち、指定された計測除外範囲28を除く全範囲を計測対象としているためである。
しかし、TLS3の計測可能距離35=30m、脚下領域7の半径=1mとした場合、最大でも29m毎にTLS3を設置する必要がある。
そこで、脚下領域7の半径が1m程度と比較的狭い領域であることから、TLS3の脚下領域7を計測除外範囲28に含めるようにしてもよい。
これにより、TLS3の計測可能距離35=30mの場合、TLS3の設置間隔が最大60m(実質的には重複部分を考慮して50m程度)となるため、設置数を少なくすることが可能である。
但し、TLS3の脚下領域7を計測除外範囲28に含める場合、除外する脚下領域7の周辺が平坦であることが好ましい。
そこで、脚下領域7の周辺が平坦か否かにより、除外するか否かを決定するようにしてもよい。
すなわち、TLS3から半径Sm(例えば、S=5)の領域内の標高データを取得し、その最大値と最小値の差Δが閾値Tm(例えば、T=0.5)未満であれば、当該TLS3の脚下領域7を計測除外範囲28に含め、差Δが閾値Tm以上であれば計測除外範囲に含めない(除外せずに計測対象とする)。
1 測量支援装置
3 TLS
5 外周線
6 計測可能領域
7 脚下領域
10 CPU
11 ROM
12 RAM
13 入力部
14 出力部
15 通信制御部
16 記憶部
25 測量範囲
26 変化点
27 変化点
28 計測除外範囲
30 三角網
31 三角領域
33 候補地点
35 計測可能距離
39 窪地
40 障害物
41 頂点
45 法線45
100 計測条件設定画面
101 新規編集選択欄
103 計測条件呼出欄
105 計測条件入力欄
110 OKボタン
111 キャンセルボタン

Claims (14)

  1. 測量を行う測量範囲を取得する測量範囲取得手段と、
    前記取得した測量範囲の標高データを取得する標高データ取得手段と、
    前記取得した標高データを使用して求まる前記測量範囲の高低差に基づいて、前記取得した測量範囲内に設置した地上レーザスキャナによる計測可能な計測可能領域を求める可能領域算出手段と、
    前記取得した測量範囲の全てが前記計測可能領域となる地上レーザスキャナの設置地点を設定する設置地点設定手段と、
    前記設定した設置地点を出力する出力手段と、
    を具備したことを特徴とする測量支援装置。
  2. 前記取得した測量範囲の全てに渡って、1の地上レーザスキャナにおける計測可能距離の範囲に複数個の前記設置地点の候補地点を設定する候補地点設定手段を具備し、
    前記可能領域算出手段は、前記設定した候補地点の各々について前記地上レーザスキャナを設置した場合の計測可能領域を求め、
    前記設置地点設定手段は、前記求めた計測可能領域が前記測量範囲の全てを覆うように、前記設定した候補地点から前記設置地点を選択することにより前記設置地点を設定する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の測量支援装置。
  3. 前記設置地点設定手段は、前記候補地点の中から所定の基準に従って最初の候補地点を選択し、その後、既に設定した前記設置地点の少なくとも1つを計測可能領域とする前記候補地点から次の設置地点を選択することにより、前記設置地点を逐次選択していく、
    ことを特徴とする請求項2に記載の測量支援装置。
  4. 前記設置地点設定手段は、前記候補地点に地上レーザスキャナを設置した場合の計測可能領域の範囲を前記所定の基準として、最初の候補地点を選択する、
    ことを特徴とする請求項3に記載の測量支援装置。
  5. 前記設置地点設定手段は、既に設定した何れかの設置地点を計測可能領域とする前記候補地点を所定の条件により評価する評価手段を具備し、
    前記設置地点設定手段は、前記評価がなされた候補地点から前記評価を用いて、次の設置地点を選択する、
    ことを特徴とする請求項3、又は請求項4に記載の測量支援装置。
  6. 前記評価手段は、直前までに設定した設置地点によっては前記計測可能領域に含まれていない領域を計測可能領域とする前記候補地点を高く評価する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の測量支援装置。
  7. 前記設置地点設定手段は、更に、前記候補地点から、既に設置した最寄りの設置地点までの斜距離を用いて次の設置地点を選択する、
    ことを特徴とする請求項6に記載の測量支援装置。
  8. 前記設置地点設定手段は、前記評価の高さに前記斜距離の積が最も高い候補地点を前記設置地点に設定する、
    ことを特徴とする請求項7に記載の測量支援装置。
  9. 前記標高データを使用して求まる前記測量範囲の高低差に基づいて、当該測量範囲の三次元的な地形に対応する三角網を生成する三角網生成手段を具備し、
    前記可能領域算出手段は、前記生成した三角網を構成する三角領域のうち、前記地上レーザスキャナによって計測可能な前記三角領域を特定することにより、前記計測可能領域を求める、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8までのうちの何れか1の請求項に記載の測量支援装置。
  10. 前記可能領域算出手段は、前記地上レーザスキャナから見て、前記生成した三角領域のうちの2つの三角領域31が重なっている場合、遠い方の三角領域を計測可能領域から除外する、
    ことを特徴とする請求項9に記載の測量支援装置。
  11. 前記可能領域算出手段は、前記地上レーザスキャナのレーザビームと前記三角領域が同一平面上にある場合、当該三角領域を前記計測可能領域から除外する、
    ことを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の測量支援装置。
  12. 前記可能領域算出手段は、前記地上レーザスキャナのレーザビームが前記三角領域の表面を裏側から走査する場合、当該三角領域を前記計測可能領域から除外する、
    ことを特徴とする請求項9、請求項10、又は請求項11に記載の測量支援装置。
  13. 前記可能領域算出手段は、前記地上レーザスキャナから1の三角領域の2つの頂点を見込む平面が他の三角領域と干渉する場合、当該1の三角領域を計測可能領域から除外する、
    ことを特徴とする請求項9、請求項10、請求項11、又は請求項12に記載の測量支援装置。
  14. 測量を行う測量範囲を取得する測量範囲取得機能と、
    前記取得した測量範囲の標高データを取得する標高データ取得機能と、
    前記取得した標高データを使用して求まる前記測量範囲の高低差に基づいて、前記取得した測量範囲内に設置した地上レーザスキャナによる計測可能な計測可能領域を求める可能領域算出機能と、
    前記取得した測量範囲の全てが前記計測可能領域となる地上レーザスキャナの設置地点を設定する設置地点設定機能と、
    前記設定した設置地点を出力する出力機能と、
    をコンピュータに実現させることを特徴とする測量支援プログラム。
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